JP6700921B2 - デコーダ、受信装置および電子機器 - Google Patents

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Description

本出願の明細書、図面、および特許請求の範囲(以下、「本明細書等」と呼ぶ。)は、半導体装置、電子部品、及び電子機器、ならびにこれらの動作方法と作製方法に関する。例えば、本発明の一形態の技術分野としては、半導体装置、記憶装置、処理装置、スイッチ回路(例えば、パワースイッチ、配線スイッチ等)、表示装置、液晶表示装置、発光装置、照明装置、蓄電装置、入力装置、撮像装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法を一例として挙げることができる。
テレビジョン(TV)は、大画面化に伴い、高精細度の映像を視聴できることが望まれている。そのため、超高精細TV(UHDTV)放送の実用化が推し進められている。日本国では、2015年に通信衛星(CS)および光回線による4K放送サービスが開始されている。今後、放送衛星(BS)によるUHDTV(4K、8K)の試験放送の開始が予定されている。そのため、8K放送に対応するための各種の電子機器が開発されている(例えば、非特許文献1)。8Kの実用放送では、4K放送、2K放送(フルハイビジョン放送)も併用される予定である。
S.Kawashima,et al.,"13.3−In. 8K X 4K 664−ppi OLED Display Using CAAC−OS FETs、"SID 2014 DIGEST,pp.627―630.
8K放送における映像符号化方式には、新たな規格H.265 | MPEG−H HEVC(High Efficiency Video Coding、以下 HEVC)が採択されている。8K放送の映像の解像度(水平・垂直の画素数)は7680×4320であり、4K(3840×2160)の4倍、2K(1920×1080)の16倍である。そのため、8Kのテレビ放送受信装置のデコーダ(データ伸長装置)の高性能化が求められる。そのため、8K放送に合わせた性能が発揮できるように、デコーダの回路規模、動作周波数が決められるため、4K放送もしくは2K放送を受信する際には、デコーダはオーバースペックとなり、むしろ、その演算効率は低下してしまう。
本発明の一形態は、消費電力を削減すること、または、新規な半導体装置、または新規な半導体装置の動作方法を提供することを課題の一つとする。
なお、複数の課題の記載は、互いの課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一形態は、これらの課題の全て解決する必要はない。また、列記した以外の課題が、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、これらの課題も、本発明の一形態の課題となり得る。
本発明の一形態は、符号化された映像データを復号する機能を有するデコーダであって、FPGAを有し、FPGAは、映像データを復号化するための少なくとも1つの処理を行い、映像データの解像度が第1の解像度の場合、FPGAの入力データ信号はバイナリ信号であり、かつFPGAのクロック周波数は、第1の周波数であり、映像データの解像度が第1の解像度よりも低い場合、FPGAの入力データ信号はパルス信号であり、かつFPGAのクロック周波数は、第1の周波数よりも低い第2の周波数であるデコーダである。
上記の形態において、FPGAはロジックエレメントを有し、ロジックエレメントは、入力データ信号が入力されるデータ入力部と、入力データ信号を演算する演算回路と、演算回路で演算されたデータ信号を処理し、出力データ信号を生成するデータ出力部とを有し、映像データの解像度が第1の解像度よりも低い場合、データ入力部は、入力データ信号をバイナリ信号に変換できる回路構成に設定され、かつ、データ出力部は、出力データ信号をパルス信号に変換できる回路構成に設定され、かつ、演算回路のパワーゲーティングが行われてもよい。
本発明の一形態は、符号化された映像データを復号する機能を有するデコーダであって、映像データを復号化するための第1の処理を行う回路を有し、映像データの解像度が第1の解像度の場合、回路の入力データ信号はバイナリ信号であり、かつ回路のクロック周波数は、第1の周波数であり、映像データの解像度が第1の解像度よりも低い場合、回路の入力データ信号はパルス信号であり、かつ回路のクロック周波数は、第1の周波数よりも低い第2の周波数であるデコーダである。
上記の形態において、回路は、入力データ信号が入力されるデータ入力部と、第1の処理を行う専用回路と、専用回路で処理された信号から出力データ信号を生成するデータ出力部と、を有し、映像データの解像度が第1の解像度よりも低い場合、データ入力部は、入力データ信号をバイナリ信号に変換できる回路構成に設定され、かつ、データ出力部は、出力データ信号をパルス信号に変換できる回路構成に設定され、かつ、専用回路のパワーゲーティングが行われてもよい。
本明細書等において、半導体装置とは、半導体特性を利用した装置であり、半導体素子(トランジスタ、ダイオード、フォトダイオード等)を含む回路、同回路を有する装置等をいう。また、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般をいう。例えば、集積回路、集積回路を備えたチップや、パッケージにチップを収納した電子部品は半導体装置の一例である。また、記憶装置、表示装置、発光装置、照明装置及び電子機器等は、それ自体が半導体装置であり、半導体装置を有している場合がある。
本明細書等において、XとYとが接続されていると記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続関係以外のものも、図または文章に記載されているものとする。X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層など)であるとする。
トランジスタは、ゲート、ソース、およびドレインと呼ばれる3つの端子を有する。ゲートは、トランジスタの導通状態を制御する制御端子として機能する端子である。ソースまたはドレインとして機能する2つの入出力端子は、トランジスタの型及び各端子に与えられる電位の高低によって、一方がソースとなり他方がドレインとなる。このため、本明細書等においては、ソースやドレインの用語は、入れ替えて用いることができるものとする。また、本明細書等では、ゲート以外の2つの端子を第1端子、第2端子と呼ぶ場合や、第3端子、第4端子と呼ぶ場合がある。
ノードは、回路構成やデバイス構造等に応じて、端子、配線、電極、導電層、導電体、不純物領域等と言い換えることが可能である。また、端子、配線等をノードと言い換えることが可能である。
電圧は、ある電位と、基準の電位(例えば接地電位(GND)またはソース電位)との電位差のことを示す場合が多い。よって、電圧を電位と言い換えることが可能である。なお、電位とは相対的なものである。よって、GNDと記載されていても、必ずしも0Vを意味しない場合もある。
本明細書等において、「第1」、「第2」、「第3」などの序数詞は、順序を表すために使用される場合がある。または、構成要素の混同を避けるために使用する場合があり、この場合、序数詞の使用は構成要素の個数を限定するものではなく、順序を限定するものでもない。また、例えば、「第1」を「第2」または「第3」に置き換えて、発明の一形態を説明することができる。
本明細書等の記載に関するその他の事項を実施の形態5に付記している。
本発明の一形態によって、消費電力を削減すること、または、新規な半導体装置、または新規な半導体装置の動作方法を提供することを可能なる。なお、複数の効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。また、本発明の一形態は、必ずしも、例示した効果の全てを有する必要はない。また、本発明の一形態について、上記以外の課題、効果、および新規な特徴については、本明細書の記載および図面から自ずと明らかになるものである。
放送システムの構成例を示すブロック図。 放送システムのデータ伝送を示す模式図。 A−D:受信装置の構成例を示す図。 デコーダの構成例を示すブロック図。 FPGAの構成例を示すブロック図。 A−D:配線スイッチの構成例を示す回路図。 コンフィギュレーションメモリの構成例を示す回路図。 ロジックエレメントの構成例を示すブロック図。 A:バイナリ信号を説明する図。B、C:パルス信号を説明する図。 ロジックエレメントの動作例を示すタイミングチャート。 A:ラッチ回路の構成例を示す回路図。B:ラッチ回路の動作例を示すタイミングチャート。 A、B:演算回路の構成例を示す回路図。C:レプリカ回路の構成例を示す回路図。 A:出力タイミング生成回路の構成例を示す回路図。B:出力タイミング生成回路の動作例を示すタイミングチャート。C:出力信号生成回路の構成例を示す回路図。 ロジックエレメントの構成例を示すブロック図。 ロジックエレメントの動作例を示すタイミングチャート。 ロジックエレメントの動作例を示すタイミングチャート。 A−C:イメージセンサの構成例を示す図。 A−D:イメージセンサの構成例を示す図。 A、B:イメージセンサの構成例を示す図。 A−C:イメージセンサの構成例を示す回路図。 表示モジュールの構成例を示す分解図。 A:表示部の構成例を示すブロック図。B、C:画素の構成例を示す回路図。 A−C:表示パネルの構成例を示す図。 A、B:表示パネルの構成例を示す断面図。 A、B:表示パネルの構成例を示す断面図。 A−F:電子機器の構成例を示す模式図。 A:トランジスタの構成例を示す上面図。B、C:トランジスタの構成例を示す断面図。 A:トランジスタの部分拡大図。B:トランジスタのエネルギーバンド図。 A:トランジスタの構成例を示す上面図。B、C:トランジスタの構成例を示す断面図。 A:トランジスタの構成例を示す上面図。B、C:トランジスタの構成例を示す断面図。 A:トランジスタの構成例を示す上面図。B―D:トランジスタの構成例を示す断面図。 A:トランジスタの構成例を示す上面図。B―D:トランジスタの構成例を示す断面図。 A:トランジスタの構成例を示す上面図。B:トランジスタの構成例を示す断面図。 A、B:半導体装置の構成例を示す断面図。 半導体装置の構成例を示す断面図。 医療現場における映像配信システムの構成例を示す図。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。ただし、本発明の一形態は、以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明の一形態は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
以下に示される複数の実施の形態は適宜組み合わせることが可能である。また1の実施の形態の中に、複数の構成例(作製方法例、動作方法例等も含む。)が示される場合は、互いに構成例を適宜組み合わせること、および他の実施の形態に記載された1または複数の構成例と適宜組み合わせることも可能である。
図面において、同一の要素または同様な機能を有する要素、同一の材質の要素、あるいは同時に形成される要素等には同一の符号を付す場合があり、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、同じ符号を持つ複数の要素を個々に区別する必要があるときには、符号に“_1”、“_2”、“[i、j]”等の識別用の符号を付記して記載する場合がある。例えば、3本の配線WLを個々に区別する場合、配線WL[0]、WL[1]、WL[2]と記載する場合がある。
本明細書において、例えば、高電源電位VDDを、電位VDD、VDD等と省略して記載する場合がある。これは、他の構成要素(例えば、信号、電圧、回路、素子、電極、配線等)についても同様である。
〔実施の形態1〕
<<放送システム>>
図1は、放送システムの構成例を模式的に示すブロック図である。放送システム100は、カメラ110、送信装置111、受信装置112、表示装置113を有する。カメラ110は、イメージセンサ120、画像処理装置121を有する。送信装置111は、エンコーダ122および変調器123を有する。受信装置112は、復調器125およびデコーダ126を有する。表示装置113は画像処理装置127および表示部128有する。
カメラ110が8K映像を撮影が可能である場合、イメージセンサ120は、8Kのカラー画像を撮像可能な画素数を有する。例えば、1画素が1の赤用(R)サブ画素、2の緑用(G)サブ画素、および1の青用(B)サブ画素でなる場合、イメージセンサ120には、少なくとも7680×4320×4[R、G+G、B]の画素が必要となり、また、4K用のカメラであれば、イメージセンサ120の画素数は、少なくとも3840×2160×4であり、2K用のカメラであれば、画素数は、少なくとも1920×1080×4である。
イメージセンサ120は未加工のRawデータ140を生成する。画像処理装置121は、Rawデータ140に画像処理(ノイズ除去、補間処理など)を施し、映像データ141を生成する。映像データ141は送信装置111に出力される。
送信装置111は、映像データ141を処理して、放送帯域に適合する放送信号(搬送波)143を生成する。エンコーダ122は映像データ141を処理し、符号化データ142を生成する。エンコーダ122は、映像データ141を符号化する処理、映像データ141に放送制御用データ(例えば認証用のデータ)を付加する処理、暗号化処理、スクランブル処理(スペクトラム拡散のためのデータ並び替え処理)等を行う。
変調器123は符号化データ142をIQ変調(直交位相振幅変調)することで、放送信号143を生成し、出力する。放送信号143は、I(同位相)成分とQ(直交位相)成分の情報を持つ複合信号である。TV放送局は、映像データ141の取得、および放送信号143の供給を担う。
放送信号143は受信装置112で受信される。受信装置112は、放送信号143を表示装置113で表示可能な映像データ144に変換する機能を有する。復調器125は、放送信号143を復調して、I信号、Q信号の2つのアナログ信号に分解する。
デコーダ126は、I信号およびQ信号をデジタル信号に変換する処理を有する。また、デコーダ126は、デジタル信号に対して、各種の処理を実行し、データストリームを生成する。この処理には、フレーム分離、LDPC(Low Density Parity Check)符号の復号、放送制御用データの分離、デスクランブル処理等がある。デコーダ126は、データストリームを復号化し、映像データ144を生成する。復号化のための処理には、直交変換(DCT:離散コサイン変換、DST:離散サイン変換)、フレーム間予測処理、動き補償予測処理がある。
映像データ144は、表示装置113の画像処理装置127に入力される。画像処理装置127は、映像データ144を処理し、表示部128に入力可能なデータ信号145を生成する。画像処理装置127での処理は、画像処理(ガンマ処理)、デジタルーアナログ変換処理等がある。データ信号145が入力されることで、表示部128は表示を行う。
図2に、放送システムにおけるデータ伝送を模式的に示す。図2には、放送局161から送信された電波(放送信号)が、各家庭のテレビジョン受信装置160(TV160)に届けられるまでの経路を示している。TV160は、受信装置112および表示装置113を備えている。人工衛星162として、例えば、CS(通信衛星)、BS(放送衛星)などが挙げられる。アンテナ164として、例えば、BS・110°CSアンテナ、CSアンテナなどが挙げられる。アンテナ165として、例えば、UHF(Ultra High Frequency)アンテナなどが挙げられる。
電波166A、166Bは、衛星放送用の放送信号である。人工衛星162は電波166Aを受信すると、地上に向けて電波166Bを伝送する。各家庭において、電波166Bはアンテナ164で受信され、TV160において衛星TV放送を視聴することができる。あるいは、電波166Bは他の放送局のアンテナで受信され、放送局内の受信装置によって光ケーブルに伝送できる信号に加工される。放送局は光ケーブル網を利用して放送信号を各家庭のTV160に送信する。電波167A、167Bは、地上波放送用の放送信号である。電波塔163は、受信した電波167Aを増幅して、電波167Bを送信する。各家庭では、アンテナ165で電波167Bを受信することで、TV160で地上波TV放送を視聴することができる。
また、本実施の形態の映像配信システムは、TV放送用のシステムに限定されるものではない。また配信する映像データは、動画像データでもよいし、静止画像データでもよい。
例えば、高速IPネットワークを通じてカメラ110の映像データ141を配信してもよい。例えば、映像データ141の配信システムは医療現場では、遠隔診断、遠隔診療に用いることができる。医療行為に利用する映像は、正確な画像診断や医療行為には、より高精細な映像が求められており、高解像度(8K、4K、2K)の表示装置に表示可能な映像データの配信システムが求められる。図36は、映像データの配信システムを利用した救急医療システムを模式的に示す。
救急搬送車両(救急車)300と医療機関301間、医療機関301と医療機関302間の通信は、高速ネットワーク305を利用して行われる。救急車300には、カメラ310、エンコーダ311、通信装置312が搭載されている。
カメラ310は、医療機関301へ搬送する患者を撮影する。カメラ310で取得した映像データ315は、通信装置312によって非圧縮で送信することもできる。これにより映像データ315の圧縮に要する時間分の遅延を少なくして、高解像度の映像データ315を医療機関301に伝送することができる。救急車300と医療機関301間の通信に、高速ネットワーク305を利用できない場合は、エンコーダ311で映像データを符号化し、符号化した映像データ316を送ることもできる。
医療機関301では、救急車300から送られた映像データを通信装置320で受信する。受信した映像データが非圧縮データであれば、通信装置320を介して、表示装置323に送られ、表示される。映像データが圧縮データであれば、デコーダ321でデータ伸長されたのち、表示装置323に送られ表示される。医師は、表示装置323の画像から、救急車300の救急隊員への指示、あるいは、患者の治療にあたる医療機関301内のスタッフに指示を行う。図36の配信システムは高精細な画像を伝送することができるので、医療機関301内において、医師は救急搬送中の患者の細部を確認することができる。そのため、医師は短時間でより的確な指示を救急隊員やスタッフに与えることができ、患者の救命率の向上につながる。
医療機関301と医療機関302間の映像データの通信も、上記と同様である。医療機関301の画像診断装置(CT、MRI等)で取得した医療画像を医療機関302に伝送することができる。また、ここでは、救急車300を例に挙げたが、患者を搬送する手段は、ヘリコプターなどの航空機や、船舶でもよい。
図2は、TV160が受信装置を内蔵している例を示している。TV160とは独立した受信装置で受信して、TV160に表示させることも可能である。そのような例を図3に示す。受信装置171は、TV160の外側に設けられてもよい(図3A)。アンテナ164、165とTV160は、無線機172及び無線機173を介して、データの授受を行ってもよい(図3B)。この場合、無線機172または無線機173は、受信装置の機能も有する。また、TV160は、無線機173を内蔵してもよい(図3C)。
受信装置は、携帯可能な大きさにすることもできる。図3Dに示す受信装置174は、コネクタ部175を有する。表示装置、および情報端末(例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、タブレット型端末など)等の電子機器がコネクタ部175と接続可能な端子を備えていれば、これらで衛星放送や地上波放送を視聴することが可能となる。
図1の放送システム100において、デコーダ126は、専用ICやプロセッサ(例えば、GPU、CPU)等を組み合わせて構成することができる。また、デコーダ126を1の専用ICチップに集積化することもできる。あるいは、一部あるいは全ての専用ICをプログラマブル・ロジック・デバイス(例えば、FPGA)で構成することもできる。エンコーダ122も同様である。
<デコーダ>
図4は、デコーダ126の構成例を示すブロック図である。デコーダ126は、回路180−183を有する。回路180はADC(アナログデジタル変換)部であり、回路181はデータストリーム生成部であり、回路182はデータ並列化部、回路183は復号部(画像データ伸長部)である。
回路180は、I信号およびQ信号をデジタル変換し、デジタル信号146を生成する。回路181は、デジタル信号146から放送用制御信号を分離して、データストリーム147を生成する。回路181は、データストリーム147を生成するための各種の回路を有する。例えば、回路181は、フレーム分離回路181a、LDPC復号回路181b、認証処理回路181c、およびデスクランブラ181dを有する。
回路182は、データストリーム147を複数のデータストリーム148に分割して、出力する。これにより、回路183はデータストリーム148を並列処理することが可能となる。回路183は、データストリーム148を復号し、映像データ144を生成する。回路183は、データストリーム148を復号するための回路を有する。例えば、回路183は、DCT回路183a、フレーム間予測回路183bおよび動き補償予測回路183cを有する。
デコーダ126の回路は、適宜取捨することができる。あるいはデコーダ126に他の回路を追加してもよい。例えば、回路182を設けない構成にして、回路183でデータストリーム147を処理してもよい。また、デコーダ126には、8K放送信号をリアルタイムで復号する性能を有しているため、動作周波数が高くなる。そのため、4K放送信号もしくは2K放送信号を復号する際には、デコーダ126はオーバースペックとなり、デコーダ126の演算効率はむしろ低下してしまう。
そこで、放送される映像データの解像度に応じて、デコーダ126の駆動方法、あるいは動作周波数(クロック周波数)を変更し、デコーダ126の消費電力の低減を図る。そのため、デコーダ126の回路183にFPGAを適用する。
8K放送の映像データをデコードする場合は、FPGAのロジックエレメント(LE)間の信号送受をバイナリ信号で行うバイナリ駆動で、FPGAを動作させる。4K放送もしくは2K放送の映像データをデコードする場合は、LE間の信号送受をパルス信号で行うパルス駆動でFPGAを動作させる。また、バイナリ駆動時の動作周波数は、パルス駆動の動作周波数よりも高くすることが好ましい。バイナリ駆動およびパルス駆動については後述する。
パルス駆動の場合、パワーゲーティングが可能な回路構成に、LEを設定する。この回路構成では、LEへのパルス信号の到達の有無を判定し、パルス信号が到達していれば、LE内の演算回路を電源オンにして演算を開始させる。演算終了後に演算回路を電源オフにする。そのため、パルス駆動を採用する際には時間的及び消費電力的にオーバーヘッドが生じるものの、信号遷移の間隔が長い場合には消費電力を低減することができる。したがって、パルス駆動は動作周波数が低い場合に有利な駆動方法である。バイナリ駆動では、パワーゲーティングを行わない回路構成に、LEを設定する。そのため、バイナリ駆動は、動作周波数が高い場合に有利な駆動方法である。
8K放送に対して、4K放送及び2K放送では、画素数が1/4及び1/16のため、フレーム周波数が同じ場合には、演算処理量が単純に画素数に比例すると仮定すると動作周波数を1/4及び1/16とすることが可能である。したがって、4K放送もしくは2K放送の場合には、FPGAをパルス駆動の回路構成とし、8K放送の場合にはFPGAをバイナリ駆動の回路構成とすることが有効である。
<<FPGA>>
図5にFPGAの一例を示す。図5に示すFPGA200は、ロジックアレイ210、入出力部(I/O)211、および周辺回路を有する。I/O211は、ロジックアレイ210の入出力インターフェースである。周辺回路は、ロジックアレイ210およびI/O211を駆動するための機能回路を有する。例えば、周辺回路は、クロック生成器212、コンフィギュレーション・コントローラ213、コンテキスト・コントローラ214、行ドライバ215、および列ドライバ216を有する。
ロジックアレイ210は、複数のロジックエレメント(LE)220、および複数の配線スイッチアレイ(RSA)221を有する。ここでは、LE220は4入力・1出力の論理回路である。RSA221は複数の配線スイッチ(RS:Routing Switch)を有する。各RSは、2つのLE220間の接続を制御する。また、同じ列に配置されている複数のLE220は、レジスタチェーンを構成するように接続されていてもよい。
LE220には、複数のコンフィギュレーションメモリ(CFM)222を有する。CFM222が記憶しているコンフィギュレーションデータによって、LE220の回路構成が設定される。CFM222は、コンフィギュレーションデータのセットを複数格納することが可能なマルチコンテキストに対応したコンフィギュレーションメモリである。また、RSA221の各RSもマルチコンテキストに対応したメモリデバイスを備えており、RSで記憶しているコンフィギュレーションデータによって、LE220間の接続構造が決定される。
FPGA200は、ロードされるコンフィギュレーションデータのセットを切り替えることで、回路構成を高速に変更することができる。コンフィギュレーションデータのセットの切り替えは、コンテキスト・コントローラ214によって行われる。行ドライバ215および列ドライバ216はCFM222を駆動するための回路である。コンフィギュレーション・コントローラ213は、行ドライバ215および列ドライバ216を制御する機能を有する。
ここでは、コンテキスト数が2であるロジックアレイ210の回路構成例について説明する。また、2つのコンテキストを「CNTXT0」、「CNTXT1」と呼ぶこととする。また、CNTXT0を選択するためのコンテキスト信号を「ctx[0]」と呼び、CNTXT1を選択するためのコンテキスト信号を、「ctx[1]」と呼ぶこととする。
<<配線スイッチ>>
RSA221は、複数のRS223を有する。図6AにRS223の構成例を示す。RS223はプログラマブルな配線スイッチであり、ノードINにはLE220の出力ノードが電気的に接続され、ノードOUTには、別のLE220の入力ノードが電気的に接続される。RS223は、ノードINとノードOUTとの間に2のスイッチ回路230(以下、「SW230」と呼ぶ。)が並列に電気的に接続されている。なお、コンテキスト数を2よりも多くする場合は、コンテキスト数と同数のSW230をノードINとノードOUT間に並列に電気的に接続すればよい。
SW230は、トランジスタMO1、トランジスタMR1、トランジスタMS1および容量素子C1を有する。SW230は、3トランジスタ型のゲインセルと同様の回路構成を有している。SW230において、トランジスタMO1および容量素子C1により、アナログメモリAM1(以下、「AM1」と呼ぶ。)が構成されている。ノードSN1はAM1の保持ノードである。ノードSN1の電位によって、MR1の導通状態が制御される。容量素子C1はノードSN1の電位を保持するための保持容量である。容量素子C1の一方の端子は、ノードSN1と電気的に接続され、他方の端子は、接地電位(GND)用電源線(以下、「GND線」と呼ぶ。)と電気的に接続されている。
SW230[0]、SW230[1]は、列方向に設けられた1の配線231に接続されている。配線231はビット線であり、配線231によって、AM1に書き込むコンフィギュレーションデータがSW230に伝送される。SW230[0]は、配線232[0]、233[0]に電気的に接続されている。SW230[1]は、配線232[1]、233[1]に電気的に接続されている。配線232[0]、232[1]はワード線であり、配線233[0]、233[1]はコンテキスト信号用の配線である。CNTXT0が選択される場合は、ctx[0]によってSW230[0]のトランジスタMS1はオンとなり、ctx[1]によってSW230[1]のトランジスタMS1はオフとなる。CNTXT1が選択される場合は、2つのトランジスタMS1の導通状態が逆になる。
トランジスタMO1をチャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタ(OSトランジスタ)とすることで、AM1の保持時間を長くすることができる。そのため、AM1を不揮発性メモリデバイスとして用いることができる。トランジスタMR1、MS1は、OSトランジスタでもよいし、Siトランジスタでもよい。
ここでいう、オフ電流とは、トランジスタがオフ状態のときにソースとドレインとの間に流れる電流をいう。トランジスタがnチャネル型である場合、例えば、しきい値電圧が0V乃至2V程度であれば、ゲートとソース間の電圧が負の電圧であるときのソースとドレインとの間に流れる電流をオフ電流と呼ぶことができる。また、オフ電流が極めて小さいとは、例えば、チャネル幅1μmあたりのオフ電流が100zA(z;ゼプト、10−21)以下であることをいう。オフ電流は小さいほど好ましいため、この規格化されたオフ電流が10zA/μm以下、あるいは1zA/μm以下とすることが好ましく、10yA/μm(y;ヨクト、10−24)以下であることがより好ましい。
酸化物半導体のバンドギャップは3.0eV以上であるため、OSトランジスタは熱励起によるリーク電流が小さく、また上掲のようにオフ電流が極めて小さい。OSトランジスタのチャネル形成領域は、インジウム(In)および亜鉛(Zn)の少なくとも一方を含む酸化物半導体であることが好ましい。このような酸化物半導体としては、In−M−Zn酸化物(元素Mは、例えばAl、Ga、YまたはSn)が代表的である。電子供与体(ドナー)となる水分または水素等の不純物を低減し、かつ酸素欠損も低減することで、酸化物半導体をi型(真性半導体)にする、あるいはi型に限りなく近づけることができる。ここでは、このような酸化物半導体は高純度化された酸化物半導体と呼ぶことができる。高純度化された酸化物半導体を適用することで、チャネル幅で規格化されたOSトランジスタのオフ電流を数yA/μm以上数zA/μm以下程度に低くすることができる。OSトランジスタ、および酸化物半導体については、実施の形態4、5で説明する。
また、OSトランジスタでは、オフ電流特性の温度依存性が小さい。そのため、高温(例えば、100℃以上)であっても、OSトランジスタの規格化されたオフ電流は100zA(z;ゼプト、10−21)以下とすることができる。よって、アナログメモリのトランジスタにOSトランジスタを適用することで、AM1は高温環境下であっても、データを消失せずに保持することができるため温度に対して高い信頼性をもつFPGA200を得ることができる。
図6B、図6CにRS223の変形例(RS223B、RS223C)を示す。RS223Bは、SW230に代えてSW230Bを有する。SW230BのアナログメモリAM2は、バックゲートを有するトランジスタMO1が設けられている。2のトランジスタMO1のバックゲートは、共通の配線234と電気的に接続されている。配線234の電位によって、トランジスタMO1のしきい値電圧を制御することができる。トランジスタMO1のバックゲートとチャネル形成領域間の絶縁層に電荷蓄積層を設けた場合、FPGA200の作製時に、配線234を利用して、トランジスタMO1の電荷蓄積層に電荷を注入する工程を行うこともできる。この工程を行った場合は、配線234の電位を制御せずに、トランジスタMO1のバックゲートを電気的に浮遊状態にして、FPGA200を動作させてもよい。
RS223Cは、SW230に代えてSW230Cを有する。SW230CのアナログメモリAM3には、バックゲートがゲート(フロントゲート)に電気的に接続されているトランジスタMO1が設けられている。
図6A―図6Cに示す配線スイッチでは、コンフィギュレーションデータを記憶するためメモリデバイスが、OSトランジスタを用いたアナログメモリであるが、他のメモリデバイスでもよい。図6Dに示すSW230Dには、コンフィギュレーションデータを記憶するためのラッチ回路235が設けられている。ラッチ回路235はアクセストランジスタおよびインバータループを有する。
<<コンフィギュレーションメモリ>>
図7にCFM222の構成例を示す。CFM222は、2つのメモリセル(MC)240、および2つのトランジスタMS11を有する。2つのトランジスタMS11は、コンフィギュレーションデータを出力するMC240を選択するための選択トランジスタである。2つのトランジスタMS11のゲートは、それぞれ、異なるコンテキスト信号用配線(配線244)と電気的に接続されている。CNTXT0が選択される場合、ctx[0]によってトランジスタMS11[0]がオンとされ、MC240[0]が記憶しているコンフィギュレーションデータが出力される。CNTXT1が選択される場合、ctx[1]によってトランジスタMS11[1]がオンとなり、MC240[1]が記憶しているコンフィギュレーションデータが出力される。
MC240は、相補データを記憶することが可能なメモリデバイスである。MC240は2つのアナログメモリ(AM11、AM12)、2つの読み出し用トランジスタ(MR2、MR3)を有する。AM11はノードSN2、トランジスタMO2および容量素子C2を有し、AM12はノードSN3、トランジスタMO3および容量素子C3を有する。トランジスタMO2、トランジスタMO3をOSトランジスタとすることで、AM11、AM12もAM1と同様に、不揮発性のメモリデバイスとして用いることができる。
配線241と配線242はビット線対であり、配線242には、インバータ(INV)を介してコンフィギュレーションデータが入力される。配線243はワード線である。AM11は、コンフィギュレーションデータと同じ論理のデータを記憶し、AM12はコンフィギュレーションデータの論理を反転したデータを記憶することとなる。よって、コンフィギュレーションデータを書き込むことでノードSN2が高レベル(“H”)となれば、ノードSN3は低レベル(“L”)となる。
トランジスタMR2のゲートはノードSN2と、第1端子は電源電位VDDを供給する電源線(以下、「VDD線」と呼ぶ。)と、第2端子はMS11の第1端子と電気的に接続されている。トランジスタMR3のゲートはノードSN3と、第1端子はGND線と、第2端子はMS11の第1端子と電気的に接続されている。VDDはロジックアレイ210の高電源電位であり、GNDはロジックアレイ210の低電源電位である。
AM11およびAM12をAM2(図6B)と同様な回路構成としてもよい。または、AM11およびAM12をAM3(図6C)と同様な回路構成としてもよい。または、AM11およびAM12に代えてラッチ回路235(図6D)を設けてもよい。ラッチ回路235はデータの保持に電力が必要となるが、AM11、AM12は必要ない。そのため、CFM222はAM11およびAM12のようなアナログメモリでデータを保持する回路構成であることが、FPGA200の低消費電力化に有用である。RS223の回路構成についても同様である。
<ロジックエレメント>
図8にLE220の構成例を示すブロック図を示す。図10にLE220の動作例を示すタイミングチャートを示す。LE220は、複数のCFM222、演算回路250、レプリカ回路251、データ入力部(DIN)252、データ出力部(DOUT)253、トランジスタTP1、およびトランジスタTP2を有する。
LE220は4入力1出力のプログラミング可能な論理回路である。LE220はデータ信号LE_IN[0]―LE_IN[3]を演算処理して、データ信号LE_OUTを出力する。データ信号LE_OUTはRS223を経て、他のLE220の入力データ信号となる。信号RST、PG、OUT[0]、LMO等は、LE220の内部回路が生成する信号(内部信号)である。
ここでは、複数のCFM222うち、INASNCを記憶しているものをCFM222iと呼び、OUTASNCを記憶しているものをCFM222oaと呼ぶこととする。INASNCは、データ信号LE_INの構成(パルス信号かバイナリ信号)に応じて、LE220の回路構成を設定するためのデータ信号である。OUTASNCは、出力するデータ信号の構成を設定するためデータ信号であり、OUTASNCによって、LE220は、パルス信号を、またはバイナリ信号を出力可能な回路構成に設定される。
トランジスタTP1は、演算回路250のパワースイッチ(スリープトランジスタ)の機能を有し、トランジスタTP2は、レプリカ回路251のパワースイッチ(スリープトランジスタ)の機能を有する。トランジスタTP1、TP2によって、演算回路250、レプリカ回路251へのVDDの供給が制御される。信号PGがパワーゲーティング信号であり、トランジスタTP1、TP2のオン、オフを制御する。
LE220は、グローバル・クロック信号でタイミングを制御しない非同期回路である。そのため、グローバル・クロック信号を分配する配線がないため、消費電力を抑えることができる。また、LE220では、ハンドシェーク信号を用いずに内部回路間の信号の伝送が可能である。よって、ハンドシェーク信号用の配線を設ける必要がないため、配線数や素子数を低減することができる。また、LE220は、グローバル・クロック信号と同期せずに、演算回路250のパワーゲーティングを開始することができる。そのため、演算回路250で演算処理が終了次第、パワーゲーティングすることができるので、時間的に細粒度なパワーゲーティングとなり、消費電力を効果的に低減できる。
LE220では、データ信号の構成には2種類ある。ここでは、一方を「バイナリ信号」、他方を「パルス信号」と呼ぶ。バイナリ信号とは、電位レベルのみで、1ビットの論理(“0”、“1”)を表す信号である。図9Aに、データ信号がバイナリ信号である場合の信号の波形の例を示す。期間P1では、電位レベルが“L”であるので、この期間のデータ信号の論理は“0”である。期間P2では電位レベルが“H”であるので、データ信号の論理は“1”である。
パルス信号では、データ信号の電位レベルだけでなく、電位レベルの変化の履歴も含めて、論理を表す。図9Bに、データ信号がパルス信号である場合の信号の波形の例を示す。期間P10の波形の変化によって、データ信号の値が決定される。期間P11の波形は、ウェイクアップ信号であり、データ信号の入力を知らせる信号である。ここでは、ウェイクアップ信号のパルス数を2としているが、1でもよいし、2よりも多くてもよい。期間P12の信号がデータ部分であり、そのパルス数で、データ信号の論理を決定する。例えば、パルス数が0であれば、データ信号の値は“0”とし、パルス数が2であれば、データ信号の値は“1”とする。
ここでは、データ信号LE_IN等のデータ信号がパルス信号である場合、データ信号の値と信号の波形を図9Cのように定義する。つまり、ウェイクアップ信号のパルス数は1である。ウェイクアップ信号の後にパルスが1つ入力されれば、データ信号の論理は“1”であり、パルスの入力がなければ“0”である。また、処理するデータ信号がバイナリ信号であるときのFPGA200の駆動方式を「バイナリ駆動」と呼び、パルス信号であるときは「パルス駆動」と呼ぶこととする。
図9Aに示すように、バイナリ駆動のときには、データ信号が入力されていないことと、“0”のデータ信号が入力されていることは区別できない。これに対して、パルス駆動のときには、データ信号が入力されているか、否か識別することが可能である。そこで、パルス信号の特長を生かし、LE220は、パルス駆動のときにパワーゲーティングが効果的に実行できるような回路構成に設定される。これにより、FPGA200において、演算効率の適切化と、低消費電力化とを実現することができる。
バイナリ駆動とパルス駆動の切り替えは、コンテキストの切り替えによって行われる。ここでは、FPGA200をバイナリ駆動する場合はCNTXT0が選択され、パルス駆動をする場合はCNTXT1が選択される。また、INASNCによって、演算回路250およびレプリカ回路251のパワーゲーティングを実行するか、否かが設定される。CNTXT0(バイナリ駆動)のINASNCは“1”であり、CNTXT1(パルス駆動)のINASNCは“0”である。
<<コンテキストの切り替え>>
FPGA200でのコンテキスト切り替えは、例えば、以下のように行うことができる。受信装置112のデコーダ126で、映像フォーマットに関するパラメータを抽出し、画素数(8K、4K、2Kなど)を特定する。画素数が8Kの場合は、コンテキスト・コントローラ214によってコンテキストをCNTXT0に切り替え、FPGA200をバイナリ駆動の構成にコンフィギュレーションする。画素数が4Kもしくは2Kの場合は、コンテキスト・コントローラ214によってコンテキストをCNTXT1に切り替え、FPGA200をパルス駆動の構成にコンフィギュレーションする。また画素数に応じてFPGA200のクロック周波数を変更する構成が有効である。具体的には、コンテキストに応じて、クロック生成器212はクロック信号の周波数を変更すればよい。
図10は、パルス駆動でのLE220の動作例を示すタイミングチャートである。なお、図10おいて、ハッチングが付されている波形は、電圧レベルは不定であることを示している。これは、他のタイミングチャートでも同様である。以下、LE220の構成例、および動作例について説明する。なお他のタイミングチャートにおいて、図8、図10を参照することを明記していない場合もあるが、説明の内容はこれらの図面の内容に基づいている。
<<データ入力部>>
DIN252は、4のラッチ回路(LAT)10、4のマルチプレクサ(MUX)11、ANDゲート12、NORゲート13を有する。DIN252は、データ信号LE_INをラッチする機能、ラッチしたデータ信号をバイナリ信号に変換する機能、信号PONを生成する機能を有する。なお、以下の説明においてANDゲートをANDと省略して呼ぶこととする。他の論理ゲートについても同様である。
LAT10は、データ信号LE_INをラッチする機能、データ信号OUTを生成する機能、信号PONを生成する機能を有する。データ信号OUTはデータ信号LE_INをバイナリ信号に変換したデータ信号に相当し、かつ信号LE_INの遅延信号である。信号PONは、パワーゲーティングのタイミングを決定するための信号である。図11Aは、LAT10の構成例を示す回路図であり、図11BはLAT10の動作例を示すタイミングチャートである。
LAT10は、3つのリセット・セット型ラッチ回路(RSラッチ)50_1−50_3、および2つのNOR51_1、51_2を有する。RSラッチ50_1−50_3は、2つのNORで構成されている。
図11Bには、パルス駆動の際のLAT10のタイミングチャートを示している。信号Ni1、Ni2は、それぞれ、NOR51_1、51_2の出力信号である。
RST(リセット信号)が入力されると、各信号TRG、PON、OUT、Ni1、Ni2は“L”にリセットされる。つまり、RSラッチ50_1、50_2、50_3は、それぞれ、信号RSTが入力されるまで、信号TRG、PON、OUTを記憶している。
期間P1に、“1”のデータ信号LE_INが入力され、期間P2に“0”のデータ信号LE_INが入力されている。データ信号LE_INが入力されると、信号TRGが“H”になる。信号RSTが入力されるまで“H”のままである。信号TRGは、データ信号LE_INの入力を告知する信号であり、LE220の動作を開始させるトリガーとなる信号である。データ信号LE_INが入力されてから時間tdだけ遅延したタイミングで、信号PONが“H”になる。信号PONは演算回路250を電源オンにするための信号である。データ信号LE_INが入力されてから時間2td後のデータ信号LE_INの電位レベルによって、データ信号OUTの論理(電位レベル)が決定される。データ信号LE_INが“1”であれば、データ信号OUTも“1”となり、データ信号LE_INが“0”であれば、データ信号OUTも“0”となる。つまり、LAT10は、データ信号LE_INをパルス信号からバイナリ信号に変換する機能、およびデータ信号LE_INを遅延する機能を有している。LAT10からは、時間2td遅延したタイミングでデータ信号LE_INと同じ論理のバイナリ信号が出力されることとなる。
MUX11は、データ信号OUT、LE_INの何れか一方を選択し、演算回路250に出力する機能を有する。INASNCによって、演算回路250に出力する信号が決定される。CNTXT0が選択されている場合は、バイナリ駆動であるのでMUX11はデータ信号LE_INを出力し、CNTXT1が選択されている場合は、パルス駆動であるのでMUX11はデータ信号OUTを出力する。
AND12は、信号PON[0]−PON[3]の論理積をとり、信号PWONを生成する。NORゲート13は、PWONとINASNCの否定論理和をとり、信号PGを生成する。バイナリ駆動の場合は、INASNCが“1”(“H”)であるので、信号PWONの論理に関わらず、信号PGが“L”となり、演算回路250およびレプリカ回路251には常時VDDが供給されることとなる。パルス駆動の場合には、信号PWONの論理によって、信号PGの論理が決定する。信号PWONが“H”であれば、信号PGは“L”であり、トランジスタTP1、TP2はオンとなる。信号PWONが“L”であれば、信号PGは“H”であり、トランジスタTP1、TP2はオフとなる。
信号PON[0]−PON[3]が全て“H”の場合に信号PWONは“H”になる。LAT10[0]―LAT10[3]がそれぞれ、データ信号LE_IN[0]−LE_IN[3]をラッチした後に、信号PON[0]−PON[3]が全て“H”になるので、このタイミングでトランジスタTP1、TP2をオンにすることができる。よって、LAT10[0]―LAT10[3]にデータ信号LE_IN[0]−LE_IN[3]が入力されるまでは、演算回路250およびレプリカ回路251を電源オフにしておくことができる。
上述したように、バイナリ駆動では、LE220はパワーゲーティングを行わない回路構成となる。パルス駆動では、LE220は、演算回路250およびレプリカ回路251を動作させることが不要な期間はパワーゲーティングすることが可能な回路構成となる。動作周波数が高い場合は、LE220をバイナリ駆動させて、FPGA200の処理速度を優先させる。他方、動作周波数が低い場合は、LE220をパルス駆動し、消費電力を抑えるようにする。動作周波数が低い場合は、動作時間に対するパワーゲーティング時間をバイナリ駆動の場合に比べて相対的に長くできるので、消費電力を効果的に低減できる。
<<演算回路、レプリカ回路>>
演算回路250は、信号LMI[0]−LMI[3]およびCFM222から出力されるコンフィギュレーションデータを演算処理して、信号LMOを出力する機能を有する。演算回路250は、例えば、ルックアップテーブル(LUT)およびMUXを有しており、LUT、MUXの機能および回路構成は、コンフィギュレーションデータによって決定される。
図12Aに演算回路250の構成例を示す。演算回路250は、トーナメント方式で接続された7つのMUX53を有する。1段目に設けられている4つのMUX53は、それぞれ、2つのCFM222から、コンフィギュレーションデータが入力される。また、1段目の4つのMUX53の制御信号は信号LMI[0]であり、2段目の2つのMUX53の制御信号は信号LMI[1]であり、3段目の1つのMUX53の制御信号は信号LMI[2]である。
例えば、図12Aのように、初段の4個のMUX53の2つの入力ノードにそれぞれ、“0”、“1”のコンフィギュレーションデータが入力されている場合、演算回路250は、図12Bに示す回路と同じ機能を持つこととなる。つまり、演算回路250は、信号LMI[0]−LMI[2]を演算処理し、信号LMOを出力する論理回路として機能する。
レプリカ回路251は、演算回路250のクリティカルパスと等価な遅延特性を持つ回路である。例えば、演算回路250の回路構成が図12Aであれば、レプリカ回路251は、直列に電気的に接続された3つのMUX53で構成されることとなる(図12C)。1段目のMUX53の制御信号は信号PWONである。
なお、レプリカ回路251は、信号PWONが“H”になってから、信号ROが“H”に遷移する回路構成が望ましい。そのため、演算回路250のクリティカルパスが、ある入力の信号が“L”に変化してから信号LMOが“H”となる経路である場合、信号PWONの反転信号を当該クリティカルパスに入力する構成が好ましい。または、演算回路250のクリティカルパスが、ある入力の信号が“H”に変化してから信号LMOが“L”となる経路である場合、レプリカ回路251は信号LMOの反転信号を出力する回路構成が好ましい。または、演算回路250のクリティカルパスが、ある入力の信号が“L”に変化してから信号LMOが“L”となる経路である場合、信号PWONの反転信号を当該クリティカルパスに入力し、レプリカ回路251は信号LMOの反転信号を出力する構成であることが好ましい。または、レプリカ回路251は信号PWONが“L”の場合は信号ROが“L”である回路構成が好ましい。上掲のような回路構成とすることで、レプリカ回路251の遅延時間によって、演算回路250の演算に要する期間を精密に見積もることができる。そのため、演算回路250のパワーゲーティングのタイミングの適切化ができるため、LE220の消費電力を効果的に低減することができる。
なお、演算回路250の構成例の理解を容易にするため、図12Aには3入力の回路構成例を示したが、4入力の場合も同様であり、演算回路250には、15のMUX53が設けられることとなる。また、演算回路250には、マルチプレクサの他に、ダイオード、抵抗素子、論理ゲート(例えば、バッファ、インバータ、AND、NAND、NOR等)、およびスイッチを適宜設けることができる。
<<データ出力部>>
DOUT253は、データ信号LE_OUTを生成する機能、データ信号LE_OUTの出力タイミングを制御する機能、信号DLを生成する機能、および信号RSTを生成する機能を有する。信号DLは演算回路250で演算が終了したことを告知する信号である。DOUT253は、AND20、出力タイミング生成回路21、出力信号生成回路22、レジスタ40、MUX32を有する。MUX32には、CFM222iからINASNCが入力される。出力タイミング生成回路21には、CFM222oaからOUTASNCが入力される。
AND20は信号DLを生成する。信号DLは、信号PWONおよび信号ROが“H”であるとき“H”である。信号PWONがAND12で生成された時点からレプリカ回路251の遅延時間経過した後に、信号ROが“H”になることで、信号DLが“H”となる。つまり、信号DLは、演算回路250の演算が完了し、信号LMOが確定したタイミングで生成される。従って、信号DLにより、演算回路250の演算完了のタイミングを監視することができる。信号DLを利用して、LE220の内部回路間での信号の伝送のタイミングを制御することで、内部回路の動作開始のタイミングや、動作終了のタイミングを適切化することができる。例えば、出力タイミング生成回路21では、信号DLに合わせて信号RSTを生成する。
図13Aは出力タイミング生成回路21の構成例を示す回路図であり、図13Bは出力タイミング生成回路21の動作例を示すタイミングチャートである。出力タイミング生成回路21は、信号DLに基づいて、信号TGC1、TGC2、TGC3を生成する。TGC3は、LAT10のリセット信号(RST)に用いられる。
出力タイミング生成回路21は、インバータ(INV)54、RSラッチ55_1―55_3、AND56_1―56_3を有する。RSラッチ55_1―55_3は、それぞれ、2つのNORで構成される。出力タイミング生成回路21は、信号DLが“H”になると、信号TGC1―TGC3を生成する。図13Bにおいて、信号Nt1−Nt3は、それぞれ、RSラッチ55_1―55_3の出力信号である。信号TGC1はRSラッチ55_1の遅延時間に相当するパルス幅を持つパルス信号である。信号TGC2、TGC3も同様であり、それぞれのパルス幅はRSラッチ55_2、55_3の遅延時間である。
信号RSTのパルス幅は、出力タイミング生成回路21のRSラッチの動作で生じる遅延時間に相当する。そのため、LAT10のRSラッチと、出力タイミング生成回路21のRSラッチとを同様の回路構成とすることで、LAT10の動作に必要十分なパルス幅の信号RSTを生成することができる。出力タイミング生成回路21のRSラッチの遅延時間はプロセステクノロジや電源電圧、温度などの影響を受けるが、LAT10のRSラッチの動作速度も上記影響を同様に受けるため、信号RSTのパルス幅は自己整合的に補正される。したがって、LE220の動作の安定性が保たれることになる。
MUX32は、INASNCに従い、レジスタ40のタイミング信号を生成する。信号TG2がMUX32の出力信号である。CNTXT0(バイナリ駆動)が選択されている場合は、MUX32の出力は“H”が維持され、CNTXT1(パルス駆動)が選択されている場合は、MUX32は信号TG2を出力する。
レジスタ40は、演算回路250の出力データ(信号LMO)を保持するために設けられている。レジスタ40を設けることで、演算回路250がパワーゲーティング中でも、演算回路250の演算結果をLE220から取り出すことができる。バイナリ駆動では、“H”の信号TG2がレジスタ40に入力されることで、信号LMOLの論理が確定することとなる。
出力信号生成回路22は、信号TGC1、TGC3に従って、データ信号LE_OUTを出力する。よって、データ信号LE_OUTの論理と信号構成は、信号LMOLの論理およびコンテキストによって決定されることとなる。CNTXT0が選択されている場合は、データ信号LE_OUTは、信号LMOLと同じ論理のバイナリ信号であり、CNTXT1が選択されている場合は、データ信号LE_OUTは、信号LMOLと同じ論理のパルス信号である。
図13Cは出力信号生成回路22の構成例を示す回路図である。出力信号生成回路22は、AND57、OR58およびMUX59を有する。OUTASNCがMUX59の制御信号に用いられる。MUX59は、バイナリ駆動では信号LMOLを出力し、パルス駆動ではOR58の出力信号を出力する。よって、パルス駆動では、データ信号LE_OUTは、信号TGC1、TGC3によって、電位レベルが規定されるパルス信号となる(図13Bの期間P5)。
パルス駆動時の出力信号生成回路22の動作を説明する。まず、信号TGC1に従い、MUX59はパルス信号のウェイクアップ信号を出力する。次に、信号TG2がレジスタ40に入力されることによって、信号LMOLの論理が確定する。信号LMOLの論理が確定した後、信号TGC3によって、データ信号LE_OUTの論理を決めるパルス信号が生成される。信号LMOLが“H”であれば、MUX59の出力は“H”となり、信号LMOLが“L”であれば、MUX59の出力は“L”となる。したがって、期間P5には、信号LMOLが“H”であれば、2つのパルス信号がMUX59から出力され、信号LMOLが“L”であれば1のパルス信号がMUX59から出力される。
<<ロジックエレメント>>
図14に、FPGA200に適用可能なロジックエレメントの他の構成例を示す。図14に示すLE225は、LE220の変形例であり、DOUT253に代えて、DOUT255を有する。DOUT255はDOUT253の変形例である。DOUT255は、DOUT253に出力タイミング生成回路23、レジスタ41、42、MUX33−36を追加した回路である。DOUT255には、クロック信号PH1、PH2が入力される。DOUT255はクロック信号PH1に同期してデータ信号LE_OUTを出力する機能、あるいは非同期でデータ信号LE_OUTを出力する機能を有する。ここでは、クロック信号PH1に同期してデータ信号LE_OUTを出力するための動作を同期出力動作と呼び、非同期でデータ信号LE_OUTを出力するための動作を非同期出力動作と呼ぶこととする。
DOUT255には、CFM222obからOUTREGが入力される。OUTREGは、DOUT255を同期出力動作が可能な回路構成にするか、非同期出力動作が可能な回路構成にするかを設定するためのデータである。OUTREGは、MUX33、34、36に入力される。なお、MUX35には、OUTASNCが入力される。
LE225もLE220と同様に、パルス駆動の際には、グローバル・クロック信号と同期せずに、演算回路250およびレプリカ回路251をパワーゲーティングすることができる。よって、LE225の消費電力を効果的に低減することが可能である。
図15、図16は、バイナリ駆動の場合のLE225の動作例を示すタイミングチャートである。図15は、非同期出力動作の例である。そのため、クロック信号PH1、PH2は“L”が維持される。LE225の動作は図10のLE220の動作と同様であり、信号DLが“H”になるタイミングで、データ信号LE_OUTが出力される。図16は、同期出力動作の例である。クロック信号PH1が“H”になるタイミングで、データ信号LE_OUTが出力される。
以下、LE225の構成例、および動作例について説明する。以下の説明では、図14−図16を参照することを明記していない場合もあるが、説明の内容はこれらの図面の内容に基づいている。
レジスタ42は、クロック信号PH2の制御によって信号LMOLをラッチし、ラッチしたデータを出力する機能を有する。信号R2はレジスタ42の出力信号である。レジスタ41は、クロック信号PH1の制御によって信号R2をラッチし、ラッチしたデータを出力する機能を有する。信号R1はレジスタ41の出力信号である。レジスタ41、42を有することで、所定のタイミングで演算回路250の出力データ(LMO)を、LE225から外部に伝送することができる。
MUX36は、OUTREGに従い、出力信号生成回路22に入力する信号を選択する機能を有する。信号RCはMUX36の出力信号である。信号RCは、非同期出力動作の場合は信号LMOLとなり、同期出力動作の場合は信号R1となる。MUX35は、CNTXT0(バイナリ駆動)が選択されている場合には、常時“L”を出力し、CNTXT1(パルス駆動)が選択されている場合は、クロック信号PH1を出力する。
出力タイミング生成回路23は、MUX35の出力信号から信号TG1、TG3(タイミング信号)を生成する機能を有する。出力タイミング生成回路23は出力タイミング生成回路21と同様の回路構成を有し、同様に動作する(図13A、図13B)。MUX33とMUX34は、出力信号生成回路22が使用するタイミング信号を選択するための回路である。同期出力動作では、信号TGR1、TGR3が出力信号生成回路22に入力される。非同期出力動作では、信号TGC1、TGC3が出力信号生成回路22に入力される。
デコーダ126の回路183が行う処理をFPGAではく、専用回路で行う構成も有効である。例えば、DCTを専用回路(DCT回路)で行わせる場合について説明する。DCT回路のデータ入力部に、DIN252を設け、データ出力部にDOUT253またはDOUT255を設ける。なお、DIN252の回路構成はDCT回路の入力数に応じた規模となる。DOUT253、255の回路構成は、DCT回路の出力数に応じた規模となる。また、レプリカ回路251は、DCT回路のレプリカ回路となる。DCT回路をこのような回路構成にすることで、バイナリ駆動では高いクロック周波数で動作させ、パルス駆動ではクロック周波数を下げ、且つパワーゲーティングを行うようにすることができる。すなわち、本実施の形態によって、デコーダの演算効率の適切化と、低消費電力化とを実現することができる。
〔実施の形態2〕
本実施の形態では、放送システムに用いられる半導体装置について説明する。
<<イメージセンサ>>
図17Aは、イメージセンサ120の構成例を示す平面図である。イメージセンサ120は、画素部621と、回路260、回路270、回路280、および回路290を有する。なお、本明細書等において、回路260乃至回路290などを「周辺回路」もしくは「ドライバ」と呼ぶ場合がある。例えば、回路260は周辺回路の一部と言える。
図17Bは、画素部621の構成例を示す図である。画素部621は、p列q行(pおよびqは2以上の自然数)のマトリクス状に配置された複数の画素622を有する。なお、図17B中のnは1以上p以下の自然数であり、mは1以上q以下の自然数である。
回路260および回路270は、複数の画素622に接続し、複数の画素622を駆動するための信号を供給する機能を有する。また、回路260は、画素622から出力されたアナログ信号を処理する機能を有していてもよい。また、回路280は、周辺回路の動作タイミングを制御する機能を有していてもよい。例えば、クロック信号を生成する機能を有していてもよい。また、外部から供給されたクロック信号の周波数を変換する機能を有していてもよい。また、回路280は、参照用電位信号(例えば、ランプ波信号など)を供給する機能を有していてもよい。
周辺回路は、論理回路、スイッチ、バッファ、増幅回路、または変換回路のうちの少なくとも1つの回路を有する。また、周辺回路に用いるトランジスタなどは、後述する画素622を作製するために形成する半導体の一部を用いて形成してもよい。また、周辺回路の一部または全部にICチップ等の半導体装置を用いてもよい。
なお、周辺回路は、回路260乃至回路290のうち、少なくとも1つを省略してもよい。例えば、回路260または回路290の一方の機能を、回路260または回路290の他方に付加して、回路260または回路290の一方を省略してもよい。また、例えば、回路270または回路280の一方の機能を、回路270または回路280の他方に付加して、回路270または回路280の一方を省略してもよい。また、例えば、回路260乃至回路290のいずれか1つに、他の周辺回路の機能を付加することで、他の周辺回路を省略してもよい。
また、図17Cに示すように、画素部621の外周に沿って回路260乃至回路290を設けてもよい。また、イメージセンサ120が有する画素部621において画素622を傾けて配置してもよい。画素622を傾けて配置することにより、行方向および列方向の画素間隔(ピッチ)を短くすることができる。これにより、イメージセンサ120で撮像された画像の品質をより高めることができる。
また、回路260乃至回路290の上方に重ねて画素部621を設けてもよい。回路260乃至回路290の上方に重ねて画素部621を設けることで、イメージセンサ120の大きさに対する画素部621の占有面積を大きくすることができる。よって、イメージセンサ120の受光感度を向上することができる。また、イメージセンサ120のダイナミックレンジを向上することができる。また、イメージセンサ120の解像度を向上することができる。また、イメージセンサ120で撮影した画像の再現性を向上することができる。また、イメージセンサ120の集積度を向上することができる。
イメージセンサ120が有する画素622を副画素として用いて、複数の画素622それぞれに異なる波長域の光を透過するフィルタ(カラーフィルタ)を設けることで、カラー画像表示を実現するための情報を取得することができる。
図18Aは、カラー画像を取得するための画素623の一例を示す平面図である。図18Aに示す画素623は、赤(R)の波長域の光を透過するカラーフィルタが設けられた画素622(以下、「画素622R」ともいう)、緑(G)の波長域の光を透過するカラーフィルタが設けられた画素622(以下、「画素622G」ともいう)および青(B)の波長域の光を透過するカラーフィルタが設けられた画素622(以下、「画素622B」ともいう)を有する。画素622R、画素622G、画素622Bをまとめて一つの画素623として機能させる。
なお、画素623に用いるカラーフィルタは、赤(R)、緑(G)、青(B)に限定されず、シアン(C)、黄(Y)およびマゼンダ(M)の光を透過するカラーフィルタを用いてもよい。1つの画素623に少なくとも3種類の異なる波長域の光を検出する画素622を設けることで、フルカラー画像を取得することができる。
図18Bは、それぞれ赤(R)、緑(G)および青(B)の光を透過するカラーフィルタが設けられた画素622に加えて、黄(Y)の光を透過するカラーフィルタが設けられた画素622を有する画素623を例示している。図18Cは、それぞれシアン(C)、黄(Y)およびマゼンダ(M)の光を透過するカラーフィルタが設けられた画素622に加えて、青(B)の光を透過するカラーフィルタが設けられた画素622を有する画素623を例示している。1つの画素623に4種類以上の異なる波長域の光を検出する画素622を設けることで、取得した画像の色の再現性をさらに高めることができる。
また、画素622R、画素622G、および画素622Bの画素数比(または受光面積比)は、必ずしも1:1:1である必要は無い。図18Dに示すように、画素数比(受光面積比)を赤:緑:青=1:2:1とするBayer配列としてもよい。また、画素数比(受光面積比)を赤:緑:青=1:6:1としてもよい。
なお、画素623に用いる画素622は1つでもよいが、2つ以上が好ましい。例えば、同じ波長域の光を検出する画素622を2つ以上設けることで、冗長性を高め、イメージセンサ120の信頼性を高めることができる。
また、フィルタとして可視光の波長以下の波長を有する光を吸収または反射して、赤外光を透過するIR(IR:Infrared)フィルタを用いることで、赤外光を検出するイメージセンサ120を実現することができる。また、フィルタとして可視光の波長以上の波長を有する光を吸収または反射して、紫外光を透過するUV(UV:Ultra Violet)フィルタを用いることで、紫外光を検出するイメージセンサ120を実現することができる。また、フィルタとして、放射線を紫外光や可視光に変換するシンチレータを用いることで、イメージセンサ120をX線やγ線などを検出する放射線検出器として機能させることもできる。
また、フィルタとしてND(ND:Neutral Density)フィルター(減光フィルター)を用いると、光電変換素子(受光素子)に多大な光量の光が入射した時に生じる、出力が飽和する現象(以下、「出力飽和」ともいう。)を防ぐことができる。減光量の異なるNDフィルタを組み合わせて用いることで、イメージセンサのダイナミックレンジを大きくすることができる。
また、前述したフィルタ以外に、画素622にレンズを設けてもよい。ここで、図19の断面図を用いて、画素622、フィルタ624、レンズ625の配置例を説明する。レンズ625を設けることで、入射光を光電変換素子に効率よく受光させることができる。具体的には、図19Aに示すように、画素622に形成したレンズ625、フィルタ624(フィルタ624R、フィルタ624G、フィルタ624B)、および画素ドライバ610等を通して光660を光電変換素子601に入射させる構造とすることができる。
ただし、二点鎖線で囲んだ領域に示すように、矢印で示す光660の一部が配線群626の一部、トランジスタ、および/または容量素子などによって遮光されてしまうことがある。したがって、図19Bに示すように光電変換素子601側にレンズ625およびフィルタ624を形成して、入射光を光電変換素子601に効率良く受光させる構造としてもよい。光電変換素子601側から光660を入射させることで、受光感度の高いイメージセンサ120を提供することができる。
図20A―図20Cに、画素部621に用いることができる画素ドライバ610の一例を示す。図20Aに示す画素ドライバ610は、トランジスタ602、トランジスタ604、および容量素子606を有し、光電変換素子601に接続されている。トランジスタ602のソースまたはドレインの一方は光電変換素子601と電気的に接続され、トランジスタ602のソースまたはドレインの他方はノード607(電荷蓄積部)を介してトランジスタ604のゲートと電気的に接続されている。
「OS」の符号は、OSトランジスタを適用することが好ましいことを示している。これは、他の図面でも同様である。OSトランジスタは、オフ電流を極めて小さくすることができるため、容量素子606を小さくすることができる。または、図20Bに示すように、容量素子606を省略することができる。また、トランジスタ602としてOSトランジスタを用いると、ノード607の電位が変動しにくい。よって、ノイズの影響を受けにくいイメージセンサを実現することができる。なお、トランジスタ604にOSトランジスタを用いてもよい。
光電変換素子601には、シリコン基板においてpn型やpin型の接合が形成されたダイオード素子を用いることができる。または非晶質シリコン膜や微結晶シリコン膜などを用いたpin型のダイオード素子などを用いてもよい。または、ダイオード接続のトランジスタを用いてもよい。また、光電効果を利用した可変抵抗などをシリコン、ゲルマニウム、セレンなど用いて形成してもよい。
また、光電変換素子として、放射線を吸収して電荷を発生させることが可能な材料を用いて形成してもよい。放射線を吸収して電荷を発生させることが可能な材料としては、ヨウ化鉛、ヨウ化水銀、ガリウムヒ素、CdTe、CdZnなどがある。
図20Cに示す画素ドライバ610は、トランジスタ602、トランジスタ603、トランジスタ604、トランジスタ605、および容量素子606を有し、光電変換素子601に接続されている。なお、図20Cに示す画素ドライバ610は、光電変換素子601としてフォトダイオードを用いる場合を示している。トランジスタ602のソースまたはドレインの一方は光電変換素子601のカソードと電気的に接続され、他方はノード607と電気的に接続されている。光電変換素子601のアノードは、配線611と電気的に接続されている。トランジスタ603のソースまたはドレインの一方はノード607と電気的に接続され、他方は配線608と電気的に接続されている。トランジスタ604のゲートはノード607と電気的に接続され、ソースまたはドレインの一方は配線609と電気的に接続され、他方はトランジスタ605のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。トランジスタ605のソースまたはドレインの他方は配線608と電気的に接続されている。容量素子606の一方の電極はノード607と電気的に接続され、他方の電極は配線611と電気的に接続される。
トランジスタ602は転送トランジスタとして機能できる。トランジスタ602のゲートには、転送信号TXが供給される。トランジスタ603はリセットトランジスタとして機能できる。トランジスタ603のゲートには、リセット信号RSTが供給される。トランジスタ604は増幅トランジスタとして機能できる。トランジスタ605は選択トランジスタとして機能できる。トランジスタ605のゲートには、選択信号SELが供給される。また、配線608にVDDが供給され、配線611にはVSSが供給される。
次に、図20Cに示す画素ドライバ610の動作について説明する。まず、トランジスタ603をオン状態にして、ノード607にVDDを供給する(リセット動作)。その後、トランジスタ603をオフ状態にすると、ノード607にVDDが保持される。次に、トランジスタ602をオン状態とすると、光電変換素子601の受光量に応じて、ノード607の電位が変化する(蓄積動作)。その後、トランジスタ602をオフ状態にすると、ノード607の電位が保持される。次に、トランジスタ605をオン状態とすると、ノード607の電位に応じた電位が配線609から出力される(選択動作)。配線609の電位を検出することで、光電変換素子601の受光量を知ることができる。
トランジスタ602およびトランジスタ603には、OSトランジスタを用いることが好ましい。前述した通り、OSトランジスタはオフ電流を極めて小さくすることができるため、容量素子606を小さくすることができる。または、容量素子606を省略することができる。また、トランジスタ602およびトランジスタ603としてOSトランジスタを用いると、ノード607の電位が変動しにくい。よって、ノイズの影響を受けにくいイメージセンサ120を実現することができる。
<<表示装置>>
表示装置113は、例えば、EL(エレクトロルミネッセンス)素子(有機物および無機物を含むEL素子、有機EL素子、無機EL素子)、LEDチップ(白色LEDチップ、赤色LEDチップ、緑色LEDチップ、青色LEDチップなど)、トランジスタ(電流に応じて発光するトランジスタ)、電子放出素子、カーボンナノチューブを用いた表示素子、液晶素子、電子インク、エレクトロウェッティング素子、電気泳動素子、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)を用いた表示素子(例えば、グレーティングライトバルブ(GLV)、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、DMS(デジタル・マイクロ・シャッター)、MIRASOL(登録商標)、IMOD(インターフェアレンス・モジュレーション)素子、シャッター方式のMEMS表示素子、光干渉方式のMEMS表示素子、圧電セラミックディスプレイなど)、または、量子ドットなどの少なくとも一つを有している。
これらの他にも、表示装置は、電気的または磁気的作用により、コントラスト、輝度、反射率、透過率などが変化する表示媒体を有していてもよい。例えば、表示装置はプラズマディスプレイ(PDP)であってもよい。
EL素子を用いた表示装置の一例としては、ELディスプレイなどがある。電子放出素子を用いた表示装置の一例としては、フィールドエミッションディスプレイ(FED)またはSED方式平面型ディスプレイ(SED:Surface−conduction Electron−emitter Display)などがある。
量子ドットを各画素に用いた表示装置の一例としては、量子ドットディスプレイなどがある。なお、量子ドットは、表示素子としてではなく、液晶表示装置などに用いるバックライトの一部に設けてもよい。量子ドットを用いることにより、色純度の高い表示を行うことができる。
液晶素子を用いた表示装置の一例としては、液晶表示装置(透過型液晶ディスプレイ、半透過型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射型液晶ディスプレイ)などがある。
なお、半透過型液晶ディスプレイや反射型液晶ディスプレイを実現する場合には、画素電極の一部、または、全部が、反射電極としての機能を有するようにすればよい。例えば、画素電極の一部、または、全部が、アルミニウム、銀、などを有するようにすればよい。さらに、その場合、反射電極の下に、SRAMなどの記憶回路を設けることも可能である。これにより、さらに、消費電力を低減することができる。
電子インク、電子粉流体(登録商標)、または電気泳動素子を用いた表示装置の一例としては、電子ペーパーなどがある。
なお、表示素子などにLEDチップを用いる場合、LEDチップの電極や窒化物半導体の下に、グラフェンやグラファイトを配置してもよい。グラフェンやグラファイトは、複数の層を重ねて、多層膜としてもよい。このように、グラフェンやグラファイトを設けることにより、その上に、窒化物半導体、例えば、結晶を有するn型GaN半導体層などを容易に成膜することができる。さらに、その上に、結晶を有するp型GaN半導体層などを設けて、LEDチップを構成することができる。なお、グラフェンやグラファイトと、結晶を有するn型GaN半導体層との間に、AlN層を設けてもよい。なお、LEDチップが有するGaN半導体層は、MOCVDで成膜してもよい。ただし、グラフェンを設けることにより、LEDチップが有するGaN半導体層は、スパッタ法で成膜することも可能である。
また、MEMSを用いた表示素子においては、表示素子が封止されている空間(例えば、表示素子が配置されている素子基板と、素子基板に対向して配置されている対向基板との間)に、乾燥剤を配置してもよい。乾燥剤を配置することにより、MEMSなどが水分によって動きにくくなることや、劣化しやすくなることを防止することができる。
図21に表示装置113に適用される表示モジュールの構成例を示す。図21の表示モジュール6000は、上部カバー6001と下部カバー6002との間に、FPC6003に接続されたタッチセンサ6004、FPC6005に接続された表示パネル6006、バックライトユニット6007、フレーム6009、プリント基板6010、バッテリ6011を有する。なお、バックライトユニット6007、バッテリ6011、タッチセンサ6004などは、設けられない場合もある。
本発明の一態様の半導体装置は、例えば、プリント基板6010に実装された集積回路などに備えることができる。また、表示パネル6006によって、表示装置113の表示部128が構成される。プリント基板6010は、電源回路、ビデオ信号およびクロック信号を出力するための信号処理回路などを有する。電源回路に電力を供給する電源としては、バッテリ6011であってもよいし、商用電源であってもよい。なお、電源として商用電源を用いる場合には、バッテリ6011を省略することができる。また、必要に応じて、プリント基板6010は、本発明の一態様の受信装置を備えてもよい。
上部カバー6001および下部カバー6002は、タッチセンサ6004や表示パネル6006などのサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。
タッチセンサ6004は、抵抗膜方式または静電容量方式のタッチセンサを表示パネル6006に重畳して用いることができる。表示パネル6006にタッチセンサの機能を付加することも可能である。例えば、表示パネル6006の各画素内にタッチセンサ用電極を設け、静電容量方式のタッチパネル機能を付加することなども可能である。または、表示パネル6006の各画素内に光センサを設け、光学式のタッチセンサの機能を付加することなども可能である。
バックライトユニット6007は、光源6008を有する。光源6008をバックライトユニット6007の端部に設け、光拡散板を用いる構成としてもよい。また、表示パネル6006に発光表示装置などを用いる場合は、バックライトユニット6007を省略することができる。フレーム6009は、表示パネル6006の保護機能の他、プリント基板6010側から発生する電磁波を遮断するための電磁シールドとしての機能を有する。また、フレーム6009は、放熱板としての機能を有していてもよい。また、表示モジュール6000に、偏光板、位相差板、プリズムシートなどの部材を追加して設けてもよい。
図22Aに表示部の構成例を示す。図22Aの表示部3100は、表示領域3131、回路3132、および回路3133を有する。回路3132は、例えば走査線ドライバとして機能する。また、回路3133は、例えば信号線ドライバとして機能する。
また、表示部3100は、各々が略平行に配設され、且つ、回路3132によって電位が制御されるm本の走査線3135と、各々が略平行に配設され、且つ、回路3133によって電位が制御されるn本の信号線3136と、を有する。さらに、表示領域3131はm行n列のマトリクス状に配設された複数の画素3130を有する。なお、m、nは、ともに2以上の整数である。
表示領域3131において、各走査線3135は、画素3130のうち、いずれかの行に配設されたn個の画素3130と電気的に接続される。また、各信号線3136は、画素3130のうち、いずれかの列に配設されたm個の画素3130に電気的に接続される。
図22Bおよび図22Cは、画素3130の構成例を示す回路図である。図22Bの画素3130Bは、自発光型表示装置の画素であり、図22Cの画素3130Cは、液晶表示装置の画素である。
画素3130Bは、トランジスタ3431と、容量素子3233と、トランジスタ3232と、トランジスタ3434と、発光素子3125とを有する。画素3130Bは、データ信号が与えられるn列目の信号線3136(以下、信号線DL_nという)と、ゲート信号が与えられるm行目の走査線3135(以下、走査線GL_mという)と、電位供給線VL_aと、電位供給線VL_bとに電気的に接続されている。
また、複数の画素3130Bを、それぞれ副画素として用いて、それぞれの副画素から異なる波長域の光を発光させることで、カラー画像を表示することができる。例えば、赤の波長域の光を発する画素3130、緑の波長域の光を発する画素3130、および青の波長域の光を発する画素3130を1つの画素として用いる。
なお、組み合わせる光の波長域は、赤、緑、および青に限定されず、シアン、黄およびマゼンダであってもよい。1つの画素に少なくとも3種類の異なる波長域の光を発する副画素を設けることで、フルカラー画像を表示することができる。
また、赤、緑、および青に、イエロー、シアン、マゼンタ、白などを一種以上追加してもよい。例えば、赤、緑、および青に加えて、黄の波長域の光を発する副画素を加えてもよい。また、シアン、黄、およびマゼンダに赤、緑、青、白などを一種以上追加してもよい。例えば、シアン、黄、およびマゼンダに加えて、青の波長域の光を発する副画素を加えてもよい。1つの画素に4種類以上の異なる波長域で発光する副画素を設けることで、表示する画像の色の再現性をさらに高めることができる。
また、1つの画素に用いる、赤、緑、青の画素数比(または発光面積比)は、必ずしも1:1:1である必要は無い。例えば、画素数比(発光面積比)を赤:緑:青=1:1:2としてもよい。また、画素数比(発光面積比)を赤:緑:青=1:2:3としてもよい。
また、白色光を発する副画素に、赤、緑、青などのカラーフィルタを組み合わせて、フルカラー表示を実現することもできる。また、赤、緑、または青の波長域の光を発する副画素それぞれに、赤、緑、または青の波長域の光を透過するカラーフィルタを組み合わせてもよい。
ただし、本発明はカラー表示の表示装置に限定されるものではなく、モノクロ表示の表示装置に適用することもできる。
図22Cに示す画素3130Cは、トランジスタ3431と、容量素子3233と、液晶素子3432と電気的に接続されている。画素3130Cは、信号線DL_nと、走査線GL_mと、容量線CLとに電気的に接続されている。
液晶素子3432の一対の電極の一方の電位は、画素3130Cの仕様に応じて適宜設定される。液晶素子3432に含まれる液晶は、ノード3436に書き込まれるデータにより配向状態が設定される。なお、複数の画素3130Cのそれぞれが有する液晶素子3432の一対の電極の一方に、共通の電位(コモン電位)を与えてもよい。容量線CLの電位の値は、画素3130Cの仕様に応じて適宜設定される。容量素子3233は、ノード3436に書き込まれたデータを保持する保持容量としての機能を有する。
液晶素子3432のモードとしては、例えば、TNモード、STNモード、VAモード、ASM(Axially Symmetric Aligned Micro−cell)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モード、MVAモード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、IPSモード、FFSモード、またはTBA(Transverse Bend Alignment)モードなどを用いてもよい。また、他の例として、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード、PNLC(Polymer Network Liquid Crystal)モード、ゲストホストモードなどがある。ただし、これに限定されず、様々なモードを用いることができる。
図23を用いて、表示パネルのデバイス構造を説明する。図23Aにおいて、基板4001上に設けられた画素部4002を囲むようにして、シール材4005が設けられ、基板4006によって封止されている。図23Aにおいては、基板4001上のシール材4005によって囲まれている領域とは異なる領域に、信号線ドライバ4003、及び走査線ドライバ4004が実装されている。信号線ドライバ4003は別途用意された基板に設けられており、単結晶半導体トランジスタ又は多結晶半導体トランジスタで構成される。走査線ドライバ4004も同様である。また、信号線ドライバ4003、走査線ドライバ4004、または画素部4002に与えられる各種信号及び電位は、FPC(Flexible printed circuit)4018a、FPC4018bから供給されている。
図23B及び図23Cにおいて、基板4001上に設けられた画素部4002と、走査線ドライバ4004とを囲むようにして、シール材4005が設けられている。また画素部4002と、走査線ドライバ4004の上に基板4006が設けられている。よって画素部4002と、走査線ドライバ4004とは、基板4001とシール材4005と基板4006とによって、表示素子と共に封止されている。図23B及び図23Cにおいては、基板4001上のシール材4005によって囲まれている領域とは異なる領域に、信号線ドライバ4003が実装されている。図23B及び図23Cにおいては、信号線ドライバ4003、走査線ドライバ4004、または画素部4002に与えられる各種信号及び電位は、FPC4018から供給されている。
また図23B及び図23Cにおいては、信号線ドライバ4003を別途形成し、基板4001に実装している例を示しているが、この構成に限定されない。走査線ドライバを別途形成して実装しても良いし、信号線ドライバの一部または走査線ドライバの一部のみを別途形成して実装しても良い。
なお、別途形成したドライバの接続方法は、特に限定されるものではなく、ワイヤボンディング、COG(Chip On Glass)、TCP(Tape Carrier Package)、COF(Chip On Film)などを用いることができる。図23Aは、COGにより信号線ドライバ4003、走査線ドライバ4004を実装する例であり、図23Bは、COGにより信号線ドライバ4003を実装する例であり、図23Cは、TCPにより信号線ドライバ4003を実装する例である。また、表示装置は、表示素子が封止された状態にあるパネルと、該パネルにコントローラを含むIC等を実装した状態にあるモジュールとを含む場合がある。また基板4001上に設けられた画素部及び走査線ドライバは、トランジスタを複数有しており、上記実施の形態で示したトランジスタを適用することができる。
図24A及び図24Bは、図23B中でN1−N2の鎖線で示した部位の断面構成を示す断面図である。図24Aの表示パネル4000Aは液晶表示装置のものであり、図24Bの表示パネル4000Bは自発光型表示装置のものである。
表示パネル4000Aは電極4015を有しており、電極4015はFPC4018が有する端子と異方性導電層4019を介して、電気的に接続されている。また、電極4015は、絶縁層4112、絶縁層4111、および絶縁層4110に形成された開口において配線4014と電気的に接続されている。表示パネル4000Aは、トランジスタ4010、4011および容量素子4020を有する。容量素子4020は、トランジスタ4010のソース電極またはドレイン電極の一方の一部と、電極4021が絶縁層4103を介して重なる領域を有する。電極4021は、電極4017と同じ導電層で形成されている。電極4015は、第1の電極層4030と同じ導電層から形成され、配線4014は、トランジスタ4010、およびトランジスタ4011のソース電極およびドレイン電極と同じ導電層で形成されている。表示パネル4000Bも同様である。
また基板4001上に設けられた画素部4002と走査線ドライバ4004は、トランジスタを複数有しており、図24A及び図24Bでは、画素部4002に含まれるトランジスタ4010と、走査線ドライバ4004に含まれるトランジスタ4011とを例示している。図24Aでは、トランジスタ4010およびトランジスタ4011上に、絶縁層4112、絶縁層4111、および絶縁層4110が設けられ、図24Bでは、絶縁層4112の上に隔壁4510が形成されている。
一般に、画素に設けられる容量素子の容量は、画素に配置されるトランジスタのリーク電流等を考慮して、所定の期間の間電荷を保持できるように設定される。容量素子の容量は、トランジスタのオフ電流等を考慮して設定すればよい。例えば、液晶表示装置の画素部にOSトランジスタを用いることにより、容量素子の容量を、液晶容量に対して1/3以下、もしくは1/5以下とすることができる。OSトランジスタを用いることにより、容量素子の形成を省略することもできる。
図24Aにおいて、液晶素子4013は、第1の電極層4030、第2の電極層4031、及び液晶層4008を含む。なお、液晶層4008を挟持するように配向膜として機能する絶縁層4032、絶縁層4033が設けられている。第2の電極層4031は基板4006側に設けられ、第1の電極層4030と第2の電極層4031は液晶層4008を介して重畳する。
またスペーサ4035は絶縁層を選択的にエッチングすることで得られる柱状のスペーサであり、第1の電極層4030と第2の電極層4031との間隔(セルギャップ)を制御するために設けられている。なお球状のスペーサを用いていても良い。
表示素子として、液晶素子を用いる場合、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレステリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
また、配向膜を用いないブルー相(Blue Phase)を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善するために5重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を液晶層に用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が1msec以下と短く、また、光学的等方性であるため配向処理が不要であり、且つ、視野角依存性が小さい。また配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不要となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。よって液晶表示装置の生産性を向上させることが可能となる。
また、画素(ピクセル)をいくつかの領域(サブピクセル)に分け、それぞれ別の方向に分子を倒すよう工夫されているマルチドメイン化あるいはマルチドメイン設計といわれる方法を用いることができる。
また、液晶材料の固有抵抗は、1×10Ω・cm以上であり、好ましくは1×1011Ω・cm以上であり、さらに好ましくは1×1012Ω・cm以上である。なお、本明細書における固有抵抗の値は、20℃で測定した値とする。
本実施の形態で用いるOSトランジスタは、オフ状態における電流値(オフ電流値)を低くすることができる。よって、映像信号等の電気信号の保持時間を長くすることができ、電源オン状態では書き込み間隔も長く設定できる。よって、リフレッシュ動作の頻度を少なくすることができるため、消費電力を抑制する効果を奏する。
また、OSトランジスタは、比較的高い電界効果移動度が得られるため、高速駆動が可能である。よって、表示装置の画素部に上記トランジスタを用いることで、高画質な画像を提供することができる。また、同一基板上にドライバ部または画素部を作り分けて作製することが可能となるため、表示装置の部品点数を削減することができる。
また、表示装置において、ブラックマトリクス(遮光層)、偏光部材、位相差部材、反射防止部材などの光学部材(光学基板)などを適宜設けてもよい。例えば、偏光基板及び位相差基板による円偏光を用いてもよい。また、光源としてバックライト、サイドライトなどを用いてもよい。
また、表示装置に含まれる表示素子として、エレクトロルミネッセンスを利用する発光素子(「EL素子」ともいう。)を適用することができる。EL素子は、一対の電極の間に発光性の化合物を含む層(「EL層」ともいう。)を有する。一対の電極間に、EL素子の閾値電圧よりも大きい電位差を生じさせると、EL層に陽極側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層において再結合し、EL層に含まれる発光物質が発光する。
また、EL素子は、発光材料が有機化合物であるか、無機化合物であるかによって区別され、一般的に、前者は有機EL素子、後者は無機EL素子と呼ばれている。
有機EL素子は、電圧を印加することにより、一方の電極から電子、他方の電極から正孔がそれぞれEL層に注入される。そして、それらキャリア(電子および正孔)が再結合することにより、発光性の有機化合物が励起状態を形成し、その励起状態が基底状態に戻る際に発光する。このようなメカニズムから、このような発光素子は、電流励起型の発光素子と呼ばれる。
なお、EL層は、発光性の化合物以外に、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、またはバイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物質)などを有していてもよい。
EL層は、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法などの方法で形成することができる。
無機EL素子は、その素子構成により、分散型無機EL素子と薄膜型無機EL素子とに分類される。分散型無機EL素子は、発光材料の粒子をバインダ中に分散させた発光層を有するものであり、発光メカニズムはドナー準位とアクセプター準位を利用するドナー−アクセプター再結合型発光である。薄膜型無機EL素子は、発光層を誘電体層で挟み込み、さらにそれを電極で挟んだ構造であり、発光メカニズムは金属イオンの内殻電子遷移を利用する局在型発光である。なお、ここでは、発光素子として有機EL素子を用いて説明する。
発光素子は発光を取り出すために少なくとも一対の電極の一方が透明であればよい。そして、基板上にトランジスタ及び発光素子を形成し、当該基板とは逆側の面から発光を取り出す上面射出(トップエミッション)構造や、基板側の面から発光を取り出す下面射出(ボトムエミッション)構造や、両面から発光を取り出す両面射出(デュアルエミッション)構造の発光素子があり、どの射出構造の発光素子も適用することができる。
図24Bにおいて、発光素子4513は、画素部4002に設けられたトランジスタ4010と電気的に接続している。なお発光素子4513の構成は、第1の電極層4030、発光層4511、第2の電極層4031の積層構造であるが、この構成に限定されない。発光素子4513から取り出す光の方向などに合わせて、発光素子4513の構成は適宜変えることができる。
隔壁4510は、有機絶縁材料、又は無機絶縁材料を用いて形成する。特に感光性の樹脂材料を用い、第1の電極層4030上に開口部を形成し、その開口部の側面が連続した曲率を持って形成される傾斜面となるように形成することが好ましい。
発光層4511は、単数の層で構成されていても、複数の層が積層されるように構成されていてもどちらでも良い。
発光素子4513に酸素、水素、水分、二酸化炭素等が侵入しないように、第2の電極層4031および隔壁4510上に保護層を形成してもよい。保護層としては、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、DLC(Diamond Like Carbon)などを形成することができる。また、基板4001、基板4006、及びシール材4005によって封止された空間には充填材4514が設けられ密封されている。このように、外気に曝されないように気密性が高く、脱ガスの少ない保護フィルム(貼り合わせフィルム、紫外線硬化樹脂フィルム等)やカバー材でパッケージング(封入)することが好ましい。
充填材4514としては窒素やアルゴンなどの不活性な気体の他に、紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポリビニルクロライド)、アクリル樹脂、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)などを用いることができる。また、充填材4514に乾燥剤が含まれていてもよい。
シール材4005には、ガラスフリットなどのガラス材料や、二液混合型の樹脂などの常温で硬化する硬化樹脂、光硬化性の樹脂、熱硬化性の樹脂などの樹脂材料を用いることができる。また、シール材4005に乾燥剤が含まれていてもよい。
また、必要であれば、発光素子の射出面に偏光板、又は円偏光板(楕円偏光板を含む)、位相差板(λ/4板、λ/2板)、カラーフィルタなどの光学フィルムを適宜設けてもよい。また、偏光板又は円偏光板に反射防止膜を設けてもよい。例えば、表面の凹凸により反射光を拡散し、映り込みを低減できるアンチグレア処理を施すことができる。
また、発光素子をマイクロキャビティ構造とすることで、色純度の高い光を取り出すことができる。また、マイクロキャビティ構造とカラーフィルタを組み合わせることで、映り込みが低減し、表示画像の視認性を高めることができる。
表示素子に電圧を印加する第1の電極層及び第2の電極層(画素電極層、共通電極層、対向電極層などともいう)においては、取り出す光の方向、電極層が設けられる場所、及び電極層のパターン構造によって透光性、反射性を選択すればよい。
第1の電極層4030、第2の電極層4031は、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、インジウム錫酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物などの透光性を有する導電性材料を用いることができる。
また、第1の電極層4030、第2の電極層4031はタングステン(W)、モリブデン(Mo)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)などの金属、またはその合金、もしくはその金属窒化物から一種以上を用いて形成することができる。
また、第1の電極層4030、第2の電極層4031として、導電性高分子(導電性ポリマーともいう)を含む導電性組成物を用いて形成することができる。導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子を用いることができる。例えば、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリピロールまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体、もしくは、アニリン、ピロールおよびチオフェンの2種以上からなる共重合体またはその誘導体等が挙げられる。
図25Aは、図24Aに示すトランジスタ4011及び4010に、トップゲート型のトランジスタを設けた場合の断面図を示している。同様に、図25Bは、図24Bに示すトランジスタ4011及び4010に、トップゲート型のトランジスタを設けた場合の断面図を示している。
トランジスタ4010、4011において、電極4017はゲート電極としての機能を有する。また、配線4014は、ソース電極またはドレイン電極としての機能を有する。また、絶縁層4103はゲート絶縁膜としての機能を有する。トランジスタ4010、4011は、半導体層4012を有する。半導体層4012として、結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、酸化物半導体、有機半導体、などを用いればよい。また、必要に応じて、半導体層4012の導電率を高めるため、または、トランジスタの閾値を制御するために、半導体層4012に不純物を導入してもよい。
<<電子機器>>
上掲の表示部を備えた電子機器としては、例えば、TV装置、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。特に、上記電子機器は、可撓性を有する場合、家屋やビルの内壁もしくは外壁、又は、自動車の内装もしくは外装の曲面に沿って組み込むことも可能である。図26に電子機器の構成例を示す。
図26Aに示す携帯電話機7400は、筐体7401に組み込まれた表示部7402のほか、操作ボタン7403、外部接続ポート7404、スピーカ7405、マイクロフォン7406などを備えている。携帯電話機7400は、指などで表示部7402に触れることで、情報を入力することができる。また、電話を掛ける、或いは文字を入力するなどのあらゆる操作は、指などで表示部7402に触れることにより行うことができる。また、操作ボタン7403の操作により、電源のON、OFF動作や、表示部7402に表示される画像の種類を切り替えることができる。例えば、メール作成画面から、メインメニュー画面に切り替えることができる。
図26Bは、腕時計型の携帯情報端末の一例を示している。図26Bに示す携帯情報端末7100は、筐体7101、表示部7102、バンド7103、バックル7104、操作ボタン7105、入出力端子7106などを備える。携帯情報端末7100は、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、インターネット通信、コンピュータゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができる。表示部7102はその表示面が湾曲して設けられ、湾曲した表示面に沿って表示を行うことができる。また、表示部7102はタッチセンサを備え、指やスタイラスなどで画面に触れることで操作することができる。例えば、表示部7102に表示されたアイコン7107に触れることで、アプリケーションを起動することができる。
操作ボタン7105は、時刻設定のほか、電源のオン、オフ動作、無線通信のオン、オフ動作、マナーモードの実行及び解除、省電力モードの実行及び解除など、様々な機能を持たせることができる。例えば、携帯情報端末7100に組み込まれたオペレーティングシステムにより、操作ボタン7105の機能を自由に設定することもできる。携帯情報端末7100は、通信規格された近距離無線通信を実行することが可能である。例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、ハンズフリーで通話することもできる。また、携帯情報端末7100は入出力端子7106を備え、他の情報端末とコネクタを介して直接データのやりとりを行うことができる。また入出力端子7106を介して充電を行うこともできる。なお、充電動作は入出力端子7106を介さずに無線給電により行ってもよい。
図26Cはノート型のパーソナルコンピュータ(PC)を示している。図26Cに示すPC7200は、筐体7221、表示部7222、キーボード7223、ポインティングデバイス7224等を有する。
図26Dは据え置き型の表示装置である。図26Dの表示装置7000は、筐体7001、表示部7002、支持台7003等を有する。
図26Eはビデオカメラ7600であり、第1筐体7641、第2筐体7642、表示部7643、操作キー7644、レンズ7645、接続部7646等を有する。
図26Fは自動車7500であり、車体7551、車輪7552、ダッシュボード7553、ライト7554等を有する。
上記電子機器が有する表示部が、例えば、4Kまたは8Kで表される高い画素数を有する場合、上記電子機器は、本発明の一態様である受信装置を有することが好ましい。上記電子機器が、本発明の一態様である受信装置を有することで、高速且つ低消費電力で映像を受信し、表示することが可能になる。
〔実施の形態3〕
本実施の形態では、OSトランジスタのデバイス構造等について説明する。
<<トランジスタの構成例1>>
図27Aはトランジスタ400aの上面図である。図27Bは、A1−A2線による図27Aの断面図であり、図27Cは、A3−A4線による図27Aの断面図である。なお、A1−A2線の方向をトランジスタ400aのチャネル長方向と、A3−A4線の方向をトランジスタ400aのチャネル幅方向と呼ぶ場合がある。なお、図27Aでは、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。これは、図28A等も同様である。
トランジスタ400aは、基板450と、基板450上の絶縁膜401と、絶縁膜401上の導電膜414と、導電膜414を覆うように形成された絶縁膜402と、絶縁膜402上の絶縁膜403と、絶縁膜403上の絶縁膜404と、絶縁膜404上に、金属酸化物431、金属酸化物432の順で形成された積層と、金属酸化物432の上面及び側面と接する導電膜421と、同じく金属酸化物432の上面及び側面と接する導電膜423と、導電膜421上の導電膜422と、導電膜423上の導電膜424と、導電膜422、424上の絶縁膜405と、金属酸化物431、432、導電膜421乃至424及び絶縁膜405と接する金属酸化物433と、金属酸化物433上の絶縁膜406と、絶縁膜406上の導電膜411と、導電膜411上の導電膜412と、導電膜412上の導電膜413と、導電膜413を覆うように形成された絶縁膜407と、絶縁膜407上の絶縁膜408を有する。なお、金属酸化物431、金属酸化物432および金属酸化物433をまとめて、金属酸化物430と呼称する。
金属酸化物432は半導体であり、トランジスタ400aのチャネルとしての機能を有する。また、金属酸化物431及び金属酸化物432は、領域441及び領域442を有する。領域441は、導電膜421と、金属酸化物431、432が接する領域の近傍に形成され、領域442は、導電膜423と、金属酸化物431、432が接する領域の近傍に形成される。領域441、442は低抵抗領域としての機能を有する。金属酸化物431、432は、領域441を有することで、導電膜421との間のコンタクト抵抗を低減させることが可能になる。同様に、金属酸化物431、432は、領域442を有することで、導電膜423との間のコンタクト抵抗を低減させることが可能になる。
導電膜421、422は、トランジスタ400aのソース電極又はドレイン電極の一方としての機能を有する。導電膜423、424は、トランジスタ400aのソース電極又はドレイン電極の他方としての機能を有する。導電膜422は導電膜421よりも酸素を透過しにくい機能を有する。これにより、酸化による導電膜421の導電率の低下を防ぐことが可能になる。同様に、導電膜424は導電膜423よりも酸素を透過しにくい機能を有する。これにより、酸化による導電膜423の導電率の低下を防ぐことが可能になる。
導電膜411乃至413は、トランジスタ400aの第1のゲート電極としての機能を有する。導電膜411、413は、導電膜412よりも酸素を透過しにくい機能を有する。これにより、酸化による導電膜412の導電率の低下を防ぐことが可能になる。絶縁膜406は、トランジスタ400aの第1のゲート絶縁膜としての機能を有する。導電膜414は、トランジスタ400aの第2のゲート電極としての機能を有する。導電膜411乃至413と導電膜414は同じ電位が与えられてもよいし、異なる電位が与えられてもよい。また導電膜414は、場合によっては省略してもよい。
絶縁膜401乃至404は、トランジスタ400aの下地絶縁膜としての機能を有する。また、絶縁膜402乃至404は、トランジスタ400aの第2のゲート絶縁膜としての機能も有する。絶縁膜405乃至408は、トランジスタ400aの保護絶縁膜又は層間絶縁膜としての機能を有する。
図27Cに示すように、金属酸化物432の側面は、導電膜411に囲まれている。上記構成をとることで、導電膜411の電界によって、金属酸化物432を電気的に取り囲むことができる。ゲート電極の電界によって、半導体を電気的に取り囲むトランジスタの構造を、surrounded channel(s−channel)構造とよぶ。そのため、金属酸化物432の全体(バルク)にチャネルが形成される。s−channel構造は、トランジスタのソース−ドレイン間に大電流を流すことができ、トランジスタのオン電流を高くすることができる。s−channel構造は、高いオン電流が得られるため、LSI(Large Scale Integration)など微細化されたトランジスタが要求される半導体装置に適した構造といえる。トランジスタを微細化できるため、該トランジスタを有する半導体装置は、集積度の高い、高密度化された半導体装置とすることが可能となる。
トランジスタ400aにおいて、ゲート電極として機能する領域は、絶縁膜405などに形成された開口部を埋めるように自己整合的に形成される。
図27Bに示すように、導電膜411と導電膜422は、絶縁膜を間に介して、互いに重なる領域を有する。同様に、導電膜411と導電膜423は、絶縁膜を間に介して、互いに重なる領域を有する。これらの領域は、ゲート電極と、ソース電極又はドレイン電極との間に生じた寄生容量として機能し、トランジスタ400aの動作速度を低下させる原因になり得る。トランジスタ400aは、絶縁膜405を設けることで、上述の寄生容量を低下させることが可能になる。絶縁膜405は、比誘電率の低い材料からなることが好ましい。
図28Aは、トランジスタ400aの中央部を拡大したものである。図28Aにおいて、導電膜411の底面が、絶縁膜406及び金属酸化物433を介して、金属酸化物432の上面と平行に面する領域の長さを、幅Lとして示す。幅Lは、ゲート電極の線幅を表す。また、図28Aにおいて、導電膜421と導電膜423の間の長さを、幅LSDとして示す。幅LSDは、ソース電極とドレイン電極との間の長さを表す。
幅LSDは最小加工寸法で決定されることが多い。図28Aに示すように、幅Lは、幅LSDよりも小さい。すなわち、トランジスタ400aは、ゲート電極の線幅を、最小加工寸法より小さくすることが可能になる。具体的には、幅Lは、5nm以上60nm以下、好ましくは5nm以上30nm以下とすることが可能になる。
図28Aにおいて、導電膜421及び導電膜422の厚さの合計、又は、導電膜423及び導電膜424の厚さの合計を高さHSDと表す。絶縁膜406の厚さを、高さHSD以下とすることで、ゲート電極からの電界がチャネル形成領域全体に印加することが可能になり好ましい。絶縁膜406の厚さは、30nm以下、好ましくは10nm以下とする。
また、導電膜422と導電膜411の間に形成される寄生容量、及び、導電膜424と導電膜411の間に形成される寄生容量の値は、絶縁膜405の厚さに反比例する。例えば、絶縁膜405の厚さを、絶縁膜406の厚さの3倍以上、好ましくは5倍以上とすることで、寄生容量は無視できるほど小さくなり、好ましい。その結果、トランジスタ400aを高周波数で動作させることが可能になる。以下、トランジスタ400aの各構成要素について説明を行う。
<金属酸化物層>
トランジスタ400aは、非導通状態においてソースとドレインとの間を流れる電流(オフ電流)が低いことが好適である。オフ電流が低いトランジスタとしては、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタが挙げられる。
金属酸化物432は、例えば、インジウム(In)を含む酸化物半導体である。金属酸化物432は、例えば、インジウムを含むと、キャリア移動度(電子移動度)が高くなる。また、金属酸化物432は、元素Mを含むと好ましい。元素Mは、好ましくは、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)またはスズ(Sn)などとする。元素Mに適用可能なその他の元素としては、ホウ素(B)、シリコン(Si)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)などがある。ただし、元素Mとして、前述の元素を複数組み合わせても構わない場合がある。元素Mは、例えば、酸素との結合エネルギーが高い元素である。例えば、酸素との結合エネルギーがインジウムよりも高い元素である。または、元素Mは、例えば、金属酸化物のエネルギーギャップを大きくする機能を有する元素である。また、金属酸化物432は、亜鉛(Zn)を含むと好ましい。金属酸化物は、亜鉛を含むと結晶化しやすくなる場合がある。
ただし、金属酸化物432は、インジウムを含む酸化物半導体に限定されない。金属酸化物432は、例えば、亜鉛スズ酸化物、ガリウムスズ酸化物などの、インジウムを含まず、亜鉛を含む酸化物半導体、ガリウムを含む酸化物半導体、スズを含む酸化物半導体などであっても構わない。
金属酸化物432は、例えば、エネルギーギャップが大きい酸化物半導体を用いる。金属酸化物432のエネルギーギャップは、例えば、2.5eV以上4.2eV以下、好ましくは2.8eV以上3.8eV以下、さらに好ましくは3eV以上3.5eV以下とする。金属酸化物432は、後述するCAAC−OSを用いることが好ましい。
例えば、金属酸化物431および金属酸化物433は、金属酸化物432を構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から構成される金属酸化物である。金属酸化物432を構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から金属酸化物431および金属酸化物433が構成されるため、金属酸化物431と金属酸化物432との界面、および金属酸化物432と金属酸化物433との界面において、界面準位が形成されにくい。
なお、金属酸化物431がIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%より高く、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%より高いとする。金属酸化物431をスパッタリング法で成膜する場合、上記の組成を満たすスパッタリングターゲットを用いることが好ましい。例えば、In:M:Zn=1:3:2、In:M:Zn=1:3:4などが好ましい。
また、金属酸化物432がIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが25atomic%より高く、Mが75atomic%未満、さらに好ましくはInが34atomic%より高く、Mが66atomic%未満とする。金属酸化物432をスパッタリング法で成膜する場合、上記の組成を満たすスパッタリングターゲットを用いることが好ましい。例えば、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=1:1:1.2、In:M:Zn=2:1:3、In:M:Zn=3:1:2、In:M:Zn=4:2:4.1が好ましい。特に、スパッタリングターゲットとして、原子数比がIn:Ga:Zn=4:2:4.1を用いる場合、成膜される金属酸化物432の原子数比は、In:Ga:Zn=4:2:3近傍となる場合がある。
また、金属酸化物433がIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%より高く、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%より高くする。例えば、In:M:Zn=1:3:2、In:M:Zn=1:3:4などが好ましい。また、金属酸化物433は、金属酸化物431と同種の金属酸化物を用いても構わない。
また、金属酸化物431または金属酸化物433がインジウムを含まなくても構わない場合がある。例えば、金属酸化物431または金属酸化物433が酸化ガリウムであっても構わない。
<エネルギーバンド構造>
次に、金属酸化物431乃至433の積層により構成される金属酸化物430の機能およびその効果について、図28Bを用いて説明する。図28Bは、図28AのY1−Y2線で示した部位のエネルギーバンド構造を示している。また、図28Bは、トランジスタ400aのチャネル形成領域とその近傍のエネルギーバンド構造を示している。
図28B中、Ec404、Ec431、Ec432、Ec433、Ec406は、それぞれ、絶縁膜404、金属酸化物431、金属酸化物432、金属酸化物433、絶縁膜406の伝導帯下端のエネルギーを示している。
ここで、真空準位と伝導帯下端のエネルギーとの差(「電子親和力」ともいう。)は、真空準位と価電子帯上端のエネルギーとの差(イオン化ポテンシャルともいう。)からエネルギーギャップを引いた値となる。なお、エネルギーギャップは、分光エリプソメータを用いて測定できる。また、真空準位と価電子帯上端のエネルギー差は、紫外線光電子分光分析(UPS:Ultraviolet Photoelectron Spectroscopy)装置を用いて測定できる。
絶縁膜404と絶縁膜406は絶縁体であるため、Ec406とEc404は、Ec431、Ec432、およびEc433よりも真空準位に近い(電子親和力が小さい)。
金属酸化物432は、金属酸化物431および金属酸化物433よりも電子親和力の大きい金属酸化物を用いる。例えば、金属酸化物432として、金属酸化物431および金属酸化物433よりも電子親和力の0.07eV以上1.3eV以下、好ましくは0.1eV以上0.7eV以下、さらに好ましくは0.15eV以上0.4eV以下大きい金属酸化物を用いる。なお、電子親和力は、真空準位と伝導帯下端のエネルギーとの差である。
なお、インジウムガリウム酸化物は、小さい電子親和力と、高い酸素ブロック性を有する。そのため、金属酸化物433がインジウムガリウム酸化物を含むと好ましい。ガリウム原子割合[Ga/(In+Ga)]は、例えば、70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上とする。
このとき、ゲート電圧を印加すると、金属酸化物431、金属酸化物432、金属酸化物433のうち、電子親和力の大きい金属酸化物432にチャネルが形成される。このとき、電子は、金属酸化物431、433の中ではなく、金属酸化物432の中を主として移動する。そのため、金属酸化物431と絶縁膜404との界面、あるいは、金属酸化物433と絶縁膜406との界面に、電子の流れを阻害する界面準位が多く存在したとしても、トランジスタのオン電流にはほとんど影響を与えない。金属酸化物431、433は絶縁膜のように機能する。
金属酸化物431と金属酸化物432との間には、金属酸化物431と金属酸化物432との混合領域を有する場合がある。また、金属酸化物432と金属酸化物433との間には、金属酸化物432と金属酸化物433との混合領域を有する場合がある。混合領域は、界面準位密度が低くなる。そのため、金属酸化物431、金属酸化物432および金属酸化物433の積層体は、それぞれの界面近傍において、エネルギーが連続的に変化する(連続接合ともいう。)バンド構造となる。
金属酸化物431と金属酸化物432の界面、あるいは、金属酸化物432と金属酸化物433との界面は、上述したように界面準位密度が小さいため、金属酸化物432中で電子の移動が阻害されることが少なく、トランジスタのオン電流を高くすることが可能になる。
例えば、トランジスタ中の電子の移動は、チャネル形成領域の物理的な凹凸が大きい場合に阻害される。トランジスタのオン電流を高くするためには、例えば、金属酸化物432の上面または下面(被形成面、ここでは金属酸化物431の上面)の、1μm×1μmの範囲における二乗平均平方根(RMS:Root Mean Square)粗さが1nm未満、好ましくは0.6nm未満、さらに好ましくは0.5nm未満、より好ましくは0.4nm未満とすればよい。また、1μm×1μmの範囲における平均面粗さ(Raともいう。)が1nm未満、好ましくは0.6nm未満、さらに好ましくは0.5nm未満、より好ましくは0.4nm未満とすればよい。また、1μm×1μmの範囲における最大高低差(P−Vともいう。)が10nm未満、好ましくは9nm未満、さらに好ましくは8nm未満、より好ましくは7nm未満とすればよい。RMS粗さ、RaおよびP−Vは、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製走査型プローブ顕微鏡システムSPA−500などを用いて測定することができる。
チャネルの形成される領域中の欠陥準位密度が高い場合にも、電子の移動は阻害される。例えば、金属酸化物432が酸素欠損(Vとも表記。)を有する場合、酸素欠損のサイトに水素が入り込むことでドナー準位を形成することがある。以下では酸素欠損のサイトに水素が入り込んだ状態をVOHと表記する場合がある。VOHは電子を散乱するため、トランジスタのオン電流を低下させる要因となる。なお、酸素欠損のサイトは、水素が入るよりも酸素が入る方が安定する。したがって、金属酸化物432中の酸素欠損を低減することで、トランジスタのオン電流を高くすることができる場合がある。
例えば、金属酸化物432のある深さにおいて、または、金属酸化物432のある領域において、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)で測定される水素濃度は、1×1016atoms/cm以上、2×1020atoms/cm以下、好ましくは1×1016atoms/cm以上、5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1016atoms/cm以上、1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは1×1016atoms/cm以上、5×1018atoms/cm以下とする。
金属酸化物432の酸素欠損を低減するために、例えば、絶縁膜404に含まれる過剰酸素を、金属酸化物431を介して金属酸化物432まで移動させる方法などがある。この場合、金属酸化物431は、酸素透過性を有する層(酸素を通過または透過させる層)であることが好ましい。
なお、トランジスタがs−channel構造である場合、金属酸化物432の全体にチャネルが形成される。したがって、金属酸化物432が厚いほどチャネル領域は大きくなる。即ち、金属酸化物432が厚いほど、トランジスタのオン電流を高くすることができる。
また、トランジスタのオン電流を高くするためには、金属酸化物433は薄いほど好ましい。金属酸化物433は、例えば、10nm未満、好ましくは5nm以下、さらに好ましくは3nm以下の領域を有していればよい。一方、金属酸化物433は、チャネルの形成される金属酸化物432へ、隣接する絶縁体を構成する酸素以外の元素(水素、シリコンなど)が入り込まないようブロックする機能を有する。そのため、金属酸化物433は、ある程度の厚さを有することが好ましい。金属酸化物433は、例えば、0.3nm以上、好ましくは1nm以上、さらに好ましくは2nm以上の厚さの領域を有していればよい。また、金属酸化物433は、絶縁膜404などから放出される酸素の外方拡散を抑制するために、酸素をブロックする性質を有すると好ましい。
また、信頼性を高くするためには、金属酸化物431は厚く、金属酸化物433は薄いことが好ましい。金属酸化物431は、例えば、10nm以上、好ましくは20nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上の厚さの領域を有していればよい。金属酸化物431の厚さを、厚くすることで、隣接する絶縁体と金属酸化物431との界面からチャネルの形成される金属酸化物432までの距離を離すことができる。ただし、半導体装置の生産性が低下する場合があるため、金属酸化物431は、例えば、200nm以下、好ましくは120nm以下、さらに好ましくは80nm以下の厚さの領域を有していればよい。
例えば、金属酸化物432と金属酸化物431との間に、例えば、SIMSによるシリコン濃度が、1×1016atoms/cm以上、1×1019atoms/cm未満、好ましくは1×1016atoms/cm以上、5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1016atoms/cm以上、2×1018atoms/cm未満である領域を有する。また、金属酸化物432と金属酸化物433との間に、SIMSによるシリコン濃度が、1×1016atoms/cm以上、1×1019atoms/cm未満、好ましくは1×1016atoms/cm以上、5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1016atoms/cm以上、2×1018atoms/cm未満である領域を有する。
また、金属酸化物432の水素濃度を低減するために、金属酸化物431および金属酸化物433の水素濃度を低減すると好ましい。金属酸化物431および金属酸化物433は、SIMSにおいて、1×1016atoms/cm以上、2×1020atoms/cm以下、好ましくは1×1016atoms/cm以上、5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1016atoms/cm以上、1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは1×1016atoms/cm以上、5×1018atoms/cm以下の水素濃度となる領域を有する。また、金属酸化物432の窒素濃度を低減するために、金属酸化物431および金属酸化物433の窒素濃度を低減すると好ましい。金属酸化物431および金属酸化物433は、SIMSにおいて、1×1016atoms/cm以上、5×1019atoms/cm未満、好ましくは1×1016atoms/cm以上、5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1016atoms/cm以上、1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは1×1016atoms/cm以上、5×1017atoms/cm以下の窒素濃度となる領域を有する。
金属酸化物431乃至433の成膜は、スパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法またはPLD(Pulsed Laser Deposition)法、ALD(Atomic Layer Deposition)法などを用いて行えばよい。
金属酸化物431、432を形成した後に、第1の加熱処理を行うと好ましい。第1の加熱処理は、250℃以上650℃以下、好ましくは450℃以上600℃以下、さらに好ましくは520℃以上570℃以下で行えばよい。第1の加熱処理は、不活性ガス雰囲気、または酸化性ガスを10ppm以上、1%以上もしくは10%以上含む雰囲気で行う。第1の加熱処理は減圧状態で行ってもよい。または、第1の加熱処理は、不活性ガス雰囲気で加熱処理した後に、脱離した酸素を補うために酸化性ガスを10ppm以上、1%以上または10%以上含む雰囲気で加熱処理を行ってもよい。第1の加熱処理によって、金属酸化物431、432の結晶性を高めることや、水素や水などの不純物を除去することが可能になる。
上述の3層構造は一例である。例えば、金属酸化物431または金属酸化物433のない2層構造としても構わない。または、金属酸化物431の上もしくは下、または金属酸化物433上もしくは下に、金属酸化物431、金属酸化物432または金属酸化物433として例示した半導体のいずれか一を有する4層構造としても構わない。または、金属酸化物431の上、金属酸化物431の下、金属酸化物433の上、金属酸化物433の下のいずれか二箇所以上に、金属酸化物431、金属酸化物432または金属酸化物433として例示した半導体のいずれか一を有するn層構造(nは5以上の整数)としても構わない。
<基板>
基板450としては、例えば、絶縁体基板、半導体基板または導電体基板を用いればよい。絶縁体基板としては、例えば、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、安定化ジルコニア基板(イットリア安定化ジルコニア基板など)、樹脂基板などがある。また、半導体基板としては、例えば、シリコン、ゲルマニウムなどの単体半導体基板、または炭化シリコン、シリコンゲルマニウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウムからなる化合物半導体基板などがある。さらには、前述の半導体基板内部に絶縁体領域を有する半導体基板、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板などがある。導電体基板としては、黒鉛基板、金属基板、合金基板、導電性樹脂基板などがある。または、金属の窒化物を有する基板、金属の酸化物を有する基板などがある。さらには、絶縁体基板に導電体または半導体が設けられた基板、半導体基板に導電体または絶縁体が設けられた基板、導電体基板に半導体または絶縁体が設けられた基板などがある。または、これらの基板に素子が設けられたものを用いてもよい。基板に設けられる素子としては、容量素子、抵抗素子、スイッチ素子、発光素子、記憶素子などがある。
また、基板450として、可撓性基板を用いてもよい。なお、可撓性基板上にトランジスタを設ける方法としては、非可撓性の基板上にトランジスタを作製した後、トランジスタを剥離し、可撓性基板である基板450に転置する方法もある。その場合には、非可撓性基板とトランジスタとの間に剥離層を設けるとよい。なお、基板450として、繊維を編みこんだシート、フィルムまたは箔などを用いてもよい。また、基板450が伸縮性を有してもよい。また、基板450は、折り曲げや引っ張りをやめた際に、元の形状に戻る性質を有してもよい。または、元の形状に戻らない性質を有してもよい。基板450の厚さは、例えば、5μm以上700μm以下、好ましくは10μm以上500μm以下、さらに好ましくは15μm以上300μm以下とする。基板450を薄くすると、半導体装置を軽量化することができる。また、基板450を薄くすることで、ガラスなどを用いた場合にも伸縮性を有する場合や、折り曲げや引っ張りをやめた際に、元の形状に戻る性質を有する場合がある。そのため、落下などによって基板450上の半導体装置に加わる衝撃などを緩和することができる。即ち、丈夫な半導体装置を提供することができる。
可撓性基板である基板450としては、例えば、金属、合金、樹脂もしくはガラス、またはそれらの繊維などを用いることができる。可撓性基板である基板450は、線膨張率が低いほど環境による変形が抑制されて好ましい。可撓性基板である基板450としては、例えば、線膨張率が1×10−3/K以下、5×10−5/K以下、または1×10−5/K以下である材質を用いればよい。樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド(ナイロン、アラミドなど)、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などがある。特に、アラミドは、線膨張率が低いため、可撓性基板である基板450として好適である。
<下地絶縁膜>
絶縁膜401は、基板450と導電膜414を電気的に分離させる機能を有する。絶縁膜401又は絶縁膜402は、単層構造または積層構造の絶縁膜で形成される。絶縁膜を構成する材料には、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウム、酸化タンタルなどがある。また、絶縁膜402として、TEOS(Tetra−Ethyl−Ortho−Silicate)、若しくはシラン等と、酸素若しくは亜酸化窒素等とを反応させて形成した段差被覆性の良い酸化シリコンを用いてもよい。また、絶縁膜402を成膜した後、その上面の平坦性を高めるためにCMP法等を用いた平坦化処理を行ってもよい。
絶縁膜404は、酸化物を含むことが好ましい。特に加熱により一部の酸素が脱離する酸化物材料を含むことが好ましい。好適には、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物を用いることが好ましい。化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物膜は、加熱により一部の酸素が脱離する。絶縁膜404から脱離した酸素は金属酸化物430に供給され、金属酸化物430の酸素欠損を低減することが可能となる。その結果、トランジスタの電気特性の変動を抑制し、信頼性を高めることができる。
化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物膜は、例えば、TDS(Thermal Desorption Spectroscopy)分析にて、酸素原子に換算しての酸素の脱離量が1.0×1018atoms/cm以上、好ましくは3.0×1020atoms/cm以上である酸化物膜である。なお、上記TDS分析時における膜の表面温度は100℃以上700℃以下、または100℃以上500℃以下であることが好ましい。
絶縁膜404は、金属酸化物430に酸素を供給することができる酸化物を含むことが好ましい。例えば、酸化シリコンまたは酸化窒化シリコンを含む材料を用いることが好ましい。または、絶縁膜404として、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等の金属酸化物を用いてもよい。絶縁膜404に酸素を過剰に含有させるためには、例えば酸素雰囲気下にて絶縁膜404の成膜を行えばよい。または、成膜後の絶縁膜404に酸素を導入して酸素を過剰に含有する領域を形成してもよく、双方の手段を組み合わせてもよい。
例えば、成膜後の絶縁膜404に、酸素(少なくとも酸素ラジカル、酸素原子、酸素イオンのいずれかを含む)を導入して酸素を過剰に含有する領域を形成する。酸素の導入方法としては、イオン注入法、イオンドーピング法、プラズマイマージョンイオン注入法、プラズマ処理などを用いることができる。酸素導入処理には、酸素を含むガスを用いることができる。酸素を含むガスとしては、例えば酸素、亜酸化窒素、二酸化窒素、二酸化炭素、一酸化炭素などを用いることができる。また、酸素導入処理において、酸素を含むガスに希ガスを含ませてもよい。または、水素等を含ませてもよい。例えば、二酸化炭素、水素及びアルゴンの混合ガスを用いるとよい。また、絶縁膜404を成膜した後、その上面の平坦性を高めるためにCMP法等を用いた平坦化処理を行ってもよい。
絶縁膜403は、絶縁膜404に含まれる酸素が、導電膜414に含まれる金属と結びつき、絶縁膜404に含まれる酸素が減少することを防ぐパッシベーション機能を有する。絶縁膜403は、酸素、水素、水、アルカリ金属、アルカリ土類金属等のブロッキングできる機能を有する。絶縁膜403を設けることで、金属酸化物430からの酸素の外部への拡散と、外部から金属酸化物430への水素、水等の入り込みを防ぐことができる。絶縁膜403としては、例えば、窒化物絶縁膜を用いることができる。該窒化物絶縁膜としては、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム等がある。なお、窒化物絶縁膜の代わりに、酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する酸化物絶縁膜を設けてもよい。酸化物絶縁膜としては、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等がある。
トランジスタ400aは、電荷捕獲層に電子を注入することで、しきい値電圧を制御することが可能になる。電荷捕獲層は、絶縁膜402又は絶縁膜403に設けることが好ましい。例えば、絶縁膜403を酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、アルミニウムシリケート等で形成することで、電荷捕獲層として機能させることができる。
<ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極>
導電膜411−414、421−424として銅(Cu)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、金(Au)、アルミニウム(Al)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、鉛(Pb)、錫(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ストロンチウム(Sr)の低抵抗材料からなる単体、合金、またはこれらを主成分とする化合物を含む導電膜の単層または積層とすることが好ましい。特に、耐熱性と導電性を両立するタングステンやモリブデンなどの高融点材料を用いることが好ましい。また、アルミニウムや銅などの低抵抗導電性材料で形成することが好ましい。さらに、Cu−Mn合金を用いると、酸素を含む絶縁体との界面に酸化マンガンを形成し、酸化マンガンがCuの拡散を抑制する機能を持つので好ましい。
また、導電膜421−424には、酸化イリジウム、酸化ルテニウム、ストロンチウムルテナイトなど、貴金属を含む導電性酸化物を用いることが好ましい。これらの導電性酸化物は、酸化物半導体と接しても酸化物半導体から酸素を奪うことが少なく、酸化物半導体の酸素欠損を作りにくい。
<低抵抗領域>
領域441、442は、例えば、導電膜421、423が、金属酸化物431、432の酸素を引き抜くことで形成される。酸素の引き抜きは、高い温度で加熱するほど起こりやすい。トランジスタの作製工程には、いくつかの加熱工程があることから、領域441、442には酸素欠損が形成される。また、加熱により該酸素欠損のサイトに水素が入りこみ、領域441、442に含まれるキャリア濃度が増加する。その結果、領域441、442が低抵抗化する。
<ゲート絶縁膜>
絶縁膜406は、比誘電率の高い絶縁体を有することが好ましい。例えば、絶縁膜406は、酸化ガリウム、酸化ハフニウム、アルミニウムおよびハフニウムを有する酸化物、アルミニウムおよびハフニウムを有する酸化窒化物、シリコンおよびハフニウムを有する酸化物、またはシリコンおよびハフニウムを有する酸化窒化物などを有することが好ましい。
また、絶縁膜406は、酸化シリコンまたは酸化窒化シリコンと、比誘電率の高い絶縁体と、の積層構造を有することが好ましい。酸化シリコンおよび酸化窒化シリコンは、熱的に安定であるため、比誘電率の高い絶縁体と組み合わせることで、熱的に安定かつ比誘電率の高い積層構造とすることができる。例えば、酸化アルミニウム、酸化ガリウムまたは酸化ハフニウムを金属酸化物433側に有することで、酸化シリコンまたは酸化窒化シリコンに含まれるシリコンが、金属酸化物432に混入することを抑制することができる。
また、例えば、酸化シリコンまたは酸化窒化シリコンを金属酸化物433側に有することで、酸化アルミニウム、酸化ガリウムまたは酸化ハフニウムと、酸化シリコンまたは酸化窒化シリコンと、の界面にトラップセンターが形成される場合がある。該トラップセンターは、電子を捕獲することでトランジスタのしきい値電圧をプラス方向に変動させることができる場合がある。
<層間絶縁膜、保護絶縁膜>
絶縁膜405は、比誘電率の低い絶縁体を有することが好ましい。例えば、絶縁膜405は、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコンまたは樹脂などを有することが好ましい。または、絶縁膜405は、酸化シリコンまたは酸化窒化シリコンと、樹脂と、の積層構造を有することが好ましい。酸化シリコンおよび酸化窒化シリコンは、熱的に安定であるため、樹脂と組み合わせることで、熱的に安定かつ比誘電率の低い積層構造とすることができる。樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド(ナイロン、アラミドなど)、ポリイミド、ポリカーボネートまたはアクリルなどがある。
絶縁膜407は、酸素、水素、水、アルカリ金属、アルカリ土類金属等のブロッキングできる機能を有する。絶縁膜407を設けることで、金属酸化物430からの酸素の外部への拡散と、外部から金属酸化物430への水素、水等の入り込みを防ぐことができる。絶縁膜407としては、例えば、窒化物絶縁膜を用いることができる。該窒化物絶縁膜としては、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム等がある。なお、窒化物絶縁膜の代わりに、酸素、水素、水等のブロッキング効果を有する酸化物絶縁膜を設けてもよい。酸化物絶縁膜としては、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等がある。酸化アルミニウム膜は、水素、水分などの不純物、および酸素の両方に対して膜を透過させない遮断効果が高いので絶縁膜407に適用するのに好ましい。
絶縁膜407は、酸素を含む雰囲気においてスパッタリング法を用いて成膜すること、または酸素を含むプラズマCVD法を用いて成膜することで、絶縁膜405、406の側面及び表面に、酸素を添加することが可能になる。また、絶縁膜407を成膜した後、何れかのタイミングにおいて、第2の加熱処理を行うことが好ましい。第2の加熱処理によって、絶縁膜405、406に添加された酸素が、絶縁膜中を拡散し、金属酸化物430に到達し、金属酸化物430の酸素欠損を低減することが可能になる。
絶縁膜407は、酸素をブロックする機能を有し、酸素が絶縁膜407より上方に拡散することを防ぐ。同様に、絶縁膜403は、酸素をブロックする機能を有し、酸素が絶縁膜403より下方に拡散することを防ぐ。
なお、第2の加熱処理は、絶縁膜405、406に添加された酸素が金属酸化物430まで拡散する温度で行えばよい。例えば、第1の加熱処理についての記載を参照しても構わない。または、第2の加熱処理は、第1の加熱処理よりも低い温度が好ましい。第1の加熱処理と第2の加熱処理の温度差は、20℃以上150℃以下、好ましくは40℃以上100℃以下とする。これにより、絶縁膜404から余分に酸素が放出することを抑えることができる。なお、第2の加熱処理は、同等の加熱処理を各層の成膜時の加熱によって兼ねることができる場合、行わなくてもよい場合がある。このように、金属酸化物430は、絶縁膜407の成膜及び第2の加熱処理によって、上下方向から酸素が供給されることが可能になる。また、In−M−Zn酸化物など、酸化インジウムを含む膜を絶縁膜407として成膜することで、絶縁膜405、406に酸素を添加してもよい。
絶縁膜408には、酸化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウム、酸化タンタルなどから選ばれた一種以上含む絶縁体を用いることができる。また、絶縁膜408には、ポリイミド樹脂等の絶縁膜405に用いることができる樹脂を用いることもできる。また、絶縁膜408は上記材料の積層であってもよい。
<<トランジスタの構成例2>>
図27に示すトランジスタ400aは、導電膜414及び絶縁膜402、403を省略してもよい。その場合の例を図29に示す。図29Aはトランジスタ400bの上面図である。図29Bは、A1−A2線による図29Aの断面図であり、図29Cは、A3−A4線による図29Aの断面図である。
<<トランジスタの構成例3>>
図27に示すトランジスタ400aにおいて、導電膜421、423は、ゲート電極(導電膜411乃至413)と重なる部分の膜厚を薄くしてもよい。その場合の例を図30に示す。図30Aはトランジスタ400cの上面図である。図30Bは図30AのA1−A2線断面図であり、図30CはA3−A4線断面図である。
図30Bに示すように、トランジスタ400cでは、ゲート電極と重なる部分の導電膜421が薄膜化され、その上を導電膜422が覆っている。同様に、ゲート電極と重なる部分の導電膜423が薄膜化され、その上を導電膜424が覆っている。このような構成とすることで、ゲート電極とソース電極との間の距離、又は、ゲート電極とドレイン電極との間の距離を長くすることが可能になり、ゲート電極とソース電極及びドレイン電極との間に形成される寄生容量を低減することが可能になる。その結果、高速動作が可能なトランジスタを得ることが可能になる。
<<トランジスタの構成例4>>
図31Aはトランジスタ400dの上面図である。図31Bは、A1−A2線による図31Aの断面図であり、図31Cは、A3−A4線による図31Aの断面図である。トランジスタ400dもトランジスタ400a等と同様に、s−channel構造のトランジスタである。トランジスタ400dでは、ゲート電極を構成する導電膜412の側面に接して、絶縁膜409が設けられている。絶縁膜409および導電膜412が絶縁膜407に覆われている。絶縁膜409はトランジスタ400dのサイドウォール絶縁膜として機能する。トランジスタ400aと同様に、ゲート電極を導電膜411−413の積層としてもよい。
絶縁膜406及び導電膜412は、少なくとも一部が導電膜414及び金属酸化物432と重なる。導電膜412のチャネル長方向の側面端部と絶縁膜406のチャネル長方向の側面端部は概略一致していることが好ましい。ここで、絶縁膜406はトランジスタ400dのゲート絶縁膜として機能し、導電膜412はトランジスタ400dのゲート電極として機能し、絶縁膜409はトランジスタ400dのサイドウォール絶縁膜として機能する。
金属酸化物432は、金属酸化物433および絶縁膜406を介して導電膜412と重なる領域を有する。金属酸化物431の外周端部が金属酸化物432の外周端部と概略一致し、金属酸化物433の外周端部が金属酸化物431及び金属酸化物432の外周端部よりも外側に位置することが好ましい。ここでは、金属酸化物433の外周端部が金属酸化物431の外周端部よりも外側に位置する形状となっているが、本実施の形態に示すトランジスタはこれに限られるものではない。例えば、金属酸化物431の外周端部が金属酸化物433の外周端部より外側に位置してもよいし、金属酸化物431の外周端部と、金属酸化物433の外周端部とが概略一致する形状としてもよい。
図31Dに図31Bの部分拡大図を示す。図31Dに示すように、金属酸化物430には、領域461a、461b、461c、461d及び461eが形成されている。領域461b−461eは、領域461aと比較してドーパントの濃度が高く、低抵抗化されている。さらに、領域461b及び領域461cは、領域461d及び領域461eと比較して水素の濃度が高く、より低抵抗化されている。例えば、領域461aは、領域461bまたは領域461cのドーパントの最大濃度に対して、5%以下の濃度の領域、2%以下の濃度の領域、または1%以下の濃度の領域とすればよい。なお、ドーパントを、ドナー、アクセプター、不純物または元素と言い換えてもよい。
図31Dに示すように、金属酸化物430において、領域461aは導電膜412と概ね重なる領域であり、領域461b、領域461c、領域461d及び領域461eは、領域461aを除いた領域である。領域461b及び領域461cにおいては、金属酸化物433の上面が絶縁膜407と接する。領域461d及び領域461eにおいては、金属酸化物433の上面が絶縁膜409又は絶縁膜406と接する。つまり、図31Dに示すように、領域461bと領域461dの境界は、絶縁膜407と絶縁膜409の側面端部の境界と重なる部分である。領域461cと領域461eの境界についても同様である。ここで、領域461d及び領域461eの一部が、金属酸化物432の導電膜412と重なる領域(チャネル形成領域)の一部と重なることが好ましい。例えば、領域461d及び領域461eのチャネル長方向の側面端部は、導電膜412の側面端部より距離dだけ導電膜412の内側に位置することが好ましい。このとき、絶縁膜406の膜厚t406および距離dは、0.25t406<d<t406を満たすことが好ましい。
このように、金属酸化物430の導電膜412と重なる領域の一部に領域461d及び領域461eが形成される。これにより、トランジスタ400dのチャネル形成領域と低抵抗化された領域461d及び領域461eが接し、領域461dおよび領域461eと、領域461aとの間に、高抵抗のオフセット領域が形成されないため、トランジスタ400dのオン電流を増大させることができる。さらに、領域461d及び領域461eのチャネル長方向の側面端部が上記の範囲を満たして形成されることで、領域461d及び領域461eがチャネル形成領域に対して深く形成されすぎて常に導通状態になってしまうことも防ぐことができる。
領域461b、領域461c、領域461d及び領域461eは、イオン注入法などのイオンドーピング処理により形成される。このため、図31Dに示すように、領域461d及び領域461eのチャネル長方向の側面端部の位置が、金属酸化物433上面から深くなるに従って、金属酸化物430のチャネル長方向の側面端部側にシフトする場合がある。このとき、距離dは、最も導電膜412の内側の近くに位置する、領域461d及び領域461eのチャネル長方向の側面端部と導電膜412のチャネル長方向の側面端部との距離とする。
この場合、例えば、金属酸化物431中に形成される領域461d及び領域461eが導電膜412と重なる領域に形成されない場合がある。この場合、金属酸化物431又は金属酸化物432に形成される領域461d及び領域461eの少なくとも一部が導電膜412と重なる領域に形成されることが好ましい。
また、金属酸化物431、金属酸化物432及び金属酸化物433の絶縁膜407との界面近傍に低抵抗領域451及び低抵抗領域452が形成されることが好ましい。低抵抗領域451及び低抵抗領域452は、絶縁膜407に含まれる元素の少なくとも一が含まれる。低抵抗領域451及び低抵抗領域452の一部が、金属酸化物432の導電膜412と重なる領域(チャネル形成領域)と概略接するか、当該領域の一部と重なることが好ましい。
また、金属酸化物433は絶縁膜407と接する領域が大きいため、低抵抗領域451及び低抵抗領域452は金属酸化物433に形成されやすい。金属酸化物433における低抵抗領域451と低抵抗領域452は、金属酸化物433の低抵抗領域451及び低抵抗領域452ではない領域(例えば、金属酸化物433の導電膜412と重なる領域)よりも、絶縁膜407に含まれる元素の濃度が高い。
領域461b中に低抵抗領域451が形成され、領域461c中に低抵抗領域452が形成される。金属酸化物430の理想的な構造は、例えば、添加元素の濃度が最も高い領域が低抵抗領域451、452であり、次に濃度が高い領域が、領域461b、領域461c―461eの低抵抗領域451、452を含まない領域であり、濃度が最も低い領域が領域461aであることである。添加元素とは、領域461b、461cを形成するためのドーパント、および低抵抗領域451、452に絶縁膜407から添加される元素が該当する。
なおトランジスタ400dでは低抵抗領域451、452が形成される構成としているが、本実施の形態に示す半導体装置は、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、領域461b及び領域461cの抵抗が十分低い場合、低抵抗領域451及び低抵抗領域452を形成する必要はない。
<<トランジスタの構成例5>>
図32にトランジスタの構成の一例を示す。図32AはOSトランジスタの構成の一例を示す上面図である。図32Bは、y1−y2線による図32Aの断面図であり、図32Cはx1−x2線による図32Aの断面図であり、図32Dはx3−x4線による図32Aの断面図である。
トランジスタ400eもトランジスタ400a等と同様に、s−channel構造のトランジスタである。トランジスタ400eには、導電膜471、導電膜472が設けられている。導電膜471、472は、それぞれ、ソース電極またはドレイン電極として機能する。トランジスタ400aと同様に、ゲート電極を導電膜411−413の積層としてもよい。
図32B、図32Cに示すように、金属酸化物430は、金属酸化物431、金属酸化物432、金属酸化物433の順に積層している部分を有する。導電膜471、472は、金属酸化物431および金属酸化物432とでなる積層上に設けられている。金属酸化物433は、金属酸化物431、432、および導電膜471、472を覆うように形成されている。絶縁膜406は金属酸化物433を覆っている。ここでは、金属酸化物433と絶縁膜406は同じマスクを用いてエッチングされている。
導電膜471、472は、金属酸化物431と金属酸化物432との積層を形成するために使用されるハードマスクから作製されている。そのため、導電膜471、472は、金属酸化物431および金属酸化物432の側面に接する領域を有していない。例えば、次のような工程を経て、金属酸化物431、432、導電膜471、472を作製することができる。金属酸化物431、432を構成する2層の酸化物半導体膜を形成する。酸化物半導体膜上に、単層または積層の導電膜を形成する。この導電膜をエッチングしてハードマスクを形成する。このハードマスクを用いて、2層の酸化物半導体膜をエッチングして、金属酸化物431と金属酸化物432の積層を形成する。次に、ハードマスクをエッチングして、導電膜471、472を形成する。
<<トランジスタの構成例6>>
図33Aはトランジスタ400fの上面図である。図33Bは図33AのA1−A2線による図33Aの断面図である。
トランジスタ400fは、第1のゲートとして機能する導電膜489と、第2のゲートとして機能する導電膜488と、半導体482と、ソース及びドレインとして機能する導電膜483及び導電膜484と、絶縁膜481と、絶縁膜485と、絶縁膜486と、絶縁膜487とを有する。
導電膜489は、絶縁表面上に設けられる。導電膜489と、半導体482とは、絶縁膜481を間に挟んで、互いに重なる。また、導電膜488と、半導体482とは、絶縁膜485、絶縁膜486及び絶縁膜487を間に挟んで、互いに重なる。また、導電膜483及び導電膜484は、半導体482に、接続されている。
なお、図33Bでは、半導体482、導電膜483及び導電膜484上に、順に積層された絶縁膜485乃至絶縁膜487が設けられている場合を例示しているが、半導体482、導電膜483及び導電膜484上に設けられる絶縁膜は、一層でも良いし、複数の絶縁膜の積層でもよい。
半導体482に酸化物半導体を用いた場合、絶縁膜486は、化学量論的組成以上の酸素が含まれており、加熱により上記酸素の一部を半導体482に供給する機能を有する絶縁膜であることが望ましい。ただし、絶縁膜486を半導体482上に直接設けると、絶縁膜486の形成時に半導体482にダメージが与えられる場合、図33Bに示すように、絶縁膜485を半導体482と絶縁膜486の間に設けるとよい。絶縁膜485は、その形成時に半導体482に与えるダメージが絶縁膜486の場合よりも小さく、なおかつ、酸素を透過する機能を有する絶縁膜であることが望ましい。ただし、半導体482に与えられるダメージを小さく抑えつつ、半導体482上に絶縁膜486を直接形成することができるのであれば、絶縁膜485は必ずしも設けなくともよい。
例えば、絶縁膜486及び絶縁膜485として、酸化シリコンまたは酸化窒化シリコンを含む材料を用いることが好ましい。または、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等の金属酸化物を用いることもできる。
絶縁膜487は、酸素、水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を有することが、望ましい。或いは、絶縁膜487は、水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を有することが、望ましい。
絶縁膜は、密度が高くて緻密である程、また未結合手が少なく化学的に安定である程、より高いブロッキング効果を示す。酸素、水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を示す絶縁膜は、例えば、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等を用いて、形成することができる。水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を示す絶縁膜は、例えば、窒化シリコン、窒化酸化シリコン等を用いることができる。
絶縁膜487が水、水素などの拡散を防ぐブロッキング効果を有する場合、パネル内の樹脂や、パネルの外部に存在する水、水素などの不純物が、半導体482に侵入するのを防ぐことができる。半導体482に酸化物半導体を用いる場合、酸化物半導体に侵入した水または水素の一部は電子供与体(ドナー)となるため、上記ブロッキング効果を有する絶縁膜487を用いることで、トランジスタ400fのしきい値電圧がドナーの生成によりシフトするのを防ぐことができる。
また、半導体482に酸化物半導体を用いる場合、絶縁膜487が酸素の拡散を防ぐブロッキング効果を有することで、酸化物半導体から酸素が外部に拡散するのを防ぐことができる。よって、酸化物半導体中において、ドナーとなる酸素欠損が低減されるので、トランジスタ400fのしきい値電圧がドナーの生成によりシフトするのを防ぐことができる。
〔実施の形態4〕
本実施の形態では、SiトランジスタとOSトランジスタとを積層したデバイス構造を持つ半導体装置について説明する。ここでは、一例として、トランジスタMO1と容量素子C1とでなるAM2(図6B)を有する半導体装置のデバイス構造の一例を示す。
図34A、図34BはRS223Bのデバイス構造を示す断面図であり、代表的に、トランジスタMO1、MR1、および容量素子C1を示している。図34Aは、RS223Bを構成するトランジスタのチャネル長方向の断面図であり、図34Bは、トランジスタのチャネル幅方向の断面図である。
半導体装置は、下から順に、層781乃至789を有する。層781は、基板700と、基板700に形成されたトランジスタMR1と、素子分離層701と、プラグ710、711などの複数のプラグを有する。層782は、配線730、731などの複数の配線を有する。層783は、プラグ712、713などの複数のプラグと、複数の配線(図示せず)とを有する。層784は、絶縁膜702と、絶縁膜703と、絶縁膜704と、トランジスタMO1と、絶縁膜705と、プラグ714、715などの複数のプラグとを有する。
層785は、配線732、733などの複数の配線を有する。層786は、プラグ716などの複数のプラグ、複数の配線(図示せず)を有する。層787は、配線734などの複数の配線を有する。層788は、容量素子C1と、プラグ717などの複数のプラグとを有する。また、容量素子C1は、電極751と、電極752と、絶縁膜753とを有する。層789は、配線735などの複数の配線を有する。
トランジスタMO1は、実施の形態3のOSトランジスタを適用することが好ましい。ここでは、トランジスタMO1はトランジスタ400c(図30)と同様のデバイス構造を有する。トランジスタMR1はSiトランジスタである。
基板700としては、シリコンや炭化シリコンからなる単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムからなる化合物半導体基板や、SOI基板などを用いることができる。また、基板700として、例えば、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、金属基板、可撓性基板、貼り合わせフィルム、繊維状の材料を含む紙、又は基材フィルム、などを用いてもよい。また、ある基板を用いて半導体素子を形成し、その後、別の基板に半導体素子を転置してもよい。ここでは、一例として、基板700に単結晶シリコンウエハを用いた例を示している。
絶縁膜704、705は、水素、水等に対するブロッキング効果を有することが好ましい。水、水素等は酸化物半導体中にキャリアを生成する要因の一つであるので、水素、水等に対するブロッキング層を設けることにより、トランジスタMO1の信頼性を向上させることが可能になる。水素、水等に対するブロッキング効果を有する絶縁物には、例えば、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)等がある。
配線730乃至735、及び、プラグ710乃至717には、銅(Cu)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、金(Au)、アルミニウム(Al)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、鉛(Pb)、錫(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)の低抵抗材料からなる単体、もしくは合金、またはこれらを主成分とする化合物を含む導電膜の単層または積層とすることが好ましい。特に、耐熱性と導電性を両立するタングステンやモリブデンなどの高融点材料を用いることが好ましい。また、アルミニウムや銅などの低抵抗導電性材料で形成することが好ましい。さらに、Cu−Mn合金を用いると、酸素を含む絶縁体との界面に酸化マンガンを形成し、酸化マンガンがCuの拡散を抑制する機能を持つので好ましい。
OSトランジスタと保持容量とを同じ素子層に形成することも可能である。図35にそのような例を示す。図35には、代表的に、トランジスタMO1、MR1、MS1、および容量素子C1を示している。図35において、符号およびハッチングが付されていない領域は絶縁体で形成されている。また、ハッチングが付されているが、符号が付されていない領域は導電体でなり、配線や電極を構成している。
トランジスタMO1はトランジスタ400e(図32)と同様なデバイス構造を有する。容量素子C1はトランジスタMO1と共に形成される。これにより、半導体装置の作製工程数の低減につながる。容量素子C1の一対の電極の一方は、導電膜723(トランジスタMO1のソース電極またはドレイン電極)で構成されている。他方は、トランジスタMO1のゲート電極と同じ層の導電体で形成されている。
図34、図35において、符号及びハッチングパターンが与えられていない領域は、絶縁体で構成されている。上記絶縁体には、酸化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウム、酸化タンタルなどから選ばれた一種以上の材料を含む絶縁体を用いることができる。また、当該領域には、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、シロキサン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の有機樹脂を用いることもできる。なお、本明細書において、酸化窒化物とは、窒素よりも酸素の含有量が多い化合物をいい、窒化酸化物とは、酸素よりも窒素の含有量が多い化合物をいう。
〔実施の形態5〕
本実施の形態では、酸化物半導体について説明する。ここで説明される酸化物半導体は金属酸化物であり、実施の形態3のOSトランジスタの金属酸化物に適用することが可能である。
なお、本明細書等において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、その結晶を六方晶系として表す。また、本明細書等において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「略平行」とは、二つの直線が−30°以上30°以下の角度で配置されている状態をいう。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。また、「略垂直」とは、二つの直線が60°以上120°以下の角度で配置されている状態をいう。
<<酸化物半導体の構造>>
酸化物半導体は、単結晶酸化物半導体と、それ以外の非単結晶酸化物半導体とに分けられる。非単結晶酸化物半導体としては、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)、多結晶酸化物半導体、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)、擬似非晶質酸化物半導体(a−like OS:amorphous like Oxide Semiconductor)、非晶質酸化物半導体などがある。
また別の観点では、酸化物半導体は、非晶質酸化物半導体と、それ以外の結晶性酸化物半導体とに分けられる。結晶性酸化物半導体としては、単結晶酸化物半導体、CAAC−OS、多結晶酸化物半導体、nc−OSなどがある。
非晶質構造の定義としては、一般に、準安定状態で固定化していないこと、等方的であって不均質構造を持たないことなどが知られている。また、結合角度が柔軟であり、短距離秩序性は有するが、長距離秩序性を有さない構造と言い換えることもできる。
逆の見方をすると、本質的に安定な酸化物半導体の場合、完全な非晶質(completely amorphous)酸化物半導体と呼ぶことはできない。また、等方的でない(例えば、微小な領域において周期構造を有する)酸化物半導体を、完全な非晶質酸化物半導体と呼ぶことはできない。ただし、a−like OSは、微小な領域において周期構造を有するものの、鬆(ボイドともいう。)を有し、不安定な構造である。そのため、物性的には非晶質酸化物半導体に近いといえる。
<CAAC−OS>
CAAC−OSは、c軸配向した複数の結晶部(ペレットともいう。)を有する酸化物半導体の一つである。
透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって、CAAC−OSの明視野像と回折パターンとの複合解析像(高分解能TEM像ともいう。)を観察すると、複数のペレットを確認することができる。一方、高分解能TEM像ではペレット同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を明確に確認することができない。そのため、CAAC−OSは、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
以下では、TEMによって観察したCAAC−OSについて説明する。試料面と略平行な方向から観察したCAAC−OSの断面の高分解能TEM像により、ペレットにおいて、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層の配列は、CAAC−OSの膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映しており、CAAC−OSの被形成面または上面と平行となる。
また、高分解能TEM像により、CAAC−OSは特徴的な原子配列を有することを確認することができる。ペレット一つの大きさは1nm以上のものや、3nm以上のものがあり、ペレットとペレットとの傾きにより生じる隙間の大きさは0.8nm程度である。したがって、ペレットを、ナノ結晶(nc:nanocrystal)と呼ぶこともできる。また、CAAC−OSを、CANC(C−Axis Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体と呼ぶこともできる。
また、試料面と略垂直な方向から観察したCAAC−OSの平面のCs補正高分解能TEM像では、ペレットは、金属原子が三角形状、四角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なるペレット間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
次に、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)によって解析したCAAC−OSについて説明する。例えば、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OSに対し、out−of−plane法による構造解析を行うと、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OSの結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることが確認できる。
なお、CAAC−OSのout−of−plane法による構造解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。より好ましいCAAC−OSは、out−of−plane法による構造解析では、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さない。
一方、CAAC−OSに対し、c軸に略垂直な方向からX線を入射させるin−plane法による構造解析を行うと、2θが56°近傍にピークが現れる。このピークは、InGaZnOの結晶の(110)面に帰属される。CAAC−OSの場合は、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)として試料を回転させながら分析(φスキャン)を行っても、明瞭なピークは現れない。これに対し、InGaZnOの単結晶酸化物半導体であれば、2θを56°近傍に固定してφスキャンした場合、(110)面と等価な結晶面に帰属されるピークが6本観察される。したがって、XRDを用いた構造解析から、CAAC−OSは、a軸およびb軸の配向が不規則であることが確認できる。
次に、電子回折によって解析したCAAC−OSについて説明する。例えば、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OSに対し、試料面に平行にプローブ径が300nmの電子線を入射させると、回折パターン(制限視野透過電子回折パターンともいう。)が現れる場合がある。この回折パターンには、InGaZnOの結晶の(009)面に起因するスポットが含まれる。したがって、電子回折によっても、CAAC−OSに含まれるペレットがc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることがわかる。一方、同じ試料に対し、試料面に垂直にプローブ径が300nmの電子線を入射させる場合、リング状の回折パターンが確認される。したがって、電子回折によっても、CAAC−OSに含まれるペレットのa軸およびb軸は配向性を有さないことがわかる。
上述したように、CAAC−OSは結晶性の高い酸化物半導体である。酸化物半導体の結晶性は不純物の混入や欠陥の生成などによって低下する場合があるため、逆の見方をするとCAAC−OSは不純物や欠陥(酸素欠損など)の少ない酸化物半導体ともいえる。
なお、不純物は、酸化物半導体の主成分以外の元素で、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などがある。例えば、シリコンなどの、酸化物半導体を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体から酸素を奪うことで酸化物半導体の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。
酸化物半導体が不純物や欠陥を有する場合、光や熱などによって特性が変動する場合がある。例えば、酸化物半導体に含まれる不純物は、キャリアトラップとなる場合や、キャリア発生源となる場合がある。また、酸化物半導体中の酸素欠損は、キャリアトラップとなる場合や、水素を捕獲することによってキャリア発生源となる場合がある。
不純物および酸素欠損の少ないCAAC−OSは、キャリア密度の低い酸化物半導体である。具体的には、8×1011個/cm未満、好ましくは1×1011個/cm未満、さらに好ましくは1×1010個/cm未満であり、1×10−9個/cm以上のキャリア密度の酸化物半導体とすることができる。そのような酸化物半導体を、高純度真性または実質的に高純度真性な酸化物半導体と呼ぶ。CAAC−OSは、不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い。即ち、安定な特性を有する酸化物半導体であるといえる。
<nc−OS>
nc−OSは、高分解能TEM像において、結晶部を確認することのできる領域と、明確な結晶部を確認することのできない領域と、を有する。nc−OSに含まれる結晶部は、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の大きさであることが多い。なお、結晶部の大きさが10nmより大きく100nm以下である酸化物半導体を微結晶酸化物半導体と呼ぶことがある。nc−OSは、例えば、高分解能TEM像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。なお、ナノ結晶は、CAAC−OSにおけるペレットと起源を同じくする可能性がある。そのため、以下ではnc−OSの結晶部をペレットと呼ぶ場合がある。
nc−OSは、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OSは、異なるペレット間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OSは、分析方法によっては、a−like OSや非晶質酸化物半導体と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OSに対し、ペレットよりも大きい径のX線を用いた場合、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークは検出されない。また、nc−OSに対し、ペレットよりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子回折を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OSに対し、ペレットの大きさと近いかペレットより小さいプローブ径の電子線を用いるナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測される。また、nc−OSに対しナノビーム電子回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。さらに、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
このように、ペレット(ナノ結晶)間では結晶方位が規則性を有さないことから、nc−OSを、RANC(Random Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体、またはNANC(Non−Aligned nanocrystals)を有する酸化物半導体と呼ぶこともできる。
nc−OSは、非晶質酸化物半導体よりも規則性の高い酸化物半導体である。そのため、nc−OSは、a−like OSや非晶質酸化物半導体よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OSは、異なるペレット間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OSは、CAAC−OSと比べて欠陥準位密度が高くなる。
<a−like OS>
a−like OSは、nc−OSと非晶質酸化物半導体との間の構造を有する酸化物半導体である。a−like OSは、高分解能TEM像において鬆が観察される場合がある。また、高分解能TEM像において、明確に結晶部を確認することのできる領域と、結晶部を確認することのできない領域と、を有する。鬆を有するため、a−like OSは、不安定な構造である。a−like OSは、電子照射によって結晶部の成長が見られる場合がある。一方、nc−OSおよびCAAC−OSは、電子照射による結晶部の成長がほとんど見られないことがわかる。即ち、a−like OSは、nc−OSおよびCAAC−OSと比べて、不安定な構造であることがわかる。
また、鬆を有するため、a−like OSは、nc−OSおよびCAAC−OSと比べて密度の低い構造である。具体的には、a−like OSの密度は、同じ組成の単結晶の密度の78.6%以上92.3%未満となる。また、nc−OSの密度およびCAAC−OSの密度は、同じ組成の単結晶の密度の92.3%以上100%未満となる。単結晶の密度の78%未満となる酸化物半導体は、成膜すること自体が困難である。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、菱面体晶構造を有する単結晶InGaZnOの密度は6.357g/cmとなる。よって、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、a−like OSの密度は5.0g/cm以上5.9g/cm未満となる。また、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体において、nc−OSの密度およびCAAC−OSの密度は5.9g/cm以上6.3g/cm未満となる。
なお、同じ組成の単結晶が存在しない場合がある。その場合、任意の割合で組成の異なる単結晶を組み合わせることにより、所望の組成における単結晶に相当する密度を見積もることができる。所望の組成の単結晶に相当する密度は、組成の異なる単結晶を組み合わせる割合に対して、加重平均を用いて見積もればよい。ただし、密度は、可能な限り少ない種類の単結晶を組み合わせて見積もることが好ましい。
以上のように、酸化物半導体は、様々な構造をとり、それぞれが様々な特性を有する。なお、酸化物半導体は、例えば、非晶質酸化物半導体、a−like OS、nc−OS、CAAC−OSのうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
以下に、本明細書等に関する事項を示す。
図面において、大きさ、層の厚さ、又は領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は、理想的な例を模式的に示したものであり、図面に示す形状又は値などに限定されない。例えば、ノイズによる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、又は、タイミングのずれによる信号、電圧、若しくは電流のばらつきなどを含むことが可能である。
本明細書において、「上に」、「下に」などの配置を示す語句は、構成同士の位置関係を、図面を参照して説明するために、便宜上用いている場合がある。また、構成同士の位置関係は、各構成を描写する方向に応じて適宜変化するものである。従って、明細書で説明した語句に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
図面に記載したブロック図の各回路ブロックの配置は、説明のため位置関係を特定するものであり、異なる回路ブロックで別々の機能を実現するよう示していても、実際の回路ブロックにおいては同じ回路ブロック内で別々の機能を実現しうるように設けられている場合もある。また各回路ブロックの機能は、説明のため機能を特定するものであり、一つの回路ブロックとして示していても、実際の回路ブロックにおいては一つの回路ブロックで行う処理を、複数の回路ブロックで行うよう設けられている場合もある。
本明細書等において、「膜」という言葉と「層」という言葉とは、場合によっては、または、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。例えば、「絶縁膜」という用語を「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。
本明細書等においては、能動素子(トランジスタ、ダイオードなど)、受動素子(容量素子、抵抗素子など)などが有するすべての端子について、その接続先を特定しなくても、当業者であれば、発明の一形態を構成することは可能な場合がある。つまり、接続先を特定しなくても、発明の一形態が明確であると言える。そして、接続先が特定された内容が、本明細書等に記載されている場合、接続先を特定しない発明の一形態が、本明細書等に記載されていると判断することが可能な場合がある。特に、端子の接続先が複数のケース考えられる場合には、その端子の接続先を特定の箇所に限定する必要はない。したがって、能動素子(トランジスタ、ダイオードなど)、受動素子(容量素子、抵抗素子など)などが有する一部の端子についてのみ、その接続先を特定することによって、発明の一形態を構成することが可能な場合がある。
なお、本明細書等においては、ある回路について、少なくとも接続先を特定すれば、当業者であれば、発明を特定することが可能な場合がある。または、ある回路について、少なくとも機能を特定すれば、当業者であれば、発明を特定することが可能な場合がある。つまり、機能を特定すれば、発明の一形態が明確であると言える。そして、機能が特定された発明の一形態が、本明細書等に記載されていると判断することが可能な場合がある。したがって、ある回路について、機能を特定しなくても、接続先を特定すれば、発明の一形態として開示されているものであり、発明の一形態を構成することが可能である。または、ある回路について、接続先を特定しなくても、機能を特定すれば、発明の一形態として開示されているものであり、発明の一形態を構成することが可能である。
本発明の一形態において、スイッチとしては、様々な形態のものを用いることができる。スイッチは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。または、スイッチは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有し、例えば、経路1に電流を流すことができるようにするか、経路2に電流を流すことができるようにするかを選択して切り替える機能を有している。スイッチの一例としては、電気的スイッチまたは機械的なスイッチなどを用いることができる。つまり、スイッチは、電流を制御できるものであればよく、特定のものに限定されない。スイッチの一例としては、トランジスタ(例えば、バイポーラトランジスタ、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタなど)、ダイオード(例えば、PNダイオード、PINダイオード、ショットキーダイオード、MIM(Metal Insulator Metal)ダイオード、MIS(Metal Insulator Semiconductor)ダイオード、ダイオード接続のトランジスタなど)、またはこれらを組み合わせた論理回路などがある。機械的なスイッチの一例としては、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)のように、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)技術を用いたスイッチがある。そのスイッチは、機械的に動かすことが可能な電極を有し、その電極が動くことによって、導通と非導通とを制御して動作する。
本発明の一形態において、素子として意図的に設けられるキャパシタのデバイス構造に特段の制約はない。例えば、MIM型のキャパシタを用いることも、MOS型のキャパシタを用いることもできる。
10:LAT(ラッチ回路)、11:MUX(マルチプレクサ)、12:AND(ANDゲート)、13:NOR(NORゲート)、20:AND(ANDゲート)、21:出力タイミング生成回路、22:出力信号生成回路、23:出力タイミング生成回路、32:MUX、33:MUX、34:MUX、35:MUX、36:MUX、40:レジスタ、41:レジスタ、42:レジスタ、50_1:RSラッチ(リセット・セット型ラッチ回路)、50_2:RSラッチ、50_3:RSラッチ、53:MUX、55_1:RSラッチ、55_2:RSラッチ、55_3:RSラッチ、56_1:AND、56_2:AND、56_3:AND、57:AND、59:MUX、
100:放送システム、110:カメラ、111:送信装置、112:受信装置、113:表示装置、120:イメージセンサ、121:画像処理装置、122:エンコーダ、123:変調器、125:復調器、126:デコーダ、127:画像処理装置、128:表示部、140:Rawデータ、141:映像データ、142:符号化データ、143:放送信号、144:映像データ、145:データ信号、146:デジタル信号、147:データストリーム、148:データストリーム、160:TV(テレビジョン受信装置)、161:放送局、162:人工衛星、163:電波塔、164:アンテナ、165:アンテナ、166A:電波、166B:電波、167A:電波、167B:電波、171:受信装置、172:無線機、173:無線機、174:受信装置、175:コネクタ部、180:回路、181:回路、181a:フレーム分離回路、181b:LDPC復号回路、181c:認証処理回路、181d:デスクランブラ、182:回路、183:回路、183a:DCT回路、183b:フレーム間予測回路、183c:動き補償予測回路、
200:FPGA、210:ロジックアレイ、211:入出力部(I/O)、212:クロック生成器、213:コンフィギュレーション・コントローラ、214:コンテキスト・コントローラ、215:行ドライバ、216:列ドライバ、220:LE(ロジックエレメント)、221:RSA(配線スイッチアレイ)、222:CFM(コンフィギュレーションメモリ)、222i:CFM、222oa:CFM、222ob:CFM、223:RS(配線スイッチ)、223B:RS、223C:RS、225:LE、230:SW(スイッチ回路)、230B:SW、230C:SW、230D:SW、231:配線、232:配線、233:配線、234:配線、235:ラッチ回路、240:MC(メモリセル)、241:配線、242:配線、243:配線、244:配線、250:演算回路、251:レプリカ回路、252:DIN(データ入力部)、253:DOUT(データ出力部)、255:DOUT、260:回路、270:回路、280:回路、290:回路、
300:救急車、301:医療機関、302:医療機関、305:高速ネットワーク、310:カメラ、311:エンコーダ、312:通信装置、315:カメラ、315:映像データ、316:映像データ、320:通信装置、321:デコーダ、323:表示装置、
400a:トランジスタ、400b:トランジスタ、400c:トランジスタ、400d:トランジスタ、400e:トランジスタ、400f:トランジスタ、401:絶縁膜、402:絶縁膜、403:絶縁膜、404:絶縁膜、405:絶縁膜、406:絶縁膜、407:絶縁膜、408:絶縁膜、409:絶縁膜、411:導電膜、412:導電膜、413:導電膜、414:導電膜、421:導電膜、422:導電膜、423:導電膜、424:導電膜、430:金属酸化物、431:金属酸化物、432:金属酸化物、433:金属酸化物、441:領域、442:領域、450:基板、451:低抵抗領域、452:低抵抗領域、461a:領域、461b:領域、461c:領域、461d:領域、461e:領域、471:導電膜、472:導電膜、481:絶縁膜、482:半導体、483:導電膜、484:導電膜、485:絶縁膜、486:絶縁膜、487:絶縁膜、488:導電膜、489:導電膜、
601:光電変換素子、602:トランジスタ、603:トランジスタ、604:トランジスタ、605:トランジスタ、606:容量素子、607:ノード、608:配線、609:配線、610:画素ドライバ、611:配線、621:画素部、622:画素、622B:画素、622G:画素、622R:画素、623:画素、624:フィルタ、624B:フィルタ、624G:フィルタ、624R:フィルタ、625:レンズ、626:配線群、660:光、
700:基板、701:素子分離層、702:絶縁膜、703:絶縁膜、704:絶縁膜、705:絶縁膜、710:プラグ、711:プラグ、712:プラグ、713:プラグ、714:プラグ、715:プラグ、716:プラグ、717:プラグ、723:導電膜、730:配線、731:配線、732:配線、733:配線、734:配線、735:配線、751:電極、752:電極、753:絶縁膜、781:層、782:層、783:層、784:層、785:層、786:層、787:層、788:層、789:層、824:絶縁膜、852:導電膜、
3100:表示部、3125:発光素子、3130:画素、3130B:画素、3130C:画素、3131:表示領域、3132:回路、3133:回路、3135:走査線、3136:信号線、3232:トランジスタ、3233:容量素子、3431:トランジスタ、3432:液晶素子、3434:トランジスタ、3436:ノード、4000A:表示パネル、4000B:表示パネル、4001:基板、4002:画素部、4003:信号線ドライバ、4004:走査線ドライバ、4005:シール材、4006:基板、4008:液晶層、4010:トランジスタ、4011:トランジスタ、4012:半導体層、4013:液晶素子、4014:配線、4015:電極、4017:電極、4018:FPC、4018a:FPC、4018b:FPC、4019:異方性導電層、4020:容量素子、4021:電極、4030:電極層、4031:電極層、4032:絶縁層、4033:絶縁層、4035:スペーサ、4103:絶縁層、4110:絶縁層、4111:絶縁層、4112:絶縁層、4510:隔壁、4511:発光層、4513:発光素子、4514:充填材、
6000:表示モジュール、6001:上部カバー、6002:下部カバー、6003:FPC、6004:タッチセンサ、6005:FPC、6006:表示パネル、6007:バックライトユニット、6008:光源、6009:フレーム、6010:プリント基板、6011:バッテリ、
7000:表示装置、7001:筐体、7002:表示部、7003:支持台、7100:携帯情報端末、7101:筐体、7102:表示部、7103:バンド、7104:バックル、7105:操作ボタン、7106:入出力端子、7107:アイコン、7200:PC(パーソナルコンピュータ)、7221:筐体、7222:表示部、7223:キーボード、7224:ポインティングデバイス、7400:携帯電話機、7401:筐体、7402:表示部、7403:操作ボタン、7404:外部接続ポート、7405:スピーカ、7406:マイクロフォン、7500:自動車、7551:車体、7552:車輪、7553:ダッシュボード、7554:ライト、7600:ビデオカメラ、7641:筐体、7642:筐体、7643:表示部、7644:操作キー、7645:レンズ、7646:接続部、
AM1:アナログメモリ、AM2:アナログメモリ、AM3:アナログメモリ、C1:容量素子、C2:容量素子、C3:容量素子、MO1:トランジスタ、MO2:トランジスタ、MO3:トランジスタ、MR1:トランジスタ、MR2:トランジスタ、MR3:トランジスタ、MS1:トランジスタ、MS11:トランジスタ、SN1:ノード、SN2:ノード、SN3:ノード、TP1:トランジスタ、TP2:トランジスタ

Claims (8)

  1. 符号化された映像データを復号する機能を有するデコーダであって、
    FPGAを有し、
    前記FPGAは、前記映像データを復号化するための少なくとも1つの処理を行い、
    前記映像データの解像度が第1の解像度の場合、前記FPGAの入力データ信号はバイナリ信号であり、かつ前記FPGAのクロック周波数は、第1の周波数であり、
    前記映像データの解像度が前記第1の解像度よりも低い場合、前記FPGAの前記入力データ信号はパルス信号であり、かつ前記FPGAのクロック周波数は、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数であるデコーダ。
  2. 請求項1において、
    前記FPGAはロジックエレメントを有し、
    前記ロジックエレメントは、
    前記入力データ信号が入力されるデータ入力部と、
    前記入力データ信号を演算する演算回路と、
    演算回路で演算されたデータ信号を処理し、出力データ信号を生成するデータ出力部と、を有し、
    前記映像データの解像度が前記第1の解像度よりも低い場合、前記データ入力部は、前記入力データ信号をバイナリ信号に変換できる回路構成に設定され、かつ、前記データ出力部は、前記出力データ信号をパルス信号に変換できる回路構成に設定され、かつ、前記演算回路のパワーゲーティングが行われるデコーダ。
  3. 符号化された映像データを復号する機能を有するデコーダであって、
    前記映像データを復号化するための第1の処理を行う回路を有し、
    前記映像データの解像度が第1の解像度の場合、前記回路の入力データ信号はバイナリ信号であり、かつ前記回路のクロック周波数は、第1の周波数であり、
    前記映像データの解像度が前記第1の解像度よりも低い場合、前記回路の前記入力データ信号はパルス信号であり、かつ前記回路のクロック周波数は、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数であるデコーダ。
  4. 請求項3において、
    前記回路は、
    前記入力データ信号が入力されるデータ入力部と、
    前記第1の処理を行う専用回路と、
    専用回路で処理された信号から出力データ信号を生成するデータ出力部と、を有し、
    前記映像データの解像度が前記第1の解像度よりも低い場合、前記データ入力部は、前記入力データ信号をバイナリ信号に変換できる回路構成に設定され、かつ、前記データ出力部は、前記出力データ信号をパルス信号に変換できる回路構成に設定され、かつ、前記専用回路のパワーゲーティングが行われるデコーダ。
  5. 請求項1または2において、
    前記FPGAは、コンフィギュレーションメモリを有し、
    前記コンフィギュレーションメモリは、保持容量と、前記保持容量に接続されたトランジスタとを有し、
    前記トランジスタのチャネル形成領域は、酸化物半導体で形成されているデコーダ。
  6. 請求項3において、
    前記入力データ信号が入力されるデータ入力部と、
    専用回路で処理された信号から出力データ信号を生成するデータ出力部と、を有し、
    前記データ入力部、および前記データ出力部には、コンフィギュレーションメモリが接続されており、
    前記コンフィギュレーションメモリは、保持容量と、前記保持容量に接続されたトランジスタとを有し、
    前記トランジスタのチャネル形成領域は、酸化物半導体で形成されているデコーダ。
  7. 放送信号を受信する機能を備える受信装置であって、
    復調器と、請求項1乃至6の何れか1項に記載のデコーダとを有し、
    前記復調器は、前記放送信号を復調する機能を有し、
    前記デコーダは、復調された前記放送信号を処理する受信装置。
  8. 表示部と、請求項7に記載の受信装置とを有する電子機器。
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