JP2010147111A - 沸騰冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、過沸騰を抑制し、高効率で最適な沸騰冷却状態を保持できる沸騰冷却装置を提供することを目的とする。
【解決手段】伝熱基板20に接触して設けられた半導体素子10を冷却する沸騰冷却装置であって、
前記伝熱基板に接触して設けられ、前記半導体素子を冷却する冷媒が流れる冷媒流路30と、
該冷媒流路の入口側と出口側を含む複数の位置に設けられ、該冷媒流路内の複数位置における圧力を検出する圧力センサ50と、
該圧力センサで検出された前記圧力の圧力差から圧力損失値ΔPを算出し、該圧力算出値から前記冷媒流路内の沸騰位置及び沸騰形態を推定する沸騰状態推定手段70と、
前記冷媒流路の所定位置に設けられた複数の加振器60と、
該沸騰状態推定手段により推定された前記沸騰位置及び前記沸騰形態に基づいて、前記複数の加振器の加振位置及び加振順序を制御する加振制御手段80と、を有することを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、沸騰冷却装置に関し、特に、半導体素子を冷却する沸騰冷却装置に関する。
従来から、電子装置を冷却する冷媒循環システムであって、電子回路が収納された容器内に電子回路を冷却するための液体冷媒を導入する導入ポンプと、容器内から液体冷媒を排出する排出ポンプと、容器内に導入される液体冷媒の流量を検出する流量センサと、流量センサの検出値に基づいて容器内への液体冷媒の導入量と容器内からの液体冷媒の排出量とが等しくなるように制御する流量制御手段を設けるとともに、容器内の気体を排出する減圧ポンプと、容器内の圧力を検出する圧力センサと、圧力センサの検出値に基づいて容器内からの気体の排出を制御して容器内の圧力を減圧するよう制御する圧力制御手段とを設け、減圧ポンプの制御により冷媒の沸点を下げて沸騰を促進し、冷却効率を向上させた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2596255号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載の構成では、容器内で沸騰が進んだ場合の沸騰の形態や位置等の状態までは考慮されておらず、例えば、膜沸騰と呼ばれる大きな膜状の気泡が発生した場合にも、同様の圧力制御を行っていた。
ところが、かかる膜沸騰は、大きな膜状の気泡により、流路を気泡空間が狭めてしまうため、流路間で流量の不均一が発生し、冷却効率が低下するという問題があった。そして、流路が管状の細い冷却流路である場合、このような状態が継続して更に沸騰が進むと、気泡が完全に流路を埋めてしまい、最終的にバーンアウトを引き起こし、破損に至るという問題もあった。
そこで、本発明は、過沸騰を抑制し、膜沸騰よりも前の段階の核沸騰から遷移沸騰状態で沸騰形態を保持し、高効率で最適な沸騰冷却状態を保持できる沸騰冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明に係る沸騰冷却装置は、伝熱基板に接触して設けられた半導体素子を冷却する沸騰冷却装置であって、
前記伝熱基板に接触して設けられ、前記半導体素子を冷却する冷媒が流れる冷媒流路と、
該冷媒流路の入口側と出口側を含む複数の位置に設けられ、該冷媒流路内の複数位置における圧力を検出する圧力センサと、
該圧力センサで検出された前記圧力の圧力差から圧力損失値を算出し、該圧力算出値から前記冷媒流路内の沸騰位置及び沸騰形態を推定する沸騰状態推定手段と、
前記冷媒流路の所定位置に設けられた複数の加振器と、
該沸騰状態推定手段により推定された前記沸騰位置及び前記沸騰形態に基づいて、前記複数の加振器の加振位置及び加振順序を制御する加振制御手段と、を有することを特徴とする。
第2の発明に係る沸騰冷却装置は、伝熱基板に接触して設けられた半導体素子を冷却する沸騰冷却装置であって、
前記伝熱基板に接触して設けられ、前記半導体素子を冷却する冷媒が流れる冷媒流路と、
該冷媒流路の入口側と出口側を含む複数の位置に設けられ、該冷媒流路内の複数位置における圧力を検出する圧力センサと、
該圧力センサで検出された前記圧力の圧力差から圧力損失値を算出し、該圧力算出値から前記冷媒流路内の沸騰位置及び沸騰形態を推定する沸騰状態推定手段と、
前記冷媒流路の所定位置に設けられた複数の加振器と、
沸騰による前記冷媒流路の振動の周波数応答を測定する周波数センサと、
該周波数センサで測定された周波数応答から、振動モードを推定する振動モード推定手段と、
前記沸騰状態推定手段により推定された前記沸騰位置及び沸騰形態が、最適沸騰状態でないときには、前記振動モード推定手段により推定された前記振動モードから、前記冷媒流路の振動を抑制する位相の振動波形を算出し、前記加振器に前記振動波形を発生させる最適振動制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、過沸騰を抑制し、高効率な沸騰冷却状態を保持できる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明を適用した実施例1に係る沸騰冷却装置の全体構成の一例を示した上面図である。また、図2は、実施例1に係る沸騰冷却装置の全体構成の一例を示した側面図である。
図1及び図2において、実施例1に係る沸騰冷却装置は、伝熱基板20(図2にのみ図示)と、冷媒流路30と、チャンバー40と、圧力センサ50と、加振器60と、沸騰状態推定手段70と、加振制御手段80とを有する。また、冷媒流路30及びチャンバー40内には、冷媒110が供給される。更に、実施例1に係る沸騰冷却装置には、関連構成要素として、冷却の対象である半導体素子10が備えられる。なお、図1においては、沸騰冷却装置の平面構成を示すため、伝熱基板20は示されておらず、透過的な状態で示してある。実際には、図2に示すように、伝熱基板20の下方に半導体素子10が設けられ、上面から見ると、半導体素子10は隠れて見えない状態となるが、図1においては、理解の容易のために、透過的に平面構成を示している。
半導体素子10は、種々の半導体素子10が適用されてよいが、例えば、電力用の大容量の半導体素子10等が適用されてもよい。例えば、電力用の半導体素子10の場合、駆動により発生する発熱が大きく、半導体素子10を冷却する必要がある。本実施例に係る沸騰冷却装置は、駆動により発熱し、冷却の必要がある種々の半導体素子10が適用されてよい。また、半導体素子10は、車両搭載用の半導体素子10が適用されてもよい。
半導体素子10は、伝熱基板20上で種々の配置がなされてよいが、例えば、複数の半導体素子10が、平行配列されていてもよい。図1及び図2においては、平行配列された半導体素子10が示されている。これにより、簡素な構成の直線上の冷媒流路30を用いて、効率的に冷却熱を半導体素子10に伝達することが可能となる。
伝熱基板20は、半導体素子10と接触して半導体素子10を固定支持するとともに、半導体素子10を冷却するために、半導体素子10で発生した熱を、冷却熱と熱交換するための基板である。例えば、伝熱基板20は、半導体素子10を支持できる強度を有する熱伝導性の高い種の材質が適用されてよい。
冷媒流路30は、その内部に冷媒を流すための管状の流体路である。冷媒流路30は、伝熱基板20に接触して設けられ、伝熱基板20を介して半導体素子10に冷却熱を伝達し、半導体素子10を冷却する。冷媒流路30を流れる冷媒110は、種々の液体が適用され得るが、例えば、冷却水が適用されてもよい。
冷媒流路30は、図2に示すように、半導体素子10と伝熱基板20を挟んで反対面に設けられてもよい。これにより、図1に示すように、伝熱基板20を介して、冷媒流路30を半導体素子10の直上に配列することが可能となり、最短距離で半導体素子10に伝熱を行うことが可能となる。
冷媒流路30は、図1に示すように、複数設けられていてよい。これにより、1つの半導体素子10に対して複数の冷媒流路30から冷却熱を供給することができ、効率的に半導体素子10の冷却を行うことができる。
チャンバー40は、冷媒流路30に冷媒を供給するための小室であり、冷媒流路30と連通している。チャンバー40を設けることにより、複数の冷媒流路30に供給する冷媒110の流量を、均等にすることができる。チャンバー40は、冷媒110が冷媒流路30に供給される側に設けられた入口チャンバー41と、冷媒30が冷媒流路30から排出される側に設けられた出口チャンバー42とを有する。
圧力センサ50は、冷媒流路30又はチャンバー40内の圧力を測定して検出する検出手段である。よって、圧力センサ50は、冷媒流路30内及び/又はチャンバー40内に設けられてよい。
圧力センサ50は、複数備えられ、冷媒流路30又はチャンバー40の所定位置に設けられる。圧力センサ50を冷媒流路30内又はチャンバー40内に複数設けることにより、冷媒流路30内又はチャンバー40内の圧力センサ50間の圧力差を測定することが可能となる。そして、測定された圧力差から、冷媒流路30内又はチャンバー40内の各位置における圧力損失を検出することが可能となる。
冷媒流路30内に設けられた圧力センサ50は、入口側に設けられた入口側圧力センサ51と、出口側に設けられた出口側圧力センサ52とを含む。入口側圧力センサ51と、出口側圧力センサ52とを独立して設けることにより、入口側の圧力と出口側の圧力を把握し、沸騰形態を推定することができる。
加振器60は、冷媒流路30に振動を与え、冷媒流路30内の沸騰により発生した気泡を攪拌するための手段である。これにより、沸騰により発生した冷媒110内の気泡の成長を阻害し、冷媒流路30内の流量の不均一の発生を防ぐことができる。
沸騰状態推定手段70は、圧力センサ50で検出された各位置の圧力値の圧力差から圧力損失を算出し、求めた圧力損失値から冷媒流路30内の沸騰位置及び沸騰形態を推定する手段である。沸騰状態推定手段70は、例えば、圧力損失値と沸騰形態の関係を示す圧損マップを予め保持しておき、この関係に応じて圧力損失値から沸騰形態を推定するようにしてもよい。
なお、沸騰形態とは、沸騰の段階のことを意味し、沸騰前、核沸騰、遷移沸騰、膜沸騰及びバーンアウト等の沸騰形態があるが、これらは圧力損失(以下、圧損とも呼ぶ。)と相関関係があるので、圧損マップにより、圧力損失値から沸騰形態を推定することができる。
沸騰状態推定手段70は、このような推定演算処理を行うため、演算処理手段として構成されてよく、例えば、所定の電子回路や、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)を有し、プログラムにより動作するマイクロコンピュータとして構成されてもよい。また、車両に搭載される場合には、ECU(Electronic Control Unit、電子制御ユニット)として構成されてもよい。
加振制御手段80は、加振器60を駆動制御し、冷媒流路30に気泡の成長を阻害するのに適切な振動を与える制御を行う制御手段である。具体的には、加振制御手段80は、沸騰状態推定手段70により算出された圧力損失値から、沸騰形態が最適沸騰領域内にあるか否かを判定し、沸騰形態が最適沸騰領域内にないときには、推定された沸騰位置及び沸騰形態に基づいて、駆動対象となる加振器60を振動させる。これにより、沸騰位置と沸騰形態に応じた加振制御を行うことが可能となる。
加振制御手段80は、判定演算及び制御演算を行うため、演算処理手段として構成されてよく、沸騰状態推定手段70と同様に、例えば、所定の電子回路や、CPUを有し、プログラムにより動作するマイクロコンピュータとして構成されてもよい。また、本実施例に係る沸騰冷却装置が車両に搭載される場合には、ECUとして構成されてもよい点も沸騰状態推定手段70と同様であり、この場合には、沸騰状態推定手段70と加振制御手段80とは一体的にECU100として構成されてもよい。
なお、図2においては、沸騰状態推定手段70及び加振制御手段80が冷媒流路30の上方に位置して示されているが、これは、実際にそのような形態を取るという意味ではなく、沸騰状態推定手段70及び加振制御手段80は、電気的接続さえ保たれていれば、冷媒流路30や加振器60等と離れた位置に独立して配置されていてもよいという意味である。
次に、引き続き図1及び図2を用いて、実施例1に係る沸騰冷却装置の具体的な動作の一例について説明する。
まず、冷媒110が沸騰していない状態では、各部の圧力差ΔPは等しい。同量の冷媒が冷媒流路30に流入するため、半導体素子10は、均等に冷却される。
次いで、半導体素子10が駆動して暫く経ち、半導体素子10の発熱量が増大すると、冷媒流路30内で沸騰が発生する。冷媒流路30内で気泡が発生することにより、圧力損失が増大するため、流量の不均一を発生する。
流量の不均一の発生は、圧力センサ50による圧力差測定により検出される。図3は、圧力損失と沸騰形態の関係を示した図である。
図3において、時刻t=0〜t1を経て時刻t1から沸騰が開始すると、徐々に気泡が発生し、圧力損失ΔPが増大する。そして、時刻t1〜t2の間は、核沸騰から遷移沸騰の期間であり、最適な沸騰形態を保っている。時刻t2から更に急激に圧力損失が増大し、時刻t2〜t3の間においては、気泡同士が結合を開始する膜沸騰となる。膜沸騰が発生した状態では、大きな気泡により冷媒流路30の通路が狭められた状態となり、冷媒110の流量に不均一が生じ、半導体素子10への冷却熱の供給にも不均衡が生じた状態となる。最終的に、冷媒流路30を気泡が覆うと、時刻t3〜t4に示すように、圧力損失はそれ以上増加しなくなり、バーンアウトという沸騰形態をとる。
このように、例えば図3に示すような圧力損失値と沸騰形態の関係をマップ化して所持しておくことにより、圧力センサ50で検出された圧力値に基づいて圧力差、更に圧力損失を算出し、求めた圧力損失値から沸騰位置及び沸騰形態を推定することができる。本実施例に係る沸騰冷却装置においては、沸騰状態推定手段70がこのような圧損マップを所持し、これに基づいて沸騰位置及び沸騰形態を推定する。
なお、沸騰状態推定手段70では、上述のような沸騰形態の推定を行うが、例えば、核沸騰〜遷移沸騰の領域と膜沸騰の領域の境界の圧力損失値ΔPを閾値αとして設定しておき、圧力損失≧閾値αのときに、最適沸騰領域から外れたとして、加振器60により振動を発生させるようにしてよい。このとき、加振器60の駆動制御は、加振制御手段80で行うようにしてよい。
図4は、加振制御手段80の制御動作の一例を説明するために、冷媒流路30内の気泡状態の一例を示した図である。図4において、冷媒流路30内に気泡120が発生しているが、冷媒流路30の入口側には小さな気泡121が発生し、出口側にはやや大きな気泡122が発生している。このような場合において、加振制御手段80が、各加振器60を独立に制御すると、入口側の気泡121が先に砕けた場合、冷媒110が急激に後方に流れるため、出口側で気泡122が閾値未満で残留していると、一気に圧力損失ΔPが増大する。この場合、一気にバーンアウトまで至ることもある。このような状況の発生を回避するため、加振制御手段80は、出口側を先に加振して攪拌するような制御を行うようにしてもよい。
図5は、同一の冷媒流路30内での圧力損失ΔPの傾向の一例を示した図である。図5に示すように、同一の冷媒流路30内における圧力損失ΔPは、時間tの変化につれて時々刻々と変化する。このような、時々刻々の圧損履歴の応答時定数Tが同じ冷媒流路30の入口T入口と出口T出口で近似しており、入口側と出口側の沸騰形態が近い場合には、出口側の閾値α出口に補正係数kを乗じて閾値を下げ、出口側を先に攪拌するような制御を行う。出口側の加振が入口側よりも早い場合には、何らこのような問題は生じないので、加振制御手段80は、単に独立して加振器60を駆動制御するのではなく、入口側の加振により流量が急激に増大するような場合には、出口側の加振を入口側よりも先に駆動する制御を行うようにしてよい。
このように、実施例1に係る沸騰冷却装置によれば、過沸騰状態前の最適沸騰形態を保持できるので、バーンアウトを抑制することができる、また、気泡120の成長を阻害し、一定の気泡120間の結合状態までで維持するので、流量を阻害することがなく、一定の沸騰が発生する高効率で最適な沸騰冷却状態を保持できる。更に、同じ冷媒流路30内で流量の増減に起因する内部圧力による急激な圧力損失の変動を抑制し、急激な過沸騰及びバーンアウトを抑制することができる。
次に、図6を用いて、実施例1に係る沸騰冷却装置の処理フローについて説明する。図6は、実施例1に係る沸騰冷却装置の処理フローの一例を示した図である。
ステップ100では、沸騰冷却装置の設計諸元及び運転条件から、圧損マップを作成する。設計諸元及び運転条件の確定により、冷媒流路30の長さ、形状及び流量等の運転条件が定まるので、シミュレーション等により圧損マップを作成することが可能となる。よって、本ステップでは、圧損マップの作成を行う。
ステップ110では、実際に本実施例に係る沸騰冷却装置を稼働し、沸騰冷却を実施する。これにより、沸騰が開始する。
ステップ120では、圧力センサ50により、各位置の圧力を検出し、圧力差から圧損変動を検知する。
ステップ130では、圧損変動から、沸騰が発生している位置、つまり沸騰部位を検出する。この検出は、沸騰状態推定手段70により行われて良い。
ステップ140では、ステップ130と同様に、沸騰状態推定手段70により、圧損マップを用いて、圧損変動から沸騰形態が推定される。その際、圧損変動の時々刻々の履歴及び振幅周期より、遷移沸騰時の時定数Tを算出する。
ステップ150では、同一の冷媒流路30内における入口と出口の時定数T入口、T出口を比較し、出口側が大きく、出口側が遅れて過沸騰になる場合か否かを判定する。ステップ150において、T出口≧T入口の場合には、ステップ160に進み、T出口<T入口の場合には、ステップ180に進む。
ステップ160では、入口と出口の圧損時定数差が、圧損時定数≦閾値Tsを満たすか否かが判定される。満たす場合には、入口側と出口側の沸騰間隔が短いことを意味し、ステップ170へと進む。一方、満たさない場合には、入口側と出口側の沸騰間隔が広いことを意味し、ステップ180へと進む。
ステップ170では、出口圧損の加振開始の閾値αの補正が行われるとともに、補正後の閾値により、入口及び出口の加振開始を駆動するか否かの判定が行われる。補正においては、入口側の加振閾値はαのままであり、出口側の加振閾値αには、補正係数kが乗ぜられ、閾値k・αが出口側の新たな閾値k・αとなる。そして、加振開始の条件は、入口側と出口側で各々、入口圧損≧閾値α、出口圧損≧閾値k・αとなる。これにより、出口側の加振閾値k・αが小さくなって条件が緩くなり、先に出口側の加振が開始され、気泡の破壊が行われる。このようにすることで、沸騰間隔が近い場合、入口気泡が先に破壊されると、出口側の圧損が急激に高まり、バーンアウトする事態を抑制することができる。
なお、ステップ170の加振開始条件を満たした場合には、ステップ190に進み、加振開始条件を満たさなかった場合には、ステップ110に戻り、処理フローをステップ110から繰り返す。
ステップ160に戻り、冷媒流路30の出口と入口の圧損時定数差≦Tsであったときには、ステップ180に進む。
ステップ180では、圧損≧閾値αであるか否かが判定される。つまり、出口と入口の圧損時定数差が大きい場合には、各位置で独立して加振開始条件を判定してよい。入口、出口の沸騰間隔がある程度離れている場合には、先に入口気泡121を破壊し、出口側の圧損がある程度急な上昇をしたとしても、元々沸騰初期の状態なので、バーンアウトの可能性は低いからである。よって、ステップ180においては、通常の圧損閾値αで加振判定を行い、加振条件を満たす場合には、過沸騰の気泡を破壊するようにする。
処理フロー上は、具体的には、ステップ180において、圧損<閾値αであった場合には、加振を行う必要が無いので、ステップ110に戻り、ステップ110から処理フローを繰り返す。一方、ステップ180で加振開始の圧損≧閾値αの条件を満たしたときには、ステップ190に進む。
ステップ190では、加振器60が稼働される。複数設けられた各々の加振器60が、ステップ180及びステップ170の条件に従い駆動される。ステップ170の条件が加えられる場合には、出口側の加振器62が入口側の加振器61より先だって駆動することになる。
なお、ステップ150〜ステップ190の判定処理及びステップ200の駆動動作は、加振制御手段80により行われてよい。
ステップ200では、再度圧力損失値の検出が行われる。なお、圧力損失値の検出は、ステップ120〜ステップ140の処理と同様に行われてよい。
ステップ210では、圧損が所定の閾値β以下となったか否かが判定される。閾値βは、例えば、閾値αよりも低い値に設定され、一旦、加振が不要と判定される程度にまで圧損が収まったと考えられるレベルに設定されてよい。ステップ210において、圧損>閾値βである場合には、ステップ190に戻り、ステップ190から加振制御を継続する。一方、圧損≦閾値βとなったときには、処理フローを終了する。そして、再び過沸騰となるまで半導体素子10の発熱吸収を行い、処理フローを終了する。
このように、実施例1に係る沸騰冷却装置によれば、圧損を検出し、バーンアウトを効果的に防止することができる。なお、本実施例においては、圧力センサ50から圧損値による変動で沸騰状態を評価したが、温度センサ、又は流量センサ等を用いて沸騰状態を評価してもよい。また、閾値補正の判定は、時定数(遅れ時間)を用いて行ったが、圧損値(過沸騰時)を利用したり、周波数、振動の時定数等を利用したりして行うようにしてもよい。
更に、本実施例1においては、沸騰状態推定手段70は、沸騰位置及び沸騰形態を推定するに留まり、その後の制御処理は加振制御手段80により行ったが、総ての判定処理を沸騰状態推定手段70で行い、加振制御手段80においては、沸騰状態推定手段70で行われた判定結果に従い、加振器60を駆動させるだけの構成としてもよい。
実施例2に係る沸騰冷却装置においては、例えば、実施例1で説明したような加振器60を用いた最適沸騰形態保持制御において、加振器60による振動と、沸騰による振動により共振が発生しないようにする。そして、共振の発生による急激な振幅により、沸騰冷却装置が破損することを防止する。
図7は、本発明を適用した実施例2に係る沸騰冷却装置の全体構成の一例を示した上面図である。また、図8は、実施例2に係る沸騰冷却装置の全体構成の一例を示した側面図である。
図7及び図8において、実施例2に係る沸騰冷却装置は、伝熱基板20と、冷媒流路30と、チャンバー40と、圧力センサ50と、加振器60と、沸騰状態推定手段70とを備える点は、実施例1に係る沸騰冷却装置と同様である。また、関連構成要素として、冷却対象の半導体素子10を有する点も、実施例1に係る沸騰冷却装置と同様である。
実施例2に係る沸騰冷却装置においては、周波数センサ65と、振動モード推定手段90と、最適振動制御手段85とを新たに備えた点で、実施例1に係る沸騰冷却装置とは異なる。なお、実施例2に係る沸騰冷却装置において、実施例1に係る沸騰冷却装置と同様の構成要素については、同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
周波数センサ65は、冷媒流路30の沸騰による振動状態を周波数応答として計測する手段である。周波数センサ65は、加振器60と同一の位置又はその付近に配置されてよい。なお、周波数センサ65は、冷媒流路30のみならず、チャンバー40の入力チャンバー41及び出力チャンバー42にも設置されてもよい。振動モード推定手段90による振動モードの推定の際、チャンバー40の周波数も必要となる場合があるので、そのような場合には、チャンバー40にも周波数センサ65を設けるようにしてもよい。なお、周波数センサ65の代わりに、加速度センサを用いるようにしてもよい。加速度センサによっても、冷媒流路30の振動状態を計測することができる。
振動モード推定手段90は、周波数センサ65で検出した各位置の周波数応答から、冷媒流路30の振動モードを推定する手段である。振動モード推定手段90による具体的な振動モードの推定方法については後述するが、振動モード推定手段90は、周波数応答から振動モードを推定する演算を行うので、演算処理手段が用いられ、所定の電子回路やマイクロコンピュータ等の演算処理手段が適用されてよい。
最適振動制御手段85は、振動モード推定手段90で推定算出された振動モードから位相変動値を算出し、応答位相からずらした振動波形を加振器60に発生させ、共振を発生させずに攪拌を行うための制御手段である。最適振動制御手段85による最適振動制御の具体的内容も後述するが、最適振動制御手段85も、最適振動制御を行うための振動波形を算出する演算処理を行うため、所定の電子回路やマイクロコンピュータ等の演算処理手段により構成されてよい。
沸騰状態推定手段70、最適振動制御手段85及び振動モード推定手段90は、いずれも演算処理を行う手段であるので、例えば、車両に搭載される場合には、ECU100aとして一体的に構成されてもよい。
次に、図7及び図8に示した実施例2に係る沸騰冷却装置の具体的な動作手順の一例について、図9及び図10を用いて説明する。
図9は、圧力損失の遷移と周波数応答の関係の一例を示した図である。図9(a)は、圧損ΔPの時間変化の一例を示した図であり、図9(b)は、周波数センサ65により測定された周波数応答(振動数)の時間変化の一例を示した図である。また、図9(c)は、気泡径の時間変化の一例を示した図である。
図9(a)において、まず、沸騰していない状態の時刻t=0〜t1では、各部の圧力差ΔPは等しく、半導体素子10の発熱量が増大するにつれて冷媒流路30で沸騰が発生し、気泡の発生により圧損ΔPが増大し、流量の不均一が発生する点は、実施例1における説明と同様である。そして、このような流量の不均一性は、圧力差測定により検出することができ、圧損値により、沸騰位置及び沸騰形態を推定することができる。その際、圧力の測定は圧力センサ50により行い、圧損からの沸騰位置及び沸騰形態の推定は、例えば、図9(a)に示したような圧損マップを用いて、沸騰状態推定手段70により行われてよい点も、実施例1に係る沸騰冷却装置と同様である。
このとき、加振点又は加振点近傍にある周波数センサ65で、周波数応答を同時に計測する。沸騰による振動は、気泡数、気泡の大きさによって決まるので、図9(b)の時刻t1〜t3に示すように、沸騰遷移に応じて振動数は大きくなってゆき、時刻t3を過ぎて膜沸騰がある程度進むと、気泡膜が冷媒流路30を覆い、流れが遮られるので、振動数は徐々に低下してゆく。なお、気泡径の大きさの時間経過は、図9(c)に示されている。
図10は、両端支持梁近似による振動モードの一例を示した図である。図10において、縦振動の1次モード〜4次モードまでが示されている。図7及び図8に示した冷媒流路30とチャンバー40は、図10に示すように、両端固定梁と近似できるので、これを用いて、ある任意幅の振動平均より、振動モードを推定することができる。振動モード推定手段90においては、例えば、このような両端支持梁近似により、冷媒流路30の振動モードを推定してよい。
次に、図9(a)に戻り、圧損≧閾値αであれば、最適沸騰領域である核沸騰〜遷移沸騰領域から外れたと判定して、加振器60により振動を発生させ、気泡を攪拌する。このとき、沸騰による周波数応答との共振が発生してしまうので、振動モードから位相変動値を算出し、応答位相からずらした振動波形を加えることで、共振を発生させずに攪拌させる。このような振動波形の生成と、振動波形による加振器60の制御は、図7及び図8に示した最適振動制御手段85により行ってよい。
このような最適振動制御手段85で生成する振動波形は、理論的には、応答位相と逆位相が最適だが、実際には、他流路からの振動の影響や、平均処理、梁近似誤差によってずれが生じ得る。よって、このずれを補正する位相補間が必要となる。
また、上述のように、振動数又は振幅と気泡径には相関関係があるので、最適な振動範囲及び圧損範囲(核沸騰範囲)に制御してやることで、気泡径まで最適化した最適沸騰制御を行うことができる。
従って、実施例2に係る沸騰冷却装置においては、位相補間及び最適振動範囲制御を位相変動と振動数(振幅)、圧損よりフィードバックし、位相変動補間を随時行うことで、最適な沸騰気泡形態に制御することができる。
次に、図11を用いて、実施例2に係る沸騰冷却装置の処理フローの一例について説明する。図11は、実施例2に係る沸騰冷却装置の処理フローの一例を示した図である。
ステップ300では、沸騰冷却装置の設計諸元及び運転条件から、沸騰マップを作成する。ここで、沸騰マップとは、実施例1及び図9(a)において説明した圧損マップに加え、図9(b)(c)に示した振動数(振幅)と気泡径の相関マップを含めたものを言う。沸騰冷却装置の設計諸元及び運転条件を定めることにより、冷媒経路30の長さ、形状及び流量等の運転条件が定まるので、シミュレーション等により、沸騰マップを作成することが可能となる。よって、ステップ300では、そのような沸騰マップの作成をまず行う。
ステップ310では、実際に沸騰冷却装置を稼働し、沸騰冷却を実施する。ここで、冷媒流路30内での沸騰が開始することになる。
ステップ320では、圧力センサ50により、冷媒流路30内の圧損変動を検出するとともに、周波数センサ65により、冷媒流路30の振動の周波数応答を検出する。
ステップ330では、沸騰マップ中の圧損マップを用いて、圧損変動から、沸騰部位を推定する。
ステップ340では、ステップ330と同様に、圧損マップを用いて、沸騰形態を推定する。なお、ステップ330及びステップ340における処理は、沸騰状態推定手段70により行われてよい。
ステップ350では、圧損値から、膜沸騰状態の推定を行う。具体的には、圧損マップより算出した閾値α以上の圧損変動となったら、膜沸騰状態と推定する。なお、この判定は、沸騰状態推定手段70で行うようにしてよいし、最適振動制御手段85で行うようにしてもよい。
ステップ360では、ステップ320で検出した周波数応答から、任意サイクル間の平均振動を求め、梁近似式を用いて、振動モードの推定を行う。なお、振動モードの推定は、振動モード推定手段90により行われてよい。
ステップ370では、ステップ300で作成した沸騰マップの振動−気泡径相関マップより、最適な振動領域の閾値Fを算出する。
ステップ380では、ステップ360で推定した振動モードを用いて、加振器60で発生させる振動波形を算出する。初期では、逆位相波形を用いるようにしてよい。なお、振動波形の算出は、最適振動制御手段85で行うようにしてよい。
ステップ390では、加振器60により振動波形を出力させ、冷媒流路30への加振を行う。この加振器60の駆動制御も、最適振動制御手段85で行うようにしてよい。
ステップ400では、最適沸騰領域判定を行う。判定としては、任意サイクル時間における圧損及び周波数が、上述の閾値の範囲内に収まっているか否かで判定する。具体的には、圧損≦閾値αであるか否かと、周波数≦閾値Fであるか否かが判定される。なお、最適沸騰領域判定は、必ずしも周波数を用いなくてもよく、例えば、振幅等、他のパラメータを用いて判定を行うようにしてもよい。
この場合、例えば、振幅を周波数応答パラメータとする場合には、ステップ300で作成した沸騰マップについて、振動−気泡相関マップの代わりに振幅−気泡径相関マップを作成するようにし、ステップ370において、最適な振幅領域の閾値Hを算出するようにすればよい。そして、本ステップにおいて、振幅≦閾値Hを満たすか否かの判定を行うようにすれば、周波数応答のパラメータと同様に判定を行うことができる。
ステップ400において、圧損及び周波数について、圧損≦閾値α及び周波数≦閾値Fの条件を満たす場合には、処理フローを終了する。一方、ステップ400における最適沸騰領域判定の条件を満たさなかった場合には、ステップ410に進む。
ステップ410では、位相変動係数kを用いて、位相変動に補間を加える。その際、圧損値、周波数応答をフィードバックし、随時位相変動補間を行う。この動作を繰り返すことで、最適な沸騰領域に常に収束させる制御を行うようにする。そして、ステップ400の判定条件を満たしたら、処理フローを終了する。
なお、ステップ400及びステップ410の処理も、最適振動制御手段85で行うようにしてよい。
このように、実施例2に係る沸騰冷却装置によれば、沸騰冷却装置全体の共振を抑制し、共振による急激な振動の成長に起因するバーンアウトを抑止し、装置の破損を防ぐことができる。また、気泡径も制御した最適な振動形態制御によって、圧損変動のみからの加振制御時よりも更に高効率で、任意レベルでの沸騰冷却を保持することが可能となる。
なお、実施例2に係る沸騰冷却装置においては、圧力センサ50からの圧損値による変動で沸騰形態を評価したが、温度センサ又は流量センサ等を用いて沸騰形態の評価を行うようにしてもよい。また、最適振動波形についても、周波数センサ65の周波数応答に基づいて振動モードを算出し、これに基づいて最適振動制御を行ったが、加速度センサ等の沸騰による荷重力から振動モードの推定を行うようにしてもよい。また、圧力センサ50の生データの変動波形から、振動モードを推定してもよい。更に、気泡径の推定は、図9(b)(c)に示した振動−気泡径相関マップを予め用意して行ったが、可視化により、直接気泡状態をフィードバックするようにしてもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
実施例1に係る沸騰冷却装置の全体構成の一例を示した上面図である。 実施例1に係る沸騰冷却装置の全体構成の一例を示した側面図である。 圧力損失と沸騰形態の関係を示した図である。 冷媒流路30内の気泡状態の一例を示した図である。 同一の冷媒流路30内での圧力損失ΔPの傾向の一例を示した図である。 実施例1に係る沸騰冷却装置の処理フローの一例を示した図である。 実施例2に係る沸騰冷却装置の全体構成の一例を示した上面図である。 実施例2に係る沸騰冷却装置の全体構成の一例を示した側面図である。 圧力損失の遷移と周波数応答の関係の一例を示した図である。図9(a)は、圧損ΔPの時間変化の一例を示した図である。図9(b)は、周波数センサ65により測定された周波数応答(振動数)の時間変化の一例を示した図である。図9(c)は、気泡径の時間変化の一例を示した図である。 両端支持梁近似による振動モードの一例を示した図である。 実施例2に係る沸騰冷却装置の処理フローの一例を示した図である。
符号の説明
10 半導体装置
20 伝熱基板
30 冷媒流路
40、41、42 チャンバー
50、51、52 圧力センサ
60、61、62 加振器
65 周波数センサ
70 沸騰状態推定手段
80 加振制御手段
85 最適振動制御手段
90 振動モード推定手段
100、100a ECU

Claims (2)

  1. 伝熱基板に接触して設けられた半導体素子を冷却する沸騰冷却装置であって、
    前記伝熱基板に接触して設けられ、前記半導体素子を冷却する冷媒が流れる冷媒流路と、
    該冷媒流路の入口側と出口側を含む複数の位置に設けられ、該冷媒流路内の複数位置における圧力を検出する圧力センサと、
    該圧力センサで検出された前記圧力の圧力差から圧力損失値を算出し、該圧力算出値から前記冷媒流路内の沸騰位置及び沸騰形態を推定する沸騰状態推定手段と、
    前記冷媒流路の所定位置に設けられた複数の加振器と、
    該沸騰状態推定手段により推定された前記沸騰位置及び前記沸騰形態に基づいて、前記複数の加振器の加振位置及び加振順序を制御する加振制御手段と、を有することを特徴とする沸騰冷却装置。
  2. 伝熱基板に接触して設けられた半導体素子を冷却する沸騰冷却装置であって、
    前記伝熱基板に接触して設けられ、前記半導体素子を冷却する冷媒が流れる冷媒流路と、
    該冷媒流路の入口側と出口側を含む複数の位置に設けられ、該冷媒流路内の複数位置における圧力を検出する圧力センサと、
    該圧力センサで検出された前記圧力の圧力差から圧力損失値を算出し、該圧力算出値から前記冷媒流路内の沸騰位置及び沸騰形態を推定する沸騰状態推定手段と、
    前記冷媒流路の所定位置に設けられた複数の加振器と、
    沸騰による前記冷媒流路の振動の周波数応答を測定する周波数センサと、
    該周波数センサで測定された周波数応答から、振動モードを推定する振動モード推定手段と、
    前記沸騰状態推定手段により推定された前記沸騰位置及び沸騰形態が、最適沸騰状態でないときには、前記振動モード推定手段により推定された前記振動モードから、前記冷媒流路の振動を抑制する位相の振動波形を算出し、前記加振器に前記振動波形を発生させる最適振動制御手段と、を有することを特徴とする沸騰冷却装置。
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