JP7171236B2 - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、パンツ型吸収性物品に関する。
パンツ型吸収性物品として、パンツ型使い捨ておむつが知られている。特許文献1には、前身頃外装体(前側ベルト部)と後身頃外装体(後側ベルト部)の間に吸収性本体が架橋され、前身頃外装体と後身頃外装体の幅方向両側縁が互いに接合され、腰周り開口部及び脚回り開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつが開示されている。そして、吸収性本体には、幅方向両側端部に沿って着用者の肌側に起立する一対の立体ギャザー(防漏壁)が設けられており、該立体ギャザーによって脚回り開口から尿が漏出することを防止することができる。
特開2013-138795号
パンツ型使い捨ておむつの着用対象者が乳幼児である場合、身体が小さいため、防漏壁の起立高さが高すぎると、身体とおむつとの間に大きな隙間が形成されやすくなる。この場合、排泄された尿等が吸収性本体に吸収され難くなり、腹側(前側)において尿が漏出しやすくなる。一方、防漏壁の起立高さを低くすると、背側(後側)において、排泄され吸収性本体の表面に付着した便がおむつの外に溢れてしまうおそれがある。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、前側(腹側)及び後側(背側)において排泄物の漏出を抑制しやすいパンツ型吸収性物品を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
吸収体と、前記吸収体の前記左右方向の両側に設けられ、肌側に起立可能な一対の防漏壁部と、
を有するパンツ型吸収性物品であって、
少なくとも前記前後方向の中央よりも前側の第1位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第1起立起点は、
前記第1位置よりも前記前後方向の後側の第2位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第2起立起点よりも、前記左右方向の内側に位置しており、
前記吸収体を備えた吸収性本体を有し、
前記防漏壁部は、
前記左右方向の外側端部において前記上下方向に沿って設けられた第1接合領域と、
前記吸収性本体の前側上端部及び後側上端部、かつ、前記左右方向において前記第1接合領域よりも内側に設けられ、前記防漏壁部を起立不能に固定する第2接合領域と、
前記左右方向において前記第1接合領域と前記第2接合領域との間に設けられた第3接合領域と、
によって、前記吸収性本体に接合されており、
前記上下方向において、前記第3接合領域は、前記吸収性本体の前記前側上端部に設けられた前記第2接合領域の下端と前記吸収性本体の下端との間の、少なくとも一部に設けられており、
前側ベルト部と、後側ベルト部とを有し、
前記上下方向において、前記第3接合領域の下端が、前記後側ベルト部の下端よりも下側に位置しており、
前記前後方向において、前記第3接合領域の下端が、前記吸収性本体の下端よりも前側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、前側(腹側)及び後側(背側)において排泄物の漏出を抑制しやすいパンツ型吸収性物品を提供することができる。
パンツ型使い捨ておむつ1(おむつ1)の概略斜視図である。 展開かつ伸長状態のおむつ1の平面図である。 吸収性本体10及び防漏壁部50構成について説明する平面図及び断面図である。 接合領域55,56,57の配置と、防漏壁部50の起立可能高さと関係について説明する概略平面図である。 図4のA-A断面について表した概略断面図である。 図4のB-B断面について表した概略断面図である。 図4のC-C断面について表した概略断面図である。 図8A及び図8Bは、おむつ1の胴回り開口部BHを、前後方向(及び左右方向)に広げて、上側からおむつ1の内部を見たときの状態について表す図である。 図9A~図9Cは、防漏壁部50の第1変形例について説明する図である。 第3変形例の接合領域について説明する概略平面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、吸収体と、前記吸収体の前記左右方向の両側に設けられ、肌側に起立可能な一対の防漏壁部と、を有するパンツ型吸収性物品であって、少なくとも前記前後方向の中央よりも前側の第1位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第1起立起点は、前記第1位置よりも前記前後方向の後側の第2位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第2起立起点よりも、前記左右方向の内側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、後側の第2位置において防漏壁部を高く起立させることにより、吸収性本体と着用者の身体との間で便を貯留することが可能な空間を広く設け、便の漏出を抑制できる。また、前側の第1位置において防漏壁部の起立高さを低く抑えることで、尿の横漏れを抑制しやすくすると共に、吸収性本体と身体との隙間を小さくして尿を吸収させやすくすることができる。これにより、前側(腹側)及び後側(背側)において排泄物の漏出を抑制しやすいパンツ型吸収性物品を実現することができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収体を備えた吸収性本体を有し、前記防漏壁部は、前記左右方向の外側端部において前記上下方向に沿って設けられた第1接合領域と、前記吸収性本体の前側上端部及び後側上端部、かつ、前記左右方向において前記第1接合領域よりも内側に設けられ、前記防漏壁部を起立不能に固定する第2接合領域と、少なくとも、前記上下方向において前記吸収性本体の前記前側上端部に設けられた前記第2接合領域の下端と前記吸収性本体の下端との間、かつ、前記左右方向において前記第1接合領域と前記第2接合領域との間に設けられた第3接合領域と、によって、前記吸収性本体に接合されている、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、第3接合領域を起立起点とする防漏壁部の起立高さを、第1接合領域を起立起点とする防漏壁部の起立高さよりも低くすることができる。したがって、各接合領域を適当に設けることにより、前側(腹側)及び後側(背側)において、排泄物の漏出をより効率的に抑制することができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記第1位置は、前記上下方向において、前記第3接合領域と重複する位置である、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、第3接合領域の上下方向(前後方向)における配置や長さやを変更することによって、防漏壁部の起立高さが低くなる領域を調整することができる。これにより、着用対象者の身体の大きさ等に応じてよりフィットしやすい防漏壁部を有する吸収性物品を実現できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前側ベルト部と、後側ベルト部とを有し、前記上下方向において、前記第3接合領域の下端が、前記後側ベルト部の下端よりも下側に位置している、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、後側ベルト部よりも下側の領域において、防漏壁部を起立させる際に、第1接合領域を起立起点として最大起立可能高さが高くなる部分と、第3接合領域を起立起点として最大起立可能高さが低くなる部分とを形成することができる。これにより、排泄物の漏出を効果的に抑制することができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前後方向において、前記第3接合領域の下端が、前記吸収性本体の下端よりも前側に位置している、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、パンツ型吸収性物品の着用時に第1接合領域を起立起点として防漏壁部が高く起立する領域を大きくすることができる。これにより、便を貯留可能な空間が広くなり、後側領域において便が漏出することをより抑制しやすくなる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前側ベルト部と、後側ベルト部とを有し、前記上下方向において、前記第3接合領域の上端が、前記前側ベルト部の下端よりも上側に位置している、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、前側ベルト部による胴回りの締め付け力が作用していない領域の広い範囲に亘って、第3接合領域を起立起点として防漏壁部を肌側に起立させることができる。これにより、パンツ型吸収性物品の前側領域で尿の横漏れ等を効果的に抑制することができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上下方向において、前記第3接合領域の上端が、前記吸収性本体の前記前側上端部に配置されている前記第2接合領域の下端よりも上側に位置している、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、パンツ型吸収性物品の腹側(前側)において、前側第2接合領域の下端と、第3接合領域の下端との間で、防漏壁部の起立高さが高くなりすぎないようにしつつ、より広い範囲で防漏壁部を起立させることが可能となる。したがって、尿の横漏れ等をより効果的に抑制することができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上下方向において、前記第3接合領域の上端が、前記吸収性本体の前記前側上端部に配置されている前記第2接合領域の上端よりも下側に位置している、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上下方向において前側第2接合領域と重複して設けられる第3接合領域の面積を小さくすることができる。当該重複する領域の面積を小さくしても、防漏壁部の起立高さを調節する機能に影響はないため、第3接合領域を形成する接着材の量を低減することで、防漏壁部の機能を損なうことなくコストを削減することが可能となり、また、パンツ型吸収性物品の肌触りを良好なものとすることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は、液吸収性の吸収性コアを有し、前記吸収性コアは、前記吸収性コアの長手方向の両端部の間に、前記左右方向における長さが短くなったくびれ部を有しており、前記上下方向において、前記第3接合領域の上端が、前記吸収性コアの前記くびれ部よりも上側に位置している、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、他の部位と比較して剛性が高い吸収性コアと第3接合領域との左右方向における距離を近くすることができる。これにより、第3接合領域に歪や変形が生じ難くなり、該第3接合領域を起立起点として防漏壁部を安定して起立させることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上下方向において、前記第3接合領域の長さは、前記第2接合領域の長さよりも長い、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上下方向において防漏壁部が起立可能な範囲を広くしつつ、第3接合領域を起立起点として防漏壁部の起立可能高さを抑制する範囲をなるべく広くすることができる。これにより、排泄物の漏出を抑制しやすくすると共に、着用時におけるフィット性を向上させることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は、液吸収性の吸収性コアを有し、左右方向において、前記防漏壁部を構成する防漏壁シートの外側端部は、前記吸収性コアよりも外側に配置されており、前記第3接合領域は、前記吸収性コアと前記第1接合領域との間に設けられている、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、左右方向において、吸収性コアと第1接合領域との間に第3接合領域が配置されることにより、該第3接合領域によって、尿等が吸収性コアから左右方向の外側(サイドフラップ側)に移動することが抑制される。したがって、尿等がサイドフラップに染み出し難くなり、着用者に不快感を生じにくくさせることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は、液吸収性の吸収性コアを有し、左右方向において、前記防漏壁部を構成する防漏壁シートの外側端部は、少なくとも一部が前記吸収性コアよりも非肌側に重複して配置されており、前記第3接合領域は、少なくとも一部が前記吸収性コアよりも肌側に重複して配置されている、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、吸収性コアの左右方向の両端部が防漏壁部によって覆われるため、該防漏壁によって、尿等が吸収性コアから左右方向の外側(サイドフラップ側)に移動することが抑制される。したがって、尿等がサイドフラップに染み出し難くなり、着用者に不快感を生じにくくさせることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体を伸長させた状態で、前記吸収性本体の前記前側上端部に配置されている前記第2接合領域の前記上下方向における下端かつ前記左右方向における内側端と、前記第3接合領域の前記上下方向における下端かつ前記左右方向における内側端とを結んで延長した直線と、前記第1接合領域との交点が、前記前後方向において、前記吸収性本体の下端よりも後側に位置している、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、防漏壁部が、第2接合領域及び第3接合領域による影響を受けずに実際に起立可能な高さが最も高くなる部分(領域)が、前後方向の後側になる。すなわち、前側においては防漏壁部の起立高さが抑えられ、後側においては防漏壁部の起立高さが高くなる。これにより、前側(腹側)及び後側(背側)において排泄物の漏出を抑制しやすくすることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前側ベルト部と、後側ベルト部とを有し、前記吸収性本体を伸長させた状態で、前記吸収性本体の前記前側上端部に配置されている前記第2接合領域の前記上下方向における下端かつ、前記左右方向における内側端と、前記第3接合領域の前記上下方向における下端かつ、前記左右方向における内側端とを結んで延長した直線と、前記第1接合領域との交点が、前記上下方向において、前記後側ベルト部の下端よりも下側に位置している、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上下方向において、吸収性本体の下端と後側ベルト部の下端との間で、防漏壁が最も高く起立する可能性が高くなる。これにより、着用者の排泄口(肛門)付近で防漏壁部を最も高く起立させることが可能となり、排泄物(便)をより漏出させ難くすることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上下方向において、前記吸収性本体の前記前側上端部に配置されている前記第2接合領域の長さが、前記吸収性本体の後側上端部に配置されている前記第2接合領域の長さよりも短い、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上下方向において、前側第2接合領域の長さが短くなり、その下端位置が上側にシフトすることにより、防漏壁が最も高く起立する位置が下側にシフトしやすくなる。これにより、パンツ型吸収性物品の着用時に、着用者の脚が防漏壁部に引っかかりにくくなり、前側(腹側)及び後側(背側)において排泄物の漏出を抑制しつつ、着用しやすいパンツ型吸収性物品を実現することができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記第3接合領域は、前記吸収性本体の前側上端部に配置された前側第3接合領域と、前記吸収性本体の後側上端部に配置された後側第3接合領域とを有し、前記上下方向において、前記前側第3接合領域の上端は、前記吸収性本体の前側上端まで延びており、前記後側第3接合領域の上端は、前記吸収性本体の後側上端まで延びている、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、前側第3接合領域及び後側第3接合領域によって、第1接合領域と第2接合領域との間の左右方向における隙間が塞がれ、かつ、吸収性本体の上端と防漏壁部とが接合されていることにより、排泄物が、第1接合領域と第2接合領域との隙間を通過して、吸収性本体の上端から外側に漏出することを抑制することができる。
===実施形態===
本実施形態に係るパンツ型吸収性物品として、乳幼児用のパンツ型使い捨ておむつを例に挙げて説明する。但し、パンツ型吸収性物品は、乳幼児用の使い捨ておむつに限らず、大人用の使い捨ておむつや、生理用ショーツ等としても利用可能である。
<パンツ型使い捨ておむつ1の構成>
図1は、パンツ型使い捨ておむつ1(以下、単に「おむつ1」とも呼ぶ)の概略斜視図である。図2は、展開かつ伸長状態のおむつ1の平面図である。図3は、吸収性本体10及び防漏壁部50構成について説明する平面図及び断面図である。
おむつ1は、図1に示すパンツ型状態において、互いに交差する上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、胴回り開口部BH、及び、一対の脚回り開口部LHが形成されている。上下方向において、胴回り開口部BH側を上側とし、股下側を下側とする。また、図3の断面図に示すように、おむつ1を構成する資材が積層された方向を厚さ方向といい、厚さ方向において着用者の身体(肌)と接触する側を肌側といい、着用者の身体(肌)と接触しない側を非肌側という。
また、おむつ1の「伸長状態」とは、おむつ1が備える各弾性部材(例えば、後述する脚回り弾性部材17や糸状弾性部材23,33等)を伸長させることにより、おむつ1全体(製品全体)を皺なく伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、後述する吸収性本体10や,ベルト部30,40等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い寸法になるまで伸長させた状態のことを言う。
おむつ1は、平面視長方形状の3部材である、吸収性本体10、前側ベルト部20、及び、後側ベルト部30を有する。前側ベルト部20(腹側胴回り部)は着用者の腹側部に当てられ、後側ベルト部30(背側胴回り部)は着用者の背側部に当てられる。
図2に示す展開状態のおむつ1において、前側ベルト部20及び後側ベルト部30は、それらの長手方向がおむつ1の左右方向に沿うように配置されている。そして、左右方向における前側ベルト部20の中央部に、吸収性本体10の長手方向一方側(前側)の端部が配置され、左右方向における後側ベルト部30の中央部に、吸収性本体10の長手方向他方側(後側)の端部が配置されている。
図2に示す展開状態のおむつ1において、吸収性本体10の長手方向がおむつ1の上下方向に沿うように、吸収性本体10が長手方向の所定位置FLにて二つ折りされ、前側ベルト部20と後側ベルト部30とが左右方向の両端部にて、熱溶着や超音波溶着等の接合手段を用いて接合され、一対の接合領域2が形成される。これにより、おむつ1は、胴回り開口部BH及び一対の脚回り開口部LHを有するパンツ型状態(図1参照)となる。
吸収性本体10は、図3に示すように、吸収体11と、吸収体11よりも肌側に配置された液透過性のトップシート12と、吸収体11よりも非肌側に配置され、吸収性本体10の外装をなすバックシート13と、を備えている。また、吸収体11の左右方向の両側には、一対の防漏壁部50が設けられている。
吸収体11は、尿等の排泄液を吸収して保持する吸収性コア11Aと、吸収性コア11Aを覆う液透過性のコアラップシート11Bとを有する。吸収性コア11Aとしては、高吸収性ポリマー(SAP)を含むパルプ等の液体吸収性繊維が所定の形状に成形されたものを例示できる。一方、コアラップシート11Bとしては、例えばティッシュペーパーを例示できる。
本実施形態の吸収性コア11Aは、長手方向の前側端部と後側端部との間に、左右方向(幅方向)における長さが短くなったくびれ部11ACを有している。このくびれ部11ACは、おむつ1の着用時において着用者の両脚に挟まれる部分であり、当該部分の左右方向における長さが短く(幅が狭く)なっていることにより、吸収性コア11Aが着用者の股間にフィットしやすくなる。
トップシート12は、吸収体11を肌側から覆うシート状の部材であり、例えば吸収体11よりも大きい平面サイズの液透過性の不織布により形成される。
バックシート13は、吸収性体11を非肌側から覆うシート状の部材であり、吸収体11より大きい平面サイズのシート部材である。バックシート13は、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン等の液不透過性のバックフィルム13aと、バックフィルム13aの非肌側に設けられた不織布等の外装シート13bとからなる二層構造のシート部材である。
外装シート13bは、左右方向において吸収体11の両側の端11es,11esから外側に大きく延出した延出部13bfを有している。この延出部13bfが、吸収性本体10の左右方向両側の端10es,10esを折り返し位置として左右方向の内側かつ厚さ方向の肌側に折り返され、厚さ方向に重ね合わされることによってサイドフラップSFが形成されている。サイドフラップSFでは、厚さ方向に折り重ねられた外装シート13bf,13bfの間に、糸ゴム等の複数の脚回り弾性部材17,17…が、各々上下方向に伸長された状態で左右方向に所定の間隔を空けて固定されている。これにより、サイドフラップSFに対して、上下方向(吸収性本体10の長手方向)に沿った伸縮性が付与される。そして、複数の脚回り弾性部材17,17が横方向に並んで配置されていることにより、サイドフラップSFは、図1のように吸収性本体10の左右方向の両側から平面を維持しつつ左右方向の外側に張り出した形状となる。したがって、おむつ1の着用時において、サイドフラップSFが着用者の脚繰りに沿って面でフィットしやすくなり、脚回り開口部LHから排泄物等が漏出することを抑制しやすくなる。
防漏壁部50は、不織布等の柔軟なシート部材によって形成され、吸収体11の左右方向の両側かつ厚さ方向の肌側に設けられている。おむつ1の着用時には、該防漏壁部50が、吸収体11の左右方向の両側から着用者の肌側に起立することにより、排泄物が吸収性本体10の外側に漏出することを抑制する。防漏壁部50の詳細については、後で説明する。
前側ベルト部20及び後側ベルト部30は、それぞれ、内層シート21,31と、内層シート21,31に積層された外層シート22,32と、複数の糸状弾性部材23,33とを有する。
外層シート22,32は内層シート21,31よりも非肌側に配置されている。内層シート21,31及び外層シート22,32は吸収性本体10よりも非肌側に配置されている。内層シート21,31及び外層シート22,32単体は、おむつ1の左右方向の伸縮性を実質的に有さない非伸縮性シートである。内層シート21,31及び外層シート22,32としては、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、プラスチックシート、開孔プラスチックシート及びそれらのラミネートシートなどを用いることができる。
複数の糸状弾性部材23,33は、内層シート21,31と外層シート22,32の間において、上下方向に並んで配置されるとともに、左右方向に伸長した状態で固定されている。よって、前側ベルト部20及び後側ベルト部30は左右方向に伸縮し、着用者の胴回りにフィットする。糸状弾性部材23,33としては、ゴムやスパンデックス等の糸状弾性部材を例示できる。
本実施形態の後側ベルト部30では、上端部から下端部に亘って糸状弾性部材33が配置されている。一方、前側ベルト部20の上端部には、糸状弾性部材23が配置されておらず、代わりに、左右方向に伸縮する伸縮性シート24が配置されている。このように、前側ベルト部20の上端部に糸状弾性部材23を配置せずに伸縮性シート24を配置することで、前側ベルト部20の上端部が着用者の身体(肌)に面で密着しやすくなる。これにより、局所的な締め付けが抑えられ、着用者の肌に伸縮部材の跡を残り難くすることができる。特に、おむつ1の着用対象者として想定される乳幼児は、一般に、腹部がぽっこりと出た体型をしているため、本実施形態のように、前側ベルト部20による腹部の局所的な締め付けを抑えることにより、着用時の不快感を生じにくくすることができる。
<防漏壁部50について>
続いて、防漏壁部50の構成及び機能の詳細について説明する。防漏壁部50は、防漏壁シート51及び、複数の防漏壁弾性部材52を有している。防漏壁シート51は、柔軟性を有する矩形状のシート部材であり、例えば不織布等によって構成されている。本実施形態の防漏壁シート51は、吸収性本体10の左右方向の両端部において、上下方向(吸収性本体10の長手方向)に沿って設けられ、図3に示されるように、左右方向の内側端50isにて左右方向の外側に折り返されている。そして、厚さ方向に重ね合わされた防漏壁シート51,51の間には、糸ゴム等の複数の防漏壁弾性部材52,52…が、上下方向に伸長された状態で左右方向に所定の間隔を空けて固定されている。これにより、防漏壁部50に対して、上下方向(長手方向)に沿った伸縮性が付与され、おむつ1の着用時においては、該伸縮性に基づいて防漏壁部50の左右方向の内側端部(内側端50is)が着用者の肌側に起立する。
防漏壁部50は、図3の斜線部で示されるように、ホットメルト接着剤等の接合材によって形成された第1接合領域55,第2接合領域56,及び第3接合領域57によって吸収性本体10と接合されている。
第1接合領域55は、防漏壁部50の左右方向の外側端部において、上下方向(吸収性本体10の長手方向)に沿って設けられた帯状の領域であり、防漏壁部50をサイドフラップSFの肌側面に接合している。おむつ1の着用時には、防漏壁部50のうち第1接合領域55よりも左右方向の内側の領域のうち少なくとも一部が、該第1接合領域55の左右方向内側端を起点として厚さ方向の肌側に起立する。すなわち、第1接合領域55は、防漏壁部50の起立起点となる領域である。
第2接合領域56は、吸収性本体10の前後の上端部、かつ、左右方向において第1接合領域55よりも内側に設けられ、防漏壁部50の長手方向の両端部を吸収体11(トップシート12)の肌側面に接合している。以下の説明では、吸収性本体10の前側上端部に設けられた第2接合領域56を前側第2接合領域56f、吸収性本体10の後側上端部に設けられた第2接合領域56を後側第2接合領域56bとも呼ぶ。防漏壁部50は、この第2接合領域56f、56bによって長手方向の両端部が接合されることにより、当該領域においては起立不能に固定されている。つまり、防漏壁部50は、前側第2接合領域56f及び後側第2接合領域56bとの長手方向の間の領域において起立可能となる。
第3接合領域57は、少なくとも、上下方向において前側第2接合領域56fの下端(前後方向の後側端)56fedと吸収性本体10の下端(吸収性本体10が長手方向に二つ折りにされている位置FL)との間、かつ、左右方向において第1接合領域55と第2接合領域56との間に設けられている。第3接合領域57は、左右方向において第1接合領域55よりも内側に設けられているため、当該領域では、防漏壁部50の起立起点が第1接合領域55ではなく第3接合領域57となる。つまり、上下方向(長手方向)において第3接合領域57が設けられている領域では、第3接合領域57が設けられていない領域と比較して、防漏壁部50の起立可能高さが低くなる(後述する図6及び図7参照)。
図4は、接合領域55,56,57の配置と、防漏壁部50の起立可能高さと関係について説明する概略平面図である。図5は、図4のA-A断面について表した概略断面図である。図6は、図4のB-B断面について表した概略断面図である。図7は、図4のC-C断面について表した概略断面図である。図4では、図2と同様におむつ1を展開かつ伸長させた状態について示している。
先ず、上下方向(吸収性本体10の長手方向)において第2接合領域56(56f,56d)が形成されている領域では、図5に示されるように、防漏壁部50の左右方向の内側端部(内側端50is)が吸収性本体10に接合されているため、防漏壁部50は起立不能となっている。
次に、少なくとも前記前後方向の中央よりも前側において第3接合領域57が設けられている領域中の或る位置(第1位置とする)では、図6に示されるように、第3接合領域57の内側端57isを第1起立起点として防漏壁部50の内側端50isが肌側に起立する。このとき、防漏壁部50が起立可能な最大の高さを第1起立高さH57とする。第1起立高さH57は、第1起立起点から防漏壁部50の起立先端までの距離で表わされる。すなわち、第1起立高さH57は、図4の左右方向においては、第3接合領域57の内側端57isと防漏壁部50の内側端50isとの間の距離となる。
そして、第1位置よりも前後方向の後側において第3接合領域57が設けられておらず、第1接合領域55が設けられている領域中の或る位置(第2位置とする)では、図7に示されるように、第1接合領域55の内側端55isを第2起立起点として防漏壁部50の内側端50isが肌側に起立する。このとき、防漏壁部50が起立可能な最大の高さを第2起立高さH55とする。第2起立高さH55は、第2起立起点から防漏壁部50の起立先端までの距離で表わされる。すなわち、第2起立高さH55は、図4の左右方向においては、第1接合領域55の内側端55isと防漏壁部50の内側端50isとの間の距離となる。
図4から明らかなように、第1起立起点は、第2起立起点の位置よりも左右方向の内側に位置している。したがって、左右方向において、第3接合領域57の内側端57isと防漏壁部50の内側端50isとの間の距離は、第1接合領域55の内側端55isと防漏壁部50の内側端50isとの間の距離よりも短くなる。これにより、おむつ1では、前後方向前側の第1位置における防漏壁部50の起立可能高さ(第1起立高さH57)を、第1位置よりも後側の第2位置における防漏壁部50の起立可能高さ(第2起立高さH57)よりも低くすることができる。
図8A及び図8Bは、おむつ1の胴回り開口部BHを、前後方向(及び左右方向)に広げて、上側からおむつ1の内部を見たときの状態について表す図である。図8Aでは、自然状態のおむつ1に対して、使用者が一対の脚回り開口部LHの下側から手を入れて、胴回り開口部BHを前後方向及び左右方向に広げたときの様子を表している。図8Bでは、自然状態のおむつ1に対して、使用者が胴回り開口部BHの上側から両手を入れて、胴回り開口部BHを前後方向及び左右方向に広げたときの様子を表している。なお、おむつ1の「自然状態」とは、おむつ1を所定時間放置したときの状態である。例えば、パンツ型形状のおむつ1について、ベルト部20,30を左右方向の両外側に引っ張り、ベルト部20,30及び吸収性本体10を「伸長した状態」として、この伸長状態を15秒間継続させた後、おむつ1の引っ張りを解除して机等の平面に置く。そして、このような平面平置きで5分間経過させた状態が自然状態である。
おむつ1の着用時において、胴回り開口部BHが自然状態から前後及び左右に広げられると、防漏壁弾性部材52が伸長し、該防漏壁弾性部材52による収縮力が防漏壁部50の内側端50isに作用する。すると、防漏壁部50が着用者の肌側に起立して、防漏壁部50の内側端50isが着用者の肌(鼠蹊部等)に当接しやすくなる。このとき、図8A及び図8Bに示されるように、おむつ1の前後方向の前側において防漏壁部50の起立可能高さ(H57)が低く、前後方向の後側において防漏壁部50の起立可能高さ(H55)が高くなる。言い換えると、防漏壁部50が最も高く肌側に起立している部分(H55)が、前後方向の後側にある。
おむつ1の主な着用対象者である乳幼児は、仰向けで寝た姿勢でいることが多いため、便が排泄された場合、当該便は吸収性本体10に吸収されず、後側(背側)に溜まりやすい。そこで、おむつ1の後側領域(第2位置)において防漏壁部50を高く起立させることにより、おむつ1の内部で吸収性本体10と乳幼児の身体との間に便を貯留することが可能な空間(容積)を広く設け、吸収性本体10の外側に便が漏出することを抑制することができる。一方、乳幼児は身体が小さいことから、前後方向の前側において防漏壁部50の起立高さが高すぎると、吸収性本体10と身体との間の隙間が大きくなり、尿が吸収され難くなる。そこで、おむつ1の前側領域(第1位置)において防漏壁部50の起立高さを抑えることにより、吸収性本体10と着用者(乳幼児)の身体との間隔を小さくし、効率的に尿を吸収させやすくし、尿の横漏れ等を生じ難くすることができる。これにより、腹側においては尿を吸収しやすくし、背側においては便の漏出を抑制しやすいパンツ型おむつ1を実現することができる。また、各々の接合領域の配置や長さを変更することによって、防漏壁部50の起立高さを自在に調整することが可能となり、着用対象者の身体の大きさや性別に応じて、よりフィット性を高めることができる。
なお、防漏壁部50の実際の起立高さは、上下方向(前後方向)の位置によって異なっている。例えば図4で、第3接合領域57が起立起点(第1起立起点)となる領域(第1位置)における防漏壁部50の起立可能高さは、実際には、上下方向の上側の領域で低くなり、上下方向の下側の領域で高くなることが考えられる。上下方向の上側領域では、前側第2接合領域56fによって防漏壁部50が起立不能に固定されているため(図5参照)、該前側第2接合領域56fの影響により、当該領域における防漏壁部50の起立高さは、起立可能な最大の高さである第1起立高さH57よりも低くなる。一方、上下方向の下側領域では前側第2接合領域56fの影響を受け難く、防漏壁部50は起立可能な最大の高さである第1起立高さH57まで起立しやすくなる。すなわち、上下方向の下側ほど、防漏壁部50の実際の起立高さが高くなる。
同様に、図4で、第1接合領域55が起立起点(第2起立起点)となる領域(第2位置)における防漏壁部50の実際の起立可能高さは、上下方向の上側の第3接合領域57に近い領域では低く、上下方向の下側で第3接合領域57から遠い領域ほど高くなる。
このような防漏壁部50の起立高さの変動については、以下のように説明できる。すなわち、前側第2接合領域56fの左右方向内側かつ上下方向の下端の点(図4の点P)と、第3接合領域57の左右方向内側かつ上下方向の下端の点(図4の点Q)とを結ぶ直線をSL(図4では破線で示されている)とすると、防漏壁部50は、直線SLよりも左右方向の内側の領域において起立しやすくなる。直線SLよりも左右方向の内側の領域では、防漏壁部50が、第2接合領域56及び第3接合領域57による影響を受け難いためである。したがって、左右方向において図4の直線SLと防漏壁部50の内側端50isとの間の距離H50Xを、防漏壁部50の実際の起立高さと考えることができる。
そして、防漏壁部50の実際の起立高さH50Xは、上下方向の上側から下側に向かって徐々に大きくなり、直線SLと第1接合領域55の左右方向内側端55isとの交点(図4の点R)において最大となる。当該点Rは、図4から明らかなように、吸収性本体10の下端(FL)よりも前後方向の後側(吸収性本体10の長手方向の中央よりも後側)に位置している。したがって、図8で説明したように、防漏壁部50が最も高く起立する部分は、前後方向の後側になることが明らかとなる。なお、おむつ1において、実際に防漏壁部50が最も高く起立する部分(第2起立高さH57となる部分)は、点Rを含んで上下方向に所定の長さを有する領域であり、点Rにおいて局所的に防漏壁部50が高く起立するとは限らない。
また、直線SLと第1接合領域55の左右方向内側端55isとの交点Rは、上下方向において、後側ベルト部30の下端30edよりも下側(図4において後側ベルト部30の下端30edよりも長手方向の前側)に位置している。したがって、防漏壁部50は、上下方向において、吸収性本体10の下端位置FLと、後側ベルト部30の下端30edとの間で最も高く起立する。これにより、おむつ1の着用時において、着用者の排泄口(肛門)付近で防漏壁部50を最も高く起立させることが可能となり、排泄物(便)を保持しやすくなる。
なお、図4~図7に示されるように、おむつ1では、左右方向において、防漏壁部50の外側端部が吸収性コア11Aよりも外側に配置され、第1接合領域55によってサイドフラップSFの肌側面に接合されている。このような構成では、例えば、吸収性コア11Aで吸収しきれない程度の尿が排泄された場合、尿がサイドフラップSFに染み出して、着用者に不快感を生じさせるおそれがある。そこで、本実施形態では、左右方向において、吸収性コア11Aの外側かつ第1接合領域55の内側(すなわち、吸収性コア11Aと第1接合領域55との間)に第3接合領域57を配置している。したがって、尿等が吸収性コア11AからサイドフラップSFに移動することが第3接合領域57によって抑制され、着用者に不快感を生じにくくさせることができる。
また、本実施形態のおむつ1では、上下方向において第3接合領域57及び第2接合領域56が設けられる範囲を適当に調整することにより、防漏壁部50の起立高さをコントロールしている。
図4に示されるように、上下方向において、第3接合領域57の下端57edは、後側ベルト部30の下端30edよりも下側に位置している。これにより、おむつ1の着用時に、後側ベルト部30による胴回りの締め付け力が作用していない領域において、防漏壁部50が肌側に起立しやすくなる。すなわち、後側ベルト部30よりも下側の所定の領域において防漏壁部50を起立可能とすることができる。そして、起立した防漏壁部50には、第1接合領域55を起立起点として最大起立可能高さH55が高くなる部分と、第3接合領域57を起立起点として最大起立可能高さH57が低くなる部分とが形成される。したがって、上述のように前後方向の前側においては尿の漏出を、後側の領域においては便の漏出を効果的に抑制することができる。
さらに、第3接合領域57の下端57edは、吸収性本体10の下端(FL)よりも前後方向の前側に位置していることが望ましい。このようにすれば、第1接合領域55を起立起点として防漏壁部50の最大起立可能高さがH55となる領域が広くなる。すなわち、おむつ1の着用時に防漏壁部50が高く起立する領域を大きくすることができる。これにより、便を貯留可能な空間(容積)が広くなり、吸収性本体10の外側に便が漏出することをより抑制しやすくなる。
また、上下方向において、第3接合領域57の上端57euは、前側ベルト部20の下端20edよりも上側に位置している。これにより、おむつ1の腹側(前側)において、前側ベルト部20による胴回りの締め付け力が作用していない領域の広い範囲に亘って、第3接合領域57を起立起点として防漏壁部50を肌側に起立させることができる。すなわち、起立高さを制限しつつ防漏壁部50を起立させることができる範囲を広くすることができる。これにより、おむつ1の前側で尿の横漏れ等を効果的に抑制することができる。
そして、上下方向において、第3接合領域57の上端57euは、前側第2接合領域56fの下端56fedよりも上側に位置している。これにより、前側第2接合領域56fの下端56fedと、第3接合領域57の下端57edとの間で、第3接合領域57を起立起点として防漏壁部50を肌側に起立させることができる領域を最大限広くすることができる。すなわち、おむつ1の腹側(前側)において、防漏壁部50の起立高さが高くなりすぎないようにしつつ、より広い範囲で防漏壁部50を起立させることが可能となり、尿の横漏れ等をより効果的に抑制することができる。
さらに、上下方向において、第3接合領域57の上端57euは、前側第2接合領域56fの上端56feuよりも下側に位置している。上下方向において第3接合領域57と前側第2接合領域56fとが重複している領域では、第2接合領域56fによって防漏壁部50が起立不能となっている(図5参照)。つまり、当該重複している領域では、防漏壁部50の最大起立可能高さはほぼゼロであり、第3接合領域57は防漏壁部50の起立高さを調整する機能を発揮していない。そこで、上下方向において前側第2接合領域56fと重複して設けられる第3接合領域57の面積をなるべく小さくすることにより、第3接合領域57を形成する接着材の量を低減し、第3接合領域57によって吸収性本体10の肌触りが硬くなる部分の面積を小さくすることができる。これにより、防漏壁部50の機能を損なうことなくコストを削減することが可能となり、また、おむつ1の肌触りを良好なものとすることができる。
また、上下方向において、第3接合領域57の下端57edは、吸収体11(吸収性コア11A)のくびれ部11ACのくびれ開始位置(図4の点S)よりも上側に位置している。すなわち、第3接合領域57の下端57edは、くびれ部11ACよりも上側に位置している。このような構成とすることで、図4のように、第3接合領域57と吸収性コア11Aとの左右方向における距離を近くすることができる。吸収体11(吸収性コア11A)は、液体吸収性繊維等の液体吸収性素材が積層されることにより、他の部位(例えば防漏壁部50)と比較して剛性が高くなっている。したがって、第3接合領域57と吸収性コア11Aとの距離が近くなることにより、第3接合領域57に歪や変形が生じ難くなる。これにより、防漏壁部50が第3接合領域57を起立起点として安定して起立しやすくなる。
また、上下方向において、第3接合領域57の長さは、第2接合領域56の長さよりも長くなっている。第2接合領域56の長さを短くすることにより、上下方向において防漏壁部50が起立可能な範囲を広くすることができる。そして、第3接合領域57の長さを第2接合領域56の長さよりも長くすることにより、該第3接合領域57を起立起点として防漏壁部50の起立可能高さを抑制する(図4で、H57の高さをH55よりも低くする)範囲を広くすることができる。これにより、おむつ1全体として、排泄物の漏出を抑制しやすくなる。また、防漏壁部50の起立高さが適当に調整されるので、着用時におけるフィット性を向上させることができる。
<防漏壁部50の変形例>
(第1変形例)
おむつ1の防漏壁部50は以下のように変形することもできる。図9A~図9Cは、防漏壁部50の第1変形例について説明する図である。同図9A~図9Cは、第1変形例における吸収性本体10の概略断面図を示しており、それぞれ図5~図7に対応する状態について表した図である。
第1変形例の防漏壁部50は、防漏シート51の左右方向の外側端部が左右方向の内側に折り返されて吸収体11の下側(非肌側)に配置されている。そして、第1接合領域55が、吸収体11とバックシート13(サイドフラップSF)との厚さ方向の間に設けられている。なお、接合領域55~57の上下方向における配置は、それぞれ上述の実施形態と同様である(図3参照)。また、おむつ1のその他の構成についても、上述の実施形態と同様である。
このような構成であっても、防漏壁部50の起立高さを適当に調整することが可能である。先ず、上下方向において第2接合領域56が設けられている領域では防漏壁部50が起立不能に固定される(図9A参照)。そして、前後方向(上下方向)において第2接合領域56が設けられておらず、第3接合領域57が設けられている領域(第1位置)では、防漏壁部50が第3接合領域57を起立起点(第1起立起点)として肌側に起立可能となる(図9B参照)。このとき、防漏壁部50は第1起立高さH57まで起立可能となる。そして、前後方向において第1領域よりも後側の第2領域では、左右方向において吸収体11の両側の端11esに沿って防漏壁部50が肌側に起立可能となる。すなわち、吸収体11の左右方向の外側端11esを起立起点(第2起立起点)として防漏壁部50が肌側に起立可能となる(図9C参照)。このとき、防漏壁部50は第2起立高さH55まで起立可能となる。なお、厳密には、防漏壁部50の第2起立起点と、吸収体11の端11esとは左右方向において多少の位置ずれが生じる場合があるが(図9C参照)、ここでは、位置ずれは生じないものとする。
そして、図9A~図9Cに示されるように、防漏壁部50の第1起立起点たる第3接合領域57は、第2起立起点たる吸収体11の端11esよりも内側に位置している。これにより、前後方向の前側の第1位置における防漏壁部50の起立可能高さ(第1起立高さH57)が、第1位置よりも後側の第2位置における防漏壁部50の起立可能高さ(第2起立高さH55)よりも低くなる。したがって、第1変形例においても、腹側においては尿を吸収しやすくし、背側においては便の漏出を抑制しやすくすることができる。
また、第1変形例では、防漏シート51の左右方向の外側端部が吸収性コア11Aよりも非肌側に巻き込まれ、該外側端部の少なくとも一部が、左右方向において、吸収性コア11Aと重複する位置に配置されている(図9A~図9C参照)。そして、吸収性コア11Aよりも肌側では、左右方向において、第3接合領域57の一部が吸収性コア11Aと重複する位置に配置されている(図9A参照)。すなわち、防漏壁部50によって吸収性コア11Aの左右方向の両側が覆われる構成となっている。このような構成により、例えば、吸収性コア11Aが吸収しきれない程度の尿が排泄された場合であっても、尿等が吸収性コア11AからサイドフラップSFに移動することが抑制される。したがって、サイドフラップSFが濡れ難く、着用者に不快感を生じにくくさせることができる。
(第2変形例)
また、第2変形例として、上下方向において、前側第2接合領域56fの長さが、後側第2接合領域56bの長さよりも短くなるようにしても良い。例えば、図4の上下方向において、前側第2接合領域56fの長さが短くなり、下端56fedの位置(図4の点P)が上側(長手方向の前側)にシフトすると、上下方向に対する直線SLのなす角度が鋭角となり、直線SLと第1接合領域55の左右方向内側端55isとの交点(図4の点R)が上下方向の下側(長手方向の後側)にシフトする。すなわち、防漏壁部50が最も高く起立する位置がより後側になる。
この場合、着用者(乳幼児)におむつ1を着用させる動作において、着用者が脚回り開口部LHに脚を通す際に、起立した防漏壁部50に着用者の脚が引っかかり難くなる。したがって、第2変形例によれば、おむつ1をより着用しやすくすることができる。これにより、前側(腹側)及び後側(背側)において排泄物の漏出を抑制しつつ、着用しやすいおむつ1を実現することができる。
(第3変形例)
また、第3変形例では、第3接合領57が吸収性本体10の後側上端部にも設けられている。図10は、第3変形例の接合領域について説明する概略平面図である。第3変形例の防漏壁部50は、第1接合領域55及び第2接合領域56に加えて、吸収性本体10の前側上端部に配置された前側第3接合領域57fと、吸収性本体10の後側上端部に配置された後側第3接合領域57bとによって吸収性本体に接合されている。
前側第3接合領域57fは、上述した第3接合領域57とほぼ同一の構成を有し、防漏壁部50の第1起立起点となる接合領域である。但し、本変形例では、前側第3接合領域57fの上端57feuが、吸収性本体10の前側上端10efまで延びている。
後側第3接合領域57bは、左右方向において前側第3接合領域57fと同じ位置に配置されている。また、上下方向において、後側第3接合領域57bの上端57beuは吸収性本体10の後側上端10ebまで延びており、後側第3接合領域57bの下端57bedは後側第2接合領域56bの下端56bedよりも上側に位置している。上述したように、後側第2接合領域56bが形成されている領域では防漏壁部50が起立不能に固定されていることから、上下方向において後側第2接合領域56bと重複している後側第3接合領域57bは防漏壁部50の起立基部にはならない。すなわち、後側第3接合領域57bは、防漏壁部50の起立動作には影響しない。
一方、第3変形例では、第3接合領域57a,57bが、上下方向において吸収性本体10の上端まで設けられていることにより、尿等の漏出を抑制しやすくなっている。例えば、図3の例では、吸収性本体10の後側上端において、第1接合領域55と第2接合領域56との左右方向の間には接合領域が設けられておらず隙間が形成されているため、当該隙間を通過して排泄物が吸収性本体10の外側に漏出してしまうおそれがある。特に、着用対象者である乳幼児は仰向けで寝た姿勢をとっている機会が多いため、排泄物が吸収性本体10の背側上端部を通過して外側に漏出しやすい。これに対して、第3変形例では、第3接合領域56f,57bによって、第1接合領域55と第2接合領域56との間の隙間が塞がれ、かつ、吸収性本体10の上端10ef,10ebが接合されている。したがって、排泄物が、当該隙間を通過して吸収性本体の上端から外側に漏出してしまうことを抑制しやすくなる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
上述の実施形態では、前側ベルト部20の上端部に伸縮性シート24が配置されていたが、このような構成に限られない。例えば、上下方向における前側ベルト部20の何れの位置に伸縮性シート24を配置しても良い。また、後側ベルト部30が伸縮性シートを有し、前側ベルト部20が伸縮性シートを有していなくても良いし、前側ベルト部20と後側ベルト部30が共に伸縮性シート24を有していても良い。また、前側ベルト部20及び後側ベルト部30のいずれにも伸縮シート24が設けられていなくても良いし、伸縮シート24の代わりに糸状弾性部材23,24に相当する糸ゴム等の弾性部材が設けられていても良い。
また、上記の実施形態では、前側ベルト部20と後側ベルト部30が分離されて別部材であるおむつを例示したが、前側ベルト部20と後側ベルト部30の間に股下部が設けられ、前側ベルト部20と後側ベルト部30が連続した一部材であっても良い。
1 おむつ(パンツ型吸収性物品)、2 接合領域、
10 吸収性本体、10es 端(左右方向)、
10ef 前側上端、10eb 後側上端、
11 吸収体、11es 端(左右方向)、
11A 吸収性コア、11AC くびれ部、11B コアラップシート、
12 トップシート、13 バックシート、
13a バックフィルム、13b 外装シート、13bf 延出部、
17 脚回り弾性部材、
20 前側ベルト部(腹側胴回り部)、30ed 下端、
21 内層シート、22 外層シート、23 糸状弾性部材、24 伸縮性シート、
30 後側ベルト部(背側胴回り部)、30ed 下端、
31 内層シート、32 外層シート、33 糸状弾性部材、
50 防漏壁部、50is 内側端、51os 外側端、
51 防漏壁シート、52 防漏壁弾性部材、
55 第1接合領域、55is 内側端(第2起立起点)、
56 第2接合領域、
56f 前側第2接合領域、56feu 上端、56fed 下端、
56b 後側第2接合領域、
57 第3接合領域、57is 内側端(第1起立起点)、57eu 上端、
57ed 下端、
57f 前側第3接合領域、57feu 上端、
57b 後側第3接合領域、57beu 上端、57bed 下端、
BH 胴回り開口部、
LH 脚回り開口部、
FL 所定位置、
SF サイドフラップ、
H50X 高さ、H55 高さ(第2起立高さ)、H57 高さ(第1起立高さ)

Claims (12)

  1. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    吸収体と、前記吸収体の前記左右方向の両側に設けられ、肌側に起立可能な一対の防漏壁部と、
    を有するパンツ型吸収性物品であって、
    少なくとも前記前後方向の中央よりも前側の第1位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第1起立起点は、
    前記第1位置よりも前記前後方向の後側の第2位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第2起立起点よりも、前記左右方向の内側に位置しており、
    前記吸収体を備えた吸収性本体を有し、
    前記防漏壁部は、
    前記左右方向の外側端部において前記上下方向に沿って設けられた第1接合領域と、
    前記吸収性本体の前側上端部及び後側上端部、かつ、前記左右方向において前記第1接合領域よりも内側に設けられ、前記防漏壁部を起立不能に固定する第2接合領域と、
    前記左右方向において前記第1接合領域と前記第2接合領域との間に設けられた第3接合領域と、
    によって、前記吸収性本体に接合されており、
    前記上下方向において、前記第3接合領域は、前記吸収性本体の前記前側上端部に設けられた前記第2接合領域の下端と前記吸収性本体の下端との間の、少なくとも一部に設けられており、
    前側ベルト部と、後側ベルト部とを有し、
    前記上下方向において、前記第3接合領域の下端が、前記後側ベルト部の下端よりも下側に位置しており、
    前記前後方向において、前記第3接合領域の下端が、前記吸収性本体の下端よりも前側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  2. 請求項1に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記第1位置は、前記上下方向において、前記第3接合領域と重複する位置である、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  3. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    吸収体と、前記吸収体の前記左右方向の両側に設けられ、肌側に起立可能な一対の防漏壁部と、
    を有するパンツ型吸収性物品であって、
    少なくとも前記前後方向の中央よりも前側の第1位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第1起立起点は、
    前記第1位置よりも前記前後方向の後側の第2位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第2起立起点よりも、前記左右方向の内側に位置しており、
    前記吸収体を備えた吸収性本体を有し、
    前記防漏壁部は、
    前記左右方向の外側端部において前記上下方向に沿って設けられた第1接合領域と、
    前記吸収性本体の前側上端部及び後側上端部、かつ、前記左右方向において前記第1接合領域よりも内側に設けられ、前記防漏壁部を起立不能に固定する第2接合領域と、
    前記左右方向において前記第1接合領域と前記第2接合領域との間に設けられた第3接合領域と、
    によって、前記吸収性本体に接合されており、
    前記上下方向において、前記第3接合領域は、前記吸収性本体の前記前側上端部に設けられた前記第2接合領域の下端と前記吸収性本体の下端との間の、少なくとも一部に設けられており、
    前側ベルト部と、後側ベルト部とを有し、
    前記上下方向において、前記第3接合領域の上端が、前記前側ベルト部の下端よりも上側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  4. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    吸収体と、前記吸収体の前記左右方向の両側に設けられ、肌側に起立可能な一対の防漏壁部と、
    を有するパンツ型吸収性物品であって、
    少なくとも前記前後方向の中央よりも前側の第1位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第1起立起点は、
    前記第1位置よりも前記前後方向の後側の第2位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第2起立起点よりも、前記左右方向の内側に位置しており、
    前記吸収体を備えた吸収性本体を有し、
    前記防漏壁部は、
    前記左右方向の外側端部において前記上下方向に沿って設けられた第1接合領域と、
    前記吸収性本体の前側上端部及び後側上端部、かつ、前記左右方向において前記第1接合領域よりも内側に設けられ、前記防漏壁部を起立不能に固定する第2接合領域と、
    前記左右方向において前記第1接合領域と前記第2接合領域との間に設けられた第3接合領域と、
    によって、前記吸収性本体に接合されており、
    前記上下方向において、前記第3接合領域は、前記吸収性本体の前記前側上端部に設けられた前記第2接合領域の下端と前記吸収性本体の下端との間の、少なくとも一部に設けられており、
    前記上下方向において、前記第3接合領域の上端が、前記吸収性本体の前記前側上端部に配置されている前記第2接合領域の下端よりも上側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  5. 請求項4に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記上下方向において、前記第3接合領域の上端が、前記吸収性本体の前記前側上端部に配置されている前記第2接合領域の上端よりも下側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  6. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    吸収体と、前記吸収体の前記左右方向の両側に設けられ、肌側に起立可能な一対の防漏壁部と、
    を有するパンツ型吸収性物品であって、
    少なくとも前記前後方向の中央よりも前側の第1位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第1起立起点は、
    前記第1位置よりも前記前後方向の後側の第2位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第2起立起点よりも、前記左右方向の内側に位置しており、
    前記吸収体を備えた吸収性本体を有し、
    前記防漏壁部は、
    前記左右方向の外側端部において前記上下方向に沿って設けられた第1接合領域と、
    前記吸収性本体の前側上端部及び後側上端部、かつ、前記左右方向において前記第1接合領域よりも内側に設けられ、前記防漏壁部を起立不能に固定する第2接合領域と、
    前記左右方向において前記第1接合領域と前記第2接合領域との間に設けられた第3接合領域と、
    によって、前記吸収性本体に接合されており、
    前記上下方向において、前記第3接合領域は、前記吸収性本体の前記前側上端部に設けられた前記第2接合領域の下端と前記吸収性本体の下端との間の、少なくとも一部に設けられており、
    前記吸収性本体は、液吸収性の吸収性コアを有し、
    前記吸収性コアは、前記吸収性コアの長手方向の両端部の間に、前記左右方向における長さが短くなったくびれ部を有しており、
    前記上下方向において、前記第3接合領域の上端が、前記吸収性コアの前記くびれ部よりも上側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記上下方向において、前記第3接合領域の長さは、前記第2接合領域の長さよりも長い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は、液吸収性の吸収性コアを有し、
    左右方向において、
    前記防漏壁部を構成する防漏壁シートの外側端部は、前記吸収性コアよりも外側に配置されており、
    前記第3接合領域は、前記吸収性コアと前記第1接合領域との間に設けられている、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記吸収性本体を伸長させた状態で、前記吸収性本体の前記前側上端部に配置されている前記第2接合領域の前記上下方向における下端かつ前記左右方向における内側端と、前記第3接合領域の前記上下方向における下端かつ前記左右方向における内側端とを結んで延長した直線と、前記第1接合領域との交点が、
    前記前後方向において、前記吸収性本体の下端よりも後側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前側ベルト部と、後側ベルト部とを有し、
    前記吸収性本体を伸長させた状態で、前記吸収性本体の前記前側上端部に配置されている前記第2接合領域の前記上下方向における下端かつ前記左右方向における内側端と、前記第3接合領域の前記上下方向における下端かつ前記左右方向における内側端とを結んで延長した直線と、前記第1接合領域との交点が、
    前記上下方向において、前記後側ベルト部の下端よりも下側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記上下方向において、前記吸収性本体の前記前側上端部に配置されている前記第2接合領域の長さが、前記吸収性本体の後側上端部に配置されている前記第2接合領域の長さよりも短い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  12. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    吸収体と、前記吸収体の前記左右方向の両側に設けられ、肌側に起立可能な一対の防漏壁部と、
    を有するパンツ型吸収性物品であって、
    少なくとも前記前後方向の中央よりも前側の第1位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第1起立起点は、
    前記第1位置よりも前記前後方向の後側の第2位置において、前記防漏壁部が起立する起点となる第2起立起点よりも、前記左右方向の内側に位置しており、
    前記吸収体を備えた吸収性本体を有し、
    前記防漏壁部は、
    前記左右方向の外側端部において前記上下方向に沿って設けられた第1接合領域と、
    前記吸収性本体の前側上端部及び後側上端部、かつ、前記左右方向において前記第1接合領域よりも内側に設けられ、前記防漏壁部を起立不能に固定する第2接合領域と、
    前記左右方向において前記第1接合領域と前記第2接合領域との間に設けられた第3接合領域と、
    によって、前記吸収性本体に接合されており、
    前記上下方向において、前記第3接合領域は、前記吸収性本体の前記前側上端部に設けられた前記第2接合領域の下端と前記吸収性本体の下端との間の、少なくとも一部に設けられており、
    前記第3接合領域は、前記吸収性本体の前側上端部に配置された前側第3接合領域と、前記吸収性本体の後側上端部に配置された後側第3接合領域とを有し、
    前記上下方向において、
    前記前側第3接合領域の上端は、前記吸収性本体の前側上端まで延びており、
    前記後側第3接合領域の上端は、前記吸収性本体の後側上端まで延びている、
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
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