JP6713264B2 - 排水システム - Google Patents

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Description

本発明は、汚水を一時的に貯留する排水システムに関する。
一般に、マンション等の建物には、各家庭のトイレ、台所、洗面、風呂及び洗濯等の衛生器具や排水器具から排水される排水を公共下水道(下水本管)に流すための排水システムが設けられている。この種の排水システムは、排水器具と下水本管とを接続する排水管を備えている。該排水管には、点検及び清掃のためにます等が設けられる場合がある。ますは、地上から地面に対して略垂直に掘られ、排水管に接続されている。即ち、ますは地面及び排水管に開口するように設けられている。
ところが、集中豪雨が発生すると、雨水と汚水が合流する合流方式の排水配管では下水の流れが激しくなり、排水管内の下水の水位が上昇し、排水管で下水の逆流が起こる。水位の上昇がより進むと、ますからも下水が溢れ出す。
例えば、集中豪雨の初期には、下水の水位は下流側の排水管内に位置している。集中豪雨の中期には、排水管に流出する下水の水量が増え、下水が上流側の排水管内に到達するとともに、建物の排水器具からの排水も排水管内に留まり、排水管内の空気や臭いが建物内に出てくることになる。集中豪雨の末期には、下水及び排水の水位がさらに高まり、上流側に留まる排水管内の水量が増えるので、最悪の場合、下水や排水が排水器具から建物内に溢れ出すという事態が起こる。
排水システムにおいては、上記のような下水及び排水の建物内への流入を防ぐために、下水及び排水の水位や流量を適宜制御する、又は流路を切り替える等の様々な工夫がなされている。
例えば、特許文献1には、第1流出管路と、第2流出管路と、他の第1流出管路と、貯留手段と、汚水ますと、を備えた汚水排出システムが開示されている。第1流出管路の一方の端部は排水設備(排水器具)に接続され、第2流出管路の一方の端部は下水本管に接続されている。他の第1流出管路の一方の端部は他の排水設備(排水器具)に接続され、他の第1流出管路の他方の端部は第2流出管路に接続されている。また、汚水ますは、ます本体と、切替手段と、を有する。ます本体は、上方に開口する点検口と、第1流出管路の他方の端部が接続された流入口と、第2流出管路の他方の端部が接続された第1流出口と、貯留手段に接続された第2流出口と、を有する。そして、切替手段は、ます本体に設けられ、流入口から第2流出口へ汚水が流れないように流入口と第1流出口とを連通させる第1の切替位置と、流入口から第1流出口へ汚水が流れないように流入口と第2流出口とを連通させる第2の切替位置との間で位置変更可能とされている。
また、特許文献2には、開口部及び非常用排水貯留槽を備える建物用排水システムが開示されている。開口部は、建物内で生じた排水を下水本管まで搬送する排水管に設けられ、下水本管が使用できない非常時に下方に向かって開口される。非常用排水貯留槽は、前記非常時に開口部から流出した排水を貯留するための構成要素である。
特許第5643913号公報 特開2014−080852号公報
上記の特許文献1,2に記載の排水システムでは、災害発生等の非常時に排水を蓄えられる貯留部(即ち、貯留手段及び非常用排水貯留槽)が排水管よりも下方の位置に設けられている。このような貯留部では、非常時に、排水管に設けられた汚水ますや継手等を操作することによって貯留部に排水が流入し、貯留される。さらに、非常時終了後には、貯留された排水が貯留部から排水管内にポンプアップされることによって排水管内を流下し、下水本管に流される。
しかしながら、上記説明した従来の排水システムにおいては、非常時に汚水ますや継手等を操作する必要があり、手間がかかるという問題があった。また、排水を貯留部からポンプアップするための装置が必要であり、構成が複雑になるという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、集中豪雨や災害発生等の非常時に特別な操作を必要とせず、一時的に排水を貯留することができ、且つ、非常時終了後にポンプ等の装置を使用することなく、簡単な構造で、非常時に貯留していた排水を下水本管に排出可能な排水システムを提供する。
本発明に係る排水システムは、建物において地面よりも低い位置にある最下階の排水器具と雨水と汚水が合流する合流方式の下水本管との間に設けられる排水システムであって、前記排水器具と前記下水本管とを接続する排水管と、前記排水管に設けられた逆流防止弁と、前記排水器具と前記逆流防止弁との間に位置する上流側排水管に設けられた貯留部と、を備え、前記貯留部の内側の底部は、前記逆流防止弁と前記下水本管との間に位置する下流側排水管の内周面の底端よりも高い位置に配置され、前記貯留部は水平、又は、上流から下流に向かうに従い、下向きとなる下り勾配に配置され、前記貯留部の内側の上面は前記排水器具のトラップの封水面よりも低い位置に配置され、前記貯留部は前記上流側排水管の長手方向の一部を径方向に拡大させた拡大部を備え、前記貯留部をなす前記拡大部の上面には通気管が接続され、前記貯留部の下流側の上面には掃除口が設けられ、前記貯留部は前記建物の地下スペースに設置されていることを特徴とする。
上記排水システムによれば、排水管に逆流防止弁が設けられているので、非常時に下流側排水管における下水の水位が上昇しても、下水が上流側排水管には流入せず、下水の逆流が止められる。通常時のように、下水の水位が下水本管内に位置している場合には、排水器具からの排水が上流側排水管から下流側排水管に流れ、この流動は妨げられることなく、下水本管へと円滑に流れる。
また、上記排水システムによれば、上流側排水管に貯留部があるので、排水器具からの排水が非常時終了まで一時的に貯留される。非常時にも、貯留部の貯留量と上流側排水管の容量との合計分の排水を留めておくことができるので、排水器具が使用可能とされる。
また、上記排水システムによれば、貯留部の内側底端の高さが下流側排水管の内周面の底端よりも高い位置に配置されているので、下水及び排水の水位が下がり逆流防止弁が快方された際に、貯留部に貯留された排水が、特別な操作やポンプ等の装置等を用いることなく、下水本管に向かって、高低差によって自然に流下する。
また、上記排水システムによれば、貯留部内は上流から下流にかけて下降するように設けられているので、排水が貯留部内に滞留しない。
従って、非常時には逆流防止弁によって上流側排水管内の下水の水位上昇を抑えるとともに、一時的に排水を貯留部に貯留することができる。また、非常時終了後には、高低差を活かして自然原理によって排水を貯留部から排出させることができる。
また、上記排水システムによれば、貯留部と排水管(即ち、上流側排水管)とが軸線を共通にして配置されているので、貯留部の容量が確保されるとともに、排水システム全体の省スペース化が図られる。また、排水の排出高さも従来と同様にし、下流側排水管を下水本管に接続することができるため、建物の改修時にも、上記排水システムを使用することができる。
本発明に係る排水システムでは、前記貯留部の上流側の上端部には、前記貯留部の内部に前記排水器具からの排水を流入させる流入口が形成され、前記貯留部の下流側の底端部には、前記貯留部の内部から前記排水を流出させる流出口が形成されていることが好ましい。
上記排水システムによれば、排水管の途中に貯留部が設けられ、排水器具からの排水が貯留部の上端部から貯留部の内部に流入するとともに、貯留部の底端部から貯留部の外部へ流出する。従って、貯留部に通気管を接続しなくても、排水の流動が滞ることなく、貯留部の容量がより有効に活用される。
本発明に係る排水システムでは、前記上流側排水管には、上り勾配を有する配管を有する分岐管が設けられ、前記分岐管は前記貯留部の底部に接続され、前記貯留部の上側に通気管が接続されていることが好ましい。
上記排水システムによれば、貯留部が上流側排水管の上方に配置され、貯留部の下部に分岐管が接続されているので、通常時には排水が貯留部に流入しない。そのため、貯留部でのごみ詰まりの発生や汚物・雑物の堆積を抑制することができる。また、排水の排出高さも従来と同様にし、下流側排水管を下水本管に接続することができるため、建物の改修時にも、上記排水システムを使用することができる。
また、本発明に係る排水システムは、建物の排水器具と下水本管との間に設けられる排水システムであって、前記排水器具と前記下水本管とを接続する排水管と、前記排水管に設けられた逆流防止弁と、前記排水器具と前記逆流防止弁との間に位置する上流側排水管に設けられた貯留部と、を備え、前記貯留部の内側の底部は、前記逆流防止弁と前記下水本管との間に位置する下流側排水管の内周面の底端よりも高い位置に配置され、前記貯留部は水平、又は、上流から下流に向かうに従い、下向きとなる下り勾配に配置され、前記貯留部の内側の上面は前記排水器具のトラップの封水面よりも低い位置に配置され、前記上流側排水管には、上り勾配の分岐管が設けられ、前記分岐管は、開閉弁を備えると共に、前記貯留部は、前記上流側排水管の側方又は上方に設けられ、前記分岐管は、一端が前記上流側排水管に接続され、他端が前記一端の接続部分よりも上流側で前記貯留部の下流側端部に接続され、前記貯留部の略最上部に通気兼流入管が接続されていることを特徴とする
本発明によれば、集中豪雨や災害発生等の非常時に特別な操作を必要とせず、一時的に排水を貯留することができ、且つ、非常時終了後にポンプ等の装置を使用することなく、簡単な構造で、非常時に貯留していた排水を下水本管に排出可能な排水システムが提供される。
本発明の排水システムの概要を示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係る排水システムの断面図である。 本発明の第一実施形態に係る排水システムの貯留部の側面図である。 本発明の第一実施形態に係る排水システムの貯留部の下流側から見た背面図である。 本発明の第二実施形態に係る排水システムの断面図である。 本発明の第二実施形態に係る排水システムの貯留部を示す図であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)に示すX−X線で矢視した断面図である。 本発明の第二実施形態に係る排水システムの貯留部の第一変形例の側面図である。 本発明の第三実施形態に係る排水システムの貯留部の側面図である。 本発明の第四実施形態に係る排水システムの断面図である。 本発明の第四実施形態に係る排水システムの貯留部の側面図である。 本発明の第五実施形態に係る排水システムの側方から見た断面図である。 本発明の第五実施形態に係る排水システムの上方から見た断面図である。 本発明の第五実施形態に係る排水システムの貯留部の側面図である。
以下、本発明を適用した排水システムの実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面は模式的なものであり、長さ、幅、及び厚みの比率等は実際のものと同一とは限らず、適宜変更することができる。
本発明を適用した排水システム1は、図1に示すように、例えばマンション等の集合住宅(建物)Bの地下スペース(所謂、ピット)及び地中等に設置される。このようなマンションでは、最下階住戸排水が最下階より上の階の排水立て管系統に合流する最下階合流排水方式と、最下階以外の階からの排水立て管と最下階の排水立て管とが別系統とされている最下階単独排水方式がある。通常、最下階面FLは地面GLより高い位置にあるが、地形等により最下階面FLが地面GLより低い位置になることがあり、この場合に特に集中豪雨の際に最下階の排水器具から下水が溢れ出しやすいため、逆流防止弁8が設けられている。
最下階単独排水方式が採用されている場合、排水システム1は、最下階の排水器具2と地中に埋設されている下水本管4との間に設置されている。排水システム1は、排水器具2と下水本管4とを接続する排水管6と、排水管6に設けられた逆流防止弁8と、貯留部10と、を備えている。なお、排水管6には、地上からの雨水排水用の排水管7が連結されている。
以下、排水システム1の実施形態について、詳しく説明する。
(第一実施形態)
先ず、本発明を適用した第一実施形態について説明する。
図2は、第一実施形態に係る排水システム1Aの断面図である。
図2に示すように、排水システム1Aは、マンション(建物)Bの排水器具2と不図示の下水本管4との間に設けられている。排水器具2は、図1に例示するようなトイレに限定されず、台所、洗面、風呂、洗濯パン等に備え付けられている排水器具が該当し、複数設けられていることが多い。
排水器具2にはトラップ20が設けられている。トラップ20は、下水や排水の臭いが排水器具2から建物Bの内部に漏れ出すことを防ぐ目的で使用される。
排水システム1Aは、排水管6と、逆流防止弁8と、貯留部10と、を備えている。
排水管6は、排水器具2と不図示の下水本管4とを接続する管材で構成されている。具体的には、排水管6は、排水器具2から下水本管4に向けて下降し、上流から下流に従い、下向きとなる下り勾配に、配置されている。排水管6の下降深さや下り勾配は、マンションBの地下スペースの大きさに合わせて設定されている。
該管材は、例えば長尺な樹脂製若しくは金属製の管から所定の長さで切り出すことで得られる部材である。該管材を構成する材料としては、樹脂製の場合には例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)等が挙げられ、金属製の場合には例えば鋳鉄等が挙げられる。さらに、該管材として、硬質ポリ塩化ビニル樹脂を鋳鉄管の内面に積層した塩化ビニルライニング鋼管(DVLP)や、硬質ポリ塩化ビニル樹脂管の外面に耐火性のセメントモルタルを積層した耐火二層管を使用してもよい。
逆流防止弁8は、排水管6の長手方向に沿って、マス9の下流側近傍の位置で排水管6に取り付けられている。逆流防止弁8は、下水本管4内の下水が排水器具2に流出することを防ぐための弁であり、下水の背圧によって不図示の弁体が逆流を防止する形で作動する。従って、下水の水位が多少上昇した場合であっても、下水は逆流防止弁8より上流側へは流れない。なお、逆流防止弁8は、基礎付近のマンションB内部の位置に設けられていてもよい(図5等参照)。
以下では、逆流防止弁8より上流側の排水管6(即ち、排水器具2と逆流防止弁8との間に位置する排水管6)を上流側排水管6Aとし、逆流防止弁8より下流側の排水管6(即ち、逆流防止弁8と下水本管4との間に位置する排水管6)を下流側排水管6Bとする。なお、図1では、上流側排水管6Aと下流側排水管6Bの範囲を明示するため、それぞれ線種を変えて示している。
貯留部10は、上流側排水管6Aに設けられ、下水の水位上昇等によって逆流防止弁8が閉じた際に、排水器具2からの排水を一時的に貯留する。
図3は、貯留部10の側面図である。図3に示すように、貯留部10は、貯水槽12を備えている。貯水槽12は、管体14と、管体14の上流側端部の開口面を塞ぐ蓋部15Aと、管体14の上流側端部の開口面を塞ぐ蓋部15Bと、を備えている。貯水槽12の満水面はトラップ20の封水面22より低い位置に配置されている。
管体14は、例えば長尺な樹脂管から所定の長さで切り出すことで得られる樹脂製の部材である。管体14の上面には、貯留部10の上側の空気を排出し、排水を貯留するための通気管24が接続されている。また、管体14の上面には、貯水槽12の内部の清掃及び点検等を行うための掃除口26が管体14の周方向外側に突出するように設けられている。掃除口26は使用時以外には適当な蓋体によって閉じられている。なお、図2では、通気管24及び掃除口26の図示を省略する。
管体14の長さ及び直径によって、貯水槽12の容量、即ち貯留部10の容量が決まる。従って、管体14の長さ及び直径は、これらの容量、さらには排水器具2からの排水量及びマンションBの地下スペース等の設置条件を勘案して適切に設定されることが好ましい。貯留部10の容量としては、例えば50L以上100L以下とされているが、特に限定されない。
管体14を構成する樹脂としては、例えばPP、PE、PVC等が挙げられる。
蓋部15A,15Bは、管体14の上流側端部及び下流側端部にそれぞれ外嵌されている。蓋部15A,15Bは有頂筒状に形成されており、閉塞板16をなす天壁と、側壁17と、をそれぞれ備えている。蓋部15A,15Bの側壁17,17の内周面は、管体14の両端部に当接するとともに融着又は接着により、管体14に接合されている。
蓋部15A,15Bを構成する素材としては、例えばPP、PE、PVC,合成ゴムが挙げられる。
なお、通気管24は蓋部15A又は蓋部15Bの閉塞板16に接続されていてもよい。また、掃除口26は蓋部15A又は蓋部15Bの閉塞板16から管体14の長手方向に沿って突出するように設けられていてもよい。
図4は、下流側から見た貯留部10の背面図である。図示していないが、蓋部15Aの閉塞板16の底部には、排水器具2から排出される排水を貯水槽12内に流入させるための流入口18Aが設けられている。流入口18Aには上流側排水管6Aの下流側端部が接続されている。また、図4に示すように、蓋部15Bの閉塞板16の底部には、貯水槽12の内部に貯留された排水を貯水槽12の内部から流出させるための流出口18Bが設けられている。流出口18Bには下流側排水管6Bの上流側端部が接続されている。
上記説明した貯水槽12を備えた貯留部10の内側の底部は、下流側排水管6Bの内周面の底端よりも高い位置に配置されている。また、貯留部10は水平に、又は図2に示すように上流から下流に従い、下向きとなるとともに、排水管6の下り勾配に略一致した下り勾配に、配置されている。
なお、貯留部10は既設の排水管6の上流側排水管6Aの所定の位置を切断して、後付によって設置されていてもよい。
次いで、排水システム1Aにおける通常時及び非常時の排水方法について説明する。
通常時には、下水は下水本管4内を流れており、下水の水位は少なくとも下水本管4内に位置しているため、逆流防止弁8は開いている。一方、排水は、排水器具2から上流側排水管6Aに流入し、貯留部10及び逆流防止弁8を通って、下流側排水管6Bに流入し、最終的には下水本管4に排水される。
集中豪雨や自然災害等が発生した際の非常時には、雨水等の流入等によって下水本管4内の水量が急増し、下水が下流側排水管6B内を上流側に向かって流れ出す。下水の水位が上昇して、逆流防止弁8の位置に達すると、逆流防止弁8が下流側からの下水の水圧によって閉じる。これにより、下水の逆流防止弁8よりも上流側への流出が抑えられる。
一方、非常時における排水は、上述のように逆流防止弁8が閉じているので、逆流防止弁8よりも下流側に流れることはできず、逆流防止弁8よりも上流側、即ち上流側排水管6A、貯留部10の内部に留められる。具体的には、排水は排水器具2から上流側排水管6A内を通って、流入口18Aから貯水槽12の内部に流入する。逆流防止弁8と貯留部10との間の上流側排水管6A内の容量以下の排水は、貯水槽12の流出口18Bから下流側に流出し、逆流防止弁8と貯留部10との間の上流側排水管6A内に貯留される。逆流防止弁8と貯留部10との間の上流側排水管6A内の容量以上の排水は、流入口18Aから貯水槽12の内部に流入し、貯水槽12の内部に貯留される。貯水槽12では所定の容量が確保されているので、その容量以内の範囲であれば、このような非常時であっても排水器具2を使用することができる。
非常時終了後には、下水の水位は少なくとも下流側排水管6B内に戻るため、逆流防止弁8が開く。排水管6及び貯留部10は上流から下流に従い、下向きとなる下り勾配に配置されていることから、下水が下水本管4に流れ、逆流防止弁8と貯留部10との間の上流側排水管6A内に貯留されていた排水が逆流防止弁8及び下流側排水管6Bを通って、速やかに、下水本管4に流れる。さらに、貯留部10の貯水槽12の内部に貯留されていた排水も流出口18Bから下流側に流出し、逆流防止弁8及び下流側排水管6Bを通って、速やかに、下水本管4に流れる。
その後は、上記説明した通常時の排水方法と同様に、排水処理される。
以上説明したように、第一実施形態に係る排水システム1Aでは、排水管6に逆流防止弁8が設けられているので、非常時に下流側排水管6Bにおける下水の水位が上昇しても、下水が上流側排水管6Aには流入せず、下水の下流から上流への水圧のみで下水の逆流(即ち、排水器具2から建物内への流出)が止められる。また、通常時のように、下水の水位が下水道本管内に位置している場合には、排水器具2からの排水が上流側排水管6Aから下流側排水管6Bを通って、下水本管4へと円滑に流れる。
また、排水システム1Aでは、上流側排水管6Aに貯留部10が設けられているので、排水器具2からの排水が非常時終了まで一時的に貯留される。また、貯留部10の貯留量(即ち、容量)と上流側排水管6Aの容量との合計分の排水を留めておくことができるので、非常時にも排水器具2を使用することができる。
また、排水システム1Aでは、貯留部10の内側底端の高さが下流側排水管6Bの内周面の底端よりも高い位置に配置されているので、貯留部10に貯留された排水及び下水を、弁やバルブの制御等の特別な操作を行う、又はポンプ等の装置等を用いることなく、下水本管4に向かって、高低差のみを活かして自然に流下させることができる。
また、排水システム1Aでは、貯留部10の内部が上流から下流にかけて下降するように、貯水槽12が下り勾配で設置されていることで、排水を貯留部10の内部に滞留させずに、円滑に下流側に流出させることができる。
上記のように、集中豪雨や災害発生等の非常時に特別な操作を必要とせず、一時的に排水を貯留部10等に貯留することができ、且つ、非常時終了後にポンプアップ用の装置を使用することなく、簡単な構造で、非常時に貯留していた排水を下水本管4に排出することができる。また、排水をます等の貯留部からポンプアップするための装置を不要とすることで、該装置のメンテナンスと維持費用が発生することもなく、排水コストを抑えることもできる。
(第二実施形態)
次いで、本発明を適用した第二実施形態について説明する。
なお、以下では、第二実施形態に係る排水システムの構成要素及び排水方法において、第一実施形態に係る排水システム1Aの構成要素及び排水方法と同一の構成要素及び工程については、その説明を省略し、排水システム1Aの構成要素及び排水方法と異なる点について説明する。また、図5から図7に示す第二実施形態に係る排水システムの構成要素において、排水システム1Aの構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5は、第二実施形態に係る排水システム1Bの断面図である。図6は、排水システム1Bの貯留部10を示す図であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)に示すX−X線で矢視した断面図である。なお、第二実施形態の排水システム1Bにおいては、逆流防止弁8は、基礎付近のマンションB内部の位置に設けられている。
図5及び図6(a)に示すように、第二実施形態の排水システム1Bにおいては、貯留部10を構成する貯水槽12の流入口18Aが蓋部15Aの閉塞板16の上部に設けられている。即ち、上流側排水管6Aの下流側端部は貯水槽12の上流側の上部に接続されている。
また、貯水槽12の内部には、流入口18Aの底端部と下流側の貯水槽12の内部底面とに係止されたガイド部28が傾斜するように設けられている。閉塞板16の板面方向に対するガイド部28の傾斜角度(内角)は、例えば30度程度とされている。ガイド部28が設けられた貯水槽12の角部(即ち、貯水槽12の上流側底端部)には排水や下水が進入しない。
蓋部15A,15Bは、フランジと、側壁17と、を備えた例えばTSフランジ等のフランジ部材62と、閉塞板16をなす板部材64と、を備えている。フランジ部材62と板部材64との間には、例えばパッキン19が設けられている。フランジ部材62、パッキン19及び板部材64はボルト及びナットで固定されている。板部材64,64にはそれぞれ、上流側排水管6A又は下流側排水管6Bが溶接等で接続されている。
図6(b)に示すように、貯留部10の断面にインバート68を設けることで、通常時には排水がインバート68内(即ち、インバート68に形成された凹部69内)を流れるため、よりスムーズな排水が可能となる。なお、図6(a)では、インバート68の図示は省略する。
排水システム1Bにおける通常時及び非常時の排水方法は、基本的には、排水システム1Aにおける通常時及び非常時の排水方法と同様である。
非常時において、逆流防止弁8と貯留部10との間の上流側排水管6A内の容量以上の排水は、排水器具2から上流側排水管6A内を通って、流入口18Aから貯水槽12の内部に流入する。この際、排水は流入口18Aからガイド部28の上面に沿って円滑に、且つ加速して流入し、貯水槽12の内部に貯留される。
非常時終了後には、貯水槽12の内部に貯留されていた排水がガイド部28の上面及び貯水槽12の内面の底部に沿って流れ、流出口18Bから下流側に流出し、逆流防止弁8及び下流側排水管6Bを通って、速やかに、下水本管4に流れる。
以上説明した第二実施形態に係る排水システム1Bによれば、第一実施形態に係る排水システム1Aと同様に、集中豪雨や災害発生等の非常時に特別な操作を必要とせず、一時的に排水を貯留部10等に貯留することができ、且つ、非常時終了後にポンプアップ用の装置を使用することなく、簡単な構造で、非常時に貯留していた排水を下水本管4に排出することができる。
また、排水システム1Bでは、排水管6(即ち、上流側排水管6A)の途中に貯留部10が設けられ、排水器具2からの排水が貯留部10の上端部から貯留部10の内部に流入するとともに、貯留部10の底端部から貯留部10の外部へ流出する。従って、貯留部10に通気管24を接続しなくても、排水の流動が滞ることなく、貯留部10の容量がより有効に活用される。
また、排水システム1Bでは、貯留部10を簡易に構成することができる。例えば、貯水槽12に通気管24を接続する必要はない。
また、排水システム1Bでは、貯水槽12の内部にガイド部28が設けられているので、流入口18Aから貯水槽内に流入する排水が上流から下流に向かう方向に加速される。このように加速された排水が常に貯水槽12の内面の底部を流れているので、貯水槽12、即ち貯留部10の清掃作業やメンテナンス頻度を低減できる。
なお、貯留部10を構成する貯水槽12の変形例として、貯水ますが挙げられる。図7は貯留部10を構成する貯水ます30の模式図である。図7に示す貯水ます30は、貯留部10を構成する貯水ますの一例であって、その形態は図7に示すように限定されるものではなく、任意に変更することができる。
貯水ます30は、上面及び底面が平面視略円形とされ、比較的高さ寸法の低い円柱体を平置きした状態で配置される。従って、流入口18A及び流出口18Bは貯水ます30の側壁に形成されている。
このような貯水ます30を用いれば、流入口18A及び流出口18Bの形成位置を側壁に沿って任意に設定することができ、上流側及び下流側からそれぞれ貯水ます30に接続する上流側排水管6Aが平面視において互いに平行ではない場合にも、貯水ます30に対して容易に接続することができる。
(第三実施形態)
次いで、本発明を適用した第三実施形態について説明する。
なお、以下では、第三実施形態に係る排水システムの構成要素及び排水方法において、第一実施形態に係る排水システム1Aの構成要素及び排水方法と同一の構成要素及び工程については、その説明を省略し、排水システム1Aの構成要素及び排水方法と異なる点について説明する。また、図8に示す第三実施形態に係る排水システムの構成要素において、排水システム1Aの構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図8は、第三実施形態に係る排水システム(図示略)の貯留部10の側面図である。なお、第三実施形態の排水システムにおいては、逆流防止弁8は、基礎付近のマンションB内部の位置に設けられている。
図8に示すように、第三実施形態の排水システムの貯留部10は、上流側排水管6Aの長手方向の一部を径方向に拡大させることで、上流側排水管6Aと一体的に形成されている。
以上説明した第三実施形態に係る排水システムによれば、第一実施形態に係る排水システム1Aと同様に、集中豪雨や災害発生等の非常時に特別な操作を必要とせず、一時的に排水を貯留部10等に貯留することができ、且つ、非常時終了後にポンプアップ用の装置を使用することなく、簡単な構造で、非常時に貯留していた排水を下水本管4に排出することができる。
また、第三実施形態に係る排水システムの貯留部10では、貯留部10と上流側排水管6Aとが軸線を互いに平行にして配置されているので、貯留部10の容量が確保されるとともに、排水システム全体の省スペース化が図られる。また、排水の排出高さも従来と同様にし、下流側排水管を下水本管4に接続することができる。マンションBの改修時にも、上記排水システムを使用することができる。
(第四実施形態)
次いで、本発明を適用した第四実施形態について説明する。
なお、以下では、第四実施形態に係る排水システムの構成要素及び排水方法において、第一実施形態に係る排水システム1Aの構成要素及び排水方法と同一の構成要素及び工程については、その説明を省略し、排水システム1Aの構成要素及び排水方法と異なる点について説明する。また、図9及び図10に示す第四実施形態に係る排水システムの構成要素において、排水システム1Aの構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図9は、第四実施形態に係る排水システム1Dの断面図である。図10は、排水システム1Dの貯留部10の側面図である。なお、第四実施形態の排水システム1Dにおいては、逆流防止弁8は、基礎付近のマンションB内部の位置に設けられている。
図9及び図10に示すように、上流側排水管6Aには、上り勾配の上流側分岐管(分岐管)40及び下流側分岐管(分岐管)42が設けられている。そして、流入流出口(流入口、流出口)21A及び流入流出口(流入口、流出口)21Bが貯水槽12の下部に形成されている。
上流側分岐管40及び下流側分岐管42は、それぞれ分岐サドルとともに、貯留部10の貯水槽12の底部に接続されている。また、貯留部10の貯水槽12の上側には、通気管24が接続され、掃除口26が形成されている。なお、上流側分岐管40は省略してもよい。
排水システム1Dにおける通常時及び非常時の排水方法は、基本的には、排水システム1Aにおける通常時及び非常時の排水方法と同様である。
非常時において、逆流防止弁8と貯留部10との間の上流側排水管6A内の容量以上の排水は、先ず、排水器具2から上流側排水管6A及び下流側分岐管42の内部を通って、流入流出口21Bから貯水槽12の内部に流入する。その後、排水は、より上流側の上流側排水管6A及び上流側分岐管40の内部を通って、流入流出口21Bから貯水槽12の内部に流入する。従って、排水の水位が貯水槽12の深さ方向に上昇しながら、排水が貯水槽12の内部に貯留される。
非常時終了後には、貯水槽12の内部に貯留されていた排水は上流側分岐管40の流入流出口21A及び下流側分岐管42の流入流出口21Bからこれらの分岐管内を通って、上流側排水管6Aに流出し、逆流防止弁8及び下流側排水管6Bを通って、速やかに、下水本管4に流れる。
以上説明した第四実施形態に係る排水システム1Dによれば、第一実施形態に係る排水システム1Aと同様に、集中豪雨や災害発生等の非常時に特別な操作を必要とせず、一時的に排水を貯留部10等に貯留することができ、且つ、非常時終了後にポンプアップ用の装置を使用することなく、簡単な構造で、非常時に貯留していた排水を下水本管4に排出することができる。
また、排水システム1Dでは、貯留部10が上流側排水管6Aの上方に配置され、貯留部10の下部に上流側分岐管40及び下流側分岐管42が接続されているので、通常時には排水が貯留部10に流入しない。そのため、貯留部10でのごみ詰まりの発生や汚物・雑物の堆積をより抑制することができる。また、排水の排出高さも従来と同様にし、下流側排水管6Bを下水本管4に接続することができる。即ち、既設の排水管に貯留部10を追加設置し易い。排水システム1Dの深さ方向の寸法を抑えることもできる。さらに、マンションBの改修時にも、排水システム1Dを使用することができる。なお、第四実施形態では流入流出口21A,21Bを備えているが、通気管24を備えている場合には、いずれか一方でも排水の流入・流出が可能であるため、流入流出口21A,21Bの何れか一方のみを備える構成としてもよい。
(第五実施形態)
次いで、本発明を適用した第五実施形態について説明する。
なお、以下では、第五実施形態に係る排水システムの構成要素及び排水方法において、第一実施形態に係る排水システム1Aの構成要素及び排水方法と同一の構成要素及び工程については、その説明を省略し、排水システム1Aの構成要素及び排水方法と異なる点について説明する。また、図11から図13に示す第五実施形態に係る排水システムの構成要素において、排水システム1Aの構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図11は、第五実施形態に係る排水システム1Eの側方からの断面図である。図12は、排水システム1Eの上方からの断面図である。図13は、排水システム1Eの貯留部10の側面図である。なお、第五実施形態の排水システム1Eにおいては、逆流防止弁8は、基礎付近のマンションB内部の位置に設けられている。
図11から図13に示すように、上流側排水管6Aには、上り勾配の上流側分岐管(分岐管、通気兼流入管)50及び下流側分岐管(分岐管)52が設けられている。図12に示すように、下流側分岐管(分岐管)52は、貯留部10の貯水槽12の蓋部15Bの閉塞板16(側部)に接続されるとともに、開閉弁54を備えている。
上流側分岐管50は、上流側排水管6Aから上方に立ち上がり、下流側へ屈曲した後、立ち下がって貯留部10の貯水槽12の上流側の上面であって、略最上部に補強部材とともに接続されている。一方、下流側分岐管52は、下り勾配で配置されるとともに、図13に示すように、貯留部10の貯水槽12の下流側底部から下流方向に延在し、逆流防止弁8よりも上流側の上流側排水管6Aに接続されている。
また、貯留部10の貯水槽12の内側の上面はトラップ20の封水面22より低い位置に配置されている。
貯水槽12においては、上流側の蓋部15Aは、排水システム1Aの貯留部10を構成する貯水槽12の蓋部15Aと同様の構成になっている。一方、下流側の蓋部15Bは、排水システム1Bの貯留部10を構成する貯水槽12の蓋部15Bと同様の構成になっている。
また、管体14の下流側の上面には、掃除口26が管体14の周方向外側に突出するように設けられている。
排水システム1Eにおける通常時及び非常時の排水方法は、基本的には、排水システム1Aにおける通常時及び非常時の排水方法と同様である。
非常時では、開閉弁54を閉めている場合には、逆流防止弁8と貯留部10との間の上流側排水管6A内の容量以上の排水は、先ず、下流側の上流側排水管6A及び下流側分岐管52の内部を通って、貯水槽12の方に排水が流れる。開閉弁54を閉めているので、排水が貯水槽12の内部へ流入しない。その後、排水が排水器具2から上流側排水管6A及び上流側分岐管50の内部を通って、流入口18Aから貯水槽12の内部に流入する。
非常時終了後には、開閉弁54を開けることで、貯水槽12の内部に貯留されていた排水は流出口18Bから下流側分岐管52の内部を通って、上流側排水管6Aに流出し、逆流防止弁8及び下流側排水管6Bを通って、速やかに、下水本管4に流れる。
以上説明した第四実施形態に係る排水システム1Eによれば、第一実施形態に係る排水システム1Aと同様に、集中豪雨や災害発生等の非常時に特別な操作を必要とせず、一時的に排水を貯留部10等に貯留することができ、且つ、非常時終了後にポンプアップ用の装置を使用することなく、最低限の弁操作だけで非常時に貯留していた排水を下水本管4に排出することができる。前記弁操作は、例えば貯留部10からの排水時は弁を開き、排水後に弁を閉じる操作を示す。
また、排水システム1Eでは、貯留部10が上流側排水管6Aの側方に配置され、その部分の上流側排水管6Aの高さと貯留部10の高さが略同等となる。また、排水システム1Eの上流側の厚み寸法を抑えることができる。
また、排水システム1Eによれば、逆流防止弁8の作動後に排水器具2からの排水で上流側排水管6A内が満水になった後に、排水が上流側分岐管50を通って貯留部10に流入し、貯留部10に貯留される。また、上流側分岐管50が上流側排水管6Aから略垂直に立ち上がっているので、通常時には貯留部10に排水が流れ込まず、非常時でも短時間集中豪雨等ならば貯留部10への流入がないため、貯留部10でのごみ詰まりの発生や汚物・雑物の堆積を抑制することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、上記の第一実施形態の排水システム1Aについては貯留部10が上流側排水管6Aとは別体であるものとして説明したが、第三実施形態の排水システムの貯留部10のように、貯留部10は上流側排水管6Aと一体的に形成されていてもよい。
また、貯水槽12や貯水ます30の選択、流入口18A及び流出口18Bの設置位置等は上記の実施形態で説明した例に限定されず、適宜変更することができる。
1,1A,1B,1D,1E…排水システム、2…排水器具、4…下水本管、6…排水管、6A…上流側排水管、6B…下流側排水管、8…逆流防止弁、10…貯留部、18A…流入口、18B…流出口、20…トラップ、21A,21B…流入流出口(流入口、流出口)、22…封水面、24…通気管、40…上流側分岐管(分岐管)、42…下流側分岐管(分岐管)、50…上流側分岐管(分岐管、通気兼流入管)、52…下流側分岐管(分岐管)、54…開閉弁

Claims (4)

  1. 建物において地面よりも低い位置にある最下階の排水器具と、雨水と汚水が合流する合流方式の下水本管との間に設けられる排水システムであって、
    前記排水器具と前記下水本管とを接続する排水管と、
    前記排水管に設けられた逆流防止弁と、
    前記排水器具と前記逆流防止弁との間に位置する上流側排水管に設けられた貯留部と、
    を備え、
    前記貯留部の内側の底部は、前記逆流防止弁と前記下水本管との間に位置する下流側排水管の内周面の底端よりも高い位置に配置され、
    前記貯留部は水平、又は、上流から下流に向かうに従い、下向きとなる下り勾配に配置され、
    前記貯留部の内側の上面は前記排水器具のトラップの封水面よりも低い位置に配置され、
    前記貯留部は前記上流側排水管の長手方向の一部を径方向に拡大させた拡大部を備え、
    前記貯留部をなす前記拡大部の上面には通気管が接続され、
    前記貯留部の下流側の上面には掃除口が設けられ、
    前記貯留部は前記建物の地下スペースに設置されている排水システム。
  2. 前記貯留部の上流側の上端部には、前記貯留部の内部に前記排水器具からの排水を流入させる流入口が形成され、
    前記貯留部の下流側の底端部には、前記貯留部の内部から前記排水を流出させる流出口が形成されている請求項1に記載の排水システム。
  3. 前記上流側排水管には、上り勾配の分岐管が設けられ、
    前記分岐管は前記貯留部の底部に接続され、前記貯留部の上側に通気管が接続されている請求項1に記載の排水システム。
  4. 建物の排水器具と下水本管との間に設けられる排水システムであって、
    前記排水器具と前記下水本管とを接続する排水管と、
    前記排水管に設けられた逆流防止弁と、
    前記排水器具と前記逆流防止弁との間に位置する上流側排水管に設けられた貯留部と、
    を備え、
    前記貯留部の内側の底部は、前記逆流防止弁と前記下水本管との間に位置する下流側排水管の内周面の底端よりも高い位置に配置され、
    前記貯留部は水平、又は、上流から下流に向かうに従い、下向きとなる下り勾配に配置され、
    前記貯留部の内側の上面は前記排水器具のトラップの封水面よりも低い位置に配置され、
    前記上流側排水管には、上り勾配の分岐管が設けられ、
    前記分岐管は、開閉弁を備えると共に、前記貯留部は、前記上流側排水管の側方又は上方に設けられ、
    前記分岐管は、一端が前記上流側排水管に接続され、他端が前記一端の接続部分よりも上流側で前記貯留部の下流側端部に接続され、
    前記貯留部の略最上部に通気兼流入管が接続されている排水システム。
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