JP6694719B2 - 光フィルタ - Google Patents

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本発明は、光フィルタに関する。
光フィルタは、例えば、入射された光の中から所定の波長(波長帯域)の光のみを選択的に出射するように構成された光学素子である。例えば、光フィルタのような波長選択素子は、互いに対向する一対の反射膜を配置した構成を有している。当該一対の反射膜は、例えば、間隙をおいて平行に配置される。また、反射膜間の間隔は、取出されるべき光の波長に応じて設定される。
例えば、特許文献1には、第1の面に第1の反射膜を備える第1の基板と、第1及び第2の凹部が形成され、第1及び第2の凹部の底面を構成する第1及び第2底部上に形成された第2の反射膜を備えた第2の基板とを備えた光フィルタが開示されている。また、特許文献2には、固定反射膜が設けられた固定基板と、固定反射膜に対向する可動反射膜と、固定反射膜の周囲に設けられ、光吸収層及び金属層を備えた固定電極と、を備えた波長可変干渉フィルタが開示されている。
特開2014-010272号公報 特開2014-182169号公報
光フィルタのフィルタリング特性(分光特性)を高めるには、所望の波長以外の波長を有する光はフィルタから出力されないことが好ましい。例えば、意図しない波長の光は、ノイズとして出力されてしまうからである。また、光フィルタは、反射膜間の間隔(光学ギャップ)が固定された波長固定型と、光学ギャップを調節すること可能な波長可変型とに区別される。この波長可変型の光フィルタにおいても、高いフィルタリング特性を保持しつつ当該フィルタリング特性を調節することができることが好ましい。また、単純な構成で高いフィルタリング特性を実現できることが好ましい。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、低ノイズであり、高いフィルタリング特性を有する光フィルタを提供することを課題の1つとしている。また、単純な構成で高いフィルタリング特性を有する光フィルタを提供することを課題の1つとしている。
請求項1に記載の発明による光フィルタは、間隙をおいて対向する第1及び第2の主表面をそれぞれ有する透光性の第1及び第2の基板と、第1の主表面に形成された凸部と、凸部及び第2の主表面上にそれぞれ形成された第1及び第2の反射膜と、第2の主表面上において第2の反射膜の外周部に接して第2の反射膜の外側に形成され、遮光膜として機能する膜と、を有し、前記遮光膜として機能する膜は前記第2の反射膜と同一材料により一体的に形成され、且つ前記第2の反射膜よりも大きな膜厚を有することを特徴としている。
(a)は実施例1に係る光フィルタの断面図であり、(b)は実施例1に係る光フィルタの模式的な上面図である。 (a)及び(b)は実施例1に係る光フィルタの模式的な動作説明図である。 実施例1の変形例に係る光フィルタの断面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ実施例2及びその変形例に係る光フィルタの断面図である。 実施例3に係る光フィルタの断面図である。
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。
図1(a)は、実施例1に係る光フィルタ10の断面図である。光フィルタ10は、第1及び第2の基板11A及び11Bにそれぞれ形成された第1及び第2の反射膜12A及び12Bを有する。具体的には、図1(a)に示すように、まず、光フィルタ10は、間隙GPをおいて対向する第1及び第2の主表面PL1及びPL2をそれぞれ有する透光性の第1及び第2の基板11A及び11Bを有する。また、本実施例においては、第1の基板11Aは、第1の主表面PL1上に形成された凸部PJを有する。第1の反射膜12Aは凸部PJ上に形成されている。また、第2の反射膜12Bは、第2の主表面PL2上に形成され、間隔DTをおいて第1の反射膜12Aに対向して配置されている。
本実施例においては、第1及び第2の基板11A及び11Bは、平板形状を有する。また、第1の基板11Aの主面の一方における中央部分に柱状の凹部が設けられ、当該凹部の底面が第1の主表面PL1である。また、凸部PJは、第1の主表面PL1から第2の主表面PL2に向かって突出している。また、本実施例においては、第2の主表面PL2は第2の基板11Bの主面の一方である。また、第1及び第2の基板11A及び11Bは、第1の主表面PL1の外側において、接合部BDによって互いに接合されている。
なお、以下においては、第1及び第2の基板11A及び11Bの全体を基板対11と、第1及び第2の主表面PL1及びPL2の全体を主表面対PPと、第1及び第2の反射膜12A及び12Bの全体を反射膜対12と称する場合がある。
第1及び第2の基板11A及び11Bは、例えば、石英、ホウケイ酸ガラス、シリコンなどからなる。なお、本明細書において、透光性とは、光(可視光)を含む電磁波のうち、少なくとも一部の電磁波を透過する特性をいう。また、反射膜対12は、電磁波を選択的に透過する共振器特性を有する。反射膜対12は、例えば、ファブリペローエタロンを構成する。第1及び第2の反射膜12A及び12Bは、例えばAg及びAgを含む合金からなる薄膜であり、透過性を有する反射膜(反射性の膜)である。また、本実施例においては、凸部PJは柱状の形状を有し、第1及び第2の主表面PL1及びPL2並びに凸部PJの上面(頂面)は互いに平行に配置されている。
光フィルタ10は、底面が第2の主表面PL2を構成し、第2の主表面PL2に垂直な方向Dに移動する可動部13を有する。また、光フィルタ10は、第2の主表面PL2における可動部13の周りに形成されて可動部13を移動可能に支持する支持部14を有する。第2の反射膜12Aは、可動部13上に形成されている。第2の反射膜12Aは、可動部13の移動に従って、第2の主表面PL2に垂直な方向Dに変位する(間隔DTが増減する)。すなわち、可動部13は、第2の主表面PL2に形成されて第2の反射膜12Bを第2の主表面PL2に垂直な方向Dに変位させる。
本実施例においては、支持部14は、可動部13の外側に設けられた第2の基板11Bの薄膜部からなる。より具体的には、第2の基板11Bにおける第2の主表面PL2の反対側の主面には溝が設けられており、支持部14は当該溝によって設けられた第2の基板11Bの比較的薄い部分である。そして、第2の基板11Bにおける支持部14の内側部分は変位可能な可動部13として機能する。可動部13及び支持部14における第1の基板11Aに対向する面(底面)は、第2の主表面PL2を構成する。
また、光フィルタ10は、第1及び第2の主表面PL1及びPL2上にそれぞれ形成され、可動部13を移動させる静電気力を生成する第1及び第2の電極15A及び15Bか
らなる駆動部15を有する。第1及び第2の電極15A及び15Bは、例えば、Ag、Al、Cr、Ni、Auなどの金属材料からなる。
第1の電極15Aは、第1の主表面PL1における凸部PJの外側に膜状に形成されている。また、第2の電極15Bは、第2の反射膜12Bの外周部に接して第2の主表面PL2上に膜状に形成されている。本実施例においては、第1及び第2の電極15A及び15Bは、互いに対向して配置された電極膜である。また、第2の電極15Bは、第2の反射膜12Bの外側において第2の反射膜12Bに連続的に形成されている。本実施例においては、第2の電極15Bは、第2の反射膜12Bの外縁から可動部13及び支持部14上に広がって形成されている。
図1(b)は、光フィルタ10の模式的な上面図である。なお、図1(a)は、図1(b)のV−V線に沿った断面図である。図1(b)に示すように、まず、基板対11は、上面視、すなわち第1及び第2の主表面PL1及びPL2に垂直な方向Dから見たとき、矩形の形状を有する。反射膜対12(図1(b)では第2の反射膜12Bの形状を示している)は、上面視において円形の形状を有する。可動部13は上面視において円環形状を有している。支持部14は、上面視において可動部13の外周を取り囲むように環状に形成されている。
また、図1(b)に示すように、本実施例においては、第2の電極15Bは、第2の反射膜12Bの外周全体に接して環状に形成されている。また、第2の電極15Bは、可動部13における第2の反射膜12Bの外側領域の全体、及び支持部14の全体を覆うように第2の主表面PL2上に形成されている。また、第2の電極15Bは、上面視において円形の外形を有する。換言すれば、第2の主表面PL2における支持部14の内側は、第2の反射膜12B又は第2の電極15Bによって、その全体が覆われている。なお、図の明確さのため、図1(b)においては、第2の電極15Bの領域にハッチングを施している。
また、本実施例においては、第1及び第2の反射膜12A及び12B、可動部13、支持部14、並びに第1及び第2の電極15A及び15Bは、上面視において、1点を中心として回転対称に形成されている。
次に、図2(a)及び(b)を用いて光フィルタ10のフィルタリング動作について説明する。図2(a)及び(b)は、図1(a)と同様の断面図であるが、ハッチングを省略している。図2(a)は、入力光ILが光フィルタ10に入射してから選択光SLとして外部に取出されるまでを模式的に示す図である。図2(a)を用いて、光フィルタ10のフィルタリング動作の概略について説明する。
本実施例においては、光フィルタ10は、第1の反射膜12Aから入力光ILが入射され、第2の反射膜12Bから選択光SLが出射されるように構成されている。まず、入力光ILは、第1の基板11Aを介して光フィルタ10に入射する。入力光ILは、第1及び第2の反射膜12A及び12B間において多重反射を繰り返す。この際、入力光ILのうち、第1及び第2の反射膜12A及び12B間の間隔DT(光学ギャップ)に対応する波長の光は残存し、他の波長の光は減衰する。この残存した波長の光は、選択光SLとして第2の反射膜12Bを透過する。選択光SLは、第2の反射膜12Bを透過した後、第2の基板11Bから出射する。このようにして、光フィルタ40は、入射された光(電磁波)を選択的に出力(透過)する。
ここで、図2(b)を用いて、光フィルタ10内の光の進路の詳細について説明する。まず、図2(a)に示すように、第1の反射膜12Aに対して垂直な方向から第1の反射
膜12Aに入射された入力光ILは、第1及び第2の反射膜12A及び12B間で十分な多重反射を繰り返す。すなわち、反射膜対12によって、入力光ILの中から特定波長の光である選択光SLのみが選択され、第2の反射膜12Bを透過して外部に取り出される。
一方、光フィルタ10には、様々な方向から光が入射される場合がある。図2(b)は、光フィルタ10に入射される光のうち、第1の反射膜12Aから外れて入射される入力光IL1、及び第1の反射膜12Aに対し傾斜した角度で入射された入力光IL2について、その光フィルタ10内の進路を模式的に示す図である。
まず、本実施例においては、第1の主表面PL1における第1の反射膜12A及び第1の電極15Aの領域以外の領域は、光学的に露出している。例えば、図2(b)に示すように、本実施例においては、第1の反射膜12Aは凸部PJの上面上のみに形成されている。従って、凸部PJの側面は間隙GP内において光学的に露出している。従って、例えば、第1の反射膜12Aから外れて凸部PJの側面に向かって入射された入力光IL1は、第1の基板11Aを透過して第2の基板11Bに進む。
ここで、本実施例においては、第2の反射膜12Bの外側には第2の電極15Bが形成されている。この第2の電極15B(電極膜)は、遮光膜として機能する。従って、入力光IL1が第2の基板11Bに入射することが抑制される。また、本実施例においては、第2の電極15Bは、例えばAgなど、光反射性を有する光反射膜として機能する。従って、入力光IL1は、第2の電極15Bによって反射され、第1の基板11Aに戻る。また、図2(b)に示すように、傾斜した方向から第1の反射膜12Aに入射された入力光IL2は、第1及び第2の反射膜12A及び12B間において多重反射した後、第2の電極(遮光膜)15Bに入射され、消滅又は減衰する可能性が高い。
このように、本実施例においては、第2の主表面PL2において第2の反射膜12Bの外周に接して第2の反射膜12Bの外側に広がって形成された遮光膜(第2の電極15B)を有する。従って、第2の主表面PL2は、そのほぼ全域が第2の反射膜12B又は遮光膜(第2の電極15B)に覆われている。従って、例えば入力光IL1及びIL2のように、意図しない光又は迷光が光フィルタ10内に入射された場合でも第2の基板11Bに到達しない。従って、所望の波長帯域の光(選択光SL)のみを出力する高いフィルタリング特性の光フィルタ10を提供することができる。
なお、本明細書においては、遮光性とは、少なくとも一部の電磁波を遮断する特性をいう。本実施例においては、第2の電極15Bが光反射性を有する場合について説明したが、第2の電極15Bは光反射性を有する場合に限定されない。例えば、第2の電極15Bは、光吸収性を有していてもよい。本実施例においては、第2の電極15Bが遮光性を有し、遮光膜として機能する電極膜であればよい。
また、本実施例においては、光の出力側、すなわち第2の基板11Bの第2の主表面PL2上に遮光膜として機能する第2の電極15Bが設けられている。従って、例えば、意図しない様々な波長の光が入射された場合でも出力側で遮断することができ、高いフィルタリング特性を得ることができる。また、本実施例においては、第1の反射膜12Aの近傍、すなわち凸部PJの側面は光学的に露出している。従って、凸部PJの側面に向かう光はそのまま第2の基板11B側(遮光膜側)に直進する。従って、例えば凸部PJの側面に反射膜を形成する場合に比べ、第1の反射膜12Aに傾斜した方向からの光、すなわち不要な光が入射されることが抑制される。従って、フィルタリング特性は向上する。
また、反射膜対12を透過する電磁波の波長帯域、すなわちフィルタリング特性は、第
1及び第2の反射膜12A及び12B間の間隔DTによって定まる。また、本実施例においては、例えば図2(a)に示すように、第2の反射膜12Bが可動部13上に形成されている。従って、第1及び第2の電極12A及び12Bによって可動部13が移動すると、第2の反射膜12Bが第2の主表面PL2に垂直な方向に変位する。すなわち、可動部13の移動に従って反射膜対12の間隔(光学ギャップ)DTが変化する。
より具体的には、第1及び第2の電極15A及び15Bに電圧を印加すると、例えば、第1及び第2の電極15A及び15B間に静電引力が生ずる。支持部14は、この静電引力によって弾性変形を起こし、第1の基板11Aに向かって屈曲(傾斜)する。従って、可動部13が第1の基板11Aに向かって移動する。これによって、例えば、第1及び第2の反射膜12A及び12B間の間隔DTが減少する。なお、印加する電圧値によっては、第1及び第2の電極15A及び15B間に静電斥力を生じさせ、間隔DTが増加する方向に可動部13を移動させることもできる。このようにして、光フィルタ10のフィルタリング特性が変化する。換言すれば、光フィルタ10は、波長可変型の光フィルタである。
本実施例においては、第2の電極15B(遮光膜)は、第2の反射膜12Aから支持部14上に亘って形成されている。従って、可動部13及び支持部14を動作させてフィルタリング特性を調節した場合でも、第2の電極15Bによる遮光特性は低下しない。従って、高いフィルタリング特性を有する波長可変型の光フィルタ10を形成することができる。
なお、遮光膜として機能する第2の電極15Bの形成範囲は、必要なフィルタリング特性や製造の容易さなどを考慮して調節することができる。例えば、第2の電極15Bは、本実施例のように第2の主表面PL2の支持部14上まで形成されていてもよいし、可動部13にのみ形成されていてもよい。第2の電極15Bは、第2の反射膜12Bの外周部に接して第2の反射膜12Bの外側に形成されていればよい。これによって、少なくともフィルタリング動作を行う反射膜対12の近傍において高いフィルタリング特性を確保することができる。
また、光フィルタ10においては、平坦面として形成されている第2の主表面PL2上に第2の電極15Bが形成されている。従って、第2の電極15Bの膜厚、すなわち遮光特性が安定する。例えば、第1の主表面PL1側において遮光膜を形成する場合、凸部PJの上面や側面上に遮光膜を成膜することになるが、この場合、遮光膜の膜厚が安定しない場合がある。従って、容易にかつ確実に所望の遮光特性を得ることを考慮すると、凸部PJが設けられていない側の主表面(本実施例においては第2の主表面PL2)上に遮光機能を持たせることが好ましい。
また、本実施例においては、第1の基板11Aから入力光ILを入射させ、第2の基板11Bから選択光SLを出射させる場合について説明した。しかし、光フィルタ10は、第2の基板11Bから入力光ILを入射させて第1の基板から選択光SLを出射させるように使用されてもよい。この場合、光の入力側において所望の光のみが第2の反射膜12Bから入射される構成となるが、高いフィルタリング特性を得ることは可能である。
図3は、実施例1の変形例に係る光フィルタ10Aの断面図である。光フィルタ10Aは、間隙GPをおいて対向する第1及び第2の主表面PL1及びPL2をそれぞれ有する透光性の第1及び第2の基板16A及び16Bを有する。また、光フィルタ10Aは、第1及び第2の主表面PL1及びPL2上において互いに対向して配置された第1及び第2の反射膜17A及び17Bを有する。また、光フィルタ10Aは、第2の主表面PL2上において、第2の反射膜17Bに接して第2の反射膜17Bの外側に形成された遮光膜1
8を有する。
本変形例は、光フィルタ10が可動部13、支持部14、駆動部15及び凸部PJを有さない場合の構成に相当する。本変形例においては、第1及び第2の反射膜17A及び17Bの位置が固定されている。従って、光フィルタ10Aは、波長固定型の光フィルタである。また、実施例1においては、光フィルタ10が可動部13を有し、フィルタリング特性を変化させることが可能な構成を有する場合について説明した。しかし、光フィルタ10Aのように、所定の選択波長に固定された波長固定型の光フィルタであってもよい。
また、光フィルタ10Aは、第1の反射膜12Aから入力光ILが入射され、第2の反射膜12Bから選択光SLが出射されるように構成されている。すなわち、光フィルタ10Aは、第1の反射膜12Aから入射した光を選択的に第2の反射膜12Bから出射する共振器特性を有する光フィルタである。光フィルタ10Aにおいては、特に、光の出力側である第2の反射膜17Bの外側に連続的に形成された遮光膜18を有することで、高いフィルタリング特性を得ることができる。
なお、実施例1(光フィルタ10)において、凸部PJは、設計上のフィルタリング特性(反射膜対12の間隔DT)と、設計上のフィルタリング特性の変調力(駆動部15が生成する静電気力など)と、などを考慮して設けられる。例えば、第1及び第2の電極15A及び15B間の間隔よりも第1及び第2の反射膜12A及び12B間の間隔を小さくするように設計する場合、第1の主表面PL1に凸部PJが設けられる。従って、波長可変型の光フィルタにおいても、凸部PJが設けられる必要はなく、例えば凸部に代えて凹部が設けられていてもよい。
一方、本変形例のように、フィルタリング特性を固定する場合、フィルタリング特性を優先的に考慮して光フィルタを設計することができる。従って、光フィルタ10Aは、第1及び第2の主表面PL1及びPL2間の間隙GPの高さは、第1及び第2の反射膜17A及び17B間の間隔DT1を考慮して設計されている。従って、光フィルタ10Aは、光フィルタ10における凸部PJを設ける必要はない。このように、波長固定型の光フィルタ10Aにおいては、単純な構成で高いフィルタリング特性を得ることができる。
図4(a)は、実施例2に係る光フィルタ20の断面図である。光フィルタ20は、一体的に形成された第2の反射膜21A及び第2の電極(遮光膜)21Bからなる光反射体21を有する点を除いては、光フィルタ10と同様の構成を有している。光フィルタ20においては、第2の反射膜21A及び第2の電極21Bが一体的に形成されている。例えば、第2の反射膜21A及び第2の電極21Bは同一の材料(例えばAg)からなる。
本実施例においては、例えば、一連の工程で容易に第2の反射膜21A及び第2の電極21Bを形成することができる。すなわち、第2の主表面PL2上に比較的大きな反射膜を形成するのみで、フィルタリング用の反射膜及び遮光用の反射膜を一括で容易に形成することができる。従って、単純な構成で高いフィルタリング特性を得ることができる。
図4(b)は、実施例2の変形例に係る光フィルタ20Aの断面図である。光フィルタ20は、光反射体22の構造を除いては、光フィルタ20と同様の構成を有している。光フィルタ20Aにおいては、第2の反射膜22Aと、第2の反射膜22Aに一体的に形成され、第2の反射膜22Aよりも大きな膜厚を有する第2の電極(遮光膜)22Bとからなる光反射体22を有する。
本変形例は、フィルタリング特性と、遮光特性(反射特性)とを考慮して一体的に第2
の反射膜22A及び第2の電極22Bを形成する場合の構成例である。なお、光フィルタ20(実施例2)においては、フィルタリング特性を優先的に考慮して光反射体21が形成されている場合に相当する。本変形例においては、遮光膜としての第2の電極22Bをフィルタリング膜としての第2の反射膜22Aよりも厚く形成することで、高いフィルタリング特性及びその周囲での高い遮光特性を両立することができる。また、両者を一体的に形成することで、容易に形成することができる。従って、単純な構成で高いフィルタリング特性を有する光フィルタ20Aを提供することができる。
図5は、実施例3に係る光フィルタ30の断面図である。光フィルタ30は、遮光膜31、保護膜32及び駆動部33の構成を有しては、光フィルタ10と同様の構成を有している。光フィルタ30は、第2の反射膜12Bの外周部に接して第2の反射膜12Bの外側に形成された遮光膜31を有する。また、光フィルタ30は、第2の反射膜12B及び遮光膜31を覆うように形成された保護膜32を有する。また、駆動部33は、第1の主表面PL1上に設けられた第1の電極33Aと、保護膜32上において第1の電極33Aに対向して配置された第2の電極33Bとからなる。
本実施例は、遮光膜31と第2の電極33Aとが別個に設けられる場合に相当する。また、光フィルタ30は、第2の反射膜12B及び遮光膜31上に保護膜32が形成された構成を有する。まず、光フィルタ30においては、遮光膜31は導電性を有している必要はない。本実施例においては、例えば、遮光膜31は、金属膜又は誘電体膜からなる。また、保護膜32は、例えば、SiOやSiNなどの絶縁材料からなる。また、第2の電極33Bは、遮光性を有している必要はない。例えば、第2の電極33Bは、ITOなど、透光性を有する材料から構成されていてもよい。
本実施例においては、第2の反射膜12B及び遮光膜31が保護膜32に覆われている。例えば、第2の反射膜12B及び遮光膜31は、多くの光が入射されることが想定され、早期に劣化することが懸念される。これに対し、第2の反射膜12B及び遮光膜31が保護膜32によって保護されることで、膜の劣化が抑制される。従って、高いフィルタリング及び高い信頼性を有する光フィルタ30を提供することができる。なお、保護膜32は、例えば、第2の反射膜12B及び遮光膜31のほか、第1の反射膜12A上に形成されていてもよい。
なお、上記した実施例及びその変形例は、互いに組み合わせることができる。例えば、光フィルタ10Aに保護膜32を形成されていてもよい。また、光フィルタ10における第2の反射膜12B及び第2の電極15が互いに異なる膜厚を有していてもよい。
上記したように、互いに対向する反射膜(反射膜12A及び12Bなど)を有する光フィルタにおいて、一方の反射膜(例えば第2の反射膜12Bなど)の外側に当該反射膜の外周部側面を覆うように遮光膜として機能する膜(例えば第2の電極15Bや遮光膜18など)が設けられている。従って、高いフィルタリング特性を有する光フィルタを提供することができる。
10、10A、20、20A、30 光フィルタ
11A 第1の基板
11B 第2の基板
PL1 第1の主表面
PL2 第2の主表面
PJ 凸部
12A 第1の反射膜
12B 第2の反射膜
15B 18 21B 22B 31 遮光膜

Claims (5)

  1. 間隙をおいて対向する第1及び第2の主表面をそれぞれ有する透光性の第1及び第2の基板と、
    前記第1の主表面に形成された凸部と、
    前記凸部及び前記第2の主表面上にそれぞれ形成された第1及び第2の反射膜と、
    前記第2の主表面上において前記第2の反射膜の外周部に接して前記第2の反射膜の外側に形成され、遮光膜として機能する膜と、
    を有し、
    前記遮光膜として機能する膜は前記第2の反射膜と同一材料により一体的に形成され、且つ前記第2の反射膜よりも大きな膜厚を有することを特徴とする光フィルタ。
  2. 前記2の反射膜と前記遮光膜として機能する膜とを覆うように形成された保護膜を有することを特徴とする請求項に記載の光フィルタ。
  3. 前記凸部は柱状の形状を有し、
    前記第1の反射膜は前記凸部の上面上のみに形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光フィルタ。
  4. 底面が前記第2の主表面を構成し、前記第2の反射膜を前記第2の主表面に垂直な方向に変位させる可動部と、前記可動部の周りに形成されて前記可動部を移動可能に支持する支持部と、を有し、
    前記遮光膜として機能する膜は、前記第2の反射膜の外周部から前記支持部上に亘って形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の光フィルタ。
  5. 前記第1及び第2の主表面上において前記第1及び第2の反射膜の周りに形成され、前記可動部を変位させる静電気力を生成する第1及び第2の電極を有し、
    前記第2の電極は前記遮光膜として機能することを特徴とする請求項に記載の光フィルタ。
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