JP2011204487A - 電気化学素子 - Google Patents

電気化学素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2011204487A
JP2011204487A JP2010071072A JP2010071072A JP2011204487A JP 2011204487 A JP2011204487 A JP 2011204487A JP 2010071072 A JP2010071072 A JP 2010071072A JP 2010071072 A JP2010071072 A JP 2010071072A JP 2011204487 A JP2011204487 A JP 2011204487A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing plate
electrode
container
current collector
welding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010071072A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunji Watanabe
俊二 渡邊
Hiroaki Uetake
宏明 植竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2010071072A priority Critical patent/JP2011204487A/ja
Publication of JP2011204487A publication Critical patent/JP2011204487A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Abstract

【課題】製造過程において、溶接工程での熱を過度にかけずに、気密性の高い封止を行い、信頼性の高い小型の表面実装可能素子を提供することにある。
【解決手段】第一の電極と、第二の電極と、前記第一の電極及び前記第二の電極を分離するセパレータと、電解液と、前記第一の電極と前記第二の電極と前記セパレータとを収納する容器と、前記容器等の開口部に形成され表面に接合材が形成された金属リングと、接合材が形成されかつ前記容器を封口する封口板と、前記第一の電極または前記第二の電極と前記封口板との間に配置された集電体シートとからなる電気化学素子であって、前記集電体シートの一部が、前記封口板と前記容器とともに溶接され、前記金属リング上の接合材と前記封口板の接合材がニッケルめっきにより形成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、小型の表面実装可能な非水電解質電池や電気二重層キャパシタ等の電気化学素子に関する。
非水電解質電池や電気二重層キャパシタ等の電気化学素子は、時計機能のバックアップ電源、半導体のメモリのバックアップ電源、マイクロコンピュータやICメモリ等の電子装置の予備電源、ソーラ時計の電池、モータ駆動用の電源等として使用されている。近年、半導体メモリは不揮発化、時計機能素子の低消費電力化により、電気化学素子は、容量、電流とも大型化の需要は低い傾向にある。むしろ、小型化、薄型化やリフローハンダ付けにより基板上への実装化の要求が強く望まれている。このため、小型、薄型の略四角形状の電気化学素子が提案されたが、略四角形状の電気化学素子は、丸い形状の電気化学素子と違い、かしめて(クリンプして)封口することができなかった。そこで、略四角形状の容器に正極負極からなる対電極、セパレータ、電解質を収納し、封口板をその上に載置し、抵抗溶接法を用いたシーム溶接を行っていた。この抵抗溶接法を用いたシーム溶接を行う場合、負極に用いる電極活物質を予め封口板に接着しておき、該封口板を上から容器内に押し込み、容器に封口板を押し当てた状態で溶接を行うことから、溶接前に、電極活物質を封口板に接着しておく接着作業工程があった。この電極活物質と封口板との接着が不完全であれば、電極活物質が封口板から剥離してしまい、内部抵抗の上昇など動作不良の原因となっていた。
この問題点を解決するため、前記封口板にて封口される容器の開口側の配置される電極活物質に集電体シートの少なくとも一部分を接続し、前記容器の開口部まで延出形成し、前記集電体シートの延出した一部分を介在させて溶接することが提案されていた。(例えば、特許文献1)。
特開2008−211094号公報
前記集電体シートの延出した一部分を介在させ、抵抗溶接法のパラレルシーム溶接にて溶接する場合、集電体シートを十分に溶かすほどの高い温度をかけると、セラミックス等でつくった凹状の容器に、熱の衝撃でクラックや破損が起きていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、溶接時に過度の熱をかけることなく、気密性の高い封止をおこない、信頼性の高い、小型の表面実装可能な電気化学素子を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
請求項1に記載の発明は、第一の電極と、第二の電極と、前記第一の電極及び前記第二の電極を分離するセパレータと、電解液と、前記第一の電極と前記第二の電極と前記セパレータとを収納する容器と、前記容器等の開口部に形成され表面に接合材が形成された金属リングと、接合材が形成されかつ前記容器を封口する封口板と、前記第一の電極または前記第二の電極と前記封口板との間に配置された集電体シートとからなる電気化学素子であって、前記集電体シートの一部が、前記封口板と前記容器とともに溶接され、前記金属リング上の接合材と前記封口板の接合材がニッケルめっきにより形成されていることを特徴とする電気化学素子とした。
この構成によれば、気密性の高い封止ができ、信頼性の高い電気化学素子を得ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電気化学素子であって、前記ニッケルめっきは、リンを含有することを特徴とする電気化学素子である。
この構成によれば、ニッケルにリンを添加することにより融点を低下させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の電気化学素子であって、前記ニッケルめっきは、リンを含む無電解ニッケルめっきにより形成されていることを特徴とする電気化学素子である。
この構成によれば、表面に多くリンを含有するため、ニッケルめっき層の表面の融点を、内部より低くすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の電気化学素子であって、前記封口板と前記金属リングが、抵抗溶接により溶接されていることを特徴とする電気化学素子である。
この構成によれば、電解液が入った状態でも安定して溶接することができる。
本発明は、溶接時に過度の熱をかけることなく、気密性の高い封止をおこない、信頼性の高い、小型の表面実装可能な電気化学素子を提供することができる。
第1実施形態の電気二重層キャパシタの断面図である。 第1実施形態の電気二重層キャパシタの製造方法を説明するための断面図である。 第1実施形態の電気二重層キャパシタの製造方法を説明するための斜視図である。 第2実施形態の電気二重層キャパシタの断面図である。 第2実施形態の電気二重層キャパシタの製造方法を説明するための断面図である。 第3実施形態の電気二重層キャパシタの断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の電気化学素子を電気二重層キャパシタに具体化した第1実施形態を、図1、図2及び図3に従って説明する。
図1は、直方体形状の電気化学素子としての電気二重層キャパシタの断面図を示す。図1において、電気二重層キャパシタは、上方が開放した凹状の容器101を有するとともに、その容器101に溶接されその開口部を封口する封口板102を有している。封口板102にて封口された容器101内には、第1の電極活物質としての正極活物質106、セパレータ105、第2の電極活物質としての負極活物質107等からなる要素が配設されるようになっている。四角い形状の電気化学素子は、表面実装での場所占有率を下げることにおいて効果がある。
凹状の容器101はアルミナ製で、グリーンシートにタングステンプリントし、コバール(Co:17、Ni:29、Fe:残の比率の合金)製の金属リング109を載せ焼成した。さらに、接続端子A103、接続端子B104には、ニッケル、金めっきを施し、金属リング109の上部には接合材1081(ろう材)となるニッケルおよび金めっきを施した。
金属リング109は、図1左側の側面を通るタングステン層により、接続端子B104に電気的に接続した。
接続端子A、Bは凹状の容器の下の面に達しているが、容器側面部で止まっていても、ハンダとの濡れにより、基板とのハンダ付けが可能である。
凹状の容器の内側底面全面には、集電体として配線に用いたタングステンと金属層を設け、凹状の容器壁面を貫通し接続端子A103に電気的に接続した。集電体と正極活物質106は炭素を含有する導電性接着剤1111で接着した。
負極集電体シート1112は、図2では、左右方向の2辺にはみ出すように設置し、前後方向には、はみ出さない形状とした。また、図3では、前後左右の4辺にははみ出すように設置した。
金属リング109の封口板102側の面には、接合材1081(ろう材)となるニッケルめっきを、Pを含有する無電解めっきにより施した。
封口板102の容器側の部分には、接合材1082(ろう材)となるニッケルめっきを、Pを含有する無電解めっきにより施した。
負極活物質107は、5μmの厚さのニッケル製の負極集電体シート1112上に形成したものを用いた。負極集電体シートは負極活物質107より大きいものを用い凹状の容器の外側にはみ出すようにした。図では、負極集電体シート1112の大部分が凹状の容器の外側にはみ出しているが、はみ出しは負極集電体シートの一部でもかまわない。
図2に示すような順番で、容器内部に正負極電極、セパレータ105、電解液を収納した。
次に図1に示したように、封口板102で蓋をした後、負極集電体シートが凹状の容器の外側にはみ出した状態で、封口板102と凹状の容器101をスポット溶接し仮止めした。その後4辺を抵抗溶接の原理を利用したパラレルシーム溶接機により溶接した。これにより、電解液が入った状態でも安定して溶接することができた。溶接後、はみ出した負極集電体シート1112は、カッターにより切断した。
Pを含有する無電解ニッケルめっきを接合材とすることにより、溶接時の熱を下げることができ、凹状の容器101にクラック等の欠陥が発生することはなかった。
(第2実施形態)
次に、本発明の電気化学素子を電気二重層キャパシタに具体化した第2実施形態を、図4及び図5に従って説明する。
本実施形態は、凹状の容器101内に収容される正極活物質とセパレータ及び負極活物質等の構成が相違する。従って、説明の便宜上、共通部分は符号を同一にし、詳細な説明は省略し、その相違する点について詳細に説明する。
図4(a)は、第2実施形態の電気二重層キャパシタの断面図である。(b)は、(a)のAの指す箇所を拡大した図である。図4において、凹状の容器101内に収容される正極活物質106とセパレータ105及び負極活物質107は、折り曲げ可能なシート状であって、正極活物質106、セパレータ105及び負極活物質107が、それぞれシート状に形成されている。シート状の正極活物質106は、シート状のセパレータ105を介して、同じくシート状に形成された負極活物質107が積層されている。
そして、シート状の正極活物質106であって、セパレータ105と反対側の面には、正極集電体シート1113が貼り合わされている。正極集電体シート1113は、正極活物質106が貼り合わされており、シートの長手方向の一側にはみ出している。
一方、シート状の負極活物質107であって、セパレータ105と反対側の面には、負極集電体シート1112が貼り合わされている。負極集電体シート1112は、負極活物質107が貼り合わされており、シートの長手方向の一側にはみ出している。
このように、構成された、シートの層を、凹状の容器101に収容できるように、捲回した。この捲回は、一側面に負極集電体シート1112が、他側面に正極集電体シート1113が現れるように、中心部をはさみ、図5に示すように、シート巻き込み捲回した。
そして、捲回したシートの層を、セルキャパシタの正極集電体シート1113が現れている側から凹状の容器101内に収容する。このとき、図6に示すように、正極集電体シート1113はみ出し部は、折り曲げられて、導電性接着剤1111を介して凹状の容器101の接続端子A103と電気的に接続される。一方、凹状の容器101の開口側に面した、負極集電体シート1112のはみ出し部は、右側の側壁上面の上方位置から外方に突出する。
この状態から、凹状の容器101内に電解液を注入した後、封口板102を、凹状の容器101の開口部を完全に塞ぐように、当接させる。このとき、シートの層は、圧縮されて凹状の容器101内に収容される。
金属リング109の封口板102側の面には、接合材1081(ろう材)となるニッケルめっきを、Pを含有する無電解めっきにより施した。
封口板102の容器側の部分には、接合材1082(ろう材)となるニッケルめっきを、Pを含有する無電解めっきにより施した。
負極活物質107は、5μmの厚さのニッケル製の負極集電体シート1112上に形成したものを用いた。負極集電体シートは負極活物質107より大きいものを用い凹状の容器の外側にはみ出すようにした。図では、負極集電体シート1112の大部分が凹状の容器の外側にはみ出しているが、はみ出しは負極集電体シートの一部でもかまわない。
図5に示すような順番で、容器内部に正負極電極、セパレータ105、電解液を収納した。
次に図4に示したように、封口板102で蓋をした後、負極集電体シートが凹状の容器の外側にはみ出した状態で、封口板102と凹状の容器101をスポット溶接し仮止めした。その後4辺を抵抗溶接の原理を利用したパラレルシーム溶接機により溶接した。これにより、電解液が入った状態でも安定して溶接することができた。溶接後、はみ出した負極集電体シート1112は、カッターにより切断した。
Pを含有する無電解ニッケルめっきを接合材とすることにより、溶接時の熱を下げることができ、第1実施形態同様に、凹状の容器101にクラック等の欠陥が発生することはなかった。
(第3実施形態)
次に、本発明の電気化学素子を電気二重層キャパシタに具体化した第3実施形態を、図6に示した。第2実施形態では、シートの層を捲回し凹状の容器101内に収容したが、第3実施形態では、図6に示すように折りたたんで凹状の容器101内に収容した。負極集電体シート1112の厚さは、20μm以下が好ましい。負極集電体シートが厚すぎるとシートのない部分の隙間が大きくなり、パラレルシーム溶接のとき、溶接不良となる場合がある。逆に負極集電体シートが薄すぎると強度が弱くハンドリングが難しかったり、パラレルシーム溶接のとき、切れて導通がなくなる場合がある。より好ましい厚さとしては5〜10μmがよい。
また、負極集電体シートの材質は、ニッケル、銅、アルミニウム等を選択できる。溶接時に金属リングや封口板の材料であるコバールと相性のよいニッケルを選択することがより好ましい。抵抗溶接時にあえて融かさないためには、純ニッケルに近い融点のニッケルまたは、ニッケル合金を選択する必要がある。
正極集電体シート1113の材質は、アルミニウム、チタン等を選択できる。比較的安価なアルミニウムを選択することがコスト的な観点でより好ましい。
凹状の容器101は耐熱樹脂、ガラス、セラミックスまたはセラミックスガラス等の耐熱材料がよい。製法としては、低融点のガラスやガラスセラミックスに導体印刷により配線を施し、積層し低温で焼成することも可能である。また、アルミナのグリーンシートと導体印刷により積層し、焼成することも可能である。
金属リング109の材質は、凹状の容器101に熱膨張係数の近いものが望まれる。
たとえば、凹状の容器101が熱膨張係数6.8×10−6/℃のアルミナを用いる場合金属リングとしては熱膨張係数5.2×10−6/℃のコバールを用いることが望ましい。
また、封口板102も溶接後の信頼性を高めるため、金属リングと同じコバールを用いることが望ましい。溶接後、機器の基板に表面実装されるとき、すなわちリフローハンダ付けのとき再び加熱されるためである。
また、配線の集電体となる部分は、耐食性の良く、厚膜法での形成が可能なタングステン、パラジウム、銀、白金または金が好ましい。また、アルミニウム、炭素を使用することもできる。凹状の容器101の底面の配線を正極側の集電体とする場合は、特に金またはタングステンが好ましい。これは、耐電圧の高い材料を用い、プラス側の電位がかかったときに溶解しないようにするためである。
更に電極と配線の導通をよくするため、炭素を含有する導電性接着剤を用いることは有効である。また、耐電圧の低い材料を用いた場合は、集電体の金属に炭素を含有する導電性接着剤を単独で全面に塗りつけ、焼付け硬化させることが有効である。アルミニウムを用いる場合は、蒸着法やスパッタリング法といった乾式製膜が利用できる。
接続端子A103、接続端子B104の部分については、基盤とハンダ付けするためにニッケル、金、スズ、ハンダの層を設けることがよい。凹状の容器101の縁部についても接合材とのなじみの良いニッケルや金などの層を設けることが好ましい。層の形成方法としては、めっき、蒸着などの気相法等もある。
金属リング109および封口板102に配設される接合材となるニッケルめっきは、融点を下げるため、Pを含有させる必要がある。
溶接時の熱衝撃によるクラックの発生を防止するためには、溶接温度を下げることが重要であるためである。溶接温度を下げるためには、金属リング109および封口板102の接合される面に、ロウ材としてP(リン)を含むニッケルめっき層(接合材とはニッケルめっき層のことである)を設けることが効果的である。
ニッケルの融点は1453℃であるが、ニッケルにPを添加することにより融点を低下させることができる。また、溶接面に金を存在させることでも溶接温度を下げることができる。Pを含むニッケルめっき層は、金属リング109および封口板102の両方に配置されていれば、溶接温度を下げる信頼性の高い溶接が可能となる。
Pを含有するニッケルめっき層を形成する方法は、電解めっき、無電解めっきを用いることができる。無電解めっきにおいては還元剤としている用いる次亜リン酸ナトリウムからPを含有させることができる。電解めっきにおいては、亜リン酸、リン酸を含むニッケルめっき浴からPを含有するニッケルめっき層が成膜可能である。
なお、Pを含むニッケルめっき層の形成方法は限定されないが、無電解めっきにより形成することが好ましい。無電解ニッケルめっき層をSEMのEDXにより観察した結果、表面にPが多く分布することがわかった。Pが多量に含まれる層は、めっき初期に生じ、析出反応が進行してもこの層は常にめっき表面の上部に位置するためと考えられる。すなわち、無電解めっきでは、表面に多くPを含有するため、ニッケルめっき層の表面の融点を、内部より低くすることができる。これにより、金属リング109および封口板102に施されたニッケルめっき中のP濃度が異なっても双方容易に融解し、信頼性の高い溶接が可能となる。
Pを含むニッケル化合物Ni3Pの場合、融点は約965℃である。めっき終了後の膜は、X線回折を行うとアモルファスに近い微結晶であるため、Pは粒界近傍に偏析していることが考えられる。そのため、Pを含むニッケルめっき膜の融点は、965℃以下に下げられるものと考えられる。そのため、ニッケルの融点1453℃以下の溶接温度を選択でき、セラミックスの凹状の容器に大きな熱衝撃を与えなくてすむ。
ニッケルめっき層に含まれるPは5〜12重量%が好ましい。ニッケル中に含まれるPが多いほど溶接温度を下げることができる。ニッケルの融点を低下させるためには、ニッケルめっき層に5%以上のPを含有することが好ましい。しかし、ニッケル中に含まれるPの量が多すぎると、溶接によって、接合部中にNi3Pが多く生成することとなる。接合部に10重量%以上Pが残るとNi3Pが多く生成し、組成が不均一となり接合部の強度が低下する。このため、接合部に含まれるPの含有量は10重量%以下となることが好ましい。溶接時の熱で昇華することによりPが減少することを考慮すると、ニッケルめっき層(接合材)1081、ニッケルめっき層(接合材)1082に含まれるPの含有量は、12重量%以下であることが好ましい。ニッケルめっき層に含まれるPの含有量が12重量%であれば、溶接熱によりPが昇華するため、接合部に含まれるPの含有量は10重量%以下となる。
抵抗溶接法を利用したシーム溶接は、封口板102の対向する二辺に対向するローラー型の電極を押し付け、電流を流すことで、抵抗溶接の原理により溶接する。ローラー電極を回転させながら電流をパルス状に流すため溶接後はシーム状になる。パルスによる個々の溶接跡が重なるようにパルス幅をコントロールしなければ、完全に封止することができない。
使用するセパレータは耐熱性のある不織布であることが好ましい。たとえば、ロール圧延したポーラスフィルム等のセパレータにおいては、耐熱性があるものの、抵抗溶接法を利用したシーム溶接時の熱で圧延方向に縮んでしまう。その結果、内部ショートを起こしやすい。耐熱性のある樹脂またはガラス繊維を用いたセパレータの場合縮みが少なく良好であった。樹脂としてはPPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)が良好であった。特にはガラス繊維が有効であった。また、セラミックスの多孔質体を用いることもできる。
本発明の電気化学素子の形状は基本的に自由であるが、四角い形状が端子等の出っ張りがないため効率的に基板上に配置することにおいて有利である。
また、本発明の電気化学素子は、電気二重層キャパシタを例にとり説明したが、非水電解質二次電池等へ応用できることは言うまでもない。
101 凹状の容器
102 封口板
103 接続端子A
104 接続端子B
105 セパレータ
106 正極活物質
107 負極活物質
1081 接合材
1082 接合材
109 金属リング
1111 導電性接着剤
1112 負極集電体シート

Claims (4)

  1. 第一の電極と、第二の電極と、前記第一の電極及び前記第二の電極を分離するセパレータと、電解液と、前記第一の電極と前記第二の電極と前記セパレータとを収納する容器と、前記容器の開口部に形成され表面に接合材が形成された金属リングと、接合材が形成されかつ前記容器を封口する封口板と、前記第一の電極または前記第二の電極と前記封口板との間に配置された集電体シートとからなる電気化学素子であって、
    前記集電体シートの一部が、前記封口板と前記容器とともに溶接され、
    前記金属リング上の接合材と前記封口板の接合材がニッケルめっきにより形成されていることを特徴とする電気化学素子。
  2. 前記ニッケルめっきは、リンを含有することを特徴とする請求項1に記載の電気化学素子。
  3. 前記ニッケルめっきは、リンを含む無電解ニッケルめっきにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気化学素子。
  4. 前記封口板と前記金属リングが、抵抗溶接により溶接されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気化学素子。
JP2010071072A 2010-03-25 2010-03-25 電気化学素子 Pending JP2011204487A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010071072A JP2011204487A (ja) 2010-03-25 2010-03-25 電気化学素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010071072A JP2011204487A (ja) 2010-03-25 2010-03-25 電気化学素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011204487A true JP2011204487A (ja) 2011-10-13

Family

ID=44880942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010071072A Pending JP2011204487A (ja) 2010-03-25 2010-03-25 電気化学素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011204487A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015103739A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 セイコーインスツル株式会社 電気化学セル
JP2017195297A (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 セイコーインスツル株式会社 電気化学セル
JP2017224655A (ja) * 2016-06-13 2017-12-21 セイコーインスツル株式会社 電気化学セル
JP7354349B1 (ja) 2022-05-16 2023-10-02 Jx金属株式会社 導体

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004227959A (ja) * 2003-01-23 2004-08-12 Sii Micro Parts Ltd 非水電解質電池および電気二重層キャパシタ
JP2006222221A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Sii Micro Parts Ltd 電気化学セル
JP2007012921A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Sanyo Electric Co Ltd 電気化学素子及び電気化学素子の製造方法
JP2008211094A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Seiko Instruments Inc 電気化学素子
WO2010092944A1 (ja) * 2009-02-10 2010-08-19 セイコーインスツル株式会社 電気化学セル、携帯電子機器、及び電気化学セルの製造方法
JP2013042158A (ja) * 2012-10-04 2013-02-28 Taiyo Yuden Co Ltd 電気化学デバイス

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004227959A (ja) * 2003-01-23 2004-08-12 Sii Micro Parts Ltd 非水電解質電池および電気二重層キャパシタ
JP2006222221A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Sii Micro Parts Ltd 電気化学セル
JP2007012921A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Sanyo Electric Co Ltd 電気化学素子及び電気化学素子の製造方法
JP2008211094A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Seiko Instruments Inc 電気化学素子
WO2010092944A1 (ja) * 2009-02-10 2010-08-19 セイコーインスツル株式会社 電気化学セル、携帯電子機器、及び電気化学セルの製造方法
JP2013042158A (ja) * 2012-10-04 2013-02-28 Taiyo Yuden Co Ltd 電気化学デバイス

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015103739A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 セイコーインスツル株式会社 電気化学セル
JP2017195297A (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 セイコーインスツル株式会社 電気化学セル
JP2017224655A (ja) * 2016-06-13 2017-12-21 セイコーインスツル株式会社 電気化学セル
JP7354349B1 (ja) 2022-05-16 2023-10-02 Jx金属株式会社 導体
WO2023223972A1 (ja) * 2022-05-16 2023-11-23 Jx金属株式会社 導体
JP2023168756A (ja) * 2022-05-16 2023-11-29 Jx金属株式会社 導体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4941653B2 (ja) 電気化学素子の製造方法
KR101509376B1 (ko) 전기 화학 셀
JP5553322B2 (ja) 電気化学セル
JP5099964B2 (ja) 電気化学セル及びその製造方法
JP2004227959A (ja) 非水電解質電池および電気二重層キャパシタ
JP2012104804A (ja) 電子部品、及び電子装置
JP5828503B2 (ja) 電子部品、及び電子装置
JP2004356009A (ja) 電気化学セル
JP5550571B2 (ja) 電気化学セル、携帯電子機器、及び電気化学セルの製造方法
JP2011204487A (ja) 電気化学素子
JP5668235B2 (ja) 電子部品、及び電子装置
JP2010186691A (ja) 電気化学セル
JP5705569B2 (ja) 電気化学素子及びその製造方法
JP5733823B2 (ja) 電子部品、電子装置、及び電子部品の製造方法
TWI261274B (en) Battery cell for surface packaging
KR101030406B1 (ko) 전기화학전지
JP2010186690A (ja) 表面実装用ボタン型電気化学セル
JP6014230B2 (ja) 電気化学素子及びその製造方法
JP5212998B2 (ja) 電気化学セル
JP5909387B2 (ja) 電気化学素子及びその製造方法
JP5697472B2 (ja) 電気化学素子
JP5466065B2 (ja) 電気化学素子の製造方法
JP5806024B2 (ja) 電気化学セル
JP2016181398A (ja) 電気化学セルおよび電気化学セルモジュール
TW201312617A (zh) 表面黏著型儲能裝置及其製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140116

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140527