JP6716224B2 - 空気極用合剤 - Google Patents

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Description

本発明は、空気極用合剤に関し、より詳しくは、燃料電池等の電池の空気極を構成するのに用いられる空気極用合剤、該空気極用合剤を用いて構成される空気極、及び、該空気極を含んで構成される燃料電池等の電池に関する。
昨今、環境問題への関心の高まりを背景に、様々な産業分野で石油等の化石燃料から電気へとエネルギー源の転換が進んでいる。それにともなって、携帯電話やノートパソコン等の電子機器だけでなく、自動車や航空機等の分野をはじめ、様々な分野で電池やキャパシタ等の蓄電装置が使用されるようになっている。ここで、空気中の酸素を正極活物質として使用する燃料電池は、正極(空気極)内に活物質層を設ける必要がなく、これまで一般に用いられている電池よりもエネルギー密度を飛躍的に向上できることから、近年注目され、特に自動車用途等への応用が期待されている。
燃料電池の正極では、空気中の酸素を還元する反応(放電反応)が進行する。なお、例えば二次電池の正極では、アルカリ性、及び、酸性条件下にて下記反応式に示すような4電子を介した酸素還元反応(放電反応)/酸素発生反応(充電反応)が進行する。下記反応式中、ORRは 酸素還元反応(oxygen reduction reaction)を意味し、OERは 酸素発生反応(oxygen evolution reaction)を意味する。
Figure 0006716224
空気極の課題としては、例えば放電反応での大きな過電圧が挙げられる。燃料電池の性能を向上するために、過電圧を低減することができる高い酸素還元特性をもつ触媒が強く望まれている。従来の燃料電池の正極に使用されている触媒のうち、白金等の貴金属触媒;グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンアロイ等の炭素材料触媒;ペロブスカイト型導電材料;酸化マンガン等の遷移金属酸化物が酸素還元特性をもつことが知られており、主に白金や酸化マンガンが用いられている。
また酸素還元特性をもつその他の触媒に関し、酸化グラフェンを水に分散させた酸化グラフェン分散液と、鉄フタロシアニンをアルコールに分散させた鉄フタロシアニン分散液と、を混合して自己組織化させて鉄フタロシアニン/酸化グラフェン複合体を得る工程と、鉄フタロシアニン/酸化グラフェン複合体を還元して鉄フタロシアニン/グラフェンナノ複合体を得る工程と、を含む、鉄フタロシアニン/グラフェンナノ複合体酸素還元触媒の製造方法が開示されている(特許文献1参照)。また、酸素を活物質とする空気極と、負極と、前記空気極及び前記負極との間に介在する電解質層と、を有する金属空気電池の前記空気極を構成する炭素材料であって、表面の酸素含有量が7原子%以上である空気極用炭素材料が開示されている(特許文献2参照)。
特開2014−91061号公報 特開2014−2913号公報
白金は高い酸素還元特性を示すものの、希少金属であり高価であるという課題がある。また、酸化マンガンは白金と比較して酸素還元特性が低いため、空気極の酸素還元反応において過電圧が高く、出力特性が低くなるという課題がある。
また特許文献1に記載の鉄フタロシアニン/グラフェンナノ複合体酸素還元触媒は、酸素還元特性に優れる触媒を簡便に得るうえで工夫の余地があった。更に、特許文献2に記載の空気極用炭素材料は、酸素還元特性を向上するうえで工夫の余地があった。
そして、これまでのところ、白金や酸化マンガンより高い酸素還元特性をもつ触媒は実用化されていない。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、安価で高活性の空気極を提供することを目的とする。
本発明者らは、白金よりも安価な鉄フタロシアニン等の環状共役系配位子を有する金属錯体を空気極用触媒として用いることに着目し、種々検討したところ、XRD測定したとき、上記環状共役系配位子を有する金属錯体のスタッキング(例えば、π−πスタッキング)に由来するメインピーク強度が特定の値となるようにした空気極が高活性となることを見出し、上記課題を見事に解決することができることに想到し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、酸素還元触媒及び結着剤を含む空気極用合剤であって、上記酸素還元触媒は、環状共役系配位子を有する金属錯体を含み、上記空気極用合剤をXRD測定したとき、上記環状共役系配位子を有する金属錯体のスタッキングに由来するメインピーク強度を空気極用合剤中の環状共役系配位子を有する金属錯体の質量割合で規格化した値をAとし、結着剤に由来するメインピーク強度を空気極用合剤中の結着剤の質量割合で規格化した値をBとした場合に、A/Bが0.000〜0.450となる空気極用合剤である。
本発明はまた、本発明の空気極用合剤、及び、集電体を用いて構成される空気極でもある。
本発明は更に、集電体と、酸素還元触媒及び結着剤を含む触媒層とを含んで構成される空気極であって、上記酸素還元触媒は、環状共役系配位子を有する金属錯体を含み、上記触媒層をXRD測定したとき、該環状共役系配位子を有する金属錯体のスタッキングに由来するメインピーク強度を触媒層中の環状共役系配位子を有する金属錯体の質量割合で規格化した値をAとし、結着剤に由来するメインピーク強度を触媒層中の結着剤の質量割合で規格化した値をBとした場合に、A/Bが0.000〜0.450となる空気極でもある。
本発明はそして、本発明の空気極、負極、及び、電解質を含んで構成される電池でもある。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
<本発明の空気極用合剤>
本発明の空気極用合剤は、XRD測定したとき、上記環状共役系配位子を有する金属錯体のスタッキングに由来するメインピーク強度を空気極用合剤中の環状共役系配位子を有する金属錯体の質量割合で規格化した値をAとし、結着剤に由来するメインピーク強度を空気極用合剤中の結着剤の質量割合で規格化した値をBとした場合に、A/Bが0.000〜0.450となる。
上記環状共役系配位子を有する金属錯体のスタッキングに由来するメインピーク強度を空気極用合剤中の環状共役系配位子を有する金属錯体の質量割合で規格化した値Aとは、本発明の空気極用合剤に対し、実施例の方法でXRD測定を行い、環状共役系配位子を有する金属錯体のスタッキングに由来するメインピーク強度(CPS)を、本発明の空気極用合剤の固形分100質量%中の上記環状共役系配位子を有する金属錯体の質量割合(質量%)で割った値を言う。
上記結着剤に由来するメインピーク強度を空気極用合剤中の結着剤の質量割合で規格化した値Bとは、本発明の空気極用合剤に対し、実施例の方法でXRD測定を行い、結着剤に由来するメインピーク強度(CPS)を、本発明の空気極用合剤の固形分100質量%中の上記結着剤の質量割合(質量%)で割った値を言う。
なお、本明細書中、固形分とは、溶媒以外の成分を意味する。また、環状共役系配位子を有する金属錯体のスタッキングに由来するメインピーク強度とは、該スタッキングに由来するピークが2つ以上ある場合は、該2つ以上のピークの中で最も大きなピークの強度を意味し、該スタッキングに由来するピークが1つである場合は、当該ピークの強度を意味する。結着剤に由来するメインピーク強度とは、該結着剤に由来するピークが2つ以上ある場合は、該2つ以上のピークの中で最も大きなピークの強度を意味し、該結着剤に由来するピークが1つである場合は、該ピークの強度を意味する。なお、本明細書中、ピーク強度の大きさは、ピークの高さ(CPS:カウント/秒)により評価される。
上記A/Bが上記範囲内であることにより、本発明の空気極用合剤を用いて構成される空気極は、環状共役系配位子を有する金属錯体の触媒性能がより顕著に発現されたものとなり、高活性となる。例えば環状共役系配位子を有する金属錯体が酸素還元特性をもつ場合は、空気極の酸素還元特性が向上し、放電反応がより円滑に進行する。
本発明の空気極用合剤を用いて構成される空気極が高活性となる理由としては、金属錯体における環状共役系配位子のスタッキングが抑制され、該金属錯体が高分散化することにより、その触媒性能がより顕著に発現するためであると考えられる。
上記A/Bは、0.400以下であることが好ましく、0.350以下であることがより好ましく、0.300以下であることが更に好ましい。上記A/Bの下限は特に限定されず、0.000であってもよい。
上記A/Bは、後述する各種電極材料の種類、量を調整し、XRD測定を行ってそのA/Bへの影響を確認することで、比較的簡便に所望の数値とすることができる。このように、各種電極材料の種類、量を調整することで、上記スタッキングを抑制できることは、本発明において初めて見出された意外な作用効果である。例えば、後述する炭素材料としてDBP(Di-butyl phthalate)吸油量が高いものを使用することにより、上記A/Bを小さくすることができる。これは、DBP吸油量が高い炭素材料には細孔等が多く存在しており、当該細孔等に環状共役系配位子を有する金属錯体が入り込み、立体障害のため該金属錯体のスタッキングが抑制され、その結果、該金属錯体が高分散化していることが考えられる。
なお、本明細書中、電極材料とは、空気極用触媒;結着剤;基剤、助触媒等の炭素材料;その他の成分を総称したものである。
(環状共役系配位子を有する金属錯体)
本発明の空気極用合剤は、環状共役系配位子を有する金属錯体を含む。該金属錯体は、環状共役系配位子を有するものであればよく、該金属錯体のスタッキングが抑制されることにより本発明の効果が発揮される。
なお、本発明の空気極用合剤が環状共役系配位子を有する金属錯体を含むことは、質量分析法、NMR(Nuclear Magnetic Resonance)法、XAFS(X-ray absorption fine structure)の解析等の通常の方法により確認することができる。
本発明の空気極用合剤における上記環状共役系配位子を有する金属錯体は、遷移金属原子を有することが好ましい。
本発明の効果をより顕著に発揮する観点からは、上記遷移金属原子は、鉄、マンガン、及び、コバルトからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素であることが好ましく、鉄及び/又はマンガンであることがより好ましく、鉄であることが更に好ましい。
上記環状共役系配位子を有する金属錯体は、例えば下記一般式(I)で表される環状共役系配位子構造を有するものが挙げられる。本発明に係る鉄錯体における上記共役系配位子は、例えば、下記一般式(I)で表される共役系配位子構造を有することが好ましい。
Figure 0006716224
上記一般式(I)中、A〜Aは、同一又は異なって、窒素原子又は炭素原子を表し、該炭素原子は1価の置換基と結合していてもよい。中でも、A〜Aの少なくとも1つが窒素原子を表すことが好ましく、A〜Aのそれぞれが窒素原子を表すことがより好ましい。
上記一般式(I)で表される共役系配位子構造は、更に、上記一般式(I)で表される共役系配位子構造と共役する構造を有していてもよい。上記一般式(I)で表される共役系配位子構造は、例えば、以下の式(i)〜(vi)で表されるものが挙げられる。
Figure 0006716224
なお、上記共役系配位子は、上記式(i)〜(vi)で表される共役系配位子構造と結合した1価の置換基を有していてもよい。
本発明の空気極用合剤における上記環状共役系配位子を有する金属錯体は、下記一般式(P):
Figure 0006716224
(一般式(P)中、X〜Xは、同一又は異なって、水素原子、又は、1価の置換基を表す。D〜Dは、同一又は異なって、窒素原子、又は、炭素原子を表し、該炭素原子には、水素原子、又は、1価の置換基が結合している。Mは、遷移金属原子を表す。窒素原子とMとの間の実線は、窒素原子とMとが共有結合していることを表す。窒素原子とMとの間の破線は、窒素原子がMへ配位していることを表す。)で表されることが好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著に発揮することができる。
なお、上記窒素原子がMへ配位しているとは、窒素原子がMに対して電子対を供与し、化学的に相互作用していることを意味し、窒素原子とMとの間に配位結合(共有結合)が形成されていてもよく、配位結合が形成されていなくてもよいが、配位結合が形成されていることが好ましい。
上記Mには更に配位子としてハロゲン原子、水酸基、又は、炭素数1〜8のアルキルオキシ基が結合していてもよい。鉄錯体が中性になるように、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン等のアニオン性対イオンが存在していてもよい。
上記Mは、鉄、マンガン、又は、コバルトであることが好ましく、鉄又はマンガンであることがより好ましく、鉄であることが更に好ましい。
本発明の空気極用触媒において、上記D〜Dは、それぞれ、炭素原子を表すことが更に好ましい。
上記1価の置換基とは、特に限定されないが、例えばハロゲン原子、又は、下記一般式(1)で表される基であることが好ましい。
−X−Y (1)
(一般式(1)中、*部分が結合部位である。−X−は、−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−、又は、−N(−H)−を表す。Yは、炭素数1〜18の有機基を表し、置換基を有していてもよい。
上記X〜Xが、水素原子を表すことが本発明の空気極用合剤における好ましい形態の1つである。当該形態の錯体は、試薬として容易に入手可能である。また、当該形態により、X〜Xが置換基を表す錯体と比較して立体障害が小さいため、例えば後述する炭素材料を用いる場合は、該炭素材料の細孔内に取り込まれやすく、結果としてスタッキングをより抑制することができる。
上記環状共役系配位子を有する金属錯体は、単独で用いてもよいし、2種類以上混合して用いてもよい。
上記環状共役系配位子を有する金属錯体は、従来公知の種々の製造方法を用いて製造することが可能である。
本発明の空気極用合剤は、空気極用合剤の固形分100質量%中、上記環状共役系配位子を有する金属錯体を0.1〜90質量%含むことが好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著に発揮することができる。該含有量は、より好ましくは、1質量%以上であり、更に好ましくは、5質量%以上であり、一層好ましくは、10質量%以上であり、最も好ましくは、15質量%以上である。該含有量は、より好ましくは、80質量%以下であり、更に好ましくは、60質量%以下であり、最も好ましくは、40質量%以下である。
なお、上述した正極合剤の固形分100質量%中の空気極用触媒の好ましい含有量は、本発明の空気極から後述する集電体を除いた触媒層100質量%中の空気極用触媒の好ましい含有量と言い換えることができる。以下のその他の電極材料についても同様である。
(結着剤)
本発明の空気極用合剤は、結着剤を含む。
上記結着剤は、粒子同士や粒子と集電体とを結着することができるものである。なお、結着剤は、XRD測定において充分に一律な結晶性を示す。
上記結着剤としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸含有ポリマー、ポリ(メタ)アクリル酸塩含有ポリマー、ポリアクリロニトリル含有ポリマー、ポリアクリルアミド含有ポリマー、ポリ塩化ビニル含有ポリマー、ポリビニルアルコール含有ポリマー、ポリエチレンオキシド含有ポリマー、ポリプロピレンオキシド含有ポリマー、ポリブテンオキシド含有ポリマー、ポリエチレン含有ポリマー、ポリプロピレン含有ポリマー、ポリブテン含有ポリマー、ポリヘキセン含有ポリマー、ポリオクテン含有ポリマー、ポリブタジエン含有ポリマー、ポリイソプレン含有ポリマー、アナルゲン、ベンゼン、トリヒドロキシベンゼン、トルエン、ピペロンアルデヒド、カーボワックス、カルバゾール、セルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、ポリアセチレン含有ポリマー、ポリエチレンイミン含有ポリマー、ポリアミド含有ポリマー、ポリスチレン含有ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン含有ポリマー、ポリフッ化ビニリデン含有ポリマー、ポリペンタフルオロエチレン含有ポリマー、ポリ(無水)マレイン酸含有ポリマー、ポリマレイン酸塩含有ポリマー、ポリ(無水)イタコン酸含有ポリマー、ポリイタコン酸塩含有ポリマー、陽イオン・陰イオン交換膜等に使用されるイオン交換性ポリマー、環化ポリマー、スルホン酸塩、スルホン酸塩含有ポリマー、第四級アンモニウム塩、第四級アンモニウム塩含有ポリマー、第四級ホスホニウム塩、第四級ホスホニウム塩ポリマー等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができるが、中でも、ポリマーが好ましく、ハロゲン原子を含有するポリマーがより好ましく、フッ素原子を含有するポリマーが更に好ましく、ポリテトラフルオロエチレン含有ポリマーが特に好ましい。
本発明の空気極用合剤は、空気極用合剤の固形分100質量%中、上記結着剤を0.01〜50質量%含むことが好ましい。結着剤の含有量がこのような範囲であると、本発明の空気極により更に良好な電池性能が発揮されることとなる。該含有量は、より好ましくは、0.1質量%以上であり、更に好ましくは、1質量%以上である。該含有量は、より好ましくは、40質量%以下であり、更に好ましくは、30質量%以下であり、特に好ましくは、20質量%以下である。
(炭素材料)
本発明の空気極用合剤は、炭素材料を更に含むことが好ましい。
上記炭素材料としては、例えば、導電性カーボンが好適なものとして挙げられる。これにより、得られる空気極の導電性を向上させることができる。該導電性カーボンとしては、黒鉛、アモルファス炭素、カーボンナノフォーム、活性炭、グラフェン、ナノグラフェン、グラフェンナノリボン、フラーレン、カーボンブラック、ファイバー状カーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、炭素繊維、気相成長炭素繊維等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記導電性カーボンとしては、グラフェン、カーボンブラック、ファイバー状カーボン、カーボンナノチューブ、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、炭素繊維、気相成長炭素繊維が好ましいものとして挙げられ、グラフェン、カーボンブラック、ファイバー状カーボン、カーボンナノチューブ、ケッチェンブラック、アセチレンブラックがより好ましいものとして挙げられ、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラックが更に好ましいものとして挙げられ、ケッチェンブラックが特に好ましいものとして挙げられる。
上記炭素材料は、吸油量が300ml/100g以上であることが好ましい。これにより、上記スタッキングを抑制し、上記A/Bを小さくする作用効果が充分に発揮される。
上記吸油量は、320ml/100g以上であることがより好ましく、340ml/100g以上であることが更に好ましく、360ml/100g以上であることが特に好ましい。また、該吸油量は、800ml/100g以下であることが好ましく、700ml/100g以下であることがより好ましく、600ml/100g以下であることが更に好ましく、500ml/100g以下であることが特に好ましい。上記吸油量は、DBP吸油量を意味し、DBP吸油量はJIS K6217−4に規定された方法により測定することができる。
上記炭素材料は、比表面積が250m/g以上であることが好ましく、500m/g以上であることがより好ましく、700m/g以上であることが更に好ましく、750m/g以上であることが一層好ましく、780m/g以上であることが特に好ましい。より大きな比表面積をもった炭素材料を用いることによって、酸素還元触媒である環状共役系配位子を有する金属錯体の凝集を防ぐことができ、より高活性な空気極とすることが可能となる。該比表面積は、例えば3000m/g以下とすることが好ましく、2000m/g以下とすることがより好ましく、1500m/g以下とすることが更に好ましく、1400m/g以下とすることが一層好ましく、1300m/g以下とすることが特に好ましい。上記比表面積は、窒素吸着BET法で比表面積測定装置により測定することができる。上記比表面積を、本明細書中、BET比表面積とも言う。
上記炭素材料は、DBP吸油量/BET比表面積の比(100×m/ml)が、0.01以上であることが好ましく、0.05以上であることがより好ましく、0.1以上であることが更に好ましく、0.2以上であることが一層好ましく、0.3以上であることが特に好ましい。該比は、例えば2以下であることが好ましく、1以下であることがより好ましく、0.8以下であることが更に好ましく、0.6以下であることが一層好ましく、0.5以下であることが特に好ましい。
上記炭素材料は、平均粒子径が1000μm以下であるものが好ましい。また、該平均粒子径は、5nm以上であることが好ましい。
上記平均粒子径は、粒度分布測定装置により測定することができる。
上記炭素材料の形状としては、微粉状、粉状、粒状、顆粒状、鱗片状、多面体状、ロッド状、曲面含有状等が挙げられる。なお、平均粒子径が上述のような範囲の粒子は、例えば、粒子をボールミル等により粉砕し、得られた粗粒子を分散剤に分散させて所望の粒子径にした後に乾固する方法や、該粗粒子をふるい等にかけて粒子径を選別する方法のほか、粒子を製造する段階で調製条件を最適化し、所望の粒径の(ナノ)粒子を得る方法等により製造することが可能である。
上記炭素材料としては、例えば、配位結合できるヘテロ原子を有さないものが好ましい。該ヘテロ原子を有さない炭素材料を、本明細書中、基剤とも言う。
本発明の空気極用合剤は、空気極用合剤の固形分100質量%中、上記ヘテロ原子を有さない炭素材料を0.1〜90質量%含むことが好ましい。ヘテロ原子を有さない炭素材料の含有量がこのような範囲であると、本発明の空気極により更に良好な電池性能が発揮されることとなる。該ヘテロ原子を有さない炭素材料の含有量は、より好ましくは、1質量%以上であり、更に好ましくは、10質量%以上であり、特に好ましくは、20質量%以上である。該ヘテロ原子を有さない炭素材料の含有量は、より好ましくは、85質量%以下であり、更に好ましくは、80質量%以下であり、特に好ましくは、75質量%以下である。
また本発明の空気極用合剤中、上記ヘテロ原子を有さない炭素材料の含有量は、上記環状共役系配位子を有する金属錯体の含有量100質量%に対して、600質量%以下であることが好ましく、500質量%以下であることがより好ましく、400質量%以下であることが更に好ましい。該ヘテロ原子を有さない炭素材料の含有量は、10質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、100質量%以上であることが更に好ましい。該ヘテロ原子を有さない炭素材料の含有量がこのような範囲内であると、本発明の効果がより顕著に発揮される。
本発明の空気極用合剤は、更に、該ヘテロ原子を有する炭素材料を含むことが好ましい。当該ヘテロ原子を有する炭素材料を、本明細書中、助触媒とも言う。本発明の空気極用合剤においては、該助触媒を1種又は2種以上用いることができる。
上記ヘテロ原子は、酸素、窒素、及び、硫黄からなる群より選択される少なくとも1種の原子であることが好ましく、酸素であることがより好ましい。
上記ヘテロ原子を有する炭素材料における該ヘテロ原子(好ましくは、酸素原子)の含有量は、2質量%以上であることがより好ましく、4質量%以上であることが更に好ましく、6質量%以上であることが一層好ましく、8質量%以上であることがより一層好ましく、10質量%以上であることが更に一層好ましく、12質量%以上であることが特に好ましい。該ヘテロ原子(好ましくは、酸素原子)の含有量の上限は特に限定されないが、該含有量は、例えば75質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましい。該ヘテロ原子の配合量は、元素分析により測定することができる。
なお、上記ヘテロ原子を有する炭素材料は、上記導電性炭素とともに配位結合できるヘテロ原子を有するものであり、好ましくは、上記導電性炭素が酸化、水酸化、窒化、リン化、又は、硫化されたものであり、より好ましくは上記導電性炭素が酸化又は水酸化されたものである。
上記助触媒は、炭素材料にカルボン酸基、水酸基、窒素含有基、リン含有基、硫黄含有基等の官能基が結合されたものであることが好ましく、カルボン酸基及び/又は水酸基が結合されたものであることがより好ましい。
上記ヘテロ原子を有する炭素材料は、例えば、グラフェンの炭素に酸素が結合した酸化グラフェンであってもよい。
なお、上記ヘテロ原子を有する炭素材料は、例えば、炭素材料に酸素含有官能基を導入することにより親水処理したものであってもよく、例えば、親水性カーボンブラックであることが好ましい。親水性カーボンブラックは、ヘテロ元素を有するカーボンブラックであればよく、中でも、酸素含有官能基を有するカーボンブラックであることが好ましい。また、分散・乳化・懸濁・マイクロサスペンジョン重合等により表面処理したものであってもよい。その他、炭素材料以外の材料を含んでいたり、炭素材料以外の材料をコーティングしていたりしてもよい。なお、親水性カーボンブラックとは1質量%の水分散液を超音波処理にて調製した際に固形分の沈降が24時間後に生成していないものと定義する。
本発明の空気極用合剤は、上述した環状共役系配位子を有する金属錯体100質量%に対して、ヘテロ原子を有する炭素材料を10質量%以上含むことが好ましい。ヘテロ原子を有する炭素材料の含有量がこのような範囲であると、本発明の空気極により更に良好な電池性能が発揮されることとなる。該ヘテロ原子を有する炭素材料の含有量は、より好ましくは、50質量%以上であり、更に好ましくは、90質量%以上である。該ヘテロ原子を有する炭素材料の含有量は、好ましくは、500質量%以下であり、より好ましくは、400質量%以下である。
(その他の成分)
本発明の空気極用合剤は、上述した環状共役系配位子を有する金属錯体;結着剤;基剤、助触媒等の炭素材料以外に、環状共役系配位子を有する金属錯体以外の触媒成分、結着剤以外のポリマー、金属粉(例えば、亜鉛粉)等の導電性物質等の1種又は2種以上のその他の成分を含んでいてもよい。
本発明の空気極用合剤は、空気極用合剤の固形分100質量%中、上記その他の成分を50質量%以下含むことが好ましい。該その他の成分の含有量は、より好ましくは、30質量%以下であり、更に好ましくは、10質量%以下であり、一層好ましくは、1質量%以下であり、特に好ましくは、0.1質量%以下である。
本発明の空気極用合剤は、上述した環状共役系配位子を有する金属錯体、結着剤、必要により炭素材料、その他の成分等を、必要により水及び/又は有機溶媒と共に混練し、ペースト状又はスラリー状としたり、これを乾固したりして得ることができる。有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール(2−プロパノール)、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール等の炭素数1〜8のアルコール系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン等の炭素数5〜12の芳香族系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の炭素数3〜8のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルターシャリーブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等の炭素数2〜8のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等の炭素数3〜8のエステル系溶媒;N−メチルピロリドン、アセトアミド、アニリン、ピリジン等の炭素数2〜8の含窒素溶媒等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合したものを使用できる。このように合剤を作製する際に使用する溶媒は特に限定されないが、沸点が250℃以下のものが好ましく、200℃以下のものがより好ましく、180℃以下のものが最も好ましい。250℃を超える場合は、混合した後に溶媒を除去するのに困難であるだけでなく、環状共役系配位子を有する金属錯体が分解するおそれがある。また、該溶媒は、沸点が40℃以上のものが好ましく、50℃以上のものがより好ましい。沸点が低すぎると、混合時の発熱により溶媒が蒸発してしまい、ミル中等での均一の混合が困難となるおそれがあるためである。
本明細書中、沸点は、1atmでの沸点である。
なお、上述した溶媒は、環状共役系配位子を有する金属錯体、結着剤、必要により炭素材料、その他の成分等を混練する際に用いることができる他、該混練に用いるための環状共役系配位子を有する金属錯体の分散液を調製する際にも用いることができる。環状共役系配位子を有する金属錯体の分散液を調製する際に用いる溶媒と、上記混練の際に用いる溶媒とは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
<本発明の空気極>
本発明はまた、本発明の空気極用合剤、及び、集電体を用いて構成される空気極でもある。
本発明の空気極を構成するのに用いる空気極用合剤の好ましいものは、上述した本発明の空気極用合剤の好ましいものと同様である。
本発明の空気極用合剤から空気極を形成する工程としては、次のように実施することが好ましい。
本発明の空気極用合剤を集電体上に、できる限り膜厚が一定になるように塗工する。塗工後、0〜250℃で乾燥する。乾燥温度としてより好ましくは、15〜200℃である。乾燥は真空乾燥で行ってもよい。また、乾燥後に0.01〜100MPaの圧力で、ロールプレス機等によりプレスを行うことが好ましい。プレスする圧力としてより好ましくは、0.1〜20MPaの圧力である。
上記集電体としては、燃料電池に集電体として使用される材料等が挙げられ、例えば、アルミニウム箔、電解アルミニウム箔、アルミニウムメッシュ(エキスパンドメタル)、発泡アルミニウム、パンチングアルミニウム、ジュラルミン等のアルミニウム合金、銅箔、電解銅箔、銅メッシュ(エキスパンドメタル)、発泡銅、パンチング銅、真鍮等の銅合金、真鍮箔、真鍮メッシュ(エキスパンドメタル)、発泡真鍮、パンチング真鍮、ニッケル箔、ニッケルメッシュ、耐食性ニッケル、ニッケルメッシュ(エキスパンドメタル)、パンチングニッケル、発泡ニッケル、金属亜鉛、耐食性金属亜鉛、亜鉛箔、亜鉛メッシュ(エキスパンドメタル)、鋼板、パンチング鋼板、銀等が挙げられる。
本発明の空気極の膜厚は、例えば、1nm〜10mmであることが好ましい。該膜厚は、より好ましくは、10nm〜5mmであり、更に好ましくは、100nm〜3mmである。
本発明の空気極用合剤の調製や本発明の空気極の調製における混合、混練には、ミキサー、ブレンダー、ニーダー、ビーズミル、ボールミル、超音波等を使用することができるが、ビーズミル、ボールミル、超音波のいずれか1つ、2つ、又は、3つを使用することが好ましい。混合した後、粒子を所望の粒子径に揃えるために、混合、混練操作の前後で上記したようにふるいにかける等の操作を行ってもよい。
本発明は更に、集電体と、酸素還元触媒及び結着剤を含む触媒層とを含んで構成される空気極であって、上記酸素還元触媒は、環状共役系配位子を有する金属錯体を含み、上記触媒層をXRD測定したとき、該環状共役系配位子を有する金属錯体のスタッキングに由来するメインピーク強度を触媒層中の環状共役系配位子を有する金属錯体の質量割合で規格化した値をAとし、結着剤に由来するメインピーク強度を触媒層中の結着剤の質量割合で規格化した値をBとした場合に、A/Bが0.000〜0.450となる空気極でもある。
本発明の空気極における、環状共役系配位子を有する金属錯体、結着剤、好ましい炭素材料、その他の成分、A/Bの好ましい範囲や調整方法、集電体、膜厚、作製方法等は、本発明の空気極用合剤や本発明の空気極用合剤を用いて構成される空気極について上述したものと同様である。
<本発明の電池>
本発明は更に、本発明の空気極、負極、及び、電解質を含んで構成される電池でもある。
本発明の電池は、更に、セパレータやその他の部材を構成要素とするものであってもよい。
以下に、本発明の電池において用いることができる負極、電解質、セパレータ等について説明する。
上記負極としては、Al、Zn、Pt等の金属単体や、これらの金属酸化物が挙げられる。
上記電解質としては、燃料電池の電解液として通常用いられる水系電解液を好適に用いることができる。該水系電解液としては、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等のアルカリ水溶液や硫酸水溶液等の酸性水溶液が挙げられる。電解質は、上記1種又は2種以上を使用してもよい。また、無機固体電解質を使用してもよい。
上記水系電解液は、電解質の濃度が0.01〜15mol/Lであることが好ましい。このような濃度の水系電解液を用いることで、良好な電池性能を発揮することができる。該電解質の濃度は、より好ましくは、0.1〜12mol/Lである。
本発明の電池におけるセパレータは、正極と負極を隔離し、電解液を保持して正極と負極との間のイオン伝導性を確保する部材である。セパレータとしては、特に制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、セルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、セロファン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ビニロン、ポリ(メタ)アクリル酸等のマイクロポアを有する高分子量体やそれら共重合体、ゲル化合物、イオン交換膜性重合体やそれら共重合体、環化重合体やそれら共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸塩含有ポリマーやそれら共重合体、スルホン酸塩含有ポリマーやそれら共重合体、第四級アンモニウム塩含有ポリマーやそれら共重合体、第四級ホスホニウム塩ポリマーやそれら共重合体等が挙げられる。
本発明の電池としては、負極活物質として金属を用いる燃料電池(金属空気電池)や、負極活物質として金属以外の物質(水素等)を用いる燃料電池が好適なものとして挙げられ、中でも、アルカリ型金属空気電池、負極活物質として金属以外の物質を用いるアルカリ型燃料電池が好ましい。また、本発明の電池は一次電池であってもよく、二次電池であってもよいが、二次電池であることが本発明の好ましい形態の1つである。更に、本発明の電池が金属空気電池であることもまた本発明における好ましい形態の1つである。本発明の電池(好ましくは、燃料電池)は、携帯電話やノートパソコン等の電子機器、自動車、航空機等の種々の分野で好適に用いることができる。
本発明の空気極用合剤は、高活性の空気極を構成することができる。
実施例1で作製した正極合剤のXRDを測定した結果を示すグラフである。 比較例1で作製した正極合剤のXRDを測定した結果を示すグラフである。 実施例2で作製した正極合剤のXRDを測定した結果を示すグラフである。 比較例2で作製した正極合剤のXRDを測定した結果を示すグラフである。 実施例3で作製した正極合剤のXRDを測定した結果を示すグラフである。 比較例3で作製した正極合剤のXRDを測定した結果を示すグラフである。 実施例1、比較例1の金属空気電池について空気極への印加電圧(V)に対する酸素還元電流密度(mA/cm)を示すグラフである。 実施例2、比較例2の金属空気電池について空気極への印加電圧(V)に対する酸素還元電流密度(mA/cm)を示すグラフである。 実施例3、比較例3の金属空気電池について空気極への印加電圧(V)に対する酸素還元電流密度(mA/cm)を示すグラフである。
以下に発明を実施するための形態を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの発明を実施するための形態のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
<XRD測定>
各実施例・比較例で得られた正極合剤に対して、X線回折装置 Rigaku RINT2000(リガク社製)で測定した。
(実施例1)
空気極用触媒としてFe−Pc(製品コード:P0774、鉄フタロシアニン、東京化成工業製)500mgと直径0.3mmジルコニアビーズ130gと2−プロパノール50gをボールミルポットに投入し80rpmにてボールミル処理を5時間行い1質量%Fe−Pc分散液を調製した。基剤としてカーボンブラックKB600(商品名:ケッチェンブラック、ECP−600JD、ライオン株式会社製)、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE、60質量%分散液、ダイキン工業製)を用い、固形分として表1の通りとなる比率で2−プロパノール30g中に投入し2時間超音波処理にて分散させ分散液(スラリー)を調製した。上記スラリーを乾固し空気極合剤を調製した。集電体としてNiメッシュ上に上記空気極合剤を均一に堆積させガス拡散電極(GDE)を得た。該ガス拡散電極の対面が電解液である35%水酸化カリウム水溶液に浸り、もう一方の対面が大気となるようなセルに該ガス拡散電極を装着させた。負極と参照極として亜鉛極を電解液に浸漬させた。平衡電位から1.0Vまで3mV/秒の掃引速度で電位を掃引し酸素還元電流を測定した。
(実施例2〜16)
基剤の種類、触媒量、助触媒の種類及び量、分散溶媒を表1に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様にして空気極用合剤、空気極、及び、金属空気電池を作製し、酸素還元電流を測定した。なお、分散溶媒とは、1質量%Fe−Pc分散液を調製する際に用いる溶媒、及び、分散液(スラリー)を調製する際に用いる溶媒の両方を言う。
(比較例1〜5)
基剤の種類、触媒量、助触媒の種類及び量を表1に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様にして空気極用合剤、空気極、及び、金属空気電池を作製し、酸素還元電流を測定した。
以下に、実施例1〜3、比較例1〜3を例に挙げて、<触媒のスタッキングの評価>及び<酸素還元特性の評価>について詳しく説明する。
<触媒のスタッキングの評価>
図1〜6は、それぞれ、実施例1、比較例1、実施例2、比較例2、実施例3、比較例3で作製した正極合剤のXRDを測定した結果を示すグラフである。なお、図中、PTFEは、ポリテトラフルオロエチレンを表し、CBは、基剤(導電助剤)として用いたカーボンブラック(KB600又はXC72)を表し、FePcは、Fe−Pc(鉄フタロシアニン)を表し、GOは、酸化グラフェンを表す。
XRD測定において、2theta=7°付近に観測されるFe−Pcのスタッキングに由来するメインピーク強度を正極合剤中のFe−Pcの質量割合(質量%)で規格化した値をAとし、2theta=18°付近に観測されるPTFEに由来するメインピーク強度を正極合剤中のPTFEの質量割合(質量%)で規格化した値をBとした場合、A/BによってFe−Pcのスタッキング度合を定量化することが出来る。
すなわちA/Bは、PTFEの一律の結晶性に対するFe−Pcのスタッキングによる結晶性を示しており、値が小さいほどFe−Pcがスタッキングしておらず高分散に担持されていると言える。具体的なA/Bの数値は、表1に示す。
なお、Fe−Pcのスタッキングに由来するピークは、2theta=7°付近に観測されるメインピークの他に、2theta=10°、16°、25°付近にも観測される。なお、図1、図3、及び、図5の2theta=25°のピークは、Fe−Pc由来のピークではなく、ケッチェンブラック(KB600)由来のピークである。また、図3及び図4の2theta=10°のピークは、酸化グラフェン由来のピークである。この部分のみ、他の結果と異なる。各ピークのアサインメントは、技術常識にもとづいて適宜行うことができる。なお、XRD測定においてFe−Pcのスタッキングに由来するピークが検出されない場合は、Aを0とする。
<酸素還元特性の評価>
図7は、実施例1、比較例1の金属空気電池について空気極への印加電圧(V)に対する酸素還元電流密度(mA/cm)を示すグラフである。図8は、実施例2、比較例2の金属空気電池について空気極への印加電圧(V)に対する酸素還元電流密度(mA/cm)を示すグラフである。図9は、実施例3、比較例3の金属空気電池について空気極への印加電圧(V)に対する酸素還元電流密度(mA/cm)を示すグラフである。
図7〜図9において、横軸が印加電圧(V)、縦軸が電流密度(mA/cm)である。空気極の理論電位は、約1.65Vである。より理論電位に近いところで電流が流れる触媒が、過電圧が低くより高活性である。図7〜図9のように空気極の理論電位から低電位の方向に印加電圧を変化させる場合(放電反応の場合)、電池性能を比較して性能が高い、すなわち空気極用触媒としての触媒作用が優れているといえるのは、縦軸の0mA/cmからマイナス電流値へ早く立ち上がる(早くマイナス電流の値(絶対値)が大きくなる)方であり、また、印加電圧が小さくなるに従ってマイナス電流の値(絶対値)が大きくなる方である。
図7より、空気極の理論電位から低電位の方向に印加電圧を変化させる場合(放電反応の場合)は、電池性能に関し、基剤が「KB600」であるとき(実施例1)が、基剤が「XC72」であるとき(比較例1)よりも優れる。助触媒としてGO、Aqua Blackを配合した以外は実施例1及び比較例1と同様の実施例2及び比較例2、実施例3及び比較例3についても同様である(図8、図9)。
すなわち、基剤が「XC72」である比較例1〜3に対して、基剤が「KB600」である実施例1〜3は、過電圧が低く、より高活性であることが分かった。
実施例1〜16、比較例1〜5について、各正極合剤のXRDピーク強度比(A/B比)、及び、放電電圧(−30mA/cmでの値)の測定結果を表1に示す。
なお、下記表1中の略号はそれぞれ以下のものを表す。なお、比とは、DBP吸油量/BET比表面積(100×m/ml)を意味する。
KB600:カーボンブラックKB600(商品名:ケッチェンブラック、ECP−600JD、DBP吸油量495ml/100g、BET比表面積1270m/g、比0.39、ライオン株式会社製)
KB300:カーボンブラックKB300(商品名:ケッチェンブラック、EC−300J、DBP吸油量365ml/100g、BET比表面積800m/g、比0.46、ライオン株式会社製)
BP2000:カーボンブラック(BP2000、DBP吸油量330ml/100g、BET比表面積1500m/g、比0.22、Cabot製)
XC72:カーボンブラック(Vulcan XC72、DBP吸油量175ml/100g、BET比表面積214m/g、比0.82、Cabot製)
AB:アセチレンブラック(HS100、DBP吸油量212ml/100g、BET比表面積76m/g、比2.79、電気化学工業社製)
トーカブラック:カーボンブラック(トーカブラック3855、DBP吸油量155ml/100g、BET比表面積120m/g、比1.29、東海カーボン社製)
PTFE:ポリテトラフルオロエチレン(60質量%分散液、ダイキン工業製)
Fe−Pc:鉄フタロシアニン(製品コード:P0774、東京化成工業製)
GO:酸化グラフェン1質量%分散液
Aqua Black:表面官能基含有親水性カーボンブラック(アクアブラック001、東海カーボン製)
IPA:イソプロパノール(2−プロパノール)
Figure 0006716224
表1から、A/Bの値が低くFe−Pcの分散性が飛躍的に向上した空気極用合剤を用いて得られた本発明の金属空気電池は、酸素還元能において際立って高い活性を示し、電池性能が格段に向上されたことが分かった。
ここで、KB300、KB600、BP2000といった吸油量が大きい基剤を使用することにより、Fe−Pcのスタッキングが抑制されており、Fe−Pcの分散性が飛躍的に向上していることが分かった。これは、これら基剤の細孔にFe−Pcが入り込み、高分散化している可能性が考えられる。
なお、具体的には、助触媒を用いない、実施例1、実施例13、実施例14と、比較例1、4、5とを比較すると、基剤を、XC72、AB、又は、トーカブラックの何れかからKB600、BP2000、又は、KB300の何れかに変更することにより、−30mA/cmでの放電電圧が0.947〜1.120Vから1.193〜1.237Vに向上している。また、助触媒としてGOを用いる、実施例2と比較例2とを比較すると、基剤をXC72からKB600に変更することにより、−30mA/cmでの放電電圧が1.043Vから1.304Vに向上している。更に、助触媒としてAqua Blackを用いる、実施例3と比較例3とを比較すると、基剤をXC72からKB600に変更することにより、−30mA/cmでの放電電圧が1.151Vから1.288Vに向上している。
上記の効果は、電池の酸素還元特性において顕著な効果であると言える。
また実施例1〜14では空気極用合剤を作製する際に分散溶媒としてイソプロパノールを用いており、XRD測定による鉄フタロシアニンのスタッキングに由来するピークが小さく、電池の酸素還元特性に優れるが、実施例15のように分散溶媒としてトルエンを用いたり、実施例16のように分散溶媒としてシクロヘキサノールを用いたりした場合も、同様にXRD測定による鉄フタロシアニンのスタッキングに由来するピークが小さく、電池の酸素還元特性に優れることが見出された。
なお、上記実施例は、本発明の空気極用触媒がFe−Pcである形態について実証したものであるが、環状共役系配位子を有する金属錯体であれば、環状共役系配位子にもとづくスタッキングの課題があったところ、このような金属錯体を高分散化することで、金属錯体の触媒性能がより顕著に発現され、空気極が高活性となり、電池性能が格段に向上される作用機序は、本発明の空気極用合剤を用いた場合にはすべて同様であると考えられる。
したがって、上記実施例の結果から、本発明の技術的範囲全般において、また、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができるといえる。

Claims (7)

  1. 酸素還元触媒及び結着剤を含む空気極用合剤であって、
    該酸素還元触媒は、環状共役系配位子を有する金属錯体を含み、
    該空気極用合剤をXRD測定したとき、該環状共役系配位子を有する金属錯体のスタッキングに由来するメインピーク強度を空気極用合剤中の環状共役系配位子を有する金属錯体の質量割合で規格化した値をAとし、結着剤に由来するメインピーク強度を空気極用合剤中の結着剤の質量割合で規格化した値をBとした場合に、A/Bが0.000〜0.450となり、
    該空気極用合剤は、DBP吸油量が300ml/100g以上である炭素材料を更に含む
    ことを特徴とする空気極用合剤。
  2. 前記環状共役系配位子を有する金属錯体は、遷移金属原子を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気極用合剤。
  3. 前記遷移金属原子は、鉄、マンガン、及び、コバルトからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素である
    ことを特徴とする請求項に記載の空気極用合剤。
  4. 前記環状共役系配位子を有する金属錯体は、下記一般式(P):
    Figure 0006716224
    (一般式(P)中、X〜Xは、同一又は異なって、水素原子、又は、1価の置換基を表す。D〜Dは、同一又は異なって、窒素原子、又は、炭素原子を表し、該炭素原子には、水素原子、又は、1価の置換基が結合している。Mは、遷移金属原子を表す。窒素原子とMとの間の実線は、窒素原子とMとが共有結合していることを表す。窒素原子とMとの間の破線は、窒素原子がMへ配位していることを表す。)で表される
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の空気極用合剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の空気極用合剤、及び、集電体を用いて構成される
    ことを特徴とする空気極。
  6. 集電体と、酸素還元触媒及び結着剤を含む触媒層とを含んで構成される空気極であって、
    該酸素還元触媒は、環状共役系配位子を有する金属錯体を含み、
    該触媒層をXRD測定したとき、該環状共役系配位子を有する金属錯体のスタッキングに由来するメインピーク強度を触媒層中の環状共役系配位子を有する金属錯体の質量割合で規格化した値をAとし、結着剤に由来するメインピーク強度を触媒層中の結着剤の質量割合で規格化した値をBとした場合に、A/Bが0.000〜0.450となり、
    該触媒層は、DBP吸油量が300ml/100g以上である炭素材料を更に含む
    ことを特徴とする空気極。
  7. 請求項5又は6に記載の空気極、負極、及び、電解質を含んで構成される
    ことを特徴とする電池。
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