JP6720163B2 - マルチフィラメント糸を製造する方法および装置 - Google Patents

マルチフィラメント糸を製造する方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、請求項1の前段部に記載した、ポリマ溶融物からマルチフィラメント糸を製造する方法、および請求項9の前段部に記載した、方法を実施する装置に関する。
ポリマ溶融物からのマルチフィラメント糸の製造は、一般的に溶融紡糸方法によって行われる。このとき、予め製造されたポリマ製の溶融物が、圧力下で紡糸ノズルに供給され、紡糸ノズルは、複数のノズル開口から極めて細いフィラメントストランドを押し出す。押し出されたフィラメントは、溶融物の冷却および硬化後に、糸にまとめられかつ引き出される。次いで糸は、所望の物理的特性を得るために、延伸されかつ緩和される。特に、製造後直ぐにさらなる加工プロセスに供給される完全延伸糸(FDY)の製造時には、特に、収縮特性は可能な限り低い値に調節されねばならない。このとき収縮というのは、糸の長さ変化(短縮)と理解することができ、この長さ変化は、主としてさらなる加工プロセスにおける糸に対する熱処理または熱水処理によって引き起こされる。この現象の原因は、分子構造における内部応力に基づくものであり、分子構造の方向性は、延伸によって決定的な影響を及ぼされる。分子構造内における内部応力を消滅させるために、糸材料は延伸後に熱処理され、これによって糸の緩和が、ひいては糸の十分な長さ安定性が得られる。長さが収縮する傾向は、温度処理に応じて、煮沸時収縮(Kochschrumpf)または熱気収縮(Heissluftschrumpf)と呼ばれ、このときさらなる加工を実施する工業によっては、ある一定の限界内に位置する収縮値を有する糸しか許容されない。例えばポリアミド糸のためには、6%〜11%の範囲における煮沸時収縮(boil water shrinkage)が許される。従っていわゆる収縮固定(Schrumpffixierung)は、合成糸の製造時に大きな意味がある。
従来技術にはそのために、ポリマ溶融物からマルチフィラメント糸を製造する種々様々な方法および装置が公知であり、この場合収縮固定のために種々様々な手段が利用される。
例えば独国特許出願公開第19546783号明細書(DE 195 46 783 A1)に開示された方法および装置では、蒸気通路が使用され、この蒸気通路内において糸は蒸気を吹き付けられることによって加温される。このとき、160℃〜200℃の範囲における必要な処理温度は、7〜13バールの比較的高い蒸気圧によってしか実現され得ない。従って熱処理装置は、長くかつ高価な処理通路を必要とする。
このような欠点は、国際公開第2013020866号(WO 2013 02 08 66)に基づいて公知の方法および装置によって回避することができる。このとき糸を弛緩させる熱処理は、1つのゴデットグループの複数の加熱されたガイド周壁によって行われる。このとき特に差速度は、糸材料の収縮特性に合わせることができるので、強力な応力消滅が可能である。しかしながら、例えばポリアミド糸では処理温度の上昇と共に、分子構造における応力消滅効果を高めることができるということが観察された。しかしながらこの場合同時に、引裂き強度も低下してしまうので、糸の品質は全体として低下することになる。
ゆえに本発明の課題は、ポリマ溶融物からマルチフィラメント糸を製造する方法および装置を改良して、糸における効果的な収縮固定を実施できるようにすることである。
さらに本発明の目的は、可能な限り数少ない処理ステップによる糸の製造を可能にすることである。
この課題は、本発明によれば、請求項1に記載の特徴を備えた方法、および請求項9に記載の特徴を備えた装置によって解決される。
本発明の好適な実施形態は、それぞれの従属請求項の特徴および特徴の組合せによって確定されている。
本発明は、さらなる処理プロセスのために必要な、巻取り前における糸の湿潤を使用しており、これによって同時に、糸における収縮固定のための熱による後処理を行うことができる。つまり油剤流体は、糸の熱による後処理のために塗布前に加熱される。さらに、熱による効果のみならず、加熱された流動性の油剤流体の、フィラメント束内における強力な分配が達成される。
後処理ゾーンに設けられた油剤供給装置は、本発明によれば、油剤流体を加熱するための加熱手段を備えて構成されている。これによって、加熱された油剤流体を連続的に塗布することが保証される。
糸をポリアミドから製造するかまたはポリエステルから製造するかという、それぞれのポリマ型式に関連して、かつ油剤流体の特性に関連して、油剤流体の温度は、本発明の好適な実施形態によれば、60℃〜200℃の範囲、好ましくは80℃〜160℃の範囲において調節することができる。
加熱された油剤流体の塗布は、好ましくは湿潤溝を介して行われ、この湿潤溝は溝底部に複数の溝ポケットを有している。このようにすると、3000m/分を上回る範囲における高い糸速度においてさえも糸の強力な湿潤を保証することができる。
収縮固定のために特に良好であることが判明している、本発明の別の実施形態では、油剤供給装置は、第2のゴデットグループと第3のゴデットグループとの間の糸走路に配置されている。このようになっていると、一方では、第2のゴデットグループの加熱されたガイド周壁において導入する緩和作用を、中断なしに続けることができる。また他方において、互いに隣接するガイド周壁の間における速度差を調節することによって、収縮の最終固定が可能である。そのために糸は、好ましくは、第2のゴデットグループの最後のガイド周壁と第3のゴデットグループの最初のガイド周壁との間において、0〜50m/分の範囲における速度差を有する低下する周速度で案内される。
引き出し、延伸し、かつ緩和するために、ゴデットグループのガイド周壁は、好ましくは逆方向に駆動可能に形成されていて、糸がガイド周壁の周囲に100°〜270°の角度範囲でそれぞれ1回巻き掛けられて案内可能であるように、互いに配置されている。このように構成されていると、特に、糸における熱処理を、交番する巻掛けによって2つの側から行うことができる。さらに、複数の糸を同時に処理できるようにするために、極めてコンパクトでかつ短いガイド周壁を使用することができる。
紡糸装置と第1のゴデットグループとの間で糸において比較的大きな変向が必要ない場合には、フィラメントは、好ましくは冷却後に乾燥状態で糸にまとめられる。しかしながらまた基本的には、フィラメントを冷却後に湿潤させることも可能であり、このようにすると、強い変向による静電荷作用が糸のフィラメントに対して不都合な影響を及ぼすことがなくなる。
油剤供給後に、糸は、第3のゴデットグループのガイド周壁の間の部分において交絡され、これによって、さらなる加工のために、糸のフィラメントの間における糸結合部を形成することができる。そのために、交絡装置が、第3のゴデットグループのガイド周壁の間における糸走路に配置されている。
次に本発明に係る方法を、添付の図面を参照しながら、本発明に係る装置のいくつかの実施形態について詳説する。
本発明に係る装置の第1実施形態を概略的に示す図である。 本発明に係る装置の別の実施形態を概略的に示す図である。 図1および図2に示した実施形態による油剤供給装置の湿潤手段を概略的に示す横断面図である。 本発明に係る装置の別の実施形態を概略的に示す図である。
図1には、ポリマ溶融物からマルチフィラメント糸を製造する本発明に係る方法を実施する本発明に係る装置の第1実施形態が、概略的に示されている。本実施形態は、紡糸装置1を有しており、この紡糸装置1は、紡糸ビーム1.2と、この紡糸ビーム1.2の下に配置された冷却装置1.5とから形成されている。紡糸ビーム1.2は、その下側に紡糸ノズル1.4を有しており、この紡糸ノズル1.4は、ここには詳しく示されていない紡糸ポンプを介して、溶融物供給路1.3に接続されている。冷却装置1.5は、紡糸ノズル1.4の下において冷却ダクト1.6を形成している。この冷却ダクト1.6内には冷却空気が吹き込まれ、このとき冷却空気は、いわゆる吹付け横流としてまたは半径方向外側から内側への吹付け流として供給可能である。
紡糸装置1の下には、集合糸ガイド2が設けられており、この集合糸ガイド2は、紡糸ノズル1.4に対して同心的に配置されていて、かつ紡糸ノズル1.4から押し出された複数のフィラメント18のフィラメント群を、1つの糸9にまとめる。集合糸ガイド2は、追加的に湿潤装置19と組み合わせることができ、その結果フィラメント18は選択的に乾燥状態でまたは湿潤されて糸9にまとめられることができる。集合糸ガイド2には、糸走路において交絡ユニット3が対応配置されている。
引き出し、延伸し、かつ緩和するために、本実施形態は複数のゴデットグループ4,5,7を有している。第1のゴデットグループ4は、加熱されないガイド周壁として形成された全部で3つのガイド周壁4.1,4.2,4.3を有している。これらの加熱されないガイド周壁4.1〜4.3には、ここには詳しく示されていない複数の駆動装置が対応配置されており、これによってガイド周壁4.1〜4.3は、予め設定された周速度で駆動可能である。ガイド周壁4.1〜4.3は、逆方向に駆動可能に構成されているので、糸9は、ガイド周壁4.1〜4.3の周囲に1回巻き掛けられて案内可能である。
第1のゴデットグループ4には第2のゴデットグループ5が後置されており、この第2のゴデットグループ5は、全部で4つのガイド周壁5.1〜5.4から形成されており、このとき各ガイド周壁5.1〜5.4は、別個の加熱手段6.1〜6.4によって加熱される。そのために加熱手段6.1〜6.4は、別個に制御可能に構成されている。同様にガイド周壁5.1〜5.4にも、ここには示されていない駆動装置が対応配置されており、これらの駆動装置は、ガイド周壁5.1〜5.4の逆向きの駆動を可能にする。
第2のゴデットグループ5には、第3のゴデットグループ7が後置されており、この第3のゴデットグループ7は、2つのガイド周壁7.1,7.2から形成されている。これらのガイド周壁7.1,7.2は、加熱不能に、かつ個々に駆動可能に構成されている。ガイド周壁7.1,7.2の間には、交絡装置10が配置されている。
第2のゴデットグループ5と第3のゴデットグループ7との間の糸走路には、油剤供給装置8が配置されている。この油剤供給装置8は、糸9によって接触される湿潤手段8.1と加熱手段8.2とを有している。加熱手段8.2は、湿潤手段8.1に供給された油剤が予め加熱されるように設計されている。加熱された油剤流体は、湿潤手段8.1によって糸9に塗布される。
第3のゴデットグループ7の下には、巻取り装置12が配置されており、この巻取り装置12は、糸走入側に変向ローラ11を有している。この変向ローラ11には、糸走行方向に綾振り装置13、圧着ローラ14および巻取りスピンドル16.1が続いており、この巻取りスピンドル16.1の周囲に糸9は巻き取られて、パッケージ15を形成することができる。巻取り装置12は、本実施形態では巻取りタレット17に保持された第2の巻取りスピンドル16.2を有しているので、糸9は連続的に両方の巻取りスピンドル16.1または16.2に交互に巻き取られて、パッケージを形成することができる。
本発明に係る方法を実施する本発明に係る装置の、図1に示した実施形態では、紡糸装置1にはポリマ溶融物、例えばポリアミドPA6が供給され、紡糸ノズル1.4を用いて複数のフィラメント18が押し出される。フィラメント18は、冷却空気流による冷却後に、好ましくは流体の供給なしに、1つの糸9にまとめられる。次いで糸9は、空気流によって交絡され、しかしながらこの際に交絡結節部(Verflechtungsknote)は形成されない。
フィラメント18もしくは糸9を引き出すために、第1のゴデットグループ4の加熱されない第1のガイド周壁4.1は、例えば4000m/分の周速度で駆動される。第1のゴデットグループ4の後続のガイド周壁4.2,4.3は、同じ周速度かまたは幾分上昇する周速度で駆動される。
ゴデットグループ4,5の間に形成された延伸ゾーンにおいて糸9を延伸するために、第2のゴデットグループ5のガイド周壁5.1〜5.4は比較的高い周速度で駆動される。加熱手段6.1〜6.4によってガイド周壁5.1〜5.4は、160℃〜200℃の範囲における表面温度に加温される。ガイド周壁5.1〜5.4の表面温度は、収縮処理を応力下で実施できるようにするために、好ましくは一様の温度レベルに調節されている。ガイド周壁5.1〜5.4は、ガイド周壁4.3に対して高い周速度で駆動されるので、糸は完全に延伸される。
延伸後に糸は、応力下でガイド周壁5.1〜5.4の表面において加温されかつ緩和される。このとき糸材料における分子構造の内部応力は、消滅させられる。
次いで収縮固定のために糸9は、ガイド周壁5.4,7.1の間に配置された油剤供給装置8において高温の油剤流体(Praeparationsfluid)で湿潤される。この油剤流体は、60℃〜200℃の範囲における温度に、好ましくは80℃〜160℃の範囲における温度に加熱される。油剤流体の温度は、好ましくは、ガイド周壁5.1〜5.4の表面温度よりも幾分低く調節される。しかしながら基本的には、油剤流体を同じ温度かまたはより高い温度に加熱することも可能である。
ガイド周壁7.1はこのとき、前置されたガイド周壁5.4とほぼ同じ周速度で駆動される。しかしながらまた、糸材料に応じてガイド周壁7.1を幾分低い周速度で駆動することも可能であり、このようにすると、糸9は0〜50m/分の範囲における過剰供給で両ガイド周壁5.4,7.1の間において案内される。
ガイド周壁7.1,7.2の間における糸部分において糸9は、空気流によって交絡され、これによって糸9の内部におけるフィラメント18の強力なまとまりが形成される。プロセスの終わりに、糸9はパッケージ15に巻き取られ、このとき糸9は、僅かな摩擦で、変向ローラ11を介して第3のゴデットグループ7と巻取り装置12の巻取り箇所との間において案内されている。巻取りスピンドル16.1,16.2の巻取り速度は、好ましくは、ガイド周壁7.2における周速度よりも幾分低く調節される。これによって、綾振り装置13を用いた糸の移動によって惹起される糸における応力変化を、好適に補償することができる。
本発明に係る装置の、図1に示した実施形態は、特に、収縮が僅かな高強度のポリアミド糸を製造するのに適している。このとき糸材料は、比較的高い紡糸延伸率(Spinnverzug)で延伸される。両ゴデットグループ4,5の間における後続の機械的な延伸は、比較的小さな速度差を必要とする。
基本的に本発明に係る方法は、特定のポリマ型式に制限されるものではない。例えば、高強度でかつ収縮の僅かなポリエステル製の糸をも好適に製造することができる。そのために図2には、本発明に係る装置の別の実施形態が示されている。
図2に示した実施形態では、紡糸装置1および巻取り装置2は、前に述べた実施形態と同じに構成されているので、ここでは、さらなる説明を省き、上に述べた記載を参照するものとする。
糸9を引き出すために、第1のゴデットグループ4は3つのガイド周壁4.1,4.2,4.3を有している。ガイド周壁4.1,4.2は、加熱されないように構成されている。ガイド周壁4.3は、選択により加熱手段6.1によって加温することができる。ガイド周壁4.3における表面温度は、周囲温度と100℃との間の範囲にある。ガイド周壁4.1〜4.3は、少なくとも2つの別個の駆動装置を介して駆動され、このとき糸9が糸応力をもってガイド周壁4.1〜4.3の間において案内されるようになっている。引出し速度はこのとき1500m/分〜最高で4500m/分の範囲にある。
延伸ゾーンは、第1のゴデットグループ4と第2のゴデットグループ5との間に形成されている。第2のゴデットグループ5は、全部で3つのガイド周壁5.1〜5.3を有しており、これらのガイド周壁5.1〜5.3はそれぞれ別個の加熱手段6.2〜6.4によって加熱されるように構成されている。ガイド周壁5.1〜5.3は駆動装置に連結されており、このときガイド周壁5.1,5.2の周速度は、同じである。ガイド周壁5.3の周速度は別個に調節可能であり、このとき糸9は、ゴデットグループ5の内部において、同じ周速度でまたは幾分低下する周速度で案内可能である。ガイド周壁5.1〜5.3は、150℃〜200℃の範囲における表面温度を有している。熱による収縮処理のために、ガイド周壁5.1〜5.3はまたほぼ同じ表面温度に調節されている。糸の延伸のために、ゴデットグループ5における周速度は、4500m/分〜5500m/分の範囲における値に調節される。
第3のゴデットグループ7は、図1に示した実施形態と同じに構成されていて、2つの加熱されないガイド周壁7.1,7.2を有している。第2のゴデットグループ5と第3のゴデットグループ7との間における糸走路に、油剤供給装置8が配置されており、この油剤供給装置8は同様に、図1に示した実施形態と同じに構成されている。従って、繰返しを避けるために、図1に対する記載を参照するものとする。
図2に示した実施形態では、フィラメント18は冷却後に好ましくは乾燥状態で1つの糸9にまとめられ、次いで軽く交絡される。しかしながらまた択一的に、フィラメント18を軽く湿潤させて、交絡させてまたは交絡させずに、1つの糸にまとめることも可能である。次いで糸は、第1のゴデットグループ4によって引き出され、延伸のために予加温される。糸の機械的な延伸は、ゴデットグループ4,5の間において行われ、次いで内部応力を消滅させる熱による後処理は、ガイド周壁5.1〜5.3において直接行われる。収縮処理は、糸における高温の油剤流体の塗布によって終了され、これによって交絡装置10への糸の進入時に、安定化された分子構造が得られる。糸は、さらなる処理のために必要な糸結合部(Fadenschluss)を有し、次いでパッケージに巻き取られる。
ゴデットグループ5,7の間における比較的高い糸速度でも、加熱された油剤流体による強力かつ十分な後処理を達成するために、油剤供給装置8の湿潤手段8.1は、好ましくは湿潤溝を備えて構成されている。このような湿潤手段8.1の1実施形態が、図3に横断面図で概略的に示されている。
湿潤手段の実施形態は、ガイドブロック20によって形成され、このガイドブロック20は、ここには詳しく示されていない支持体に保持されている。ガイドブロック20は、その表面に湿潤溝21を有している。この湿潤溝21は、糸走入部22と糸走出部23との間において延びている。糸走入部22に向けられた側において、流体供給路24が湿潤溝21に開口している。流体供給路24は、流体管路27に接続されている。流体管路は、予め加熱された油剤流体を案内する。
湿潤溝21の溝底部25には、複数の溝ポケット26が形成されている。これらの溝ポケット26は、溝底部25において、湿潤溝21の側面に到るまで延びている。溝ポケット26の間には、これによって複数のウェブ28、つまり突部が形成され、これらのウェブ28に糸9は接触して案内される。ガイドブロック20は、好ましくはセラミックスから形成されている。
図3に示した実施形態では、しかしながらまた、加熱された流体を塗布するためにガイドブロック20を加温することも可能である。このときに重要なことは、加熱された流体がフィラメントストランドの表面に均一に塗布されることである。
図1および図2に示した実施形態では、糸は、特に第1および第2のゴデットグループのガイド周壁に、100°〜270°の角度範囲でそれぞれ1回巻き掛けられて案内されている。これによって極めて短いゴデット周壁が可能であり、その結果、糸における熱処理を比較的僅かなエネルギで実現可能である。さらに糸を両側から加熱することも可能である。しかしながら本発明に係る方法は、1回の巻掛けによるこのような糸ガイド形式に制限されるものではない。基本的には、糸の緩和時における滞在時間を、ガイド周壁における複数回の巻掛けによっても実現することができる。そのために図4には、本発明に係る装置の可能な1つの実施形態が示されている。
本発明に係る方法を実施する本発明に係る装置の、図4に示した実施形態は、前に述べた実施形態と実質的に同じであるので、ここでは相違についてだけ説明し、その他については既に述べた説明を参照するものとする。
図4に示した実施形態では、糸は複数のゴデットグループによって紡糸装置1から引き出され、延伸され、かつ緩和される。第1のゴデットグループ4は、全部で3つのガイド周壁4.1,4.2,4.3を有しており、このときガイド周壁4.1は、加熱されないように構成され、かつガイド周壁4.2,4.3は加熱されるように構成されている。ガイド周壁4.2,4.3は、糸9を複数回の巻掛けによって案内するために、いわゆるデュオ(Duo)を形成している。ガイド周壁4.2,4.3は、そのために別個の加熱手段6.1,6.2を介して加熱可能に構成されている。
後続の第2のゴデットグループ5は、本実施形態では4つの加熱されるガイド周壁5.1〜5.4によって形成されており、これらのガイド周壁5.1〜5.4はそれぞれ、別個の加熱手段6.3〜6.6によって加熱可能に構成されている。ガイド周壁5.1,5.2およびガイド周壁5.3,5.4はそれぞれ、糸9をガイド周壁の周囲における複数回の巻掛けによって案内するために、デュオを形成している。
その他のアセンブリはすべて、前に述べた実施形態と同じに構成されている。
本発明に係る装置の、図4に示した実施形態は、特に、著しく大きな糸番手を有する工業用糸を製造するのに適している。従ってこのような糸は、延伸前および緩和のための熱処理時に比較的長い滞在時間を必要とする。
従って本発明に係る方法は、ポリアミド、ポリエステルまたはポリプロピレン製の織編用糸および工業用糸のために適している。

Claims (14)

  1. ポリマ溶融物からマルチフィラメント糸を製造する方法であって、押し出されたばかりの複数のフィラメントを、冷却後に前記糸にまとめ、該糸を、複数のガイド周壁を備えた第1のゴデットグループによって引出し速度で案内し、前記糸を、前記第1のゴデットグループと、加熱された複数のガイド周壁を備えた第2のゴデットグループとの間において、完全に延伸し、前記糸を、前記第2のゴデットグループの前記ガイド周壁において、加温しかつ緩和し、さらに前記糸を緩和後に油剤流体によって湿潤させる、方法において、
    前記油剤流体を、前記糸の熱による後処理のために、塗布前に60℃〜200℃の範囲における温度に加熱することを特徴とする、ポリマ溶融物からマルチフィラメント糸を製造する方法。
  2. 前記油剤流体を、0℃〜160℃の範囲における温度に加熱する、請求項1記載の方法。
  3. 前記糸を、前記油剤流体によって湿潤された湿潤溝を通して、接触させて案内し、このとき前記油剤流体を、前記湿潤溝の溝底部における複数の溝ポケットに分配させる、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記糸を、前記第2のゴデットグループと、複数のガイド周壁を備えた第3のゴデットグループとの間の部分において、高温の前記油剤流体によって湿潤させる、請求項1または2記載の方法。
  5. 前記糸を、前記第2のゴデットグループの最後のガイド周壁と、前記第3のゴデットグループの最初のガイド周壁との間において、0〜50m/分の範囲における速度差を有する低下する周速度で案内する、請求項4記載の方法。
  6. 前記糸を、前記第1のゴデットグループおよび前記第2のゴデットグループの前記ガイド周壁において、100°〜270°の角度範囲においてそれぞれ1回巻き掛けて案内する、請求項1または2記載の方法。
  7. 前記フィラメントを、前記冷却後に乾燥させてかまたは軽く湿潤させて、前記糸にまとめる、請求項1または2記載の方法。
  8. 前記糸を、前記油剤供給後に、前記第3のゴデットグループの前記ガイド周壁の間の部分において交絡させる、請求項記載の方法。
  9. 紡糸装置(1)と、冷却装置(1.5)と、少なくとも1つの糸(9)を引き出し、延伸しかつ緩和するための、それぞれ複数のゴデットを備えた複数のグループ(ゴデットグループ)(4,5,7)とが設けられていて、前記ゴデットグループ(4,5,7)が、加熱されたガイド周壁(5.1,5.2)と加熱されないガイド周壁(4.1,4.2)とを有しており、さらに、前記ゴデットグループ(5,7)の2つのガイド周壁(5.4,7.1)の間に配置された、油剤流体によって前記糸を湿潤させる油剤供給装置(8)が設けられている、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法を実施する装置であって、
    前記油剤供給装置(8)は、前記油剤流体を加熱する加熱手段(8.2)を有しており、前記加熱手段(8.2)は、前記油剤流体が60℃〜200℃の範囲における温度に加熱可能であるように構成されていることを特徴とする、ポリマ溶融物からマルチフィラメント糸を製造する装置。
  10. 前記加熱手段(8.2)は、前記油剤流体が、0℃〜160℃の範囲における温度に加熱可能であるように構成されている、請求項9記載の装置。
  11. 前記油剤供給装置(8)は、糸ガイドのための湿潤溝(21)を備えた湿潤手段(8.1)を有しており、前記湿潤溝(21)は、溝底部(25)に複数の溝ポケット(26)を有していて、前記湿潤溝(21)は、加熱された前記油剤流体を供給する供給路(24)に接続されている、請求項9または10記載の装置。
  12. 前記油剤供給装置(8)は、第2のゴデットグループ(5)の加熱されたガイド周壁(5.4,5.3)と第3のゴデットグループ(7)の加熱されないガイド周壁(7.1)との間における糸走路に配置されている、請求項9から11までのいずれか1項記載の装置。
  13. 前記ゴデットグループ(4,5)の前記ガイド周壁(4.1,4.2,5.1,5.2)は、逆方向に駆動可能に形成されていて、前記糸が前記ガイド周壁(4.1,4.2,5.1,5.2)の周囲に100°〜270°の角度範囲でそれぞれ1回巻き掛けられて案内可能であるように、互いに配置されている、請求項9から11までのいずれか1項記載の装置。
  14. 前記第3のゴデットグループ(7)の前記ガイド周壁(7.1,7.2)の間の糸走路に、交絡装置(10)が配置されている、請求項9から11までのいずれか1項記載の装置。
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