JP6695624B2 - 油路構造 - Google Patents

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Description

本発明は、油路構造に関する。
例えば、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータは、ポンプインペラとコンバータカバーとで構成したコンバータハウジング内に、ポンプインペラ、タービンランナおよびステータで形成した流体伝動部を備えており、コンバータハウジング内のタービンランナとコンバータカバーとの間に、ロックアップクラッチを構成するピストンが設けられている。
ロックアップクラッチは、コンバータハウジング内のアプライ圧とリリース圧との差圧を制御することで、ピストンをコンバータカバーに圧接させたロックアップ状態と、圧接させていないアンロックアップ状態との間で切り替えられるようになっており、トルクコンバータに接続する油圧経路は、通常2系統となっている(例えば、特許文献1)。
一方、ロックアップクラッチの他の方式として、多板クラッチを用いる方式があり(例えば、特許文献2)、この方式では、多板クラッチを締結させるための油圧室への油路が追加されるので、トルクコンバータに接続する油圧経路は3系統となる。
特開2015−110975号公報 特開平2007−16833号公報
トルクコンバータに接続される油圧経路は、入力軸の内部や、入力軸の外周と入力軸に外挿された筒状部材の内周との隙間などを利用して設定されている。
ここで、入力軸の外周と筒状部材の内周との隙間には、入力軸と筒状部材とを相対回転可能に支持するベアリングが配置されている領域があるので、この隙間に油路を設定する場合には、ベアリングの位置を避けて油路を設定する必要がある。
この種の油路を設定する際の制約は、トルクコンバータの場合にのみに限られたものではなく、油圧駆動する自動変速機の各部位に共通して存在する。
しかし、特許文献2のように、油路の数が多くなると、ベアリングの位置を避けて油路を設定することが難しくなり、この場合には、ベアリングが油路内に位置することになる結果、油路における油の流れが、ベアリングが設けられている領域で阻害されてしまう。
ここで、油の流れがベアリングにより阻害されないようにするために、ベアリングの位置を変更することが考えられるが、ベアリングの位置を変更すると、ベアリングの内径側に位置する回転部材と、外径側に位置する回転部材の支持位置が変わってしまうので、これら回転部材の軸心がぶれる等の問題が生じるおそれがある。
しかし、ベアリングの位置を変えずに、油路の位置を変更するためには、入力軸周りの設計を大幅に変更する必要が生じてしまう。
そこで、ベアリングの位置の変更や、油路構造の大幅な設計変更を必要とせずに、油圧経路の設定の自由度を向上できるようにすることが求められている。
本発明は、
第1シャフトを有し、
前記第1シャフトの外周に第1ベアリングと第1油路と第2油路とを有し、
前記第1シャフトの内周に第1スリーブを有し、
前記第1スリーブと前記第1シャフトとの間に第3油路を有し、
前記第1油路は前記第3油路を介して前記第2油路と接続され、
前記第1シャフトの径方向から視たとき、前記第3油路は前記第1ベアリングと重なり、前記第1シャフトと前記第1スリーブとの間に、前記第3油路と分離された経由油路を有することを特徴とする油路構造とした。
本発明によれば、第1スリーブにより第1シャフト内周の領域(空間)に、第1シャフトに当接する第1ベアリングを迂回するための迂回油路(第3油路)を、第1シャフトに当接する第1ベアリングと重なる位置に配置する。よって、油圧経路を追加するにあたり、第1シャフトに当接する第1ベアリングの位置を変更せずに、第1シャフトに当接する第1ベアリングを迂回する油圧経路を形成することができる。
よって、第1ベアリングの位置の変更や、油路構造の大幅な設計変更を必要とせずに、油圧経路の設定の自由度が向上する。
実施の形態にかかるトルクコンバータの油路構造を説明する図である。 トルクコンバータでの油路構造の要部拡大図である。 トルクコンバータでの油路構造の要部拡大図である。 変形例にかかるトルクコンバータの油路構造の要部拡大図である。
以下、本発明にかかる油路構造を、トルクコンバータ1の油路構造に適用した場合を例に挙げて、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、トルクコンバータ1での油路構造を説明する図である。
図2は、トルクコンバータ1のロックアップ機構部16周りの拡大図である。
図3は、トルクコンバータ1の回転軸X周りの拡大図である。
図1に示すように、トルクコンバータ1は、ポンプインペラ3とコンバータカバー4とで構成したコンバータハウジング2内に、流体伝動部15と、ロックアップ機構部16と、を備えている。
流体伝動部15では、ポンプインペラ3とタービンランナ5とが、共通の回転軸X上で相対回転可能に設けられており、これらポンプインペラ3とタービンランナ5の間にステータ6が位置している。
コンバータハウジング2内において流体伝動部15は、コンバータカバー4のディスク部41との間に間隔をあけて設けられており、この流体伝動部15とコンバータカバー4のディスク部41との間に、ロックアップ機構部16が位置している。
コンバータカバー4は、図示しないドライブプレートを介してエンジンのクランク軸と連結されており、エンジンの回転駆動力が、コンバータカバー4を介してポンプインペラ3に入力されると、入力された回転駆動力が、コンバータハウジング2内のオイルを介して、タービンランナ5に伝達されるようになっている。
ポンプインペラ3は、ポンプシェル31と、ポンプシェル31に取り付けられた複数のポンプブレード32と、ポンプシェル31の内径側に連結されたポンプインペラスリーブ33と、を備えて構成される。
ポンプシェル31のタービンランナ5との対向面には、ポンプブレード32が複数設けられており、ポンプブレード32は、回転軸X周りの周方向で、軸方向から見て放射状に配置されている。
ポンプインペラスリーブ33は、回転軸Xの軸方向(以下、回転軸X方向とも標記する)に沿って延びる筒状部331と、筒状部331のタービンランナ5側(図中右側)の端部から径方向外側に延びる円板部332と、を備えており、断面視において略L字形状を有している。
円板部332の外周側とポンプシェル31の内周側との接続部分は、全周に亘って溶接Wされている。
筒状部331は、トルコンカバー25の開口26に設けたオイルシールSを貫通して設けられており、トルコンカバー25の外部に位置する先端部331aには、スプロケット27が取り付けられている
実施の形態では、エンジンの回転駆動力がポンプインペラ3に入力されて、ポンプインペラスリーブ33の筒状部331が回転軸X回りに回転すると、筒状部331の回転が、スプロケット27の外周に巻き掛けられたチェーン(図示せず)を介して、オイルポンプ(図示せず)に伝達されて、オイルポンプが駆動されるようになっている。
ポンプインペラ3の回転は、コンバータハウジング2内のオイルを介してタービンランナ5にも伝達されるようになっており、このタービンランナ5は、タービンシェル51と、タービンシェル51に取り付けられた複数のタービンブレード52と、タービンシェル51と、回転軸である入力軸120とを連結するタービンハブ53と、を備えて構成される。
タービンシェル51のポンプインペラ3との対向面には、タービンブレード52が複数設けられており、タービンブレード52は、回転軸X周りの周方向で、軸方向から見て放射状に配置されている。
図2に示すように、タービンハブ53は、回転軸Xに沿って延びる筒状部531と、筒状部531のディスク部41側(図中、右側)の端部から径方向外側に延びる円板部532と、を備えている。
筒状部531の内周には、回転軸X方向に沿って延びるスプラインが、全周に亘って設けられており、タービンシェル51は、図示しない変速機構部からトルクコンバータ1側に延びる入力軸120の外周に、筒状部531をスプライン嵌合して設けられている。
実施の形態では、エンジンの回転駆動力がポンプインペラ3からタービンランナ5に伝達されて、タービンランナ5が回転軸X周りに回転すると、タービンランナ5と入力軸120とが一体に回転して、エンジンの回転駆動力が、図中左側に位置する変速機構部(図示せず)に入力されるようになっている。
円板部532の外周部532aには、タービンシェル51の内周側の連結部51aと、ダンパ装置の図示しないドリブンプレートの内周側の連結部81が、リベットR1で固定されている。
ロックアップ機構部16を構成するクラッチハブ9は、筒壁部92を有しており、この筒壁部92の内周には、回転軸X方向に沿うスプライン92aが、回転軸X周りの周方向に所定間隔で設けられている。
クラッチハブ9では、外周を筒壁部92にスプライン嵌合させた外径側摩擦板93が、回転軸X方向に間隔をあけて複数設けられており、外径側摩擦板93は、回転軸X周りの周方向への回転が規制された状態で、回転軸X方向に移動可能に設けられている。
回転軸X方向で隣接する外径側摩擦板93、93の間には、内径側摩擦板94が位置しており、これら内径側摩擦板94と外径側摩擦板93は、回転軸X方向で交互に位置している。
内径側摩擦板94は、コンバータカバー4のディスク部41に固定された筒状の支持ハブ95の外周にスプライン嵌合しており、内径側摩擦板94は、支持ハブ95の外周のスプライン95aにより、回転軸X周りの周方向への回転が規制された状態で、回転軸X方向に移動可能に設けられている。
これら内径側摩擦板94と外径側摩擦板93のうち、最も流体伝動部15側(図中、左側)に位置する外径側摩擦板93には、ピストン96の押圧部963が回転軸X方向から当接している。
ピストン96は、回転軸X方向から見てリング状を成す基部960の内周と外周に、周壁部(内周壁961、外周壁962)を有しており、これら周壁部(内周壁961、外周壁962)は、コンバータカバー4のディスク部41側に延出して設けられている。
押圧部963は、外周壁962のディスク部41側の端部から径方向外側に延出しており、この押圧部963は、回転軸X方向から見て環状を成す外周壁962の全周に亘って設けられている。
ピストン96は、当該ピストン96の基部960を、支持部材100に設けたリング状の溝部101内に位置させた状態で、回転軸X方向に移動可能に設けられており、溝部101とピストン96の基部960で囲まれた空間が、ピストン96の駆動油圧が供給される油室Rとなっている。
ピストン96の基部960における油室Rとは反対側の面と、コンバータカバー4のディスク部41との間には、図示しないスプリングが設けられており、ピストン96には、基部960を溝部101内に収容させる方向(図中、左方向)の押圧力が、図示しないスプリングから常時作用している。
実施の形態では、ピストン96は、油室Rに油圧が供給されると、コンバータカバー4のディスク部41側に変位するようになっている。
そして、このピストン96のディスク部41側への変位により、回転軸X方向で交互に配置された外径側摩擦板93と内径側摩擦板94とが、ピストン96の押圧部963とディスク部41との間で圧縮されると、外径側摩擦板93を保持するクラッチハブ9と、内径側摩擦板94を保持するコンバータカバー4との相対回転が、圧縮力に応じて規制されて、最終的に、コンバータカバー4とクラッチハブ9とが相対回転不能に連結された状態(ロックアップ状態)に到達するようになっている。
また、油室Rへの油圧の供給が遮断されると、ピストン96が、図示しないスプリングから作用する付勢力で、基部960を溝部101に収容する方向(図中、左方向)に変位して、外径側摩擦板93を保持するクラッチハブ9と、内径側摩擦板94を保持するコンバータカバー4との相対回転が許容された状態(アンロックアップ状態)に戻るようになっている。
実施の形態では、ピストン96と、このピストン96と支持部材100の溝部101との間の油室Rと、クラッチハブ9で保持された外径側摩擦板93と、支持ハブ95で保持された内径側摩擦板94とで、ロックアップ機構部16を構成している。
そして、クラッチハブ9が、入力軸120と一体に回転するタービンランナ5のタービンハブ53に連結されているので、ロックアップ機構部16がロックアップ状態になると、コンバータカバー4に入力されたエンジンの回転駆動力が、入力軸120に直接入力されるようになっている。
ピストン96を支持する支持部材100では、ピストン96の内周壁961が、軸部102に外挿されており、ピストン96が軸線方向に変位する際に、内周壁961が、軸部102の外周面102aに沿って摺動することで、ピストン96の回転軸Xに対する傾きが防止されるようになっている。
軸部102の一端側に位置する突起部103は、図示しないエンジンのクランク軸の位置決めに用いられる部位であり、コンバータカバー4のディスク部41に設けた貫通孔41aを貫通して、図示しないエンジン側に位置している。
軸部102では、回転軸Xに沿って設けられた有底の支持孔104が、コンバータハウジング2内に開口しており、この支持孔104に先端120a側を挿入した入力軸120は、この支持孔104で、回転軸X回りに回転可能に支持されている。
軸部102における突起部103とは反対側には、リング状の壁部105が、径方向外側に延出して設けられており、この壁部105におけるディスク部41との対向面に、前記した溝部101が設けられている。
軸部102には、軸部102を回転軸Xの径方向(厚み方向)に貫通して油路S5、S8(油孔)が設けられており、これら油路S5、S8は、回転軸X方向に間隔を空けて設けられている。
一方の油路S8は、支持孔104の底104aと略整合する位置から、回転軸Xに直交する向きで形成されており、ロックアップ機構部16がロックアップ状態である場合のピストン96の基部960の位置を基準として、ピストン96よりもディスク部41側の領域と支持孔104とを連通するように設けられている。
そのため、ロックアップ機構部16がロックアップ状態であるときであっても、ピストン96よりもディスク部41側の領域と支持孔104とが、油路S8を介して常に連通するようになっており、コンバータハウジング2内における油路S8の開口(図3、符号P1参照)は、コンバータハウジング2に対するオイルの給排口となっている。
他方の油路S5は、回転軸Xに対して所定角度傾斜して設けられており、ロックアップ機構部16がアンロックアップ状態であるときのピストン96の基部960の位置を基準として、溝部101(油室R)と支持孔104とを連通するように設けられている。
ここで、支持孔104には、入力軸120の先端120a側が挿入されており、この入力軸120の先端120a側では、後記する油路S6に連通する油孔123が、支持孔104の内周に開口している。
実施の形態では、支持孔104の内周での油路S5の開口位置が、支持孔104の内周での油孔123の開口位置と一致するように、油路S5と油孔123の位置が設定されている。
そのため、ロックアップ機構部16がアンロックアップ状態であるときであっても、油室Rと油路S6とが、油孔123および油路S5を介して常に連通するようになっている。
図1に示すように、支持孔104で先端120a側が支持された入力軸120は、ステータ6の円筒状のステータシャフト66を貫通して、変速機ケース28内の図示しない変速機構部側に延びている。
ステータ6は、基部61と、基部61の外周面に配設された多数のステータブレード62と、から構成されており、基部61の内周を支持するワンウェイクラッチOWCにより、回転軸X周りの一方向にのみ、回転可能とされている。
図1に示すようにワンウェイクラッチOWCは、ステータ6の基部61が外周に固定されたアウタレース63と、アウタレース63の内周面に当接したクラッチ本体64と、クラッチ本体64の内周面に当接して設けられたインナレース65とを備えている。
インナレース65の内周には、入力軸120に沿って延びるステータシャフト66の一端部66aがスプライン嵌合しており、ステータシャフト66は、ポンプインペラスリーブ33の筒状部331と入力軸120との間を、変速機ケース28側(図中、左側)に延びている。
ステータシャフト66の他端部66b側は、変速機ケース28のリング状の支持部29に内嵌して固定されており、固定軸であるステータシャフト66は、回転軸X回りに回転不能となっている。
図3に示すように、ステータシャフト66では、回転軸Xの径方向から見て、ポンプインペラスリーブ33の筒状部331とスプロケット27に重なる領域に、他の領域よりも回転軸Xの径方向の厚みが薄い薄肉部661が設けられている。
この薄肉部661は、ステータシャフト66の内周に、回転軸Xの径方向に窪んだ凹部を設けて形成されており、薄肉部661の外周には、ポンプインペラスリーブ33の内周を支持するブッシュB1と、スプロケット27の内周を支持するブッシュB3が、回転軸X方向に間隔を空けて設けられている。
ステータシャフト66における薄肉部661は、回転軸X方向において一方側に位置するブッシュB1と、他方側に位置するブッシュB3とが、回転軸Xの径方向から見て、薄肉部661の領域内に位置する長さL1の範囲に設けられている。
筒状のステータシャフト66には、変速機ケース28側(図中、左側)から、筒状のスリーブ67が内挿されており、このスリーブ67の先端67aは、薄肉部661よりもワンウェイクラッチOWC側(図中、右側)に位置している。
スリーブ67は、薄肉部661の領域を除く他の領域の外周が、ステータシャフト66の内周に隙間無く接しており、薄肉部661を除く他の領域では、ステータシャフト66の内周とスリーブ67の外周との間を通って、オイルが通流しないようになっている。
実施の形態では、ステータシャフト66における凹部が設けられた領域の内周(薄肉部661の内周)とスリーブ67の外周との間の間隙を、オイルが通流する油路(S3、S3a)として用いており、このステータシャフト66の内周とスリーブ67の外周との間の油路(S3、S3a)は、回転軸X周りの周方向に複数設けられている。
図3における回転軸Xよりも上側に位置するステータシャフト66の薄肉部661では、回転軸X方向における一方の端部に、薄肉部661とスリーブ67との間に形成された油路S3と、ポンプインペラスリーブ33の筒状部331の内周とステータシャフト66の外周との間の油路S2とを連通させる油路68が設けられている。
また、他方の端部にも、油路S3と、変速機ケース28の支持部29に設けた油路S1(オイルの給排路)とを連通させる油路69が設けられている。
ここで、回転軸Xの径方向から見て油路S3は、ポンプインペラスリーブ33の筒状部331の内周とステータシャフト66の外周との間のブッシュB1、B3が設けられた領域を、回転軸X方向に横切って設けられている。
そのため、ブッシュB1、B3が設けられた領域を間に挟んだ油路S1と油路S2は、ステータシャフト66の厚み内に位置する油路S3を迂回して、互いに連通している。
なお、油路S2におけるポンプインペラスリーブ33の円板部332を回転軸X方向に横切る領域(図中、符号P2参照)は、コンバータハウジング2に対するオイルの給排口となっている。
ステータシャフト66の薄肉部661が設けられた領域の内径側では、スリーブ67の内周と入力軸120の外周との間の隙間が、ロックアップ機構部16の作動油圧の供給路の一部を構成する油路S4となっている。
図3における回転軸Xよりも下側に位置するステータシャフト66の薄肉部661では、回転軸X方向における他方の端部に、油路S3aと、変速機ケース28の支持部29に設けた油路S1aとを連通させる油路69aが設けられている。
また、スリーブ67におけるこの油路S3aに対応する位置には、貫通孔67cが形成されており、ステータシャフト66の外側に位置する油路S1aと、内側に位置する油路S4とが、油路S3aを介して互いに連絡している。
そのため、ステータシャフト66の内側に位置する油路S4には、変速機ケース28側の油路S1aからオイルが供給されるようになっており、実施の形態では、この油路S1aから、ロックアップ機構部16の作動油圧を供給することで、ステータシャフト66の薄肉部の内周とスリーブ67の外周との間の油路S3aを、ロックアップ機構部16の作動油圧の供給路の一部として用いている。
そして、この作動油圧の供給路は、入力軸120の外周とステータシャフト66との間に介在するブッシュB2と、タービンハブ53と入力軸120とのスプライン嵌合部を避けて、ロックアップ機構部16の油室Rに作動油圧を供給するために、入力軸120の内部を迂回している。
入力軸120には、当該入力軸120の内部を回転軸Xに沿って直線状に延びる油路121が形成されている。この油路121は、入力軸120の先端120a側に、変速機ケース28側よりも内径が大きい拡径部121aを有しており、この拡径部121aが、入力軸120の先端120aで開口して、油路121と、前記した支持部材100の支持孔104の内部とを連通させている。
入力軸120では、油路121における拡径部121aが設けられた領域が、入力軸120の径方向の厚みが薄くなった薄肉部122となっており、この油路121には、入力軸120の先端120aから、円筒状のスリーブ7が挿入されている。
スリーブ7の先端7aは、拡径部121aを貫通して、通常の内径の油路121の領域まで到達しており、スリーブ7は、先端7a側の所定範囲を、入力軸120(油路121)の内周に隙間無く圧接させた状態で設けられている。
スリーブ7の基端7b側には、先端7a側よりも外径の大きい拡径部71が設けられており、スリーブ7は、拡径部71が設けられた領域を、拡径部121a(薄肉部122)の内周に隙間無く圧接させた状態で設けられている。
そのため、スリーブ7の先端7a側の油路121内に位置する領域と、基端7b側の拡径部71が設けられた領域では、油路121の内周とスリーブ7の先端7a側の領域の外周との間や、薄肉部122の内周と拡径部71の外周との間を通って、オイルが通流しないようになっている。
実施の形態では、油路121における拡径部121a内の空間が、スリーブ7により、外径側の空間(油路S6)と、内径側の空間(油路S7)とに区画されており、内径側の空間(油路S7)を、流体伝動部15へのオイルの給排路として用いる一方で、外径側の空間(油路S6)を、ロックアップ機構部16の作動油圧の供給用の油路として利用している。
そのため、入力軸120の薄肉部122では、回転軸X方向における先端120a側(図中、右側)に、入力軸120の内周とスリーブ7の外周との間の油路S6と、油室Rに連通する油路S5とを連通させる油孔123が、薄肉部122を回転軸Xの径方向に貫通して形成されている。
また、薄肉部122における変速機ケース28側(図中、左側)には、入力軸120の外周とステータシャフト66の内周との間の油路S4と、油路S6とを連通させる油孔124が、薄肉部122を回転軸Xの径方向に貫通して形成されている。
そして、実施の形態では、ステータシャフト66の内周と入力軸120の外周との間に、ステータシャフト66の一端部66a側と入力軸120を相対回転可能に支持するブッシュB2が設けられており、このブッシュB2よりも変速機ケース28側(図中、左側)で、油孔124が油路S4に連通している。
さらに、入力軸120では、タービンハブ53がスプライン嵌合した領域よりも先端120a側(図中、右側)で、油孔123が、油路S5を介して油室Rに連通している。
そのため、ロックアップ機構部16の作動油圧の供給路が、入力軸120内の拡径部121aの領域に形成した油路S6であって、回転軸X方向に所定長さL2を有する油路S6を迂回して設定されており、油室Rに供給する駆動油圧の流れが、ブッシュB2やタービンハブ53との干渉により阻害されないようになっている。
なお、流体伝動部15へのオイルの給排路として用いられている油路S8は、前記した支持部材100の支持孔104と油路S8を介して、コンバータカバー4内の空間に連通している。
かかる構成のトルクコンバータ1の作用を説明する。
油路121(油路S7)が、ポンプインペラ3とタービンランナ5との間でのトルク伝達に用いられるオイルの供給路として用いられる場合には、油路121から供給されるオイルは、支持部材100の支持孔104と油路S8を介して、コンバータカバー4内の空間に供給される。
そして、コンバータカバー4内の空間内のオイルは、ステータシャフト66とポンプインペラスリーブ33の筒状部331の間の油路S2から、ステータシャフト66の内周側に形成された油路S3を通って、変速機ケース28の油路S1に排出される。
油路121(油路S7)が、ポンプインペラ3とタービンランナ5との間でのトルク伝達に用いられるオイルの排出路として用いられる場合には、
変速機ケース28の油路S1から供給されるオイルが、ステータシャフト66の内周側に形成された油路S3と、ステータシャフト66とポンプインペラスリーブ33の筒状部331の間の油路S2とを通って、コンバータカバー4内の空間に供給される。
そして、コンバータカバー4内の空間内のオイルは、支持部材100の支持孔104と油路S8を通って、入力軸120の油路121から排出される。
ロックアップ機構部16の作動油圧は、変速機ケース28の支持部29に設けた油圧供給路(油路S1a)から、ステータシャフト66の内周とスリーブ67の外周との間の油路S3aを通って、入力軸120の外周とスリーブ67の内周との間の油路S4に供給されたのち、入力軸120の薄肉部122内に設けた油路S6を通過した後、油路S5を通って、ピストン96の油室Rに供給されることになる。
以上の通り、実施の形態では、
(1)ステータシャフト66(第1シャフト)を有し、
ステータシャフト66の外周にブッシュB1(第1ベアリング)と油路S1(第1油路)と油路S2(第2油路)とを有し、
ステータシャフト66の内周にスリーブ67を有し、
スリーブ67とステータシャフト66との間に油路S3(第3油路)を有し、
油路S1は油路S3を介して油路S2と接続され、
ステータシャフト66の径方向から視たとき、油路S3はブッシュB1と重なることを特徴とする油路構造とした。
このように構成すると、スリーブ67によりステータシャフト66の内周の領域(空間)に、ステータシャフト66に当接するブッシュB1を迂回するための油路S3(迂回油路)が、ステータシャフト66に当接するブッシュB1と重なる位置に配置される。
よって、油圧経路を追加するにあたり、ステータシャフト66に当接するブッシュB1の位置を変更せずに済み、ステータシャフト66に当接するブッシュB1を迂回する油圧経路を形成することができる。
よって、ブッシュB1(第1ベアリング)の位置の変更や、油路構造の大幅な設計変更を必要とせずに、油圧経路の設定の自由度が向上する。
(2)ステータシャフト66の内周の領域(空間)に、スリーブ67により、油路S3と分離された油路S4(第4油路)を有する構成とした。
このように構成すると、スリーブ67によりステータシャフト66の内周の領域(空間)が、互いに分離された油路S3と油路S4とに分割されるので、ステータシャフト66の内周とスリーブ67の外周との間に形成される油路を、ステータシャフト66の内側と外側の他の油路に連通させることができるので、油路の設定の自由度が向上する。
(3)ポンプインペラ3とコンバータカバー4とで構成したコンバータハウジング2内に、ポンプインペラ3とタービンランナ5とステータ6とから構成された流体伝動部15と、コンバータカバー4とタービンランナ5を相対回転不能に締結可能なロックアップ機構部16と、を備えるトルクコンバータ1における油路構造であって、
流体伝動部15では、共通の回転軸X上(同軸上)で相対回転可能に対向配置されたポンプインペラ3とタービンランナ5との間にステータ6が配置されて、駆動源からポンプインペラ3に入力された回転駆動力が、コンバータハウジング2内の流体(オイル)を介して、タービンランナ5に伝達されるように構成されており、
回転軸Xに沿って設けられていると共に、長手方向の一端側がステータ6の内径側に連結されて、ステータ6を所定位置で保持し、他端側が変速機ケース28(固定側部材)に固定された筒状のステータシャフト66(第1シャフト)と、
回転軸Xに沿って設けられていると共に、長手方向の一端側がポンプインペラ3の内径側に連結されており、内側をステータシャフト66が回転軸X方向に貫通するポンプインペラスリーブ33と、
ステータシャフト66との外周と、ポンプインペラスリーブ33の筒状部331の内周との間に設けられて、ステータシャフト66と筒状部331を相対回転可能に支持するブッシュB1(第1ベアリング)と、
回転軸X方向においてブッシュB1の変速機ケース28側(一方側)に位置する油路S1(第1油路)、および流体伝動部15側(他方側)のステータシャフト66の外周と筒状部331の内周との間に位置する油路S2(第2油路)と、
ステータシャフト66に内挿された筒状のスリーブ67(第1スリーブ)と、
スリーブ67の外周とステータシャフト66の内周との間に形成された油路S3(第3油路)と、
スリーブ67の内側の油路S4(第4油路)と、を有し、
油路S3は、回転軸Xの径方向から見て、ブッシュB1を一方側から他方側に跨ぐ範囲に設けられており、油路S1(第1油路)と油路S2(第2油路)とを、油路S3(第3油路)を介して接続した構成のトルクコンバータ1における油路構造とした。
このように構成すると、ブッシュB1を避けて、油路S1と油路S2と油路S3とから構成される油圧の給排路(第1油圧経路)が形成される。
よって、油路S1を、油圧の供給路または排出路とすると、ステータシャフト66とポンプインペラスリーブ33との間の油路S2が、コンバータハウジング2内の空間に連通しているので、ポンプインペラ3とタービンランナ5とステータ6とから構成された流体伝動部15での回転駆動力の伝達に関与するオイルを、流体伝動部15を収容するコンバータハウジング2に適切に供給、またはコンバータハウジング2から適切に排出できる。
そして、油路の途中にブッシュB1が位置していると、油路におけるブッシュB1が設けられた領域での油路面積を稼ぐことができないが、上記のように構成すると、油路S1から油路S3までの間に、オイルの移動を阻害する可能性のある部材(ブッシュB1など)が位置しておらず、流路の全長に亘って、油路面積を確保することができる。
これにより、オイルの供給または排出が滞ることがないので、オイルポンプ(図示せず)や、オイルポンプの駆動源(例えば、エンジン)への負荷が大きくなる事態の発生を好適に防止できる。
(4)ステータシャフト66の内周に外周側に窪んだ凹部を形成し、この凹部の領域の内側をスリーブ67で塞いで油路S3を形成した構成とした。
このように構成すると、油路S3を設けるために、トルクコンバータ1から変速機ケース28に延びるポンプインペラスリーブ33の筒状部331の外径を大きくする必要が無いので、既存のトルクコンバータの設計を大きく変更することなく、油路S3を設定できる。
(5)ポンプインペラスリーブ33の筒状部331は、コンバータハウジング2を収容するトルコンカバー25に設けた開口26を貫通して、変速機ケース28側に延びており、
ブッシュB1は、トルコンカバー25の開口26の内周と、筒状部331の外周との間をシールするオイルシールSの内径側で、筒状部331とステータシャフト66とを相対回転可能に支持している構成とした。
ブッシュB1の位置を変更すると、トルコンカバー25の開口26の内周と筒状部331の外周との間のシール性の低下や、回転軸X回りに回転する入力軸120やポンプインペラスリーブ33の軸心ブレの発生が懸念されるため、入力軸120まわりの設計変更が必要となる。
上記のとおり、ステータシャフト66の内周の窪んだ領域の内側をスリーブ67で塞いで油路S3を形成したことで、ブッシュB1の位置を変更する必要がないので、シール性の低下や軸心ブレの発生が懸念されることもない。
(6)スリーブ67(第1スリーブ)の内周に入力軸120(第2シャフト)を有し、
入力軸120の内周にスリーブ7(第2スリーブ)を有し、
入力軸120の外周に、ブッシュB2(第2ベアリング)と油路S5(第5油路)とを有し、
スリーブ7の内周に油路S7(第7油路)を有し、
油路S4は油路S6を介して油路S5と接続され、
入力軸120の径方向から視たとき、油路S6はブッシュB2と重なることを特徴とする油路構造とした。
このように構成すると、ステータシャフト66の内周と外周にブッシュB1、B2が配置されている場合であっても、ブッシュB1、B2を避けて油圧経路を形成することができる。よって、油圧経路を追加するにあたり、ブッシュB1、B2の位置を変更せずに済むし、かつブッシュB1、B2を迂回する油圧経路を形成することができる。
(7)スリーブ67の内側を変速機ケース28側(他方側)から貫通して、先端120a側を、ロックアップ機構部16の内径側に位置させた入力軸120(第2シャフト)と、
入力軸120内を回転軸Xに沿って延びると共に先端120aに開口する油路121と、
入力軸120の先端120a側から油路121内に挿入されたスリーブ7(第2スリーブ)と、
ステータシャフト66の内周と入力軸120の外周との間に設けられていると共に、ステータシャフト66と入力軸120とを相対回転可能に支持するブッシュB2(第2ベアリング)と、
回転軸X方向におけるブッシュB2の一方側(変速機ケース28側)で、入力軸120の外側に位置する油路S4(第4油路)、および他方側に位置すると共にロックアップ機構部16への駆動油圧の供給路となる油路S5(第5油路)と、を有し、
油路121(内部油路)は、当該油路121に挿入した筒状のスリーブ7により、スリーブ7の外周と入力軸120の内周との間の油路S6(第6油路)と、スリーブ7の内側の油路S7(第7油路)とに区画されており、
油路121において油路S6は、回転軸Xの径方向から見て、ブッシュB2を回転軸X方向の一方側から他方側に跨ぐ範囲に設けられており、油路S4と油路S5とを、油路S6を介して接続した構成の油路構造とした。
このように構成すると、ロックアップ機構部16への駆動油圧の供給路(第2油圧経路)が、油路S4と油路S5と油路S6とからブッシュB2を避けて形成される。
よって、ロックアップ機構部16の駆動油圧を油路S4に供給すると、この油路S4は、ピストン96の油室Rに最終的に連通しているので、ロックアップ機構部16によるロックアップ状態とアンロックアップ状態の切替えを適切に制御できる。
そして、油路の途中にブッシュB2が位置していると、油路におけるブッシュB2が設けられた領域での油路面積を稼ぐことができないが、上記のように構成すると、油路S4から油路S6までの間に、オイルの移動を阻害する可能性のある部材(ブッシュB2など)が位置しておらず、流路の全長に亘って、油路面積を確保することができるので、オイルの供給が滞ることがない。
よって、ロックアップ機構部16のロックアップ状態への切替えを適切なタイミングで行うことができる。
(8)回転軸Xに沿って配置されたステータシャフト66の内周に、外周側に窪んだ凹部を、回転軸回りの周方向に間隔を空けて少なくとも二つ以上形成し、これら凹部が設けられた領域の内側を、筒状のスリーブ67で塞いで、ステータシャフト66の径方向の厚みの範囲内に、少なくとも二つの油路S3、S3aを形成し、ステータシャフト66の外側に位置する油路S1と油路S2とを、油路S3を介して接続し、ステータシャフト66の外側に位置する油路S1aとステータシャフト66の内側に位置する油路S4とを、油路S3aを介して接続した構成とした。
このように構成すると、油路S1、S1aから供給されるオイルを、ステータシャフト66が設けられた領域の回転軸X回りの周方向における任意の位置から、ステータシャフト66の内側や外側に供給できるので、ステータシャフト66の内側や外側での他の油路の配置の自由度が向上する。
また、ステータシャフト66の径方向の厚みを利用して、新たな油路S3、S3aを形成しているので、新たな油路を設けるために、ステータシャフト66や、このステータシャフト66の外径側に位置するがポンプインペラスリーブ33の外径を大きくする必要がない。よって、トルクコンバータ1における油圧の給排経路の設定の自由度が高い油路構造となる。
(9)ステータシャフト66の内周とスリーブ67の外周との間の油路S3aは、ステータシャフト66に設けた油路69aを介して、ステータシャフト66の外側に位置する油路S1aと連通していると共に、スリーブ67に設けた貫通孔67cを介して、ステータシャフト66の内側に位置する油路S4と連通している構成とした。
このように、図3に示す油路構造では、スリーブ67に貫通孔67cを設けることで、ステータシャフト66の内周とスリーブ67との間に形成される油路S3aが、ステータシャフト66の外側に位置する油路S1aと、内側に位置する油路S4とに連通しているので、ステータシャフト66の内側に位置する油路S4に、オイルを要求に応じて適切に供給することができるようになっている。
(10)流体伝動部15(コンバータ室)と、ロックアップ機構部16(クラッチピストン室)とを有するトルクコンバータ1の油路構造であり、
油路S1、S2、S3を含む第1油路経路が構成され、
油路S4、S5、S6を含む第2油路経路が構成され、
油路S7を含む第3油路経路が構成され、
第1油圧経路は、流体伝動部15の油圧供給口および油圧排出口の一方に接続し、
第2油圧経路は、ロックアップ機構部16に接続し、
第3油圧経路は、コンバータ室の油圧供給口及び油圧排出口の他方に接続することを特徴とする油路構造とした。
このように構成すると、流体伝動部15を介した駆動源の回転駆動力の入力軸120への伝達と、ロックアップ機構部16を介した回転駆動力の入力軸120への伝達を、トルクコンバータ1の設計変更等を行うことなく適切に行うことができる。
(11)入力軸120の油路121では、当該油路121よりも内径の大きい拡径部121aが、入力軸120の先端120aから所定範囲に設けられており、
スリーブ7の基端7b側には、先端7a側よりも内径の大きい拡径部71が設けられており、
スリーブ7は、先端7a側を、油路121の内周に隙間無く圧接させると共に、拡径部71が設けられた領域を、拡径部121a(薄肉部122)の内周に隙間無く圧接させた状態で設けられており、
油路121における拡径部121a内の空間が、スリーブ7により、外径側の空間(油路S6)と、内径側の空間(油路S7)とに区画されている構成とした。
このように構成すると、油路S6を設けるために、入力軸120の外径を大きくする必要が無いので、既存のトルクコンバータの設計を大きく変更することなく、油路S6を設定できる。
図4は、変形例にかかる油路構造を説明する図である。
前記した実施の形態では、(a)ステータシャフト66の外側に位置する油路であって、回転軸X方向においてブッシュB1を挟んだ一方側(変速機ケース28側)に位置する油路S1と、他方側(流体伝動部15側)に位置する油路S2とを、スリーブ67の外周とステータシャフト66の内周との間に設けた油路S3を介して接続し、さらに(b)ステータシャフト66の外側に位置する油路であって、回転軸X方向においてブッシュB1を挟んだ一方側(変速機ケース28側)に位置する油路S1aと、ステータシャフト66の内側に位置する油路であって、ブッシュB3、B1の内径側を跨いで、流体伝動部15側に位置するブッシュB2まで延びる油路S4と、をスリーブ67の外周とステータシャフト66の内周との間に設けた油路S3aを介して接続した場合を例示した。
ここで、スリーブ67とステータシャフト66との間に形成した油路は、ステータシャフト66の外側に位置する油路同士を接続する態様、またはステータシャフト66の外側に位置する油路と内側に位置する油路を接続する態様のみに限定されるものではない。
例えば、図4に示すように、スリーブ67とステータシャフト66との間の油路S3を、回転軸X方向で二つに分けて、一方の油路S3bが、ステータシャフト66の外側に位置する油路S1bと油路S2とを接続し、他方の油路S3cが、ステータシャフト66の外側に位置する油路S1cと、内側に位置する油路S4とを接続する構成としても良い。
この場合には、ステータシャフト66の内周において、薄肉となる領域が、回転軸X方向に間隔を空けて二つ設けられて、スリーブ67とステータシャフト66との間に、二つの油路S3b、S3cが形成される。
そして、変速機ケース28の支持部29の内周には、二つの油路S1b、S1cが、回転軸X方向に間隔を空けて開口しており、これら油路S1b、S1cと油路S3b、S3cとを連通させる油路69b、69bが、ステータシャフト66を厚み方向(回転軸Xの径方向)に貫通して形成されている。
また、スリーブ67では、油路S3cに対応する位置に貫通孔67dが設けられており、油路S3cと油路S4とが、貫通孔67dを介して互いに連通している。
そのため、ステータシャフト66の外側の油路S1bと油路S2とが、スリーブ67とステータシャフト66との間の油路S3bを介して連通しており、ステータシャフト66の外側の油路S1cと、ステータシャフト66の内側の油路S4とが、スリーブ67とステータシャフト66との間の油路S3cを介して連通している。
このように、図4に示す油路構造では、ステータシャフト66の内周に形成する凹部の位置を、回転軸Xの軸方向で適宜変更することで、ステータシャフト66の内周とスリーブ67との間に形成される油路が、回転軸Xの軸方向に間隔を空けて複数設けられており、ステータシャフト66の内側に位置する油路S4や外側に位置する油路S2に、要求に応じてオイルを適切に供給することができるようになっている。
(12)スリーブ67の外周とステータシャフト66の内周との間に形成した油路S3cにより、ステータシャフト66の外側に位置する油路S1cと、内側に位置する油路S4とを接続する構成とした。
このように構成すると、変速機ケース28側の油路S1cから供給されるオイルを、ステータシャフト66の内側に位置する油路S4に供給することが可能になる。
これにより、回転軸Xの軸方向において、油路S1cと油路S4とが離れて位置しており、ステータシャフト66におけるこれら油路S1cと油路S4の間の領域の内周または外周にブッシュなどのオイルの流れを阻害し得る部材が位置している場合であっても、ステータシャフト66の内部に形成した油路S3cを介して、油路S1cから油路S4にオイルを供給することができる。
(13)回転軸Xに沿って配置されたステータシャフト66の内周に、外周側に窪んだ凹部を、回転軸方向に間隔を空けて少なくとも二つ形成し、これら凹部が設けられた領域の内側を、筒状のスリーブ67で塞いで、ステータシャフト66の径方向の厚みの範囲内に、少なくとも二つの油路S3b、S3cを形成した構成とした。
このように構成すると、油路S3b、S3cに供給されたオイルを、回転軸X方向におけるステータシャフト66が設けられた領域の任意の位置から、ステータシャフト66の内側や外側に供給できるので、ステータシャフト66の内側や外側での他の油路の配置の自由度が向上する。
また、ステータシャフト66の径方向の厚みを利用して、新たな油路S3b、S3cを形成しているので、あらたな油路を設けるために、ステータシャフト66や、このステータシャフト66の外径側に位置するポンプインペラスリーブ33の外径を大きくする必要がない。よって、トルクコンバータ1における油圧の給排経路の設定の自由度が高い油路構造となる。
なお、油路を形成するための凹部を、回転軸Xに軸方向に間隔を空けて形成する場合よりも、回転軸X回りの周方向に間隔を空けて形成する方が、元々ある溝を区画(分割)することになるので、レイアウトに有利である。
また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうる様々な変更、改良が含まれる。
1 トルクコンバータ
15 流体伝動部
16 ロックアップ機構部
2 コンバータハウジング
25 トルコンカバー
28 変速機ケース
29 支持部
3 ポンプインペラ
31 ポンプシェル
32 ポンプブレード
33 ポンプインペラスリーブ
331 筒状部
332 円板部
4 コンバータカバー
41 ディスク部
5 タービンランナ
51 タービンシェル
52 タービンブレード
53 タービンハブ
531 筒状部
532 円板部
6 ステータ
62 ステータブレード
63 アウタレース
64 クラッチ本体
65 インナレース
66 ステータシャフト
661 薄肉部
67 スリーブ
67a 先端
67c、67d 貫通孔
68、69、69a、69b 油路
7 スリーブ
71 拡径部
8 ドリブンプレート
9 クラッチハブ
91 円板部
92 筒壁部
93 外径側摩擦板
94 内径側摩擦板
95 支持ハブ
96 ピストン
960 基部
961 内周壁
962 外周壁
963 押圧部
100 支持部材
101 溝部
102 軸部
104 支持孔
105 壁部
120 入力軸
120a 先端
121 油路
121a 拡径部
122 薄肉部
123、124 油孔
B1、B2、B3 ブッシュ
OWC ワンウェイクラッチ
R 油室
R1 リベット
S オイルシール
S1〜S8 油路
S1a〜S1c、S3a〜S3b 油路
X 回転軸

Claims (5)

  1. 第1シャフトを有し、
    前記第1シャフトの外周に第1ベアリングと第1油路と第2油路とを有し、
    前記第1シャフトの内周に第1スリーブを有し、
    前記第1スリーブと前記第1シャフトとの間に第3油路を有し、
    前記第1油路は前記第3油路を介して前記第2油路と接続され、
    前記第1シャフトの径方向から視たとき、前記第3油路は前記第1ベアリングと重なり、前記第1シャフトと前記第1スリーブとの間に、前記第3油路と分離された経由油路を有することを特徴とする油路構造。
  2. 前記第1スリーブの内周に前記第3油路と分離された第4油路を有し、
    前記第4油路は前記経由油路と接続することを特徴とする請求項1に記載の油路構造。
  3. 第1シャフトを有し、
    前記第1シャフトの内周に第1スリーブを有し、
    前記第1スリーブの内周に第2シャフトを有し、
    前記第2シャフトの内周に第2スリーブを有し、
    前記第1シャフトの外周に、第1油路と、第2油路と、を有し、
    前記第1シャフトと前記第1スリーブとの間に第3油路を有し、
    前記第1スリーブと前記第2シャフトの間に第4油路を有し、
    前記第2シャフトの外周に第5油路を有し、
    前記第2シャフトと前記第2スリーブとの間に第6油路を有し、
    前記第2スリーブの内周に第7油路を有し、
    前記第1油路と前記第2油路とは前記第3油路を介して接続されており、
    前記第4油路と前記第5油路とは前記第6油路を介して接続されており、
    前記第3油路と前記第4油路とは分離されており、
    前記第6油路と前記第7油路とは分離されており、
    前記第1シャフトの外周に、前記第1油路と前記第2油路との間に挟まれ、
    且つ、径方向から視たとき前記第3油路とオーバーラップする第1ベアリングを有し、
    前記第1シャフトの内周に、前記第4油路と前記第5油路との間に挟まれ、
    且つ、径方向から視たとき前記第6油路とオーバーラップする第2ベアリングを有する
    ことを特徴とする油路構造。
  4. コンバータ室とクラッチピストン室とを有するトルクコンバータを有し、
    前記第1油路と前記第2油路と前記第3油路とを含む第1油圧経路が構成され、
    前記第4油路と前記第5油路と前記第6油路とを含む第2油圧経路が構成され、
    前記第7油路を含む第3油圧経路が構成され、
    前記第1油圧経路は、前記コンバータ室の油圧供給口及び油圧排出口の一方に接続し、
    前記第2油圧経路は、前記クラッチピストン室に接続し、
    前記第3油圧経路は、前記コンバータ室の油圧供給口及び油圧排出口の他方に接続することを特徴とする請求項3に記載の油路構造。
  5. 前記第1シャフトと前記第1スリーブとの間に、前記第3油路と分離された経由油路を有し、
    前記第4油路は前記経由油路と接続することを特徴とする請求項3または請求項に記載の油路構造。
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