JP6703069B2 - 医療用チューブ - Google Patents

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Description

本発明は、医療用チューブに関し、詳しくは、医療用チューブの人体への挿入を容易にする技術に関する。
人腔内に、医療用チューブを挿入することは、一般的に患者への負担となる。特に、挿入に時間がかかったり、挿入が困難な場合は、患者の負担も増大する。挿入が困難な具体例の1つとして、腸閉塞の診断や治療のためのレウスチューブがある。腸閉塞(イレウス)は機械的要因等によって腸管が閉塞した状態である。緊急性の高い場合も多く、その場合は、緊急に診断、治療が必要である。その際用いられるのがイレウスチューブと呼ばれる細いチューブである。
イレウスチューブは、鼻又は口を経由し、腸管の患部まで挿入され、患部内の減圧、内容物の吸引等に用いられる。イレウスチューブは、腸管に達する前に、幽門輪、トライツ靭帯を通過しなければならない。幽門輪は、口が狭いため通りにくく、トライツ靭帯は、大きく屈曲しているので通りにくい。そのため、イレウスチューブの挿入は、患者に非常に負担をかけるものであった。
挿入を容易にする方法として、ガイドワイヤをチューブ内に入れる方法や、内視鏡を用いて途中まで挿入し、内視鏡を経由してガイドワイヤを入れ、内視鏡を除いた後、ガイドワイヤを頼りに、チューブを挿入していく方法があった。しかしながら、いずれの方法であっても、容易にチューブを挿入し得るとはいえず、結局のところ患者に多大な負担を強いていた。
そこで、患者への負担を軽減しつつ、イレウスチューブなどの医療用チューブを、人体管腔の所望の部位へ容易に誘導、挿入可能となる技術が求められていた。
このような問題に対して、従来からも様々な技術が提案されている。例えば、医療用チューブの案内器具(特許文献1参照)が提案され、公知技術となっている。より詳しくは、中空の案内器具と案内器具に内視鏡を挿入し、内視鏡によって案内器具を通過困難な部位まで通過させ、案内器具の端部をバルーンで部位に固定し、内視鏡を除き、代わりにイレウスチューブを案内器具に挿入し、所望の部位まで、イレウスチューブが容易に到達可能とするものである。
この技術によれば、案内器具によって、患部に近い位置までの案内が可能となる。しかしながら、案内器具の位置を固定後、内視鏡を除去し、さらに、イレウスチューブを挿入しなければならず、患者の負担が大きくなる。そのため、前記問題の解決には至っていない。
特開昭50−6192号公報
本発明は、医療用チューブを人体管腔の所定の位置まで挿入することが困難であるという問題点に鑑み、医療用チューブの中間部分からガイド機器を挿入可能とすることによって課題を解決するものである。
本発明に係る医療用チューブは、ガイド機器を挿入可能なガイド機器挿入部が長手方向の中間所定箇所に備えられると共に、チューブ内に潤滑剤を散布可能な潤滑剤ルーメンが備えられて成る手段を採用する。
また、本発明は、前記ガイド機器挿入部が、チューブの側面に開いたガイド機器用孔と、ガイド機器用孔にガイド機器を導くための導入部を持ち、該導入部は、ガイド機器挿入時においてチューブから突出した円筒状を成し、円筒の軸方向に切れ目を有して1枚のシートとして展開可能な形状となっており、ガイド機器を抜去後、ガイド機器用孔を覆い、チューブに密着可能である手段を採る。
さらに、本発明は、前記潤滑剤ルーメンにおける潤滑剤注入口から先端までの間に、散布用の孔が備えられて成る手段を採る。
またさらに、本発明は、前記散布用の孔が、複数且つ等間隔に備えられて成る手段を採用する。
さらにまた、本発明は、バルーン及びバルーン用ルーメンを持ち、イレウスチューブとして用いられる手段を採用する。
本発明に係る医療用チューブによれば、医療用チューブを人体管腔の所望の部位へ容易且つ安全に誘導、挿入することが可能であって、患者への負担を軽減しつつ、治療の迅速化に資する、といった従来にない優れた効果を奏するものである。
本発明に係る医療用チューブの実施形態を示す全体図である。 本発明に係る医療用チューブにおけるガイド機器挿入部の実施形態を示す拡大図である。 本発明に係る医療用チューブにおける潤滑剤ルーメンを説明する模式図である。 本発明に係る医療用チューブの使用態様(人体への挿入)を説明する模式図である。 従来の医療用チューブを説明する説明図である。
本発明に係る医療用チューブは、患者への負担を軽減しつつ、人体管腔の所望の部位へ容易且つ安全に誘導、挿入できることを最大の特徴とする。
以下、本発明に係る医療用チューブの実施形態を、図面に基づいて説明する。
なお、本実施例で示される医療用チューブの全体形状及び各部の形状は、下記に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる形状や寸法等の範囲内で適宜変更することができるものである。
(イレウスチューブについて)
ここで、医療用チューブの一つであるイレウスチューブによる治療の概要として、従来のイレウスチューブを用いる場合について、図5に沿って説明する。
イレウスチューブは、先端部に膨張可能なバルーン22を持ち、排液を吸入するメインルーメン(管路)やバルーンを膨張又は収縮させるためのバルーンルーメンを備える。チューブを、人体hの鼻又は口から挿入する際、患部である腸管まで多くの屈曲部があり、比較的剛性の低いチューブでは、患部まで到達が難しい。そのため、メインルーメンにガイドワイヤ70をイレウスチューブ先端まで挿通させておく。ガイドワイヤ70は金属性で、その先端部がバネ状になっており、他の部分と比較して柔軟になっている。
次に、患者をX線透視台に寝かせ、ガイドワイヤ70を内蔵した従来型医療用チューブ60を経鼻的に挿入し、X線透視下で操作を行う。従来型医療用チューブ60を胃a、幽門部b、十二指腸c、トライツ靭帯d、空腸eへと挿入していく。その際、幽門部b、トライツ靭帯d等、屈曲しており通過困難な場所が複数ある。X線透視によりガイドワイヤ70の位置を確認しながら、患者の姿勢を変えつつ、挿入していく。空腸eにある患部に従来型医療用チューブ60の先端が達した後、バルーン22を膨張させ、メインルーメンを用いて吸入等を行い、腸閉塞の処置を行う。
幽門部b、トライツ靭帯dを通過させることは熟練を要する作業であり、通常複数人での作業となる。X線透視下でガイドワイヤ70の動きは見えるものの、ガイドワイヤ70の進行方向を自由に制御できないため、幽門部b、トライツ靭帯dの通過に相当の時間を要することもある。このように、従来の方法では、長時間の治療による患者への精神的、肉体的負担の増大、X線の被ばく量の増加を伴うものであった。
図1から図4に従って、本発明を説明する。
図1は、本発明に係る医療用チューブの実施形態を示す全体図である。また図2は、本発明に係る医療用チューブにおけるガイド機器挿入部の実施形態を示す拡大図であり、(a)は内視鏡50を挿入する際の状態を示す図、(b)及び(c)は内視鏡50を除去しガイド機器用孔41を塞ぐ過程を示す図、(d)はガイド機器導入部42によってガイド機器用孔41を塞いだ状態を示す図である。図3は、本発明に係る医療用チューブにおける潤滑剤ルーメンを説明する模式図であり、(a)は全体模式図、(b)は(a)のAA断面図であって潤滑材ルーメンの位置を示す。図4は、本発明に係る医療用チューブの使用態様(人体への挿入)を説明する模式図であり、(a)は内視鏡50でガイドを行っている状態を示す図、(b)は内視鏡50を除去し医療用チューブ1が患部まで達した状態を示す図である。
医療用チューブ1は、人体管腔に挿入し、患部の検査、治療を行うチューブである。医療用チューブ1は、チューブ本体10からなり、ガイド機器である内視鏡50を合わせて使用することで、効果を発揮する。
チューブ本体10は、人体に直接接触するチューブであるため、親水性があり、柔軟性が必要である。また、人体管腔の周囲からの圧迫でつぶれてしまわない程度の剛性が必要である。材質はシリコン等が適当である。チューブ本体10は、空腸eの患部に達する程度の長さが必要であることから3m程度が適当である。また、直径は、一般的な細径内視鏡が5mm径であることから、5mmから7mm程度が適当である。
チューブ本体10は主に、メインルーメン13とバルーンルーメン20と潤滑剤ルーメン30とガイド機器挿入部40から構成されている。また、内視鏡50を合わせて使用する(図1)。
メインルーメン13は、治療時に、患部の減圧、内容物の吸引等を部分であり、他のルーメンよりも太い。メインルーメン13の先端であり患部側の端であるチューブ先端部11は、患部の減圧、内容物の吸引のため開口している。医師が操作する基端側には吸入口12がある。メインルーメン13の中間部分から先端部分までは、内視鏡50が挿入される。そのため、メインルーメン13の内側の径は、内視鏡50の外径よりも大きくしてある。また、内視鏡50を抜き差しすることから、抜き差しがスムーズに行えるよう、メインルーメン13の内壁は、滑らかであると好適である。
メインルーメン13の内壁は、内視鏡50がスムーズに動くことが出来るように、円柱状であることが望ましい(図3(b))。
バルーンルーメン20は、バルーン22を膨張、収縮させるための液体等をバルーン22に送る部分である。バルーン22は、チューブ本体10の先端付近に配置され、チューブ本体10の先端が患部に達した際、閉塞をバルーン22の膨張によって解消したり、患部へのチューブ本体10の固定のために用いる。バルーンルーメン20の基端側にはバルーン拡張剤注入口21が設けられている。チューブ本体10の外壁は、患者への負担を軽減するために、突起が少ないほうがよいので、円筒状が望ましい。バルーンルーメン20は、チューブ本体10の壁に埋め込む形で配置されると、チューブ本体10の内壁、外壁とも円筒状となり好適である(図3(b))。
潤滑剤ルーメン30は、本発明の特徴を構成する1つである。メインルーメン13に対して内視鏡50を抜き差しする際に潤滑剤81をメインルーメン13と内視鏡50との間に散布するものである。潤滑剤ルーメン30の内、ガイド機器挿入部40よりも先端側には、等間隔に潤滑剤散布孔32が設けられている。潤滑剤散布孔32の数は、内視鏡50のメインルーメン13内での移動のしやすさにもよるが、例えば10個程度である。基端側には、潤滑剤注入口31が設けられ、注入器80等によって潤滑剤81を注入される。
チューブ本体10内での潤滑剤ルーメン30の配置位置は、図3(b)に示すように、バルーンルーメン20と同様に、チューブ本体10の壁の中に配置されると、無用な突起が発生せず、好適である。潤滑剤ルーメン30には、チューブ本体10の内側方向に開けた孔である潤滑剤散布孔32があり、潤滑剤81をメインルーメン13と挿入部52の間に散布する。
潤滑剤81は、水、オリーブオイル等人体への影響の少ないものを用いる。
ガイド機器挿入部40は、本発明の特徴を構成する1つである。メインルーメン13に対して、内視鏡50の挿入部52を挿入する部分である。ガイド機器挿入部40は、メインルーメン13全体の中間所定箇所に設けられる。ガイド機器挿入部40とチューブ先端部11までの長さは、概ね内視鏡50の挿入部52の長さ程度である(図1)。内視鏡50は、ガイド機器挿入部40からメインルーメン13に挿入され、先端部54がほぼチューブ先端部11と同じ位置になるように調整する。ガイド機器挿入部40の位置は、例えば、挿入部52の長さにもよるが、チューブ先端部11から1.2m程度の位置が適当である。
ガイド機器挿入部40は、ガイド機器用孔41とガイド機器導入部42と止め環43とから成る。ガイド機器用孔41は、メインルーメン13に開けられた孔であり、挿入部52が斜めにメインルーメン13に挿入されることから、メインルーメン13の長手方向に長い長孔となっており、挿入部52の外径よりも大きい。
ガイド機器導入部42は、挿入部52をメインルーメン13に導く部分である。ガイド機器導入部42は、挿入部52を挿入する際は、円筒状である。内視鏡50を除去した後は、チューブ本体10の外壁に密着させるため、円筒の軸方向に切れ目があり、1枚のシートとして、展開可能な形状である。ガイド機器導入部42とチューブ本体10とは接続部44でのみ接続されている。
ガイド機器導入部42をチューブ本体10に密着させた際、ガイド機器用孔41を完全に覆い、ガイド機器用孔41が完全に密閉される構造である。ガイド機器用孔41を密閉しないと、メインルーメン13を用いて吸入する際、ガイド機器用孔41から空気漏れ、十分な吸入が出来ないからである。
止め環43は、ガイド機器導入部42の端部を円形に保つ環である。ガイド機器導入部42が変形可能な形状であるので、挿入部52を挿入する際、ガイド機器導入部42の形状を保つために用いる。
本発明でガイド機器として使用する内視鏡50について説明する。内視鏡50は、主に、胃a、十二指腸cの患部を検査、治療するために、人体hの内腔に挿入するものであり、患部の映像を撮影出来ることが特徴である。操作部51と挿入部52と、挿入部52の一部である湾曲部53及び先端部54とからなる。操作部51は、医師が内視鏡50を制御する部分であり、先端部54にあるカメラの映像を確認したり、湾曲部53を任意の方向に曲げたりする操作を行う。挿入部52は、内腔に挿入される部分であり、細径のものは、直径5mm程度である。
挿入部52の表面は、人体に直接接触するため、滑らかな素材で出来ている。湾曲部53は、挿入部52の先端に近い場所にあり、操作部51の操作で、先端方向に対して、任意の方向に屈曲させることが可能である。先端部54は、患部の映像を取得する部分とライト、サンプル取得用孔等から成る。内視鏡50は、内腔の様子を見ながら、先端を自由に曲げられることから、胃a、幽門部b、十二指腸c、トライツ靭帯dを比較的容易に通過することが出来る。しかし、一般的な内視鏡50では、空腸eを検査できるほどの長さは無い。
ガイド機器挿入部40の構造について、図2に沿って説明する。チューブ本体10の長さに比べ、挿入部52の長さが短いことから、内視鏡50を除去した後、ガイド機器挿入部40は、内腔に入ることになる。内視鏡50を挿入時のガイド機器挿入部40は、チューブ本体10から突出しているので、そのままの形状では、ガイド機器挿入部40を内腔に入れることは出来ない(図2(a))。そこで、ガイド機器挿入部40をチューブ本体10に密着し、ガイド機器用孔41を密閉する作業を行う。
内視鏡50を除去後、止め環43をはずす。ガイド機器導入部42には、切れ目があるので、自然に、円筒状から、円筒を展開した形状に近くなる(図2(b))。ガイド機器導入部42は、接続部44でのみ、チューブ本体10と接続されているので、ガイド機器導入部42をチューブ本体10方向に押しこむことで、チューブ本体10に沿った形に変形する(図2(c))。
ガイド機器導入部42をチューブ本体10に密着させると、チューブ本体10に対する突出量は、ガイド機器導入部42の厚さのみであり、わずかである。この形状とすることで、患者に負担を強いることなく、ガイド機器挿入部40を内腔に入れることが出来る。
また、ガイド機器導入部42はガイド機器用孔41を完全に覆うことになり、ガイド機器用孔41を密閉することが出来る。ガイド機器用孔41を密閉することによって、患部に対する吸引等を行う際、空気漏れが発生せず、支障なく治療を行うことが出来る。
潤滑剤ルーメン30の構造について、図3に沿って説明する。本発明では、治療時に、チューブ本体10から内視鏡50を除去する動作が必要になる。チューブ本体10は、人体hの内腔に挿入されている。内視鏡50を除去する際には、チューブ本体10は、狭い幽門部bで圧迫されていたり、トライツ靭帯dで大きく屈曲されていたりする。メインルーメン13の内壁と挿入部52の外壁は、密着していることも考えられる。そうすると、メインルーメン13に対して挿入部52を移動、ずらすことが難しい場合も考えられる。
そのため、潤滑剤ルーメン30を配置し、メインルーメン13と挿入部52の間に潤滑剤81を散布し、メインルーメン13と挿入部52の密着を解消し、挿入部52の移動を容易にする。
動作としては、内視鏡50の除去前に、潤滑剤ルーメン30の基端部分である潤滑剤注入口31から潤滑剤81を注入器80等を用いて、注入する。潤滑剤81は、潤滑剤ルーメン30内に注入され、潤滑剤散布孔32から散布される。潤滑剤散布孔32は、複数あることで、挿入部52全体に均一に散布される。そのため、挿入部52全体において、メインルーメン13との密着を解消することが出来る(図3(a))。
全体の構成を、図1に沿って説明する。図1は、チューブ本体10を人体hに挿入する前の状態を示す。チューブ本体10の中間にあるガイド機器挿入部40から、内視鏡50が挿入され、挿入部52をメインルーメン13の中に入れていく。先端部54の位置とチューブ先端部11の位置はほぼ同じである。チューブ本体10の先端側の部分と挿入部52は、ほぼ一体となっているので、挿入部52のみの場合と同様に、内腔で胃a、幽門部b、十二指腸c、トライツ靭帯dを比較的容易に通過することが出来る。
検査、治療時の手順の例を図1、図4に沿って、説明する。人体hの内腔への挿入の前に、図1に示すように、チューブ本体10内に内視鏡50を挿入し、チューブ先端部11と先端部54の位置が合うようにメインルーメン13内の挿入部52の位置を合わせる。
次に、人体hの鼻からチューブ本体10を挿入する。医師は、内視鏡50の映像を見ながら、チューブ本体10の挿入を進める。内視鏡50のみの場合と同様に、胃a、幽門部b、十二指腸c、トライツ靭帯dを通過させる。従来は、チューブの先端の位置がX線でしか確認できず、先端を任意の方向に曲げることが出来なかったが、本発明では、X線を用いることなく、比較的容易に挿入することが出来る。チューブ先端部11がトライツ靭帯dを通過した時点で、挿入部52のほとんどが内腔に入った状態となる(図4(a))。
次に、内視鏡50の除去を行う。潤滑剤注入口31から潤滑剤81を注入することで、メインルーメン13と挿入部52との間の滑りを良くする。その後、内視鏡50をゆっくり引き抜いていく。内視鏡50の除去が完了したら、ガイド機器挿入部40の止め環43をはずし、ガイド機器導入部42をチューブ本体10に密着させる。
ガイド機器導入部42をチューブ本体10に密着させる方法として、ガイド機器導入部42全体でチューブ本体10を咥える形状としてもいいし、単にテープで固定する方法でも良い。
次に、チューブ本体10を空腸eから患部fまで進める。通過困難な幽門部b、トライツ靭帯dは、既に通過しているので、チューブ本体10のみでも容易に患部fに達する。患部fに達した後、バルーン22の膨張、メインルーメン13による吸引等の治療を行う。
このように、本発明によれば、患者への負担を軽減しつつ、医療用チューブ1を、人体管腔の所望の部位へ容易に誘導、挿入することが可能である。
また、従来の方法では、複数人の医師、看護士が必要であったが、本発明では、1人の医師で対応可能である。
また、従来の方法では、患者に長時間のX線の被ばくを強いるものであった。本発明によれば、少なくとも、チューブ本体10を挿入しトライツ靭帯dを通過するまでの過程においてはX線を使用する必要性がなくなるため、患者の負担を軽減出来る。
総じて、本発明に係る医療用チューブ1よれば、チューブ本体10内を内視鏡50が通過することで、ガイドワイヤ70を使用せずとも一期的に医療用チューブ1を留置することが可能であって、従来のガイドワイヤ70を使って放射線透視下にて盲目的に操作する危険性と比較して、内視鏡50で狭い内腔を見ながら留置でき得るという安全性に資することとなる。
また、本実施例では、ガイド機器として、内視鏡50の例を記載したが、内視鏡50の代わりに、先端部分を任意に屈曲させることが出来るスタイレット等を用いても良い。
本発明に係る医療用チューブは、短時間且つ安全に内腔へ挿入容易とするものであって、医療の分野において有用且つ優れた技術であり、例えば、今後さらなる患者数の増大が見込まれる大腸癌、特に直腸癌に対しての安全な減圧処置が内視鏡下で簡便に施行し得るという点において、非常に汎用性・流用性がある発明器具と解される。したがって、本発明の産業上の利用可能性は大であると思料する。
1 医療用チューブ
10 チューブ本体
11 チューブ先端部
12 吸入口
13 メインルーメン(管路)
20 バルーンルーメン(管路)
21 バルーン拡張剤注入口
22 バルーン(管路)
30 潤滑剤ルーメン(管路)
31 潤滑剤注入口
32 潤滑剤散布孔
40 ガイド機器挿入部
41 ガイド機器用孔
42 ガイド機器導入部
43 止め環
44 接続部
50 内視鏡
51 操作部
52 挿入部(シャフト)
53 湾曲部
54 先端部
60 従来型医療用チューブ
70 ガイドワイヤ
80 注入器
81 潤滑剤
h 人体
a 胃
b 幽門部
c 十二指腸
d トライツ靭帯
e 空腸
f 患部

Claims (4)

  1. 医療用チューブであって、
    ガイド機器を挿入可能なガイド機器挿入部が長手方向の中間所定箇所に備えられると共に、チューブ内に潤滑剤を散布可能な潤滑剤ルーメンが備えられて成り、
    該ガイド機器挿入部は、チューブの側面に開いたガイド機器用孔と、ガイド機器用孔にガイド機器を導くための導入部を持ち、
    該導入部は、ガイド機器挿入時においてチューブから突出した円筒状を成し、円筒の軸方向に切れ目を有して1枚のシートとして展開可能な形状となっており、ガイド機器を抜去後、ガイド機器用孔を覆い、チューブに密着可能であることを特徴とする医療用チューブ。
  2. 前記潤滑剤ルーメンにおける潤滑剤注入口から先端までの間に、散布用の孔が備えられて成ることを特徴とする請求項1に記載の医療用チューブ。
  3. 前記散布用の孔は、複数且つ等間隔に備えられて成ることを特徴とする請求項2に記載の医療用チューブ。
  4. バルーン及びバルーン用ルーメンを持ち、イレウスチューブとして用いられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の医療用チューブ。
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