(実施の形態の概要)
実施の形態の説明に先立って、本実施の形態の概要について説明する。図1は、本実施の形態にかかる遠隔会議システム1の概要を示す図である。図1に示すように、遠隔会議システム1は、遠隔会議を実行するために用いられる遠隔会議サーバ2と、遠隔会議を行う複数の会議端末4(4−1〜4−n)とを有する。なお、nは、2以上の任意の整数である。遠隔会議システム1及び複数の会議端末4−1〜4−nは、ネットワークを介して接続されている。
遠隔会議サーバ2は、記憶部22(記憶手段)と、登録処理部24(登録処理手段)とを有する。記憶部22は、会議端末4−1〜4−nそれぞれに関する、遠隔会議のための会議端末情報を記憶する。登録処理部24は、会議端末4−1〜4−nそれぞれに対して、会議端末4−1〜4−nそれぞれに関する会議端末情報を送信して、会議端末4−1〜4−nそれぞれに会議端末情報を登録するための処理を行う。会議端末4−1〜4−nは、それぞれ、遠隔会議サーバ2から送信された会議端末4−1〜4−nに関する会議端末情報を登録し、登録された会議端末情報に応じて、他の会議端末4と遠隔会議を行う。
本実施の形態にかかる遠隔会議システム1によれば、ユーザの操作を簡略化することが可能となる。また、遠隔会議サーバ2、及び、遠隔会議サーバ2において実現される遠隔会議方法及びプログラムによっても、ユーザの操作を簡略化することが可能となる。
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図2は、実施の形態1にかかる遠隔会議システム50を示す図である。図2に示すように、遠隔会議システム50は、遠隔会議サーバ100と、会議端末200−1〜200−6と、ユーザ端末300と、管理者端末350とを有する。遠隔会議サーバ100と、会議端末200−1〜200−6と、ユーザ端末300と、管理者端末350とは、ネットワーク60を介して互いに接続されている。
ネットワーク60は、例えばLAN(Local Area Network)又はインターネット等の通信網(通信回線)であり、会議端末200−1〜200−6が互いに通信を行う際に使用され得る。ネットワーク60は、有線通信網であってもよいし、無線通信網であってもよい。また、ネットワーク60は、複数の異なるネットワークから構成されてもよい。例えば、ネットワーク60は、インターネット及びLANが接続されて構成されてもよい。また、ネットワーク60は、LAN及び電話回線が接続されて構成されてもよい。
遠隔会議サーバ100は、例えばコンピュータで構成される。遠隔会議サーバ100は、1つのコンピュータで構成されてもよいが、物理的に単一である必要はなく、複数の分散されたコンピュータで構成されてもよい。また、遠隔会議サーバ100は、例えばウェブサーバであって、後述するように、ユーザ端末300及び管理者端末350に対して操作画面を表示させて、その操作画面に対してなされた操作に応じて、会議端末200−1〜200−6に対して処理を行う。
会議端末200−1〜200−6は、遠隔会議を実行する際に使用される端末である。会議端末200−1〜200−6は、それぞれ、互いに離れた拠点に設置される。なお、会議端末200は、可搬であってもよく、各拠点における複数の会議室で利用可能であるし、複数の拠点でも利用可能である。また、以下、会議端末200−1を「端末T1」と称することがある。同様に、会議端末200−2を「端末T2」と称し、会議端末200−3を「端末T3」と称し、会議端末200−4を「端末T4」と称し、会議端末200−5を「端末T5」と称し、会議端末200−6を「端末T6」と称することがある。
また、会議端末200−1〜200−6は、同じ構成要素を有してもよい。以下、会議端末200−1〜200−6は、同じ構成要素を有していることを前提として説明する。また、以下、会議端末200−1〜200−6を区別しないで説明する場合、会議端末200と総称する。会議端末200の構成については後述する。
ユーザ端末300は、遠隔会議に参加するユーザによって操作される端末である。また、ユーザ端末300は、例えばパーソナルコンピュータ(Personal Computer:PC)等のコンピュータで構成される。ユーザ端末300の構成については後述する。管理者端末350は、遠隔会議サーバ100の管理者(以下、単に「管理者」と称する)によって操作される端末である。また、管理者端末350は、例えばパーソナルコンピュータ等のコンピュータで構成される。なお、管理者端末350の構成については、後述するユーザ端末300の構成と同じであってもよい。
図3は、実施の形態1にかかる遠隔会議サーバ100の構成を示す図である。図3に示すように、遠隔会議サーバ100は、データベース110(記憶手段)と、登録処理部120(登録処理手段)と、接続制御部140(接続制御手段)と、ユーザインタフェース(IF)処理部160(ユーザインタフェース処理手段)とを有する。なお、遠隔会議サーバ100が実現する各構成要素は、例えば、遠隔会議サーバ100が備える演算装置(図示せず)の制御によって、プログラムを実行させることによって実現できる。より具体的には、遠隔会議サーバ100に含まれる記録媒体(図示せず)に格納されたプログラムをメモリ(図示せず)にロードし、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置の制御によってプログラムを実行して実現する。また、各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。このことは、他の実施の形態においても同様である。
データベース110は、会議端末200−1〜200−6それぞれに関する、遠隔会議のための会議端末情報を記憶する。この会議端末情報は、後述するように、管理者が管理者端末350を操作することによって、データベース110に登録される。
図4は、実施の形態1にかかる会議端末情報を例示する図である。図4に例示するように、会議端末情報は、会議端末番号と、各会議端末200の製品名と、会議室名称と、装置製造番号と、各会議端末200のIPアドレスと、各会議端末200にアクセスするためのパスワードと、通信パラメータと、自動応答セットとを含む。なお、「会議端末情報」とは、図4に例示された情報を総称する用語である。つまり、会議端末情報とは、会議端末番号、製品名、会議室名称、装置製造番号、IPアドレス、パスワード、通信パラメータ及び自動応答セットの上位概念である。
会議端末番号は、会議端末200−1〜200−6を互いに区別するために、各会議端末200に付される。会議端末200−1〜200−6には、それぞれ、「T1」〜「T6」が付される。会議室名称は、各会議端末200が設置される拠点を示す。図4の例では、例えば、会議端末200−1(T1)は、「東京」の会議室に設置される。装置製造番号は、各会議端末200を識別するための識別情報である。つまり、装置製造番号は、各会議端末200に固有の識別番号である。自動応答セットは、各会議端末200が、他の会議端末200から接続要求(呼び出し)に対して自動的に応答するか否かを設定するための情報である。本実施の形態では、全ての会議端末200について、自動応答が「有」と設定されている。
通信パラメータは、遠隔会議を行う際の通信に関するパラメータであって、例えば、接続種別、音声種別、及び符号化方式を含む。接続種別は、その会議端末200がどの通信回線(通信網)を用いて他の会議端末200と接続されるようにするかを示す情報であって、例えば、IP回線(インターネット回線)又はISDN(Integrated Services Digital Network)等の電話回線等を示す。図4の例では、各会議端末200について「IP/IPマルチ(IP回線)」と設定されている。音声種別は、その会議端末200が他の会議端末200と音声通信を行う際の通信速度を示す情報である。符号化方式は、その会議端末200が他の会議端末200と音声通信を行う際に音声信号をデジタル符号化するために使用される規格を示す情報である。図4の例では、各会議端末200について「G.711」と設定されている。なお、電話回線で接続可能な会議端末200の場合、その会議端末200に関する会議端末情報には、電話番号を示す情報が含まれてもよい。
登録処理部120は、データベース110に記憶された会議端末情報を各会議端末200に登録するための処理を行う。接続制御部140は、遠隔会議を行う際に、ある会議端末200と他の会議端末200とを通信可能に接続するように制御する。ユーザインタフェース処理部160は、登録処理部120の処理に関するユーザインタフェースを、管理者端末350に対して提供する。また、ユーザインタフェース処理部160は、接続制御部140の処理に関するユーザインタフェースを、ユーザ端末300に対して提供する。なお、登録処理部120、接続制御部140及びユーザインタフェース処理部160の処理については、後に詳述する。
図5は、実施の形態1にかかる会議端末200の構成を示す図である。図5に示すように、会議端末200は、通信部202と、制御部204と、コーデック部206と、音声入力部210と、音声出力部212と、映像入力部214と、映像出力部216と、操作入力部220と、表示部222と、情報格納部230とを有する。なお、会議端末200の各構成部分は、専用のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアによって実現されてもよい。また、映像入力部214及び映像出力部216は、ビデオ会議を実現可能な会議端末200(例えば端末T1,T2,T3)に設けられており、電話会議のみを実行可能な会議端末200(例えば端末T4,T5,T6)には設けられていなくてもよい。
通信部202は、ネットワーク60を介して、他の会議端末200及び遠隔会議サーバ100等の他の装置と通信を行うために必要な処理を行う。つまり、通信部202は、ネットワーク60を介して、他の会議端末200及び遠隔会議サーバ100等の他の装置から、情報を受信する。また、通信部202は、ネットワーク60を介して、他の会議端末200及び遠隔会議サーバ100等の他の装置に対して、情報を送信する。
操作入力部220は、例えばテンキー又はキーボード等の入力装置であって、IPアドレスの設定等、会議端末200の設定に関する情報を入力するために使用され得る。操作入力部220は、ユーザの操作を受け付けて、その操作データを制御部204に対して出力する。表示部222は、例えば液晶パネル等であって、設定画面を表示し、操作入力部220によって入力された文字等を表示する。情報格納部230は、例えばメモリ等の記憶デバイスであって、会議端末200の設定情報等、遠隔会議に必要な情報等を記憶する。
制御部204は、例えばCPU等の演算装置で構成され、他の構成要素を制御して、遠隔会議を実行するために必要な処理を行う。また、制御部204は、操作入力部220からの操作データを受け付けて、必要な処理を行う。また、制御部204は、通信部202が受信した情報に対して必要な処理を行う。さらに、制御部204は、会議端末200の設定に関する情報を、情報格納部230に格納し、これらの情報を登録する。
音声入力部210は、例えばマイクであって、会議に参加しているユーザの声などの周囲の音声を受け付けて、音声信号をコーデック部206に対して出力する。コーデック部206は、音声信号をエンコードして音声データを生成し、通信部202に対して出力する。通信部202は、ネットワーク60を介して、他の会議端末200等に対して、音声データを送信する。
また、通信部202は、ネットワーク60を介して、他の会議端末200等から、音声データを受信する。コーデック部206は、他の会議端末200等から送信された音声データをデコードする。音声出力部212は、例えばスピーカであって、他の会議端末200等から送信され、コーデック部206によってデコードされた音声を出力する。
映像入力部214は、例えばカメラであって、会議に参加しているユーザなどを撮影して動画像を生成し、コーデック部206に対して出力する。コーデック部206は、動画像をエンコードして動画像データを生成し、通信部202に対して出力する。通信部202は、ネットワーク60を介して、他の会議端末200等に対して、動画像データを送信する。
また、通信部202は、ネットワーク60を介して、他の会議端末200等から、動画像データを受信する。コーデック部206は、他の会議端末200等から送信された動画像データをデコードする。映像出力部216は、例えばモニタ又はプロジェクタ等の表示デバイスであって、他の会議端末200等から送信され、コーデック部206によってデコードされた動画像を出力する。
また、通信部202は、遠隔会議サーバ100から送信された、自装置である会議端末200に関する会議端末情報を受信し、制御部204に対して出力する。制御部204は、受信した会議端末情報を情報格納部230に格納して、これらの情報を登録する。さらに、制御部204は、登録された会議端末情報に応じて、遠隔会議を行うように制御する。
図6は、実施の形態1にかかるユーザ端末300の構成を示す図である。図6に示すように、ユーザ端末300は、通信部302と、制御部304と、入力部310と、出力部312と、記憶部320とを有する。なお、管理者端末350も、制御部304と、入力部310と、出力部312と、記憶部320とを有してもよい。
通信部302は、ネットワーク60を介して、遠隔会議サーバ100等の他の装置と通信を行うために必要な処理を行う。つまり、通信部302は、ネットワーク60を介して、遠隔会議サーバ100等の他の装置から、情報を受信する。また、通信部302は、ネットワーク60を介して、遠隔会議サーバ100等の他の装置に対して、情報を送信する。記憶部320は、例えばメモリ等の記憶デバイスであって、必要な情報を記憶する。
制御部304は、例えばCPU等の演算装置で構成され、他の構成要素を制御して必要な処理を行う。入力部310は、例えばキーボード又はマウス等の入力デバイスであって、ユーザの操作を受け付けて、操作データを制御部304に対して出力する。制御部304は、操作データに応じた処理を行う。また、制御部304は、通信部302が画面情報を受信した場合に、出力部312に対してその画面情報を表示させるように制御する。出力部312は、例えばモニタ等の表示デバイスであって、制御部304の制御によって必要な画面を表示する。なお、制御部304、入力部310及び出力部312は、GUI(Graphical User Interface)を提供するように構成されていてもよい。
以下、実施の形態1にかかる動作について説明する。
図7は、実施の形態1にかかる遠隔会議システム50を構築する際の初期設定処理の流れを示すシーケンス図である。この初期設定処理は、遠隔会議が実行される前になされ得る。この初期設定処理によって、各会議端末200に、当該会議端末200に関する会議端末情報が登録される。なお、各会議端末200に対応するIPアドレスについては、このシーケンス処理における通信で使用されるので、事前に、各会議端末200に設定されてもよい。
まず、管理者は、管理者端末350を操作して、遠隔会議サーバ100に、全ての会議端末200に関する会議端末情報を登録する(S102)。具体的には、例えば、管理者端末350は、管理者端末350の表示デバイス(出力部312)に、遠隔会議サーバ100を示すURL(Uniform Resource Locator)を示すリンク(ハイパーリンク)を表示させる。管理者は、マウス等の入力デバイス(入力部310)を用いて、表示されたリンクをクリックする。これにより、管理者端末350は、遠隔会議サーバ100にアクセスする。
このとき、遠隔会議サーバ100は、管理者端末350に対して、会議端末情報を登録するための操作画面(会議端末情報登録画面)を表示するための指示を送信する。これによって、管理者端末350は、会議端末情報登録画面を、表示デバイス(出力部312)に表示させる。管理者は、キーボード等の入力デバイス(入力部310)を操作して、会議端末情報登録画面の予め定められた箇所に、会議端末情報を入力する。会議端末情報が入力された後、管理者端末350は、会議端末情報を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。遠隔会議サーバ100は、会議端末情報を受信すると、データベース110に、会議端末情報を登録する。
次に、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−1(端末T1)にログインして、会議端末200−1と通信可能に接続する(S112−1)。具体的には、遠隔会議サーバ100の登録処理部120は、例えば、データベース110に登録された、会議端末200−1のIPアドレス(図4の例では「192.168.1.25」)を用いて、会議端末200−1と通信可能に接続する。これにより、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−1と通信可能となる。
次に、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−1に、当該会議端末200−1に関するデータ(会議端末情報)を登録するための処理を行う(S114−1)。具体的には、遠隔会議サーバ100の登録処理部120は、データベース110に記憶(登録)されている会議端末情報のうち、会議端末200−1に関するものを抽出する。そして、登録処理部120は、抽出された、会議端末200−1に関する会議端末情報を送信する。会議端末200−1が登録処理部120から会議端末情報を受信すると、会議端末200−1の制御部204は、その会議端末情報を、情報格納部230に記憶する。言い換えると、会議端末200−1は、登録処理部120から受信した会議端末情報を登録する。
なお、登録処理部120によって会議端末200−1に登録される会議端末情報は、図4に例示された情報の全てであってもよいし、一部であってもよい。例えば、登録処理部120は、会議端末情報として、会議端末200−1(端末T1)に関するパスワード、通信パラメータ及び自動応答セットを、会議端末200−1に登録するように処理してもよい。これにより、会議端末200−1には、パスワード「0025」、接続種別「IP/IPマルチ」、音声種別「64Kbps」、符号化方式「G.711」及び自動応答セット「有」が設定される。
また、各会議端末200に登録される会議端末情報のデータ形式(API(Application Programming Interface)等)は、会議端末200ごとに異なることがある。したがって、登録処理部120は、予め、各会議端末200に対応するデータ形式を記憶しておいてもよい。そして、登録処理部120は、会議端末200−1に対応するデータ形式に準拠するように、会議端末情報を、会議端末200−1に対して送信するようにしてもよい。これによって、会議端末200ごとにデータ形式が異なる場合であっても、各会議端末200に対応するデータ形式で、会議端末情報を登録することが可能となる。
次に、遠隔会議サーバ100の登録処理部120は、ログアウトの処理を行い、会議端末200−1との接続を切断する(S116−1)。これにより、会議端末200−1についての会議端末情報の登録処理が終了する。
次に、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−2(端末T2)にログインして、会議端末200−2と通信可能に接続する(S112−2)。具体的には、遠隔会議サーバ100の登録処理部120は、例えば、データベース110に登録された、会議端末200−2のIPアドレス(図4の例では「192.168.1.26」)を用いて、会議端末200−2と通信可能に接続する。これにより、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−2と通信可能となる。
次に、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−2に、当該会議端末200−2に関するデータ(会議端末情報)を登録するための処理を行う(S114−2)。具体的には、遠隔会議サーバ100の登録処理部120は、S114−1の処理と同様に、データベース110に記憶(登録)されている会議端末情報のうち、会議端末200−2に関するものを抽出する。そして、登録処理部120は、抽出された、会議端末200−2に関する会議端末情報を送信する。会議端末200−2が登録処理部120から会議端末情報を受信すると、会議端末200−2の制御部204は、その会議端末情報を、情報格納部230に記憶する。言い換えると、会議端末200−2は、登録処理部120から受信した会議端末情報を登録する。
なお、会議端末200−1について上述したように、登録処理部120によって会議端末200−2に登録される会議端末情報は、図4に例示された情報の全てであってもよいし、一部であってもよい。また、登録処理部120は、会議端末200−2に対応するデータ形式に準拠するように、会議端末情報を、会議端末200−2に対して送信するようにしてもよい。
次に、遠隔会議サーバ100は、ログアウトの処理を行い、会議端末200−2との接続を切断する(S116−2)。これにより、会議端末200−2についての会議端末情報の登録処理が終了する。
以下、会議端末200−3〜200−6についても同様の処理(S112〜S116)を行い、会議端末200−3〜200−6に対して、それぞれに対応する会議端末情報を送信し、会議端末200−3〜200−6に会議端末情報を登録する。
このように、本実施の形態においては、遠隔会議サーバ100が、全ての会議端末200に関する会議端末情報をデータベース110に記憶している。そして、遠隔会議サーバ100は、各会議端末200に関する会議端末情報を、各会議端末200に登録するための処理を行う。これにより、ユーザは、各会議端末200の操作入力部220を操作して会議端末情報を入力することが不要となる。したがって、会議端末情報の入力ミスを抑制することが可能となる。よって、ユーザの操作を簡略化することが可能となる。
また、各会議端末200に登録(設定)された会議端末情報を、あるユーザが操作入力部220を操作するなどして、変更してしまうことがある。このように変更された会議端末情報を元の設定に戻すのは面倒である。一方、本実施の形態においては、遠隔会議サーバ100のデータベース110に会議端末情報が登録されているので、再度、図7のS114の処理を行うことによって、簡単に、元の設定データに戻すことが可能となる。
図8は、実施の形態1にかかる遠隔会議システム50において遠隔会議を実行するための処理の流れを示すシーケンス図である。図8の例では、会議主催者の会議端末200が、東京の会議室に設置された会議端末200−1であり、その会議端末200−1と、名古屋の会議室に設置された会議端末200−2及び大阪の会議室に設置された会議端末200−3とが互いに遠隔会議を行う。
まず、会議の主催者であるユーザ(東京のユーザ)は、自身の所有するPC等であるユーザ端末300を操作することにより、会議に関する設定操作を行う(S20)。
図9は、図8に示す会議設定操作の処理の流れを示すシーケンス図である。まず、ユーザ端末300は、ユーザ(会議主催者)の操作によって、遠隔会議サーバ100にアクセスする(S202)。具体的には、例えば、ユーザ端末300の出力部312は、ユーザ端末300にインストールされているウェブブラウザ等を用いて、遠隔会議サーバ100を示すURLを示すリンク(ハイパーリンク)を表示させる。ユーザは、マウス等の入力部310を用いて、表示されたリンクをクリックする。これにより、ユーザ端末300は、遠隔会議サーバ100にアクセスする。
次に、遠隔会議サーバ100は、アクセスしてきたユーザ端末300に対して、会議設定操作を行うための操作画面(会議設定操作画面)を表示するための指示(操作画面表示指示)を送信する(S204)。具体的には、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、会議設定操作画面を表示するための指示を送信する。これによって、ユーザ端末300は、ウェブブラウザ等を用いて、図10に例示するような会議設定操作画面を、出力部312に表示させる(S206)。
図10は、実施の形態1にかかる会議設定操作画面を例示する図である。会議設定操作画面には、例えば、自端末選択領域F1、相手端末選択領域F2,F3、状態表示領域F4、開始ボタン領域F5及び切断ボタン領域F6が含まれる。会議設定操作画面は、ウェブブラウザ等を用いて、GUIによって提供される。各領域F1〜F6の機能については以下に説明する。
ユーザ(会議主催者)は、ユーザ端末300を操作して、自身が遠隔会議で使用する会議端末200(自端末)を選択する(S208)。具体的には、例えば、ユーザは、ユーザ端末300のマウス等の入力部310を操作して、出力部312に表示されたポインタを、自端末選択領域F1に合わせる。その状態でユーザがマウスをクリックすると、「T1」〜「T6」が表示される。会議主催者の会議端末200は会議端末200−1(端末T1)であるので、ユーザは、「T1」にポインタを合わせてクリックする。これにより、自端末が「T1」と選択される。なお、自端末選択領域F1に表示される会議端末200は、MCU(Multipoint Control Unit;多地点接続装置)の機能を有する端末であってもよい。
ユーザ(会議主催者)は、ユーザ端末300を操作して、遠隔会議における相手の会議端末200(相手端末)を選択する(S210)。具体的には、例えば、ユーザは、ユーザ端末300のマウス等の入力部310を操作して、出力部312に表示されたポインタを、相手端末選択領域F2に合わせる。その状態でユーザがマウスをクリックすると、「T1」〜「T6」が表示される。相手端末は会議端末200−2(端末T2)であるので、ユーザは、「T2」にポインタを合わせてクリックする。これにより、相手端末が「T2」と選択される。同様に、相手端末選択領域F3を用いて、相手端末が「T3」と選択される。
ユーザ(会議主催者)は、ユーザ端末300を操作して、開始ボタン領域F5をクリックする(S212)。これにより、ユーザ端末300は、自端末が「T1」であり、相手端末が「T2」及び「T3」であることを示す会議データを、遠隔会議サーバ100に対して送信する(S214)。
次に、遠隔会議サーバ100は、会議主催者の自端末である会議端末200−1にログインして、会議端末200−1と通信可能に接続する(S220)。具体的には、遠隔会議サーバ100の接続制御部140は、例えば、データベース110に登録された、会議端末200−1のIPアドレス(図4の例では「192.168.1.25」)及びパスワードを用いて、会議端末200−1と通信可能に接続する。これにより、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−1と通信可能となる。
次に、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−1に対して、相手端末である会議端末200−2を呼び出すための要求を送信する(S222)。具体的には、遠隔会議サーバ100の接続制御部140は、例えばSIP(Session Initiation Protocol)に準拠するようにして、会議端末200−1に対して、会議端末200−2を呼び出すように要求する。この要求には、会議端末200−2のIPアドレスを示す情報が含まれ得る。
これにより、会議端末200−1は、会議端末200−2を呼び出す(S224)。例えば、会議端末200−1は、会議端末200−2に対して、SIPのINVITEメッセージを送信する。また、このとき、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、会議端末200−2を呼び出し中である状態であることを表示させる指示(状態表示指示)を送信する(S226)。これにより、ユーザ端末300の出力部312に表示された会議設定操作画面の状態表示領域F4には、会議端末200−1が会議端末200−2を呼び出し中であることを示す状態表示「T2←T1_T3」が表示される。
上述したように、会議端末200−2の自動応答セットは「有」と設定されているので、会議端末200−2は、会議端末200−1から呼び出されると、自動的に、会議端末200−1に対して、応答通知を送信する(S228)。例えば、会議端末200−2は、会議端末200−1に対して、SIPの200_OKメッセージを送信する。これにより、会議端末200−1と会議端末200−2とが、通信可能に接続される。
また、会議端末200−1は、会議端末200−2から応答通知を受信した旨を、遠隔会議サーバ100に対して通知する(S230)。このとき、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、会議端末200−1と会議端末200−2とが接続中である状態であることを表示させる指示を送信する(S232)。これにより、ユーザ端末300の出力部312に表示された会議設定操作画面の状態表示領域F4には、例えば、会議端末200−1と会議端末200−2とが接続中であることを示す状態表示「T2⇔T1_T3」が表示される。
次に、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−1に対して、相手端末である会議端末200−3を呼び出すための要求を送信する(S242)。具体的には、遠隔会議サーバ100の接続制御部140は、S222と同様に、例えばSIPに準拠するようにして、会議端末200−1に対して、会議端末200−3を呼び出すように要求する。この要求には、会議端末200−3のIPアドレスを示す情報が含まれ得る。
これにより、会議端末200−1は、会議端末200−3を呼び出す(S244)。例えば、会議端末200−1は、会議端末200−3に対して、SIPのINVITEリクエストメッセージを送信する。また、このとき、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、会議端末200−3を呼び出し中である状態であることを表示させる指示を送信する(S246)。これにより、ユーザ端末300の出力部312に表示された会議設定操作画面の状態表示領域F4には、会議端末200−1が会議端末200−3を呼び出し中であることを示す状態表示「T2⇔T1→T3」が表示される。
上述したように、会議端末200−3の自動応答セットは「有」と設定されているので、会議端末200−3は、会議端末200−1から呼び出されると、自動的に、会議端末200−1に対して、応答通知を送信する(S248)。例えば、会議端末200−3は、会議端末200−1に対して、SIPの200_OKメッセージを送信する。これにより、会議端末200−1と会議端末200−3とが、通信可能に接続される。
また、会議端末200−1は、会議端末200−3から応答通知を受信した旨を、遠隔会議サーバ100に対して通知する(S250)。このとき、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、会議端末200−1と会議端末200−3とが接続され、会議端末200−1,200−2,200−3が会議中である状態であることを表示させる指示を送信する(S252)。これにより、ユーザ端末300の出力部312に表示された会議設定操作画面の状態表示領域F4には、例えば、会議端末200−1,200−2,200−3が会議中であることを示す状態表示「T2⇔T1⇔T3」が表示される。
以上の処理の後、会議端末200−1,200−2,200−3は、遠隔会議を実行する(S260)。
会議を終了する際、会議主催者であるユーザは、ユーザ端末300を用いて切断操作を行う(S270)。具体的には、ユーザ(会議主催者)は、ユーザ端末300を操作して、会議設定操作画面の切断ボタン領域F6をクリックする。これにより、ユーザ端末300は、会議端末200−1,200−2,200−3の間の通信を切断する旨の指示を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。
遠隔会議サーバ100の接続制御部140は、会議端末200−1に対して、会議端末200−2との通信を切断する旨の指示を送信する(S272)。会議端末200−1は、会議端末200−2との通信を切断する処理を行う(S274)。具体的には、会議端末200−1は、会議端末200−2に対して、例えば、SIPのBYEメッセージを送信する。このとき、会議端末200−2は、会議端末200−1に対して、200_OKメッセージを送信する。これにより、会議端末200−1と会議端末200−2との通信が切断される。このとき、会議端末200−2は、自動的に復旧する。
そして、会議端末200−1は、会議端末200−2との通信が切断された旨を示す通知を、遠隔会議サーバ100に対して送信する(S276)。このとき、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、会議端末200−1と会議端末200−2とが切断された状態であることを表示させる指示を送信する(S278)。これにより、ユーザ端末300の出力部312に表示された会議設定操作画面の状態表示領域F4には、例えば、会議端末200−1と会議端末200−2との通信が切断されたことを示す状態表示「T2_T1⇔T3」が表示される。
遠隔会議サーバ100の接続制御部140は、会議端末200−1に対して、会議端末200−3との通信を切断する旨の指示を送信する(S282)。会議端末200−1は、会議端末200−3との通信を切断する処理を行う(S284)。具体的には、会議端末200−1は、会議端末200−3に対して、例えば、SIPのBYEメッセージを送信する。このとき、会議端末200−3は、会議端末200−1に対して、200_OKメッセージを送信する。これにより、会議端末200−1と会議端末200−3との通信が切断される。このとき、会議端末200−3は、自動的に復旧する。
そして、会議端末200−1は、会議端末200−3との通信が切断された旨を示す通知を、遠隔会議サーバ100に対して送信する(S286)。このとき、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、会議端末200−1と会議端末200−3とが切断された状態であることを表示させる指示を送信する(S288)。これにより、ユーザ端末300の出力部312に表示された会議設定操作画面の状態表示領域F4には、例えば、会議端末200−1と会議端末200−3との通信が切断されたことを示す状態表示「T2_T1_T3」が表示される。
次に、遠隔会議サーバ100の接続制御部140は、ログアウトの処理を行い、会議端末200−1との接続を切断する(S290)。これにより、遠隔会議が終了する。さらに、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、遠隔会議が終了した状態であることを表示させる指示を送信する(S292)。これにより、ユーザ端末300の出力部312に表示された会議設定操作画面の状態表示領域F4には、例えば、「会議終了」が表示される。
遠隔会議を行う際に、各拠点に設置された会議端末200を互いに通信可能に接続するために、ユーザ(会議参加者)は、各会議端末200の操作入力部220を操作する必要がある。このような場合、会議参加者が会議端末200の操作に慣れていないと、接続操作をスムーズに行うことが困難となり、会議の開始が遅れてしまうおそれがある。
一方、本実施の形態においては、遠隔会議サーバ100が、各会議端末200に対して接続を行うように要求する。これにより、各会議端末200は、会議参加者が操作を行うことなく、相手側の会議端末200との接続を行う。したがって、遠隔会議を行う際に、各拠点にいる会議参加者は、遠隔会議の相手側の会議端末200との接続を行うために各拠点に設置された会議端末200の操作入力部220を操作する必要はない。よって、ユーザの操作を簡略化することが可能となる。さらに、遠隔会議を適切な時刻に開始することが可能となる。
また、遠隔会議を実行する際に、会議主催者は、自身の所有するユーザ端末300に表示された会議設定操作画面を用いて、遠隔会議に使用する複数の会議端末200を指定することが可能となる。したがって、会議主催者が会議設定操作画面を用いて会議端末200を指定するだけで、簡単に、各会議端末200を互いに接続させることが可能となる。さらに、ユーザ端末300は、ウェブサーバである遠隔会議サーバ100にアクセスすることで、会議専用アプリケーションソフトウェアがインストールされていなくても、ウェブブラウザ等を用いて、会議設定操作画面を表示させて会議端末200を指定することが可能となる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2は、初期設定処理において、各会議端末200(例えば端末T1)に、その自端末(端末T1)に関する会議端末情報だけでなく、他の会議端末200(例えば端末T2〜T6)に関する会議端末情報を、アドレス帳(電話帳)として登録する点で、実施の形態1と異なる。なお、実施の形態2にかかる遠隔会議システム50の構成、及び、各装置の構成については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。また、実施の形態1と実質的に同様の構成部分については同じ符号を付し、説明を省略する(後述する他の実施の形態についても同様)。
図11は、実施の形態2にかかる遠隔会議システム50を構築する際の初期設定処理の流れを示すシーケンス図である。実施の形態1と同様に、この初期設定処理によって、各会議端末200に、当該会議端末200に関する会議端末情報が登録される。なお、実施の形態1と同様に、各会議端末200に対応するIPアドレスについては、このシーケンス処理における通信で使用されるので、事前に、各会議端末200に設定され得る。
図7のS102の処理と同様に、管理者は、管理者端末350を操作して、遠隔会議サーバ100に、全ての会議端末200に関する会議端末情報を登録する(S122)。次に、図7のS112−1の処理と同様に、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−1(端末T1)にログインして、会議端末200−1と通信可能に接続する(S132−1)。そして、図7のS114−1の処理と同様に、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−1に、当該会議端末200−1に関するデータ(会議端末情報)を登録するための処理を行う(S134−1)。
さらに、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−1に、他の会議端末200に関する会議端末情報を示すアドレス帳として登録するための処理を行う(S140−1)。具体的には、遠隔会議サーバ100の登録処理部120は、データベース110に記憶(登録)されている会議端末情報のうち、会議端末200−1以外の会議端末200(端末T2,T3,T4,T5,T6)に関するものを抽出する。そして、登録処理部120は、抽出された、会議端末200−1以外の会議端末200に関する会議端末情報を、会議端末200−1に対して送信する。会議端末200−1が登録処理部120から自端末以外の会議端末200に関する会議端末情報を受信すると、会議端末200−1の制御部204は、それらの会議端末情報を、アドレス帳として情報格納部230に記憶する。言い換えると、会議端末200−1は、登録処理部120から受信した、自端末以外の会議端末200に関する会議端末情報を登録する。
なお、登録処理部120によって会議端末200−1に登録されるアドレス帳に含まれる会議端末情報は、図4に例示された情報の全てであってもよいし、一部であってもよい。例えば、登録処理部120は、アドレス帳に含まれる会議端末情報として、他の会議端末200に関する会議室名称、IPアドレス、通信パラメータ及び自動応答セットを、会議端末200−1に登録するように処理してもよい。また、登録処理部120は、端末T1に関する会議端末情報を送信する場合と同様に、会議端末200−1に対応するデータ形式に準拠するように、他の会議端末200に関する会議端末情報(アドレス帳)を、会議端末200−1に対して送信するようにしてもよい。
次に、遠隔会議サーバ100の登録処理部120は、図7のS116−1の処理と同様に、ログアウトの処理を行い、会議端末200−1との接続を切断する(S136−1)。これにより、会議端末200−1についての会議端末情報の登録処理が終了する。
次に、遠隔会議サーバ100は、図7のS112−2の処理と同様に、会議端末200−2(端末T2)にログインして、会議端末200−2と通信可能に接続する(S132−2)。そして、図7のS114−2の処理と同様に、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−2に、当該会議端末200−2に関するデータ(会議端末情報)を登録するための処理を行う(S134−2)。
さらに、遠隔会議サーバ100は、会議端末200−2に、他の会議端末200に関する会議端末情報を示すアドレス帳として登録するための処理を行う(S140−2)。具体的には、遠隔会議サーバ100の登録処理部120は、S140−1の処理と同様に、データベース110に記憶(登録)されている会議端末情報のうち、会議端末200−2以外の会議端末200(端末T1,T3,T4,T5,T6)に関するものを抽出する。そして、登録処理部120は、抽出された、会議端末200−2以外の会議端末200に関する会議端末情報を、会議端末200−2に対して送信する。会議端末200−2が登録処理部120から自端末以外の会議端末200に関する会議端末情報を受信すると、会議端末200−2の制御部204は、それらの会議端末情報を、アドレス帳として情報格納部230に記憶する。言い換えると、会議端末200−2は、登録処理部120から受信した、自端末以外の会議端末200に関する会議端末情報を登録する。
なお、会議端末200−1について上述したように、登録処理部120によって会議端末200−2に登録されるアドレス帳に含まれる会議端末情報は、図4に例示された情報の全てであってもよいし、一部であってもよい。また、登録処理部120は、会議端末200−2に対応するデータ形式に準拠するように、他の会議端末200に関する会議端末情報(アドレス帳)を、会議端末200−2に対して送信するようにしてもよい。
次に、遠隔会議サーバ100は、図7のS116−2の処理と同様に、ログアウトの処理を行い、会議端末200−2との接続を切断する(S136−2)。これにより、会議端末200−2についての会議端末情報の登録処理が終了する。
以下、会議端末200−3〜200−6についても同様の処理(S132〜S136,S140)を行い、会議端末200−3〜200−6に対して、それぞれの会議端末200以外の会議端末200に対応する会議端末情報を送信し、会議端末200−3〜200−6にアドレス帳を登録する。
以上の処理により、会議端末200(例えば端末T1)の制御部204は、操作入力部220に対する操作に応じて、他の会議端末200(例えば、端末T2,T3,T4,T5,T6)に関するアドレス帳を、表示部222に表示させることができる。さらに、会議端末200(例えば端末T1)の制御部204は、操作入力部220に対する操作に応じて、アドレス帳から遠隔会議における相手側の会議端末200(例えば端末T2)を選択することができる。つまり、遠隔会議サーバ100による制御だけでなく、会議端末200においても、相手側の会議端末200との接続処理を行うことが可能となる。
また、遠隔会議システム50に新たに会議端末200が追加された場合、又は遠隔会議システム50から会議端末200が削除された場合、各会議端末200に登録されているアドレス帳を更新する必要がある。同様に、登録済みの会議端末200について会議端末情報(例えばIPアドレス等)の変更があった場合も、各会議端末200に登録されているアドレス帳を更新する必要がある。このようなとき、システム全体の管理者が、各拠点のユーザにその旨を通知し、各拠点のユーザそれぞれが、その拠点に設置された会議端末200を操作して、アドレス帳を更新することがある。しかしながら、各ユーザがアドレス帳を更新する操作を行うことは、煩雑であり、どこか1つの拠点でも入力ミスが発生した場合には、遠隔会議を実行することができないおそれがある。
一方、本実施の形態においては、アドレス帳を更新する必要があった場合、管理者が、遠隔会議サーバ100のデータベース110に登録された会議端末200に関する会議端末情報のうち、更新対象の会議端末200に関する会議端末情報を更新するだけでよい。これにより、遠隔会議サーバ100の登録処理部120は、図11のS140の処理と同様に、更新された会議端末情報を、各会議端末200(更新対象の会議端末200以外の会議端末200)に送信する。これにより、各会議端末200は、アドレス帳を更新する。したがって、本実施の形態においては、各拠点のユーザがそれぞれアドレス帳を更新する操作を行うことが不要となる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3は、遠隔会議が実行されている際に通信状態が異常となった場合等に、再接続を行う点で、実施の形態1とは異なる。なお、実施の形態3にかかる遠隔会議システム50の構成、及び、会議端末200及びユーザ端末300の構成については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
図12は、実施の形態3にかかる遠隔会議サーバ100の構成を示す図である。図12に示すように、実施の形態3にかかる遠隔会議サーバ100は、データベース110と、登録処理部120と、接続制御部140と、ユーザインタフェース処理部160と、再接続処理部180(再接続処理手段)とを有する。
再接続処理部180は、遠隔会議が実行されているときに、例えばユーザ端末300における操作に応じて、遠隔会議を実行中の会議端末200間の通信を切断するように制御する。そして、再接続処理部180は、通信の切断前に用いられていた通信パラメータとは異なる通信パラメータを用いて、会議端末200間の通信の再接続を行う。以下、詳述する。
図13は、実施の形態3にかかるデータベース110が記憶している通信パラメータを例示する図である。図13に例示するように、実施の形態3にかかるデータベース110は、図4に例示した会議端末情報の他に、各会議端末200が適用可能な複数の通信パラメータを、会議端末200ごとに記憶している。さらに、図13に示すように、データベース110に会議端末200ごとに記憶された複数の通信パラメータは、優先度と対応付けられている。
例えば、会議端末200−1(端末T1)については、最も優先度の高い「優先度1」として、「接続種別A(例えば「IP/IPマルチ」)」、「音声種別A(例えば「64Kbps」)」及び「符号化方式A(例えば「G.711」)」が記憶されている。また、次に優先度の高い「優先度2」として、「接続種別B(例えば「IP/IPマルチ)」、「音声種別B(例えば「32Kbps」)」及び「符号化方式B(例えば「G.722」)」が記憶されている。さらに次に優先度の高い「優先度3」として、「接続種別C(例えばISDN等の電話回線)」、「音声種別C(例えば32Kbps)」及び「符号化方式C(例えば「G.722」)」が記憶されている。
また、例えば、会議端末200−2(端末T2)については、最も優先度の高い「優先度1」として、「接続種別D(例えば「IP/IPマルチ」)」、「音声種別D(例えば「64Kbps」)」及び「符号化方式D(例えば「G.711」)」が記憶されている。また、次に優先度の高い「優先度2」として、「接続種別E(例えば「IP/IPマルチ)」、「音声種別E(例えば「32Kbps」)」及び「符号化方式E(例えば「G.722」)」が記憶されている。さらに次に優先度の高い「優先度3」として、「接続種別F(例えばISDN等の電話回線)」、「音声種別F(例えば32Kbps)」及び「符号化方式F(例えば「G.722」)」が記憶されている。
ここで、各優先度に対応する通信パラメータは、少なくとも1つが異なるようになっている。つまり、各優先度に対応する通信パラメータの組み合わせは異なるようになっている。言い換えると、例えば、接続種別A及び接続種別Bは互いに同じであってもよく、音声種別A及び音声種別Bは互いに異なっていてもよい。また、この場合、符号化方式A及び符号化方式Bは互いに同じであっても異なっていてもよい。
また、図13に例示された優先度は、予め管理者等によって決定されたものであってもよい。つまり、接続のし易さ及びコスト等に応じて、他の会議端末200と接続する際に使用される通信パラメータの優先順位が、予め、設定されていてもよい。
一方、この優先順位は、過去の接続履歴に応じて、適宜、自動的に、又は管理者の操作によって、入れ替わるように構成されていてもよい。つまり、例えば、会議端末200−1(端末T1)の例では、始めに、優先度1の組み合わせとして「接続種別A」、「音声種別A」及び「符号化方式A」が設定されたとする。しかしながら、何度か他の会議端末200と接続するうちに、「接続種別B」、「音声種別B」及び「符号化方式B」の組み合わせの方が、接続され易く、又はコストがかからない場合には、遠隔会議サーバ100は、優先度の順序を入れ替えて、「接続種別B」、「音声種別B」及び「符号化方式B」の組み合わせを「優先度1」と設定してもよい。
図14は、実施の形態3にかかる再接続処理の流れを示すシーケンス図である。図14の例では、図8の例と同様に、会議主催者の会議端末200が、会議端末200−1であり、その会議端末200−1と、会議端末200−2及び会議端末200−3とが互いに遠隔会議を行っている(S300)。なお、このとき、各会議端末200間の通信は、図13に例示した通信パラメータのうち、最も優先度の高い優先度1に対応する通信パラメータで行われている。
遠隔会議サーバ100は、会議主催者の端末である会議端末200−1に対し、通信品質の診断を実行させる要求(通信品質診断要求)を送信する(S302)。具体的には、遠隔会議サーバ100の再接続処理部180は、遠隔会議が実行されている間、予め定められた周期で、通信品質診断要求を、会議端末200−1に対して送信する。
通信品質診断要求を受信した会議端末200−1は、通信品質の診断を実行する(S304)。具体的には、会議端末200−1の制御部204は、通信品質を示すパラメータを測定して、会議端末200−2との通信及び会議端末200−3との通信品質が悪化したか否かを判断する。つまり、会議端末200−1の制御部204は、会議端末200−2との通信及び会議端末200−3との通信について、異常があるか否かを判断する。図14の例では、会議端末200−1は、会議端末200−2との通信に異常が発生したと判断する。
通信品質が悪化したこと、つまり通信に異常が発生したことを判断する方法としては、例えば、以下の方法がある。例えば、会議端末200−1の制御部204は、ビット誤り率、遅延時間、音声品質(音量等)、パケットロス率又は通信速度等の通信品質を判断するためのパラメータを検出し、検出されたパラメータが予め定められた閾値を超えた(下回った)場合に、他の会議端末200との通信に異常が発生したと判断してもよい。あるいは、会議端末200−1のユーザ(会議参加者)が、音量が小さくなったと判断した場合、雑音が混入したと判断した場合又は通信速度が遅くなったと判断した場合等に、通信に異常が発生した旨を、操作入力部220を用いて入力するようにしてもよい。つまり、会議端末200(制御部204)が、通信品質が悪化したことを判断してもよいし、ユーザが、通信品質が悪化したことを判断してもよい。
会議端末200−1は、会議端末200−2との通信に異常が発生したこと(T2回線異常)を示す診断結果を、遠隔会議サーバ100に対して送信する(S306)。このとき、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、会議端末200−2との通信が悪化した状態であることを表示させる指示を送信する。これにより、ユーザ端末300は、図15に例示するような会議設定操作画面を、出力部312に表示させる(S308)。
図15は、実施の形態3にかかる会議設定操作画面を例示する図である。会議設定操作画面は、例えば、ウェブブラウザ等を用いてGUIによって提供される。会議設定操作画面には、例えば、実施の形態1にかかる会議設定画面のように、自端末選択領域F1、相手端末選択領域F2,F3、状態表示領域F4、開始ボタン領域F5及び切断ボタン領域F6が含まれる。さらに、実施の形態3にかかる会議設定操作画面には、会議端末200−2(端末T2)との通信を再接続することを指示するためのT2再接続ボタン領域F11,F12が含まれる。領域F1〜F6の機能については、実施の形態1と同様である。また、T2再接続ボタン領域F11,F12の機能については後述する。このとき、会議設定操作画面の状態表示領域F4には、会議端末200−2との通信が異常であることを示す状態表示「T2?T1⇔T3」が表示される。
会議主催者であるユーザが会議端末200−2との通信を再接続することを所望する場合、ユーザ(会議主催者)は、ユーザ端末300を用いて再接続操作を行う(S310)。具体的には、ユーザは、ユーザ端末300の入力部310を操作して、T2再接続ボタン領域F11をクリックする。これにより、ユーザ端末300は、会議端末200−1と会議端末200−2との間の通信を再接続する旨の指示を、遠隔会議サーバ100に対して送信する。
遠隔会議サーバ100の再接続処理部180は、会議端末200−1に対して、会議端末200−2との通信を切断する旨の要求を送信する(S312)。これにより、会議端末200−1は、会議端末200−2との通信を切断する処理を行う(S314)。具体的には、会議端末200−1は、会議端末200−2に対して、例えば、SIPのBYEメッセージを送信する。このとき、会議端末200−2は、会議端末200−1に対して、200_OKメッセージを送信する。これにより、会議端末200−1と会議端末200−2との通信が切断される。このとき、会議端末200−2は、自動的に復旧する。
そして、会議端末200−1は、会議端末200−2との通信が切断された旨を示す通知を、遠隔会議サーバ100に対して送信する(S316)。このとき、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、会議端末200−1と会議端末200−2との通信が切断された状態であることを表示させる指示を送信する(S318)。これにより、ユーザ端末300の出力部312に表示された会議設定操作画面の状態表示領域F4には、例えば、会議端末200−1と会議端末200−2との通信が切断されたことを示す状態表示「T2_T1⇔T3」が表示される。
遠隔会議サーバ100は、再接続の際に用いる通信パラメータを選択する(S32)。以下、図16を用いて具体的に説明する。
図16は、図14に示した通信パラメータの選択処理(S32)を示すフローチャートである。
会議端末200−2は、通信の切断前に、会議端末200−1と、優先度1の通信パラメータの組(接続種別D、音声種別D及び符号化方式D)で通信を行っていたが、通信品質が悪化してしまった。そのため、優先度1よりも低い優先度の通信パラメータの組を用いることにより、通信の異常が解消される可能性がある。
したがって、まず、遠隔会議サーバ100の再接続処理部180は、会議端末200−2(端末T2)に関する通信パラメータのうち、切断前の優先度1よりも1つ下の優先度である優先度2の通信パラメータを処理対象とする(S322)。つまり、再接続処理部180は、処理対象の優先度Mを、(切断前の優先度)+1(=2)とする。そして、再接続処理部180は、会議端末200−2(端末T2)の優先度M(つまり優先度2)に対応する通信パラメータの組を抽出する(S324)。図13の例では、接続種別E、音声種別E及び符号化方式Eが抽出される。
次に、再接続処理部180は、抽出された、会議端末200−2(端末T2)の優先度M(つまり優先度2)に対応する通信パラメータの組が、会議端末200−1(端末T1)についても存在するか否かを判断する(S326)。例えば、図13の例では、再接続処理部180は、接続種別E、音声種別E及び符号化方式Eが、それぞれ、端末T1の優先度2に対応する接続種別B、音声種別B及び符号化方式Bと同じであるかを判断する。同様に、再接続処理部180は、接続種別E、音声種別E及び符号化方式Eが、それぞれ、端末T1の優先度3に対応する接続種別C、音声種別C及び符号化方式Cと同じであるかを判断する。そして、例えば、接続種別E、音声種別E及び符号化方式Eが、それぞれ、接続種別B、音声種別B及び符号化方式Bと同じである場合、又は、接続種別E、音声種別E及び符号化方式Eが、それぞれ、接続種別C、音声種別C及び符号化方式Cと同じである場合、再接続処理部180は、「端末T1についても存在する」と判断する。
端末T1についても存在する場合(S326のYES)、再接続処理部180は、その同じである通信パラメータの組を、再接続に使用すると判断する(S328)。上述の例では、接続種別E、音声種別E及び符号化方式E(つまり、接続種別B、音声種別B及び符号化方式B)が、再接続に使用される通信パラメータとして選択される。つまり、この場合、再接続処理によって、通信パラメータが変更される。
一方、端末T2の優先度M(つまり優先度2)に対応する通信パラメータの組が、端末T1について存在しない場合(S326のNO)、再接続処理部180は、Mが端末T2についての優先度の最大値(つまり優先度が最も低いもの)であるか否かを判断する(S330)。Mが最大値でない場合、つまり優先度が最も低いものでない場合(S330のNO)、再接続処理部180は、処理対象の優先度Mを1つインクリメントして端末T2についての優先度を1つ下げて(S332)、優先度3について、S324〜S330の処理を繰り返す。優先度3についても通信パラメータの組が存在しない場合は、さらに端末T2についての優先度を1つ下げ(S332)、優先度4について、S324〜S330の処理を繰り返す。以降の優先度についても同様である。
一方、Mが最大値となった場合、つまり優先度が最も低いものとなった場合(S330のYES)、端末T1と端末T2とで、通信の切断前に使用された通信パラメータの組以外に一致する組がない。したがって、再接続処理部180は、切断前に使用された通信パラメータの組を、再接続に使用される通信パラメータとして選択する(S334)。この場合、再接続処理によって、通信パラメータは変更されない。
次に、遠隔会議サーバ100の再接続処理部180は、会議端末200−1に対して、S32の処理で選択された通信パラメータで、会議端末200−2と再接続する旨の要求を送信する(S342)。なお、選択された接続種別が「IP/IPマルチ」である場合、この要求には、会議端末200−2のIPアドレスを示す情報が含まれ得る。一方、選択された接続種別が「電話回線」である場合、この要求には、会議端末200−2の電話番号を示す情報が含まれ得る。
これにより、会議端末200−1は、会議端末200−2を呼び出す(S344)。また、このとき、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、会議端末200−2を呼び出し中である状態であることを表示させる指示を送信する(S346)。これにより、ユーザ端末300の出力部312に表示された会議設定操作画面の状態表示領域F4には、会議端末200−2を呼び出し中であることを示す状態表示「T2←T1⇔T3」が表示される。
上述したように、会議端末200−2の自動応答セットは「有」と設定されているので、会議端末200−2は、会議端末200−1から呼び出されると、自動的に、会議端末200−1に対して、応答通知を送信する(S348)。これにより、会議端末200−1と会議端末200−2とが、通信可能に接続される。
また、会議端末200−1は、会議端末200−2から応答通知を受信した旨、つまり会議端末200−1と会議端末200−2とが通信可能に接続された旨を、遠隔会議サーバ100に対して通知する(S350)。このとき、遠隔会議サーバ100のユーザインタフェース処理部160は、ユーザ端末300に対して、会議端末200−1と会議端末200−2とが通信可能に接続され、遠隔会議が実行中である状態であることを表示させる指示を送信する(S352)。これにより、ユーザ端末300の出力部312に表示された会議設定操作画面の状態表示領域F4には、例えば状態表示「T2⇔T1⇔T3」が表示される。以上のようにして、会議端末200−1,200−2,200−3は、再度、遠隔会議を実行する(S360)。
なお、上述した処理によって、通信パラメータが変更されて再接続がなされた後、会議主催者が、変更前の元の通信パラメータの組に戻すことを所望する場合、ユーザ端末300の入力部310を操作して、T2再接続ボタン領域F12をクリックしてもよい。T2再接続ボタン領域F12がクリックされると、再接続処理部180は、S312〜S318と同様の処理を行って接続を切断する処理を行う。そして、再接続処理部180は、変更前の、優先度が上位の通信パラメータの組を選択し、選択された通信パラメータを用いて、S342〜S352と同様の処理を行う。
このように、本実施の形態においては、遠隔会議が実行されているときに、通信状態が異常となった場合等に、ユーザ(会議主催者)の操作等によって、会議端末200間の通信を接続し直すことが可能となる。これによって、遠隔会議が実行されている時点において最適な通信パラメータを選択して通信を行うことが可能となる。
例えば、端末T1と端末T2とが、音声種別「64Kbps」で通信を行っていた際に通信の異常が発生した場合、音声種別を「32Kbps」に変更すると、通信品質が改善する可能性がある。また、端末T1と端末T2とが、接続種別「IP/IPマルチ(IP回線)」で通信を行っていた際に通信の異常が発生した場合、接続種別を「電話回線」に変更すると、通信品質が改善する可能性がある。同様に、端末T1と端末T2とが、符号化方式「G.711」で通信を行っていた際に通信の異常が発生した場合、符号化方式を「G.722」に変更すると、通信品質が改善する可能性がある。本実施の形態においては、通信の異常が発生した場合に、会議端末200のユーザ(会議参加者)が、会議端末200を操作することなく、遠隔会議サーバ100の制御によって、会議端末200は、通信パラメータを最適なものに変更して通信を行うことが可能となる。
(変形例)
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述したシーケンス図及びフローチャートにおいて、処理(ステップ)の順序は、適宜、変更可能である。また、複数ある処理(ステップ)のうちの1つ以上は、省略されてもよい。例えば、図8において、S226の処理は、S224の処理の前に行われてもよい。また、例えば、図11において、S140の処理は、S134の処理の後で行われてもよいし、S134の処理と同時に行われてもよい。また、例えば、図14において、S32の処理は、S316の処理の前に行われてもよい。
また、上述した実施の形態においては、各実施の形態を別個に説明したが、各実施の形態は、相互に適用可能である。例えば、実施の形態2と実施の形態3とを組み合わせて適用してもよい。また、上述した実施の形態において、会議端末200の数は6個としたが、これに限られない。会議端末200の数は、複数であれば任意である。
また、上述した実施の形態においては、通信パラメータの例として、接続種別、音声種別及び符号化方式としたが、これに限られない。通信パラメータは、通信に使用され得る任意の通信プロトコルに関するパラメータが適用され得る。例えば、通信パラメータは、ビデオ会議(テレビ会議)を行う際の通信速度を含んでもよいし、ビデオ符号化方式(例えばH.261,H.263又はH.264等)を含んでもよい。また、図13において、各会議端末200において優先度の数は3個としたが、このような構成に限られない。優先度の数は複数であれば任意である。また、会議端末200ごとに優先度の数は異なってもよい。
また、上述した実施の形態において、登録処理部120、接続制御部140、ユーザインタフェース処理部160及び再接続処理部180は、それぞれ互いに別個の構成要素であるとしたが、このような構成に限られない。登録処理部120、接続制御部140、ユーザインタフェース処理部160及び再接続処理部180の2つ以上は、一体の構成要素であってもよい。例えば、登録処理部120及び再接続処理部180の少なくとも一方の処理は、接続制御部140が行ってもよい。
また、上述した実施の形態3において、再接続処理は、通信品質が悪化した場合に行われるとしたが、このような構成に限られない。再接続処理は、通信品質が悪化していない場合に行われてもよい。この場合、遠隔会議サーバ100の再接続処理部180は、ユーザ端末300に対して、遠隔会議が実行されている間、通信品質が悪化したか否かに関わらず、図15に例示したような操作画面を表示させるように処理してもよい。さらに、会議主催者は、通信品質が悪化したか否かに関わらず、再接続を所望する場合に、操作画面中の再接続ボタン領域をクリックするようにしてもよい。つまり、図14において、S302〜S308の処理は、なくてもよい。
一方、上述した実施の形態3において、再接続処理は、S310における会議主催者の操作によって実行されるとしたが、このような構成に限られない。再接続処理部180は、通信品質が悪化した場合に、会議主催者の操作によらないで、自動的に再接続処理を行ってもよい。つまり、図14において、S308〜S310の処理は、なくてもよい。
また、図8のS20の操作は、実際に遠隔会議が開始される時刻を設定する操作を含んでもよい。これにより、S20の処理によって、遠隔会議を予約することも可能である。この場合、遠隔会議サーバ100は、設定された会議開始時刻に、会議端末200を自動的に接続することが可能になる。さらに、S20の処理は、既存の会議予約アプリケーションと連携させることも可能である。つまり、S20の処理を行うことによって、会議予約アプリケーションを起動させるようにしてもよいし、逆に、会議予約アプリケーションによって遠隔会議が予約された場合に、S20の処理が自動的に行われてもよい。
また、図8においては、遠隔会議サーバ100は、ユーザ端末300に対して遠隔会議の状態を表示させるようにしたが、さらに、運用統計を表示させるようにしてもよい。この場合、遠隔会議によってもたらされる効果(例えばコストダウン額)が、グラフ等で表示されるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態は、会議端末200に適用されるとしたが、会議端末200以外の装置についても適用可能である。例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン等、外部インタフェースを有する他の装置についても、適用可能である。
また、上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、各装置内の各回路の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
また、上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。