JP2020058767A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】背側において、便が漏れにくい吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収性本体(10)と、外装体(20)と、を有する吸収性物品(1)であって、外装体(20)は、着用者の脚回りに沿って湾曲した切り欠き部(20c)を有し、吸収性物品(1)を展開した状態において、互いに交差する長手方向と幅方向とを有し、切り欠き部(20c)は、長手方向において、中央よりも背側に位置する背側切り欠き部(20cb)と、中央よりも腹側に位置する腹側切り欠き部(20cf)とを有し、外装体(20)は、背側切り欠き部(20cb)及び腹側切り欠き部(20cf)の一部分(20cfp)に沿って連続的に設けられた脚回り弾性部材(33)を有しており、一部分(20cfp)よりも長手方向の腹側において、腹側切り欠き部(20cf)に沿った脚回り弾性部材(33)を有していない。【選択図】図2

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
従来、パンツ型の使い捨ておむつ等の吸収性物品が使用されている。そして、パンツ型使い捨ておむつとして、排泄物を吸収する吸収体と、該吸収体に重ね合わされた外装体とを有する、所謂オールインワンタイプのパンツ型おむつが知られている。このようなパンツ型おむつでは、外装体の左右方向の両側が着用者の脚繰りに沿って切り欠かれ(レッグホール)、切り欠きに沿うように脚回りゴムが設けられていることが一般的である。例えば、特許文献1には、前身頃A及び後見頃Bの脚回りに沿って、それぞれ糸ゴム等の弾性伸縮部材1,2が設けられたパンツ型おむつが開示されている。
特開平4−28364号
従来のパンツ型おむつでは、特許文献1のように前側(腹側)及び後側(背側)の両方に糸ゴム等の脚回り弾性部材が設けられており、おむつ着用時には、当該脚回り弾性部材の収縮によって吸収体が前後に引っ張られる状態となっていた。この場合、股間部の生地が前後方向に一様に縮み、特に背側において、着用者の身体(臀部)と吸収体との間の空間が狭くなる場合があった。そして、背側において空間が狭くなると、排泄された便をおむつ内の空間に収容しきれなくなり、便が外部に漏れてしまうおそれがあった。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、背側において、便が漏れにくい吸収性物品を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、吸収性本体と、前記吸収性本体の厚さ方向に重ねて配置された外装体と、を有する吸収性物品であって、前記外装体は、着用者の脚回りに沿って湾曲した切り欠き部を有し、前記吸収性物品を展開した状態において、互いに交差する長手方向と幅方向とを有し、前記切り欠き部は、前記長手方向において、中央よりも背側に位置する背側切り欠き部と、前記中央よりも腹側に位置する腹側切り欠き部とを有し、前記外装体は、前記背側切り欠き部及び前記腹側切り欠き部の一部分に沿って連続的に設けられた脚回り弾性部材を有しており、前記一部分よりも前記長手方向の前記腹側において、前記腹側切り欠き部に沿った脚回り弾性部材を有していない、ことを特徴とする吸収性物品。
である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、背側において、便が漏れにくい吸収性物品を提供することができる。
おむつ1を腹側から見た概略斜視図である。 展開且つ伸長状態であるおむつ1を肌側から見た平面図である。 図2中のA−A断面を示す概略断面図である。 図4A及び図4Bは、パンツ型状態のおむつ1における便収容空間SPの形成について説明する図である。 脚回り弾性部材33の具体的な配置について説明する概略平面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
吸収性本体と、前記吸収性本体の厚さ方向に重ねて配置された外装体と、を有する吸収性物品であって、前記外装体は、着用者の脚回りに沿って湾曲した切り欠き部を有し、前記吸収性物品を展開した状態において、互いに交差する長手方向と幅方向とを有し、前記切り欠き部は、前記長手方向において、中央よりも背側に位置する背側切り欠き部と、前記中央よりも腹側に位置する腹側切り欠き部とを有し、前記外装体は、前記背側切り欠き部及び前記腹側切り欠き部の一部分に沿って連続的に設けられた脚回り弾性部材を有しており、前記一部分よりも前記長手方向の前記腹側において、前記腹側切り欠き部に沿った脚回り弾性部材を有していない、ことを特徴とする吸収性物品。
このような吸収性物品によれば、背側切り欠き部に沿って配置された脚回り弾性部材が収縮するのに伴って、吸収性本体及び外装体が腹側から背側に引っ張られて生地が背側領域に集められる。そして、集められた生地が非肌側に突出するように変形して便収容空間が形成される。これにより、背側において便を収容できる空間を確保し、便を漏れにくくすることができる。
また、吸収性本体と、前記吸収性本体の厚さ方向に重ねて配置された外装体と、を有する吸収性物品であって、前記吸収性物品を展開した状態において、互いに交差する長手方向と幅方向とを有し、背側胴回りから股下側へのびる湾曲した脚回り弾性部材を有し、
腹側胴回りから股下側へのびる湾曲した脚回り弾性部材を有しておらず、前記脚回り弾性部材は、前記長手方向の中央位置を背側から腹側に跨いでいる、ことを特徴とする吸収性物品が明らかとなる。
このような吸収性物品によれば、長手方向の中央位置を背側から腹側に跨ぎつつ背側胴回りから股下側へのびる脚回り弾性部材が収縮するのに伴って、吸収性本体及び外装体が腹側から背側に引っ張られて生地が背側領域に集められる。そして、集められた生地が非肌側に突出するように変形して便収容空間が形成される。これにより、背側において便を収容できる空間を確保し、便を漏れにくくすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記吸収性本体は、吸収性コアを有し、前記脚回り弾性部材は、前記幅方向の中央部で前記幅方向に沿った部分である中央領域と、前記幅方向において前記中央領域よりも外側で湾曲した部分である湾曲領域とを有し、前記中央領域における前記脚回り弾性部材の収縮力は、前記湾曲領域における前記脚回り弾性部材の収縮力よりも小さく、前記脚回り弾性部材のうち、前記湾曲領域の前記長手方向における前記腹側の端は、前記幅方向において、前記吸収性コアよりも外側に位置している、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、脚回り弾性部材による収縮力が吸収性コアの左右方向両外側の領域に作用し、吸収性本体のうち比較的剛性の低い部分(トップシート等)が長手方向に収縮する。そして、トップシート等の収縮に応じて、吸収性コアが長手方向の背側に引っ張られやすくなる。これにより、便収容空間が形成されやすくなる。
かかる吸収性物品であって、前記脚回り弾性部材は、前記中央領域において、少なくとも1カ所以上切断されている、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、脚回り弾性部材によって中央領域に作用する幅方向に沿った収縮力がより小さくなるため、該中央領域において脚回り弾性部材と重複している吸収性コアの収縮が抑制されやすくなる。したがって、吸収性物品の吸収性能をより良好なものとすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記脚回り弾性部材は、前記幅方向の中央部で前記幅方向に沿った部分である中央領域と、前記幅方向において前記中央領域よりも外側で湾曲した部分である湾曲領域とを有し、前記中央領域における前記脚回り弾性部材の収縮力は、前記湾曲領域における前記脚回り弾性部材の収縮力よりも小さく、前記脚回り弾性部材のうち、前記湾曲領域の前記長手方向における前記腹側の端は、前記長手方向において、前記外装体の前記幅方向における幅が最も狭くなる位置よりも前記腹側に位置している、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、長手方向において脚回り弾性部材による収縮力が作用する範囲が広くなり、外装体のうち、幅が最も狭くなる位置よりも背側の領域が全体的に背側に引っ張られるようになる。これにより、背側に集められる生地の面積が大きくなるため、形成される便収容空間の容量を大きくすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記脚回り弾性部材は、前記幅方向の中央部で前記幅方向に沿った部分である中央領域と、前記幅方向において前記中央領域よりも外側で湾曲した部分である湾曲領域とを有し、前記中央領域における前記脚回り弾性部材の収縮力は、前記湾曲領域における前記脚回り弾性部材の収縮力よりも小さく、前記脚回り弾性部材のうち、前記湾曲領域の前記長手方向における前記腹側の端は、前記長手方向において、前記外装体の前記幅方向における幅が最も狭くなる位置よりも前記背側に位置している、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、長手方向において脚回り弾性部材による収縮力が作用する範囲が狭くなり、外装体の腹側部分のうち背側に引っ張られる部分が少なくなる。したがって、背側(臀部側)における脚回り開口に沿った締め付けが弱くなり、肌当たりをソフトにすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記脚回り弾性部材は、前記吸収性本体及び前記外装体とは異なる色で着色されている、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、便収容空間が形成される背側(後側)において、着色された脚回り弾性部材が配置されていることにより、吸収性物品の前後が一見して把握しやすくなる。これにより、吸収性物品の前後が逆に装着されてしまうことを抑制することができる。
かかる吸収性物品であって、前記吸収性本体は、吸収性コアを有し、前記吸収性コアには、前記吸収性コアの全体の重量の80%以上の高吸収性ポリマーが含まれている、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、吸収性コアの厚みを薄くすることが可能であり、また、剛性を低くすることができる。したがって、吸収性コアが3次元的に変形しやすく、背側において便収容空間を立体的に形成させることができる。これにより、排泄された便が便収容空間内に保持されやすくなり、便が外部に漏出することをより抑制しやすくすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記吸収性本体は、吸収性コアを有し、前記吸収性コアは、前記長手方向における所定の範囲において、前記幅方向における幅が一定である、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、吸収性コアが楕円形状等である場合と比較して幅方向における長さ(幅)がほぼ一定に保たれやすく、吸収性コアによって形成される便収容空間の幅も一定に保たれやすくなる。これにより、便収容空間の内部に保持することが可能な便の容量を大きくすることが可能となり、便がより漏出しにくくなる。
かかる吸収性物品であって、前記長手方向において、前記吸収性本体の中央位置は、前記外装体の中央位置よりも腹側に位置している、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、吸収性本体が予め腹側寄りに配置されていることにより、該吸収性本体が背側に引っ張られたときに、腹側における吸収性本体の面積を不足させることなく、吸収性本体の生地を背側に集めて便収容空間を形成させることができる。これにより、吸収性物品の腹側では尿を吸収しやすくし、背側では便を保持しやすくすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記脚回り弾性部材は、2.0〜3.5倍の伸長倍率で設けられている、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、吸収性本体を背側に引っ張るのに十分な収縮力が作用し、吸収性本体を腹側から背側に引っ張って便収容空間をしっかりと形成させることができる。また、収縮力が大きくなりすぎないようにすることで、脚回り弾性部材が着用者の肌(臀部)に食い込むことを抑制し、吸収性物品の着用時における不快感を着用者に生じさせにくくすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記脚回り弾性部材の10000m当たりのグラム数は、10〜4000デシテックスである、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、脚回り弾性部材として市販の糸ゴムを利用することが可能であるため、便収容SPをしっかりと形成させつつ、材料コストを安くすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記脚回り弾性部材は、1〜3本の糸ゴムによって構成されている、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、吸収性物品の着用時において、脚回り弾性部材が切断されにくくなり、脚回り開口に沿って適切な伸縮性を発現することができる。
かかる吸収性物品であって、着用対象者が乳幼児または幼児である、ことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、便収容空間の大きさと、脚回り弾性部材による脚回り開口の締め付けの強さとのバランスを最適化することにより、子供に着用させた場合でも、フィット性を維持しつつ、便の漏出を抑制することができる。
===実施形態===
<おむつ1の基本構成>
本実施形態で扱う吸収性物品の一例として、パンツ型使い捨ておむつ1(以下、「おむつ1」とも呼ぶ)の基本的な構成について説明する。図1は、おむつ1を腹側から見た概略斜視図である。図2は、展開且つ伸長状態であるおむつ1を肌側から見た平面図である。図3は、図2中のA−A断面を示す概略断面図である。なお、図2における「伸長状態」とは、製品(おむつ1)を皺なく伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、後述する吸収性本体10や外装体20等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで伸長した状態のことを言う。
このおむつ1は、図1のパンツ型状態において、互いに直交する三方向として上下方向と左右方向と前後方向とを有している。そして、以下では、このパンツ型状態における上下方向の一方側(図1では上側)及び他方側(図1では下側)のことを、それぞれ「胴回り開口側」及び「股下側」とも言い、また、前後方向の前側及び後側のことを、それぞれ「腹側」及び「背側」とも言う。
一方、図2の展開状態においては、おむつ1は、互いに直交する三方向として長手方向と幅方向と厚さ方向とを有している。以下では、この展開状態における長手方向の一方側及び他方側のことを、それぞれ「腹側」及び「背側」とも言う。なお、図2の展開状態における幅方向は、図1のパンツ型状態における左右方向と同じ方向である。そのため、以下では、幅方向のことを「左右方向」とも言う。また、展開状態の長手方向は、パンツ型状態の上下方向に沿った方向である。また、図3に示すように、上下方向(長手方向)及び左右方向(幅方向)と直交する方向を「厚さ方向」とし、着用対象者の肌と当接する側を「肌側」とし、その反対側を「非肌側」とする。
本実施形態のおむつ1は、吸収性本体10と、外装体20とを有する。そして、図2の展開状態から、長手方向(上下方向)の中央位置CLを折り位置として吸収性本体10及び外装体20が二つ折りされるとともに、この二つ折りの状態で、外装体20の左右方向の両端部において対向する面同士がサイドエッジ部20es,20esにて接合される。これにより、外装体20がサイドエッジ部20esにて環状に繋がって、図1に示すような胴回り開口BH及び一対の脚回り開口LH,LHが形成されたパンツ型状態のおむつ1となる。
吸収性本体10は、尿等の排泄物を吸収する機能を有し、図2に示されるように平面視略長方形をなし、その長手方向をおむつ1の上下方向に沿わせつつ左右方向の中央に配置されている。吸収性本体10は、液吸収性の吸収性コア(吸収体)11と、同吸収性コア11の外周面を被覆するコアラップシート12と、トップシート13と、バックシート14とを有する。また、吸収性本体10の左右方向の両側には、防漏壁部50が設けられている。
吸収性コア11は、パルプ繊維等の液体吸収性繊維を所定形状に成形したものであり、その内部には重量パーセントで80%以上の高吸収性ポリマー(所謂SAP)が混入されている。本実施形態において、吸収性コア11は図2に示されるような略長方形状である。コアラップシート12は、吸収性コア11の外周面を被覆する液透過性のシート部材であり、ティッシュペーパーや不織布等を使用可能である。但し、コアラップシート12は必ずしも設けられていなくても良い。
トップシート13は、吸収性コア11の厚さ方向の肌側面に配置され、おむつ1の着用時に着用者の肌と当接する液透過性のシート部材(内層シート)である。本実施形態のトップシート13は、例えば、エアスルー不織布やスパンボンド不織布等によって形成される。
バックシート14は、吸収性コア11の厚さ方向の非肌側に配置され、おむつ1の外層を構成するシート部材(外層シート)である。本実施形態において、バックシート14は、吸収性本体10の非肌側に配置された液不透過性且つ透湿性のシート部材であり、例えば樹脂フィルムによって形成される。バックシート14が設けられていることによって、吸収性本体10によって吸収された尿等の水分が着用者の衣服側に移動(浸透)することが抑制される。
防漏壁部50は、吸収性本体10の幅方向両側において、長手方向(おむつ1の上下方向)に沿って配置されている。おむつ1の着用時には、この防漏壁部50が吸収性本体10の幅方向の両端部から起立して、排泄物がおむつ1の外側に漏出するのを抑制する。図2に示されるように、本実施形態の防漏壁部50は、長手方向の両端部にそれぞれ設けられた第1防漏壁接合部51,52、及び、幅方向の外側端部において長手方向に沿って設けられた第2防漏壁節接合部53によって、吸収性本体10の肌側に接合固定されている。そして、防漏壁部50の幅方向内側端部には、糸ゴム等の防漏壁弾性部材35が長手方向に伸長された状態で固定されており、おむつ1の着用時には防漏壁弾性部材35の収縮力に基づいて、防漏壁部50の幅方向内側端部領域が第2防漏壁節接合部53を起立基点として着用者の肌側に起立する。なお、第1防漏壁接合部51,52、及び第2防漏壁節接合部53は、ホットメルト接着剤等の接着剤によって形成することができる。
外装体20は、肌側シート21と非肌側シート22とを有する。肌側シート21は、スパンボンド不織布やSMS不織布等により形成された柔軟なシート部材であり、吸収性本体10の肌側に設けられている。肌側シート21の幅方向及び長手方向の中央部には、図2に示されるような長円形状に切り欠かれた長円切り欠き部21hが設けられている。該長円切り欠き部21hによって、吸収性本体10(及び防漏壁部50)の一部が厚さ方向の肌側に露出し、おむつ1の着用時において吸収性本体10によって排泄物を吸収することが可能となる。
非肌側シート22は、スパンボンド不織布やSMS不織布等により形成された柔軟なシート部材であり、吸収性本体10を非肌側から覆うように設けられている。そして、非肌側シート22の長手方向の両端部は、肌側シート21の長手方向の両端部よりも外側に突出しており、突出した部分が長手方向の内側且つ厚さ方向の肌側に折り返され、折り返し部22ff及び22bfを形成している。おむつ1では、この折り返し部22ff及び22bfが胴回り開口BHに沿って設けられ、肌側シート21の長手方向における外縁(エッジ)を覆っている。したがって、肌側シート21の長手方向外側のエッジが着用者の肌と直接接触することが抑制され、胴回り開口BHにおいて、良好な肌触りを実現できる。
外装体20の長手方向における腹側の所定の領域には、糸ゴム等の複数の腹側胴回り弾性部材31,31…が幅方向に伸長された状態で長手方向に所定の間隔を空けて配置されている(図2,図3参照)。該腹側胴回り弾性部材31が発現する収縮力により、外装体20の腹側において、幅方向(左右方向に)沿った伸縮性が付与される。同様に、外装体20の長手方向における背側の所定の領域には、糸ゴム等の複数の背側胴回り弾性部材32,32…が幅方向に伸長された状態で長手方向に所定の間隔を空けて配置されている。該背側胴回り弾性部材32が発現する収縮力により、外装体20の背側において、幅方向(左右方向に)沿った伸縮性が付与される。
また、図2に示されるように、外装体20の長手方向における両端部の間には、外装体20の一部が幅方向の両外側から内側に切り欠かれた一対の切り欠き部20cが設けられている。この一対の切り欠き部20cは、パンツ型状態のおむつ1において、脚回り開口LH,LHを形成する部分であり、着用者の脚回りに沿って湾曲した形状を有し、おむつ1の着用時には脚繰りに沿ったレッグギャザーを形成する部分でもある。以下では、図2の展開状態の長手方向において、切り欠き部20cのうち、中央位置CLよりも腹側に位置する部分を腹側切り欠き部20cfとも呼び、中央位置CLよりも背側に位置する部分を背側切り欠き部20cbとも呼ぶ。
そして、おむつ1では、糸ゴム等の脚回り弾性部材33が、背側切り欠き部20cbに沿って伸長された状態で配置されている。この脚回り弾性部材33は、長手方向において、背側切り欠き部20cbの背側端部から、中央位置CLを跨いで、該中央位置CLよりも腹側の所定の位置まで連続的に設けられている。つまり、脚回り弾性部材33は、長手方向において中央位置CLよりも腹側の領域で、腹側切り欠き部20cfの一部分20cfpにも沿うように配置されている。
一方、長手方向において、腹側切り欠き部20cfの一部分20cfpよりも腹側の領域には、該腹側切り欠き部20cfに沿った脚回り弾性部材33は配置されていない。この理由については、後で説明する。
<脚回り弾性部材33の機能について>
本実施形態のおむつ1では、上述のような脚回り弾性部材33の構成により、おむつ1を着用した際に背側領域に便(うんち)を収容する空間(便収容空間)が形成され、背側において便等の排泄物を漏れにくくすることができる。図4A及び図4Bは、パンツ型状態のおむつ1における便収容空間SPの形成について説明する図である。図4Aは、便収容空間SPが形成される前の状態を表す概略側面図であり、図4Bは、便収容空間SPが形成された状態を表す概略側面図である。
着用者がおむつ1を着用すると、図4Aのように、吸収性本体10(吸収性コア11)が着用者の股間に沿ってフィットした状態となる。図4Aの状態において、吸収性本体10と着用者の身体(肌)との間には大きな隙間が形成されておらず、吸収性本体10は着用者の肌に密着したような状態となる。したがって、前側(腹側)において尿が排泄された場合に、吸収性コア11によって直ちに尿(液体)を吸収することが可能であり、おむつ1の外部へ尿が漏出してしまうことが抑制される。
一方、後側(背側)において便が排泄された場合、便(個体)は吸収性コア11に吸収されにくいため、吸収性本体10の肌側表面に貯留される。ここで、おむつ1の吸収性本体10が着用者の背側において身体と密着していた場合、着用者の肌と吸収性本体10との間で便を貯留しておくことが可能な空間が十分に形成されないため、吸収性本体10の表面に貯留しきれなかった便が、おむつ1の外部に漏出してしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態におけるおむつ1では、脚回り開口LHの背側部分に沿って配置されている脚回り弾性部材33によって、背側切り欠き部20cbに沿った収縮力が作用する。その結果、脚回り弾性部材33が収縮するのに伴って、吸収性本体10及び外装体20が股下部において腹側から背側に引っ張られる。すると、吸収性本体10や外装体20の生地が背側領域に集められ、背側における布面積が大きくなることによって着用者の臀部の面積に対して生地が余ったような状態となる。背側において余った生地は、非肌側に突出するように変形し、図4Bに示されるような便収容空間SPが形成される。これにより、おむつ1では背側において便を漏れにくくすることができる。
さらに、おむつ1の脚回り開口LHの腹側(腹側切り欠き部20cf)には、上述の脚回り弾性部材33に相当する弾性部材が配置されていない。すなわち、腹側切り欠き部20cfの大部分の領域では、収縮力を発現する弾性部材が設けられていないことにより、吸収性本体10及び外装体20を背側から腹側に引っ張る力が作用しない。したがって、吸収性本体10や外装体20は背側切り欠き部20cbに沿った脚回り弾性部材33によって腹側から背側に引っ張られやすく、背側から腹側へは引っ張られにくい。これにより、吸収性本体10等の生地が、より背側に集められやすくなり、便収容空間SPを形成しやすい構造となっている。
また、おむつ1の脚回り弾性部材33は、背側切り欠き部20cbから腹側切り欠き部20cfの一部分20cfpにわたって連続的に設けられている。すなわち、脚回り弾性部材33は、背側のサイドエッジ部20esから背側切り欠き部20cbに沿って腹側切り欠き部20cfの一部分20cfpまでの範囲で伸縮性を発現している。したがって、腹側切り欠き部20cfの一部分20cfpが背側に引っ張られやすくなっており、吸収性本体10や外装体20の腹側部分の生地を背側へ集めやすく、便収容空間SPを形成しやすい。
なお、脚回り弾性部材33によって吸収性本体10が背側に引っ張られたとしても、腹側における吸収性本体10と着用者の肌との密着性は維持されるため、腹側において尿漏れが生じやすくなるといった問題は発生しにくい。
図5は、脚回り弾性部材33の具体的な配置について説明する概略平面図である。同図5では、図2と同様に、展開且つ伸長状態のおむつ1について示している。同図5に示されるように、脚回り弾性部材33は、長手方向において背側から腹側へ、背側切り欠き部20cbに沿って配置され、所定位置33ef(長手方向の腹側の端)にて幅方向(左右方向)の一方側から他方側に吸収性コア11を横切るように連続して配置されている。以下、脚回り弾性部材33のうち、幅方向において所定位置33ef,33efの間で幅方向に沿って配置されている部分を「中央領域R33ec」とする。なお、脚回り弾性部材33が幅方向に「沿って」配置されている状態とは、脚回り弾性部材33と幅方向とが所定の角度をなすように配置されている状態も含まれる。例えば、脚回り弾性部材33が幅方向に対して所定の角度(例えば、45度よりも小さい角度)で傾斜しつつ幅方向の一方側から他方側に配置されている場合や、中央領域R33ec内で傾斜角度が変更されているような場合も含まれる。また、脚回り弾性部材33のうち中央領域R33ecよりも幅方向の外側で、切り欠き部20cに沿って湾曲して配置されている部分を「湾曲領域R33es」とする。
この脚回り弾性部材33は、おむつ1の製造過程において、幅方向(MD方向)に搬送される外装体20(複数の外装体20がMD方向に連なった連続体)に対して、搬送方向と交差する方向(CD方向)に糸ゴム等の弾性部材を揺動させながら配置することによって形成される。例えば、MD方向に搬送される外装体20の連続体に対して、CD方向に一方側から他方側に移動するように糸ゴムを繰り出し、CD方向に所定位置(上述の所定位置33efに相当)にて糸ゴムを繰り出したままCD方向の移動を停止し、所定時間経過後にCD方向の他方側から一方側に移動するように糸ゴムを繰り出す。その結果、図5に示されるような形状の脚回り弾性部材33が形成される。
そして、上述のような工程を経て設けられた脚回り弾性部材33では、中央領域R33ecにおいて発現する収縮力が、湾曲領域R33esにおいて発現する収縮力よりも弱くなっている。つまり、おむつ1では、所定位置33ef,33efを境界として脚回り弾性部材33による収縮力の大きさが異なっている。これは、上述の工程で糸ゴムを繰り出す際に、CD方向に移動させるときと、CD方向に移動させないときとで、糸ゴムの伸長の度合が変化するためである。
したがって、脚回り弾性部材33のうち、所定位置33ef,33efの間の中央領域R33ecにおいて脚回り弾性部材33と吸収性コア11とが重複している部分では、吸収性コア11に対して作用する脚回り弾性部材33による幅方向の収縮力が小さくなる。これにより、幅方向(及び長手方向)において吸収性コア11が過度に収縮することが抑制される。したがって、吸収性コア11によって尿等の排泄物を吸収することが可能な範囲が広く保たれ、おむつ1の吸収性能を良好なものとすることができる。
なお、脚回り弾性部材33は、中央領域R33ecにおいて、少なくとも1カ所以上切断されていても良い。この場合、脚回り弾性部材33によって中央領域R33ecに作用する幅方向に沿った収縮力がより小さくなるため、吸収性コア11の収縮がより抑制されやすくなる。したがって、おむつ1の吸収性能をより良好なものとすることができる。
一方、脚回り弾性部材33のうち、所定位置33efよりも幅方向外側の湾曲領域R33esでは、脚回り弾性部材33による収縮力が、背側切り欠き部20cbに沿って弱められることなく作用している。以下、中央領域R33ecと比較して、該脚回り弾性部材33による収縮力が強く作用している湾曲領域R33esを、脚回り弾性部材33の「有効長」とも呼ぶ。また、脚回り弾性部材33の有効長のうち、長手方向における腹側の端に位置している所定位置33efを「腹側端33ef」とも呼ぶ。本実施形態において、腹側端33efは、脚回り弾性部材33が湾曲している部分のうち、長手方向において最も腹側に位置している部分でもある。
本実施形態において腹側端33efは、幅方向において吸収性コア11よりも外側に位置している。つまり、脚回り弾性部材33の有効長は吸収性コア11と重複しておらず、脚回り弾性部材33の収縮力が吸収性コア11に対して直接作用することは無い。上述のように吸収性コア11はほぼSAPによって形成されているため、他の部材(トップシート13やバックシート14等)と比較して剛性が高い。仮に、脚回り弾性部材33の有効長が吸収性コア11と重複していた場合、剛性の高い吸収性コア11は長手方向に収縮しにくいため、吸収性コア11(吸収性本体10)や外装体20の生地が背側に集まりにくくなる。
これに対して、本実施形態では、脚回り弾性部材33による収縮力が吸収性コア11の左右方向両側の領域に作用し、吸収性本体10のうち比較的剛性の低いトップシート13やバックシート14が長手方向に収縮する。したがって、トップシート13等の収縮に応じて、該トップシート13等に接合されている吸収性コア11が長手方向の背側に引っ張られやすく、吸収性本体10や外装体20の生地が背側に集まりやすくなる。これにより、便収容空間SPが形成されやすくなる。
また、吸収性コア11の左右方向両側の領域が脚回り弾性部材33によって長手方向に収縮するのに対して、吸収性コア11自体は収縮しにくい。すなわち、吸収性コア11の幅方向(左右方向)外側の領域が収縮して着用者の脚繰りにフィットするのに対して、吸収性コア11の幅方向中央部は収縮することなく、図4Bのように非肌側に突出するように変形する。つまり、吸収性コア11は、幅方向の中央の領域で非肌側に凸となるように立体的に変形する。したがって、便収容空間SPは、幅方向の中央部において着用者の肌との間の隙間が大きくなり、幅方向の両側部において着用者の肌との間の隙間が小さくなる。これにより、便収容空間SPの容量を十分大きく設けつつ、収容した便が横漏れすることを抑制しやすくすることができる。
なお、おむつ1の外装体20は、長手方向における中央位置CLよりも腹側の所定位置MNにて、幅方向における幅が最も狭くなっている。すなわち、長手方向の所定位置MNにおいて、腹側切り欠き部20cfによる切り欠き幅が最も大きくなっている。腹側において外装体20の幅が最も狭くなっていることにより、おむつ1の着用時に着用者が脚を腹側(前側)に動かしやすくなる。例えば、着用者がおむつ1を着用した状態で歩行したり、着用者が乳幼児等の場合には仰向けに寝た姿勢において脚を前方に出したりする動作を妨げにくくなる。以下、この所定位置MNを「最狭位置MN」とも呼ぶ。
本実施形態では、長手方向において、脚回り弾性部材33の腹側端33efが、この最狭位置MNよりもさらに腹側に位置している。この場合、長手方向において脚回り弾性部材33による収縮力が作用する範囲が広くなり、外装体20のうち、最狭位置MNよりも背側の領域が全体的に背側に引っ張られるようになる。すなわち、背側に集められる生地の面積が大きくなるため、形成される便収容空間SPの容量を大きくすることができる。
但し、おむつ1において、脚回り弾性部材33の腹側端33efが、長手方向において最狭位置MNよりも背側に位置するようにしても良い。この場合、長手方向において脚回り弾性部材33による収縮力が作用する範囲が狭くなり、外装体20の腹側部分のうち背側に引っ張られる部分が少なくなる。したがって、上述の場合と比較して便収容空間SPの容量が小さくなる一方で、背側(臀部側)における脚回り開口LHに沿った締め付けが弱くなるため、肌当たりをソフトにすることができる。そのため、肌が敏感な乳幼児や幼児用のおむつとして有効である。
また、脚回り弾性部材33が、吸収性本体10及び外装体20とは異なる色で着色されていても良い。おむつ1では、脚回り弾性部材33が主に背側切り欠き部20cbに沿って連続的に配置されており、腹側切り欠き部20cfに沿った他の弾性部材は配置されていない。したがって、例えば、脚回り弾性部材33が赤や青等の目立つ色で着色されていれば、背側において脚回り開口LHを縁取るように該脚回り弾性部材33が視認される。これにより、使用者におむつ1の前後を認識させやすくすることができる。すなわち、便収容空間SPが形成される背側(後側)に、着色された脚回り弾性部材33が配置されていることにより、おむつ1の前後が一見して把握しやすくなり、おむつ1の前後が逆に装着されてしまうことを抑制することができる。
また、おむつ1の吸収性コア11は、重量パーセント80%以上のSAPを有していることから、主にパルプ等によって形成された吸収性コアと比較して、厚みを薄くすることが可能であり、また、剛性を低くすることができる。したがって、本実施形態の吸収性コア11は、3次元的に変形しやすく、背側において便収容空間SPを立体的に形成させることができる。これにより、排泄された便が便収容空間SP内に保持(収容)されやすくなり、便が外部に漏出することをより抑制しやすくすることができる。
さらに、吸収性コア11は図5に示されるような略長方形状に形成されている。言い換えると、吸収性コア11は長手方向における所定の範囲において、幅方向の長さ(幅)が一定となるように形成されている。したがって、吸収性コアが楕円形状等である場合と比較して、吸収性コア11によって形成される便収容空間SPの幅が一定に保たれやすくなり、内部に保持することが可能な便の容量を大きくすることができる。これにより、便がより漏出しにくくなる。
また、おむつ1において、吸収性本体10は長手方向の腹側に偏移して配置されている。言い換えると、長手方向において、吸収性本体10の中央位置が、おむつ1の中央位置CLよりも腹側となるように、吸収性本体10が配置されている。吸収性本体10が予め腹側寄りに配置されていることにより、該吸収性本体10が背側に引っ張られたときに、腹側における吸収性本体10の面積を不足させることなく、吸収性本体10の生地を背側に集めて便収容空間SPを広く形成させることができる。これにより、おむつ1の腹側において尿を吸収しやすくし、背側において便を保持(収容)しやすくすることができる。
また、脚回り弾性部材33は、おむつ1の着用時に、背側において便収容空間SPをしっかりと形成できる程度に、吸収性本体10及び外装体20を腹側から背側に引っ張るための収縮力を発現できるように配置されている。具体的に、本実施形態の脚回り弾性部材33は、10〜4000デシテックス(dtex)の糸ゴムを1〜3本(図5の例では3本)、それぞれ2.0倍〜3.5倍の伸長倍率で配置したものである。なお、「伸長倍率」とは、弾性部材(糸ゴム)の自然長を1としたときの伸び度合いを示したものであり、例えば伸長倍率が1.2の場合、弾性部材は自然長から0.2だけ伸張していることになる。
脚回り弾性部材33の伸長倍率が2.0倍よりも小さいと、吸収性本体10を背側に引っ張るのに十分な収縮力が得られず、便収容空間SPをしっかりと形成することが難しくなる。一方、脚回り弾性部材33の伸長倍率が3.5倍よりも大きいと、収縮力が大きくなりすぎて、おむつ1の着用時に該弾性部材33が着用者の肌(臀部)に食い込みやすくなり、着用者に不快感を生じさせやすくなる。本実施形態では、脚回り弾性部材33の伸長倍率を2.0倍〜3.5倍とすることで、吸収性本体10を腹側から背側に引っ張って便収容空間SPをしっかりと形成させつつ、おむつ1着用時における不快感を着用者に生じさせにくくすることができる。
また、脚回り弾性部材33として複数(図5では3本)の糸ゴムを設けることで、おむつ1の着用時において、該脚回り弾性部材33が切断されてしまうことを抑制し、脚回り開口LHに沿って適切な伸縮性を発現できるようにしている。特に、おむつ1の着脱時に脚回り開口LHが広げられたり、おむつ1を着用した状態において着用者の脚の動きによって脚回り開口LHに大きな力が作用したりすることにより、脚回り開口LH(背側切り欠き部20cb)に沿って配置された糸ゴムは切断されやすい。そこで、複数の糸ゴムを配置することによって、脚回り弾性部材33が十分な収縮力を備えつつ、切断されにくくすることができる。
また、10000m当たりのグラム数が10〜4000デシテックス(dtex)の糸ゴムを脚回り弾性部材33として使用する場合、例えば市販のライクラ(登録商標)を利用することが可能である。市販の糸ゴムを使用することにより、便収容空間SPをしっかりと形成させつつ、材料コストを安くすることができる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
おむつ1の着用対象者は、成人のみならず、乳幼児(生後0日〜満1歳未満の子)や幼児(満1歳〜小学校就学までの子)等の子供であっても良い。すなわち、おむつ1が子供用のおむつであっても良い。その場合、図5で説明したように、長手方向における脚回り弾性部材33の腹側端33efの位置を変更することにより、脚回り開口LH(背側切り欠き部20cb)に沿って作用する収縮力の大きさを調整することが可能である。これにより、便収容空間SPの大きさと、脚回り弾性部材33による脚回り開口LHの締め付けの強さとのバランスを子供用に最適化し、フィット性を維持しつつ、便漏れを抑制可能な子供用おむつを提供することができる。
1 おむつ(パンツ型使い捨ておむつ、吸収性物品)、
10 吸収性本体、
11 吸収性コア、12 コアラップシート、13 トップシート、14 バックシート、
20 外装体、
20c 切り欠き部、
20cf 腹側切り欠き部、20cfp 一部分、20cb 背側切り欠き部、
20es サイドエッジ部、
21 肌側シート、21h 長円切り欠き部、
22 非肌側シート、22ff 折り返し部、22bf 折り返し部、
31 腹側胴回り弾性部材、32 背側胴回り弾性部材、
33 脚回り弾性部材、33ef 腹側端(所定位置)、
35 防漏壁弾性部材、
50 防漏壁部、
BH 胴回り開口、LH 脚回り開口、
CL 中央位置、
MN 最狭位置、
SP 便収容空間、

Claims (14)

  1. 吸収性本体と、前記吸収性本体の厚さ方向に重ねて配置された外装体と、を有する吸収性物品であって、
    前記外装体は、着用者の脚回りに沿って湾曲した切り欠き部を有し、
    前記吸収性物品を展開した状態において、互いに交差する長手方向と幅方向とを有し、
    前記切り欠き部は、前記長手方向において、中央よりも背側に位置する背側切り欠き部と、前記中央よりも腹側に位置する腹側切り欠き部とを有し、
    前記外装体は、
    前記背側切り欠き部及び前記腹側切り欠き部の一部分に沿って連続的に設けられた脚回り弾性部材を有しており、
    前記一部分よりも前記長手方向の前記腹側において、前記腹側切り欠き部に沿った脚回り弾性部材を有していない、
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 吸収性本体と、前記吸収性本体の厚さ方向に重ねて配置された外装体と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収性物品を展開した状態において、互いに交差する長手方向と幅方向とを有し、 背側胴回りから股下側へのびる湾曲した脚回り弾性部材を有し、
    腹側胴回りから股下側へのびる湾曲した脚回り弾性部材を有しておらず、
    前記脚回り弾性部材は、前記長手方向の中央位置を背側から腹側に跨いでいる、ことを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項1または2に記載の吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は、吸収性コアを有し、
    前記脚回り弾性部材は、前記幅方向の中央部で前記幅方向に沿った部分である中央領域と、前記幅方向において前記中央領域よりも外側で湾曲した部分である湾曲領域とを有し、
    前記中央領域における前記脚回り弾性部材の収縮力は、前記湾曲領域における前記脚回り弾性部材の収縮力よりも小さく、
    前記脚回り弾性部材のうち、前記湾曲領域の前記長手方向における前記腹側の端は、
    前記幅方向において、前記吸収性コアよりも外側に位置している、ことを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項3に記載の吸収性物品であって、
    前記脚回り弾性部材は、前記中央領域において、少なくとも1カ所以上切断されている、ことを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記脚回り弾性部材は、前記幅方向の中央部で前記幅方向に沿った部分である中央領域と、前記幅方向において前記中央領域よりも外側で湾曲した部分である湾曲領域とを有し、
    前記中央領域における前記脚回り弾性部材の収縮力は、前記湾曲領域における前記脚回り弾性部材の収縮力よりも小さく、
    前記脚回り弾性部材のうち、前記湾曲領域の前記長手方向における前記腹側の端は、
    前記長手方向において、前記外装体の前記幅方向における幅が最も狭くなる位置よりも前記腹側に位置している、ことを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記脚回り弾性部材は、前記幅方向の中央部で前記幅方向に沿った部分である中央領域と、前記幅方向において前記中央領域よりも外側で湾曲した部分である湾曲領域とを有し、
    前記中央領域における前記脚回り弾性部材の収縮力は、前記湾曲領域における前記脚回り弾性部材の収縮力よりも小さく、
    前記脚回り弾性部材のうち、前記湾曲領域の前記長手方向における前記腹側の端は、
    前記長手方向において、前記外装体の前記幅方向における幅が最も狭くなる位置よりも前記背側に位置している、ことを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記脚回り弾性部材は、前記吸収性本体及び前記外装体とは異なる色で着色されている、ことを特徴とする吸収性物品。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は、吸収性コアを有し、
    前記吸収性コアには、前記吸収性コアの全体の重量の80%以上の高吸収性ポリマーが含まれている、ことを特徴とする吸収性物品。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は、吸収性コアを有し、
    前記吸収性コアは、前記長手方向における所定の範囲において、前記幅方向における幅が一定である、ことを特徴とする吸収性物品。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記長手方向において、
    前記吸収性本体の中央位置は、前記外装体の中央位置よりも腹側に位置している、ことを特徴とする吸収性物品。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記脚回り弾性部材は、2.0〜3.5倍の伸長倍率で設けられている、ことを特徴とする吸収性物品。
  12. 請求項11に記載の吸収性物品であって、
    前記脚回り弾性部材の10000m当たりのグラム数は、10〜4000デシテックスである、ことを特徴とする吸収性物品。
  13. 請求項11または12に記載の吸収性物品であって、
    前記脚回り弾性部材は、1〜3本の糸ゴムによって構成されている、ことを特徴とする吸収性物品。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
    着用対象者が乳幼児または幼児である、ことを特徴とする吸収性物品。
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