JP6711667B2 - 発光装置 - Google Patents

発光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6711667B2
JP6711667B2 JP2016068037A JP2016068037A JP6711667B2 JP 6711667 B2 JP6711667 B2 JP 6711667B2 JP 2016068037 A JP2016068037 A JP 2016068037A JP 2016068037 A JP2016068037 A JP 2016068037A JP 6711667 B2 JP6711667 B2 JP 6711667B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
insulating layer
layer
region
organic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016068037A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017183065A (ja
Inventor
照彦 市村
照彦 市村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2016068037A priority Critical patent/JP6711667B2/ja
Publication of JP2017183065A publication Critical patent/JP2017183065A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6711667B2 publication Critical patent/JP6711667B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(Organic Electro Luminescence:OEL)素子あるいは有機LED(Organic Light Emitting diode:OLED)素子等の発光素子を備えた発光装置に関するものである。
従来の発光装置の1例を図6に示す。図6(a)は発光装置の全体の平面図、(b)は(a)のA部及びIC,LSI等から成る駆動素子34を拡大して示す回路図である。この発光装置は、有機LEDプリンタ(OLEDP)ヘッドに適用されるものであり、ガラス基板等から成る長板状の基板31の一面に、複数の発光素子33の発光(点灯)をそれぞれ駆動する複数の駆動回路ブロック32と、基板31の長手方向に沿って2列(2行または2段)に並べられて配置された複数の発光素子33と、駆動回路ブロック32を構成する配線及び駆動回路ブロック32と発光素子33を接続する配線とが、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等の薄膜形成法によって形成されている。複数の駆動回路ブ
ロック32は、複数の発光素子33の列に沿って列状に並べられており、例えば1つの駆動回路ブロック32が400個の発光素子33を駆動するものであり、その駆動回路ブロック32が20個並べられている。従って、発光素子33は合計で8000個ある。また、基板31の一面の一端部には駆動回路ブロック32及び発光素子33を駆動し発光素子33の発光を制御する駆動素子34が、チップオングラス(Chip On Glass:COG)
方式等の実装方法によって、設置されている。また、基板31の一面における駆動素子34設置部の近傍の縁部に、フレキシブル回路基板(Flexible Printed Circuit:FPC)35が設置されている。このFPC35は、駆動素子34との間で駆動信号、制御信号等を入出力する。なお、図6、図7において、符号37で示す部位は、駆動素子34と駆動回路ブロック32を接続するデータ配線等の配線である。
図6(b)に示すように、2列を成す2個の発光素子33a,33bに対して1組の駆動回路
が形成されており、1組の駆動回路は、シフトレジスタ40、論理和否定(NOR)回路41、インバータ42、CMOSトランスファゲート素子43a,43b、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)44a,44bを有している。TFT44a,44bの各ドレイン電
極部に有機LED素子等から成る発光素子33a,33bがそれぞれ接続されている。
1組の駆動回路は、以下のように順次動作する。シフトレジスタ40は、クロック端子(CLK)にハイ(「1」)のクロック信号(CLK)が入力されるとともに入力端子(in)にハイの同期信号(Vsync)が入力されたときに、出力端子(Q)からハイの信号が出力されるとともに反転出力端子(XQ)からロー(「0」)の信号が出力される。次に、NOR回路41は、反転出力端子(XQ)からローの信号が入力されるとともに反転イネーブル信号(XENB)であるローの信号が入力されて、ハイの信号を出力する。次に、インバータ42はローの信号を出力する。次に、CMOSトランスファゲート素子43aは、n型MOSトランジスタのゲート電極部にNOR回路41からのハイの信号が
入力されるとともにp型MOSトランジスタのゲート電極部にインバータ42からローの信号が入力されてオン状態となり、データ信号(DATA11)を出力する。次に、データ信号(DATA11)がTFT44aのゲート電極部に入力されてTFT44aがオン状態となり、データ信号(DATA11)に応じた電源電圧(VDD)による電源電流が発光素子33aに供給される。同時に、CMOSトランスファゲート素子43bは、n型MOSトランジスタのゲート電極部にNOR回路41からのハイの信号が入力されるとともにp型MOSトランジスタのゲート電極部にインバータ42からローの信号が入力されてオン状態となり、データ信号(DATA12)を出力する。次に、データ信号(DATA12)がTFT44bのゲート電極部に入力されてTFT44bがオン状態となり、データ信号(DATA12)に応じた電源電圧(VDD)による電源電流が発光素子33bに供給される。以上の
一連の動作が、次段の駆動回路によって順次実行されていき、すべての発光素子33が順次発光していく。
また図7は、他の従来例を示す図であり、基板31の長手方向に沿って4列(4行または4段)に並べられて配置された複数の発光素子33を有する構成を示す。この場合、上側2列の発光素子33群に電源電流を供給する上側の駆動回路ブロック32群と、下側2列の発光素子33群に電源電流を供給する下側の駆動回路ブロック32群と、を有している。
また、図6、図7に示すように、基板31の発光素子搭載面の周縁部と、封止基板36の基板31に対向する面の周縁部とが、シール部38によって接着され封止されている。そして、シール部38の内側の空間には、アクリル樹脂等から成る絶縁層39が、駆動回路ブロック32、発光素子33、配線37等のほとんどを覆うように配置されている。
図8は、図7のB部を拡大して示す部分拡大平面図、図9は、図8のC1−C2線における断面図である。これらの図に示すように、発光装置は、ガラス基板等の透光性を有する基板51上に形成されたTFT62と、TFT62上にアクリル樹脂、窒化シリコン(SiNx)等から成る絶縁層57を挟んで積層された有機発光体部71、及び有機発光体
部71とTFT62のドレイン電極56bとを導電接続するコンタクトホール72を含んで
いる。有機発光体部71は、TFT62の側からコンタクトホール72に電気的に接続された第1の電極層58、有機発光層60、第2の電極層61が積層されており、絶縁層57及び第1の電極層58上に有機発光層60を囲むようにアクリル樹脂等から成る他の絶縁層59(図6、図7に示す絶縁層39に相当する)が形成されている。
また、図8、図9において、符号70で示す部位は第1の電極層58及び第2の電極層61によって有機発光層60に直接的に電界が印加されて発光する発光部である。発光素子33は、平面視で、発光部70、その周囲の第1の電極層58及び有機発光層60を含む部位である。また、第1の電極層58が陽極であってインジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide :ITO)等の透明電極から成り、第2の電極層61が陰極であってAl,Al−Li合金,Mg−Ag合金(Agを5〜10重量%程度含む),Mg−Cu合金(Cuを5〜10重量%程度含む)等の仕事関数が約4.0V以下と低く遮光性、光反射性を有する金属、合金から成る場合、有機発光層60で発光した光は基板51側から出射される。即ち、発光方向(図8の白抜き矢印で示す方向)が下方(底部方向)であるボトムエミッション型の発光装置となる。一方、第1の電極層58が陰極であって上記の遮光性、光反射性を有する金属またはそれらの合金から成り、第2の電極層61が陽極であって透明電極から成る場合、発光方向が上方(頂部方向)であるトップエミッション型の発光装置となる。
TFT62は、基板51側から、ゲート電極52、ゲート絶縁膜53、チャネル部としてのポリシリコン膜54及びポリシリコンに不純物をチャネル部よりも高濃度に含有させた高濃度不純物領域54aから成る半導体膜、窒化シリコン(SiNx),酸化シリコン(SiO2)等から成る絶縁膜55、ソース電極56a及びドレイン電極56bが、順次積層された
構成を有している。なお、図8において、符号56aLで示す部位はソース電極56aにソース
信号(電源電流)を伝達するソース信号線(電源線)であり、符号52Lで示す部位はゲー
ト電極52にゲート信号を伝達するゲート信号線である。各ゲート信号線52Lに入力する
ゲート信号の電圧を制御することにより、各有機発光層60の発光強度を制御することができる。すなわち、ソース信号線56aLは電源線として機能する。
また、絶縁層59は、発光部70を除いて、発光素子33、駆動回路ブロック32のほぼ全体を覆うように形成されているが、第1の電極層58に接する部位、有機発光層60に接する部位、第2の電極層61に接する部位がある。
特開2002−324662号公報
しかしながら、図5〜図9に示す上記従来の発光装置においては、以下の問題点があった。すなわち、アクリル樹脂等から成る絶縁層39,59は、また場合によっては絶縁層57も、水分を元々含んでいたり、透湿性を有している。そのため、絶縁層39,59(57)に含まれていた水分、また絶縁層39,59(57)を通して外部環境から浸入した水分が、有機発光層60に到達し、水分によって劣化しやすい有機発光層60の輝度が経時的に低下するという問題点があった(例えば、特許文献1を参照)。
本発明は、上記の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、発光素子の有機発光層に対する水分の影響を抑えて有機発光層の輝度が経時的に低下することを抑えることができる発光装置とすることである。
本発明の発光装置は、有機発光層を含む発光部を複数有する発光領域と、2枚の基板を接合する樹脂材料から構成されたシール部を形成するシール領域と、前記シール領域の内側であって前記発光領域以外の部位にあるとともに、前記有機発光層に駆動電流を供給するための配線が配置された非発光領域と、を有する発光装置であって、前記シール領域から前記非発光領域にかけて配置された、前記配線を覆う有機絶縁層を有しており、前記発光領域は、前記有機絶縁層の非配置部とされており、前記有機絶縁層の下に層間絶縁膜が配置され、前記有機絶縁層の上に前記有機絶縁層を覆う保護絶縁層が配置されており、前記有機絶縁層の外側端縁が前記層間絶縁膜と前記保護絶縁層が合わさることによって閉じられているとともに、前記外側端縁が前記シール部と重なる位置または前記シール部よりも外側の位置にある構成である。
本発明の発光装置は、好ましくは、前記有機絶縁層は、前記発光部との間の平面視での間隔が、1つの前記発光部の平面視における最大寸法以上である。
また本発明の発光装置は、好ましくは、前記非発光領域は、薄膜トランジスタが配置されている。
また本発明の発光装置は、好ましくは、前記シール領域の外側に外部駆動制御部と接続される端子領域が配置されている。
本発明の発光装置は、有機発光層を含む発光部を複数有する発光領域と、2枚の基板を接合する樹脂材料から構成されたシール部を形成するシール領域と、前記シール領域の内側であって前記発光領域以外の部位にあるとともに、前記有機発光層に駆動電流を供給するための配線が配置された非発光領域と、を有する発光装置であって、前記シール領域から前記非発光領域にかけて配置された、前記配線を覆う有機絶縁層を有しており、前記発光領域は、前記有機絶縁層の非配置部とされており、前記有機絶縁層の下に層間絶縁膜が配置され、前記有機絶縁層の上に前記有機絶縁層を覆う保護絶縁層が配置されており、前記有機絶縁層の外側端縁が前記層間絶縁膜と前記保護絶縁層が合わさることによって閉じられているとともに、前記外側端縁が前記シール部と重なる位置または前記シール部よりも外側の位置にある構成であることから、以下の効果を奏する。すなわち、発光領域は有機絶縁層の非配置部とされているので、有機絶縁層に含まれていた水分、また有機絶縁層
を通して外部環境から浸入した水分が、発光部の有機発光層に到達することを効果的に抑えることができる。その結果、有機発光層の輝度が経時的に低下することを抑えることができる。
本発明の発光装置は、前記有機絶縁層は、前記発光部との間の平面視での間隔が、1つの前記発光部の平面視における最大寸法以上である場合、有機絶縁層に含まれていた水分、また有機絶縁層を通して外部環境から浸入した水分が、発光部の有機発光層に到達することをより効果的に抑えることができる。
また本発明の発光装置は、前記非発光領域は、薄膜トランジスタが配置されている場合、有機絶縁層が薄膜トランジスタを覆っていたとしても、薄膜トランジスタの部位で有機絶縁層の厚みが薄くなるので、有機絶縁層に含まれていた水分、また有機絶縁層を通して外部環境から浸入した水分が、発光部の有機発光層に到達することをさらに効果的に抑えることができる。
また本発明の発光装置は、前記シール領域の外側に外部駆動制御部と接続される端子領域が配置されている場合、シール領域の内側の空間の容積延いては有機絶縁層の体積が小さくなる。その結果、発光部の有機発光層に対する水分の影響を小さくすることができる。
図1は、本発明の発光装置について実施の形態の1例を示す図であり、発光装置の平面図である。 図2は、図1のD1−D2線における断面図である。 図3は、本発明の発光装置について実施の形態の他例を示す図であり、図2と同様の断面図である。 図4は、本発明の発光装置について実施の形態の他例を示す図であり、図2と同様の断面図である。 図5は、本発明の発光装置について実施の形態の他例を示す図であり、図2と同様の断面図である。 図6(a),(b)は、従来の発光装置の1例を示すものであり、(a)は発光装置の平面図、(b)は(a)のA部および駆動素子を拡大して示す回路図である。 図7は、従来の発光装置の他例を示すものであり、発光装置の平面図である。 図8は、図7のB部を拡大して示す部分拡大平面図である。 図9は、図8のC1−C2線における断面図である。
以下、本発明の発光装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。但し、以下で参照する各図は、本発明の発光装置の実施の形態における構成部材のうち、本発明の発光装置を説明するための主要な構成部材を示している。従って、本発明の発光装置は、図に示されていない回路基板、配線導体、制御IC,LSI等の周知の構成部材を備えていてもよい。
図1〜図5は本発明の発光装置を示すものであり、図1は、本発明の発光装置について実施の形態の1例を示す図であり、発光装置の平面図である。図2は、図1のD1−D2線における断面図である。図3〜図5はそれぞれ、本発明の発光装置について実施の形態の他例を示す図であり、図2と同様の断面図である。これらの図に示すように、本発明の発光装置は、有機発光層22を含む発光部33Lの複数を有する発光領域16Lと、ガラス基板、プラスチック基板等から成る2枚の基板31及び封止基板36を接合するシール部15を形
成するシール領域15Sと、シール領域15Sの内側であって発光領域16L以外の部位にあると
ともに、有機発光層22に駆動電流を供給するための配線37dが配置された非発光領域16Nと、を有する発光装置であって、シール領域15Sから非発光領域16Nにかけて配置された、配線37dを覆う有機絶縁層39を有しており、発光領域16Lは、有機絶縁層39の非配置部とされている構成である。この構成により、以下の効果を奏する。すなわち、発光領域16Lは有機絶縁層39の非配置部とされているので、有機絶縁層39に含まれていた水分、
また有機絶縁層39を通して外部環境から浸入した水分が、発光部33Lの有機発光層22
に到達することを効果的に抑えることができる。その結果、有機発光層22の輝度が経時的に低下することを抑えることができる。
本発明の発光装置は、例えば図2に示すような断面構造を有している。基板1の発光素子33が配置される面には、順に、TFT44のドレイン電極と発光部33Lの第1の電極
層(図2の例では陽極(アノード))21とを電気的に接続するアノード接続配線2、その上に窒化珪素(SiNx),酸化珪素(SiO2)等から成る第1の層間絶縁膜3が形成されている。第1の層間絶縁膜3上には、有機発光層22に駆動電流を供給するデータ配線等の配線37d、接地配線7が形成されており、それらを覆って窒化珪素(SiNx),酸化珪素(SiO2)等から成る第2の層間絶縁膜5が形成されている。第2の層間絶縁膜
5の上には、接地配線7、配線37d、TFT44の部位を覆うように有機絶縁層39が形
成されている。有機絶縁層39の上には、接地配線7に平面視で重なる部位に電源配線8が形成され、TFT44に平面視で重なる部位にTFT44のソース電極にアノード電流を流すアノード配線9が形成されている。電源配線8、アノード配線9を覆うように、窒化珪素(SiNx),酸化珪素(SiO2)等から成る保護絶縁層6が形成されている。なお、符号32で示される部位は駆動回路ブロックであり、符号40で示される部位はシフトレジスタである。
保護絶縁層6上の電源配線8に平面視で重なる部位に、シール部15が形成されており、シール部15は基板1と封止基板36を気密に封止する。
第2の層間絶縁膜5上のアノード接続配線2に重なる部位にカソード配線13が形成されており、発光素子33側にはアノード接続配線2と第1の電極層21とを接続するための層間金属層12が形成されている。アノード接続配線2のTFT44側の端部には、TFT44のドレイン電極に接続される第1のコンタクトホール10が配置されており、発光素子33側の端部には、層間金属層12に接続される第2のコンタクトホール11が配置されている。
保護絶縁層6上の発光部33L側の端部を覆って、第1の電極層21が形成されており、
その上に有機発光層22が形成され、有機発光層22を覆って第2の電極層(図2の例では陰極(カソード))23が形成されている。第2の電極層23の一端部は、カソード配線13に接している。
本発明の発光装置は、有機絶縁層39は、発光部33Lとの間の平面視での間隔kが、1
つの発光部33Lの平面視における最大寸法以上であることが好ましい。この場合、有機絶
縁層39に含まれていた水分、また有機絶縁層39を通して外部環境から浸入した水分が、発光部33Lの有機発光層22に到達することをより効果的に抑えることができる。発光
部33Lの平面視形状は、円形、楕円形、四角形、六角形、六角形以上の多角形等の形状で
あり、1つの発光部33Lの平面視における最大寸法は、例えば20μm乃至50μm程度
である。より好ましくは、間隔kは100μm乃至1000μm程度がよい。
また本発明の発光装置は、図3に示すように、有機絶縁層39は、その外側端縁39tが
シール領域15Sの内側に位置していることが好ましい。この場合、外部環境から有機絶縁
層39を通して水分が浸入することを防ぐことができる。その結果、水分が、発光部33L
の有機発光層22に到達することをさらに効果的に抑えることができる。
また本発明の発光装置は、非発光領域16Nは、TFT44が配置されていることが好ま
しい。例えば、有機発光層22の輝度を制御するTFTは、ゲート電極が配線37dに電気
的に接続され、一方の電極(ソース電極)がアノード配線9に接続され、他方の電極(ドレイン電極)が発光部33Lの有機発光層22に接続される。この場合、有機絶縁層39が
TFT44を覆っていたとしても、TFT44の部位で平坦化層としての有機絶縁層39の厚みを薄くすることができる。その結果、有機絶縁層39に含まれていた水分、また有機絶縁層39を通して外部環境から浸入した水分が、発光部33Lの有機発光層22に到達
することをさらに効果的に抑えることができる。
また本発明の発光装置は、図1に示すように、シール領域15Sの外側に外部駆動制御部
と接続される端子領域31tが配置されていることが好ましい。この場合、シール領域15Sの内側の空間の容積延いては有機絶縁層39の体積が小さくなる。その結果、発光部33Lの
有機発光層22に対する水分の影響を小さくすることができる。
図1〜図5に示す本発明の発光装置は、例えば有機LEDプリンタ(OLEDP)ヘッドに適用されるものであり、その全体構成、駆動制御、発光素子等の構成は、図6〜図9に示す従来例と同様であるので、詳細な説明は省略する。
本発明の発光装置におけるシール部15は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、合成ゴム等の樹脂材料から成るが、接着力に優れていること、液状(ペースト状)から硬化した後に十分な硬度が得られること等から、エポキシ樹脂から成ることが好ましい。またシール部15は、幅が0.5mm〜2mm程度、好ましくは1mm〜2mm程度であり、基板31と封止基板36との間の隙間(ギャップ)に相当する厚みが5μm〜15μm程度である。
配線37dは、例えば図6に示すデータ信号(DATA11〜n2)を伝達するデータ信
号配線、すなわち駆動電流を発生させるためのものである。電源配線8は、電源電圧(VDD)の強化配線であり、例えば図6に示す電源電圧(VDD)を供給する電源線から分岐した電源枝線等から成る。アノード配線9は、例えば図6に示す電源電圧(VDD)を供給する電源線である。なお、この電源線は、TFT44のソース電極に接続されるソース信号線であり、TFT44のゲート電極に入力されるゲート信号(データ信号でもある)の電圧を制御することにより、ソース信号線を流れる駆動電流を制御して有機発光層22の発光強度を制御する。配線37d、接地配線7、電源配線8、アノード配線9は、アル
ミニウム(Al),チタン(Ti),モリブデン(Mo),タンタル(Ta),タングステン(W),クロム(Cr),銀(Ag),銅(Cu),ネオジウム(Nd)等から選ばれた元素から成る金属材料、これらの元素を主成分とする合金材料などを用いて形成される。また配線37d、接地配線7、電源配線8、アノード配線9は、これらの材料から成る
単層構造の導電層、または複数層を積層した積層構造の導電層とすることができる。積層構造とすることにより、低抵抗化を実現することもできる。また配線37d、接地配線7、
電源配線8、アノード配線9は、透光性が必要な場合、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)等の導電性材料であって、透光性を有する材料を用いて形成することができる。また、配線37dの幅は5μm〜10μm程度、接地配線7、電源配線8、ア
ノード配線9の各幅は100μm〜500μm程度である。
また、有機絶縁層39は、アクリル樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルコキ
シエチレン共重合体(PFA樹脂)、ポリシロキサン、ポリシラザン等の樹脂材料、またこれら樹脂材料の感光性のものを用いて形成することができる。ポリシロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合によって骨格構造が形成されたものである。またポリシロキサンは、その酸素の置換基として、少なくとも水素を含む有機基、例えばアルキル基、芳香族炭化水素基を有するもの、また酸素の置換基として、少なくとも水素を含む有機基とフルオロ基を有するものであってもよい。ポリシラザンは、珪素(Si)と窒素(N)の結合を有するポリマー材料を出発原料として形成される材料である。さらに有機絶縁層39は、感光性の樹脂材料から成る場合、耐久性が良いという理由等から、感光性のアクリル樹脂、感光性のポリイミド、感光性のポリシロキサンから成ることがよい。さらに有機絶縁層39は、耐久性に優れること、光透過率が93%程度と高いこと、加工性が高いこと、安価であることから、アクリル樹脂、特には感光性のアクリル樹脂から成ることが好ましい。ただし、アクリル樹脂はエポキシ樹脂に比べて透湿性が高いという特性を有する。従って、シール部15は、アクリル樹脂等から成る有機絶縁層39よりも透湿性が低いエポキシ樹脂等の材料から成ることが好ましい。
図4に示すように、有機絶縁層39は、シール領域15Sにおいて、発光部33Lを囲むように配置された溝39aによって分離されていることがよい。溝39aは1つあってもよいが、複数あってもよい。溝39aが複数ある場合、シール領域15Sの長手方向に直交する方向の溝39aの幅について、最外側の溝39aの幅が残余の溝39aの幅よりも大きいことが好ましい。こ
の場合、外部環境から浸入しようとする水分をより効果的に阻止することができる。溝39aは、スリットコート法、スピンコート法等のコーティング法、及びフォトリソグラフィ
法等によって形成される。溝39aは、上記の幅が10μm〜100μm程度である。
また図5に示すように、有機絶縁層39は、外側端縁39tがシール領域15Sの外側端に達していないことがよい。この場合、有機絶縁層39を通して外部環境から浸入した水分が、発光部33Lの有機発光層22に到達することを効果的に抑えることができる。
第1の層間絶縁膜3、第2の層間絶縁膜5、保護絶縁層6は、例えば窒化珪素(SiNx),酸化珪素(SiO2)等から成る。第1の層間絶縁膜3、第2の層間絶縁膜5、保護絶縁層6は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等の薄膜形成法によって形成さ
れる。
図1〜図5の構成において、有機絶縁層39は多孔質シリカ粒子等の吸湿材を含んでいることが好ましい。この場合、外部環境から水分が浸入することをより抑えることができる。
本発明の発光装置は、その発光素子33の発光部33Lが有機発光層22を有するもので
あるが、発光部33Lは、第1の電極層21、有機発光層22、第2の電極層23が積層さ
れて構成される。第1の電極層21または第2の電極層23が陽極である場合、その陽極に用いられる透明電極は、インジウム錫酸化物(ITO)、インイジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)、リン,ボロンを含むシリコン(Si)等の導電性材料であって透光性を有する材料から成る。第1の電極層21または第2の電極層23が陰極である場合、その陰極は、Al,Al−Li合金,Mg−Ag合金(Agを5〜10重量%程度含む),Mg−Cu合金(Cuを5〜10重量%程度含む)等の仕事関数が約4.0V以下と低く遮光性、光反射性を有する金属、合金から成る。
発光素子33をスイッチング制御するTFT44は、基板1側から、ゲート電極、ゲート絶縁膜、チャネル部としてのポリシリコン膜及びポリシリコンに不純物をチャネル部よりも高濃度に含有させた高濃度不純物領域から成る半導体膜、窒化シリコン(SiNx
,酸化シリコン(SiO2)等から成る絶縁膜、ソース電極及びドレイン電極が、順次積
層された構成を有している。TFT44を構成する半導体は低温ポリシリコン(Low-Temperature Poly Silicon:LTPS)、アモルファスシリコン、インジウムガリウム亜鉛酸化物(Indium Gallium Zinc Oxide:IGZO)等の酸化物半導体などから成っていてもよい。またTFT44は、ゲート電極がチャネル部の下方にあるボトムゲート型のTFTであるか、またはゲート電極がチャネル部の上方にあるトップゲート型のTFTであってもよく、さらにゲート電極がチャネル部の下方及び上方の双方にあるダブルゲート型のTFTであってもよい。トップゲート型のTFT、ダブルゲート型のTFTは、一般に遮光性を有する金属等から成るゲート電極がチャネル部の上方にあるので、チャネル部に光が入り込むことをより抑えることができ好適である。
有機発光層22は、バックライトが不要な自発光型の有機電界発光性を有するものである。例えば有機発光層22は数100nm程度の厚みを有する積層構造体であり、陰極側から電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極を積層したものである。電極層間の各層の厚みは数nm〜数100nm程度である。電極層を含む厚みは1μm程度である。有機発光層22の発光層の発光材料としては、低分子蛍光色素材料、蛍光性の高分子材料、金属錯体材料等が採用し得る。
発光層に正孔を注入しやすくするためには発光層のイオン化エネルギーが6.0eV以下であることがよく、発光層に電子を注入しやすくするためには発光層の電子親和力が2.5eV以上であることがよい。発光層の発光材料としては、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq)、ビス(ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体(BeBq)、トリ(ジベンゾイルメチル)フェナントロリンユーロピウム錯体(Eu(DBM)3
Phen))、ジトルイルビニルビフェニル(DTVBi)などがある。高分子材料としては、蛍光性のポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリアルキルチオフェン等のπ共役高
分子があり、これらの高分子材料は置換基の導入によってキャリア輸送性を制御することができる。電子輸送層の材料としては、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリレンテトラカルボン酸誘導体等が採用し得る。正孔輸送層の材料としては、1,1-ビス(4-ジ-p-アミノフェニル)シクロヘキサン、トリフ
ェニルアミン誘導体、カルバゾール誘導体等が採用し得る。正孔輸送層に正孔を注入する正孔注入層の材料としては、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン、芳香族ジアミン等が採用し得る。
第1の電極層21、有機発光層22、第2の電極層23は、蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成法等によって形成され得る。例えば、第1の電極層21はスパッタリング法等によって形成でき、有機発光層22は真空蒸着法、インクジェット法、スピンコート法、印刷法等によって形成でき、第2の電極層23は電子ビーム(Electron Beam:EB)蒸着法、スパッタリング法等によって形成できる。
なお、本発明の発光装置は、上記実施の形態に限定されるものではなく、適宜の設計的な変更、改良が施されていてもよい。
本発明の発光装置は、例えば、長板状の基板31の長手方向に複数の発光素子33を列状に並ぶように形成することによって、有機LEDプリンタ(OLEDP)ヘッドとして構成し得る。また、基板31が矩形状等の形状であり、複数の発光素子33を2次元的(平面的に)並ぶように形成することによって有機EL表示装置として構成し得る。さらに本発明の発光装置及び発光装置を用いた有機EL表示装置は、各種の電子機器に適用できる。その電子機器としては、照明装置、自動車経路誘導システム(カーナビゲーションシステム)、船舶経路誘導システム、航空機経路誘導システム、自動車等の乗り物の計器用
インジケータ、インスツルメントパネル、スマートフォン端末、携帯電話、タブレット端末、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、電子手帳、電子書籍、電子辞書、パーソナルコンピュータ、複写機、ゲーム機器の端末装置、テレビジョン、商品表示タグ、価格表示タグ、産業用のプログラマブル表示装置、カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー、ファクシミリ、プリンター、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機、医療用表示装置、デジタル表示式腕時計、スマートウォッチなどがある。
15 シール部
15S シール領域
16L 発光領域
16N 非発光領域
21 第1の電極層
22 有機発光層
23 第2の電極層
31 基板
36 封止基板
37d 配線
39 有機絶縁層
44 薄膜トランジスタ

Claims (4)

  1. 有機発光層を含む発光部を複数有する発光領域と、
    2枚の基板を接合する樹脂材料から構成されたシール部を形成するシール領域と、
    前記シール領域の内側であって前記発光領域以外の部位にあるとともに、前記有機発光層に駆動電流を供給するための配線が配置された非発光領域と、を有する発光装置であって、
    前記シール領域から前記非発光領域にかけて配置された、前記配線を覆う有機絶縁層を有しており、
    前記発光領域は、前記有機絶縁層の非配置部とされており、
    前記有機絶縁層の下に層間絶縁膜が配置され、前記有機絶縁層の上に前記有機絶縁層を覆う保護絶縁層が配置されており、
    前記有機絶縁層の外側端縁が前記層間絶縁膜と前記保護絶縁層が合わさることによって閉じられているとともに、前記外側端縁が前記シール部と重なる位置または前記シール部よりも外側の位置にある発光装置。
  2. 前記有機絶縁層は、前記発光部との間の平面視での間隔が、1つの前記発光部の平面視における最大寸法以上である請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記非発光領域は、薄膜トランジスタが配置されている請求項1または請求項に記載の発光装置。
  4. 前記シール領域の外側に外部駆動制御部と接続される端子領域が配置されている請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の発光装置。
JP2016068037A 2016-03-30 2016-03-30 発光装置 Active JP6711667B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016068037A JP6711667B2 (ja) 2016-03-30 2016-03-30 発光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016068037A JP6711667B2 (ja) 2016-03-30 2016-03-30 発光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017183065A JP2017183065A (ja) 2017-10-05
JP6711667B2 true JP6711667B2 (ja) 2020-06-17

Family

ID=60006384

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016068037A Active JP6711667B2 (ja) 2016-03-30 2016-03-30 発光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6711667B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6792577B2 (ja) * 2018-01-23 2020-11-25 双葉電子工業株式会社 発光装置
JP7310470B2 (ja) * 2019-09-12 2023-07-19 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 光学装置、画像形成装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7619258B2 (en) * 2004-03-16 2009-11-17 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Display device
JP5733502B2 (ja) * 2011-01-17 2015-06-10 ソニー株式会社 有機el表示装置および電子機器
JP6659094B2 (ja) * 2014-08-11 2020-03-04 キヤノン株式会社 発光装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017183065A (ja) 2017-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11342518B2 (en) Flexible electroluminescent display apparatus
KR100959106B1 (ko) 유기 발광 표시 장치
KR20220110683A (ko) 플렉시블 전계발광 표시장치
KR102601004B1 (ko) 플렉시블 전계발광 표시장치
JP6711667B2 (ja) 発光装置
CN111276628B (zh) 电致发光显示设备
JP6737637B2 (ja) 発光装置
KR20190051504A (ko) 전계발광 표시장치
JP6506103B2 (ja) 発光装置
JP6612601B2 (ja) 発光装置
JP6791654B2 (ja) 光プリンタヘッド
KR20190060275A (ko) 플렉시블 전계발광 표시장치
JP6747847B2 (ja) 発光装置
JP6585498B2 (ja) 発光装置
KR102450068B1 (ko) 플렉시블 전계발광 표시장치
JP2017084698A (ja) 発光装置
JP6787849B2 (ja) 発光装置
KR102340920B1 (ko) 플렉시블 유기발광 표시장치 및 그의 제조방법
KR102261213B1 (ko) 플렉시블 유기발광 표시장치
JP6888954B2 (ja) 発光装置
JP6691023B2 (ja) 発光装置
JP6825989B2 (ja) 発光装置
KR20190042899A (ko) 플렉시블 전계발광 표시장치
JP6555965B2 (ja) 発光装置
JP2016143446A (ja) 発光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20181017

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191031

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191223

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200401

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200409

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200428

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200528

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6711667

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150