JP6562605B2 - 研磨用組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨用組成物の製造方法に関する。詳しくは、主にシリコンウェーハ等の半導体基板その他の研磨対象物の研磨に好ましく用いられる研磨用組成物の製造方法に関する。
金属や半金属、非金属、その酸化物等の材料表面に対して研磨液を用いた研磨(典型的には精密研磨)が行われている。例えば、半導体製品の構成要素等として用いられるシリコンウェーハの表面は、一般に、ラッピング工程(粗研磨工程)とポリシング工程(精密研磨工程)とを経て高品位の鏡面に仕上げられる。上記ポリシング工程は、典型的には、予備ポリシング工程(予備研磨工程)とファイナルポリシング工程(最終研磨工程)とを含む。この種の研磨用組成物は、製造や流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から、研磨対象物に供給される前には濃縮された形態(すなわち、研磨液の濃縮液の形態。以下「原液」ともいう。)であり得る。原液として調製された濃縮液は、水等で希釈された後、研磨液として研磨に用いられる。この種の従来技術を開示する技術文献として、特許文献1〜3が挙げられる。
特開2014−90100号公報 特開2014−41978号公報 特開2013−34026号公報
上述のような研磨用組成物原液は、典型的には、砥粒、水溶性ポリマー等の成分を通常の研磨液よりも高濃度で含有する。そのため、当該原液の成分濃度(濃縮度合い)によっては、当該成分が凝集する傾向があり、良好な分散安定性(原液中における成分の分散状態の安定性)が得られない虞がある。例えば、高倍率に希釈して用いられる原液は、高濃度になりがちであるため、分散安定性の低下が顕著となる傾向がある。また、成分濃度は基本的に希釈倍率と連動して低下するため、希釈の程度によっては、成分が果たすべき役割が充分に発揮されない虞がある。例えば、水溶性ポリマー量が低下した場合には、良好な表面品質(例えば低ヘイズ表面)が得られ難くなる傾向がある。これらの実用上の理由から、通常、原液の希釈倍率は妥当な範囲内に制限されている。さらに、希釈方法(例えば希釈倍率)によってpHも変化し得ることが留意される。pHは、原液では分散安定性に影響する因子となり得るものであり、希釈後には、砥粒と塩基性化合物との相互作用に基づくケミカルメカニカルポリシング(CMP)法において、研磨レートや表面品質に影響し得る重要な因子となる。上記pHその他の考慮すべき種々の事情から、例えば高倍率に希釈する態様において、原液における分散安定性と、希釈後の研磨性能(例えば研磨レートや、ヘイズ等の表面品質)とを満足する研磨用組成物は未だ実現されていないのが現状である。
本発明は、上記の事情に鑑みて創出されたものであり、原液のときには分散安定性がよく、かつ例えば高倍率に希釈した場合においても良好な表面品質を実現することが可能な研磨用組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によると、研磨用組成物を製造する方法が提供される。この製造方法は、砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含む研磨用組成物原液をpH変化が0.15以上となるように希釈する工程、を含む。前記研磨用組成物原液は、関係式:A=[C×C]/pH(前記関係式中、Cは研磨用組成物原液における砥粒の含有量(重量%)であり、Cは研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量(重量%)であり、pHは研磨用組成物原液のpH値である。);から求められる指標Aが0.8以下である。また、前記希釈後の研磨用組成物における水溶性ポリマーのモル濃度は、7.0×10−8モル/L以上である。
上記研磨用組成物原液は、上記のように指標Aが所定値以下に制限されている。ここで、指標Aが所定値以下であることは、砥粒の含有量と水溶性ポリマーの含有量との積の上限が、分散性に寄与し得る原液pH値との相対的関係において所定以下に制限されていることを意味する。簡潔にいうと、凝集因子となり得る砥粒と水溶性ポリマーの含有量が、所定以上のpH条件下において制限されていることを意味する。このような技術的意味を持つ指標Aが所定値以下に制限されていることにより、砥粒や水溶性ポリマー等の含有成分は、原液中において安定した分散状態を保つことができる。また、希釈前には上記のような量的制限があるにもかかわらず、希釈後における水溶性ポリマーの分子数は所定以上に維持されている。そのため、希釈前の原液と希釈後組成物との状態変化が顕著となり得る希釈(pH変化が所定以上となる希釈)を行う態様においても、当該水溶性ポリマーの存在により、良好な表面品質(典型的には低ヘイズ表面)を実現することができる。したがって、本発明の製造方法によると、原液のときには分散安定性がよく、かつ例えば高倍率に希釈した場合においても良好な表面品質を実現することが可能な研磨用組成物が実現される。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記希釈工程は、塩基性化合物を実質的に含有しない液体を用いて行う。このような希釈方法を採用することで、pH変化が所定以上となるような希釈を好ましく実施することができる。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記希釈工程は、pH変化が0.3以上となるように前記研磨用組成物原液を希釈する工程である。上記のように希釈前後のpH変化が大きい態様において、ここに開示される技術を適用することで、原液のときには分散安定性がよく、かつ希釈後には良好な表面品質を実現することが可能な研磨用組成物が好ましく実現される。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記希釈工程は、前記研磨用組成物原液を体積基準で50倍以上に希釈する工程である。このように高倍率で希釈して用いられる原液は、含有成分が高濃度になりがちであるため、当該成分は凝集しやすく良好な分散安定性が得られ難い。このような構成において、上記指標Aが所定値以下となるように原液組成を設計することで、上記原液は良好な分散安定性を示すことができる。また、希釈倍率が大きくなるほど、希釈前後のpH変化も大きくなり、希釈前の分散安定性と、希釈後組成物による表面品質との両立は困難になる傾向があるところ、希釈後の水溶性ポリマーのモル濃度が所定値以上となるように構成することで、希釈前の分散安定性を保持しつつ、上記の倍率に希釈する態様において、良好な表面品質(典型的には低ヘイズ表面)を特に好ましく実現することができる。上記倍率で希釈した研磨液で所望の効果(例えば、研磨レートおよび表面品質の両立)を実現できることは、コスト低減の観点において特に有利であり、それによる実用上の利点は大きい。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記希釈後の研磨用組成物のpHは8〜12である。これによって、良好な研磨レートが好ましく実現され得る。なお、この態様では、希釈によるpH変化はpHが減少する変化となる。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記砥粒としてシリカ砥粒を使用する。ここに開示される技術によると、砥粒としてシリカ砥粒を用いる態様において、原液の分散安定性と研磨後の表面品質との両立が好ましく実現される。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記水溶性ポリマーの重量平均分子量は、90×10以下である。水溶性ポリマーの重量平均分子量(Mw)が所定値以下であることにより、原液の分散安定性はより改善され、良好な表面品質(典型的にはヘイズ低減)が得られやすくなる。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記研磨用組成物は、シリコンウェーハを研磨するために用いられる。ここに開示される方法によって製造される研磨用組成物は、例えばラッピングを経たシリコンウェーハのポリシングに好ましく用いられる。なかでも、シリコンウェーハのファイナルポリシングに特に好ましく用いられる。
また、本発明によると、pH変化が0.15以上となるように希釈して使用される研磨用組成物原液が提供される。この原液は、砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含む。また、関係式:A=[C×C]/pH(前記関係式中、Cは研磨用組成物原液における砥粒の含有量(重量%)であり、Cは研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量(重量%)であり、pHは研磨用組成物原液のpH値である。);から求められる指標Aが0.8以下である。さらに、前記水溶性ポリマーのモル濃度は4.3×10−6モル/L以上である。上記構成の研磨用組成物原液は、上記指標Aが所定値以下に制限されているので、良好な分散安定性を示す。また、上記研磨用組成物原液には、希釈後においても充分数となり得る水溶性ポリマーが含まれているので、当該希釈後の組成物を用いた研磨によると、良好な表面品質(典型的には低ヘイズ表面)を実現することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
<研磨組成物原液および研磨用組成物の含有成分>
ここに開示される技術における研磨用組成物原液は、砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含む。また、必要に応じて各種添加剤を含有し得る。同様に、上記原液を希釈して調製される研磨用組成物も、砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含み、また任意成分として各種添加剤を含有し得る。
(砥粒)
ここに開示される技術において、研磨用組成物原液、当該原液を希釈した研磨用組成物に含まれる砥粒の材質や性状は特に制限されず、使用目的や使用態様等に応じて適宜選択することができる。砥粒の例としては、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子が挙げられる。無機粒子の具体例としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、酸化クロム粒子、二酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化マグネシウム粒子、二酸化マンガン粒子、酸化亜鉛粒子、ベンガラ粒子等の酸化物粒子;窒化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子等の窒化物粒子;炭化ケイ素粒子、炭化ホウ素粒子等の炭化物粒子;ダイヤモンド粒子;炭酸カルシウムや炭酸バリウム等の炭酸塩等が挙げられる。有機粒子の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子やポリ(メタ)アクリル酸粒子(ここで(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸を包括的に指す意味である。)、ポリアクリロニトリル粒子等が挙げられる。このような砥粒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記砥粒としては、無機粒子が好ましく、なかでも金属または半金属の酸化物からなる粒子が好ましい。ここに開示される技術において特に好ましい砥粒としてシリカ粒子が挙げられる。シリカ粒子は、高pH原液において優れた分散性を示し得る。また例えば、ここに開示される技術をシリコンウェーハの研磨に使用され得る研磨用組成物に適用する場合、砥粒としてシリカ粒子を用いることが特に好ましい。その理由は次のとおりである。すなわち、研磨対象物がシリコンウェーハである場合、研磨対象物と同じ元素と酸素原子とからなるシリカ粒子を砥粒として使用すれば研磨後にシリコンとは異なる金属または半金属の残留物が発生しない。シリコンウェーハ表面の汚染や研磨対象物内部にシリコンとは異なる金属または半金属が拡散することによるシリコンウェーハとしての電気特性の劣化等の虞がなくなる。さらに、シリコンとシリカの硬度が近いため、シリコンウェーハ表面に過度なダメージを与えることなく研磨加工を行うことができる。このような観点から好ましい研磨用組成物の一形態として、砥粒としてシリカ粒子のみを含有する研磨用組成物が例示される。また、シリカは高純度のものが得られやすいという性質を有する。このことも砥粒としてシリカ粒子が好ましい理由として挙げられる。シリカ粒子の具体例としては、コロイダルシリカ、フュームドシリカ、沈降シリカ等が挙げられる。研磨対象物表面にスクラッチを生じにくく、よりヘイズの低い表面を実現し得るという観点から、好ましいシリカ粒子としてコロイダルシリカおよびフュームドシリカが挙げられる。なかでもコロイダルシリカが好ましい。例えば、シリコンウェーハのポリシング(特に、ファイナルポリシング)に用いられる研磨用組成物の砥粒として、コロイダルシリカを好ましく採用し得る。
シリカ粒子を構成するシリカの真比重は、1.5以上であることが好ましく、より好ましくは1.6以上、さらに好ましくは1.7以上である。シリカの真比重の増大によって、研磨対象物(例えばシリコンウェーハ)を研磨する際に、研磨レートが向上し得る。研磨対象物の表面(研磨面)に生じるスクラッチを低減する観点からは、真比重が2.2以下のシリカ粒子が好ましい。シリカの真比重としては、置換液としてエタノールを用いた液体置換法による測定値を採用し得る。
ここに開示される技術における砥粒は、一次粒子の形態であってもよく、複数の一次粒子が凝集した二次粒子の形態であってもよい。また、一次粒子の形態の砥粒と二次粒子の形態の砥粒とが混在していてもよい。好ましい一態様では、少なくとも一部の砥粒が二次粒子の形態をとっている。
砥粒の平均一次粒子径は特に制限されないが、研磨効率等の観点から、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上である。より高い研磨効果(例えば、ヘイズの低減、欠陥の除去等の効果)を得る観点から、平均一次粒子径は、15nm以上が好ましく、20nm以上(例えば20nm超)がより好ましい。また、より平滑性の高い表面が得られやすいという観点から、砥粒の平均一次粒子径は、好ましくは100nm以下、より好ましくは50nm以下、さらに好ましくは40nm以下である。より高品位の表面(例えば、LPD(Light Point Defect)やPID(Polishing Induced Defect)等の欠陥が低減された表面)を得やすい等の観点から、平均一次粒子径が35nm以下(典型的には35nm未満、好ましくは32nm以下、例えば30nm未満)の砥粒を用いてもよい。
なお、砥粒の平均一次粒子径は、例えば、BET法により測定される比表面積S(m/g)から平均一次粒子径(nm)=2727/Sの式により算出することができる。砥粒の比表面積の測定は、例えば、マイクロメリテックス社製の表面積測定装置、商品名「Flow Sorb II 2300」を用いて行うことができる。
砥粒の平均二次粒子径は特に限定されないが、研磨レート等の観点から、好ましくは10nm以上、より好ましくは20nm以上である。より高い研磨効果を得る観点から、平均二次粒子径は、30nm以上であることが好ましく、35nm以上であることがより好ましく、40nm以上(例えば40nm超)であることがさらに好ましい。また、より平滑性の高い表面を得るという観点から、砥粒の平均二次粒子径は、200nm以下が適当であり、好ましくは150nm以下、より好ましくは100nm以下である。より高品位の表面(例えば、LPDやPID等の欠陥が低減された表面)を得やすい等の観点から、平均二次粒子径が60nm未満(より好ましくは55nm以下、例えば50nm未満)の砥粒を用いてもよい。
砥粒の平均二次粒子径は、例えば、日機装社製の型式「UPA−UT151」を用いた動的光散乱法により、体積平均粒子径(体積基準の算術平均径;Mv)として測定することができる。
砥粒の平均二次粒子径D2は、一般に砥粒の平均一次粒子径D1と同等以上(D2/D1≧1)であり、典型的にはD1よりも大きい(D2/D1>1)。特に限定するものではないが、研磨効果および研磨後の表面平滑性の観点から、砥粒のD2/D1は、通常は1.2〜3の範囲にあることが適当であり、1.5〜2.5の範囲が好ましく、1.7〜2.3(例えば1.8以上2.2以下)の範囲がより好ましい。
砥粒の形状(外形)は、球形であってもよく、非球形であってもよい。非球形をなす砥粒の具体例としては、ピーナッツ形状(すなわち、落花生の殻の形状)、繭型形状、金平糖形状、ラグビーボール形状等が挙げられる。例えば、砥粒の多くがピーナッツ形状をした砥粒を好ましく採用し得る。
特に限定するものではないが、砥粒の一次粒子の長径/短径比の平均値(平均アスペクト比)は、原理上1.0以上であり、好ましくは1.05以上、より好ましくは1.1以上である。砥粒の平均アスペクト比の増大によって、より高い研磨レートが実現され得る。また、砥粒の平均アスペクト比は、スクラッチ低減等の観点から、好ましくは3.0以下であり、より好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.5以下である。
上記砥粒の形状(外形)や平均アスペクト比は、例えば、電子顕微鏡観察により把握することができる。平均アスペクト比を把握する具体的な手順としては、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、独立した粒子の形状を認識できる所定個数(例えば200個)の砥粒粒子について、各々の粒子画像に外接する最小の長方形を描く。そして、各粒子画像に対して描かれた長方形について、その長辺の長さ(長径の値)を短辺の長さ(短径の値)で除した値を長径/短径比(アスペクト比)として算出する。上記所定個数の粒子のアスペクト比を算術平均することにより、平均アスペクト比を求めることができる。
(塩基性化合物)
ここに開示される技術において、研磨用組成物原液、当該原液を希釈した研磨用組成物は塩基性化合物を含有する。ここで塩基性化合物とは、水に溶解して水溶液のpHを上昇させる機能を有する化合物を指す。塩基性化合物は、研磨対象となる面を化学的に研磨する働きをし、研磨レートの向上に寄与し得る。また、塩基性化合物は、研磨用組成物(特に研磨組成物原液)の分散安定性の向上に役立ち得る。
塩基性化合物としては、窒素を含む有機または無機の塩基性化合物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、各種の炭酸塩や炭酸水素塩等を用いることができる。例えば、アルカリ金属の水酸化物、水酸化第四級アンモニウムまたはその塩、アンモニア、アミン等が挙げられる。アルカリ金属の水酸化物の具体例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。炭酸塩または炭酸水素塩の具体例としては、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。水酸化第四級アンモニウムまたはその塩の具体例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等が挙げられる。アミンの具体例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、無水ピペラジン、ピペラジン六水和物、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、グアニジン、イミダゾールやトリアゾール等のアゾール類等が挙げられる。このような塩基性化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
研磨レート向上等の観点から好ましい塩基性化合物として、アンモニアやアンモニウム塩(例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等の水酸化第四級アンモニウム塩や、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム等)、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムが挙げられる。なかでも好ましいものとして、アンモニアや、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等のアンモニウム塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが例示される。より好ましいものとしてアンモニアおよび水酸化テトラメチルアンモニウム等のアンモニウム塩が挙げられる。特に好ましい塩基性化合物としてアンモニアが挙げられる。
(水溶性ポリマー)
ここに開示される研磨用組成物原液、当該原液を希釈した研磨用組成物に含まれる水溶性ポリマーの種類は特に制限されず、研磨用組成物の分野において公知の水溶性ポリマーのなかから適宜選択することができる。水溶性ポリマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記水溶性ポリマーは、分子中に、カチオン性基、アニオン性基およびノニオン性基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するものであり得る。上記水溶性ポリマーは、例えば、分子中に水酸基、カルボキシル基、アシルオキシ基、スルホ基、第1級アミド構造、複素環構造、ビニル構造、ポリオキシアルキレン構造等を有するものであり得る。凝集物の低減や洗浄性向上等の観点から、上記水溶性ポリマーとしてノニオン性のポリマーを好ましく採用し得る。
水溶性ポリマーの例としては、セルロース誘導体、デンプン誘導体、オキシアルキレン単位を含むポリマー、窒素原子を含有するポリマー、ポリビニルアルコール等が挙げられる。なかでも、セルロース誘導体、デンプン誘導体が好ましく、セルロース誘導体がより好ましい。
セルロース誘導体は、主たる繰返し単位としてβ−グルコース単位を含むポリマーである。セルロース誘導体の具体例としては、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。なかでもHECが好ましい。
デンプン誘導体は、主たる繰返し単位としてα−グルコース単位を含むポリマーである。デンプン誘導体の具体例としては、アルファ化デンプン、プルラン、カルボキシメチルデンプン、シクロデキストリン等が挙げられる。なかでもプルランが好ましい。
オキシアルキレン単位を含むポリマーとしては、ポリエチレンオキサイド(PEO)や、エチレンオキサイド(EO)とプロピレンオキサイド(PO)またはブチレンオキサイド(BO)とのブロック共重合体、EOとPOまたはBOとのランダム共重合体等が例示される。そのなかでも、EOとPOのブロック共重合体またはEOとPOのランダム共重合体が好ましい。EOとPOとのブロック共重合体は、PEOブロックとポリプロピレンオキサイド(PPO)ブロックとを含むジブロック体、トリブロック体等であり得る。上記トリブロック体の例には、PEO−PPO−PEO型トリブロック体およびPPO−PEO−PPO型トリブロック体が含まれる。通常は、PEO−PPO−PEO型トリブロック体がより好ましい。
EOとPOとのブロック共重合体またはランダム共重合体において、該共重合体を構成するEOとPOとのモル比(EO/PO)は、水への溶解性や洗浄性等の観点から、1より大きいことが好ましく、2以上であることがより好ましく、3以上(例えば5以上)であることがさらに好ましい。
窒素原子を含有するポリマーとしては、主鎖に窒素原子を含有するポリマーおよび側鎖官能基(ペンダント基)に窒素原子を有するポリマーのいずれも使用可能である。主鎖に窒素原子を含有するポリマーの例としては、N−アシルアルキレンイミン型モノマーの単独重合体および共重合体が挙げられる。N−アシルアルキレンイミン型モノマーの具体例としては、N−アセチルエチレンイミン、N−プロピオニルエチレンイミン等が挙げられる。ペンダント基に窒素原子を有するポリマーとしては、例えばN−ビニル型のモノマー単位を含むポリマー等が挙げられる。例えば、N−ビニルピロリドンの単独重合体および共重合体等を採用し得る。
水溶性ポリマーとしてポリビニルアルコールを用いる場合、該ポリビニルアルコールのけん化度は特に限定されない。
ここに開示される技術において、水溶性ポリマーの分子量は特に限定されない。水溶性ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、例えば200×10以下とすることができ、通常は150×10以下(典型的には100×10以下)が適当である。分散安定性等の観点から、上記Mwは、90×10以下が好ましく、80×10以下がより好ましく、60×10以下がさらに好ましい。また、研磨後の表面保護性向上の観点から、通常は、Mwが1×10以上が適当であり、10×10以上がより好ましく、20×10以上がさらに好ましい。上記Mwは、セルロース誘導体(例えばHEC)に対して特に好ましく適用され得る。
水溶性ポリマーの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との関係は特に制限されない。凝集物の発生防止等の観点から、例えば分子量分布(Mw/Mn)が10.0以下であるものが好ましく、7.0以下であるものがさらに好ましい。
なお、水溶性ポリマーのMwおよびMnとしては、水系のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)に基づく値(水系、ポリエチレンオキサイド換算)を採用することができる。
(水)
ここに開示される研磨用組成物原液、当該原液を希釈した研磨用組成物を構成する水としては、イオン交換水(脱イオン水)、純水、超純水、蒸留水等を好ましく用いることができる。使用する水は、研磨用組成物に含有される他の成分の働きが阻害されることを極力回避するため、例えば遷移金属イオンの合計含有量が100ppb以下であることが好ましい。例えば、イオン交換樹脂による不純物イオンの除去、フィルタによる異物の除去、蒸留等の操作によって水の純度を高めることができる。
ここに開示される研磨用組成物原液、当該原液を希釈した研磨用組成物は、必要に応じて、水と均一に混合し得る有機溶剤(低級アルコール、低級ケトン等)をさらに含有してもよい。通常は、研磨用組成物に含まれる溶媒の90体積%以上が水であることが好ましく、95体積%以上(典型的には99〜100体積%)が水であることがより好ましい。なお本明細書では、上記溶媒および水を包含する総称として水系溶媒という語を用いる場合がある。
<その他の成分>
ここに開示される研磨用組成物原液、当該原液を希釈した研磨用組成物は、本発明の効果が著しく妨げられない範囲で、界面活性剤、キレート剤、有機酸、有機酸塩、無機酸、無機酸塩、防腐剤、防カビ剤等の、研磨用組成物(典型的には、シリコンウェーハのポリシング工程に用いられる研磨用組成物)に用いられ得る公知の添加剤を、必要に応じてさらに含有してもよい。
必要に応じて含まれ得る界面活性剤(典型的には、分子量1×10未満の水溶性有機化合物)は、分散安定性向上に寄与し得る。界面活性剤としては、アニオン性またはノニオン性のものを好ましく採用し得る。低起泡性やpH調整の容易性の観点から、ノニオン性の界面活性剤がより好ましい。例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のオキシアルキレン重合体;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のポリオキシアルキレン付加物;複数種のオキシアルキレンの共重合体(ジブロック型、トリブロック型、ランダム型、交互型);等のノニオン性界面活性剤が挙げられる。界面活性剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
界面活性剤の分子量は、典型的には1×10未満であり、研磨用組成物の濾過性や研磨対象物の洗浄性等の観点から9500以下が好ましい。また、界面活性剤の分子量は、典型的には200以上であり、ヘイズ低減効果等の観点から250以上が好ましく、300以上(例えば500以上)がより好ましい。なお、界面活性剤の分子量としては、GPCにより求められる重量平均分子量(Mw)(水系、ポリエチレングリコール換算)または化学式から算出される分子量を採用することができる。なお、ここに開示される技術は、上述のような界面活性剤を実質的に含まない研磨用組成物を用いる態様で実施することができる。
任意成分として含有され得るキレート剤は、研磨用組成物中に含まれ得る金属不純物と錯イオンを形成してこれを捕捉することにより、金属不純物による研磨対象物の汚染を抑制する働きをする。キレート剤の例としては、アミノカルボン酸系キレート剤および有機ホスホン酸系キレート剤が挙げられる。アミノカルボン酸系キレート剤の例には、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸およびトリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウムが含まれる。有機ホスホン酸系キレート剤の例には、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸およびα−メチルホスホノコハク酸が含まれる。これらのうち有機ホスホン酸系キレート剤がより好ましく、なかでも好ましいものとしてアミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)およびジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)が挙げられる。キレート剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、ここに開示される技術は、キレート剤を実質的に含まない研磨用組成物を用いる態様で実施することができる。
有機酸の例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸、安息香酸、フタル酸等の芳香族カルボン酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、有機スルホン酸、有機ホスホン酸等が挙げられる。有機酸塩の例としては、有機酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)やアンモニウム塩等が挙げられる。無機酸の例としては、硫酸、硝酸、塩酸、炭酸等が挙げられる。無機酸塩の例としては、無機酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)やアンモニウム塩が挙げられる。有機酸およびその塩、ならびに無機酸およびその塩は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
防腐剤および防カビ剤の例としては、イソチアゾリン系化合物、パラオキシ安息香酸エステル類、フェノキシエタノール等が挙げられる。
ここに開示される研磨用組成物原液、当該原液を希釈した研磨用組成物は、酸化剤を実質的に含まないことが好ましい。研磨用組成物中に酸化剤が含まれていると、当該組成物が研磨対象物(例えばシリコンウェーハ)に供給されることで該研磨対象物の表面が酸化されて酸化膜が生じ、これにより研磨レートが低下してしまうことがあり得るためである。ここでいう酸化剤の具体例としては、過酸化水素(H)、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム等が挙げられる。なお、研磨用組成物が酸化剤を実質的に含まないとは、少なくとも意図的には酸化剤を含有させないことをいう。
<研磨用組成物の製造方法>
ここに開示される研磨用組成物は、上述の砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含み、必要に応じて任意成分を含み得る研磨用組成物原液を希釈することにより製造され得る。換言すると、ここに開示される研磨組成物の製造方法は、上記研磨用組成物原液を希釈する工程(希釈工程)、を含む。
(研磨組成物原液)
ここに開示される研磨用組成物原液は、研磨対象物に供給される研磨用組成物(研磨液)が濃縮されたもの(すなわち、研磨液の濃縮液)として定義される。このように濃縮された形態の研磨用組成物原液は、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から有利である。
好ましい一態様では、上記希釈工程に用いられる研磨用組成物原液は、関係式:
A=[C×C]/pH
(前記関係式中、Cは研磨用組成物原液における砥粒の含有量(重量%)であり、Cは研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量(重量%)であり、pHは研磨用組成物原液のpH値である。);から求められる指標Aが0.8以下である。これにより、研磨用組成物原液は良好な分散安定性を示す。上記関係式から求められる指標Aは、研磨用組成物原液において、凝集に寄与する砥粒の含有量Cと水溶性ポリマーの含有量Cとの積[C×C]を、分散に寄与する原液pH(pH)で除した値である。この指標Aは、原液中成分(典型的には砥粒および水溶性ポリマー)の分散安定性の判断基準として適しており、当該指標Aが所定値以下であることにより、当該原液は良好な分散安定性を示す。指標Aは、分散安定性向上の観点から、より好ましくは0.6以下(例えば0.45以下、典型的には0.25以下)である。上記指標Aの下限は0より大きく、研磨性能等の観点から、通常は0.05以上(例えば0.1以上)である。
ここに開示される研磨用組成物原液における砥粒の含有量は、典型的には、上記指標Aが所定値以下となる範囲で設定され得る。上記原液における砥粒の含有量の上限は、例えば50重量%以下とすることができる。原液の分散安定性や濾過性等の観点から、通常は砥粒の含有量は、45重量%以下(例えば40重量%以下、典型的には30重量%以下)とすることが適当であり、好ましくは25重量%以下であり、より好ましくは20重量%以下(例えば15重量%以下)である。上記原液における砥粒の含有量は、希釈後の研磨用組成物の砥粒濃度や、製造、流通、保存等の利便性等の観点から、通常は0.5重量%以上(例えば1重量%以上、典型的には3重量%以上)とすることが適当であり、好ましくは5重量%以上(例えば9重量%以上)である。
ここに開示される研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量についても、砥粒の含有量の場合と同様に、典型的には、上記指標Aが所定値以下となる範囲で設定され得る。上記原液における水溶性ポリマーの含有量の上限は、例えば5重量%以下とすることができる。原液の分散安定性や研磨レート、洗浄性等の観点から、水溶性ポリマーの含有量は、3重量%以下(例えば1重量%以下、典型的には0.75重量%以下)とすることが好ましい。上記原液における水溶性ポリマーの含有量は、希釈後の研磨用組成物における水溶性ポリマーモル濃度、表面品質向上(例えばヘイズ低減)等の観点から、0.001重量%以上(例えば0.01重量%以上)とすることが適当であり、好ましくは0.1重量%以上(典型的には0.2重量%以上)である。
ここに開示される研磨用組成物原液における水溶性ポリマーのモル濃度は、典型的には、希釈後の研磨用組成物における水溶性ポリマーのモル濃度が所定値以上となるように設定され得る。具体的には、上記研磨用組成物原液における水溶性ポリマーのモル濃度は、7.0×10−8モル/Lよりも高い。上記モル濃度は、1.0×10−7モル/L以上(例えば1.0×10−6モル/L以上、典型的には3.0×10−6モル/L以上)とすることが適当であり、好ましくは4.3×10−6モル/L以上(典型的には1.0×10−5モル/L以上)である。上記原液における水溶性ポリマーのモル濃度の上限は、分散安定性や研磨レート、洗浄性等の観点から、通常は1.0×10−4モル/L以下(例えば5.0×10−5モル/L以下)とすることができる。
なお、この明細書において、水溶性ポリマーのモル濃度(モル/L)は、研磨用組成物(原液、希釈後の研磨液を包含する。)1リットルに含まれる水溶性ポリマーの重量(g)を当該水溶性ポリマーの分子量(典型的にはMw)で除した値として定義される。
ここに開示される研磨用組成物原液における塩基性化合物の含有量は、分散安定性、希釈後の研磨用組成物による研磨レート向上等の観点から、例えば0.1重量%以上(典型的には0.3重量%以上)とすることが適当であり、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは0.6重量%以上、さらに好ましくは0.8重量%以上(例えば1.0重量%以上、典型的には1.2重量%以上)である。例えば、原液を高倍率で希釈して使用する場合には、希釈後における砥粒濃度は相対的に低くなり、砥粒による加工力も低下傾向となる場合がある。そのような場合においても、原液の段階で塩基性化合物を増量しておくことで、希釈後における化学的研磨を強化することができる。上記原液における塩基性化合物の含有量の上限は、保存安定性や表面品質等の観点から、5重量%以下とすることが適当であり、好ましくは3重量%以下(例えば2重量%以下、典型的には1.5重量%以下)である。塩基性化合物としてアンモニアを用いる態様において、上述の含有量とすることが特に有意義である。
好ましい一態様では、研磨用組成物原液は、関係式:
B=[C×C]/C
(前記関係式中、Cは研磨用組成物原液における砥粒の含有量(重量%)であり、Cは研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量(重量%)であり、Cは研磨用組成物原液における塩基性化合物の含有量(重量%)である。);から求められる指標Bが7.0以下である。指標Bは、6.5以下(例えば6.2以下)とすることが適当であり、分散安定性向上の観点から、より好ましくは6.0以下であり、さらに好ましくは5.0以下であり、特に好ましくは4.5以下(例えば4.0以下、典型的には3.8以下)である。上記指標Bの下限は0より大きく、研磨性能等の観点から、通常は1.0以上(典型的には1.5以上、例えば2.5以上)である。上記指標Bは、塩基性化合物がアンモニアやアンモニウム塩である場合(典型的にはアンモニアの場合)に、研磨用組成物原液の分散安定性の判断基準として特に好ましく利用することができる。
好ましい一態様では、研磨用組成物原液において、塩基性化合物の含有量C(重量%)に対する砥粒の含有量C(重量%)の比(C/C)が25未満である。これにより、砥粒(例えばシリカ砥粒)の分散性は向上する傾向があり、かつ、希釈後の研磨用組成物の化学的研磨力が強化され、例えば高倍率に希釈した場合においても所望の研磨レートを好ましく実現することができる。上記比(C/C)は、24以下(例えば20以下)であることが適当であり、より好ましくは15以下であり、さらに好ましくは12以下であり、特に好ましくは10以下(例えば9以下、典型的には8以下)である。上記比(C/C)の下限は、バランスのよいCMP研磨を実施する観点から、通常は1より大きく、凡そ3以上(例えば5以上、典型的には6以上)とすることが適当である。上記比(C/C)の値は、塩基性化合物がアンモニアやアンモニウム塩(典型的にはアンモニアの場合)である場合に、特に好ましく適用され得る。
ここに開示される研磨用組成物原液のpHは、通常は8.0以上(例えば8.5以上、典型的には9.0以上)とすることが適当であり、好ましくは9.0以上、より好ましくは9.5以上、さらに好ましくは10.0以上(典型的には10.5以上、例えば10.7以上)である。pHが高くなると上記指標Aが低くなり、原液の分散安定性が得られやすい傾向がある。またpHが高くなると、希釈後の研磨用組成物のpHも連動して高くなり得る。その場合、研磨レートが向上する傾向にある。換言すると、原液のpHを高めることにより、分散安定性および研磨レートの両方を向上させることができる。さらにいえば、上記のような高pH設計は、例えば、原液を高倍率で希釈して使用する態様においては原液の高濃縮化を許容し、また砥粒濃度が相対的に低下傾向となる研磨液による加工力を化学的研磨で補うのに役立ち得る。上記原液のpHの上限値は特に制限されないが、表面品質等の観点から、12.0以下(例えば11.5以下)であることが好ましく、11.0以下であることがより好ましい。ここに開示される技術を適用することの効果をよりよく発揮する観点から、塩基性化合物がアンモニアやアンモニウム塩である場合(典型的にはアンモニアの場合)には、原液のpHを10.8以上にすることが特に有意義である。
なお、この明細書において研磨用組成物原液(濃縮液)および研磨用組成物(研磨液)のpHは、pHメータ(例えば、堀場製作所製のガラス電極式水素イオン濃度指示計(型番F−23))を使用し、標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液 pH:4.01(25℃)、中性リン酸塩pH緩衝液 pH:6.86(25℃)、炭酸塩pH緩衝液 pH:10.01(25℃))を用いて3点校正した後で、ガラス電極を濃縮液または研磨液に入れて、2分以上経過して安定した後の値を測定することにより把握することができる。
(希釈)
ここに開示される製造方法では、上記指標Aが所定値以下の研磨用組成物原液を希釈する。好ましい一態様では、上記希釈は、具体的にはpH変化が0.15以上となるまで希釈する。ここでpH変化とは、希釈前の原液のpHと希釈後の研磨用組成物(典型的には研磨液)のpHとの差である。上記のように所定以上のpH変化が生じるような希釈で研磨用組成物を製造する場合において、ここに開示される技術を適用することにより、原液のときには分散安定性がよく、かつ希釈後には良好な表面品質を実現することが可能な研磨用組成物を実現することができる。また、希釈によるpH変化が所定以上であることは、良好な研磨レートを実現するうえで有利となり得る。上記pH変化が0.3以上(典型的には0.35以上、例えば0.4以上)である構成において、ここに開示される技術による効果はよりよく発揮される。また、pH変化が大きいことは、pH8以上の研磨用組成物においては、原液のpHはさらに高いことを意味する。このような高pH原液は、希釈前においては砥粒(例えばシリカ砥粒)の静電反発力を強めて分散安定性の向上に寄与し得る。また、希釈後においては、その希釈の程度によってpHは適度に低下し、表面品質の維持向上(例えばヘイズ低減)に適した研磨用組成物となり得る。上記pH変化の上限は、原液の分散安定性と希釈後の組成物による研磨性能とのバランスを考慮して、0.6以下(例えば0.5以下)とすることが適当であり、好ましくは0.45以下(例えば0.4以下)である。
好ましい一態様では、上記希釈工程は、研磨用組成物原液を体積基準で50倍以上に希釈する工程である。このように高倍率で希釈して用いられる原液は、含有成分が高濃度になりがちであるため、当該成分は凝集しやすく良好な分散安定性が得られ難い。このような構成において、典型的には指標Aを所定値以下に設定することにより、上記原液は良好な分散安定性を示すことができる。ここに開示される技術によると、体積基準で60倍以上(例えば80倍以上)に希釈する原液を用いる構成においても、原液のときには分散安定性がよく、かつ希釈後の研磨用組成物を用いて良好な表面品質を実現することができる。ここに開示される技術を適用することにより、上記原液を体積基準で100倍を超えて希釈(例えば110倍以上で希釈)する構成においても、所望の効果を実現することが可能である。上記希釈倍率の上限は特に制限されないが、体積基準で凡そ200倍以下(例えば140倍以下、典型的には120倍以下)であり得る。
上記希釈は、所望のタイミングで行うことができる。典型的には、上記希釈は、上記原液に上述の水系溶媒(典型的には水)を加えて混合することにより行うことができる。また、上記水系溶媒が混合溶媒である場合、該水系溶媒の構成成分のうち一部の成分のみを加えて希釈してもよく、それらの構成成分を上記水系溶媒とは異なる量比で含む混合溶媒を加えて希釈してもよい。また、多剤型の研磨用組成物においては、それらのうち一部の剤(原液)を希釈した後に他の剤と混合して研磨用組成物(研磨液)を調製してもよく、複数の剤を混合した後にその混合物(原液)を希釈して研磨用組成物(研磨液)を調製してもよい。
上記希釈工程では、塩基性化合物を実質的に含有しない液体を用いて希釈を行うことが好ましい。このような希釈方法を採用することで、pH変化が所定以上となるような希釈を好ましく実施することができる。ここで、上記液体が塩基性化合物を実質的に含有しないとは、上記液体に少なくとも意図的には塩基性化合物を含有させないことをいう。したがって、微量(例えば、0.001重量%以下、好ましくは0.0001重量%以下)の塩基性化合物が不可避的に含まれている液体は、ここでいう塩基性化合物を実質的に含有しない液体の概念に包含され得る。また、希釈工程に用いられる液体(典型的には水系溶媒)のpHは7付近(例えば6超8未満、典型的には7±0.5)となる。希釈に用いられる液体としては、取扱い性、作業性等の観点から、実質的に水からなる水系溶媒(例えば、99.5〜100体積%が水である水系溶媒)の使用が好ましい。
(研磨用組成物)
好ましい一態様では、希釈された研磨用組成物における水溶性ポリマーのモル濃度は、7.0×10−8モル/L以上である。換言すると、ここに開示される製造方法において、研磨用組成物は、上記水溶性ポリマーのモル濃度が7.0×10−8モル/L以上となるように希釈される。これによって、良好な表面品質(典型的には低ヘイズ表面)を実現することができる。上記モル濃度は、7.1×10−8モル/L以上(例えば7.5×10−8モル/L以上、典型的には9.0×10−8モル/L以上)とすることが適当であり、好ましくは1.0×10−7モル/L以上、より好ましくは1.25×10−7モル/L以上(例えば1.3×10−7モル/L以上、典型的には2.0×10−7モル/L以上)である。上記モル濃度の上限は、分散安定性や研磨レート、洗浄性等の観点から、通常は1.0×10−4モル/L以下(例えば5.0×10−5モル/L以下)とすることが適当であり、好ましくは1.0×10−5モル/L以下(例えば1.0×10−6モル/L以下)である。
上記研磨用組成物における水溶性ポリマーの含有量は、典型的には、上記モル濃度を満たす範囲で適切に設定され得る。上記水溶性ポリマーの含有量は、水溶性ポリマーモル濃度、表面品質向上(典型的にはヘイズ低減)等の観点から、1×10−4重量%以上(例えば5×10−4重量%以上)とすることが適当であり、好ましくは1×10−3重量%以上(例えば2×10−3重量%以上)である。上記研磨用組成物における水溶性ポリマーの含有量の上限は、例えば5重量%以下とすることができる。原液の分散安定性や研磨レート、洗浄性等の観点から、水溶性ポリマーの含有量は、0.5重量%以下(例えば0.2重量%以下、典型的には0.1重量%以下)とすることが好ましい。
ここに開示される技術において、研磨用組成物中の砥粒の含有量は、典型的には0.01重量%以上であり、0.03重量%以上であることが好ましく、0.06重量%以上(例えば0.1重量%以上)であることがより好ましい。砥粒の含有量の増大によって、より高い研磨レートが実現され得る。また、洗浄性の観点から、上記含有量は、10重量%以下(例えば3重量%以下)程度とすることが適当であり、好ましくは1重量%未満であり、より好ましくは0.8重量%未満であり、さらに好ましくは0.6重量%未満(例えば0.4重量%未満、典型的には0.2重量%未満)である。
ここに開示される技術において、研磨用組成物中の塩基性化合物の含有量は、例えば0.001重量%以上(典型的には0.003重量%以上)とすることが適当であり、研磨レート向上等の観点から、好ましくは0.005重量%以上、より好ましくは0.006重量%以上、さらに好ましくは0.008重量%以上(例えば0.01重量%以上、典型的には0.012重量%以上)である。塩基性化合物の含有量の増加によって、分散安定性も向上し得る。上記塩基性化合物の含有量の上限は、1重量%以下とすることが適当であり、表面品質等の観点から、好ましくは0.1重量%以下(例えば0.05重量%以下、典型的には0.02重量%以下)である。
ここに開示される技術における研磨用組成物のpHは、8.0以上(例えば8.5以上)であることが好ましく、より好ましくは9.0以上、さらに好ましくは9.5以上(例えば10.0以上)である。研磨液のpHが高くなると、研磨レートが向上する傾向にある。研磨液のpHの上限値は特に制限されないが、研磨対象物をよりよく研磨する観点から、12.0以下(例えば11.5以下)であることが好ましく、11.0以下であることがより好ましい。表面品質向上(典型的にはヘイズ低減)の観点から、上記pHは、10.8以下(例えば10.6以下、典型的には10.5以下)とすることがさらに好ましい。上記pHは、例えば、シリコンウェーハの研磨に用いられる研磨液(例えばファイナルポリシング用の研磨液)に好ましく適用され得る。
また、界面活性剤を使用する場合、その使用量は特に制限されない。通常は、洗浄性等の観点から、上記研磨用組成物に含まれる砥粒100重量部に対する界面活性剤の使用量を20重量部以下とすることが適当であり、15重量部以下が好ましく、10重量部以下(例えば6重量部以下)がより好ましい。界面活性剤の使用効果をよりよく発揮させる観点から、砥粒100重量部に対する界面活性剤の使用量は、0.001重量部以上が適当であり、0.005重量部以上が好ましく、0.01重量部以上(例えば0.1重量部以上)がより好ましい。あるいは、組成の単純化等の観点から、界面活性剤を実質的に使用しなくてもよい。
上記のようにして製造された研磨用組成物は、研磨液として研磨対象物に供給する態様で使用することができる。なお、ここに開示される製造方法は、希釈工程の前に、研磨用組成物原液を用意する工程を含み得る。上記研磨用組成物原液の用意は、典型的には上記原液の調製または入手等であり得る。上記原液の調製は、例えば、翼式攪拌機、超音波分散機、ホモミキサー等の周知の混合装置を用いて、研磨用組成物原液に含まれる各成分を混合して行うとよい。これらの成分を混合する態様は特に限定されず、例えば全成分を一度に混合してもよく、適宜設定した順序で混合してもよい。
<用途>
ここに開示される技術における研磨用組成物は、種々の材質および形状を有する研磨対象物の研磨に適用され得る。研磨対象物の材質は、例えば、シリコン、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅、タンタル、チタン、ステンレス鋼等の金属もしくは半金属、またはこれらの合金;石英ガラス、アルミノシリケートガラス、ガラス状カーボン等のガラス状物質;アルミナ、シリカ、サファイア、窒化ケイ素、窒化タンタル、炭化チタン等のセラミック材料;炭化ケイ素、窒化ガリウム、ヒ化ガリウム等の化合物半導体基板材料;ポリイミド樹脂等の樹脂材料;等であり得る。これらのうち複数の材質により構成された研磨対象物であってもよい。なかでも、シリコンからなる表面を備えた研磨対象物の研磨に好適である。ここに開示される技術は、例えば、砥粒としてシリカ粒子を含む研磨用組成物(典型的には、砥粒としてシリカ粒子のみを含む研磨用組成物)であって、研磨対象物がシリコンである研磨用組成物を製造する方法として好適である。
研磨対象物の形状は特に制限されない。ここに開示される技術における研磨用組成物は、例えば、板状や多面体状等の、平面を有する研磨対象物の研磨に好ましく適用され得る。
ここに開示される技術における研磨用組成物は、研磨対象物のファイナルポリシングに好ましく使用され得る。したがって、この明細書により開示される事項には、上記研磨用組成物を用いたファイナルポリシング工程を含む研磨物の製造方法(例えば、シリコンウェーハの製造方法)が包含される。なお、ファイナルポリシングとは、目的物の製造プロセスにおける最後のポリシング工程(すなわち、その工程の後にはさらなるポリシングを行わない工程)を指す。ここに開示される技術における研磨用組成物は、また、ファイナルポリシングよりも上流のポリシング工程(粗研磨工程と最終研磨工程との間の工程を指す。典型的には少なくとも1次ポリシング工程を含み、さらに2次、3次・・・等のポリシング工程を含み得る。)、例えばファイナルポリシングの直前に行われるポリシング工程に用いられてもよい。
ここに開示される技術における研磨用組成物は、シリコンからなる表面の研磨(典型的にはシリコンウェーハの研磨)に特に好ましく使用され得る。例えば、シリコンウェーハのファイナルポリシングまたはそれよりも上流のポリシング工程に用いられる研磨用組成物として好適である。例えば、上流の工程によって表面粗さ0.01nm〜100nmの表面状態に調製されたシリコンウェーハのポリシング(典型的にはファイナルポリシングまたはその直前のポリシング)への適用が効果的である。ファイナルポリシングへの適用が特に好ましい。
<研磨>
研磨対象物の研磨は、例えば以下のようにして行うことができる。
すなわち、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を用意する。次いで、その研磨用組成物を研磨対象物に供給し、常法により研磨する。例えば、シリコンウェーハのファイナルポリシングを行う場合には、ラッピング工程および1次ポリシング工程を経たシリコンウェーハを一般的な研磨装置にセットし、該研磨装置の研磨パッドを通じて上記シリコンウェーハの表面(研磨対象面)に研磨用組成物を供給する。典型的には、上記研磨用組成物を連続的に供給しつつ、シリコンウェーハの表面に研磨パッドを押しつけて両者を相対的に移動(例えば回転移動)させる。かかる研磨工程を経て研磨対象物の研磨が完了する。
上記研磨工程で使用される研磨パッドは特に限定されない。例えば、不織布タイプ、スウェードタイプ、砥粒を含むもの、砥粒を含まないもの等のいずれを用いてもよい。
上述のような研磨工程は、研磨物(例えば、シリコンウェーハ等の基板)の製造プロセスの一部であり得る。したがって、この明細書によると、上記研磨工程を含む研磨物の製造方法(好適には、シリコンウェーハの製造方法)が提供される。
<洗浄>
研磨工程後の研磨物は、典型的には洗浄される。この洗浄は、適当な洗浄液を用いて行うことができる。使用する洗浄液は特に限定されず、例えば、半導体等の分野において一般的なSC−1洗浄液(水酸化アンモニウム(NHOH)と過酸化水素(H)と水(HO)との混合液。以下、SC−1洗浄液を用いて洗浄することを「SC−1洗浄」という。)、SC−2洗浄液(HClとHとHOとの混合液。)等を用いることができる。洗浄液の温度は、例えば常温〜90℃程度とすることができる。洗浄効果を向上させる観点から、50℃〜85℃程度の洗浄液を好ましく使用し得る。
この明細書により開示される事項には以下のものが含まれる。
(1) 砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含み、
関係式:
A=[C×C]/pH
(前記関係式中、Cは研磨用組成物原液における砥粒の含有量(重量%)であり、Cは研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量(重量%)であり、pHは研磨用組成物原液のpH値である。);から求められる指標Aが0.8以下である、研磨用組成物原液。
(2) 水溶性ポリマーのモル濃度が4.3×10−6モル/L以上である、上記(1)に記載の研磨用組成物原液。
(3) pH変化が0.15以上となるように希釈して使用される、上記(1)または(2)に記載の研磨用組成物原液。
(4) 体積基準で50倍以上に希釈して使用される、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の研磨用組成物原液。
(5) 塩基性化合物は、アンモニアおよび/またはアンモニウム塩である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の研磨用組成物原液。
(6) 砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含み、
関係式:
B=[C×C]/C
(前記関係式中、Cは研磨用組成物原液における砥粒の含有量(重量%)であり、Cは研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量(重量%)であり、Cは研磨用組成物原液における塩基性化合物の含有量(重量%)である。);から求められる指標Bが7.0以下である、研磨用組成物原液。
(7) 水溶性ポリマーのモル濃度が4.3×10−6モル/L以上である、上記(6)に記載の研磨用組成物原液。
(8) pH変化が0.15以上となるように希釈して使用される、上記(6)または(7)に記載の研磨用組成物原液。
(9) 体積基準で50倍以上に希釈して使用される、上記(6)〜(8)のいずれかに記載の研磨用組成物原液。
(10) 塩基性化合物は、アンモニアおよび/またはアンモニウム塩である、上記(6)〜(9)のいずれかに記載の研磨用組成物原液。
(11) 砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含み、
塩基性化合物の含有量C(重量%)に対する砥粒の含有量C(重量%)の比(C/C)が25未満である、研磨用組成物原液。
(12) 特性(A)上記指標Aが0.8以下であること;および特性(B)上記指標Bが7.0以下であること;の少なくとも一方(例えば両方)を満足する、上記(11)に記載の研磨用組成物原液。
(13) 水溶性ポリマーのモル濃度が4.3×10−6モル/L以上である、上記(11)または(12)に記載の研磨用組成物原液。
(14) pH変化が0.15以上となるように希釈して使用される、上記(11)〜(13)のいずれかに記載の研磨用組成物原液。
(15) 体積基準で50倍以上に希釈して使用される、上記(11)〜(14)のいずれかに記載の研磨用組成物原液。
(16) 塩基性化合物は、アンモニアおよび/またはアンモニウム塩である、上記(11)〜(15)のいずれかに記載の研磨用組成物原液。
(17) 水溶性ポリマーのモル濃度が7.0×10−8モル/L以上である研磨用組成物の製造方法に用いられる研磨用組成物原液であって、
砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含み、
特性(A)上記指標Aが0.8以下であること;
特性(B)上記指標Bが7.0以下であること;および
特性(C)上記比(C/C)が25未満である;
の少なくとも1つ(例えば2つ、典型的には全部)を満足する、研磨用組成物原液。
(18) 研磨用組成物は、研磨用組成物原液をpH変化が0.15以上となるまで希釈して製造される、上記(17)に記載の研磨用組成物原液。
(19) 研磨用組成物は、研磨用組成物原液を体積基準で50倍以上に希釈して製造される、上記(17)または(18)に記載の研磨用組成物原液。
(20) 研磨用組成物を製造する方法であって、
砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含む研磨用組成物原液を体積基準で50倍以上に希釈する工程、を含み、
前記研磨用組成物原液は、関係式:
A=[C×C]/pH
(前記関係式中、Cは研磨用組成物原液における砥粒の含有量(重量%)であり、Cは研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量(重量%)であり、pHは研磨用組成物原液のpH値である。);から求められる指標Aが0.8以下であり、
前記希釈後の研磨用組成物における水溶性ポリマーのモル濃度は、7.0×10−8モル/L以上である、研磨用組成物の製造方法。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「%」は、特に断りがない限り重量基準である。
<研磨用組成物の調製>
(実施例1)
砥粒としてのコロイダルシリカと、塩基性化合物としてのアンモニア(NH)と、水溶性ポリマーとしてのHEC(Mw25×10)と、純水とを混合して本例に係る研磨用組成物原液を調製した。砥粒、アンモニアおよびHECの使用量は、原液中における砥粒の含有量が9.2%、アンモニアの含有量が1.27%、HECの含有量が0.49%(モル濃度2.0×10−5モル/L)となる量とした。得られた原液のpHは10.82であった。
砥粒としては、平均一次粒子径35nm、平均二次粒子径66nmのコロイダルシリカを使用した。上記平均一次粒子径は、マイクロメリテックス社製の表面積測定装置、商品名「Flow Sorb II 2300」を用いて測定されたものである。また、上記平均二次粒子径は、日機装社製の型式「UPA−UT151」を用いて測定された体積平均二次粒子径である。
上記原液に純水を加えて該原液を体積基準で80倍に希釈することにより、本例に係る研磨用組成物を得た。
実施例1の研磨用組成物原液の構成を表1に示す。希釈後の研磨用組成物の構成を表2に示す。表1には、上述の関係式から得られた指標Aの値も示す。表2には、希釈倍率(体積基準)およびpH変化(研磨用組成物原液のpHと希釈後の研磨用組成物のpHとの差)も示す。
(実施例2、参考例3、実施例4〜7、比較例1〜3)
研磨用組成物原液の砥粒濃度、塩基性化合物種および濃度、水溶性ポリマー種(Mw)および濃度を表1に示す内容に変更し、希釈倍率を表2に示す倍率に変更した他は実施例1と同様にして各例に係る研磨用組成物を調製した。表1には各例に係る原液のpHおよび指標Aもあわせて示す。希釈後の研磨用組成物の構成については表2に示す。
<安定性試験>
各例に係る研磨用組成物原液を用意(調製)し、25℃で静置して保管した。保管開始から5日間経過後における上記原液中の沈降物の有無を目視にて下記2基準で評価した。すなわち、沈降物なしの場合は「A」と評価し、沈降物が認められた場合は「C」と評価した。結果を表2に示す。
<シリコンウェーハの研磨>
実施例1〜2、参考例3、実施例4〜7および比較例3に係る研磨用組成物をそのまま研磨液として使用して、シリコンウェーハの表面を下記の条件で研磨した。シリコンウェーハとしては、直径が300mm、伝導型がP型、結晶方位が<100>、抵抗率が0.1Ω・cm以上100Ω・cm未満であるものを、研磨スラリー(フジミインコーポレーテッド社製、商品名「GLANZOX 2100」)を用いて予備研磨を行うことにより表面粗さ0.1nm〜10nmに調整して使用した。なお、比較例1、2に係る研磨用組成物については、原液の安定性不良のため上記研磨は実施しなかった。
[研磨条件]
研磨機:岡本工作機械製作所社製の枚葉研磨機、型式「PNX−332B」
研磨テーブル:上記研磨機の有する3テーブルのうち後段の2テーブルを用いて、予備研磨後のファイナル研磨1段目および2段目を実施した。
(以下の条件は各テーブル同一である。)
研磨荷重:15kPa
定盤回転数:30rpm
ヘッド回転数:30rpm
研磨時間:2分
研磨液の温度:20℃
研磨液の供給速度:2.0リットル/分(掛け流し使用)
<洗浄>
研磨後のシリコンウェーハを、アンモニア(29%):H(31%):脱イオン水(DIW)=1:3:30(体積比)の洗浄液を用いて洗浄した(SC−1洗浄)。より具体的には、周波数950kHzの超音波発振器を取り付けた洗浄槽を2つ用意し、それら第1および第2の洗浄槽の各々に上記洗浄液を収容して60℃に保持し、研磨後のシリコンウェーハを第1の洗浄槽に6分、その後超純水と超音波によるリンス槽を経て第2の洗浄槽に6分、それぞれ上記超音波発振器を作動させた状態で浸漬した。
<ヘイズ測定>
洗浄後のシリコンウェーハ表面につき、ケーエルエー・テンコール社製のウェーハ検査装置、商品名「Surfscan SP2」を用いて、DWOモードでヘイズ(ppm)を測定し、下記3水準で評価した。得られた結果を表2の「ヘイズ」の欄に示す。
A:0.08ppm以下
B:0.08ppm超0.09ppm以下
C:0.09ppmより大きい
Figure 0006562605
Figure 0006562605
表1および表2に示されるように、指標Aが0.8以下であった実施例1〜2、参考例3、実施例4〜7の原液は、上記安定性試験において良好な分散安定性を示した。一方、指標Aが0.8を上回った比較例1、2の原液は、上記安定性試験において沈降物が認められ、安定した分散状態を維持することができなかった。また、指標Aが0.8以下である原液をpH変化が0.15以上となるように希釈した研磨液(研磨用組成物)であって、水溶性ポリマーのモル濃度が7.0×10−8モル/L以上であった実施例1〜2、参考例3、実施例4〜7では、水溶性ポリマーのモル濃度が7.0×10−8モル/L未満であった比較例3と比べて、ヘイズ低減効果が優れていた。これらの結果から、指標Aが0.8以上である研磨用組成物原液を用いて、かつ希釈後の研磨用組成物の水溶性ポリマーのモル濃度(モル/L)を7.0×10−8以上とすることにより、原液のときには分散安定性がよく、高倍率に希釈した場合においても希釈後には良好な表面品質を実現し得ることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (7)

  1. 研磨用組成物を製造する方法であって、
    砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含む研磨用組成物原液をpH変化が0.3以上となるように、前記研磨用組成物原液を体積基準で60倍以上に希釈する工程、を含み、
    前記水溶性ポリマーは、セルロース誘導体およびデンプン誘導体から選択される少なくとも1種を含み、
    前記研磨用組成物原液は、関係式:
    A=[C×C]/pH
    (前記関係式中、Cは研磨用組成物原液における砥粒の含有量(重量%)であり、Cは研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量(重量%)であり、pHは研磨用組成物原液のpH値である。);から求められる指標Aが0.8以下であり、
    前記研磨用組成物原液は、関係式:
    B=[C ×C ]/C
    (前記関係式中、C は研磨用組成物原液における砥粒の含有量(重量%)であり、C は研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量(重量%)であり、C は研磨用組成物原液における塩基性化合物の含有量(重量%)である。);から求められる指標Bが7.0以下であり、
    前記希釈後の研磨用組成物における水溶性ポリマーのモル濃度は、7.0×10−8モル/L以上である研磨用組成物の製造方法。
  2. 前記希釈工程は、塩基性化合物を実質的に含有しない液体を用いて行う、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記希釈後の研磨用組成物のpHは8〜12である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記砥粒としてシリカ砥粒を使用する、請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記水溶性ポリマーの重量平均分子量は、90×10以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記研磨用組成物は、シリコンウェーハを研磨するために用いられる、請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. pH変化が0.3以上となるように希釈して使用される研磨用組成物原液であって、
    砥粒、塩基性化合物、水溶性ポリマーおよび水を含み、
    前記水溶性ポリマーは、セルロース誘導体およびデンプン誘導体から選択される少なくとも1種を含み、
    前記水溶性ポリマーの重量平均分子量は60×10以下であり、
    関係式:
    A=[C×C]/pH
    (前記関係式中、Cは研磨用組成物原液における砥粒の含有量(重量%)であり、Cは研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量(重量%)であり、pHは研磨用組成物原液のpH値である。);から求められる指標Aが0.8以下であり、
    関係式:
    B=[C ×C ]/C
    (前記関係式中、C は研磨用組成物原液における砥粒の含有量(重量%)であり、C は研磨用組成物原液における水溶性ポリマーの含有量(重量%)であり、C は研磨用組成物原液における塩基性化合物の含有量(重量%)である。);から求められる指標Bが7.0以下であり、
    前記水溶性ポリマーのモル濃度は4.3×10−6モル/L以上である、研磨用組成物原液。
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