JP6713749B2 - 建物屋根の棟部における棟構造および棟工法 - Google Patents

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本発明は、大棟、隅棟などの棟構造および棟工法に関する。
従来、建物屋根の棟部における棟構造は、漆喰や土を介しながらのし瓦を積層し、最上段ののし瓦の上方に冠瓦を載せて構成されていた。従来の棟構造では、棟芯材にのし瓦を安定させて載置するために大量の漆喰を用いる必要があり、屋根の重量が増加し耐震性の低下を招くという問題があった。また、棟工法においては、漆喰が乾燥するまで次の施工が出来ず、施工に時間がかかるといった問題があった。
そのため、棟構造および棟工法に関しては、種々の構造又は工法が提案されている。
特許文献1は、特開2000−129864号公報の「建物屋根の棟構造」である。この発明は、建物棟部分においてのし瓦及び冠瓦全体をネジ棒とナットにて一体的に堅結して積層することによる棟構造でありネジ棒とナットにて強固な棟の建付けを行うものである。その結果、使用する漆喰等の使用量を減少させることができ、容易に施工できる。
特開2000−129864号公報
しかしながら、特許文献1の棟構造では、棟芯材の上方にのし瓦を積層する際、棟芯材とのし瓦の隙間、及びのし瓦とのし瓦の隙間を漆喰で固着しなければ、安定性を確保できなかった。
それ故に、本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的の1つは、漆喰で固着されていなくても安定した建物屋根の棟部における棟構造を提供し、また、施工時間を短縮可能な棟工法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも以下のような構成を備え、もしくは手順を実行する。なお、以下の説明において、本発明の理解を容易にするために図面に示されている符号等を付記する場合があるが、本発明の各構成要素は、図面に示されているものに限定されるものではなく、当業者が技術的に理解しうる範囲にまで広く解釈されるべきものである。
本発明の一局面に係る棟構造は、瓦屋根の棟構造であって、棟部において棟方向に沿うように配置される棟芯材と、前記棟芯材を跨いで配置されるのし瓦受け台座と、前記のし瓦受け台座に載置されるのし瓦とを備え、前記のし瓦受け台座の両端部は、中央部より下方に位置する形状であって、当該のし瓦受け台座に載置されたのし瓦を下方側から支持する支持部を含むことを特徴とする。
かかる構成により、本発明の一局面に係る棟構造は、漆喰で固着されていなくても安定した建物屋根の棟部における棟構造を実現できる。
また、好ましくは、前記のし瓦受け台座の中央部は、前記のし瓦を下方側から支持することを特徴とする。
かかる構成により、本発明の一局面に係る棟構造は、前記のし瓦受け台座の両端部に含まれる支持部に加えて、中央部においても前記のし瓦を下方側から支持するため、漆喰で固着されていなくても、より安定した建物屋根の棟部における棟構造を実現できる。
また、好ましくは、前記のし瓦受け台座の両端部は、孔を設けることを特徴とする。
かかる構成により、本発明の一局面に係る棟構造は、のし瓦受け台座の両端部に設けられた孔によって、建物内部の換気能力が向上する。
また、好ましくは、前記のし瓦受け台座は、両端部から下方に延びる面戸カバー部を含むことを特徴とする。
かかる構成により、本発明の一局面に係る棟構造は、屋根葺き材として和瓦を使用する際、面戸部分の隙間を塞ぐことができる。
さらに、本発明の一局面に係る棟工法は、瓦屋根の棟工法であって、棟部において棟方向に沿うように棟芯材を配置する工程と、前記棟芯材を跨いでのし瓦受け台座を配置する工程と、前記のし瓦受け台座にのし瓦を載置する工程とを含み、前記のし瓦受け台座の両端部は、中央部より下方に位置する形状であって、当該のし瓦受け台座に載置されたのし瓦を下方側から支持する支持部を含むことを特徴とする。
かかる構成により、本発明の一局面に係る棟工法は、漆喰で固着されていなくても安定した建物屋根の棟部における棟構造を実現することができ、また、施工時間を短縮可能な棟工法を実現することができる。
なお、上述した本発明の棟構造を実現するそれぞれの工程は、一連の工程手順を実現する棟工法として捉えることができる。
以上のように、本発明によれば、漆喰で固着されていなくても安定した建物屋根の棟部における棟構造を実現することができ、また、施工時間を短縮可能な棟工法を実現することができる。
本発明の第1の実施形態に係る棟構造を適用した大棟部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る棟構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る棟構造に用いるのし瓦受け台座6を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る棟構造に用いられているのし瓦受け台座6を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る棟構造に用いるその他ののし瓦受け台座を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る棟構造を適用した隅棟部を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る棟構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る棟構造に用いるのし瓦受け台座6´を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る棟構造に用いられているのし瓦受け台座6´を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る棟構造に用いるその他ののし瓦受け台座を示す斜視図である。
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、あくまで、本発明を実施するための具体的な一例を挙げるものであって、本発明を限定的に解釈させるものではない。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る棟構造を適用した大棟部を示す斜視図であり、図2は、本発明の第1の実施形態に係る棟構造を示す断面図である。大棟部を含む周辺の屋根は、屋根下地材1と、屋根葺き材2(本例の場合は和瓦)と、棟金具3と、棟芯材4と、棟防水シート5と、のし瓦受け台座6と、のし瓦7と、押え木8と、面戸カバー部9と、冠瓦10と、長寸ネジ11と、長寸くぎ12とで構成されている。
建物屋根の大棟部周辺では、屋根下地材1の上に屋根葺き材2が配置されている。そして、棟頂部では、棟金具3が屋根下地材1に固定具を用いて取り付けられて、固定されている。固定具は、例えば、ネジ、釘、紐、接着剤等、屋根下地材1に棟金具3を固定できれば何でも構わない。
このように棟頂部において屋根下地材1に固定された棟金具3に棟芯材4をはめ込み、例えば、ネジなどの固定具を用いて固定する。なお、棟芯材4は、例えば、木材や樹脂、金属等で形成されるものである。
また、棟金具3は、棟頂部において棟方向に沿うように配置される棟芯材4を固定するためのものであって、棟頂部において少なくとも2箇所配置(例えば、棟頂部の両端)される。棟金具3は、棟の長さに応じて棟方向に沿うように、所定の間隔(例えば、300〜5000mm間隔)で複数個設置すれば、棟芯材4をより安定して固定することができる。
次に、棟頂部において棟方向に配置された棟芯材4の上方から棟防水シート5が配置される。棟防水シート5は、棟方向に沿って棟芯材4を跨ぐように配置され、かつ棟頂部において、両側に配置された屋根葺き材2間に形成された空間を覆うように配置される。
棟防水シート5は、例えば、裏面に粘着性を有し、当該粘着性を利用し棟芯材4と接着するように配置する。さらに、棟頂部において、両側に配置された屋根葺き材2にも接着するように配置すれば、棟の防水効果を向上させることができる。
なお、ここでは、棟防水シート5は、裏面に粘着性を有するものとし、当該粘着性を利用して、棟芯材4および/または屋根葺き材2との密着性を向上させていたが、必ずしも裏面に粘着性を有しなくても構わない。例えば、別途粘着テープを用いたり、ネジ、ピン等で抑えたり、棟芯材4および/または屋根葺き材2に載置するのし瓦受け台座6やのし瓦7で抑えたりして、棟頂部において両側に配置された屋根葺き材2間に形成された空間を、棟防水シート5で覆うようにしても構わない。
次に、棟頂部において、棟芯材4を跨ぐように棟方向に沿ってのし瓦受け台座6が配置される。棟防水シート5を用いている場合には、棟防水シート5に覆われた棟芯材4を跨ぐように棟方向に沿ってのし瓦受け台座6が配置される。
のし瓦受け台座6は、その両端部は、中央部より下方に位置する形状であって、中央部は棟芯材4に当接し、両端部は、棟芯材4の両側において屋根葺き材2に当接している。なお、棟防水シート5を用いている場合には、のし瓦受け台座6は、棟防水シート5を介して、中央部は棟芯材4に当接し、両端部は、棟芯材4の両側において屋根葺き材2に当接している。なお、のし瓦受け台座6のうち、中央部とは、棟頂部または棟芯材4の上方に位置する領域および/またはその隣接領域であって、両端部とは、当該中央部を除く領域であって、かつ両端領域もしくはその周辺を含む領域である。
次に、棟芯材4を跨ぐように棟方向に沿って配置されたのし瓦受け台座6には、のし瓦7が載置される。のし瓦7には、大のし瓦7aと小のし瓦7bとがあり、本実施形態では、のし瓦受け台座6に、2枚の大のし瓦7aおよび3枚の小のし瓦7bを載置している。最下段の大のし瓦7aは、のし瓦受け台座6の両端に形成された支持部6aによって下方側から支持されている。
このように、のし瓦受け台座6の両端に形成された支持部6aによって、最下段の大のし瓦7aの両端部を下方側から支持しているため、最下段の大のし瓦7a、さらには、その上に載置される大のし瓦7aおよび小のし瓦7bを安定させることができる。
さらに、のし瓦受け台座6は、金属製板を折り曲げ加工することにより形成されており、そのため、弾性を有している。これにより、のし瓦受け台座6にのし瓦7を載置すると、当該のし瓦7の重量によってのし瓦受け台座6の折り曲げ部分がさらに折り曲がるように変形し、棟芯材4の上方である中央部においてのし瓦受け台座6が最下段の大のし瓦7aを支持するようになる。その結果、のし瓦受け台座6の中央部および両端部において最下段の大のし瓦7aを下方側から支持することになり、載置されたのし瓦7をより安定させることができる。
なお、ここでは、のし瓦受け台座6には、金属製板を用いることとしたが、具体的にはステンレス、アルミ、チタン等の錆び難く、軽く、成型しやすい金属が好ましい。
また、金属製板に限定されるものではなく、同様の形状を形成でき、かつのし瓦を複数枚重ねた重量を長年受け止めるための必要な強度、弾力性を有していればどの素材を使用しても構わない。例えば、繊維強化プラスチック等が考えられる。
ここで、のし瓦受け台座6について、より詳細に説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る棟構造に用いられているのし瓦受け台座6を示す斜視図である。図3において、のし瓦受け台座6は、中央部が凸湾状に形成されるように、複数箇所を折り曲げられている。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る棟構造に用いられているのし瓦受け台座6を示す断面図である。図4において、のし瓦受け台座6は、棟芯材4の上方に位置する中央部は、略水平となっており、中央部から端に向かって下方に位置するように、中央部が凸湾状となり棟芯材4を跨ぐように配置可能となっている。のし瓦受け台座6は、内側(棟芯材4側)折り曲げ加工されているが、その折り曲げ角度は、略155度および略150度となっている。さらに、両端部においては、支持部6aを形成するために略70度上方に折り曲げ加工されている。
ここで、本実施形態においては、のし瓦受け台座6は、左右それぞれ2箇所内側に折り曲げることによって、中央部が凸湾状となるように形成されているが、これに限定されるものではなく、折り曲げる箇所および角度は、屋根葺き材2および棟芯材4の配置関係に応じて、のし瓦受け台座6の両端が屋根葺き材2に当接し、のし瓦受け台座6の中央部が棟芯材4に当接するようにすればよい。例えば、折り曲げる箇所を追加して、それぞれの折り曲げ角度を大きくしても構わない。内側に折り曲げる角度は、概ね130〜170度程度が好ましく、一部もしくは全部が円弧形状であっても構わない。
また、両端部における支持部6aは、金属板を上方に略70度折り曲げ加工して形成していたが、支持部6aを形成するための折り曲げ角度はこれに限定されるものではなく、両端部において支持部6aに載置されるのし瓦7が支持可能な形状であれば、例えば、折り曲げ角度は、概ね50度〜90度であればよい。
また、両端部における支持部6aは載置されるのし瓦を面で支持するように、支持部先端を折り曲げ加工しても構わない。また、両端部における支持部6aは載置されるのし瓦を複数箇所で支持するように、例えば山折り、谷折りに曲げた構造をしていても構わない。その場合、支持部先端がのし瓦と接触する面積が大きくなり、より安定してのし瓦を載置することができる。
さらに、のし瓦受け台座6には、両端部から下方に延びる面戸カバー部9を有している。これは、屋根葺き材2に和瓦を使用する場合、屋根葺き材2と最下段ののし瓦7aとの隙間を覆うものであって、当該隙間の形状に合わせて形成されている。これにより、従来の面戸瓦を配置しなくても、当該隙間から雨水やゴミが建物内部に入ることを低減することができる。なお、面戸カバー部9は、例えば、ビスやネジによってのし瓦受け台座6の一部として取り付けられていれば、別途、面戸瓦を設置する工程が不要となり、施工時間の短縮となり、かつ容易に施工することができる。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る棟構造に用いるその他ののし瓦受け台座を示す斜視図である。本発明の第1の実施形態に係る棟構造に用いることができる種々ののし瓦受け台座6が考えられる。
図5(a)では、図3および図4に示したのし瓦受け台座6とは、中央部が凸湾状となる形状が異なっており、屋根葺き材2および棟芯材4の異なる配置関係に応じて、適用することができる。
図5(b)では、図3および図4に示したのし瓦受け台座6に比べて、両端部において棟方向に沿って建物内部を換気するための孔が設けられている。ここで、孔の形状、個数、大きさについては、図5(b)に示されたものに限定されるものではないが、例えば、孔の大きさを大きくすれば換気能力は向上し、孔の大きさを小さくすれば強度が保たれる。また、孔は、連続して配置されていても、一定間隔で配置されていても構わない。これら孔の形状、個数、大きさ、配置は、建物において要求される換気能力および強度に応じて設定すればよい。
次に、最上段の小のし瓦7bの中央部に押え木8を配置する。配置後、長寸くぎ12を用いて、押え木8から棟芯材4までを固定することにより、建物屋根の棟部を一体的に緊結する。より具体的には、長寸くぎ12を押え木8に貫通させ、小のし瓦7bおよび大のし瓦7aの挿通孔に通し、長寸くぎ12の先端を棟芯材4に打ち込む。長寸くぎ12の頭部を押え木8の上面に係止して積層された各のし瓦7を一体的に緊結している。なお、押え木8は、木材の他、例えば、樹脂または金属で形成されていても構わない。
最後に、押え木8を覆うように冠瓦10を配置し、冠瓦10の挿通孔に長寸ネジ11を通し、押え木8にねじ込む。長寸ネジ11の頭部を冠瓦10の上面に係止して、冠瓦10を固定している。
なお、本実施形態では、載置されるのし瓦7に2枚の大のし瓦7aと3枚の小のし瓦7bとを用いていたが、載置されるのし瓦は、これに限定されるものではなく、少なくとも1枚の大のし瓦7aまたは小のし瓦7bを用いればよい。また、複数枚ののし瓦7を用いる場合において、その全てに、大のし瓦7aもしくは小のし瓦7bを用いてもよく、大のし瓦7aと小のし瓦7bとを混在して用いてもよい。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る棟構造によれば、漆喰で固着されていなくても安定した建物屋根の棟部における棟構造を実現することができる。また、上述した本発明の第1の実施形態に係る棟構造を実現するそれぞれの工程によれば、施工時間を短縮可能な棟工法を実現することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態では、本発明に係る棟構造を隅棟部に適用する場合について説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係る棟構造を適用した隅棟部を示す斜視図であり、図7は、本発明の第2の実施形態に係る棟構造を示す断面図である。なお、図6および図7ついては、同一の参照符号を付すことによって、詳細な説明は省略する。本実施形態では、主に、本発明の第1の実施形態と異なる構成について説明する。
隅棟部を含む周辺の屋根は、屋根下地材1と、屋根葺き材2と、棟金具3と、棟芯材4と、棟防水シート5と、のし瓦受け台座6´と、のし瓦7と、押え木8と、冠瓦10と、長寸ネジ11と、長寸くぎ12とで構成されている。ここで、第2の実施形態に係る棟構造に用いられているのし瓦受け台座6´は、第2の実施形態に係る棟構造に用いられているのし瓦受け台座6と比べて、面戸カバー部9を有していない点で異なっている。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る棟構造に用いるのし瓦受け台座6を示す斜視図であり、図9は、本発明の第2の実施形態に係る棟構造に用いられているのし瓦受け台座6´を示す断面図である。図8および図9に示すように、のし瓦受け台座6´は、面戸カバー部9を有していない。これは、隅棟部では面戸部分の隙間が小さく、のし瓦受け台座6´やのし瓦、棟防水シート5等によって必要な防水機能が確保できていれば面戸カバーは省略できるためである。また必要に応じて漆喰等で面戸部分を塞いでもよい。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る棟構造に用いるその他ののし瓦受け台座6´を示す斜視図である。図5(a)(b)ののし瓦受け台座6´と基本形状はそれぞれ類似のものであるが、図10(a)(b)に示したのし瓦受け台座6´は、面戸カバー部9を具備していない構造となっている。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る棟構造によれば、隅棟部においても、漆喰で固着されていなくても安定した建物屋根の棟部における棟構造を実現することができる。また、上述した本発明の第2の実施形態に係る棟構造を実現するそれぞれの工程によれば、施工時間を短縮可能な棟工法を実現することができる。
本発明に係る棟構造は、建物屋根の棟部に適用可能であって、特に、切妻屋根、寄棟屋根、方形屋根の棟構造等に有用である。
1 屋根下地材
2 屋根葺き材
3 棟金具
4 棟芯材
5 棟防水シート
6 のし瓦受け台座
6´ のし瓦受け台座
6a 支持部
7 のし瓦
7a 大のし瓦
7b 小のし瓦
8 押え木
9 面戸カバー部
10 冠瓦
11 長寸ネジ
12 長寸くぎ

Claims (6)

  1. 瓦屋根の棟構造であって、
    棟部において棟方向に沿うように配置される棟芯材と、
    前記棟芯材を跨いで屋根葺き材に載置されるのし瓦受け台座と、
    前記棟芯材を跨ぐように前記のし瓦受け台座に載置される複数枚積まれたのし瓦と、
    前記複数枚積まれたのし瓦のうち、最上段ののし瓦の上方に位置する押え木と、
    前記複数枚積まれたのし瓦に設けられた挿通孔を通り、前記押え木と前記棟芯材とを緊結する緊結具と、を備え、
    前記のし瓦受け台座、中央部より両端部が下方に位置する形状であって、当該のし瓦受け台座に載置された前記複数枚積まれたのし瓦のうち最下段ののし瓦を、当該中央部において下方側から支持するとともに、当該両端部において上方に向かって折り曲げられて形成される支持部によって下方側から支持することを特徴とする、棟構造。
  2. 前記のし瓦受け台座の両端部は、前記屋根葺き材に当接していることを特徴とする、請求項1に記載の棟構造。
  3. 前記屋根葺き材と前記のし瓦受け台座との間に、前記棟芯材を跨ぐように棟防水シートが配置されており、
    前記のし瓦受け台座の両端部は、前記屋根葺き材と前記のし瓦受け台座との間に配置された前記棟防水シートに当接していることを特徴とする、請求項1に記載の棟構造。
  4. 前記支持部の先端は、前記最下段ののし瓦の両端部との接触面積を大きくするために折り曲げ加工されていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の棟構造。
  5. 前記のし瓦受け台座は、内側である前記棟芯材側に左右それぞれ2箇所以上、折り曲げられていることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の棟構造。
  6. 前記のし瓦受け台座は、前記棟芯材側に左右それぞれ2箇所以上、折り曲げられている角度は、130度〜170度の範囲であることを特徴とする請求項5に記載の棟構造。
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