JP6719959B2 - シート及びエアバック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート及びエアバック装置に関する。
車両のシートの着座者の頭部の前面を保護する方法として、シートバックやヘッドレストからエアバックを展開する方法がある(特許文献1、2参照)。
特開2013−18378号公報 特開2010−76640号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、ヘッドレストから展開した左右のエアバックを着座者の頭部の前面において面ファスナーにより接合するものであり、車両の衝突時の衝撃の強さや方向によっては、面ファスナーによる接合ができなかったり、一旦接合しても面ファスナーが外れる恐れがある。このように、面ファスナーでは安定してエアバックを形成できない恐れがある。
特許文献2の技術は、エアバックがシートバックの片側から展開するものであり、車両の衝突の強さや方向によっては、着座者がエアバックから飛び出す恐れがある。
本出願はかかる点に鑑みてなされたものであり、ヘッドレストやシートバックから頭部保護部材を安定して展開でき、なおかつ衝突の強さや方向によらず、十分に着座者の頭部を保護することができるシートやエアバック装置を提供することをその目的の一つとする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、頭部保護部材を、頭部の前方と、左右の側面部と、頭部の上方を覆うものとし、頭部保護部材の上面部及び前面部にガス導入部から上面部を通り前面部に至るガス流路を形成することで、上記問題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を含む。
(1)シートバック又はヘッドレストに設けられたガス供給装置と、前記シートバック又は前記ヘッドレストに収容され、前記ガス供給装置によるガスの供給により前方に展開し着座者の頭部を覆って保護する頭部保護部材と、を有し、前記頭部保護部材は、前記頭部の前方を覆う前面部と、前記頭部の側方を覆う左右の側面部と、頭部の上方を覆う上面部を有し、少なくとも前記上面部及び前記前面部は、前記ガス供給装置によるガスの供給により膨出可能に構成され、前記上面部の後方端部には、前記ガスのガス導入部が形成され、前記上面部及び前記前面部には、前記ガス導入部から前記上面部を通り前記前面部に至るガス流路が形成されている、シート。
(2)前記側面部は、前記ガスの供給により膨出可能に構成され、前記前面部と前記側面部との間には、前記前面部のガスが前記側面部に流入するための連通孔が形成されている、請求項1に記載のシート。
(3)前記ガス流路の左右の両側には、前記ガス流路に沿ったガス流入室が形成され、前記ガス流路と前記ガス流入室の間には、前記ガス流路のガスが前記ガス流入室に流入するためのサブ連通孔が形成されている、(2)に記載のシート。
(4)前記サブ連通孔は、複数個所に形成されている、(3)に記載のシート。
(5)前記サブ連通孔は、前記連通孔よりも小さく形成されている、(3)又は(4)に記載のシート。
(6)前記側面部には、前記ガスが供給されず、前記側面部は、一端が前記前面部に接続され、他端が前記シートバック又は前記ヘッドレスト又は頭部保護部材の後方部に接続された帯状に形成されている、(1)に記載のシート。
(7)前記頭部保護部材は、前記前面部から前記上面部に向けて上向き回りに巻かれた状態で収容されている、(1)〜(6)のいずれかに記載のシート。
(8)前記シートバックに許容値以上の前方への力が加わることにより前記シートバックが前傾する機構をさらに有する、(1)〜(7)のいずれかに記載のシート。
(9)(1)〜(8)のいずれかに記載のシートの頭部保護部材と、前記シートの前方に設けられたエアバックと、を有する、エアバック装置。
本発明によれば、ヘッドレストやシートバックから頭部保護部材を安定して展開でき、なおかつ衝突の強さや方向によらず、十分に着座者の頭部を保護することができる。
平常時のシートの構成の一例を示す模式図である。 ヘッドレストを後方から見た内部構成図である。 第1の実施の形態の頭部保護部材が展開した状態のシートの構成を示す模式図である。 第1の実施の形態の頭部保護部材の斜視図である。 図5(a)が、図3の頭部保護部材のX−X断面の模式図である。図5(b)が、図3の頭部保護部材のY−Y断面の模式図である。図5(c)が、図3の頭部保護部材のZ−Z断面の模式図である。 頭部保護部材が上回りに巻かれて収納される状態を示す説明図である。 第2の実施の形態の頭部保護部材が展開した状態のシートの構成を示す模式図である。 第2の実施の形態の頭部保護部材の斜視図である。 図9(a)が、図7の頭部保護部材のP−P断面の模式図である。図9(b)が、図7の頭部保護部材のQ−Q断面の模式図である。 第3の実施の形態の頭部保護部材が展開した状態のシートの構成を示す模式図である。 第3の実施の形態の頭部保護部材の斜視図である。 運転席のシートの構成を示す説明図である。 シートの骨格構造の一例を示す説明図である。 シートの骨格構造の連結部周りの拡大図である。 シートバックが前傾した状態のシートの構成を示す模式図である。 図16(a)が、頭部保護部材を内蔵したシートバックを側方から見た内部構成図である。図16(b)が、頭部保護部材を内蔵したシートバックを後方から見た内部構成図である。 頭部保護部材の他の構成を示す説明図である。
本発明について、以下具体的に説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はその実施の形態のみに限定されるものではない。同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面中、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態にかかるシート1の構成の一例を示す模式図である。シート1は、例えばシートクッション(座部)10と、シートバック(背凭れ部)11と、ヘッドレスト12と、ヘッドレスト12に内蔵された頭部保護部材13及びガス供給装置14等を有している。
図1及び図2に示すようにヘッドレスト12には、頭部保護部材13及びガス供給装置14が内蔵されている。ガス供給装置14は、センサ(図示せず)により衝撃が検出されるとガスを頭部保護部材13に供給し、頭部保護部材13を展開し膨出できる。なお、ガスの種類は特に限定されるものではない。
頭部保護部材13は、例えば樹脂製である。頭部保護部材13は、展開時に図3に示すように着座者Aの頭部Bの全体を覆い、下側が開口した略半球のドーム状になるように形成されている。例えば頭部保護部材13は、図4に示すように頭部Bの前方を覆う前面部40と、頭部Bの左右の側方を覆う側面部41と、頭部Bの上方を覆う上面部42を有し、これらはガス供給装置14によるガス15の供給により膨出されている。上面部42及び前面部40と、側面部41とは、それぞれが袋状に形成され独立して膨出可能に構成されている(図5(a)、図5(b)参照)。上面部42と側面部41は、直接連通していない。
図4に示すように上面部42の後方側の端部には、ガス供給装置14に通じるガス導入部50が形成されている。上面部42及び前面部40には、ガス導入部50から上面部42を通り前面部40に至るガス流路60が形成されている。
前面部40と側面部41との間、すなわち前面部40の下部であって側面部41の前方側の端部には、前面部40のガス15を側面部41に流入させるための連通孔70が形成されている(図5(c)参照)。よって、ガス導入部50からガス15が導入されると、ガス15はガス流路60を通って上面部42から前面部40に流入し、上面部42と前面部40が膨出し、その後ガス15は連通孔70を通って左右の側面部41に流入し、側面部41が膨出する。
頭部保護部材13は、図6に示すように平常時(展開前)に前面部40から上面部42に向けて上向き回り(図6の矢印方向)に巻かれた状態でヘッドレスト12に収容されている。よって、頭部保護部材13は、ガス導入部50からガス15が導入されると、下向き回り(図6の矢印の逆方向)に回転して展開する。
次に、シート1の動作について説明する。先ず図1に示したように平常時には、頭部保護部材13はヘッドレスト12に収容されている。そして、車両の衝突等により所定の閾値以上の衝撃を受けると、それをセンサが検知してガス供給装置14が作動し、ガス供給装置14から頭部保護部材13にガス15が供給される。
頭部保護部材13では、図4に示したようにガス導入部50からガス15が導入され、ガス流路60を通じて上面部42及び前面部40にこの順でガス15が供給され、頭部保護部材13が下向き回り(図6の矢印の逆方向)に展開する。そして、上面部42及び前面部40が膨出すると、前面部40から連通孔70を通じて左右の側面部41にガス15が供給され、側面部41が展開して膨出する。こうして、図3に示すように上面部42、前面部40及び側面部41の全体が膨出し、着座者Aの頭部Bの全体が頭部保護部材13で覆われ、保護される。
本実施の形態によれば、頭部保護部材13が、着座者Aの頭部Bの前方を覆う前面部40と、頭部Bの側方を覆う左右の側面部41と、頭部Bの上方を覆う上面部42を有し、上面部42及び前面部40にガス導入部50から上面部42を通り前面部40に至るガス流路60が形成されているので、展開時にガス15をガス導入部50からガス流路60に供給することにより、頭部保護部材13を安定的に展開させることができる。また、着座者Aの頭部Bが常に頭部保護部材13内にあるので、衝突の強さや方向によらず、十分に着座者Aの頭部Bを保護することができる。
また、側面部41がガス15の供給により膨出可能に構成され、前面部40と側面部41との間に連通孔70が形成されているので、上面部42、前面部40、側面部41の順に頭部保護部材13を展開させることができる。これにより、先に側面部41の展開が行われることがなく、展開時に上面部42が下がり着座者Aの頭部Bに当たるようなことが防止できるので、頭部保護部材13の展開を安定的に行うことができる。
頭部保護部材13は、ヘッドレスト12に前面部40から上面部42に向けて上向き回りに巻かれた状態で収容されているので、展開時に着座者Aの頭部Bの上を確実に通過する。この結果、頭部保護部材13の展開をより安定して行うことができる。
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態における頭部保護部材13が、図7乃至図9に示すようにガス流路60の左右の両側にガス流入室80を有するものであってもよい。この場合、例えば上面部42におけるガス流路60の横幅が狭められ、その両側にガス流入室80が設けられる。ガス流入室80は、例えばガス流路60に沿って上面部42の後端付近から前面部40付近まで形成されている。ガス流入室80は、ガス流路60よりも細く(容積が小さく)なるように形成されている。ガス流路60とガス流入室80との間には、ガス流路60のガス15がガス流入室80に流入するための複数のサブ連通孔90が形成されている。サブ連通孔90は、複数箇所に形成されている。サブ連通孔90は、例えば上面部42の中央に対し前方部分と後方部分にそれぞれ形成されている。また、サブ連通孔90は、ガス流路60に沿っておよそ等間隔で配置されている。ガス流入室80は、他の部分(上面部42のガス流路60、前面部40及び側面部41)とは別に独立して膨出できるように構成されている。ガス流入室80は、側面部42及び前面部40に直接連通していない。
そして、頭部保護部材13が展開する際には、先ずガス導入部50から導入されたガス15がガス流路60を通って上面部42から前面部40に流入し、上面部42と前面部40が展開して膨出する。次に、前面部40のガス15が連通孔70を通じて側面部41に流入し、側面部41が展開して膨出する。側面部41にガス15が充填され、ガス流路60の圧力が上昇すると、ガス流路60のガス15がサブ連通孔90を通じてガス流入室80に入り込み、ガス流入室80が膨出する。こうして頭部保護部材13の展開が完了する。
本実施の形態によれば、頭部保護部材13にガス流路60が形成されているので、頭部保護部材13をヘッドレスト12から安定的に展開させることができる。また、着座者Aの頭部Bが常に頭部保護部材13内にあるので、衝突の強さや方向によらず、十分に着座者Aの頭部Bを保護することができる。また、ガス流入室80がある分頭部保護部材13におけるガス流路60の容積が小さくなるので、ガス15が上面部42、前面部40及び側面部41により速く充填され、頭部保護部材13の側面部41をより速く展開できる。
また、サブ連通孔90が複数個所に形成されているので、ガス流路60からガス流入室80へのガス15の流入を偏りなく迅速に行うことができる。
サブ連通孔90は、連通孔70よりも小さく形成されているので、前面部40から側面部41へのガスの流入が優先的に促進され、確実に、側面部41がガス流入室80よりも先に膨出する。よって、頭部保護部材13の展開がより安定する。
(第3の実施の形態)
上記第1の実施の形態における頭部保護部材13の側面部41が膨出するものではなく、図10及び図11に示すように一端が前面部40に接続され、他端がヘッドレスト12に接続された帯状に形成されていてもよい。かかる場合、側面部41は、十分に強度のある布製やゴム製の方形の帯状に形成されていてもよい。また、側面部41は、網状に形成されていてもよい。
そして、頭部保護部材13が展開する際には、ガス導入部50から導入されたガス15がガス流路60を通って上面部42から前面部40に流入し、上面部42と前面部40が展開して膨出する。このとき、側面部41も前面部40に引っ張られて展開する。
本実施の形態によれば、頭部保護部材13にガス流路60が形成されているので、頭部保護部材13をヘッドレスト12から安定的に展開させることができる。また、着座者Aの頭部Bが常に頭部保護部材13内にあるので、衝突の強さや方向によらず、十分に着座者Aの頭部Bを保護することができる。また、側面部41にガスが流入しない分頭部保護部材13全体のガス流入容積が小さくなるので、ガス15が上面部42、前面部40により速く充填され、頭部保護部材13をより速く展開できる。
(第4の実施の形態)
以上の実施の形態において、シート1は、シートバック11に所定の許容値以上の前方への力が加わることによりシートバック11が前傾する機構を有していてもよい。以下、かかる機構の一例について説明する。
図12は、車両の運転席のシート1の一例を示し、シート1の前方にはステアリングホイール100が配置され、そのステアリングホイール100には、衝撃が検出されるとシート1側に展開して膨出するエアバック101が内蔵されている。なお、本実施の形態において上記頭部保護部材13と、ステアリングホイール100のエアバック101によりエアバック装置が構成されている。
図13には、シート1の骨格構造の一例を示す。シート1は、シートクッションフレーム110と、シートバックフレーム111を有している。シートクッションフレーム110とシートバックフレーム111は、連結部112を介して連結されている。
シートバックフレーム111には、シートベルト120を巻き取るリトラクタ121が取り付けられている。リトラクタ121は、衝突時などの車両の急な減速で着座者Aに前方への慣性が作用した場合にシートベルト120をロックしてシートベルト120の繰り出しを阻止するように構成されている。これにより、着座者Aにかかる前方への荷重がシートベルト120を介してシートバックフレーム111にも付加される。
連結部112は、フォースリミッタ部130を有している。図14に示すようにフォースリミッタ部130は、シートクッションフレーム110側に固定されたシャフト140と、シートバックフレーム111側に固定されたブラケット141とを有している。シャフト140とブラケット141は、互いに径の異なる円筒形状を有し、シャフト140が、ブラケット141と同軸になるようにブラケット141内に配置されている。シャフト140とブラケット141は互いに溶接等で固定されているが、シャフト140は、許容値以上の回転荷重が働くと、シャフト140が塑性変形して軸周りに捩じれるように構成されている。シャフト140が捩じれると、ブラケット141とそれに固定されたシートバックフレーム111が軸周りに回転する。よって、シートベルト120によりシートバックフレーム111が前方に引っ張られ、シートバックフレーム111に前方への所定の許容値以上の荷重がかかると、シャフト140が耐え切れず塑性変形し、シートバックフレーム111、すなわちシートバック11が前傾する。
そして、衝突時等の衝撃を検出した際には、上述のとおり図15に示すように頭部保持部材13が展開し膨出して、着座者Aの頭部Bの全体、すなわち頭部Bの前方、左右の側方及び上方を覆う。またステアリングホイール100では、エアバック101がシート1側に展開し膨出する。
そして、衝突時の前方への慣性が着座者Aに働き、着座者Aが前方に移動すると、シートベルト120が前方に引っ張られ、シートバック11に前方への荷重が働く。そしてこの荷重が許容値を超えると、フォースリミッタ部130のシャフト140が塑性変形して軸周りの捩じれ、シートバック11が前傾する。このシャフト140の塑性変形時には、衝突時の慣性で着座者Aが前方へ移動するエネルギーの一部が消費される。
シートバック11が前傾すると、頭部保護部材13の前面部40がエアバック101に当たり、着座者A(頭部B)の前方へ移動しようとするエネルギーが頭部保護部材13とエアバック101により吸収される。
本実施の形態によれば、シート1が、シートバック11に許容値以上の前方への力が加わることによりシートバック11が前傾する機構を有しているので、衝突時にシートバック11が前傾し、その分頭部保護部材13が前方に移動して、頭部保護部材13がエアバック101に確実に当たるようになる。それ故、頭部保護部材13とエアバック101の作用により着座者Aが受ける衝撃を効果的かつ十分に吸収できる。また、斜め衝突時には、着座者Aが慣性により斜め前方に移動し、着座者Aの頭部Bがエアバックに対し斜めから衝突するので、頭部Bに回転力が付与され、首がねじれる恐れがあるが、本実施の形態では、着座者Aの頭部Bが頭部保護部材13を介してエアバック101に当たるので、首が捩じれることを抑制できる。
以上の実施の形態において、頭部保護部材13は、ヘッドレスト12に収容され、衝撃を受けたときにそのヘッドレスト12から飛び出して展開するものであったが、図16(a)、(b)に示すようにシートバック11に収容されていてもよい。かかる場合、頭部保護部材13及びガス供給装置14は、シートバック11の上部に内蔵され、衝撃を検出した際には、ガス供給装置14から頭部保護部材13にガスが導入され、頭部保護部材13がシートバック11の後ろ側から上方に向けて飛び出し展開する。
なお、頭部保護部材13がシートバック11の上部に内蔵されている場合、上記第3の実施の形態で示した頭部保護部材13の側面部41は、図17に示すように一端が頭部保護部材13の前面部40に接続され、他端が頭部保護部材13の後方部43に接続されていてもよい。かかる場合、展開時には、頭部保護部材13は、シートバック11の上端から飛び出し、ヘッドレスト12の背面を通り、ヘッドレスト12の前方に展開する。このとき前面部40が膨出し、後方部43がヘッドレスト12側に残るので、側面部41が前面部40と後方部43との間で好適に展開できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば以上の実施の形態で記載したシート1は、運転席に限られず、車両の助手席、後部座席等に適用してもよい。頭部保護部材13の形状や大きさもこれに限られない。シート1のクッションシート10、シートバック11、ヘッドレスト12等の構造や形状等もこれに限られず、ヘッドレスト12とシートバック11が一体となっているものであってもよい。上記実施の形態においてフォースリミッタ部130により許容値以上の前方への力が加わることによりシートバック11が前傾する機構を実現していたが、他の公知の構成で同様の機構を実現してもよい。また、かかるシートバック11の前傾機構のない一般的なシートバックにも本発明のシート1は適用できる。
本発明は、ヘッドレストやシートバックから頭部保護部材が安定して展開し、なおかつ衝突の強さや方向によらず、十分に着座者の頭部を保護する際に有用である。
1 シート
11 シートバック
12 ヘッドレスト
13 頭部保護部材
14 ガス供給装置
15 ガス
40 前面部
41 側面部
42 上面部
50 ガス導入部
60 ガス流路
70 連通孔
A 着座者
B 頭部

Claims (7)

  1. シートバック又はヘッドレストに設けられたガス供給装置と、
    前記シートバック又は前記ヘッドレストに収容され、前記ガス供給装置によるガスの供給により前方に展開し着座者の頭部を覆って保護する頭部保護部材と、を有し、
    前記頭部保護部材は、前記頭部の前方を覆う前面部と、前記頭部の側方を覆う左右の側面部と、頭部の上方を覆う上面部を有し、
    少なくとも前記上面部、前記前面部及び側面部は、前記ガス供給装置によるガスの供給により膨出可能に構成され、
    前記上面部の後方端部には、前記ガスのガス導入部が形成され、
    前記上面部及び前記前面部には、前記ガス導入部から前記上面部を通り前記前面部に至るガス流路が形成され、
    前記前面部と前記側面部との間には、前記前面部のガスが前記側面部に流入するための連通孔が形成され、
    前記ガス導入部から前記上面部の後方端部に供給されたガスが、前記ガス流路に沿って前記上面部及び前記前面部をこの順に通り、前記上面部及び前記前面部を膨出させて前記頭部保護部材を前方に展開させ、さらに、前記前面部に供給されたガスが前記連通孔を通って左右の前記側面部に流入して前記側面部を膨出させるように構成された、シート。
  2. シートバック又はヘッドレストに設けられたガス供給装置と、
    前記シートバック又は前記ヘッドレストに収容され、前記ガス供給装置によるガスの供給により前方に展開し着座者の頭部を覆って保護する頭部保護部材と、を有し、
    前記頭部保護部材は、前記頭部の前方を覆う前面部と、前記頭部の側方を覆う左右の側面部と、頭部の上方を覆う上面部を有し、
    少なくとも前記上面部及び前記前面部は、前記ガス供給装置によるガスの供給により膨出可能に構成され、
    前記上面部の後方端部には、前記ガスのガス導入部が形成され、
    前記上面部及び前記前面部には、前記ガス導入部から前記上面部を通り前記前面部に至るガス流路が形成されて、
    前記側面部は、前記ガスの供給により膨出可能に構成され、
    前記前面部と前記側面部との間には、前記前面部のガスが前記側面部に流入するための連通孔が形成され、
    前記ガス流路の左右の両側には、前記ガス流路に沿ったガス流入室が形成され、
    前記ガス流路と前記ガス流入室の間には、前記ガス流路のガスが前記ガス流入室に流入するためのサブ連通孔が形成されている、シート。
  3. 前記サブ連通孔は、複数個所に形成されている、請求項2に記載のシート。
  4. 前記サブ連通孔は、前記連通孔よりも小さく形成されている、請求項2又は3に記載のシート。
  5. 前記頭部保護部材は、前記前面部から前記上面部に向けて上向き回りに巻かれた状態で収容されている、請求項1〜4のいずれかに記載のシート。
  6. 前記シートバックに許容値以上の前方への力が加わることにより前記シートバックが前傾する機構をさらに有する、請求項1〜5のいずれかに記載のシート。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のシートの頭部保護部材と、
    前記シートの前方に設けられたエアバックと、を有する、エアバック装置。
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