JP6446353B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、吸収性物品に関する。
吸収性物品として、例えば特許文献1のように、透液性表面シートと不透液性裏面シートの間に液吸収体が封入されたおむつ本体と、弾性体を有するウェストベルトとを備え、おむつ本体の幅方向中心側より両側脚回り部に向かって傾斜状に、ウェストベルトの長手方向の両端部をおむつ本体の長手方向の両端部に結合した使い捨ておむつが知られている。この使い捨ておむつでは、透液性表面シートの幅方向の両側に、不透液性袋シートの互いに対向する内側縁を開口した袋部を形成し、排泄物の横漏れを抑制している。
特開平9−290003号公報
上記の使い捨ておむつでは、ウェストベルトの弾性体と袋部の弾性体とが傾斜状の結合部にて対向し、一連に作用する。そのため、おむつの装着時にウェストベルトが斜め上に引き上げられると、ウェストベルトの他の部位よりも傾斜状の結合部に力が集中するため、袋部も連動して斜め上に引っ張られやすくなる。その結果、袋部が横方向の外側に広がって倒れたり、結合部付近の袋部が不要に立ち上がって着用者の体との間に隙間が生じたりしてしまう。そうすると、袋部を適切に着用者に密着させることができず、袋部で排泄物を堰き止めることができない。また、おむつの装着中も、着用者の胴回りの動き、つまりウェストベルトの動きに袋部が連動し、隙間が生じてしまう。このように、袋部(防漏壁部)による排泄物の漏れ抑制の効果が十分に得られないという問題が生じている。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、防漏壁部が適切に作用し、排泄物の漏れを抑制する吸収性物品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、縦方向と横方向と前後方向とを有するとともに、前記縦方向に沿った吸収性本体と、前記横方向に沿った伸縮性のベルト部と、一対の脚回り開口部と、を有する吸収性物品であって、
前記吸収性本体は液体を吸収する吸収性コアを有し、
前記吸収性本体の前記横方向の両側部には、前記吸収性本体の肌側面から起立する一対の防漏壁部が設けられ、
前記縦方向の上方側から前記一対の脚回り開口部のそれぞれに向かって前記横方向の外側に傾斜し、少なくとも前記吸収性本体と前記ベルト部と前記防漏壁部とを接合する一対の接合部が、前記前後方向の前側及び後側にそれぞれ設けられ、
前記一対の防漏壁部それぞれの前記縦方向の上端部を、前記吸収性本体の肌側面に向かって伏した状態で固定する一対の固定部が、前記前側及び前記後側にそれぞれ設けられ、
前記縦方向及び前記横方向において、前記固定部の少なくとも一部が、前記吸収性コアと当該吸収性コアの厚さ方向に重なり、
前記縦方向において、前記固定部の下端が、前記接合部の下端よりも下方側に位置することを特徴とする吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、防漏壁部が適切に作用し、排泄物の漏れを抑制する吸収性物品を提供することができる。
おむつの外観を示す概略斜視図である。 図2Aは吸収性本体及びベルト部の長手方向を揃えて伸長させた状態のおむつの平面図であり、図2Bは図2Aの状態のおむつの断面図である。 図3Aは製造途中の展開状態のおむつの平面図であり、図3Bは図3Aの状態のおむつの断面図である。 おむつの製造方法の説明図である。 おむつの製造方法の説明図である。 おむつの製造方法の説明図である。 おむつの製造方法の説明図である。 おむつの製造方法の説明図である。 防漏壁部の固定部と脚回り弾性シートの説明図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
縦方向と横方向と前後方向とを有するとともに、前記縦方向に沿った吸収性本体と、前記横方向に沿った伸縮性のベルト部と、一対の脚回り開口部と、を有する吸収性物品であって、前記吸収性本体は液体を吸収する吸収性コアを有し、前記吸収性本体の前記横方向の両側部には、前記吸収性本体の肌側面から起立する一対の防漏壁部が設けられ、前記縦方向の上方側から前記一対の脚回り開口部のそれぞれに向かって前記横方向の外側に傾斜し、少なくとも前記吸収性本体と前記ベルト部と前記防漏壁部とを接合する一対の接合部が、前記前後方向の前側及び後側にそれぞれ設けられ、前記一対の防漏壁部それぞれの前記縦方向の上端部を、前記吸収性本体の肌側面に向かって伏した状態で固定する一対の固定部が、前記前側及び前記後側にそれぞれ設けられ、前記縦方向及び前記横方向において、前記固定部の少なくとも一部が、前記吸収性コアと当該厚さ方向に重なることを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、防漏壁部がベルト部からの力を受け難く独立して作用できる。例えば装着時に斜め上に引き上げられるベルト部に防漏壁部が連動して防漏壁部が倒れたり不要に立ち上がったりすることを抑えられ、防漏壁部を適切に着用者に密着させることができる。また、装着中も着用者の胴回りの動き、つまりベルト部の動きに防漏壁部が連動し難く、適切な密着状態を維持できる。よって、排泄物の漏れを抑制できる。また、吸収性コアは剛性が高く、ベルト部の動きの影響を受け難い。よって、固定部と吸収性コアとを重ねることで、より確実に、防漏壁部を適切に作用させ、排泄物の漏れを抑制できる。
かかる吸収性物品であって、前記縦方向において、前記固定部の下端が、前記接合部の下端よりも下方側に位置することを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、接合部にはベルト部の伸長による力が強く掛かるため、接合部の下端よりも下方の位置まで防漏壁部を固定することで、ベルト部と防漏壁部との連動をより確実に抑えられる。また、一対の接合部間において防漏壁部の立ち上がりによる皺の発生を防止でき、ベルト部の伸縮により一対の接合部間に生じる皺が助長されてしまうことを防止できる。
かかる吸収性物品であって、前記縦方向において、前記固定部の上端が、前記吸収性コアの上端よりも上方側に位置することを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、接合部にはベルト部の伸長による力が強く掛かるため、より上方の位置まで防漏壁部を固定することで、ベルト部と防漏壁部との連動をより確実に抑えられる。また、吸収性コアよりも上方まで防漏壁部を固定することで、吸収性コアよりも上方のシートから成る領域の剛性が高まり、一対の接合部間に生じる皺の発生を抑制できる。
かかる吸収性物品であって、前記縦方向において、前記固定部の上端が、前記接合部に達していることを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、より上方の位置まで防漏壁部を固定することで、ベルト部と防漏壁部との連動をより確実に抑えられ、また、一対の接合部間に生じる皺の発生を抑制できる。
かかる吸収性物品であって、前記固定部の前記横方向の内側端は、前記防漏壁部の前記横方向の内側端よりも、前記横方向の外側に位置することを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、縦方向の下方側に向かって、防漏壁部が固定されている部位から固定されていない部位にかけて、防漏壁部を滑らかに起立させることができる。よって、防漏壁部が起立し易くなるため、防漏壁部を適切に作用させ、排泄物の漏れを抑制できる。
かかる吸収性物品であって、前記防漏壁部は、その長手方向に伸縮可能な糸状弾性部材と、防漏壁部用シートとを有し、前記防漏壁部用シートのうち前記横方向における起立する側の部位は、前記吸収性本体の肌側面にて前記横方向の外側に肌側に折り返されて、下層部と上層部とを有し、前記上層部に前記糸状弾性部材が設けられ、前記固定部は、前記吸収性本体の肌側面に向かって前記下層部を伏した状態で固定する第1固定部と、前記下層部に向かって前記上層部を伏した状態で固定する第2固定部とを有することを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、防漏壁部がベルト部から独立して作用でき、防漏壁部を適切に作用させ、排泄物の漏れを抑制できる。
かかる吸収性物品であって、前記防漏壁部は、その長手方向に伸縮可能な糸状弾性部材と、防漏壁部用シートとを有し、前記縦方向において、前記糸状弾性部材における伸縮性を発現する部位が、前記接合部に達していないことを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、ベルト部と防漏壁部との連動をより確実に抑えることができ、防漏壁部がベルト部から独立して作用できる。
かかる吸収性物品であって、前記吸収性本体の前記横方向の両外側に、前記縦方向に沿った一対のレッグギャザー部が設けられ、前記脚回り開口部の周縁に沿ったシート状弾性部材が、前記ベルト部及び前記レッグギャザー部に設けられていることを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、着用者の股間部では肌側に起立する防漏壁部を線状に着用者の体に密着させつつ、シート状弾性部材を着用者の脚回りに面で密着させて脚回り開口部の周縁部を脚の動きに追従させることができる。よって、排泄物の漏れを二重に抑制できる。
かかる吸収性物品であって、前記シート状弾性部材の前記横方向の長さは、前記縦方向の下方側に比べて上方側の方が長いことを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、縦方向の下方側の部位、すなわち着用者の股間部に当たる部位では、着用者に面で密着するシート状弾性部材で防漏壁部を支持しつつ、シート状弾性部材の幅を狭くすることで、太腿に挟み込まれる股間部でも、シート状弾性部材のもたつきを抑えられる。一方、縦方向の上方側の部位は体に窪みが生じ易い着用者の鼠蹊部に当たるため、幅の広いシート状弾性部材をしっかりと着用者に密着させることで、隙間が生じ難く、排泄物の漏れを抑制できる。
かかる吸収性物品であって、前記吸収性本体は、前記吸収性コアがコアラップシートで被覆された吸収体を有し、前記防漏壁部は、その長手方向に伸縮可能な糸状弾性部材と、防漏壁部用シートとを有し、前記防漏壁部用シートは、前記吸収体の前記横方向の側端において、前記吸収性本体の肌側面に折り返されるとともに、前記吸収体の非肌側面にも折り返され、前記防漏壁部用シートのうち前記吸収体の非肌側面に折り返された部位が、前記防漏壁部の長手方向に沿って、前記吸収体の非肌側面に固定されていることを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、防漏壁部用シートのうち吸収体の非肌側面に折り返された部位、すなわち防漏壁部の起立支点となる部位を、剛性の高い吸収体に固定することで、防漏壁部が着用者の脚の動きに連動し難くなる。よって、防漏壁部の適切な密着状態を維持でき、排泄物の漏れを抑制できる。
吸収性物品としてパンツ型の使い捨ておむつ(以下、おむつ)を例に挙げて実施形態を説明する。
===おむつ1の基本構成===
図1はおむつ1の外観を示す概略斜視図である。図2Aは吸収性本体2及びベルト部4の長手方向を揃えて伸長させた状態のおむつ1の平面図であり、図2Bは図2Aの状態のおむつ1の断面図である。図3Aは製造途中の展開状態のおむつ1の平面図であり、図3Bは図3Aの状態のおむつ1の断面図である。
おむつ1は、着用時に図1に示すようなパンツ型の形状となる。パンツ型状態において、おむつ1は互いに直交する「縦方向」と「横方向」と「前後方向」とを有する。なお、縦方向のうち着用者の胴回り側を上側(上方)とし、着用者の股下側を下側(下方)とする。また、前後方向のうち着用者の腹側を前側(前方)とし、着用者の背側を後側(後方)とする。
おむつ1は、縦方向に沿った吸収性本体2、一対のレッグギャザー部3、及び一対の防路壁部20と、横方向に沿った一対のベルト部4と、一つの胴回り開口部WHと、一対の脚回り開口部LHとを有する。パンツ型状態のおむつ1(図1)において、前方の上方に吸収性本体2の長手方向の一端部が位置し、着用者の股下を介して後方の上方に吸収性本体2の長手方向の他端部が位置する。一対のレッグギャザー部3は吸収性本体2の横方向の両外側に設けられている。
なお、図2Aに示す平面状態のおむつ1では、吸収性本体2と一対のレッグギャザー部3と一対のベルト部4の各長手方向が揃い、吸収性本体2及び一対のレッグギャザー部3の肌側面に一対のベルト部4が重なるとともに、一対のレッグギャザー部3及び一対のベルト部4が長手方向に伸長している。平面状態のおむつ1において、一対のベルト部4の各横方向の内側端4bを横方向の外側に開き、一対のベルト部4をそれぞれその長手方向の中央部で二つ折りしつつ、吸収性本体2及び一対のレッグギャザー部3をそれぞれその長手方向の中央部で二つ折りすることで、パンツ型状態のおむつ1(図1)になる。
吸収性本体2では図2Bに示すように、その厚さ方向の肌側(着用者に接触する側)から順に、液透過性シート5(例えば不織布等)と、吸収体6と、液不透過性シート7(例えばポリエチレン(PE)フィルムやポリプロピレン(PP)フィルム等)と、外装シート8(例えば不織布等)とが重なっている。
吸収体6は、液体を吸収する吸収性コア61と、吸収性コア61の外周面を被覆するコアラップシート62とを備えている。吸収性コア61は、液体吸収性素材が所定の形状に成形されたものであり、この実施形態では長手方向の両端が湾曲した略長方形状をしている。液体吸収性素材としては、パルプ繊維等の液体吸収性繊維や、高吸収性ポリマー(所謂SAP)等の液体吸収性粒状物を例示できる。コアラップシート62としては、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性シートを例示できる。なお、吸収性コア61がコアラップシート62に被覆されていなくてもよい。
レッグギャザー部3及びベルト部4は伸縮性を有する。詳しくはレッグギャザー部3には、縦方向に伸縮可能な複数の糸状弾性部材3a(例えば糸ゴム等)が横方向に並んで配置されている。ベルト部4には、横方向に伸縮可能な複数の糸状弾性部材4a(例えば糸ゴム等)が縦方向に並んで配置されている。また、脚回り開口部LHに沿って脚回り弾性シート9が設けられている。よって、おむつ1は着用者の胴回りや脚回りにフィットする。なお、脚回り弾性シート9としては、ポリウレタン系エラストマー等の略弾性を示すエラストマー繊維とポリオレフィン系樹脂等の略非弾性を示す熱可塑性樹脂繊維とを有した不織布に対して所謂ギア延伸加工を施して伸縮性が発現した不織布を例示できるが、これに限らない。
一対の防漏壁部20は、吸収性本体2の横方向の両側部に設けられており、詳しくは、一対のレッグギャザー部3よりも横方向の内側であり、吸収体6の横方向の両側部に設けられている。防漏壁部20は、その長手方向に伸縮可能な糸状弾性部材21と、防漏壁部用シート22とを有する。糸状弾性部材21は伸長状態で防漏壁部用シート22に固定され、自然状態のおむつ1では、糸状弾性部材21の収縮により防漏壁部20が吸収性本体2の肌側面、即ち液透過性シート5から着用者側に起立する。糸状弾性部材21としては、糸状のポリウレタン伸縮性繊維や天然ゴム等を例示できる。防漏壁部用シート22としては、疎水性繊維にて形成された不織布やプラスチックフィルム等の不透液性のシートが好ましく、不透液性のスパンボンド不織布やSMS不織布(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド不織布)を例示できる。
おむつ1前方の上端部では、一対の第1接合部51にて、吸収性本体2の横方向の側端と防漏壁部20の上端とレッグギャザー部3の上端が、ベルト部4の長手方向の一端に接合されている。おむつ1後方の上端部では、一対の第2接合部52にて、吸収性本体2の横方向の側端と防漏壁部20の上端とレッグギャザー部3の上端が、ベルト部4の長手方向の他端に接合されている。一対の第1接合部51は縦方向の上方側から(詳しくは胴回り開口部WHの横方向中心から)一対の脚回り開口部LHのそれぞれに向かって横方向の外側に傾斜している。一対の第2接合部52も同様に傾斜している。なお、第1接合部51及び第2接合部52での接合方法としては、例えば、接着剤、ヒートシール、超音波シール、これらの組み合わせ等、公知の接合方法を例示できる。
===おむつ1の製造方法===
図4から図8はおむつ1の製造方法の説明図である。なお、図4A、図5A、図6A、図7Aは製造途中のおむつ1を厚さ方向の肌側から見た平面図であり、図4B、図5B、図6B、図7Bは製造途中のおむつ1の断面図である。本実施形態では図8に示すように、おむつ1の材料がMD方向に搬送されながら複数のおむつ1が連続的に製造されるとするが、図4から図7では単体のおむつ1のみを示す。
防漏壁部20の製造工程では、防漏壁部用シート22の基材23から一対の防漏壁部20が製造される。そのため、まず図4に示すように、防漏壁部用シート22の基材23の横方向の両側部にそれぞれ、3本の糸状弾性部材21が基材23の長手方向に伸長状態で固定される。なお、糸状弾性部材21の数は3本に限らない。また図4及びその他の図面では、伸長状態で固定された糸状弾性部材21の部位、つまり糸状弾性部材21のうち長手方向に伸縮性を発現する部位のみを示す。そして、3本の糸状弾性部材21が配された基材23の横方向の両側部が、横方向の内側に厚さ方向の肌側(上面側)に折り返され、不図示の接着剤で固定される。その後、折り返された両側部の横方向の内側にそれぞれ第1接着剤31が塗布される。第1接着剤31は図4Aに示すように基材23の長手方向の両端部に塗布される。
その後、基材23の横方向の両側部は、図5に示すように、再び横方向の内側に厚さ方向の肌側に折り返される。折り返された基材23の部位が防漏壁部20の上層部24となる。よって、上層部24に糸状弾性部材21が設けられることになる。そして、上層部24よりも厚さ方向の非肌側の基材23の部位が防漏壁部20の下層部25となる。詳しくは図6Bに示すように、上層部24の横方向の内側端から吸収体6の横方向の側端6bまでが下層部25となる。上層部24は基材23の長手方向の両端部において第1接着剤31により下層部25に向かって伏した状態で固定される。そして、基材23は横方向の中央CL1で切断される。切断された横方向右側の基材23の部位が、図6Bに示すように横方向左側の防漏壁部20Aとなり、切断された横方向左側の基材23の部位が、横方向右側の防漏壁部20Bとなる。
一対の防漏壁部20(20A,20B)は横方向に間隔を空けて配置され、各防漏壁部用シート22の非肌側面に第2接着剤32と第3接着剤33とが塗布される。第2接着剤32の横方向の位置は後に合流する吸収体6と厚さ方向に重なる位置であり、第2接着剤32の長手方向の位置は第1接着剤31と同じ位置、即ち防漏壁部用シート22の長手方向の両端部である。第3接着剤33の横方向の位置は吸収体6よりも横方向の外側の位置であり、第3接着剤33は防漏壁部用シート22の長手方向の全域に亘って塗布される。そして、一対の防漏壁部20の非肌側面側から液透過性シート5が合流し、一対の防漏壁部20と液透過性シート5とが第2接着剤32及び第3接着剤33により一体化する。
防漏壁部用シート22の方が液透過性シート5よりも横方向の外側まで延びており、液透過性シート5と防漏壁部用シート22の各非肌側面のうち両シート5,22の境界部分に第4接着剤34が塗布される。第4接着剤34は防漏壁部用シート22の長手方向の全域に亘って塗布される。そして、液透過性シート5の非肌側面側から吸収体6が合流し、液透過性シート5の非肌側面の横方向中央部に塗布された不図示の接着剤により、液透過性シート5と吸収体6とが一体化する。
その後、図7に示すように、液透過性シート5及び防漏壁部用シート22の横方向の両側部はそれぞれ、吸収体6の横方向の側端6bにおいて横方向の内側に非肌側に折り返され、吸収体6の非肌側面に第4接着剤34により固定される。つまり、液透過性シート5と防漏壁部用シート22で吸収体6を巻き込む形状となる。なお、第1接着剤31から第4接着剤34としてはホットメルト接着剤を例示でき、塗布パターンとしては、スパイラルパターンやストライプパターンやべた塗り等、周知の塗布パターンを例示できる。
本実施形態のおむつ1では、一対のレッグギャザー部3及び一対のベルト部4が一対のシート部材10から形成されるとする。シート部材10では、図3Bに示すように、不織布等の二枚のシート11,11が厚さ方向に重ねられ、その間にレッグギャザー部3用の糸状弾性部材3aとベルト部4用の糸状弾性部材4aと脚周り弾性シート9とが長手方向に伸長した状態で固定されている。なお、シート部材10の横方向外側の端部は横方向の内側に2回折り返されているため、着用時に胴回り部分に掛かるストレスが軽減される。このような一対のシート部材10は、防漏壁部20の製造工程とは別の不図示の工程にて製造される。製造された一対のシート部材10は横方向に間隔を空けて配置される。そして、一対のシート部材10の非肌側面側から液不透過性シート7及び外装シート8が合流し、不図示の接着剤により一対のシート部材10と液不透過性シート7と外装シート8とが一体化する。
その後、図8に示すように、液透過性シート5(連続シート)と防漏壁部用シート22(連続シート)で吸収体6(吸収性コア61)を巻き込んだ基材の非肌側面側に、一対のシート部材10(連続シート)と液不透過性シート7(連続シート)と外装シート8(連続シート)が合流し、不図示の接着剤により各部材が一体化する。こうして液透過性シート5、吸収体6、液不透過性シート7、及び外装シート8が積層され、吸収性本体2が形成される。また、一対のシート部材10の横方向内側の端部は図3Bに示すように防路壁部用シート22と液不透過性シート7の間に接合されることになる。なお、図8のMD方向は図2Aの長手方向に対応し、MD方向と直交するCD方向は図2Aの横方向に対応する。そして、シート部材10のうち脚回り弾性シート9が存在する部位に脚回り開口部用の孔LH’が刳り抜かれる。そのため、脚回り開口部LHに沿って全周に亘り脚回り弾性シート9が存在することになる。この時のおむつ1の状態が図3に示す状態である。
その後、シート部材10の横方向外側の端部は、脚回り開口部用の孔LH’を通るMD方向に延びる折り返し線FLにて、横方向の内側に肌側に折り返される。そうして折り返されたシート部材10の部位がベルト部4となり、吸収体6等と横方向に並ぶシート部材10の部位がレッグギャザー部3となる。そして、吸収性本体2とレッグギャザー部3とベルト部4と防漏壁部20とが一対の第1接合51部及び一対の第2接合52部にて接合される。その後、基材がおむつ1の個体ごとに切り離されるとともに、第1接合部51及び第2接合部52に沿って長方形の四隅が切断される。これにより図2Aに示す平面状態のおむつ1が製造される。
===防漏壁部20の固定部40と脚回り弾性シート9===
図9は、防漏壁部20の固定部40と脚回り弾性シート9の説明図であり、図2Aの状態のおむつ1を展開した図である。本実施形態のおむつ1には、パンツ型状態での前側(腹側)及び後側(背側)において、一対の防漏壁部20それぞれの縦方向の上端部を、吸収性本体2の肌側面つまり液透過性シート5の肌側面に向かって伏した状態で固定する一対の固定部40が設けられている。
前述のように、本実施形態の防漏壁部20では、防漏壁部用シート22が、吸収体6の横方向の側端6bにおいて横方向の内側に液透過性シート5の肌側面側に折り返されている。その折り返された部位、つまり防漏壁部用シート22のうちの横方向における起立する側の端部(所謂自由端部)は、更に、液透過性シート5の肌側面において図7Bに示す折り位置P1で横方向の外側に肌側に折り返され、下層部25と上層部24とが形成される。そのため、固定部40は、液透過性シート5の肌側面に向かって下層部25を伏した状態で固定する第1固定部41と、下層部25に向かって上層部24を伏した状態で固定する第2固定部42とを有する。図6Aに示すように、下層部25の長手方向の両端部であり、第2接着剤32が塗布された部位が、第1固定部41となる。また、図5Aに示すように、上層部24の長手方向の両端部であり、第1接着剤31が塗布された部位が、第2固定部42となる。つまり、固定部40とは、第1接着剤31と第2接着剤32のうちの少なくとも一方が塗布された部位である。
なお、製造途中では第1接着剤31及び第2接着剤32は長方形状に塗布されるが、第1接合部51及び第2接合部52の形成後に、製造途中である長方形のおむつの四隅は切断される(図8参照)。そのため、第1固定部41及び第2固定部42は図9に示すように台形形状となる。また、防漏壁部20を液透過性シート5に接着剤で固定するに限らず、例えば粘着テープ、ヒートシール、超音波シール等、公知の方法で固定してもよい。
また、防漏壁部20の縦方向の下端部、つまり着用者の股間部に当接する部位では、下層部25は液透過性シート5に固定されておらず、上層部24は下層部25に固定されていない。よって、上層部24及び下層部25は肌側に起立して排泄物を堰き止め可能となっている。
本実施形態のおむつ1では、伸縮性のベルト部4と防漏壁部20の各長手方向の端が第1接合部51及び第2接合部52にて接合されている。そのため、ベルト部4に掛かる力が第1接合部52及び第2接合部52に集中して防漏壁部20に作用し易い形状となっている。しかし、上述のように、本実施形態のおむつ1では、防漏壁部20の縦方向の上端部が固定部40により液透過性シート5の肌側面に固定されている。そのため、ベルト部4の伸縮性(糸状弾性部材4a)と防漏壁部20の伸縮性(糸状弾性部材21)は一連に作用せず、互いに影響を及ぼし合わない。つまり、防漏壁部20は、ベルト部4からの力を受け難く、独立して作用する。例えば、おむつ1の装着時に斜め上に引き上げられるベルト部4によって防漏壁部20も斜め上に引っ張られてしまうことを抑えられる。その結果、防漏壁部20が横方向の外側に広がって倒れたり、第1接合部51及び第2接合部52近傍の防漏壁部20の部位が不要に立ち上がったりすることを抑えられる。よって、防漏壁部20と着用者の体との間に隙間が生じ難く、防漏壁部20が適切に着用者に密着するため、防漏壁部20によって排泄物を堰き止めることができる。また、おむつ1の装着中も着用者の胴回りの動き、つまりベルト部4の動きに防漏壁部20が連動して隙間が生じてしまうことを抑えられる。よって、防漏壁部20の適切な密着状態が維持される。以上のように、本実施形態のおむつ1によれば、防漏壁部20が適切に作用し、排泄物の漏れを抑制できる。
また、縦方向及び横方向において、固定部40の一部が吸収性コア61と厚さ方向に重なっている。具体的には、図9に示すように、固定部40の長手方向中央側(縦方向下方側)の端部が、横方向の全域に亘って、吸収性コア61と重なっている。吸収性コア61は剛性が高く、ベルト部4の動きの影響を受け難い。そのため、吸収性本体2のうち吸収性コア61が存在する領域に防漏壁部20を固定することで、防漏壁部20がベルト部4の動きに一層連動し難くなる。よって、より確実に、防漏壁部20を適切に作用させ、排泄物の漏れを抑制できる。
なお、防漏壁部20の上層部24及び下層部25が固定部40によって横方向の全域に亘り吸収性本体2に固定されるに限らず、横方向の一部でも固定されていれば上記の効果が得られる。本実施形態のおむつ1では、固定部40の横方向の内側端40aが、防漏壁部20の横方向の内側端20aよりも、横方向の外側に位置する。つまり、防漏壁部20の横方向の内側端20aまで第1接着剤31及び第2接着剤32が塗布されず、防漏壁部20の横方向の内側端部が固定されていない。そうすることで、縦方向の下方側に向かって、防漏壁部20が固定されている部位から固定されていない部位にかけて、防漏壁部20を滑らかに起立させることができ、防漏壁部20が起立し易くなる。そのため、防漏壁部20を適切に作用させ、排泄物の漏れを抑制できる。
また、固定部40の長手方向中央側の端(下端)40bは、図9に示すように、第1接合部51又は第2接合部52の長手方向中央側の端(下端)51a,52aよりも長手方向中央側(縦方向の下方側)に位置している。前述のように、第1接合部51及び第2接合部52にはベルト部4の伸長による力が強く掛かる。そのため、一対の第1接合部51間及び一対の第2接合部52間に存在する防漏壁部20の部位は、ベルト部4からの力を受け易い。そのため、固定部40を第1接合部51及び第2接合部52よりも長手方向中央側(下方側)に延ばすことで、防漏壁部20がベルト部4の動きに一層連動し難くなり、防漏壁部20を適切に作用させることができる。
一対の第1接合部51間及び一対の第2接合部52間では、ベルト部4の伸縮により皺が生じ易い。特に吸収性コア61が存在しないシートのみの領域に皺が生じ易い。また、シートのみの領域には、防漏壁部20の立ち上がりによっても皺が生じるおそれがある。そこで、上記のように固定部40を第1接合部51又は第2接合部52よりも長手方向中央側(下方側)まで延ばし、一対の第1接合部51間及び一対の第2接合部52間では防漏壁部20を起立させないようにするとよい。そうすることで、一対の第1接合部51間及び一対の第2接合部52間において防漏壁部20の起立による皺の発生を防ぎ、ベルト部4の伸縮による皺の発生を助長してしまうことを防止できる。よって、皺の発生を出来る限り抑えられ、おむつ1の外観を向上させることができる。
また、固定部40の長手方向外側の端(上端)40cは、吸収性コア61の長手方向外側の端(上端)61aよりも長手方向外側(縦方向の上方側)に位置している。更に言えば、固定部40の長手方向外側の端40cは、縦方向において第1接合部51及び第2接合部52に達している。このようにベルト部4からの力を受け易い一対の第1接合部51間及び一対の第2接合部52間において、より長手方向の広い範囲に亘り固定部40を延ばし、防漏壁部20を吸収性本体2に固定するとよい。そうすることで、防漏壁部20がベルト部4の動きに一層連動し難くなり、防漏壁部20を適切に作用させることができる。
吸収性コア61よりも長手方向外側(上方側)まで固定部40を延ばすことで、吸収性コア61よりも長手方向外側のシートから成る柔軟な領域に、防漏壁部用シート22の層と第1接着剤31及び第2接着剤32の層が加わり、剛性が高まる。よって、ベルト部4からの力により皺が生じ易い一対の第1接合部51間及び一対の第2接合部52間において皺の発生を出来る限り抑えられ、おむつ1の外観を向上させることができる。但し上記に限らず、固定部40が、第1,第2接合部51,52よりも下方に延びていなかったり、吸収性コア61の上端61aよりも上方に延びていなかったり、第1,第2接合部51,52に達していなかったりしてもよい。
また、防漏壁部用シート22のうち吸収体6の横方向の側端6bにおいて横方向の内側に吸収体6の非肌側面に折り返された部位(所謂固定端部)が、防漏壁部20の長手方向に沿って塗布された第4接着剤34(図6図7参照)により、吸収体6の非肌側面に固定されている。防漏壁部用シート22の固定端部は防漏壁部20の起立支点となる。そのため、防漏壁部用シート22の固定端部を、例えばシート材から成るレッグギャザー部3に固定する場合に比べて、剛性の高い吸収体6(特に吸収性コア61が存在する部位)に固定することで、防漏壁部20が着用者の脚の動きに連動し難くなり、防漏壁部20の起立が安定する。よって、防漏壁部20の適切な密着状態が維持され、排泄物の漏れを抑制できる。
また、防漏壁部用シート22の固定端部及び吸収体6の非肌側面は、図3Bに示すように第5接着剤35により、液不透過性シート7及びレッグギャザー部3に固定されている。第5接着剤35は吸収体6の横方向の側端6bよりも横方向の内側に位置している。よって、防漏壁部用シート22の固定端部における横方向外側の端部、つまり吸収体6の横方向の側端部は、レッグギャザー部3に固定されていない。そのため、吸収体6の横方向の側端部がレッグギャザー部3の動き、つまり着用者の脚の動きに連動してしまうことを抑えられ、吸収体6の側端部が変形したり持ち上がったりすることを抑制できる。よって、防漏壁部20の起立が安定し、防漏壁部20の適切な密着状態が維持され、排泄物の漏れを抑制できる。
また、防漏壁部20用の糸状弾性部材21のうち伸縮性を発現する部位、つまり長手方向に伸長状態で防漏壁部用シート22に固定された糸状弾性部材21の部位が、図9に示すように第1接合部51及び第2接合部52に達していない。そうすることで、ベルト部4の伸縮性(糸状弾性部材4a)と防漏壁部20の伸縮性(糸状弾性部材21)が一連に作用してしまうことをより確実に防ぐことができ、防漏壁部20をベルト部4から独立して作用させることができ、排泄物の漏れを抑制できる。
以上のように本実施形態のおむつ1では、着用者の股間部に当接する部位、つまりパンツ型状態のおむつ1の下方では、糸状弾性部材21によって肌側に起立する防漏壁部20が線状に着用者の体に密着し、排泄物の漏れが抑えられる。一方、レッグギャザー部3及びベルト部4に形成された脚回り開口部LHの周縁には、脚回り弾性シート9が設けられている。おむつ1にレッグギャザー部3用の糸状弾性部材3aを設けるだけでも、おむつ1は着用者の脚回りに密着できる。しかし、おむつ1に脚回り弾性シート9を設けることで、おむつ1は脚回り弾性シート9によって面で着用者の脚回りに密着する。そのため、脚回り開口部LHの周縁部が着用者の脚の動きに追従し易くなり、排泄物の漏れをより確実に抑制できる。このように本実施形態のおむつ1では、防漏壁部20と脚回り弾性シート9によって、排泄物の漏れを二重に抑制できる。
脚回り開口部LHはレッグギャザー部3の横方向の側端とベルト部4の下端とで形成される。そのため、防漏壁部20用の糸状弾性部材21は第1接合部51及び第2接合部52に達していないのに対して、脚回り弾性シート9は第1接合部51及び第2接合部52を跨いでレッグギャザー部3とベルト部4に設けられている。そうすることで、脚回り開口部LHの周縁に沿って脚回り弾性シート9を設けることができる。なお、本実施形態では脚回り弾性シート9が脚回り開口部LHの周縁の全周に亘って設けられているがこれに限らず、脚回り開口部LHの周縁の一部に設けられるだけでもよく、また、おむつ1に脚回り弾性シート9が設けられていなくてもよい。
また、図9に示すように、長手方向において第1接合部51と第2接合部52の間に位置する脚回り弾性シート9の横幅は一定であるのに対して、脚回り開口部用の孔LH’は長手方向の外側から中央側に向かって横幅が広くなっている。そのため、レッグギャザー部3に設けられた脚回り弾性シート9では、長手方向中央側での横方向の長さ(例えば図9のL1)に比べて、長手方向外側での横方向の長さ(例えば図9のL2)の方が長くなっている。換言すると、パンツ型状態のおむつ1において、脚回り弾性シート9の横方向の長さが、縦方向の下方側に比べて上方側の方が長くなっている。そのため、おむつ1の縦方向下方側の部位、つまり着用者の股間部に当たる部位では、着用者に面で密着する脚回り弾性シート9で防漏壁部20を支持しつつ、脚回り弾性シート9の幅を狭くすることで、太腿に挟み込まれる股間部でも脚回り弾性シート9のもたつきを抑えられる。なお、防漏壁部20が設けられたおむつ1では、防漏壁部20の起立につられて脚回り弾性シート9が設けられた部位も起立する。この点からも股間部での脚回り弾性シート9のもたつきを抑えられると言える。一方、おむつ1の縦方向上方側の部位は、着用者の鼠蹊部(V字部分)、つまり体に窪みが生じ易い部位に当たる。そのため、おむつ1の縦方向上方側では、幅の広い脚回り弾性シート9をしっかりと着用者に密着させることで、隙間が生じ難くなり、排泄物の漏れを抑制できる。但し上記に限らず、例えば脚回り弾性シート9の横方向の長さが縦方向の下方側と上方側とで同等であってもよい。
また、長手方向の中央部(縦方向の下方側)では、防漏壁部20の下層部25の横方向の長さを、レッグギャザー部3に設けられた脚回り弾性シート9の横方向の長さとほぼ同じ長さに設定するとよい。そうすることで、着用者の股間部に対して起立する防漏壁部20の高さと、脚回り弾性シート9が設けられた脚回り開口部LHの縁部の高さをほぼ同じにでき、両者をバランスよく起立させることができる。よって、防漏壁部20と脚回り弾性シート9のうちの一方は着用者に密着するが、他方は密着せずに隙間が生じてしまうことを抑えられ、排泄物の漏れを抑制できる。
===その他の実施形態===
上記実施形態では、防漏壁部20が2層構造となっているがこれに限らず、例えば1層構造であってもよい。また、防漏壁部用シート22が吸収体6の側端を巻き込み、吸収体6の非肌側面に固定されているがこれに限らず、例えば防漏壁部用シート22の固定端部がレッグギャザー部3に固定されていてもよい。
上記実施形態では、シート部材10を折ることで、シート部材10の一部をレッグギャザー部3とし、シート部材10の残りの部位をベルト部4としているが、レッグギャザー部3とベルト部4とを異なるシート部材から形成してもよい。
本発明に係る吸収性物品は、例えば介護用のおむつであっても、乳幼児用のおむつであってもよい。また、おむつとして利用するに限らず、例えば生理用品として利用してもよい。
以上、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
1 おむつ(吸収性物品)、2 吸収性本体、3 レッグギャザー部、3a 糸状弾性部材、4 ベルト部、4a 糸状弾性部材、5 液透過性シート、6 吸収体、61 吸収性コア、62 コアラップシート、7 液不透過性シート、8 外装シート、9 脚回り弾性シート(シート状弾性部材)、10 シート部材、11 シート、20 防漏壁部、21 糸状弾性部材、22 防漏壁部用シート、23 基材、24 上層部、25 下層部、31 第1接着剤、32 第2接着剤、33 第3接着剤、34 第4接着剤、35 第5接着剤、40 固定部、41 第1固定部、42 第2固定部、51 第1接合部(接合部)、52 第2接合部(接合部)、WH 胴回り開口部、LH 脚回り開口部

Claims (9)

  1. 縦方向と横方向と前後方向とを有するとともに、前記縦方向に沿った吸収性本体と、前記横方向に沿った伸縮性のベルト部と、一対の脚回り開口部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は液体を吸収する吸収性コアを有し、
    前記吸収性本体の前記横方向の両側部には、前記吸収性本体の肌側面から起立する一対の防漏壁部が設けられ、
    前記縦方向の上方側から前記一対の脚回り開口部のそれぞれに向かって前記横方向の外側に傾斜し、少なくとも前記吸収性本体と前記ベルト部と前記防漏壁部とを接合する一対の接合部が、前記前後方向の前側及び後側にそれぞれ設けられ、
    前記一対の防漏壁部それぞれの前記縦方向の上端部を、前記吸収性本体の肌側面に向かって伏した状態で固定する一対の固定部が、前記前側及び前記後側にそれぞれ設けられ、
    前記縦方向及び前記横方向において、前記固定部の少なくとも一部が、前記吸収性コアと当該吸収性コアの厚さ方向に重なり、
    前記縦方向において、前記固定部の下端が、前記接合部の下端よりも下方側に位置することを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記縦方向において、前記固定部の上端が、前記吸収性コアの上端よりも上方側に位置することを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項2に記載の吸収性物品であって、
    前記縦方向において、前記固定部の上端が、前記接合部に達していることを特徴とする吸収性物品。
  4. 縦方向と横方向と前後方向とを有するとともに、前記縦方向に沿った吸収性本体と、前記横方向に沿った伸縮性のベルト部と、一対の脚回り開口部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は液体を吸収する吸収性コアを有し、
    前記吸収性本体の前記横方向の両側部には、前記吸収性本体の肌側面から起立する一対の防漏壁部が設けられ、
    前記縦方向の上方側から前記一対の脚回り開口部のそれぞれに向かって前記横方向の外側に傾斜し、少なくとも前記吸収性本体と前記ベルト部と前記防漏壁部とを接合する一対の接合部が、前記前後方向の前側及び後側にそれぞれ設けられ、
    前記一対の防漏壁部それぞれの前記縦方向の上端部を、前記吸収性本体の肌側面に向かって伏した状態で固定する一対の固定部が、前記前側及び前記後側にそれぞれ設けられ、
    前記縦方向及び前記横方向において、前記固定部の少なくとも一部が、前記吸収性コアと当該吸収性コアの厚さ方向に重なり、
    前記固定部の前記横方向の内側端は、前記防漏壁部の前記横方向の内側端よりも、前記横方向の外側に位置することを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記防漏壁部は、その長手方向に伸縮可能な糸状弾性部材と、防漏壁部用シートとを有し、
    前記防漏壁部用シートのうち前記横方向における起立する側の部位は、前記吸収性本体の肌側面にて前記横方向の外側に肌側に折り返されて、下層部と上層部とを有し、
    前記上層部に前記糸状弾性部材が設けられ、
    前記固定部は、前記吸収性本体の肌側面に向かって前記下層部を伏した状態で固定する第1固定部と、前記下層部に向かって前記上層部を伏した状態で固定する第2固定部とを有することを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記防漏壁部は、その長手方向に伸縮可能な糸状弾性部材と、防漏壁部用シートとを有し、
    前記縦方向において、前記糸状弾性部材における伸縮性を発現する部位が、前記接合部に達していないことを特徴とする吸収性物品。
  7. 縦方向と横方向と前後方向とを有するとともに、前記縦方向に沿った吸収性本体と、前記横方向に沿った伸縮性のベルト部と、一対の脚回り開口部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は液体を吸収する吸収性コアを有し、
    前記吸収性本体の前記横方向の両側部には、前記吸収性本体の肌側面から起立する一対の防漏壁部が設けられ、
    前記縦方向の上方側から前記一対の脚回り開口部のそれぞれに向かって前記横方向の外側に傾斜し、少なくとも前記吸収性本体と前記ベルト部と前記防漏壁部とを接合する一対の接合部が、前記前後方向の前側及び後側にそれぞれ設けられ、
    前記一対の防漏壁部それぞれの前記縦方向の上端部を、前記吸収性本体の肌側面に向かって伏した状態で固定する一対の固定部が、前記前側及び前記後側にそれぞれ設けられ、
    前記縦方向及び前記横方向において、前記固定部の少なくとも一部が、前記吸収性コアと当該吸収性コアの厚さ方向に重なり、
    前記吸収性本体の前記横方向の両外側に、前記縦方向に沿った一対のレッグギャザー部が設けられ、
    前記脚回り開口部の周縁に沿ったシート状弾性部材が、前記ベルト部及び前記レッグギャザー部に設けられていることを特徴とする吸収性物品。
  8. 請求項7に記載の吸収性物品であって、
    前記シート状弾性部材の前記横方向の長さは、前記縦方向の下方側に比べて上方側の方が長いことを特徴とする吸収性物品。
  9. 請求項1から請求項8の何れか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は、前記吸収性コアがコアラップシートで被覆された吸収体を有し、
    前記防漏壁部は、その長手方向に伸縮可能な糸状弾性部材と、防漏壁部用シートとを有し、
    前記防漏壁部用シートは、前記吸収体の前記横方向の側端において、前記吸収性本体の肌側面に折り返されるとともに、前記吸収体の非肌側面にも折り返され、
    前記防漏壁部用シートのうち前記吸収体の非肌側面に折り返された部位が、前記防漏壁部の長手方向に沿って、前記吸収体の非肌側面に固定されていることを特徴とする吸収性物品。
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