JP6713805B2 - 研磨パッド - Google Patents

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Description

本発明は、平坦化や鏡面化が行われる各種デバイス、例えば半導体基板、半導体デバイス、化合物半導体基板、化合物半導体デバイス等を研磨するための研磨パッド、及び研磨パッドの製造方法に関する。
近年、集積回路の高集積化および多層配線化に伴い、集積回路が形成される半導体ウエハ等には、高精度の平坦性が求められている。そしてこのような半導体ウエハを研磨するための研磨法としては、ケミカルメカニカル研磨(CMP)が知られている。CMPは、被研磨基材表面を、砥粒のスラリーを滴下しながら研磨パッドにより研磨する方法である。
しかし、このような各種の基板やデバイスは難加工性の材料であって、研磨時間が長く掛かり加工コストが多くかかるという問題があった。高研磨レートや長寿命を有する研磨パッドが強く求められているのである。一方、研磨パッドには同時に、高平坦性,低表面粗さが求められている。しかし、高研磨レートを満足するためには硬く凹凸の大きい面であることが有利であり、低表面粗さを満足するためには柔らかく平滑な面であることが一般的には有利である。すなわちこの相反する要求項目である、高研磨レートと低表面粗さを両立させることは、極めて困難であった。
例えば、特許文献1には、平均短繊維直径が0.05〜2.0μmの極細繊維と高分子弾性体を用いた研磨布が開示されている。しかし高分子弾性体を含浸した後に海島型複合繊維を極細化処理しており、どうしても研磨布内に空隙が多く、柔らかすぎるという問題があった。この技術では、高硬度の研磨パッドにはなりにくいため、加工基板の高平坦性の達成や、高寿命化が困難であった。
一方、特許文献2には、繊度0.5dtex以下の極細繊維を用いながらも、見掛け密度0.5g/cm以上である緻密な不織布と高分子弾性体からなる研磨パッドが開示されている。しかしここでは極細繊維として長繊維の繊維束を用いており、繊維束による補強効果により高い剛性を維持し、高い表面硬度を有し耐摩耗性の向上を実現できるものの、研磨布が緻密化されて空隙率が低いため、十分に研磨砥粒を溜めることが困難で、研磨レートを高めにくいという問題があった。
すなわち相反する要求項目である、高研磨レートと低表面粗さを、高いレベルで実現させることが、強く求められていたのである。
特開2012−071415号公報 特開2015−063782号公報
本発明は、研磨レートが高く、長寿命で有りながら、高平坦性と低表面粗さを同時に満足させる研磨パッドを提供することにある。
本発明の研磨パッドは、平均繊維径が10〜2500nmの極細繊維から構成される繊維束と、平均繊維径が極細繊維よりも大きいバインダー繊維と、高分子弾性体とからなり、極細繊維から構成される繊維束がその繊維束の形状のまま、繊維束の形状としてバインダー繊維に拘束されており、表面が起毛していることを特徴とする。
さらには極細繊維のゼータ電位が−20mV以下であることや、極細繊維がポリアミド繊維であること、バインダー繊維が芯鞘型繊維であることが好ましい。また極細繊維がバインダー繊維に拘束されていることが好ましい。
もう一つの本発明の研磨パッドの製造方法は、島成分の平均直径が10〜2500nmで海成分が可溶性樹脂である海島型複合繊維と、平均繊維径が海島複合繊維の島成分の平均直径よりも大きいバインダー繊維とからなる絡合不織布を熱処理して海島型複合繊維がバインダー繊維にて保持されたシートとし、海島型複合繊維の海成分を除去して、ナノファイバー繊維束とその繊維束を固定するバインダー繊維からなる不織布とし、高分子弾性体を付与し、表面を研磨することを特徴とする。
本発明によれば、研磨レートが高く、長寿命で有りながら、高平坦性と低表面粗さを同時に満足させる研磨パッドが提供される。
本発明の研磨パッドは、極細繊維から構成される繊維束と、バインダー繊維と、高分子弾性体からなり、表面が起毛しているものである。そしてこの極細繊維から構成される繊維束は、可溶性樹脂を海成分とした海島型複合繊維から海成分を溶解除去して得られるものであることが好ましい。
本発明に用いられる極細繊維を構成するポリマーとしては、いかなるポリマーであってもよいが、特に繊維形成性に優れた、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンなどが好適な例として挙げられ、特にはポリアミド系の樹脂であることが好ましい。
そのようなポリアミド系樹脂としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸やε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタムを主たる原料とするポリアミドのほか、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、更にはテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等をジアミン成分とする共重合ポリアミドを対象とする。
またポリエステル樹脂である場合には、製糸性、極細繊維の物性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが好ましい。
該ポリマー中には、本発明の目的を損なわない範囲内で、共重合成分が含まれていても良い。共重合可能な化合物は、酸成分として、例えばイソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、ダイマー酸、セバシン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸類、グリコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどを挙げることができるが、これらに限られるものではない。
また本発明の繊維束を構成する極細繊維の平均直径としては、10〜2500nmであることが必要である。平均直径が10nm未満の場合は単糸あたりの強力が小さくなり、摩擦による単糸切れが発生してしまい、使用困難である。一方、2500nmを超えると極細繊維特有の緻密性に劣り、被研磨物の表面粗さを小さく抑えることが出来ないため、近年要求されているレベルに対して性能は不足する。さらには極細短繊維束を構成する極細繊維の平均直径としては200〜1000nmの範囲であることが好ましく、特には400〜700nmの範囲であることが好ましい。このような範囲では繊維間の空隙間隔が丁度良く、砥粒を多く保持することが可能となる。直径が大きすぎると繊維空隙間隔が広くなり、作用砥粒数が下がり研磨レートが低くなる。直径が小さすぎると繊維空隙が小さくなり砥粒の保持性が悪くなる傾向にある。
そして本発明ではこのような極細繊維が集合して繊維束の形状を取ることが重要である。一本の繊維束を構成する極細繊維の数としては200〜2000本であることが好ましく、さらには400〜1000本であることが最適である。適度の柔軟性を確保しやすくなるためである。またこの極細繊維束の長さとしては30〜100mm、さらには40〜80mmの範囲であることが好ましい。このような範囲であることにより極細繊維束間やバインダー繊維との間に良好な絡み合いが起きやすくなる。
本発明の研磨パッドはその表面が起毛しているものであるが、起毛は主にこの極細繊維束に由来するものである。
また本発明の主繊維であるこのような極細繊維は、そのゼータ電位が、研磨剤がもつゼータ電位よりも、繊維のゼータ電位がマイナス側であることが好ましい。さらには数値的には−20mV以下の極細短繊維束であることが好ましく、特には−40〜−80mVのゼータ電位であることが好ましい。研磨剤がもつゼータ電位としては−40〜−80mVの範囲であることが好ましい。このような極細繊維を使用することで、研磨砥粒粒子の凝集を防ぎ、加工基板への作用砥粒数を上げ、高研磨レートと低表面粗さ(スクラッチレス)が同時に達成することがより容易になる。ゼータ電位の値が大きくなると、研磨剤と合わせた時に、研磨剤のゼータ電位がプラス側にシフトし、研磨砥粒粒子の凝集が発生し、作用砥粒数が下がり、研磨レートが下がる傾向となる。また表面粗さが悪くなり、スクラッチが発生し易くなる傾向にある。
さらに本発明の研磨パッドは、バインダー繊維を含むことが必要である。バインダー繊維の繊度としては、その平均繊維径が極細繊維よりも大きければ足りるが、さらにはバインダー繊維の単繊維径としては1〜20μmの範囲内であることが好ましい。該単繊維径が小さすぎると、引張強度が低く、製造工程においてシワ発生の原因となりやすい傾向にある。逆に単繊維径が大きすぎると、極細繊維束とバインダー繊維とからなる構造体の地合いが悪くなる傾向にある。
なお、極細繊維やバインダー繊維の各単繊維の断面形状が丸断面以外の異型断面である場合には、本発明では外接円の直径を単繊維径とする。また、このような単繊維径は、透過型電子顕微鏡で繊維の横断面を撮影することにより測定した。
またバインダー繊維の長さとしては、極細繊維束の長さと同等であることが好ましく、具体的には30〜100mm、さらには40〜80mmの範囲の長さであることが好ましい。このような範囲であることにより極細繊維束間やバインダー繊維との間に良好な絡み合いが起きやすくなるからである。
さらにバインダー繊維としては、芯に高融点の熱可塑性樹脂が存在し、鞘部に低融点の熱可塑性樹脂が存在する芯鞘型の繊維であることが好ましい。そのような樹脂の組み合わせとしては、芯を構成する樹脂としては、ポリエステル樹脂やポリアミド樹脂であることが好ましく、さらにはポリエステル樹脂、特にはポリエチレンテレフタレート樹脂であることが好ましい。また鞘部の低融点の熱可塑性樹脂としては、ポレオレフィン樹脂であることが好ましく、特にはポリエチレン、中でも高密度ポリエチレンであることが好ましい。
そして本発明の研磨パッドでは、極細繊維がバインダー繊維に拘束されていることが好ましい。特には極細繊維からなる繊維束がその形状のまま、バインダー繊維に拘束されていることが好ましい。一般の高分子弾性体を用いた研磨パッドのように高分子弾性体により極細繊維束が面で接着されているのではなく、バインダー繊維によって点で接着することにより、柔軟性に優れながら形態保持性にも優れる研磨パッドとなった。
このような本発明の研磨布に用いられる極細短繊維とバインダー繊維との重量比は、50/50〜97/3であることが好ましい。このように極細繊維の比率を50%以上にすることによって、極細繊維とバインダー繊維とから構成される構造体の厚みや硬さが保持されやすくなり、工程でのシワ発生を抑制でき、研磨パッド内の繊維の密度分布が安定する効果がある。極細短繊維の重量割合が小さすぎる場合、砥粒を保持性が不十分となる傾向にある。逆に、極細短繊維の重量割合が大きすぎると、繊維構造体が柔らかくなりすぎ、途中工程でのシワの発生の誘因となる傾向にある。また研磨パッド中の繊維のみの密度としては0.09g/cm以上であることが好ましく、特には0.10〜0.15g/cmの範囲であることが好ましい。繊維密度が小さすぎる場合には、研磨パッド表面への極細繊維束の露出が少なくなり、砥粒の保持量が少なくなる傾向にあり、研磨レートが低下しやすい。
さらに本発明の研磨パッドは、上記の極細繊維束やバインダー繊維とともに高分子弾性体を含むことを必須とする。高分子弾性体としては、ポリウレタンエラストマー、アクリロニトリル、ブタジエンラバー、天然ゴム、ポリ塩化ビニルなどを使用することができる。中でも、ポリウレタンエラストマーが加工性の上から好ましい。かかる高分子弾性体の付与方法としては、該高分子弾性体を塗布あるいは含浸後、湿式または乾式で凝固させる方法、あるいはエマルジョン、ラテックス状で塗布あるいは含浸して乾式で乾燥、固着させる方法など種々の方法を採用することができる。
このような本発明の研磨パッドでは、その樹脂比率は40〜80wt%であることが好ましい。樹脂比率が少なすぎると、研磨パッドの硬度が低くなり、加工基板を研磨したときの、平坦性が悪くなる傾向にある。逆に樹脂比率が大きくなりすぎると、研磨パッドの空隙率が小さくなり、加工基板を研磨する際に、砥粒の入れ替わりが悪くなり、研磨レートが低くなる傾向にある。
また高分子弾性体は極細繊維が構成する繊維束の内部にも存在することが好ましい。形状保持性が向上するのである。
さらに研磨パッドの表面粗さ(KES表面粗さSMD)は1〜10μmであることが好ましい。表面粗さが小さすぎると、研磨の際に、研磨パッドと加工基板との間に砥粒が入りづらく、作用砥粒数が下がり、研磨レートが下がり、表面粗さも悪くなるおそれがあり好ましくない。逆に該表面粗さが大きすぎると、研磨後の加工基板の平坦性が悪くなるおそれがあり好ましくない。また前記研磨パッドの硬度が、タイプAデュロメータで測定した際に70以上であることが好ましい。さらには80〜95の範囲であることが好ましい。該硬度が小さすぎると、加工基板を研磨したときの、平坦性が悪くなるおそれがあり好ましくない。
このような、極細繊維束とバインダー繊維と高分子弾性体を含み、表面が起毛している本発明の研磨パッドは、例えばもう一つの本発明である研磨パッドの製造方法により得ることができる。
すなわち島成分の平均直径が10〜2500nmで可溶性樹脂を海成分とした海島型複合繊維と、平均繊維径が海島複合繊維の島成分の平均直径よりも大きいバインダー繊維とからなる絡合不織布から、海島型複合繊維の海成分を除去し、次いで高分子弾性体を付与し、表面を研磨する、研磨パッドの製造方法である。
海島型複合繊維を構成する島成分の樹脂は、先の極細繊維を構成する樹脂と同一であり、いかなるポリマーであってもよいが、特に繊維形成性に優れた、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンなどが好適な例として挙げられ、特にはポリアミド系の樹脂であることが好ましい。
一方、海成分を構成する可溶性樹脂としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属化合物水溶液や、トルエンやトリクロロエチレンなどの有機溶剤で溶出可能なポリマーを用いることができる。但し本発明の製造方法ではこのような海島型複合繊維を一旦バインダー繊維と絡合不織布にした後、高分子弾性体を付与する前に、海成分を除去する。高分子弾性体を付与する前の絡合不織布は単に絡合とバインダー繊維との結合のみでその形態を保っているために、緩やかな条件の抽出処理であることが好ましく、アルカリ減量法や熱水抽出法で海成分を溶解除去する方法が好ましい。
そのため海成分としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸およびイソフタル酸を特定量共重合した共重合ポリエステル、5−ナトリウムイソフタル酸、イソフタル酸およびポリアルキレングリコールもしくはその誘導体を特定量共重合した共重合ポリエステル、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、イソフタル酸および脂肪族ジカルボン酸を特定量共重合した共重合ポリエステルなどが好ましい。さらに海成分にはポリエチレングリコールを共重合することも好ましい。
平均繊維径が海島複合繊維の島成分の平均直径よりも大きいバインダー繊維としては、先に述べたような芯に高融点の熱可塑性樹脂が存在し、鞘部に低融点の熱可塑性樹脂が存在する芯鞘型の繊維であることが好ましい。そのような樹脂の組み合わせとしては、芯を構成する樹脂としては、ポリエステル樹脂やポリアミド樹脂であることが好ましく、さらにはポリエステル樹脂、特にはポリエチレンテレフタレート樹脂であることが好ましい。また鞘部の低融点の熱可塑性樹脂としては、ポレオレフィン樹脂であることが好ましく、特にはポリエチレン、中でも高密度ポリエチレンであることが好ましい。
そしてバインダー繊維の繊度としては、その平均繊維径が極細繊維よりも大きければ足りるが、さらにはバインダー繊維の単繊維径としては1〜20μmの範囲内であることが好ましい。
先にも述べたように極細短繊維の繊維径としては、10〜2500nmであることが必須であるが、さらには200〜1000nmの範囲が好ましい。繊維間の空隙間隔が丁度良く砥粒を多く保持するからである。
またバインダー繊維の単繊維径は1〜20μmの範囲内であることが好ましい。この単繊維径が小さすぎると、不織布を熱処理した際の引張強度が低く、海島型複合繊維の海成分を抽出する減量工程において、シワ発生の原因となる傾向にある。逆にバインダー繊維の単繊維径が大きすぎると、不織布の地合いが悪くなるおそれがある。極細短繊維束とバインダー繊維との重量比は、50/50〜97/3であることが好ましい。このような比率にすることで不織布の厚みと硬さが保たれ、不織布の減量加工においてのシワ発生を抑制でき、繊維密度が安定する。
またこのような極細繊維とバインダー繊維とからなり、絡合して出来た不織布は、熱処理を行って繊維密度を0.09g/cm以上とすることが好ましい。さらには0.10〜0.15g/cmの繊維密度で有ることが好ましい。この含浸処理前の繊維密度が低すぎた場合には、樹脂含浸した際に研磨パッド表面の極細繊維束の露出が少なくなる傾向にあり、砥粒の保持量が少なくなり、研磨レートが低くなる傾向にある。また含浸処理前の絡合不織布のタテ・ヨコ引張強度は100N/cm以上であることが好ましく、さらには130〜200N/cmの範囲であることが好ましい。この引張強度が低い場合には、減量工程等でシワ発生の原因となりやすい。また研磨時に極細繊維が脱離し易く、研磨パッドの寿命が短くなる傾向にある。
本発明の研磨パッドの製造方法では、このようにして得た海島型複合繊維とバインダー繊維とからなる絡合不織布から、海島型複合繊維の海成分を抽出し、極細繊維束とバインダー繊維からなる絡合不織布を得る。絡合方法はニードルパンチや水流等公知の方法を使用することができ、物理的な絡み合いが生じやすいニードルパンチによる機械絡合を行う方法であることが好ましい。海成分を抽出する方法は、特に制限はないが、バインダー繊維を傷つけないマイルドなアルカリ減量処理や熱水抽出処理であることが好ましい。
ついで不織布に高分子弾性体を付与するが、高分子弾性体としては、ポリウレタンエラストマー、アクリロニトリル、ブタジエンラバー、天然ゴム、ポリ塩化ビニルなどを使用することができる。中でも、ポリウレタンエラストマーが加工性の上から好ましい。かかる高分子弾性体の付与方法としては、該高分子弾性体を塗布あるいは含浸後、湿式または乾式で凝固させる方法、あるいはエマルジョン、ラテックス状で塗布あるいは含浸して乾式で乾燥、固着させる方法など種々の方法を採用することができる。
さらには高分子弾性体の付与方法としては、2段階の付与であることが好ましい。特に1段目に柔らかい樹脂を付着させ、2段目に硬い樹脂を付着させて、表面に高いモジュラスを有する高分子弾性体を付与することが好ましい。あるいは1段目に多孔質となる湿式含浸ポリウレタン等を付与し、2段目に充実層となる乾式高分子弾性体処理を行うことが好ましい。
その後本発明の研磨パッドの製造方法では、表面を研磨することにより極細繊維の立毛を形成させる。
このようにして得た本発明の研磨パッドは、研磨レートが高く、長寿命で有りながら、高平坦性と低表面粗さを同時に満足させる研磨パッドとなる。そしてこの研磨パッドは各種デバイス、例えば半導体基板、半導体デバイス、化合物半導体基板、化合物半導体デバイス等を研磨するために最適な研磨パッドとなる。
以下実施例により、本発明を具体的に説明する。しかしながら本発明はこれによって限定されるものではない。なお、以下の実施例における評価および特性値は、以下の測定法により求めた。
(1)不織布の物性
目付(g/m)及び強伸度(N/cm、%)はJIS L1913、厚さ(mm)はJIS L1085、に準じて求め、その値から目付/厚さである嵩密度(g/cm)を計算した。さらに通気度(cm/cm・sec)についてはJIS L1096−Aに準じて求めた。
(2)研磨パッドの物性
不織布の物性と同様に目付(g/m)はJIS L1913、厚さ(mm)はJIS L1085、に準じて求め、その値から目付/厚さである嵩密度(g/cm)を計算した。また空隙率はこの嵩密度と理論密度(材料の比率と密度から計算した値)から、(理論密度−嵩密度)/理論密度として求めた。
研磨パッドの硬度は、JIS K6253に順じ、高分子計器株式会社製DD2−A型を用いて測定した。圧縮・弾性率(%)はJIS L1096、接触角(°)はJIS R3257に準じて求めた。
(3)KES表面粗さSMD(μm)
0.5mm径5mm幅のピアノ線を10gfで試料に圧着し、0.1cm/secで試料を動かした際の表面粗さの平均偏差として求めた。
(4)研磨性能
(4−1)研磨レート(μm/h)
直径560mmの研磨パッドを使用し、3inchサファイアウェハの1時間当たりの研磨量を、片面研磨機を用いて下記条件にて測定した。
スラリー濃度:40%
スラリー量 :50cm/min
圧力 :350g/cm
研磨時間 :60min
回転数 :ヘッド/プラテン(定盤)=100rpm/99rpm
使用スラリー:シリカ(フジミインコーポレ−テッド社製「コンポール80」)
(4−2)ウエハの表面粗さRa(nm)
原子間力顕微鏡にて基板中心部の表面粗さを測定した。
(5)ゼータ電位(mV)
測定対象の繊維を0.2mm長にカットし、繊維/精製水=1g/1000gの濃度に調整し、ミキサーで十分に分散するまで撹拌し、繊維用の測定試料(以下、「ナノファイバー分散液」あるいは「NF分散液」という)とした。
一方、固形分で、研磨剤(原液)/NF分散液=2/3になるように測定用サンプルを調整してキャピラリーに封入し、繊維・研磨剤混合物用のゼータ電位の測定試料とした。値はそれぞれ3回測定の平均値とした。
[参考例]
以下の実施例にて用いる材料についてゼータ電位を測定したところ、それぞれのゼータ電位は、ナイロンナノファイバー「−66.9mV」、ポリエステルナノファイバー「−25.1mV」であった。
さらに上記の研磨レート測定用のシリカスラリー(1)(フジミインコーポレ−テッド社製「コンポール80」、粒径72nm)のゼータ電位は「−57.7mV」であり、シリカスラリー(2)(フジミインコーポレ−テッド社製「DSC−0902」)のゼータ電位は「−58.4mV」であった。また試験後のスラリーの粒径を測定したところ、シリカスラリー(1)は「122nm」、シリカスラリー(2)は「125nm」であった。
次いでナノファイバーとシリカスラリーの混合物について、ゼータ電位と試験後の粒径を測定したところ、下記の表1の結果となった。
使用したスラリーよりもゼータ電位の小さい(マイナス側に大きい)ナイロンナノファイバーでは、スラリー(研磨剤)と混合した場合においてもゼータ電位がプラス側に変化することはなく、試験後の砥粒粒子の凝集が抑えられている。それに対して使用したスラリーよりもゼータ電位の大きい(プラス側にある)ポリエステルナノファイバーでは、スラリー(研磨剤)と混合した場合において、研磨剤本来のゼータ電位よりもプラス側に変化し、わずかながら砥粒粒子の凝集が起こっている。
Figure 0006713805
[実施例1]
島成分としてナイロン6、海成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸を共重合したポリエチレンテレフタレートを用い、紡糸、延伸して、海:島=30:70、島数=836、繊度5.6dtexの海島型複合繊維を得て44mmの長さに切断した。
この海島型複合繊維70wt%と直径11.1μm、長さ44mmのポリエチレンテレフタレート/高密度ポリエチレン(融点130℃)(芯/鞘重量比=50/50)のバインダー短繊維30wt%をニードルパンチにて機械的に絡合し、熱処理(150℃、1分)を行って海島型複合繊維がバインダー繊維にて保持されたシートを得た。
その後、濃度5g/lの水酸化ナトリウム溶液中にて90℃で60分間処理(アルカリ減量処理)し、海島型複合繊維の海成分を抽出除去し、ナイロン6ナノファイバー短繊維束(繊維直径0.7μm×836本)62wt%とその繊維束を固定するバインダー短繊維38wt%からなる総目付330g/mの不織布を作成した。
次いで得られた不織布にポリウレタン樹脂(100%モジュラス 35MPa)を乾式工程にて1次含浸を実施し、引き続き両面をスライスして厚みを1.3mmとした。さらにポリウレタン樹脂(100%モジュラス 100MPa)を乾式工程にて2次含浸した。最後に両面をバフ加工して立毛を形成すると同時に、表面を平滑にし、裏面に粘着テープを貼付けて研磨パッドとした。
この研磨パッドの構成及び研磨性能を表2に示した。
[実施例2]
実施例1の島成分をナイロン6からポリエチレンテレフタレートに変更した海島複合繊維を用いた以外は、実施例1と同様にして、研磨パッドを作成した。この研磨パッドの構成及び研磨性能を表2に併せて示した。
[実施例3]
実施例1と同じ、ナイロン6極細繊維束とバインダー繊維からなる総目付320g/mの不織布を作成した。
次いで、乾式工程での1次含浸に代えて、得られた不織布にポリウレタン樹脂(100%モジュラス 80MPa)を湿式工程にて1次含浸を実施した以外は、実施例1と同様にして、スライス、2次樹脂含浸、バフ加工等を行い研磨パッドとした。この研磨パッドの構成及び研磨性能を表3に示した。
[実施例4]
実施例2と同じ、ポリエチレンテレフタレート極細繊維束とバインダー繊維からなる総目付320g/mの不織布を作成した。
次いで実施例3と同様に、乾式工程での1次含浸に代えて、得られた不織布にポリウレタン樹脂(100%モジュラス 80MPa)を湿式工程にて1次含浸を実施した以外は、実施例1と同様にして、スライス、2次樹脂含浸、バフ加工等を行い研磨パッドとした。この研磨パッドの構成及び研磨性能を表3に併せて示した。
[比較例1、2]
実施例1の海島複合繊維に代えて、繊維直径18.5μm、長さ51mmのナイロン−6短繊維を用い、アルカリ減量処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、総目付300g/m2の不織布を作成した。
次いで実施例1と同様に乾式1次樹脂含浸、スライス、乾式2次樹脂含浸、バフ加工等を行い研磨パッドとし、比較例1とした。
一方、実施例3と同様に湿式1次樹脂含浸、スライス、乾式2次樹脂含浸、バフ加工等を行い研磨パッドとし、比較例2とした。
これらの研磨パッドの構成及び研磨性能を表2又は表3に併せて示した。
[比較例3,4]
実施例1の海島複合繊維に代えて、繊維直径18.5μm、長さ51mmのポリエチレンテレフタレート短繊維を用い、アルカリ減量処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、総目付300g/mの不織布を作成した。
次いで実施例1と同様に乾式1次樹脂含浸、スライス、乾式2次樹脂含浸、バフ加工等を行い研磨パッドとし、比較例3とした。
一方、実施例3と同様に湿式1次樹脂含浸、スライス、乾式2次樹脂含浸、バフ加工等を行い研磨パッドとし、比較例4とした。
これらの研磨パッドの構成及び研磨性能を表2又は表3に併せて示した。
Figure 0006713805
Figure 0006713805
実施例1、3はスラリーよりも使用繊維が高ゼータ電位(マイナス側)である、ナイロンナノファイバー繊維を使用した不織布に、ポリウレタン樹脂を含浸した研磨パッドである。実施例2、4は、ナイロンナノファイバー繊維に代えてポリエステルナノファイバー繊維を用いた研磨パッドである。比較例1,2はナイロンレギュラー繊維、比較例3,4はポリエステルレギュラー繊維を使用した研磨パッドである。
これらの実施例の研磨パッドでは、ナノファイバー繊維が束で存在することで繊維間空隙に砥粒を多く保持することができ、作用効率が上がり、高研磨レートを実現できるものと考えられる。研磨パッド物性は高硬度で低圧縮率かつ表面バフによるパッド表面の平坦性を上げることで、砥粒を把持し砥粒効率が上がり研磨レート向上と高平坦性を達成できた。
また中でも実施例1,3のナイロンナノファイバー繊維使い品のサファイア研磨性能が特に優れている。これらの研磨パッドは、高ゼータ電位(マイナス側)を有する、ナイロンナノファイバー繊維を使用することで、砥粒粒子の凝集を防ぎ、低表面粗さ(スクラッチレス)を実現したものであると考えられる。

Claims (6)

  1. 平均繊維径が10〜2500nmの極細繊維から構成される繊維束と、平均繊維径が極細繊維よりも大きいバインダー繊維と、高分子弾性体とからなり、極細繊維から構成される繊維束がその繊維束の形状のまま、繊維束の形状としてバインダー繊維に拘束されており、表面が起毛していることを特徴とする研磨パッド。
  2. 極細繊維のゼータ電位が−20mV以下である請求項1記載の研磨パッド。
  3. 極細繊維がポリアミド繊維である請求項1または2記載の研磨パッド。
  4. バインダー繊維が芯鞘型繊維である請求項1〜3のいずれか1項記載の研磨パッド。
  5. 極細繊維がバインダー繊維に拘束されている請求項1〜4のいずれか1項記載の研磨パ
    ッド。
  6. 島成分の平均直径が10〜2500nmで海成分が可溶性樹脂である海島型複合繊維と、平均繊維径が海島複合繊維の島成分の平均直径よりも大きいバインダー繊維とからなる絡合不織布を熱処理して海島型複合繊維がバインダー繊維にて保持されたシートとし、海島型複合繊維の海成分を除去して、ナノファイバー繊維束とその繊維束を固定するバインダー繊維からなる不織布とし、高分子弾性体を付与し、表面を研磨することを特徴とする研磨パッドの製造方法。
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