JP6691774B2 - 研磨用組成物およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨用組成物およびその製造方法に関する。本出願は、2013年7月11日に出願された日本国特許出願2013−145771号に基づく優先権を主張しており、その出願の全内容は本明細書中に参照として組み入れられている。
半導体製品の構成要素等として用いられるシリコンウエハの表面は、一般に、ラッピング工程(粗研磨工程)とポリシング工程(精密研磨工程)とを経て高品位の鏡面に仕上げられる。上記ポリシング工程は、典型的には、予備ポリシング工程(予備研磨工程)とファイナルポリシング工程(最終研磨工程)とを含む。上記ポリシング工程における研磨方法として、水、砥粒および研磨促進剤を含む研磨用組成物を用いるケミカルメカニカルポリシング(CMP)法が知られている。研磨促進剤の代表例としてアンモニアが挙げられる。研磨用組成物に関する技術文献として特許文献1および2が挙げられる。
日本国特許出願公開2001−3036号公報 日本国特許出願公表2005−518668号公報
シリコンウエハ等の半導体基板その他の基板を研磨するための研磨用組成物には、研磨後において高品質の表面を実現する性能が求められる。その一方で、生産性等の観点から研磨レートの向上も望まれている。しかし、一般に研磨後の表面品質と研磨レートとは相反する関係にあり、研磨レートを向上させようとすると表面品質は低下する傾向にある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、表面品質への影響を抑えつつ研磨レートを向上させ得る研磨用組成物を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、そのような研磨用組成物の製造方法を提供することである。
本発明者らは、研磨用組成物に含有させることで表面品質への影響を抑えつつ研磨レートを向上させ得る成分を探索した。その結果、特定の構造を有する第4級アンモニウムカチオンを研磨用組成物に含有させることにより、表面品質への影響を抑えつつ研磨レートを大きく向上させ得ることを見出して、本発明を完成するに至った。
この明細書によると、砥粒と、水と、下記一般式(A)で表される第4級アンモニウムカチオンと、を含む研磨用組成物が提供される。
Figure 0006691774
このように窒素原子上に炭素原子数3以上の有機基を有する第4級アンモニウムカチオンを含む研磨用組成物は、表面品質への影響を抑えつつ研磨レートを大きく向上させるものとなり得る。この明細書によると、上記研磨用組成物の他の側面として、砥粒、水および上記一般式(A)で表される第4級アンモニウムカチオンを含む研磨用組成物を調製することを特徴とする、研磨用組成物製造方法が提供される。
上記一般式(A)で表される第4級アンモニウムカチオン(以下「アンモニウム(A)」と表記することがある。)の一好適例として、R,R,R,Rが同じかまたは異なり、いずれも炭化水素基であるものが挙げられる。このような構造のアンモニウム(A)によると、表面品質への影響を抑えつつ研磨レートを向上させる効果が発揮されやすい。また、R,R,R,Rがいずれも炭化水素基であることは、研磨用組成物の分散安定性等の観点からも好ましい。例えば、R,R,R,Rがいずれもアルキル基であるアンモニウム(A)を好ましく採用し得る。R,R,R,Rのうちいずれか2つ以上が炭素原子数3以上の炭化水素基であるアンモニウム(A)によると、上述の効果がさらによく発揮され得る。
アンモニウム(A)の他の好適例として、R,R,R,Rが同じかまたは異なり、いずれも炭素原子数3以上のアルキル基であるものが挙げられる。このようなアンモニウム(A)を含む研磨用組成物によると、表面品質への影響を抑えつつ研磨レートを効果的に向上させることができる。
ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様では、上記砥粒はシリカ粒子である。砥粒としてシリカ粒子を用いる研磨において、アンモニウム(A)による研磨レート向上効果が好適に発揮され得る。
ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様では、該研磨用組成物がさらに水溶性ポリマーを含む。水溶性ポリマーを含む研磨用組成物を用いる研磨において、アンモニウム(A)による研磨レート向上効果が好適に発揮され得る。
ここに開示される研磨用組成物は、シリコンウエハの研磨、例えばラッピングを経たシリコンウエハのポリシングに好ましく適用することができる。シリコンウエハのファイナルポリシングに特に好ましく適用することができる。また、シリコンウエハのなかでも抵抗率0.1Ω・cm以下の低抵抗ウエハにおいて、アンモニウム(A)による研磨レート向上効果が特に効果的に発揮され得る。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
<砥粒>
ここに開示される砥粒の材質や性状は特に制限されず、研磨用組成物の使用目的や使用態様等に応じて適宜選択することができる。砥粒の例としては、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子が挙げられる。無機粒子の具体例としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、酸化クロム粒子、二酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化マグネシウム粒子、二酸化マンガン粒子、酸化亜鉛粒子、ベンガラ粒子等の酸化物粒子;窒化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子等の窒化物粒子;炭化ケイ素粒子、炭化ホウ素粒子等の炭化物粒子;ダイヤモンド粒子;炭酸カルシウムや炭酸バリウム等の炭酸塩等が挙げられる。有機粒子の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子やポリ(メタ)アクリル酸粒子(ここで(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸を包括的に指す意味である。)、ポリアクリロニトリル粒子等が挙げられる。このような砥粒は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記砥粒としては、無機粒子が好ましく、なかでも金属または半金属の酸化物からなる粒子が好ましい。ここに開示される技術において使用し得る砥粒の好適例としてシリカ粒子が挙げられる。例えば、ここに開示される技術をシリコンウエハの研磨に使用され得る研磨用組成物に適用する場合、砥粒としてシリカ粒子を用いることが特に好ましい。その理由は、研磨対象物がシリコンウエハである場合、研磨対象物と同じ元素と酸素原子とからなるシリカ粒子を砥粒として使用すれば研磨後にシリコンとは異なる金属または半金属の残留物が発生せず、シリコンウエハ表面の汚染や研磨対象物内部にシリコンとは異なる金属または半金属が拡散することによるシリコンウエハとしての電気特性の劣化などの虞がなくなるからである。さらに、シリコンとシリカの硬度が近いため、シリコンウエハ表面に過度なダメージを与えることなく研磨加工を行うことができる。かかる観点から好ましい研磨用組成物の一形態として、砥粒としてシリカ粒子のみを含有する研磨用組成物が例示される。また、シリカは高純度のものが得られやすいという性質を有する。このことも砥粒としてシリカ粒子が好ましい理由として挙げられる。シリカ粒子の具体例としては、コロイダルシリカ、フュームドシリカ、沈降シリカ等が挙げられる。研磨対象物表面にスクラッチを生じにくく、よりヘイズの低い表面を実現し得るという観点から、好ましいシリカ粒子としてコロイダルシリカおよびフュームドシリカが挙げられる。なかでもコロイダルシリカが好ましい。例えば、シリコンウエハのポリシング(特に、ファイナルポリシング)に用いられる研磨用組成物の砥粒として、コロイダルシリカを好ましく採用し得る。
シリカ粒子を構成するシリカの真比重は、1.5以上であることが好ましく、より好ましくは1.6以上、さらに好ましくは1.7以上である。シリカの真比重の増大によって、シリコンウエハを研磨する際に、研磨レート(単位時間当たりに研磨対象物の表面を除去する量)が向上し得る。研磨対象物の表面(研磨面)に生じるスクラッチを低減する観点からは、真比重が2.2以下のシリカ粒子が好ましい。シリカの真比重としては、置換液としてエタノールを用いた液体置換法による測定値を採用し得る。
ここに開示される技術において、研磨用組成物中に含まれる砥粒は、一次粒子の形態であってもよく、複数の一次粒子が凝集した二次粒子の形態であってもよい。また、一次粒子の形態の砥粒と二次粒子の形態の砥粒とが混在していてもよい。好ましい一態様では、少なくとも一部の砥粒が二次粒子の形態で研磨用組成物中に含まれている。
砥粒の平均一次粒子径DP1は特に制限されないが、研磨効率等の観点から、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上である。より高い研磨効果(例えば、ヘイズの低減、欠陥の除去等の効果)を得る観点から、平均一次粒子径DP1は、15nm以上が好ましく、20nm以上(例えば20nm超)がより好ましい。また、より平滑性の高い表面が得られやすいという観点から、砥粒の平均一次粒子径DP1は、好ましくは100nm以下、より好ましくは50nm以下、さらに好ましくは40nm以下である。ここに開示される技術は、より高品位の表面(例えば、LPD(Light Point Defect)やPID(Polishing Induced Defect)等の欠陥が低減された表面)を得やすい等の観点から、平均一次粒子径DP1が35nm以下の砥粒を用いる態様でも好ましく実施され得る。
なお、ここに開示される技術において、砥粒の平均一次粒子径DP1は、例えば、BET法により測定される比表面積S(m/g)から平均一次粒子径DP1(nm)=2727/Sの式により算出することができる。砥粒の比表面積の測定は、例えば、マイクロメリテックス社製の表面積測定装置、商品名「Flow Sorb II 2300」を用いて行うことができる。
砥粒の平均二次粒子径DP2は特に限定されないが、研磨レート等の観点から、好ましくは10nm以上、より好ましくは20nm以上である。より高い研磨効果を得る観点から、平均二次粒子径DP2は、30nm以上であることが好ましく、35nm以上であることがより好ましく、40nm以上(例えば40nm超)であることがさらに好ましい。また、より平滑性の高い表面を得るという観点から、砥粒の平均二次粒子径DP2は、200nm以下が適当であり、好ましくは150nm以下、より好ましくは125nm以下である。ここに開示される技術は、より高品位の表面(例えば、LPDやPID等の欠陥が低減された表面)を得やすい等の観点から、平均二次粒子径DP2が100nm未満の砥粒を用いる態様でも好ましく実施され得る。
なお、ここに開示される技術において、砥粒の平均二次粒子径DP2は、例えば、日機装株式会社製の型式「UPA−UT151」を用いた動的光散乱法により、体積平均粒子径として測定することができる。
砥粒の平均二次粒子径DP2は、一般に砥粒の平均一次粒子径DP1と同等以上(DP2/DP1≧1)であり、典型的にはDP1よりも大きい(DP2/DP1>1)。特に限定するものではないが、研磨効果および研磨後の表面平滑性の観点から、砥粒のDP2/DP1は、通常は1.2〜4の範囲にあることが適当であり、1.5〜3の範囲が好ましく、1.7〜2.8の範囲がより好ましい。
砥粒の形状(外形)は、球形であってもよく、非球形であってもよい。非球形をなす砥粒の具体例としては、ピーナッツ形状(すなわち、落花生の殻の形状)、繭型形状、金平糖形状、ラグビーボール形状等が挙げられる。例えば、砥粒の多くがピーナッツ形状をした砥粒を好ましく採用し得る。
特に限定するものではないが、砥粒の一次粒子の長径/短径比の平均値(平均アスペクト比)は、好ましくは1.05以上、さらに好ましくは1.1以上である。砥粒の平均アスペクト比の増大によって、より高い研磨レートが実現され得る。また、砥粒の平均アスペクト比は、スクラッチ低減等の観点から、好ましくは3.0以下であり、より好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.5以下である。
上記砥粒の形状(外形)や平均アスペクト比は、例えば、電子顕微鏡観察により把握することができる。平均アスペクト比を把握する具体的な手順としては、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、独立した粒子の形状を認識できる所定個数(例えば200個)の砥粒粒子について、各々の粒子画像に外接する最小の長方形を描く。そして、各粒子画像に対して描かれた長方形について、その長辺の長さ(長径の値)を短辺の長さ(短径の値)で除した値を長径/短径比(アスペクト比)として算出する。上記所定個数の粒子のアスペクト比を算術平均することにより、平均アスペクト比を求めることができる。
<アンモニウム(A)>
ここに開示される研磨用組成物は、窒素原子上に炭素原子数3以上の有機基を少なくとも1つ有する第4級アンモニウムカチオン(典型的には、上記一般式(A)により表される第4級アンモニウムカチオン)を含有する。上記研磨用組成物は、このような第4級アンモニウムカチオンの1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を組み合わせて含んでいてもよい。研磨用組成物に上記第4級アンモニウムカチオンを含有させることによって、表面品質への影響を抑えつつ、研磨レートを効果的に向上させることができる。以下の考察は本発明の範囲を限定するものではないが、このような効果が得られる理由として、上記第4級アンモニウムカチオンの分子構造の寄与によって砥粒が研磨対象物表面に留まりやすくなることが考えられる。すなわち、研磨用組成物中において砥粒表面がマイナスに帯電している場合、上記第4級アンモニウムカチオンは該砥粒表面に吸着しやすいといえる。一方、上記炭素原子数3以上の有機基は、疎水性の研磨対象物表面に対する親和性を示しやすい傾向にある。この親和性によって砥粒が研磨対象物表面に留まりやすくなるので該砥粒によるメカニカルな研磨作用をより効果的に及ぼすことができ、かつ、上記有機基を有する第4級アンモニウムカチオンが砥粒に吸着していることにより表面品質の低下が抑制されるものと考えられる。
アンモニウム(A)において、窒素原子上の置換基R,R,R,Rは、同一であってもよく異なっていてもよい。研磨対象物表面に対する親和性の観点から、上記置換基がいずれもノニオン性基であるアンモニウム(A)が好ましい。このことは、上記アンモニウム(A)が吸着した砥粒の分散安定性の観点からも有利である。また、研磨用組成物における凝集物の発生防止や濾過性向上等の観点からも好ましい。
上記窒素原子上の置換基のうち少なくとも1つは、炭素原子数3以上の有機基であり、炭素原子数4以上の有機基であることが好ましい。残り3つの置換基の炭素原子数は、それぞれ1以上であればよく、特に制限されない。例えば、1つの置換基の炭素原子数が3以上であり、残り3つの置換基の炭素原子数がそれぞれ1または2である構造;2つの置換基の炭素原子数が3以上であり、残り2つの置換基の炭素原子数がそれぞれ1または2である構造;4つの置換基がいずれも炭素原子数3以上である構造;等であり得る。
個々の置換基の炭素原子数の上限は特に限定されないが、研磨用組成物の調製容易性や保存安定性等の観点から、通常は30以下であることが好ましく、25以下であることがより好ましく、20以下であることがさらに好ましい。好ましい一態様において、アンモニウム(A)の個々の置換基の炭素原子数は8以下(より好ましくは6以下)であり得る。
,R,R,Rの合計炭素原子数は、典型的には6以上であり、研磨対象物表面に対する親和性等の観点から9以上であることが好ましく、12以上であることがより好ましく、例えば15以上であることが好ましい。上記合計炭素原子数の上限は特に制限されないが、研磨用組成物における凝集物の発生防止や濾過性向上等の観点から、通常は、上記合計炭素原子数が48以下であることが適当であり、32以下であることが好ましい。
上記窒素原子上の置換基としては、疎水性の高いものが好適である。疎水性の高い置換基の例として、炭化水素基;該炭化水素基の水素原子の一部または全部をフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置き換えた基(ハロゲン化炭化水素基);等が挙げられる。例えば、R,R,R,Rのうち少なくとも1つが炭素原子数3以上の炭化水素基であるアンモニウム(A)が好ましい。そのようなアンモニウム(A)の一例として、トリメチルフェニルアンモニウムが挙げられる。R,R,R,Rのうち2つ以上が炭素原子数3以上の炭化水素基であるアンモニウム(A)がより好ましく、R,R,R,Rがいずれも炭素原子数3以上の炭化水素基であるアンモニウム(A)がさらに好ましい。
上記炭化水素基は、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基等の飽和または不飽和の脂肪族基;アリール基、アリールアルキル基等の芳香族性を有する構造部分を含む基;等であり得る。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ラウリル基、セチル基、ステアリル基等が挙げられる。シクロアルキル基の例としては、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。アルケニル基の具体例としては、ヘキセニル基、オレイル基等が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基、メチルフェニル基等の置換されたフェニル基、等が挙げられる。アリールアルキル基の例としては、ベンジル基、メチルベンジル基等の置換されたベンジル基、等が挙げられる。なお、ここで例えばブチル基とは、その各種構造異性体(n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基)を包含する概念である。他の炭化水素基についても同様である。
アンモニウム(A)の一好適例として、R,R,R,Rがいずれも炭素原子数3以上のアルキル基であるものが挙げられる。例えば、R,R,R,Rがいずれも炭素原子数3〜8のアルキル基であるものが好ましい。そのようなアンモニウム(A)の例として、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラヘプチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム等の対称構造の第4級アンモニウムカチオン;トリブチルプロピルアンモニウム、トリブチルペンチルアンモニウム、トリペンチルプロピルアンモニウム、トリペンチルブチルアンモニウム、トリヘキシルプロピルアンモニウム、トリヘキシルブチルアンモニウム、等の非対称構造の第4級アンモニウムカチオン;等が挙げられる。R,R,R,Rがいずれも直鎖アルキル基であるアンモニウム(A)が好ましく、対称構造のものがより好ましい。なかでも、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウムが好ましく、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムがさらに好ましい。特に好ましいアンモニウム(A)として、R,R,R,Rがいずれも直鎖ブチル基であるテトラブチルアンモニウムが挙げられる。
アンモニウム(A)の他の好適例として、R,R,R,Rのうち1つが炭素原子数3以上(典型的には6以上、好ましくは8以上、例えば12以上)のアルキル基であり、他の3つがメチル基であるものが挙げられる。この場合、上記炭素原子数3以上のアルキル基としては直鎖状のものが好ましい。上記炭素原子数3以上のアルキル基の炭素原子数の上限は特に限定されないが、通常は30以下であることが好ましく、25以下であることがより好ましく、20以下であることがさらに好ましい。
アンモニウム(A)を含む研磨用組成物は、対応する水酸化物またはその塩を用いて好ましく調製され得る。上記水酸化物またはその塩として、結晶水を含むものを使用してもよい。上記塩を構成するアニオンの種類は特に限定されず、有機アニオンであっても無機アニオンであってもよい。無機アニオンの例としては、F、Cl、Br、I、ClO 、BH 等が挙げられる。通常は、アンモニウム(A)の水酸化物や、アンモニウム(A)と無機アニオンとの塩が好ましく用いられる。なかでもアンモニウム(A)の水酸化物が好ましい。
アンモニウム(A)を含む研磨用組成物を調製する他の方法としては、例えば、アンモニウム(A)のハロゲン化塩とアルカリ金属水酸化物とを共存させる方法を挙げることができる。
特に限定するものではないが、アンモニウム(A)の含有量は、該アンモニウム(A)の水酸化物換算の量として、砥粒100質量部に対して例えば0.05質量部以上とすることができる。研磨レート向上の観点から、砥粒100質量部に対するアンモニウム(A)の含有量を0.1質量部以上とすることが好ましく、0.5質量部以上とすることがより好ましく、1質量部以上とすることがさらに好ましい。アンモニウム(A)の含有量が多すぎても研磨レートが低下傾向となることがあり得る。このため、通常は、砥粒100質量部に対するアンモニウム(A)の含有量を20質量部以下とすることが適当であり、15質量部以下とすることが好ましく、10質量部以下とすることがより好ましい。好ましい一態様において、砥粒100質量部に対するアンモニウム(A)の含有量を0.5〜5質量部とすることができ、例えば1〜4質量部とすることができる。研磨レート向上とヘイズ低減とのバランスをとる観点から、好ましい他の一態様において、砥粒100質量部に対するアンモニウム(A)の含有量を1〜5質量部(より好ましくは2〜5質量部、さらに好ましくは2.5〜5質量部、例えば3.5〜5質量部)とすることができる。
<水>
ここに開示される研磨用組成物を構成する水としては、イオン交換水(脱イオン水)、純水、超純水、蒸留水等を好ましく用いることができる。使用する水は、研磨用組成物に含有される他の成分の働きが阻害されることを極力回避するため、例えば遷移金属イオンの合計含有量が100ppb以下であることが好ましい。例えば、イオン交換樹脂による不純物イオンの除去、フィルタによる異物の除去、蒸留等の操作によって水の純度を高めることができる。
ここに開示される研磨用組成物は、必要に応じて、水と均一に混合し得る有機溶剤(低級アルコール、低級ケトン等)をさらに含有してもよい。通常は、研磨用組成物に含まれる溶媒の90体積%以上が水であることが好ましく、95体積%以上(典型的には99〜100体積%)が水であることがより好ましい。
ここに開示される研磨用組成物(典型的にはスラリー状の組成物)は、例えば、その固形分含量(non-volatile content;NV)が0.01質量%〜50質量%であり、残部が水系溶媒(水または水と上記有機溶剤との混合溶媒)である形態、または残部が水系溶媒および揮発性化合物(例えばアンモニア)である形態で好ましく実施され得る。上記NVが0.05質量%〜40質量%である形態がより好ましい。なお、上記固形分含量(NV)は、例えば研磨用組成物を105℃で24時間乾燥させた後における残留物が上記研磨用組成物に占める質量の割合から求められる。
<水溶性ポリマー>
ここに開示される研磨用組成物には、任意成分として、水溶性ポリマーを含有させることができる。水溶性ポリマーの種類は特に制限されず、研磨用組成物の分野において公知の水溶性ポリマーのなかから適宜選択することができる。水溶性ポリマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記水溶性ポリマーは、分子中に、カチオン性基、アニオン性基およびノニオン性基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するものであり得る。上記水溶性ポリマーは、例えば、分子中に水酸基、カルボキシル基、アシルオキシ基、スルホ基、第1級アミド構造、複素環構造、ビニル構造、ポリオキシアルキレン構造等を有するものであり得る。凝集物の低減や洗浄性向上等の観点から、上記水溶性ポリマーとしてノニオン性のポリマーを好ましく採用し得る。
ここに開示される研磨用組成物に好ましく使用し得る水溶性ポリマーの例として、セルロース誘導体、デンプン誘導体、オキシアルキレン単位を含むポリマー、窒素原子を含有するポリマー、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
セルロース誘導体の具体例としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。なかでもヒドロキシエチルセルロースが好ましい。
デンプン誘導体の具体例としては、アルファ化デンプン、プルラン、シクロデキストリンなどが挙げられる。なかでもプルランが好ましい。
オキシアルキレン単位を含むポリマーとしては、ポリエチレンオキサイド(PEO)や、エチレンオキサイド(EO)とプロピレンオキサイド(PO)またはブチレンオキサイド(BO)とのブロック共重合体、EOとPOまたはBOとのランダム共重合体等が例示される。そのなかでも、EOとPOのブロック共重合体又はEOとPOのランダム共重合体が好ましい。EOとPOとのブロック共重合体は、PEOブロックとポリプロピレンオキサイド(PPO)ブロックとを含むジブロック体、トリブロック体等であり得る。上記トリブロック体の例には、PEO−PPO−PEO型トリブロック体およびPPO−PEO−PPO型トリブロック体が含まれる。通常は、PEO−PPO−PEO型トリブロック体がより好ましい。
EOとPOとのブロック共重合体またはランダム共重合体において、該共重合体を構成するEOとPOとのモル比(EO/PO)は、水への溶解性や洗浄性等の観点から、1より大きいことが好ましく、2以上であることがより好ましく、3以上(例えば5以上)であることがさらに好ましい。
窒素原子を含有するポリマーとしては、主鎖に窒素原子を含有するポリマーおよび側鎖官能基(ペンダント基)に窒素原子を有するポリマーのいずれも使用可能である。主鎖に窒素原子を含有するポリマーの例としては、N−アシルアルキレンイミン型モノマーの単独重合体および共重合体が挙げられる。N−アシルアルキレンイミン型モノマーの具体例としては、N−アセチルエチレンイミン、N−プロピオニルエチレンイミン等が挙げられる。ペンダント基に窒素原子を有するポリマーとしては、例えばN−ビニル型のモノマー単位を含むポリマー等が挙げられる。例えば、N−ビニルピロリドンの単独重合体および共重合体等を採用し得る。
水溶性ポリマーとしてポリビニルアルコールを用いる場合、該ポリビニルアルコールのけん化度は特に限定されない。
ここに開示される研磨用組成物において、水溶性ポリマーの分子量は特に限定されない。水溶性ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、例えば200×10以下とすることができ、通常は150×10以下が適当であり、研磨用組成物の濾過性や洗浄性等の観点から120×10以下が好ましく、100×10以下がより好ましく、50×10以下がさらに好ましい。また、研磨後の表面保護性向上の観点から、通常は、Mwが1×10以上の水溶性ポリマーを好ましく採用し得る。
水溶性ポリマーの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との関係は特に制限されない。凝集物の発生防止等の観点から、例えば分子量分布(Mw/Mn)が10.0以下であるものが好ましく、7.0以下であるものがさらに好ましい。
なお、水溶性ポリマーのMwおよびMnとしては、水系のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)に基づく値(水系、ポリエチレンオキサイド換算)を採用することができる。
特に限定するものではないが、水溶性ポリマーの含有量は、砥粒100質量部に対して例えば0.01質量部以上とすることができる。砥粒100質量部に対する水溶性ポリマーの含有量は、研磨後の表面平滑性向上(例えばヘイズの低減)の観点から0.05質量部以上が適当であり、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上(例えば1質量部以上)である。また、砥粒100質量部に対する水溶性ポリマーの含有量は、研磨レートや洗浄性等の観点から、例えば40質量部以下とすることができ、通常は20質量部以下が適当であり、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。
<塩基性化合物>
ここに開示される研磨用組成物は、任意成分として、pH調整等の目的で塩基性化合物(アンモニウム(A)の水酸化物およびその塩に該当するものを除く。)を含有してもよい。
塩基性化合物としては、窒素を含む有機または無機の塩基性化合物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、各種の炭酸塩や炭酸水素塩等を用いることができる。例えば、アルカリ金属の水酸化物、アンモニア、アミン等が挙げられる。アルカリ金属の水酸化物の具体例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。炭酸塩または炭酸水素塩の具体例としては、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。アミンの具体例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、無水ピペラジン、ピペラジン六水和物、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、グアニジン、イミダゾールやトリアゾール等のアゾール類等が挙げられる。他の例として、アンモニウム(A)に該当しない第4級アンモニウムの水酸化物またはその塩が挙げられる。このような塩基性化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような塩基性化合物を使用する場合、その使用量は、本発明の効果を大きく損なわない範囲で適宜設定することができる。好ましい一態様において、研磨用組成物におけるアンモニウム(A)の水酸化物換算の含有量Ma(質量%)よりも上記塩基性化合物の濃度Mb(質量%)のほうが低くなるように、該塩基性化合物の使用量を設定することができる。すなわち、Mb/Ma<1を満たす研磨用組成物が好ましい。このことによって、研磨用組成物にアンモニウム(A)を含有させることによる効果がよりよく発揮され得る。かかる観点から、Mb/Ma<0.5とすることが好ましく、Mb/Ma<0.3とすることがより好ましく、Mb/Ma≦0.2とすることがさらに好ましい。あるいは、組成の単純化等の観点から、このような任意成分としての塩基性化合物を実質的に使用しなくてもよい。ここに開示される研磨用組成物によると、後述する実施例に示されるように、上記任意成分としての塩基性化合物を含まない態様においても高い研磨レートが実現され得る。
<界面活性剤>
ここに開示される研磨用組成物には、任意成分として、界面活性剤(典型的には、分子量1×10未満の水溶性有機化合物)を含ませることができる。界面活性剤の使用により、研磨用組成物の分散安定性が向上し得る。また、研磨面のヘイズを低減することが容易となり得る。界面活性剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
界面活性剤としては、アニオン性またはノニオン性のものを好ましく採用し得る。低起泡性やpH調整の容易性の観点から、ノニオン性の界面活性剤がより好ましい。例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のオキシアルキレン重合体;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のポリオキシアルキレン付加物;複数種のオキシアルキレンの共重合体(ジブロック型、トリブロック型、ランダム型、交互型);等のノニオン性界面活性剤が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、EOとPOとのブロック共重合体(ジブロック体、PEO−PPO−PEO型トリブロック体、PPO−PEO−PPO型トリブロック体等)、EOとPOとのランダム共重合体、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンプロピルエーテル、ポリオキシエチレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンペンチルエーテル、ポリオキシエチレンヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレン−2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミド、ポリオキシエチレンオレイルアミド、ポリオキシエチレンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンモノステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンモノオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジオレイン酸エステル、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルチミン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。なかでも好ましい界面活性剤として、EOとPOとのブロック共重合体(特に、PEO−PPO−PEO型のトリブロック体)、EOとPOとのランダム共重合体およびポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えばポリオキシエチレンデシルエーテル)が挙げられる。
界面活性剤の分子量は、典型的には1×10未満であり、研磨用組成物の濾過性や研磨対象物の洗浄性等の観点から9500以下が好ましい。また、界面活性剤の分子量は、典型的には200以上であり、ヘイズ低減効果等の観点から250以上が好ましく、300以上(例えば500以上)がより好ましい。なお、界面活性剤の分子量としては、GPCにより求められる重量平均分子量(Mw)(水系、ポリエチレングリコール換算)または化学式から算出される分子量を採用することができる。
界面活性剤の分子量のより好ましい範囲は、界面活性剤の種類によっても異なり得る。例えば、界面活性剤としてEOとPOとのブロック共重合体を用いる場合には、Mwが1000以上のものが好ましく、2000以上のものがより好ましく、5000以上のものがさらに好ましい。
砥粒100質量部に対する界面活性剤の含有量は、例えば20質量部以下とすることが適当であり、15質量部以下が好ましく、10質量部以下(例えば6質量部以下)がより好ましい。界面活性剤の使用効果をよりよく発揮させる観点から、砥粒100質量部に対する界面活性剤の含有量は、0.001質量部以上が適当であり、0.005質量部以上が好ましく、0.01質量部以上(例えば0.1質量部以上)がより好ましい。
あるいは、組成の単純化等の観点から、ここに開示される研磨用組成物は、界面活性剤を実質的に含まない態様でも好ましく実施され得る。
<その他の成分>
ここに開示される研磨用組成物は、本発明の効果が著しく妨げられない範囲で、キレート剤、有機酸、有機酸塩、無機酸、無機酸塩、防腐剤、防カビ剤等の、研磨用組成物(典型的には、シリコンウエハのファイナルポリシングに用いられる研磨用組成物)に用いられ得る公知の添加剤を、必要に応じてさらに含有してもよい。
キレート剤の例としては、アミノカルボン酸系キレート剤および有機ホスホン酸系キレート剤が挙げられる。アミノカルボン酸系キレート剤の例には、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸およびトリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウムが含まれる。有機ホスホン酸系キレート剤の例には、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸およびα−メチルホスホノコハク酸が含まれる。これらのうち有機ホスホン酸系キレート剤がより好ましく、なかでも好ましいものとしてエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)およびジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)が挙げられる。特に好ましいキレート剤として、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)が挙げられる。
有機酸の例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸、安息香酸、フタル酸等の芳香族カルボン酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、有機スルホン酸、有機ホスホン酸等が挙げられる。有機酸塩の例としては、有機酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)やアンモニウム塩等が挙げられる。無機酸の例としては、硫酸、硝酸、塩酸、炭酸等が挙げられる。無機酸塩の例としては、無機酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)やアンモニウム塩が挙げられる。有機酸およびその塩、ならびに無機酸およびその塩は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
防腐剤および防カビ剤の例としては、イソチアゾリン系化合物、パラオキシ安息香酸エステル類、フェノキシエタノール等が挙げられる。
<用途>
ここに開示される研磨用組成物は、種々の材質および形状を有する研磨対象物の研磨に適用され得る。研磨対象物の形状は特に制限されない。ここに開示される研磨用組成物は、例えば、板状や多面体状等の、平面を有する研磨対象物の研磨に好ましく適用され得る。
研磨対象物の材質は、例えば、シリコン、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅、タンタル、チタン、ステンレス鋼等の金属もしくは半金属、またはこれらの合金;石英ガラス、アルミノシリケートガラス、ガラス状カーボン等のガラス状物質;アルミナ、シリカ、サファイア、窒化ケイ素、窒化タンタル、炭化チタン等のセラミック材料;炭化ケイ素、窒化ガリウム、ヒ化ガリウム等の化合物半導体基板材料;ポリイミド樹脂等の樹脂材料;等であり得る。これらのうち複数の材質により構成された研磨対象物であってもよい。なかでも、シリコンからなる表面を備えた研磨対象物の研磨に好適である。ここに開示される技術は、例えば、砥粒としてシリカ粒子を含む研磨用組成物(典型的には、砥粒としてシリカ粒子のみを含む研磨用組成物)の形態で、研磨対象物がシリコンである研磨用組成物に対して特に好ましく適用され得る。
ここに開示される研磨用組成物は、研磨対象物のファイナルポリシングに好ましく使用され得る。したがって、この明細書によると、上記研磨用組成物を用いたファイナルポリシング工程を含む研磨物の製造方法(例えば、シリコンウエハの製造方法)が提供される。なお、ファイナルポリシングとは、目的物の製造プロセスにおける最後のポリシング工程(すなわち、その工程の後にはさらなるポリシングを行わない工程)を指す。ここに開示される研磨用組成物は、また、ファイナルポリシングよりも上流のポリシング工程に用いられてもよい。ここで、ファイナルポリシングよりも上流のポリシング工程とは、ラッピング工程と最終研磨工程との間の予備研磨工程を指し、典型的には少なくとも1次ポリシング工程を含み、さらに2次、3次・・・等のポリシング工程を含み得る。ここに開示される研磨用組成物は、例えば、ファイナルポリシングの直前に行われるポリシング工程に好ましく使用され得る。
ここに開示される研磨用組成物は、シリコンウエハの研磨に特に好ましく使用され得る。例えば、シリコンウエハのファイナルポリシングまたはそれよりも上流のポリシング工程に用いられる研磨用組成物として好適である。例えば、上流の工程によって表面粗さ0.01nm〜100nmの表面状態に調製されたシリコンウエハのポリシング(典型的にはファイナルポリシングまたはその直前のポリシング)への適用が効果的である。ファイナルポリシングへの適用が特に好ましい。
ここに開示される研磨用組成物をシリコンウエハの研磨に使用する場合、該シリコンウエハの抵抗率の値は特に限定されない。例えば、抵抗率1.00Ω・cm未満のシリコンウエハに好ましく適用され得る。なかでも、一般に低抵抗ウエハと称される、抵抗率0.1Ω・cm以下のシリコンウエハへの適用が好ましい。ここでいう低抵抗ウエハの概念には、p+タイプ、p++タイプ、p+++タイプ等のシリコンウエハが包含される。このような低抵抗ウエハは、典型的にはシリコン中にアンチモン、ヒ素、ボロン等のドーパントを通常よりも多く含有させることにより抵抗率を低くしたものであって、一般に抵抗率1〜100Ω・cm程度のシリコンウエハに比べてケミカルエッチングに対する耐性が高い。このため、低抵抗ウエハの研磨においては、研磨レートを向上させることが殊に困難であった。あるいは、研磨レートを向上させようとするとヘイズ値が増大する等、表面品質が大きく低下しがちであった。ここに開示される研磨用組成物は、このような低抵抗ウエハにも好ましく適用されて、表面品質の低下を抑えて研磨レートを効果的に向上させ得る。したがって、ここに開示される研磨用組成物は、p+タイプ、p++タイプ等を含めて種々のシリコンウエハの研磨に好ましく使用され得る。特に、抵抗率0.01Ω・cm以下のシリコンウエハへの適用において顕著な効果が発揮され得る。
<研磨液>
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には該研磨用組成物を含む研磨液の形態で研磨対象物に供給されて、その研磨対象物の研磨に用いられる。上記研磨液は、例えば、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を希釈(典型的には、水により希釈)して調製されたものであり得る。あるいは、該研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。すなわち、ここに開示される技術における研磨用組成物の概念には、研磨対象物に供給されて該研磨対象物の研磨に用いられる研磨液(ワーキングスラリー)と、希釈して研磨液として用いられる濃縮液(研磨液の原液)との双方が包含される。ここに開示される研磨用組成物を含む研磨液の他の例として、該組成物のpHを調整してなる研磨液が挙げられる。
ここに開示される研磨液における砥粒の含有量は特に制限されないが、典型的には0.01質量%以上であり、0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。砥粒の含有量の増大によって、より高い研磨レートが実現され得る。よりヘイズの低い表面を実現する観点から、通常は、上記含有量は10質量%以下が適当であり、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、例えば1質量%以下である。
研磨液におけるアンモニウム(A)の含有量は特に制限されない。例えば、該アンモニウム(A)の水酸化物換算の量として、研磨液の0.00001質量%以上とすることができる。研磨レート向上の観点から、上記含有量を研磨液の0.0001質量%以上とすることが好ましく、0.001質量%以上とすることがより好ましく、0.0025質量%以上とすることがさらに好ましい。上記含有量を0.005質量%以上としてもよい。また、アンモニウム(A)の含有量が多すぎても研磨レートが低下傾向となることがあり得る。このため、通常は、上記含有量を0.20質量%以下とすることが適当であり、0.10質量%以下とすることが好ましく、0.050質量%以下とすることがより好ましい。好ましい一態様において、上記含有量を例えば0.0025〜0.030質量%とすることができる。
研磨液のpHの下限値は8.0以上であることが好ましく、さらに好ましくは9.0以上であり、もっとも好ましくは9.5以上である。研磨液のpHが8.0以上(さらに好ましくは9.0以上、もっとも好ましくは9.5以上)であれば、シリコンウエハの研磨レートが向上し、表面精度の高いシリコンウエハを効率よく得ることができる。研磨液のpHの上限値は特に制限されないが、12.0以下であることが好ましく、11.0以下であることがさらに好ましい。研磨液のpHが12.0以下(さらに好ましくは11.0以下)であれば、研磨液に含まれる砥粒(特にコロイダルシリカ、フュームドシリカ、沈降シリカ等のシリカ粒子)が塩基性化合物によって溶解することを防ぎ、砥粒による機械的な研磨作用の低下を抑制することができる。上記pHは、シリコンウエハの研磨に用いられる研磨液(例えばファイナルポリシング用の研磨液)に好ましく適用され得る。研磨液のpHは、pHメーター(例えば、堀場製作所製のガラス電極式水素イオン濃度指示計(型番F−23))を使用し、標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液 pH:4.01(25℃)、中性リン酸塩pH緩衝液 pH:6.86(25℃)、炭酸塩pH緩衝液 pH:10.01(25℃))を用いて3点校正した後で、ガラス電極を研磨液に入れて、2分以上経過して安定した後の値を測定することにより把握することができる。
ここに開示される研磨用組成物が界面活性剤を含む場合、研磨液における界面活性剤の含有量は特に制限されず、例えば1×10−4質量%以上とすることができる。ヘイズ低減等の観点から、好ましい含有量は5×10−4質量%以上であり、より好ましくは1×10−3質量%以上、例えば2×10−3質量%以上である。また、洗浄性や研磨レート等の観点から、上記含有量は0.2質量%以下が好ましく、0.1質量%以下(例えば0.05質量%以下)がより好ましい。
<濃縮液>
ここに開示される研磨用組成物は、研磨対象物に供給される前には濃縮された形態(すなわち、研磨液の濃縮液の形態)であってもよい。このように濃縮された形態の研磨用組成物は、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から有利である。濃縮倍率は、例えば、体積換算で2倍〜100倍程度とすることができ、通常は5倍〜50倍程度が適当である。好ましい一態様に係る研磨用組成物の濃縮倍率は10倍〜40倍である。
このように濃縮液の形態にある研磨用組成物は、所望のタイミングで希釈して研磨液を調製し、その研磨液を研磨対象物に供給する態様で使用することができる。上記希釈は、典型的には、上記濃縮液に前述の水系溶媒を加えて混合することにより行うことができる。また、上記水系溶媒が混合溶媒である場合、該水系溶媒の構成成分のうち一部の成分のみを加えて希釈してもよく、それらの構成成分を上記水系溶媒とは異なる量比で含む混合溶媒を加えて希釈してもよい。また、後述するように多剤型の研磨用組成物においては、それらのうち一部の剤を希釈した後に他の剤と混合して研磨液を調製してもよく、複数の剤を混合した後にその混合物を希釈して研磨液を調製してもよい。
上記濃縮液のNVは、例えば50質量%以下とすることができる。研磨用組成物の安定性(例えば、砥粒の分散安定性)や濾過性等の観点から、通常、濃縮液のNVは、40質量%以下とすることが適当であり、30質量%以下が好ましく、より好ましくは20質量%以下、例えば15質量%以下である。また、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から、濃縮液のNVは、0.5質量%以上とすることが適当であり、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、例えば5質量%以上である。
上記濃縮液における砥粒の含有量は、例えば50質量%以下とすることができる。研磨用組成物の安定性(例えば、砥粒の分散安定性)や濾過性等の観点から、通常、上記含有量は、好ましくは45質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下である。好ましい一態様において、砥粒の含有量を30質量%以下としてもよく、20質量%以下(例えば15質量%以下)としてもよい。また、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から、砥粒の含有量は、例えば0.5質量%以上とすることができ、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上(例えば4質量%以上)である。
上記濃縮液におけるアンモニウム(A)の含有量は、水酸化物換算の量として、例えば濃縮液の0.001質量%以上とすることができる。製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から、通常は上記含有量を0.005質量%以上とすることが好ましく、0.01質量%以上とすることがより好ましく、0.05質量%以上とすることがさらに好ましい。また、研磨用組成物の濾過性や洗浄性等の観点から、通常は、上記含有量を5.0質量%以下とすることが適当であり、2.0質量%以下とすることが好ましく、1.0質量%以下とすることがより好ましい。好ましい一態様において、上記含有量を例えば0.05〜0.5質量%とすることができる。
ここに開示される研磨用組成物は、一剤型であってもよいし、二剤型を始めとする多剤型であってもよい。例えば、該研磨用組成物の構成成分(典型的には、水系溶媒以外の成分)のうち一部の成分を含むA液と、残りの成分を含むB液とが混合されて研磨対象物の研磨に用いられるように構成されていてもよい。
<研磨用組成物の調製>
ここに開示される研磨用組成物の製造方法は特に限定されない。例えば、翼式攪拌機、超音波分散機、ホモミキサー等の周知の混合装置を用いて、研磨用組成物に含まれる各成分を混合するとよい。これらの成分を混合する態様は特に限定されず、例えば全成分を一度に混合してもよく、適宜設定した順序で混合してもよい。
<研磨>
ここに開示される研磨用組成物は、例えば以下の操作を含む態様で、研磨対象物の研磨に使用することができる。以下、ここに開示される研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨する方法の好適な一態様につき説明する。
すなわち、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を含む研磨液(典型的にはスラリー状の研磨液であり、研磨スラリーと称されることもある。)を用意する。上記研磨液を用意することには、研磨用組成物に濃度調整(例えば希釈)、pH調整等の操作を加えて研磨液を調製することが含まれ得る。あるいは、上記研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。また、多剤型の研磨用組成物の場合、上記研磨液を用意することには、それらの剤を混合すること、該混合の前に1または複数の剤を希釈すること、該混合の後にその混合物を希釈すること、等が含まれ得る。
次いで、その研磨液を研磨対象物に供給し、常法により研磨する。例えば、シリコンウエハのファイナルポリシングを行う場合には、ラッピング工程および予備ポリシング工程を経たシリコンウエハを一般的な研磨装置にセットし、該研磨装置の研磨パッドを通じて上記シリコンウエハの表面(研磨対象面)に研磨液を供給する。典型的には、上記研磨液を連続的に供給しつつ、シリコンウエハの表面に研磨パッドを押しつけて両者を相対的に移動(例えば回転移動)させる。かかる研磨工程を経て研磨対象物の研磨が完了する。
なお、上記研磨工程で使用される研磨パッドは特に限定されない。例えば、不織布タイプ、スウェードタイプ、砥粒を含むもの、砥粒を含まないもの等のいずれを用いてもよい。
<洗浄>
ここに開示される研磨用組成物を用いて研磨された研磨物は、典型的には、研磨後に洗浄される。この洗浄は、適当な洗浄液を用いて行うことができる。使用する洗浄液は特に限定されず、例えば、半導体等の分野において一般的なSC−1洗浄液(水酸化アンモニウム(NHOH)と過酸化水素(H)と水(HO)との混合液)、SC−2洗浄液(HClとHとHOとの混合液)等を用いることができる。洗浄液の温度は、例えば常温〜90℃程度とすることができる。洗浄効果を向上させる観点から、50℃〜85℃程度の洗浄液を好ましく使用し得る。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「部」および「%」は、特に断りがない限り質量基準である。
<研磨用組成物の調製>
(実施例1)
砥粒、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH;ブチル基はいずれも直鎖ブチル基)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)および脱イオン水を混合して、研磨用組成物の濃縮液を調製した。この濃縮液を脱イオン水で20倍に希釈して、本例に係る研磨用組成物を調製した。
砥粒としては、平均一次粒子径DP1が35nmであり、平均二次粒子径DP2が66nmであるコロイダルシリカを使用した。上記平均一次粒子径は、マイクロメリテックス社製の表面積測定装置、商品名「Flow Sorb II 2300」を用いて測定されたものである。また、上記平均二次粒子径は、日機装株式会社製の型式「UPA−UT151」を用いて測定された体積平均二次粒子径である。
HECとしては、Mwが120×10のものを使用した。
砥粒、TBAHおよびHECの使用量は、研磨用組成物中における砥粒の含有量が0.46%となり、TBAHの含有量が0.010%となり、HECの含有量が0.012%となる量とした。この研磨用組成物のpHは9.9であった。
本例に係る研磨用組成物中の砥粒含有量に対するTBAH含有量の比(以下、「TBAH/砥粒」と記載)は、2.17%であった。
(実施例2)
研磨用組成物中における含有量が0.015%となるようにTBAHの使用量を変更した他は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
本例に係る研磨用組成物の(TBAH/砥粒)は、3.26%であった。
(実施例3)
研磨用組成物中における含有量が0.020%となるようにTBAHの使用量を変更した他は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
本例に係る研磨用組成物の(TBAH/砥粒)は、4.35%であった。
(実施例4)
HECとして、Mwが50×10のものを使用したことと、研磨用組成物中における砥粒の含有量が0.11%となり、TBAHの含有量が0.005%となるように、砥粒とTBAHの使用量を変更した他は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
本例に係る研磨用組成物の(TBAH/砥粒)は、4.55%であった。
(実施例5)
研磨用組成物中におけるアンモニア(NH)の含有量が0.001%となる量のアンモニア水(濃度29%)をさらに使用した他は実施例4と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
本例に係る研磨用組成物の(TBAH/砥粒)は、4.55%であった。
(比較例1)
本例では、TBAHに代えて、研磨用組成物中における含有量が0.013%となる量のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)を使用した。その他の点は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例2)
研磨用組成物中における含有量が0.001%となるようにHECの使用量を変更した他は比較例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例3)
HECを使用しない他は比較例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例4)
本例では、TBAHに代えて、研磨用組成物中における含有量が0.010%となる量のテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)を使用した。その他の点は実施例1と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例5)
砥粒、水酸化カリウム(KOH)、HECおよび脱イオン水を混合して、研磨用組成物の濃縮液を調製した。この濃縮液を脱イオン水で20倍に希釈して、本例に係る研磨用組成物を調製した。
砥粒およびHECとしては、実施例1と同じものを使用した。
砥粒、KOHおよびHECの使用量は、研磨用組成物中における砥粒の含有量が0.46%となり、KOHの含有量が0.023%となり、HECの含有量が0.012%となる量とした。この研磨用組成物のpHは10.6であった。
(比較例6)
研磨用組成物中における含有量が0.001%となるようにHECの使用量を変更した他は比較例5と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例7)
本例では、KOHに代えて、研磨用組成物中におけるアンモニア(NH)含有量が0.027%となる量のアンモニア水(濃度29%)を使用した。その他の点は比較例5と同様にして、本例に係る研磨用組成物を調製した。
<シリコンウエハの研磨>
各例に係る研磨用組成物をそのまま研磨液として使用して、研磨対象物の表面を下記の条件で研磨した。研磨対象物としては、以下の2種類のシリコンウエハを、それぞれ研磨スラリー(株式会社フジミインコーポレーテッド製、商品名「GLANZOX 2100」)を用いて予備研磨を行うことにより表面粗さ0.1nm〜10nmに調整して使用した。
[シリコンウエハ]
(Wafer 1)
直径150mm、伝導型P型、結晶方位<100>、抵抗率0.002〜0.005Ω・cmのシリコンウエハ(低抵抗ウエハ)。
(Wafer 2)
直径150mm、伝導型P型、結晶方位<100>、抵抗率1.00〜100Ω・cmのシリコンウエハ。
[研磨条件]
研磨機 :不二越機械工業株式会社製、型式「SPM−15」
研磨パッド :フジミインコーポレーテッド株式会社製、スエード研磨パッド「Surfin 000FM」
研磨加重 :15kPa
定盤回転数 :25rpm
キャリア回転数 :25rpm
研磨液の温度 :20℃
研磨液の供給速度 :600mL/分
研磨時間
Wafer 1 :30分
Wafer 2 :15分
<洗浄>
研磨後のシリコンウエハを、SC−1洗浄液を用いて洗浄した。より具体的には、第1の洗浄槽と、周波数750kHzの超音波発振器を取り付けた第2の洗浄槽とを用意し、第1の洗浄槽はSC−1洗浄液を収容して80℃に保持し、第2の洗浄槽は脱イオン水を収容して23℃に保持した。研磨後のシリコンウエハを、第1の洗浄槽に3分、次いで第2の洗浄槽に3分、第2の洗浄槽については上記超音波発振器を作動させた状態で浸漬した。
<研磨レート測定>
研磨前のシリコンウエハの質量および洗浄後のシリコンウエハの質量を測定し、その差に基づいて研磨レート(nm/分)を算出した。得られた結果を表1および表2に示した。
<ヘイズ測定>
洗浄後のシリコンウエハ表面につき、AMS−AWIS3110(ADE社製の製品名)を用いてヘイズを測定した。得られた結果を表1および表2に示した。
Figure 0006691774
Figure 0006691774
表1および表2に示されるように、Wafer 1(低抵抗ウエハ)の研磨において、TBAHに由来するアンモニウム(A)を含む実施例1〜3の研磨用組成物によると、ヘイズ値0.10ppm未満の表面平滑性を確保しつつ、KOHを用いた比較例5の研磨用組成物の1.5倍以上、アンモニアを用いた比較例7の研磨用組成物の2倍以上という高い研磨レートが実現された。また、実施例1〜3の研磨用組成物によると、ヘイズ値0.10ppm未満の表面平滑性を確保しつつ、TMAHを用いた比較例1およびTEAHを用いた比較例4の研磨用組成物に比べて4倍〜20倍という、著しく高い研磨レートが実現された。
実施例1〜3の研磨用組成物から砥粒およびTBAHの含有量を減らし、かつ、より低分子量のHECを含む実施例4および5の研磨用組成物によると、ヘイズ値0.10ppm未満の表面平滑性を確保しつつ、比較例5および比較例7の約1.4倍以上、比較例1および比較例4の約3.5倍以上という高い研磨レートが実現された。
一方、比較例5の研磨用組成物からHECの含有量を減らすことで研磨レートの向上を図った比較例6の研磨用組成物では、ヘイズ値は比較例5と同等に維持されたが、研磨レートはむしろ低下した。比較例1の研磨用組成物からHECの含有量を減らした比較例2の研磨用組成物では、ヘイズ値は比較例1と同等に維持されたが、研磨レートの向上は認められなかった。比較例1の研磨用組成物からHECを除いた比較例3の研磨用組成物では、研磨レートは上昇したが、ヘイズ値が著しく増大した。
また、Wafer 2の研磨において、TBAHを用いた実施例1〜3の研磨用組成物によると、ヘイズ値0.10ppm未満の表面平滑性を確保しつつ、比較例5および比較例7の研磨用組成物の1.2倍〜5倍という高い研磨レートが実現された。また、実施例1〜3の研磨用組成物によると、ヘイズ値0.10ppm未満の表面平滑性を確保しつつ、比較例1および比較例4の研磨用組成物に比べて約3倍〜10倍という、顕著に高い研磨レートが得られた。また、TBAHを用いた実施例4および5の研磨用組成物によると、ヘイズ値0.10ppm未満の表面平滑性を確保しつつ、比較例5および比較例7の約1.15倍以上、比較例1および比較例4の約2.5倍以上という高い研磨レートが実現された。ここで、実施例4と実施例5の比較から分かるように、TBAHに加えて少量のNHを添加した研磨用組成物によると、研磨レートが向上する傾向がみられた。
一方、比較例1の研磨用組成物からHECの含有量を減らすことで研磨レートの向上を図った比較例2の研磨用組成物では、比較例1に比べて研磨レートは向上したが、ヘイズ値が明らかに増大した。比較例1の研磨用組成物からHECを除いた比較例3の研磨用組成物では、ヘイズ値の増大はさらに顕著であった。また、比較例5の研磨用組成物からHECの含有量を減らした比較例6の研磨用組成物においても、比較例5に比べて研磨レートは向上したが、ヘイズ値が著しく増大した。
このように窒素原子上の置換基が炭素原子数2以下の有機基のみであるか、あるいは炭素原子数3以上の有機基を含むかによって、表面品質を維持しつつ実現可能な研磨レートに顕著な差があることが確認された。すなわち、上記置換基として炭素原子数4のアルキル基を4つ有するTBAHを用いた実施例1〜5の研磨用組成物によると、研磨レートを大幅に向上させ、かつ表面品質の低下を抑えることができた。これに対して、上記アルキル基の炭素原子数が1であるTMAHまたは該アルキル基の炭素原子数が2であるTEAHを用いた比較例1〜4の研磨用組成物では、高表面品質と高研磨レートとを両立させることはできなかった。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (2)

  1. シリコンウエハの研磨に用いられる研磨用組成物であって、
    砥粒と、水と、下記一般式(A):
    Figure 0006691774
    ;で表される第4級アンモニウムカチオンと、水溶性ポリマーとを含み、
    前記砥粒はコロイダルシリカであり、
    前記第4級アンモニウムカチオンはテトラブチルアンモニウムであり、
    前記第4級アンモニウムカチオンの含有量は、該第4級アンモニウムカチオンの水酸化物換算の量として、前記砥粒100質量部に対して〜5質量部であり、
    前記水溶性ポリマーはヒドロキシエチルセルロースであり、
    前記ヒドロキシエチルセルロースの含有量は、前記砥粒100質量部に対して1〜15質量部であり、
    pHが9.0以上11.0以下である、研磨用組成物。
  2. シリコンウエハの研磨に用いられる研磨用組成物の製造方法であって、
    砥粒と、水と、下記一般式(A):
    Figure 0006691774
    ;で表される第4級アンモニウムカチオンと、水溶性ポリマーとを含み、
    前記砥粒はコロイダルシリカであり、
    前記第4級アンモニウムカチオンはテトラブチルアンモニウムであり、
    前記第4級アンモニウムカチオンの含有量は、該第4級アンモニウムカチオンの水酸化物換算の量として、前記砥粒100質量部に対して〜5質量部であり、
    前記水溶性ポリマーはヒドロキシエチルセルロースであり、
    前記ヒドロキシエチルセルロースの含有量は、前記砥粒100質量部に対して1〜15質量部であり、
    pHが9.0以上11.0以下である研磨用組成物を調製することを特徴とする、研磨用組成物の製造方法。
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