JP6705689B2 - 電気化学セル - Google Patents

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Description

本発明は表面実装可能な電気化学セルに関するものである。
電気化学セルは、従来より、半導体メモリのバックアップ電源やマイクロコンピュータやICメモリ等の電子装置の予備電源などとして使用されている。特に、瞬停発生時のメモリへのデータ書き込みサポートや、回路電圧の平滑化のために用いられる電気化学セルとしては、巻回、積層等により低抵抗化された電気二重層キャパシタ等が知られている。これらの電気化学セルでは、電極シートを巻回・積層等により形成される素子(セル)のパッケージとして、従来ラミネートタイプが用いられている。一方、より封止性に優れ、長期信頼性を向上させ、かつ、リフローはんだ付けに対応すべく、特許文献1に示すように、セラミックスパッケージを用いた電気化学セルが提案されている。
特開2013−30750号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電気化学セルは、製造上の問題及び耐久性の要請から、当該電気化学セルを構成するセラミックス製のベース容器に一定の壁厚が求められるため、セルを収納する容積に制約が生じている。特に、基板表面に実装されるような小型の電気化学セルにおいては、性能確保のため、限られた容積のベース容器に対して可能な限り多くの電極シートを収納させることが課題とされている。なぜなら、電極シートを構成する活物質層の体積が大きいほど、セルの容量が増大し、正極及び負極の活物質層が対向する面積が大きいほどセルの内部抵抗が低減するからである。
そして、特許文献1に記載の電気化学セルにおいて、電極シート及びセパレータを巻回してセルを形成した場合、次の問題が生じていた。すなわち、巻回することにより形成されたセルでは、巻回時に軸として使用した巻き芯を抜いたことによりセルの中心部分に空間が生じるため、この空間の分だけ収納される電極シート及びセパレータの量を少なくせざるを得なかった。また、特許文献1に記載の電気化学セルにおいて、電極シート及びセパレータを積層してセルを形成した場合、次の問題が生じていた。すなわち、積層することにより形成されたセルでは、セルリードも積層されるため、積層されたセルリードを収納する容積の分、収納される電極シート及びセパレータの量を少なくせざるを得なかった。
そこで上記に鑑み、本発明では、ベース容器のスペースを最大限利用することによりセル容量の増大と内部抵抗の低減が図られた電気化学セルの提供を目的とする。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、ベース容器2と、絶縁体(セパレータ6a)、一の電極シート60、前記絶縁体、及び他の電極シート60の順に重ねられ、かつ、前記ベース容器2の中に収納されるセル6と、前記各電極シート60の対向する2つの辺からそれぞれ延出するセルリード8と、前記ベース容器2の底面に形成された弁金属からなり、前記各電極シート60の前記セルリード8毎に接続される一対のパッド膜5と、前記パッド膜5と接続され、かつ前記ベース容器2の底面に形成されたベース内配線(ビア配線3)と、前記ベース容器2の上面に接合されたシールリング9と、前記シールリング9の上面に接合され、かつ、前記シールリング9の上面を塞ぐリッド10と、を少なくとも有する電気化学セル1であって、前記セル6は、前記絶縁体を介して重ねられた前記一対の電極シート60が複数回折り畳まれた状態で前記ベース容器2の中に収納されており、前記各電極シート60毎に対向する前記セルリード8同士が重なるように前記各電極シート60は折り畳まれ、かつ折り畳まれた前記他の電極シート60は2つの層が重ね合わされており、前記ベース容器2の中に収納されている前記セル6における前記各電極シート60では、前記パッド膜5側の2つの層に前記セルリード8を有する前記電極シート60の層が設けられている。
本発明において、パッド膜5はセルリード8を固定するためのものであり、また、ベース内配線(ビア配線3)をベース底面2cに露出させないように保護するものである。
本発明によれば、電極シート60を折り畳んでセル6を形成することで、電極シート60を巻回する場合や積層した場合と比べて、セル容量の増大と内部抵抗の低減を図ることができる。
また、本発明は、セルリード8、折り曲げ部65、及びパッド膜5の相対的な位置関係を特定したものである。すなわち、本発明のセル6では前記電極シート60を折り畳んだ際に、パッド膜5に近い位置から順番にセルリード8、折り曲げ部65が形成されている。
本発明によれば、セルリード8がパッド膜5に近い位置に形成されているため、セルリード8がシールリング9に混触せず、セル6の内部ショートを回避することができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記発明の特徴に加えて、前記絶縁体はセパレータ6aであって、前記セル6は、最外部の前記電極シート60がセパレータ6aで覆われている
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記発明の特徴に加えて、前記セルリード8は、前記電極シート60の延長部分であることを特徴する。
本発明によれば、別体のセルリード8を電極シート60に接合する場合と比べて、接合箇所が無い分だけ電極シート60を構成する活物質層の面積を大きくすることができる。
本発明によれば、ベース容器のスペースを最大限利用することによりセル容量の増大と内部抵抗の低減が図ることができる。
第1の実施の形態の電気化学セルの斜視図である。 第1の実施の形態の電気化学セルの正面断面図(図1のA−A断面図)である。 第1の実施の形態の電気化学セルの側面断面図(図1のB−B断面図)である。 第1の実施の形態の電極シート及びセパレータを折り畳む工程を説明する図である。 第1の実施の形態のベース容器の(A)平面図及び(B)底面図である。 第1の実施の形態のセルの(A)側面断面図(図4のC−C断面図)、及び(B)ベース容器収納時の側面断面図である。 第1の実施の形態の電気化学セルのセルリードとパッド膜との溶接を説明する図である。 第1の実施の形態の電気化学セルの製造フローを示す図である。 変形例1の電極シート及びセパレータを折り畳む工程を説明する図である。 変形例1のセルの(A)側面断面図(図9のD−D断面図)、及び(B)ベース容器収納時の側面断面図である。 変形例2の電極シート及びセパレータを折り畳む工程を説明する図である。 変形例2のセルの(A)側面断面図(図11のE−E断面図)、及び(B)ベース容器収納時の側面断面図である。 比較例1のセルの側面断面図である。 比較例2のセルの側面断面図である。 従来技術の電気化学セルにおけるベース容器及びセルの平面図である。 従来技術の電気化学セルにおけるセルの側面断面図である。 従来技術の電気化学セルの側面断面図である。 従来技術の電気化学セルにおける内部ショート発生の模式図である。 第1の実施の形態と従来技術における電極シート及びセルリードの構造を比較する図である。 第2の実施の形態の電気化学セルの側面断面図である。 第3の実施の形態の電気化学セルのベース容器の斜視図である。 第3の実施の形態の電気化学セルの断面図である。 第4の実施の形態の電気化学セルの断面図である。
以下、図面に基づいて各実施の形態を説明する。なお、電気化学セル1の向きについては、長辺側を正面視した場合を基準とする。また、折り畳む前の電極シート60及びセパレータ6aの向きについても、長辺側を正面視した場合を基準とする。すなわち、長辺の手前側を「前」、奥側を「後」とし、短辺の左側を「左」、右側を「右」とする。
(第1の実施の形態)
本実施の形態の電気化学セル1を図面に基づいて説明する。本実施の形態の電気化学セル1は、主にパーソナルコンピューターや小型の携帯機器内部の基板に実装されて用いられる。
(電気化学セル1)
図1は、本実施の形態の電気化学セル1の斜視図である。一例として直方体の形状で示されているが、トラック形状や円筒形状であっても良い。本実施の形態の電気化学セル1は、その発電要素であるセル6を収納する容器として機能するベース容器2と、その開口部を気密に塞ぐための封口板として機能するリッド10を外装部品として備えている。本実施の形態の電気化学セル1の外装容器は、このベース容器2とベース容器2の開口部を封止するリッド10とから構成されている。本実施の形態の電気化学セル1の大きさは、長さ10mm×幅8mm×高さ1.3mmとなっている。
図2は本実施の形態の電気化学セル1の正面断面図(図1のA−A断面を示す図)、図3は本実施の形態の電気化学セル1の側面断面図(図1のB−B断面を示す図)である。図2及び図3に示すように、凹状のベース容器2の中にセル6が収納され、さらに電解質7が充填され、凹状のベース容器2の上面に一周して設けられたシールリング9に押し当てられたリッド10によって気密に封止されている。凹状のベース容器2のベース底面2cには、一対の集電体金属膜であるパッド膜5が並置して配置されている。また、パッド膜5の底面であって、ベース底面2cからベース下面2dにかけて複数のビア配線3が形成されている。このビア配線3は、パッド膜5とベース下面2dに形成された接続端子4とを電気的に接続している。
一方、外装容器内にはセル6が収納されている。このセル6は、図4(A)に示すように正極6b及び負極6cの集電体となる一組の電極シート60が絶縁性のセパレータ6aを挿んで折り畳まれることにより構成された発電要素である。
正極6b及び負極6cの電極シート60は、対向する2辺(短辺側)において電極シート60の一部が外側(側方)に向けて延長されている。本実施の形態では、この延長部分が集電体としての電極シート60とパッド膜5とを接続するセルリード8となる。また、電極シート60及びセパレータ6aは、各電極毎にセルリード8が重なるように折り畳まれ(図4(B)参照)、さらにもう1回折り畳まれている(図4(C)参照)。そして、セルリード8は、一対のパッド膜5それぞれに対して、溶接により固定されている。セル6の正極6b、負極6cは接続端子4によって、実装される基板の実装用パターンに電気的に接続されることになる。
(ベース容器2)
図2及び図3に示すように、ベース容器2は上方を開放した箱体状のセラミックスからなる容器であって、長方形状のベース底部2aと、ベース底部2aの外縁に立設した長方形枠状のベース壁部2bを有している。本実施の形態のベース容器2の大きさは、長さ10mm×幅8mm×高さ1.3mmとなっている。なお、ベース容器2の大きさは一辺が5〜20mm程度、高さは1〜3mm程度とすることができる。図5(A)及び(B)は、それぞれベース容器2のベース底面2cとベース下面2dを示す図である。図5(A)に示すベース底面2cには、導電性材料からなる一対のパッド膜5が配置されている。パッド膜5の下面には、破線で示されるビア配線3がそれぞれ4個設けられ、ベース下面2dに配置された接続端子4(同じく破線で示す)に垂直に接続されている。
なお、ベース容器2の材料としては、アルミナ、窒化ケイ素、ジルコニア、炭化ケイ素、窒化アルミ、ムライト及びこれらの複合材料からなる群から選ばれた少なくとも1種類を含むセラミックスが挙げられるが、これに限らない。ソーダライムガラスや耐熱ガラスなども使用可能である。ガラスは素材として長尺のものが利用できるので、小型のパッケージの場合は、1枚のガラスに多くの取り個数を設定でき、ベース容器2に係る部材の低コスト化が期待できる。
本実施の形態のベース容器2は、長方形状に打ち抜かれたベース底部2aに対応するセラミックグリーンシートに、長方形枠状に打ち抜かれたベース壁部2bに対応するセラミックグリーンシートを貼り合せた後、焼成することにより形成される。なお、ベース底部2aに対応するセラミックグリーンシートにパンチングによりあらかじめ孔を開けることにより貫通孔を形成することができる。
(ビア配線3)
ビア配線3は、ベース容器2のベース底面2cからベース下面2dにかけて形成された配線である。このビア配線3は、まず、ベース底部2aに、ベース底面2cとベース下面2dとを略垂直に貫通して接続する貫通孔が設け、そして貫通孔にはタングステンのペーストを充填することにより形成される。また、ビア配線3により、貫通孔の気密が満たされている。
なお、ビア配線3に使用するペーストとしては、炭素と樹脂を混合したペーストや、タングステン、モリブデン、ニッケル、金、又はこれらの複合材料と樹脂を混合したペーストを用いることができる。
貫通孔に充填されたペーストは、ベース容器2となるセラミックグリーンシートと共に焼成することによりビア配線3となる。
なお、前述のとおり、ベース容器2をソーダライムガラスや耐熱ガラスなどのガラス素材で形成する場合、これらのガラスに凹部や貫通孔を形成する手段としては、化学的なエッチング法、サンドブラストのような物理的方法、あるいは高温雰囲気において型を用いて凹部と貫通孔を同時に形成することができる。そして、貫通孔の内面にアルミニウム膜を形成した後、熱膨張係数をマッチングさせたガラスペーストを貫通孔に充填し、脱バインダ及び焼成を実施することにより、気密で導電性を有するビア配線3を形成することができる。このような場合は、ビア配線3が電解質7により溶解するという懸念はない。また、ビア配線3の内面を形成する膜はアルミニウムに限定されることなく、チタンなどのその他の弁金属を含む膜であってよい。
(接続端子4)
図5(B)に示すベース下面2dには、パッド膜5に対向するように一対の接続端子4が設けられている。接続端子4は、リフロー処理などにより、実装基板のパターンに設けられたクリームハンダなどで基板に固着される。
本実施の形態では、ベース容器2となるセラミックグリーンシートにあらかじめタングステンによる電極のパターンを印刷し、当該セラミックグリーンシートを焼成することにより、接続端子4を形成することができる。また、接続端子4は、印刷法により形成したタングステンのパターンに、ニッケルと金とからなるメッキ膜が施されている。さらに、ベース側面2eの凹部にもタングステンやこれらメッキ材料がパターニングされ接続端子の一部として機能する。
(パッド膜5)
パッド膜5は、ベース底面2cの2箇所に配置される導電性材料からなる略矩形状の膜である。このパッド膜5は、ビア配線3の上端部と電解質7との直接の接触を防止するとともに、セルリード8を溶接により接続するための溶接部分5aを有している(図5(A)参照)。なお、本実施の形態のパッド膜5は、ベース容器2の長手方向に並置されているが、短辺方向に並置することや、長手方向の対角線方向に並べることも可能である。
パッド膜5は、アルミニウムやチタン等の化学的に安定な弁金属からなる膜であり、電解質7に溶解しにくい材料からなる。これらの膜は、例えば、蒸着、イオンプレーティングやスパッタリングなどの周知の膜形成方法によって設けることができる。これらの方法による場合は、まず、タングステンなどの金属が貫通孔に印刷法等により充填・焼成されて気密なビア配線3が仕上がった後に形成する。真空中で成膜する場合は、例えば、正負のパッド膜5をそれぞれ構成するように、互いに空間的に分離した2つの開口を持つようにパターニングした金属製等のマスクを準備して、成膜のチャンバーの中に収納し、真空排気系で所定の真空度に排気した後、弁金属材料と蒸発させたり、弁金属材料からなるターゲットを物理的にイオンで叩いて材料を飛ばして、ベース底面2cに成膜する。これらの成膜法では、成膜の条件が制御し易いので、形成した膜の抵抗率が低く、かつ液体が浸透しにくい高密度な膜が形成できる。
また、アルミニウムの膜はスクリーン印刷法によっても形成可能である。高温では酸化しやすいアルミニウムにおいても、150℃以下の温度で配線パターンを形成可能な技術が開発されている。印刷法であるので、蒸着法などの薄膜形成技術に比較して厚く、数十ミクロンの厚膜も容易である。
さらに、アルミニウム膜は電気メッキ法により作製することも可能である。ジメチルスルホンと塩化アルミニウムからなるメッキ液を用いて、約40μmの膜厚で形成した膜が、表面が平滑で、膜の内部も均一な膜であることが知られている。
続いて、パッド膜5の厚みについて述べる。膜厚は5μm以上でかつ100μm以下が望ましい。好ましくは、10μm以上で30μmの範囲がよい。膜厚が薄いと膜内部に存在する微細なポーラスが繋がって電解質7がパッド膜の下にあるタングステンに浸透してタングステンの電解腐食を引き起こしやすいこと、及び、後述の様に、溶接でセルリード8と接続されるときに、溶接の条件が極めて限定されて信頼性ある接合の実現が難しくなることによる。
ここで、厚さ約1.3mmのソーダライムガラス板に、パッド膜5の厚みが5μmのアルミニウム膜をイオンプレーティング法により形成したのち、厚みが80μmのアルミニウムの薄板を超音波溶接で溶接させる実験を実施した。セルリード5個中1個のサンプルはガラス板に微小なクラックの発生が認められた。したがって、5μmは膜厚としては実用上の下限値である。実用的には、膜厚は10μm以上あることが望ましい。
一方、蒸着法やイオンプレーティング法によるアルミニウムの蒸着レートは、1時間当たり3μm〜10μmである。蒸着時間を考慮すると30μm以下の厚みが好ましく、この場合の成膜時間は長くても4〜5時間程度である。100μm程度まで厚く形成した場合は、成膜時間は長時間に及ぶが、溶接でセルリード8に接続するときの溶接条件を広くとることができ、下地となるセラミックスにクラックが誘発される可能性を極めて低くすることができる。
(セル6)
続いて、セル6に関して説明する。図4(A)から(D)及び図6に本実施の形態のセル6を示す。このセル6は、上述のとおり、正極6b及び負極6cの集電体となる一組の電極シート60が絶縁性のセパレータ6aを挿んで折り畳まれることにより構成されたものである(図4(A)から(D)参照)。本実施の形態の電極シート60は、アルミニウム製の短冊状の箔材である基材61とアルミカーバイドを介して基材61に固着される活性炭等の炭素素材である活物質62により形成されている。
具体的に本実施の形態のセル6は、次のように形成される。まず、厚みが5μm〜50μmのアルミニウム箔がカットされ、基材61が形成される。詳しくは、カットされた基材61は、活物質62が固着される短冊状の部分と、当該短冊部分の2つの短辺からそれぞれ延長するセルリード8となる部分と、を有する。次に、活物質62が基材61の短冊状の部分の表面に塗工や接着法により固着される。さらに詳しくは、活物質62は基材61において、対向する電極側の面に固着される。すなわち、図4(A)において活物質62は、正極6b側の基材61では上面側に、負極6c側の基材61では下面側にそれぞれ形成される。
なお、図4(A)に示すように、正極6bの正極セルリード8bは、電極シート60の後端の左右両端部に形成され、負極6cの負極セルリード8cは、電極シート60の前端の左右両端部に形成されている。すなわち、正極セルリード8bと負極セルリード8cとは、上面視した場合に重ならない位置に形成されている。
次に、セル6が折り畳まれる工程を説明する。まず、図4(A)に示すように、上から電極シート60、セパレータ6a、電極シート60、セパレータ6aの順にセル6の各要素を重ねる。そして、図4(B)に示すように、対向する正極セルリード8b同士、及び対向する負極セルリード8c同士が重なるようにセル6を折り畳む。この時、各セルリード8と対向する辺にセル6に折り目である折り曲げ部65が形成される。なお、本実施の形態のセル6において、各電極シート60に2つずつ延びるセルリード8は、それぞれ対向する位置に形成されているため、折り畳む場合の位置合わせが容易とされている。
さらに、図4(C)に示すように、最初にセル6を折り畳んだ際に形成された折り曲げ部65がセルリード8の付け根付近に位置するように、もう1度折り畳むことで、各セルリード8と対向する辺にさらに折り曲げ部65が形成される。
以上、本実施の形態では、電極シート60とセパレータ6aとが重ねられた状態で、セルリード8が延びる方向(図の左右方向)に2回折り畳まれることにより、図4(D)に示すセル6が完成する。完成したセル6を拡大した断面(図4(D)のC−C断面)を図6(A)に示す。セル6は、2つの折り曲げ部65を有するとともに、正極6b側の電極シート60と負極6c側の電極シート60がセパレータ6aを介して上下方向に複数の層を成している。また、図6(B)に示すように、ベース容器2に収納される際は、2層のセルリード8がセル6の底面側に折り曲げられた状態となる。
ここで、電気二重層キャパシタの場合、活物質62の代表的な材料として、活性炭ないし炭素が挙げられる。リチウムイオン二次電池の場合、正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)等の化合物が用いられ、負極活物質としては、例えば黒鉛やコークスのほかシリコン酸化物等が用いられる。活物質ペーストは、上記の活物質に、導電補助剤、バインダ、分散剤等を混合して適当な粘度に調節したものであり、これをローラーコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレード法などの方法により、集電体としての基材61の両面または片面に塗工する。塗工後に、乾燥、プレス工程を得て電極シートが形成される。
なお、電極は次のように形成してもよい。すなわち、アルミニウム箔からなる集電体としての基材61に、炭素材料(活性炭等)や、チタン等の弁金属の酸化物粒子などの材料をアルミカーバイドを介して固着して形成してもよい。このような電極材料であれば、アルミニウムとの密着性が高いため、界面での抵抗を小さくできる。また、リフローはんだ付けの熱によっても密着性を維持することができるため、リフローはんだ付け後でも電気特性を維持することができる。なお、このように形成した電極に、上述した活性炭などを塗工することにより、容量を増やすことができる。
セパレータ6aは、正極6b及び負極6cの直接的な接触を規制するものであり、大きなイオン透過度を有し、所定の機械的強度を有する絶縁膜が用いられる。例えば、耐熱性が求められる環境においては、ガラス繊維の他、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフタルアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド等の樹脂を用いることができる。また、セパレータ6aの孔径、厚みに関しては、特に限定されるものではないが、使用機器の電流値や、電気化学セル1の内部抵抗に基づいて決定される。また、セラミックスの多孔質体をセパレータ6aとして用いることも可能である。
(電解質7)
電解質7は、公知の電気二重層キャパシタや非水電解質二次電池に用いられる液体状、ゲル状のものが好ましい。
液体状及びゲル状の電解質7に用いられる有機溶媒には、アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボーネート、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、γ−ブチロラクトン(γBL)、スルホラン、プロピオン酸エステル、鎖状スルホンなどがあり、これらを単一または混合して用いことができる。
特に、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、γ−ブチロラクトン(γBL)、スルホランなどの高沸点の主溶媒に対し、プロピオン酸エステルや鎖状スルホンを副溶媒として含有させたものが適しているが、これらに限定されるものではない。
液体状及びゲル状の電解質7に含まれる材料には、(CPBF、(CPBF、(CH)(CNBF、(CNBF、(CPPF、(CPCFSO、(CNPF、過塩素酸リチウム(LiClO)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、ホウフッ化リチウム(LiBF)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCFSO)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CFSO]、チオシアン塩、アルミニウムフッ化塩、リチウム塩などを用いることができる。液体状の電解質7の支持塩としては、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩などが挙げられる。この4級アンモニウム塩としては、脂肪鎖のみを有する化合物、脂肪鎖と脂肪環を有する脂環式化合物、もしくは脂肪環のみを有するスピロ化合物が挙げられる。特に、スピロ化合物である5−アゾニアスピロ[4,4]ノナンテトラフルオロボレート(スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウム:SBP−BF4)は電気伝導率が高いため使用に適しているが、これに限定するものではない。
また、ゲル状の電解質7は、液体状の電解質をポリマーゲルに含浸させたものである。ポリマーゲルとしては、ポリエチレンオキシド、ポリメタクリル酸メチル、ポリフッ化ビニリデンが適しているが、これらに限定するものではない。
更に、ピリジン系や脂環式アミン系、脂肪族アミン系やイミダゾリウム系のイオン性液体やアミジン系等の常温溶融塩を用いても構わない。
(セルリード8)
セルリード8は、セル6から電力を取り出すための端子である。このセルリード8は、集電体としての基材61を細く延長させた延長部や、別の細く薄い板やワイヤ状のリードを基材61に機械的に接続して延長部を形成したものがある。本実施の形態のセルリード8は基材61を細く延長させた延長部であって、詳しくは、正極6b及び負極6cにおいて、基材61の活物質62が固着される短冊部分の2つの短辺から基材61を延長させたものである。上述のように、正極セルリード8bと負極セルリード8cとは、上面視した場合に重ならない位置に形成されている。
本実施の形態のセル6は、図4(B)から(D)に示すように、セルリード8に対して折り曲げ部65が上方に位置するように折り畳まれている。すなわち、セルリード8は、セル6を折り畳んだ際にセル6の下端側から延出するように形成されている(図6(A)及び(B)参照)。
図7(A)及び(B)はセルリード8とパッド膜5の溶接を説明する図である。図7(A)及び(B)に示すように、セル6はセルリード8の一部分である溶接領域8aがパッド膜5の溶接部分5aに溶接されることにより固定されている。そして、セルリード8とパッド膜5とを溶接した後は、図3に示すように、セルリード8を折り畳むことによりベース容器2の中に収納される。この際、セルリード8は、セル6の下端部から側方に向けて延出された延出部80と、延出部80が前記パッド膜5に向けて向きを変える折り返し部83と、前記折り返し部83から前記パッド膜5に向けて延出され、かつパッド膜5に接続される固定部81とから構成されることになる。
セルリード8は、図7(A)及び(B)に示すように、セル6をベース容器2の側方に寄せることができる程度の長さであって、パッド膜5と溶接する際に超音波溶接用チップ20の移動の妨げにならない程度の長さにすることが望ましい。過度に長くすると内部抵抗が増加するからである。
本実施の形態のセルリード8は、セル6の下端部から側方に向けて延出された延出部80に連設する折り返し部83がベース壁部2bに接触しない位置となるようにセルリード8の長さを調節している。この折り返し部83がベース壁部2bに近接する場合、セル6から延出するセルリード8の位置によっては、シールリング9に接触する可能性がある。また、ベース壁部2bの上端とシールリング9とを接合するためのロウ材がベース壁部2b側にはみ出ている場合、当該ロウ材にセルリード8が接触する可能性がある。セルリード8が当該セルリード8と異なる電極側に接続されている部材と接触することにより内部ショートが発生する。しかし、本実施の形態によれば、セルリード8がベース容器2やシールリング9に混触せず、内部ショートを回避することができる。
(セルリード8の溶接方法)
次に、図7(A)及び(B)を用いてセルリード8とパッド膜5との具体的な溶接方法を説明する。図7(A)は、セル6に接続する一対のセルリード8と一対のパッド膜5とを示す図である。電極毎に重ねられた一対のセルリード8の先端は、図7(A)に示すように、パッド膜5の表面に置かれた後、セルリード8の上面から溶接され、パッド膜5とセルリード8が接合される。なお、正極6b及び負極6cの一対のセルリード8は、予め溶接して一体化させてからパッド膜5に溶接してもよい。
溶接を用いることで、セルリード8とパッド膜5の接合界面で、それぞれの部材を構成する材料の原子的な拡散が起こり、強固な接合が可能となる。図7(A)の溶接領域8aは、溶接した部分を模式的に示している。溶接であるので、接合界面に自然酸化膜などの汚染が存在しても、接続抵抗がmΩ台、あるいはmΩ以下の十分に低い接合が可能となる。これによって、導電性接着剤などによる接合方法に比較して、接続抵抗を10分の1から100分の1に低減させることが出来る。また、接続抵抗値のばらつきを抑え、かつ経時変化の少ない接合が可能となる。
また、溶接部分5a及び溶接領域8aの面積を大きくすることにより、接続抵抗値を一層低減できると共に、セルリード8とパッド膜5の間の引っ張り強度を向上させることができる。そのため、セルリード8を変形させて容器の内部にセル6を収納させる製造工程において、溶接の剥がれ等の不良の発生を抑制できるほか、完成した電気化学セル1の耐振動特性や落下衝撃特性などの機械的な信頼性を向上させることができる。
セルリード8とパッド膜5の溶接として、例えば、超音波溶接、ビーム溶接、抵抗溶接等の局所的な溶接方法が挙げられる。すなわち、これらの溶接手段は、溶接の対象となる部分が局所的であるので熱的な影響は溶接部分5a近傍のみに留まり、セル6自体への影響を避けることがきる。また、セルリード8の材料、厚み、パッド膜5の材料と貫通孔の配置などを変更することで、溶接の機械的あるいは熱的な衝撃による構成部材への影響を低減できる。上記構成にすることで、セラミックス等の材料からなるベース容器2に対してもクラックの発生による部材への損傷を回避することが可能である。
本実施の形態では、上述の溶接方法のうち、超音波溶接を採用している。図7(B)は、超音波溶接の具体的な方法を説明するための図である。超音波溶接では、まず、パッド膜5の上にセルリード8を位置決めして密着させるが、この時、セル6は超音波溶接用チップ20の移動の妨げにならないように、ベース容器2の側方に立てた状態で置かれる。次に、超音波溶接用チップ20を、移動機構によりセルリード8の上面に適当な加圧力をもって当接させる。超音波溶接用チップ20はホーン先端に一体的に形成されたり、あるいはホーンの先端に別途取り付けられる。超音波溶接用チップ20のチップ先端20aは、セルリード8と接触する部分であって、ここには、セルリード8の表面に適切に食い込むように表面に凹凸パターンが施されていること(ナール加工)が好ましい。
超音波溶接用チップ20がセルリード8を適当な加圧力で当接された後に、超音波溶接機の発振機構が数十kHzからなる超音波をホーンに加えると、超音波溶接用チップ20が周波数で接合部分を擦り合わせる。これにより、セルリード8の溶接領域8aとパッド膜5の溶接部分5aとの界面は、金属材料の清浄な表面同士の密着面となり、数十ミリ秒から数百ミリ秒の僅かな時間で圧接することができる。先の図7(A)の溶接領域8aで示されたセルリード8の表面の凹凸パターンは、この超音波溶接によって超音波溶接用チップ20の凹凸パターンが転写されていることを模式的に示したものである。この凹凸パターンで示された領域が溶接領域8aとなるが、微視的に見ると、接合している部分は、超音波溶接用チップ20の先端に加工された凸によって凹まされた部分のみであり、それ以外の領域は、セルリードとパッド膜の間に僅かな隙間を保った状態である。
なお、超音波溶接用チップ20がセルリード8の表面に当接する際に、大きな衝撃とならないように注意することが好ましく、移動機構には、ダンパーなどの衝撃吸収機構を備えるのがよい。これにより、ベース容器2の損傷を低減できる。
なお、超音波溶接においては、振動だけでなく、熱エネルギーと機械的な圧接力を併用することも可能である。また、図7(A)では、セルリード8として細い板状の例が示されているが、ワイヤであってもよく、超音波溶接用チップ20の形状を適切に変形させて用いればよい。
また、溶接によりパッド膜5に圧力、熱、振動が加わると、パッド膜5のベース底面2cやビア配線3に対する密着性の低下や、パッド膜5自体にクラックや破れが生じる。特に、ビア配線3付近のパッド膜5に圧力、熱、振動が加わり密着性が失われると、パッド膜5とビア配線3との電気的な接続が失われるとともに、ビア配線3の上端面が電解質7と接触し、ビア配線が電解質7中に溶出することになる。したがって、ビア配線3と重ならない部分に溶接部分5aを設けることが望ましい。
(シールリング9)
シールリング9は、図1及び図2に示すように、ベース容器2のベース壁部2bの上端面の形状に合わせた四角枠状の断面を有しており、ベース壁部2bの上端面にロウ材を介して接合されている。このシールリング9は、熱膨張係数がセラミックスの熱膨張係数と近い材料、例えば、鉄・コバルト・ニッケル合金であるコバールなどを用いることができる。また、ロウ材は、Ag−Cu合金やAu−Cu合金などから形成されている。
(リッド10)
リッド10は、図1及び図2に示すように、シールリング9の上面に接合されており、ベース容器2を密封している。リッド10には、熱膨張係数がセラミックスの熱膨張係数と近いコバールや42alloyなどの合金にニッケルメッキを施したものが使用される。具体的には、コバールの0.1mmから0.2mm程度の厚みを有する薄板で、表面には2μmから4μm程度の厚みで電解ニッケルメッキや無電解ニッケルメッキが施されたものが用いられる。このような材料を用いたリッド10は、例えば、抵抗シーム溶接、レーザーシーム溶接などによってシールリング9に溶接させることができ、塞がれた状態のベース容器2内部の気密性を向上させる。
リッド10とシールリング9を溶接する方法として用いられる抵抗シーム溶接では、リッド10をシールリング9に当接させた後に、リッド10の長辺側の略中心の2点に、対向した台形形状のローラー電極を配置して低電圧大電流を短時間流し、リッド10の仮溶接(スポット溶接)が行われる。このようにして、リッド10は仮に固定され、溶接中の振動等で位置がずれことはない。
続いて、例えば、長辺の端からローラー電極で長辺がなぞられるようにベース容器2とリッド10が移動して溶接される。次に、ベース容器2とリッド10は90度回転され、同様に短辺が溶接される。このようにして、リッド10の一周に亘って溶接が行われる。前述した仮固定においても、本抵抗シーム溶接においても、リッド10とシールリング9との界面で、金とニッケルの拡散が発生し、気密で強固な拡散接合層が形成される。これにより、リッド10は、ベース容器2に気密に封止される。
リッド10とシールリング9の溶接は、レーザーの走査照射を用いても可能である。仮溶接を前述と同様に実施した後、レーザーを、リッド10を一周するように走査照射する。これにより、リッド10とシールリング9の界面で拡散接合層が形成される。この場合、リッド10の接合側の面に銀と銅からなるロウ材のシートを貼ることにより、溶融温度をロウ材の温度まで低下させることも可能である。
なお、電解質7が常温で液体状の溶媒や支持塩からなり、リッド10を封止する前に電解質7を充填する工程を採用する場合は、液体がリッド10とシールリング9の界面に存在する場所が有得る。このような場合でも、シーム溶接を用いた接合は可能である。シーム溶接は、ローラー電極を使用するものでも、レーザーの走査照射を用いるものでもかまわない。前記界面に液体が存在しても気密な溶接が可能となるのは、界面に存在する液体は、溶接時に近傍の温度が急激に上昇するので蒸発して飛散することによるものと考えられる。
なお、シールリング9を使用せず、ベース容器2の上端面とリッド10とをロウ材を介して接合させてもよい。
(製造方法)
次に、図8に示す電気二重層キャパシタの製造フローを参照しながら、本実施の形態の製造方法について説明する。まず、外装容器として、図1から図3に示す凹状の形状をなすベース容器2と、リッド10を準備した。ベース容器2は、長辺が10mm、短辺が8mm、高さが1.3mmであり、ベース容器2の底辺の厚みは0.38mmである。材料としては、セラミックスで電子部品のパッケージを製造する時の標準的な材料を用いた。このベース容器2は、長方形状に打ち抜かれたベース底部2aに対応するセラミックグリーンシートに、長方形枠状に打ち抜かれたベース壁部2bに対応するセラミックグリーンシートを貼り合せた後、約1500℃で焼成することにより形成される。ビア配線3は外径を0.2mmとし、ベース底面2cとベース下面2dを直接貫通するように、正極側と負極側にそれぞれ4個ずつ設けた。また、ビア配線3の表面にニッケルと金のメッキを施した。ベース下面2dには、一対の接続端子4が配置され、ビア配線3に接続している。接続端子4にはニッケルを下地とした金メッキが施されている(S10)。
次に、ベース底面2cに、アルミニウムの蒸着膜からなる一対のパッド膜5を形成した。パッド膜5の寸法は、短辺2.4mm、長辺5mmで厚みは約15μm以上である(S11)。
一方、リッド10は、長辺が9mm、短辺が7mm、厚み0.125mmのコバール板を準備し、表面に電解ニッケルメッキを施した(S20)。
続いてセル6の準備をする。20μmの厚みを持つアルミニウムからなる基材61に活性炭、導電補助剤、バインダ及び増粘材からなる活物質62を塗工法によりコーティングして電極シート60を形成した(S30)。なお、本実施の形態の電極シート60においては、基材61の延長部分としてセルリード8が形成されている。この正負一対の電極シート60と、ポリテトラフルオロエチレンからなるセパレータ6aとを交互に重ねた後、複数回折り畳んだ(S31)。
続いて、超音波溶接を行う。先に準備したベース容器2のパッド膜5の表面に、電極毎に重ねられたセルリード8を密着させて位置決めした。超音波溶接は、各電極のセルリード8ごとに行った(S32)。超音波溶接機の発振周波数は40kHzとした。溶接ホーンは鉄製であり、同じ材料からなる超音波溶接用チップ20はホーンの先端に一体的に設けられている。超音波溶接用チップ20の表面には、2.0×1.5mmの領域に、0.2mmピッチの千鳥格子状の凹凸パターン(ナール)を設けた。山の高さと谷底の差は0.2mmである。溶接のモードは、溶接中にセルリード8に供給するエネルギーを制御するモードとし、溶接エネルギーの設定値を0.5〜100Jの範囲とし、溶接時間を50〜2000msecの範囲とした。超音波溶接用チップ20が、エアー機構によりアルミニムからなるセルリード8の表面に降下した後、セルリード8の表面に食い込んで、セルリード8とパッド膜5の界面の間で振動することにより溶接が行われる。
溶接終了後、セルリード8を折り畳むようにしてセル6をベース容器2の中に収納した(S33)。この時に、セルリード8がベース容器2のベース底面2c付近で折り曲げられるため、内部ショートを回避することができる。
次に、セル6が収納されたベース容器2を、液体の電解質7の中に浸漬させ、1時間真空脱泡した。ここで、電解質7の支持塩はスピロビピロリジニウムテトラフルオロボレートであり、非水溶媒としてプロピレンカーボネートとエチレンカーボネートの混合液を用いた(S34)。続いて、大気圧に戻して、電解質7中からセル6が収納されたベース容器2を取り出した後に、窒素雰囲気下でリッド10をシールリング9に当接し、長辺側の2点の仮溶接を行い、続いて長辺側と短辺側をこの順に連続して抵抗シーム溶接を行い気密に封止した(S35)。このようにして本実施の形態の電気二重層キャパシタを作製した。なお、最後に作製した電気二重層キャパシタの電気特性検査を行う(S36)。項目としては等価直列抵抗及び容量の測定であるがこれに限らない。
(変形例1)
第1の実施の形態の変形例1は、電極シート60とセパレータ6aの折り畳みの方法を変えてセル6を形成したものである。以下、第1の実施の形態との相違点を説明する。
図9(A)から(D)に変形例1のセル6を示す。図9(A)に示すように、変形例1の電極シート60において、活物質62が固着される部分は、第1の実施の形態の短冊状と比べると、正方形に近い矩形に形成されている。
また、正極6bの正極セルリード8bは、電極シート60の後端の左右両端部に形成され、負極6cの負極セルリード8cは、電極シート60の後端からやや前側の左右両端部に形成されている。すなわち、正極セルリード8bと負極セルリード8cとは、上面視した場合に重ならない位置に形成されている。
次に、セル6が折り畳まれる工程を説明する。まず、図9(A)に示すように、上から電極シート60、セパレータ6a、電極シート60、セパレータ6aの順にセル6の各要素を重ねる。そして、図9(B)に示すように、対向する正極セルリード8b同士、及び対向する負極セルリード8c同士が重なるようにセル6を折り畳む。この時、各セルリード8と対向する辺にセル6に折り目である折り曲げ部65が形成される。なお、第1の実施の形態のセル6において、各電極シート60に2つずつ延びるセルリード8は、それぞれ対向する位置に形成されているため、折り畳む場合の位置合わせが容易とされている。
さらに、図9(C)に示すように、最初にセル6を折り畳んだ際に形成された折り曲げ部65に隣接する2辺が合わさるようにさらに折り畳むことで、各セルリード8に隣接する1辺にさらに折り曲げ部65が形成される。
以上、変形例1では、電極シート60とセパレータ6aとが重ねられた状態で、セルリード8が延びる方向(図の左右方向)に1回、セルリード8が延びる方向と直交する方向(図の前後方向)に1回、折り畳まれることにより、図9(D)に示すセル6が完成する。完成したセル6を拡大した断面(図9(D)のD−D断面)を図10(A)に示す。セル6は、2つの折り曲げ部65と直交する方向にさらにもう1つの折り曲げ部65を有するとともに、正極6b側の電極シート60と負極6c側の電極シート60がセパレータ6aを介して上下方向に複数の層を成している。また、図10(B)に示すように、ベース容器2に収納される際は、2層のセルリード8がセル6の底面側に折り曲げられた状態となる。
(変形例2)
第1の実施の形態の変形例2は、電極シート60とセパレータ6aの折り畳みの方法をさらに変えてセル6を形成したものである。以下、第1の実施の形態及び変形例1との相違点を説明する。
図11(A)から(D)に変形例2のセル6を示す。図11(A)に示すように、変形例2の電極シート60の形状は、第1の実施の形態のものに等しい。
次に、セル6が折り畳まれる工程を説明する。まず、図11(A)に示すように、上から電極シート60、セパレータ6a、電極シート60、セパレータ6aの順にセル6の各要素を重ねる。そして、図11(B)に示すように、電極シート60のセルリード8方向(左右方向)の長さが4分の1となるように左右交互に折り畳むことで、3つの折り曲げ部65が形成される。
以上、変形例2では、電極シート60とセパレータ6aとが重ねられた状態で、セルリード8が延びる方向(図の左右方向)に交互に折り畳まれることにより、図11(C)に示すセル6が完成する。完成したセル6を拡大した断面(図11(C)のE−E断面)を図12(A)に示す。セル6は、セルリード8のある左辺に1つの折り曲げ部65と、セルリード8と対向する右辺に2つの折り曲げ部65を有するとともに、正極6b側の電極シート60と負極6c側の電極シート60がセパレータ6aを介して上下方向に複数の層を成している。また、図12(B)に示すように、ベース容器2に収納される際は、2層のセルリード8がセル6の底面側に折り曲げられた状態となる。
予め定められた容積のベース容器2に対してセル6の形成方法が異なる3種類の電気化学セル1を設計し、正極6b及び負極6cの活物質62の体積、並びに正極6b及び負極6cの活物質62同士が対向する面積、についてそれぞれ検討した。比較する電気化学セル1については、電極シート60及びセパレータ6aを折り畳むことにより形成される実施例1と、巻回することにより形成される比較例1と、積層することにより形成される比較例2と、を設計した。
実施例1、比較例1及び比較例2の形状について補足する。
実施例1のセル6については、図6(B)に示したとおりである。電極シート60及びセパレータ6aを左右方向に2回折り畳むことで、正極6b及び負極6cの電極シート60が計8層、セパレータ6aが8層、並びにセルリード8が2層、形成された状態である。
比較例1のセル6の形状を図13に示す。比較例1のセル6は、上から電極シート60、セパレータ6a、電極シート60、セパレータ6aの順に重ねられた各要素が平板状の巻き芯68によって巻回されることにより形成される。そして、巻回により形成されたセル6は、巻回時に使用した巻き芯68を引き抜いたことで、中心部分に空間を生ずる。比較例1のセル6では、正極6b及び負極6cの電極シート60が計6層、セパレータ6aが6層、並びにセルリード8が2層、形成された状態である。
比較例2のセル6の形状を図14に示す。比較例2のセル6は、上から電極シート60、セパレータ6a、電極シート60、セパレータ6aの順に重ねられた各要素をさらに複数組積層することにより形成される。なお、中間層の電極シート60は、セパレータ6aを介して上下に異なる電極の電極シート60と対向するため、基材61の両面に活物質62が固着される。比較例2のセル6では、正極6b及び負極6cの電極シート60のうち活物質62が基材61の片面に固着されたものが計2層、活物質62が基材61の両面に固着されたものが計6層、セパレータ6aが6層、並びにセルリード8が3層、形成された状態である。
(1)セルの設計値
以上のような各セル6を備えた電気化学セル1について、まず、セル6の容量を決定付ける活物質62層の体積、及び内部抵抗を決定付ける正極6b及び負極6cの活物質62層の対向面積を求める。ここで、実施例1、比較例1及び比較例2の各セル6が収納されるベース容器2のサイズは共通とし、その内部の寸法を長さ8.4mm×幅6.4mm×深さ0.92mmとした。また、電極シート60における基材61及び活物質62、セパレータ6a、並びにセルリード8の厚さは共通としている。以上の前提を基に、長さ8mm×幅6mmの底面を有するセル6について、ベース容器2に収納可能な最大限の大きさのものを設計した。セル6の高さ、セル6の容積、活物質62層の体積、活物質62の対向面積等の設計結果は表1のとおりである。
(1−1)セル高さ及びセル容積
表1に示すように、基材61及び活物質62、セパレータ6a、並びにセルリード8の厚さを共通化した場合のベース容器2に収納されるセル6の高さ(表1の(A)の値)は、実施例1が0.68mm、比較例1が0.70mm、比較例2が0.66mmとなる。
比較例1は、実施例1に比べ電極シート60及びセパレータ6aの層の数が少なく、また、各電極のセルリード8は1本ずつであるためセルリード8の層も少ない。しかし、比較例1のセル6は、図13に示すように中心部分に巻き芯68により形成された空間を有するため、実施例1のセル6の高さは、比較例1に比べて高くなる。
比較例2は、最上層及び最下層の電極シート60は基材61の片面に活物質62が形成され、中間層の電極シート60は基材61の両面に活物質62が形成されている。したがって、比較例2は、実施例1に比べ電極シート60の層の数は少ないものの、電極シート60の高さは実施例1よりも高い。一方、セパレータ6aの高さは、層の数が減った分だけ低くなる。また、セルリード8については、正極6b及び負極6cともに全ての層のセルリード8が組み合わされてセル6の下面に存在するため、その高さは実施例1よりも高くなる。以上、比較例2は、実施例1と比べると各要素ごとに高低差が生ずるものの、セル6全体の高さは実施例1よりもわずかに低くなる。
また、セル6の高さを基にセルリード8を含むセル6の容積(表1の(B)の値)を算出すると、実施例1が32.64mm、比較例1が33.60mm、比較例2が31.68mmとなる。
(1−2)活物質の体積及び体積比
電極シート60における活物質62の体積(表1の(C)の値)は、実施例1が9.24mm、比較例1が7.56mm、比較例2が8.40mmとなる。つまり活物質62の体積は、実施例1が最も大きく、続いて比較例2、比較例1の順となる。なお、セル6の単位容積当たりの活物質62層の体積、すなわち、セル6に占める活物質62層の割合は、実施例1は28.31%、比較例1は22.50%、比較例2は26.52%となる。つまり、セル6の単位容積当たりの容量についても実施例1が最も大きく、続いて比較例2、比較例1の順となる。
比較例1は、製造工程において巻き芯68を使用するため、巻き芯68を引き抜いた際に生じる空間の分だけ電極シート60を配することができない。そのため比較例1の活物質62層の体積は巻き芯68を使用しない実施例1の体積よりも小さい。
比較例2は、内部ショートを防止すべく、電極シート60の各層における活物質62層の面積をセパレータ6aの面積よりも小さくする必要があり、また、積層された全てのセルリード8をセル6の下面に配する必要がある。そのため、活物質62層の体積は実施例1の体積よりも小さい。これに対して実施例1では、電極シート60の中間層においては折り曲げ部65において活物質62が存在し、また、セル6の下面に2層より多くのセルリード8が存在しないため、比較例2よりも活物質62層の体積が大きいのである。
(1−3)正極及び負極の活物質対向面積
電極シート60において正極6b及び負極6cの活物質62同士が対向する部分の面積(表1の(D)の値)は、実施例1が154mm、比較例1は126mm、比較例2は140mmとなる。つまり活物質62が対向する面積は、実施例1が最も大きく、続いて比較例2、比較例1の順となる。
比較例1は、製造工程において巻き芯68を使用するため、巻き芯68を引き抜いた際に生じる空間の分だけ電極シート60を配することができない。そのため比較例1の面積は巻き芯68を使用しない実施例1の面積よりも小さい。
比較例2は、内部ショートを防止すべく、電極シート60の各層における活物質62層の面積をセパレータ6aの面積よりも小さく形成する必要があるため、その面積は実施例1の面積よりも小さい。これに対して実施例1では、電極シート60の中間層においては折り曲げ部65において活物質62が連続して存在するため、比較例2よりも活物質62の対向面積が大きいのである。
(2)セルの容量及び内部抵抗
次に、上記のとおり設計した実施例1の電気化学セル1を製造し、セル容量及びセル内部抵抗を測定した。そして、当該測定値に基づいて、比較例1と比較例2のセル容量及びセル内部抵抗の値をシミュレーションした。結果は表2のとおりである。
表2に示すように、実測の結果、実施例1のセル容量は93mFである。ここで、活物質62層の体積とセル容量とは正比例関係にあることから、活物質62の体積(表1の(C)の値)に基づき、比較例1及び比較例2のセル容量を計算すると、それぞれ、76mF、85mFとなる。
また、実測の結果、実施例1のセル内部抵抗は350mΩである。ここで、正極6b及び負極6cの活物質62同士が対向する部分の面積とセル内部抵抗とは反比例関係にあることから、正極6b及び負極6cの活物質62の対向面積(表1の(D)の値)に基づき、比較例1及び比較例2のセル容量を計算すると、それぞれ、428mΩ、394mΩとなる。
以上、実施例1、比較例1及び比較例2の各セル6の性能を比較すると、実施例1が比較例1及び比較例2と比べて、セル容量が最も大きく、かつセル内部抵抗が最も小さい。すなわち、電極シート60及びセパレータ6aを折り畳んでセル6を形成することにより、従来技術の巻回や積層で形成されたセル6と比べて、セル容量の増大と内部抵抗の低減を図ることができた。
(まとめ)
本実施の形態の電気化学セル1について、特徴点と作用効果をまとめると以下のとおりとなる。
(1)特徴点1
本実施の形態の電気化学セル1は、セパレータ6aを介して2枚の電極シート60を重ねて折り畳んでセル6を形成することを特徴としている。ここで、従来のセル6の形成方法には以下の問題点があった。
従来技術である電極シート60及びセパレータ6aを巻回することによりセル6を形成する場合(図13参照)、重ねられた電極シート60及びセパレータ6aに巻き芯68を当てて巻回した後、巻き芯68を引き抜いてセル6を形成する。そのため、セル6の中心部分に空間が生じることになる。なお、巻き芯68の厚さを薄くすることで、空間の容積を減少させることも可能であるが、巻き芯68が変形する程度まで薄くすると巻回作業に支障を生ずる。したがって、巻き芯68による空間の軽減には限界がある。また、巻回した後にセル6に上から圧力を加え、セル6内部の空間を潰してからベース容器内に収納することもあるが、セル6を潰した際の高さにはばらつきが多い。さらに、セル6に上から圧力を加えても、セル6の中央部分のみ潰れて周囲の高さは殆ど変化せず、ベース容器2に収納されるセル6の高さは殆ど減少しない。以上、内部に空間を有する結果、ベース容器2に収納される電極シート60(活物質62)の量が減少することになる。
また、従来技術である電極シート60及びセパレータ6aを積層することによりセル6を形成する場合(図14参照)、電極シート60はベース容器2のベース壁部2bやシールリング9に接触しないように、その面積はセパレータ6aの面積よりも小さくする必要がある。そのため、電極シート60は、ベース容器2の内部において周囲に空間を必要とする。また、電極シート60を積層した場合、各電極シート60から延びるセルリード8も積層されるため、ベース容器2にセル6を収納した際にセル6の下面に複数層のセルリード8が存在することになる。したがって、積層される電極シート60が増すほど、収納可能なセル6の高さは減少する。以上、より多くの電極シート60を積層するほど、ベース容器2に収納される電極シート60(活物質62)の量が減少することになる。
一方、積層の場合は、セルリード8を折り曲げてベース容器2に収納させずに、図15に示すように、セルリード8をセル6から側方に延出させたままパッド膜5に溶接することもできる。この場合、セル6の下面にセルリード8が無い分、セル6の高さを高くすることができるが、セルリード8が延出する側方部分のセル6の幅を狭くする必要がある。すなわち、セルリード8を側方に収納する分、セル6の容積を小さくする必要がある。したがって、セル6がセルリード8を折り曲げた状態でベース容器2に収納される場合、セルリード8が延出された状態のままベース容器2に収納される場合よりも、ベース容器2に収納される電極シート60(活物質62)の量が減少することになる。
以上のように、従来技術はその構造上、ベース容器2に収納される電極シート60の量に制約があった。これに対して本実施の形態では、図10(B)に示すように、セル6の中心部分に空間を生じない。また、折り畳まれて重ねられた電極シート60の中間層においては、セル6の側端部である折り曲げ部65にも電極シート60が連続して存在し、かつベース壁部2b側にはセパレータ6aが存在する。したがって、本実施の形態は、折り曲げ部65により、電極シート60がベース壁部2bに接しないようにするための空間を設ける必要がない。さらに各電極のセルリード8は2層で済むため、積層する場合のように複数層に重ねられたセルリード8を収納するためにセル6を小さくする必要が無い。
以上、本実施の形態によれば、電子基板に実装される小型の電気化学セル1において、ベース容器2の内部を可能な限り有効に利用する、詳しくは、ベース容器2の内部により多くの発電要素(活物質62)を収納することができる。そして、より多くの発電要素(活物質62)を収納することで、小型でありながら、セル容量が大きく、内部抵抗の少ない電気化学セル1を製造することができる。
(2)特徴点2
本実施の形態の電気化学セル1は、正極6b及び負極6cの各電極シート60において、対向する2つの辺からセルリード8が延出していることを特徴とする。すなわち、各電極シート60に2本ずつ延びるセルリード8は、それぞれ対向する位置に形成されているため、折り畳む場合の位置合わせが容易となる。
また、セルリード8は、セル6とパッド膜5を電気的に接続する配線として機能するが、その断面積が小さいほど電気的な抵抗となる。ここで、図13に示すように、従来技術の巻回により形成されたセル6の場合、1の電極シート60につきセルリード8は1本である。これに対して、本実施の形態のセル6では、1の電極シート60につき2本のセルリード8を有するため、セルリード8が2層になる分、電気抵抗を低減することができる。
(3)特徴点3
本実施の形態は、セル6がベース容器2の中に収納されている状態において、電極シート60が折り畳まれたことによる折り曲げ部65が、セルリード8に対してパッド膜5と反対側に形成されていることを特徴としている。具体的には、本実施の形態のセル6において、セルリード8は、パッド膜5に近い下端付近から延出していることを特徴としている。ここで、従来のセル6の形成方法には以下の問題点があった。
例えば、図16に示すように、従来技術である電極シート60及びセパレータ6aを巻回することにより形成されたセル6であって、セルリード8がセル6の上下中央付近から延出しているセル6がある。このようなセル6をベース容器に収納した場合を図17に示す。同図に示すように、従来技術では、セル6がベース容器2の中に収納されている状態において、セルリード8は、セル6の上下中央付近から側方に向けて延出し、下方に大きく折れ曲がりながらパッド膜5に接続されているのである。
図18は、図16及び図17の従来技術の電気化学セル1の拡大断面図であって、内部ショート発生の模式図である。図18の丸枠Xに示すように、セル6の上下中央部分から側方に向けて延出された延出部80に連設する折り返し部83がベース容器2のベース壁部2bに達し、さらにシールリング9に接触することで内部ショートが発生する場合がある。
これに対して、本実施の形態によれば、セルリード8がセル6のパッド膜5に近い位置に形成されており(図3参照)、セルリード8の折り返し部83がセル6の下端付近にある。そのため、セルリード8がシールリング9に混触せず、セル6の内部ショートを回避することができる。
(4)特徴点4
本実施の形態は、セルリード8は電極シート60の延長部分であることを特徴としている。具体的には、電極シート60の基材61の延長部分がセルリード8として形成されている。ここで、別体のセルリード8を電極シート60に固定する場合には以下の問題点がある。
図19(A)は本実施の形態の電極シート60(正極6b側)とセルリード8の構造である。これに対して、図19(B)及び(C)は、電極シート60の基材61の左右両端にセルリード8を溶接により固定したものである。ここで、図19(B)及び(C)のいずれの場合においても、基材61におけるセルリード8を固定する部分には活物質62を固着させることができない。したがって、基材61に別体のセルリード8を固定する場合、セルリード8を固定するために活物質62の量が減少するという問題がある。
また、基材61に別体のセルリード8を固定する場合、セルリード8の厚さが活物質62の厚さ以上になると、電極シート60及びセパレータ6aを折り畳んだ場合に、セル6におけるセルリード8の固定部付近が周囲よりも高くなる。すなわち、セル6はセルリード8の固定部付近が盛り上がるような形状となるため、セル6をベース容器2の内部に隙間なく収納することができないという問題がある。
これに対して、本実施の形態によれば、セルリード8と基材61とが一体に形成されているため、セルリード8を固定するために活物質62の固着量を減らす必要が無く、ベース容器2の内部により多くの発電要素(活物質62)を収納することができる。また、セル6はセルリード8の固定部付近が盛り上がるような形状にはならないため、ベース容器2の内部により多くの発電要素(活物質62)を収納することができる。以上、そして、より多くの発電要素(活物質62)を収納することで、小型でありながら、セル容量が大きく、内部抵抗の少ない電気化学セル1を製造することができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態について図20(A)及び(B)に基づいて説明する。本実施の形態の電気化学セル1は、セラミックスの平板のみからなるベース容器2と、凹状の形状からなる金属製のキャビティ型リッド10aを外装容器としたものであり、図20(A)は側面断面図を示している。外装容器の内部には、第1の実施の形態と同様に、セル6と、一対のセルリード8と、電解質7とが収納され、セルリード8とベース容器2に形成されたパッド膜5とは溶接により接続されている。
セラミックスの平板のみからなるベース容器2を採用することにより、セルリード8をパッド膜5に溶接する際、セル6の取り回しが容易となる。具体的に、第1の実施の形態の凹状のベース容器2の場合、図7(A)及び(B)に示すように、ベース壁部2bがあるためにセル6をベース容器2の外に寄せられず、超音波溶接用チップ20の移動スペースが限られる。一方、本実施の形態によれば、ベース容器2にベース壁部2bが存在しないため、セル6をベース容器2の外に寄せることができ、超音波溶接用チップ20の移動スペースを広くすることができる。これにより、溶接時の作業性が向上する。また、セルリード8の長さを短くすることができるため、内部抵抗を低減することができる。
図20(A)に示すように、キャビティ型リッド10aは、セル6等を覆うように、その開口部をベース容器2の周囲に設けられたシールリング9に当接させて溶接されている。この溶接には、レーザーによるシーム溶接が好ましい。また、シーム溶接を行う際は、図20(A)の矢印方向から走査照射される。ローラー電極を用いた抵抗シーム溶接では、ローラー電極がキャビティ型リッド10aの段差に接触しやすく、ローラー電極を接合部に適切に当接させることが難しくなる。
キャビティ型リッド10aでは、キャビティ型リッド10aの底面部(図中では上端部)に小孔を設けている。これは、ベース容器2とキャビティ型リッド10aを溶接した後に、電解質7をこの小孔から充填し、その後に封止栓10bを用いて気密に封止できるように意図されたものである。これにより、シールリング9とキャビティ型リッド10aの接合面との間に電解質7が存在することによる、封止作業の能率低下を防ぐことができる。ベース容器2の内面に形成されるパッド膜5の材料やその厚みの範囲、ビア配線3の構造やその個数、セルリード8とパッド膜5との接合手段は、前述と同様であるので記載を省略する。
図20(B)に示す電気化学セル1は、図20(A)と同様の構成であるが、平板状のベース容器2の周囲に配置されるシールリング9が、ベース容器2に設けられたステップにはめ込まれていて、シールリング9とベース底面2cとの高さの差が十分に小さく抑えられている。これにより、キャビティ型リッド10aを逆さまにした状態で電解質7を充填した後に、セル6をキャビティ型リッド10aの中に配置しても、キャビティ型リッド10aから溢れ出る電解質の量を少なくできる。したがって、図20(B)の構成にすることによって、電解質7が充填された状態でもベース容器2とキャビティ型リッド10aとの溶接を容易に行うことが出来る。そのため、図20(A)に示したようなキャビティ型リッド10aの小孔は不要で、封止栓10bによる封止工程も省略できる。
図20(A)及び(B)に示した第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、セル6の下端部から側方に向けて延出された延出部80に連設する折り返し部83がシールリング9やキャビティ型リッド10aに接触しない位置に形成されている。これにより、セルリード8がシールリング9やキャビティ型リッド10aに混触せず、セル6の内部ショートを回避することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態について図21並びに図22(A)から(D)を用いて説明する。図21に、本実施の形態で用いるベース容器2の斜視図を示した。本実施の形態では、ベース容器2が、セラミックス製の平板と、平板に接合された金属製の筒状の金属側壁12から構成されており、これによって凹状の容器を成している。ベース容器2のベース底面2cには、ベース壁部2bを直接貫通するビア配線3が設けられ、その上にパッド膜5が一対配置されている。金属製の金属側壁12は、熱膨張率がベース容器2とマッチングするように選択され、平板にロウ材で接合されている。一方、反対側の開口部は、リッド10の接合面を形成している。本実施の形態では、リッド10を封止するためのシールリング9は不要であり、金属側壁12それ自体がシールリング9の役割も果たしている。そのため、少なくともリッド10と接合する面には、ニッケルと金のメッキ膜が施されており、リッド10は、メッキ面に当接されて、抵抗シーム溶接やレーザーシーム溶接を用いて接合が可能なように構成されている。
図22(A)及び(B)に平板状のベース容器2を用いた電気化学セル1の断面図を示す。セル6に接続する一対のセルリード8が溶接手段でパッド膜5に接続され、ビア配線3によって、接続端子4に接続されている。外装容器内には、電解質7が充填されて、リッド10により気密に封止されている。パッド膜の材質やその厚みは前述と同様である。金属側壁12は、金属製であるので、様々な形状に加工することが可能である。またその形状は、角、トラック形状、楕円、円等の選択が可能である。特に、規格品の中空パイプを任意の長さで切断して用いると、電気化学セル1の高さが自由に決定することができる上、製造コストの低減を図ることができる。
図22(C)及び(D)に示す電気化学セル1では、図22(A)及び(B)と同様に金属製の金属側壁12を用いているが、パッド膜5は正極側にのみに限った例である。正極セルリード8bはパッド膜5に超音波溶接で接続される一方で、負極セルリード8cは、金属製の金属側壁12の内側に溶接で接続されている。更に、負極6cに対応する接続端子4は、金属側壁と電気的に接続するように構成されている。これにより、金属側壁12が金属製で、かつ電流の流れる経路が大きいので、負極側の配線抵抗値は低く抑えられる。したがって、本実施の形態の電気化学セル1も大電流放電が可能となる。
図22(A)から(D)に示した第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、セル6の下端部から側方に向けて延出された延出部80に連設する折り返し部83が金属側壁12に接触しない位置に形成されている。これにより、セルリード8が金属側壁12に混触せず、セル6の内部ショートを回避することができる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態について図23(A)及び(B)を用いて説明する。図23(A)は、電気化学セル1の断面を示すもので、セラミックスからなる凹状のベース容器2のベース底面2cには、前述と同様にアルミニウム膜からなるパッド膜5が設けられ、ビア配線3によって接続端子4に接続された構成をなす。本実施の形態では、ビア配線3及びパッド膜5は正極側にだけ設けられている。そして、セル6に接続する一対のセルリード8のうち、正極セルリード8bがパッド膜5に超音波溶接で接続されて、十分に低い接続抵抗値を実現している。
一方、負極セルリード8cはリッド10の内面側に接続された構造を有している。負極セルリード8cの材質がそれぞれアルミニウム、銅、またはニッケルの薄板や箔からなる場合であっても、金属製のリッド10に超音波溶接、レーザースポット溶接、抵抗スポット溶接、アーク溶接などの周知の溶接法で接続することが可能である。したがって、負極側も接続抵抗値を十分低く抑えることが可能である。
負極側の接続端子4はベース下面2dからベース側面2eに沿ってシールリング9に延設されており、リッド10と電気的に接続される。延設される部分を延設部4bとした。延設部4bの導体の長さ、幅と厚みを調整することによって延設部4bの直流抵抗値を低く抑えることができるので、負極側の配線抵抗値を大きく増大させることなく構成できる。
外装容器内には電解質7が充填され、リッド10がシールリング9に溶接されて気密容器をなす。リチウムイオン二次電池では負極の集電体材料として銅箔、セルリードとしてはニッケルの薄板が慣用されるが、本実施の形態を適用することが可能である。したがって、高い気密特性を持つ高信頼の小型、薄型のリチウムイオン二次電池を製造することが出来る。
なお、延設部4bは本実施の形態では容器の外側に設けた。リッド10と接続端子4の接続はこれに限ることなく、シールリング9の下部に孔を設けて、内面に導体材料を形成して接続端子4に接続する構造とすることも容易である。
図23(A)及び(B)に示した第4の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、セル6の下端部から側方に向けて延出された延出部80に連設する折り返し部83がベース容器2のベース壁部2bに接触しない位置に形成されている。これにより、セルリード8がベース容器2やシールリング9に混触せず、セル6の内部ショートを回避することができる。
(その他の形態1)
電極シート60とセパレータ6aの折り畳みの方法は、上記にて説明した方法に限らない。各電極シート60毎に対向するセルリード8同士が重なるように折り畳まれていれば、折り畳み方は自由である。
例えば、電極シート60とセパレータ6aとが重ねられたセル6をセルリード8が延びる方向(左右方向)に3回以上折り畳んでもよい。また例えば、セルリード8が延びる方向(左右方向)とセルリード8が延びる方向と直交する方向(前後方向)とで交互に折り畳んでもよい。
(その他の形態2)
第1の実施の形態及びその変形例においては、上から電極シート60、セパレータ6a、電極シート60、セパレータ6aの順に重ねたセル6を折り畳んでいたが、最下層のセパレータ6aを除いた状態で折り畳んでセル6を形成してもよい。つまり、上から電極シート60、セパレータ6a、電極シート60の順に重ねたものを折り畳んでセル6を形成してもよいのである。例えば、図6(A)において、最下層のセパレータ6aを除いても中間層においては、正極6bの電極シート60同士が接するに過ぎず、セル6において内部ショートは生じない。
最下層のセパレータ6aを除くことにより、図6(A)に示すセル6の場合、折り畳み状態において、セパレータ6aが4層不要となる。そして、セパレータ6aが4層不要となった分、セル6を小型化したり、その分の電極シート60(活物質62)を増したりすることができる。
なお、最下層のセパレータ6aを除いてセル6を折り畳んだ場合であっても、内部ショートを完全に防止すべく、セル6の外周にセパレータ6aを一周巻き付けてもよい。この場合であっても、中間層のセパレータ6aが不要となるため、セル6の小型化や電極シート60(活物質62)を増すことができる。
1 電気化学セル 2 ベース容器
2a ベース底部 2b ベース壁部
2c ベース底面 2d ベース下面
2e ベース側面 3 ビア配線
4 接続端子 4b 延設部
5 パッド膜 5a 溶接部分
6 セル 6a セパレータ
6b 正極 6c 負極
7 電解質 8 セルリード
8a 溶接領域 8b 正極セルリード
8c 負極セルリード 9 シールリング
10 リッド 10a キャビティ型リッド
10b 封止栓 12 金属側壁
20 超音波溶接用チップ 20a チップ先端
60 電極シート 61 基材
62 活物質 65 折り曲げ部
68 巻き芯 80 延出部
81 固定部 83 折り返し部

Claims (3)

  1. ベース容器と、
    絶縁体、一の電極シート、前記絶縁体、及び他の電極シートの順に重ねられ、かつ、前記ベース容器の中に収納されるセルと、
    前記各電極シートの対向する2つの辺からそれぞれ延出するセルリードと、
    前記ベース容器の底面に形成された弁金属からなり、前記各電極シートの前記セルリード毎に接続される一対のパッド膜と、
    前記パッド膜と接続され、かつ前記ベース容器の底面に形成されたベース内配線と、
    前記ベース容器の上面に接合されたシールリングと、
    前記シールリングの上面に接合され、かつ、前記シールリングの上面を塞ぐリッドと、を少なくとも有する電気化学セルであって、
    前記セルは、前記絶縁体を介して重ねられた前記一対の電極シートが複数回折り畳まれた状態で前記ベース容器の中に収納されており、
    前記各電極シート毎に対向する前記セルリード同士が重なるように前記各電極シートは折り畳まれ、かつ折り畳まれた前記他の電極シートは2つの層が重ね合わされており、
    前記ベース容器の中に収納されている前記セルにおける前記各電極シートでは、前記パッド膜側の2つの層に前記セルリードを有する前記電極シートの層が設けられている電気化学セル。
  2. 前記絶縁体はセパレータであって、
    前記セルは、
    最外部の前記電極シートが前記セパレータで覆われている請求項1記載の電気化学セル。
  3. 前記セルリードは、前記電極シートの延長部分であることを特徴する請求項1又は2に記載の電気化学セル。
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