JP6703927B2 - テープ型おむつ - Google Patents

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Description

本発明は、テープ型おむつに関する。
テープ型おむつは、一般に、第1胴回り部と股下部と第2胴回り部とを長手方向に並んで有するとともに、第1胴回り部から横方向の両外側に延出して設けられたファスニングテープを第2胴回り部に係止することによって、着用者に着用される。特許文献1には、吸収体が幅方向の内側にくびれた部位を有し、そのくびれた部位が、長手方向において第2胴回り部側(ファスニングテープ側とは反対側)に寄って形成されたテープ型おむつが開示されている。
特許第5740520号
このようなテープ型おむつのなかには、着用対象者を乳幼児としたものがある。例えば、着用対象者が3000グラム以下の低体重で出産された赤ちゃん(低体重児)である場合、当該低体重児は胎内に居た時の姿勢、つまり、腹部を下側にして両脚を屈曲させ、膝が腹部に付く位に引き付けられたうつ伏せ姿勢(ポジショニング姿勢)をとっていることが多い。このような低体重児にテープ型おむつを着用させる場合、身体に出来る限り触れないことが望ましいとするミニマルハンドリングの観点から、上記のポジショニング姿勢のままおむつが着用される。
ポジショニング姿勢を取っている低体重児にテープ型おむつを着用させる場合、両脚の間に隠れた腹部側においてファスニングテープを係止させることは難しい。そこで、おむつの前後を逆にして低体重児の背側においてファスニングテープを係止させることで、おむつを着用させる方法がある。この場合、前後を逆にして低体重児の腹側におむつをあてがい、腹部と両脚の間からファスニングテープを通して背側に回しこみ、背側においてファスニングテープを係止させる動作が必要となる。しかし、従来のテープ型おむつでは腹部と両脚の間からファスニングテープを通す際に着用者の脚にファスニングテープが引っかかりやすく、着用者の身体に負担がかかる場合があった。特に、保育器内でポジショニング姿勢を取っている低体重児のおむつを装着する場合、片方の手で両脚の間におむつを通して他方の手で腹側に引き出す作業が必要となり、操作性に制限があるため着用者の身体に負担をかけずに着用させることは困難であった。
そこで、本発明は、腹部を下側にして両脚を屈曲させた姿勢を取っている低体重児に着用させる際に、身体に負担をかけにくいテープ型おむつを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
長手方向と幅方向と厚さ方向とを有し、展開且つ伸長した状態での前記長手方向の最大長さが330mm以下の低体重児用のテープ型おむつであって、前記長手方向の一方側において前記幅方向の両外側に延出した一対の前側延出部、及び、前記長手方向の他方側において前記幅方向の両外側に延出した一対の後側延出部を備えたサイドフラップと、前記一対の前側延出部にそれぞれ固定されたファスニングテープと、前記長手方向の他方側に設けられ、前記ファスニングテープを係合させるターゲット領域と、を有し、腹を下向きにして両脚を屈曲させた姿勢で寝ている着用者に着用させる際には、前記着用者の腹側に前記長手方向の一方側をあてがい、前記前側延出部を前記着用者の胴回りに沿って腹側から背側に回しこみ、前記一対のファスニングテープを前記着用者の背側で前記ターゲット領域に係合させることが可能であり、前記他方側から前記一方側に向かって且つ前記幅方向の外側に向かって前記前側延出部が曲線を描きながら延出しはじめる部分の曲率の最大値が、前記一方側から前記他方側に向かって且つ前記幅方向の外側に向かって前記後側延出部が曲線を描きながら延出しはじめる部分の曲率の最大値よりも大きい、ことを特徴とするテープ型おむつである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、腹部を下側にして両脚を屈曲させた姿勢を取っている低体重児に着用させる際に、低体重児の身体に負担をかけにくいテープ型おむつを提供することができる。
展開且つ伸長した状態のおむつ1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図である。 図2Aは、第1胴回り部1Aにおけるおむつ1の概略断面図である。図2B、は股下部1Cにおけるおむつ1の概略断面図である。 おむつ1の概略平面図であり、立体ギャザー部50を説明する図である。 図4Aは、ポジショニング姿勢を取っている低体重児におむつ1を着用させた状態について表す図である。図4Bは、ポジショニング姿勢を取っている低体重児におむつ1の前後を逆にして着用させた状態について表す図である。 サイドフラップ20の構造について説明する平面図である。 前側延出部20Aについて拡大して表した平面図である。 胴回りが緩めになるようにおむつ1を前後逆着用させた場合について説明する図である。 切り取り線60について説明する図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
長手方向と幅方向と厚さ方向とを有し、展開且つ伸長した状態での前記長手方向の最大長さが330mm以下の低体重児用のテープ型おむつであって、前記長手方向の一方側において前記幅方向の両外側に延出した一対の前側延出部、及び、前記長手方向の他方側において前記幅方向の両外側に延出した一対の後側延出部を備えたサイドフラップと、前記一対の前側延出部にそれぞれ固定されたファスニングテープと、前記長手方向の他方側に設けられ、前記ファスニングテープを係合させるターゲット領域と、を有し、腹を下向きにして両脚を屈曲させた姿勢で寝ている着用者に着用させる際には、前記着用者の腹側に前記長手方向の一方側をあてがい、前記前側延出部を前記着用者の胴回りに沿って腹側から背側に回しこみ、前記一対のファスニングテープを前記着用者の背側で前記ターゲット領域に係合させることが可能であり、前記他方側から前記一方側に向かって且つ前記幅方向の外側に向かって前記前側延出部が曲線を描きながら延出しはじめる部分の曲率の最大値が、前記一方側から前記他方側に向かって且つ前記幅方向の外側に向かって前記後側延出部が曲線を描きながら延出しはじめる部分の曲率の最大値よりも大きい、ことを特徴とするテープ型おむつ。
このようなテープ型おむつによれば、腹部を下側にして両脚を屈曲させた姿勢を取っている低体重児に対して、おむつの前後を逆にした状態で着用させる際に、前側延出部が低体重児の両脚と接触しにくくなる。これにより、前側延出部を腹側に引き出す動作を行いやすくするとともに、低体重児の肌を傷つけるリスクを低減し、おむつ着用時におけるフィット性を向上させることができる。したがって、おむつを着用させる際に低体重児の身体に負担をかけにくくすることができる。
かかるテープ型おむつであって、前記前側延出部の前記長手方向における長さは、前記後側延出部の前記長手方向における長さよりも長い、ことが望ましい。
このようなテープ型おむつによれば、前側延出部によって着用者の腹部が広く覆われやすくなり、俯せ状態で寝ている着用者の腹側において、尿等の排泄物が漏れてしまうことを抑制しやすくなる。
かかるテープ型おむつであって、前記前側延出部の前記長手方向における長さは、
展開且つ伸長した状態の前記テープ型おむつの前記長手方向における長さの1/4以上かつ1/3以下である、ことが望ましい。
このようなテープ型おむつによれば、従来のテープ型おむつと比較して前側延出部の面積が大きくなりやすく、着用者の腹側の広い面積を覆いやすくなる。一方、前側胴回り部が過度に大きくなったり、その他の各領域との面積比率やバランスが崩れたりすることが抑制される。これらにより、低体重児の身体におむつをフィットさせやすくなる。
かかるテープ型おむつであって、前記前側延出部の前記長手方向における長さと前記後側延出部の前記長手方向における長さとの和は、展開且つ伸長した状態の前記テープ型おむつの前記長手方向における長さの1/2以上である、ことが望ましい。
このようなテープ型おむつによれば、おむつの全長に対する股下部の長さの割合を相対的に小さくすることができる。したがって、身体の小さな低体重児に着用させる場合に、股下部がしっかりとフィットしやすくなり、また、おむつの脚回り開口と低体重児の鼠蹊部との間に隙間が生じにくくなる。したがって、低体重児に着用させるのに好適である。
かかるテープ型おむつであって、前記前側延出部の前記幅方向における長さが最大となる前側幅広部を有し、前記後側延出部の前記幅方向における長さが最大となる後側幅広部を有し、前記前側幅広部の前記幅方向における長さは、前記後側幅広部の前記幅方向における長さよりも長い、ことが望ましい。
このようなテープ型おむつによれば、低体重児におむつを着用させる際に、前側延出部を低体重児の腹の下側から幅方向の外側に引き出す動作を行いやすく、ファスニングテープを幅方に引き伸ばしやすい。また、低体重児の胴回りに沿って前側延出部を腹側に回しこむ動作を行いやすく、背側においてファスニングテープをターゲット領域に係合しやすくなる。したがって、ポジショニング姿勢を取っている低体重児に着用させるのに好適である。
かかるテープ型おむつであって、前記長手方向において、前記前側延出部の最も前記他方側の端と、前記前側幅広部の最も他方側の端と、を結ぶ仮想線であって、前記長手方向の前記他方側に向かって前記幅方向の内側に傾斜した前記仮想線を有し、前記仮想線を対角線とする矩形領域において、前記前側延出部の存在領域よりも非存在領域の方が大きい、ことが望ましい。
このようなテープ型おむつによれば、脚周り開口が広くなるので、胎内に居た時のように着用者が脚を強く曲げ易く、着け心地が良くなる。また、サイドフラップの面積が小さくなっているので、うつ伏せ姿勢の低体重児の脚の間におむつを通す際に、サイドフラップが引っ掛かり難く、装着性が良くなる。
かかるテープ型おむつであって、前記前側幅広部の前記長手方向の長さは、前記ファスニングテープの前記長手方向の長さの2倍未満である、ことが望ましい。
このようなテープ型おむつによれば、幅広部から延出するファスニングテープに対して、幅広部の長さが不必要に長くなく、サイドフラップの面積が小さくなっている。よって、うつ伏せ姿勢の低体重児の脚の間におむつを通す際に、サイドフラップが引っ掛かり難く、装着性が良くなる。
かかるテープ型おむつであって、前記幅方向の中央部には、液吸収性の吸収体が前記長手方向に沿って配置されており、前記吸収体の前記幅方向における長さが60mm以下である、ことが望ましい。
このようなテープ型おむつによれば、サイドフラップを折り畳んだ状態においておむつの幅を狭くすることができるため、低体重児の脚の間におむつを通す動作を行う際に、おむつが低体重児の両脚に引っかかることを抑制しやすくなる。
かかるテープ型おむつであって、前記幅方向の中央部には、液吸収性の吸収体が前記長手方向に沿って配置されており、前記着用者に着用させる際に、前記前側延出部の前記幅方向の外側端部と前記後側延出部の前記幅方向の外側端部とが接するようにして、前記ファスニングテープを前記ターゲット領域に係合させた場合、前記ファスニングテープと前記吸収体とが前記厚さ方向において重複しない、ことが望ましい。
このようなテープ型おむつによれば、低体重児におむつを着用させる際に、胴回りの締め付けを緩めにした場合であっても、ファスニングテープの係合が剥がれにくくなる。これにより、低体重児の身体からおむつが外れてしまうことを抑制することができる。
かかるテープ型おむつであって、前記長手方向において、前記ファスニングテープの最も前記一方側の端と、前記吸収体の最も前記一方側の端とが一致していること、ことが望ましい。
このようなテープ型おむつによれば、うつ伏せ姿勢の低体重児の脚の間にファスニングテープ側を前にしておむつを通す際に、長手方向にずれた2点(ファスニングテープの端及び吸収体の端)が起点となっておむつがくしゃくしゃに折れてしまうことを防ぎ、おむつをスムーズに通すことができ、装着性が良くなる。
かかるテープ型おむつであって、少なくとも前記ファスニングテープが固定されている部分を切り取るための切り取り線を有し、前記切り取り線の一端は、前記長手方向における前記サイドフラップの最も前記他方側の端よりも前記他方側に位置すること、ことが望ましい。
このようなテープ型おむつによれば、力が集中しやすいサイドフラップの根元(最も他方側の端)からずれて切り取り線の一端が配置されているため、切り取り線が不用意に破れてしまうことを抑制できる。
かかるテープ型おむつであって、前記切り取り線では、前記厚さ方向に貫通又は非貫通の穴が断続的に並び、前記切り取り線の前記一端は、前記テープ型おむつの前記幅方向の側端に向かって延びており、前記切り取り線の前記穴は、前記側端よりも前記幅方向の内側に位置していること、ことが望ましい。
このようなテープ型おむつによれば、おむつの側端に位置する穴を起点に切り取り線が不用意に破れてしまうことを抑制できる。
===実施形態===
図1は、展開且つ伸長した状態のおむつ1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図である。図2Aは、第1胴回り部1Aにおけるおむつ1の概略断面図である。図2B、は股下部1Cにおけるおむつ1の概略断面図である。図3は、おむつ1の概略平面図であり、立体ギャザー部50を説明する図である。
本実施形態のおむつ1は、図1に示すように展開且つ伸長した状態での長手方向の最大長さ(所謂製品長、図1のL1)が330mm以下であり、3000グラム以下の赤ちゃん(以下「低体重児」という)に好適に使用される。より具体的には、製品長を210mm〜330mmの範囲にすることが好ましく、2500グラム未満の低体重児用の製品長を310mm程度、1500グラム未満の低体重児用の製品長を270mm程度、1000グラム未満の低体重児用の製品長を230mm程度にすることが好ましい。
また、着用状態でのおむつ1のウェスト寸法を160mm〜295mmの範囲にすることが好ましく、2500グラム未満の低体重児用のウェスト寸法を273.5mm程度、1500グラム未満の低体重児用のウェスト寸法を220mm程度、1000グラム未満の低体重児用のウェスト寸法を219mm程度にすることが好ましい。着用状態でのウェスト寸法とは、後述するファスニングテープ40の幅方向の先端を、他方のファスニングテープ40が有するフック材42の幅方向における根元側の側端に合わせた状態での寸法とする。なお、ウェスト回りに弾性部材が設けられている場合には、おむつ1が幅方向に伸長した状態での寸法とする。
なお、おむつ1が伸長した状態とは、おむつ1に生じていた皺が実質的に視認されなくなる程におむつ1が伸長した状態であり、おむつ1を構成する各部材(例えば後述するサイドシート6等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまでおむつ1が伸長した状態である。
<<おむつの基本構成>>
おむつ1は、図1に示す展開状態において、長手方向と幅方向と厚さ方向とを有するとともに、長手方向の一方側から、第1胴回り部1Aと、股下部1Cと、第2胴回り部1Bと、を並んで有する。厚さ方向とは、図2A等に示すように、おむつ1を構成する各部材が積層された方向である。厚さ方向において、着用者に接する側を「肌側」といい、その反対側を「非肌側」という。
おむつ1は、図2A等に示すように、尿等の排泄液を吸収する吸収体2と、吸収体2を肌側から覆う液透過性のトップシート3と、吸収体2を非肌側から覆う液不透過性の防漏シート4と、防漏シート4を非肌側から覆い、おむつ1の外形形状を成す外装シート5と、トップシート3上に幅方向に一対並んで設けられた一対のサイドシート6とを有している。
なお、トップシート3としては、エアースルー不織布等を例示でき、防漏シート4としては、ポリエチレンフィルム等の樹脂フィルム等を例示でき、外装シート5及びサイドシート6としてはSMS不織布(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド不織布)等の柔軟なシートを例示できる。
吸収体2は、その平面形状が長手方向に長い長方形状を成し、吸収性コア2Aと、吸収性コア2Aの外周面を被覆するコアラップシート2Bとを有する。吸収性コア2Aは、液体吸収性素材を所定の形状(本実施形態では後述の切欠き部71〜73を有する略長方形状)に成形したものである。液体吸収性素材としては、パルプ繊維等の液体吸収性繊維に高吸収性ポリマー(所謂SAP)が含有されたものを例示できる。コアラップシート2Bとしては、液透過性のティッシュペーパーや不織布等を例示できるが、吸収体2がコアラップシート2Bを有さない形態でもよい。
吸収体2の幅方向両側にはサイドフラップ20が設けられている。サイドフラップ20は図2Aに示すように、サイドシート6と外装シート5の一部によって構成されている。サイドフラップ20は、第1胴回り部1A(長手方向の一方側)において股下部1Bよりも幅方向の両外側に延出した一対の第1延出部20Aと、第2胴回り部1C(長手方向の他方側)において股下部1Bよりも幅方向の両外側に延出した一対の第2延出部20Bとを備えている。また、一対の第1延出部20Aの幅方向外側の各端部には、ファスニングテープ40がそれぞれ固定されている。
ファスニングテープ40は、テープ基材41と、フック材42とを有する。テープ基材41は、例えば不織布製の部材であり、幅方向に長い略長方形状を成す。フック材42(例えば面ファスナーの雄部材)は、サイドフラップ20の第1延出部20Aから幅方向の外側に飛び出したテープ基材41の部位の肌側面に設けられている。
このファスニングテープ40は、第2胴回り部1Cにおいて外装シート5の非肌側に設けられた所定の領域であるターゲット領域45(図1参照)に係合可能である。本実施形態では、外装シート5を不織布にすることで、フック材42を外装シート5(ターゲット領域45)に直接に係止可能としている。但し、これに限らず、面ファスナーの雌部材等のフック材42が係止され易い部材を外装シート5と別に設けてもよい。また、フック材42の代わりに、例えば粘着テープをファスニングテープ40に設けてもよい。
おむつ1を着用する際には、展開状態のおむつ1が着用者の身体にあてがわれつつ長手方向の略中央位置CL(図1参照)にて2つ折りされ、第1胴回り部1A側の一対の第1延出部20Aが幅方向の内側に折り返される。そして、一対のファスニングテープ40に設けられた各フック材42が第2胴回り部1Cの非肌側面に設けられたターゲット領域45に係止される。これにより、おむつ1の胴回り開口及び脚回り開口が形成され、着用者の身体(胴)に対しておむつ1の位置を固定することができる。
また、おむつ1は、幅方向の両側部の位置に、防漏壁としての一対の立体ギャザー部50を有する。各立体ギャザー部50は、図3に示すように、長手方向に伸縮可能な立体ギャザー部50用の弾性部材51(例えば糸ゴム)と、長手方向の両端部に位置し、且つ、厚さ方向に起立不能な一対の第1基端部52と、第1基端部52よりも幅方向の外側において、おむつ1の長手方向の全域に亘って位置し、且つ、厚さ方向に起立不能な第2基端部53と、厚さ方向の肌側に起立可能な起立部54とを有する。
第1基端部52及び第2基端部53は、長手方向に細長い長方形状を成し、サイドシート6がトップシート3に固定されることで形成されている。固定方法としては、例えばホットメルト接着剤による接着や溶着等の周知の方法を例示できる。なお、図3では、各立体ギャザー部50の長手方向の各端部において、2つの第1基端部52が幅方向に並んでいるが、この数は2つに限らない。
また、図2Bに示すように、サイドシート6の幅方向の内側の側部は肌側に折り返されており、そうして2層となったサイドシート6の間に、立体ギャザー部50用の弾性部材51が長手方向に伸長状態で固定されている。よって、各立体ギャザー部50が有する一対の第1基端部52の間のサイドシート6の部位である起立部54は、弾性部材51の収縮によって第2基端部53を支点として厚さ方向の肌側に起立する。なお、図3では、各立体ギャザー部50が有する弾性部材51の数が1本であるが、これに限らず、複数の弾性部材51が幅方向に並んでいてもよい。
また、着用者の脚回りに沿うように、おむつ1の幅方向の両側部であり、主に股下部1Bの位置に、長手方向に伸縮可能な一対の脚周り弾性部材7(例えば糸ゴム)が設けられている。詳しくは、図1に示す展開且つ伸長状態において、第2基端部53よりも幅方向の外側に、脚回り弾性部材7が設けられている。脚回り弾性部材7は、サイドシート6の非肌側面に長手方向に伸長状態で固定されている。よって、おむつ1の着用時に、おむつ1の幅方向の各側部が着用者の脚回りにフィットし、排泄物の漏れが抑制される。なお、図1では、おむつ1の幅方向の各側部において2本の脚回り弾性部材7が幅方向に並んでいるが、この数は2本に限らない。
上記では、立体ギャザー部50用の弾性部材51、及び、脚回り弾性部材7として、糸ゴムを例示しているが、これに限らない。これらの弾性部材51,7が、例えば糸状のポリウレタン伸縮性繊維や、熱可塑性エラストマ樹脂を溶融してフィルム状とした伸縮性フィルムや伸縮繊維からなる伸縮性不織布としてもよい。
<おむつ1の着用について>
3000グラムよりも大きい乳幼児にテープ型おむつを着用させる場合、通常、おむつが長手方向に広げられた後、その上に乳幼児を仰向けに寝かせた状態で着用される。また、ファスニングテープ40が固定された第1胴回り部1Aが背側を覆い、第2胴回り部1Bが腹側を覆うように着用される。
一方、3000グラム以下(特に2500グラム未満)の低体重で出産された低体重児は、胎内に居た時の姿勢で、うつ伏せで過ごすことが望ましいとする考え方がある。胎内に居た時の姿勢とは、腹を下向きにした俯せでC字状に背中が丸まるとともに、両脚をM字状に屈曲させつつ、両膝が腹部に付く位に引き付けられた状態である。以下、このような低体重児特有の姿勢を「ポジショニング姿勢」とも言う。
図4Aは、ポジショニング姿勢を取っている低体重児におむつ1を着用させた状態について表す図である。図4Bは、ポジショニング姿勢を取っている低体重児におむつ1の前後を逆にして着用させた状態について表す図である。ポジショニング姿勢を取っている低体重児におむつ1を着用させる場合、低体重児の身体には出来る限り触れないことが望ましいとするミニマルハンドリングの考え方から、低体重児を仰向けにせずに、うつ伏せ姿勢のまま着用させることが望ましい。そのため、図4Aのように通常通りに第1胴回り部1Aが背側を覆うように着用された場合(以下「前後通常着用」ともいう)、うつ伏せ姿勢の低体重児の腹部の下に手を入れて、ファスニングテープ40の係止や取り外しを行わなければならず、操作性が良くない。
また、低体重児は、一般に、病院等において保育器の中で育成されている場合が多い。そのため、低体重児におむつを着用させる際には、作業者(おむつを低体重児に着脱させる人)は、保育器に設けられた作業用の窓から手を通して、狭いスペース内で作業を行う必要がある。例えば、保育器内でポジショニング姿勢を取っている低体重児のおむつを装着する場合、作業者は片方の手で低体重児の両脚の間におむつを通し、他方の手で腹側に引き出す作業が必要となり、操作性に制限がある。
これに対して、本実施形態のおむつ1では、図4Bのように、おむつ1の前後を逆にして、第1胴回り部1Aが腹側を覆うようにして着用(以下「前後逆着用」ともいう)させることで、低体重児の身体に負担をかけることなく、作業を行うことができる。以下、低体重児に対しておむつ1を前後逆着用させる際の動作について説明する。なお、前後逆着用を行う場合、おむつ1の第1胴回り部1Aが着用者の前側(腹側)に位置することから、本明細書中では、第1胴回り部1Aを「前側胴回り部1A」とも呼び、第1延出部20Aを「前側延出部20A」とも呼ぶ。同様に、おむつ1の第2胴回り部1Bが着用者の後側(背側)に位置することから、第2胴回り部1Bを「後側胴回り部1B」とも呼び、第2延出部20Bを「後側延出部20B」とも呼ぶ。
ポジショニング姿勢を取っている低体重児に対しておむつ1を前後逆着用させる際には、まず、おむつ1の前側胴回り部1Aが低体重児の腹側にあてがわれる。このとき、一対のサイドフラップ20(前側延出部20A及びファスニングテープ40)が幅方向の内側にそれぞれ折り畳まれ、おむつ1の幅方向の寸法がなるべく小さくなるようにしつつ、着用者の両脚の間を股下側から腹側に通すようにして、前側胴回り部1Aが挿入される。また、後側胴回り部1Bが低体重児の背側にあてがわれる。
なお、サイドフラップ20が折り畳まれた状態におけるおむつ1の幅方向寸法の最小値は、吸収体2の幅方向の寸法とほぼ同等となる。吸収体2は、サイドシート6やトップシート3を構成する不織布等と比較して厚みがあり剛性が高くなっているため、サイドフラップ20は吸収体2の幅方向両端(エッジ)の位置にて幅方向に折れ曲がりやすくなるからである。本実施形態では、おむつ1に搭載される吸収体2の幅方向における長さ(寸法)が60mm以下となるようにしている。これにより、低体重児の両脚の間に挿入する際に、前側胴回り部1Aが両脚に引っかかりにくくなる。但し、吸収体2の幅方向における長さ(寸法)が短すぎると、排泄物を吸収しきれずに横漏れ等が生じやすくなる。したがって、吸収体2の幅方向における長さは所定の幅を有している必要があり、具体的には50mm程度とすることが望ましい。
前側胴回り部1Aが低体重児の腹部にあてがわれた後、折り畳まれていた前側延出部20A及びファスニングテープ40を、幅方向において低体重児の腹の下から両側に引き出すようにして展開する。そして、展開された前側延出部20A及びファスニングテープ40を低体重児の胴回りに沿って腹側から背側に回しこみ、背部に配置されている後側胴回り部1Bのターゲット領域45にファスニングテープ40(フック材42)を係合させる。これらの動作を行うことにより、図4Bに示されるようにおむつ1を前後逆着用させることができる。
<サイドフラップ20の構造について>
低体重児に対してテープ型おむつを前後逆着用させる場合、折り畳まれていたサイドフラップを展開する動作において、前側延出部やファスニングテープが低体重児の腹部や両脚に引っかかってしまい、低体重児の肌を傷つける等、身体に負担をかけてしまうおそれがある。また、おむつの前後を変更することにより、フィット性が悪化して排泄物が漏出してしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態のおむつ1では、サイドフラップ20の形状に特徴を持たせることによって、上述のような問題を生じにくくし、前後逆着用させる際に低体重児の身体に負担をかけてしまうことを抑制できる。
図5は、サイドフラップ20の構造について説明する平面図である。図6は、前側延出部20Aについて拡大して表した平面図である。
図5に示されるように、おむつ1の前側延出部20A及び後側延出部20Bは、それぞれ湾曲しながら幅方向の外側に延出している。具体的に、前側延出部20Aは、股下部1Cと前側胴回り部1Aとの間において、長手方向の他方側(内側)から一方側(外側)に向かって、かつ、幅方向の外側に向かって曲線を描きながら延出している。同様に、後側延出部20Bは、股下部1Cと後側胴回り部1Bとの間において、長手方向の一方側(内側)から他方側(外側)に向かって、かつ、幅方向の外側に向かって曲線を描きながら延出している。このように、各延出部20A,20Bの外縁が曲線状に構成されていることにより、該延出部20A,20Bが低体重児の肌と接触した場合であっても、傷等をつけにくくしている。
そして、前側延出部20Aが曲線状に延出し始める部分の曲率の最大値をR1として、後側延出部20Bが曲線状に延出し始める部分の曲率の最大値をR2とすると、R1の方がR2よりも大きくなるように(R1>R2)、前側延出部20A及び後側延出部20Bが形成されている。すなわち、前側延出部20Aが延出し始める根元部分の方が、後側延出部20Bが延出し始める根元部分よりもくびれた形状となっている。上述したように、前側延出部20A(ファスニングテープ40)は、ポジショニング姿勢を取っている低体重児におむつ1を着用させる動作において、低体重児の腹の下側から胴回りに沿って横方向の外側に引き出される部位である。この動作において、前側延出部20Aの長手方向他方側(内側)の外縁は、低体重児の両脚の近くを通過することから、低体重児の肌(脚)に接触してしまう可能性がある。そこで、おむつ1では、後側延出部20Bと比較して前側延出部20Aの根元部分におけるくびれを大きくすることにより、おむつ1を前後逆着用させる際に、前側延出部20Aが低体重児の身体(両脚)となるべく接触しにくくなるようにしている。また、ポジショニング姿勢を取っている低体重児におむつ1を着用させる際に、脚の付け根(そけい部)を前側延出部20Aが覆うことによる締め付けも低減できるため、低体重児は自然な姿勢を保ちやすくなる。一方で、後側延出部20Bは前側ほどくびれていないので、装着した状態で臀部をしっかり覆うことができてお尻がはみだしにくい。これらのことにより、前側延出部20Aを引き出す動作を行いやすくしつつ、低体重児の身体を傷付けたり負担をかけたりすることを抑制することができる。さらに、おむつ1着用時におけるフィット性を向上させることができる
また、おむつ1では、前側延出部20Aの長手方向における長さL1Aが、後側延出部20Bの長手方向における長さL1Bよりも長くなっている(L1A>L1B)。ここで、「長手方向における前側延出部20Aの長さ」とは、図5において、点26と点22との長手方向における間隔によって表される。点26は、前側延出部20Aの外縁に沿って長手方向の一方側(外側)に行くにしたがって幅方向の長さが短くなっていく場合に、幅方向の長さが最も小さくなる位置である。同様に、点22は、前側延出部20Aの外縁に沿って長手方向の他方側(内側)に行くにしたがって幅方向の長さが短くなっていく場合に、幅方向の長さが最も小さくなる位置である。また、後側延出部20Bの長手方向における長さL1Bも同様にして規定される。
長さL1AをL1Bよりも長くすることにより、おむつ1の着用時において、前側延出部20Aによって着用者(低体重児)の腹部が広く覆われやすくなり、俯せ状態で寝ている低体重児の前側(腹側)において尿等の排泄物が漏れてしまうことを抑制しやすくなる。また、L1を長くしたとしても、上述したようにおむつ1では前側延出部20Aの根元部分の曲率が大きいため、前側延出部20Aは着用者の脚に引っかかりにくく、おむつ1を前後逆着用する際に邪魔になりにくい。
また、長手方向における前側延出部20Aの長さL1Aは、展開且つ伸長した状態のおむつ1の長手方向における長さL1の1/4以上であり、かつ、1/3以下である(1/3×L1≧L1A≧1/4×L1)。おむつ1の全長に対する前側延出部20Aの長さの割合が1/4以上であることにより、従来のテープ型おむつと比較して前側延出部20Aの面積が大きくなりやすく、前側延出部20Aが着用者の腹側の広い面積を覆いやすくなる。一方、おむつ1の全長に対する前側延出部20Aの長さの割合が1/3以下であることにより、前側胴回り部1A及び後側胴回り部1B及び股下部1Cの各領域の面積比率やバランスが崩れにくくなり、着用時において、低体重児の身体におむつ1の全体をフィットさせやすくなる。
また、長手方向における前側延出部20Aの長さL1Aと後側延出部20Bの長さL1Bとの和は、展開且つ伸長した状態のおむつ1の長手方向における長さL1の1/2以上である。すなわち、前側胴回り部1Aと後側胴回り部1Bとの間に挟まれた股下部1Cの長手方向における長さL1Cが、L1AとL1Bとの和よりも小さくなる。これにより、おむつ1の全長L1に対する股下部1Cの長さL1Cの割合が相対的に小さくなる。したがって、身体の小さな低体重児に着用させる場合に、股下部1Cの部位が低体重児の股下領域にしっかりとフィットしやすくなり、また、おむつ1の脚回り開口と低体重児の鼠蹊部との間に隙間が生じにくくなるため、低体重児に着用させるのに好適である。
また、前側延出部20Aは、幅方向の長さが最大となる前側幅広部21Aを有し、後側延出部20Bは、幅方向の長さが最大となる後側幅広部21Bを有する。そして、前側幅広部21Aの幅方向における長さL2Aは、後側幅広部21Bの幅方向における長さL2Bよりも長い。すなわち、前側延出部20Aの方が、後側幅広部21Bよりも幅方向外側への延出量が大きくなっている。このように前側延出部20Aの幅方向における長さが長いことにより、低体重児におむつ1を前後逆着用させる際に、前側延出部20Aを低体重児の腹の下側から幅方向の外側に引き出す動作を行いやすく、前側延出部20Aに固定されているファスニングテープ40を幅方に引き伸ばしやすい。また、前側延出部20Aを引き出した後、低体重児の胴回りに沿って該前側延出部20Aを腹側に回しこむ動作を行いやすく、背側においてファスニングテープ40をターゲット領域45に係合しやすくなる。したがって、ポジショニング姿勢を取っている低体重児に対して前後逆着用させるのに好適である。
また、おむつ1は、図6に示すように、長手方向において、前側延出部20Aの他方側の根元点22と、幅広部21の最も他方側の端23と、を結ぶ仮想線Lcであり、長手方向の他方側に向かって幅方向の内側に傾斜した仮想線Lcを有する。おむつ1では、この仮想線Lcを対角線とする矩形領域Aにおいて、前側延出部20Aの存在領域(斜線部分)よりも非存在領域の方が大きくなっている。
つまり、前側延出部20Aの側辺24は仮想線Lcよりも内側にえぐれている。換言すると、前側延出部20Aの側辺24は、仮想線Lcと直交する方向のうちサイドフラップ側(D1側)に凸となるように湾曲している。したがって、本実施形態の前側延出部20Aでは、例えば側辺24とは逆側(D1の逆側)に向かって凸となるように湾曲する延出部に比べて、面積が小さくなっている。そのため、うつ伏せ姿勢のままの低体重児の脚の間におむつ1を通す(挿入する)際に、前側延出部20Aが脚に引っ掛かり難く、スムーズに通すことができ、おむつ1の着用性が良くなる。
また、前側延出部20Aは、サイドフラップ側(D1側)に凸となるように湾曲していることから、脚周り開口が広くなっている。したがって、低体重児が脚を強く曲げるポジショニング姿勢を取り易くなり、着け心地が向上する。また、ポジショニング姿勢を取る低体重児の脚で前側延出部20Aが非肌側にめくれてしまうことを防ぎ、脚周りからの排泄物の漏れを抑制しやすい。
更に、本実施形態の前側延出部20Aでは、幅広部21Aの長手方向の長さL3Aが、ファスニングテープ40の長手方向の長さL4Aの2倍未満となっている(L3A<2×L4A)。つまり、幅広部21Aから延出するファスニングテープ40に対して、幅広部21Aの長さが必要以上に長くなることなく、幅方向外側端部における前側延出部20Aの面積がより小さくなっている。よって、うつ伏せ姿勢のままの低体重児の脚の間におむつ1を通す際に、前側延出部20Aがより一層引っ掛かり難くなり、おむつ1の着用性が良くなる。
なお、ファスニングテープ40の長手方向の長さL4Aが一定でない場合もある。その場合、幅広部21Aの長手方向の長さL3Aは、前側延出部20Aから延出しているファスニングテープ40の部位のうち、長手方向の最大長さの2倍未満、或いは、根元(幅方向の内側の端)の長手方向の長さの2倍未満であることが好ましい。但し、これらに限定されず、例えば、幅広部21Aの長手方向の長さL3Aが、前側延出部20Aから延出しているファスニングテープ40の部位の最小の長手方向の長さの2倍未満であってもよいし、前側延出部20Aに固定されたファスニングテープ40の部位の長手方向の長さの2倍未満であってもよい。
また、ファスニングテープ40側を前にして低体重児の脚の間におむつ1を通す際に、ファスニングテープ40の長手方向一方側(外側)の端40bや、吸収体2の長手方向一方側の端2aにおいて、長手方向に剛性差が生じ、おむつ1が折れ易い。そこで、図3に示すように、長手方向において、ファスニングテープ40の最も一方側(外側)の端40bと、吸収体2の最も一方側の端(2b)とを一致させるとよい。
そうすることで、ファスニングテープ40側を前にして低体重児の脚の間におむつ1を通す際に、長手方向にずれた2点(ファスニングテープ40の端と吸収体2の端)が折れ起点となって、おむつ1がくしゃくしゃに折れてしまうことを防止できる。よって、スムーズにおむつ1を通すことができ、おむつ1の着用性が良くなる。また、おむつ1の折れによる隙間の発生を防ぎ、排泄物の漏れを抑制できる。
また、おむつ1を低体重児に着用させる際には、身体に対してしっかりとフィットさせるのではなく、胴回りの締め付けが緩めになるように、ファスニングテープ40の位置を調整して係合させる場合がある。図7は、胴回りが緩めになるようにおむつ1を前後逆着用させた場合について説明する図である。図7の状態では、前側延出部20Aの幅方向の外側端21Aeと、後側延出部20Bの幅方向の外側端21Beとが接するようにファスニングテープ40がターゲット領域45に係合している。すなわち、前側延出部20Aと後側延出部20Bとが厚さ方向に重複しない程度に胴回りを緩めた状態でファスニングテープ40が係合されている。そして、このような状態でファスニングテープ40を係合させた場合には、ファスニングテープ40と吸収体2とが厚さ方向において重複しない。図7のA−A断面図に示されるように、吸収体2が配置されている部分では厚さ方向の厚みが大きくなっており、後側胴回り部1Bのうち吸収体2が配置されている部分と吸収体2が配置されていない部分とで厚さ方向の段差が生じている。
仮に、ファスニングテープ40がこの段差部分に重ねて係合された場合、十分な係合力が得られず、ファスニングテープ40が剥がれてしまうおそれがある。特に、図7のように胴回りの締め付けを緩めにしていた場合、ファスニングテープ40が剥がれると、おむつ1全体が着用の身体から大きくずれてしまい、排泄物が漏出するおそれがある。これに対して、おむつ1では、前側延出部20Aと後側延出部20Bとが厚さ方向に重複しない程度に胴回りを緩めた場合、ファスニングテープ40は後胴回り部1Bのうち段差の小さい(段差のない)部分と係合するため、おむつ1が着用者の身体から外れてしまう可能性は低くなる。
また、図1に示すように、おむつ1は、前側胴回り部1Aにファスニングテープ40が固定されている部分(点線で表示される部分)を切り取るための切り取り線60を有する。なお、おむつ1はファスニングテープ40を一対有するため、切り取り線60も一対有する。図8は、切り取り線60について説明する図である。
本実施形態の切り取り線60は、図8に示すように、ミシン目で形成されており、厚さ方向に貫通又は非貫通の穴61が断続的に並ぶことによって形成されている。但しこれに限らず、切り取り線60に沿っておむつ1の一部が本体部から切り離し易くなっていればよく、例えば、溝状の連続した凹部によって切り取り線60を形成してもよい。
また、本実施形態の切り取り線60は、おむつ1の長手方向一方側の端1b(着用時に胴回り開口となる部分)から、ファスニングテープ40の固定部分43(図8において破線で表示されている)よりも幅方向の内側の位置を通って、おむつ1の幅方向の側端1a(着用時に脚周り開口となる部分)に向かって延びている。詳説すると、切り取り線60は、おむつ1の長手方向一方側の端1bから長手方向に沿って延びた直線部分と、その直線部分からおむつ1の幅方向の側端1aに向かって湾曲した曲線部分とを有する。但し、切り取り線60の形状は図示するものに限らず、ファスニングテープ40の固定部分43を切り取ることができれば、どのような形状でもよい。
おむつ1が切り取り線60を有することで、例えば、前後逆装着(図4B)の場合には、切り取り線60を切断することで、背側に位置する後側胴回り部1Cにファスニングテープ40が係止している状態で、おむつ1が長手方向に展開する。よって、硬いファスニングテープ40が固定された前側胴回り部1Aを低体重児の脚の間に通すことなく、おむつ1を引き抜くことができ、低体重児の肌への負担を軽減できる。
また、図8に示すように、切り取り線60の一端62(おむつ1の幅方向の側端1aに向かって延びた端62)が、長手方向におけるサイドフラップ20の最も他方側の端22(サイドフラップ20の根元点22)よりも他方側に位置している。このように、力が集中しやすいサイドフラップ20の根元点22と、切り取り線60の一端62とを、長手方向にずらして配置することが好ましい。
そうすることで、例えば、おむつ1の装着の為、ファスニングテープ40が幅方向の外側に引っ張られた際に、切り取り線60の一端62を起点に切り取り線60が不用意に破れてしまうことを防止できる。また、ファスニングテープ40側を前にして低体重児の脚の間におむつ1を通す際に、サイドフラップ20が低体重児の脚に引っ掛かる等しても、切り取り線60が不用意に破れてしまうことを防止できる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
1 おむつ(テープ型おむつ)、
1A 第1胴回り部(前側胴回り部)、
1B 第2胴回り部(後側胴回り部)、
1C 股下部、
2 吸収体、2A 吸収性コア、2B コアラップシート、
3 トップシート、4 防漏シート、5 外装シート、
6 サイドシート、7 脚回り弾性部材、
20 サイドフラップ、
20A 第1延出部(前側延出部)、
20B 第2延出部(後側延出部)、
21 幅広部、
40 ファスニングテープ、41 テープ基材、42 フック材、45 ターゲット領域、
50 立体ギャザー部、51 弾性部材、52 第1基端部(基端部)、
53 第2基端部、54 起立部、
60 切り取り線、61 穴、
Lc 仮想線、A 矩形領域、

Claims (12)

  1. 長手方向と幅方向と厚さ方向とを有し、
    展開且つ伸長した状態での前記長手方向の最大長さが330mm以下の低体重児用のテープ型おむつであって、
    前記長手方向の一方側において前記幅方向の両外側に延出した一対の前側延出部、及び、前記長手方向の他方側において前記幅方向の両外側に延出した一対の後側延出部を備えたサイドフラップと、
    前記一対の前側延出部にそれぞれ固定されたファスニングテープと、
    前記長手方向の他方側に設けられ、前記ファスニングテープを係合させるターゲット領域と、
    を有し、
    腹を下向きにして両脚を屈曲させた姿勢で寝ている着用者に着用させる際には、前記着用者の腹側に前記長手方向の一方側をあてがい、前記前側延出部を前記着用者の胴回りに沿って腹側から背側に回しこみ、前記一対のファスニングテープを前記着用者の背側で前記ターゲット領域に係合させることが可能であり、
    前記他方側から前記一方側に向かって且つ前記幅方向の外側に向かって前記前側延出部が曲線を描きながら延出しはじめる部分の曲率の最大値が、前記一方側から前記他方側に向かって且つ前記幅方向の外側に向かって前記後側延出部が曲線を描きながら延出しはじめる部分の曲率の最大値よりも大きい、ことを特徴とするテープ型おむつ。
  2. 請求項1に記載のテープ型おむつであって、
    前記前側延出部の前記長手方向における長さは、前記後側延出部の前記長手方向における長さよりも長い、ことを特徴とするテープ型おむつ。
  3. 請求項1または2に記載のテープ型おむつであって、
    前記前側延出部の前記長手方向における長さは、
    展開且つ伸長した状態の前記テープ型おむつの前記長手方向における長さの1/4以上かつ1/3以下である、ことを特徴とするテープ型おむつ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のテープ型おむつであって、
    前記前側延出部の前記長手方向における長さと前記後側延出部の前記長手方向における長さとの和は、
    展開且つ伸長した状態の前記テープ型おむつの前記長手方向における長さの1/2以上である、ことを特徴とするテープ型おむつ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のテープ型おむつであって、
    前記前側延出部の前記幅方向における長さが最大となる前側幅広部を有し、
    前記後側延出部の前記幅方向における長さが最大となる後側幅広部を有し、
    前記前側幅広部の前記幅方向における長さは、前記後側幅広部の前記幅方向における長さよりも長い、ことを特徴とするテープ型おむつ。
  6. 請求項5に記載のテープ型おむつであって、
    前記長手方向において、前記前側延出部の最も前記他方側の端と、前記前側幅広部の最も他方側の端と、を結ぶ仮想線であって、前記長手方向の前記他方側に向かって前記幅方向の内側に傾斜した前記仮想線を有し、
    前記仮想線を対角線とする矩形領域において、前記前側延出部の存在領域よりも非存在領域の方が大きい、ことを特徴とするテープ型おむつ。
  7. 請求項5または6に記載のテープ型おむつであって、
    前記前側幅広部の前記長手方向の長さは、前記ファスニングテープの前記長手方向の長さの2倍未満である、ことを特徴とするテープ型おむつ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のテープ型おむつであって、
    前記幅方向の中央部には、液吸収性の吸収体が前記長手方向に沿って配置されており、
    前記吸収体の前記幅方向における長さが60mm以下である、ことを特徴とするテープ型おむつ。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のテープ型おむつであって、
    前記幅方向の中央部には、液吸収性の吸収体が前記長手方向に沿って配置されており、
    前記着用者に着用させる際に、前記前側延出部の前記幅方向の外側端部と前記後側延出部の前記幅方向の外側端部とが接するようにして、前記ファスニングテープを前記ターゲット領域に係合させた場合、
    前記ファスニングテープと前記吸収体とが前記厚さ方向において重複しない、ことを特徴とするテープ型おむつ。
  10. 請求項8または9に記載のテープ型おむつであって、
    前記長手方向において、前記ファスニングテープの最も前記一方側の端と、前記吸収体の最も前記一方側の端とが一致していること、を特徴とするテープ型おむつ。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のテープ型おむつであって、
    少なくとも前記ファスニングテープが固定されている部分を切り取るための切り取り線を有し、
    前記切り取り線の一端は、前記長手方向における前記サイドフラップの最も前記他方側の端よりも前記他方側に位置すること、を特徴とするテープ型おむつ。
  12. 請求項11に記載のテープ型おむつであって、
    前記切り取り線では、前記厚さ方向に貫通又は非貫通の穴が断続的に並び、
    前記切り取り線の前記一端は、前記テープ型おむつの前記幅方向の側端に向かって延びており、
    前記切り取り線の前記穴は、前記側端よりも前記幅方向の内側に位置していること、を特徴とするテープ型おむつ。
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