JP6711345B2 - タッチパネルスイッチおよびタッチパネル複合スイッチ - Google Patents
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Description
この抵抗方式のタッチパネルスイッチにおいて、近年、表面をタッチした際に指が接触しているタッチ範囲を検知することが求められている。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係るタッチパネルスイッチを備えたタッチパネル装置の構成を示す。このタッチパネル装置は、タッチパネルスイッチ1と、給電部2と、測定部3と、演算部4とを有する。
抵抗体11は、比較的高い抵抗値を有し、基準位置P近傍から検知領域Rの外側まで直線状に延びるように配置されている。また、抵抗体11は、長手方向に均一な抵抗分布となるように一定の幅と厚みで形成されている。抵抗体11は、例えばカーボンから構成することができる。
連絡部13は、抵抗体11の近傍に配置され、基準位置P近傍から検知領域Rの外側まで直線状に延びるように形成されている。
なお、連絡部13および検知電極延長部14a〜14cは、給電電極延長部12a〜12cとほぼ同じ抵抗値を有し、例えば銀などから構成することができる。
なお、抵抗体11、連絡部13、および抵抗体11と給電用端子8aとを接続する配線部は、接続部10と接触して短絡しないように、絶縁材料などからなる図示しないオーバーコート部で覆われている。
検知用端子9は、タッチ範囲Sに対応する給電電極部6の電位を測定するように検知電極部7の連絡部13の一端部に接続されている。
測定部3は、検知用端子9に接続されており、検知用端子9を介してタッチ範囲Sに対応する給電電極部6の電位を測定するものである。
演算部4は、測定部3に接続されており、測定部3で測定された給電電極部6の電位に基づいてタッチ範囲Sを演算するものである。
図2(a)に示すように、給電電極延長部12a〜12cおよび検知電極延長部14a〜14cに対して接続部10は、所定の隙間を空けて対向配置されている。なお、一方の基材5aと他方の基材5bとの間に配置された図示しないスペーサにより隙間が形成されている。
ここで、給電電極延長部12a〜12c、検知電極延長部14a〜14cおよび接続部10には、保護部15a、15bおよび15cがそれぞれ覆うように配置されている。この保護部15a〜15cは、マイグレーションを抑制するためのもので、例えばカーボン、カーボンと銀の混合物などから構成することができる。なお、保護部15a〜15cで用いられるカーボンは、抵抗体11で用いられるカーボンより一桁以上小さい抵抗値を有することが好ましい。
まず、図1に示すように、給電部2から給電用端子8aおよび8bを介して抵抗体11に給電され、抵抗体11に電位勾配が形成される。ここで、給電電極延長部12a〜12cは、それぞれ、抵抗体11との接続部分とほぼ同じ電位となるように抵抗体11より低い抵抗値を有する。このため、給電電極延長部12a〜12cは、抵抗体11の電位を検知領域Rに断続的に引き出し、抵抗体11と同じ電位勾配が検知領域Rに広がるように形成される。これにより、検知領域Rには、基準位置Pから周りに広がるような電位勾配が形成されることになる。
このようにして、測定部3で測定された抵抗体11の電位は、測定部3から演算部4に出力される。演算部4は、入力された抵抗体11の電位に基づいてタッチ範囲Sを演算する。
上記の実施の形態1では、給電電極部6は、給電電極延長部12a〜12cが抵抗体11に接続するように配置されたが、抵抗体11への給電により基準位置Pの周りに電位勾配が広がるように形成できればよく、給電電極延長部12a〜12cの配置に限られるものではない。
例えば、図3に示すように、実施の形態1の給電電極部6および検知電極部7に換えて給電電極部21および検知電極部22を配置することができる。
配線部24aは、基準位置P近傍に位置する抵抗体23の一端部と給電用端子8aを接続するように配置されている。なお、配線部24aが抵抗体23の一端部から検知領域Rの外側に延びる部分には、抵抗体23および検知電極部22と接触して短絡しないように、抵抗体23および検知電極部22との間に絶縁材料などからなるアンダーコート部25が配置されている。同様に、配線部24aが抵抗体23の一端部から検知領域Rの外側に延びる部分には、接続部10と接触して短絡しないように、接続部10との間に絶縁材料などからなる図示しないオーバーコート部が配置されている。
配線部24cは、検知電極部22において検知領域Rの外縁部近傍に位置する部分と検知用端子9を接続するように配置されている。
配線部24a〜24cは、検知電極部22とほぼ同じ抵抗値を有し、例えば銀などから構成することができる。
本実施の形態によれば、抵抗体23が渦巻き状に延びるように形成されているため、タッチ範囲Sの変化を連続的に検知することができ、タッチ範囲Sの細かい変化を検知することができる。
上記の実施の形態1および2では、1つのタッチパネルスイッチ1が配置されたが、複数のタッチパネルスイッチを接続してタッチパネル複合スイッチを構成することもできる。
図4に、この発明の実施の形態3に係るタッチパネル複合スイッチの構成を示す。このタッチパネル複合スイッチは、実施の形態1のタッチパネルスイッチ1と、新たなタッチパネルスイッチ31とを有する。
給電電極部32は、抵抗体35と、3つの給電電極延長部36a,36bおよび36cとを有する。抵抗体35は、基準位置Pa近傍から検知領域Raの外側まで直線状に延びるように配置されている。給電電極延長部36a〜36cは、基準位置Paを互いに間隔を隔てて順次円状に囲むように延在し、一方の端部がそれぞれ抵抗体35に接続されている。
接続部34は、タッチ範囲Saに対応する給電電極部32を検知電極部33に接続するもので、給電電極部32と検知電極部33を覆うように基材5bに配置されている。
また、抵抗体11の一端部は給電用端子8aに接続され、抵抗体35の一端部は給電用端子8bに接続されている。一方、タッチパネルスイッチ1の連絡部13の一端部とタッチパネルスイッチ31の連絡部37の一端部が、それぞれ検知用端子9に接続されている。
上記の実施の形態3では、タッチパネルスイッチ31は、タッチパネルスイッチ1と同様の構成を有したが、給電電極部32および検知電極部33を基材5aに配置すると共に抵抗体35をタッチパネルスイッチ1の抵抗体11と接続することができればよく、この構成に限られるものではない。
例えば、図5に示すように、実施の形態3のタッチパネルスイッチ31に換えてタッチパネルスイッチ41を配置することができる。
抵抗体45は、比較的高い抵抗値を有し、直線状に延びるように配置されている。また、抵抗体45は、長手方向に均一な抵抗分布となるように一定の幅と厚みで形成され、例えばカーボンから構成することができる。なお、抵抗体45は、抵抗体11より幅が広くなるよう形成することが好ましく、全長の抵抗値が1.5kΩ〜15kΩの範囲であることが好ましい。
連絡部47および検知電極延長部48は、給電電極延長部46とほぼ同じ抵抗値を有し、例えば銀などから構成することができる。
また、抵抗体45の他端部は給電用端子8aに接続され、抵抗体11の他端部は給電用端子8bに接続されている。一方、タッチパネルスイッチ1の連絡部13がタッチパネルスイッチ41の連絡部47を介して検知用端子9に接続されている。
また、上記の実施の形態1〜4のタッチパネルスイッチ1は、基準位置Pを円状に囲む電位勾配を形成するように給電電極部が配置されたが、基準位置Pの周りに電位勾配を形成することができればよく、基準位置Pの全周を囲む電位勾配を形成するものに限られるものではない。給電電極部は、基準位置Pの周りに指がほぼ収まる範囲で電位勾配を形成することができ、例えば基準位置Pの周りに約45度の範囲で電位勾配を形成するように給電電極部を配置することができる。
また、上記の実施の形態1〜4では、接続部10が、給電電極部と検知電極部を面状に覆うように配置されたが、給電電極部と検知電極部に対向して配置されてタッチ範囲Sに対応する給電電極部を検知電極部に接続できればよく、面状に配置されたものに限られるものではない。例えば、接続部10は、給電電極部と検知電極部に対向しつつ線状に延びるように配置することもできる。
Claims (3)
- 互いに対向配置された一対の基材と、
一方の基材に設定された基準位置近傍から渦巻き状に延びるように配置された抵抗体を有し、前記抵抗体への給電により前記基準位置の周りに電位勾配が広がるように前記一方の基材に配置された給電電極部と、
前記抵抗体の間を渦巻き状に延びるように前記一方の基材に配置された検知電極部と、
他方の基材に前記給電電極部および前記検知電極部に対向して配置され、前記他方の基材をタッチしたタッチ範囲に対応する前記給電電極部を前記検知電極部に接続する接続部と
を備え、
前記タッチ範囲に対応する前記給電電極部の電位を測定して前記タッチ範囲を検知するタッチパネルスイッチ。 - 前記給電電極部は、前記基準位置から同心状に電位勾配が広がるように配置される請求項1に記載のタッチパネルスイッチ。
- 請求項1又は2に記載のタッチパネルスイッチを第1のタッチパネルスイッチとして配置すると共に、第2のタッチパネルスイッチをさらに備え、
前記第2のタッチパネルスイッチは、
抵抗体を有し、前記第1のタッチパネルスイッチの一方の基材に配置された給電電極部と、
一方の基材に配置された検知電極部と、
前記第1のタッチパネルスイッチの他方の基材に配置され、タッチに応じて前記給電電極部を前記検知電極部に接続する接続部とを有し、
前記第2のタッチパネルスイッチの抵抗体は、前記第1のタッチパネルスイッチの抵抗体と接続されるタッチパネル複合スイッチ。
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