JP6697948B2 - 線状部材を溶融金属に導入する送線装置 - Google Patents

線状部材を溶融金属に導入する送線装置 Download PDF

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Description

本発明は、高温に熱せられ液状となった銑鉄などの金属を含有する溶湯に添加される種々の添加剤を、それらを含有する線状部材として添加するワイヤーインジェクション法において、その線状部材を溶湯に添加するときに使用されるワイヤー送線装置に関するものである。
ワイヤーインジェクション法によって溶湯へ線状部材を添加するときに、所定の容量の溶湯に対して所定量の線状部材を添加することにより、溶融している金属に所望の性能を付与することができるところ、線状部材の添加量を、線状部材を挟持するローラーの回転数に基づいて制御しており、線状部材とローラーとを適切に当接させることは非常に重要である。
通常、溶融金属に添加される添加剤を含有する線状部材は保管や取扱いの利便性からコンパクトな形状としてコイル状に巻かれており、線状部材をコイルから引き出して取鍋内の溶湯へ送る搬送装置は、コイルと溶湯の間に配置される。
例えば、このような送線装置として、特許文献1には、溶融金属中に導入するコワードワイヤー2が、回転駆動される一のロール19と、それに対向する他のロール20を備え、他のロール20が枢動アーム23およびジャッキ24により一のロール19と間を近接および離反するように調整できる送線装置が開示されている。なお、当該段落における符号は、特許文献1に記載の符号である。
特許第5612858号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている送線装置では、事前に線状部材の太さが異なる種類に変わることが分かっているときなどに予め二つのローラー間での押し当てる力を調整するという使用が可能であるが、コイル状に巻かれていた線状部材には個々に撓みや撚りが異なり、また、同一のコイル状の線状部材でもその場所ごとに撓みや撚りが異なるため、線状部材を送線している最中において撓みや撚りなどによる歪が生じている線状部材がローラーとスリップを起こすなどして、所定の速度と異なる速度で線状部材が溶融金属へ供給されてしまうという問題があった。また、逆に予めローラーによる押し当てる力を強く設定しておくと、線状部材が押しつぶされることにより変形量が大きくなり、線状部材の性能が変わる可能性や、線状部材の損傷、断線の可能性が高まることも問題であった。
そこで、本発明は、溶融金属に所定の添加剤を含む線状部材を送線するワイヤーフィーダー法において、撓みや撚りなどによる歪が生じている線状部材を送線している最中にその線状部材を挟持するローラーがスリップを起こすなどの不測の事態が生じたとしても、ローラーにより適切な力により線状部材を挟持して、適切な速度で線状部材を溶融金属に添加することができる送線装置を提供することを課題とする。
〔1〕すなわち、本発明は、溶融金属に添加される添加剤を含有する線状部材を挟持する駆動ローラーと従動ローラーを有する一対の送線ローラーと、前記従動ローラーの回転を検知する回転検出機と、前記送線ローラー及び前記回転検出機を内包する筺体と、前記回転検出機からの信号により算出された回転速度と予め設定された回転速度の比較を行う速度比較機構、前記速度比較機構において所定の速度差以上のときに前記速度差に応じて前記線状部材に対する前記従動ローラーの押圧力を調整する押圧調整機構を有する制御装置とを備えることを特徴とする送線装置である。
〔2〕そして、前記従動ローラーと連動し、前記制御装置から得られた情報に基づいて、前記従動ローラーに物理的な作用を及ぼす調整部材を備えることを特徴とする前記〔1〕に記載の送線装置である。
〔3〕そして、前記筺体とは分離独立して、前記線状部材を挟持する他の駆動ローラーと他の従動ローラーからなる一対の他の送線ローラーを内包する他の筺体を有することを特徴とする前記〔1〕又は前記〔2〕に記載の送線装置である。
〔4〕そして、溶融金属に添加される添加剤を含有する線状部材を挟持する第1駆動ローラーと第1従動ローラーを有する一対の第1送線ローラーと、前記線状部材を挟持する第2駆動ローラーと第2従動ローラーからなる一対の第2送線ローラーと、前記第1従動ローラー又は前記第2従動ローラーの一方の回転を検知する回転検出機と、前記回転検出機からの信号により算出された回転速度と予め設定された回転速度の比較を行う速度比較機構、前記速度比較機構において所定の速度差以上のときに前記速度差に応じて前記線状部材に対し、前記回転検出機が取付けられていない前記従動ローラーの押圧力を調整する押圧調整機構を有する制御装置とを備えることを特徴とする送線装置である。
〔5〕そして、前記第1従動ローラー又は前記第2従動ローラーと連動し、前記制御装置から得られた情報に基づいて、連動する前記第1従動ローラー又は前記第2従動ローラーに物理的な作用を及ぼす調整部材を備えることを特徴とする前記〔4〕に記載の送線装置である。
本発明によれば、溶融金属に所定の添加剤を含む線状部材を送線するワイヤーフィーダー法において、撓みや撚りなどによる歪が生じている線状部材を送線している最中にその線状部材を挟持するローラーがスリップを起こすなどの不測の事態を生じたとしても、線状部材に対するローラーの押圧力を調整することにより適切な力で線状部材を挟持して適切な速度で線状部材を溶融金属に添加することができる。
本発明の第1実施形態における送線装置のブロック図である。 本発明の第1実施形態における送線装置の送線ローラーを示す概略背面図である。 本発明の第1実施形態における送線装置の送線ローラーを示す概略右側面図である。 本発明の第1実施形態における送線装置に含まれる制御装置の制御フローを示す図である。 本発明の第2実施形態における送線装置のブロック図である。
以下、本発明に係る送線装置に関する実施の形態について、添付の図面に基づいて詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するに好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に発明を限定する旨が明記されていない限り、この形態に限定されるものではない。
本発明で用いられる線状部材Wは、溶融鋳鉄など溶融されている種々の金属の成分調整に用いられ、それら金属の機械的物性の向上など各種の品質改善のために添加される長尺で線状の溶湯改質剤である。線状部材Wは、溶融されている金属に対する改質目的に応じて種々の材料からなるものである。
例えば、線状部材Wの成分として、鉄鋼用に、脱酸のためにカルシウム及びシリコンを含有する材料、脱硫のためにカルシウム及びアルミニウムを含有する材料を用いることができる。そして、溶鋼成分を安定させるために、硫黄を含有する材料、溶鉱成分の微調整を行うために、炭素を含有する材料を用いることもできる。さらに、鋳鉄用に、脱硫又は球状化のために、マグネシウム、シリコン、鉄などを含有する材料を用いることもできる。なお、線状部材Wは、これらの材料に対して、薄い鋼板などの金属で被覆して用いられることが好ましい。線状部材Wは、目的に応じて、1種又は2種以上組み合わせて用いることもできる。
<第1実施形態>
図1に示すように、本発明における送線装置における一の実施形態において、線状部材Wを挟持する送線ローラー1と、回転検出機の一種であるロータリーエンコーダー3と、それらを内包する筺体4と、速度比較機構51および押圧調整機構52を有する制御装置5を備えている。
送線ローラー1は、図2及び図3に示すように、線状部材Wを挟持する駆動ローラー11と従動ローラー12などを有し、モーターMが駆動ローラー11を回転させることにより、線状部材Wを介して従動ローラー12も回転する。駆動ローラー11は固定されているが、従動ローラー12は駆動ローラー11に対して、シリンダー部材61により吊り下げ具S及び支持部材122を介して所定の長さ分だけ近づいたり遠ざかったりして移動することができる。本実施形態において、従動ローラー12側が駆動ローラー11側に対して移動するが、他の実施形態において、駆動ローラー11側が従動ローラー12側に対して移動するように設計することもできる。
駆動ローラー11は、線状部材Wと当接する円盤状の部材である。その中心には棒状の駆動ローラーシャフト111が固設されており、駆動ローラーシャフト111と駆動源であるモーターMが減速機7を介して接続されているため、モーターMにより生じる回転力が減速機7を介して駆動ローラーシャフト111に伝達され、駆動ローラー11が回転する。本実施形態において、駆動ローラー11における線状部材11と当接する側面は、平坦な曲面であるが、他の実施形態において、U字状又はV字状の窪みを設けることもできる。本実施形態において、モーターMはサーボモータを使用しているが、他の実施形態においてギアードモーターを使用することができる。
従動ローラー12は、線状部材Wと当接する円盤状の部材である。その中心には棒状の従動ローラーシャフト121が固設されており、駆動ローラー11が回転して線状部材Wを送線し始めると、線状部材Wの動きに合わせて従動ローラー12も回転し始める。また、従動ローラーシャフト121の端部には、回転検出機の一種であるロータリーエンコーダー3が設けられている。本実施形態において、従動ローラー12における線状部材11と当接する側面は、平坦な曲面であるが、他の実施形態において、U字状又はV字状の窪みを設けることもできる。
また、従動ローラー12を挟持するように支える支持部材122が覆設されており、支持部材122の上部においてシリンダー部材61と連動する吊り下げ具Sと固定されているため、シリンダー部材61の動作により、従動ローラー12が上下に移動することができる。また、従動ローラー12の一方の側面側及び他方の側面側にそれぞれ4個の補助ローラーRが従動ローラーシャフト121の軸と同じ向きの回転軸を有して回転可能に設けられており、これら補助ローラーRがシリンダー部材61の動作に応じてガイドレールGに沿って上下移動することにより、従動ローラー12及び支持部材122が振り子のように揺れることを防ぐことができる。これにより、従動ローラー12が安定して線状部材Wを送線することができる。
回転検出機の一種であるロータリーエンコーダー3は、従動ローラー12の回転を検知する部材であり、従動ローラーシャフト121の端部に設けられている。ロータリーエンコーダー3は、従動ローラーシャフト121の回転の変位を内蔵した格子円盤を基準としてデジタル信号として出力することができ、出力信号の形態からイクンクリメンタル形とアブソリュート形に大別することができるが、インクリメンタル形であることが好ましい。そして、ロータリーエンコーダー3により検知された従動ローラー12の回転に関する信号を速度比較機構51に伝える。
筺体4は、駆動ローラー11、従動ローラー12、ロータリーエンコーダー3などを内包する部材である。本実施形態において、直方体形状を有し、線状部材Wが駆動ローラー11及び従動ローラー12に挟持される部分が視認できるよう透明な部材からなる窓が設けられている。
制御装置5は、図1に示すように、ロータリーエンコーダー3からの信号により算出された回転速度と予め設定された回転速度の比較を行う速度比較機構51と、線状部材Wに対する従動ローラー12の押圧力を調整する押圧調整機構52を備える。本実施形態において、速度比較機構51及び押圧調整機構52は、筺体4の外側に位置しているが、他の実施形態において、筺体の内部に設けることもできる。
速度比較機構51は、具体的には、使用者により駆動ローラー11の回転速度などを参考にして設定された従動ローラー12の設定速度51aおよびロータリーエンコーダー3から受信した信号を従動ローラー12の回転速度を計算する速度算出機能51bを備える。そして、予め設定された従動ローラー12の設定速度51aと速度算出機能51bから算出された実測の従動ローラー12の回転速度から、差またはズレを比較する速度比較機能51cを備える。送線ローラー1の構成上、従動ローラー12がモーターMなどの駆動源と直接には接続されておらず、駆動ローラー11の回転力が線状部材Wを介して従動ローラー12に伝えられる仕組みであるために、線状部材Wに曲がり、撚れ、反りなどの歪が存在していた場合には、駆動ローラー11又は従動ローラー12の少なくとも一方との接触が不十分となり、駆動ローラー11の回転力が適切に従動ローラー12に伝わらなくなり、従動ローラー12の回転速度に変化が生じるから、この速度比較機構51により、この変化を検知することができる。
押圧調整機構52は、具体的には、使用者により駆動ローラー11に対する線状部材Wを介した従動ローラー12の運転時の圧力が設定値として入力された設定運転圧力52aおよび速度比較機能51cによる速度差が一定レベルを超えるとその速度差に応じた運転圧力を選択する運転圧力調節機能52bを備える。例えば、運転圧力調節機能52bは、速度算出機能51bにより算出された従動ローラー12の実測の回転速度が設定速度51aの80%であった場合には、対応する表又は所定の関数に基づいて0.2MPaなど速度差に対応する所定の圧力を加えることを決定する処理を行う。そして、追加する圧力については経時的に速度比較機能51cから送られてくる情報から、従動ローラー12の実測の回転速度が設定速度51aと差がなくなれば、従動ローラー12に追加的に圧力を加えないように調整する。なお、誤差も含めどの程度の差が生じれば押圧力の調整を行うか、その境界値については種々設定することができる。
速度比較機構51及び押圧調整機構52における各機能は、物理的にはハードウエア及びソフトウエアを組み合わせて実現することができる。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPU、主メモリ、バス、及びハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などの二次記憶装置、情報の入力作業に利用されるタッチパネルなどの入力デバイス、ディスプレイ、その他外部周辺機器などのハードウエア及びそのインターフェイス、複数のハードウエアを接続する通信用インターフェイス、アプリケーションプログラムなどが挙げられる。そして、主メモリに保存されたプログラムによるCPUの計算処理によって、入力デバイスなどから設定速度や設定運転圧力などの指示が入力され、主メモリや二次記憶装置に保存されているデータを参照しながら、情報の加工、保存がされ、また、上記各ハードウエアを制御するための命令が生成される。
調整部材6は、従動ローラー12と連動し、制御装置5から得られた情報に基づいて従動ローラー12に力を加えるという物理的な作用を及ぼす部材である。本実施形態において、調整部材6は、押圧調整機構52から取得した電気信号に基づいて所定の空気圧に変換する電空レギュレータ62と、電空レギュレータ62の圧力に従って伸び縮みし従動ローラー12と吊り下げ具Sを介して連動するシリンダー部材61から構成されている。なお、本実施形態において、調整部材6は、従動ローラー12側に設けられているが、他の実施形態において、駆動ローラー11側に設けることもできる。
また、本実施形態において、筺体4は一つであるが、他の実施形態において、その筺体4とは分離独立して線状部材Wを挟持する他の駆動ローラーと他の従動ローラーからなる一対の他の送線ローラーを内包する他の筺体を備えることもできる。送線ローラーをユニット化して他の送線ローラーを備えることで、一方に不具合が生じても他方が作動することで途切れることなく円滑に作業をすることができ、また、送線ローラーの配置場所の選択肢が広がるため、設置する工場の広さやレイアウトに応じて最も効率良く線状部材Wを溶湯に送線することができる。
図4は、制御装置5における処理の流れの一例を示す図である。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウエア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても良い。
まず、従動ローラー12が回転し始めると、ロータリーエンコーダー3から電気信号を受信した速度比較機構51の速度算出機能51bにおいて計算された実測の従動ローラー12の回転速度と、使用者により駆動ローラー11の回転速度などを参考にして設定された従動ローラー12の設定速度51aとを、速度比較機能51cにおいて対比し、所定の差があったり、所定の速度比の範囲を超えたりするときにはどの程度の差であるかを計算する(ステップS01)。設定速度51aの方が、実測された回転速度に比べて所定の値よりも大きければ、従動ローラー12が空回りなどにより失速している可能性があるため次のステップに移行する。一方、設定速度51aの方が、実測された回転速度に比べて所定の値よりも小さければ、次のステップには移行せず、経時的に速度差が所定の値よりも大きくならないか検知し続ける。
設定速度51aの方が、実測された回転速度に比べて所定の値よりも大きく、それが数ミリ秒〜数十ミリ秒など所定の時間よりも長ければ、従動ローラー12が空回りなどにより失速していると判断して次のステップに移行する(ステップS02)。一方、所定の時間よりも短ければ、従動ローラー12が空回りしていたが解消されたなど大きな問題とならない一時的なトラブルとして判断して速度比較のステップに戻る。
従動ローラー12が空回りなどにより失速していると判断したため、速度比較機能51cから運転圧力調節機能52bに従動ローラー12の設定速度51aと実測された回転速度の差又は回転速度比などの情報を伝える。そして、その情報に基づいて対応する表又は所定の関数などに基づいて所定の圧力を加えることを決定し、その加える圧力を従動ローラー12の運転時の圧力が設定値として入力された設定運転圧力52aに加算して、従動ローラー12の線状部材Wに対する補正した圧力値とする処理を行う(ステップS03)。この運転圧力調節機能52bにおける処理の結果が、調整部材6における電空レギュレータ62へ、そして、シリンダー部材61へと伝わることにより電気信号から物理的な力に変換して従動ローラー12の押圧力を調整する。
速度算出機能51bにおいて、引き続き従動ローラー12の設定速度51aと実測された回転速度とに差が生じないか監視を続け、その設定速度51aと実測された回転速度が同じとなったときや所定の差又は所定の速度比の範囲内となったときには、従動ローラー12の空回りなどのトラブルが解消したと判断して次のステップに移行する(ステップS04)。一方、その設定速度51aと実測された回転速度が同じとなったときや所定の差を超えなかったり、所定の速度比の範囲を超えたりしないときには、そのトラブルがまだ解消していないとして、継続して監視を続ける。
従動ローラー12の空回りなどのトラブルが解消したと判断したため、速度比較機能51cから運転圧力調節機能52bに従動ローラー12の設定速度51aと実測された回転速度の差又は回転速度比が所定の値以下になったことの情報を伝える。そして、その情報に基づいて従動ローラー12の運転時の圧力が設定値として入力された設定運転圧力52aに戻す処理を行う(ステップS05)。
これらの制御装置5における処理を、線状部材Wを送線している間継続して行う。このように、駆動ローラー11と従動ローラー12による線状部材Wに対する挟持を、理想に近い押圧力で一定に保つという調整を行うことより、撓みや撚りの影響で送線抵抗の変動により生じるスリップ防止ができる。ひいては、適切な速度で線状部材Wを溶融金属に添加することができる
<第2実施形態>
図5に示すように、本発明における送線装置における他の実施形態において、線状部材Wを挟持する第1送線ローラー1と、第2送線ローラー2と、ロータリーエンコーダー3と、それらを内包する筺体4・4と、速度比較機構51および押圧調整機構52を有する制御装置5を備えている。
第1送線ローラー1は、第1実施形態における図2及び図3と同様に、線状部材Wを挟持する第1駆動ローラー11と第1従動ローラー12を有し、駆動源であるモーターMが第1駆動ローラー11を回転させることにより、線状部材Wを介して第1従動ローラー12も回転する。第1駆動ローラー11は固定されているが、第1従動ローラー12は第1駆動ローラー11に対して、シリンダー部材61により吊り下げ具S及び支持部材122を介して所定の長さ分だけ近づいたり遠ざかったりして移動することができる。第2送線ローラー2も、第2駆動ローラー21と第2従動ローラー22などを有し第1実施形態における図2及び図3と同様の構成を有している。
第2実施形態において、第1送線ローラー1の第1従動ローラー12側に取り付けられたロータリーエンコーダー3は制御装置5に接続されており、電空レギュレータ62は第2送線装置2のシリンダー部材61に接続されている。第1送線ローラー1と第2送線ローラー2と二つの送線ローラーを具備することにより、送線ローラーの配置場所の選択肢が広がるため、設置する工場の広さやレイアウトに応じて最も効率良く線状部材Wを溶湯に送線することができる。さらに、制御装置5に接続されている第1従動ローラー12に取り付けられたロータリーエンコーダー3や電空レギュレータ62に接続された第2送線ローラー2のシリンダー部材61に不具合が生じたとしても、第2従動ローラー22側に取り付けられたロータリーエンコーダー3を制御装置5に接続し直したり、第1送線ローラー1のシリンダー部材61を電空レギュレータ62に接続し直したりすることで、いち早く作業を再開できるので、トラブルに強いシステムを構築することができる。本実施形態において、第1送線ローラー1と第2送線ローラー2とは隣接しているが、他の実施例において所定の間隔を開けてそれぞれを配置することができる。
制御装置5については、第1実施形態に示した構成及び機能と同様である。
1・・・送線ローラー(第1送線ローラー)
11・・・駆動ローラー(第1駆動ローラー)
111・・・駆動ローラーシャフト(第1駆動ローラーシャフト)
12・・・従動ローラー(第1従動ローラー)
121・・・従動ローラーシャフト(第1従動ローラーシャフト)
122・・・支持部材
2・・・第2送線ローラー
21・・・第2駆動ローラー
22・・・第2従動ローラー
3・・・ロータリーエンコーダー
4・・・筺体
5・・・制御装置
51・・・速度比較機構
52・・・押圧調整機構
6・・・調整部材
61・・・シリンダー部材
62・・・電空レギュレータ
7・・・減速機
W・・・線状部材
M・・・モーター
R・・・補助ローラー
S・・・吊り下げ具
G・・・ガイドレール

Claims (5)

  1. 溶融金属に添加される添加剤を含有する線状部材を挟持する駆動ローラーと従動ローラーを有する一対の送線ローラーと、
    前記従動ローラーの回転を検知する回転検出機と、
    前記送線ローラー及び前記回転検出機を内包する筺体と、
    前記回転検出機からの信号により算出された回転速度と予め設定された回転速度の比較を行う速度比較機構、前記速度比較機構において所定の速度差以上のときに前記速度差に応じて前記線状部材に対する前記従動ローラーの押圧力を調整する押圧調整機構を有する制御装置と
    を備えることを特徴とする送線装置。
  2. 前記従動ローラーと連動し、前記制御装置から得られた情報に基づいて、前記従動ローラーに物理的な作用を及ぼす調整部材を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の送線装置。
  3. 前記筺体とは分離独立して、前記線状部材を挟持する他の駆動ローラーと他の従動ローラーからなる一対の他の送線ローラーを内包する他の筺体を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の送線装置。
  4. 溶融金属に添加される添加剤を含有する線状部材を挟持する第1駆動ローラーと第1従動ローラーを有する一対の第1送線ローラーと、
    前記線状部材を挟持する第2駆動ローラーと第2従動ローラーを有する一対の第2送線ローラーと、
    前記第1従動ローラー又は前記第2従動ローラーの一方の回転を検知する回転検出機と、
    前記回転検出機からの信号により算出された回転速度と予め設定された回転速度の比較を行う速度比較機構、前記速度比較機構において所定の速度差以上のときに前記速度差に応じて前記線状部材に対し、前記回転検出機が取付けられていない前記従動ローラーの押圧力を調整する押圧調整機構を有する制御装置と
    を備えることを特徴とする送線装置。
  5. 前記第1従動ローラー又は前記第2従動ローラーと連動し、前記制御装置から得られた情報に基づいて、連動する前記第1従動ローラー又は前記第2従動ローラーに物理的な作用を及ぼす調整部材を備える
    ことを特徴とする請求項4に記載の送線装置。
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