JP6692253B2 - 車両用フード - Google Patents

車両用フード Download PDF

Info

Publication number
JP6692253B2
JP6692253B2 JP2016163477A JP2016163477A JP6692253B2 JP 6692253 B2 JP6692253 B2 JP 6692253B2 JP 2016163477 A JP2016163477 A JP 2016163477A JP 2016163477 A JP2016163477 A JP 2016163477A JP 6692253 B2 JP6692253 B2 JP 6692253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer panel
adhesive
adhesive member
panel
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016163477A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017185985A (ja
Inventor
吉田 正敏
正敏 吉田
寛子 加嶋
寛子 加嶋
秀樹 石飛
秀樹 石飛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to CN201710046901.8A priority Critical patent/CN107264639B/zh
Priority to US15/450,768 priority patent/US10144457B2/en
Publication of JP2017185985A publication Critical patent/JP2017185985A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6692253B2 publication Critical patent/JP6692253B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D25/00Superstructure or monocoque structure sub-units; Parts or details thereof not otherwise provided for
    • B62D25/08Front or rear portions
    • B62D25/10Bonnets or lids, e.g. for trucks, tractors, busses, work vehicles
    • B62D25/105Bonnets or lids, e.g. for trucks, tractors, busses, work vehicles for motor cars
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D27/00Connections between superstructure or understructure sub-units
    • B62D27/02Connections between superstructure or understructure sub-units rigid
    • B62D27/026Connections by glue bonding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D29/00Superstructures, understructures, or sub-units thereof, characterised by the material thereof
    • B62D29/008Superstructures, understructures, or sub-units thereof, characterised by the material thereof predominantly of light alloys, e.g. extruded

Description

本発明は、インナパネルとアウタパネルとを有する車両用フードに関するものである。
従来、アウタパネルとインナパネルとを備える車両用フードが知られている。このような車両用フードでは、歩行者保護性能の確保等の目的のために、インナパネルに複数のビードが形成されることが多い。例えば、特許文献1には、アウタパネルと、複数のビードを有するインナパネルと、アウタパネルとインナパネルとを接続する接続部材と、を備える車両用フードが開示されている。複数のビードは、それぞれ車両の幅方向に沿って略直線状に延びる形状を有し、車両の前後方向に互いに離間するように配置されている。各ビードは、インナパネルの底面から起立する傾斜面と、傾斜面の上端部に接続された接合面と、を有している。接合面は、アウタパネルと対向しており、この接合面に沿って前記接着部材が間欠的に配置されている。
このような車両用フード、つまり、複数のビードを有するインナパネルを具備する車両用フードでは、フードの曲げ剛性が高まり、また、フードへの歩行者の頭部の衝突時に当該フードに加わる衝撃荷重が各ビードに沿って分散される。このため、前記衝突時におけるフードの局所的な変形が抑制され、さらに、衝突の初期段階における加速度1次ピークが大きくなるので、いわゆるHIC値(頭部障害値)が低減される。
特開2012−214076号公報
車両用フードでは、アウタパネルの軽量化が求められているが、特許文献1に記載されるような車両用フードでは、アウタパネルの軽量化に限界がある。具体的に、アウタパネルを軽量化するためにアウタパネルを薄肉化することが考えられるが、その場合、アウタパネルに求められる剛性(張り剛性や耐デント性)の確保が困難になる。すなわち、このような車両用フードでは、アウタパネルの薄肉化と剛性の確保との両立が困難である。
本発明の目的は、アウタパネルの剛性を確保しつつ当該アウタパネルを薄肉化することが可能な車両用フードを提供することである。
前記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明者らは、インナパネルの各ビードのうちアウタパネルと対向する部位上に設けられた接着部材がアウタパネルを下方から支持する機能を有しており、この支持がアウタパネルの剛性の向上に寄与することを見出した。そして、アウタパネルのうち互いに隣接するビード間上に位置する部位とインナパネルの底部との間には比較的大きな空間が存在しているため、この部位の剛性はアウタパネルのうち接着部材に支持される部位の剛性に比べて低くなるものの、本発明者らは、前記ビード間上に位置する部位の剛性は、各ビードの並び方向について隣接する接着部材同士の間隔、すなわち、互いに隣接するビード同士の間隔を狭めることによって有効に確保することが可能であり、このようにすることでアウタパネルの薄肉化が可能になることに想到した。
本発明は、このような観点に基づいてなされたものであり、車両用フードであって、アウタパネルと、前記アウタパネルの下方に配置されたインナパネルと、前記アウタパネルと前記インナパネルとを接続する複数の接着部材と、を備え、前記インナパネルは、それぞれが特定方向に沿って延びる形状を有し、かつ、互いに前記特定方向と交差する交差方向に沿って間欠的に並ぶように配置された複数のビードを有し、各ビードは、前記特定方向に沿って延びる形状を有するとともに、前記アウタパネルと対向する位置で前記接着部材を支持する支持部を有し、各接着部材は、前記支持部上に前記特定方向に沿って間欠的に並ぶように設けられており、前記交差方向について互いに隣接する前記支持部同士の支持部間隔は、各支持部上において互いに隣接する前記接着部材同士の接着部材間隔よりも小さい、車両用フードを提供する。
本車両用フードでは、前記支持部間隔が前記接着部材間隔よりも小さいので、アウタパネルのうち各支持部上に位置する部位の剛性に加え、アウタパネルのうち互いに隣接する支持部間上に位置する部位の剛性が有効に確保される。よって、アウタパネルの薄肉化が可能となる。
この場合において、前記複数の支持部のうち特定の支持部上に配置された各接着部材と前記交差方向について前記特定の支持部に隣接する支持部上に配置された各接着部材とは、千鳥状となるように配置されていることが好ましい。
このようにすれば、アウタパネルのうち互いに隣接する支持部間上に位置する部位の剛性がより有効に確保される。
また、前記車両用フードにおいて、前記アウタパネルは、アルミニウムないしアルミニウム合金からなり、前記アウタパネルは、車両の前後方向について、前記複数のビードのうち最も前方に位置する最前列ビード上に位置する部位と前記複数のビードのうち最も後方に位置する最後列ビード上に位置する部位との間の中央接着領域を有し、前記中央接着領域における前記接着部材間隔の前記アウタパネルの厚さに対する割合で表される指標値は、175以上235以下であり、前記アウタパネルの板厚は、0.9mmよりも小さい。
このようにすれば、著しいコスト増を回避しつつ、アウタパネルの中央接着領域に求められる剛性を有効に確保することができる。具体的に、前記指標値が175以上であることにより、中央接着領域における接着部材間隔が過小となること(接着部材の量が過多となること)による接着コストの増大(タクトタイムの増加に起因)、あるいは、アウタパネルの板厚が過大となることによるアウタパネルのコストの増大が抑制される。一方、前記指標値が235以下であることにより、中央接着領域における接着部材間隔、つまり、中央接着領域を支持する支持点の間隔がアウタパネルの板厚に対して適切な値になるため、中央接着領域の剛性が有効に確保される。
また、アウタパネルの剛性値(アウタパネルに加えられた荷重を当該荷重が加えられたときに生じるアウタパネルの変位量で除した値)が18N/mm以上30N/mm以下となるので、アウタパネルに求められる剛性がより確実に確保される。この張り剛性の値は、従来から用いられている鋼板製の車両用フードのアウタパネルの張り剛性と同等であり、車両としての性能を十分満足するものである。さらに、接着部材間隔が適切な値に設定されることにより、アルミニウムないしアルミニウム合金からなる車両用フードのアウタパネルの板厚を、これまでの最小値0.9mmよりも薄くすることが可能となる。
この場合において、前記インナパネルは、前記最前列ビードと当該インナパネルの前端部との間において前記アウタパネルと対向する位置で前記接着部材を支持する前方支持部をさらに有し、前記アウタパネルは、車両の前後方向について、前記最前列ビード上に位置する部位と当該アウタパネルの前端部との間の前方接着領域を有し、前記前方接着領域における車幅方向についての前記接着部材同士の前方接着部材間隔の前記アウタパネルの厚さに対する割合で表される指標値は、80以上100以下であることが好ましい。
このようにすれば、著しいコスト増を回避しつつ、アウタパネルの前方接着領域における強度(耐デント性)をも有効に確保することができる。具体的に、前記指標値が80以上であることにより、前方接着領域における接着部材同士の間隔が過小となること(接着部材の量が過多となること)による接着コストの増大(タクトタイムの増加に起因)、あるいは、前方接着領域の強度(耐デント性)確保のためにアウタパネルの板厚が過大となることによるアウタパネルのコストの増大が抑制される。一方、前記指標値が100以下であることにより、前方接着領域における接着部材同士の間隔、つまり、前方接着領域を支持する支持点の間隔がアウタパネルの板厚に対して適切な値になるため、前方接着領域の強度が有効に確保される。
また、前記車両用フードにおいて、前記アウタパネルの縁部は、内側に折り返された状態で前記インナパネルの縁部を当該インナパネルの厚さ方向の両側から挟持する折返し挟持部を構成しており、前記インナパネルの厚さは、前記アウタパネルの厚さの0.8倍以上であることが好ましい。
このようにすれば、アウタパネルの折返し挟持部の破断が抑制される。具体的に、インナパネルの厚さがアウタパネルの厚さの0.8倍以上であることにより、アウタパネルの縁部がインナパネルの縁部を挟持するように内側に折り返される曲げ加工がなされるときにおける当該アウタパネルの縁部の過度な変形が抑制されるので、折返し挟持部の破断が抑制される。
この場合において、前記インナパネルの厚さは、前記アウタパネルの厚さの1.1倍以下であることが好ましい。
このようにすれば、インナパネルの重量増ないしそれに伴うコストの増大が回避される。
以上のように、本発明によれば、アウタパネルの剛性を確保しつつ当該アウタパネルを薄肉化することが可能な車両用フードを提供することができる。
本発明の一実施形態の車両用フードのインナパネルの概略図である。 図1のII−II線での断面図である。 ビードの支持部と接着部材との関係を示す図である。 アウタパネルを模した試験パネルに対する接着部材を模したばね部材の配置例を示す平面図である。 図4に示される図の正面図である。 張り剛性の評価結果を示す表である。 指標値D/t1と剛性値P/Sとの関係を示すグラフである。 アウタパネルの曲率と、アルミ指標値Da/t1と鋼板指標値Ds/t1との比と、の関係を示す図である。
本発明の一実施形態の車両用フード1について、図1〜図3を参照しながら説明する。
本車両用フード1は、アウタパネル10と、アウタパネル10の下方に配置されるインナパネル20と、アウタパネル10とインナパネル20とを接続する複数の接着部材30と、を備えている。なお、図1では、アウタパネル10の図示は省略されている。また、アウタパネル10及びインナパネル20は、車幅方向の中央を通りかつ車幅方向と直交する平面を基準として車幅方向に対称な形状に形成されている。
アウタパネル10は、アルミニウムないしアルミニウム合金により形成されている。なお、耐デント性の観点から、アウタパネル10は、6000系のアルミニウム合金からなることが好ましい。図2に示されるように、アウタパネル10の縁部は、内側(インナパネル20側)に折り返された状態でインナパネル20の縁部を当該インナパネル20の厚さ方向の両側から挟持する折返し挟持部11を構成している。なお、折返し挟持部11は、アウタパネル10の縁部が内側に折り返される加工(いわゆるヘミング加工)がなされることにより形成される。
インナパネル20は、アルミニウムないしアルミニウム合金により形成されている。インナパネル20は、底部22と、複数の(本実施形態では3本の)ビード24と、を有している。これら底部22及び複数のビード24は、アルミニウムないしアルミニウム合金からなる板材をプレス成形することにより形成される。インナパネル20の厚さt2のアウタパネル10の厚さt1に対する割合t2/t1は、0.8以上1.1程度に設定されることが望ましい。本実施形態では、底部22及び各ビード24は、車幅方向に沿って延びる形状を有している。
底部22は、下方(エンジン等の内蔵物)に向かって凸となる形状に形成されている。この底部22の下端部は、下向きに凸となるように湾曲する形状を有することが好ましい。自動車用フードにおける歩行者保護性能は、歩行者頭部を模擬した頭部インパクタをフードの任意の場所に所定の速度、角度で衝突させ、この際にインパクタに加わる加速度から算出される頭部傷害値(HIC値)で評価され、これが低いほど歩行者保護性能に優れるという評価になる。このHIC値は、衝突後半にフードインナがフード下のエンジンなどの内蔵物に衝突した際の加速度(加速度2次ピーク)が低いほど低い値になる傾向がある。本構造は、底部22の下端部が、下向きに凸となるように湾曲していることで、内蔵物への衝突時に当該底部22の潰れが促進されるようになっている。つまり、底部22が容易につぶれることで加速度2次ピークが低減され、これによりHIC値が有効に低減される。
各ビード24は、底部22からアウタパネル10に向かって起立する傾斜壁26と、傾斜壁26の上端に接続された支持部28と、を有する。
傾斜壁26は、車両の前後方向における底部22の中央部から車両の前後方向に離間するにしたがってアウタパネル10に近づくように傾斜する形状を有する。
支持部28は、アウタパネル10と対向する位置(近接する位置)で接着部材30を支持する。支持部28は、ほぼ平坦に形成されている。支持部28は、車幅方向に沿って延びる形状を有する。
本実施形態では、インナパネル20は、複数のビード24のうち最も前方に位置する最前列ビード24Fと当該インナパネル20の前端部との間においてアウタパネル10と対向する位置で接着部材30を支持する前方支持部29をさらに有している。なお、前方支持部29の前後方向の長さは200mm程度であり、前方支持部29の車幅方向の長さは400mm程度である。本実施形態では、前方支持部29は、インナパネル20のうち底部22及び各ビード24を含む部材とは別の部材で構成されている。ただし、前方支持部29は、底部22及び各ビード24を含む部材と一体的に形成されてもよい。
また、インナパネル20には、ストライカ補強部材41と、クラッシュビード42と、ヒンジ補強部材43と、が設けられている。ストライカ補強部材41は、インナパネル20のうち前方支持部29の下方に位置する部位上に配置されている。クラッシュビード42は、各ビード24の車幅方向の端部同士を接続する接続ビード25と、インナパネル20の車幅方向の端部と、の間に設けられている。ヒンジ補強部材43は、インナパネル20の後方の角部において、インナパネル20上に設けられている。
複数の接着部材30は、各支持部28上及び前方支持部29上に設けられている。各接着部材30は、インナパネル20とアウタパネル10とを接着する。この接着部材30は、アウタパネル10を下方から支持する機能を有しており、この支持がアウタパネル10の剛性の向上に寄与する。本実施形態では、接着部材30として、マスチック接着剤が用いられている。以下、各支持部28上に設けられる各接着部材30の配置及び前方支持部29上に設けられる各接着部材30の配置についてこの順に説明する。
各支持部28上には、当該支持部28の長手方向に沿って接着部材30が間欠的に設けられている。車両の前後方向について互いに隣接する支持部28の中央部を通る直線同士の間隔λ(以下、「支持部間隔λ」という)は、各支持部28上において互いに隣接する接着部材30同士の間隔D(以下、「接着部材間隔D」という)よりも小さく設定されている。図3に示されるように、特定の支持部28上に配置された各接着部材30と前記特定の支持部28に隣接する支持部28上に配置された各接着部材30とは、千鳥状に(車両の前後方向に重ならないように交互に)配置されている。本実施形態では、特定の支持部28上に配置された一の接着部材30と前記特定の支持部28に隣接する支持部28上に配置された複数の接着部材30のうち前記一の接着部材30に最も近い位置に配置された接着部材30とを結ぶ直線L1と、車両の前後方向について前記特定の支持部28の中央部を通る直線L2と、のなす角θは、実質的に60度に設定されている。つまり、特定の支持部28上において互いに隣接する2つの接着部材30と、前記特定の支持部28に隣接する支持部28上において前記2つの接着部材30の双方から最も近い位置に配置された1つの接着部材30と、が略正三角形の頂点となる位置に配置されている。これにより、各接着部材30によるアウタパネル10の支持間隔が均等化されるので、接着部材30の数を増やすことなく、効率的にアウタパネル10の張り剛性を確保することができる。
次に、前方支持部29上に設けられる各接着部材30の配置について説明する。前方支持部29上に設けられる各接着部材30は、前列接着部材群と、後列接着部材群と、を含んでいる。前列接着部材群は、車両の前後方向について前側に配置されており車幅方向に沿って間欠的に並ぶ複数の接着部材30からなる。後列接着部材群は、車両の前後方向について前列接着部材群の後側に配置されており車幅方向に沿って間欠的に並ぶ複数の接着部材30からなる。図1に示されるように、前列接着部材群に含まれる各接着部材30と後列接着部材群に含まれる各接着部材30とは、千鳥状となるように配置されている。本実施形態では、前列接着部材群における各接着部材30同士の間隔d1と後列接着部材群における各接着部材30同士の間隔d2とは、ほぼ同じに設定されている。以下、前記間隔d1及び前記間隔d2を、前方接着部材間隔dと表記する。この前方接着部材間隔dは、各支持部28上に設けられた各接着部材30同士の接着部材間隔Dよりも小さい。
アウタパネル10は、各支持部28上に配置された接着部材30及び前方支持部29上に配置された接着部材30を介してインナパネル20に支持されている。つまり、アウタパネル10は、各支持部28上に配置された接着部材30に接着された領域である中央接着領域12と、前方支持部29上に配置された接着部材30に接着された領域である前方接着領域14と、を含んでいる。具体的に、中央接着領域12は、アウタパネル10のうち、車両の前後方向について、最前列ビード24F上に位置する部位と、複数のビード24のうち最も後方に位置する最後列ビード24R上に位置する部位と、の間の領域を指す。また、前方接着領域14は、アウタパネル10のうち、最前列ビード24F上に位置する部位と、アウタパネル10の前端部と、の間の領域を指す。中央接着領域12における接着部材間隔Dのアウタパネル10の厚さt1に対する割合で表される指標値D/t1は、175以上235以下に設定される。前方接着領域14における前方接着部材間隔dのアウタパネル10の厚さt1に対する割合で表される指標値d/t1は、80以上100以下に設定される。また、中央接着領域12における支持部間隔λのアウタパネル10の厚さt1に対する割合λ/t1は、100以上135以下に設定される。
以上に説明したように、本実施形態の車両用フード1では、中央接着領域12において、支持部間隔λが接着部材間隔Dよりも小さく設定されている。また、接着部材30は、アウタパネル10を下方から支持する機能を有しており、この支持がアウタパネル10の剛性の向上に寄与する。このため、支持部間隔λが接着部材間隔Dよりも小さいことにより、アウタパネル10のうち各支持部28上に位置する部位の剛性に加え、アウタパネル10のうち互いに隣接する支持部28間上に位置する部位の剛性が有効に確保される。よって、アウタパネル10の薄肉化が可能となる。
また、各支持部28上における各接着部材30の配置は、略正三角形の頂点となる位置に設定されている。このため、より少ない接着部材30で有効にアウタパネル10の剛性が確保される。
さらに、中央接着領域12における接着部材間隔Dのアウタパネル10の厚さt1に対する割合で表される指標値D/t1は、175以上235以下に設定されている。このため、著しいコスト増を回避しつつ、アウタパネル10の中央接着領域12に求められる剛性を有効に確保することができる。具体的に、前記指標値D/t1が175以上であることにより、中央接着領域12における接着部材間隔Dが過小となること(接着部材30の量が過多となること)による接着コストの増大(タクトタイムの増加に起因)、あるいは、アウタパネル10の厚さt1が過大となることによるアウタパネル10のコストの増大が抑制される。一方、前記指標値D/t1が235以下であることにより、中央接着領域12における接着部材間隔D、つまり、中央接着領域12を支持する支持点の間隔がアウタパネル10の板厚に対して適切な値になるため、中央接着領域12の剛性が有効に確保される。
また、アウタパネル10の剛性値(アウタパネル10に加えられた荷重を当該荷重が加えられたときに生じるアウタパネル10の変位で除した値)が18N/mm以上30N/mm以下となるので、アウタパネル10に求められる剛性がより確実に確保される。この張り剛性は、従来から用いられている鋼板製の車両用フードのアウタパネルの張り剛性と同等であり、車両としての性能を十分満足するものである。さらに、接着部材間隔Dが適切な値に設定されることにより、アルミニウムないしアルミニウム合金からなる車両用フードのアウタパネルの板厚を、これまでの最小値0.9mmよりも薄くすることが可能となる。
加えて、前方接着領域14における前方接着部材間隔dのアウタパネル10の厚さt1に対する割合で表される指標値d/t1は、80以上100以下に設定されている。このため、著しいコスト増を回避しつつ、アウタパネル10の前方接着領域14における強度(耐デント性)をも有効に確保することができる。具体的に、前記指標値d/t1が80以上であることにより、前方接着領域14における前方接着部材間隔dが過小となること(接着部材30の量が過多となること)による接着コストの増大(タクトタイムの増加に起因)、あるいは、前方接着領域14の強度確保のためにアウタパネル10の厚さt1を厚くする必要がなく、アウタパネル10のコストの増大が抑制される。一方、前記指標値d/t1が100以下であることにより、前方接着領域14における前方接着部材間隔d、つまり、前方接着領域14を支持する支持点の間隔がアウタパネルの板厚に対して適切な値になるため、前方接着領域14の強度が有効に確保される。
さらに、インナパネル20の厚さt2は、アウタパネル10の厚さt1の0.8倍以上であるので、アウタパネル10の折返し挟持部11の破断が抑制される。具体的に、インナパネル20の厚さt2がアウタパネル10の厚さt1の0.8倍以上であることにより、アウタパネル10の縁部がインナパネル20の縁部を挟持するように内側に折り返される曲げ加工がなされるときにおける当該アウタパネル10の縁部の過度な変形が抑制されるので、折返し挟持部11の破断が抑制される。
そして、インナパネル20の厚さt2は、アウタパネル10の厚さt1の1.1倍以下であるので、インナパネル20の重量増ないしそれに伴うコストの増大が回避される。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、複数のビード24は、車幅方向に沿って延びる形状ではなく、車両の前後方向や車幅方向及び前後方向の双方に対して交差する方向に沿って延びる形状とされてもよい。
次に、図4〜図8を参照しながら、上記実施形態の実施例(アウタパネル10の張り剛性の評価試験)について説明する。
この実施例では、上記実施形態のアウタパネル10を模した試験パネル100と、接着部材30を模したばね部材300と、を用いてCAE解析による評価を行った。図4及び図5に示されるように、試験パネル100は、アウタパネル10の一部を1/4対象条件でモデル化したものであり、所定の曲率半径を有するように湾曲する形状を有する。ばね部材300は、試験パネル100の裏面と当該裏面から3mm離間した位置に設けられた剛体との間に配置されており、そのばね定数は、70kN/mmである。なお、接着部材30のばね定数は、アウタパネル10の張り剛性に影響しないことが確認されている。
張り剛性の評価は、直径12mmの球状の頭部を有する工具200で試験パネル100の中央部に荷重Pを加えた際の当該試験パネル100の中央部の変位量Sに基づいてCAE解析により行った。荷重Pは、98Nである。この解析を、図4に示される接着部材間隔Dが100mm、150mm及び200mmの場合について行った。
この評価結果が図6に示されており、前記指標値D/t1と剛性値P/S(試験パネル100に加えられた荷重Pを当該荷重Pが加えられたときに生じる試験パネル100の変位量Sで除した値)との関係が図7に示されている。この評価解析結果から、筆者らは、パネル部品の剛性値P/Sは、前記指標値D/t1に対してほぼ一義的に定まることを見出した。前記剛性値P/Sは、18N/mm以上30N/mm以下であることが望ましく、18N/mmであることがより望ましい。図7より、前記剛性値P/Sが18N/mm以上30N/mm以下となるときの前記指標値D/t1は、175以上235以下であり、前記剛性値P/Sが18N/mm以上となるときの前記指標値D/t1は、200であることが分かる。
図8は、アウタパネル10の曲率と、アルミニウム合金からなるアウタパネルにおける前記指標値D/t1(以下、「アルミ指標値Da/t1」と表記する)と鋼板からなるアウタパネルにおける前記指標値D/t1(以下、「鋼板指標値Ds/t1」と表記する)との比と、の関係を示すグラフである。鋼板指標値Ds/t1の目標値は、285以上335以下である。図8より、鋼板指標値Ds/t1と同等の値を得るためのアルミ指標値Da/t1は、アウタパネルの曲率によって多少のばらつきがあり、鋼板指標値Ds/t1の約0.6〜0.7倍であることが分かる。つまり、鋼板指標値Ds/t1の目標値は、285以上335以下であることから、アルミ指標値Da/t1の好適な範囲は、およそ175以上235以下となるといえる。換言すれば、アルミ指標値Da/t1が175以上235以下に設定されることにより、前記剛性値P/Sが18N/mm以上30N/mm以下となり、アルミニウムないしアルミニウム合金からなるアウタパネルとして鋼板からなるアウタパネルの張り剛性と同等の張り剛性を有するものが得られる。
10 アウタパネル
11 折返し挟持部
12 中央接着領域
14 前方接着領域
20 インナパネル
22 底部
24 ビード
24F 最前列ビード
24R 最後列ビード
26 傾斜壁
28 支持部
29 前方支持部
30 接着部材

Claims (5)

  1. 車両用フードであって、
    アウタパネルと、
    前記アウタパネルの下方に配置されたインナパネルと、
    前記アウタパネルと前記インナパネルとを接続する複数の接着部材と、を備え、
    前記インナパネルは、それぞれが特定方向に沿って延びる形状を有し、かつ、互いに前記特定方向と交差する交差方向に沿って間欠的に並ぶように配置された複数のビードを有し、
    各ビードは、前記特定方向に沿って延びる形状を有するとともに、前記アウタパネルと対向する位置で前記接着部材を支持する支持部を有し、
    各接着部材は、前記支持部上に前記特定方向に沿って間欠的に並ぶように設けられており、
    前記交差方向について互いに隣接する前記支持部同士の支持部間隔は、各支持部上において互いに隣接する前記接着部材同士の接着部材間隔よりも小さく、
    前記アウタパネルは、アルミニウムないしアルミニウム合金からなり、
    前記アウタパネルは、車両の前後方向について、前記複数のビードのうち最も前方に位置する最前列ビード上に位置する部位と前記複数のビードのうち最も後方に位置する最後列ビード上に位置する部位との間の中央接着領域を有し、
    前記中央接着領域における前記接着部材間隔の前記アウタパネルの厚さに対する割合で表される指標値は、175以上235以下であり、
    前記アウタパネルの厚さは、0.9mmよりも小さい、車両用フード。
  2. 請求項1に記載の車両用フードにおいて、
    前記複数の支持部のうち特定の支持部上に配置された各接着部材と前記交差方向について前記特定の支持部に隣接する支持部上に配置された各接着部材とは、千鳥状となるように配置されている、車両用フード。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用フードにおいて、
    前記インナパネルは、前記最前列ビードと当該インナパネルの前端部との間において前記アウタパネルと対向する位置で前記接着部材を支持する前方支持部をさらに有し、
    前記アウタパネルは、車両の前後方向について、前記最前列ビード上に位置する部位と当該アウタパネルの前端部との間の前方接着領域を有し、
    前記前方接着領域における車幅方向についての前記接着部材同士の前方接着部材間隔の前記アウタパネルの厚さに対する割合で表される指標値は、80以上100以下である、車両用フード。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載の車両用フードにおいて、
    前記アウタパネルの縁部は、内側に折り返された状態で前記インナパネルの縁部を当該インナパネルの厚さ方向の両側から挟持する折返し挟持部を構成しており、
    前記インナパネルの厚さは、前記アウタパネルの厚さの0.8倍以上である、車両用フード。
  5. 請求項に記載の車両用フードにおいて、
    前記インナパネルの厚さは、前記アウタパネルの厚さの1.1倍以下である、車両用フード。
JP2016163477A 2016-03-31 2016-08-24 車両用フード Active JP6692253B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201710046901.8A CN107264639B (zh) 2016-03-31 2017-01-18 车辆用发动机罩
US15/450,768 US10144457B2 (en) 2016-03-31 2017-03-06 Vehicle hood

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016070579 2016-03-31
JP2016070579 2016-03-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017185985A JP2017185985A (ja) 2017-10-12
JP6692253B2 true JP6692253B2 (ja) 2020-05-13

Family

ID=60045250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016163477A Active JP6692253B2 (ja) 2016-03-31 2016-08-24 車両用フード

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6692253B2 (ja)
CN (1) CN107264639B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7222816B2 (ja) * 2019-06-11 2023-02-15 株式会社神戸製鋼所 車両用フード
CN110282026A (zh) * 2019-07-11 2019-09-27 北京长城华冠汽车科技股份有限公司 一种复合材料车辆机舱盖
JPWO2022255498A1 (ja) * 2021-06-04 2022-12-08

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4332026B2 (ja) * 2003-12-25 2009-09-16 トヨタ自動車株式会社 自動車フード
JP4200907B2 (ja) * 2004-01-27 2008-12-24 トヨタ自動車株式会社 車両用フード構造
JP4719039B2 (ja) * 2006-03-15 2011-07-06 株式会社神戸製鋼所 自動車用フード
CN100503340C (zh) * 2006-07-07 2009-06-24 株式会社神户制钢所 机动车用发动机罩
JP4733581B2 (ja) * 2006-07-21 2011-07-27 株式会社神戸製鋼所 自動車用フード
CN1966310A (zh) * 2006-11-21 2007-05-23 奇瑞汽车有限公司 汽车前舱盖
CN102822040B (zh) * 2010-03-26 2015-01-14 丰田自动车株式会社 车辆用机罩结构
CN201816651U (zh) * 2010-07-23 2011-05-04 浙江吉利汽车研究院有限公司 加固的发动机罩
JP5709610B2 (ja) * 2011-03-31 2015-04-30 株式会社神戸製鋼所 車輌用フードパネル
JP5966871B2 (ja) * 2012-11-12 2016-08-10 マツダ株式会社 車両のフード構造
US8991902B2 (en) * 2013-07-25 2015-03-31 GM Global Technology Operations LLC Vehicle hood assembly
JP6173965B2 (ja) * 2014-04-18 2017-08-02 スズキ株式会社 車両用フードのストライカブラケット取付構造
US9868472B2 (en) * 2014-09-19 2018-01-16 Mazda Motor Corporation Bonnet structure of automotive vehicle
CN204750310U (zh) * 2015-05-28 2015-11-11 长城汽车股份有限公司 发动机罩的内板以及具有其的发动机罩

Also Published As

Publication number Publication date
CN107264639B (zh) 2020-10-20
JP2017185985A (ja) 2017-10-12
CN107264639A (zh) 2017-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10144457B2 (en) Vehicle hood
JP6781657B2 (ja) 車両用トランクリッドパネル
CN103158651B (zh) 用于车辆的管状后梁
JP3674918B2 (ja) 車体フード用パネル構造体
US9278715B2 (en) Hood inner design for pedestrian protection
EP2594347A1 (en) Plate having uneven part, and vehicle panel and laminated structure using same
JP6692253B2 (ja) 車両用フード
EP2889188A1 (en) Crash box and automobile body
US20160221067A1 (en) Tubular back beam assembly for vehicle and method of manufacturing the same
JP6718726B2 (ja) 車両用フード
US9586545B2 (en) Bumper for a motor vehicle
WO2008102262A1 (en) Vehicle front side member
EP2639142A1 (en) Front hood structure for vehicle
US9630581B2 (en) Vehicles with fender structure assemblies and deforming fender attachment brackets
JP2011110847A (ja) 凹凸部を有する板材並びにこれを用いた車両パネル及び積層構造体
US20220097774A1 (en) Automobile hood
US20220097773A1 (en) Automobile hood
JP2008024193A (ja) 自動車用フード
ES2748867T3 (es) Panel de piso frontal
KR102042642B1 (ko) 범퍼 리인포스먼트 및 그것을 구비한 차량
US8926002B2 (en) Motor vehicle body
JP5217481B2 (ja) フェンダーパネル支持用ブラケット及び車体構造
JP2009090935A (ja) 車輌用インナパネル
JP5542083B2 (ja) 車両用フード
WO2016204130A1 (ja) バンパリインフォースメント構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191015

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200414

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6692253

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150