JP6709645B2 - アセチルアミノ基含有硬化樹脂及びその硬化物 - Google Patents

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Description

本発明は優れた耐熱性を有する親水性塗膜を与える硬化性樹脂及びその硬化物に関する。本発明による硬化性樹脂は、硬化反応によって、親水性と耐水性とを同時に有すると共に優れた耐熱、耐UV性、耐薬品性などの性能を有する塗膜を与える。このため、湿潤、分散及び増粘効果、接着効果などが必要とされる分野において好適に使用される。特に、医薬、化粧品などのパーソナルケア分野や建材などの建築分野及び工業分野において、接着剤、塗料、建材、二次電池用バインダー樹脂として使用される。
N−ビニルカルボン酸アミド系重合体に関してはその特性を利用し様々な分野で利用されている。前記重合体は塗料、インク、電子材料、繊維、医薬、化粧品などの分野においてその性質を活かし分散剤、増粘剤、レオロジー調整剤、接着剤、湿潤剤など多岐にわたる使用法がなされている。特に高親水性、高極性な特性から各種コーティング材成分や分散剤、湿潤剤、接着剤の極性成分として高い性能を有している。しかし架橋に供する官能基を保有しないことから硬化処理を施すことが出来ず、後処理での水系洗浄工程、外部環境において水分と接触する用途については使用に耐えない性能となっていた。
上記課題についてはN−ビニルカルボン酸アミド系重合体の保有している親水性、高極性という性質と疎水性(耐水性)という性質は相反する性質であり両方の性能を満足に達成するということは困難であった。
特許文献1ではカルボキシ基を有するビニルピロリドン共重合体とエポキシ基を有する架橋体とを一定の比率で含有する親水化処理用組成物が開示されている。この親水化処理用組成物ではエポキシ架橋に関してのみ述べられており他の架橋系については記載が無いことから使用は限定されている。またビニルピロリドン自体が酸や熱に弱く変色しやすい事からアミン類を除外してもビニルピロリドン共重合体自体が変色する可能性が高く使用に耐えないおそれがある。
また、特許文献2ではN−ビニルアセトアミドとCOOX基(Xは水素原子、アルカリ金属原子またはアンモニウム塩を意味する)を有する重合単量体との共重合である親水性ポリマーと水溶性ウレタン樹脂(ブロック化イソシアナト基を含む)と無機シリカ、及び架橋剤を含有する硬化性親水化処理剤が開示されている。この処理剤では、イソシアネート構造は、別に添加される水溶性ウレタン樹脂に起因するものであり、N−ビニルアセトアミド共重合体骨格には含まれない。このため、架橋反応の効率が良くない。更に、この親水化処理剤においてはCOOXのX部位が水素である単量体となるとアクリル酸単量体となりその溶液は強い酸性を示すものであり、強酸性下で影響のあるN―ビニルアセトアミドとの重合条件は溶剤中に限られてしまい、かつ生成した共重合体も強い酸性を示す。それ故COOXのX部位が水素の場合は親水性処理剤と全体が酸性となってしまうことから被着体への腐食の懸念が生じてしまう。またCOOXの部位が水素以外となるとイソシアネート部位と反応せず硬化状態が不完全となってしまう。
また、特許文献3ではN―ビニルアセトアミドの重合体に三次元架橋構造を導入する際に2官能以上のコモノマーと共重合し、架橋重合する手法や架橋反応可能な架橋剤を添加し共重合体中の架橋官能部と架橋反応させる手法が取られているが、従来の架橋剤を添加する手法の領域から脱していない。
何れもN−ビニルアセトアミドとの共重合体に架橋剤を添加し硬化させる工程があり、架橋剤を添加する事による不純物の残存やブレンド工程が増える事でのコストの上昇、特に高粘度の高分子量体との架橋剤と基材のブレンド状態の良し悪しの架橋度合への影響などの懸念があった。
特開2002−188075号公報 国際公開第2001/053428号 特開2013−211345号公報
N−ビニルアセトアミドを用いた共重合体については、その特性に着目して、種々検討がなされている。しかし、これまで報告されたN−ビニルアセトアミドを用いた共重合体においては、元来あるN−ビニルアセトアミドの水溶性の性質の影響を受け、耐水性の必要な用途での使用には耐えない欠点があった。本願発明の課題は、前記欠点を克服することである。
本発明では、アセチルアミノ基を有するモノマー単位由来の親水性を有し、かつ、耐水性の必要な用途にも使用できる塗膜を与える硬化性樹脂について検討を行った。この結果、N―ビニルアセトアミド重合体において、ブロックイソシアネートを有するモノマー単位、水酸基を有するモノマー単位をその構造に導入するに至った。こうして得られた塗膜は、親水性を有しながら、耐熱性やその他の優れた性質を持つ。
即ち、本発明は以下のとおりである。
[1] アセチルアミノ基を有するモノマー単位と、水酸基を有するモノマー単位と、ブロックイソシアナト基を有するモノマー単位と、を含むアセチルアミノ基含有硬化性樹脂であって、前記硬化性樹脂において、前記アセチルアミノ基を有するモノマー単位の含有量が、60モル%以上80モル%以下であり、前記水酸基を有するモノマー単位と前記ブロックイソシアネートを与えるモノマー単位の含有量が合計で20モル%以上であることを特徴とするアセチルアミノ基含有硬化性樹脂。
[2] 前記アセチルアミノ基を有するモノマー単位がN−ビニルアセトアミド由来であり、N−ビニルアセトアミド及び他のエチレン性不飽和モノマーからなる群から選択される少なくとも2種のモノマーの共重合体である[1]に記載の硬化性樹脂。
[3] 前記ブロックイソシアナト基を有するモノマー単位が、メタクリル酸2−[(O−1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル及び2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1つの化合物に由来し、メタクリル酸2−[(O−1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル、2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート及び他のエチレン性不飽和モノマーからなる群から選択される少なくとも2種のモノマーの共重合体である[1]または[2]に記載の硬化性樹脂。
[4] 前記水酸基を有するモノマー単位がヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート由来であり、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート及び他のエチレン性不飽和モノマーからなる群から選択される少なくとも2種のモノマーの共重合体である[1]〜[3]に記載の硬化性樹脂。
[5] N−ビニルアセトアミドと、メタクリル酸2−[(O−1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル及び2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレートからなる群から選択される少なくとも1種のモノマーと、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、を含むエチレン性不飽和モノマーの共重合体である[1]〜[4]に記載の硬化性樹脂。
[6] 前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種のモノマーである[4]または[5]に記載の硬化性樹脂。
[7] 前記アセチルアミノ基を有するモノマー単位の含有量が、60モル%以上80モル%以下であり、前記水酸基を有するモノマー単位とイソシアネートを与えるモノマー単位の含有量が合計で20モル%以上である共重合体を含むことを特徴とする[1]〜[6]に記載の硬化性樹脂。
[8] N−ビニルアセトアミドを、有機溶媒及び水からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒中で、重合開始剤の存在のもとで重合反応を開始した後、水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーとブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和モノマーを含む成分を添加することを特徴とする、アセチルアミノ基含有硬化性樹脂の製造方法。
[9] 前記ブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和モノマーが、メタクリル酸2−(0−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル及び2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレートからなる群から選択される少なくとも1種のモノマーを含むことを特徴とする[8]に記載の、硬化性樹脂の製造方法。
[10] 前記水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーが、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを含むことを特徴とする[8]または[9]に記載の、硬化性樹脂の製造方法。
[11] 前記水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーが、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種のモノマーであることを特徴とする[10]に記載の、硬化性樹脂の製造方法。
本発明による硬化性樹脂は、フィルムとして硬化する際に架橋剤や架橋助剤を添加することなく加熱処理などの手段のみで架橋反応が進み硬化可能であるため、塗膜の作成が簡便である。更に、この際に、VOC発生の懸念も低い。N−ビニルアセトアミド由来の構造を有し、極性を保有する事から高い親水性を持つ。さらに、その同一分子内に架橋に供する官能基を持たせたことにより、耐水性が必要な分野へ使用することが可能である。
また、N―ビニルアセトアミド重合体由来の構造の特徴から、各種水溶液等に対する湿潤、分散、増粘作用を有すると同時に各種材料への接着性を持つ。中でも金属やガラス、PETフィルムなどへの親和性が極めて高く、それら材料との密着性を保有する。
接着試験の際の貼り合わせたプレートの態様を示す。 接着試験における金属のプレートの引張方向を示す。 接着試験におけるガラスのプレートの引張方向を示す。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
(アセチルアミノ基含有硬化性樹脂)
本発明のアセチルアミノ基含有硬化性樹脂(以下、「アセチルアミノ基含有硬化性樹脂」または単に「硬化性樹脂」ともいう)は、その構造中にアセチルアミノ基を有するモノマー単位と、水酸基を有するモノマー単位と、ブロックイソシアナト基を有するモノマー単位と、を含むことを特徴とする。前記硬化性樹脂において、前記アセチルアミノ基を有するモノマー単位の含有量が、60モル%以上80モル%以下であり、前記水酸基を有するモノマー単位と前記ブロックイソシアネートを与えるモノマー単位の含有量が合計で20モル%以上である。
前記アセチルアミノ基を有するモノマー単位が、アセチルアミノ基を有するエチレン性不飽和モノマー由来の構造であってもよく、前記水酸基を有するモノマー単位が、水酸基を有するエチレン性不飽和モノマー由来の構造であってもよく、また、前記ブロックイソシアナト基を有するモノマー単位が、ブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和モノマー由来の構造であってもよい。そして、例えば、アセチルアミノ基を有するエチレン性不飽和モノマー、水酸基を有するエチレン性不飽和モノマー、およびブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和モノマーを含むモノマー群を特定の比率で共重合させることで、本願発明の硬化性樹脂を製造することができる。
本発明の硬化性樹脂の例としては、例えば、アセチルアミノ基を有するエチレン性不飽和モノマーとしてN−ビニルアセトアミドを用い、N−ビニルアセトアミド及び他のエチレン性不飽和モノマーからなる群から選択される少なくとも2種のモノマーの共重合体が挙げられる。その他の例としては、ブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和モノマーとしてメタクリル酸2−[(O−1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル、および2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1つを用い、メタクリル酸2−[(O−1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル、2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート及び他のエチレン性不飽和モノマーからなる群から選択される少なくとも2種のモノマーの共重合体が挙げられる。または、水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーとしてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを用い、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート及び他のエチレン性不飽和モノマーからなる群から選択される少なくとも2種のモノマーの共重合体が挙げられる。原料の入手が容易であるなどの観点から、本発明の硬化性樹脂は、N−ビニルアセトアミドと、メタクリル酸2−[(O−1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル及び2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレートからなる群から選択される少なくとも1種のモノマーと、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、を含むエチレン性不飽和モノマーの共重合体であることが好ましい。
<アセチルアミノ基を有するモノマー単位>
本発明の硬化性樹脂その構造中にアセチルアミノ基を有するモノマー単位を含むことを特徴とするが、アセチルアミノ基を有するモノマーとしては、重合性、耐熱性、耐UV性などの観点からN−ビニルアセトアミドが好ましい。また、硬化性樹脂におけるアセチルアミノ基の含量は、得られる塗膜の性質に大きく影響するので、アセチルアミノ基を有するモノマー単位の硬化性樹脂における含有量は、60〜80モル%であり、好ましくは65〜80モル%、より好ましくは70〜80モル%の割合が好ましい。
<水酸基を有するモノマー単位>
本発明の硬化性樹脂における水酸基を有するモノマー単位を与えるモノマーとしては、水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーを挙げることができ、ビニル基等のエチレン性不飽和基と水酸基を有していれば特に限定されるものではない。具体的にはビニル基と水酸基を有する化合物、水酸基を有するアクリル酸エステル類を挙げることができる。水酸基の構造としては、ジオール、トリオールなどのポリオール類であっても構わない。水酸基を含有したアクリル酸エステル類としては、ヒドロキシアルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが好ましい。例えば、ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、共栄社化学(株)製の商品名ライトエステルHO、同HOP、同HOB、共栄社化学(株)製の商品名ライトアクリレートHOA、同HOPA、同HOBAが挙げられる。
水酸基を有するアクリル酸エステル類の中でも親水性を持たせる場合は2−ヒドロキシエチルアクリレートが自身の親水性の高さから最も好ましく、疎水性を得たい場合には4−ヒドロキシブチルアクリレートがその親水性と親油性のバランスの観点から最も好ましい。
<ブロックイソシアナト基を有するモノマー単位>
ブロックイソシアナト基を有するモノマー単位を与えるモノマーとしてはブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和モノマーを挙げることができ、活性イソシアネート部位は重合反応中に活性水素部位と反応しないよう活性イソシアネートが何らかの構造で保護ブロックされている化合物が好適に使用される。ブロックイソシアナト基は、下記一般式で表される。
Figure 0006709645
(Rはポリマー骨格につながる構造、R’は加熱により脱離しやすい性質を持つ構造を表す。)
上記の一般式の−R’は、ブロック剤由来の構造であり、ブロック剤としてはメタノールなどの低級アルコール、フェノール、3,5−ジメチルピラゾール、2−ブタノンオキシム等を挙げることができる。
ブロックされた構造に関しては特に制約は無いが、ブロック脱離温度はある程度高い方が好ましく、アセチルアミノ基の耐熱性と塗工後の水分蒸発を含めた硬化処理時間の観点から110〜150℃程度が好ましい。上述の理由を勘案すると2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート(昭和電工 karenzMOI−BP)やメタクリル酸2−[(O−1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル(昭和電工 karenzMOI−BM)が、ブロック脱離温度が110〜150℃であるブロックイソシアネートであることから好ましく、更に施工時間の短縮が可能であることからも、ブロック構造が非芳香族であることに起因してブロック脱離温度が高く、ブロック脱離温度が130℃〜150℃であるメタクリル酸2−[(O−1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチルが最も好ましい。
水酸基を有するモノマー単位とブロック化イソシアナト基を有するモノマー単位の含有量は、低すぎると架橋の効果が限定されてしまうので好ましくない。通常、合計で20モル%以上であり、含有量が高すぎると、N−ビニルカルボン酸アミドの特性の発現が弱くなってしまうので、40モル%以下が望ましい。
(アセチルアミノ基含有硬化性樹脂の製造方法)
共重合反応においては、溶媒として水を用いるラジカル重合法で製造することにより、後述の方法で決定される重量平均分子量が1〜300万程度であるアセチルアミノ基含有硬化性樹脂が容易に得られる。また、溶媒として酢酸エチルを用いる重合法で製造することにより、重量平均分子量が0.5〜200万程度であるアセチルアミノ基含有硬化性樹脂が容易に得られる。
アセチルアミノ基含有硬化性樹脂の重合に用いる重合開始剤としては、ビニル化合物のラジカル重合に一般的に使用されるものを限定することなく使用できる。具体的には、ナトリウム、カリウムおよびアンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、過酸化カプロイル、ナトリウムパーアセテーロ、ナトリウムパーカーボネート等の過酸素化合物、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミド、2,2’−アゾビス{2−(2−カルボキシルエチル)アミジノ}プロパン]、ジメチル2,2”−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)等のアゾ化合物などが挙げられる。上記の重合開始剤の中でも溶媒に水を用いる重合法では、ハロゲンを含有していないことから2,2’−アゾビス[N−(カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]テトラハイドレート(商品名:和光純薬 アゾ系重合開始剤VA−057)を用いる事が最も好ましい。また有機溶媒で重合する場合はアゾビスイソブチロニトリルまたはジメチル−2,2”−アゾビス(2−メチルプロピオネート)を用いることが好ましい。より好ましくはニトリル基及びハロゲンを含有していないジメチル−2,2’アゾビス(2−メチルプロピオネート)(商品名:和光純薬製 V―601)を用いることが最も好ましい。
前記重合開始剤は、モノマー全量を100質量部としたとき、0.05〜2.0質量部を配合することが好ましい。
本発明による硬化性樹脂には、水酸基を有するモノマー単位、ブロックイソシアナト基を与えるモノマー単位以外の官能基を有するモノマー単位が含まれても構わない。その場合には、硬化性樹脂あるいは、与える塗膜の性質を害さないように、10モル%を超えない範囲で、その他の官能基を有する共重合可能なモノマーを加え、共重合を行う。本発明の硬化性樹脂を使用することによりそれら期待される効果を発現すると同時に架橋剤などを添加すること無しに加熱処理等により、そのもの自体を架橋硬化する事が可能であるため、架橋剤を含まなくても良いですが、本発明の効果を低減しない限り、架橋剤を含んでも構わない。
本発明における重合法としては溶液重合、滴下重合、逆相懸濁重合、乳化重合、沈殿重合等の一般的な重合法が使用可能であるが、特に本発明に関しては、前記重合開始剤の存在下でN−ビニルカルボン酸アミドの重合が進行している溶液に、水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーとブロック化イソシアナト基を有するエチレン性不飽和モノマーの含まれた溶液を、経時滴下していく滴下重合が最も適している。これは、N−ビニルカルボン酸アミドの重合性が、他のモノマーより低いために、他のモノマーのみが重合してしまうことを防ぐために有効である。これにより、重合反応中のモノマーの適切な比率の保持と単量体間の反応速度が調整できる。
上記重合法で得られる本発明の硬化性樹脂の重量平均分子量については、有機溶媒での重合法においては0.5〜200万程度であり、水溶液での重合法において得られる硬化性樹脂の重量平均分子量は1〜300万程度である。ここでの重量平均分子量は、後述のGPC−MALSによる方法で決定されるものである。
本発明の硬化性樹脂は、本発明の硬化性樹脂を含む硬化性樹脂組成物(以下、単に「組成物」ともいう。)として、水または有機溶媒に溶解させた状態で使用しても良い。その場合、溶媒は、共重合の際に使用したものをそのまま使用しても良いし、さらに、反応の後に溶媒を添加しても良い。硬化性樹脂を個体として分離した後、適当な溶媒に溶解しても良い。また、共重合時の溶媒としては、一般的にビニル化合物の重合反応で使用できる溶媒を使用できる。具体的には、水、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。共重合の溶媒としては、高分子量化という観点から連鎖移動作用の低い水、酢酸エチル、アルコール類から、一つまたは複数を選んで用いることが好ましい。
本発明による硬化性樹脂を含む組成物は、適度な粘性を有し、取り扱い性が良く、また、塗工後、加熱処理により優れた塗膜を与える。本発明による硬化性樹脂は、単独で使用しても良いし、他の成分を加えた形で用いることもできる。
(アセチルアミノ基含有硬化性樹脂の硬化物)
本発明の硬化物の一実施態様としては、例えば、本発明の硬化性樹脂を含む組成物を以下の方法で塗工後、110℃〜150℃で1〜3時間硬化させてなる硬化物が挙げられる。
たとえば、本発明の硬化性樹脂10%水溶液をPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)板にバーコーターにて均一に展開し、エアオーブンにて140℃×2.0時間加熱を実施し、オーブンから取り出し室温にて放冷し、そして、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)板から硬化処理をしたフィルム状硬化物を剥離し、硬化物を得る。
(硬化性樹脂、組成物及びその硬化物の評価法)
本発明による硬化性樹脂は、硬化性樹脂としての物性を評価するために、硬化性樹脂の重量平均分子量の測定、増粘性試験、湿潤試験、分散試験を行う。硬化処理後与える塗膜の性能評価のためには、耐傷つき性試験、引張試験、耐水膨潤試験、耐水剥離試験、接着試験、耐熱試験を行う。硬化性樹脂としての性能は、これら試験の結果を総合的に判断して評価される。
以下に、本発明による硬化性樹脂あるいは、硬化性樹脂を含む組成物としての評価法の概要を説明する。
<硬化性樹脂の重量平均分子量>
重量平均分子量は、GPC測定の結果をGPC−MALSによる各分子量帯のN−ビニルアセトアミドの絶対分子量の測定結果から作成した較正曲線を用い算出される。重量平均分子量は、60万〜200万が望ましい。
<組成物の粘度>
増粘性試験は、本発明の硬化性樹脂を一定の濃度に調節の後、粘度計を用いて粘度を測定することにより行われる。増粘性は、塗工の際の取扱を簡便にするために必要な性質である。本発明では、硬化性樹脂を溶媒に投入してから24時間後の粘度をDVE粘度計にて測定することで評価した。増粘率は500以上を好適とした。
<組成物の湿潤試験>
湿潤試験は疎水性の微粒子の、硬化性樹脂へのなじみやすさを示す。組成物にカーボン類や顔料などを混ぜる時の操作性に重要な意味を持つ。本発明の評価法は、実施例に示した。10秒以下の場合を好適とした。
<硬化性樹脂の分散試験>
耐傷つき性試験は、組成物を塗工し、加熱により硬化塗膜にした状態を調べるものである。本発明では硬化塗膜の硬さを鉛筆硬度で評価した。
<硬化物の耐傷つき性試験>
耐傷つき性試験は、組成物を塗工し、加熱により硬化塗膜にした状態を調べるものである。本発明では硬化塗膜の硬さを鉛筆硬度で評価した。
<硬化物の引張試験>
引張試験は、塗膜、硬化後に得られた膜の強度を測定するものである。本発明では、3号ダンベル形状の膜につき、評価を行った。15MPa以上を好適とした。
<硬化物の耐水膨潤試験>
耐水膨潤試験は、硬化したフィルムの純水中(25℃)での重量変化で評価した。変化量が2%以下を好適とした。
<硬化物の耐水剥離試験>
耐水剥離試験は、金属プレートに製膜した塗膜を室温の水中に24時間放置し、その時の剥がれ傷つきの程度を観察することにより評価した。剥がれなし、傷つきなしを好適とした。
<硬化物の接着試験>
接着試験は、金属プレート、ガラスプレートについて、調べた。それぞれの素材につき、2枚のプレートを本発明による組成物により処理し、図1のように加熱により接着した。金属プレートについては、図2のような方向に力を加え、剥離するかどうかを観察した。ガラスプレートについては、図3に示す方向に力を加えて評価した。
<硬化物の耐熱試験>
耐熱試験は、硬化フィルムを200℃に加熱した後の着色と変形を観察した。着色変形なしを好適とした。
なお、これらの評価法の詳細な手順、操作方法については、実施例に記載した。
以上の各種評価を行った結果、本発明による組成物は、全ての試験において、好適の評価結果を与えた。このような性質の塗膜は、比較例による組成では得ることができず、本発明による組成物の有効性が証明された。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこの実施例になんら限定されるものではない。
硬化性樹脂の単量体仕込み組成、モル比およびポリマー形態を表1に示した。
(実施例1)
3つ口1Lセパラブルフラスコに窒素挿入管、攪拌機、溶媒滴下装置、温度計を装着しセパラブルフラスコにイオン交換水272gを仕込み、次いでそこにN−ビニルアセトアミド(NVA)34g(80モル%)を投入した。その状態にて溶解液中での窒素置換をしながら撹拌加温し、重合開始温度56℃まで上げたところで開始剤2,2’−アゾビス[N−(カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]テトラハイドレート(商品名:和光純薬 アゾ系重合開始剤VA−057)を0.21g(総単量体比0.4モル%)投入した。約1分経過後、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)5.8g(10モル%)、メタクリル酸2−[(O−1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル(昭和電工 karenzMOI−BM)12.1g(10モル%)をイオン交換水179.0gに溶解もしくは撹拌分散させ、ポンプにて2時間かけ滴下投入した。滴下終了後56℃にて3時間状態を保持した後、HPLC法にて残留単量体の測定を行い、単量体が100質量ppm以下になった時をもって反応終了とした。
モノマー総量(N−ビニルアセトアミドとその他単量体)が全体(使用した全ての原料の総和)の10.3質量%となるようにした。
HPLC測定条件:
検出器: SHODEX UV−41
ポンプ: SHODEX DS−4
カラムオーブン: SHODEX AO−30C
解析装置: SHIMAZU C−R7A plus
カラム: SHODEX SB802.5 × 1
溶離液: DW/IPA=8/2 または DW/IPA=2/8
ここで、DWは、蒸留純水であり、IPAは、イソプロパノールである。
流量: 1.0 ml/min
希釈倍率 ×100
重合後、反応溶液の冷却後、反応溶液を取り出し保存容器に移した。本実施例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて、各種評価を行った。
(実施例2)
イオン交換水223.7g、N−ビニルアセトアミド29.75g(70モル%)、ヒドロキシエチルアクリレート8.7g(15モル%)、KarenzMOI−BM18.15g(15モル%)、開始剤VA−057を0.22g(総単量体比0.4%)、滴下単量体用イオン交換水268.5gに変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。
本実施例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(実施例3)
イオン交換水174.9g、N−ビニルアセトアミド25.5g(60モル%)、ヒドロキシエチルアクリレート11.6g(20モル%)、KarenzMOI−BM24.25g(20モル%)、開始剤VA−057を0.25g(総単量体比0.4%)、滴下単量体用イオン交換水358.5gに変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。
本実施例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(実施例4)
溶媒269.9g、N−ビニルアセトアミド34.0g(80モル%)、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)7.2g(10モル%)、2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート(昭和電工 karenzMOI−BP)12.6g(10モル%)、開始剤をV−601(0.22g 総単量体比0.4%)、滴下単量体用溶媒197.5g、溶媒を酢酸エチル/イソプロリルアルコール混合液(重量比70/30)に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。
本実施例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(実施例5)
溶媒220.0g、N−ビニルアセトアミド29.8g(70モル%)、ヒドロキシブチルアクリレート10.8g(15モル%)、KarenzMOI−BP18.9g(15モル%)、開始剤をV−601(0.24g 総単量体比0.4%)、滴下単量体用溶媒296.5g、溶媒を酢酸エチル/イソプロリルアルコール混合液(重量比70/30)に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。
本実施例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(実施例6)
溶媒170.2g、N−ビニルアセトアミド25.5g(60モル%)、ヒドロキシブチルアクリレート14.4g(20モル%)、KarenzMOI−BP25.2g(20モル%)、開始剤をV−601(0.26g 総単量体比0.4%)、滴下単量体用溶媒395.5g、溶媒を酢酸エチル/イソプロリルアルコール混合液(重量比70/30)に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。
本実施例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(実施例7)
イオン交換水260.2g、N−ビニルアセトアミド34.0g(70モル%)、ヒドロキシエチルアクリレート8.7g(15モル%)、KarenzMOI−BM9.1g(7.5モル%)、KarenzMOI−BP9.4g(7.5モル%)、開始剤VA−0570.25g(総単量体比0.4%)、滴下単量体用イオン交換水272.0gに変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。
本実施例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(実施例8)
イオン交換水313.3g、N−ビニルアセトアミド34.0(70モル%)、ヒドロキシエチルアクリレート4.35(7.5モル%)、KarenzMOI−BM18.2g(15モル%)、ヒドロキシブチルアクリレート5.4g(7.5モル%)、開始剤VA−0570.25g(総単量体比0.4%)、滴下単量体用イオン交換水225gに変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。
本実施例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例1)
イオン交換水323.1g、N−ビニルアセトアミド38,5g(90モル%)、ヒドロキシエチルアクリレート2.9g(5モル%)、KarenzMOI−BM16.1g(5モル%)、開始剤VA−057を0.29g(総単量体比0.4%)、滴下単量体用イオン交換水89.5gに変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例2)
イオン交換水126.7、N−ビニルアセトアミド21.3g(50モル%)、ヒドロキシエチルアクリレート30.1g(25モル%)、KarenzMOI−BM30.1g(25モル%)、開始剤VA−057を0.26g(総単量体比0.4%)、滴下単量体用イオン交換水445.5gに変えた以外は実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例3)
溶媒279.6g、N−ビニルアセトアミド38.5g(90モル%)、ヒドロキシブチルアクリレート36.0g(5モル%)、KarenzMOI−BP6.3g(5モル%)、開始剤をV−601(0.32g 総単量体比0.4%)滴下単量体用溶媒423.0gに変え、溶媒を酢酸エチル/イソプロリルアルコール混合液(重量比70/30)に変えた以外、実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例4)
溶媒120.3g、N−ビニルアセトアミド21.3g(50モル%)、ヒドロキシブチルアクリレート18.0g(25モル%)、KarenzMOI−BP31.4g(25モル%)、開始剤をV−601(0.28g 総単量体比0.4%)滴下単量体用溶媒494.0g、溶媒を酢酸エチル/イソプロリルアルコール混合液(重量比70/30)に変えた以外、実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例5)
単量体はN−ビニルアセトアミド50.0gのみを用いて、イオン交換水434.8gを使用し、他単量体の滴下を行わない以外は実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例6)
単量体はヒドロキシエチルアクリレート50gのみを用いて、イオン交換水434.8gを使用し、他単量体の滴下を行わない以外は実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例7)
単量体はKarenzMOI−BM50gのみを用いて、イオン交換水434.8gを使用し、他単量体の滴下を行わない以外は実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例8)
単量体はヒドロキシブチルアクリレート50gのみを用い、溶媒434.8g、開始剤をV−601(0.2g 総単量体比0.4%)、溶媒を酢酸エチル/イソプロリルアルコール混合液(重量比70/30)に変え、他単量体の滴下を行わない以外は実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例9)
単量体はKarenzMOI−BP50gのみを用いて、溶媒434.8g、開始剤をV−601(0.2g 総単量体比0.4%)、溶媒を酢酸エチル/イソプロリルアルコール混合液(重量比70/30)に変え、他単量体の滴下を行わない以外は実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例10)
イオン交換水303.2g、N−ビニルピロリドン(NVP)38.9g(70モル%)、ヒドロキシエチルアクリレート8.7g(15モル%)、KarenzMOI−BM18.2g(15モル%)、開始剤VA−057を0.26g(総単量体比0.4%)、滴下単量体用イオン交換水268.5gに変えた以外は実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例11)
イオン交換水181.5g、N−ビニルホルムアミド(NVF)24.9g(70モル%)、ヒドロキシエチルアクリレート8.7g(15モル%)、KarenzMOI−BM18.2g(15モル%)、開始剤VA−057を0.21g(総単量体比0.4%)、滴下単量体用イオン交換水268.5gに変えた以外は実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(比較例12)
イオン交換水388.5g、N−ビニルカプロラクタム(NVC)48.7g(70%)、ヒドロキシエチルアクリレート8.7g(15モル%)、KarenzMOI−BM18.2g(15モル%)、開始剤VA−057を0.31g(総単量体比0.4%)、滴下単量体用イオン交換水268.5gに変えた以外は実施例1と同様に反応を行った。
本比較例の硬化性樹脂を含む組成物を得た。得られた組成物を用いて各種評価を行った。
(硬化性樹脂、組成物、及びその硬化物の評価試験)
なお、以下に本発明における試験方法を以下に示すが、各々の項目についても以降にあげる試験方法と判定基準になんら限定されるものではない。
(硬化性樹脂の重量平均分子量の測定)
重合体を1質量%濃度にて蒸留水へ溶解し以下の条件でGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)法にて重量平均分子量を測定した。
なお、本測定での重量平均分子量の算出については各分子量帯のN−ビニルアセトアミドの絶対分子量測定結果から作成した較正曲線を用いた。
検出器(RI): SHODEX RI−201H
ポンプ: SHIMADZU LC−20AD
カラムオーブン: SHODEX AO−30C
解析装置: SHIMAZU SIC 480II Deta Station
カラム: SHODEX SB806 × 2
溶離液: DW/IPA=8/2 または DW/IPA=2/8
ここで、DWは、蒸留純水であり、IPAは、イソプロパノールである。
流量: 0.7ml/min
(硬化性樹脂の増粘性試験)
水溶液組成物については、硬化性樹脂が5質量%濃度となるようにイオン交換水にて調整し、有機溶媒組成物についても、硬化性樹脂が5質量%濃度となるように酢酸エチル/IPA混合溶液で濃度を調整し、硬化性樹脂を含む組成物の試験溶液250gを得た。
次いで得られた試験溶液を密閉容器に入れ、その容器を20℃の恒温槽に入れ24時間静置した。
24時間経過後に恒温槽より取り出し20℃の水浴に浸漬しながら以下の条件にて粘度を測定した。
粘度計:DVE(ブルックフィールド)粘度計
スピンドル:No.4スピンドル
回転数:50rpm
温度:20℃
得られた粘度を用いて、硬化性樹脂を添加していない溶媒(水溶液組成物の場合は、イオン交換水、有機溶媒組成物の場合は、酢酸エチル/IPA混合溶媒)の粘度に対しての増粘率を下記式にて計算した。
増粘率% = (試験体粘度/溶媒の粘度)×100
判定基準
増粘率%:>500 ◎
増粘率%:300〜500 〇
増粘率%:150〜300 △
増粘率%:<150 ×
(硬化性樹脂の分散試験)
<水溶液組成物の場合>
作製したアセチルアミノ基含有硬化性樹脂水溶液を1.5g秤取り、あらかじめ300mlセパラブルフラスコに用意しておいたイオン交換水に添加、パドル型PTFE製撹拌翼にて150rpmで15分間撹拌混合した。次に気相法炭素繊維であるVGCF(商標、昭和電工製)2.0gをセパラブルフラスコ内に投入、撹拌数を250rpmに設定し15分間撹拌実施した。その後、気相法炭素繊維混合スラリーを3.0g採取しガラスプレート(5cm×10cm)にバーコーターを使用して均一に塗工しエアオーブンにて乾燥実施(120℃×1.5時間)後にガラスプレート表面をマイクロスコープで観察実施し、分散状態を観察した。
乾燥後のガラスブレート上の状態を、マイクロスコープを用いて表示装置の画面上に表示し、目視にて観察して、以下のように、気相法炭素繊維の分散状態を評価した。なお、ガラスブレート上に気相法炭素繊維の凝集物が存在することが観察された場合には、表示装置の画面上のスケールを用いて、凝集物の直径を測定した。
<有機溶媒組成物の場合>
上記のアセチルアミノ基含有硬化性樹脂水溶液の代わりに、アセチルアミノ基含有硬化性樹脂の酢酸エチル/IPA混合溶媒溶液を使用し、イオン交換水の代わりに酢酸エチル/IPA混合溶媒を使用した以外は、水溶液組成物の場合と同様の操作を行って、分散状態を観察した。
判定基準
◎: 凝集物無し、分散状態が均一
○: 直径200μm未満の微少な塊(凝集物)がみられる
△: 直径200μm〜1mm未満の中程度の凝集物がみられる
×: 直径1mm以上の大きな凝集物がみられる
(組成物の湿潤試験)
<水溶液組成物の場合>
作成したアセチルアミノ基含有硬化性樹脂水溶液を0.5g秤取り、あらかじめビーカーに用意していた純水100gに添加しスターラーにて撹拌混合を15分実施した。その後、撹拌を継続しながら気相法炭素繊維であるVGCF(商標、昭和電工製)0.1gを投入し気相法炭素繊維が液中になじむ(水中に巻き込まれる)までの時間を測定した。
判定基準 10sec 未満 ◎
10〜30sec 〇
30〜180sec △
180sec 超え ×
<有機溶媒組成物の場合>
上記のアセチルアミノ基含有硬化性樹脂水溶液の代わりに、アセチルアミノ基含有硬化性樹脂の酢酸エチル/IPA混合溶媒溶液を使用し、純水の代わりに酢酸エチル/IPA混合溶媒を使用した以外は、水溶液組成物の場合と同様の操作を行って、湿潤試験を行った。
(硬化性樹脂の硬化処理方法)
<水溶液組成物の場合>
得られた硬化性樹脂を含む組成物はそれぞれ以下の方法で塗工後、硬化した。
・硬化性樹脂10質量%水溶液を調製する。
・硬化性樹脂10質量%水溶液20gを15cm×15cm×1.0cmのテフロン(登録商標)板に耐熱マスキング用テープにて14cm×14cm×0.2μmの枠を作成し、バーコーターにて均一に展開する。
・エアオーブンにて140℃×2.0時間加熱を実施する。
・オーブンから取り出し室温にて放冷する。
・テフロン(登録商標)板から硬化処理をしたサンプルフィルムを剥離する。
得られたフィルム状硬化物を各種試験に供した。
<有機溶媒組成物の場合>
上記の硬化性樹脂10質量%水溶液の代わりに、硬化性樹脂10質量%の酢酸エチル/IPA混合溶媒溶液を調製した以外は、水溶液組成物の場合と同様の操作を行って、フィルム状硬化物を作製し、各種試験に供した。
(硬化物の耐傷つき性試験)
鉛筆硬度 JIS K 5600−5−4に準拠
装置 HEIDON社製 表面性測定機 トライボギア 14FW型
鉛筆 三菱鉛筆社製 三菱UNI
荷重 500g〜750g 評価速度30mm/min 評価基準 超浅は可とする。
測定は n = 5 で実施 試験温度 23℃ 試験室度 53%
判定基準 4H〜1H ◎
4F〜1F 〇
4HB〜1HB △
4B〜1B ×
(硬化物の引張試験)
上記条件にて硬化させた膜の強度について引張試験にて引張破断強度を測定した。
JIS K 6250に準拠
試験片形状 3号ダンベル
試験速度 500mm/min
試験機 テンシロン(商標)(ORIENTC PTM−100)
チャック間距離 20mm
n=5で実施し最大値と最小値をカットし、3つの測定値の平均とした。
判定基準 15MPa< ◎
10〜15MPa 〇
5〜10MPa △
5MPa > ×
(硬化物の耐水膨潤試験)
硬化処理した各サンプルの硬化フィルム1.0×1.0cmの試験片を25℃の純水に浸漬し、24hr後の重量変化を測定し、初期重量との変化率をだした。
判定基準 ΔW(重量変化率)
2%> ◎
2〜10% 〇
10〜15% △
15%> ×
溶解 ××
(硬化物の耐水剥離試験)
金属プレート(5.0cm×10cm×0.2cm SUS304製)に作成したアセチルアミノ基含有硬化性樹脂を3.0gバーコーターを使用して均一に塗工後、エアオーブンに入れ140℃で2時間加熱実施。その後エアオーブンから取り出し、室温にて放冷した。充分に試験体が冷却されているのを確認しイオン交換水を張ったバットへ試験体を浸漬した。そのまま室温にて放置し24時間後に試験体をバットから取り出し剥離度合を目視と先端部厚み1mmの金属ヘラによる傷つき程度を確認した。
判定基準 剥がれなし、傷つきなし ◎
剥がれなし、傷つきあり 〇
一部剥がれあり、傷つきあり △
金属板から完全に剥離 ×
(硬化物の接着試験)
金属プレート(5.0cm×15cm×0.2cm SUS304製)に作製したアセチルアミノ基含有硬化性樹脂1.0gをバーコーターを使用して金属プレート上下部2.5cmを残して均一に塗工、その上に同金属プレートを塗工部へ貼り合わせ、エアオーブンに入れ135℃で2時間加熱実施した。エアオーブンから取り出し、室温にて放冷後に実験者が貼り合わせ金属プレートの剥離試験を実施した。(図1)
また、同様の試験を同サイズのガラスプレートでも実施した。
剥離評価方法 金属/金属(図2)プレート片端を万力にて固定、もう片端に600Nの負荷をかけ、剥離するか試験
ガラス/ガラス(図3) プレート両端を実験者が平行方向に200Nの力で引張り、剥離するか試験
判定基準 剥離せず ◎
剥離する ×
(硬化物の耐熱試験)
硬化処理で作製した硬化フィルムを3cm×3cmに切り出し試験片とする
得られた試験片をテフロン(登録商標)板に乗せ、あらかじめ200℃にしておいたエアオーブンに入れ2時間加熱した。
2時間後エアオーブンから試験片を取り出し放冷し、試験片の着色と変形を観察した。
判定基準 着色変形 無し ◎
着色変形 軽度 〇
着色 大 変形無し ×
着色 無し 変形 大 ×
着色変形 大 ××
下記表1に実施例1〜8、比較例1〜12の条件を記した。
Figure 0006709645
実施例1〜8、比較例1〜5、10、11、12については全て溶媒に均一に溶解した硬化性樹脂溶液が得られた。
比較例6、8については著しいゲル化がみられ、また比較例7、9については溶媒と分離析出した。
以上の結果から硬化性樹脂溶液を得られなかった比較例6、7、8、9については以降の試験評価は実施していない。
表2に各種試験の結果を記載した。
Figure 0006709645
総合判定:
好適 重量平均分子量以外の全項目において◎〜〇である。
不適 何れかの項目に△〜×がある。
以下に各試験項目の結果について説明をする。
(硬化性樹脂の重量平均分子量 Mw)
本項目に関しては直接の判定項目ではないが、それぞれの組成における重合性の目安とした。
N−ビニルアセトアミドの含有量が50モル%以下の場合はMwが55万以下となり他N−ビニル単量体を使用した場合においては、Mwは35万以下となり各々、高分子量化が損なわれているのが分かる。
(硬化性樹脂の増粘性)
N−ビニルアセトアミドの含有率が50モル%以下である比較例2、4については分子量が伸びず、増粘性も低い結果となり不適となった。また他のN−ビニル単量体を使用した比較例10、11、12に関しては硬化性樹脂の分子量が小さく増粘率も低くなり不適となった。
(組成物の湿潤性、硬化性樹脂の分散性)
N−ビニルアセトアミドの含有量が50モル%以下である比較例2、4については濡れ性が劣り湿潤性、分散性とも不適となっている。他のN−ビニル単量体を使用した比較例10、11、12の中では湿潤性は比較例11のみ好適であり、分散性は比較例10のみ好適となっているが他のN−ビニル単量体を使用した比較例10、11、12の中で湿潤性、分散性の両方を満たすものは無かった。
(硬化物の耐傷つき性)
N−ビニルアセトアミドの重合体はバーコル硬度で65以上であり非常に硬質である。
N−ビニルアセトアミドが50モル%と少ない比較例2、4については好適なレベルではあるが、やや耐傷つき性は劣る。また、他のN−ビニルカルボン酸アミド系重合体も硬質な傾向があり比較例10〜12についても好適なレベルであるがN−ビニルアセトアミドの比率が同様の実施例2、5よりは劣っている。
(硬化物の引張強度試験)
N−ビニルアセトアミドの含有量が60モル%以上の硬化性樹脂は好適な引張強度を示したが、N−ビニルアセトアミドの比率が60モル%以下では引張強度の低下傾向がみられ不適となった。
また、他のN−ビニル単量体を使用した比較例10、11、12については低強度であり本項目においては全て不適となった。
(硬化物の耐水膨潤)
本試験項目は架橋度合の目安となるが架橋に供する構造の含有量が重合体全体の割合として10モル%以下である場合は架橋密度が低くなり膨潤を抑制する能力が弱くなっているのが分かる。
比較例1、3、5が架橋に供する構造の含有量が重合体全体の割合として10モル%以下である膨潤が確認され不適となった。
(硬化物の耐水剥離試験)
架橋に供する構造の含有量が重合体全体の割合として10モル%以下である場合は架橋密度が低くなり膨潤するが、N−ビニルアセトアミドの含有量が90モル%以上ある比較例1、3については傷つきはしたが金属との親和性が高く金属板から剥離する事はなかった。また架橋不可の比較例5は溶出してしまい、他N−ビニル単量体を使用した比較例11、12は金属との親和性が低く本項目は不適となった。
(硬化物の接着試験)
N−ビニルアセトアミドの含有量が60モル%以上である場合は金属板、ガラス板ともに剥離不可であったがN−ビニルアセトアミドの含有量が50モル%以下である比較例2、4については金属板で剥離がみられた。
また、他N−ビニル単量体を使用した比較例10、11、12については比較例11はどちらも剥離せず本項目では好適であったが、比較例11、12については金属板、ガラス板ともに剥離が確認され不適となった。
(硬化物の耐熱試験)
N−ビニルアセトアミドの含有量が50モル%以下である比較例2、4やN−ビニルピロリドンを使用した比較例10では着色がみられたが変形は確認出来なかった。また他のN−ビニル単量体を使用した比較例11、12に関しては着色、変形の両方が確認された。
本発明の硬化性樹脂は様々な産業分野で有用であり、N−ビニルカルボン酸アミド重合体が有する親水性は元より、金属、カーボン類などの湿潤、分散、また種々の様態を呈する液体の増粘、更にはガラス、金属、各種フィルム類の粘接着に関する高い効果を有する。本発明の硬化性樹脂を使用することによりそれら期待される効果を発現すると同時に架橋剤などを添加すること無しに加熱処理等により、そのもの自体を架橋硬化する事が可能である。
更には高い耐熱性を持つことにより硬化処理の条件を適正化することが可能であり、工程時間の短縮などが図れVOC発生についての懸念も少ないことから産業上の利点は非常に大きい。
よって本発明の硬化性樹脂はN−カルボン酸アミド重合体の有用な性質を保ちながら更に架橋に供する構造を導入する事により、親水性のN−ビニルカルボン酸アミド重合体の産業的利用価値を飛躍的に上昇させることが可能な発明である。
1. プレート
2. 接着層
3. プレート

Claims (8)

  1. N−ビニルアセトアミドに由来するモノマー単位と、
    ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに由来するモノマー単位と、
    ブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和モノマーに由来するブロックイソシアナト基を有するモノマー単位と、
    を含むアセチルアミノ基含有硬化性樹脂であって、
    前記硬化性樹脂において、前記N−ビニルアセトアミドに由来するモノマー単位の含有量が、60モル%以上80モル%以下であり、前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに由来するモノマー単位と前記ブロックイソシアネートを与えるモノマー単位の含有量が合計で20モル%以上であることを特徴とするアセチルアミノ基含有硬化性樹脂。
  2. 前記ブロックイソシアナト基を有するモノマー単位が、メタクリル酸2−[(O−1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル及び2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1つの化合物に由来する請求項1に記載の硬化性樹脂。
  3. N−ビニルアセトアミドと、
    メタクリル酸2−[(O−1’−メチルプロピリデンアミノ)カルボキシアミノ]エチル及び2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレートからなる群から選択される少なくとも1種のモノマーと、
    ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと、
    を含むエチレン性不飽和モノマーの共重合体である請求項1または2に記載の硬化性樹脂。
  4. 前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種のモノマーである請求項1〜3の何れか1項に記載の硬化性樹脂。
  5. 請求項1〜の何れか1項に記載のアセチルアミノ基含有硬化性樹脂の硬化物。
  6. N−ビニルアセトアミドを、有機溶媒及び水からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒中で、重合開始剤の存在のもとで重合反応を開始した後、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和モノマーを含む成分を添加し重合することを特徴とする、アセチルアミノ基含有硬化性樹脂の製造方法。
  7. 前記ブロックイソシアナト基を有するエチレン性不飽和モノマーが、メタクリル酸2−(0−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル及び2−[(3,
    5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレートからなる群から選択される少なくとも1種のモノマーを含むことを特徴とする請求項に記載の、硬化性樹脂の製造方法。
  8. 前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1種のモノマーであることを特徴とする請求項6または7に記載の、硬化性樹脂の製造方法。
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