JP6700767B2 - 現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ、装置本体および画像形成装置 - Google Patents

現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ、装置本体および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ、装置本体および画像形成装置に関する。ここで、現像装置とは、現像剤を担持する現像剤担持体を少なくとも有する。また、現像装置は、現像剤を収容するための枠体(現像剤容器)や現像剤を搬送する搬送部材などを有する場合もある。カートリッジとは、画像形成装置における複数の構成を一体化して画像形成装置本体に対して着脱可能としたものである。プロセスカートリッジとは、現像剤像を担持する像担持体を少なくとも有する。特に、像担持体と像担持体に作用するプロセス手段とを一体化させたものをプロセスカートリッジという。画像形成装置は、記録材(被転写材)に画像を形成する装置のことであり、特に、電子写真方式或いは静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置である。
従来、電子写真方式を採用する画像形成装置には、像坦持体に走査露光することにより形成された静電潜像に現像剤を供給することで現像剤像を形成する現像装置が設けられている。また、近年では、現像装置、像担持体、プロセス手段(帯電部材等)と共にプロセスカートリッジとして一体化されている場合が多く見られる。このように複数の部材をプロセスカートリッジとして一体化して、さらにプロセスカートリッジを画像形成装置の装置本体に対して着脱可能とすることにより、現像剤の補給、その他メンテナンス作業を容易に行うことができる。
このようなプロセスカートリッジ方式では、現像剤が無くなった時点で、ユーザーがカートリッジを交換したり、現像剤を補充したりすることで、再び画像を形成することができる。そのため、このような画像形成装置は、現像剤が消費された場合にそれを検知し、ユーザーに交換時期を報知する手段、即ち、現像剤量検知手段を備えているものが一般的である。このような現像剤量検知手段の一つとして、特許文献1には、一対の入力側および出力側電極を備え、両電極間の静電容量を測定することによって現像剤量を検出すプレートアンテナ方式が提案されている。また、特許文献2、3には、現像剤担持体に交流バイアスを印加することで、現像剤担持体を入力側電極と見なし、出力側電極となる静電容量検知部材を現像装置内の現像剤担持体に対向する箇所に設ける構成が提案されている。特許文献1〜3のいずれも一対の入出力電極の間における現像剤が占める量が変化したときに変化する静電容量の変化を用いて現像剤量を検知する方式である。
特開2001−117346号公報 特開2003−248371号公報 特開2007−121646号公報
特許文献1〜3に記載された構成のように、現像剤量検知は、特に現像剤が残り僅かになったときの精度が求められるため、少なくとも現像剤が無くなる間際に現像剤量が変化するような箇所に、検出部を設ける必要がある。しかしながら、特に撹拌部材によって撹拌される容器内に検出部を設けた場合、現像剤が撹拌されるため現像剤の状態が安定しない。このため、現像剤量を精度良く検出することが難しい。
本発明の目的は、現像剤の収容室内に設けられた撹拌部材と電極を用いた現像剤量検出の精度の向上を図ることができる技術を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る現像剤容器は、
開口及び現像剤を収容する収容室を形成する枠体と、
シート状の第1撹拌部と前記第1撹拌部が取り付けられた第1回転軸とを有する第1撹拌部材と、
シート状の第2撹拌部と前記第2撹拌部が取り付けられた第2回転軸とを有する第2撹拌部材と、
前記収容室は、前記開口側から奥側に向かって、第1収容領域と第2収容領域とに分けられており、
現像剤の量に応じた値を検出するために用いられ、かつ前記第1収容領域に間隔を空けて配置された第1電極及び第2電極と、を備え、
前記収容室における前記第1電極と前記第2電極との間の第1領域が、前記第1撹拌部材の回転軸の下方に位置し、
前記シート状の第1撹拌部は、前記第1撹拌部材が回転することにより前記第1領域と接しており、
前記第2収容領域に、前記第2撹拌部材が回転可能に設けられ、
現像剤の量に応じた値を検出するために用いられ、かつ前記第2収容領域に間隔を空けて配置された第3電極及び第4電極をさらに備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、
現像剤により記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
装置本体と、
開口及び現像剤を収容する収容室を形成する枠体と、シート状の撹拌部と前記撹拌部が取り付けられた回転軸とを有する撹拌部材と、現像剤の量に応じた値を検出するために用いられ、かつ間隔を空けて配置された第1電極及び第2電極と、を有する現像剤容器と、を備え、
前記収容室における前記第1電極と前記第2電極との間の領域が、前記撹拌部材の回転軸の下方に位置し、
前記シート状の撹拌部は、前記撹拌部材が回転することにより前記領域と接しており、
新品の画像形成装置が使用され始めた直後における前記第1電極と前記第2電極との間の静電容量の値である初期値と、所定のタイミングにおける前記静電容量の値との差が取得され、
前記差に基づいて、前記収容室内の現像剤の残量レベルに関する報知を行う報知手段を更に備え、
前記初期値は、前記収容室内の現像剤が前記撹拌部材によって撹拌された後に取得される前記静電容量の値であることを特徴とする。
さらに、上記目的を達成するため、本発明に係る現像剤容器は、
開口及び現像剤を収容する収容室を形成する枠体と、
シート状の撹拌部と前記撹拌部が取り付けられた回転軸とを有する撹拌部材と、
現像剤の量に応じた値を検出するために用いられ、かつ間隔を空けて配置された第1電極及び第2電極と、を備え、
前記収容室の壁面に沿って配置された前記第1電極と前記第2電極との間の領域が、前記撹拌部材の回転軸の下方に位置し、且つ前記回転軸と垂直な面において、前記第1電極は第1の水平方向に関し前記間隔の部分から離れると上方に位置するよう傾斜しており、前記第2電極は前記第1の水平方向とは逆の第2の水平方向に関し前記間隔の部分から離れると上方に位置するよう傾斜していることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る装置本体は、
現像剤を収容する収容室と、前記収容室内の現像剤の量の検出に用いられる複数の電極と、を有するカートリッジが装着されて、記録材に画像を形成する画像形成装置の装置本体であって、
前記電極の数が異なる複数種類の前記カートリッジが着脱可能に構成され、
前記カートリッジが前記装置本体に装着されたときに前記電極と電気的に接続する端子を備え、
前記端子は、前記複数種類のカートリッジがそれぞれ有する前記電極の数の中で最大の数と同じ数以上が設けられていることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、
記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
装置本体と、
現像剤を収容する収容室を形成する枠体と、前記収容室内の現像剤の量に応じた値の検出に用いられる複数の電極と、を有し、装置本体に着脱可能に構成されたカートリッジと、
前記カートリッジが前記装置本体に装着されたときに前記電極と前記装置本体とを電気的に接続する端子と、
前記端子を介して前記複数の電極のうちの第1電極に電圧を印加する印加部と、
前記印加部が前記第1電極に電圧を印加することで、前記第1電極と前記複数の電極のうちの第2電極との間の静電容量に対応する電圧値を、前記端子を介して検出する検出部と、
を備え、
前記装置本体は、前記電極の数が異なる複数種類の前記カートリッジが着脱可能に構成され、
前記端子は、前記複数種類のカートリッジがそれぞれ有する前記電極の数の中で最大の数と同じ数が設けられており、
前記第2電極は、複数あり、
前記検出部は、前記第1電極と複数の前記第2電極との間の合成された静電容量に対応した電圧値を検出することを特徴とする。
本発明によれば、現像剤の収容室内に設けられた撹拌部材と電極を用いた現像剤量検出の精度の向上を図ることができる。
実施例1に係る現像装置の模式的断面図 本発明の実施例に係る画像形成装置の模式的断面図 実施例1に係るプロセスカートリッジの模式的断面図 実施例1における現像剤量検出回路 実施例1における撹拌部材の回転駆動時における静電容量の変化を表す図 実施例1における撹拌部材の回転駆動を表す図 実施例1における現像剤量と静電容量の変化を表す図 実施例2に係る現像装置の模式的断面図 実施例2における現像剤量と静電容量の変化を表す図 実施例3における現像剤量検出方法のシーケンス図 画像形成装置の概略図 カートリッジA2の概略図 カートリッジB2の概略図 実施例3のカートリッジA2における現像剤量検出システムの回路構成図 実施例3のカートリッジB2における現像剤量検出システムの回路構成図 実施例4のカートリッジB2における現像剤量検出システムの回路構成図 実施例4における現像剤量検出方法のシーケンス図 実施例4のカートリッジB2における現像剤量と静電容量の関係図 実施例5に係る現像装置の概略図 比較例に係る現像装置の概略図 撹拌部材の回転による合成静電容量の変化を示した図 実施例5と比較例とにおける合成静電容量の差を示す図 実施例6に係る現像装置の概略図 実施例6に係る現像剤量検出手段の回路図 実施例6と比較例とにおける合成静電容量の差を示す図 撹拌部材上における現像剤を積載可能な空間を示す図 実施例7と従来における現像剤量と静電容量の変化を表す図 実施例8と実施例9における現像剤量と静電容量の変化を表す図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
<画像形成装置とプロセスカートリッジの構成と動作の概略>
図2は、本発明の実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す模式的断面図である。この画像形成装置は、電子写真方式かつプロセスカートリッジ着脱方式のレーザービームプリンタである。このプリンタは、パソコンや画像読取装置等の外部ホスト装置を接続することで、画像情報を受け取りプリントする。101はプリンタ本体(画像形成装置本体)、102はプリンタ本体101に対して着脱可能なプロセスカートリッジである。
図3は、実施例1に係るプロセスカートリッジの模式的断面図であり、プロセスカートリッジ102についてはこれを用いて説明する。120は、像担持体であるドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。本実施例では、感光ドラム120と、帯電装置130と、現像装置140と、クリーニング装置150と、の4種のプロセス装置を一体的にカートリッジ化し、プリンタ本体101に着脱可能としている。
感光ドラム120は、プリントスタート信号に基づいて矢印R11の時計方向に147.6mm/sの周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。感光ドラム120には帯電バイアスが印加される帯電装置130である帯電ローラを接触させてあり、帯電ローラ130は感光ドラム120に従動して回転駆動される。回転する感光ドラム120の周面がこの帯電装置130により所定の極性・電位に一様に帯電される。本実施例では負の所定電位に帯電される。本実施例では帯電装置130は、接触帯電の帯電ローラであるが、非接触の帯電部材や接触の帯電ブラシを構成によっては用いることができる。
感光ドラム120の帯電面に対し、露光装置(レーザスキャナユニット)103により
画像情報のレーザ走査露光がなされる。露光装置103から出力されたレーザ光はカートリッジ内に入光して感光ドラム120の面を露光する。レーザ光が照射された感光ドラム面部分(露光明部)の電位が減衰して画像情報に対応した静電潜像(または静電像)が感光ドラム面に形成される。本実施例では画像情報部を露光するイメージ露光方式である。露光の光源には、LEDなどを用いることができる。その静電潜像は、現像装置140の現像剤担持体としての現像スリーブ(または現像ローラ)141上のトナーTによって現像される。
一方、所定の制御タイミングにて、シートトレイ部104のピックアップローラ105が駆動されて、シートトレイ部104に積載収納されている記録媒体である記録材(用紙)が1枚分離給送される。記録材は転写ガイド106を経由して、転写ローラ107(感光ドラム120と転写ローラ107とが当接する転写ニップ部)を通過する過程において、感光ドラム120面のトナー像が記録材の面に静電転写される。その後、転写材である記録材は、定着装置109においてトナー像の加熱加圧定着処理を受け、排紙トレイ111に排紙される。シート材分離後の感光ドラム120の表面には転写残トナー等の残留物が残る。この残留物をクリーニング装置150により除去・清掃され、再び、帯電から始まる作像に繰り返して供される。
<現像装置>
図1は、実施例1に係る現像装置の模式的断面図である。本実施例における現像装置140は、現像剤担持体である現像スリーブ141を回転可能に配設した現像室146と、現像剤であるトナーTを収納するための現像剤収納容室147(以下、トナー室と記す)からなる。また、現像装置140は、クリーニングユニットとは別体の現像装置(現像ユニット)として構成させている。もちろん、現像装置とクリーンングユニットとを一体にしたプロセスカートリッジとして用いる構成でもよい。
トナー室の磁性一成分トナーTは、撹拌部材160によって、現像室146とトナー室147の間に連通口であるトナー供給開口145を通じて現像室146へ搬送される。現像室146のトナーTは、現像スリーブ141に内包された磁性体であるマグネットによって現像スリーブ141の表面に引き寄せられる。そして、現像スリーブ141のR12方向への回転に伴って弾性部材からなる現像ブレード142方向に搬送される。そして、トナーTは、現像ブレード142によってトリボ付与と層厚規制を受け、現像スリーブ141の表面上を感光ドラム120方向に搬送される。本実施例では磁性一成分トナーを用いているが、構成によっては2成分でも非磁性でもよい。
ここで、現像スリーブ141には画像形成装置本体から直流電圧(Vdc=−400V)に交流電圧(ピーク間電圧=1500Vpp、周波数f1=2400Hz)を重畳した現像バイアスが印加され、感光ドラム120は接地されている。感光ドラム120と現像スリーブ141との対向領域では電界が発生するため、前述の帯電されたトナーTによって感光ドラム120表面の潜像が現像される。現像方法はこの方法に限定されず、構成によっては接触現像でもよい。
<現像剤量検出可能な現像剤容器>
次に、実施例1における現像剤容器について図1を用いて説明する。ここで、本実施例では、現像装置140の枠体においてトナー室147を形成する枠体部分を指して現像剤容器とする。本実施例に係る現像剤容器は、トナー室147内(収容室内)に回転可能に設けられた撹拌部材160と、トナー室147の壁面(底面)に沿って設置された現像剤量検出部材である電極としてのアンテナ部材143、144と、を有している。アンテナ部材143(第1電極)とアンテナ部材144(第2電極)との間の静電容量と、アンテナ部材143と電極としての現像スリーブ141との間の静電容量との合成容量の変化を
元に現像剤量を検出することができる。
アンテナ部材143とアンテナ部材144は、導電性を有していれば良く、本実施例では導電性シートをインサート成型によって容器枠体に一体化した構成を取っている。ただし、これに限らず、他の導電部材を用いてもよい。例えば、樹脂に導電性を付与した導電性樹脂シートでもよい。この場合、導電性樹脂シートは、成形などにおいて容易にシート形状を変形できるため、さまざま形に対応することができる。例えば、本実施例のように、曲面や半円状の表面などに配置することができる。また、枠体が樹脂であれば、導電性樹脂シートも樹脂をベースに作られているため、一体成形が可能であり、温度変化による寸法変化率が近いために、金属などよりも剥離などが生じにくい。また、アンテナ部材143とアンテナ部材144は、容器壁面に沿って間隔を空けて配置されており、壁面上に形成される間隙X1における距離(撹拌部材160の回転方向における壁面に沿った距離)は7mmとした。また、アンテナ部材143とアンテナ部材144は、間隙X1が、トナー室147の壁面において鉛直方向の最も下方の箇所V10を含む領域に位置し、かつ、撹拌部材160の撹拌軸160aの下方に位置するように、配置されている。図1では、撹拌軸160aの中心の高さを破線h10で示している。また、トナー供給開口145の下端は、撹拌軸160aの中心よりも上方に位置している。同様に現像スリーブの下端は、撹拌部材の撹拌軸よりも上方に位置し、トナーTを汲み上げて現像スリーブにトナーTを供給する汲み上げ構成を採用している。
ここで、底面とは、現像剤容器の枠体におけるトナー室147を形成する壁面において、鉛直方向に互いに対向する領域のうち、下方側の壁面領域(トナー室147の天井領域と対向する領域)であり、トナーが一時的にでも載ることが可能な部分である。本実施例では、図1に示すように、容器枠体壁面において略破線h10よりも下方の領域が底面になる。
撹拌部材160は、撹拌軸160aと、可撓性のあるシート状のシート部材である撹拌部160bと、からなる。撹拌軸160aは回転可能に容器枠体に軸支されており、撹拌軸160aの回転駆動に伴って、撹拌部160bが撹拌軸160aを回転軸としてトナー室147内を移動し、トナー室147内のトナーTを撹拌する。撹拌部160bは、その先端側が少なくともトナー室147における底面と摺動するように構成されており、底面に設置されたアンテナ部材143、144とも摺動接触する。アンテナ部材143、144、間隙X1は、撹拌部160bの回転方向であって、撹拌部160bが撹拌軸160aよりも下方に位置するときの移動方向に、アンテナ部材144、間隙X1、アンテナ部材143の順に並んだ配置となっている。本実施例では、アンテナ部材143、144は、底面に露出する構成をとり、撹拌部160bと接触する位置関係になっている。しかし、これに限定されず、アンテナ部材が底面を構成する枠体内部に埋め込まれている構成でもよい。さらに、収容室を構成する枠体に外側からアンテナ部材を張り付けるような構成でもよい。
本実施例の構成では、トナーTが現像装置140から漏れないように、新品の状態ではトナー供給開口をシート部材である封止部材160cで封止している。封止部材160cを開封するために開封部材を装置内に設ける必要があるが、本実施例では撹拌部材が開封部材の機能も有している。もちろん、開封部材を別に設けてもよい。装置本体からの駆動力を現像装置に取り付けられた駆動伝達部材であるギアが駆動力を受け、ギアが受けた駆動力を開封部材である撹拌部材が受けて回転する。撹拌部材が回転することにより、封止部材が撹拌部材に巻きつけられ、封止部材がトナー室の壁面から剥離され開封される。
図4は、実施例1に係る画像形成装置の装置本体に設けられたトナー残量検出装置170の回路構成図である。この回路構成は、電極として機能する導電部材に、現像剤の量を検出するための信号を取得するためのバイアスを印加するための回路構成である。本実施
例では、現像バイアス印加手段としての交流電源145Aから所定のACバイアスが出力されると、リファレンス用コンデンサ154と現像スリーブ141とアンテナ部材144の其々にACバイアスが印加される。これによって、リファレンス用コンデンサ154には電圧V11が発生し、アンテナ部材143には、現像スリーブ141との間の静電容量とアンテナ部材144との間の静電容量とを合成した静電容量に応じた電流に伴って電圧V12が発生する。検出回路155は、V11とV12の電圧差から電圧V13を生成し、AD変換部156に出力する。AD変換部156は、アナログ電圧V13をデジタル変換した結果を制御手段157(CPUなど)に出力する。制御手段157は、この結果からトナー残量レベルを決定し、その結果を記憶媒体149(装置本体に設けられたRAMやROMなど)に格納し表示手段113(装置本体に設けられた表示パネルなど)で残量表示する。
本実施例では、トナー残量検出の為のACバイアスを印加する部材を現像スリーブ141と、アンテナ部材144としている。しかしながら、例えば、現像スリーブ141にACバイアスを印加しない場合であっても本実施例と同様の効果は得られる。また、アンテナ部材143にACバイアスを印加し、アンテナ部材144を現像剤量検出部材として用いても良い。しかしながら、本実施例のように、現像剤量検出部材としてのアンテナ部材143を現像スリーブ141とアンテナ部材144の間に配置することが、好ましい配置である。この配置構成によれば、現像スリーブ141とアンテナ部材143間の静電容量変化と、アンテナ部材144とアンテナ部材143間の静電容量変化の両方を効率的に検出することができる。
<現像剤量検知>
次に、本実施例の現像剤量検知についての詳細な説明により、本実施例の有効性について述べる。図1に示す通り、本実施例において撹拌部材160は、撹拌軸160aの回転駆動の際に、アンテナ部材143とアンテナ部材144の間に挟まれた領域A1内を撹拌部160bが通過する配置をとっている。ここで、領域A1とは、トナー室147内において、アンテナ部材143、144のそれぞれの鉛直方向の上端部を結んだ仮想面(図1等の断面においては仮想線)よりも下方の領域を指す。アンテナ部材143、144、間隙X1、底面における最下方部(最も深い箇所)であるV10は、領域A1に含まれ、撹拌軸160aは、領域A1よりも上方(領域A1を外れた位置)に位置している。
本実施例は、現像剤量が変化した際に、現像剤量検出部材たるアンテナ部材143とアンテナ部材144の間の静電容量と、アンテナ部材143と現像スリーブ141の間の静電容量の合成容量が変化することを利用して、現像剤量を検出する構成である。従って、撹拌部材160の回転駆動に伴って、トナーTが撹拌されると、トナー量が変化していないにも関わらず、領域A1内のトナーの状態が変化し、撹拌部材160の回転駆動周期でトナー量が変化しているかのような出力が得られてしまう。
そこで、本実施例では、撹拌部材160の回転周期の整数倍もしくは、十分大きい時間の静電容量の平均値に相当する出力値を、予め用意した出力値と現像剤量の関係とを比較することで、現像剤量を検出する構成としている。トナー量の単位変化量当たりの出力値の変化量、即ち静電容量の変化量が大きい程、高精度に現像剤量検出を行うことができる。また、逆に、例えばトナー量が変化しても静電容量が僅かしか変化しないような場合は、現像剤量検出の精度は低いということができる。
また、一般に現像剤量検知は、ユーザーがカートリッジを交換する目安とすることが主要な目的の一つであるため、特にトナー量が少ない状態での精度が高いことが好ましい。そのため、本実施例では、特にトナー量が少ないときの静電容量の変化を大きくすることで、トナー量が少ないときの現像剤量検出の高精度化を図ったものである。
また、一方で静電容量C1と2つのアンテナ部材の面積Sと距離d1の関係は、次のように記述されることが知られている。
C1=εS/d1 …式(1)
しかしながら、本実施例のアンテナ部材は、トナー室147の壁面に沿うように配置されており、例えば距離d1が小さい領域において、静電容量における寄与度が高くなり、距離d1が大きい領域は静電容量における寄与度が小さくなる。
したがって、図1中に記載の間隙X1の近傍は、静電容量の変化に対する寄与度が大きく、例えば、領域A1のうち上方は寄与度が小さい。本実施例の特徴は、静電容量の変化が大きい間隙X1を撹拌軸160aよりも下方であって撹拌軸160aの下方(真下)に配置したことである。このように構成することで、撹拌動作中であってもトナーが自重で間隙X1近傍に落下する、ため、トナー量の変化に対して大きく静電容量が変化することになる。そのため、特にトナー量が少ない状態において、現像剤量検出の高精度化を図ることができる。
図1の状態を別の側面から説明すると、電極間の最も近接する電極間線分が撹拌軸の下方に位置し、撹拌軸を通る重力方向の直線が電極間線分と交差する位置関係にある。
本実施例では、間隙X1がトナー室147の壁面において最も下方の位置(V)を含む領域に形成されるように、アンテナ部材143、144を配置している。この構成によれば、撹拌部材160から落下したトナーがごく僅かであっても静電容量が大きく変化するため、トナー残量検出においてより好ましい構成である。しかしながら、間隙X1が、トナー室147壁面において最も下方の位置(V)から多少外れていても、撹拌軸160aの略真下に位置していれば、本実施例と同様の効果を得ることが可能な場合もあり、上記構成に限定されるものではない。
<現像剤量検出の高精度化の検証>
まず、本実施例における撹拌部材の駆動と静電容量の詳細を説明する。
図5は、本実施例構成において、トナー量が40gのときに撹拌部材160が回転駆動した際の静電容量変化を表した図であり、t11〜t15のタイミングで周期的に静電容量の変化が起きていることを表している。
図6は、本実施例に係る現像装置の模式的断面図であり、トナー室147内において撹拌部160bが通過するタイミングをT11〜T15の位置で定義している。
図5と図6の関係の対応をとることで、撹拌部材160の駆動に応じて静電容量の変動が起こる要因を説明する。また、容器内にある40gのトナーのうち、撹拌部材160の回転駆動によって容器内を動くトナーと動かないトナーに分けられるが、ここでは静電容量の変化を説明するため、動くトナーに限って説明する。
第1に、図6中のT11を撹拌部160bが通過するタイミングにおいて、動くトナーの大半が間隙X1近傍に集められることになる。式(1)の関係を鑑みると、このタイミングが最も静電容量が大きくなることが分かる。一方で、図5中の静電容量の極大はt11に相当するため、図6中T11と図5中のt11の対応が取れることが分かる。
第2に、図6中のT12を撹拌部160bが通過するタイミングにおいて、動くトナーの大半が間隙X1から遠ざけられることになるため、静電容量は急激に低下することになる。図5中のt12において、静電容量が急激に低下していることから、図6中T12と図5中t12の対応が取れることが分かる。
第3に、図6中のT13を撹拌部160bが通過するタイミングにおいて、動くトナー
の大半が持ちあげられ、領域A1から遠ざかり、またSLV上に保持されたトナーが撹拌部160bにより掻き取られるため、静電容量が極小値をとることになる。図5中のt13において、静電容量が極小値を取ることから、図6中T13と図5中t13の対応が取れることが分かる。
第4に、図6中のT14を撹拌部160bが通過するタイミングにおいて、撹拌部160bによって持ち上げられたトナーから下方に落下し、間隙X1近傍に落ちる。これにより静電容量が大きくなり、これ以降は、撹拌部160bはトナーを保持しないまま空中を移動しているのみなので、静電容量の変化は起きない。図5中のt14において、静電容量が大きくなりその後t15迄の間静電容量の変化が無いことから、図6中T14と図5中t14の対応が取れることが分かる。
第5に、図6中のT15を撹拌部160bが通過するタイミングにおいて、動くトナーが間隙X1に集められることにより、静電容量が大きくなる。図5中のt15において、静電容量が大きくなることから、図6中T15と図5中t15の対応が取れることが分かる。
次に、本実施例の特徴である間隙X1と撹拌軸160aとの位置関係の最適化によって、特にトナー量が少ないときの現像剤量検出が高精度化していることを説明する。
図7は、本実施例におけるトナー量と、静電容量の平均値の関係を表した図である。前述したように、本実施例ではトナー量が40gと少ない場合であっても、撹拌動作中に静電容量の寄与度が高い間隙X1にトナーが居続けることによって、平均の静電容量が大きくなる効果が得られている。この効果により、トナー量が0gの時と静電容量が安定した200gの時との間での静電容量の変化量δC10が、3.6pFであるのに対し、0g〜40gにおける静電容量の変化量δC11は、1.7pFとなる。これは本実施例の効果により、トナー量が少量であるときに僅かなトナー量の変化に対して、静電容量が大きく変化することで、高精度にトナー量を検出することができることを表している。
図5と図7における縦軸は静電容量を表しているが、ここで示している静電容量は、電極間の静電容量に加えて、測定系における現像装置以外の容量も合成されているため、測定系に依存する値である。そのため、本明細書で示す値は、本願発明者らが実験等で用いた測定系に限った数値となるが、本発明の効果の検証においては、相対的な静電容量の変化を比較することができれば十分であり、本発明の効果を示す一例として用いている。
(実施例2)
本発明の実施例2は、実施例1に対して現像剤容器の構成が異なっている。ここでは、に、実施例1と異なる点について説明し、実施例1と共通する事項については説明を省略する。ここで説明しない事項は実施例1と同様である。
図8は、本実施例に係る現像装置180の模式的断面図である。実施例2において実施例1と異なる点は、現像剤容器のトナー容量が異なる点であり、それに伴って、撹拌部材と電極が追加されている。具体的には、本実施例に係る現像装置180は、トナー供給室187内に、2つの撹拌部材181、185がそれぞれ回転可能に設けられるとともに、トナー供給室187の底面に、3つのアンテナ部材182〜184が設置されている。
本実施例に係る現像装置180のトナー供給室187の底面は、鉛直方向下方に凹む2つの凹部を有するような構成となっている。トナー供給室187は、底面において2つの凹部の間で鉛直方向上方に突き出た凸部により、概略、トナー供給開口186に近い側の領域(第1収容領域)と、トナー供給開口186から遠い奥側の領域(第2収容領域)とに分けられたような構成となっている。
撹拌部材である第1撹拌部材181は、トナー供給室187の第1収容領域に配置されており、第1収容領域内のトナーがトナー供給開口186を介して現像スリーブ141に供給されるように、第1収容領域内のトナーを撹拌する。第1撹拌部材181は、第1撹拌軸181a(第1回転軸)とシート状の第1撹拌部181bとを有する。
撹拌部材である第2撹拌部材185は、トナー供給室187の第2収容領域に配置されており、第2収容領域内のトナーが上記凸部を越えて第1収容領域に移動するように、第2収容領域内のトナーを撹拌する。第2撹拌部材185は、第2撹拌軸185a(第2回転軸)とシート状の第2撹拌部185bとを有する。
アンテナ部材182(第1電極)は第1収容領域に、アンテナ部材184(第4電極)は第2収容領域に、アンテナ部材183は、上記凸部をまたいで、第1収容領域と第2収容領域の両方に延在するように設置されている。トナー供給室187の底面において、アンテナ部材182とアンテナ部材183の第1収容領域側の部分(第2電極)との間には間隙X1、アンテナ部材184とアンテナ部材183の第2収容領域側の部分(第3電極)との間には間隙Y1、が形成されている。現像スリーブ141は、第5電極として機能する。
第1収容領域において、アンテナ部材182、183及び間隙X1は、撹拌軸181aよりも下方の領域における撹拌部181bの移動方向(容器の奥側から開口側に向かって)に、アンテナ部材183、間隙X1、アンテナ部材182の順に並んでいる。
第2収容領域において、アンテナ部材183、184及び間隙Y1は、撹拌軸185aよりも下方の領域における撹拌部185bの移動方向(容器の奥側から開口側に向かって)に、アンテナ部材184、間隙Y1、アンテナ部材183の順に並んでいる。
図8に示す通り、撹拌部材181は、撹拌軸181aの回転駆動の際に、アンテナ部材182とアンテナ部材183の第1収容領域側の部分との間に挟まれた領域A1内を撹拌部181bが通過する構成となっている。ここで、領域A1とは、トナー室147の第1収容領域内において、アンテナ部材182、183のそれぞれの鉛直方向の上端部を結んだ仮想面(図8の断面においては仮想線)よりも下方の領域を指す。アンテナ部材182、アンテナ部材183の第1収容領域側の部分、間隙X1、底面の第1収容領域における最下方部であるV10は、領域A1に含まれ、撹拌軸181aは、領域A1よりも上方(領域A1を外れた位置)に位置している。
図8に示す通り、撹拌部材185は、撹拌軸185aの回転駆動の際に、アンテナ部材184とアンテナ部材183の第2収容領域側の部分との間に挟まれた領域B1内を撹拌部185bが通過する構成となっている。ここで、領域B1とは、トナー室147の第2収容領域内において、アンテナ部材184、183のそれぞれの鉛直方向の上端部を結んだ仮想面(図8の断面においては仮想線)よりも下方の領域を指す。アンテナ部材184、アンテナ部材183の第2収容領域側の部分、間隙Y1、底面の第2収容領域における最下方部であるWは、領域B1に含まれ、撹拌軸185aは、領域B1よりも上方(領域B1を外れた位置)に位置している。
本実施例に係る現像装置180は、アンテナ部材183と現像スリーブ141に対して、交流電源145Aから所定のACバイアスが印加される構成となっている。また、アンテナ部材182とアンテナ部材184は電気的に繋がっている。アンテナ部材182とアンテナ部材183の第1収容領域側部分との間、現像スリーブ141とアンテナ部材182との間、アンテナ部材184とアンテナ部材183の第2収容領域側部分との間、の各静電容量の合成容量の変化を用いて現像剤量検出を行う。
本実施例においても、実施例1と同様、撹拌部材181は、回転駆動時に領域A1中を通過する構成を取り、間隙X1は、撹拌部材181の撹拌軸181aよりも下方に配置されている。図8では、撹拌軸181aの中心の高さを破線h11で示している。さらに、間隙X1は、撹拌軸181aの下方(真下)に位置している。同様に、撹拌部材185は、回転駆動時に領域B1中を通過する構成を取り、間隙Y1は、撹拌部材185の撹拌軸よりも下方に配置されている。図8では、撹拌軸181aの中心の高さを破線h12で示している。さらに、間隙Y1は、撹拌軸185aの下方(真下)に位置している。この構成により、実施例1と同様、撹拌動作中において撹拌部上から自重で落下するトナーの多くが間隙X1、Y1近傍に落下することになり、トナー量の変化を反映する静電容量の変化をより大きなものとすることができ、検出精度の向上を図ることができる。
図9は、実施例2におけるトナー量と、静電容量の平均値の関係を表した図である。本実施例においても実施例1と同様の効果が得られるが、本実施例では間隙X1と間隙Y1の両方において同時にこの効果が得られることになる。実施例1と異なる点は、撹拌部材181と撹拌部材185の両方が回転駆動した場合において、領域A1と領域B1にトナーが行き来することになる。従って、実施例1ではトナー量が少なくとも0g〜40gにおいて効果が得られるが、本実施例では0g〜40gの領域に加えて、例えば40g〜200gの領域においても効果が得られる。
本実施例ではアンテナ部材を図8のように配置しているが、必ずしもこの配置である必要はない。例えば、アンテナ部材183を現像剤量検出部材として用いて、アンテナ部材182、184にACバイアスを印加する構成であっても良い。また、より少ないアンテナ部材で効率的に領域A1側と領域B1側の両方を検出できるように、アンテナ部材183は1枚(単一の電極部材)である必要はなく、電気的に導通していれば、図8中の頂点で2枚に分かれていても良い。しかしながら、現像スリーブ141とアンテナ部材182間の静電容量変化と、領域A1、B1の静電容量変化を少ないアンテナ部材で効率的に検出するためには本実施例のような配置が好ましい。
また、図9における縦軸は静電容量を表しているが、ここで示している静電容量は、電極間の静電容量に加えて、測定系における現像装置以外の容量も合成されているため、測定系に依存する値である。そのため、本明細書で示す値は、本願発明者らが実験等で用いた測定系に限った数値となるが、本発明の効果の検証においては、相対的な静電容量の変化を比較することができれば十分であり、本発明の効果を示す一例として用いている。
本発明によれば、高精度に現像剤量を検出可能な現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置を提供することができる。
(実施例3)
<画像形成装置の構成及び画像形成プロセス>
図11は、本発明の実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す模式的断面図である。この画像形成装置は、電子写真方式のレーザービームプリンタである。この画像形成装置は、例えば、接続されたパソコン、画像読取装置などの外部ホスト装置から送られた画像情報を基に、画像を出力することができる。
本実施例に係る画像形成装置は、画像形成装置本体(以下、装置本体と記す)2100に、カートリッジA2(図12)とカートリッジB2(図13)を選択的に装着して使用することができる。ここで、カートリッジA2は、現像剤収容量が小さいプロセスカートリッジであり、カートリッジB2は、現像剤収容量が大きいプロセスカートリッジである。また、カートリッジA2、B2は、それぞれ、感光ドラム201、帯電ローラ202、現像装置211(または現像カートリッジ)、クリーニング装置230が一体的にユニッ
ト化されたものである。これらの構成要素はカートリッジ内で所定の相互配置関係をもって組み付けられている。
装置本体2100の開閉カバー2101は、ヒンジ軸部2102を中心に1点鎖線示のように開いて装置本体2100内を開放することができる。この開放部を通じて、カートリッジA2またはカートリッジB2は、装置本体2100内の所定の装着位置に所定の要領で挿入装着することが可能であり、また反対に装置本体2100から抜き外しすることが可能となっている。カートリッジA2またはカートリッジB2は、装置本体2100に装着されることで、装置本体2100と機械的・電気的に結合した状態になる。これにより画像形成装置は、画像の形成を行うことが可能となる。
像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)201は、プリントスタート信号に基づいて矢印R21方向に所定の回転スピードで回転駆動される。感光ドラム201には帯電バイアスが印加される帯電ローラ202を接触させてあり、回転する感光ドラム201の周面が帯電ローラ202により所定の極性・電位に一様に帯電される(帯電工程)。この帯電面に対して、露光手段(以下、スキャナと記す)203により画像情報のレーザー走査露光がなされる。スキャナ203は、ホスト装置から入力された画像情報の電気信号に対応して変調されたレーザー光を出力して、感光ドラム201の帯電面を走査露光し、明部電位部と暗部電位部からなる静電潜像(静電像)が感光ドラム201の周面に形成される(露光工程)。この静電潜像は、現像装置211あるいは現像装置221の現像スリーブ204(現像剤担持体)によって現像される。現像スリーブ204は、感光ドラム201に対向して配置されており、現像剤が担持される。静電潜像は現像スリーブ204によって現像され、感光ドラム201の周面にはトナー像(現像剤像)が形成される(現像工程)。
ローラ状の転写手段である転写ローラ205は、感光ドラム201に対向して配置されている。所定の制御タイミングにて、転写ローラ205に搬送された記録材P2が転写ローラ205を通過する際に、転写バイアスが転写ローラ205に印加され、感光ドラム201の周面のトナー像が記録材P2の面に静電転写される(転写工程)。ローラ状の加熱部材、加圧部材などを備えた定着手段206は、転写工程後の記録材P2が搬送され、記録材P2上のトナー像に加熱加圧定着処理を施し、画像定着を行う(定着工程)。転写工程後の感光ドラム201の周面に残留した転写残トナーなどの残留物は、クリーニング手段であるCブレード207により除去される(クリーニング工程)。以上の画像形成プロセス(帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニング工程)を繰り返すことにより画像の形成が行われる。
<本実施例に関わる構成(a)現像剤量検出部>
図12は、カートリッジA2の概略図である。本実施例におけるカートリッジA2は、クリーニング装置230と、現像装置211と、を備える。現像装置211は、現像スリーブ(現像ローラ)204が回転可能に配設されるとともに、トナーTを収容した現像剤収容部(以下、トナー室と記す)217を有する。
トナー室217に収容された磁性一成分トナーTは、撹拌部材212によって、トナー室217から現像スリーブ204に供給される。供給されたトナーTは、現像スリーブ204に内包された磁性体であるマグネットによって現像スリーブ204の表面に保持される。現像スリーブ204の表面に保持されたトナーTは、現像スリーブ204のR22方向への回転に伴って弾性部材からなる現像ブレード218と接触し、現像ブレード218によってトリボ付与と層厚規制を受けて感光ドラム201との対向位置まで搬送される。
現像剤量検出部として、トナー室217の容器壁面(底面)には、一対の電極である、
トナー量を検出するための電極としてのアンテナ部材214(第2電極)とアンテナ部材215(第1電極)が間隔を空けて壁面に沿うように配されている。アンテナ部材214、215、それらの間隙は、撹拌部材212の回転方向であって、撹拌部材212の撹拌部が撹拌軸(回転軸)よりも下方に位置するときの移動方向に、アンテナ部材215、間隙、アンテナ部材214の順に並んだ配置となっている。撹拌部材212の撹拌部は、その先端側が少なくともトナー室217における底面と摺動するように構成されており、底面に設置されたアンテナ部材214、215とも摺動接触する。
ここで、底面とは、現像剤容器枠体におけるトナー室を形成する壁面において、鉛直方向に互いに対向する領域のうち、下方側の壁面領域(トナー室の天井領域と対向する領域)であり、トナーが一時的にでも載ることが可能な部分である。
アンテナ部材214、215は、導電性であり、カートリッジが装置本体に装着されると、装置本体と電気的な導通がとられ、現像剤量の検出に用いられる。装置本体2100には、アンテナ部材214と導通を取る接点2104(第2端子)と、アンテナ部材215と導通を取る接点2105(第1端子)がある。後述のカートリッジB2のアンテナ部材226と導通を取る接点2106(第3端子)はフロートになっている。装置本体2100にカートリッジA2が装着された状態で、アンテナ部材215には接点2105を通じて装置本体2100から電圧が入力される。アンテナ部材214は、アンテナ部材215との間の静電容量に応じた電圧を、接点2104を通じて装置本体2100に出力する。この静電容量は、アンテナ部材214とアンテナ部材215との間の現像剤の量に相関をもつ。
また、本実施例におけるカートリッジB2は、カートリッジA2と同様に、クリーニング装置230と、現像装置221と、を備える。現像装置221は、現像スリーブ204が回転自在に配設されるとともに、トナーTを収容したトナー室227、228と、トナー室228(第2収容領域)からトナー室227(第1収容領域)へトナーを供給するための連通口220と、を有する。トナー室228のトナーTは、トナー撹拌223(第2撹拌部材)によって、トナー室228からトナー室227へ連通口220を通じて搬送される。トナー室227の磁性一成分トナーTは、トナー撹拌222(第1撹拌部材)によって、トナー室227から現像スリーブ204へ搬送される。
現像剤量検出部として、トナー室227、228の容器壁面には、アンテナ部材224(第2電極)、アンテナ部材225(第1電極、第3電極)、アンテナ部材226(第4電極)が間隔を空けて壁面に沿うように配置されている。特に、アンテナ部材225は、トナー室227、228の間の容器壁面をまたがるように配されている。したがって、アンテナ部材225は、トナー室227に配された部分がトナー室227内のトナー量検出に用いられる電極部分(第1電極)となり、トナー室228に配された部分がトナー室228内のトナー量検出に用いられる電極部分(第3電極)となる。このようなアンテナ部材225の構成により、電極部材の数を減らすことができる。アンテナ部材224、225、それらの間隙は、トナー撹拌222の回転方向であって、トナー撹拌222の撹拌部が撹拌軸(回転軸)よりも下方に位置するときの移動方向に、アンテナ部材225、間隙、アンテナ部材224の順に並んだ配置となっている。トナー撹拌222の撹拌部は、その先端側が少なくともトナー室227における底面(第1底面)と摺動するように構成されており、底面に設置されたアンテナ部材224、225とも摺動接触する。また、アンテナ部材225、226、それらの間隙は、トナー撹拌223の回転方向であって、トナー撹拌223の撹拌部が撹拌軸(回転軸)よりも下方に位置するときの移動方向に、アンテナ部材226、間隙、アンテナ部材225の順に並んでいる。トナー撹拌223の撹拌部は、その先端側が少なくともトナー室228における底面(第2底面)と摺動するように構成されており、底面に設置されたアンテナ部材225、226とも摺動接触する。アンテナ部材224、225、226は、導電性であり、カートリッジが装置本体に装着さ
れると、装置本体と電気的な導通がとられ、現像剤量の検出に用いられる。装置本体2100には、アンテナ部材224と導通を取る接点2104と、アンテナ部材225と導通を取る接点2105と、アンテナ部材226と導通を取る接点2106がある。装置本体2100にカートリッジB2が装着された状態で、アンテナ部材225には接点2105を通じて装置本体2100から電圧が入力される。アンテナ部材224は、アンテナ部材225との間の静電容量に応じた電圧を、接点2104を通じて装置本体2100に出力する。この静電容量(第1静電容量)は、アンテナ部材224とアンテナ部材225(のトナー室227側の部分)との間の現像剤の量に相関をもつ。同様に、アンテナ部材226は、アンテナ部材225との間の静電容量に応じた電圧を、接点2106を通じて装置本体2100に出力する。この静電容量(第2静電容量)は、アンテナ部材226とアンテナ部材225(のトナー室228側の部分)との間の現像剤の量に相関をもつ。
このように、カートリッジA2(図12)、B2(図13)は、トナーTの収容量、現像装置や現像剤容器の容積(収容可能容量)、撹拌部材の数、現像剤量検出部としてのアンテナ部材の構成や数が異なる。その他機能等は互いに同じ構成である。アンテナ部材214、215、224、225、226は、導電性を有していれば良く、本実施例では導電性シートをインサート成型によって容器枠体に一体化した構成を取っている。ただし、これに限らず、他の導電部材を用いてもよい。例えば、樹脂に導電性を付与した導電性シートでもよい。この場合、成形などにおいて容易にシートを変形できるため、さまざま形に対応することができる。また、本実施例では、アンテナ部材214、215、224、225、226は、底面に露出する構成をとり、各撹拌部材と接触する位置関係になっている。しかし、これに限定されず、アンテナ部材が底面を構成する枠体内部に埋め込まれている構成でもよい。さらに、収容室を構成する枠体に外側からアンテナ部材を張り付けるような構成でもよい。
以上のように、本実施例に係る画像形成装置の装置本体2100は、アンテナ部材(電極)の数が異なる複数種類のカートリッジA2(図12)、B2(図13)が着脱可能に構成されている。さらに、カートリッジA2、B2が装置本体2100に装着されたときにアンテナ部材と装置本体2100とを電気的に接続するための接点(端子)が、カートリッジA2、B2がそれぞれ有する電極の数の中で最大の数と同じ数設けられている。本実施例の構成によれば、現像剤収容量の異なる数種類のカートリッジにおいて、その種類にかかわらず、精度の高いトナー残量検出が可能となる。なお、接点(端子)は、カートリッジA2、B2がそれぞれ有する電極の数の中で最大の数と同じ数以上設けられていてもよい。
なお、本発明が適用可能な構成は、本実施例の構成に限られるものではなく、現像剤量検出部の数や形状、電圧入力の数、電圧出力の数など、これらのいずれか、またはその組み合わせが異なる構成に対しても、本発明は適用可能である。例えば、現像スリーブ204が収容室内の現像剤量検出のための電極として機能する構成についても、本発明は適用可能である。
<カートリッジ識別部>
前述の通り、カートリッジA2(図12)、B2(図13)は、装置本体2100に装着されると、装置本体2100に対して機械的・電気的に結合した所定の装着状態になる。これにより、カートリッジ側の被駆動部が装置本体側の駆動機構により駆動可能状態になる。また、カートリッジ側の必要部材に対して装置本体側の電源部からバイアスを印加することが可能となる。また、カートリッジ側のセンサーや記憶媒体が装置本体側の制御部と導通状態になる。
画像形成装置の装置本体2100に設けられた制御部(コントローラ)は、ROMやRAMなどのメモリ(記憶部)とCPUとからなるマイクロコンピュータ(制御手段255
)や、各種入出力制御回路等で構成されている。
ここで、カートリッジの種類を識別する情報が、カートリッジA2、B2に設けられたマイクロチップ等の記憶媒体219、229にそれぞれ格納されている。装置本体2100の制御部は、記憶媒体219あるいは記憶媒体229と導通をとり、記憶媒体219あるいは記憶媒体229に格納されている現像剤収容量に関する情報を取得し、カートリッジA2とカートリッジB2を判別する(判別部)。判別した結果は、メモリに格納され、現像剤量検出システム250にて、カートリッジの種類によって現像剤残量を算出する際に利用される。
以上のように、本実施例では、カートリッジに取り付けられた記憶媒体に格納された現像剤収容量に関する情報をもとに、カートリッジの種類を判別したが、カートリッジの種類を装置本体で判別できるものであれば他の構成を採用してもよい。例えば、容器形状の違いから判別する方法、現像剤量検出部の構成またはその数の違いから判別する方法(例えば、静電容量の違いや導通の可否を用いて判別する方法)など、これらのいずれか、またはその組み合わせが挙げられる。
<現像剤量検出システム>
装置本体2100は、カートリッジ識別部によって、装着されたカートリッジの種類を判断し、その結果、現像剤量検出部の出力値の数、や閾値、演算方法を変更する。
図14は、装置本体2100にカートリッジA2(図12)が装着された場合の現像剤量検出システム250の回路構成図である。装置本体2100に備えられたバイアス印加手段(印加部)としての交流電源251から所定のACバイアスが出力されると、リファレンス用コンデンサ252と、接点2105を通じてカートリッジA2のアンテナ部材215と、にACバイアスが印加される。これによって、リファレンス用コンデンサ252には電圧V20が発生し、アンテナ部材214にはアンテナ部材214、215間の静電容量に応じた電流に伴って電圧V23が発生し、接点2104を通じて検出回路253(検出部)に出力される。検出回路253は、V20とV23の電圧差から電圧V24を生成し、AD変換部254に出力する。AD変換部254は、アナログ電圧V24を演算・デジタル変換した結果V24Aを制御手段255に出力する。制御手段255は、この結果と、カートリッジ識別部にて判断したカートリッジ種類の結果を用いて、現像剤量のレベルを決定する(取得部)。装置本体2100に設けられた表示パネル等の表示手段(報知手段)256は、制御手段255によって決定された現像剤量のレベルをユーザーに報知する。
図15は、装置本体2100にカートリッジB2(図13)が装着された場合の現像剤量検出システム250の回路構成図である。装置本体2100に備えられた交流電源251から所定のACバイアスが出力されると、リファレンス用コンデンサ252と、接点2105を通じてカートリッジB2のアンテナ部材225と、にそれぞれACバイアスが印加される。これによって、リファレンス用コンデンサ252には電圧V20が発生し、アンテナ部材224、226にはそれぞれアンテナ部材225との間の静電容量に応じた電流に伴ってそれぞれ電圧V21、V22が発生する。V21とV22は、接点2104、2106を通じて装置本体2100側で合成され、合成電圧であるV23として検出回路253に出力される。検出回路253は、V20とV23の電圧差から電圧V24を生成し、AD変換部254に出力する。AD変換部254は、アナログ電圧V24を演算・デジタル変換した結果V24Bを制御手段255に出力する。制御手段255は、この結果と、カートリッジ識別部にて判断したカートリッジ種類の結果を用いて、現像剤量のレベルを決定する。表示手段256は、制御手段255によって決定された現像剤量のレベルをユーザーに報知する。
<現像剤量検出方法>
本実施例では、装置本体2100にカートリッジA2とカートリッジB2が装着可能である。カートリッジA2、B2にはそれぞれカートリッジ識別部が付属されており、装置本体2100はカートリッジA2あるいはカートリッジB2が装着された際に、カートリッジ識別部と導通をとり、カートリッジA2、B2を判別する。また、カートリッジA2とカートリッジB2では現像剤量検出部の構成が異なっており、装置本体2100に装着された際には、現像剤量検出システムとしての回路構成が図14と図15のように異なり、それぞれの回路構成にて現像剤量検出動作を行う。
図10は、装置本体2100にカートリッジA2(図12)またはカートリッジB2(図13)が装着された後における、現像剤量検出動作のフローチャートである。現像剤量検出方法について図10のフローチャートを用いて詳細に説明する。
S701:装置本体にカートリッジが装着される。
S702:カートリッジ識別部を用いて、カートリッジの種類を判断し、カートリッジA2と判断した場合はS703に進み、カートリッジB2と判断した場合はS708に進む。
(カートリッジA2(第1カートリッジ)と判断した場合)
S703:検出回路253を通じて検出電圧V24を測定する。
S704:AD変換部254を用いてV24を演算・デジタル変換し、V24Aを生成する。ここで、AD変換部254におけるV24に対する演算方法はカートリッジA2、B2で異なる。
S705:メモリに予め格納してある現像剤残量テーブルTA(検出された電圧値と現像剤の量との対応関係を含むテーブル)において、V24Aの値を照らし合わせて、現像剤残量Y2[%]に変換する。ここで、現像剤残量テーブルTAとは、V24Aに閾値を持たせて現像剤残量Y2[%]が1%刻みで変換されるように、Y2[%]とV24Aを関連付けたカートリッジA2のためのテーブルである。この閾値は、カートリッジA2とカートリッジB2とで異なる。
S706:Y2[%]を表示手段256に表示する。
S707:現像剤残量Y2[%]が0%に達したかどうかを確認する。”NO”と判断した場合にはS703に進み、”YES”と判断した場合にはS713に進む。
(カートリッジB2(第2カートリッジ)と判断した場合)
S708:検出回路253を通じて検出電圧V24を測定する。
S709:AD変換部254を用いてV24を演算・デジタル変換し、V24Bを生成する。ここで、AD変換部254におけるV24に対する演算方法はカートリッジA2、B2で異なる。
S710:メモリに予め格納してある現像剤残量テーブルTBにおいて、V24Bの値を照らし合わせて、現像剤残量Y2[%]に変換する。ここで、現像剤残量テーブルTBとは、V24Bに閾値を持たせて現像剤残量Y2[%]が1%刻みで変換されるように、Y2[%]とV24Bを関連付けたカートリッジB2のためのテーブルである。この閾値はカートリッジA2とカートリッジB2とで異なる。
S711:Y2[%]を表示手段256に表示する。
S712:現像剤残量Y2[%]が0%に達したかどうかを確認する。”NO”と判断した場合にはS708に進み、”YES”と判断した場合にはS713に進む。
S713:現像剤量検出の終了。
以上のように、本実施例では、現像剤量検出動作における演算方法と閾値の両方をカートリッジの種類によって変更したが、本発明はこれに限ったものではなく、演算方法と閾
値のいずれか、またはその組み合わせを変更した他の構成でもよい。
(実施例4)
実施例3では、現像剤量検出システムにおいて、カートリッジB2におけるアンテナ部材224から生じる電圧V21と、アンテナ部材226から生じる電圧V22を合成した電圧V23を検出回路253に入力して、現像剤量検出を行っていた。
本発明の実施例4は、アンテナ部材224、225それぞれから生じる電圧V21、V22を合成せずに現像剤量検出を行う構成となっている。具体的には、現像剤残量に応じて、検出回路253に入力する電圧V21、V22のいずれかを選択して現像剤残量の検出に用いるというものである。
以下、実施例3と重複している箇所は説明を割愛し、実施例4の特徴部分を主として説明する。ここで説明しない事項は、実施例3と同様である。
<本実施例に関わる構成(a)現像剤量検出システム>
図16は、装置本体2100にカートリッジB2(図13)が装着された場合の現像剤量検出システム250の回路構成図である。装置本体2100に備えられた交流電源251から所定のACバイアスが出力されると、リファレンス用コンデンサ252と、接点2105を通じてカートリッジB2のアンテナ部材225と、にそれぞれACバイアスが印加される。これによって、リファレンス用コンデンサ252には電圧V20が発生し、アンテナ部材224、226にはそれぞれアンテナ部材225との間の静電容量に応じた電流に伴ってそれぞれ電圧V21、V22が発生する。V21(第1電圧値)は接点2104を通じて、V22(第2電圧値)は接点2106を通じて、それぞれ別々に検出回路253に出力される。検出回路253は、V21とV20の電位差である電圧V25と、V22とV20の電位差である電圧V26を生成し、AD変換部254に出力する。AD変換部254は、アナログ電圧V25、V26をデジタル変換したそれぞれの結果V25B、V26Bを制御手段255に出力する。制御手段255は、現像剤残量に応じて、V25BとV26Bのいずれかを選択した上で、カートリッジ識別部にて判断したカートリッジ種類の結果を用いて、現像剤量のレベルを決定する。表示手段256は、制御手段255によって決定された現像剤量のレベルをユーザーに報知する。
<現像剤量検出方法>
図17は、装置本体2100にカートリッジA2(図12)またはB2(図13)が装着された後における、現像剤量検出動作のフローチャートである。現像剤量検出方法について図17のフローチャートを用いて詳細に説明する。
S1301:装置本体にカートリッジが装着される。
S1302:カートリッジ識別部を用いて、カートリッジの種類を判断し、カートリッジA2と判断した場合はS1303に進み、カートリッジB2と判断した場合にはS1308に進む。
(カートリッジA2と判断した場合)
S1303:検出回路253を通じて検出電圧V25を測定する。
S1304:AD変換部254を用いてV25を演算・デジタル変換し、V25Aを生成する。ここで、AD変換部254におけるV25に対する演算方法はカートリッジA2、B2で異なる。
S1305:メモリに予め格納してある現像剤残量テーブルTA1とV25Aの値を照らし合わせて、現像剤残量Y2[%]に変換する。ここで、現像剤残量テーブルTA1とは、V25Aに閾値を持たせて現像剤残量Y2[%]が1%刻みで変換されるように、Y2[%]とV25Aを関連付けたカートリッジA2のためのテーブルである。この閾値はカートリッジA2とカートリッジB2で異なる。
S1306:Y2[%]を表示手段256に表示する。
S1307:現像剤残量Y2[%]が0%に達したかどうかを確認する。”NO”と判断した場合にはS1303に進み、”YES”と判断した場合にはS1318に進む。
(カートリッジB2と判断した場合)
S1308:検出回路253を通じて検出電圧V26を測定する。
S1309:AD変換部254を用いてV26を演算・デジタル変換し、V26Bを生成する。
S1310:メモリに予め格納してある現像剤残量テーブルTB1(第2テーブル)とV26Bの値を照らし合わせて、現像剤残量Y2[%]に変換する。ここで、現像剤残量テーブルTB1とは、V26Bに閾値を持たせて現像剤残量Y2[%]が1%刻みで変換されるように、Y2[%]とV26Bを関連付けたカートリッジB2(トナー室228内の現像剤残量検出)のためのテーブルである。この閾値はカートリッジA2とカートリッジB2で異なる。
S1311:Y2[%]を表示手段256に表示する。
S1312:現像剤残量Y2[%]が200gに対応する値に達したか(現像剤の量が所定の閾値以下となったか)どうかを確認する。”NO”と判断した場合にはS1308に進み、”YES”と判断した場合にはS1313に進む。
S1313:検出回路253を通じて検出電圧V25を測定する。
S1314:AD変換部254を用いてV25を演算・デジタル変換し、V25Bを生成する。ここで、AD変換部254におけるV25に対する演算方法はカートリッジA2、B2で異なる。
S1315:メモリに予め格納してある現像剤残量テーブルTB2(第1テーブル)とV25Bの値を照らし合わせて、現像剤残量Y2[%]に変換する。ここで、現像剤残量テーブルTB2とは、V25Bに閾値を持たせて現像剤残量Y2[%]が1%刻みで変換されるように、Y2[%]とV25Bを関連付けたカートリッジB2(トナー室227内の現像剤残量検出)のためのテーブルである。なお、この閾値はカートリッジA2とカートリッジB2で同じとしてもよく、現像剤残量テーブルTB2として、現像剤残量テーブルTA1を用いてもよい。
S1316:Y2[%]を表示手段256に表示する。
S1317:現像剤残量Y2[%]が0%に達したかどうかを確認する。”NO”と判断した場合にはS1313に進み、”YES”と判断した場合にはS1318に進む。
S1318:現像剤量検出の終了。
以上のように、本実施例では、現像剤量検出動作における演算方法と閾値の両方をカートリッジの種類によって変更したが、本発明はこれに限ったものではなく、演算方法と閾値のいずれか、またはその組み合わせを変更した他の構成でもよい。
図18は、本実施例のカートリッジB2(図13)における、現像剤残量と現像剤量検出部の静電容量の関係を表すグラフである。ただし、グラフ中の静電容量の絶対値は、測定環境などにより誤差が生じる。しかしながら、測定環境などを固定し、相対値を残量検出に利用すればよい。図18において、―□―は、現像剤残量と、アンテナ部材226(第4電極)(とアンテナ部材225のトナー室228側部分(第3電極)との間)の静電容量と、の関係である。また、図18にいて、―○―は、現像剤残量と、アンテナ部材224(第2電極)(とアンテナ部材225のトナー室227側部分(第1電極)との間)の静電容量の関係である。現像剤残量が200〜400gではアンテナ部材226の静電容量変化が確認でき、0〜200gではアンテナ部材224の静電容量変化が確認できる。したがって、200g時点で用いる静電容量変化を変更すれば、0〜400gにわたり現像剤量を検出することが可能である。
(実施例5)
本発明に係る実施例5について説明する。
実施例5に係る現像剤量検出手段について図19を用いて説明する。図19は、本実施例に係る現像装置の概略図である。図19の現像剤容器内の現像剤量を検出するための回路図は、図4と同様であるので省略する。現像剤容器に収容される現像剤の量と検出された合成静電容量との関係は、図7と同様であるので省略する。ここで、合成静電容量とは、アンテナ部材371(第1電極)とアンテナ部材372(第2電極)間(電極間)の静電容量と現像ローラ302とアンテナ部材371間の静電容量とを合成した静電容量である。実施例5では、現像剤容器311A内に収容される現像剤の量を検出する手段として、静電容量の変化を利用した現像剤量検出手段が用いられている。なお、アンテナ部材371とアンテナ部材372は、現像剤量を検出するために用いられる検出部材を構成する。
図19に示すように、アンテナ部材371は、現像剤容器311A内の底面311Bに設けられており、アンテナ部材372は、アンテナ部材371と間隔Dを空けて底面311Bに設けられている。また、アンテナ部材371とアンテナ部材372は、現像剤容器311A内の底面311Bに沿って互いが対向するように配置されている。なお、実施例5ではアンテナ部材371とアンテナ部材372が導電シートとなっているが、アンテナ部材371とアンテナ部材372は導電性を有する材料であればその構成は限定されない。ここで、底面311Bとは、現像剤容器311Aの収容室311Sを形成する壁面において、鉛直方向に互いに対向する領域のうち、下方側の壁面領域(収容室311Sの天面311Cと対向する領域)であり、トナーが一時的にでも載ることが可能な部分である。
ここで、アンテナ部材371(アンテナ部材372)の面積Sと、アンテナ部材371とアンテナ部材372間の距離d3と、比誘電率Kεとを用いて、アンテナ部材371とアンテナ部材372間の静電容量C3は次のように表される。
C3=Kε×S/d3 (2)
式(2)における比誘電率Kεは、アンテナ部材371とアンテナ部材372間の現像剤量によって変化する。アンテナ部材371とアンテナ部材372間の現像剤量が多い場合は、比誘電率Kεは高くなり、静電容量C3も高くなる。また、アンテナ部材371とアンテナ部材372間の現像剤量が少ない場合は、比誘電率Kεは低くなり、静電容量C3も低くなる。この関係を利用して、アンテナ部材371とアンテナ部材372間の静電容量C3と現像ローラ302とアンテナ部材371との間の静電容量との合成静電容量の変化に基づいて、現像剤容器311A内の現像剤量を検出することができる。
次に、アンテナ部材371とアンテナ部材372との間に現像剤が位置する時間を増やすための構成について図19を用いて説明する。本実施例において、現像剤容器311Aは、収容室311Sとアンテナ部材371とアンテナ部材372と撹拌部材160と接触部313とを有する。現像ローラ302は、上述したように、現像剤を担持して感光ドラム120に現像剤を供給する。収容室311Sには、静電潜像を現像するための現像剤が収容されている。また、撹拌部材160は、撹拌軸160aを中心として回転することで収容室311Sに収容された現像剤を撹拌するとともに現像ローラ302に現像剤を供給している。
ここで、収容室311Sにおける現像剤容器311Aの天面311Cの一部は接触部313となっており、回転する撹拌部材160の撹拌部160bに接触部313が接触可能となっている。撹拌部材160が回転すると撹拌部160bが接触部313に接触し、接触部313は、撹拌部160b上の現像剤が撹拌部160bから自重で落ちる場合よりも早く底面311Bに落下するように、撹拌部160b上から現像剤を押し出す。言い換えれば、接触部313は、撹拌部材160上における現像剤を積載可能な空間を徐々に狭めていくように撹拌部材160と接触する。図26に示すように、撹拌部材160上におけ
る現像剤を積載可能な空間は、撹拌部材160の回転に伴って徐々に狭まっていく(図26(a)→図26(b)→図26(c))。撹拌部材160に積載されたトナーは、接触部313がない場合よりも早く減っていく。また、接触部313は、撹拌部材160の撹拌軸160aよりも上方で、撹拌部材160に載る現像剤に接触する。
上述したように、底面311Bにはアンテナ部材371とアンテナ部材372とが設けられている。実施例5では、底面311Bは凹部となっており、アンテナ部材371とアンテナ部材372との間に設けられる間隔Dが凹部における最も下方の部分またはその近傍に位置している。これにより、撹拌部160bから落下した現像剤がアンテナ部材371とアンテナ部材372との間隔Dに集まることになる。なお、本実施例では、現像剤容器311Aの天面311Cの一部が接触部313となっているが、接触部313は天面311Cとは別の部材として設けてもよい。ただし、天面に限定されず、底部に向けて突出する凸部形状でもよい。接触部は底部の間隙に現像剤を効率的に落とすためのものであり、接触部の長さと間隔Dとの関係は、2×間隔D≦接触部≦4×間隔Dが好ましい、さらに好ましくは、2×間隔D≦接触部≦3×間隔Dになる。
次に、撹拌部材160と底面311Bと接触部313との位置関係について説明する。図19において、長さAは、撹拌部材160の回転軸線から撹拌部160bの先端160bAまでの長さであり、距離Bは、撹拌部材160の回転軸線から収容室311Sの底面311Bまでの鉛直方向における距離である。また、距離Cは、撹拌部材160の回転軸線から接触部313までの最短距離である。本実施例では、底面311Bに積載された現像剤が撹拌部160bによって現像ローラ302に搬送されるように、長さAは距離B以上となっている。また、回転する撹拌部材160の撹拌部160bが接触部313に突き当たるように、長さAは距離Cよりも大きくなっている。接触部313と現像剤を介して撹拌部材160が接触して効率よく現像剤を底部に落とすために、距離Aと距離Cは、1/3距離A≦距離C≦2/3距離Aの関係に配置することが好ましい。
本実施例では、撹拌部材160における撹拌部160bと接触部313とが接触を開始する位置は、鉛直方向において、アンテナ部材371とアンテナ部材372よりも上方にある。また、図19に示すように、アンテナ部材371の鉛直方向直上に位置する。また、撹拌部160bと接触部313との接触が終わる位置も、鉛直方向において、アンテナ部材371とアンテナ部材372よりも上方にある。また、図19に示すように、アンテナ部材372の鉛直方向直上に位置する。このように、撹拌部材160と底面311Bと接触部313との位置関係をこのような関係にすることで、自重によって落下するよりも早いタイミングで撹拌部160bに載った現像剤を底面311Bに落下させることができる。
次に、撹拌部材160が回転移動することと検出された現像剤量との関係について説明する。本実施例に係る現像装置の概略図は、実施例1と同様であるため図6を用いる。また、図20は、比較例に係る現像装置の概略図である。本実施例に係る現像装置140では、上述したように、長さAは、距離B以上であり、距離Cよりも大きくなっている。一方、比較例に係る現像装置3111では、長さAは、距離B以上であり、距離Cよりも小さくなっている。図21は、収容室に収容される現像剤量が40gである場合における合成静電容量の変化を示した図である。図21において、本実施例の合成静電容量の変化を実線で示し、比較例の合成静電容量の変化を点線で示す。図21におけるt31〜t35は、それぞれ合成静電容量に変化が生じたタイミングとなっている。
図6、19、20、21を用いて、撹拌部材160の回転によって生じる合成静電容量の変化について説明する。ここで、収容室311Sの内部にある40gの現像剤は、撹拌部材160の回転によって移動する現像剤と、移動しない現像剤とに分けられる。ここで
は合成静電容量の変化について説明するため、収容室311S内を移動する現像剤にのみ着目することとする。
まず、図6における位置T11を撹拌部160bが通過するタイミングでは、現像剤の多くは、アンテナ部材371とアンテナ部材372との間の間隔Dに集められる。また、図20における位置S31を撹拌部3142が通過するタイミングでは、現像剤の多くはアンテナ部材371とアンテナ部材372との間の間隔Dに集められる。合成静電容量の値は、このタイミングで最大となる。ここで、図6における位置T11と図20における位置S31は、図21における時間t31に対応する。図21に示すように、時間t31では、実施例と比較例とにおける合成静電容量に差はない。
図6における位置T12を撹拌部160bが通過するタイミングでは、現像剤の多くは、アンテナ部材371とアンテナ部材372との間の間隔Dから遠ざかる。このため、合成静電容量は急激に低下することになる。また、図20においても図6と同様に、図20における位置S32を撹拌部3142が通過するタイミングでは、現像剤の多くは間隔Dから遠ざかるため、合成静電容量が急激に低下する。ここで、図6における位置T12と図20における位置S32は、図21における時間t32に対応する。図21に示すように、時間t32においても、実施例と比較例とにおける合成静電容量に差はない。
図6における位置T13を撹拌部160bが通過するタイミングでは、現像剤容器311A内の現像剤の多くが撹拌部160bによって持ち上げられる。このとき、アンテナ部材371とアンテナ部材372との間の間隔Dから現像剤が遠ざかるため、合成静電容量は最小となる。図20においても、位置S33を撹拌部3142が通過するタイミングでは、現像剤の多くが撹拌部3142に持ち上げられることになるため、間隔Dから現像剤が遠ざかり、合成静電容量は最小となる。ここで、図6における位置T13と図20における位置S33は、図21における時間t33に対応する。図21に示すように、時間t33においても、実施例と比較例とにおける合成静電容量に差はない。
図6における位置T14を撹拌部160bが通過するタイミングでは、撹拌部160bに載る現像剤の一部が自重によって底面311Bに落下する。落下した現像剤がアンテナ部材371とアンテナ部材372との間の間隔Dに集まるため合成静電容量が少し上がることとなる。図20においても図6と同様に、図20における位置S34を撹拌部3142が通過するタイミングでは、撹拌部3142に載る現像剤の一部が自重によって底面311Bに落下することで合成静電容量が少し上がる。ここで、図6における位置T14と図20における位置S34は、図21における時間t34に対応する。図21に示すように、時間t34においても、実施例と比較例とにおける合成静電容量に差はない。
ここで、実施例に係る現像装置140では、図6に示すように、撹拌部160bが位置T14を通過した後で撹拌部160bが接触部313に接触する。上述したように、接触部313は、撹拌部材160上の現像剤が撹拌部材160上から自重で落ちる場合よりも早く落下するように撹拌部材160上から現像剤を押し出す。このため、図21に示すように、時間t34(位置T14に対応する)を過ぎたあたりから、実施例における合成静電容量が比較例における合成静電容量よりも大きくなっている。
一方、比較例に係る現像装置3111では、図20に示すように、撹拌部3142が位置S34を通過した後で撹拌部3142が接触部には突き当たらない。このため、比較例では、現像剤が底面311Bに落下するタイミングが実施例よりも遅くなり、図21に示すように、時間t34(位置S34に対応する)を過ぎたあたりから、比較例における合成静電容量が実施例における合成静電容よりも小さくなる。
図6における位置T15を撹拌部160bが通過するタイミングでは、撹拌部160bに載っていた現像剤はすべて底面311Bに落下し、アンテナ部材371とアンテナ部材372との間の間隔Dに現像剤が集まるため、合成静電容量が少し上がる。図20における位置S35を撹拌部3142が通過するタイミングでは、撹拌部3142に載っていた現像剤がすべて底面311Bに落下し、間隔Dに現像剤が集まるため、合成静電容量が少し上がる。ここで、図6における位置T15と図20における位置S35は、図21における時間t35に対応する。図21に示すように、時間t35においても、実施例と比較例とにおける合成静電容量に差はない。
次に、本実施例において、アンテナ部材371とアンテナ部材372との間の間隔Dに現像剤が位置する時間を増やすことで現像剤量の検出精度が高くなることについて説明する。図22は、合成静電容量の平均値と現像剤量との関係を表した図である。図22において、本実施例の合成静電容量を実線で表し、比較例の合成静電容量を破線で表す。図22に示すように、実施例における合成静電容量の平均値の変化は、比較例における合成静電容量の平均値の変化よりも大きくなっている。特に、収容室311S(図19)内の現像剤の量が40g前後である場合において、合成静電容量の変化が大きくなっている。上述したように、現像剤の量に対する合成静電容量の変化量が大きいほど現像剤の量を精度よく検出できるため、現像剤の量が40g前後である場合に現像剤量の検出精度が上がっていることが分かる。
以上のように、実施例5では、接触部は、撹拌部材上の現像剤が撹拌部材上から自重で落ちる場合よりも早く落下するように、撹拌部材上の現像剤を押し出している。これにより、撹拌部材上の現像剤が自重で落下するよりも早く収容室の底面に落下する。また、現像剤の量を検出するための検出部が収容室の底面に設けられており、現像剤が底面に積載される時間を長くすることで現像剤の量が少なくなっても精度よく現像剤量を検出することができる。
また、実施例5では、接触部は、撹拌部材上における現像剤を積載可能な空間を徐々に狭めていくように撹拌部材を接触する。これにより、上述したように、現像剤が底面に積載される時間を長くし、現像剤の量が少なくなっても精度よく現像剤量を検出することができる。
また、実施例5では、接触部は、撹拌部材の回転軸よりも上方で、撹拌部材に載る現像剤に接触する。これにより、撹拌部材の回転軸よりも上方で撹拌部材上の現像剤が落下し、収容室内の現像剤が十分に撹拌される。
また、実施例5では、撹拌部材の回転軸線から撹拌部材の先端までの長さをAとし、回転軸線から収容室の底面までの鉛直下方向における距離をBとし、回転軸線から接触部までの最短距離をCとすると、A≧BかつA>Cとなっている。これにより、底面に積載された現像剤を十分に撹拌できるとともに、現像剤の量が少なくなった場合でも精度よく現像剤量を検出することができる。
(実施例6)
次に、本発明の第6の実施例について図23と図24を用いて説明する。図23は、実施例6に係る現像装置の概略図である。また、図24は、実施例6に係る現像装置における現像剤量検出装置の回路図である。ここで、実施例6では、実施例5と同様の機能を有する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。実施例6に係る現像剤容器3211Aは、アンテナ部材373(第3電極)とアンテナ部材374(第4電極)とアンテナ部材375(第5電極)とアンテナ部材376(第6電極)と第1収容室3212Sと第2収容室3213Sを有する。また、現像剤容器3211Aは、接触部3214と第1撹拌部材3410と第2撹拌部材3420とを有する。ここで、実施例6に係る現像
剤容器3211Aは、実施例5に係る現像剤容器311Aと同様に、画像形成装置に取り付けられる。また、実施例6に係る現像剤容器3211Aは、実施例5に係る現像剤容器311Aと同様に、現像装置とプロセスカートリッジとに備えられる。ここで、アンテナ部材373〜376は検出部材を構成する。
現像剤容器3211A内部の収容室は、第1収容室3212Sと第2収容室3213Sとを有する。また、第1撹拌部材3410は、回転軸3411に撹拌部3412が取り付けられることで構成されており、回転軸3411を中心として回転する。第2撹拌部材3420は、回転軸3421に撹拌部3422が取り付けられることで構成されている。また、アンテナ部材373とアンテナ部材374は、現像剤容器3211A内に収容される現像剤の量を検出するために用いられる。アンテナ部材373は、第1収容室3212Sにおける現像剤容器3211Aの底面3212Bに設けられており、アンテナ部材374は、アンテナ部材373と間隔を空けて底面3212Bに設けられている。
本実施例に係る現像剤容器3211A内における底面は、鉛直方向下方に凹む2つの凹部を有するような構成となっている。現像剤容器3211A内の空間は、底面において2つの凹部の間で鉛直方向上方に突き出た凸部によって、現像ローラ302に近い側の空間(第1収容室3212S)と、現像ローラ302から遠い側の空間(第2収容室3213S)とに分けられている。
第1撹拌部材3410は、現像剤容器3211A内の第1収容室3212Sに配置されており、第1収容室3212S内のトナーが現像ローラ302に供給されるように、第1収容室3212S内のトナーを撹拌する。また、第2撹拌部材3420は、現像剤容器3211A内の第2収容室3213S内に配置されており、第2収容室3213S内のトナーが上記凸部を越えて第1収容室3212Sに移動するように第2収容室3213S内のトナーを撹拌する。
また、アンテナ部材375とアンテナ部材376は、現像剤容器3211A内に収容される現像剤の量を検出するために用いられる。アンテナ部材375は、第2収容室3213Sにおける現像剤容器3211Aの底面3213Bに設けられており、アンテナ部材376は、アンテナ部材375と間隔を空けて底面3213Bに設けられている。なお、実施例6では、現像装置3211が未使用である場合において、現像装置3211に収容されている現像剤の量は400gとなっている。また、実施例6では、アンテナ部材373とアンテナ部材374とが対向するように底面3212Bに設けられており、アンテナ部材375とアンテナ部材376と対向するように底面3213Bに設けられている。
次に、アンテナ部材373とアンテナ部材374との間の静電容量の変化と、アンテナ部材375とアンテナ部材376との間の静電容量の変化とから、現像剤容器3211A内に収容される現像剤の量を求める方法について図24を用いて説明する。実施例6では、リファレンスコンデンサー354と現像ローラ302とアンテナ部材374とアンテナ部材375とに現像バイアス印加手段344からACバイアスが印加されている。これにより、リファレンスコンデンサー354には電圧V31が発生し、アンテナ部材373とアンテナ部材376とには電圧V32が発生する。検出回路355は、電圧V31と電圧V32との電圧差から電圧V33を生成し、電圧V33をAD変換部356に出力する。AD変換部356は、アナログ電圧V33をデジタル変換した結果を制御手段357に出力し、制御手段357は、この結果から現像剤量レベルを決定する。あらかじめ用意された出力値と現像剤量との関係から、回路における合成静電容量に対応する出力値の平均値に基づいて現像剤量を決定する。
次に、実施例6に係る現像装置において現像剤量の検出精度が向上する理由について説
明する。実施例6では、現像剤容器3211A内における現像剤容器3211Aの天面3213Cの一部が接触部3214となっている。接触部3214は、実施例5と同様に、撹拌部材3420上の現像剤が撹拌部材3420から自重で落ちる場合よりも早く落下するように、撹拌部材3420上から現像剤を押し出している。
ここで、図23において、長さA12は、撹拌部材3420の回転軸線から撹拌部3422の先端3422Aまでの長さであり、距離B12は、撹拌部材3420の回転軸線から収容室3213Sの底面3213Bまでの鉛直方向における距離である。また、距離C12は、撹拌部材3420の回転軸線から接触部3214までの最短距離である。実施例6においても、実施例5と同様に、長さA12は距離B12以上であり、長さA12は距離C12よりも大きくなっている。
また、長さA11は、撹拌部材3410の回転軸線から撹拌部3412の先端3412Aまでの長さであり、距離B11は、撹拌部材3410の回転軸線から収容室3212Sの底面3212Bまでの鉛直方向における距離である。また、距離C11は、撹拌部材3410の回転軸線から天面3213Cまでの最短距離である。撹拌部材3410においては、長さA11は、距離B11以上であり、距離C11よりも小さくなっている。
実施例6では、アンテナ部材373とアンテナ部材374との間隔が、アンテナ部材375とアンテナ部材376との間隔よりも小さくなっている。このため、アンテナ部材373とアンテナ部材374間の静電容量の変化は、アンテナ部材375とアンテナ部材376間の静電容量の変化に比べて大きくなる。実施例6では、アンテナ部材375とアンテナ部材376との間隔が大きいことによる現像剤量の検出精度の低下を抑制するため、回転する第2撹拌部材3420が天面3213Cの一部である接触部3214に突き当たる構成となっている。なお、実施例6では、現像剤容器3211A内の現像剤量が100〜200g程度である場合における現像剤検出精度が低下することを抑制するために、このような構成としている。
図25は、実施例6に係る現像剤容器3211A内の現像剤量と合成静電容量との関係を示した図である。ここで、合成静電容量とは、現像ローラ302とアンテナ部材373間の静電容量と、アンテナ部材373とアンテナ部材374間の静電容量と、アンテナ部材375とアンテナ部材376間の静電容量とを合成した静電容量である。図25に示すように、実施例6でも、現像剤容器3211A内の現像剤の量が少ない場合において、合成静電容量の平均出力の変化量を大きくなっており、現像剤量の検出精度が向上している。
以上のように、実施例6では、実施例5と同様の効果を生じさせることができる。また、実施例6では、上述したように、現像剤容器内の現像剤量が100〜200g程度である場合における現像剤検出精度を向上させることができる。
なお、各実施例では静電容量の変化に基づいて現像剤容器内の現像剤量を検出したが、現像剤量の検出方法はこれに限られることはない。例えば、収容室内の現像剤量は、現像剤容器内に検知光を照射することで取得してもよい。その場合、第1電極が、収容室内に検知光を導く第1導光部材に代わり、第2電極が、第1導光部材によって収容室内に導かれた検知光を収容室外の受光部に導く第2導光部材に代わる。そして、受光部に検知光が到達している時間を計測することによって、収容室に収容される現像剤の量を取得する。
また、現像剤容器内の現像剤量は、撹拌部材が1周する間における静電容量プロフィールのDutyを測定することで求めてもよい。この場合、撹拌部材が1周する間の静電容量が+信号側となる時間が長い場合に、現像剤容器内のトナー量が多いと判断される。現像剤容器内のトナー量に応じて合成静電容量が閾値を超える時間が異なるため、合成静電
容量が閾値を超える時間を測定することでトナー量を求めることができる。
(実施例7)
<初期の静電容量検知方法>
これまでの構成では、現像剤の撹拌動作により、間隙X1(図1)の領域の現像剤が現像容器内で撹拌により空気と良く混ざった状態と現像剤の自重により空気が抜ける状態が交互に繰り返される。そして、間隙X1が撹拌部160bの下方にあることで、現像剤の自重により、空気を含んだり含まなかったりする状況はより高精度に判断できる。しかしながら本構成は物流時の振動等によって、現像剤中の空気が極端に抜けた状態(タッピング)の影響を受けやすい。そこで本実施例では、前述したように撹拌軸の下方に位置する電極部を設ける残量検知構成で、物流時の振動等によるタッピングの影響も低減可能な残量検知制御方法に関し説明する。
具体的にタッピングが起こる状況としては、ユーザーが現像剤容器、あるいは現像装置、あるいはプロセスカートリッジ、あるいは画像形成装置を設置する前の輸送時に物流振動や長期放置が重なることで、現像剤中の空気が極端に抜けた状態になって起こる。
図27(b)のようにこの状態でユーザーが画像形成を行った場合、初期の残量検知においてはタッピングを受けた状態で開始されることになり、撹拌部材の下方の電極部を持つ本構成では静電容量値が極端に大きく見えてしまう。
こうなると、耐久初期に検知領域で得られた最も高い静電容量値(タッピングの影響を受けた静電容量値)と、所定の耐久タイミングで検知した静電容量との差分を検知してしまう。これにより、その検知値と残量%の閾値から現像剤量を算出する際に、異常に大きい静電容量値が検知されることになってしまう。
そして、耐久後半の残量検知の際に想定以上の差分が生じることから、現像剤の残量を通常よりも減っている、すなわち早く残量が減っていると報知してしまう。
そこで、図27(a)のように本実施例では、タッピングしている初期の状態(画像形成装置が新品の状態)で得られた最も高い静電容量値から現像剤量を算出するのでは無く、一度撹拌を動作させて、間隙X1の領域の現像剤を現像容器内で循環させる。そうすると、静電容量は異常に大きい値から、撹拌により空気と良く混ざり静電容量は徐々に小さい値となり、T撹拌が停止した段階で現像剤の自重により空気が抜けて、静電容量として大きい値を示すようになる。
この時の静電容量値は、タッピングしている時の静電容量値とは異なり、本体設置後に通常ユーザーが使用する状態(画像形成装置が使用され始めた直後の状態)の静電容量の正常な初期値の最も高い値である。この値を本実施例ではトナー残量を算出するための代表値として検知することにした。すなわち、上記のように物流時の振動の影響はT撹拌動作を行わないと解消されない。そのため、初期の静電容量の変化をモニターし、静電容量値が一度減少した後に増加した値を代表値として、所定のタイミングの静電容量値と比較してトナー残量を算出することで、タッピングが解消しているトナーでトナー残量を検知することができる。
なお、上記のようにタッピングが解消された状態は、一度本体設置後した後で物流の影響がないため、耐久途中であっても検知領域のトナーが最も多い場合、通常の使用時で得られる正常な静電容量値を検知できる。
そこで、本実施例の具体的な制御方法としては、初期から間隙X1において静電容量の検知を開始して、通紙が進むと同時に静電容量値が下がっていくことをモニターする。その後、静電容量が大きくなった際に静電容量値の代表値を決定させて、所定の耐久タイミングで検知した静電容量との差分を検知して、その検知値と残量%の閾値から現像剤量を
算出することで、より正確な残量検知を行えるものである。
実施例7と従来構成である比較例2とを表1で比較して述べる。比較例2は従来の撹拌される容器内に電極部を設けた構成である。この構成では現像剤の状態が安定しない(静電容量の検知領域のトナーが撹拌によって影響を受ける)ため、現像剤量を精度良く検出することは難しい。しかしながら本構成では撹拌領域の底部に複数の電極により間隙X1を設けることでトナー量が少ないときの静電容量の変化を大きくでき、トナー量が少ないときの現像剤量検出の高精度化が可能性である点が優位である。
Figure 0006700767
また、タッピングの影響についても、比較例2は撹拌による現像剤と空気の混ざり方が検知しにくいため、現像剤量を精度良く検出することは難しい。これに対し本実施例は静電容量変化が顕著となる撹拌下方に電極を設け、現像剤の自重により、空気を含んだり含まなかったりする状況をより短時間で且つ高精度に判断できる。またそれを耐久初期の静電容量値が下がった後に静電容量が大きくなった点を静電容量値の代表値として検出するため、耐久タイミングに関わらず、残量検知の高精度化が可能である。
なお、図27(a)(b)における縦軸は静電容量を表しているが、ここで示している静電容量は、電極間の静電容量に加えて、測定系における現像装置以外の容量も合成されているため、測定系に依存する値である。そのため、本明細書で示す値は、本願発明者らが実験等で用いた測定系に限った数値となるが、本発明の効果の検証においては、相対的な静電容量の変化を比較することができれば十分であり、本発明の効果を示す一例として用いている。また、本明細書で示す値は、本願発明者らが実験等で用いた測定系に限った数値となるが、本発明の効果の検証においては、相対的な静電容量の変化を比較することができれば十分であり、本発明の効果を示す一例として用いている。
本発明によれば、高精度に現像剤量を検出可能な現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置を提供することができる。
(実施例8)
本実施例8は、実施例7に対して初期に検出される静電容量の代表値の算出方法が異なっている。ここでは実施例7と異なる点について説明し、実施例7と共通する項目については説明を省略する。
図28(a)は、本実施例における現像剤量と静電容量の関係を示した図である。初期の間隙X1(図1)の検知領域の現像剤を検知する際に、静電容量値が下がった後に静電容量が大きくなった静電容量値を検出するところまでは実施例7と共通である。その後、本実施例では、その後静電容量値が下がった後に静電容量が大きくなる測定を複数回行い、その測定毎に静電容量が大きくなった時の値を複数得る。そして得られた複数の静電容量から平均値を基準値としてトナー残量%を算出する。この実施例の良いところは、実施例7に加えて、耐久初期に検知領域の現像剤の流動性の変動があった場合でも、静電容量値が下がった後に静電容量が大きくなる複数回の測定結果をトナー残量%の算出に反映させることができる。そのため、精度良く初期の静電容量値の代表値を算出することができる。
(実施例9)
本実施例では、実施例7に対して静電容量値の最大値の検出方法が異なっている。ここ
では実施例7と異なる点について説明し、実施例7と共通する項目については説明を省略する。
図28(b)は、本実施例における現像剤量と静電容量の関係を示した図である。初期の間隙X1(図1)の検知領域の現像剤を検知する際に、静電容量値が下がった後に静電容量が大きくなった静電容量値を検出するところまでは実施例7と共通である。その際、本実施例では、図28(b)のように画像形成行うための現像ローラや撹拌部材を所定時間駆動した後、静電容量値が下がった後に静電容量が大きくなった静電容量値を代表値として、トナー残量%を算出する。この実施例の良いところは、実施例7に加えて、電極近傍の現像ローラの駆動や撹拌駆動に合わせて静電容量の検知ができるので、実際に現像剤を撹拌した後に静電容量を測定できる。すなわち現像ローラの駆動や撹拌駆動が所定量行っている途中で、電気ノイズによる誤検知等により静電容量小→大になったとしても実際に現像剤を撹拌してから、静電容量の検知を行って代表値を算出できる。
なお、上記実施例において、実施例1に係るトナー室147において、実施例5に係る接触部313を設けることができる。また、上記実施例において、実施例1に係るトナー室147において、実施例7〜9に係るトナー量の取得方法を採用することができる。また、その他の実施例についても、各実施例の構成と他の実施例の構成とを組み合わせることができる。
143…アンテナ部材、144…アンテナ部材、145…トナー供給開口、147…現像剤収容室、160…撹拌部材、160a…撹拌軸、160b…撹拌部、X1…間隙

Claims (30)

  1. 開口及び現像剤を収容する収容室を形成する枠体と、
    シート状の第1撹拌部と前記第1撹拌部が取り付けられた第1回転軸とを有する第1撹拌部材と、
    シート状の第2撹拌部と前記第2撹拌部が取り付けられた第2回転軸とを有する第2撹拌部材と、
    前記収容室は、前記開口側から奥側に向かって、第1収容領域と第2収容領域とに分けられており、
    現像剤の量に応じた値を検出するために用いられ、かつ前記第1収容領域に間隔を空けて配置された第1電極及び第2電極と、を備え、
    前記収容室における前記第1電極と前記第2電極との間の第1領域が、前記第1撹拌部材の第1回転軸の下方に位置し、
    前記シート状の第1撹拌部は、前記第1撹拌部材が回転することにより前記第1領域と接しており、
    前記第2収容領域に、前記第2撹拌部材が回転可能に設けられ、
    現像剤の量に応じた値を検出するために用いられ、かつ前記第2収容領域に間隔を空けて配置された第3電極及び第4電極をさらに備えることを特徴とする現像剤容器。
  2. 前記第1電極及び第2電極は、前記第1撹拌部材の第1回転軸よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の現像剤容器。
  3. 前記第1領域は、前記第1収容領域において最も低い位置を含む領域であることを特徴とする請求項1または2に記載の現像剤容器。
  4. 前記第1電極、前記第2電極及び前記第1領域は、前記第1回転軸の中心よりも下方における前記第1撹拌部材の回転方向に、前記第2電極、前記第1領域、第1電極の順に、並んで配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  5. 前記第1電極及び第2電極は、前記収容室の壁面に沿って設置されたシート状の導電部
    材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  6. 前記第2電極及び第3電極は、前記第1収容領域と前記第2収容領域とをまたいで配置される単一の電極部材であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  7. 前記第1電極は、前記第1撹拌部材の前記第1回転軸よりも下方に位置し、
    前記第4電極は、前記第2撹拌部材の前記第2回転軸よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  8. 前記第2撹拌部材は、回転することにより、前記第2収容領域における前記第3電極と前記第4電極との間の第2領域と接することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  9. 前記第1収容領域と前記第2収容領域は、前記収容室を形成する壁面において鉛直方向の上方に突き出た凸部により、分けられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  10. 前記開口の下端は、前記第1回転軸の上方に位置することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  11. 現像剤の量に応じた値を検出するための検出部材と、
    回転する前記第1撹拌部材及び前記第2撹拌部材と接触可能な接触部であって、前記第1撹拌部材及び前記第2撹拌部材上の現像剤が前記第1撹拌部材及び前記第2撹拌部材上から自重で落ちる場合よりも早く落下するように、前記第1撹拌部材及び前記第2撹拌部材上から現像剤を押し出すように接触可能な接触部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の現像剤容器。
  12. 現像剤により記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
    装置本体と、
    開口及び現像剤を収容する収容室を形成する枠体と、シート状の撹拌部と前記撹拌部が取り付けられた回転軸とを有する撹拌部材と、現像剤の量に応じた値を検出するために用いられ、かつ間隔を空けて配置された第1電極及び第2電極と、を有する現像剤容器と、を備え、
    前記収容室における前記第1電極と前記第2電極との間の領域が、前記撹拌部材の回転軸の下方に位置し、
    前記シート状の撹拌部は、前記撹拌部材が回転することにより前記領域と接しており、
    新品の画像形成装置が使用され始めた直後における前記第1電極と前記第2電極との間の静電容量の値である初期値と、所定のタイミングにおける前記静電容量の値との差が取得され、
    前記差に基づいて、前記収容室内の現像剤の残量レベルに関する報知を行う報知手段を更に備え、
    前記初期値は、前記収容室内の現像剤が前記撹拌部材によって撹拌された後に取得される前記静電容量の値であることを特徴とする画像形成装置
  13. 前記初期値は、前記静電容量が一度減少した後に再び増加した場合における前記静電容量の最大値であることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置
  14. 開口及び現像剤を収容する収容室を形成する枠体と、
    シート状の撹拌部と前記撹拌部が取り付けられた回転軸とを有する撹拌部材と、
    現像剤の量に応じた値を検出するために用いられ、かつ間隔を空けて配置された第1電極及び第2電極と、を備え、
    前記収容室の壁面に沿って配置された前記第1電極と前記第2電極との間の領域が、前記撹拌部材の回転軸の下方に位置し、且つ前記回転軸と垂直な面において、前記第1電極は第1の水平方向に関し前記間隔の部分から離れると上方に位置するよう傾斜しており、前記第2電極は前記第1の水平方向とは逆の第2の水平方向に関し前記間隔の部分から離れると上方に位置するよう傾斜していることを特徴とする現像剤容器。
  15. 前記第1電極及び第2電極は、前記撹拌部材の回転軸よりも下方に位置していることを特徴とする請求項14に記載の現像剤容器。
  16. 前記領域は、前記収容室において最も低い位置を含む領域であることを特徴とする請求項14または15に記載の現像剤容器。
  17. 前記第1電極、前記第2電極及び前記領域は、回転軸の中心よりも下方における前記撹拌部材の回転方向に、前記第2電極、前記領域、第1電極の順に、並んで配置されていることを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  18. 前記第1電極及び第2電極は、前記収容室の壁面に沿って設置されたシート状の導電部材であることを特徴とする請求項14〜17のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  19. 前記収容室は、前記開口側から奥側に向かって、第1収容領域と第2収容領域とに分けられており、
    前記第1収容領域に、第1撹拌部材が回転可能に設けられ、
    前記第2収容領域に、第2撹拌部材が回転可能に設けられ、
    前記第1電極及び第2電極は、前記第1収容領域に配置され、
    現像剤の量に応じた値を検出するために用いられ、かつ前記第2収容領域に間隔を空けて配置された第3電極及び第4電極をさらに備えることを特徴とする請求項14〜18のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  20. 前記第2電極及び第3電極は、前記第1収容領域と前記第2収容領域とをまたいで配置される単一の電極部材であることを特徴とする請求項19に記載の現像剤容器。
  21. 前記第1電極は、前記第1撹拌部材の回転軸よりも下方に位置し、
    前記第4電極は、前記第2撹拌部材の回転軸よりも下方に位置していることを特徴とする請求項19または20に記載の現像剤容器。
  22. 前記第1撹拌部材は、回転することにより、前記第1収容領域における前記第1電極と前記第2電極との間の第1領域と接し、
    前記第2撹拌部材は、回転することにより、前記第2収容領域における前記第3電極と前記第4電極との間の第2領域と接することを特徴とする請求項19〜21のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  23. 前記第1収容領域と前記第2収容領域は、前記収容室を形成する壁面において鉛直方向の上方に突き出た凸部により、分けられることを特徴とする請求項19〜22のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  24. 前記開口の下端は、前記回転軸の上方に位置することを特徴とする請求項19〜23のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  25. 現像剤の量に応じた値を検出するための検出部材と、
    回転する前記撹拌部材と接触可能な接触部であって、前記撹拌部材上の現像剤が前記撹拌部材上から自重で落ちる場合よりも早く落下するように、前記撹拌部材上から現像剤を押し出すように接触可能な接触部と、
    を有することを特徴とする請求項1〜24のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  26. 請求項1〜11、14〜25のいずれか1項に記載の現像剤容器と、
    前記現像剤容器に設けられた開口を介して現像剤が供給される現像剤担持体と、
    を備えることを特徴とする現像装置。
  27. 画像形成装置の装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
    請求項1〜11、14〜25のいずれか1項に記載の現像剤容器、請求項26に記載の現像装置のうちの少なくとも1つと、
    現像剤によって現像される静電像を担持する像担持体と、
    を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  28. 現像剤により記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
    装置本体に対して、請求項1〜11、14〜25のいずれか1項に記載の現像剤容器、請求項26に記載の現像装置、請求項27に記載のプロセスカートリッジ、のうちの少なくとも1つが着脱可能に構成されたことを特徴とする画像形成装置。
  29. 記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
    装置本体と、
    現像剤を収容する収容室を形成する枠体と、前記収容室内の現像剤の量に応じた値の検出に用いられる複数の電極と、を有し、装置本体に着脱可能に構成されたカートリッジと、
    前記カートリッジが前記装置本体に装着されたときに前記電極と前記装置本体とを電気的に接続する端子と、
    前記端子を介して前記複数の電極のうちの第1電極に電圧を印加する印加部と、
    前記印加部が前記第1電極に電圧を印加することで、前記第1電極と前記複数の電極のうちの第2電極との間の静電容量に対応する電圧値を、前記端子を介して検出する検出部と、を備え、
    前記装置本体は、前記電極の数が異なる複数種類の前記カートリッジが着脱可能に構成され、
    前記端子は、前記複数種類のカートリッジがそれぞれ有する前記電極の数の中で最大の数と同じ数が設けられており、
    前記第2電極は、複数あり、
    前記検出部は、前記第1電極と複数の前記第2電極との間の合成された静電容量に対応した電圧値を検出することを特徴とする画像形成装置。
  30. 前記検出部が検出した電圧値に基づいて、前記収容室内の現像剤の量を取得する取得部を備え、前記取得部は、前記検出部が検出する電圧値と前記収容室内の現像剤の量との対応関係を含むテーブルを用いて、前記収容室内の現像剤の量を取得することを特徴とする請求項29に記載の画像形成装置。
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