JP6706802B2 - 表示システム、電子ミラーシステム及びそれを備える移動体 - Google Patents

表示システム、電子ミラーシステム及びそれを備える移動体 Download PDF

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本開示は、表示システム、電子ミラーシステム及びそれを備える移動体に関し、特に、撮像画像に基づく画像を表示する表示システム、電子ミラーシステム及びそれを備える移動体に関する。
従来、リアカメラと、モニターと、凹面鏡とを備えた車両用表示装置(表示システム、電子ミラーシステム)があった(例えば特許文献1参照)。リアカメラは車両の後方を撮像する。モニターは、車室内のうち運転席と助手席の間の天井位置に設けられ、リアカメラからの車両後方映像データに基づく車両後方画像を映し出す。凹面鏡は、車室内のうちフロントウィンドウの上部位置に設置され、モニター画像を反射させて車両乗員へ車両後方画像を見せている。
特開2009−120080号公報
特許文献1に記載の車両用表示装置において、車室の外側から入射した太陽光が凹面鏡に当たると、凹面鏡によって太陽光がモニターに集光される可能性があり、モニターが局所的に高温になり、モニターがダメージを受ける可能性があった。
本開示の目的は、表示部に入射する太陽光等の外光を低減できる表示システム、電子ミラーシステム及びそれを備える移動体を提供することにある。
本開示の一態様の表示システムは、撮像画像に基づく画像を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記画像を拡大して出力する拡大光学系と、前記拡大光学系を介して前記表示部に入射する外光を減衰する光減衰部と、前記表示部と前記拡大光学系と前記光減衰部とを収容する収容室を有するハウジングと、を備える。前記拡大光学系が、入射光の一部を反射して前記入射光の別の一部を透過する反射鏡を有する。前記光減衰部が前記反射鏡を含む。前記反射鏡の後方に、光の吸収と散乱との少なくとも一方を行う背景物が配置されている。前記背景物の色は、前記収容室の内面よりも暗い色である。
本開示の一態様の電子ミラーシステムは、前記表示システムと、前記撮像画像を出力する撮像部と、を備える。
本開示の一態様の移動体は、前記電子ミラーシステムと、前記電子ミラーシステムが搭載される移動体本体と、を備える。
本開示によれば、表示部に入射する太陽光等の外光を低減できる表示システム、電子ミラーシステム及びそれを備える移動体を提供することができる。
図1は、本開示の一実施形態に係る表示システムを備える移動体の概略説明図である。 図2は、同上の表示システムの概略説明図である。 図3は、同上の表示システムによって表示される画像の表示位置の説明図である。 図4は、同上の表示システムの概略説明図である。 図5は、同上の表示システムによって表示される画像の一例を示す説明図である。 図6A及び図6Bは、同上の表示システムにおいて、ユーザの右目で見える画像の範囲を説明する説明図である。 図7は、同上の表示システムにおいて、ユーザの目で見える画像の範囲を説明する説明図である。 図8は、本開示の一実施形態の変形例1に係る表示システムの概略説明図である。 図9は、本開示の一実施形態の変形例2に係る表示システムの概略説明図である。 図10は、本開示の一実施形態の他の変形例に係る表示システムの概略説明図である。 図11は、本開示の一実施形態の他の変形例に係る表示システムが備える両凸レンズの側面図である。 図12は、本開示の一実施形態に係る移動体の上面図である。
下記の実施形態等において説明する図1〜12は、概念図であり、図中の各構成要素の大きさ、厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施形態)
(1)概要
本実施形態に係る表示システム10は、図1及び図2に示すように、例えば、移動体としての自動車100に用いられる。
表示システム10は、図2に示すように、表示部20と、拡大光学系30と、光減衰部(凹面鏡31、ビームスプリッタ43、偏光フィルタ70)とを備える。表示部20は、撮像画像に基づく画像を表示する。拡大光学系30は、表示部20に表示された画像を拡大して出力する。光減衰部は、拡大光学系30を介して表示部20に入射する外光を減衰する。
本実施形態の表示システム10によれば、表示部20に画像が表示されると、表示部20に表示された画像が拡大光学系30によって拡大され、拡大光学系30で拡大された画像がユーザ200(自動車100の運転手等の乗員)に視認される。
ここで、表示システム10の外部から入射する外光(例えば太陽光等)が拡大光学系30を介して表示部20に入射すると、外光が拡大光学系30によって表示部20に集光されるため、表示部20の温度が局所的に高くなる可能性がある。本実施形態では、光減衰部が拡大光学系30を介して表示部20に入射する外光を減衰するので、拡大光学系30によって表示部20の表面に集光される外光を低減できる。よって、本実施形態の表示システム10によれば、太陽400からの太陽光等が入射した場合でも表示部20の表面に加わるダメージを低減することができる。
本実施形態では、表示部20に表示される画像は、自動車100に取り付けられた撮像部90で撮像される撮像画像に基づく画像である。ここにおいて、撮像画像に基づく画像とは、撮像画像そのものでもよいし、撮像画像を画像処理した画像でもよく、撮像画像をもとに作成されたCG(Computer Graphics)画像でもよい。例えば、夜間には撮像部90で撮像された画像は暗くなるので、撮像部90で撮像された画像の明るさ補正を行ってもよい。また、撮像部90で撮像された画像をもとに、画像中に映っている障害物等を示すCG(Computer Graphics)画像又はマーカー等を作成し、撮像部90の撮像画像にCG画像又はマーカー等を重畳した画像を表示部20に表示させてもよい。また、撮像部90で撮像された画像に運転支援情報(例えば、車速情報、ナビゲーション情報、歩行者情報、前方車両情報、車線逸脱情報、及び車両コンディション情報等)を示すマーカーを重畳した画像を表示部20に表示させてもよい。
(2)詳細
以下、本実施形態に係る表示システム10について図面を参照して詳しく説明する。
(2.1)
本実施形態の表示システム10は、図2及び図3に示すように、表示部20と、拡大光学系30と、光減衰部(凹面鏡31、ビームスプリッタ43、偏光フィルタ70)とを備えている。また、本実施形態の表示システム10は、ハウジング40と、表示制御部50と、背景物71とを更に備えている。表示システム10と撮像部90とで電子ミラーシステム80が構成され、電子ミラーシステム80は移動体である自動車100の本体(移動体本体)110に搭載される。
ハウジング40は例えば合成樹脂の成型品等で構成され、内部に収納室41を備えている。ハウジング40の収納室41には表示部20と拡大光学系30と表示制御部50とが収納されている。
ハウジング40は、本体110の天井部分101においてウィンドシールド102(フロントガラス)に近い前側部分であって、前部座席103に着座するユーザ200が前方を向いた状態でユーザ200の視界に入る位置に取り付けられている(図1参照)。
ハウジング40は、ボールジョイント60(図3参照)を介して本体110の天井部分101から吊り下げられた状態で天井部分101に取り付けられており、ユーザ200の前方視界を邪魔しない位置に配置されている。
ハウジング40の後部の表面(ハウジング40の後壁)には、収納室41と連続する開口部42が設けられている。開口部42は上下方向の寸法に比べて左右方向(上下方向及び前後方向と直交する方向)の寸法が大きく、上下方向の寸法(長辺寸法)と左右方向の寸法(短辺寸法)との比率は約3〜6:1である。
表示部20は、収納室41内の上部に、表示面を前側に向けた状態で収納されている。表示部20は、図4に示すように、光源装置21と、液晶基板22と、第1偏光部材231と、第2偏光部材232とを備えている。光源装置21は、バックライトとして用いられる。光源装置21は、いわゆる面光源である。光源装置21は、発光ダイオード又はレーザダイオード等の固体発光素子を用いた、サイドライト方式の光源装置である。液晶基板22は、例えば、2枚の矩形のガラス基板と、2枚のガラス基板の間に挟まれた液晶層とを備える。第1偏光部材231及び第2偏光部材232はそれぞれ液晶基板22と同じ大きさの平板状に形成されている。第1偏光部材231は光源装置21と液晶基板22との間に配置される。第2偏光部材232は液晶基板22に対して第1偏光部材231と反対側に配置される。第1偏光部材231及び第2偏光部材232はそれぞれ特定の方向(偏光軸に沿った方向)の偏光のみを透過させる機能を有しており、第1偏光部材231の偏光軸と第2偏光部材232の偏光軸とは互いに直交している。表示部20の電極を介して液晶層に電圧が印加されると、第1偏光部材231及び第2偏光部材232を透過する光の透過率が変化し、表示部20の表示面から出力される光によって画像が形成される。
表示制御部50は、液晶基板22の電極を介して液晶層に印加する電圧を制御することで、表示部20による画像の表示状態を制御する。表示制御部50は自動車100の車内ネットワークを介して撮像部90と通信(有線通信又は無線通信)を行っている。表示制御部50には、撮像部90から自動車100の後方の撮像画像の画像データが入力される。表示制御部50は、撮像部90から入力される撮像画像に基づく画像を表示部20に表示させており、例えば、撮像部90で撮像された画像をそのまま表示部20に表示させる。
表示制御部50は、例えば、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムにて構成されている。言い換えれば、表示制御部50は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムにて実現されており、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが表示制御部50として機能する。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
撮像部90は、例えば、自動車100の後部に取り付けられたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサであり、自動車100の後方を撮像する。撮像部90はCMOSイメージセンサに限らず、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等でもよい。
撮像部90は、自動車100の後方を撮像した画像データを例えば車内ネットワークを介して表示制御部50に出力する。撮像部90は自動車100の後部において左右方向の中央に配置されているので、従来のルームミラーで視認できる範囲を撮像しており、電子ミラーシステム80は従来のルームミラーのような後方確認ミラーとして用いられる。なお、撮像部90は自動車100の後側方を撮像してもよい。撮像部90は、従来のドアミラー、フェンダーミラーで視認できる範囲を撮像してもよく、電子ミラーシステム80を従来のドアミラー、フェンダーミラーの代わりの後方確認ミラーとして用いてもよい。撮像部90は本体110の後部であって本体110の上部位置に取り付けられているが、撮像部90の取付位置は一例であり、撮像部90は所望の範囲を撮像可能な位置に取り付けられていればよい。
拡大光学系30は凹面鏡31を備えている。凹面鏡31は、表示部20から出力される光(つまり、表示部20に表示される画像を形成する光)を、開口部42に向かって反射する。凹面鏡31は、例えばガラスの表面に、アルミニウム等の反射金属膜を蒸着することで形成される。ここで、凹面鏡31の凹面に反射金属膜が形成されるのが好ましく、凹面と反対側の面に反射金属膜が形成される場合に比べて像が二重になりにくいという利点がある。また、本実施形態では、凹面鏡31の焦点位置に対して、凹面鏡31から遠い位置に表示部20が配置されている。
本実施形態の拡大光学系30は、表示部20に表示される画像、つまり表示部20から出力される光(画像を形成する光)を反射し、開口部42を通してハウジング40の外側に出力させている。したがって、ユーザ200(自動車100の運転手等の乗員)は、拡大光学系30で反射された画像(反射画像)を、開口部42を通して視認することができる。拡大光学系30で反射された画像は、表示部20で表示された画像を拡大した画像となるので、ユーザ200は、表示部20で表示された画像を大きいサイズで見ることができる。
このように、ユーザ200は、拡大光学系30の凹面鏡31で反射された画像を見ているので、ユーザ200から拡大光学系30が見える方向において拡大光学系30よりも遠方(自動車100の数m前方、例えば2〜3m前方)の仮想の表示位置に、表示部20の画像が表示されているかのように見える(図3参照)。つまり、ユーザ200には、自動車100の数m前方の仮想の表示位置に表示部20の画像である虚像300が表示されているように見える。
ここにおいて、拡大光学系30で反射された画像が開口部42を通してハウジング40の外側に「出力」されるとは、画像を形成する光が開口部42を通してハウジング40の外側に出射されることをいう。これにより、ユーザ200は拡大光学系30で反射された画像を開口部42を通して見ることができる。また、ユーザ200が虚像300を見たときにユーザ200によって認識される虚像300までの距離を「視距離」という。また、虚像300の「表示位置」とは、拡大光学系30によって反射された画像がハウジング40の外側に出力される出力方向(図3の矢印D1と平行な方向)において、ユーザ200から虚像300までの視距離だけ離れた位置をいい、虚像300が表示されているように認識される仮想の位置(図3参照)である。図2、3、4、8〜10では、表示部20の表示面に表示される画像の一点(あるが素点)から出力される光の進行経路を一点鎖線で模式的に示している。
ここで、表示部20がハウジング40の表面に配置されている場合、表示部20はユーザの数十cm前方に存在する。ユーザ200が自動車100を運転している場合、ユーザ200は数十m前方を目視しているので、数十m前方の道路状況を見る場合と、数十cm前方にある表示部20の画像を見る場合とで目の焦点の調節量が大きくなる。それに対して、本実施形態では、表示部20の画像である虚像300が自動車100の数m前方の位置に表示されており、数十m前方の道路状況を見る場合と虚像300を見る場合とで目の焦点の調節量が小さくなるので、目の焦点の調節時間が短くなる。また、短い距離に目の焦点を合わせづらい高齢者や遠視のユーザ200にとっては、数十cm前方に配置される表示部20よりも、自動車100の数m前方に表示される虚像300の方が見やすくなるという利点がある。
ここで、拡大光学系30によって出力される虚像300の表示位置までの距離(視距離)は、表示部20とユーザ200の目との間の光路長によって決定される。よって、拡大光学系30が表示部20から出力される光を反射することで、虚像300の表示位置までの距離(視距離)を所望の距離に保ちながら、ハウジング40(収納室41)の容積を小さくでき、ハウジング40の小型化を図ることができる。
また、ハウジング40の外側から太陽光等の外光が拡大光学系30に入射した場合、外光が拡大光学系30の凹面鏡31で反射されて、表示部20に入射する。ここで、凹面鏡31の反射率は例えば30〜60%であり、凹面鏡31に入射した光の一部は凹面鏡31を透過するので、凹面鏡31に入射する光に比べて、凹面鏡31で反射されて表示部20に入射する光は減衰される。凹面鏡31の反射率が低いほど、外光を減衰する効果は高くなるが、反射率を下げると表示部20の輝度を高くする必要があるので、本実施形態では反射率を例えば30%としている。したがって、凹面鏡31によってもハウジングの外側から拡大光学系30を介して表示部20に入射する外光が低減されるので、拡大光学系30を介して表示部20に入射する外光で表示部20に発生する温度上昇を抑制できる。
ハウジング40の開口部42は例えばビームスプリッタ43で覆われている。ハウジング40の開口部42がビームスプリッタ43で覆われているので、ハウジング40の外部から収納室41に塵埃等が入りにくくなり、収納室41に収納されている拡大光学系30の凹面鏡31に塵埃等が付着しにくくなる。
ビームスプリッタ43は、入射する光の一部を透過し、入射する光の別の一部を反射する機能を有している。ビームスプリッタ43は、拡大光学系30によって反射された光を透過して、ハウジング40の外側に出力する。また、ビームスプリッタ43は、ハウジング40の外側から入射する外光(例えば太陽光等)の一部を透過し、入射する外光の他の一部を反射するので、ビームスプリッタ43によってハウジング40の内部に入射する外光が低減される。したがって、ビームスプリッタ43によってもハウジング40の外側から拡大光学系30を介して表示部20に入射する外光が低減されるので、拡大光学系30を介して表示部20に入射する外光で表示部20に発生する温度上昇を抑制できる。
本実施形態では、ビームスプリッタ43は、例えば、光の透過率と反射率とが約50%であるハーフミラーである。ビームスプリッタ43は、拡大光学系30によって反射された画像(画像を形成する光)がハウジング40の外側に出力される出力方向(図3の矢印D1に平行な方向)に対して、外表面431が斜めに交差するように配置されている。ここにおいて、ビームスプリッタ43の外表面431とは、ハウジング40の内部からビームスプリッタ43を光が透過する方向におけるビームスプリッタ43の両側面のうち、ハウジング40の外側に露出する面である。これにより、ビームスプリッタ43の外表面431で反射されてユーザ200の目に入る光が低減されるので、外表面431への光の映り込みが低減され、ビームスプリッタ43を通して見える表示部20の画像のコントラストを高めることができる。
偏光フィルタ70は、特定の方向の偏光のみを透過させる機能を有している。偏光フィルタ70は、ビームスプリッタ43と上下方向の寸法及び左右方向の寸法が同じであり、ビームスプリッタ43の内表面(収納室41側の面)に重ねた状態で配置されている。偏光フィルタ70は、例えばビームスプリッタ43の内表面に接着等の方法で固定されている。太陽光等の外光がビームスプリッタ43を介して偏光フィルタ70に入射すると、外光のうち偏光フィルタ70の偏光軸に沿った方向の偏光のみが偏光フィルタ70を通過するので、偏光フィルタ70に入射する外光に比べて、偏光フィルタ70を通過する外光が低減される。したがって、偏光フィルタ70によってハウジング40の外側から拡大光学系30を介して表示部20に入射する外光が低減されるので、拡大光学系30を介して表示部20に入射する外光で表示部20に発生する温度上昇を抑制できる。
ところで、表示部20は第2偏光部材232を備えており、表示部20(つまり第2偏光部材232)から出力された光の光路と直交する面において、第2偏光部材232の偏光軸と偏光フィルタ70の偏光軸とが一致するような位置関係に第2偏光部材232と偏光フィルタ70とが配置されている。本実施形態では、表示部20と偏光フィルタ70との間に凹面鏡32が配置されているため、第2偏光部材232の偏光軸と偏光フィルタ70の偏光軸とは平行になっていないが、上記のような位置関係に配置されることで、第2偏光部材232を通過した光が偏光フィルタ70を通過できるように構成されている。
ハウジング40は、ボールジョイント60を介して自動車100の天井部分101から吊り下げられている(図3参照)。ボールジョイント60は、ボールスタッド61と、ソケット62とで構成される。ボールスタッド61は、天井部分101に一端(上端)が固定された丸棒部分と、丸棒部分の他端(下端)に設けられた球状部分とを備える。ソケット62はハウジング40の上部に固定されており、ソケット62にはボールスタッド61の球状部分が嵌まる溝が設けられている。ボールジョイント60では、ボールスタッド61の球状部分がソケット62の溝に球面接触しており、ソケット62と一体のハウジング40をボールスタッド61の可動範囲内で任意の位置に動かすことができる。したがって、ユーザ200はハウジング40をボールジョイント60の可動範囲内で任意の位置に動かすことができ、ハウジング40の向きを所望の向きに調整することができる。
ハウジング40の収納室41には、凹面鏡31の反射面311と反対側の面(裏面)に対向する位置に、背景物71が配置されている(図2参照)。背景物71は平板状であり、背景物71の上下方向寸法及び左右方向寸法は、凹面鏡31の上下方向寸法及び左右方向寸法と略同じ寸法である。背景物71は入射した光を吸収する機能を有している。背景物71の色は収納室41の内面よりも暗い色であり、例えば黒色である。これにより、背景物71が配置されている領域から凹面鏡31の裏面に入射する光が低減されるので、凹面鏡31の裏面から凹面鏡31を透過する光が減少する。よって、凹面鏡31で反射された画像のコントラストが高くなり、凹面鏡31で反射された画像(虚像300)をユーザが見やすくなるという利点がある。
(2.2)動作
本実施形態の電子ミラーシステム80の動作について説明する。
例えば、自動車100のバッテリから電子ミラーシステム80に電力が供給され、ECU(Electronic Control Unit)から電子ミラーシステム80に動作を開始させる制御信号が入力されると、電子ミラーシステム80が動作を開始する。
例えば、自動車100のECUから表示制御部50に制御信号が入力されると、表示制御部50は、撮像部90に所定のフレームレートで自動車100の後方を撮像させ、撮像部90から撮像画像の画像データを取得する。
表示制御部50は、撮像部90から撮像画像の画像データが入力されると、撮像画像に基づく画像を作成して、表示部20に表示させる。
表示部20に表示された画像は拡大光学系30によって反射され、拡大光学系30で反射された画像は、偏光フィルタ70とビームスプリッタ43とを透過してハウジング40の外側に出力される。これにより、ユーザ200は、ビームスプリッタ43を通して拡大光学系30で反射された画像を視認することができる。図5は電子ミラーシステム80に表示される画像の一例を示し、ビームスプリッタ43の外表面431には、ビームスプリッタ43を透過する光によって自動車100の後方の撮像画像に基づく画像(虚像300)が表示されている。表示システム10は拡大光学系30で反射した画像を出力するので、ユーザ200には例えば自動車100の数m前方に画像(虚像300)が表示されているように認識される。したがって、ユーザ200がウィンドシールド102を通して自動車100の前方を目視している状態で、虚像300を目視する場合のピントの調節量が、表示部20がユーザ200の数十cm前方に配置されている場合に比べて少なくなる。よって、ユーザ200が、虚像300にピントを調節するのに必要な調節時間を短縮できる。また、ユーザ200が、高齢、遠視等で比較的短い距離にピントを合わせづらい場合でもピント調整が容易になる。
また、本実施形態の表示システム10では、拡大光学系30が凹面鏡31で構成されており、凹面鏡31は表示部20に表示される画像の一部を反射している。したがって、図6Aに示すように、拡大光学系30によって反射された光で形成される虚像300は、表示部20に表示される画像の全体を拡大光学系30が反射した場合に、拡大光学系30で反射された光で形成される虚像310の一部になる。ここで、運転手であるユーザ200が定位置に着座している状態では、上下方向及び左右方向のそれぞれで全体の虚像310の中央に、実際に見える虚像300が位置している(図6A、7参照)。図6Aは、表示部20の画像全体が拡大光学系30で反射された場合に形成される虚像310のうち、ユーザ200の右目201で見える虚像300の範囲を示している。図6Aの直線L1は右目201と左目202との中間位置を通る前後方向と平行な直線である。右目201と左目202との中点を含み直線L1と平行な平面に対して対称になるので、左目202で見える虚像の範囲は、右目201で見える虚像300の範囲とは、右目201と左目202との中点を含み直線L1と平行な平面に対して対称になる。
一方、ユーザ200の頭の位置が図6Aに示す位置に比べて右側(図6Bの上側)に移動すると、ユーザ200の左右の目で見える虚像300の範囲が左側(図6Bの下側)に移動する。図6Bはユーザ200の右目201が位置P1に存在する場合に、ユーザ200の右目201で見える虚像300の範囲を示しており、ユーザ200の右目201で見える虚像300の左端が虚像310の左端に一致している。
上記とは逆に、ユーザ200の頭の位置が左側に移動すると、頭の移動に応じて左右の目で見える虚像の範囲が右側(図6Bの上側)に移動する。ユーザ200の左目202が位置P2(直線L1に対して位置P1と対称な位置)まで移動すると、ユーザ200の左目202で見える虚像300の右端が、表示部20の画像全体で形成される虚像310の右端に一致する。
したがって、ユーザ200の右目201が位置P1にあるときの頭の位置(以下、第1位置という。)と、ユーザ200の左目202が位置P2にあるときの頭の位置(以下、第2位置という。)との間でユーザ200の頭が左右方向に移動する場合は、ユーザ200の頭の移動に伴って、右目201及び左目202でそれぞれ見える虚像の範囲が変化する。ハウジング40の表面に表示部20が配置されている場合は、ユーザ200の頭の位置が動いても表示部20に表示される画像は同じであるが、本実施形態ではユーザ200の頭が第1位置と第2位置との間で動くと、右目201及び左目202でそれぞれ見える虚像300の範囲が変化するので、鏡のように使用できる。また、頭の位置が第1位置と第2位置との間で動いていれば、ユーザ200の左右の目には表示部20の縁が見えることがなく、違和感を感じることがない。換言すれば、ユーザ200の左右の目が所定のアイボックスの範囲内にあれば、ユーザ200の左右の目には表示部20の縁が見えることがなく、違和感を感じることがない。
ユーザ200の頭が上下方向に移動する場合も、左右方向と同様に、頭の移動に伴って、左右の目に見える虚像300の範囲が上下方向に移動する。すなわち、ユーザ200の頭が上側に移動すれば、左右の目に見える虚像300の範囲が下側に移動し、ユーザ200の頭が下側に移動すれば、左右の目に見える虚像300の範囲が上側に移動する。
また、本実施形態の表示システム10において、表示部20の解像度は、虚像300の表示位置における限界解像度よりも高い値に設定されている。限界解像度は、人間の目の識別可能な解像度の限界値であり、例えば視力検査に用いられるランドルト環のギャップをもとに求めることができる。限界解像度は、視距離が長いほど低い値となり、また視力が良いほど高い値となる。
したがって、虚像300の表示位置(すなわち虚像300までの視距離)と、ユーザ200の想定される視力とが決まると、虚像300の表示位置における限界解像度は所定の計算式を用いて求められる。本実施形態の拡大光学系30は表示部20の画像を拡大して表示しているので、虚像300の表示位置における限界解像度が決まれば、この限界解像度に応じて表示部20の解像度が決定される。本実施形態では、表示部20の解像度は、虚像300の表示位置における限界解像度よりも高い値に設定される。これにより、所定の表示位置において限界解像度よりも高い解像度で虚像300が表示されることになり、虚像300を見るユーザ200は実際の鏡を見ているように虚像300の奥行き感、立体感を感じることができる。特に、自動車100の走行中は自動車100の移動に伴って高精細の画像が移動するため、ユーザ200はより立体感を感じることができる。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(3.1)変形例1
上記実施形態の表示システム10では、収納室41の内部において凹面鏡31の裏面と対向する位置に背景物71が配置されているが、変形例1の表示システム10Aでは、図8に示すように、凹面鏡31の裏面(反射面311と反対側の面)に背景物72が取り付けられている。上記実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
背景物72は入射した光を吸収する機能を有している。背景物72は例えば合成樹脂の成型品であり、背景物72の色は収納室41の内面よりも暗い色であり、例えば黒色である。背景物72は例えば凹面鏡31の裏面に接着等の方法で固定されている。
凹面鏡31の裏面に取り付けられた背景物72が光を吸収することで、凹面鏡31の裏面から凹面鏡31を透過する光が減少するので、凹面鏡31で反射された画像のコントラストが高くなり、表示部20の画像(虚像300)を見やすくなる。
凹面鏡31の裏面に背景物72を取り付ける代わりに、凹面鏡31の裏面に黒色の塗膜を形成してもよく、凹面鏡31の裏面から凹面鏡31を透過する光を低減できる。
また、上記実施形態及び変形例1の表示システム10,10Aでは、背景物71,72が光を吸収する機能を備えているが、光を散乱する機能を備えるものでもよい。
背景物71,72の表面に微細な凹凸形状を設けたり、背景物71,72の表面に粗面加工を施すことによって、背景物71,72に光を散乱させる機能を持たせればよい。背景物71,72に入射した光は背景物71,72の表面で散乱させるので、凹面鏡31の裏面に入射する光を低減することができる。また、背景物71,72の表面にいわゆるモスアイ構造を形成することで、背景物71,72の表面での反射を抑制してもよい。
(3.2)変形例2
上記実施形態及び変形例1の表示システム10では、表示部20が2つの偏光部材(第1偏光部材231及び第2偏光部材232)を備えているが、第2偏光部材232を偏光フィルタ70が兼用してもよい。
図9は変形例2の表示システム10Bの要部を示す概略説明図である。表示部20は、光源装置21と、液晶基板22と、偏光部材23とを備えている。上記実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
偏光部材23は液晶基板22と光源装置21との間に配置されている。偏光部材23と偏光フィルタ70とは、表示部20(つまり光源装置21)から出力された光が通る光路と直交する面において、偏光部材23の偏光軸と偏光フィルタ70の偏光軸とが互いに直交するような位置関係で配置されている。
これにより、表示制御部50によって液晶基板22の電極を介して液晶層に電圧が印加されると、偏光部材23及び偏光フィルタ70を透過する光の透過率が変化し、偏光フィルタ70から出力される光によって画像が形成される。変形例2では、実施形態1に比べて第2偏光部材232を省略できるから、部品のコストを削減できる。変形例2においてもハウジング40の外側からビームスプリッタ43を介して外光が入射した場合、外光のうち偏光フィルタ70の偏光軸に沿った偏光のみが偏光フィルタ70を通過するので、表示部20に入射する外光を低減できる。
(3.3)その他の変形例
上記実施形態及び変形例1、2の表示システム10,10A,10Bは、光減衰部として凹面鏡31、ビームスプリッタ43、偏光フィルタ70を備えているが、凹面鏡31、ビームスプリッタ43、及び偏光フィルタ70のうちの1つ又は複数を光減衰部として備えていればよい。
上記実施形態及び変形例1、2の表示システム10,10A,10Bは、凹面鏡31のみからなる拡大光学系30を備えているが、図10に示すように平面鏡32と凹面鏡31とで構成される拡大光学系30Aを備えてもよい。上記実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
図10に示す表示システム10Cの拡大光学系30Aでは、表示部20に表示される画像を平面鏡32と凹面鏡31とで反射(つまり2回反射)して出力している。したがって、虚像300の視距離が同じであれば、拡大光学系30Aでの反射回数が1回の場合に比べて、収納室41の容積を小さくでき、ハウジング40を小型化することができる。なお、拡大光学系30,30Aの構成は上記の実施形態及び変形例の構成に限定されず、適宜変更が可能であり、拡大光学系30が拡大光学系で構成される場合、光の反射回数は1回でも複数回でもよい。
また、上記実施形態及び変形例の表示システム10,10A〜10Cでは、拡大光学系30,30Aが鏡(凹面鏡31、平面鏡32)のみで構成されているが、拡大光学系30,30Aが凸レンズを備えてもよく、凸レンズに赤外光を低減する機能を持たせてもよい。図11は、拡大光学系30,30Aが備える凸レンズ33の一例を示し、凸レンズ33は拡大光学系30,30Aの光路の途中に配置されている。凸レンズ33において表示部20からの光が入射する面331には赤外光を反射する反射膜が形成されている。一方、凸レンズ33において面331と反対側の面332には、赤外光を反射する反射膜が形成されておらず、赤外光を透過する。
これにより、ハウジング40の外部から入射した太陽光等の外光が、凸レンズ33の面332から凸レンズ33の内部に入射すると、凸レンズ33の反対側の面331に設けられた反射膜で反射されるので、表示部20に入射する太陽光等の外光を低減できる。
また、上記実施形態及び変形例の表示システム10,10A〜10Cにおいて、拡大光学系30,30Aを構成する鏡(凹面鏡31、平面鏡32)が、可視光だけを反射させ赤外光を透過させるコールドミラーであってもよい。拡大光学系30,30Aを構成する鏡がコールドミラーであれば、ハウジング40の外側から入射した赤外光はコールドミラーからなる鏡を透過するので、拡大光学系30,30Aで反射されて表示部20に入射する赤外光を低減できる。拡大光学系30,30Aが複数の鏡を備えている場合、複数の鏡のうち少なくとも1つの鏡がコールドミラーであればよく、拡大光学系30,30Aで反射されて表示部20に入射する赤外光を低減できる。
また、上記実施形態及び変形例の表示システム10,10A〜10Cにおいて、開口部42を覆う光透過部材に、可視光を透過し赤外光を反射する膜を形成してもよい。これにより、開口部に太陽光が入射すると反射膜で赤外光が反射されるので、表示部20に入射する太陽光等の光を低減できる。
また、上記実施形態及び変形例の表示システム10,10A〜10Cは、自動車100の本体110に搭載されるのであるが、図12に示すように自動車100のリアウィンドウ104及び後部座席側のサイドウィンドウ105には赤外光を低減させるガラスが使用される場合がある。ここで、表示システム10,10A〜10Cのハウジング40は、リアウィンドウ104及び後部座席側のサイドウィンドウ105からは外光が入射し、前部座席側のサイドウィンドウ106からは外光が入りにくい位置に配置されていればよい。
これにより、リアウィンドウ104及び後部座席側のサイドウィンドウ105によって赤外光が低減された光がハウジング40の内部に入射するから、拡大光学系30,30Aを介して表示部20に入射する赤外光が低減される。上記実施形態ではハウジング40がボールジョイント60で支持されているので、ハウジング40の向きを調整可能であるが、ハウジング40が前部座席側のサイドウィンドウ106から外光が入る向きに向かないように調整範囲が制限されていてもよい。
また、上記の拡大光学系30,30Aは光を反射する1以上の鏡(凹面鏡31、平面鏡32)を備えているが、拡大光学系30,30Aが収差を低減するための収差補正部を備えているのが好ましい。例えば、拡大光学系30,30Aが備える鏡の反射面を自由曲面としてもよく、自由曲面で構成される反射面で収差補正部が実現される。自由曲面とは、空間内に交点と曲率とが複数設定され、高次方程式で複数の交点の間を補間して形成される曲面である。拡大光学系30,30Aが備える鏡の反射面を自由曲面とすることで、収差を少なくするような光学設計が可能になる。なお、収差補正部は、反射面を自由曲面とする構成に限定されず、他の方法で収差を補正するものでもよく、例えば収差が減少するように表示部20に表示する画像を補正してもよい。
上記実施形態及び変形例の表示システム10,10Aでは、表示部20が液晶基板22と光源装置21とを備えた液晶ディスプレイ装置であったが、表示部20は、OLED(Organic Light Emitting Diode)等を備える自発光型の表示パネルでもよい。また、表示部20は、拡散透過型のスクリーンに対し、スクリーンの背後からレーザ光を走査することで、スクリーン上に画像を描画する構成でもよい。また、表示部20は、拡散透過型のスクリーンに対し、スクリーンの背後からプロジェクタで画像を投影する構成であってもよい。
上記実施形態及び変形例の表示システム10,10Aでは、ハウジング40の開口部42が、可視光に対して透過性を有するビームスプリッタ43で覆われているが、開口部42を覆う光透過部材はビームスプリッタ43に限定されない。開口部42を覆う光透過部材は、透明なガラス板でもよいし、可視光に対して透過性を有する合成樹脂(例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等)で形成された透明板でもよい。「可視光に対して透過性を有する」とは、可視光に対する透過率が50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上であることをいう。
上記実施形態及び変形例の表示システム10,10Aは、自動車100の後方の撮像画像を表示する構成に限らず、例えば、自動車100の後側方、側方、又は前方の撮像画像に基づく画像を表示してもよい。
上記実施形態及び変形例の表示システム10,10Aを備える電子ミラーシステム80は、自動車100に適用されるものに限らず、例えば、二輪車、電車、航空機、建設機械、及び船舶等、自動車100以外の移動体にも適用可能である。
また、表示システム10,10Aは、1つの装置に限らず複数の装置によって構成されてもよい。つまり、表示システム10,10Aの機能が2以上の装置に分散して設けられていてもよい。表示制御部50は、自動車100のECU、自動車100の外部のサーバ装置に設けられもよく、この場合はECU又はサーバ装置で、表示部20に表示させる画像が作成される。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の表示システム(10,10A〜10C)は、表示部(20)と、拡大光学系(30,30A)と、光減衰部(31,43,70)と、を備える。表示部(20)は撮像画像に基づく画像を表示する。拡大光学系(30,30A)は表示部(20)に表示された画像を拡大して出力する。光減衰部(31,43,70)は、拡大光学系(30,30A)を介して表示部(20)に入射する外光を減衰する。
第1の態様の表示システム(10,10A〜10C)によれば、光減衰部(31,43,70)によって外光が減衰されるので、拡大光学系(30,30A)によって表示部(20)の表面に集光される外光を低減できる。よって、太陽光等が入射した場合でも表示部(20)の表面に加わるダメージを低減することができる。
第2の態様の表示システム(10,10A〜10C)では、第1の態様において、拡大光学系(30,30A)が鏡(31,32)を有し、光減衰部(31,43,70)が鏡(31,32)で構成されている。
第2の態様の表示システム(10,10A〜10C)によれば、拡大光学系(30,30A)が備えている鏡(31,32)で光減衰部を兼用できる。
第3の態様の表示システム(10,10A〜10C)では、第1又は2の態様において、光減衰部(43)は、拡大光学系(30,30A)に対して外光が入射する光路に配置されている。
第3の態様の表示システム(10,10A〜10C)によれば、光減衰部(43)は、拡大光学系(30,30A)に入射する外光を減衰できる。
第4の態様の表示システム(10,10A〜10C)では、第3の態様において、光減衰部(31,43,70)は、入射する光のうちの一部を反射し、入射する光のうちの他の一部を透過するビームスプリッタ(43)である。
第4の態様の表示システム(10,10A〜10C)によれば、ビームスプリッタ(43)は入射する光のうちの一部を透過するので、拡大光学系(30,30A)に入射する手前で光を減衰できる。
第5の態様の表示システム(10,10A〜10C)では、第3の態様において、光減衰部(31,43,70)は、偏光フィルタ(70)である。
第5の態様の表示システム(10,10A〜10C)によれば、偏光フィルタ(70)は偏光軸に沿った偏光のみを通過するので、通過する光を減衰でき、拡大光学系(30,30A)を介して表示部(20)に入射する外光を減衰することができる。
第6の態様の表示システム(10,10A〜10C)では、第5の態様において、表示部(20)が、光を放射する光源装置(21)と、液晶基板(22)と、第1偏光部材(231)と、第2偏光部材(232)とを備える。液晶基板(22)には光源装置(21)からの光が入射される。第1偏光部材(231)は光源装置(21)と液晶基板(22)との間に配置される。第2偏光部材(232)は、液晶基板(22)に対して第1偏光部材(231)と反対側に配置される。第1偏光部材(231)の偏光軸と第2偏光部材(232)の偏光軸とが直交しており、表示部(20)から出力される光の光路と直交する面において、偏光フィルタ(70)の偏光軸が第2偏光部材(232)の偏光軸と一致するような位置関係に偏光フィルタ(70)が配置される。
第6の態様の表示システム(10,10A〜10C)によれば、表示部(20)の第2偏光部材(231)を透過した光が第2偏光部材(232)によって減衰されるのを抑制できる。
第7の態様の表示システム(10,10A〜10C)では、第5の態様において、表示部(20)が、光を放射する光源装置(21)と、光源装置(21)からの光が入射される液晶基板(22)と、偏光部材(23)とを備える。偏光部材(23)は光源装置(21)と液晶基板(22)との間に配置される。表示部(20)から出力される光の光路と直交する面において、偏光フィルタ(70)の偏光軸が偏光部材(23)の偏光軸と直交するような位置関係に偏光フィルタ(70)が配置される。
第7の態様の表示システム(10,10A〜10C)によれば、偏光フィルタ(70)が、液晶基板(22)の前側に配置される偏光部材を兼用できる。
第8の態様の表示システム(10,10A〜10C)では、第1〜7のいずれかの態様において、拡大光学系(30,30A)が凹面鏡(31)を有している。
第8の態様の表示システム(10,10A〜10C)によれば、凹面鏡(31)により画像を拡大できる。
第9の態様の表示システム(10,10A〜10C)では、第1〜8のいずれかの態様において、拡大光学系(30,30A)によって所定の表示位置に表示される画像の限界解像度よりも、表示部(20)の解像度が高い。
第9の態様の表示システム(10,10A〜10C)によれば、表示位置に表示される画像の限界解像度よりも表示部(20)の解像度を高くすることで、表示位置において高解像度の画像を表示でき、画像を見るユーザに立体感を感じさせることができる。
第10の態様の表示システム(10,10A〜10C)では、第1〜9のいずれかの態様において、拡大光学系(30,30A)が反射鏡(31)を有しており、反射鏡(31)の後方に、光の吸収と散乱との少なくとも一方を行う背景物(71,72)が配置されている。
第10の態様の表示システム(10,10A〜10C)によれば、背景物(71,72)が光を吸収又は散乱することで、反射鏡(31)の後方から反射鏡(31)に入射する光を低減できるので、反射鏡(31)によって反射される画像のコントラストを向上させることができる。
第11の態様の電子ミラーシステム(80)では、第1〜10のいずれかの態様の表示システム(10,10A〜10C)と、撮像画像を出力する撮像部(90)と、を備える。
第11の態様の電子ミラーシステム(80)によれば、拡大光学系(30,30A)によって表示部(20)の表面に集光される外光を低減できる。
第12の態様の移動体(100)では、第11の態様の電子ミラーシステム(80)と、電子ミラーシステム(80)が搭載される移動体本体(110)と、を備える。
第12の態様の移動体(100)によれば、拡大光学系(30,30A)によって表示部(20)の表面に集光される外光を低減可能な電子ミラーシステム(80)を備える移動体(100)を提供できる。
第2〜第10の態様に係る構成については、表示システム(10,10A〜10C)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
第9の態様については、それ単独でも実施し得る態様であって、第1〜8のいずれかの態様を前提とすることは必須ではない。この場合、表示システム(10,10A〜10C)において、光減衰部を備えることは必須の構成ではない。
10,10A〜10C 表示システム
20 表示部
21 光源装置
22 液晶基板
23 偏光部材
30 拡大光学系
31 凹面鏡(光減衰部,鏡)
32 平面鏡(光減衰部,鏡)
40 ハウジング
41 収納室
42 開口部
43 ビームスプリッタ(光減衰部)
70 偏光フィルタ(光減衰部)
71,72 背景物
80 電子ミラーシステム
90 撮像部
100 移動体
110 移動体本体
231 第1偏光部材
232 第2偏光部材

Claims (10)

  1. 撮像画像に基づく画像を表示する表示部と、
    前記表示部に表示された前記画像を拡大して出力する拡大光学系と、
    前記拡大光学系を介して前記表示部に入射する外光を減衰する光減衰部と、
    前記表示部と前記拡大光学系と前記光減衰部とを収容する収容室を有するハウジングと、を備え
    前記拡大光学系が、入射光の一部を反射して前記入射光の別の一部を透過する反射鏡を有し、
    前記光減衰部が前記反射鏡を含み、
    前記反射鏡の後方に、光の吸収と散乱との少なくとも一方を行う背景物が配置されており、
    前記背景物の色は、前記収容室の内面よりも暗い色である、
    表示システム。
  2. 前記反射鏡は第1の光減衰部であり、
    前記光減衰部は、前記拡大光学系に対して前記外光が入射する光路に配置されている第2の光減衰部を更に含む、
    請求項1に記載の表示システム。
  3. 前記第2の光減衰部は、入射する光のうちの一部を反射し、入射する光のうちの他の一部を透過するビームスプリッタを含む、
    請求項に記載の表示システム。
  4. 前記第2の光減衰部は、偏光フィルタを含む、
    請求項に記載の表示システム。
  5. 前記表示部が、光を放射する光源装置と、前記光源装置からの光が入射される液晶基板と、前記光源装置と前記液晶基板との間に配置される第1偏光部材と、前記液晶基板に対して前記第1偏光部材と反対側に配置される第2偏光部材とを備え、
    前記第1偏光部材の偏光軸と前記第2偏光部材の偏光軸とが直交しており、
    前記表示部から出力される光の光路と直交する面において、前記偏光フィルタの偏光軸が前記第2偏光部材の偏光軸と一致するような位置関係で前記偏光フィルタが配置される
    請求項に記載の表示システム。
  6. 前記表示部が、光を放射する光源装置と、前記光源装置からの光が入射される液晶基板と、前記光源装置と前記液晶基板との間に配置される偏光部材とを備え、
    前記表示部から出力される光の光路と直交する面において、前記偏光フィルタの偏光軸が前記偏光部材の偏光軸と直交するような位置関係で前記偏光フィルタが配置される
    請求項に記載の表示システム。
  7. 前記反射鏡が凹面鏡である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示システム。
  8. 前記拡大光学系によって所定の表示位置に表示される前記画像の限界解像度よりも、前記表示部の解像度が高い
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示システム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の表示システムと、
    前記撮像画像を出力する撮像部と、を備える
    電子ミラーシステム。
  10. 請求項9に記載の電子ミラーシステムと、
    前記電子ミラーシステムが搭載される移動体本体と、を備える
    移動体。
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