以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面には、図示と理解のしやすさの便宜上、サイズ及び縮尺等が実物のそれらから適宜変更されている箇所が含まれうる。
[第1実施形態]
まず、本実施形態における処理対象の包装袋について説明する。
図1は、包装袋100の一例を示す平面図である。包装袋100は複数の収容室を有し、図1に示す例では2つの収容室(すなわち第1収容室101及び第2収容室102)が形成されている。包装袋100のうち隣接して設けられる第1収容室101及び第2収容室102の間には中仕切り部104が形成されている。
包装袋100の両側部103、中仕切り部104及び底部106では、包装袋100の表面(すなわち第1側面111)及び裏面(すなわち第2側面112)が一体的に構成されており、表裏面間においてスペースが形成されていない。一方、第1収容室101及び第2収容室102は、包装袋100の表面と裏面との間に形成されるスペースであり、側部103、中仕切り部104及び底部106によって区画されている。
第1収容室101及び第2収容室102の各々の上端部には袋口105が形成されている。袋口105は包装袋100の内部と外部とを連通し、袋口105を介して第1収容室101及び第2収容室102に内容物を投入することが可能となっている。
次に、図1に示す包装袋100に内容物を封入する袋詰め包装機について説明する。
図2は、袋詰め包装機10の一例を示す平面図である。
袋詰め包装機10は、架台12上に設けられる円盤状の搬送体14と、搬送体14の周囲に配置されるコンベアマガジン16、第1投入部17、第2投入部18、第1シール装置19及び第2シール装置20等の機器とを備える。
搬送体14は、中心軸周りで回転移動可能に設けられており、図示しない回転駆動装置により駆動されて間欠的に軸回転する。図2に示す矢印は、搬送体14の軸回転の方向を示す。
搬送体14の外周部にはグリッパー等によって構成される複数の支持部が固定的に設けられ、各支持部は搬送体14とともに回転移動する。本実施形態の袋詰め包装機10は所謂ダブル型の搬送方式を採用し、搬送体14は、複数の支持部(本実施形態では2つの支持部)を、複数のステーションA1〜A10の各々において順次停止させるように間欠的に移動させる。複数のステーションA1〜A10の各々では、1回の間欠的な停止期間において、2以上の支持部(本実施形態では2つの支持部)が停止する。1つのステーションにおいて複数の包装袋100(本実施形態では2つの包装袋100)が処理を受けられるように、複数の支持部(本実施形態では2つの支持部)が並んだ状態で搬送体14に設けられている。このように、各ステーションで一度に複数の包装袋100の処理が可能なマルチ型(本実施形態ではダブル型)の袋詰め包装機10は優れた包装能力を示す。
図2に示す例では、ステーションA1(すなわち給袋ステーション)において、支持部に包装袋100が供給され、当該支持部によって包装袋100が支持される。すなわち、ステーションA1には給袋装置(後述の図12の符合「81」参照)が設けられ、コンベアマガジン16に貯留された包装袋100が一枚ずつ給袋装置によって取り出されて各支持部に渡される。
なお給袋装置は、ステーションA1において、包装袋100の上縁部を把持した状態で、当該包装袋100を支持部に渡す。このように包装袋100の上端縁を掴むことにより、包装袋100の撓みが発生しにくく、包装袋100を安定的に支持部に供給することが可能である。その一方で、包装袋100の上端縁部を給袋装置が掴む構成では、通常は、包装袋100を受け渡す際に給袋装置が支持部に干渉するが、後述の本実施形態の袋詰め包装機10によれば、そのような干渉を回避することができる。
ステーションA2では印字処理が行われ、包装袋100に所望の文字等が印字される。ステーションA3では印字検査処理が行われ、包装袋100の印字状態の適否が認定される。
ステーションA4では開口処理が行われ、包装袋100の第1収容室101及び第2収容室102の袋口105が開口される。袋口105の開口は任意の方法で行うことができる。典型的には、吸盤等の一対の吸着手段によって包装袋100の袋面(すなわち第1側面111及び第2側面112)の各々を保持した状態で、相互に離反するように一対の吸着手段を移動させることにより、第1収容室101及び第2収容室102の各々の袋口105を開口することができる。この袋口105の開口処理において、包装袋100の両側部103は、支持部によって互いに近づく方向に移動させられる。
ステーションA5では固形物投入処理が行われ、袋口105を介して第1投入部17から第1収容室101及び第2収容室102に固形状の内容物が投入される。固形状の内容物を投入する第1投入部17は、例えばファンネル(ホッパー)を有することができる。ステーションA6では液状物投入処理が行われ、袋口105を介して第2投入部18から第1収容室101及び第2収容室102に液状の内容物が投入される。液状の内容物を投入する第2投入部18は、例えば液体充填ノズルを有することができる。このように第1投入部17及び第2投入部18の各々が、第1収容室101及び第2収容室102の各々の袋口105を介し、第1収容室101及び第2収容室102の各々に内容物を投入する。
なお、投入部の数や内容物の種類は特に限定されない。例えば、単一の投入部のみが設けられてもよいし、3以上の投入部が設けられてもよい。また、固形状内容物及び液状内容物に加えて、或いは代わりに、気体状内容物、ゲル状内容物、或いは複数種類の状態の内容物の混合物等が、投入部を介して第1収容室101及び第2収容室102の各々に収容されてもよい。
ステーションA7では特に処理は行われず、包装袋100は後段のステーションA8に搬送される。ステーションA8(すなわちシールステーション)では第1シール処理が行われ、第1収容室101及び第2収容室102の各々の袋口105が第1シール装置19によって熱圧着されて閉じられる。ステーションA9(すなわちシールステーション)では第2シール処理が行われ、第2シール装置20によって第1収容室101及び第2収容室102の各々の袋口105の更なる熱圧着が行われる。このように、支持部によって支持される包装袋100の第1収容室101及び第2収容室102の各々の袋口105をシールする第1シール装置19及び第2シール装置20が、給袋装置から支持部に包装袋100を渡す位置(すなわちステーションA1)及びステーションA2〜A7よりも後段に設けられている。
上述の第1シール処理及び第2シール処理は任意の方法で行うことができる。典型的には、第1シール装置19及び第2シール装置20は、包装袋100の袋口105を緊張させた状態で、包装袋100のうちのシール予定部に対し、熱板により構成されるシール部(後述の図16及び図17の符合「143」及び「144」参照)を押し当てることで袋口105をシールすることができる。袋口105の緊張状態は任意の方法で実現することができる。例えば、包装袋100の両側部103を側方支持部(後述の図5等の第1側方支持部61及び第2側方支持部62参照)により把持した状態で、お互いに離間する方向(すなわち包装袋100の幅方向)に当該側方支持部を移動させることによって、そのような緊張状態を作り出せる。
ステーションA10では冷却放出処理が行われ、包装袋100のうち熱圧着された袋口105の部分が冷却される。またステーションA10では、包装袋100が支持部から解放され、図示しないコンベア上に包装袋100が落下させられ、当該コンベアによって包装袋100が後段の装置に送られる。ステーションA10において支持が解放される包装袋100は、第1収容室101及び第2収容室102に内容物が投入され且つ袋口105がシールされた製品袋である。なお、ステーションA10において、支持部60による包装袋100の支持を解放させる機構は、任意の機構によって実現可能であり、例えばカム及びカムフォロアの組み合わせを有する機構によって実現可能である。
なお図2には、ステーションA1〜A10で行われる処理に必要な機器の一部のみが図示されている。例えば、ステーションA1では、図示しない給袋装置によって、コンベアマガジン16から包装袋100が一枚ずつ取り出され、搬送体14に設けられる支持部に渡される。またステーションA2及びステーションA3には図示しない印字装置及び印字検査装置が設けられている。またステーションA4には図示しない開口装置が設けられ、ステーションA10には図示しない冷却装置及び放出装置が設けられている。
なお、不良が生じた包装袋100(以下、「不良袋」とも呼ぶ)は、良好な包装袋100を放出する箇所以外の箇所(例えばステーションA4〜A9のいずれか)で袋詰め包装機10外へ排出される。
次に、搬送体14に設けられる支持部について説明する。
図3は、支持部60及び支持駆動装置66の機能構成を示すブロック図である。
搬送体14に固定的に設けられる複数の支持部60の各々は、包装袋100の両側部103を支持するための側方支持部(後述の図5等に示す「第1側方支持部61」及び「第2側方支持部62」参照)と、包装袋100の中仕切り部104を支持するための中間支持部63と、を有する。
一方、支持駆動装置66は、支持部60を駆動し、支持部60による包装袋100の支持及び不支持を切り替える装置である。この支持駆動装置66は、側方支持部61、62を駆動する側方支持駆動部67と、中間支持部63を駆動する中間支持駆動部68と、を有する。
支持部60及び支持駆動装置66は任意のデバイスによって構成可能であり、例えば中間支持部63及び中間支持駆動部68の典型例については図4〜図17を参照して後述する。一方、側方支持部61、62及び側方支持駆動部67は公知のデバイスによって構成可能であり、例えば、包装袋100の側部103を把持可能なグリッパーによって側方支持部61、62を構成し、そのようなグリッパーの把持及び非把持の動作を切り換え可能な機構によって側方支持駆動部67を構成することができる。一例として、特開平6−156440号公報に開示されているような袋把持装置によって側方支持部61、62及び側方支持駆動部67を構成することができる。すなわち、固定部及び可動部を有するチャックによって側方支持部61、62を構成し、ばね等の弾性部材によりチャックの可動部を固定部に向かって付勢しつつ、リンク機構を介して可動部を固定部から離間させることが可能な装置によって側方支持駆動部67を構成することができる。
例えば上述のステーションA4で開口処理が行われる際には、包装袋100の両側部103を側方支持部61、62によって支持しつつ包装袋100の中仕切り部104を中間支持部63によって支持した状態で、側方支持部61、62を移動させて両側部103が相互に近づけられる。これにより、第1収容室101及び第2収容室102の各々の袋口105はスムーズに開口される。
次に、支持部60及び支持駆動装置66の詳細な構成例を説明する。
図4は、主として中間支持部63及び中間支持駆動部68の構成例を示す側面図である。なお図4には、理解を容易にするため、断面状態が描かれた部材が含まれる。図5は、側方支持部(第1側方支持部61及び第2側方支持部62)及び中間支持部63の構成例を示す平面図であり、主として、台座23に固定されている部材が示されている。図6は、側方支持部(第1側方支持部61及び第2側方支持部62)及び中間支持部63の構成例を示す平面図であり、主として、搬送体14に固定されている部材が示されている。なお、図4には、1組の中間支持部63及び中間支持部63が示されている。また図5及び図6には、上述のステーションA10、ステーションA1及びステーションA2の近傍の構成のみが簡略的に示されている。
円盤状の搬送体14の中心部には、センター軸を構成する固定軸22が設けられており、固定軸22の周囲を取り囲むようにして回転軸21が設けられている。固定軸22は軸回転不能な部材として設けられるのに対し、回転軸21は固定軸22の周りで軸回転可能な部材として設けられている。搬送体14は、固定具21aを介して回転軸21に固定的に取り付けられており、図示しない回転駆動装置により回転駆動される回転軸21とともに軸回転する。具体的には、搬送体14は、回転軸21とともに間欠的に回転移動し、移動動作及び停止動作を繰り返し行う。
固定軸22には固定具22aを介して台座23が固定されている。台座23は、搬送体14の上方において水平方向に延在し、回転しない。台座23を固定するためのスタンド80は、架台12上に設置されている。台座23上にはエアシリンダ24が載置されており、このエアシリンダ24のシリンダ軸25の先端には第1受け部材26が取り付けられている。第1受け部材26は、シリンダ軸25の伸縮量に応じて、水平方向位置(すなわち第1方向D1に関する位置)を変える。
ここでいう第1方向D1は、搬送体14が延在する水平方向であって、特に搬送体14の回転軸である回転軸21を基準とした径方向(すなわち放射方向)を指す。また以下の説明において、径方向外側とは図4の左側を意味し、径方向内側とは図4の右側を意味する。なお、後述のように、支持部(すなわち第1側方支持部61、第2側方支持部62及び中間支持部63)により支持された包装袋100の厚み方向は、第1方向D1と一致する。
台座23の下面にはクッション受け台58が取り付けられており、クッション受け台58の先端にはクッション28が取り付けられている。クッション受け台58は、台座23から、鉛直方向下方及び径方向外側(図4の左側)に向かって延在する。また台座23の下面には、後述のカムフォロア37を案内するための第1カム27が取り付けられている。第1カム27は、台座23から鉛直方向下方に向かって延在する。
一方、搬送体14上には土台31が固定されている。土台31の上面にはレール32が固定されており、土台31の下面にはブロック支持部材45が取り付けられている。レール32上にはスライドプレート33が配置され、スライドプレート33はレール32上を第1方向D1へ摺動自在に設けられている。スライドプレート33には軸受台35が取り付けられており、軸受台35にはフォロア軸36を介してカムフォロア37が取り付けられている。
スライドプレート33とレール32との間には、圧縮ばね34が配置されている。圧縮ばね34は、径方向内側向き(すなわち図4の右方向)にスライドプレート33を付勢するとともに、径方向外側向き(すなわち図4の左方向)にレール32を付勢する。この圧縮ばね34の付勢力は、スライドプレート33、軸受台35及びフォロア軸36を介してカムフォロア37に作用し、カムフォロア37を第1カム27に押し当てるための力として利用される。
カムフォロア37は、第1カム27に当接し、第1カム27に案内されて第1方向D1に関する位置が決められる。カムフォロア37は、フォロア軸36、軸受台35、スライドプレート33及び揺動軸38を介して揺動レバー43と一体的に設けられている。また揺動レバー43には外側把持部材47が固定的設けられている。したがって、カムフォロア37の第1方向D1への移動に応じて、外側把持部材47の第1方向D1に関する位置が変動し、中間支持部63を構成する内側把持部材46及び外側把持部材47の間隔が変わる。これにより、内側把持部材46及び外側把持部材47による包装袋100の把持状態も変わる。
スライドプレート33の上面には第2受け部材39が設けられており、第2受け部材39はスライドプレート33から鉛直方向上方に向かって延在する。第2受け部材39には貫通孔39aが形成されており、第1方向D1に延在するガイド軸42がこの貫通孔39aを貫通するようにして設けられている。ガイド軸42の一端部(図4の右側端部)、特に第2受け部材39よりも径方向内側(図4の右側)には、ストッパー40が設けられている。一方、ガイド軸42の他端部(図4の左側端部)は揺動レバー43に固定されている。ストッパー40は、貫通孔39aの径よりも大きな径方向サイズを有し、第2受け部材39と当接することでガイド軸42の第1方向D1(特に径方向外側(図4の左側))への移動、揺動レバー43の揺動、及び当て部材44の移動を規制するストッパーとして機能する。
ガイド軸42は第1付勢ばね41に挿入されている。第1付勢ばね41は、ガイド軸42の他端部に取り付けられた張出部と第2受け部材39との間において圧縮状態で配置されており、揺動レバー43及び第2受け部材39を相互に離間させる方向へ、揺動レバー43及び第2受け部材39に付勢力を加える。
またスライドプレート33の上面には、揺動軸38を介して揺動レバー43が設けられており、揺動レバー43には外側把持部材47が連結されている。揺動レバー43は、搬送体14とともに回転移動可能に設けられ、且つ、揺動軸38を中心に揺動可能に設けられている。昇降駆動部70(すなわちエアシリンダ24、シリンダ軸25及び第1受け部材26)は、揺動レバー43を揺動させることができる。昇降駆動部70が揺動レバー43を揺動させることで、外側把持部材47を第2方向D2へ移動させることができる。
ここでいう第2方向D2は、鉛直方向成分を含む方向であり、揺動レバー43の揺動によって外側把持部材47が移動する方向を指す。本実施形態のように、揺動軸38を中心に揺動レバー43が回転する構造の場合、外側把持部材47は揺動軸38を中心とした円弧軌道を描くように移動することができる。
揺動レバー43の頂部を形成する一端部には当て部材44が設けられている。当て部材44は、揺動レバー43に固定されており、揺動レバー43とともに揺動する。また揺動レバー43は、水平延在部74、垂直延在部75及びオーバーラップ部76を有する。オーバーラップ部76の一端部(図4の右側端部)には垂直延在部75が取り付けられている。一方、オーバーラップ部76の他端部(図1の左側端部)には、外側把持部材47が設けられるとともに外側開閉部材48が設けられている。オーバーラップ部76は、上述のステーションA8及びステーションA9(図2参照)において、第1シール装置19及び第2シール装置20(特に包装袋100に押し当てられて袋口105をシールするシール部(図16及び図17の符合「143」及び「144」参照))よりも鉛直方向下方において延在し、鉛直方向に関して第1シール装置19及び第2シール装置20と重なる位置に配置される。
またブロック支持部材45は、垂直延在部77及びオーバーラップ部78を有する。ブロック支持部材45のオーバーラップ部78も、揺動レバー43のオーバーラップ部76と同様に、ステーションA8及びステーションA9において、第1シール装置19及び第2シール装置20(特にシール部)よりも鉛直方向下方において延在し、鉛直方向に関して第1シール装置19及び第2シール装置20と重なる位置に配置される。
ブロック支持部材45の一端部(すなわち図4の右側端部)は土台31に対して固定的に取り付けられ、ブロック支持部材45の他端部(すなわち図4の左側端部)はブロック52の上面に対して固定的に取り付けられている。またブロック52の上面には内側把持部材46が固定的に取り付けられている。このように内側把持部材46は、ブロック52、ブロック支持部材45及び土台31を介して搬送体14に対して固定的に設けられている。そのため内側把持部材46は、搬送体14とともに回転移動するが、第1方向D1(すなわち図4の左右方向)に関しては移動せず固定されている。
ブロック52の内部には、第2付勢ばね51を収容する孔が形成されている。ブロック52には、内部の孔と外部とを連通する長孔部55及び突出口59が形成されている。第1方向D1に延在する摺動軸50は、ブロック52内の孔において延在するとともに、突出口59から外部に突出する。ブロック52は、摺動軸50を、包装袋100の厚み方向(すなわち第1方向D1)に進退自在な状態で支持する。したがって、ブロック52に対して固定的に設けられる内側把持部材46は、ブロック52と別体として設けられる摺動軸50とは固定的には連結されていない。
摺動軸50の一端部(すなわち図4の右側端部)には第3受け部材54が一体的に設けられている。第3受け部材54は、鉛直方向下方に延在し、長孔部55を介してブロック52内の孔から外部に向かって突出する。第3受け部材54は摺動軸50とともに第1方向D1へ移動する。第3受け部材54は、ブロック52内の孔に配置された第2付勢ばね51によって付勢され、径方向内側向き(すなわち図4の右側方向)に第2付勢ばね51から付勢力を受ける。第3受け部材54には受け部材53が固定されており、受け部材53は第3受け部材54を介して摺動軸50に固定されている。受け部材53は、図4の右側から左側に向かって押し込み部材(後述の図16及び図17の符合「133」参照)から力を受けることで、第2付勢ばね51の付勢力に抗して移動し、第3受け部材54、摺動軸50及び内側開閉部材49を図4の左側に移動させる。すなわち、内側開閉部材49、摺動軸50、第3受け部材54及び受け部材53によって、第1方向D1へ一体的に移動する中間移動体56が構成される。この中間移動体56が外側開閉部材48を径方向外側(図4の左側)に向かって移動させる場合にも、外側把持部材47は径方向外側に移動させられる。
上述の構成を有する袋詰め包装機10において、中間支持部63は、包装袋100の中仕切り部104を相互間で挟んで支持する内側把持部材46及び外側把持部材47を有する。すなわち包装袋100の中仕切り部104は、内側把持部材46及び外側把持部材47によって把持される。内側把持部材46は、包装袋100の両側部103間に延在する2つの側面のうち、搬送体14に近い側の第1側面111に当接する。外側把持部材47は、搬送体14から遠い側の第2側面112に当接する。
なお、後述の図16及び図17に示すように、包装袋100の中仕切り部104のうち、中間支持部63(すなわち内側把持部材46及び外側把持部材47)によって支持される部分の位置は、シール装置(すなわち第1シール装置19及び第2シール装置20)によってシールされる部分の位置よりも下方にある。すなわち、中仕切り部104のうち、袋口105付近に設定される包装袋100の上縁近傍のシール予定部よりも高さ方向(鉛直方向)に関して下方の部分が、内側把持部材46及び外側把持部材47によって把持される。
そして中間支持駆動部68は、第1進退駆動部69及び昇降駆動部70を有する。第1進退駆動部69は、第2側面112に対して離間及び近接する水平方向成分を含む第1方向D1へ、外側把持部材47を移動させる。具体的には第1進退駆動部69は、例えば、第1カム27、カムフォロア37、フォロア軸36、軸受台35、スライドプレート33、揺動軸38及び揺動レバー43を含む。一方、昇降駆動部70は、鉛直方向成分を含む第2方向D2へ外側把持部材47を移動させる。すなわち昇降駆動部70は、ステーションA1において包装袋100が給袋装置から支持部60(すなわち第1側方支持部61、第2側方支持部62及び中間支持部63)に渡される際に、給袋装置よりも上方に外側把持部材47を移動させる。具体的には、昇降駆動部70は、エアシリンダ24(シリンダ軸25を含む)及び第1受け部材26を有する。
[中間支持駆動部68及び中間支持部63の作動メカニズム]
次に、上述の袋詰め包装機10(特に中間支持駆動部68及び中間支持部63)の作動メカニズムについて説明する。
図7〜図10は、袋詰め包装機10の作動メカニズムを説明するための平面図である。図11〜図15は、袋詰め包装機10の作動メカニズムを説明するための側面図である。なお図7〜図15は、理解を容易にするため、説明に関連する部材のみが抜粋されて示されている。
<第1の状態>
まず図7及び図11を参照して、第1の状態を説明する。
第1の状態では、対象の支持部60(すなわち第1側方支持部61、第2側方支持部62及び中間支持部63)がステーションA10からステーションA1に移動してきた際に、カムフォロア37が、第1カム27に当接することで搬送体14の径方向外側に押し出される。このとき圧縮ばね34は、スライドプレート33とレール32との間で圧縮される。これにより、カムフォロア37、フォロア軸36、軸受台35、スライドプレート33、揺動軸38、揺動レバー43及び外側把持部材47が径方向外側(図11の左側)に移動し、外側把持部材47と内側把持部材46との間にスペースが形成される。
なおこの第1の状態では、揺動レバー43は揺動せず、揺動レバー43に固定される外側把持部材47は上方へ移動していない。また外側開閉部材48は、揺動レバー43とともに径方向外側に移動し、外側開閉部材48と内側開閉部材49との間にスペースが形成される。
また第1の状態は、ステーションA10において包装袋100を放出した直後の状態であるため、支持部60にはまだ新たな包装袋100が供給されていない。
<第2の状態>
次に、図8及び図12を参照して、上述の第1の状態後の第2の状態を説明する。
第2の状態では、エアシリンダ24を作動させて、シリンダ軸25を縮めて本体からのシリンダ軸25の突出量を低減し、第1受け部材26は当て部材44に接触した状態で径方向内側に移動させられ、当て部材44も径方向内側に移動する。これにより、揺動レバー43が揺動軸38を中心に第2方向D2へ揺動し、揺動レバー43の先端近傍に設けられた外側把持部材47及び外側開閉部材48が鉛直方向上方へ移動する。これにより、揺動レバー43、外側把持部材47及び外側開閉部材48の全体は、包装袋100の供給位置から退避し、給袋装置81との干渉を回避することができる。なお、この間、搬送体14は停止している。また当て部材44がクッション28に接触することで、揺動レバー43が過度に揺動することが防がれている。
このように、揺動レバー43は、内側把持部材46及び外側把持部材47が相互に離間し且つ外側開閉部材48及び内側開閉部材49が相互に離間した状態で揺動する。したがって、内側把持部材46及び外側把持部材47の把持面や外側開閉部材48及び内側開閉部材49の把持面がゴムなどの柔らかい材質で構成されていても、揺動レバー43の揺動時にはこれらの把持面は相互に接触していないので擦られない。したがって、これらの把持面の破損や摩擦を生じさせず、スムーズに、揺動レバー43を揺動させることができる。なお第2の状態では、揺動レバー43は第1付勢ばね41の付勢力に抗して揺動し、第1付勢ばね41は圧縮された状態となる。
そして、揺動レバー43、外側把持部材47及び外側開閉部材48の全体が包装袋100の供給位置から退避した後に、給袋装置81が支持部60(すなわち第1側方支持部61、第2側方支持部62及び中間支持部63)に包装袋100を供給する。具体的には、第1側方支持部61及び第2側方支持部62の各々は、給袋装置81を介して供給された包装袋100の両側部103を把持する。
なお、給袋装置81によって支持部60に供給された包装袋100は内側把持部材46に当接した状態で配置されるが、外側把持部材47は供給位置から退避した位置に配置されている。そのため、上述の第2の状態では、側方支持部61、62によって包装袋100の両側部103が支持されているが、包装袋100の中仕切り部104は中間支持部63によって未だ支持されていない。
<第3の状態>
次に、図9及び図13を参照して、上述の第2の状態後の第3の状態を説明する。
第3の状態は、主として支持部60(すなわち第1側方支持部61、第2側方支持部62及び63)がステーションA1からステーションA2に移動する間の状態となる。この第3の状態では、搬送体14が回転することで、当て部材44は第1受け部材26上から固定ガイド部材57上に移動する。当て部材44は、第1付勢ばね41によって固定ガイド部材57に向かって付勢され、固定ガイド部材57に当接した状態で移動する。
固定ガイド部材57は、支持部60がステーションA1からステーションA2に移動する間の当て部材44の移動軌道に沿って配置される。固定ガイド部材57の一端部(図8及び図9の左側端部)は、第2の状態における第1受け部材26と連続する位置に配置されている。これにより、支持部60がステーションA1からステーションA2に向かって移動する際に、当て部材44は、第1受け部材26上から固定ガイド部材57上にスムーズに移行することができる。
また固定ガイド部材57は、搬送体14の回転移動に伴って、揺動レバー43の先端部に設けられた外側把持部材47及び外側開閉部材48が緩やかに徐々に鉛直方向下方に移動することができるような形状を有する。すなわち支持部60がステーションA1からステーションA2に向かって移動するに従って、揺動レバー43の揺動の支点となる揺動軸38に対する固定ガイド部材57の相対的な位置が径方向内側から径方向外側に向かって徐々に移動するように、固定ガイド部材57の配置が決められる。これにより、揺動レバー43、外側把持部材47及び外側開閉部材48が急激に鉛直方向下方に揺動することを防いで、揺動レバー43、外側把持部材47及び外側開閉部材48を上述の第1の状態(図7及び図11参照)に徐々に戻すことができる。
一方、カムフォロア37は第1カム27上を移動する。このとき、第1カム27は第1方向D1に関するカムフォロア37の位置を調整し、外側把持部材47及び外側開閉部材48の第1方向D1に関する位置をコントロールする。すなわち、揺動レバー43が鉛直方向下方に向かって揺動するのに伴って、外側把持部材47が内側把持部材46に接近するとともに外側開閉部材48が内側開閉部材49に接近する。このとき、外側把持部材47及び外側開閉部材48のそれぞれが内側把持部材46及び内側開閉部材49から離れた位置を通過するように、外側把持部材47及び外側開閉部材48の第1方向D1に関する位置がコントロールされる。これにより、外側把持部材47と内側把持部材46とが干渉せず、且つ、外側開閉部材48と内側開閉部材49とが干渉しない。このように第3の状態において、カムフォロア37が第1カム27に当接している間は、外側把持部材47は内側把持部材46に接触せず、また外側開閉部材48は内側開閉部材49に接触しない。
なおステーションA1に設けられているエアシリンダ24のシリンダ軸25は、図9に示すように、ステーションA1に移動してくる次の支持部60(特に当て部材44)のために、上述の第2の状態から伸長され、第1の状態(図7参照)に戻される。
<第4の状態>
次に、図10及び図14を参照して、上述の第3の状態後の第4の状態を説明する。
第4の状態は、主として支持部60が、ステーションA2に至る直前から、開口ステーションA4に至る直前までの状態となる。この第4の状態では、搬送体14が回転して支持部60がステーションA2にある程度近づいた際に、ストッパー40が第2受け部材39に当接し、揺動レバー43の揺動(すなわち傾き)が制限され、当て部材44が固定ガイド部材57から離間して、当て部材44が固定ガイド部材57に当接していない状態となる。
一方、カムフォロア37は第1カム27に当接した状態で第1カム27により第1方向D1の位置が決められており、内側把持部材46と外側把持部材47との間及び外側開閉部材48と内側開閉部材49との間にはスペースが形成されている。
したがって、外側把持部材47は内側把持部材46及び包装袋100に対して対向し且つ離間する位置に配置され、また外側開閉部材48は内側開閉部材49に対して対向し且つ離間する位置に配置される。このように第4の状態では、中間支持部63(すなわち内側把持部材46及び内側開閉部材49)によって包装袋100の中仕切り部104は支持されていない。ただし、側方支持部61、62によって包装袋100の両側部103が支持されている。
<第5の状態>
次に、図15を参照して、上述の第4の状態後の第5の状態を説明する。
第5の状態は、主として支持部60が、ステーションA4に至る直前から、開口処理が開口ステーションA4に至るまでの状態となる。この第5の状態では、カムフォロア37は第1カム27から離間する。これにより、圧縮ばね34の付勢力によってスライドプレート33が径方向内側(図15の右側)に押圧され、スライドプレート33、軸受台35、フォロア軸36及びカムフォロア37が径方向内側に移動する。このスライドプレート33の移動に伴って、スライドプレート33に固定されている揺動軸38、揺動レバー43、外側把持部材47及び外側開閉部材48も径方向内側に移動する。これにより、外側把持部材47は内側把持部材46を押圧するとともに、外側開閉部材48が内側開閉部材49に接触する。すなわち、包装袋100の中仕切り部104が外側把持部材47及び内側把持部材46により挟まれて支持される。
なお、外側把持部材47の第1方向D1に関する位置は内側把持部材46によって決められる。内側把持部材46が外側把持部材47の第1方向D1に関する位置を決めることによって、外側把持部材47に固定されている他の部材(すなわち揺動レバー43、揺動軸38、スライドプレート33、軸受台35、フォロア軸36及びカムフォロア37)の第1方向D1に関する位置も決められる。したがって、カムフォロア37が第1カム27に接触していなくても、カムフォロア37は所定の位置に配置される。
上述の第1の状態〜第5の状態を経ることによって、包装袋100がステーションA4において開口処理を受ける際には、両側部103が側方支持部61、62により支持され、且つ、中仕切り部104が中間支持部63により支持された状態となる。
特に、図12に示すように、揺動レバー43及び外側把持部材47が供給位置から退避した状態で包装袋100が供給されるため、揺動レバー43及び外側把持部材47が給袋装置81と干渉することを確実に防ぐことができる。また、包装袋100の中仕切り部104を中間支持部63によって支持するために外側把持部材47が鉛直方向下方に移動する際には、外側把持部材47が包装袋100から離間した状態が維持される。そして、外側把持部材47と包装袋100との間にスペースが形成され且つ外側把持部材47が包装袋100(特に第2側面112)と対向した状態で、包装袋100の第2側面112に対してほぼ垂直を成す方向である第1方向D1(すなわち径方向内側方向)に外側把持部材47が移動し、外側把持部材47が包装袋100に接触する。これにより、外側把持部材47が包装袋100(特に第2側面112)と擦れることを防ぐことができ、包装袋100に皺が生じたり、外側把持部材47の把持面(例えばゴム等)に破損が生じたりすることを回避できる。
以上説明したように本実施形態の袋詰め包装方法によれば、複数の収容室(すなわち第1収容室101及び第2収容室102)を有する包装袋100を、搬送体14とともに移動する支持部60に対し、給袋装置81から渡す工程と、包装袋100の両側部103を、側方支持部61、62によって支持する工程と、包装袋100のうち隣接して設けられる収容室(すなわち第1収容室101及び第2収容室102)間の中仕切り部104を中間支持部63によって支持する工程とが行われる。中仕切り部104を支持する工程では、内側把持部材46が搬送体14に近い側の第1側面111に当接し、外側把持部材47が搬送体14から遠い側の第2側面112に当接し、内側把持部材46及び外側把持部材47が中仕切り部104を挟み込むことで中仕切り部104が支持される。そして、包装袋100を給袋装置81から支持部60に渡す工程では、外側把持部材47が給袋装置81よりも上方に配置された状態で、包装袋100が給袋装置81から支持部60に渡される。また第1進退駆動部69によって、第1方向D1のうち第2側面112から離間する方向へ外側把持部材47を移動させ、その後、昇降駆動部70によって、第2方向D2のうち上方へ外側把持部材47を移動させることで、外側把持部材47が給袋装置81よりも上方に配置される。また昇降駆動部70によって、給袋装置81よりも上方に配置された外側把持部材47を第2方向D2のうち下方へ移動させ、第2側面112から離間する位置に外側把持部材47を配置し、その後、第1進退駆動部69によって、第1方向D1のうち第2側面112に近接する方向へ外側把持部材47を移動させることで、第2側面112に外側把持部材47を当接させることができる。
[第2実施形態]
本実施形態において上述の第1実施形態と同一又は類似の要素には同一の符合を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態では、図16及び図17を参照し、不良が生じた包装袋100の排出手法の一例を説明する。
図16は、ステーションA8(第1シール工程)における袋詰め包装機10の構成例(第6の状態)を説明する図である。図17は、ステーションA8(第1シール工程)における袋詰め包装機10の構成例(第7の状態)を説明する図である。
本実施形態では、ステーションA8(第1シール工程)において不良袋の排出が行われる。すなわち、不良が生じている包装袋100がステーションA8に搬送されてきた際に、第1シール工程が行われる前に、支持部60(すなわち第1側方支持部61、第2側方支持部62及び中間支持部63)による包装袋100の支持が解除され、不良袋が排出される。
そのような不良袋の排出を行うために本実施形態は、第2進退駆動部72が設けられている。第2進退駆動部72は、架台12上に固定されたエアシリンダ130と、エアシリンダ130のエアシリンダ軸131の先端に取り付けられたプレート132と、プレート132に取り付けられた押圧板133とを有する。
エアシリンダ軸131は、第1方向D1に伸縮可能に設けられている。プレート132の一端部(すなわち図16及び図17の下方端部)はエアシリンダ軸131の先端部に固定されており、プレート132の他端部(すなわち図16及び図17の上方端部)には押圧板133が固定されている。押圧板133は、エアシリンダ軸131の伸縮に応じて第1方向D1に移動し、受け部材53から離間した位置に配置可能である(図16参照)とともに、受け部材53に接触して押圧することができる(図17参照)。
なお第1シール装置19は、熱板により構成される一対のシール部(すなわち第1シール部143及び第2シール部144)と、第1シール部143を第1方向D1へ移動可能に支持するシール装置駆動軸140及び第1シール支持部141と、第2シール部144を第1方向D1へ移動可能に支持する第2シール支持部142と、を備える。第1シール部143は径方向内側に配置され、第2シール部144は径方向外側に配置される。第1シール部143は、シール装置駆動軸140及び第1シール支持部141によって第1方向D1に移動され、第1側面111側から包装袋100に接触することができる。また第2シール部144は、第2シール支持部142によって第1方向D1に移動され、第2側面112側から包装袋100に接触することができる。そして第1シール部143及び第2シール部144により包装袋100のシール予定部を挟み込むことで、第1収容室101及び第2収容室102の各々の袋口105は熱圧着されてシールされる(第1シール工程)。
上述の構成を有する袋詰め包装機10において、中間移動体56を構成する内側開閉部材49、摺動軸50、第3受け部材54及び受け部材53は、第1方向D1へ一体的に移動する。この中間移動体56は、第1方向D1へ延びる経路上を移動可能に設けられている。この経路には、外側開閉部材48及び揺動レバー43を介して中間移動体56が外側把持部材47に接続する位置と、中間移動体56が外側把持部材47から離間する位置とが含まれる。
このように本実施形態の中間支持駆動部68(図3参照)は、中間移動体56を移動させる第2進退駆動部72を更に備える。第2進退駆動部72は、中間移動体56を外側把持部材47に接続させた状態で外側把持部材47を第1方向D1へ移動させることができる。
本実施形態では、不良が生じている包装袋100が強制排出箇所に達したタイミングで、図17に示すようにエアシリンダ130のエアシリンダ軸131は伸長させられ、押圧板133によって受け部材53を径方向外側に押圧する。なおエアシリンダ130には図示しない制御部が接続されており、制御部によってエアシリンダ軸131の伸縮量は変えられる。制御部は、強制排出箇所(すなわち本例ではステーションA8)に配置される包装袋100が不良袋か否かの情報を保持し、当該包装袋100が不良袋の場合にはエアシリンダ軸131を伸長し、当該包装袋100が不良袋でない場合にはエアシリンダ軸131を縮めた状態で維持する。
エアシリンダ軸131が伸長させられる場合、受け部材53が押圧板133により押圧され、中間移動体56全体が径方向外側に移動し、内側開閉部材49に接触する外側開閉部材48、当該外側開閉部材48に固定的に設けられている揺動レバー43、及び揺動レバー43に固定的に設けられている外側把持部材47も径方向外側に移動する。すなわち駆動源であるエアシリンダ130の作動に応じて摺動軸50を径方向外側に移動させて、内側開閉部材49を外側開閉部材48に係合若しくは当接した状態で径方向外側に移動させることにより、外側把持部材47を径方向外側に移動させることができる。これにより、外側把持部材47が内側把持部材46から離間し、包装袋100の中仕切り部104における支持が解除される。また同じタイミングで、制御部によって、側方支持部61、62による包装袋100の支持も解除する。これにより、包装袋100は支持部60(すなわち第1側方支持部61、第2側方支持部62及び中間支持部63)による支持から解放され、下方に落下する。
このように、本実施形態ではエアシリンダ130の作動に応じて、中間支持部63(すなわち内側把持部材46及び外側把持部材47)による中仕切り部104の支持及び不支持を切り替えることができる。したがって、搬送されてくる包装袋100が不良袋である場合にのみエアシリンダ130を作動させてエアシリンダ軸131を伸長させれば、そのような不良袋を排出することができる。一方、搬送されてくる包装袋100が不良袋でない場合には、エアシリンダ軸131を作動させずに、エアシリンダ軸131が縮んだ状態を保持しておけばよい。
なお、不良袋の排出が行われている間は、揺動レバー43の鉛直方向上方には第1シール装置19が配置されているため、揺動レバー43を鉛直方向上方に揺動させることができない。
[変形例]
本発明は、上述の実施形態及び変形例に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形が加えられた各種態様も含みうるものであり、本発明によって奏される効果も上述の事項に限定されない。したがって、本発明の技術的思想及び趣旨を逸脱しない範囲で、特許請求の範囲及び明細書に記載される各要素に対して種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
例えば、上述の第1実施形態では、内側把持部材46と外側把持部材47との間のスペースを調整する手段として第1カム27及びカムフォロア37が用いられている。しかしながら、内側把持部材46と外側把持部材47との間のスペースを調整する手段は、第1カム27及びカムフォロア37には限定されない。例えば、上述の第2の実施形態では、第2進退駆動部72及び中間移動体56によって、外側把持部材47を第1方向D1に移動させている。したがって、上述の第1カム27及びカムフォロア37の代わりに、第2進退駆動部72及び中間移動体56と同様の機構を設置することによっても、内側把持部材46と外側把持部材47との間のスペースを調整することができる。
同様に、上述の第2実施形態では第2進退駆動部72及び中間移動体56によって不良袋の排出が行われているが、第2進退駆動部72及び中間移動体56の代わりに、上述の第1カム27及びカムフォロア37と同様の機構を設置することによって、不良袋の排出を行うことも可能である。そのような機構は、例えば、分割カムを設けて、当該分割カムを第1方向D1に移動可能に設けることによって実現可能である。
また、上述の第2実施形態では、ステーションA8(第1シール工程)において第2進退駆動部72が設けられて不良袋の排出が行われているが、第2進退駆動部72が設置される箇所は特に限定されず、任意のステーション(任意の工程)において不良袋の排出を行うことが可能である。