JP6713200B2 - プラズマリアクタ用制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマリアクタに用いられる制御装置に関する。
エンジン、とくにディーゼルエンジンから排出される排ガスには、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、NOx(窒素酸化物)およびPM(Particulate Matter:粒子状物質)などが含まれる。
排ガスに含まれるPMを除去する手法として、プラズマリアクタを用いて、排ガスに含まれるPMを除去する手法が提案されている。プラズマリアクタは、複数の電極パネルを備えている。電極パネルは、たとえば、誘電体に電極を内蔵した構成であり、複数の電極パネルは、排ガスの流れ方向と直交する方向に間隔を空けて対向配置される。プラズマリアクタ用電源装置から電極間に電圧が印加されると、誘電体バリア放電が生じて、電極パネル間に低温プラズマ(非平衡プラズマ)が発生し、電極パネル間を流れる排ガス中のPMが酸化により除去される。
プラズマリアクタ用電源装置には、フライバック型昇圧トランスが備えられている。フライバック型昇圧トランスの一次コイルには、スイッチング素子が直列に接続され、その一次コイルとスイッチング素子との直列回路には、直流電源が接続されている。フライバック型昇圧トランスの二次コイルは、プラズマリアクタの電極に接続されている。
スイッチング素子がオンされると、フライバック型昇圧トランスの一次コイルに電流が流れ、一次コイルにエネルギが蓄積される。その後、スイッチング素子がオフされると、一次コイルに蓄積されたエネルギが開放されて、一次コイルに起電力が生じ、フライバック型昇圧トランスの二次コイルに巻数比に応じた二次電圧が発生する。スイッチング素子のオン/オフが繰り返されることにより、二次電圧がパルス的に発生し、パルス波状に変化する二次電圧がプラズマリアクタの電極間に印加される。
特開2002−129949号公報
プラズマリアクタにおける放電を制御するため、制御装置により、たとえば、排ガスに含まれるPMの量およびプラズマリアクタの電極に印加される電圧値が取得される。そして、制御装置により、排ガスに含まれるPMの量に応じた目標電圧値が設定され、プラズマリアクタの電極間に印加される電圧値が目標電圧値に一致するように、スイッチング素子のオン/オフが制御される。
排ガスに含まれるPMの量が一定である場合、目標電圧値が一定値に設定されるので、プラズマリアクタの電極間に印加される電圧値が目標電圧値に一致した状態では、排ガスからのPM除去率が一定になると考えられる。
しかしながら、プラズマリアクタにおけるPM除去の際に、プラズマリアクタに流入する排ガスの温度、外気温、放電時の発熱により、プラズマリアクタの温度(リアクタ温度)が変化する。このリアクタ温度の変化により、放電開始電圧が変化するため、同じ印加電圧に対して、放電の強さが変化し、排ガスに含まれるPMの量が一定であっても、PM除去率が一定にならない。そのため、プラズマリアクタの電極間に印加される電圧値を排ガスに含まれるPMの量に応じた目標電圧値に一致させる制御では、排ガス中からPMを除去しきれずに、PMがプラズマリアクタの下流側に排出される、いわゆるPMスリップを生じるおそれがある。
本発明の目的は、プラズマリアクタにおけるPM除去率を一定に保つことができる、プラズマリアクタ用制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明の一の局面に係るプラズマリアクタ用制御装置は、エンジンから排出される排ガスに含まれるPMを除去するためのプラズマリアクタに用いられる制御装置であって、プラズマリアクタに流入する排ガスの単位体積中に含まれるPM量に対応する値を取得するPM量取得手段と、PM量取得手段によって取得された値に応じた目標ピーク値を設定する目標ピーク値設定手段と、プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値を取得するピーク値取得手段と、ピーク値取得手段によって取得されるピーク値が目標ピーク値設定手段によって設定される目標ピーク値に一致するように、電極に電力を供給する電源装置を制御する制御部とを含む。
この構成によれば、プラズマリアクタに流入する排ガスの単位体積中に含まれるPM量に対応する値が取得され、その取得された値に応じた目標ピーク値が設定される。一方で、プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値が取得される。そして、その取得されたピーク値が目標ピーク値に一致するように、プラズマリアクタの電極への電力の供給が制御される。
プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値が一定であれば、プラズマリアクタの温度にかかわらず、プラズマリアクタの電極間で生じる放電の強さが一定に保たれる。したがって、プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値をプラズマリアクタに流入する排ガスの単位体積中に含まれるPM量に応じた目標ピーク値に一致させる制御により、プラズマリアクタに流入する排ガスの単位体積中に含まれるPM量に応じた強さの放電をプラズマリアクタの電極間に生じさせることができ、PM除去率を一定に保つことができる。
本発明の他の局面に係るプラズマリアクタ用制御装置は、プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値を取得するピーク値取得手段と、ピーク値取得手段によって取得されるピーク値が目標ピーク値に一致するように、電極に電力を供給する電源装置を制御する制御部と、電極に印加される電流の値を所定期間にわたって積算する電流積算手段と、電流積算手段による電流積算値からプラズマリアクタの温度を推定するリアクタ温度推定手段とを含む。
この構成によれば、プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値が目標ピーク値に一致するように、プラズマリアクタの電極への電力の供給が制御される。そのため、プラズマリアクタに流入する排ガスの単位体積中に含まれるPM量に応じた目標ピーク値が設定されることにより、PM量に応じた強さの放電をプラズマリアクタの電極間に生じさせることができ、PM除去率を一定に保つことができる。
プラズマリアクタの温度が高いほど、プラズマリアクタの電極間における放電が生じやすいので、その電極に流れる電流値が大きくなる。そのため、プラズマリアクタの温度が高い時と低い時とを比較すると、プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値が同じであっても、その電流の積算値に差が生じる(プラズマリアクタの温度が高い時の電流積算値が低い時の電流積算値よりも大きくなる)。よって、電流積算値とプラズマリアクタの温度との関係に基づいて、電流積算値からプラズマリアクタの温度を推定することができる。
本発明のさらに他の局面に係るプラズマリアクタ用制御装置は、フライバック型昇圧トランスを備える電源装置から電力が供給されるプラズマリアクタに用いられる制御装置であって、プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値を取得するピーク値取得手段と、ピーク値取得手段によって取得されるピーク値が目標ピーク値に一致するように、電極に電力を供給する電源装置を制御する制御部と、電極に印加される電流の値を所定期間にわたって積算する電流積算手段と、フライバック型昇圧トランスへの一次電圧の印加時間を取得する印加時間取得手段と、電流積算手段による電流積算値および印加時間取得手段によって取得される印加時間に基づいて、プラズマリアクタに付着しているPM量を推定するPM付着量推定手段とを含む。
この構成によれば、プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値が目標ピーク値に一致するように、プラズマリアクタの電極への電力の供給が制御される。そのため、プラズマリアクタに流入する排ガスの単位体積中に含まれるPM量に応じた目標ピーク値が設定されることにより、PM量に応じた強さの放電をプラズマリアクタの電極間に生じさせることができ、PM除去率を一定に保つことができる。
プラズマリアクタの電極に流れる電流は、電極間における放電の状態によって変化する。電極間における放電の状態は、プラズマリアクタ(誘電体に電極を内蔵した構成の電極パネル)に付着しているPM量(PM付着量)によって変化する。具体的には、プラズマリアクタにおけるPM付着量が増えると、特定の箇所での放電が強くなったり、沿面放電が生じたりする。つまり、電流が流れやすい状態となるため、プラズマリアクタにおけるPM付着量が多いほど、プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値が一定である場合、フライバック型昇圧トランスに印加される一次電圧の印加時間が短くなる。よって、一次電圧の印加時間とプラズマリアクタにおけるPM付着量との関係に基づいて、一次電圧の印加時間からPM付着量を推定することができる。
本発明によれば、プラズマリアクタの温度にかかわらず、PM除去率を一定に保つことができる。
プラズマリアクタの構成を図解的に示す断面図である。 プラズマリアクタ用電源装置の構成を示す回路図である。 本発明の第1実施形態に係るプラズマリアクタ用制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。 プラズマリアクタの放電電極に流れる電流(印加電流)の波形を示す図である。 PM流入量、リアクタ温度、電流ピーク値およびPM除去率の関係を示す図(その1)である。 PM流入量、リアクタ温度、電流ピーク値およびPM除去率の関係を示す図(その2)である。 本発明の第2実施形態に係るプラズマリアクタ用制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。 プラズマリアクタの放電電極に印加される印加電圧、印加電流および電流積算値の時間変化を示す図である。 リアクタ温度、電流ピーク値、電流積算値および印加電圧の関係を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るプラズマリアクタ用制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。 プラズマリアクタにおけるPM付着量が多い時と少ない時における一次電圧、印加電流および電流積算値の時間変化を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<プラズマリアクタ>
図1は、プラズマリアクタ1の構成を図解的に示す断面図である。
プラズマリアクタ1は、たとえば、車両のエンジン(図示せず)から排出される排ガスに含まれるPMを除去するために、エキゾーストパイプなどの排気管2の途中部に介装される。
プラズマリアクタ1には、放電電極3,4が備えられている。放電電極3,4は、それぞれ排ガスの流れに沿う方向に延び、互いに間隔を空けて平行をなして交互に配置されている。放電電極3,4の材料としては、タングステンを例示することができる。また、放電電極3,4は、たとえば、それぞれ四角板状の誘電体5に内蔵されることにより、誘電体5とともに電極パネル6を構成している。電極パネル6間には、排ガスが流通可能な間隔が空けられている。誘電体5の材料としては、Al(アルミナ)を例示することができる。
放電電極3,4間には、プラズマリアクタ用電源装置7から出力されるパルス波状の高電圧が印加される。プラズマリアクタ用電源装置7の出力電圧が放電電極3,4間に印加されることにより、電極パネル6間に誘電体バリア放電が生じ、その誘電体バリア放電によるプラズマが発生する。プラズマの発生により、電極パネル6間を流通する排ガスに含まれるPMが酸化(燃焼)されて除去される。
<プラズマリアクタ用電源装置>
図2は、プラズマリアクタ用電源装置7の構成を示す回路図である。
プラズマリアクタ用電源装置7は、フライバックコンバータの構成を有している。すなわち、プラズマリアクタ用電源装置7は、昇圧トランス(フライバック型昇圧トランス)11および通電制御用スイッチング素子12を備えている。また、プラズマリアクタ用電源装置7は、ゲートドライブ回路13を備えている。
昇圧トランス11は、一次コイル21および二次コイル22を有している。一次コイル21の一端は、配線23に接続されている。配線23には、ヒューズ24を介して、バッテリ25のプラス端子が接続されている。バッテリ25は、たとえば、12Vの直流電圧を出力する車載バッテリである。一次コイル21の他端は、通電制御用スイッチング素子12を介して、グランドに接続(接地)されている。二次コイル22の一端および他端は、それぞれプラズマリアクタ1の放電電極3,4に接続されている。
通電制御用スイッチング素子12は、たとえば、エンハンスメント型のnMOSFETであり、そのドレインが昇圧トランス11の一次コイル21の他端に接続され、ソースがグランドに接続されている。
ゲートドライブ回路13は、通電制御用スイッチング素子12をオン/オフするための信号(ゲート信号)を出力する回路である。
<プラズマリアクタ用制御装置>
プラズマリアクタ用電源装置7からプラズマリアクタ1に供給される電力を制御するため、プラズマリアクタ用制御装置31がプラズマリアクタ用電源装置7に接続されている。
プラズマリアクタ用制御装置31は、CPU、ROMおよびRAMなどを含む構成であり、車両に搭載された複数のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)のうちの1つであってもよいし、ECUの1つに組み込まれていてもよい。プラズマリアクタ用制御装置31には、電流センサ32が接続されている。電流センサ32は、プラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される印加電流、つまりプラズマリアクタ用電源装置7から出力される印加電流を検出し、その電流値に応じた信号を出力する。
プラズマリアクタ用制御装置31は、ゲートドライブ回路13を制御し、ゲートドライブ回路13からの信号の出力/停止を切り替える。すなわち、プラズマリアクタ用制御装置31からゲートドライブ回路13にオン指示信号が入力されると、ゲートドライブ回路13から信号が出力され、その信号が通電制御用スイッチング素子12に入力されることにより、通電制御用スイッチング素子12がオンになる。プラズマリアクタ用制御装置31からゲートドライブ回路13にオフ指示信号が入力されると、ゲートドライブ回路13からの信号の出力が停止され、通電制御用スイッチング素子12のゲートへの信号の入力がなくなることにより、通電制御用スイッチング素子12がオフになる。
通電制御用スイッチング素子12がオンになると、昇圧トランス11の一次コイル21にバッテリ25の電圧が一次電圧として印加され、一次コイル21にエネルギが蓄積される。その後、通電制御用スイッチング素子12がオフになると、一次コイル21に蓄積されたエネルギが開放されて、一次コイル21に起電力が生じ、昇圧トランス11の二次コイル22に巻数比に応じた二次電圧が発生する。通電制御用スイッチング素子12のオン/オフが繰り返されることにより、二次電圧がパルス的に発生し、パルス波状に変化する二次電圧がプラズマリアクタ1の放電電極3,4間に印加される。
<第1実施形態>
図3は、本発明の第1実施形態に係るプラズマリアクタ用制御装置31の機能的な構成を示すブロック図である。図4は、プラズマリアクタ1の放電電極3,4に流れる電流(印加電流)の波形を示す図である。図5Aおよび図5Bは、プラズマリアクタ1に流入する排ガスに含まれるPM量(PM流入量)、プラズマリアクタ1の温度(リアクタ温度)、プラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される電流のピーク値(電流ピーク値)およびPM除去率の関係を示す図である。
プラズマリアクタ用制御装置31は、図3に示されるように、ピーク検出部41、目標ピーク値設定部42、減算部43および信号出力部44を備えている。
ピーク検出部41は、たとえば、電流センサ32によって検出される印加電流の電流値の高周波成分を通過させるハイパスフィルタ回路と、このハイパスフィルタ回路の出力を増幅してその極性を反転する反転増幅器と、反転増幅器の出力の最大値(ピーク値)を保持して出力するピークホールド・リセット回路とを含むアナログ回路で構成することができる。ピークホールド・リセット回路は、一般的なピークホールド回路とリセット回路とを組み合わせたものである。リセット回路は、ピークホールド回路のホールドコンデンサと並列に設けられるリセットスイッチをオン/オフする回路である。
なお、リセット回路には、プラズマリアクタ用制御装置31からゲートドライブ回路13(図2参照)へのオン指示信号が出力される度に、そのオン指示信号の出力からオフ指示信号の出力までの期間内に、リセット信号が入力される。これにより、ピーク検出部41は、プラズマリアクタ用電源装置7からパルス波状の二次電圧が1パルス出力される度に、図4に示されるように、印加電流値が正の値をとる期間におけるピーク値を出力する。
目標ピーク値設定部42は、プラズマリアクタ1の放電電極3,4間に印加される印加電流の目標ピーク値を設定する。具体的には、目標ピーク値設定部42は、エンジン(図示せず)から排出される排ガスの空燃比を取得し、空燃比から排ガスの単位体積に含まれるPM量を求める。プラズマリアクタ用制御装置31の不揮発性メモリ(ROM、フラッシュメモリまたはEEPROMなど)には、PM量と目標ピーク値との関係が2次元マップの形態で記憶されている。目標ピーク値設定部42は、その関係に基づいて、その求めたPM量に応じた目標ピーク値を設定する。
減算部43は、目標ピーク値設定部42により設定される目標ピーク値からピーク検出部41によって検出されるピーク値を減算する。
信号出力部44は、減算部43により演算された減算値が0に近づくように、ゲートドライブ回路13へのオン指示信号およびオフ指示信号の入力を制御し、通電制御用スイッチング素子12のオン/オフを制御する。
<作用効果>
以上のように、プラズマリアクタ1に流入する排ガスの単位体積中に含まれるPM量(PM流入量)に対応する値が取得され、その取得された値に応じた目標ピーク値が設定される。一方で、プラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される電流のピーク値が取得される。そして、その取得されたピーク値が目標ピーク値に一致するように、プラズマリアクタ1の放電電極3,4への電力の供給が制御される。
プラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される電流のピーク値が一定であれば、プラズマリアクタ1の温度にかかわらず、プラズマリアクタ1の放電電極3,4間(電極パネル6間)で生じる放電の強さが一定に保たれる。したがって、プラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される電流のピーク値をプラズマリアクタ1に流入する排ガスの単位体積中に含まれるPM量に応じた目標ピーク値に一致させる制御により、プラズマリアクタ1に流入する排ガスの単位体積中に含まれるPM量に応じた強さの放電をプラズマリアクタ1の放電電極3,4間に生じさせることができ、図5Aおよび図5Bに示されるように、プラズマリアクタ1の温度(リアクタ温度)にかかわらず、PM除去率を一定に保つことができる。
<第2実施形態>
図6は、本発明の第2実施形態に係るプラズマリアクタ用制御装置31の機能的な構成を示すブロック図である。図7は、プラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される電圧(印加電圧)、電流(印加電流)および電流積算値の時間変化を示す図である。図8は、プラズマリアクタ1の温度(リアクタ温度)、プラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される電流のピーク値(電流ピーク値)、電流積算値およびプラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される電圧(印加電圧)の関係を示す図である。
なお、図6において、図3に示される各部に相当する部分には、それらの各部と同一の参照符号が付されている。また、以下では、その同一の参照符号が付された部分の説明を省略する。
図6に示される構成では、図3に示される構成に追加して、電流積算部51およびリアクタ温度推定部52が備えられている。
電流積算部51は、たとえば、電流センサ32によって検出される印加電流の電流値を時間積分する積分回路と、この積分回路の出力を増幅してその極性を反転する反転増幅器と、反転増幅器の出力の最大値を保持して出力するピークホールド・リセット回路とを含むアナログ回路で構成されている。ピークホールド・リセット回路は、一般的なピークホールド回路とリセット回路とを組み合わせたものである。リセット回路は、ピークホールド回路のホールドコンデンサと並列に設けられるリセットスイッチをオン/オフする回路である。
なお、リセット回路には、プラズマリアクタ用制御装置31からゲートドライブ回路13(図2参照)へのオン指示信号が出力される度に、そのオン指示信号の出力からオフ指示信号の出力までの期間内に、リセット信号が入力される。これにより、電流積算部51は、プラズマリアクタ用電源装置7からパルス波状の二次電圧が1パルス出力される度に、印加電流値が正の値をとる期間の電流積算値を出力する。
リアクタ温度推定部52には、電流積算部51から電流積算値が入力される。プラズマリアクタ用制御装置31の不揮発性メモリには、電流積算値とリアクタ温度との関係が2次元マップの形態で記憶されている。リアクタ温度推定部52は、その関係に基づいて、電流積算部51から入力される電流積算値に対応するリアクタ温度を取得し、当該リアクタ温度をプラズマリアクタ1の温度として推定する。
<作用効果>
プラズマリアクタ1の温度が高いほど、プラズマリアクタ1の放電電極3,4間(電極パネル6間)における放電が生じやすいので、図7に示されるように、放電電極3,4に流れる電流値が大きくなる。そのため、プラズマリアクタ1の温度が高い時と低い時とを比較すると、プラズマリアクタ1の電極に印加される電流のピーク値が同じであっても、その電流の積算値に差が生じる。具体的には、図8に示されるように、プラズマリアクタ1の温度(リアクタ温度)が高いほど、電流積算部51から出力される電流積算値が大きくなる。この電流積算値とリアクタ温度との関係がプラズマリアクタ用制御装置31の不揮発性メモリに記憶されているので、その関係に基づいて、電流積算値からプラズマリアクタ1の温度を精度よく推定することができる。
プラズマリアクタ1の温度を推定できるので、プラズマリアクタ1の温度を利用した各種の処理が可能となる。たとえば、プラズマリアクタ1の温度が所定の異常温度以上である場合にプラズマリアクタ1が異常高温であることを警報する処理が可能となる。
また、プラズマリアクタ1の温度が高いほど、プラズマリアクタ1の放電電極3,4間における放電が生じやすいので、図8に示されるように、目標ピーク値が一定である場合、プラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される印加電圧が小さくなる。そのため、図6に二点鎖線で示されるように、印加電圧推定部53を設けて、プラズマリアクタ1の温度と印加電圧との関係をプラズマリアクタ用制御装置31の不揮発性メモリに記憶させておけば、その関係に基づいて、印加電圧推定部53により、プラズマリアクタ1の温度から印加電圧を推定することも可能である。
その他、図6に示される構成によっても、図3に示される構成と同様の作用効果を奏することができる。
<第3実施形態>
図9は、本発明の第3実施形態に係るプラズマリアクタ用制御装置31の機能的な構成を示すブロック図である。図10は、プラズマリアクタ1(電極パネル6)におけるPM付着量が多い時(PM付着時)と少ない時(通常時)とにおけるプラズマリアクタ用電源装置7の昇圧トランス11に印加される一次電圧、プラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される電流(印加電流)およびその電流の積算値(電流積算値)の時間変化を示す図である。
なお、図9において、図3に示される各部に相当する部分には、それらの各部と同一の参照符号が付されている。また、以下では、その同一の参照符号が付された部分の説明を省略する。
図9に示される構成では、図3に示される構成に追加して、電流積算部61およびPM付着量推定部62が備えられている。
電流積算部61は、たとえば、電流センサ32によって検出される印加電流の電流値を時間積分する積分回路と、この積分回路の出力を増幅してその極性を反転する反転増幅器と、反転増幅器の出力の最大値を保持して出力するピークホールド・リセット回路とを含むアナログ回路で構成されている。ピークホールド・リセット回路は、一般的なピークホールド回路とリセット回路とを組み合わせたものである。リセット回路は、ピークホールド回路のホールドコンデンサと並列に設けられるリセットスイッチをオン/オフする回路である。
なお、リセット回路には、プラズマリアクタ用制御装置31からゲートドライブ回路13(図2参照)へのオン指示信号が出力される度に、そのオン指示信号の出力からオフ指示信号の出力までの期間内に、リセット信号が入力される。これにより、電流積算部61は、プラズマリアクタ用電源装置7からパルス波状の二次電圧が1パルス出力される度に、印加電流値が正の値をとる期間の電流積算値を出力する。
PM付着量推定部62には、電流積算部61から電流積算値が入力される。また、昇圧トランス11に対する一次電圧の印加時間も入力される。プラズマリアクタ用制御装置31の不揮発性メモリには、電流積算値と一次電圧の印加時間とPM付着量との関係が3次元マップの形態で記憶されている。PM付着量推定部62は、その関係に基づいて、電流積算部61から入力される電流積算値に対応するPM付着量を取得し、当該PM付着量をプラズマリアクタ1に付着しているPM量として推定する。
<作用効果>
プラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される電流のピーク値を目標ピーク値に一致させる制御では、目標ピーク値が一定である場合、電流積算部51から出力される電流積算値は、図7および図10に示されるように、リアクタ温度が高い場合およびPM付着量が増えた場合のどちらの場合でも大きくなる。ここで、プラズマリアクタ1の放電電極3,4に印加される際における、プラズマリアクタ用電源装置7の昇圧トランス11に対する一次電圧の印加時間は、リアクタ温度が変化しても一定となる。ところが、PM付着量が多くなると、一次電圧の印加時間が短くなる。よって、電流積算値と一次電圧の印加時間とプラズマリアクタ1におけるPM付着量との関係に基づいて、PM付着量を推定することができる。
プラズマリアクタ1におけるPM付着量を推定できるので、そのPM付着量を利用した各種の処理が可能となる。たとえば、プラズマリアクタ1におけるPM付着量が所定の異常付着量以上である場合にプラズマリアクタ1におけるPMの付着が異常であることを警報する処理が可能となる。
その他、図9に示される構成によっても、図3に示される構成と同様の作用効果を奏することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、プラズマリアクタ1に流入する排ガスの温度および/またはプラズマリアクタ1から流出する排ガスの温度をそれぞれ検出する温度センサが設けられて、その温度センサによって検出される温度に基づいて、電流積算値から推定されるプラズマリアクタ1の温度が補正されてもよい。
また、電流積算値と一次電圧の印加時間からPM付着量を推定する場合に、電流積算値をPM付着の判定値として使用し、プラズマリアクタ用制御装置31の不揮発性メモリに記憶された一次電圧の印加時間とPM付着量の2次元マップの形態からPM付着量を推定してもよい。
また、一次電圧の印加時間をPM付着の判定値として使用し、プラズマリアクタ用制御装置31の不揮発性メモリに記憶された電流積算値とPM付着量の2次元マップの形態からPM付着量を推定してもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 プラズマリアクタ
3 放電電極(電極)
4 放電電極(電極)
7 プラズマリアクタ用電源装置(電源装置)
11 昇圧トランス(フライバック型昇圧トランス)
31 プラズマリアクタ用制御装置
32 電流センサ
41 ピーク検出部(ピーク値取得手段)
42 目標ピーク値設定部(目標ピーク値設定手段
44 信号出力部(制御部)
51 電流積算部(電流積算手段)
52 リアクタ温度推定部(リアクタ温度推定手段)
61 電流積算部(電流積算手段)
62 PM付着量推定部(PM付着量推定手段)

Claims (2)

  1. エンジンから排出される排ガスに含まれるPM(Particulate Matter:粒子状物質)を除去するためのプラズマリアクタに用いられる制御装置であって、
    前記プラズマリアクタに流入する排ガスの単位体積中に含まれるPM量に対応する値を取得するPM量取得手段と、
    前記PM量取得手段によって取得された値に応じた目標ピーク値を設定する目標ピーク値設定手段と、
    前記プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値を取得するピーク値取得手段と、
    前記ピーク値取得手段によって取得されるピーク値が前記目標ピーク値設定手段によって設定される目標ピーク値に一致するように、前記電極に電力を供給する電源装置を制御する制御部とを含む、プラズマリアクタ用制御装置。
  2. フライバック型昇圧トランスを備える電源装置から電力が供給されるプラズマリアクタに用いられる制御装置であって、
    前記プラズマリアクタの電極に印加される電流のピーク値を取得するピーク値取得手段と、
    前記ピーク値取得手段によって取得されるピーク値が目標ピーク値に一致するように、前記電極に電力を供給する電源装置を制御する制御部と、
    前記電極に印加される電流の値を所定期間にわたって積算する電流積算手段と、
    前記フライバック型昇圧トランスへの一次電圧の印加時間を取得する印加時間取得手段と、
    前記電流積算手段による電流積算値および前記印加時間取得手段によって取得される印加時間に基づいて、前記プラズマリアクタに付着しているPM(Particulate Matter:粒子状物質)量を推定するPM付着量推定手段とを含む、プラズマリアクタ用制御装置。
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