JP3984902B2 - ポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体およびこれを用いた化学機械研磨方法ならびに半導体装置の製造方法 - Google Patents
ポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体およびこれを用いた化学機械研磨方法ならびに半導体装置の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体およびこれを用いた化学機械研磨方法に関する。さらに詳しくは、保存安定性が高く、高濃度状態での貯蔵においても経時的劣化が抑制された半導体装置の製造に有用なポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体およびこれを用いた研磨除去選択性に優れた化学機械研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の集積度の向上、多層配線化などに伴い、被加工膜の研磨に化学機械研磨の技術が採用されている。これは、プロセスウェハ上の絶縁膜に形成された所望のパターンの溝、孔などに、適当な配線材料を埋め込んだ後に化学機械的に研磨することにより、余剰の配線材料を除去し、配線を形成するものである。
また、このような化学機械研磨法は配線形成の他、キャパシタ、ゲート電極などの形成にも応用されており、また、SOI(Silicon on Insulator)基板等のシリコンウェハを鏡面研磨する際にも利用されている。
このような化学機械研磨法の研磨対象物としては、ポリシリコン膜(多結晶シリコン膜)、単結晶シリコン膜、シリコン酸化膜、アルミニウム、タングステン、銅など多岐にわたる。
【0003】
このような化学機械研磨工程においては、溝等に配線材料を埋め込んだときの初期の余剰膜[厚さX(Å)]を研磨速度V(Å/分)で研磨する際、本来X/V(分)の時間だけ研磨すると目的が達成できるはずであるが、実際の半導体装置製造工程では、溝以外の部分に残る配線材料を除去するため、X/V(分)を越えて過剰研磨(オーバーポリッシュ)を実施している。このとき、配線部分が過剰に研磨されることにより、凹状の形状となる場合がある。このような凹状の配線形状は、「ディッシング」または「エロージョン」と呼ばれ、半導体装置の歩留まりを低下させてしまう点から好ましくない。
【0004】
このようなディッシング、エロージョン等を抑え、表面平滑性に優れる被研磨面とすることができる化学機械研磨用水系分散体として従来から各種の組成物が提案されている。
例えば、シリカおよびピペラジンを含有する組成物によりシリコンウェハを研磨した際、表面平滑性に優れることが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、ここで開示されている組成物の必須成分であるピペラジンは「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(いわゆる「PRTR法」)の規制対象物質であり、安全上および環境への影響が懸念される。
また、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化チタン、窒化ケイ素、酸化ジルコニウム、および二酸化マンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種類の研磨材および水を含んでなる研磨材であって、さらにこの組成物中に溶存している塩基性有機化合物を含んでなる研磨用組成物が開示されており、このものが大きな研磨速度が得られるとともに、被研磨面の表面欠陥の発生が少ないことが示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
また、半導体素子の集積度の向上、微細化の要求に伴いゲート電極材料等にもより一層の微小化が要求されており、絶縁膜としての機能を有するシリコン酸化膜も薄膜化する傾向にある。しかし、シリコン酸化膜の膜厚が薄くなると、トンネル現象など絶縁膜としての電気特性上好ましくない現象が発生しやすくなることが知られており、問題となっている。このような問題は、化学機械研磨工程においてシリコン酸化膜の研磨が所定の量を超えて過度になされたときに特に顕著となる。
【0006】
このような絶縁膜の電気特性の改善に、化学機械的研磨時の研磨ストッパー層としても使用される窒化ケイ素や窒化チタン等の材料が資することが知られており、フラッシュメモリやFeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)のゲート電極などにいわゆるキャップ層としての機能をも有するストッパー層として使用されている。
しかし、前述したような研磨用組成物を用いて上記ストッパー層ないしキャップ層を有する被研磨面を研磨した場合、窒化ケイ素や窒化チタン層が過度にエッチングされて本来の研磨ストッパー層としての機能を果たさずに部分的な欠損が生じ、半導体基板としての機能を果たさなくなる場合があることが指摘されている。
【0007】
そのような問題を解決するために、ポリシリコン:シリコン酸化膜の研磨除去選択性を向上した組成物や、窒化物の除去速度を制御した組成物が提案されている。
たとえば、上記特許文献2では、前述の組成によりシリコン酸化膜の研磨速度を抑制し、ポリシリコン:シリコン酸化膜の研磨除去選択性を高め得る旨が開示されているが、窒化物の除去速度の制御については考察されていない。
一方、テトラメチルアンモニウム塩、塩基、および過酸化水素を混合した化学機械研磨用組成物が開示され、このものが窒化物の研磨除去速度が抑制され、酸化物:窒化物研磨除去選択性に優れることが示されている(例えば、特許文献3参照。)。しかし、この組成物は、酸化物:窒化物研磨除選択性には優れるものの、ゲート電極の材料たるポリシリコンと窒化物の選択性、およびポリシリコンとシリコン酸化物との選択性については検討されていない。
また、上記したいずれの研磨用組成物も、とくに濃縮状態での長期安定性については検討されておらず、組成物調製後数時間以内の使用が想定されており、希薄状態での輸送、貯蔵が必要など、現実の使用にあたってはコスト高となる要因が内在している。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−154760号公報
【特許文献2】
特開平10−321569号公報
【特許文献3】
特開平10−270401号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情を鑑みなされたもので、その課題は、化学機械研磨による被研磨面の平坦化工程においてディッシング、エロージョン等が少なく表面平滑性に優れ、ポリシリコン:シリコン酸化物の研磨除去選択性およびポリシリコン:窒化物の研磨除去選択性に優れ、かつ濃縮状態においても長期安定性に優れるポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜の研磨用化学機械研磨用水系分散体、およびこれを用いた化学機械研磨方法、ならびに半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記課題は、第1に特定の水溶性第4級アンモニウム塩と、無機アンモニウム塩と、砥粒と、水系媒体とが配合されて得られたことを特徴とするポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体によって達成される。
また、本発明の上記課題は第2に上記のポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体を用いてポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜を研磨することを研磨することを特徴とする化学機械研磨方法によって達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜化学機械研磨用水系分散体(以下、「化学機械研磨用水系分散体」又は「水系分散体」ということもある。)の各成分について詳説する。
なお、本発明の水系分散体は後述するように濃縮状態における長期保存が可能なものであるが、以下において記載する各成分の推奨使用量はいずれも研磨時(希釈後)の値である。
【0012】
[1]水溶性第4級アンモニウム塩
本発明における水溶性第4級アンモニウム塩としては、下記式(1)で表される化合物
NR4OH (1)
[式(1)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
が用いられる。
その具体例としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソブチルアンモニウムヒドロキシドの如き化合物が例示され、これらのうち、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドおよびテトラエチルアンモニウムヒドロキシドが特に好ましく用いられる。
上記の水溶性第4級アンモニウム塩は単独で使用することができ、また、2種以上を混合して使用することができる。
第4級アルキルアンモニウム塩の配合量は、水系分散体の総量に対して0.005〜5質量%であり、0.008〜4質量%が好ましく、特に0.01〜3質量%が好ましい。第4級アルキルアンモニウム塩化合物の含有量が0.005質量%未満であると十分な研磨速度が得られない場合がある。一方、第4級アンモニウム塩化合物の含有量は5質量%であれば十分である。
なお、水溶性第4級アンモニウム塩は水系分散体中で溶解し、少なくとも一部はイオンとなって含有されている。
【0013】
[2]無機アンモニウム塩
無機アンモニウム塩としては塩酸、硝酸、硫酸、炭酸、燐酸の如き無機酸のアンモニウム塩;
硫酸水素イオン、炭酸水素イオン、および燐酸水素イオンを持つアンモニウム塩が挙げられ、これらのうち、炭酸アンモニウム、硝酸アンモニウムおよび硫酸アンモニウムが好ましい。
これらの無機アンモニウム塩は、単独で使用することができ、また、2種以上を混合して使用することができる。
無機アンモニウム塩の配合量は、水系分散体の総量に対して0.005〜5質量%であり、0.008〜4質量%が好ましく、特に0.01〜3質量%が好ましい。
無機アンモニウム塩の配合量が0.005質量%未満であると、ディッシング、エロージョンの低減効果が不十分となる場合があり、一方、この値は5質量%で十分である。
【0014】
[3]砥粒
本発明の水系分散体に使用することができる砥粒としては、無機粒子、有機粒子および有機無機複合粒子が挙げられる。
上記無機粒子としては二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、窒化ケイ素、及び二酸化マンガン等を挙げることができる。これらのうち、二酸化ケイ素が好ましい。このような二酸化ケイ素として、具体的には気相中で塩化ケイ素などを酸素および水素と反応させるヒュームド法により合成されたヒュームド法シリカ、金属アルコキシドから加水分解縮合するゾルゲル法により合成されたコロイダルシリカ、精製により不純物を除去した無機コロイド法等により合成されたコロイダルシリカなどが挙げられる。
上記有機粒子としては、(1)ポリスチレン及びスチレン系共重合体、(2)ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、及び(メタ)アクリル系共重合体、(3)ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、並びに(4)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のポリオレフィン及びオレフィン系共重合体等の熱可塑性樹脂からなる粒子を使用することが出来る。これらは乳化重合法、懸濁重合法、乳化分散法、粉砕法等で製造することができる。また、上記重合体の合成時に、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート等を共存させ、架橋構造を有する共重合体としても使用することができる。
これらのうち、(1)ポリスチレン及びスチレン系共重合体、(2)ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、および(メタ)アクリル系共重合体、ならびにこれらの架橋構造を有する共重合体が好ましい。
【0015】
上記有機無機複合粒子としては、上記で例示したような有機粒子と無機粒子が、研磨工程の際、容易に分離しない程度に一体に形成されているものを指し、その種類、構成等は特に限定されない。
上記複合粒子としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等の重合体粒子の存在下、アルコキシシラン、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド等を重縮合させ、重合体粒子の少なくとも表面に、ポリシロキサン等が結合されてなるものを使用することができる。なお、生成する重縮合体は、重合体粒子が有する官能基に直接結合されていてもよいし、シランカップリング剤等を介して結合されていてもよい。
またアルコキシシラン等に代えてシリカ粒子、アルミナ粒子等を用いることもできる。これらはポリシロキサン等と絡み合って保持されていてもよいし、それらが有するヒドロキシル基等の官能基により重合体粒子に化学的に結合されていてもよい。
【0016】
また、上記の複合粒子としては、符号の異なるゼータ電位を有する有機粒子と無機粒子とを含む水分散体において、これら粒子が静電力により結合されてなるものを使用することもできる。
有機粒子のゼータ電位は、全pH域、或いは低pH域を除く広範な領域に渡って負であることが多いが、カルボキシル基、スルホン酸基等を有する有機粒子とすることによって、より確実に負のゼータ電位を有する有機粒子とすることができる。また、アミノ基等を有する有機粒子とすることにより、特定のpH域において正のゼータ電位を有する有機粒子とすることもできる。
一方、無機粒子のゼータ電位はpH依存性が高く、この電位が0となる等電点を有し、その前後でゼータ電位の符号が逆転する。
従って、特定の有機粒子と無機粒子とを組み合わせ、それらのゼータ電位が逆符号となるpH域で混合することによって、静電力により有機粒子と無機粒子とを一体に複合化することができる。また、混合時、ゼータ電位が同符号であっても、その後、pHを変化させ、ゼータ電位を逆符号とすることによって、有機粒子と無機粒子とを一体とすることもできる。
さらに、この有機無機複合粒子としては、このように静電力により一体に複合化された粒子の存在下、前記のようにアルコキシシラン、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド等を重縮合させ、この粒子の少なくとも表面に、さらにポリシロキサン等が結合されて複合化されてなるものを使用することもできる。
【0017】
次に、本発明の水系分散体に用いる砥粒の好ましい粒子径について説明する。粒子は、例えば、ゾルゲル法またはコロイド法により合成されたコロイダルシリカなどは、比較的小粒子径の場合は水系分散体中で一次粒子が会合、または凝集した状態(二次粒子)で存在していることが多いと考えられる。
このときの平均一次粒子径としては1〜3000nmが好ましく、2〜1000nmがさらに好ましい。
また平均二次粒子径は5〜5000nmが好ましく、5〜3000nmがさらに好ましく、特に10〜1000nmであることが好ましい。平均二次粒子径が5nm未満であると、研磨速度が不十分となる場合がある。一方、この値が5000nmを超える場合は、ディッシング、エロージョンの抑制が不十分となる場合があり、さらにスクラッチ等の表面欠陥を生じやすくなる場合がある他、水系分散体の安定性が損なわれる場合がある。
上記平均一次粒子径は、比表面積の測定および透過型電子顕微鏡による観察等から算出することができる。また、上記平均二次粒子径は、レーザー散乱回折型測定器による測定等により知ることができる。
【0018】
一方、ヒュームド法により合成されたシリカなどの粒子は、元々二次粒子の形で製造され、それを水系分散体中に一次粒子で分散させることは非常に困難なことから、上記同様一次粒子が凝集した二次粒子として存在すると考えられる。そのため、ヒュームド法により合成されたシリカなどの粒子については二次粒子径のみを規定すれば足りる。
ヒュームド法により合成されたシリカなどの粒子の平均二次粒子径は10〜10000nmが好ましく、20〜7000nmがさらに好ましく、特に50〜5000nmであることが好ましい。この範囲の平均二次粒子径とすることで、研磨速度が大きく、ディッシング、エロージョンが十分に抑制され、かつ安定な化学機械研磨用水系分散体を得ることができる。
【0019】
有機粒子は、水系分散体中ではそのほとんどが単独の粒子として存在していると考えられる。
有機粒子の平均粒子径は10〜5000nmが好ましく、15〜3000nmがさらに好ましく、特に20〜1000nmであることが好ましい。この範囲の平均粒子径とすることで、研磨速度が大きく、ディッシング、エロージョンが十分に抑制され、かつ安定な化学機械研磨用水系分散体を得ることができる。
【0020】
有機無機複合粒子は、使用される有機粒子と無機粒子の粒子径および使用量に応じて、以下のいずれかひとつ以上の状態で存在するものと考えられる。
(1)有機粒子がコア粒子となり、その周りに無機粒子が(一次粒子または二次粒子の状態で)シェル粒子として付着して有機無機複合粒子を形成している状態。
(2)無機粒子(一次粒子または二次粒子の状態で)がコア粒子となり、その周りに有機粒子がシェル粒子として付着して有機無機複合粒子を形成している状態。
(3)有機粒子と無機粒子(一次粒子または二次粒子の状態で)が明確なコア/シェル構造をとらずに凝集して有機無機複合粒子を形成している状態。
好ましくは、(1)または(3)の状態である。
【0021】
上記(1)〜(3)における無機粒子と有機粒子の使用量の比は、有機粒子100質量部に対し、無機粒子1〜2000質量部を使用することが好ましく、10〜1000質量部を使用することがさらに好ましい。
また、上記(1)〜(3)の有機無機複合粒子の平均粒子径は、20〜20000nmが好ましく、50〜10000nmがさらに好ましく、50〜5000nmがとくに好ましい。
このような有機無機複合粒子とすることで、研磨速度が大きく、ディッシング、エロージョンが十分に抑制され、かつ安定な化学機械研磨用水系分散体を得ることができる。
これらの砥粒は、単独でも用いることができ、2種以上を併用することも出来る。
【0022】
本発明の水系分散体に用いる砥粒の配合量は、水系分散体の総量に対して0.01〜10質量%であり、0.03〜8質量%とすることが好ましく、0.05〜5質量%とすることが特に好ましい。砥粒の配合量が0.01質量%未満では研磨性能の向上が十分ではなく、一方、10質量%を超えて配合した場合はコスト高になるとともに、水系分散体の安定性が低下する場合があるため好ましくない。
【0023】
[4]その他の成分
本発明の化学機械研磨用水系分散体は、上記のとおり、水溶性第4級アンモニウム塩と、無機アンモニウム塩と、砥粒と、水系媒体とが配合されたものであるが、これらの他、必要に応じて有機酸もしくはその塩、酸化剤、または界面活性剤等の添加剤を配合することができる。また、水溶性高分子を配合することもできる。
【0024】
上記有機酸の具体例としては、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、パラトルエンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、アジピン酸、マロン酸、シユウ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸およびフタル酸等が挙げられ、さらにはアミノ酸であるアラニン、グリシン、アスパラギン酸、グリシルグリシンなどが挙げられる。
上記有機酸塩としては上記に例示した有機酸のカリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
これら有機酸またはその塩は、それぞれ単独でも用いることができ、2種以上を併用することも出来る。また、有機酸と塩とを併用してもよい。
これら有機酸またはその塩の配合量としては水系分散体の総量に対して1質量%以下が好ましく、さらに0.5質量%以下とすることができる。
この範囲の使用量において、十分な研磨特性が得られ、かつ安定な化学機械研磨用水系分散体を得ることができる。
【0025】
上記酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酢酸、過安息香酸、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、硝酸及び硝酸鉄等の硝酸化合物、過塩素酸等の過ハロゲン酸化合物、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、硝酸鉄、硝酸セリウムアンモニウム等の多価金属の塩、並びにケイタングステン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン酸、リンモリブデン酸等のへテロポリ酸等が拳げられる。また、これらのうちでは、金属元素を含有せず、分解生成物が無害である過酸化水素及び有機過酸化物が特に好ましい。これらの酸化剤を含有させることにより、特にウェハの被加工膜等の金属層を研磨する場合に、研磨速度を大きく向上させることができる。
これらの酸化剤は単独でも用いることができ、2種以上を併用することも出来る。
酸化剤の配合量は、水系分散体の総量に対して、15質量%以下とすることができ、さらに0.001〜15質量%とすることができ、特に0.03〜10質量%とすることができ、就中0.01〜8質量%とすることが好ましい。
この範囲の使用量において、水系分散体の研磨速度を十分に大きくすることができる。
【0026】
上記界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、及び両性界面活性剤を挙げることができる。
これらのうち、アニオン系界面活性剤、および非イオン系界面活性剤が好ましい。
上記カチオン系界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族アンモニウム塩などが挙げられる。
上記アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩などの硫酸エステル塩、アルキル燐酸エステルなどの燐酸エステル塩などが挙げられる。
上記非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル型界面活性剤、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル等のエーテルエステル型界面活性剤、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等のエステル型界面活性剤、アセチレングリコール、そのエチレンオキサイド付加物およびアセチレンアルコールなどが挙げられる。
上記両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アミンオキサイドなどが挙げられる。
これら界面活性剤は、単独でも用いることができ、2種以上を併用することも出来る。また、種類の異なる界面活性剤を併用してもよい。
これら界面活性剤の配合量としては水系分散体の総量に対して1質量%以下が好ましく、さらに0.5質量%以下とすることができる。
この範囲の配合量において、十分な研磨特性が得られ、かつ安定な化学機械研磨用水系分散体を得ることができる。
【0027】
上記水溶性高分子の具体例としては、セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸およびその塩、などが挙げられる。
これら水溶性高分子は、単独でも用いることができ、2種以上を併用することも出来る。
これら水溶性高分子の配合量としては水系分散体の総量に対して1質量%以下が好ましく、さらに0.5質量%以下とすることができる。
この範囲の配合量において、十分な研磨特性が得られ、かつ安定な化学機械研磨用水系分散体を得ることができる。
【0028】
これら必要に応じて任意的に配合される添加剤は水系分散体調製時に混合してもよく、また、別途水溶液を調製しておき、化学機械研磨工程の実施時に水系分散体の供給ラインまたは研磨テーブル上で混合することも可能である。
【0029】
本発明の化学機械研磨用水系分散体の好ましいpHは被研磨膜の種類によっても異なるが、例えば、単結晶シリコン膜、ポリシリコン膜を研磨する場合、好ましいpH範囲は7〜13であり、さらに好ましくは9〜12である。pHが7よりも低い場合は十分な研磨性能が得られない場合があり、また13を越える場合は水系分散体の安定性が低下する場合があるため好ましくない。
本発明の化学機械研磨用水系分散体を用いて研磨される被研磨膜としては、シリコン膜が好ましく、具体的には、アモルファスシリコン膜、単結晶シリコン膜およびポリシリコン膜が挙げられる。
【0030】
本発明の水系分散体は、上記水溶性第4級アンモニウム塩、上記無機アンモニウム塩、および上記砥粒の各成分、ならびに任意的に配合される成分と水系媒体とを混合し、分散させたものである。この水系媒体としては、水および水と研磨性能を損なわない範囲の量比の水溶性アルコールとの混合媒体などを使用することができ、水が特に好ましい。
【0031】
本発明の水系分散体を用いて化学機械研磨工程を実施する際、上記水溶性第4級アンモニウム塩、無機アンモニウム塩、および砥粒の各成分、ならびに任意的に配合される成分の配合量が、上記した推奨量の範囲内にある水系分散体を使用して研磨するが、本発明の水系分散体の調製の際、各成分を上記した研磨時の配合量に相当する量を配合して調製しても良く、また、当該濃度よりも濃い濃縮状態に調製し、研磨時に水等で希釈して研磨工程に供することもできる。
濃縮状態に調製する際には、各成分の配合量の比が上記した研磨時の推奨配合量の比を保ったまま濃縮されたものであり、かつ各成分の配合量が濃縮状態の水系分散体の総量に対して、水溶性第4級アンモニウム塩は10重量%以下であり、無機アンモニウム塩は10重量%以下であり、砥粒は20重量%以下であることが好ましい。
本発明の水系分散体は、各成分を上記した研磨時の配合量に相当する量を配合して調製したときでも、また、上記のような範囲で調製された濃縮水系分散体としたときでも、長期間保存した後、必要に応じて希釈して化学機械研磨工程に供した場合に初期の研磨性能を発揮することができる。例えば、上記のような濃縮状態で、40℃において30日保存後、さらには90日保存後に希釈して研磨工程に供しても初期の性能を発揮することができる。なお、この初期とは、各成分の配合時の直後から数時間(1〜5時間)経過以内であることを意味する。
【0032】
[5]被研磨面の化学機械研磨
本発明の化学機械研磨用水系分散体を用いて、被研磨面の化学機械研磨を実施する際には、市販の化学機械研磨装置(荏原製作所(株)製、型式「EPO−112」、「EPO−222」、ラップマスターSFT社製、型式「LGP−510」、「LGP−552」、アプライドマテリアル社製、型式「Mirra」等)を用いて所定の研磨条件で研磨することができる。
【0033】
本発明の実施形態によれば、例えば、半導体基板上に溝部を形成し、この溝を含む全面にポリシリコン膜を形成した後、このポリシリコン膜を上記のような化学機械研磨装置、および本発明の水系分散体を用いて研磨処理を行い、前記溝部に埋め込まれたポリシリコン膜以外のポリシリコン膜を除去することによって、溝部に表面特性に優れた埋め込み溝を形成することができる。
さらに、本発明の別の実施形態によれば、半導体基板上にシリコン酸化膜を形成し、さらに溝部を形成する。さらにポリシリコンを堆積した後、このポリシリコン膜を前記シリコン酸化膜をストッパとして研磨処理を行い、引き続き露出した部分を例えば前述した化学機械研磨装置および本発明の水系分散体を用いて研磨処理した場合に、ポリシリコン膜とシリコン酸化膜との研磨選択除去性に優れるため、前記溝部に埋め込まれた表面特性に優れた埋め込み溝を形成することができる。同様にシリコン酸化膜に代えて窒化物層を形成し、これをストッパとして研磨処理した場合も、ポリシリコン膜と窒化物層との研磨選択除去性に優れるため、溝部に埋め込まれた表面特性に優れた埋め込み溝を形成することができる。
本発明のさらに別の実施形態によれば、前述の化学機械研磨装置および上記の水系分散体を用いて単結晶シリコン膜を鏡面状に研磨することができる。
本発明のさらに別の実施形態によれば、半導体基板上に溝部を形成し、この溝を含む全面に配線材料膜を形成した後、前述の化学機械研磨装置および上記の水系分散体を用いて研磨処理を行い、前記溝部に埋め込まれた配線材料膜以外の配線材料膜を除去することによって、溝部に表面特性に優れた埋め込み配線を形成することができる。
【0034】
ポリシリコン膜とシリコン酸化膜との研磨選択除去性、又はポリシリコン膜と窒化物層との研磨選択除去性を評価する場合は、それぞれを同一の条件で研磨して比較する。この同一条件により研磨する場合の同一条件とは、特定の型式の研磨装置を使用し、その定盤及びヘッドの回転数、研磨圧力、研磨時間、用いる研磨パッドの種類、並びに水系分散体の単位時間当たりの供給量を同一にすることを意味する。また、研磨速度の比は、ポリシリコン膜、シリコン酸化膜及び窒化物層を、上記の同一条件のもとに別個に研磨し、各々の研磨速度の値から算出することができる。
なお、窒化物層としては、窒化ケイ素層、窒化チタン層及び窒化タンタル層等が挙げられる。
【0035】
シリコン酸化膜の研磨速度に対するポリシリコン膜の研磨速度の比は30以上とすることができ、さらに100以上、特に300以上とすることができる。また、窒化物層の研磨速度に対する該ポリシリコン膜の研磨速度の比は50以上とすることができ、さらに100以上、特に300以上とすることができる。
【0036】
研磨後、被研磨面に残留する砥粒は除去することが好ましい。この砥粒の除去は通常の洗浄方法によって行うことができる。例えば、ブラシスクラブ洗浄後、アンモニア:過酸化水素:水が1:1:5(質量比)程度のアルカリ性洗浄液によって洗浄を行うことにより、被研磨面に付着した砥粒の除去を行うことができる。さらに、被研磨面に吸着した不純物金属種の洗浄液として、例えば、クエン酸水溶液、フッ化水素酸とクエン酸の混合水溶液、およびフッ化水素酸とエチレンジアミン四酢酸(EDTA)の混合水溶液等が使用できる。
砥粒が有機粒子のみの場合は、被研磨面を、酸素の存在下、高温にすることにより、有機粒子を燃焼させて除去することもできる。燃焼の具体的な方法としては、酸素プラズマに晒したり、酸素ラジカルをダウンフローで供給すること等のプラズマによる灰化処理等が挙げられ、これによって残留する有機粒子を被研磨面から容易に除去することができる。
【0037】
[6]半導体装置の製造方法
本発明の半導体装置の製造方法は、上記の所定の化学機械研磨用水系分散体を使って半導体装置を製造する方法である。この半導体装置とは、研磨されたウェハ、このウェハを備える又は保持する各種装置、更には、このウェハから製作された基板を備える各種装置(即ち、この基板が組み付けられた各種装置等)等を広く意味する。
【0038】
【実施例】
以下、有機、無機粒子及び複合粒子を用いた実施例によって本発明をさらに詳しく説明する。
[1]無機砥粒または複合粒子からなる砥粒を含む水分散体の調製
(1)無機砥粒を含む水分散体の調製
(a)ヒュームド法シリカ粒子またはヒュームド法アルミナ粒子を含む水分散体の調製
ヒュームド法シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製、商品名「アエロジル#50」)2kgを、イオン交換水6.7kgに投入し、超音波分散機によって分散させた後、孔径5μmのフィルタによって濾過してヒュームド法シリカ粒子を含有する水分散体(平均一次粒子径30nmかつ平均二次粒子径230nm)を調製した。
【0039】
(b)コロイダルシリカを含む水分散体の調製
容量2リットルのフラスコにアンモニア水(濃度25質量%)70g、イオン交換水40g、エタノール175gおよびテトラエトキシシラン21gを投入し、180rpmで攪拌しながら60℃まで昇温し、この温度のまま2時間攪拌を継続した。その後、冷却し、コロイダルシリカのエタノール分散体を得た。次いで、この分散体について、エバポレータを使用し、80℃にてイオン交換水を添加しながらエタノールを除去する操作を数回繰り返し、平均一次粒子径35nm、平均二次粒子径70nmのコロイダルシリカを20質量%含む水分散体を調製した。
また、エタノールとテトラエトキシシラン量を変量する以外は略同様にして、平均一次粒子径15nmかつ平均二次粒子径25nmのコロイダルシリカを20質量%、および平均一次粒子径70nmかつ平均二次粒子径150nmのコロイダルシリカを20質量%含む水分散体を、それぞれ調製した。
【0040】
(2)複合粒子からなる砥粒を含む水分散体の調製
▲1▼重合体粒子を含む水分散体の調製
メチルメタクリレ−ト90質量部(以下、単に「部」という。)、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKエステルM−90G、#400」)5部、4−ビニルピリジン5部、アゾ系重合開始剤(和光純薬株式会社製、商品名「V50」)2部、およびイオン交換水400部を、容量2リットルのフラスコに投入し、窒素ガス雰囲気下、攪拌しながら70℃まで昇温し、その温度を6時間保持し重合させた。これによりアミノ基およびポリエチレングリコール鎖を有する平均粒子径150nmの重合体粒子を含む水分散体を得た。なお、重合収率は95%であった。
【0041】
▲2▼複合粒子を含む水分散体の調製
上記▲1▼で得られた重合体粒子を10質量%含有する水分散体100部を容量2リットルのフラスコに投入し、さらにメチルトリメトキシシラン1部を添加して40℃で2時間攪拌した。その後、硝酸によりpHを2に調整して水分散体(a)を得た。また、コロイダルシリカ(日産化学(株)製、商品名「スノーテックスO」、平均一次粒子径10〜20nm)を10質量%含む水分散体のpHを水酸化カリウムにより8に調整し、水分散体(b)を得た。なお、このとき水分散体(a)に含まれるポリメチルメタクリレート系粒子のゼータ電位は+17mV、水分散体(b)に含まれるシリカ粒子のゼータ電位は−40mVであった。
水分散体(a)100部に水分散体(b)50部を2時間かけて徐々に添加、混合した後2時間攪拌して、重合体粒子にコロイダルシリカ粒子が付着した粒子を含む水分散体を得た。次いで、この水分散体にビニルトリエトキシシラン2部を添加し1時間攪拌した後、テトラエトキシシラン1部を添加し、60℃に昇温しその温度にて3時間攪拌を継続した後冷却することにより、複合粒子を含む水分散体を得た。この複合粒子の平均粒子径は180nmであり、重合体粒子の表面の80%にシリカ粒子が付着していた。
【0042】
[2]化学機械研磨用水系分散体の濃縮品の調製
容量1リットルのポリエチレン製の瓶に濃縮品の総量が100質量%となる量のイオン交換水を投入し、これに25質量%濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液をテトラメチルアンモニウムヒドロキシドとして6質量%になるように添加し十分に撹拌した。その後、撹拌をしながら炭酸アンモニウム水溶液(濃度20質量%)を炭酸アンモニウムとして5.5質量%になるように添加し、同時にコロイダルシリカ(平均一次粒子径35nm、平均二次粒子径70nm)9質量%を添加し、十分に撹拌した後、孔径5μmのフィルタで濾過し、本発明の水系分散体[A]の濃縮品を得た。
また、各成分の種類と添加量を表1に記載の通りとした他は上記と略同様に実施して、本発明の水系分散体[B]〜[I]の各濃縮品を得た。
さらに、容量1リットルのポリエチレン製の瓶に濃縮品の総量が100質量%となる量のイオン交換水を投入し、これに表2に記載した種類の添加剤1の水溶液を添加剤1として表2に記載した量となるように添加し十分に撹拌した。その後、撹拌をしながら表2に記載した種類の添加剤2の水溶液を添加剤2として表2に記載した量となるように添加し、同時に砥粒を添加して十分に撹拌した後、孔径5μmのフィルタで濾過し、比較用の水系分散体[a]〜[e]の各濃縮品を得た。
また、表1および2に記載の砥粒の粒径は、コロイダルシリカについては平均一次粒子径、平均二次粒子径の順に記載し、ヒュームドシリカについては平均二次粒子径のみ記載した。複合粒子の粒径としては平均粒子径を記載した。
表1および2中の略称はそれぞれ以下の化合物を表す。
TMAH:テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(25質量%濃度の水溶液)
TEAH:テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(20質量%濃度の水溶液)
TPAH:テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド(15質量%濃度の水溶液)
さらに、表1における硝酸アンモニウムは20質量%濃度の水溶液、表2におけるKOHは10質量%濃度の水溶液、ジエタノールアミンは10質量%濃度の水溶液を使用し、HClは30質量%濃度のものを使用し、これらをそれぞれ硝酸アンモニウム、KOH、ジエタノールアミン及びHClとして表に記載の配合量となるように配合した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
[3]化学機械研磨用水系分散体の調製
上記[2]において調製した化学機械研磨用水系分散体の濃縮品につき、調製後25℃で2時間経過後にその一部をとり、イオン交換水を添加して表3および4に記載の希釈倍率まで希釈した。希釈後の各成分の含有量およびpHを、表3および4に示す。
また、上記濃縮品を40℃にて90日保管後、同様に希釈した。このときの希釈後のpHを表3および4に示す。
表3および4中の略称、TMAH、TEAH、TPAHの意味は表1および2の場合と同じである。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
[4]ポリシリコン膜の研磨性能評価
実施例1
(i)ポリシリコン膜を研磨した場合の研磨速度の評価
上記[3]で調製した水系分散体[A](調製後2時間後希釈品)を用いて、8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上のポリシリコン膜(膜厚;3000Å)を、化学機械研磨装置(株式会社荏原製作所製、型式「EPO112」)に装着し、多孔質ポリウレタン製の研磨パッド(ロデール・ニッタ社製、品番「IC1000」)を用い、キャリア荷重300g/cm2、キャリア回転数50rpm、定盤回転数55rpm、水系分散体供給量200ミリリットル/分、研磨時間1分で研磨を行った。ポリシリコン膜の研磨速度は4250Å/分であった。
【0049】
(ii)ポリシリコン膜:シリコン酸化膜の研磨除去選択性の評価
上記(i)において、8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上のポリシリコン膜の代わりに8インチシリコン酸化膜基板(膜厚;5000Å)を使用した他は、上記(i)と同様に実施し、シリコン酸化膜の研磨速度を測定したところ、5Å/分であった。このことから、水系分散体[A]のポリシリコン膜:シリコン酸化膜の研磨除去選択性は、850と計算できた。
【0050】
(iii)ポリシリコン膜:窒化ケイ素膜の研磨除去選択性の評価
上記(i)において、8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上のポリシリコン膜の代わりに8インチ窒化ケイ素膜基板(膜厚;1000Å)を使用した他は、上記(i)と同様に実施し、窒化ケイ素膜の研磨速度を測定したところ、5Å/分であった。このことから、水系分散体[A]のポリシリコン膜:窒化ケイ素膜の研磨除去選択性は、850と計算できた。
【0051】
(iv)エロージョンの評価
上記(i)において、8インチ熱酸化膜付きシリコン基板上のポリシリコン膜の代わりに、配線幅50μm/非配線部の幅9μmのパターン、および配線幅2μm/非配線部の幅0.35μmのパターンを含むシリコン酸化膜にポリシリコンを堆積したウェーハ(ポリシリコン堆積量;3500Å)を使用し、研磨時間を30%オーバーとなるような時間に設定した他は(i)と同様に研磨した。研磨後に、段差・表面粗さ計(ケーエルエー・テンコール株製、形式「P−10」)により、配線幅50μmおよび2μmのエロージョンを測定したところ、それぞれ750Å、600Åであった。この値がそれぞれ1000Å、700Å以下のとき、エロージョン特性は良好といえる。
なお、30%オーバーとなる研磨時間は上記(i)で測定したポリシリコン膜の研磨速度を基準とし、以下のように計算して実施した。
研磨時間(分)=ポリシリコン堆積量(Å)/ポリシリコン膜の研磨速度(Å/分)×1.3
【0052】
(v)水系分散体の濃縮品の安定性評価
上記(i)〜(iv)において、調製後2時間後に希釈した水系分散体[A]の代わりに調製後の濃縮品を40℃にて90日保存後に希釈した水系分散体[A]を用いた他は、上記(i)〜(iv)と略同様にして実施した。結果を表5に示した。
表5の記載により明らかなように、水系分散体[A]は、調製後2時間後に希釈して使用した場合でも、調製後40℃で90日保存後に希釈して使用した場合でも、その性能はほとんど同じであり、濃縮状態での長期安定性に優れることがわかった。
【0053】
実施例2〜7および比較例1〜5
実施例1において水系分散体[A]の代わりに表5または6に記載の水系分散体を用いた他は、実施例1と略同様に実施し、評価した。結果を表5および6に示す。
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】
【0056】
[5]単結晶シリコン膜の研磨性能評価
実施例8
(vi)単結晶シリコン膜の研磨速度評価
上記[3]で調製した水系分散体[B](調製後2時間後希釈品)を用いて、シリコンウェハ(E&M社製)を、化学機械研磨装置(株式会社荏原製作所製、型式「EP112」)に装着し、多孔質ポリウレタン製の研磨パッド(ロデール・ニッタ社製、品番「IC1000」)を用い、キャリア荷重300g/cm2、キャリア回転数50rpm、定盤回転数55rpm、水系分散体供給量200ミリリットル/分、研磨時間3分で研磨を行った。単結晶シリコン膜の研磨速度は1800Å/分であった。
(vii)水系分散体の濃縮品の安定性評価
上記(vi)において、調製後2時間後に希釈した水系分散体[B]の代わりに調製後の濃縮品を40℃にて90日保存後に希釈した水系分散体[B]を用いた他は、上記(vi)と略同様にして実施した。
その結果、単結晶シリコン膜の研磨速度は1750Å/分であり、配合後2時間後に希釈した場合と大差はなかった。
【0057】
実施例9
実施例8において、水系分散体[B]の代わりに水系分散体[E]を使用した他は、実施例8と略同様にして実施した。
その結果、調製後2時間後に希釈した水系分散体[E]について、単結晶シリコン膜の研磨速度は2200Å/分であり、また、調製後の濃縮品を40℃にて90日保存後に希釈した水系分散体[E]について、単結晶シリコン膜の研磨速度は2320Å/分であり、配合後2時間後に希釈した場合に比べまったく低下しなかった。
【0058】
【発明の効果】
本発明の化学機械研磨用水系分散体は、化学機械研磨による被研磨面の平坦化工程においてディッシング、エロージョン等が少なく表面平滑性に優れ、保存安定性が高く、高濃度状態での貯蔵においても経時的劣化が抑制され、長期安定性に優れる。
また、本発明の化学機械研磨方法は、ポリシリコン膜等のシリコン膜を研磨した場合の研磨速度が大きく、ポリシリコン:シリコン酸化膜およびポリシリコン:窒化物層を研磨除去する際の選択性に優れる。
Claims (5)
- 下記式(1)で表される水溶性第4級アンモニウム塩と、無機アンモニウム塩と、砥粒と、水系媒体とが配合されて得られるポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体であって、
上記ポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体に対して、上記水溶性第4級アンモニウム塩の配合量が0.005〜5質量%であり、上記無機アンモニウム塩の配合量が0.005〜5質量%であり、上記砥粒の配合量が0.01〜10質量%であり、かつキレート剤が配合されていないことを特徴とするポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体。
NR4OH (1)
[式(1)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。] - 上記無機アンモニウム塩が、炭酸アンモニウム、硝酸アンモニウムおよび硫酸アンモニウムのうちの少なくとも1種である請求項1に記載のポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体。
- 上記砥粒が有機無機複合粒子である請求項1又は2に記載のポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体。
- 請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載のポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜研磨用化学機械研磨用水系分散体を用いてポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜を研磨することを特徴とする化学機械研磨方法。
- 請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載のポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜の研磨用化学機械研磨用水系分散体を使用して半導体基板上のポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜を研磨することで半導体装置を製造することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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