JP6715825B2 - 結晶性l−アラニンを得る方法 - Google Patents

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Description

本発明は、L-アラニンの水溶液から、特に発酵法から得られる、L-アラニンの水溶液から結晶性L-アラニンを得る方法に関する。
(S)-2-アミノプロピオン酸とも称されるL-アラニンは、臨床栄養学において、又は前立腺肥大の治療薬などの医薬品の成分として使用することができるタンパク質原性のアミノ酸である。これは健康食品及び健康飲料において栄養を高めるために、食品産業においても使用される。さらに、L-アラニンは、細胞培養の補助剤として使用することができる。それとは別に、L-アラニンは、メチルグリシン二酢酸(methyl glycide diacetic acid)など、他の化学品の製造における出発材料として使用することができる。L-アラニンは、多くの場合に酵素触媒法又は発酵法を用いて製造される(例えば、Xueli Zhangら、Production of L-alanine by metabolically engineered Escherichia coli、Appl. Microbiol. Biotechnol.(2007)、77:355〜366、及びその引用文献、Ullmann's Fine Chemicals、Wiley-VCH、Weinheim 2013、第1巻、179fページ、及びその引用文献を参照のこと)。
製造方法において、L-アラニンは、通常、水溶液として得られ、水溶液から噴霧乾燥によって、又は結晶化によって単離することができる。しかし、L-アラニン含有水溶液の噴霧乾燥は、初期に不十分な流動特性及び不良な保存性を有する非晶性固体粉末をもたらし、粉末はケーキングを受けて固体塊に変わる可能性があることから、取扱いが難しい。
結晶化によってL-アラニンを水溶液から単離することを試みるとき、いくつかの問題に直面する。1つの問題は、自然発生的に結晶化して、不純な固体材料を形成することがある過飽和水溶液を形成する、L-アラニンの傾向である。2つ目の問題は、水溶液からL-アラニンを結晶化させると、濾過することが困難な、針状又はロッド状の材料が得られることである。その高いアスペクト比、結果として生じる高い比表面積のために、こうした針状又はロッド状の材料は、大量の母液を含み、したがって中程度の純度しかもたず、追加の乾燥工程を要する。L-アラニンの水溶液が発酵製造法から生成される場合、針状又はロッド状材料の形成は特に問題となる。
本発明の発明者らは、針状結晶又はロッド状結晶の形成が、有機不純物、特に、D-アラニンなどの、L-アラニンとは異なるα-アミノ酸、並びに例えば、L-バリン、L-ロイシン、L-リジン、L-アスパラギン、L-グルタミン、及びL-アルギニンなどのある種のL-アミノ酸の存在、とりわけL-バリンの存在に原因があり得ることを見出した。本発明者らは、L-アラニンの重量に基づき100ppm以下の非常に低い濃度であっても、これらのα-アミノ酸の、L-アラニン結晶化に対する好ましくない影響によって、こうした問題が引き起こされ得ることを見出した。一方、L-アラニンの製造方法では、通常、L-アラニンとは異なるα-アミノ酸が大量に、例えば、L-アラニンに基づき1000ppm以上の量で含まれる。これらの不純物は、ラセミ化によってもたらされるか、又は製造工程の副生成物として形成されることがある。
Xueli Zhangら、Production of L-alanine by metabolically engineered Escherichia coli、Appl. Microbiol. Biotechnol.(2007)、77:355〜366 Ullmann's Fine Chemicals、Wiley-VCH、Weinheim 2013、第1巻、179fページ
L-アラニンとは異なる1種以上のα-アミノ酸を、L-アラニンに基づき少なくとも100ppm含むL-アラニンの水溶液からの、小型結晶形態の結晶性L-アラニン、すなわち低いアスペクト比を有する結晶を得ることを可能にする方法が強く求められている。
驚くべきことに、本発明者らは、この及びさらなる目的が、L-アラニンの溶液中で、制御された過飽和条件下における溶解したL-アラニンの濃度cとL-アラニンの平衡溶解度c*との比c:c*が、1:1より高く1.5:1以下、多くの場合に1:1より高く1.3:1以下、特に1:1より高く1.15:1以下、とりわけ1:1より高く1.10:1以下であるように制御された過飽和条件を誘導するステップを含む方法によって達成されることを見出した。
したがって、本発明は、L-アラニンとは異なる1種以上のα-アミノ酸を、L-アラニンに基づき、少なくとも100ppm、例えば100〜30000ppm、特に200〜10000ppm又は500〜5000ppm含むL-アラニンの水溶液から、結晶性L-アラニンを得る方法であって、
a)L-アラニンとは異なる1種以上のα-アミノ酸を、L-アラニンに基づき、少なくとも100ppm、特に少なくとも200ppm又は少なくとも500ppm、例えば100〜30000ppm、特に200〜10000ppm又は500〜5000ppm含むL-アラニンの水溶液を用意するステップと、
b)制御された過飽和条件下における、溶解したL-アラニンの濃度cとL-アラニンの平衡溶解度c*との比c:c*が、1:1より高く1.5:1以下、多くの場合に1:1より高く1.3:1以下、特に1:1より高く1.15:1以下、とりわけより高く1:1〜1.10:1であるように制御された過飽和条件を誘導することによってL-アラニンの溶液を結晶化に供し、L-アラニンの結晶化を達成するステップと、
c)母液から結晶性L-アラニンを分離するステップと
を含み、L-アラニンの水溶液は、L-アラニン結晶の水性懸濁液を含む連続作動する結晶化装置に供給される、結晶性L-アラニンを得る方法に関するものである。
本発明の方法によれば、純粋な結晶性L-アラニンは、通常、アスペクト比(長さの厚さに対する比)が、一般に10:1より低く、特に5:1より低く、又は2:1よりさらに低い小型結晶の形態で得られる。結晶性材料の平均粒径は、一般に0.2〜1.5mmの範囲であり、特に0.3〜1.0mmの範囲であり、但し平均粒径は、DIN 66165-2:1987-04に準拠した、光散乱法又はふるい分析によって決定された重量平均粒径である。好ましくは、本発明の方法によって得られる結晶性L-アラニンは、粒径100μm未満の粒子を10重量%未満含む。
本発明の方法によって得られる結晶性L-アラニンに含まれる不純物の量は、一般に固体L-アラニンに基づき、10000ppm未満であり、特に8000ppm未満である。
本発明の方法の基本的な製造工程を示す図である。 強制循環晶析装置の一実施形態を示す図である。 強制循環晶析装置の別の実施形態、この場合ドラフトバッフル晶析装置を示す図である。 誘導強制循環晶析装置の一実施形態を示す図である。 本発明の多段階方法の一実施形態のブロック図を示す図である。 本発明の多段階方法の好ましい一実施形態のブロック図を示す図である。 本発明の1つの結晶化段階を図式的に示す図である。 比較実験1から得られた結晶の顕微鏡写真である。 比較実験2から得られた結晶の顕微鏡写真である。 本発明の実施例1から得られた結晶の顕微鏡写真である。
本発明の方法の第1のステップa)において、L-アラニンの水溶液を用意し、次いで第2のステップb)においてこれを結晶化に供する。原則的に、任意のL-アラニン溶液を本発明の方法において使用することができる。水溶液は、生化学プロセスから得られた水溶液、又は従来の方法から得られた水溶液であってもよい。本発明の方法で使用される水溶液は、N-アセチル-D,L-アラニンから、又はL-アスパラギン酸からの酵素的な生触媒による変換(A. Lieseら「Industrial biotransformations」、Wiley-VCH、2000、300ff及び334ffページ、並びにその引用文献を参照のこと)によって、又は、例えばXueli Zhangら、Production of L-alanine by metabolically engineered Escherichia coli、Appl. Microbiol. Biotechnol.(2007) 77:355〜366、及びその引用文献に記載されている炭水化物源の発酵によって、L-アラニンが得られる方法などの、生化学プロセスから得られるのが好ましい。
本発明によれば、本発明の方法のステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液は、L-アラニンとは異なる1種以上のα-アミノ酸を、水溶液に含まれるL-アラニンに基づき、少なくとも100ppm、例えば100〜30000ppm、特に200〜10000ppm、又は500〜8000ppm含む。こうしたアミノ酸の例は、特に、D-アラニンなどの、L-アラニンとは異なるα-アミノ酸、並びに例えば、L-バリン、L-ロイシン、L-リジン、L-アスパラギン、L-グルタミン、及びL-アルギニン及びそれらの混合物などの、ある種のL-アミノ酸である。多くの場合に、ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液は、L-バリンを含む。ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液はまた、他の、有機不純物及び無機不純物を含むこともある。こうした不純物は、ピルビン酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、ギ酸、酢酸、又はプロピオン酸などの、アミノ酸とは異なる有機酸、及びリン酸塩、硫酸塩、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム塩などの無機塩であり得る。不純物の総量は、一般に、水溶液に含まれるL-アラニンに基づき50000ppmを超えないと予想される。
ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液が、実質的に水不溶性固体材料を含まない場合、すなわち、水不溶性材料の量が、水溶液に含まれるL-アラニンに基づき、5000ppm未満、特に100ppm未満である場合、又は水溶液の重量に基づき、最大で1000ppm、特に最大で20ppmである場合、好都合であることが見出された。特に、ステップa)で用意された水溶液は、ステップb)の結晶化に供する前に、濾過、特に微細濾過又は限外濾過に供された。
特定の一実施形態において、ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液は、発色性不純物を取り除くために、脱色に供されている。着色は、水溶液を木炭で処理することによって達成することができる。
ステップa)で用意された水溶液におけるL-アラニンの濃度は、通常、水溶液の温度に応じて50〜270g/Lで変化することができる。多くの場合に、50〜150g/Lの範囲の濃度である希釈溶液が初めに用意され、これは、例えば水の蒸発によって、130〜270g/L、特に160〜230g/L又は170〜210g/Lの範囲の濃度まで濃縮ステップに供される。
濃縮ステップにおける水の蒸発は、強制循環蒸発器、自然循環蒸発器、強制循環フラッシュ蒸発器、薄膜蒸発器、流下薄膜蒸発器、及び螺旋管蒸発器などの、従来の蒸発器によって達成することができる。蒸発器は、加熱オイル、又は蒸気ネットワークからの蒸気、若しくは本発明の方法において蒸気再圧縮によってもたらされる蒸気を含む加熱蒸気などの、従来の加熱媒体で加熱することができる。好ましくは、濃縮ステップにおける水の蒸発は、好ましくは機械蒸気再圧縮によって得られる加熱蒸気を用いた、流下薄膜蒸発器によって達成される。機械蒸気再圧縮は、必要とされる新しい蒸気量を減らし、それによって全体の費用を削減することができる。好ましくは、蒸気再圧縮は、1個以上の回転圧縮機によって達成される。蒸気再圧縮の適度な圧縮行程、それによる加熱部位での制限された温度上昇のために、流下薄膜蒸発器は、好ましくは、小さな温度勾配で作動可能であるように使用される。流下薄膜蒸発器によって、低い循環率及び低い圧力損失での高い蒸発率がもたらされる。したがって、流下薄膜蒸発器により、温度に影響されやすいL-アラニンの滞留時間が短くなる。さらに、流下薄膜蒸発器の低い圧力損失は、蒸気再圧縮にとって好都合であり、したがって熱回収にとって好都合である。複数の蒸発器を直列に接続することは、加熱側と工程側の間の温度差を大きく保つことになり、それによって熱交換器で小さな表面をもたらすために、好都合である。
制御された過飽和条件は、L-アラニンの水性懸濁液において誘導される。水性懸濁液において、固体含量は、好ましくは、懸濁液の全重量に基づき、5〜35重量%、特に15〜30重量%、とりわけ20〜25重量%の範囲である。
好ましくは、過飽和条件下において、L-アラニンの水性懸濁液における溶解したL-アラニンの濃度は、好ましくは、150〜400g/L、特に170〜340g/L、とりわけ180〜300g/Lの範囲である。
好ましくは、制御された過飽和は、高温で、例えば、少なくとも30℃、多くの場合に少なくとも50℃、特に少なくとも60℃の温度で誘導される。一般に、温度は、110℃を超えないと予想される。特に、過飽和は、60〜105℃の温度で誘導される。
制御された過飽和は、L-アラニンを結晶化させる水溶液又は水性懸濁液において、水中のL-アラニンの溶解度を下げる、又はL-アラニンの濃度を上げる任意の手段によって誘導され得る。こうした手段には、水を取り除くこと、アセトンなどの貧溶媒の添加、若しくは冷却、又はこれらの手段の組合せが含まれる。手段は、水溶液又は水性懸濁液における溶解したL-アラニンの濃度cとL-アラニンの平衡溶解度c*との比c:c*が、1:1より高く1.5:1以下、多くの場合に1:1より高く1.3:1以下、特に1:1より高く1.15:1以下、とりわけ1:1より高く1.10:1以下であるように選択される。所与の温度又は所与の圧力での、水中のL-アラニンの平衡濃度c*は、既知のものであり、又は慣例的な実験によって決定することができる。懸濁液又は溶液における溶解したL-アラニンの実際の濃度は、水溶液中のL-アラニン濃度、結晶化装置へ供給されるL-アラニンの量、取り除かれた水の量、及び結晶化L-アラニンの量を用いて計算することができる。実際の濃度はまた、例えばATR-FTIR(減衰全反射フーリエ変換赤外分光法)によって実験的に決定することもできる。
c:c*比に関して、1:1より高い値は、熱力学的平衡の状態、すなわちc:c*比が1である状態を超える任意の値を示す。1:1より高い値は、例えば、1.00001:1、1.0005:1、1.0001:1、1.0005:1、1.001:1、又は1.0002:1の値、特に、1.00001〜1.002:1の範囲の値を示す。
好ましくは、過飽和は、L-アラニンを結晶化させる水溶液若しくは水性懸濁液から水を取り除くことによって、又は水溶液若しくは水性懸濁液を冷却することによって、又はこれらの方法の組合せによって誘導又は維持される。過飽和条件を達成するために、又は維持するために、水は、好ましくは蒸発によって取り除かれる。特に、過飽和条件は、水の蒸発によって、又は組み合わされた蒸発/冷却によって誘導又は維持される。
好ましくは、L-アラニンの結晶化は、蒸発によって水を容易に取り除くために、減圧で実施される。好ましくは、L-アラニンの結晶化は、20〜1000mbar、特に70〜500mbar、とりわけ120〜310mbarの範囲の圧力で実施される。
L-アラニンの結晶化は、水溶液からの有機化合物の結晶化に使用することができ、連続作動可能な結晶化装置のいずれの種類においても実施することができる。適切な結晶化装置には、これらに限定されないが、撹拌槽晶析装置、導入管を備えた撹拌槽晶析装置、導入管及び任意で結晶選別の方法を備えた撹拌槽晶析装置、いわゆるドラフトチューブ晶析装置、又はドラフトチューブバッフル(DTB)晶析装置、オスロ型晶析装置などの、任意で結晶選別の方法を備えた強制循環晶析装置、任意で結晶選別の方法を備えた誘導強制循環晶析装置(induced forced circulation crystallizer)、及び冷却プレート晶析装置が挙げられる。好ましい晶析装置は、強制循環晶析装置、ドラフトチューブ晶析装置、ドラフトチューブバッフル晶析装置、オスロ型晶析装置、及び誘導強制循環晶析装置の群から選択され、特に好ましいのは、ドラフトチューブバッフル晶析装置及び誘導強制循環晶析装置である。
本発明の方法は、連続的に実施される。
明示したように、本発明の方法は、連続的に実施され、すなわち、ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液は、連続作動する結晶化装置へ供給される。言い換えれば、L-アラニンの水溶液は、連続作動する結晶化装置へ連続的に供給され、結晶化L-アラニンは、結晶化装置から連続的に排出される。
連続作動する結晶化装置において、制御された過飽和条件が維持される。好ましくは、制御された過飽和条件は、一定量の水を取り除くことによって、好ましくは、蒸発によって、若しくは冷却によって、又はこれらの手段の組合せによって、維持される。好ましくは、水は蒸発によって連続的に取り除かれる。
多くの場合に、連続作動する結晶化装置を、制御された過飽和条件が準静的、又はおおよそ準静的であるように作動させる。特に、温度変化は10K未満であり、及び/又は圧力変化は60mbar未満である。
一般に、連続作動する結晶化装置は、L-アラニン結晶の水性懸濁液を含む。好ましくは、連続作動する結晶化装置に含まれる水性懸濁液の固体含量は、連続作動する結晶化装置に含まれる懸濁液の全重量に基づき、又は連続作動する結晶化装置の有効体積(active volume)において、5〜35重量%、特に15〜30重量%、とりわけ20〜25重量%の範囲である。有効体積は、結晶化装置の、結晶化を生じる部分、例えば、L-アラニン結晶の、自由流動性水性懸濁液を含む部分であると理解される。
多くの場合に、連続作動する結晶化装置のステップb)は、以下のサブステップ、
b1)L-アラニンの水溶液を、懸濁液の重量に基づき、好ましくは5〜30重量%、特に20〜25重量%の固体含量を有するL-アラニンの水性懸濁液を含む連続作動する結晶化装置へ連続的に供給するステップと、
b2)好ましくは蒸発によって、特に減圧下での蒸発によって、結晶化装置に含まれるL-アラニンの水性懸濁液から水を連続的に取り除くステップと、
b3)結晶化装置からL-アラニンの水性懸濁液を連続的に取り出すステップと
を含む。
ステップb3)において、晶析装置から取り出されたL-アラニンの水性懸濁液流が2つの流れに分けられる場合、好都合であることが明らかになった。第1の流れは、固体L-アラニンの単離に供されるが、残りの流れは、ステップb1)で供給されたL-アラニンの新しい水溶液と共に結晶化装置へ戻される。このため、ステップb3)において取り出されたL-アラニンの水性懸濁液の一部分は、ステップb1)のL-アラニンの水溶液と混合された後、結晶化装置へ供給される。次いで、こうして得られた混合物は、結晶化装置へ戻される。ステップb3)において晶析装置から取り出された全ての流れと、固体L-アラニンの単離に供される第1の流れとの容量比は、少なくとも4:1、特に少なくとも7:1、より詳細には少なくとも10:1、例えば4:1〜200:1、又は7:1〜80:1、又は10:1〜60:1である。
蒸発によって水を取り除くために、蒸発に必要なエネルギーを晶析装置に導入しなければならない。これは、従来の加熱要素によって達成することができる。好ましくは、蒸発熱は、加熱されたL-アラニンの水溶液流を反応器へ供給することによって、晶析装置へ導入される。反応器へ供給される、加熱されたL-アラニンの水溶液流を、任意の従来の熱交換器で加熱することができる。熱交換器は、加熱オイル、或いは蒸気ネットワークからの蒸気、又は本発明の方法で、L-アラニンの水溶液の結晶化若しくは濃縮の間に蒸発した水の蒸気再圧縮によってもたらされる蒸気を含む、加熱蒸気などの、従来の加熱媒体で作動させることができる。好ましくは、晶析装置へ供給されるL-アラニンの加熱溶液は、好ましくは、L-アラニンの水溶液の結晶化又は濃縮の間に蒸発した水の蒸気再圧縮からの蒸気によって加熱される、強制循環減圧蒸発器を使用することによって加熱される。強制循環減圧蒸発器を使用することによって、熱交換器表面の付着物を最小限にする。
連続作動する結晶化装置は、好ましくは、ドラフトチューブ晶析装置、ドラフトチューブバッフル晶析装置、又は誘導強制循環晶析装置である。
ステップc)において、水性母液から結晶化L-アラニンが分離される。このために、水性母液中の結晶化L-アラニンの懸濁液は、固体/液体分離に供される。液体から固体を分離する適切な手段には、遠心分離、濾過、又は洗浄塔が挙げられる。遠心分離の方法には、これらに限定されないが、プッシャー遠心分離機、ワームスクリーン遠心分離機、ピーラー遠心分離機、及びデカンターが挙げられる。濾過の方法には、これらに限定されないが、ロータリー圧力フィルタ、ベルトフィルタ、吸込みフィルタ、チャンバーフィルタ、及びチャンバーフィルタープレスが挙げられる。適切な洗浄塔には、これらに限定されないが、重力式洗浄塔、機械式洗浄塔、液圧式洗浄塔、及びピストン式洗浄塔が挙げられる。好ましくは、固体/液体分離は、遠心分離によって、特にプッシャー遠心分離機又はワームスクリーン遠心分離機を使用することによって実施される。なぜなら、それによって、得られた固体の残留湿気を、多くの場合に10重量%未満、例えば1〜8重量%と低くすることができるからである。
固体/液体分離は、段階的に実施されてもよく、又は好ましくは連続的に実施される。
得られた固体を、例えば、水などの冷溶媒、又は純粋なL-アラニンの飽和水溶液によって洗浄して付着性の母液を取り除くことができる。固体L-アラニンの洗浄に使用することができる、適切な溶媒は、結晶化が2つ以上の結晶化段階で実施される場合、後続の結晶化ステップの母液であってもよい。好ましくは、洗浄は、25℃より低い温度、例えば0〜20℃の温度で実施される。洗浄は、例えば、固体結晶性L-アラニンを冷溶媒で噴霧し、次いでさらに液体/固体分離することによって、又は固体結晶性L-アラニンを冷溶媒中に懸濁させ、次いでさらに液体/固体分離することによって実施することができる。洗浄は、単一のステップにおいて、又は複数の洗浄ステップによって、例えば、2つ、3つ又はそれ以上のステップによって実施することができる。洗浄が、複数の洗浄ステップによって実施される場合、洗浄ステップを、同時に実施することができ、又は好ましくは向流で実施することができる。
好ましくは、L-アラニンの結晶化は、少なくとも2つ、特に少なくとも3つの後続の結晶化ステップ又は結晶化段階を含む。それによって、低いアスペクト比を有する、L-アラニンのより小型な結晶が得られる。さらに、第2の結晶化ステップ、又は第3の結晶化ステップにおいて得られる結晶性L-アラニンは、より大きな粒径を有する。
多段階の結晶化方法において、ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液は、回分式で作動する、又は好ましくは前述したように連続作動する結晶化段階(1)へ供給される。次いで、この段階(1)で得られた結晶性L-アラニンを水に溶解させ、得られた溶液を、精製された結晶性L-アラニン及びさらなる母液を得る後続の結晶化ステップ(2)に供する。好ましくは、後続の結晶化ステップ(2)の母液は水と混合され、その混合物を用いて、結晶化ステップ(1)で得られた結晶性L-アラニンを溶解させる。段階(2)で得られた結晶性L-アラニンを、1つ以上、例えば、1つ又は2つのさらなる結晶化段階(3)、及び結晶化段階(4)それぞれを供することができる。好ましくは、後続の結晶化ステップ(n+1)の母液は水と混合され、この混合物を用いて、結晶化ステップ(n)で得られた結晶性L-アラニンを溶解させる。但し、nはそれぞれの結晶化ステップを示す。第1の結晶化段階の母液は、廃棄してもよく、又はさらなる結晶化段階に供して、廃棄される残留液及び低純度の結晶性L-アラニンを得てもよい。前記結晶化段階で得られた結晶性L-アラニンを、例えば、ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液に溶解させて、結晶化ステップ(1)に供給される、より濃縮された溶液を得ることができる。前記結晶化段階で得られた不純な結晶性L-アラニンは、水と、結晶化ステップ(1)で得られた母液との混合物に溶解させることもでき、ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液と組み合わせて、結晶化ステップ(1)に供給されるより濃縮された溶液を得ることもできる。
本発明によれば、少なくとも結晶化段階(1)は、制御された過飽和条件下における結晶化を含む、上記の方法によって実施される。好ましくは、やはり結晶化段階(2)も、制御された過飽和条件下における結晶化を含む、上記の方法によって実施される。
本発明の方法は、図1〜図6に関して、以下により詳細に説明される。示された図は、説明に役立つものであり、それらに本発明を限定する意図はない。
本発明の方法は、図1〜図7に関して、以下により詳細に説明される。示された図は、説明に役立つものであり、それらに本発明を限定する意図はない。
図において、以下の参照符号が使用される。
Figure 0006715825
図1に示されたように、L-アラニンの水溶液を含む新しい流Sは、再循環流Rと組み合わされ、熱交換器2において、少なくとも50℃の温度まで、例えば60℃〜105℃の範囲の温度まで加熱されて、供給流FであるL-アラニンの水溶液をもたらす。熱交換器2は、特定の要件に応じて、水平、又は垂直のいずれかに配置することができる。次いで、供給Fを、連続作動する晶析装置1へ供給する。晶析装置1は、懸濁液の重量に基づき、5重量%〜30重量%、例えば20重量%〜25重量%の固体含量を有する、L-アラニンの水性過飽和懸濁液を有効体積として含む。L-アラニンの非飽和水溶液Fを有効体積へ供給し、同時に水を取り除くと、過飽和懸濁液における、すなわち晶析装置1の有効体積におけるL-アラニンの濃度は横這いになる。水性懸濁液中のL-アラニンの制御された過飽和は、少なくとも50℃の温度で、例えば60℃〜105℃の範囲の温度で、且つ減圧で、例えば120mbar〜800mbarの範囲で実施される。
水は、蒸発によってL-アラニンの水溶液から取り除かれ、水蒸気Vは晶析装置1のヘッドで回収される。蒸気Vは、熱交換器2を加熱するために、圧縮機6を介してさらに運ばれ、例えば、加熱される供給Fに対して向流で運ばれ、凝縮液Wとして熱交換器2を離れることができる。
結晶性L-アラニンを含むスラリーの排出Dは、晶析装置1から下端部で取り出される。排出Dから部分流が、再循環流Rとして取り込まれ、再循環ポンプ4によって運ばれて、熱交換器2へ入る前、入るとき、又は入った後に新しい流Sと混合される。排出Dは、再循環流Rの新しい流Sに対する質量比が、好ましくは5より大きく、特に10より大きく、20より大きく、例えば40:1〜60:1の範囲であるように分配されることになる。
排出Dの他の部分は、濃縮ポンプ5によって、分離器3へ送られる。分離器3において、スラリーDは、分離されて母液ML及び生成物Pである結晶性L-アラニンをもたらす。所望されるならば、母液MLを本発明の方法又は先行の段階へ再循環することができる。
或いは、結晶性L-アラニンを含むスラリーの排出Dは、晶析装置1から下端部の側面で取り出される。排出Dは、濃縮ポンプ5によって分離器3へ送られる。分離器3において、スラリーDは、分離されて母液ML及び生成物Pである結晶性L-アラニンをもたらす。所望されるならば、母液MLを本発明の方法又は先行の段階へ再循環することができる。第2の排出は、晶析装置1から下端部の中央部分で再循環流Rとして取り出される。再循環流Rは、再循環ポンプ4によって運ばれて、熱交換器2へ入る前、入るとき、又は入った後に新しい流Sと混合される。再循環流Rの新しい流Sに対する質量比は、5より大きく、特に10より大きく、20より大きく、例えば40:1〜60:1の範囲である。晶析装置の側面で取り出されたスラリーDが、晶析装置1の下部で取り出されたスラリーRよりもより高粘度であるか、又は異なる粒径分布の結晶を含むならば、2つの異なるスラリーの、この選択可能な回収が、特に好都合であることを実証することができる。
結晶化は、好ましくは、連続作動する晶析装置、例えば、強制循環晶析装置、ドラフトチューブ晶析装置、又はドラフトチューブバッフル晶析装置、又は特に誘導強制循環晶析装置において実施することができる。
図2にドラフトチューブ晶析装置を示す。過熱された、L-アラニンの水溶液Fは、注入口10を介して晶析装置1へ供給され、ドラフトチューブ14を通って上方へ流れ、ドラフトチューブ14の外側に沿って下方へ戻る。
有効体積21の懸濁液から蒸発した水は、蒸気Vとして晶析装置1のヘッドまで上昇する。蒸気Vは、蒸気分離ゾーン20及びデミスター15を通過して液滴を取り除き、蒸気注出口16を介して晶析装置1を離れる。蒸気Vは、熱交換器2を加熱するために圧縮機6を介してさらに運ばれ、例えば、加熱される供給Fに対して向流で運ばれ、凝縮液Wとして熱交換器2を離れる。
有効体積21周辺に、沈降ゾーン17が配置される。有効体積21の下部領域の懸濁液注出口12を介して、懸濁液Rを取り出し、新しい溶液Sと組み合わせる。RとSとの合流は、循環ポンプ4によって、熱交換器2を通って、供給Fとして晶析装置へ再循環される。循環ポンプ4により、入ってくる溶液Fと混合された懸濁液の必要な撹拌が行われ、有効体積21内で懸濁液の循環がもたらされる。
有効体積21の下の、晶析装置1の下部に設置されたスラリー回収11を介して、スラリーDは、晶析装置1から取り出される。回収されたスラリーDは、所望される結晶性L-アラニンを含む。
図3に、強制循環を備えたドラフトチューブバッフル晶析装置を示す。過熱された、L-アラニンの水溶液Fは、注入口10を介して晶析装置1へ供給され、ドラフトチューブ14を通って上方へ流れ、ドラフトチューブ14の外側に沿って下方へ戻る。下部の入口撹拌器18により、入ってくる溶液Fと混合された懸濁液の必要な撹拌が適度なエネルギー消費量で行われ、有効体積21内で懸濁液の循環がもたらされる。
有効体積21の懸濁液から蒸発した水は、蒸気Vとして晶析装置1のヘッドまで上昇する。蒸気Vは、蒸気分離ゾーン20及びデミスター15を通過して液滴を取り除き、蒸気注出口16を介して晶析装置1を離れる。
有効体積21周辺に、沈降ゾーン17がバッフルによって配置される。沈降ゾーン17において、過剰な母液L及び/又は微粒子を、さらに処理するために、沈降ゾーン17の上部領域の溢流13で回収することができる。この主に透明な液体Lを、任意の段階で、L-アラニンの溶液の温度及び/又は濃度を調整する工程へ再循環することができる。
沈降ゾーン12の下部領域の懸濁液注出口12を介して、懸濁液Rが取り出され、再循環されて新しい供給流Sと混合される。
沈降ゾーン12の下に設置されたスラリー回収11を介して、スラリーDは、晶析装置1から取り出される。回収されたスラリーDは、生成物Pとして、所望される結晶性L-アラニンを含む。
図4に示された誘導強制循環晶析装置を、前述された図2及び図3に示された強制循環晶析装置と同様に作動させる。図3に示された実施形態と異なり、誘導強制循環晶析装置を、任意の内部撹拌装置を備えずに作動させる。
過熱された、L-アラニンの水溶液Fは、注入口10を介して晶析装置1へ供給され、ドラフトチューブ14を通って上方へ流れ、ドラフトチューブ14の外側に沿って下方へ戻る。有効体積21の懸濁液から蒸発した水は、蒸気Vとして晶析装置1のヘッドまで上昇する。蒸気Vは、蒸気分離ゾーン20及びデミスター15を通過して液滴を取り除き、蒸気注出口16を介して晶析装置1を離れる。
有効体積21周辺に、沈降ゾーン17が配置される。液体Lは、沈降ゾーン17の上部領域の液体回収13で回収される。この主に透明な液体Lは、循環ポンプ4によって再循環される。沈降ゾーン12の下の懸濁液注出口12を介して、懸濁液Rを取り出し、外部循環路で透明液体Lと組み合わせる。新しい溶液Sは、流れRと組み合わされる前に、組み合わされるのと同時に、又は組み合わされた後に、再循環流Lへ供給される。再循環合流は、熱交換器(図示せず)で加熱され、供給Fとして晶析装置1へ供給される。図2に示された実施形態と同様に、蒸気Vを、熱交換器2を加熱するために用いることができる。
循環ポンプ4の処理能力によって、再循環懸濁液Rを吸い上げ、有効体積21内で懸濁液の必要な撹拌が行われる。さらなる撹拌装置は必要とされず、懸濁液の結晶は最小の推定歪みで処理される。
有効体積21の下の、及び沈降ゾーン12の下の、晶析装置1の下部に設置されたスラリー回収11を介して、スラリーDは、晶析装置1から取り出される。回収されたスラリーDは、生成物Pとして、所望される結晶性L-アラニンを含む。
図5の多段階方法において、結晶化は、n段階で実施される。供給Fは第1の結晶化段階(i=1)へ導入される。溶媒は、例えば、蒸発によって、第1の結晶化から取り除かれる。懸濁液は、残留液RLと第1の結晶相C1とへ分離される。第1の結晶相C1を第2の結晶化段階(i=2)へ送る。第2の結晶化段階(i=2)の母液は、例えば、水と混合され、その混合物を用いて第1の結晶化段階で得られた結晶相C1を溶解させることによって、第1の結晶化段階(i=1)へ再循環される。それぞれの結晶化段階(i=2〜n)において、水は、例えば、溶媒蒸気Vの形態で回収することによって取り除かれ、且つ懸濁液は、母液MLと結晶相Cとへ分離される。各結晶化段階(i)の結晶相を、後続の結晶化段階(i+1)へ送る。各結晶化段階(i)の母液は、例えば、水と混合され、その混合物を用いて先行の結晶化段階の結晶性L-アラニンを溶解させることによって、先行の結晶化段階(i-1)へ再循環される。所望されるL-アラニン結晶を含む結晶相は、最後の段階nで回収される。段階の回数nは、形態、純度、流動特性、及び保存性に関して、結晶の所望される性質によって変わる。
図6の多段階方法において、結晶化は、n段階で実施され、第1の段階(i=1)がストリッピング部分である。手順は、図4で説明された手順と同様であるが、供給Fが、ストリッピング段階(i=1)と第2の結晶化段階(i=2)との間に導入される。一般に、図6の方法により、所望される生成物がより高い収率でもたらされる。
図7の結晶化段階(i)は、結晶化CRi及び固体/液体分離SLSiのための装置をそれぞれ含む。結晶化CRiに使用される装置は、一般に、撹拌槽反応器、例えば、スウェンソン型晶析装置、強制循環晶析装置、例えば、オスロ型反応器、ドラフトチューブ反応器、ドラフトチューブバッフル晶析装置(図3を参照のこと)、又は誘導強制循環晶析装置(図4を参照のこと)などの、結晶性懸濁液に適した晶析装置である。固体/液体分離SLSiに使用される装置は、一般に、遠心分離機、デカンター、フィルタ、フィルタープレス、又は洗浄塔である。
各段階(i)の供給Fiは、先行の段階(i-1)の結晶相Ci-1及び/又は新しい供給Fをそれぞれ含む懸濁液、並びに再循環母液MLRiを含む。留出物は、溶媒蒸気Viの形態で結晶化CRiから回収される。その後、懸濁液は、固体/液体分離SLSiにおいて、母液MLiと結晶相Ciとへ分離される。各結晶化段階(i)の結晶相Ciを、それぞれ、後続の結晶化段階(i+1)へ供給Fi+1として送るか、又は生成物として回収することができる。各結晶化段階(i)の母液MLiの一部分は、MLRiとして同じ段階へ再循環される。各結晶化段階(i)の母液MLiの残留部分を、それぞれ、先行の結晶化段階(i-1)へ再循環するか、又は回収することができる。
生成物L-アラニンの純度を高めるために、固体/液体分離SLSiにおいて洗浄液WLiを追加的に使用することができる。洗浄液WLiとして、好ましくは、冷水、又は後続の結晶化段階(i+1)の冷却された母液が使用される。
比較実験1
実験は、ピッチブレード撹拌器及び3バッフルを備えた、1リットルの二重ジャケット付き容器において実施された。純粋なL-アラニン19.5重量%の脱イオン水中溶液を容器へ加え、結晶性L-アラニンを、アラニン溶液の質量に基づき0.5重量%でシーディングした。容器を、600/分で撹拌しながら60℃まで加熱し、圧力を170mbarまでゆっくりと減圧し、それによって、蒸発した水の量が初めのアラニン溶液の45重量%になるまで、蒸発によって水を取り除いた。その結果、固体L-アラニンを、図8に示されるような小型ロッド状結晶として得た。
比較実験2
実験は、初めのアラニン溶液がL-バリン0.1重量%を含むことを除いて、比較実験1で説明されたように実施された。その結果、固体L-アラニンを、図9に示されるような針状結晶として得た。
[実施例1(本発明による)]
実験は、比較実験1で説明されたように、1リットルの二重ジャケット付き容器において実施された。容器は、供給ライン及び懸濁液を取り出すための生成物用緩衝器と接続された。容器は、MSMPR(混合懸濁液混合生成物取り出し)-晶析装置として連続作動させた。発酵から得られ、L-アラニン濃度17.8重量%、L-バリン濃度0.085重量%、及びL-バリンとは異なる有機不純物の濃度0.35%を有するL-アラニンの溶液を、供給速度1040g/時で容器へ連続的に供給した。容器は、結晶性L-アラニンの水性懸濁液20重量%を含み、60℃及び180mbarで、撹拌速度600/分で作動させた。容器の循環体積流は、0.00273m3/秒であった。蒸発の程度、すなわち供給流に基づく蒸発した水の相対的な流れが50%であるように、水を蒸発によって連続的に取り除いた。これらの条件の下、過飽和の程度、すなわちc/c*比は約1.00005であった。この方法によって、固体結晶性L-アラニンを、図10に示されるような小型ロッドとして得た。
本発明の実施形態として例えば以下を挙げることができる。
[実施形態1]
L-アラニンとは異なる1種以上のα-アミノ酸を、L-アラニンに基づき少なくとも100ppm含むL-アラニンの水溶液から、結晶性L-アラニンを得る方法であって、
a)L-アラニンとは異なる1種以上のα-アミノ酸を、L-アラニンに基づき少なくとも100ppm含むL-アラニンの水溶液を用意するステップと、
b)制御された過飽和条件下における、溶解したL-アラニンの濃度cとL-アラニンの平衡溶解度c * との比c:c * が、1:1より高く1.5:1以下であるように制御された過飽和条件を誘導することによってL-アラニンの溶液を結晶化に供し、L-アラニンの結晶化を達成するステップと、
c)母液から結晶性L-アラニンを分離するステップと
を含み、L-アラニンの水溶液は、L-アラニン結晶の水性懸濁液を含む連続作動する結晶化装置に供給される、上記方法。
[実施形態2]
過飽和条件下における溶解したL-アラニンの濃度が150〜400g/Lである、実施形態1に記載の方法。
[実施形態3]
制御された過飽和が、少なくとも30℃の温度で誘導される、実施形態1又は2に記載の方法。
[実施形態4]
制御された過飽和が、水を取り除くことによって、及び/又は冷却することによって誘導される、実施形態1〜3のいずれかに記載の方法。
[実施形態5]
水が、蒸発によって取り除かれる、実施形態4に記載の方法。
[実施形態6]
ステップb)が、
b1)L-アラニンの水溶液を、L-アラニンの水性懸濁液を含む結晶化装置へ連続的に供給するステップと、
b2)制御された過飽和条件を維持するために、結晶化装置に含まれるL-アラニンの水性懸濁液から水を連続的に取り除くステップと、
b3)結晶化装置からL-アラニンの水性懸濁液を連続的に取り出すステップと
を含む、実施形態1から5のいずれかに記載の方法。
[実施形態7]
ステップb3)で取り出されたL-アラニンの水性懸濁液の一部分が、ステップb1)のL-アラニンの水溶液と混合され、その混合物が結晶化装置へ戻される、実施形態6に記載の方法。
[実施形態8]
結晶化装置へ戻される混合物と、前記懸濁液と混合されたL-アラニンの水溶液との質量比が、少なくとも4:1である、実施形態7に記載の方法。
[実施形態9]
水性懸濁液の固体含量が、前記懸濁液の重量に基づき、5〜30重量%、特に20〜25重量%である、実施形態1から8のいずれかに記載の方法。
[実施形態10]
結晶化が、強制循環晶析装置、ドラフトチューブ晶析装置、ドラフトチューブバッフル晶析装置、オスロ型晶析装置、及び誘導強制循環晶析装置から選択される晶析装置において実施される、実施形態1から9のいずれかに記載の方法。
[実施形態11]
L-アラニンの結晶化が、少なくとも2つの後続の結晶化ステップを含む、実施形態1から10のいずれかに記載の方法。
[実施形態12]
先行の結晶化ステップで得られた結晶性L-アラニンを、後続の結晶化ステップの母液と水との混合物に溶解させてL-アラニンの水溶液を得て、これから、後続の結晶化ステップにおいてL-アラニンを結晶化させる、実施形態11に記載の方法。
[実施形態13]
ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液が、100ppmより多くの固体不溶性材料を含まない、実施形態1から12のいずれかに記載の方法。
[実施形態14]
ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液が、固体不溶性材料を取り除くために濾過されている、実施形態1から13のいずれかに記載の方法。
[実施形態15]
ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液が、D-アラニン、L-バリン、L-ロイシン、L-リジン、L-アスパラギン、L-グルタミン、及びL-アルギニンから選択される少なくとも1種のアミノ酸を含む、実施形態1から14のいずれかに記載の方法。
[実施形態16]
ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液が、発酵法によって得られる、実施形態1から15のいずれかに記載の方法。

Claims (18)

  1. L-アラニンとは異なる1種以上のα-アミノ酸を、L-アラニンに基づき少なくとも100ppm含むL-アラニンの水溶液から、結晶性L-アラニンを得る方法であって、
    a)L-アラニンとは異なる1種以上のα-アミノ酸を、L-アラニンに基づき少なくとも100ppm含むL-アラニンの水溶液を用意するステップと、
    b)制御された過飽和条件下における、溶解したL-アラニンの濃度cとL-アラニンの平衡溶解度c*との比c:c*が、1:1より高く1.5:1以下であるように制御された過飽和条件を誘導することによってL-アラニンの溶液を結晶化に供し、L-アラニンの結晶化を達成するステップと、
    c)母液から結晶性L-アラニンを分離するステップと
    を含み、L-アラニンの水溶液は、L-アラニン結晶の水性懸濁液を含む連続作動する結晶化装置に供給される、上記方法。
  2. 過飽和条件下における溶解したL-アラニンの濃度が150〜400g/Lである、請求項1に記載の方法。
  3. 制御された過飽和が、30℃以上の温度で誘導される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 制御された過飽和が、水を取り除くことによって、及び/又は冷却することによって誘導される、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 水が、30℃以上の温度で取り除かれる、請求項4に記載の方法。
  6. 水が、蒸発によって取り除かれる、請求項4又は5に記載の方法。
  7. ステップb)が、
    b1)L-アラニンの水溶液を、L-アラニンの水性懸濁液を含む結晶化装置へ連続的に供給するステップと、
    b2)制御された過飽和条件を維持するために、結晶化装置に含まれるL-アラニンの水性懸濁液から水を連続的に取り除くステップと、
    b3)結晶化装置からL-アラニンの水性懸濁液を連続的に取り出すステップと
    を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. ステップb3)で取り出されたL-アラニンの水性懸濁液の一部分が、ステップb1)のL-アラニンの水溶液と混合され、その混合物が結晶化装置へ戻される、請求項7に記載の方法。
  9. 結晶化装置へ戻される混合物と、前記懸濁液と混合されたL-アラニンの水溶液との質量比が、4:1〜200:1である、請求項8に記載の方法。
  10. 水性懸濁液の固体含量が、前記懸濁液の重量に基づき、5〜30重量%ある、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 水性懸濁液の固体含量が、前記懸濁液の重量に基づき、20〜25重量%である、請求項10に記載の方法。
  12. 結晶化が、強制循環晶析装置、ドラフトチューブ晶析装置、ドラフトチューブバッフル晶析装置、オスロ型晶析装置、及び誘導強制循環晶析装置から選択される晶析装置において実施される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. L-アラニンの結晶化が、少なくとも2つの後続の結晶化ステップを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 先行の結晶化ステップで得られた結晶性L-アラニンを、後続の結晶化ステップの母液と水との混合物に溶解させてL-アラニンの水溶液を得て、これから、後続の結晶化ステップにおいてL-アラニンを結晶化させる、請求項13に記載の方法。
  15. ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液が、100ppmより多くの固体不溶性材料を含まない、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液が、固体不溶性材料を取り除くために濾過されている、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液が、D-アラニン、L-バリン、L-ロイシン、L-リジン、L-アスパラギン、L-グルタミン、及びL-アルギニンから選択される少なくとも1種のアミノ酸を含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. ステップa)で用意されたL-アラニンの水溶液が、発酵法によって得られる、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
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