JP6706995B2 - アンダーフィル用絶縁フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、半導体チップをフリップチップ実装する工程、チップ/チップ間またはチップ/回路基板間を充填するのに使う、アンダーフィル用絶縁フィルム(NCF)に関するものであり、より具体的には、このような実装プロセスで要求される硬化特性を有するとともに、保存安定性にも優れたアンダーフィル用絶縁フィルム、及びその用途に関する。
フリップチップ(FC)実装等の半導体チップの実装において、半導体チップと回路基板とを接続した後に、半導体チップと回路基板の間の空間に液状のアンダーフィル材を充填することが、従来より広く行われている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、例えばフリップチップBGAにおいて、ハンダバンプつきチップをパッケージ用基板にFC接続し、液状アンダーフィルを注入、硬化するような使い方であった。
しかしながら、近年、半導体チップ間での信号量を増大させるため、バンプ数は増大の傾向にあり、チップ面積が限られていることから、バンプの狭ピッチ化が進行している。例えば、プロセッサーやメモリーの先端分野では、超多ピンのバンプをもつチップを近接してシリコンインターポーザー上に搭載することや、シリコン貫通電極(TSV)で両面にバンプを多数形成したメモリーチップを積層することなどが実用化され、コストダウンによる普及が期待されている。
また、バンプの高さは、チップと基板の熱応力の緩和やアンダーフィル充填性を考慮して大きめだったが、高密度バンプに対応したシリコンインターポーザーや、シリコンチップを積層するようなケースでは、同じシリコン材を使うため熱応力を考慮する必要がなく、また、熱伝導(放熱)や、ICパッケージの低背化のトレンドからも、狭ギャップ化が進んでいる。
液状のアンダーフィル材を用いる充填方法では、このような狭ピッチ、狭ギャプのチップ間に気泡を残さず充填するのが困難になってきている。アンダーフィルは、バンプ間の絶縁性の確保、バンプ部に発生する応力のサポートなどの機能が求められるが、充填性が悪いと、そのような面で信頼性が低下することになる。
また、大型チップを樹脂基板にFC接続する場合、リフロー時などの熱ストレスで外周近傍のバンプ接続が壊れ歩留りが低下することがあり、このような場合には、アンダーフィルの後注入ではなく、FC接続と同時にバンプをサポートするアンダーフィルを形成するペーストやフィルム状の先入れ材料が求められていた。
一方、異方導電性フィルム(ACF)を介してフリップチップ接続する方式も液晶ドライバーIC分野では、実用化されている。しかしこの方式は、導電粒子をフィルムに添加しているため、バンプの狭ピッチ化のトレンドでは、バンプ間の短絡を誘発する懸念がある。また、耐熱性のないディスプレーに実装するように発展したためもあり、リフロー温度に耐えられないため、汎用のICパッケージ内に適用することが難しい。信頼性とコストで近年主流のハンダバンプによる接続や、工程に適合させるのも困難である。また、導電粒子添加によって光線透過性が悪いため、チップのバンプ面にACFを貼った場合にアライメントマークを視認できないので、チップと基板の位置合わせができなくなる。従って、ウエハレベルでバンプ面に接合フィルムを貼り、個片化して接合材つきチップとして使用することができない問題もある。
また、ペースト状のアンダーフィル材(NCP)を接合前にチップ、基板間に配置し接合する方式についても、樹脂のはみ出しの制御が困難で、チップを積層する場合や、チップを近接配置する場合に、適用が困難となる。
このように、狭ピッチ、狭ギャップのバンプチップのFC実装、チップを近接してFC実装するICパッケージ、および大型チップの樹脂基板へのFC実装分野においては、接合材として、NCFが有力視されている。
樹脂製のフィルムをアンダーフィル用絶縁フィルムとして用い、半導体チップと基板との間に配置した後、加熱・加重により半導体チップと基板とをFC接合する際に、樹脂が流動することによって半導体チップと基板の間の空間を充填する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
アンダーフィル用絶縁フィルムにおいては、絶縁フィルムを構成する樹脂が、半導体チップと回路基板との間の狭い空間を隙間無く充填し、かつ、半導体チップ側の電極と基板側の電極との良好な導通を妨げないように、流動性を示す必要がある。一方で、そのように流動性のある樹脂を、ハンダ溶融温度へ急速に昇温する際に、ボイドの発生を防止することが求められる。
更に、NCFをチップまたは基板のどちら側に貼るかという点については、ボイドなくチップと基板を接合する観点で、より凹凸が顕著なバンプ形成されたチップ側に貼る方が、より凹凸が少ない基板側に先に貼るより有利である。
また、基板側にNCFを適切な位置に貼り、さらにチップをそこに圧着するより、ウエハにNCFを貼って、NCFとチップを同じサイズに個片化するほうが、工程の簡略化という観点で望ましい。したがって、ウエハにNCFを貼って、個片化してNCFつきチップを得、それを基板にFC接続する方法には魅力がある。
ウエハにNCFを貼って、個片化によってNCFつきチップを得る工程を経てFC実装する場合には、銘柄の切替えや、製造装置のスケジュール上の都合等から、NCFを半導体ウエハに貼り付け後、室温等で1〜2ヶ月程度の比較的長期間保存する場合がある。しかし本発明者らの検討によれば、前記のように熱硬化性であるNCFは、室温であっても徐々に硬化反応が進行してしまい、硬化が進んだNCFにおいては、前記の流動性が悪化して、導通不良を起こすおそれがあった。
また、チップのバンプ面に空気の巻き込みをなく貼る方法として、真空加熱貼り機でウエハにNCFを貼る方式が優れるが、このような装置内では、加熱された環境下で、設定した真空度に到達するまでNCFが低酸素下で置かれる。前記の熱硬化システムとして有力なラジカル硬化系では、酸素が反応を阻害することで、安定性を確保できる面があるが、真空で加熱されると、反応が進んでしまい、NCFの流動性が低下してしまうことが考えられる。
このように、半導体チップと回路基板等を良好に接合することができる硬化特性を有し、かつ保存安定性に優れたアンダーフィル用絶縁フィルムが求められていた。
特開平10−158366号公報 特開2007−107006号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記背景技術に鑑み、NCFのハンダ接合において、ハンダ溶融温度近傍まで急激に加熱されることでボイドを発生する問題、また、NCFがバンプと電極の接触を妨げてしまい、導通不良を起こす問題を解決し、生産性・コストを考慮した、限られたタクトタイム内の急速加熱で、適切に硬化するように調整することである。
また、前記のウエハ工程においては、バンプ付ウエハのバンプ面に真空加熱貼りする工程、NCFつきウエハを個片化してNCFつきチップとする工程を経て、FC接続工程に至るが、生産計画によっては1ヶ月程度の時間が経過することがある。本発明は、このような工程や保管の後でも初期の適度な流動性や硬化特性を維持して、良好なFC接続を可能にするNCFを提供することをも課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の組成を有するアンダーフィル用樹脂フィルム、すなわち、(a)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分、(b)熱ラジカル重合性物質、所望により(c)エポキシ樹脂、(d)熱ラジカル発生剤、及び(e)重合禁止剤を、それぞれ所定量含んでなるアンダーフィル用樹脂フィルム、によって上記課題が効果的に解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明及びその各実施形態は、下記[1]から[17]に記載のとおりである。
[1]
下記成分(a)〜(e)を含んでなるアンダーフィル用絶縁フィルム:
(a)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分:10〜40質量部
(b)熱ラジカル重合性物質:20〜90質量部
(c)エポキシ樹脂:0〜70質量部
(d)熱ラジカル発生剤:0.1〜5質量部
(e)重合禁止剤:熱ラジカル重合性物質に対して、600〜10000質量ppm
(ここで、(a)(b)(c)及び(d)の各含有量は、(a)(b)及び(c)の合計100質量部に対する質量部である。)。
[2]
前記(c)エポキシ樹脂の含有量が:20〜70質量部であり、更に(f)エポキシ硬化剤を、(a)(b)、及び(c)の合計100質量部に対して0.5〜10質量部含有する、[1]記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
[3]
110℃での溶融粘度η が、1×10〜5×10Pa・sであり、
130℃での溶融粘度η が、5×10〜1×10Pa・sであり、かつ、
40℃で1週間保持した後の130℃での溶融粘度η と上記η との比η /η が3未満である、[1]又は[2]に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
[4]
導電性粒子の含有量が5質量%以下である、[1]から[3]のいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
[5]
更にフラックス剤を含有する、[1]から[4]のいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
[6]
前記(d)熱ラジカル発生剤の1分間半減期温度が、140〜200℃である、[1]から[5]のいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
[7]
前記(e)重合禁止剤がキノン類である、[1]から[6]のいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
[8]
前記(f)エポキシ硬化剤が、潜在性硬化剤である、[2]に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
[9]
前期潜在性硬化剤が、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、及び2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物から選ばれる少なくとも一つである、[8]に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
[10]
示差走査熱量計により測定した50〜250℃の範囲の発熱曲線が、130〜170℃の範囲内に最大値を有し、その少なくとも1つの発熱ピークが25〜60℃の半値幅を有する、[1]から[9]のいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
[11]
示差走査熱量計により測定した50〜250℃の範囲の発熱曲線が、少なくとも2つの極大値を有する、[1]から[10]のいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
[12]
ハンダ付き電極が形成された半導体チップと、前記ハンダ付き電極と対向する対向電極が形成された回路基板とを、[1]から[11]のいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルムを介して接合する、半導体装置の製造方法であって、
α)ハンダ付き電極を有するウエハ上に前記アンダーフィル用絶縁フィルムを真空下で貼り付ける工程と、
β)該ウエハを個々のアンダーフィル用絶縁フィルム付半導体チップに分割する工程と、
γ)該半導体チップと該回路基板とを、最大温度が該チップに搭載されたハンダの融点温度以上となる温度条件で、前記半導体チップの電極と前記回路基板の対向電極とが、それぞれの略中心線上で接触するように熱圧着する熱圧着工程と、を有する、上記半導体装置の製造方法。
[13]
ハンダ付き電極が形成された半導体チップと、[1]から[11]のいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルムと、該ハンダ付き電極と対向する対向電極が形成された回路基板とが、この順で接合された積層体であって、
該ハンダ付き電極の少なくとも一部が、該対向電極の少なくとも一部と電気的に接触している、上記積層体。
[14]
前記ハンダ付き電極の少なくとも一部が、前記対向電極の少なくとも一部と電気的に接触している箇所において、該ハンダ付き電極の少なくとも一部と対向電極の少なくとも一部との間に、前記アンダーフィル用絶縁フィルムが存在しない、[13]に記載の積層体。
[15]
前記ハンダ付き電極の少なくとも一部が、前記対向電極の少なくとも一部と電気的に接触している箇所において、前記アンダーフィル用絶縁フィルム中に貫通孔が形成されている、[13]に記載の積層体。
[16]
[13]から[15]のいずれか一項に記載の積層体を有する、半導体装置。
[17]
[16]に記載の半導体装置を有する電気電子機器。
本発明によれば、半導体チップと配線基板とを接合するプロセスの初期においては十分な流動性を示すことで良好な接合を実現し得るとともに、該プロセスの後期においては十分に硬化が進行することでボイドを抑制でき、更に、例えば半導体ウエハに該アンダーフィル用絶縁フィルムを貼りつけた後であっても、優れた長時間の保存安定性を実現し得るという、従来技術では到底実現できなかった、実用上高い価値を有する技術的効果を兼ね備えることが可能となり、フリップチップ実装等の半導体チップの実装において、半導体チップと回路基板とを接合する際に、特に好適に用いられる。
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムを用いた半導体装置の製造方法は、生産性及び製造された半導体装置の性能に優れる。
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムを用いることで、優れた性能の半導体装置、並びにその中間製品及び応用製品を、高い生産性で製造することができる。
本発明の一実施形態である方法における工程γ)前の半導体チップ、回路基板、及びアンダーフィル用絶縁フィルムを模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態である方法における工程γ)初期における半導体チップ、回路基板、及びアンダーフィル用絶縁フィルムを模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態である方法における工程γ)後期における半導体チップ、回路基板、及びアンダーフィル用絶縁フィルムを模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態である方法における工程γ)後の半導体チップ、回路基板、及びアンダーフィル用絶縁フィルムを模式的に示す断面図である。
(アンダーフィル用絶縁フィルム)
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、特定の組成を有するものであり、より具体的には、(a)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分、(b)熱ラジカル重合性物質、所望により(c)エポキシ樹脂、(d)熱ラジカル発生剤、及び(e)重合禁止剤を、それぞれ所定量含んでなるアンダーフィル用樹脂フィルムである。
以下、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムを構成する各成分について説明する。
(a)フィルム形成用の樹脂
本発明のアンダーフィル用樹脂フィルムは、(a)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分(以下、「フィルム形成用の樹脂」ともいう)を含んでなる。
(a)フィルム形成用の樹脂としては、硬化後のガラス転移点の観点から、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が好ましく、フィルム製造の観点から有機溶剤に溶解可能な樹脂が好ましい。好ましい溶剤として、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、ジメチルアセトアミド(DMAC)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)に溶解可能であることが好ましく、低温で乾燥可能な観点から沸点が150℃以下の溶剤に溶解可能であることがより好ましい。
(a)フィルム形成用の樹脂は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(a)フィルム形成用の樹脂を適切な官能基で修飾することにより、(b)熱ラジカル重合性物質から導かれる樹脂、または(c)エポキシ樹脂との反応が期待され、硬化後の物性、例えばTgや熱膨張率が改善することが期待できる。一方で、圧着前の潜在硬化性は維持する必要があるので、活性が高過ぎる官能基は避けたほうが良い場合が多い。
フィルム形成用の樹脂は、後述する(b)熱ラジカル重合性物質から導かれる樹脂、(c)エポキシ樹脂との相溶性が高いことが好ましい。NCFの樹脂が相分離して濁ってしまうと、バンプ面に貼った段階で、チップ表面のマーク視認性が悪化するからである。
また、実装材料の硬化後の物性として、液状アンダーフィル同様に、ガラス転移点が高いこと、熱膨張率が低いことなどは要求される。そのような面でより好ましい樹脂について、以下に詳述する。
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムにおける(a)フィルム形成用の樹脂の含有量は、(a)フィルム形成用の樹脂、(b)熱ラジカル重合性物質、及び(c)エポキシ樹脂の合計100質量部に対して、10から40質量部である。
(a)フィルム形成用の樹脂の含有量が10質量部以上であると、未硬化段階でフィルムを製造または使用する上で、適切な強度が容易に発現する。(a)フィルム形成用の樹脂の含有量は、好ましくは20質量部以上、より好ましくは25質量部以上である。
一方、(a)フィルム形成用の樹脂の含有量が、40質量部以下であると流動性の悪化や、硬化不十分、などの問題を効果的に抑制できる。(a)フィルム形成用の樹脂の含有量は、好ましくは35質量部以下である。
(フェノキシ樹脂)
(a)フィルム形成用の樹脂としては、溶剤溶解性、エポキシ樹脂との相溶性、フィルム形成能、絶縁性等、ガラス転移点の観点から、フェノキシ樹脂が特に好ましい。
好ましいフェノキシ樹脂としては、ビスフェノール骨格(ビスフェノールA骨格、ビスフェノールF骨格、ビスフェノールS骨格、ビスフェノールアセトフェノン骨格など)、ノボラック骨格、ビフェニル骨格、フルオレン骨格、ジシクロペンタジエン骨格、ノルボルネン骨格、ナフタレン骨格、アントラセン骨格、アダマンタン骨格、テルペン骨格およびトリメチルシクロヘキサン骨格からなる群から選択される1種以上の骨格を有するフェノキシ樹脂が挙げられるが、これらには限定されない。
このうち、本発明では、ビスフェノール骨格、ビフェニル骨格、フルオレン骨格からなる群から選択される1種以上の骨格を有するフェノキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールA骨格、ビスフェノールF骨格、ビフェニル骨格、フルオレン骨格からなる群から選択される1種以上の骨格を有するフェノキシ樹脂がより好ましい。
なかでも、下記一般式(P1)で表される構造を有するフェノキシ樹脂が好ましい。

ここで、RxおよびRyは各々独立に、水素原子またはグリシジル基を表す。Lは単結合、または−C(Ra)(Rb)−、−O−、−S−または−SO−を表す。ここで、RaおよびRbは各々独立に、水素原子またはアルキル基を表す。
は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表す。Rにおけるアルキル基は、炭素数1〜10が好ましく、1〜4がより好ましく、1が最も好ましい。例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、t−ペンチル、2−エチルヘキシル、t−オクチル、n−ノニルが挙げられる。Rにおけるアルコキシ基は、炭素数1〜10が好ましく、1〜4がより好ましく、1が最も好ましい。例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、2−エチルヘキシルオキシ、n−オクチルオキシ、n−ノニルオキシが挙げられる。Rにおけるハロゲン原子は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。Rは水素原子が特に好ましい。
m1は、0〜2の整数が好ましく、0または1がより好ましく、0が最も好ましい。
フルオレン骨格を有するフェノキシ樹脂としては、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンと、ビスフェノールのジグリシジルエーテルまたは/およびビフェノールのジグリシジルエーテルとの反応で得られるフェノキシ樹脂が好ましい。なかでも、ビフェノールのジグリシジルエーテルとの反応で得られるフェノキシ樹脂が好ましく、2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ビフェノールジグリシジルエーテルとの反応で得られるフェノキシ樹脂が特に好ましい。
フェノキシ樹脂の末端は、フェノール性水酸基、グリシジル基等のいずれの官能基でもよいが、他の成分との反応性の観点から、グリシジル基が好ましい。フェノキシ樹脂は1種単独または2種以上を併用してもよい。
市販のフェノキシ樹脂の例としては、例えば、東都化成(株)製の商品名、FX280、FX293、FX293S(フルオレン骨格含有フェノキシ樹脂)、三菱化学(株)製の商品名、jER 1256、jER 4250、新日鐵化学(株)社製の商品名、YP−50、YP−50S(いずれもビスフェノールA骨格含有フェノキシ樹脂)、三菱化学(株)製の商品名、YX8100(ビスフェノールS骨格含有フェノキシ樹脂)、三菱化学(株)製の商品名、YX6954(ビスフェノールアセトフェノン骨格含有フェノキシ樹脂)、三菱化学(株)製の商品名、YX7200、YL7553、YL6794、YL7213、YL7290、YL7482等が挙げられる。
本発明において(a)フィルム形成用の樹脂として好ましく用いることができるフェノキシ樹脂の分子量には特に制限は無いが、フィルム形成能等の観点から、ポリスチレン換算で数平均分子量が5000を超えるフェノキシ樹脂を用いることが好ましい。フェノキシ樹脂の数平均分子量は、7000以上がより好ましく、9000以上が特に好ましい。一方、フェノキシ樹脂の数平均分子量の上限は特に限定されないが、15000以下が好ましく、12000以下がより好ましい。数平均分子量が15000以下であると、有機溶剤に対して溶解性が向上し、生産性を向上させることができる。
また、フェノキシ樹脂のエポキシ当量は3000から20000の範囲が好ましく、より好ましくは5000から10000である。
また、示差走査熱量計で測定されるガラス転移温度が80℃以上であることが好ましく、さらに好ましくは130℃以上が好ましい。ガラス転移温度がこの範囲にあると、アンダーフィルム用絶縁フィルム硬化物全体のガラス転移温度が高くなり、実装品の信頼性が向上する。ガラス転移温度に特に上限はないが、250℃以下であると溶剤溶解性の観点で好ましい。
(ポリイミド樹脂)
本発明においては、(a)フィルム形成用の樹脂としてポリイミド樹脂を好適に用いることもできる。
例えば、市販のテトラカルボン酸とジアミンを溶剤中で脱水縮合して重合する、溶剤可溶ポリイミドも、本発明において好ましく用いられるフィルム形成用の樹脂として好適である。公知のモノマーの組み合わせで、溶剤可溶ポリイミドを重合することができる。
熱硬化性成分との反応点として、反応性基が側鎖にあるものが、硬化後のTgを上げ、熱膨張率を下げる面で、より好ましい。Tgは50から200℃程度のものが、溶剤可溶性発現のためには好ましい。
ポリアミドイミド樹脂においても、上記ポリイミド樹脂と同様の指標で、本発明に適用可能である。
本発明のアンダーフィル用樹脂フィルムは、後述の様に特定の温度、条件における特定の溶融粘度η 、η 、及びη 、が特定の範囲内にあり、かつそれら間に特定の関係があることが好ましい。この観点から、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、室温では固形フィルム状であり、加熱により一旦溶融して粘度が低下し接着可能、バンプ貫通可能になり、更に加熱することにより硬化して粘度が上昇し、ボイドを抑制可能にする、いわゆる熱硬化性を有することが好ましい。このために、前記(a)フィルム形成用の樹脂に加えて、(b)熱ラジカル重合性物質、及び(d)熱ラジカル発生剤を用いる。
(b)熱ラジカル重合性物質と(d)熱ラジカル発生剤を組み合わせた系から導かれる樹脂を用いることにより、本発明のアンダーフィル用樹脂フィルムに、適切な設計上の自由度をもって、所望の硬化開始温度、硬化速度、潜在性等を付与することができる。
設計上の自由度を更に向上し、被着体との接着性をも更に向上させる観点から、(b)熱ラジカル重合性物質、及び(d)熱ラジカル発生剤に加えて、更に(c)エポキシ樹脂を添加することが、特に好ましい。
(b)熱ラジカル重合性物質
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、上述の様に硬化時のボイド抑制等の目的で、(b)熱ラジカル重合性物質を所定量含有している。硬化に潜在性があり、NCF用途でボイドを抑える温度域で速硬化性を発現するには、熱ラジカル反応系が優れている。
ここで、(b)熱ラジカル重合性物質とは、熱ラジカルにより重合する官能基を有する物質であり、(メタ)アクリレート、マレイミド化合物等が挙げられる。熱ラジカル重合性物質はモノマー、オリゴマーいずれの状態で用いることが可能であり、モノマーとオリゴマーを併用することも可能である。
上記熱ラジカル重合性物質としては、(メタ)アクリレートが特に好ましい。(メタ)アクリレートとしては、単官能(メタ)アクリレート、2官能以上の(メタ)アクリレートを使用可能である。単官能(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。2官能以上の(メタ)アクリレートとしては、ビスフェノールF―EO変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA―EO変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、多官能ウレタン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの熱ラジカル重合性物質は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、硬化時の特性を制御し易いことなどから、2官能(メタ)アクリレートが好適に用いられる。中でも、相溶性、耐熱性の観点からエポキシ(メタ)アクリレート等が、特に好適に用いられる。
また、架橋構造を導入するために、多官能(メタ)アクリレートを併用することも好ましい。多官能(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が、特に好適に用いられる。
(b)熱ラジカル重合性物質の含有量は、(a)フィルム形成用の樹脂、及び(b)熱ラジカル重合性物質、並びに存在する場合には(c)エポキシ樹脂、の合計量100質量部に対して、20〜90質量部である。
(b)熱ラジカル重合性物質の含有量は、好ましくは30質量部以上であり、より好ましくは40質量部以上である。20質量部以上であるので、硬化時のボイドの抑制等が容易となる。一方、(b)熱ラジカル重合性物質の含有量は、好ましくは70質量部以下であり、好ましくは60質量部以下である。90質量部以下であると、アンダーフィル用絶縁フィルムのべたつきを抑制することができる。べたつきが小さいと、NCFつきウエハやチップのハンドリングがより容易になる。NCF面と接触する冶具類にくっついてしまう搬送トラブルも抑制できる。ごみの付着も抑制できる。
また、チップに貼った場合の視認性を悪化させないために、他の樹脂と相分離しない構造を選択することが好ましい。
(d)熱ラジカル発生剤
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムにおいては、アクリル化合物等の(b)熱ラジカル重合性物質の重合を促進するために、有機過酸化物、アゾ系化合物等の(d)熱ラジカル発生剤を所定量、併せて使用する。
有機過酸化物としては、例えば、パーオキシエステル、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等を好ましく使用することができる。これらの有機過酸化物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの(d)熱ラジカル発生剤の中でも、1分間半減期温度が140℃以上であるものが好ましく、さらに好ましくは160℃以上である。1分間半減期温度が140℃以上の場合には、圧着時の樹脂の流動性が適切であるため、チップと基板間の電極同士の樹脂噛み(電極が接触する前に硬化が進んで、電極間に樹脂が噛んでしまう現象)を抑制する観点で好適に用いられる。一方、1分間半減期温度が200℃以下であるものが好ましく、さらに好ましくは190℃以下であるものが望ましい。1分間半減期温度が200℃以下である場合には、圧着時の硬化が適切で、ボイドを抑制する効果が高い。
さらに、フィルム製造時の溶剤乾燥工程での過酸化物揮発抑制の観点から、(d)熱ラジカル発生剤の分子量は200以上が好ましく、より好ましくは250以上が望ましい。
これらの中で、2,2-ジ(4,4-ジ-(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキシル)プロパン(日油株式会社製、パーテトラA)、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレラート(日油株式会社製、パーヘキサV)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(日油株式会社製、パーヘキサ25B)、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)-3-ヘキシン(日油株式会社製、パーヘキシン25B)などが好ましく用いられる。
有機過酸化物等の(d)熱ラジカル発生剤は、(a)フィルム形成用の樹脂、及び(b)熱ラジカル重合性物質、並びに存在する場合にはエポキシ樹脂(c)の合計100質量部に対して0.1〜5質量部添加することが好ましく、0.3〜3質量部添加することが特に好ましい。0.1質量部以上なので、アクリレート等の硬化が十分なものとなり、また、5質量部以下なので、アンダーフィル用絶縁フィルムの保存安定性が良好であり、また、圧着時のアウトガスが抑制されるため、ボイド抑制の観点からも好ましい。
(e)重合禁止剤
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、上記(a)フィルム形成用の樹脂、(b)熱ラジカル重合性物質、及び(d)熱ラジカル発生剤に加えて、(e)重合禁止剤を含有している。(e)重合禁止剤を含有することで、保存時に熱(b)ラジカル重合性物質の不必要な重合を抑制することができるので、保存安定性が向上し、例えば40℃で1週間保持した後の130℃での溶融粘度η と130℃での溶融粘度η との比η /η が3未満である、という好ましい特性を実現することが一層容易となる。
(e)重合禁止剤の含有量(質量)は、(b)熱ラジカル重合性物質の量(質量)に対して、600〜10000ppmであり、800〜5000ppmであることがより好ましい。(e)重合禁止剤の含有量が600ppm以上であるから、十分な保存安定性を実現することが容易であり、100000ppm以下であるから、硬化時に(b)熱ラジカル重合性物質の重合を必要以上に阻害せず、ボイド等を効果的に抑制することができる。特に、NCFを半導体ウエハに貼り付けて用いる場合には、ダイシングおよびピックアップ工程を経た上で、NCF付チップがFC接続される。ウエハラミからフリップチップ接続までに、時間がかかることがあり、特に高い保存安定性が求められる。このため、上記の範囲で(e)重合禁止剤を含有することが有効である。
(e)重合禁止剤の種類には特に制限は無く、(b)熱ラジカル重合性物質の種類、重合機構等との関係で好適な(e)重合禁止剤を適宜使用することができる。例えば、ハイドロキノン、メチルエーテルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、t−ブチルパラベンゾキノン、2,5−ジクロロ−p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロ−p−ベンゾキノン、テトラクロロ−p−ベンゾキノン等のキノン類;o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、2,4−ジニトロトルエン、1,3,5−トリニトロベンゼン、1,3,5−トリニトロトルエン等のニトロ化合物;o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、2,4,6−トリニトロフェノール等のニトロフェノール類;メチル−α−ニトロソイソプロピルケトン、フェニル−t−ブチルニトロン等のニトロソ、ニトロン化合物;塩化鉄(III)等の金属塩、フェノチアジン等を適宜用いることができるが、これらには限定されない。
中でも、ウエハのバンプ形成面にNCFを貼る工程等においても効果的に重合禁止効果が発現できる点で、キノン類を用いることが好ましく、p−ベンゾキノン(PBQともいう。)、メチル−p−ベンゾキノン、t−ブチルパラベンゾキノン(TBQともいう。)、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノンを用いることが特に好ましい。
(c)エポキシ樹脂
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、被着体への接着性付与等の観点で、任意成分である(c)エポキシ樹脂を含むことが望ましい。
(c)エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、臭素化ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールAF型、ビフェニル型、ナフタレン型、フルオンレン型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、トリスヒドロキシフェニルメタン型、テトラフェニロールエタン型などの二官能エポキシ樹脂や多官能エポキシ樹脂、又はヒダントイン型、トリスグリシジルイソシアヌレート型若しくはグリシジルアミン型などのエポキシ樹脂を用いることができるが、これらには限定されない。エポキシ樹脂は、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。アライメントマーク視認性の観点から、フィルム形成用の樹脂と相溶性が良く、それらと相分離しないものが好ましい。
常温でのべたつき低減の観点から、固形のエポキシ樹脂を含むことが好ましく、硬化後のガラス転移点および弾性率向上の観点から、2官能以上の多官能エポキシ樹脂がより好ましい。これらの理由から、クレゾールノボラック型のエポキシ樹脂を特に好ましく用いることができる。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、m−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、及びp−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のいずれであってもよいが、特に下式で表されるo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。また、これらの樹脂中のグリシジル基としては、それぞれ対応するクレゾールノボラック樹脂中のフェノール性水酸基をグリシドキシ基で置換したものが好ましい。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の分子量は、800〜1300が好ましく、より好ましくは900〜1300が好ましい。軟化点としては、60℃以上が好ましく、より好ましくは、80℃以上が好ましい。
本発明において接着性付与、硬化速度調整のための樹脂として(c)エポキシ樹脂を用いる場合、(c)エポキシ樹脂の含有量は、(a)フィルム形成用の樹脂、(b)熱ラジカル重合性物質、及び(c)エポキシ樹脂の合計量に100質量部に対して、70質量部以下であり、より好ましくは10〜70質量部である。
(c)エポキシ樹脂を含有し、好ましくはその含有量が10質量部以上である事で、フィルム全体の接着性、硬化速度を適切に制御することができる。一方、エポキシ樹脂の含有量が70質量部以下、より好ましくは50質量部以下であるので、フィルム形成への不利益な影響を抑制することができ、ボイド抑制用ラジカル硬化系の配合量も確保できる。
(f)エポキシ硬化剤
本発明において接着性付与、硬化速度調整のための樹脂として(c)エポキシ樹脂を用いる場合、(f)エポキシ硬化剤を適宜使用することが好ましい。本用途においては、室温保存安定性に優れることが好ましいため、(f)エポキシ硬化剤として潜在性硬化剤を用いることが好ましい。さらに、耐マイグレーション性、適切な硬化速度、硬化物物性に優れることが好ましい。公知のエポキシ硬化剤では、これらすべての特性を満たすことは必ずしも容易ではないため、特性の一部を(b)熱ラジカル重合性物質及び(d)熱ラジカル発生剤によって実現することが有利である。具体的な(f)エポキシ硬化剤としては、フェノール硬化、イミダゾール硬化、カチオン硬化の中から、本目的にかなうものを選択することが好ましい。
潜在性のカチオン硬化剤(熱酸発生剤)としては、スルフォニウム塩を用いることができる。なかでも、スルフォニウムヘキサフルオロフォスフェイトやスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートが使用できる。また、固形で潜在性の良いイミダゾール系硬化剤を好ましく用いることができる。より具体的には、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物等を、特に好ましく用いることができる。
これら、潜在性硬化剤の中でも、上記のイミダゾール系硬化剤が最も好ましく使用できる。
(f)エポキシ硬化剤の含有量は、(a)フィルム形成用の樹脂、(b)熱ラジカル重合性物質、及び(c)エポキシ樹脂の合計100質量部に対して、0.5〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜5質量部である。0.5質量部以上であることで、熱処理による硬化時間が短くなり生産性を向上させることが容易になる。また、(f)エポキシ硬化剤の含有量が10質量部以下であることで、長期間の保存安定性を確保することが容易となり、圧着時のアウトガス抑制の観点からも好ましい。
(フラックス剤)
また、上記(f)エポキシ硬化剤に加えて/代えて、フラックス剤、好ましくはフラックス機能を有する酸(無水物)を用いることもできる。この様な酸(無水物)は、(c)エポキシ樹脂を硬化させることができるのに加えて、フラックス機能を有することでハンダ表面、電極表面の酸化膜を除去することができるので、半導体チップと回路基板等との間の電気接合を一層容易、かつ確実なものとすることができるので、好ましい。
フラックス機能を有する酸(無水物)としては、例えばアジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テトラプロペニル無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、などの脂肪族酸無水物、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸などの脂環式酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの芳香族酸無水物などを挙げることができる。これらのフラックス機能を有する酸(無水物)は、1種を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いても良い。これらフラックスは、NCF中に固形で分散できると、エポキシ樹脂との反応面で、潜在性が有利になる。固形で分散するためには、後述の配合液に使用する溶剤に対する溶解性が悪いものが好ましい。NCFフィルム厚みに対して十分小さいサイズに粉砕して配合すると良い。一方で、ハンダ溶融温度より低い温度で融点に達してフラックス活性を示すことが好ましい。これらの酸(無水物)の中でも、前記特性、ハンダ接続性とエポキシ硬化作用、工業的な入手のしやすさなどを踏まえると、コハク酸、アジピン酸等が特に好ましい。
フラックス機能を有する酸(無水物)をはじめとするフラックス剤の配合量は、(a)フィルム形成用の樹脂及び(b)熱ラジカル重合性物質、並びに存在する場合には(c)エポキシ樹脂の合計100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量部以上3質量部以下である。フラックス剤の配合量が0.1質量部以上であれば、ハンダ濡れを促進し、半導体チップと基板との間の電気的接続を有効に促進することができる。フラックス機能を有する酸(無水物)の配合量が10質量部以下であれば、保存安定性の確保や圧着試時のアウトガス抑制の観点から好ましい。
(フィラー)
フィラーを添加することで、アンダーフィル用絶縁フィルムの熱膨張率が低下し寸法安定性等が向上し、チップや基板に対する熱ストレスが低下し信頼性も向上する。一方で、充填量が増えると、流動特性が悪化する。マークの視認性という面では、樹脂と屈折率差があるフィラーの場合、光の波長近傍からより大きなサイズでは、散乱を起こして視認性が悪くなる。また、チップ/基板のギャップに対して、より大きなサイズのフィラーが介在すると、チップ割れなどの不良原因になる。バンプと電極間に大きなフィラーが噛み込むと導通不良にもなる。
無機フィラーとしては上記条件を満たすものであれば、シリカ(溶融シリカや結晶性シリカ、ヒュームドシリカなど)、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素の粉末などでよいが、なかでも、サイズと流動性面で、ヒュームドシリカや溶融シリカが特に好ましい。
無機フィラーの平均粒子径は、好ましくは0.01μm以上である。0.01μm以上であると、フィラーと樹脂の相互作用による溶融粘度の増加を抑制することができる。無機フィラーの平均粒子径は、半導体素子と基板の電極間のフィラーの噛み込み抑制できること、および、アンダーフィル用絶縁フィルムの透明性の観点から、好ましくは3μm以下であり、より好ましくは1μm以下である、さらに好ましくは0.1μm以下である。なお、平均粒子径は、光度式の粒度分布計(例えば、HORIBA製、装置名;LA−910)や顕微鏡による観察により求めることができる。ただし、これらの微粉においては、良好に分散処理しないと、二次粒子サイズを測定することになる。
フィラーの粒子サイズは、分級操作でトップカットされていることが好ましく、配合、分散、コートの過程でも、フィルターで粗大粒子をカットすることが好ましい。
アンダーフィル用絶縁フィルム中の無機フィラーの含有量は、好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上、特に好ましくは15質量%以上である。5質量%以上であると、硬化後の熱膨張率が、未添加に比べ良好になる。また、アンダーフィル用絶縁フィルム中の無機フィラーの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。60質量%以下であると、流動性を確保でき、良好な透明性が得られるとともに、NCFを介した半導体チップの基板への実装時にフィラーの噛み込みを良好に抑制できる。
(その他添加剤)
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムには、本発明の目的に反しない限りにおいて、上記以外の成分を適宜配合することができる。他の成分としては、例えば難燃剤、シランカップリング剤、イオントラップ剤、有機フィラーなどを挙げることができる。
難燃剤としては、例えば、リン化合物、金属水酸化物、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、臭素化エポキシ樹脂などを用いることができるが、これらには限定されない。
シランカップリング剤を添加することで、フィラーと樹脂界面、プロセスで用いる半導体チップ、回路基板等とアンダーフィル用絶縁フィルムの接着性を向上することができる。シランカップリング剤としては、例えば、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランなどエポキシ基がついたもの、反応性二重結合がついたものなどを用いることができるが、これらには限定されない。
イオントラップ剤を添加することで、電極配線やアンダーフィル用絶縁フィルムを構成する他の材料からもたらされる陽イオン、陰イオン等のイオン性不純物を捕捉し、配線のマイグレーションや腐食を防止することができる。イオントラップ剤としては、例えばハイドロタルサイト類、水酸化ビスマス、キレート類などを用いることができるが、これらには限定されない。
(アンダーフィル用絶縁フィルムの物性)
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、(a)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分、(b)熱ラジカル重合性物質、所望により(c)エポキシ樹脂、(d)熱ラジカル発生剤、及び(e)重合禁止剤を、それぞれ所定量含んでいればよく、フィルムの物性自体には特に明示の制限は無いが、溶融粘度をはじめとする諸物性が、以下に述べる条件を満たすことが好ましい。
すなわち、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、ハンダ付き電極が形成された半導体チップと、前記ハンダ付き電極と対向する対向電極が形成された回路基板とを接合するために好適に用いられるアンダーフィル用絶縁フィルムであって、その用途との関係から、特定の条件における溶融粘度及びその間の関係について、以下の条件のいずれか、又は全てを満たしている事が好ましい。
110℃での溶融粘度η が、1×10〜5×10Pa・sである。
130℃での溶融粘度η が、5×10〜1×10Pa・sである。
40℃で1週間保持した後の130℃での溶融粘度η と上記η との比η /η が3未満である。
溶融粘度ηは、レオメータ(動的粘弾性測定装置(せん断))を用いて、窒素下、周波数1Hzの条件で、10℃/minで昇温することにより測定することができる。
なお、40℃で1週間保持した後の130℃での溶融粘度η は、110℃での溶融粘度η 及び130℃での溶融粘度η の測定を行っていない(η 及びη の測定による熱履歴を有さない)試料について測定したものである。したがって、溶融粘度η 、η 、及びη の測定にあたっては、同一の配合、製造条件で得られた試料であって、η 及びη 測定用の少なくとも1枚の試料、及びη 測定用の少なくとも1枚の試料からなる複数枚の試料を用意する。
110℃での溶融粘度η が1×10Pa・s以上であると、過剰なはみ出しや樹脂の這い上がりを一層有効に防ぐことができる観点で好ましい。110℃での溶融粘度η は、1×10Pa・s以上であることがより好ましく、5×10Pa・s以上であることが特に好ましい。
また、110℃での溶融粘度η が、5×10Pa・s以下であると、流動性不足による、空気の巻き込み、バンプの貫通不良などの不具合を一層有効に抑制する観点で好ましい。半導体チップと回路基板とを接合する際のプロセスの初期において、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムを構成する樹脂が、適切な流動性を示し、半導体チップと基板との間の狭い空間を隙間無く充填することが容易となるとともに、半導体チップ側の電極と基板側の電極との間に樹脂が噛み込まれにくく、両者間の良好な導通を確保することも容易となる。110℃での溶融粘度η は、より好ましくは、3×10Pa・s以下であり、さらに好ましくは、2×10Pa・s以下であり、特に好ましくは1×10Pa・s以下である。
130℃での溶融粘度η が5×10Pa・s以上であると、昇温の途中でNCFを構成する樹脂が適度に硬化するため、圧着時のボイド発生を一層有効に抑制することができるので好ましい。130℃での溶融粘度η は、1×10Pa・s以上であることがより好ましい。
また、130℃での溶融粘度η が、1×10Pa・s以下であることで、半導体チップと回路基板とを接合する際のプロセスの初期において、一層安定的に導通を確保することが可能となるので好ましい。130℃での溶融粘度η は、より好ましくは、5×10Pa・s以下であり、さらに好ましくは、1×10Pa・s以下である。あまり急激に硬化が進むと、バンプ貫通性が悪く導通不良になる傾向が出るおそれがあるためである。
110℃および130℃での溶融粘度η 及びη は、例えば、フィルム中のフィラーや(a)フィルム形成用の樹脂の含有量や(b)熱ラジカル重合性物質、(c)エポキシ樹脂の硬化開始温度、硬化速度を適宜増減すること等によって、調整することができる。硬化開始温度、硬化速度は、(d)熱ラジカル発生剤の分解温度や(f)エポキシ硬化剤を変えることで調整できる。
40℃で1週間保持した後に測定した、130℃での溶融粘度η と上記η .が、比η /η が3未満であるという関係にあることで、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムの保存安定性が一層良好となり、アンダーフィル用絶縁フィルムを半導体ウエハに貼り付けた後で、室温等で比較的長期間保存した場合でも、一層十分な流動性を発揮することができ、半導体チップと回路基板とを接合するプロセスにおいて、一層良好な接合を実現することができる。また、半導体装置を量産する観点でも、アンダーフィル用絶縁フィルムの130℃の溶融粘度の変化が小さいほうが、安定的な接合を実現する観点でも望ましい。より好ましくは、比η /η は2未満であり、特に好ましくは1.5未満である。また、比η /η は0.8以上であることがより好ましく、1以上であることが更に好ましい。
40℃で1週間保持した後に測定した、130℃での溶融粘度η と、130℃での溶融粘度η との比η /η は、例えば、熱ラジカル硬化系においては、フィルム中の(e)重合禁止剤の含有量を適宜増減すること等によって、調整することができる。
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、示差走査熱量計により測定した50〜250℃の範囲の発熱曲線が、130℃〜170℃の範囲内に最大値を有することが好ましい。この範囲内に発熱量の最大値を有することで、ボイドの抑制と良好な接合との両立をより高いレベルで達成することができるので好ましい。また、この発熱曲線の少なくとも一つの発熱ピークは、25℃以上の半値幅を有することが好ましく、30℃以上の半値幅を有することがより好ましい。25℃以上の半値幅を有することは、硬化のおきる温度域がある程度幅を持つことを意味しており、加熱時にアンダーフィル用絶縁フィルムが急激に硬化せず、広い温度範囲で適切な流動性を有することを意味する。この様な形態のアンダーフィル用絶縁フィルムは、半導体チップと基板とを接合するプロセスを実施できる温度範囲が広く、プロセス上の自由度が高い、いわゆる使い易いアンダーフィル用絶縁フィルムである。この様にプロセスを実施できる温度範囲が広いアンダーフィル用絶縁フィルムを用いることで、チップサイズ、バンプ高さ、バンプレイアウト等が異なるために、要求される流動特性が異なるチップに対しても、より広い自由度で適用できる。
示差走査熱量計により測定した50〜250℃の範囲の発熱曲線上の少なくとも1の発熱ピークが、25℃以上の半値幅を有する形態のアンダーフィル用絶縁フィルムは、硬化開始温度が異なる複数の樹脂、例えば(c)エポキシ樹脂と(b)熱ラジカル重合性物質としての(メタ)アクリレートとを併用することや、同じ硬化システムでも異なる開始剤を併用することなどで、実現することができる。
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、示差走査熱量計により測定した50〜250℃の範囲の発熱曲線が、少なくとも2の極大値を有することが好ましい。示差走査熱量計により測定した50〜250℃の範囲の発熱曲線が、少なくとも2の極大値を有することは、加熱時にアンダーフィル用絶縁フィルムが広い温度範囲で適切な流動性を有することを意味する。この様な形態のアンダーフィル用絶縁フィルムは、半導体チップと基板とを接合するプロセスを実施できる温度範囲が広く、プロセス上の自由度が高い、いわゆる使い易いアンダーフィル用絶縁フィルムである。この様にプロセスを実施できる温度範囲が広いアンダーフィル用絶縁フィルムを用いることで、チップサイズ、バンプ高さ、バンプレイアウト等が異なるために、要求される流動特性が異なるチップに対しても、より広い自由度で適用できる。
示差走査熱量計により測定した50〜250℃の範囲の発熱曲線が、少なくとも2のピークを有する形態のアンダーフィル用絶縁フィルムは、融点、硬化温度等の熱的特性が異なる複数の樹脂、例えば(c)エポキシ樹脂と(b)熱ラジカル重合性物質としての(メタ)アクリレートとを併用することや、同じ硬化システムでも異なる開始剤を併用することなどで、実現することができる。
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムを用いるプロセスにおいては、典型的には半導体チップに形成されたハンダ付き電極と、回路基板に形成された対向電極とが直接接触しまたは接合されることによって導通が確保される。この点において、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、同じく半導体チップと基板との接合に用いられるが、導電性粒子を介して半導体チップと回路との導通が得られる、いわゆる異方導電性フィルム(ACF)と区別される。
樹脂の特性に関しても、異方導電性フィルムは、通常ディスプレーのドライバーチップを実装する際に用いられるため、耐熱性のないディスプレー用に最高温度200℃以下、180℃程度で硬化することが求められる。また、導電粒子を噛み込む前提なので、バンプの貫通性への要求水準も低い。発明者らは、異方導電性フィルムで用いられている樹脂処方を、アンダーフィルム用絶縁フィルムの樹脂処方に適応すると、速く硬化するため、圧着時の流動性不良に伴う接合不良が生じることを見出した。このように、異方導電性フィルムの樹脂処方をアンダーフィルム用絶縁フィルムにそのまま適用することは困難である。
異方導電性フィルムが含有する導電性粒子は、直径数μmから数十μmの微細なものではあるが、近年の半導体素子の一層の微細化、実装の一層の高密度化に伴い、その様な微細な導電性粒子を用いたとしても、意図しない電極間の短絡のリスクを完全に払拭することは困難となっている、この観点から、厚み方向においても導電性を有さない、いわゆるNCFに該当する本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、異方導電性フィルムと比較して微細化した半導体素子の高密度での実装により適したアンダーフィル用フィルムであり、その優位性は今後一層顕著なものになることが予想される。
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムにおいては、上述の様に、意図しない電極間の短絡を防止するために、厚み方向においても導電性を有さないことが好ましい。短絡防止の観点からは、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、別段の技術的必要性がない限り、導電性粒子の含有量が少ないか、或いは導電性粒子を実質的に含有しないことが望ましい。すなわち、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムの導電性粒子の含有量は、5質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることが特に好ましい。
短絡防止の観点からは、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、別段の技術的必要性がない限り、金属の含有量が少ないか、或いは金属を実質的に含有しないことが望ましい。すなわち、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムの金属の含有量は、5質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることが特に好ましい。
(アンダーフィル用絶縁フィルムの製造方法)
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、例えば、以下のようにして作製される。まず、アンダーフィル用絶縁フィルムの形成材料である上述の各成分を配合し、溶媒(例えば、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエンなど)に溶解ないし分散させて塗工液を調製する。フィラーを分散させる場合には、必要に応じて、ビーズミル等の分散装置を用いて、分散する。次に、調製した塗工液を汎用のコーターで、基材セパレータ上に所定厚みとなる様に塗工したのち、熱オーブンなどを用いて溶剤を乾燥させ、アンダーフィル用絶縁フィルムを形成する。乾燥条件としては、残溶剤が極端に残ると、FC接続時のボイドの発生要因になるので、少なくとも1%以下に乾燥させる条件に調整することが好ましい。乾燥温度と乾燥時間は、乾燥工程で硬化反応が顕著に開始しない程度に調整することが好ましい。100℃、数分を目安に調整するとよい。
上記の条件で塗れる厚みには限界があるので、過度に厚いNCFが必要な場合は、残溶剤条件を満たす厚みのNCFを複数積層することで、所定厚みとすることができる。
基材セパレータは、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、OPP(延伸ポリプロピレン)、CPP、ポリ−4−メチルペンテン−1、PTFEなどに必要に応じてシリコーンなどの離形剤を塗布したものを、好ましく用いることができる。
異物の付着などを考慮すると、NCFはむき出しで扱わないほうがよい。そのような面では、上記のコーターでの乾燥後、微粘着フィルムをNCF面にラミネートする、もしくは、セパレータを加熱ラミネートするとよい。NCFの両サイドの易剥離材の剥離しやすさに差を設けると、以降のNCFのハンドリングが容易になる。軽く剥離できる側の易剥離材を先に剥離することで、NCFをより重い剥離の易剥離材上に安定して残すことができる。
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムの厚さには特に制限は無く、半導体チップと回路基板との間のギャップや、電極、ハンダ等の接続部材の高さを考慮して適宜設定すればよい。現行の通常のプロセスを前提とすれば、1〜250μm程度の厚さが好ましく、5〜25μm程度の厚さがより好ましい。シリコン材同士のフリップチップ接続の場合は、熱ストレスが小さく、ギャップを大きくとる必然性は小さいので、将来的に、ギャップが小さくなることが想定されている。一方、樹脂基板とチップを接続する場合は、チップサイズ、樹脂基板材特性に応じて、熱ストレスを緩和できるように、バンプ高さが大きくなる。それぞれに対応したNCF厚みを準備すると良い。
NCFが充填するチップ下の空間には、バンプなどの突起物の容積があり、バンプが適度につぶれた状態となる適切なギャップが存在する。このような適切なギャップを形成するには、ギャップとチップ面積の積で算出される容積から、バンプの容積を引き、良好なはみ出し形成分の容積を加えた程度の容積をチップ面積で割ることで、適切なNCF厚みを概算できる。バンプレイアウトによって、NCFの流動性は変わるので、実チップでテストすることがより好ましい。
(NCFの製品形態)
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、離型性フィルムにより保護されていることが好ましい。離型フィルムは、実際のプロセスに供するまでアンダーフィル用絶縁フィルムを保護する保護材としての機能を有している。離型フィルムは、例えばアンダーフィル用絶縁フィルム上に半導体素子を貼着する際に剥がされる。離型フィルムとしては、上述の製造プロセスにおいて使用したセパレータ、微粘着フィルムなどの易剥離フィルムをそのまま使用してもよい。
また、NCFがバックグラインド(BG)テープと積層されていてもよい。NCFの使用方法として、バックグラインド(BG)時の回路面保護用粘着テープとして、易剥離フィルム/NCF構成で、ウエハのバンプ面に貼りつけて使用し、易剥離フィルム層を剥離した後、NCFとウエハをダイシングして、NCFつきチップを得る方法が開示されている。本発明のNCFは、このような形態で使用してもよい。
さらに、NCFがダイシング(DC)テープと積層されてもよい。NCFの使用法として、ダイシングテープとNCFを一体で使用する方法も、同様に開示されており、本発明のNCFをこのような形態で使用してもよい。
(半導体装置の製造方法)
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムを用いて、例えば半導体チップと回路基板との間の空間を充填することにより、半導チップに形成されたハンダ付き電極と、回路基板に設けられた対向電極との接合部を保護できる。
ハンダの材質としては、錫−鉛系金属材、錫−銀系金属材、錫−銀−銅系金属材、錫−亜鉛系金属材、錫−亜鉛−ビスマス系金属材などを好ましく用いることができる。ハンダが、銅ピラーの先端に形成された構造も含む。電極、対向電極の材質としては、導電性のあるものであれば特に限定されず、例えば、金/ニッケル、銅などが挙げられる。
本発明の一実施形態として、ハンダ付き電極が形成された半導体チップと、前記ハンダ付き電極と対向する対向電極が形成された回路基板とを、上記[1]から[11]のいずれかに記載のアンダーフィル用絶縁フィルムを介して接合する、半導体装置の製造方法であって、
α)ハンダ付電極を有するウエハ上に前記アンダーフィル用絶縁フィルムを真空下で貼り付ける工程と、
β)該ウエハを個々のアンダーフィル用絶縁フィルム付半導体チップに分割する工程と、
γ)該半導体チップと該回路基板とを、最大温度が該チップに搭載されたハンダの融点温度以上となる温度条件で、前記半導体チップの電極と前記回路基板の対向電極とが、それぞれの略中心線上で接触するように熱圧着する熱圧着工程と、を有する、上記半導体装置の製造方法、を挙げることができる。
このとき、銘柄の切替えや、製造装置のスケジュール上の都合等から、工程α)(及び所望により工程β))を行った後のウエハを、そのまま室温等で保管して、後日工程γ)に供する場合がある。本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、(a)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分、(b)熱ラジカル重合性物質、所望により(c)エポキシ樹脂、(d)熱ラジカル発生剤、及び(e)重合禁止剤を、それぞれ所定量含み、好ましくは130℃での溶融粘度η 、および40℃で1週間保持した後に測定した、130℃での溶融粘度η が、比η /η が3未満である関係を有することで、上記の保管を伴う場合であっても、良好な接続、生産性を実現することができる。
上記実施形態では、半導体チップと基板とを接合するプロセスの初期においては可塑性、流動性を示すとともに、該プロセスの後期においては十分に硬化が進行し、更に、長時間の保存安定性に優れた、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムを用いるので、半導チップに形成されたハンダ付き電極と、回路基板に設けられた対向電極との接合部の導通を確実なものとし、半導体チップと回路基板との間の空間をボイドなく充填し、かつ硬化後に回路基板上に実装された半導体チップの高い信頼性を提供することが可能となる。
以下、図を参照しながら工程γ)を説明する。
図1は、工程γ)前の半導体チップ(1)、回路基板(5)、及び本発明のアンダーフィル用絶縁フィルム(4)を模式的に示す断面図である。半導体チップ(1)は、シリコンなどの半導体表面に集積回路が形成され、バンプと呼ばれる接続用のハンダ付き電極を有する。ハンダ付き電極は、銅などからなる電極(2a)上に、バンプ材の拡散防止金属膜を介し、ハンダ(3)を形成したものである。
これらのハンダ表面は、経時で酸化する。NCFを貼る前に、プラズマ処理などで、酸化膜を除去すると、より安定した接合が得られる。
回路基板(5)は、例えばリジット基板、フレキシブル基板、シリコン基板、ガラス基板などの基材に回路が形成されている。また、半導体ウエハ(1)が搭載される実装部には、半導体ウエハ(1)のハンダ付き電極と対向する位置に所定の厚みを有する対向電極(2b)が形成されている。
ここで、バンプ付半導体ウエハ(1)には、図示しない工程α)において、アンダーフィル用絶縁フィルム(4)が貼り付けられている。貼り付けは真空下で例えば温度60〜120℃で行われる。アンダーフィル用絶縁フィルム(4)は流動性を示し、半導体ウエハ(1)上に形成された電極(2a)およびハンダ(3)による凹凸を埋めこみ、半導体ウエハ(1)と密着する。通常、電極(2a)およびハンダ(3)がアンダーフィル用絶縁フィルム(4)を貫通しないよう、アンダーフィル用絶縁フィルム(4)の厚みが設定されている。
続いて、アンダーフィル用絶縁フィルム付ウエハを個片化することで、個々のアンダーフィルム付チップを作製する(工程β))。
次いで、本実施形態の工程γ)において、アンダーフィル用絶縁フィルム(4)が貼り付けられた半導体チップを回路基板(5)上に搭載する(図2)。このとき、複数の電極(2a)と複数の対向電極(2b)とが、それぞれの略中心線上で接触するよう、位置合わせされる。位置合わせは、フリップチップボンダーで、基板のチップ搭載部近傍に形成されているマークと、チップ面に形成されているマークをカメラで認識して、行われる。このとき、NCFを透過してマークのエッジが明瞭に識別できないと、搭載位置精度が悪くなる。装置側でも、同軸/拡散照明などで、マークエッジを認識しやすい工夫をする。
工程γ)において加えられる荷重は、5から500Nの範囲内であることが好ましく、10から50Nの範囲内であることがより好ましい。適切な加重の上限の見極めは、チップが破損しない程度にすること、はんだがつぶれ過ぎないようにすることなどである。加重が少なすぎると、バンプが十分に接触しない、気泡が抜けきらないなどが起きる。このあたりを観察しながら、よい条件を探すことが好ましい。
また、工程γ)において加えられる温度は、例えば、一般的な、ヘッド側(上部)にセラミックヒーター、ステージ側にコンスタントヒーターがついているセッティングにおいては、ステージは80℃〜150℃程度に設定する。樹脂基板の場合は反りが発生するため、60〜100℃程度が好ましい。シリコンチップやシリコンウエハをステージに乗せるケースでは、伝熱がよい基板材のため、ヘッドの加熱がステージ側に逃げて、チップの実温度がヘッドの設定より大幅に低くなるので、ステージ温度を高めに設定するとよい。
ヘッド側ではNCFつきチップを保持するが、こちらの温度は、加重を加える初期段階では、アンダーフィル用絶縁フィルムが流動性を有するが、顕著に硬化を開始しない程度の温度、例えば60℃から150℃の範囲が好ましく、より好ましくは80℃から130℃の範囲、特に好ましくは100℃前後の温度にし、ハンダ溶融温度へ昇温する前に、バンプと電極を接触させると、導通不良を起こしにくい。チップサイズやバンプレイアウトによって、チップ全面で十分なバンプの接触が実現できる時間は異なるので、数秒の範囲内で、時間を調整することが好ましい。このステップのあとは、タクトタイムを考慮して、セラミックヒーターの最大能力(一般には数10℃/s)で、ハンダ溶融温度まで昇温することができる。ヘッドの設定温度と、実際のバンプ部の温度には、前記ステージへの熱の逃げの影響で、乖離があることが多いので、チップ下に熱伝対を挟んだ模擬チップで、実際の温度と、設定温度の対応関係を調べることが好ましい。
ハンダ溶融温度での継続時間は、確実に電極同士を接合する観点から、0.1秒から20秒の範囲が好ましく、より好ましくは0.5秒から5秒の範囲である。また、必要に応じて、半導体装置をハンダ溶融温度から冷却させてから、リリースしても良い。また、工程γ)における熱、圧力の継続時間は、生産性の観点から、30秒の範囲内であることが好ましく、1から20秒の範囲内であることがより好ましい。
一方で、上記のようなフリップチップ接続におけるコスト的課題に、位置精度の良い、高額なフリップチップボンダーでの生産性が悪い問題がある。チップの取り上げ、基板のセット、位置合わせ、接触、昇温、冷却、などの一連の動作に時間がかかると、コストを上昇させる。このため、例えば、チップをチップに積層する場合は、基板(チップ)の交換の時間を省くため、チップの集合体であるウエハを基板としてセットすることで(チップ・オン・ウエハ接合)、タクトタイムを短縮することが一般化している。
また、昇温と冷却に時間がかかるために、例えば前記の昇温・冷却動作について、精密位置合わせをすることと、仮接着をするところまでを高価なフリップチップボンダーで実施して、加重と加熱でハンダ溶融温度まで上げる操作を、高度な位置制御が不要なより安価な圧着装置で複数のチップを一括して実施するという方法も検討されている。このような圧着操作に対しても、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは適用可能である。この場合の仮接着条件は、前記操作で150−200℃程度を上限にすることで、一定のレベルのバンプの接触とアンダーフィル用絶縁フィルムの硬化を達成する一方、それ以上の温度への昇温や、冷却を省くことで、タクトタイムの削減が可能になる。
上述のプロセスにより、ハンダ(3)付き電極(2a)が形成された半導体チップ(1)と、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルム(4)と、該ハンダ付き電極と対向する対向電極(2b)が形成された回路基板(5)とが、この順で接合された積層体であって、該ハンダ(3)付き電極(2a)の少なくとも一部、好ましくは全部が、該対向電極(2b)の少なくとも一部、好ましくは全部と電気的に接触している積層体を製造することができる。
当該積層体においては、前記ハンダ(3)付き電極(2a)が、前記対向電極(2b)と電気的に接触している箇所において、該ハンダ(3)付き電極(2a)と該対向電極(2b)との間に、アンダーフィル用絶縁フィルム(5)が存在しないことが好ましく、これによりハンダ(3)付き電極(2a)と対向電極(2b)との間の十分な接合面積が確保され(ハンダの濡れが十分であり、ハンダ接合が形成され)、十分な導通が得られる。
また、当該積層体においては、前記ハンダ(3)付き電極(2a)が、前記対向電極(2b)と電気的に接触している箇所において、アンダーフィル用絶縁フィルム(5)中に貫通孔が形成されていることが好ましく、これによりハンダ(3)付き電極(2a)と対向電極(2b)との間の十分な接合面積が確保され(ハンダの濡れが十分であり、ハンダ接合が形成され)、十分な導通が得られる。
上記積層体は、半導体チップが実装された回路基板であり、更に必要なプロセスを経て、半導体装置として使用することができる。上記積層体においては、硬化後の本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムにより、半導体チップと回路基板との間が、実質的にボイド、空隙無しで充填され、半導体装置としても優れた性能を有するものである。すなわち、本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムを用いることにより、優れた性能を有する半導体装置を高い生産性で製造することができる。
この様な半導体装置は、情報処理機器、ディスプレイ、通信機器、輸送機器等に用いられる電気電子機器に好適に搭載することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、これにより何ら限定
されるものではない。
以下の実施例/比較例において、物性/特性の評価は下記の方法で行った。
(溶融粘度)
レオメータ(アントンパール社製、型番:MCR302)を用い、溶融粘弾性の温度分散を測定することにより求めた。測定はアンダーフィル用絶縁フィルムを1.0mmの厚みになるように積層したものを用い、予め80℃で3分間治具に密着させたのち、次のような条件で測定した。
環境:窒素雰囲気下
測定治具:パラレルプレート8mmφ
変形モード:ずり
周波数:1Hz
昇温速度:10℃/分
温度範囲:70〜200℃
(反応熱)
示差走査熱量計(DSC、パーキンエルマー社製、Diamond DSC)を用い、アンダーフィルム用絶縁フィルム(5mg)をパンに入れ、窒素雰囲気下で−40℃から250℃まで、10℃/分で昇温させた際の発熱曲線を評価した。最大の発熱量(W/g)を与える温度を最大発熱温度とした。最大発熱量の半分の発熱量を与える温度を半値発熱温度とし、その半値発熱温度の差を半値幅として定義した。さらに、最大発熱量以外に極大値を持つ場合には、その他極大発熱温度と定義した。
(圧着試験)
テストチップ(グローバルネット(株)製、G03、バンプ径:20μm、バンプピッチ:40μm、バンプ高さ:19μm(銅ピラーに錫/銀ハンダ)、大きさ:5mm×5mm、デイジーチェーン構造)に、アンダーフィル用絶縁フィルム(20μm)/離形PETフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製ピューレックスA54、38μm)の積層品をアンダーフィル用絶縁フィルムがテストチップ側になるように、真空ラミネータ(株式会社タカトリ製)を用いて、真空下でラミネートした(真空度:13Paに到達後、80℃、1分加圧)。得られた積層品から不要なチップ周辺部をデザインナイフで除去したのち、離形フィルムを取り除くことで、アンダーフィルム用絶縁フィルム付チップを得た。
次に、ボンダー(渋谷工業株式会社製、DB250)を用いて、上記アンダーフィルム用絶縁フィルム付チップを、テスト基板(グローバルネット(株)製、G03、シリコン基板)に対し、位置を適切に合わせた上で、次の条件で圧着した。
ステージ温度:100℃
チップ温度:100℃で1s保持後4sかけて260に昇温し2s保持
荷重:45N(7s)
チップ温度は別途チップ/基板間に熱電対を挿入した治具を作成し、同条件で圧着することにより測定した。
得られたチップ/アンダーフィル用絶縁フィルム/基板の積層品を、赤外線顕微鏡でチップ側から観察することにより、ボイドを評価した。ボイドが発生していないものを「○」、ボイドが発生したものを「×」とした。また、電気的な接続が取れているものを接合「○」、導通不良があるものを「×」とした。
(40℃で1週間の熱処理)
上記の溶融粘度、反応熱、及び圧着試験(初期試験)を未だ行っていないアンダーフィル用絶縁フィルム試料を、40℃の恒温槽中に1週間保持した後、上記同様の条件で、130℃における溶融粘度試験、及び圧着試験を行った。
[実施例1]
(a)フィルム形成用の樹脂として、フェノキシ樹脂(三菱化学株式会社製、1256B40(ビスフェノールA骨格、数平均分子量約10000、DSCによるガラス転移温度98℃、エポキシ当量7800))30質量部、(c)エポキシ樹脂として、エポキシ樹脂(DIC株式会社製、N−672−EXP(クレゾールノボラック型、軟化点71〜79℃)、予め固形分70%のメチルエチルケトン溶液を調整し用いた)20質量部、(b)熱ラジカル重合性物質として、アクリレート(日本化薬株式会社製、KAYARAD R−130、ビスフェノールA系エポキシアクリレート55〜60%、アクリレートモノマー40〜45%の混合物、平均分子量(Mw)500、(e)重合禁止剤1としてハイドロキノンモノメチルエーテル(慣用名:メトキノン)500ppm含有)50質量部、(f)エポキシ硬化剤として、イミダゾール(四国化成工業株式会社製、2MAOK−PW(2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物))3質量部、(d)熱ラジカル発生剤として、有機過酸化物(日油株式会社製、パーヘキサV(n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレラート)、1分間半減期温度173℃、分子量334.46)0.7質量部、フラックス(アジピン酸)1質量部、シリカ(デンカ株式会社製、SFP−20M(超微粒子球状タイプ溶融シリカ、d50:0.3μm))54質量部、(e)重合禁止剤2(TBQ(t−ブチルパラベンゾキノン))を(b)熱ラジカル重合性物質に対し、800ppm、及びメチルエチルケトンを配合し、固形分濃度55%の樹脂組成物を調整した。これを、これを、剥離処理されたPETにアプリケータを用いて塗布し、90℃のオーブンで5分間乾燥させ、厚み20μmのアンダーフィル用絶縁フィルムを複数枚作製した。
得られたフィルムの少なくとも1枚について、110℃での溶融粘度η 、130℃での溶融粘度η 、及び反応熱を評価した。また、同フィルムを用いて、圧着試験を行いボイド及び接合を評価した。結果を表1に示す。
また、上記で作製したフィルムの他の少なくとも1枚を、40℃の恒温槽で1週間保管後、130℃で溶融粘度η を評価した。また、同フィルムを用いて、圧着試験を行い、ボイド及び接合を評価した。結果を表1に示す。
[実施例2]
(e)重合禁止剤2(t−ブチルパラベンゾキノン)を(b)熱ラジカル重合性物質に対し、4000ppm配合した点を除いて、実施例1と同様の配合、条件で、アンダーフィル用絶縁フィルムを複数枚作製し、作製直後と40℃で1週間保管後のフィルムについて、特性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
(e)重合禁止剤2(t−ブチルパラベンゾキノン)を(b)熱ラジカル重合性物質に対し、8000ppm配合した点を除いて、実施例1と同様の配合、条件で、アンダーフィル用絶縁フィルムを複数枚作製し、作製直後と40℃で1週間保管後のフィルムについて、特性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例4]
(e)重合禁止剤1(メトキノン)の配合量を(b)熱ラジカル重合性物質に対し、1300ppm含有とした点、及び(e)重合禁止剤2(t−ブチルパラベンゾキノン)を配合しなかった点を除いて、実施例1と同様の配合、条件で、アンダーフィル用絶縁フィルムを複数枚作製し、作製直後と40℃で1週間保管後のフィルムについて、特性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例5]
(a)フィルム形成用の樹脂として三菱化学株式会社製フェノキシ樹脂YX7200B35(数平均分子量約10000、DSCによるガラス転移温度149℃、エポキシ当量8000)を30質量部、(c)エポキシ樹脂としてDIC株式会社製N-695(クレゾールノボラック型、軟化点90〜100℃)を20質量部、(d)熱ラジカル発生剤として有機過酸化物パーヘキサ25B(日油株式会社製、1分間半減期温度180℃、分子量290.45)1質量部、シリカとしてOX50(日本アエロジル株式会社、親水性ヒュームドシリカ、BET比表面積50m/g、平均粒径約0.05μm)を40質量部配合したことを除いて、実施例1と同様の配合、条件で、アンダーフィル用絶縁フィルムを複数枚作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例6]
(a)フィルム形成用の樹脂として三菱化学株式会社製フェノキシ樹脂YX7200B35を30質量部、(c)エポキシ樹脂としてDIC株式会社製N-695(クレゾールノボラック型)を20質量部、(f)エポキシ硬化剤として2MAOK・PWを2質量部、(d)熱ラジカル発生剤として有機過酸化物パーヘキサ25B(日油株式会社製)1質量部、シリカとしてOX50(日本アエロジル株式会社)を25質量部配合したことを除いて、実施例1と同様の配合、条件で、アンダーフィル用絶縁フィルムを複数枚作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例7]
(a)フィルム形成用の樹脂として三菱化学社株式会製フェノキシ樹脂YX7200B35を30質量部、(d)熱ラジカル発生剤として有機過酸化物パーヘキサ25B(日油株式会社製)1質量部、シリカとしてOX50(日本アエロジル株式会社)を25質量部配合したことを除いて、実施例1と同様の配合、条件で、アンダーフィル用絶縁フィルムを複数枚作製し、特性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
重合禁止剤2(t−ブチルパラベンゾキノン)を配合しなかった点を除いて、実施例1と同様の配合、条件で、アンダーフィル用絶縁フィルムを複数枚作製し、作製直後と40℃で1週間保管後のフィルムについて、特性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
(a)フィルム形成用の樹脂としてフェノキシ樹脂(三菱化学株式会社製、1256B40)32質量部、(c)エポキシ樹脂として、エポキシ樹脂(DIC株式会社製、HP4710(ナフタレン型、軟化点85〜105℃、予め固形分70%のメチルエチルケトン溶液を調整し用いた)32質量部、及びエポキシ樹脂(三菱化学株式会社製jER806、ビスフェノールF型、液状、エポキシ当量160〜170)36質量部、(f)エポキシ硬化剤として、四国化成工業株式会社製、2MAOK−PW 4質量部、フラックス(アジピン酸)0.8質量部、シリカ(日本アエロジル株式会社製、OX50)8質量部を配合し、それ以外は実施例1と同様にしてアンダーフィル用絶縁フィルムを複数枚作製し、作製直後と40℃で1週間保管後のフィルムについて、特性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例3]
(a)フィルム形成用の樹脂としてフェノキシ樹脂(三菱化学株式会社製、1256B40)33質量部、(c)エポキシ樹脂として、エポキシ樹脂(DIC株式会社製、N−673(クレゾールノボラック型、軟化点73〜82℃、予め固形分70%のメチルエチルケトン溶液を調整し用いた)38質量部、及びエポキシ樹脂(三菱化学株式会社製jER806)29質量部、(f)エポキシ硬化剤として四国化成工業株式会社製、2MAOK−PW 4.2質量部、フラックス(アジピン酸)0.8質量部、シリカ(日本アエロジル株式会社製、OX50)8.4質量部を配合し、それ以外は実施例1と同様にしてアンダーフィル用絶縁フィルムを複数枚作製し、作製直後と40℃で1週間保管後のフィルムについて、特性を評価した。結果を表1に示す。

実施例1〜7においては、作製直後、40℃で1週間保管した後ともに、問題なく圧着を行うことができた。
比較例1では、(e)重合禁止剤の量が所定量に達しないが、40℃で1週間保管した後は、大きなボイドが発生していた。溶融粘度η の評価結果も考慮すると、保管の間に硬化が進み、流動性が大きく低下したためであると推定される。
比較例2及び3では、(b)熱ラジカル重合性物質を用いていないが、作製直後の段階で、ボイドが発生していた。溶融粘度η の評価結果も考慮すると、硬化が遅く、ハンダ溶融温度に達したころに、フィルム内に含まれるアウトガス成分が膨張したと考えられる。
本発明のアンダーフィル用絶縁フィルムは、半導体チップと回路基板とを接合するプロセスの初期においては可塑性、流動性を示すとともに、該プロセスの後期においては十分に硬化が進行し、更に、一旦加熱した後であっても長時間の保存安定性に優れるという、実用上高い価値を有する技術的効果を兼ね備えるので、産業の各分野、とりわけ半導体装置の製造をはじめとする電気電子産業の分野において、高い利用可能性を有する。
1:半導体チップ
2a:電極
2b:対向電極
3:ハンダ
4:アンダーフィル用絶縁フィルム
5:回路基板

Claims (16)

  1. 下記成分(a)〜(e)を含んでなるアンダーフィル用絶縁フィルムであって
    (a)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分:10〜40質量部
    (b)熱ラジカル重合性物質:20〜70質量部
    (c)エポキシ樹脂:10〜70質量部
    (d)熱ラジカル発生剤:0.1〜5質量部
    (e)重合禁止剤:熱ラジカル重合性物質に対して、600〜10000質量ppm
    (ここで、(a)(b)(c)及び(d)の各含有量は、(a)(b)及び(c)の合計100質量部に対する質量部である。)
    更に(f)エポキシ硬化剤を、(a)(b)、及び(c)の合計100質量部に対して0.5〜10質量部含有する、上記アンダーフィル用絶縁フィルム
  2. 110℃での溶融粘度η が、1×10〜5×10Pa・sであり、
    130℃での溶融粘度η が、5×10〜1×10Pa・sであり、かつ、
    40℃で1週間保持した後の130℃での溶融粘度η と上記η との比η /η が3未満である、請求項1に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
  3. 導電性粒子の含有量が5質量%以下である、請求項1又は2のいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
  4. 更にフラックス剤を含有する、請求項1からのいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
  5. 前記(d)熱ラジカル発生剤の1分間半減期温度が、140〜200℃である、請求項1からのいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
  6. 前記(e)重合禁止剤がキノン類である、請求項1からのいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
  7. 前記(f)エポキシ硬化剤が、潜在性硬化剤である、請求項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
  8. 前期潜在性硬化剤が、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、及び2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物から選ばれる少なくとも一つである、請求項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
  9. 示差走査熱量計により測定した50〜250℃の範囲の発熱曲線が、130〜170℃の範囲内に最大値を有し、その少なくとも1つの発熱ピークが25〜60℃の半値幅を有する、請求項1からのいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
  10. 示差走査熱量計により測定した50〜250℃の範囲の発熱曲線が、少なくとも2つの極大値を有する、請求項1からのいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルム。
  11. ハンダ付き電極が形成された半導体チップと、前記ハンダ付き電極と対向する対向電極が形成された回路基板とを、請求項1から10のいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルムを介して接合する、半導体装置の製造方法であって、
    α)ハンダ付き電極を有するウエハ上に前記アンダーフィル用絶縁フィルムを真空下で貼り付ける工程と、
    β)該ウエハを個々のアンダーフィル用絶縁フィルム付半導体チップに分割する工程と、
    γ)該半導体チップと該回路基板とを、最大温度が該チップに搭載されたハンダの融点温度以上となる温度条件で、前記半導体チップの電極と前記回路基板の対向電極とが、それぞれの略中心線上で接触するように熱圧着する熱圧着工程と、を有する、上記半導体装置の製造方法。
  12. ハンダ付き電極が形成された半導体チップと、請求項1から10のいずれか一項に記載のアンダーフィル用絶縁フィルムと、該ハンダ付き電極と対向する対向電極が形成された回路基板とが、この順で接合された積層体であって、
    該ハンダ付き電極の少なくとも一部が、該対向電極の少なくとも一部と電気的に接触している、上記積層体。
  13. 前記ハンダ付き電極の少なくとも一部が、前記対向電極の少なくとも一部と電気的に接触している箇所において、該ハンダ付き電極の少なくとも一部と対向電極の少なくとも一部との間に、前記アンダーフィル用絶縁フィルムが存在しない、請求項12に記載の積層体。
  14. 前記ハンダ付き電極の少なくとも一部が、前記対向電極の少なくとも一部と電気的に接触している箇所において、前記アンダーフィル用絶縁フィルム中に貫通孔が形成されている、請求項12に記載の積層体。
  15. 請求項12から14のいずれか一項に記載の積層体を有する、半導体装置。
  16. 請求項15に記載の半導体装置を有する電気電子機器。

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