JP4827940B2 - 受信回路、通信端末、及び通信システム - Google Patents
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Description
これに対し、受信端末を間欠的に起動させて受信端末が起動しているときに送信端末が信号を送信する通信システムがある。これにより待機時の消費電力を低減させることができるが、送信端末の送信タイミングは受信端末の状態に依存することになってしまう。
また、受信端末の状態に依存することなく、送信端末が任意のタイミングで信号を送信できることが望ましい。
図1は、本実施の形態1に係る通信システム1の構成を示す構成図である。通信システム1は、1又は複数の親端末101と、1又は複数の子端末100により構成される。なお、本実施の形態1では、パルスを用いた無線信号を送受信する通信システムを例に説明する。
なお、本実施の形態1において、本発明のクロック発生器は、クロック発生器307及び分周器306に相当する。
なお、本実施の形態1において、本発明の第1信号は無線信号に相当する。
図2(A)は無線信号のデータ構成を、図2(B)は無線信号のパルス配列を示す図である。
親端末101は、ベースバンド信号により搬送波を変調し、変調後の搬送波を無線信号として送信する。無線信号を受信した子端末100は、変調された搬送波からベースバンド信号を抽出する。
図4は、子端末100の信号処理動作を示すフローチャートである。以下、図4に基づき、動作を説明する。
なお、動作開始前において、復調回路303への電源供給は停止された状態であるものとする。
信号受信回路301は、搬送波を受信すると、起動パルス201、クロック同期パルス202、データパルス列203を抽出する。
(S002)
起動パルス201を検出すると、電源制御回路302は、復調回路303への電源供給を開始する。ここで、電源制御回路302をRSフリップフロップを用いて構成した場合には、最初に起動パルス201を受信すると、RSフリップフロップのセット端子に信号が入力され、該RSフリップフロップに“1”が記憶されて“1”が出力される。RSフリップフロップの出力が“1”の場合に、復調回路303へ電源供給を開始する。
復調回路303への電源供給が開始されることにより、クロック発生器307が起動し、クロックの生成を開始する。また、タイマ回路305も計時を開始する。
同期回路304は、クロック同期パルス202を検出すると分周器306に信号を送信し、この信号を受信した分周器306は、クロック同期を行う。
例えば、同期回路304をRSフリップフロップで構成し、分周器306をカウンタ回路で構成する場合、同期回路304のRSフリップフロップの出力が”1”であれば、分周器306のカウンタ回路にリセット信号を送信する。リセット信号を受信した分周器306は、カウンタ回路をリセットした後、分周したクロック信号を生成する。データパルス列203はクロック同期パルス202と同じ周期タイミングであるため、リセット後の分周器306が生成するクロック信号はデータパルス列203と同じ周期タイミングとなる。このようにすることで、無線信号とクロック信号の同期をとることができる。
記憶部308は、分周器306により供給されたクロック信号に合わせて、データパルス列203を格納する。
(S005)
子端末処理装置104は、記憶部308に格納された情報に基づき、例えばデータ更新やセンシングなどの必要な処理を行う。
タイマ回路305は、起動してから所定時間を計時すると電源制御回路302へ電源供給を停止させるための信号を送信するので、この信号を受信した電源制御回路302は、復調回路303への電源供給を停止する。
電源制御回路302をRSフリップフロップで構成する場合には、タイマ回路305からの信号を受信すると、RSフリップフロップのリセット端子に信号が入力され、該RSフリップフロップに“0”が記憶され、”0”が出力される。RSフリップフロップの出力が“0”の場合に、復調回路303への電源供給を停止する。
起動された復調回路303内のクロック発生器307は、起動してから所定時間が経過すると安定したクロック信号の供給を開始する。
クロック発生器307がクロック信号を供給し始めると、分周器306も動作を開始する。
分周器306はこのリセット信号を受信すると、自身のカウンタをリセットした後、動作を続ける。この後の分周器306のカウンタのサイクルが、クロック信号のタイミングとなり、分周器306により生成されるクロック信号は無線信号と同期する。クロック同期パルス202とデータパルス列203のパルス周期は同じであるので、記憶部308は分周器306が生成するクロック信号に合わせて無線信号を格納することで、無線信号を正しく取得することができる。
電源制御回路302及び同期回路304は、タイマ回路305から信号を受信すると、”low”レベルへ移行する。
電源制御回路302は、”low”レベルになると、復調回路303への電源供給を停止する。したがって、クロック発生器307及び分周器306のレベルは”low”になる。
また、同期回路304を用いてクロック同期を行うようにしたので、PLLなどの複雑な同期回路を使わずに設計することができる。このため、消費電力を削減することができるとともに、製造コストの削減を図ることができる。
また、タイマ回路305により所定時間計測し、電源制御回路302が復調回路303への電源供給を開始してから所定時間経過すると復調回路303への電源供給を停止するようにした。このため、ノイズなどによる誤動作で復調回路303への電源供給が開始された場合でも、所定時間経過後は復調回路303への電源供給を停止することができる。したがって、誤動作による無駄な消費電力を削減することができる。
しかし、図6に示すように、起動パルスとクロック同期パルスを1つのパルスとして実現した起動・同期パルスを用いてもよい。この場合、起動・同期パルスの立ち上がりエッジを起動エッジとし、立ち下がりエッジをクロック同期エッジとする。そして、電源制御回路302及び同期回路304がそれぞれを判別することで、実施の形態1で述べたのと同様の動作が可能となる。このように、起動パルスとクロック同期パルスを1つのパルスとして実現することで、送信側の端末が送信するパルス数を減らすことができる。
前述の実施の形態1では親端末から子端末へ一方向に無線信号を送信する場合の例を示した。本実施の形態2では、親端末から子端末へ無線信号を送信するとともに、子端末から親端末へ無線信号を送信する場合の実施の形態を説明する。なお、前述の実施の形態1と同様又は相当する構成要素には同一の符号を付し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
なお、本実施の形態2において、本発明の第1信号は無線信号に、第2信号は第2無線信号にそれぞれ相当する。
まず、図9を参照して、親端末101Aの無線信号の送信動作を説明する。
(S011)
親端末処理装置105が親端末送信回路103へ無線信号の送信指示を出す。
(S012)
親端末送信回路103は、分周器404により供給されるクロック信号を取得する。
(S013)
親端末送信回路103は、取得したクロック信号に合わせて、親端末処理装置105Aの指示により送信すべき無線信号を生成する。
(S014)
そして、生成した無線信号を子端末100Aに送信する。
次に、図10を参照して、子端末100Aの無線信号の受信動作及び第2無線信号の送信動作を説明する。
(S021)
子端末受信回路102の信号受信回路301は搬送波を受信すると、起動パルス201と、クロック同期パルス202と、データパルス列203を抽出する。
(S022)
起動パルス201を検出すると、電源制御回路302は、復調回路303への電源供給を開始する。復調回路303への電源供給が開始されることにより、クロック発生器307が起動し、クロックの生成を開始する。
また、タイマ回路305も計時を開始する。
同期回路304は、クロック同期パルス202を検出すると、分周器306に信号を送信し、この信号を受信した分周器306は、クロック同期を行う。
(S024)
記憶部308は、分周器306により供給されたクロック信号に合わせて、データパルス列203を格納する。
(S025)
子端末処理装置104は、記憶部308に格納された情報に基づき、例えばデータ更新やセンシングなどの必要な処理を行う。
ここで、子端末処理装置104による処理の結果、親端末101Aに第2無線信号を送信する必要があるとする。
子端末処理装置104は、子端末送信回路401に対して第2無線信号の送信指示を行う。
(S027)
子端末送信回路401は、子端末受信回路102内の分周器306Aが供給するクロック信号を受信する。
(S028)
そして、子端末送信回路401は分周器306により供給されたクロック信号に合わせて、第2無線信号を生成する。
続けて、子端末送信回路401は、生成した第2無線信号を、親端末101A宛に送信する。したがって、子端末100Aの子端末受信回路102は、受信した無線信号と同期したクロック信号で動作し、同じクロック信号に合わせて第2無線信号を送信することとなる。
タイマ回路305は、起動してから所定時間を計時すると電源制御回路302へ電源供給を停止させるための信号を送信するので、この信号を受信した電源制御回路302は、復調回路303への電源供給を停止する。
次に、図11を参照して、親端末101Aが第2無線信号を受信したときの信号処理動作を説明する。
親端末受信回路402は、分周器404から供給されるクロック信号を受信する(S031)。そして、親端末受信回路402は、分周器404から供給されるクロック信号に合わせて、第2無線信号を受信し、親端末処理装置105Aへ送信する。すなわち、親端末101Aは分周器404が生成したクロック信号に合わせて無線信号を送信し、同じクロック信号に合わせて第2無線信号を受信することとなる(S032)。続けて、親端末処理装置105Aは、受信した第2無線信号にも基づいて必要な処理を行う(S033)。
また、無線信号と第2無線信号のパルス間隔は同じとなるので、親端末101Aの親端末受信回路402は、親端末送信回路103が無線信号を送信するのと同じ周期で第2無線信号を受信することができる。このため、親端末送信回路103が無線信号の送信に用いる図示しない同期回路を、親端末受信回路402が共用することができる。したがって、親端末受信回路402の回路の簡潔化を図ることができ、製造コストを低減することができる。
図12は、実施の形態3に係る通信システム1Bの構成を示す図である。通信システム1Bは、1又は複数の親端末101Bと、1又は複数の子端末100Bにより構成される。なお、前述の実施の形態1、2と同様又は相当する構成要素には同一符号を付し、実施の形態1、2との相違点を中心に説明する。
自端末アドレス格納部702は、自端末のアドレスを格納するメモリである。メモリとしては、例えば、DIPスイッチやDフリップフロップを用いることができる。
子端末第2通信部501は、比較回路703により送信された起動信号を受信すると起動状態に遷移し、親端末第2通信部502との間でデータ信号の通信を行う。通信終了後は、子端末第2通信部501はスリープ状態に遷移する。
なお、本実施の形態3では、本発明の第1信号は起動要求信号に相当する。
さらに、データパルス列203は、グループID601と宛先アドレス602を示す情報を有する。
図13(B)において、データ信号は、宛先アドレス602と、実データを表すペイロード603とで構成される。
ここで、起動要求信号は429MHz、データ信号は2.4GHzの周波数を用いることができるが、これらの周波数に限られるものではなく他の周波数を用いてもよい。
次に、子端末100Aが起動要求信号を受信してデータ信号を送信する際の信号処理動作を説明する。
図14は、子端末100Aの信号処理動作を示すフローチャートである。以下、図14に基づいて説明する。
なお、信号処理開始前の状態において、子端末100Bの復調回路303は電源供給が停止された状態であり、子端末第2通信部501は低消費電力のスリープ状態である。
子端末受信回路102の信号受信回路301は、搬送波を受信すると、ベースバンド信号を抽出する。
(S042)
ベースバンド信号内の起動パルス201を検出すると、電源制御回路302は復調回路303及び端末識別回路503への電源供給を開始する。
復調回路303への電源供給が開始されることによりクロック発生器307が起動し、クロックの生成を開始する。
また、タイマ回路305も計時を開始する。
同期回路304は、クロック同期パルス202を検出すると分周器306に信号を送信し、この信号を受信した分周器306は、クロック同期を行う。
(S044)
記憶部308は、分周器306により供給されたクロック信号に合わせて、データパルス列203を格納する。すなわち、記憶部308には、データパルス列203に含まれるグループID601と宛先アドレス602が格納される。
比較回路703は、記憶部308に格納されたグループID601と、グループID格納部701に格納されたグループIDとを比較する。
(S046)
グループIDが一致しなかった場合、記憶部308に格納された宛先アドレス602と、自端末アドレス格納部702に格納された自端末アドレスとを比較する。
グループIDあるいは宛先アドレスが一致した場合、送信された信号が自端末が属するグループ宛、あるいは自端末宛であるので、子端末100Bは子端末第2通信部501をスリープ状態から起動状態に遷移させる。起動状態となった子端末第2通信部501は、親端末第2通信部502から送信されるデータ信号を受信する。あるいは、親端末第2通信部502に対してデータ信号を送信する。
タイマ回路305は起動してから所定時間を計時すると電源制御回路302へ電源供給を停止させるための信号を送信するので、この信号を受信した電源制御回路302は、復調回路303及び端末識別回路503への電源供給を停止する。
図15は、親端末101Bが、複数の子端末100Ba〜100Beとデータ通信を行う場合の説明図である。図15では、子端末100Ba、100Bb、100Bcが同じグループID「A」に属し、子端末100Bd、100Beが同じグループID「B」に属することを示している。すなわち、子端末100Ba〜100BeのグループID格納部701にはグループID「A」が、子端末100Bd、100BeのグループID格納部701にはグループID「B」が、それぞれ格納されている。
グループID「A」を持つ子端末100Ba〜100Bcは、起動要求信号のグループID601の値とグループID格納部701に格納しているグループIDとが一致するため、子端末第2通信部501をスリープ状態から起動状態に遷移させる。
グループID「B」を持つ子端末100Bd、100Beは、起動要求信号のグループID601の値とグループID格納部701に格納しているグループIDとが一致しないため、子端末第2通信部501をスリープ状態のまま維持する。
図16は、親端末101Bが、子端末100Baとの間でデータ通信を行う場合の説明図である。子端末100Baの自端末アドレス格納部702には、アドレス「a」が格納されている。
自端末アドレス「a」を持つ子端末100Baは、起動要求信号の宛先アドレス602の値と自端末アドレス格納部702に格納されたアドレス「a」とが一致するため、子端末第2通信部501をスリープ状態から起動状態に遷移させる。
自端末アドレス「a」を持たない子端末100Bb〜100Beは、起動要求信号の宛先アドレス602の値と自端末アドレス格納部702に格納されたアドレスとが一致しないため、子端末第2通信部501をスリープ状態のまま維持する。
このほかに、子端末100Bを、子端末受信回路102と、端末識別回路503と、一又は複数のセンサにより構成することもできる。この場合、起動要求信号の宛先アドレス602で、各センサを示すアドレスを指定するようにし、子端末100Bは、起動要求信号で指定されたアドレスを持つセンサを駆動させる。このようにすることで、子端末100Bは、駆動が必要なセンサのみを起動させることができ、無駄な動作や処理がなくなるので低消費電力化を図ることができる。
また、照明システムに対しても、同様の構成に応用することができる。
Claims (10)
- 立ち上がりエッジを起動エッジとし、立ち下がりエッジをクロック同期エッジとする1つの起動・同期パルス、及びデータ列を有するパルス列を用いた第1信号を受信する信号受信回路と、
前記信号受信回路が受信した前記第1信号を復調する復調回路と、
前記復調回路への電源供給を開始又は停止する電源制御回路とを備え、
前記復調回路は、
クロック信号を生成するクロック発生器と、
前記クロック発生器が生成したクロック信号を前記第1信号に同期させる同期回路と、
前記第1信号に同期させた前記クロック信号に合わせて前記データ列を格納する記憶部とを備え、
前記電源制御回路は、前記信号受信回路が前記起動エッジを検出すると前記復調回路への電源供給を開始する
ことを特徴とする受信回路。 - 前記復調回路は分周器を備え、
前記起動・同期パルスとデータ列のパルス周期は同じ周期であり、
前記同期回路は、前記信号受信回路が前記クロック同期エッジを検出すると、前記分周器にリセット信号を送信し、
前記分周器は、前記リセット信号を受信すると、自身のカウンタをリセットした後、動作を続けることにより、前記第1信号と自身が生成するクロック信号を同期させる
ことを特徴とする請求項1記載の受信回路。 - 前記復調回路への電源供給を開始してからの時間を計時する計時手段を備え、
前記電源制御回路は、前記計時手段が所定時間を計時すると前記復調回路への電源供給を停止する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の受信回路。 - 前記記憶部に格納された前記データ列に基づく処理を行うデータ処理部が必要な処理を終了すると、前記電源制御回路は前記復調回路への電源供給を停止する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の受信回路。 - 請求項1〜請求項4のいずれか記載の受信回路と、
前記受信回路の前記クロック信号のタイミングに合わせて第2信号を送信する送信回路とを備えた
ことを特徴とする通信端末。 - 請求項1〜請求項4のいずれか記載の受信回路と、
受信した前記第1信号が自端末宛か否かを判断する端末識別回路と、
他の通信端末とデータ信号の送受信を行うデータ通信部とを備え、
前記第1信号が自端末宛であると判断された場合には、前記データ通信部は、スリープ状態から起動状態に遷移する
ことを特徴とする通信端末。 - 前記端末識別回路は、受信した前記第1信号が自端末宛であると判断した場合には前記データ通信部に起動信号を送信し、
前記データ通信部は、前記起動信号を受信するとスリープ状態から起動状態に遷移する
ことを特徴とする請求項6記載の通信端末。 - 前記第1信号のデータ列は宛先の通信端末を示す宛先アドレスを有し、
前記通信端末は、自端末アドレスを格納する自端末アドレス格納部を備え、
前記端末識別回路は、前記宛先アドレスと前記自端末アドレス記憶部に格納された自端末アドレスとを比較し、両者が一致した場合には前記第1信号が自端末宛であると判断する
ことを特徴とする請求項6又は請求項7記載の通信端末。 - 前記第1信号のデータ列は宛先の通信端末が属するグループを示す宛先グループIDを有し、
前記通信端末は、自端末が属するグループIDを格納する自端末グループID格納部を備え、
前記端末識別回路は、前記宛先グループIDと前記自端末グループID記憶部に格納されたグループIDとを比較し、両者が一致した場合には前記第1信号が自端末宛であると判断する
ことを特徴とする請求項6又は請求項7記載の通信端末。 - 少なくとも1台の請求項5記載の通信端末と、
少なくとも1台のデータ送受信を行う親通信端末とを有する通信システムであって、
前記親通信端末は、
クロック信号を生成する親端末クロック発生器と、
前記親端末クロック発生器が生成するクロック信号に合わせて前記第1信号を送信する親端末送信回路と、
前記親端末クロック発生器が生成するクロック信号に合わせて前記第2信号を受信する親端末受信回路とを備えた
ことを特徴とする通信システム。
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