JP6693476B2 - 冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒を流通させる冷却器を備えた冷却装置に関する。
水などの液冷媒にて半導体モジュールを冷却するよう構成された電力変換装置がある。かかる電力変換装置において、半導体モジュールの発熱量が大きくなって過熱度が大きくなると、冷媒が沸騰する。ここで、過熱度とは、冷媒への伝熱面の温度と、冷媒の飽和温度との差分を意味する。冷媒の沸騰が、核沸騰域であれば、むしろ熱伝達率が向上するため、好ましい。しかし、過熱度がさらに上がり、遷移沸騰域を経て、膜沸騰域へ移行すると、伝熱面における冷媒がドライアウトして、伝熱経路が遮られてしまい、半導体モジュールの冷却が妨げられることとなる。
そのような事態が生じないよう、半導体モジュールの発熱量が極めて高くなる状態などにおいても、液相冷却にて冷却が行われるように、余裕を持った熱設計とすべく、冷媒の流速を充分に高めることが考えられる。ところが、例えば瞬時出力時の発熱量を考慮した余裕を持った熱設計をするということは、定常出力時における半導体モジュールの冷却としては、過剰な冷却能力を持たせていることとなる。
また、上述のように、冷媒の核沸騰域においては、熱伝達率が高くなり、冷却性能が向上する。それゆえ、適宜、核沸騰状態を利用して半導体モジュールの冷却を行うことは有効である。特許文献1には、沸騰冷却を利用して半導体モジュールを冷却する沸騰冷却装置が開示されている。
特開2013−89924号公報
しかしながら、特許文献1に開示の沸騰冷却装置は、冷媒液の蒸気を凝縮する凝縮器を備えている。つまり、上記沸騰冷却装置においては、冷媒液を沸騰させることにより生じた蒸気を液相に戻す必要があり、そのための凝縮器が設けてある。それゆえ、冷却装置が大型化してしまう。
また、定常的に沸騰冷却を行う設計とした場合、沸騰を持続させる必要が生じる。それゆえ、そのための制御が複雑となるという課題もある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、装置の小型化、簡素化を図るとともに、制御の容易化、冷却効率の向上を図ることができる、冷却装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、内部に液状の冷媒を流通させて、電力変換器(2)のパワー半導体素子(21)を冷却する冷却器(3)と、
上記冷却器に冷媒を循環させる循環装置(4)と、
上記パワー半導体素子の温度を検出する半導体温度検出部(51)と、
上記冷却器内の一部であって上記パワー半導体素子から受熱する部分である受熱部(31)よりも上流側における、冷媒の温度を検出する冷媒温度検出部(52)と、
上記電力変換器の出力を取得する出力取得部(61)と、
上記半導体温度検出部による検出半導体温度(Tr)と、上記冷媒温度検出部による検出冷媒温度(Ts)と、上記出力取得部による取得出力(P)と、に基づいて、上記冷却器における冷媒の流速を制御する流速制御部(62)と、
を有し、
上記電力変換器の出力領域を、所定の閾値(α)以下の第1出力領域(A1)と、上記閾値を超える第2出力領域(A2)とに分けたとき、
上記流速制御部は、上記第1出力領域においては、上記受熱部における冷媒の状態が非沸騰状態を保つ範囲にて冷媒の流速を制御し、上記第2出力領域においては、上記受熱部における冷媒の状態が非沸騰状態と核沸騰状態とのいずれかとなる範囲にて冷媒の流速を制御し、上記第2出力領域における冷媒の流速は、上記第1出力領域における冷媒の流速の上限値(V0)以上とする、冷却装置(1)にある。
上記冷却装置において、上記流速制御部は、上述のように、電力変換器の出力領域を、第1出力領域と第2出力領域とに分けて、冷媒の流量制御を行う。すなわち、パワー半導体素子の発熱量が比較的小さくなる第1出力領域と、パワー半導体素子の発熱量が比較的大きくなる第2出力領域とに分けて、冷媒の流量制御を行う。これにより、第1出力領域においては、簡素な制御にて、液相冷却を用いてパワー半導体素子を冷却し、第2出力領域においては、沸騰冷却を効果的に利用しつつ効率的な冷却を行うことができる。
そして、第2出力領域における冷媒の流速は、第1出力領域における冷媒の流速の上限値以上とする。これにより、第1出力領域における冷却能力を過剰にすることなく、第2出力領域においては、パワー半導体素子の充分な冷却を可能としている。
また、流速制御部は、第2出力領域においては、冷媒の状態が非沸騰状態と核沸騰状態とのいずれかとなる範囲にて冷媒の流速を制御する。これにより、第2出力領域において、パワー半導体素子から冷媒への熱流束が大きくなりやすい核沸騰域における沸騰冷却を利用することができる。
しかも、冷媒が沸騰した場合にも、その状態が核沸騰状態であり、また、循環装置によって冷媒が流通しているため、サブクール沸騰状態が維持されやすい。すなわち、沸騰によって生じた気泡は、冷却器内を流れる冷媒によって周囲から冷却されて消滅する状態が維持される。それゆえ、凝縮器を設ける必要がなく、装置の小型化、簡素化を図ることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、制御の容易化、冷却効率の向上を図るとともに、装置の小型化、簡素化を図ることができる、冷却装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、冷却装置の構成概念図。 実施形態1における、電力変換器の回路図。 実施形態1における、冷却装置によって制御される、電力変換器の出力とパワー半導体素子の温度との関係の説明図。 実施形態1における、流速制御部の制御フロー図。 沸騰曲線の説明図。 実施形態2における、流速制御部の制御フロー図。
(実施形態1)
冷却装置に係る実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
本実施形態の冷却装置1は、図1に示すごとく、冷却器3と、循環装置4と、半導体温度検出部51と、冷媒温度検出部52と、出力取得部61と、流速制御部62と、を有する。
冷却器3は、内部に液状の冷媒を流通させて、電力変換器2のパワー半導体素子21を冷却する。循環装置4は、冷却器3に冷媒を循環させる。半導体温度検出部51は、パワー半導体素子21の温度を検出する。
冷媒温度検出部52は、受熱部31よりも上流側における、冷媒の温度を検出する。ここで、受熱部31とは、冷却器3内の一部であってパワー半導体素子21から受熱する部分である。より具体的には、冷却器3に対してパワー半導体素子21が熱的に接触した部分の内側の部分である。そして、その受熱部31よりも上流側において、冷媒がパワー半導体素子21と熱交換する。すなわち、冷媒温度検出部52は、パワー半導体素子21と熱交換する前の冷媒の温度を検出する。そのため、本実施形態においては、冷媒温度検出部52は、冷却器3における冷媒入口付近に設けてある。
出力取得部61は、電力変換器2の出力を取得する。ここで、出力とは、出力電力を意味する。以下においても、特に示さない限り、出力は、出力電力を意味する。流速制御部62は、半導体温度検出部51による検出半導体温度と、冷媒温度検出部52による検出冷媒温度と、出力取得部61による取得出力と、に基づいて、冷却器3における冷媒の流速を制御する。
図3に示すごとく、電力変換器2の出力領域を、所定の閾値α以下の第1出力領域A1と、所定の閾値αを超える第2出力領域A2とに分ける。このとき、流速制御部62は、第1出力領域A1と第2出力領域A2とのそれぞれにおいて、以下のような制御を行う。すなわち、第1出力領域A1においては、受熱部31における冷媒の状態が非沸騰状態を保つ範囲にて冷媒の流速を制御する。第2出力領域A2においては、受熱部31における冷媒の状態が非沸騰状態と核沸騰状態とのいずれかとなる範囲にて冷媒の流速を制御する。そして、第2出力領域A2における冷媒の流速は、第1出力領域A1における冷媒の流速の上限値V0以上とする。
図3は、電力変換器2の出力Pと、冷却器3によって冷却されているパワー半導体素子21の温度Trとの関係を示す。略鋸歯状の実線Lが、出力Pによるパワー半導体素子21の温度Trの変化の一例を示す。Tsは、パワー半導体素子21と熱交換する前の冷媒の温度を示す。すなわち、冷媒温度検出部52によって検出された冷媒温度が、Tsである。
P=0、Tr=Tsの点から右上に、互いに異なる角度方向に延びる5本の半直線は、それぞれ特定の流速Vにて流れる冷媒によって液相冷却された場合のパワー半導体素子21の温度の変化を示す。換言すると、液相冷却されているパワー半導体素子21と出力Pとの関係を示す線分を延長したものである。これらの半直線は、上記実線Lと重なる部分以外が破線にて示されている。
符号「V=VL2」、「V=VL1」、「V=V0」、「V=VH1」、「V=VH2」をそれぞれ付した半直線は、それぞれ、流速Vを、VL2、VL1、V0、VH1、VH2としたときの液相冷却にて冷却されているとした場合のパワー半導体素子21の温度を示す。ここで、VL2<VL1<V0<VH1<VH2である。
また、直線Nは、核沸騰状態にある冷媒によって冷却される場合のパワー半導体素子21の温度を示す。直線Nは、上記実線Lと重なる部分以外が、細かい破線にて示されている。
本実施形態の冷却装置1が冷却する電力変換器2は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載される車両用の電力変換器とすることができる。この場合、図1、図2に示すごとく、電力変換器2が、直流電源101と、交流の回転電機102との間に接続され、両者の間の電力変換を行う。
電力変換器2は、複数のパワー半導体素子21を備える。なお、図1は、模式図であり、一つのパワー半導体素子21のみを表している。電力変換器2は、複数のパワー半導体素子21のスイッチング動作によって、直流電力と交流電力との間の電力変換を行うよう構成されている。それゆえ、電力変換器2の作動に伴い、パワー半導体素子21が発熱する。そこで、冷却装置1は、パワー半導体素子21を冷却するよう構成されている。
また、電力変換器2の出力に応じて、パワー半導体素子21に流れる電流は変化し、その損失、すなわち発熱量も変化する。それゆえ、上述のように、電力変換器2の出力に応じて、すなわち、第1出力領域A1と第2出力領域A2とに分けて、流速制御部62は、冷媒の流速制御の仕方を設定している。
冷却器3は、パワー半導体素子21に熱的に接触して設けてある。パワー半導体素子21は、ダイオード、端子、放熱部材等と共に一体化された半導体モジュール210に内蔵されている。半導体モジュール210と冷却器3とは、直接接触していてもよいし、熱伝導性を有する部材を介して接触させてもよい。そして、冷却器3の内部に液状の冷媒を流通させている。本実施形態において、冷媒は、水である。ただし、冷媒は、水に限らず、他の液冷媒とすることもできる。水以外の冷媒としては、例えば、アンモニア、エチレングリコール系の不凍液を混入した水、フロリナート等のフッ化炭素系冷媒、HCFC123、HFC134a等のフロン系冷媒、メタノール、アルコール等のアルコール系冷媒、アセトン等のケトン系冷媒等を用いることができる。
冷却器3に導入された冷媒は、冷却器3の内部を通過して、冷却器3内の受熱部31においてパワー半導体素子21と熱交換をしたのち、冷却器3から排出される。パワー半導体素子21から受熱して、冷却器3から排出された冷媒は、図1に示す循環路41を循環する。そして、循環路41に設けられた放熱部42において空冷等により放熱する。そして、低温となった冷媒は、再び冷却器3に導入される。この冷媒の循環を、循環装置4によって行っている。循環装置4としては、例えば循環ポンプを用いる。そして、循環装置4は、冷媒の循環速度を調整することができるよう構成されている。すなわち、循環装置4によって、冷却器3内の受熱部31における冷媒の流速を調整することができる。また、流速制御部62は、循環装置4の出力の制御を行うよう構成されている。
第1出力領域A1は、電力変換器2が連続運転する定常出力の領域である。第2出力領域A2は、定常出力を超える高出力にて電力変換器2が一時的に運転する非定常出力の領域である。
電力変換器2は、例えば、車両の定常走行時は、回転電機102を定格出力以下の範囲内にて駆動する。一方、車両の急発進、急加速、急減速等の際には、一時的に、回転電機102を、定格出力を超える出力にて駆動する場合もある。この定格出力が、第1出力領域A1の上限となる所定の閾値αということになる。つまり、定格出力以下の出力領域が第1出力領域A1となり、定格出力を超える出力領域が第2出力領域A2となる。
また、第2出力領域A2、すなわち、定格出力を超える出力にて回転電機102を駆動する場合であっても、その出力は、予め設定された上限値である瞬時最大出力を超えることはない。つまり、第2出力領域A2の上限値βも、電力変換器2の最大出力値として、予め定まっている。上限値βは、例えば、閾値αの1.2〜5倍程度とすることができる。
そして、第1出力領域A1は、連続的に継続させることができ、第2出力領域A2は、例えば数秒〜数10秒という短い時間に限って継続させることができる。また、定常的には、第1出力領域A1による運転が行われ、第2出力領域A2による運転は、ごく一時的に行われる。それゆえ、全体の運転時間に対する第2出力領域A2による運転時間の割合はごく僅かとなる。仮に、この僅かな時間割合の第2出力領域A2に合わせて、冷却装置の熱設計を行うとすると、大半の時間割合においては、冷却能力が過剰となる。つまり、冷却のためのエネルギーを過剰に費やすこととなる。そこで、冷却装置1は、第1出力領域A1と第2出力領域A2とに分けて、冷却器3に流す冷媒の流速を制御する。
次に、本実施形態の冷却装置1における、具体的な冷媒の流速制御の一例につき、図4の制御フローに沿って説明する。
電力変換器2の運転時、ステップS1において、半導体温度検出部51によって、パワー半導体素子21の温度Trを検出する。また、ステップS2において、出力取得部61によって、電力変換器2の出力Pを取得する。本実施形態においては、図1、図2に示すごとく、電力変換器2から回転電機102への出力配線に電流計103が設けてある。また、電力変換器2には、高電位配線22Hと低電位配線22Lとの間に印加される電圧を検出する電圧計104が設けてある。
電流計103において計測された電流値と、電圧計104において計測された電圧値とを基に、出力取得部61が電力変換器2の出力Pを算出する。なお、出力取得部61及び流速制御部62は、後述する温度推定部63及び沸騰状態判定部64と共に、制御装置6に設けてある。
また、ステップS3において、推定半導体温度Tjを算出する。ここで、推定半導体温度Tjとは、第2出力領域A2において仮に液相冷却が行われているとした場合のパワー半導体素子21の温度である。推定半導体温度Tjは、温度推定部63が、流速制御部62によって設定された冷媒の設定流速Vと、検出冷媒温度Tsと、取得出力Pとに基づいて算出する。
より具体的には、以下の式によって推定半導体温度Tjが算出される。
Tj[℃]=Ts[℃]+Rth[℃/W]×W[W]
ここで、Rthは、設定流速Vにおけるパワー半導体素子21と冷媒との間の熱抵抗である。この熱抵抗Rthは、例えば、各設定流速Vにおいて予め測定しておいた熱抵抗の測定値、或いは、設定流速Vに応じて導出式を用いて得られる熱抵抗の計算値である。
また、Wは、出力電力Pにおける、パワー半導体素子21の損失である。この損失Wは、各取得出力Pにおいて、電圧計104による検出電圧値、電流計103による検出電流値から導いたパワー半導体素子21の損失値である。この損失Wは、予め測定して得られたマップから導かれる損失値、或いは損失導出式から計算した損失値とすることができる。
推定半導体温度Tjは、図3において、例えば、半直線V=V0、V=VH1、V=VH2にて示される。特にこれらの半直線のうち、実線Lよりも上側の破線部分が、当該流速において、仮に核沸騰状態に移行せずに液相冷却されていたとしたならば達していたであろうパワー半導体素子21の推定温度ということとなる。
次いで、図4のステップS4において、出力Pを閾値αと比較する。つまり、電力変換器2の出力Pが、第1出力領域A1にあるか、第2出力領域A2にあるかを判断する。P≦α、すなわち出力Pが第1出力領域A1にあると判断された場合、ステップS5において、冷媒の流速Vを、V≦V0の範囲内にて適宜設定する。そして、この流速Vの設定値に従い循環装置4を制御する。この場合における冷媒の流速Vは、液相冷却が維持されるようにしつつ、V0以下となる範囲で適宜設定される。このとき、図3に示すごとく、出力Pの大きさに応じて、流速Vを調整することもできる。
一方、図4のステップS4において、P>α、すなわち出力Pが第2出力領域A2にあると判断された場合、ステップS6以降において、冷媒の流速Vを、V≧V0の範囲内にて適宜設定する。V≧V0の範囲内における流速Vの決め方としては、まず、沸騰状態判定部64による冷媒の沸騰状態の判定に基づく。つまり、ステップS7において、推定半導体温度Tjと検出半導体温度Trとの差分ΔTを算出する。この差分ΔTに基づいて、沸騰状態判定部64は、冷却器3内の受熱部31における冷媒の状態が、非沸騰状態であるか核沸騰状態であるかを判定する。具体的には、差分ΔTが所定の閾値T0以下か否かにより、非沸騰状態であるか核沸騰状態であるかを判定する。この判定を、ステップS8において行う。
ステップS8において、ΔT≦T0であると判断された場合、沸騰状態判定部64は、冷媒が非沸騰状態にあると判定する。つまり、受熱部31における冷媒が非沸騰状態にあるとき、理論上、実際のパワー半導体温度21の温度は、推定半導体温度Tjと一致するはずである。推定半導体温度Tjは、上述のように、仮に液相冷却が行われているとした場合のパワー半導体素子21の温度として、推定したものであるからである。ただし、実際には、検出されるパワー半導体素子21の温度である検出半導体温度Trは、実際のパワー半導体素子21の温度に対して僅かながら誤差が生じうるし、また、算出される推定半導体温度Tjも、演算に用いる各値の誤差に伴い、誤差が生じうる。それゆえ、非沸騰状態であっても、TjとTrとが完全に一致するとは限らない。しかし、非沸騰状態であれば、TjとTrとの差ΔTは、上述の誤差分を考慮した範囲内に収まる。そのため、ΔTが所定の閾値T0以下の場合は、受熱部31における冷媒が非沸騰状態であると推定することができる。
このように、ステップS8においてΔT≦T0であると判断された場合、沸騰状態判定部64は、冷媒が非沸騰状態にあると判定する。この場合は、ステップS9において、核沸騰状態の継続時間のカウントtaをゼロに初期化すると共に、非沸騰状態の継続時間のカウントtbを増やす。その後、ステップS10において、カウントtbが閾値t2以上となっているか否かを判定する。tb≧t2の場合、ステップS11において、冷媒の流速Vを低下させる。ただし、V≧V0は維持するようにする。この流速Vの低下幅は、例えば予め設定しておき、その設定幅分を低下させる。例えば、V=VH2からV=VH1、或いは、V=VH1からV=V0に流速を下げる。この流速Vの低下は、図3に示す実線Lの段部M1、M2を上側へ移動することに相当する。
このように、流速Vを下げるのは、第2出力領域A2において、非沸騰状態が所定時間以上継続している場合において、核沸騰状態に移行させて沸騰冷却を利用するためである。すなわち、第2出力領域A2において、液相冷却が継続し続けることを防ぎ、沸騰冷却を効果的に利用することで、パワー半導体素子21の冷却効率を向上させる。一方、ステップS10における判断がtb<t2の場合、冷媒の流速Vを変えない。
一方、図4のステップS8において、ΔT>T0であると判断された場合、沸騰状態判定部64は、冷媒が核沸騰状態にあると判定する。つまり、受熱部31における冷媒が核沸騰状態にあるとき、パワー半導体素子21は、液相冷却の場合に比べて冷却されやすい。つまり、核沸騰域においては、非沸騰域よりも、熱流束が大きい。そのため、パワー半導体素子21が、核沸騰域にある冷媒と熱交換される場合、非沸騰域にある冷媒と熱交換される場合よりも、温度が低下する。その結果、検出半導体温度Trが推定半導体温度Tjよりも低くなり、ΔTが大きくなる。それゆえ、このΔTが所定の閾値T0を超えたとき、受熱部31における冷媒が核沸騰状態にあると判断することができる。
そして、このとき、ステップS12において、核沸騰状態の継続時間のカウントtaを増やすと共に、非沸騰状態の継続時間のカウントtbをゼロに初期化する。その後、ステップS13において、カウントtaが閾値t1以上となっているか否かを判定する。すなわち、核沸騰状態が所定時間(すなわちt1)経過しているか否かを判定する。ta≧t1の場合、ステップS14において、冷媒の流速Vを上昇させる。この流速Vの上昇幅は、例えば予め設定しておき、その設定幅分を上昇させる。例えば、流速を、V=V0からV=VH1、或いは、V=VH1からV=VH2に上げる。この流速Vの上昇は、図3に示す実線Lの段部M1、M2を下側へ移動することに相当する。
一方、ステップS13における判断がta<t1の場合、冷媒の流速Vを変えない。これにて、核沸騰状態を継続させる。
この制御フローを、周期的に繰り返すことで、適切な冷媒の流速Vを逐次設定して、その設定値の流速にて冷媒が流れるように、循環装置4を制御する。これにより、効率的なパワー半導体素子21の冷却を行う。
次に、本実施形態の作用効果につき説明する。
上記冷却装置1において、流速制御部62は、上述のように、電力変換器2の出力領域を、第1出力領域A1と第2出力領域A2とに分けて、冷媒の流量制御を行う。すなわち、パワー半導体素子21の発熱量が比較的小さくなる第1出力領域A1と、パワー半導体素子21の発熱量が比較的大きくなる第2出力領域A2とに分けて、流速制御を行う。これにより、第1出力領域A1においては、簡素な制御にて、液相冷却を用いてパワー半導体素子21を冷却し、第2出力領域A2においては、沸騰冷却を効果的に利用しつつ効率的な冷却を行うことができる。
そして、第2出力領域A2における冷媒の流速は、第1出力領域A1における冷媒の流速の上限値V0以上とする。これにより、第1出力領域A1における冷却能力を過剰にすることなく、第2出力領域A2においては、パワー半導体素子21の充分な冷却を可能としている。
また、流速制御部62は、第2出力領域A2においては、冷媒の状態が非沸騰状態と核沸騰状態とのいずれかとなる範囲にて冷媒の流速Vを制御する。これにより、第2出力領域A2において、パワー半導体素子21から冷媒への熱流束が大きくなりやすい核沸騰域における沸騰冷却を利用することができる。
しかも、冷媒が沸騰した場合にも、その状態が核沸騰状態であり、また、循環装置4によって冷媒が流通しているため、サブクール沸騰状態が維持されやすい。すなわち、沸騰によって生じた気泡は、冷却器3内を流れる冷媒によって周囲から冷却されて消滅する状態が維持される。それゆえ、凝縮器を設ける必要がなく、装置の小型化、簡素化を図ることができる。
このことにつき、図5に示す沸騰曲線を用いてさらに説明する。
冷媒の沸騰状態には、過熱度に応じて互いに状態が異なる、核沸騰状態と遷移沸騰状態と膜沸騰状態とがあることが知られている。図5の沸騰曲線のグラフは、横軸に過熱度の対数logΔTsat、縦軸に熱流束の対数logqを取った両対数グラフである。そして、沸騰曲線Bは、非沸騰域b0から膜沸騰域b3までの冷媒の熱流束の変化を示している。ここで、上述のように、過熱度とは、冷媒への伝熱面の温度と、冷媒の飽和温度との差分である。また、熱流束は、冷却能力の指標となる。
同図から分かるように、非沸騰域b0においては、熱流束が小さい。つまり、液相冷却となる状態においては、冷却効率は比較的低い。これに対して、核沸騰域b1においては、熱流束が飛躍的に高くなる。つまり、核沸騰域b1においては、いわゆる沸騰冷却の状態となり、冷却効率が高くなる。
また、過熱度が高くなり、遷移沸騰域b2に移行すると、熱流束は徐々に小さくなる。また、さらに過熱度が高くなり、膜沸騰域b3に移行すると、再び熱流束は上昇する。しかしながら、膜沸騰状態b3は、伝熱面において冷媒の気泡が膜状に繋がるため、その気体の膜によって伝熱面から冷媒液への放熱経路が遮られてしまうこととなる。その結果、パワー半導体素子21の温度が急激に高くなってしまうおそれがある。それゆえ、第2出力領域A2において沸騰冷却を利用するにあたっても、核沸騰域を利用し、遷移沸騰域や膜沸騰域へ移行しないようにする。
その一方で、第2出力領域A2において、冷媒の流速を上げすぎると、液相冷却が継続されることとなるため、冷却効率を高くできない。それゆえ、流速を高くしすぎないようにすることで、核沸騰域を効果的に利用することができる。
ただし、冷媒の沸騰が継続しすぎると、冷媒の変質を招くおそれがある。すなわち、沸騰が継続しすぎたとき、例えば、冷媒の組成が変化したり、冷媒中の一部の成分が固形分として分離したりするなどの不具合が生じるおそれがある。そして、その結果、冷却性能に影響を与えるおそれがある。それゆえ、第2出力領域A2において、受熱部31における冷媒の核沸騰状態が、所定時間(すなわちt1)継続したとき、流速制御部62は、冷媒の流速を上昇させる。これにより、一旦、核沸騰状態から非沸騰状態に移行させる。その結果、冷媒の変質を防ぐことができる。
一方、第2出力領域A2において、非沸騰状態が継続しすぎても、冷却効率の点で不利である。それゆえ、第2出力領域A2において、受熱部31における冷媒の非沸騰状態が、所定時間(すなわちt2)継続したとき、流速制御部62は、冷媒の流速Vを低下させる。これにより、非沸騰状態から核沸騰状態に移行させる。その結果、沸騰冷却の利用機会を確保して、冷却効率を向上させることができる。
また、冷却装置1は、温度推定部63によって、第2出力領域A2において仮に液相冷却が行われているとした場合のパワー半導体素子21の温度である推定半導体温度Tjを算出する。これにより、推定半導体温度Tjと検出半導体温度Trとの差分ΔTを得て、上述のように、非沸騰状態か核沸騰状態かを容易に判定することができる。
また、第1出力領域A1は、電力変換器2が連続運転する定常出力の領域であり、第2出力領域A2は、定常出力を超える高出力にて電力変換器2が一時的に運転する非定常出力の領域である。これにより、定常的には、冷媒の流速を抑えつつ液相冷却を行うこととなり、循環装置4の出力を抑えつつ、簡素な制御にてパワー半導体素子21の冷却を行うことができる。また、一時的に生じる第2出力領域A2において、沸騰冷却を適宜利用することで、冷却効率を高めることができる。
以上のごとく、本実施形態によれば、制御の容易化、冷却効率の向上を図るとともに、装置の小型化、簡素化を図ることができる、冷却装置を提供することができる。
(実施形態2)
本実施形態の冷却装置1においては、図6に示すごとく、第2出力領域A2において、推定半導体温度Tjと検出半導体温度Trとの差分ΔTが所定値T1以上となったとき、流速制御部62が冷媒の流速Vを上昇させる。
すなわち、図6に示す制御フローのステップS8において、ΔT>T0、すなわち受熱部31における冷媒が核沸騰状態にあると判定された場合のフローを、以下のように行う。まず、ステップS12aにおいて、非沸騰状態の継続時間のカウントtbをゼロに初期化する。そして、ステップS13aにおいて、ΔTを予め定められた閾値T1と比較する。この閾値T1は、閾値T0よりも大きい値である。また、T1は、そのときの流速Vに応じて異なる値であってもよい。つまり、閾値T1は、流速Vごとに予め定められた値としてもよい。
そして、ステップS13aにおいて、ΔT≧T1と判断された場合は、ステップS14aにおいて、冷媒の流速Vを上昇させる。つまり、ΔTが大きくなりすぎると、冷媒の変質を招くおそれがある。つまり、ΔTが大きくなると、沸騰状態が継続する可能性が高くなり、冷媒の変質を促すおそれがある。そこで、ΔTが所定の閾値T1に達した時点で、流速Vを上昇させて、液相冷却に移行させる。一方、ステップS13aにおいて、ΔT<T1と判断された場合は、冷媒の流速Vを変更しない。
また、本実施形態の冷却装置1における制御は、実施形態1の冷却装置1の制御において用いた核沸騰状態の継続時間のカウントtaは利用しない。そのため、本実施形態の図6のフローにおけるステップS9a、S12aにおいては、実施形態1の図4のフローにおけるステップS9、S12と異なり、カウントtaの初期化、増加の処理はない。ただし、本実施形態において、核沸騰状態の継続時間のカウントtaも考慮に入れて、流速Vを制御することもできる。つまり、例えば、ΔT≧T1とta≧t1とのいずれかが成立したとき、冷媒の流速Vを上昇させるという制御とすることもできる。
その他の構成は、実施形態1と同様である。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本実施形態においては、差分ΔTが所定値T1以上となったとき、流速制御部62が冷媒の流速Vを上昇させる。これにより、短時間の間に電力変換器2の出力Pが変化する場合においても、冷媒の流速Vを適切に制御することが可能となる。すなわち、電力変換器2の出力変動に対する冷媒の流速変化の追随性を向上させることができる。その結果、出力Pが大きい出力範囲において、パワー半導体素子21の急峻な温度変化に伴う熱衝撃を抑制することができる。また、冷媒の変質をより抑制しやすくなる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
なお、上記実施形態においては、冷媒の流速Vを段階的に変化させる例を示したが、流速制御部は、冷媒の流速を連続的に変化させるようにすることもできる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 冷却装置
2 電力変換器
21 パワー半導体素子
3 冷却器
31 受熱部
4 循環装置
51 半導体温度検出部
52 冷媒温度検出部
61 出力取得部
62 流速制御部

Claims (6)

  1. 内部に液状の冷媒を流通させて、電力変換器(2)のパワー半導体素子(21)を冷却する冷却器(3)と、
    上記冷却器に冷媒を循環させる循環装置(4)と、
    上記パワー半導体素子の温度を検出する半導体温度検出部(51)と、
    上記冷却器内の一部であって上記パワー半導体素子から受熱する部分である受熱部(31)よりも上流側における、冷媒の温度を検出する冷媒温度検出部(52)と、
    上記電力変換器の出力を取得する出力取得部(61)と、
    上記半導体温度検出部による検出半導体温度(Tr)と、上記冷媒温度検出部による検出冷媒温度(Ts)と、上記出力取得部による取得出力(P)と、に基づいて、上記冷却器における冷媒の流速を制御する流速制御部(62)と、
    を有し、
    上記電力変換器の出力領域を、所定の閾値(α)以下の第1出力領域(A1)と、上記閾値を超える第2出力領域(A2)とに分けたとき、
    上記流速制御部は、上記第1出力領域においては、上記受熱部における冷媒の状態が非沸騰状態を保つ範囲にて冷媒の流速を制御し、上記第2出力領域においては、上記受熱部における冷媒の状態が非沸騰状態と核沸騰状態とのいずれかとなる範囲にて冷媒の流速を制御し、上記第2出力領域における冷媒の流速は、上記第1出力領域における冷媒の流速の上限値(V0)以上とする、冷却装置(1)。
  2. 上記第1出力領域は、上記電力変換器が連続運転する定常出力の領域であり、上記第2出力領域は、上記定常出力を超える高出力にて上記電力変換器が一時的に運転する非定常出力の領域である、請求項1に記載の冷却装置。
  3. 上記第2出力領域において、上記受熱部における冷媒の核沸騰状態が、所定時間継続したとき、上記流速制御部は、冷媒の流速を上昇させる、請求項1又は2に記載の冷却装置。
  4. 上記第2出力領域において、上記受熱部における冷媒の非沸騰状態が、所定時間継続したとき、上記流速制御部は、冷媒の流速を低下させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷却装置。
  5. 上記流速制御部によって設定された冷媒の設定流速と、上記検出冷媒温度と、上記取得出力とに基づいて、上記第2出力領域において仮に液相冷却が行われているとした場合の上記パワー半導体素子の温度である推定半導体温度(Tj)を算出する、温度推定部(63)と、
    上記推定半導体温度と上記検出半導体温度との差分(ΔT)に基づいて、上記受熱部における冷媒の状態が、核沸騰状態であるか非沸騰状態であるかを判定する、沸騰状態判定部(64)と、
    を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷却装置。
  6. 上記第2出力領域において、上記推定半導体温度と上記検出半導体温度との差分が所定値以上となったとき、上記流速制御部は、冷媒の流速を上昇させる、請求項5に記載の冷却装置。
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