JP2017084698A - 発光装置 - Google Patents

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照彦 市村
Teruhiko Ichimura
照彦 市村
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Abstract

【課題】 有機保護層に含まれる水分の影響によって、発光部の周辺部で有機発光層が経時的に劣化し、発光部の周辺部の輝度が大幅に低下したり発光部の周辺部が殆ど発光しなくなることを抑えること。【解決手段】 発光装置は、発光素子基板1と、発光素子基板1上に配置された複数の発光素子23を囲むように形成されているシール部28と、シール部28によって取り付けられた封止基板26と、を有しており、発光素子23は、第1の電極層8、有機発光層10及び第2の電極層11が接した状態で順次重なっている発光部15を有している発光装置であって、発光素子23は、発光部15の周囲に平面視形状が枠状の有機保護層9が配置されており、枠状の有機保護層9を有する発光素子23とそれに隣接する枠状の有機保護層9を有する発光素子23との間の間隙部23aが、有機保護層9の非形成部とされている。【選択図】 図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)素子あるいは有機LED(Organic Light Emitting diode:OLED)素子等の発光素子を備えた発光装置に関するものである。
従来の発光装置の1例を図4に示す。図4(a)は発光装置の全体の平面図、(b)は(a)のC部及びIC,LSI等から成る駆動素子34を拡大して示す回路図である。この発光装置は、有機LEDプリンタ(OLEDP)ヘッドに適用されるものであり、ガラス基板等から成る長板状の基板31の一面に、複数の発光素子33の発光(点灯)をそれぞれ駆動する複数の駆動回路ブロック32と、基板31の長手方向に沿って2列(2行または2段)に並べられて配置された複数の発光素子33と、駆動回路ブロック32を構成する配線及び駆動回路ブロック32と発光素子33を接続する配線とが、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等の薄膜形成法によって形成されている。複数の駆動回路ブロック32は、複数の発光素子33の列に沿って列状に並べられており、例えば1つの駆動回路ブロック32が400個の発光素子33を駆動するものであり、その駆動回路ブロック32が20個並べられている。従って、発光素子33は合計で8000個ある。また、基板31の一面の一端部には駆動回路ブロック32及び発光素子33を駆動し発光素子33の発光を制御する駆動素子34が、チップオングラス(Chip On Glass:COG)方式等の実装方法によって、設置されている。また、基板31の一面における駆動素子34設置部の近傍の縁部に、フレキシブル回路基板(Flexible Printed Circuit:FPC)35が設置されている。このFPC35は、駆動素子34との間で駆動信号、制御信号等を入出力する。駆動素子34は、配線37を通して各駆動回路ブロック32に駆動信号、制御信号等を伝達する。また、発光素子33、駆動回路ブロック32のほぼ全体を覆うように有機保護層39が形成されている。また、基板31の発光素子33側の面の周縁部と封止基板36の発光素子33側の面の周縁部とを接合し封止(シール)するシール部38がある。
図4(b)に示すように、2列を成す2個の発光素子33a,33bに対して1組の駆動回路が形成されており、1組の駆動回路は、シフトレジスタ40、論理和否定(NOR)回路41、インバータ42、CMOSトランスファゲート素子43a,43b、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)44a,44bを有している。TFT44a,44bの各ドレイン電極部に有機LED素子等から成る発光素子33a,33bがそれぞれ接続されている。
1組の駆動回路は、以下のように順次動作する。シフトレジスタ40は、クロック端子(CLK)にハイ(「1」)のクロック信号(CLK)が入力されるとともに入力端子(in)にハイの同期信号(Vsync)が入力されたときに、出力端子(Q)からハイの信号が出力されるとともに反転出力端子(XQ)からロー(「0」)の信号が出力される。次に、NOR回路41は、反転出力端子(XQ)からローの信号が入力されるとともに反転イネーブル信号(XENB)であるローの信号が入力されて、ハイの信号を出力する。次に、インバータ42はローの信号を出力する。次に、CMOSトランスファゲート素子43aは、n型MOSトランジスタのゲート電極部にNOR回路41からのハイの信号が入力されるとともにp型MOSトランジスタのゲート電極部にインバータ42からローの信号が入力されてオン状態となり、データ信号(DATA11)を出力する。次に、データ信号(DATA11)がTFT44aのゲート電極部に入力されてTFT44aがオン状態となり、データ信号(DATA11)に応じた電源電圧(VDD)による電源電流が発光素子33aに供給される。同時に、CMOSトランスファゲート素子43bは、n型MOSトランジスタのゲート電極部にNOR回路41からのハイの信号が入力されるとともにp型MOSトランジスタのゲート電極部にインバータ42からローの信号が入力されてオン状態となり、データ信号(DATA12)を出力する。次に、データ信号(DATA12)がTFT44bのゲート電極部に入力されてTFT44bがオン状態となり、データ信号(DATA12)に応じた電源電圧(VDD)による電源電流が発光素子33bに供給される。以上の一連の動作が、次段の駆動回路によって順次実行されていき、すべての発光素子33が順次発光していく。
また図5は、他の従来例を示す図であり、基板31の長手方向に沿って4列(4行または4段)に並べられて配置された複数の発光素子33を有する構成を示す。この場合、上側2列の発光素子33群に電源電流を供給する上側の駆動回路ブロック32群と、下側2列の発光素子33群に電源電流を供給する下側の駆動回路ブロック32群と、を有している。
図6は、図5のD部を拡大して示す部分拡大平面図、図7は、図6のE1−E2線における断面図である。これらの図に示すように、発光装置は、ガラス基板等の透光性を有する基板51上に形成されたTFT62と、TFT62上にアクリル樹脂、窒化シリコン(SiNx)等から成る第1の絶縁層57を挟んで積層された有機発光体部71と、有機発光体部71とTFT62のドレイン電極56bとを導電接続するコンタクトホール72と、を含む発光素子を有している。有機発光体部71は、TFT62の側からコンタクトホール72に電気的に接続された第1の電極層58、有機発光層60、第2の電極層61が積層されており、第1の絶縁層57及び第1の電極層58上に有機発光層60を囲むようにアクリル樹脂等から成る第2の絶縁層59が形成されている。
また、図6、図7において、70は第1の電極層58及び第2の電極層61によって有機発光層60に直接的に電界が印加されて発光する発光部である。また、第1の電極層58が陽極であってインジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide :ITO)等の透明電極から成り、第2の電極層61が陰極であってAl,Al−Li合金,Mg−Ag合金(Agを5〜10重量%程度含む),Mg−Cu合金(Cuを5〜10重量%程度含む)等の仕事関数(約4.0V以下)が低く遮光性、光反射性を有する金属、合金から成る場合、有機発光層60で発光した光は基板51側から出射される。即ち、発光方向(図7の白抜き矢印で示す方向)が下方(底部方向)であるボトムエミッション型の発光装置となる。一方、第1の電極層58が陰極であって上記の遮光性、光反射性を有する金属またはそれらの合金から成り、第2の電極層61が陽極であって透明電極から成る場合、発光方向が上方(頂部方向)であるトップエミッション型の発光装置となる。
TFT62は、基板51側から、ゲート電極52、ゲート絶縁膜53、チャネル部としてのポリシリコン膜54及びポリシリコンに不純物をチャネル部よりも高濃度に含有させた高濃度不純物領域54aから成る半導体膜、窒化シリコン(SiNx),酸化シリコン(SiO2)等から成る絶縁膜55、ソース電極56a及びドレイン電極56bが、順次積層された構成を有している。なお、図6において、56aLはソース電極56aにソース信号(電源電流)を伝達するソース信号線(電源線)であり、52Lはゲート電極52にゲート信号を伝達するゲート信号線である。各ゲート信号線52Lに入力するゲート信号の電圧を制御することにより、各有機発光層60の発光強度を制御することができる。すなわち、ソース信号線56aLは電源線として機能する。
また、第2の絶縁層59は、図4及び図5における有機保護層39であり、発光部70を除いて、発光素子33、駆動回路ブロック32のほぼ全体を覆うように形成されている。
また、他の従来例として、特定のコンタクトホール以外の領域に保護膜が形成されている有機ELアレイプリントヘッドが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平9−226172号公報
しかしながら、図4〜図7に示す上記従来の発光装置においては、一般に吸水性、透水性を有することが多い有機保護層39が、発光部70の周辺で有機発光層60に接しており、また発光素子33、駆動回路ブロック32のほぼ全体を覆うほどの大面積及び体積を有しているために、発光部70の周辺部において有機発光層60が水分の影響で経時的に劣化していた。その結果、発光部70の周辺部の輝度が大幅に低下したり、発光部70の周辺部がほとんど発光しなくなるという事態が発生していた。
また、特許文献1には上記問題点を解消する構成については何等開示されていない。
本発明は、上記の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、有機保護層に含まれる水分の影響によって、発光部の周辺部において有機発光層が経時的に劣化し、発光部の周辺部の輝度が大幅に低下したり、発光部の周辺部がほとんど発光しなくなることを抑えることである。
本発明の発光装置は、発光素子基板と、前記発光素子基板上に配置された複数の発光素子を囲むように形成されているシール部と、前記シール部によって取り付けられた封止基板と、を有しており、
前記発光素子は、第1の電極層、有機発光層及び第2の電極層が接した状態で順次重なっている発光部を有している発光装置であって、
前記発光素子は、前記発光部の周囲に平面視形状が枠状の有機保護層が配置されており、
前記枠状の有機保護層を有する前記発光素子とそれに隣接する前記枠状の有機保護層を有する前記発光素子との間の間隙部が、前記有機保護層の非形成部とされている構成である。
本発明の発光装置は、好ましくは、前記枠状の有機保護層は、アクリル系樹脂層である。
また本発明の発光装置は、好ましくは、前記枠状の有機保護層は、前記シール部の外側表面よりも内側にある。
また本発明の発光装置は、好ましくは、前記発光素子は、前記発光部の周囲に前記第1の電極層と前記有機発光層が接していない非発光部を有しているとともに、前記非発光部において、前記第1の電極層と前記有機発光層との間にそれらに接して前記枠状の有機保護層が配置されており、
前記枠状の有機保護層は、前記有機発光層に接する面が滑らかな面とされている。
また本発明の発光装置は、好ましくは、前記第1の電極層は、配線部を有しており、前記枠状の有機保護層は、前記配線部を覆う延出部を有している。
本発明の発光装置は、発光素子基板と、前記発光素子基板上に配置された複数の発光素子を囲むように形成されているシール部と、前記シール部によって取り付けられた封止基板と、を有しており、
前記発光素子は、第1の電極層、有機発光層及び第2の電極層が接した状態で順次重なっている発光部を有している発光装置であって、
前記発光素子は、前記発光部の周囲に平面視形状が枠状の有機保護層が配置されており、
前記枠状の有機保護層を有する前記発光素子とそれに隣接する前記枠状の有機保護層を有する前記発光素子との間の間隙部が、前記有機保護層の非形成部とされている構成であることから、有機保護層の面積及び体積を大幅に減少させることができ、その結果、有機保護層から有機発光層へ入り込む水分の量を大幅に減少させることができる。従って、有機保護層に含まれる水分の影響によって、発光部の周辺部において有機発光層が経時的に劣化し、発光部の周辺部の輝度が大幅に低下したり、発光部の周辺部がほとんど発光しなくなるのを抑えることができる。
本発明の発光装置は、前記枠状の有機保護層は、アクリル系樹脂層である場合、透水性を有するが、耐久性に優れ、光透過率が93%程度と高く、加工性が高く、安価であるという優れた特性を有する有機保護層となる。
また本発明の発光装置は、前記枠状の有機保護層は、前記シール部の外側表面よりも内側にある場合、有機保護層に外部環境から大気中の水分、他の部材、装置等の水分等の水分が吸着し入り込むことを抑えることができる。その結果、有機保護層に外部環境から水分が補給されることがなくなり、上記本発明の効果がより向上する。
また本発明の発光装置は、前記発光素子は、前記発光部の周囲に前記第1の電極層と前記有機発光層が接していない非発光部を有しているとともに、前記非発光部において、前記第1の電極層と前記有機発光層との間にそれらに接して前記枠状の有機保護層が配置されており、
前記枠状の有機保護層は、前記有機発光層に接する面が滑らかな面とされている場合、枠状の有機保護層の有機発光層に接する面の接触面積が小さくなる。その結果、有機保護層から有機発光層へ入り込む水分の量をより減少させることができ、上記本発明の効果がより向上する。
また本発明の発光装置は、前記第1の電極層は、配線部を有しており、前記枠状の有機保護層は、前記配線部を覆う延出部を有している場合、電源電流等が流れて発熱しやすい配線部の熱を有機保護層によって吸熱し、配線部の熱による高抵抗化等の機能低下を抑えることができる。
図1は、本発明の発光装置について実施の形態の1例を示す図であり、発光装置の全体の平面図である。 図2は、図1のA部を拡大して示す部分拡大平面図である。 図3は、図2のB1−B2線における断面図である。 図4(a),(b)は、従来の発光装置の1例を示す図であり、(a)は発光装置の全体の平面図、(b)は(a)のC部及びその周辺部を拡大して示す回路図である。 図5は、従来の発光装置の他例を示す図であり、発光装置の全体の平面図である。 図6は、図5のD部を拡大して示す部分拡大平面図である。 図7は、図6のE1−E2線における断面図である。
以下、本発明の発光装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。但し、以下で参照する各図は、本発明の発光装置の実施の形態における構成部材のうち、本発明の発光装置を説明するための主要部を示している。従って、本発明の発光装置は、図に示されていない回路基板、配線導体、制御IC,LSI等の周知の構成部材を備えていてもよい。
図1〜図3は本発明の発光装置を示すものであり、図1は、本発明の発光装置の全体の平面図、図2は、図1のA部を拡大して示す部分拡大平面図、図3は、図2のB1−B2線における断面図である。これらの図に示すように、本発明の発光装置は、ガラス基板、プラスチック基板等から成る発光素子基板1と、発光素子基板1上に配置された複数の発光素子23を囲むように形成されているシール部28と、シール部28によって取り付けられた封止基板26と、を有しており、発光素子23は、第1の電極層8、有機発光層10及び第2の電極層11が接した状態で順次重なっている発光部15を有している発光装置であって、発光素子23は、発光部15の周囲に平面視形状が枠状の有機保護層9が配置されており、枠状の有機保護層9を有する発光素子23とそれに隣接する枠状の有機保護層9を有する発光素子23との間の間隙部23aが、有機保護層9の非形成部とされている構成である。この構成により、有機保護層9の面積及び体積を大幅に減少させることができ、その結果、有機保護層9から有機発光層10へ入り込む水分の量を大幅に減少させることができる。従って、有機保護層9に含まれる水分の影響によって、発光部15の周辺部において有機発光層10が経時的に劣化し、発光部15の周辺部の輝度が大幅に低下したり、発光部15の周辺部がほとんど発光しなくなるのを抑えることができる。
本発明の発光装置は、枠状の有機保護層9は、アクリル系樹脂層であることが好ましい。この場合、透水性を有するが、耐久性に優れ、光透過率が93%程度と高く、加工性が高く、安価であるという優れた特性を有する有機保護層9となる。また、有機保護層9は、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、ベンゾシクロブテン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA樹脂)、ポリシロキサン、ポリシラザン等の樹脂材料、またこれら樹脂材料の感光性のものを用いて形成することができる。ポリシロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合によって骨格構造が形成されたものである。またポリシロキサンは、その酸素の置換基として、少なくとも水素を含む有機基、例えばアルキル基、芳香族炭化水素基を有するもの、また酸素の置換基として、少なくとも水素を含む有機基とフルオロ基を有するものであってもよい。ポリシラザンは、珪素(Si)と窒素(N)の結合を有するポリマー材料を出発原料として形成される材料である。さらに有機保護層9は、感光性の樹脂材料から成る場合、耐久性が良いという理由等から、感光性のアクリル樹脂、感光性のポリイミド、感光性のポリシロキサンから成ることがよい。
また本発明の発光装置は、枠状の有機保護層9は、シール部28の外側表面よりも内側にあることが好ましい。この場合、有機保護層9に外部環境から大気中の水分、他の部材、装置等の水分等の水分が吸着し入り込むことを抑えることができる。その結果、有機保護層9に外部環境から水分が補給されることがなくなる。また有機保護層9は、シール部28に接していないことがより好ましい。この場合、シール部28が吸水性、透水性を有する樹脂から成っていたとしても、シール部28から有機保護層9に水分が入り込むことをなくすことができる。シール部28は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、合成ゴム等の樹脂材料から成るが、接着力に優れていること、液状(ペースト状)から硬化した後に十分な硬度が得られること、吸水性が小さいことから、エポキシ樹脂から成ることが好ましい。またシール部28は、幅が0.5mm〜2mm程度、好ましくは1mm〜2mm程度であり、発光素子基板21と封止基板26との間の隙間(ギャップ)に相当する厚みが5μm〜15μm程度である。
また本発明の発光装置は、発光素子は、発光部15の周囲に第1の電極層8と有機発光層10が接していない非発光部を有しているとともに、非発光部において、第1の電極層8と有機発光層10との間にそれらに接して枠状の有機保護層9が配置されており、枠状の有機保護層9は、有機発光層10に接する面が滑らかな面とされていることが好ましい。この場合、枠状の有機保護層9の有機発光層10に接する面の接触面積が小さくなる。その結果、有機保護層9から有機発光層10へ入り込む水分の量をより減少させることができる。このような滑らかな面は、例えば、有機保護層9をCVD法等の薄膜形成法によって成膜するときに、成膜速度を制御することによって形成し得る。すなわち、成膜速度を通常よりも遅くすることによって、緻密な層質で表面の凹凸の少ない滑らかな面とすることができる。
また本発明の発光装置は、第1の電極層8は、配線部8aを有しており、枠状の有機保護層9は、配線部8aを覆う延出部9aを有していることが好ましい。この場合、電源電流等が流れて発熱しやすい配線部8aの熱を有機保護層9によって吸熱し、配線部8aの熱による高抵抗化等の機能低下を抑えることができる。このような効果を奏するためには、有機保護層9は1μm〜4μm程度の厚みを有していることが好ましい。
本発明の発光装置の詳細な構成について、以下に説明する。発光装置は、ガラス基板等の透光性を有する発光素子基板21上に形成されたTFT12と、そのTFT12上にアクリル樹脂、窒化シリコン(SiNx)等から成る絶縁層7を挟んで積層された有機発光体部14と、その有機発光体部14とTFT12のドレイン電極6bとを導電接続するコンタクトホール13と、を含む発光素子を有している。有機発光体部14は、TFT12の側からコンタクトホール13に電気的に接続された第1の電極層8、有機発光層10、第2の電極層11が積層されており、絶縁層7及び第1の電極層8上に有機発光層10を囲むようにアクリル樹脂等から成る有機保護層9が形成されている。
TFT12は、発光素子基板21側から、ゲート電極2、ゲート絶縁膜3、チャネル部としてのポリシリコン膜4及びポリシリコンに不純物をチャネル部よりも高濃度に含有させた高濃度不純物領域4aから成る半導体膜、窒化シリコン(SiNx),酸化シリコン(SiO2)等から成る絶縁膜5、ソース電極6a及びドレイン電極6bが、順次積層された構成を有している。TFT12のソース電極6a及びドレイン電極6bに適用される金属層は、アルミニウム(Al),チタン(Ti),モリブデン(Mo),タンタル(Ta),タングステン(W),クロム(Cr),銀(Ag),銅(Cu),ネオジウム(Nd)等から選ばれた元素から成る金属材料、これらの元素を主成分とする合金材料から成る。TFT12を構成する半導体は低温ポリシリコン(Low-Temperature Poly Silicon:LTPS)、インジウムガリウム亜鉛酸化物(Indium Gallium Zinc Oxide:IGZO)等の酸化物半導体などから成っていてもよい。図3に示すTFT12はゲート電極2がチャネル部の下方にあるボトムゲート型のTFTであるが、ゲート電極2がチャネル部の上方にあるトップゲート型のTFTであってもよく、ゲート電極2がチャネル部の下方及び上方の双方にあるダブルゲート型のTFTであってもよい。トップゲート型のTFT、ダブルゲート型のTFTは、一般に遮光性を有する金属等から成るゲート電極2がチャネル部の上方にあるので、チャネル部に光が入り込むことをより抑えることができ好適である。
また、図3において、15は第1の電極層8及び第2の電極層11によって有機発光層10に直接的に電界が印加されて発光する発光部である。また、第1の電極層8が陽極であってインジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide :ITO)等の透明電極から成り、第2の電極層11が陰極であってAl,Al−Li合金,Mg−Ag合金(Agを5〜10重量%程度含む),Mg−Cu合金(Cuを5〜10重量%程度含む)等の仕事関数(約4.0V以下)が低く遮光性、光反射性を有する金属、合金から成る場合、有機発光層10で発光した光は発光素子基板21側から出射される。即ち、発光方向(図3の白抜き矢印で示す方向)が下方(底部方向)であるボトムエミッション型の発光装置となる。一方、第1の電極層8が陰極であって上記の遮光性、光反射性を有する金属またはそれらの合金から成り、第2の電極層11が陽極であって透明電極から成る場合、発光方向が上方(頂部方向)であるトップエミッション型の発光装置となる。
なお、図2において、6aLはソース電極6aにソース信号(電源電流)を伝達するソース信号線(電源線)であり、2Lはゲート電極2にゲート信号を伝達するゲート信号線である。各ゲート信号線2Lに入力するゲート信号の電圧を制御することにより、各有機発光層10の発光強度を制御することができる。このようにソース信号線6aLは電源線として機能する。
第1の電極層8または第2の電極層11に用いられる透明電極は、インジウム錫酸化物(ITO)、インイジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)、リン,ボロンを含むシリコン(Si)等の導電性材料であって透光性を有する材料から成る。また絶縁層7は、その材料として、アクリル樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、ベンゾシクロブテン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA樹脂)、ポリシロキサン、ポリシラザン等を用いることができる。ポリシロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合によって骨格構造が形成されたものである。ポリシロキサンは、その酸素の置換基として、少なくとも水素を含む有機基、例えばアルキル基、芳香族炭化水素基を有するもの、また酸素の置換基として、少なくとも水素を含む有機基とフルオロ基を有するものであってもよい。ポリシラザンは、珪素(Si)と窒素(N)の結合を有するポリマー材料を出発原料として形成される材料である。絶縁層7として上記の有機材料から成るものを用いると、表面の平坦性を高めることができ、平坦化層とすることが容易である。また、絶縁層7の材料として、窒化シリコン(SiNx)等の無機材料を用いてもよい。
有機発光層10は、バックライトが不要な自発光型の有機電界発光性を有するものである。例えば有機発光層10は数100nm程度の厚みを有する積層構造体であり、陰極側から電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極を積層したものである。電極層間の各層の厚みは数nm〜数100nm程度である。電極層を含む厚みは1μm程度である。有機発光層10の発光層の発光材料としては、低分子蛍光色素材料、蛍光性の高分子材料、金属錯体材料等が採用し得る。
発光層に正孔を注入しやすくするためには発光層のイオン化エネルギーが6.0eV以下であることがよく、発光層に電子を注入しやすくするためには発光層の電子親和力が2.5eV以上であることがよい。発光層の発光材料としては、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq)、ビス(ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体(BeBq)、トリ(ジベンゾイルメチル)フェナントロリンユーロピウム錯体(Eu(DBM)3(Phen))、ジトルイルビニルビフェニル(DTVBi)などがある。高分子材料としては、蛍光性のポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリアルキルチオフェン等のπ共役高分子があり、これらの高分子材料は置換基の導入によってキャリア輸送性を制御することができる。電子輸送層の材料としては、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリレンテトラカルボン酸誘導体等が採用し得る。正孔輸送層の材料としては、1,1-ビス(4-ジ-p-アミノフェニル)シクロヘキサン、トリフェニルアミン誘導体、カルバゾール誘導体等が採用し得る。正孔輸送層に正孔を注入する正孔注入層の材料としては、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン、芳香族ジアミン等が採用し得る。
第1の電極層8、有機発光層10、第2の電極層11は、蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成法等によって形成され得る。例えば、第1の電極層8はスパッタリング法等によって形成でき、有機発光層10は真空蒸着法、インクジェット法、スピンコート法、印刷法等によって形成でき、第2の電極層11は電子ビーム(Electron Beam:EB)蒸着法、スパッタリング法等によって形成できる。
なお、本発明の発光装置は、上記実施の形態に限定されるものではなく、適宜の設計的な変更、改良が施されていてもよい。
本発明の発光装置は、図1に示すように長板状の発光素子基板21の長手方向に複数の発光素子23を列状に並ぶように形成することによって有機LEDプリンタ(OLEDP)ヘッドとして構成し得る。また、発光素子基板21が矩形状等の形状であり、複数の発光素子23を2次元的(平面的に)並ぶように形成することによって有機EL表示装置として構成し得る。さらに本発明の発光装置及び発光装置を用いた有機EL表示装置は、各種の電子機器に適用できる。その電子機器としては、照明装置、自動車経路誘導システム(カーナビゲーションシステム)、船舶経路誘導システム、航空機経路誘導システム、自動車等の乗り物の計器用インジケータ、インスツルメントパネル、スマートフォン端末、携帯電話、タブレット端末、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、電子手帳、電子書籍、電子辞書、パーソナルコンピュータ、複写機、ゲーム機器の端末装置、テレビジョン、商品表示タグ、価格表示タグ、産業用のプログラマブル表示装置、カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー、ファクシミリ、プリンター、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機、医療用表示装置、デジタル表示式腕時計、スマートウォッチなどがある。
1、21 発光素子基板
8 第1の電極層
8a 配線部
9 有機保護層
9a 延出部
10 有機発光層
11 第2の電極層
12 TFT
15 発光部
23 発光素子
23a 間隙部
26 封止基板
28 シール部

Claims (5)

  1. 発光素子基板と、前記発光素子基板上に配置された複数の発光素子を囲むように形成されているシール部と、前記シール部によって取り付けられた封止基板と、を有しており、
    前記発光素子は、第1の電極層、有機発光層及び第2の電極層が接した状態で順次重なっている発光部を有している発光装置であって、
    前記発光素子は、前記発光部の周囲に平面視形状が枠状の有機保護層が配置されており、
    前記枠状の有機保護層を有する前記発光素子とそれに隣接する前記枠状の有機保護層を有する前記発光素子との間の間隙部が、前記有機保護層の非形成部とされている発光装置。
  2. 前記枠状の有機保護層は、アクリル系樹脂層である請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記枠状の有機保護層は、前記シール部の外側表面よりも内側にある請求項1または請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記発光素子は、前記発光部の周囲に前記第1の電極層と前記有機発光層が接していない非発光部を有しているとともに、前記非発光部において、前記第1の電極層と前記有機発光層との間にそれらに接して前記枠状の有機保護層が配置されており、
    前記枠状の有機保護層は、前記有機発光層に接する面が滑らかな面とされている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発光装置。
  5. 前記第1の電極層は、配線部を有しており、前記枠状の有機保護層は、前記配線部を覆う延出部を有している請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発光装置。
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