JP6701910B2 - 油判定装置、および、油判定方法 - Google Patents

油判定装置、および、油判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、潤滑油、作動油等の油の異常を判定する油判定装置、および、油判定方法に関する。
タービンや圧縮機等を構成する軸受等の摺動部材を備えた産業機械においては、摺動部材に潤滑油が供給される。このような潤滑油が劣化したり、潤滑油に異物が混入したりすると、摺動部材に不具合が生じるおそれがあることから、潤滑油の劣化や異物混入を把握することが必要となる。
そこで、機械または設備で使用された油の劣化状態を検知する技術として、使用後の油をフィルタで濾過した後、フィルタに光を照射して、フィルタを透過した光のRGBと、フィルタで反射した光のRGBとに基づいて、油の劣化を判定する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
しかし、特許文献1の技術では、油を抜き出してフィルタで濾過するといった処理が必要であるため、リアルタイムに油の劣化を判定することができない。また、油を抜き出したり、フィルタで濾過したりするという煩雑な作業を作業者に強いることになるという問題があった。
そこで、潤滑油に白色の光を照射して、透過光のR成分の光量、G成分の光量、B成分の光量から、√(R+G+B)および最大色差を算出して、これらの値に基づいて潤滑油の劣化および機械の破損状態を判定する技術が開示されている(例えば、特許文献2)。なお、ここで、最大色差は、R成分の光量、G成分の光量、B成分の光量のうち、最大の光量から最小の光量を減算した値である。
特許第5190660号公報 国際公開第2013/191273号
しかし、上記特許文献2の技術では、最大色差が油の劣化状態の影響を受けるため、油の劣化状態および機械の破損状態の判定精度が低いという問題がある。
そこで、本発明は、このような課題に鑑み、油が劣化したか否か、および、油に異物が混入したか否かを高精度に判定することが可能な油判定装置、および、油判定方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の油判定装置は、油に白色の光を照射する発光部と、前記油を通過した光を受光して、該受光した光のR成分、G成分、および、B成分それぞれの光量を導出する受光部と、前記R成分、G成分、および、B成分のうち、少なくともいずれか1成分の光量に基づいて、前記油の異常を判定する異常判定部と、前記異常判定部によって前記油に異常をきたしていると判定されると、時刻t1における、前記R成分の光量をR1、前記G成分の光量をG1、前記B成分の光量をB1とし、該時刻t1から予め定められた時間経過後の時刻t2における、該R成分の光量をR2、該G成分の光量をG2、該B成分の光量をB2とした場合の、R成分の光量の変化比RC=R2/R1、G成分の光量の変化比GC=G2/G1、および、B成分の光量の変化比BC=B2/B1のうち、少なくともいずれか2成分の光量の変化比を導出し、導出した2成分の光量の変化比に基づいて、前記異常が前記油への異物混入であるか否かを判定する異物判定部と、
を備えたことを特徴とする。
また、前記異物判定部は、前記2成分の光量の変化比が、予め定められた変化比判定範囲以内に含まれる場合、前記異常が前記油への異物混入であると判定し、該変化比判定範囲以内に含まれない場合、該異常が該油の劣化であると判定するとしてもよい。
また、前記受光部は、予め定められた時間間隔で、前記R成分、G成分、および、B成分それぞれの光量を導出し、前記異物判定部は、前記受光部によって導出される光量をプロットすることで得られる前記R成分の光量の軌跡、前記G成分の光量の軌跡、および、前記B成分の光量の軌跡のうち、少なくともいずれか1成分の光量の軌跡上の予め定められた変曲点におけるRの値で前記R1および前記R2を正規化して、正規化したR1および正規化したR2と、前記正規化したR1および前記正規化したR2の光量に基づく変化比RCを導出し、該変曲点におけるGの値で前記G1および前記G2を正規化して、正規化したG1および正規化したG2と、前記正規化したG1および前記正規化したG2の光量に基づく変化比GCを導出し、該変曲点におけるBの値で前記B1および前記B2を正規化して、正規化したB1および正規化したB2と、前記正規化したB1および前記正規化したB2の光量に基づく変化比BCを導出するとしてもよい。
また、前記異常判定部は、前記R成分、G成分、および、B成分のうち、少なくともいずれか1成分の前記光量の変化率が、予め定められた第1正常判定範囲以内に含まれない場合に、前記油に異常をきたしていると判定するとしてもよい。
また、前記異常判定部は、前記R成分の光量、前記G成分の光量、および、前記B成分の光量に基づき、明度を導出し、前記時刻t1における明度をV1、前記時刻t2における明度をV2とした場合の明度の変化比VC=V2/V1を導出し、導出した該明度の変化比VCが予め定められた第2正常判定範囲以内に含まれない場合に、前記油に異常をきたしていると判定するとしてもよい。
また、前記異常判定部は、前記R成分の光量、G成分の光量、および、B成分の光量のうちの最大値および最小値から、予め定められた導出方法により導出される最大最小導出値に基づいて、前記油の異常を判定するとしてもよい。
上記課題を解決するために、本発明の油判定方法は、油に白色の光を照射する工程と、前記油を通過した光を受光して、該受光した光のR成分、G成分、および、B成分それぞれの光量を導出する工程と、導出された前記R成分、G成分、B成分のうち、少なくともいずれか1成分の光量に基づいて、前記油の異常を判定する工程と、前記異常を判定する工程において前記油に異常をきたしていると判定されると、時刻t1における、前記R成分の光量をR1、前記G成分の光量をG1、前記B成分の光量をB1とし、該時刻t1から予め定められた時間経過後の時刻t2における、該R成分の光量をR2、該G成分の光量をG2、該B成分の光量をB2とした場合の、R成分の光量の変化比RC=R2/R1、G成分の光量の変化比GC=G2/G1、および、B成分の光量の変化比BC=B2/B1のうち、少なくともいずれか2成分の光量の変化比を導出する工程と、前記導出する工程において導出された2成分の光量の変化比に基づいて、前記異常が前記油への異物混入であるか否かを判定する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、油が劣化したか否か、および、油に異物が混入したか否かを高精度に判定することが可能となる。
油判定装置を説明するための図である。 光測定部の構成例を説明するための図である。 油判定方法の処理の流れを説明するためのフローチャートである。 変曲点で正規化した光量の軌跡を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(油判定装置100)
図1は、本実施形態にかかる油判定装置100を説明するための図である。図1に示すように、油判定装置100は、光測定部110と、RAM120と、ROM122と、制御部130と、報知部140とを含んで構成される。なお、ここでは、判定対象の油として潤滑油を例に挙げて説明するが、判定対象の油に限定はなく、例えば、油圧装置の作動油等を判定してもよい。
図2は、光測定部110の構成例を説明するための図である。なお、図2中、光路を実線の矢印で示す。
図2に示すように、光測定部110は、判定対象の機械150(例えば、摺動部材を有する機械)に設置され、機械150に供給される潤滑油Lに光を照射するとともに、当該照射した光であって潤滑油Lを通過した光を受光して、当該受光した光のR(赤)成分、G(緑)成分、および、B(青)成分それぞれの光量を導出する。したがって、光測定部110は、機械150の稼働中であっても潤滑油Lに関する光のR成分、G成分、および、B成分それぞれの光量をモニタリングすることができる。なお、潤滑油Lが高温の場合、機械150から潤滑油Lを一旦外部に迂回させた後再度機械150に戻す迂回路を設けておき、迂回路に潤滑油Lを冷却する冷却器を設け、迂回路における冷却器の後段に光測定部110を設けることとしてもよい。
具体的に説明すると、光測定部110は、収容部210と、発光部220と、受光部230とを含んで構成される。
収容部210は、後述する発光部220と、受光部230との光路上に配される。収容部210は、互いに離隔して配された直角プリズム212a、212bを含んで構成され、直角プリズム212aと、直角プリズム212bとの間に形成された空隙(収容空間)に潤滑油Lを収容する。なお、本実施形態において、光測定部110は、収容部210が発光部220および受光部230の上方に位置するように機械150に設置される。これにより、潤滑油L中の気泡が収容空間に混入してしまう事態を回避することができ、ノイズの発生を抑制することが可能となる。
発光部220は、例えば、白色LED(Light Emitting Diode)で構成され、収容部210に収容された潤滑油Lに白色の光を照射する。
受光部230は、例えば、受光素子で構成され、発光部220が照射した光であって、潤滑油Lを通過した光を受光して、受光した光のR成分、G成分、および、B成分それぞれの光量を導出する。そして、受光部230によって導出された、R成分の光量、G成分の光量、および、B成分の光量を示す情報は、制御部130に出力されることとなる。
図1に戻って説明すると、RAM120は、様々な情報を保持する。例えば、本実施形態において、RAM120は、R成分、G成分、B成分それぞれの光量を示す情報を保持する。ROM122は、第1正常判定範囲を示す情報、および、変化比判定範囲を示す情報を保持している。
制御部130は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成され、ROM122からCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出し、ワークエリアとしてのRAM120、他の電子回路と協働して油判定装置100全体を管理および制御する。本実施形態において、制御部130は、異常判定部132、異物判定部134として機能する。
異常判定部132は、受光部230が導出した、R成分の光量(以下、「R」と称する)、G成分の光量(以下、「G」と称する)、B成分の光量(以下、「B」と称する)に基づいて、潤滑油Lの異常を判定する。
本実施形態において、異常判定部132は、R、G、Bそれぞれの変化率(光量の単位時間あたりの変化量、つまり、光量を時間で微分した値)を導出し、導出したRの変化率、Gの変化率、Bの変化率に基づいて、潤滑油Lの異常を判定する。
潤滑油Lが劣化したり、潤滑油Lに摩耗粉などの異物混入が生じたりすると、光量の変化率が急激に変化する。したがって、異常判定部132は、R、G、Bそれぞれの変化率を導出し、導出したRの変化率、Gの変化率、および、Bの変化率のうち、いずれか1成分の光量の変化率が、第1閾値から第1閾値未満の第2閾値に亘る第1正常判定範囲以内に含まれない場合に、潤滑油Lに異常をきたしていると判定する。
なお、潤滑油Lが劣化した場合であっても、潤滑油Lに異物が混入した場合であっても、光量が低下することから、光量の変化率は負の値となる。したがって、第1正常判定範囲の第1閾値および第2閾値を負の値に設定するとよい。
異物判定部134は、異常判定部132によって、潤滑油Lに異常をきたしていると判定された場合に、R、G、Bそれぞれの変化比を導出し、導出したR、G、Bそれぞれの変化比に基づいて、潤滑油Lの異常が、劣化によるものであるか、異物混入によるものかを判定する。
ここで、Rの変化比RCは下記式(1)を用いて導出され、Gの変化比GCは下記式(2)を用いて導出され、Bの変化比BCは下記式(3)を用いて導出される。
RC=R2/R1 …式(1)
GC=G2/G1 …式(2)
BC=B2/B1 …式(3)
なお、上記式(1)〜式(3)において、時刻t1における、RをR1、GをG1、BをB1とし、時刻t1から予め定められた時間経過後の時刻t2における、RをR2、GをG2、BをB2とする。
潤滑油Lの劣化は化学反応であるため、劣化が生じると潤滑油L自体の色が変化する。つまり、劣化が生じると、R、G、Bそれぞれの変化比に差が生じる(R、G、Bの比に変化が生じる)。一方、異物混入は物理変化であるため、潤滑油L自体の色が変化することはない。つまり、異物混入の有無に拘らず、R、G、Bそれぞれの変化比に差は生じない(R、G、Bの比に変化は生じない)。
そこで、異物判定部134は、まず、R、G、Bそれぞれの変化比を導出する。そして、異物判定部134は、Rの変化比RC、Gの変化比GC、および、Bの変化比BCのいずれか1の成分の光量の変化比を基準とした所定の変化比判定範囲以内に他の成分の光量の変化比が含まれるか否かを判定する。例えば、異物判定部134は、Rの変化比RCを基準とした所定の変化比判定範囲以内に、Gの変化比GCおよびBの変化比BCが含まれるか否かを判定する。そして、異物判定部134は、他の成分の光量の変化比が変化比判定範囲以内に含まれると判定した場合に、潤滑油Lの異常が異物混入によるものであると判定し、他の成分の光量の変化比が変化比判定範囲以内に含まれないと判定した場合には、潤滑油Lの異常が劣化によるものであると判定する。
図1に戻って説明すると、報知部140は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、LED等の表示装置やスピーカ等の音声出力装置で構成され、制御部130が判定した結果を作業者に報知する。報知部140を備える構成により、作業者に判定結果を容易に把握させることが可能となる。
例えば、報知部140が、異物混入を報知した場合、作業者は、潤滑油Lの交換とともに、異物発生箇所のメンテナンスを行う。また、報知部140が、潤滑油Lが劣化したと報知した場合、作業者は潤滑油の交換を行う。
(油判定方法)
続いて、上述した油判定装置100を用いた油判定方法について説明する。図3は、油判定方法の処理の流れを説明するためのフローチャートである。図3に示すように、収容部210に潤滑油Lを収容して、発光部220は潤滑油Lに白色の光を照射し(照射工程S310)、受光部230は、照射された白色の光であって、潤滑油Lを通過した光を受光して、当該受光した光のR、G、Bを導出する(受光工程S312)。
そして、異常判定部132は、受光工程S312において前回までに導出されたR、G、B、および、今回導出されたR、G、Bに基づいて、R、G、Bそれぞれの変化率を導出する(光量変化率導出工程S314)。
異常判定部132は、導出したR、G、Bの少なくともいずれか1成分の光量の変化率が第1正常判定範囲外であるか否かを判定する(光量変化率判定工程S316)。その結果、いずれか1成分の光量の変化率が第1正常判定範囲外であると判定した場合には(S316におけるYES)、潤滑油Lに異常をきたしていると判定して、光量変化比導出工程S318へ処理を移す。一方、すべての光量の変化率が第1正常判定範囲以内であると判定した場合には(S316におけるNO)、当該油判定方法を終了する。
潤滑油Lに異常をきたしていると判定すると、異物判定部134は、受光工程S312において前回までに導出されたR、G、Bおよび今回導出されたR、G、Bに基づいて、R、G、Bそれぞれの変化比を導出する(光量変化比導出工程S318)。
そして、異物判定部134は、Gの変化比GC、Bの変化比BCそれぞれが、Rの変化比RCを基準とした変化比判定範囲以内に含まれるか否かを判定する(変化比判定工程S320)。その結果、Gの変化比GC、および、Bの変化比BCの少なくとも一方の変化比が変化比判定範囲以内に含まれないと判定した場合には(S320におけるNO)、潤滑油Lが劣化したと判定して劣化報知工程S322に処理を移し、Gの変化比GC、および、Bの変化比BCが変化比判定範囲以内に含まれると判定した場合には(S320におけるYES)、異物混入が生じたと判定して異物混入報知工程S324に処理を移す。
劣化報知工程S322において、報知部140は、潤滑油Lが劣化した旨を報知する。これにより、作業者は、潤滑油Lの交換を行うことができる。異物混入報知工程S324において、報知部140は、異物が混入した旨を報知する。これにより、作業者は、潤滑油Lの交換とともに、異物発生箇所のメンテナンスを行うことができる。
以上説明したように、本実施形態にかかる油判定装置100およびこれを用いた油判定方法によれば、潤滑油Lの光量およびR、G、Bそれぞれの変化比を監視することで、潤滑油Lが劣化したか否か、および、潤滑油Lに異物が混入したか否かを高精度に判定することができる。
また、コンピュータを、油判定装置100として機能させるプログラムや、当該プログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能なフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)等の記憶媒体も提供される。ここで、プログラムは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理手段をいう。
(変形例)
上記したように、潤滑油Lに異常をきたすと光量が変化する。したがって、受光部230によって所定時間間隔で導出される光量をプロットすることで得られる光量の軌跡においては、異常が生じた時点が変曲点となる。そこで、変形例において、異物判定部134は、Rの軌跡、Gの軌跡、Bの軌跡のいずれか1成分の光量の軌跡上の変曲点におけるRの値でR1およびR2を正規化して変化比RCを導出する。具体的には、変曲点の値をRxとすると、R1/Rx、R2/Rxとして変化比RCを導出する。同様に、異物判定部134は、変曲点におけるGの値でG1およびG2を正規化して変化比GCを導出し、変曲点におけるBの値でB1およびB2を正規化して変化比BCを導出する。
図4は、変曲点で正規化した光量の軌跡を示す図である。なお、図4中、Rの軌跡を実線で、Gの軌跡を一点鎖線で、Bの軌跡を破線で示す。
このように、異物判定部134が、変曲点の値で光量を正規化して、光量の変化比を導出することにより、変曲点以後(異常と判定した後)において、光量の変化比が変化比判定範囲以内に含まれるかどうかを高精度に判定することが可能となる。
なお、ここで、変曲点は、所定の時刻t3の光量の傾き(変化率、つまり、光量を時間で微分した値)と、時刻t3後の時刻t4の光量の傾きの差が、所定の変曲範囲外となる点である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態において、受光部230がR、G、Bそれぞれの光量を導出する構成を例に挙げて説明した。しかし、受光部230は、Rの波長(例えば、700nm)±50nmをR成分として光量を導出してもよいし、Gの波長(例えば、546.1nm)±50nmをG成分として光量を導出してもよいし、Bの波長(例えば、435.8nm)±50nmをB成分として光量を導出してもよい。
また、上記実施形態において、発光部220が油に白色の光を照射する構成を例に挙げて説明したが、発光部220は異物をほとんど透過しない波長の電磁波を油に照射してもよい。この場合、受光部230は、少なくとも波長が異なる2種類の電磁波の強度を導出する。そして、異常判定部132は、少なくとも1種類の電磁波の強度に基づいて油の異常を判定する。また、異物判定部134は、時刻t1における、一方の電磁波の強度をP1、他方の電磁波の強度をQ1とし、時刻t2における、一方の電磁波の強度をP2、他方の電磁波の強度をQ2とした場合の、一方の電磁波の強度の変化比PC=P2/P1、および、他方の電磁波の強度の変化比QC=Q2/Q1を導出し、導出した2つの電磁波の強度の変化比に基づいて、異常が油への異物混入であるか否かを判定する。
また、上記実施形態において、光測定部110が直角プリズム212a、212bを備え、光路が屈曲する場合を例に挙げて説明した。しかし、直角プリズム212a、212bは必須の構成ではなく、発光部220と受光部230との光路は直線であってもよい。
また、上記実施形態において、光測定部110は、収容部210が発光部220および受光部230の上方に位置するように機械150に設置される場合を例に挙げて説明した。しかし、機械150に対する光測定部110の設置位置に限定はなく、例えば、収容部210が、発光部220および受光部230の下方に位置するように機械150に設置されてもよいし、収容部210、発光部220、受光部230が水平方向に配されるように機械150に設置されてもよい。
また、上記実施形態において、油判定装置100を構成する光測定部110、RAM120、ROM122、制御部130、報知部140が、機械150の近傍に設けられる構成を例に挙げて説明した。しかし、光測定部110のみを機械150の近傍に設けておき、RAM120、ROM122、制御部130、報知部140を遠隔地に設けてもよい。この場合、光測定部110が測定したR、G、Bを示す情報を、無線通信、または、有線通信を介して制御部130に送信するとよい。
また、上記実施形態において、第1正常判定範囲の第1閾値および第2閾値が負である構成を例に挙げて説明した。しかし、第1正常判定範囲は、機械150を通常運転した際の潤滑油Lの劣化速度に伴う光量の変化率を基準値として、基準値±所定の値の範囲に設定してもよい。したがって、第1閾値が正の値であり、第2閾値が負の値であってもよい。また、潤滑油Lが通過する流路に新油を追加した場合、光量の変化率は、正の値となる。したがって、新油の追加を判定する場合、第1正常判定範囲の第1閾値および第2閾値を正の値としてもよいし、第1閾値を正の値、第2閾値を負の値としてもよい。
また、上記実施形態において、異常判定部132が、R、G、および、Bのうち、少なくともいずれか1成分の光量の変化率が、予め定められた第1正常判定範囲以内に含まれない場合に、油に異常をきたしていると判定する場合を例に挙げて説明した。しかし、異常判定部132は、少なくともR、G、Bそれぞれの光量に基づいて、油の異常を判定すればよい。
例えば、異常判定部132は、時刻t1における明度をV1、時刻t2における明度をV2とした場合の明度の変化比VC=V2/V1を導出し、導出した明度の変化比VCが予め定められた第2正常判定範囲以内に含まれない場合に、油に異常をきたしていると判定してもよい。なお、ここで、明度Vは、下記式(4)を用いて導出することができる。
V=√(R+G+B) …式(4)
また、例えば、異常判定部132は、R、G、Bの最大値および最小値から導出される予め定められた最大最小導出値に基づいて、油の異常を判定してもよい。ここで、最大最小導出値は、例えば、R、G、および、Bのうちの最大値と最小値との差(最大色差)、最大値と最小値との比、最大値と最小値との差の明度による積分値、および、最大値と最小値との比の明度による積分値のうちいずれか1である。
また、上記実施形態において、異物判定部134が、Rの変化比RCを基準とした所定の変化比判定範囲以内に、Gの変化比GCおよびBの変化比BCが含まれるか否かを判定する構成を例に挙げて説明した。しかし、異物判定部134は、R、G、Bのいずれか1の成分の光量の変化比を基準とした所定の変化比判定範囲以内に他の成分の光量の変化比が含まれるか否かを判定すればよい。例えば、異物判定部134は、Gの変化比GCを基準とした所定の変化比判定範囲以内に、Rの変化比RCおよびBの変化比BCが含まれるか否かを判定してもよいし、Bの変化比BCを基準とした所定の変化比判定範囲以内に、Rの変化比RCおよびGの変化比GCが含まれるか否かを判定してもよい。
また、異物判定部134は、Rの変化比RC、Gの変化比GC、Bの変化比BCのうち、少なくともいずれか2成分の光量の変化比のうち、一方の成分の光量の変化比を基準とした所定の変化比判定範囲以内に他方の成分の光量の変化比が含まれるか否かを判定してもよい。そして、異物判定部134は、他方の成分の光量の変化比が変化比判定範囲以内に含まれる場合、油への異物混入と判定し、他方の成分の光量の変化比が変化比判定範囲以内に含まれない場合、油の劣化と判定する。例えば、異物判定部134は、Rの変化比RCを基準とした変化比判定範囲以内に、Gの変化比GCが含まれるか否かを判定してもよい。なお、この場合、異物判定部134は、Rの変化比RC、Gの変化比GC、Bの変化比BCのうち、少なくともいずれか2成分の光量の変化比を導出すれば足りる。
本発明は、潤滑油、作動油等の油の異常を判定する油判定装置、および、油判定方法に利用することができる。
L 潤滑油
100 油判定装置
132 異常判定部
134 異物判定部
220 発光部
230 受光部

Claims (7)

  1. 油に白色の光を照射する発光部と、
    前記油を通過した光を受光して、該受光した光のR成分、G成分、および、B成分それぞれの光量を導出する受光部と、
    前記R成分、G成分、および、B成分のうち、少なくともいずれか1成分の光量に基づいて、前記油の異常を判定する異常判定部と、
    前記異常判定部によって前記油に異常をきたしていると判定されると、時刻t1における、前記R成分の光量をR1、前記G成分の光量をG1、前記B成分の光量をB1とし、該時刻t1から予め定められた時間経過後の時刻t2における、該R成分の光量をR2、該G成分の光量をG2、該B成分の光量をB2とした場合の、R成分の光量の変化比RC=R2/R1、G成分の光量の変化比GC=G2/G1、および、B成分の光量の変化比BC=B2/B1のうち、少なくともいずれか2成分の光量の変化比を導出し、導出した2成分の光量の変化比に基づいて、前記異常が前記油への異物混入であるか否かを判定する異物判定部と、
    を備えたことを特徴とする油判定装置。
  2. 前記異物判定部は、前記2成分の光量の変化比が、予め定められた変化比判定範囲以内に含まれる場合、前記異常が前記油への異物混入であると判定し、該変化比判定範囲以内に含まれない場合、該異常が該油の劣化であると判定することを特徴とする請求項1に記載の油判定装置。
  3. 前記受光部は、予め定められた時間間隔で、前記R成分、G成分、および、B成分それぞれの光量を導出し、
    前記異物判定部は、前記受光部によって導出される光量をプロットすることで得られる前記R成分の光量の軌跡、前記G成分の光量の軌跡、および、前記B成分の光量の軌跡のうち、少なくともいずれか1成分の光量の軌跡上の予め定められた変曲点におけるRの値で前記R1および前記R2を正規化して、正規化したR1および正規化したR2と、前記正規化したR1および前記正規化したR2の光量に基づく変化比RCを導出し、該変曲点におけるGの値で前記G1および前記G2を正規化して、正規化したG1および正規化したG2と、前記正規化したG1および前記正規化したG2の光量に基づく変化比GCを導出し、該変曲点におけるBの値で前記B1および前記B2を正規化して、正規化したB1および正規化したB2と、前記正規化したB1および前記正規化したB2の光量に基づく変化比BCを導出することを特徴とする請求項1または2に記載の油判定装置。
  4. 前記異常判定部は、前記R成分、G成分、および、B成分のうち、少なくともいずれか1成分の前記光量の変化率が、予め定められた第1正常判定範囲以内に含まれない場合に、前記油に異常をきたしていると判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の油判定装置。
  5. 前記異常判定部は、前記R成分の光量、前記G成分の光量、および、前記B成分の光量に基づき、明度を導出し、
    前記時刻t1における明度をV1、前記時刻t2における明度をV2とした場合の明度の変化比VC=V2/V1を導出し、導出した該明度の変化比VCが予め定められた第2正常判定範囲以内に含まれない場合に、前記油に異常をきたしていると判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の油判定装置。
  6. 前記異常判定部は、前記R成分の光量、G成分の光量、および、B成分の光量のうちの最大値および最小値から、予め定められた導出方法により導出される最大最小導出値に基づいて、前記油の異常を判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の油判定装置。
  7. 油に白色の光を照射する工程と、
    前記油を通過した光を受光して、該受光した光のR成分、G成分、および、B成分それぞれの光量を導出する工程と、
    導出された前記R成分、G成分、B成分のうち、少なくともいずれか1成分の光量に基づいて、前記油の異常を判定する工程と、
    前記異常を判定する工程において前記油に異常をきたしていると判定されると、時刻t1における、前記R成分の光量をR1、前記G成分の光量をG1、前記B成分の光量をB1とし、該時刻t1から予め定められた時間経過後の時刻t2における、該R成分の光量をR2、該G成分の光量をG2、該B成分の光量をB2とした場合の、R成分の光量の変化比RC=R2/R1、G成分の光量の変化比GC=G2/G1、および、B成分の光量の変化比BC=B2/B1のうち、少なくともいずれか2成分の光量の変化比を導出する工程と、
    前記導出する工程において導出された2成分の光量の変化比に基づいて、前記異常が前記油への異物混入であるか否かを判定する工程と、
    を有することを特徴とする油判定方法。
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