JP6710717B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関に関するものであり、シリンダヘッドからオイルを落とす構造に特徴を有している。
内燃機関において、動弁室で潤滑等に使用されたオイルはシリンダヘッドの底面に流下してオイル落とし穴からオイルパンに戻されており、一般に、オイル落とし穴は、シリンダヘッド及びシリンダブロックの長手一側部のうちボア間部の外側部に形成されている。
しかし、近年、構造簡素化や熱効率向上などのためにシリンダヘッドに排気集合部を内蔵したり、シリンダヘッドの冷却性能を高めるため冷却水ジャケットを大容量化したりする傾向があることから、オイル落とし穴の大きさや配置位置が制約を受けて、従来の構造ではオイルを十分に戻しにくくなっている。すなわち、近年、シリンダヘッドの構造の複雑化に伴って、オイル落とし穴の従来の配置では、オイルを速やかに戻すのに必要な総面積を確保しにくい状況になっている。
この点に対する対策として、シリンダヘッドのうち、排気空間や冷却水ジャケットの影響が及ばない場所にオイル落とし穴を増設したらよいと考えられ、その一案として、タイミングチェーン配置空間をオイル落とし通路として利用することが考えられる。
このように、タイミングチェーン配置空間をオイル落とし通路として利用する態様の一例として、特許文献1には、シリンダヘッドの前面にオイル落とし穴を開口させて、オイルをタイミングチェーンに向けて流下させることが開示されている。すなわち、特許文献1は、オイル落とし穴から流れ出たオイルにより、タイミングチェーンとスプロケットとの間の潤滑を行っている。
特開平08−135427号公報
特許文献1では、オイル落とし穴から流出したオイルはタイミングチェーンの周回方向に向けて落下するため、タイミングチェーンによるオイルの跳ね上げ作用は少なくて、オイルミストの発生を抑制することはできるが、高速で周回しているタイミングチェーンにオイルが当たるため、タイミングチェーンによるオイルの叩き現象は防止できず、このため、オイルミストの発生を抑制することには限度があり、結果として、ブローバイガスに乗って持ち去られるオイルの量が増えるおそれがある。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたものであり、特許文献1とは異なる視点に立って、タイミングチェーン配置空間をオイル戻し通路として有効利用しようとするものである。
本願発明は、
「シリンダブロックとその上面に固定されたシリンダヘッド、及び、前記シリンダブロックとシリンダヘッドの前面を覆うフロントカバー、並びに、前記フロントカバーで囲われた空間に配置されたタイミングチェーンとを備えており、
前記シリンダブロック及びシリンダヘッドとフロントカバーとの間に、前記タイミングチェーンのうちカム軸からクランク軸に戻る張り側の周回をガイドする上下長手のチェーンガイドが配置されている」
という基本構成であり、請求項1の発明では、上記基本構成において、
前記チェーンガイドは、前記シリンダブロック及びシリンダヘッドの前面と前記タイミングチェーンの張り側との間に位置した上下長手の基板を有しており、
前記シリンダヘッドの前面のうちクランク軸線方向から見て前記チェーンガイドにおける基板の上部と重なった部位に、前記シリンダヘッドの前部からオイルを下方に流下させるオイル落とし穴が開口しており、
更に、前記シリンダブロック及びシリンダヘッドの前面に、前記オイル落とし穴から流れたオイルの流下通路を形成する上下長手のリブが、前記オイル落とし穴を挟んで前記シリンダヘッド及びシリンダブロックの外周側に位置しかつクランク軸線方向から見て前記チェーンガイドの基板と重なるようにして突設されている
という特徴を有している。
本願発明は請求項2の構成も含んでおり、この請求項2では、請求項1において、
前記リブの下端はクランク軸の側方まで延びており、前記リブの下端とクランク軸との間にオイルが流れる間隔が空いている
という構成になっている。
本願発明では、オイル落とし穴はチェーンガイドにおける基板の後ろに隠れているため、オイル落とし穴から流出したオイルがタイミングチェーンに垂れ落ちることはなくて、高速で周回するタイミングチェーンにオイルがかかることを防止又は著しく抑制できる。
従って、シリンダヘッドの構造が複雑化してボア間部の外側などに大きなオイル落とし穴を形成し難い場合であっても、タイミングチェーン配置空間でのオイルミストの発生を防止又は著しく抑制しつつ、オイルをカム室に滞留させることなく速やかにオイルパンに戻すことができる。その結果、ブローバイガスによるオイルの持ち去りを著しく抑制しつつ、オイルの循環を適切化することができる。
また、本願発明では、オイルの流下がリブによってガイドされるため、オイルの飛散防止効果を更に向上できる。特に、実施形態のようにスラント型の内燃機関に適用すると、リブによるオイル流下のガイド作用が高くなるため、オイルの飛散防止効果を一層向上させることができる利点がある。更に、リブはシリンダヘッド及びシリンダブロックに突設されているため、リブの補強効果により、シリンダヘッドの剛性(強度)を向上できる利点もある。
実施形態に係る内燃機関の正面図である。 図1の部分拡大図である。 チェーンガイドを分離して併記した状態の正面図である。 図1の IV-IV視断面図である。 (A)はシリンダヘッドの概略平面図、(B)は(A)のB−B視断面図で図3の VB-VB視断面図である。 (A)は図3のVIA-VIA 視断面図、(B1)はチューブを配置した状態での図3のVIB-VIB 視断面図、(B2)はオイルレベルゲージを配置した状態での図3のVIB-VIB 視断面図である。
(1).内燃機関の概要
次に、本願発明を自動車用内燃機関に具体化した実施形態を、図面に基づいて説明する。まず、内燃機関の概要を説明する。内燃機関の基本構成は従来と同様であり、図1に示すように、機関本体の基本要素として、シリンダブロック1と、その上面に固定されたシリンダヘッド2とを備えている。シリンダヘッド2の上面にはヘッドカバー3が固定されて、シリンダブロック1の下面にはオイルパン4が固定されている。
図6及び図4に示すように、シリンダヘッド2及びシリンダブロック1の前面には1つのフロントカバー5が重なっており、フロントカバー5は、多数本のボルトでシリンダブロック1及びシリンダヘッド2に固定されている。ヘッドカバー3の前端部は、フロントカバー5の上端面に上から重なっている。また、図4のとおり、オイルパン4の前部はシリンダブロック1の前方に少しはみ出しており、フロントカバー5は、オイルパン4の前向き張り出し部に上から重なっている。
シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の左右側部には、外壁(側壁)6a,6b,7a,7bが前向きに形成されている。図1〜3において、外壁6a,6b,7a,7bの前端面を平行斜線で表示している。従って、シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の平行斜線は断面の表示ではない。他方、図1においてオイルパン4の左右側部を平行斜線で表示しているが、これは断面の表示である。
敢えて述べるまでもないが、シリンダブロック1には複数のシリンダボアが形成されており、シリンダブロック1の下端部に形成した軸受け部に、クランク軸8がクランクキャップ9を介して回転自在に保持されている。図4に簡単に表示するように、クランク軸8の前端部はフロントカバー5の手前に突出しており、この突出した前端部にクランクプーリ10が固定されている。図4に符号10aで示すのは、補機駆動ベルトである。
図1に明示するように、本実施形態の内燃機関は、ボア軸心Oが鉛直線Vに対して若干の角度θ(15°程度)だけ傾斜したスラント型である。正確には、排気側面が下側を向くように傾斜している。
クランク軸8のうちシリンダブロック1とフロントカバー5との間の部位には、タイミングチェーン11が噛合した主動スプロケット(クランクスプロケット)12を固定している。他方、図5(A)に部分的に示すように、シリンダヘッド2の上面には、吸気用カム軸13と排気用カム軸14とがカムキャップ(図示せず)を介して回転自在に保持されており、これらカム軸13,14に固定された従動スプロケット(カムスプロケット)15,16に、タイミングチェーン11が噛合している。
本実施形態では、吸気用カム軸13と排気用カム軸14とはVVT装置(可変バルブタイミング装置)17,18を備えており、VVT装置17,18により、従動スプロケット15,16の回転位相に対してカム軸13,14の回転位相が進角したり遅角したりするように制御される。図1,2に示す符号19は、カム軸13,14の前端に設けたフランジである。
VVT装置17,18を備えていることにより、従動スプロケット15,16はシリンダヘッド2の前端から遠い位置に配置される傾向を呈している。
すなわち、シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の左右側部には外壁6a,6b,7a,7bを突設しており、従って、図6のとおり、シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の前面部には、左右の外壁6a,6b,7a,7bで挟まれた前向き凹所20が形成されているが、シリンダヘッド2にVVT装置17,18を設けていて、従動スプロケット15,16がシリンダヘッド2の前端から遠い位置に配置される傾向を呈していることから、タイミングチェーン11も、前向き凹所20の底面から前方にある程度離れて配置されている。
つまり、タイミングチェーン11と前向き凹所20の底面との間には、ある程度の寸法Eの間隔が空いているが、VVT装置17,18が存在することにより、隙間の寸法Eは大きくなっている。前向き凹所20には、補強用等のリブや、各種の部材を取り付けるためのボスなどが形成されている。
(2).チェーンのガイド手段
図1のとおり、タイミングチェーン11の周回路は、主動スプロケット12から従動スプロケット15,16に至る往路(弛み側)と、従動スプロケット15,16から主動スプロケット12に至る復路(張り側)とを有している。シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の吸気側面と排気側面との関係では、往路が吸気側に位置して、復路が排気側に位置している。
そして、シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の前向き凹所20には、タイミングチェーン11を往路において正面視で緩く曲がった状態に保持する往路用チェーンアーム22と、タイミングチェーン11を復路において正面視で緩く曲がった状態に保持する復路用チェーンガイド23とが配置されており、タイミングチェーン11は、往路用チェーンアーム22と復路用チェーンガイド23とによって、往路と復路との間隔を狭める姿勢に保持されている。往路用チェーンアーム22と復路用チェーンガイド23とはほぼ同じ上下長さであり、上端と下端との高さはほぼ一致している。請求項との関係では、復路用チェーンガイド23が請求項に記載したチェーンガイドになる。
タイミングチェーン11は、復路よりも往路の方が大きく曲がっている。往路用チェーンアーム22は可動式であり、その上端部を中心にして回動し得るように、シリンダヘッド2の前向き凹所20にボルト24で連結されている。そして、往路用チェーンアーム22の上下中途部に油圧式のテンショナ25が取付けられており、テンショナ25で往路用チェーンアーム22を加圧することにより、タイミングチェーン11を適切な張り状態に保持している。
図6に示すように、復路用チェーンガイド23は、基板26にガイド片27を前向き突設した構造であり、ガイド片27に、タイミングチェーン11のローラに重なるスライド部28設けている。従って、基板26は、シリンダヘッド2及びシリンダブロック1の前面とタイミングチェーン11との間に配置されている。
そして、復路用チェーンガイド23は固定式であり、基板26の上端部と下端部とに上下の張り出し部26a,26bを設けて、張り出し部26a,26bが、前向き凹所20に設けたボス29a,29bにボルト30で固定されている。
正面視において、基板26の上張り出し部26aはガイド片27を挟んで左側に位置し、基板26の下張り出し部26bはガイド片27を挟んで右側に位置しているが、これは、ガイド片27の曲がり態様との関係で、ボス29a,29bを設けるスペースが限定されるためである。
復路用チェーンガイド23の基板26のうち略上半分には、上張り出し部26aと一体化した状態で、ガイド片27の左側に(内側に)張り出した左庇部26cを設けており、基板26の右側部には、下張り出し部26bと一体化した状態で、ガイド片27の右側に(外側に)張り出した右庇部26dを全長に亘って設けている。
(3).レベルゲージ案内溝
シリンダヘッド2及びシリンダブロック1の前向き凹所20に、復路用チェーンガイド23の右庇部26dに向けて開口したレベルゲージ案内溝31を形成している。
タイミングチェーン11の復路は、シリンダヘッド2の前向き凹所20ではシリンダヘッド2の右外壁6bの近くを通っているため、レベルゲージ案内溝31のうちシリンダヘッド2の箇所は、前向き凹所20に形成されたメインリブ32とシリンダヘッド2の右外壁6bとで形成されている。メインリブ32は、シリンダヘッド2の上端まで延びている。メインリブ32は請求項に記載したリブに該当するもので、タイミングチェーン11の復路(張り側)の周回路の外側に位置している。
他方、シリンダブロック1の前向き凹所20では、タイミングチェーン11の復路は、下に向けてシリンダブロック1の右側壁7bとの間隔が広がっている。このため、レベルゲージ案内溝31のうちシリンダヘッド2の箇所は、前向き凹所20に形成されたメインリブ32と、その外側に位置した補助リブ33とによって形成されている。メインリブ32と補助リブ33は平行に延びており、それぞれシリンダブロック1の下端まで延びている。従って、メインリブ32及び補助リブ33の下端は、クランク軸8の側方に位置している。なお、補助リブ33は下ボス29bと一体化している。
図6では、レベルゲージ案内溝31は、その幅方向の大部分が復路用チェーンガイド23の右庇部26dで塞がれているが、図6の各分図に一点鎖線で示すように、レベルゲージ案内溝31をその全幅に亘って右庇部26dで塞いでもよい。
また、復路用チェーンガイド23の上端とシリンダヘッド2の上端との間に間隔が空いており、従って、レベルゲージ案内溝31の上端部は前向きに開口したままになっているが、復路用チェーンガイド23の右庇部26dをシリンダヘッド2の上端まで延長してもよい。同様に、復路用チェーンガイド23の下端とシリンダブロック1の下端の間に間隔が空いているが、復路用チェーンガイド23の右庇部26dをシリンダブロック1の下端まで延長してもよい。
図1に表示したヘッドカバー3には、明示してはいないが、レベルゲージ案内溝31に連通したオイルレベルゲージ挿入穴が、上下に貫通するように形成されている。そして、オイルレベルゲージ挿入穴の上端部に、オイルレベルゲージ34の把手部34aが嵌め込まれている。オイルレベルゲージ34は、一方方向に曲がるだけの単純なブレードタイプになっている。つまり、レベルゲージ案内溝31はタイミングチェーン11の復路用チェーンガイド23の形状に沿うように正面視で緩く曲がっているに過ぎないため、単純なブレードタイプであっても、撓み変形させながらレベルゲージ案内溝31に挿脱できる。
レベルゲージ案内溝31には、オイル交換に際してオイルを抜き取るチューブ35を挿入可能である。図1〜4では、便宜的にオイルレベルゲージ34とチューブ35との両方を表示しているが、実際に使用されるのはいずれか一方だけである。図6のうち(B)ではチューブ35を表示して、(C)ではオイルレベルゲージ34を表示している。
(4).オイル落とし通路
次に、シリンダヘッド2及びシリンダブロック1の前向き凹所20を利用したオイル落とし構造を説明する。図5(A)はシリンダヘッド2の大まかな平面図であり、シリンダヘッド2のうち周壁で囲われた内部には、カム軸13,14を回転自在に保持する中間軸受け部37が形成されており、カム軸13,14の潤滑等を行ったオイルは、中間軸受け部37で仕切られた上向き凹所38a,38b,38c・・の底面に流下していく。
前から数えて1番目の上向き凹所38aに流下したオイルは、シリンダヘッド2の前壁部2aに空けた横穴式の第1オイル落とし穴39から流下し、2番目の上向き凹所38bに流下したオイルは、上下長手の第2オイル落とし穴40からオイルパン4に向けて流下し、3番目の上向き凹所38cに流下したオイルは、上下長手の第3オイル落とし穴41からオイルパン4に向けて流下するというように、各上向き凹所38a,38b,38c・・に対応したオイル落とし穴を設けている。
第1オイル落とし穴39は、最も手前に位置したヘッドボルト挿通穴42の手前に形成されている。他方、他のオイル落とし穴40,41・・・は、シリンダヘッド2及びシリンダブロック1に貫通しており、ボア間部の左右外側の部位でかつヘッドボルト挿通穴42よりも内側に形成されている。なお、複数の凹所を連通させて、複数の凹所に流下したオイルを1つのオイル落とし穴に集めることも可能である。
図1〜3に明示するように、第1オイル落とし穴39は、復路用チェーンガイド23における基板26の上端部で隠れた部位で、かつ、メインリブ32よりもやや内側に寄った部位に開口している。図1〜3では、第1オイル落とし穴39を実線の網かけで表示しているが、これは、位置を明確化するための措置であり、実際には、第1オイル落とし穴39は復路用チェーンガイド23の後ろに位置していて見えない(本来なら点線で表示すべきであるが、位置を明確にするために実線の網かけで表示している。)。
第1オイル落とし穴39は、シリンダヘッド2の前壁部2aに貫通させただけの形態になっているが、第1上向き凹所38aの底面が復路用チェーンガイド23の上端よりも上に位置している場合は、シリンダボア軸線と平行な縦穴と、クランク軸線と平行な横穴とにより、L字形に形成したらよい(或いは、斜めに貫通させてもよい。)。
シリンダヘッド2及びシリンダブロック1のメインリブ32は、下方に行くに従って内側に寄っており、かつ、本実施形態では、排気側に倒れるようにスラントしている。このため、第1オイル落とし穴39から流れ落ちたオイルは、左右方向に広がることなく(拡散することなく)、メインリブ32を伝ってオイルパン4に向けて流下していく。従って、複数のリブを設けなくても、メインリブ32だけの簡単な構造により、オイルを拡散させずに流下させることができる(図6(A)に一点鎖線で示すように、メインリブ32の内側に別のリブ43を平行に設けることは可能である。)。
また、第1オイル落とし穴39もメインリブ32も復路用チェーンガイド23における基板26の後ろに隠れているため(復路用チェーンガイド23で手前から覆われているため)、オイルがタイミングチェーン11に掛かって飛散しミスト化することはない。従って、ミスト化したオイルがブローバイガスに乗って持ち去られることはなくて、オイルが無駄に消費されることを防止できる。
更に、メインリブ32の全長の大部分は、復路用チェーンガイド23の左庇部26cの後ろに隠れているため、自動車が前後方向に揺れても、オイルがタイミングチェーン11にかかることは殆どない。従って、自動車の走行によってタイミングチェーン11によるオイルの叩き現象が生じることもなくて、オイルのミスト化をフロントカバー5でしっかりと防止できる。
本実施形態のように、復路用チェーンガイド23が下向きとなるように内燃機関がスラントしていると、メインリブ32及び補助リブ33が存在しない場合でも、オイル落とし穴39から流出したオイルは、タイミングチェーン11に触れることなく外壁6b,7bを伝って流下する傾向を呈するため、オイルのミスト化を防止又は著しく抑制できる。
復路用チェーンガイド23の基板26と前向き凹所20の底面との間には間隔が空いているが、本実施形態は、前向き凹所20の空間を利用してレベルゲージ案内溝31を形成することにより、デッドスペースを有効利用したものであるため、シリンダヘッド2やシリンダブロック1の大型化をもたらすことなく、レベルゲージ案内溝31を形成できる。
そして、本実施形態では、メインリブ32は、レベルゲージ案内溝31を形成する要素と、オイルの拡散させることなく流下させるオイルガイドとしての要素とを兼用しているため、オイルレベル検出とオイル落としとの効果に優れた内燃機関において、その構造を簡単化できる利点がある。
メインリブ32及び補助リブ33はシリンダヘッド2及びシリンダブロック1に設けられているため、リブの補強効果により、シリンダヘッドの剛性(強度)を向上できる利点がある。
本願発明は、内燃機関に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 シリンダブロック
2 シリンダヘッド
3 ヘッドカバー
4 オイルパン
5 フロントカバー
6b,7b 右外壁
8 クランク軸
11 タイミングチェーン
12 主動スプロケット
13,14 カム軸
15,16 従動スプロケット
20 前向き凹所
22 往路用チェーンアーム
23 復路用チェーンガイド
26 基板
27 ガイド片
31 レベルゲージ案内溝
32 メインリブ
34 オイルレベルゲージ
39 第1オイル落とし穴

Claims (2)

  1. シリンダブロックとその上面に固定されたシリンダヘッド、及び、前記シリンダブロックとシリンダヘッドの前面を覆うフロントカバー、並びに、前記フロントカバーで囲われた空間に配置されたタイミングチェーンとを備えており、
    前記シリンダブロック及びシリンダヘッドとフロントカバーとの間に、前記タイミングチェーンのうちカム軸からクランク軸に戻る張り側の周回をガイドする上下長手のチェーンガイドが配置されている構成であって、
    前記チェーンガイドは、前記シリンダブロック及びシリンダヘッドの前面と前記タイミングチェーンの張り側との間に位置した上下長手の基板を有しており、
    前記シリンダヘッドの前面のうちクランク軸線方向から見て前記チェーンガイドにおける基板の上部と重なった部位に、前記シリンダヘッドの前部からオイルを下方に流下させるオイル落とし穴が開口しており、
    更に、前記シリンダブロック及びシリンダヘッドの前面に、前記オイル落とし穴から流れたオイルの流下通路を形成する上下長手のリブが、前記オイル落とし穴を挟んで前記シリンダヘッド及びシリンダブロックの外周側に位置しかつクランク軸線方向から見て前記チェーンガイドの基板と重なるようにして突設されている、
    内燃機関。
  2. 前記リブの下端はクランク軸の側方まで延びており、前記リブの下端とクランク軸との間にオイルが流れる間隔が空いている、
    請求項1に記載した内燃機関。
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