JP6691618B2 - モータ電力変換装置、及び、それを用いたモータ電力変換システム - Google Patents

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Description

本発明は、モータ電力変換装置に係り、モータの効率測定機能を有するモータ電力変換装置に関する。
近年の地球温暖化防止、オゾン層の保護など地球環境を守ることが大きな課題となっている。日本における産業部門でのエネルギ使用量は国全体の50%以上といわれ、そのうち平均的な工場で使用される電力量の70%がモータを通して使用されるといわれている。商用電源で駆動される誘導モータでは、誘導モータ効率値に対する規格の制定などがあり、高効率モータの導入が加速されている。
ACサーボモータやベクトル制御インバータ駆動モータについても高効率化が行われ、誘導型モータから回転子に永久磁石を使用したPMモータが主流になってきている。
半導体、電子部品製造組立機械、鍛造機械などの業界では、速度、トルク、位置制御用途において、サーボ性能を生かした急加減速や、位置決め制御などで永久磁石式ACサーボモータ、DCブラシレスモータやベクトル制御インバータ駆動専用のモータが使用されている。これらの用途の一例として、鍛造機械分野では、薄板の高速連続穴明け加工を行うパンチングマシンではヒットレート約500回/minの動作が可能であり、また、プリント基板に電子部品を搭載する表面実装機では、チップ部品を搭載するタクトタイムを0.18秒/チップの高速化実装が行われており、一般産業機械の生産設備における生産性向上に大きく寄与している。これらの負荷は、一定の連続負荷が印加される訳でなく、可変速を伴う加速、減速、押し当て保持、または、サーボロックやホバリングを頻繁に繰り返す反復負荷使用や、この動作を連続して繰り返す反復負荷連続使用である。
これらのモータは一般の商用電源で駆動される誘導モータ(これを汎用モータと呼ぶ)とは異なる。汎用モータでは工場出荷前、モータの効率評価の方法は、モータ出力軸に模擬負荷装置を連結し、その模擬負荷装置に負荷を印加し、評価する汎用モータのトルクが定格トルクとなるよう模擬負荷装置側の負荷を調整後、温度上昇試験を行い、汎用モータの巻線の温度上昇値が飽和した後、モータの入力電力(W)を電力計で読み取り、出力電力(W)は(定格トルク×出力軸の回転速度)に比例係数を掛けて、効率=(出力電力/入力電力)×100(%)で算出される。
しかし、反復負荷連続使用で使用されるACサーボモータは、高速で正逆転運転が繰り返されるため、一定の定格トルク時における効率データをメーカから取り寄せても、その効率値が適用できないのは明らかである。このため、効率をどのように考えればよいか、また、モータの動力(出力電力)や、消費電力(入力電力)はどのようにすれば低減できて省エネルギになるのか課題がある。または、ヒットレートやタクトタイムのスピードを半分に落として運転した時、動力や消費電力は低減できるが、電力量としては省エネルギ化ができているのか疑問であり、逆に、スピードの低下のため決められた時間内に加工や実装が終了できず、生産性悪化を招き予定した生産高が得られず、結局、人手を増やして対応するなど逆にコストアップになってしまうという問題がある。このため反復負荷連続使用の省エネルギの効果は、ユーザには判断できない。
本技術分野の背景技術として、特開2012−14649号公報(特許文献1)がある。特許文献1には「アクチュエータを含む電源との間のコンバータやインバータ、アンプなどの駆動関連要素の出力電力、または出力エネルギを計算または推定された値から電力損失、または電力効率を算出し、表示、印刷出力、記憶媒体への記録出力、他の機器への出力ができる数値制御装置」が記載されている。さらに、「モータ力行時では、各駆動関連要素の電力損失は入力電力と出力電力のとの差から、電力効率は出力電力を入力電力で割ることで求めることができる。また、モータ回生時では、電力損失は出力電力と入力電力との差から、電力効率は入力電力を出力電力で割ることで求めることができる。」、及び「モータが停止している場合などは電力効率を更新をしないこと、最小電力効率よりも小さくなった場合アラームを表示する」ことが記載されている。また、「駆動関連要素の電力損失、または電力効率がわかるので、工作機械におけるどの駆動関連要素において電力損失が大きいか、電力効率が悪いかを明確に認識することができ、電力損失の低減や電力効率を改善することが容易になる」ことが記載されている。
特開2012−14649号公報
特許文献1では、算出した電力損失または電力効率は、高速で運転する反復負荷使用時や、反復負荷連続使用時では、測定したその瞬間のタイミングのモータの回転速度やトルクから得られた電力損失/効率データの一つにすぎず、その作業全体を示す正確なモータ損失電力量やモータ平均効率ではない。そのため、モータ損失電力量やモータ平均効率を改善することは困難である。
また、特許文献1では、入力電力が予め設定された最小入力電力以下になった場合には、効率算出条件を満たさないとし、電力効率を更新せず、電力損失については零になっても問題ないため、特別な計算をする必要はないとされているが、工作機では、外力に対し現在位置を保持するサーボロックや、重力のかかる垂直軸上で現在位置を保持するホバリング等、通常の作業中に発生するモータ零速度制御や現在位置保持制御、また、ネジ締め付け保持中の作業の効率は零となることが現実に生じるので、最小入力電力は零まで測定し、外部に出力することが必要である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、モータが反復負荷使用時でも正確なモータ平均効率とモータ損失電力量を算出することができるモータ電力変換装置、及び、それを用いたモータ電力変換システムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、その一例を挙げるならば、モータ電力変換装置であって、モータに流れる電力の流れを、電源から負荷側に流れる方向を力行、負荷から電源側に流れる方向を回生としたとき、モータの一工程内の動作を、力行時はモータの入力電力検出値を上流側電力、モータの出力電力検出値を下流側電力とし、回生時は出力電力検出値を上流側電力、入力電力検出値を下流側電力とする同期切替回路と、上流側電力及び下流側電力を絶対値処理する絶対値回路と、絶対値処理した上流側電力と下流側電力をそれぞれ積算しそれぞれの積算値を上流側電力量及び下流側電力量として出力する積算回路と、下流側電力量を上流側電力量で除算してモータ平均効率を求める除算回路と、上流側電力量から下流側電力量を差し引いてモータ損失電力量を求める減算回路と、を有する構成とした。
本発明によれば、モータが反復負荷運転動作におけるモータ平均効率とモータ損失電力量を正確に算出することが可能なモータ電力変換装置、及び、それを用いたモータ電力変換システムを提供できる。
実施例における平均効率/損失演算回路の構成を説明する図である。 実施例における反復負荷使用のモータ回転速度、トルクから出力電力のタイムチャートを説明する図である。 図2のタイムチャートを回転速度−トルク座標上での運転の軌跡として説明する図である。 実施例における力行時の電力の流れとモータの入出力電力、モータ損失を説明する図である。 実施例における回生時の電力の流れとモータの入出力電力、モータ損失を説明する図である。 実施例におけるモータ電力変換装置を永久磁石式モータに適用した全体構成を説明する図である。 実施例におけるモータの入力電力検出回路の構成例を説明する模式図である。 実施例における静止摩擦トルクを説明する図である。 実施例における力行から回生に切替時の力行回生境界領域を説明する図である。 実施例における回生から力行に切替時の力行回生境界領域を説明する図である。 図1の動作を説明するためのタイムチャートである。 実施例における平均効率/損失演算回路を他の構成で実施した一例を説明する図である。 実施例におけるモータ効率測定方法を説明する構成図である。 実施例における図6のモータ電力変換装置の全体構成図に効率/損失計測指令回路を追加した構成図である。 実施例における正逆力行回生運転でモータ平均効率測定のタイムチャートを説明する図である。 図15のタイムチャートを回転速度−トルク座標上で上流、下流電力の積算を説明する図である。 実施例における慣性モーメント(モータ+負荷)の低減と入出力電力量との関係を説明する図である。 実施例における平均効率/損失演算回路の他の構成を説明する図である。 実施例におけるモータ電力変換装置を永久磁石式モータに適用した他の全体構成を説明する図である。 従来のモータ効率測定方法を説明する構成図である。 従来のモータ効率測定点を回転速度−トルク座標上で説明する図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
まず、本実施例に関係するモータの電力の関係式について述べる。誘導型モータや永久磁石式モータにかかわらず交流モータは、電気エネルギを仕事のエネルギに変える働きをする。しかしながら、交流モータに入力される入力電力Pinは、そのすべてが仕事のエネルギとして役立つ訳でなく、一部はモータの内部で損失として消費され、熱や更に一部は音となる。仕事に役に立つ電力は出力電力Poutで、モータに連結された負荷にトルクTfと、回転速度Nfとを与える。入力電力及び出力電力はW(ワット)の単位で表される。
なお、ここでモータの入力電力Pin(W)、モータの出力電力Pout(W)を電力の流れる方向が電源側から負荷側に流れる場合を正の値として、これを力行と呼び、逆に電力の流れる方向が負荷側から電源側に流れる場合を負の値として、これを回生と呼び、正負の値で表す。
モータが力行状態の時、力行時のモータ効率ηmは式(1)で表わされる。
ηm=(Pout/Pin)×100(%) …(1)
また、モータが回生状態の時の、回生時のモータ効率ηgは、力行状態と同じ測定箇所を同じ記号の入力電力Pin(W)、出力電力Pout(W)として表わすと式(2)となる。
ηg=(Pin/Pout)×100(%) …(2)
次に、モータ損失電力Ploss(W)は力行、回生にかかわらず式(3)で表わすことができる。
Ploss=Pin−Pout(W) …(3)
モータの熱量の基となる物理量はモータ電流ではなく、モータの全損失Plossである。個々の損失を積み上げて全損失を算出することは工夫が必要であるが、損失の内訳がわからなくても全損失は得ることができる。即ち式(3)に示す様に、モータの全損失Plossを、モータの入力電力Pinから出力電力Poutを差し引いて得ることができる。
また、モータ出力電力Poutは式(4)により求めることができる。
Pout=(2π/60)×Nf×Tf(W) …(4)
ここで、Nf:モータの回転速度(1/min)
Tf:モータのトルク(N・m)
なお、(2π/60=0.1047)
ここで、モータの回転速度NfおよびトルクTfは、モータを駆動するACサーボアンプやDCBLコントローラ、インバータ、ベクトル制御インバータ(これらをまとめてモータ電力変換装置と呼ぶ)が制御している量であり、これらモータ電力変換装置内で容易に演算することができる。なお、インバータではセンサレスベクトル制御により、モータにエンコーダ等の速度センサがなくても、モータの回転速度を推定して負荷変動率を小さく抑えた高精度の速度制御が行われている。このセンサレスベクトル制御インバータの内部処理しているモータの推定回転速度Nfを使用して、モータ出力電力Poutを算出することもできる。
ここで、交流モータは円筒状の中心に軸があり、この軸が回転する誘導型モータや永久磁石式モータのみにとらわれることはない。交流モータの円周状、固定子側の一か所を切り開いて直線にし、回転部分を直線的な往復運動としたリニアモータであってもよい。リニアモータを駆動するACサーボアンプやDCBLコントローラ、インバータ、ベクトル制御インバータは、そのままリニアモータも駆動可能である。ACサーボアンプで駆動されるリニアモータはリニアサーボモータとも呼ばれる。以下、交流モータは、記載がなくてもリニアモータを含むものとする。
なお、交流モータのトルクTfは回転体の外周までの半径をr、半径rの点の接線方向に働く力をF(N)とすると、トルクTf=F×r(N・m)で表すことができる。ここで式(4)にTf=F×r(N・m)を代入し、リニアモータの(移動体の)移動速度vl=(2π×r)×Nf/60、リニアモータの推力をF(N)とすると、リニアモータの出力電力Pout=(F×vl)/60(W)で算出することができる。ACサーボアンプでは回転型モータとリニアモータの変換定数として、半径rが固有定数として機種毎に記憶されており、推力F(N)と移動速度vlよりリニアモータの出力電力Poutを算出することができる。
次に、モータ入力電力Pinは、モータに印加されるそれぞれの相電圧と相電流との瞬時値積を演算し、モータのU、V、W相の各相電力の和を式(5)で求める。
Pin=Vu・Iu+Vv・Iv+Vw・Iw(W) …(5)
ここで、それぞれの瞬時値相電圧をVu、Vv、Vwとし、相電圧実効値をVrms、電源の角周波数をω、時間をtで表すと、より詳細には、式(5)に以下の式(6−1)〜式(6−3)及び式(7−1)〜式(7−3)を代入して計算し、式(8)でモータの入力電力Pinを求めることができる。すなわち、
Vu=√2・Vrms・sin (ωt)(V) …(6−1)
Vv=√2・Vrms・sin (ωt+2π/3)(V) …(6−2)
Vw=√2・Vrms・sin (ωt+4π/3)(V) …(6−3)
また、それぞれの瞬時値相電流をIu、Iv、Iwとし、相電流実効値をIrms、位相角をφで表すと
Iu=√2・Irms・sin (ωt+φ)(A) …(7−1)
Iv=√2・Irms・sin (ωt+2π/3+φ)(A) …(7−2)
Iw=√2・Irms・sin (ωt+4π/3+φ)(A) …(7−3)
となり、モータの入力電力Pinは式(8)となる。
Pin=3・Vrms・Irms・cosφ(W) …(8)
また、別の方法としてモータ入力電力Pinは、上記同様、これらモータ電力変換装置の出力であり、自らが制御している量であるため、式(9)より容易に演算することができる。
Pin=√3×V×I×cosθ(W)
=3×Vs×I×cosθ(W) …(9)
ここで、 V :モータの線間電圧(V)
Vs:モータの相電圧(V)
I :モータの電流(A)
cosθ:力率
以下、実施例を図面を用いて説明する。
図2は反復負荷使用のモータ回転速度、トルクから出力電力のタイムチャートを説明する図である。a)はモータの回転速度N、b)はトルクT、c)はモータの入力電力Pin、出力電力Poutで反復負荷使用の1周期分を示している。a)の回転速度は零から正転加速、一定速の後、回生減速し、零速度を通過後、そのまま逆転加速し、一定速の後、回生減速し零速度に戻る。回転速度およびトルクは正転、逆転、または、正側トルク、負側トルクを正負の符号付きで扱う。ここで、ヒットレート500回/minの場合、1周期は120msであり、連続運転の場合はこれが繰り返される。図2c)のモータ出力電力Poutは、図2のa)回転速度Nとb)トルクTが式(4)による符号付きで積演算され、正転減速と逆転減速では、N×Tの掛け算した符号が負となるため、出力電力は回生状態になり、モータは発電機状態となる。このためモータ電力は負荷側から電源側に流れる。
また、減速領域以外の出力電力は符号は正の為、力行状態になりモータは電動機状態となる。この場合、モータ電力は電源側から負荷側に流れる。次にモータの入力電力Pinは、力行時はモータの損失があるのでPin>Poutであるから、図2c)の破線で示すPinは、Poutより大きく示される。回生時では、電力は負荷側から電源の方向に流れるため、絶対値で比較すると|Pin|<|Pout|となるので、大きさは|Pin|が小さくなる。
図3は図2のタイムチャートを回転速度−トルク座標上で運転の軌跡として説明する図である。図のx軸には回転速度N、y軸にはトルクTが割り当てられている。図には(1)〜(6)の数字が添えられており、この数字は図2のタイムチャートの回転速度N、トルクTにも(1)〜(6)の数字が添えられており、図2のタイムチャートの動作を、この座標上に運転の軌跡として描いたものである。図2のタイムチャートは直交座標の原点(1)から垂直に上がり、その後水平に(2)に向かい、(3)、(4)、(5)、(6)と時計回転方向に回転し一周する。直交座標は4象限の領域に分けられ、第一象限と第三象限が力行領域で電動機動作、第二象限と第四象限が回生領域で発電機動作である。なお、図3において、回転速度NがN<0の期間をN=0として第一象限と第四象限のみ移動するようにしても良い。
図4は力行時の電力の流れとモータの入出力電力、モータ損失を説明する図である。14は交流モータで、交流電源11から供給された電源は漏電遮断器12及び電磁接触器13を経由して電源動力ケーブル20を通ってモータ電力変換装置10に接続される。モータ電力変換装置10から交流モータ14へはモータ動力ケーブル19で接続される。交流モータ14にはエンコーダ15が内蔵されており、エンコーダケーブル18によりモータ電力変換装置10へ回転位置情報がフィードバックされる。モータ出力軸16はモータの負荷である各種機械17に連結され、交流モータ14の動力が各種機械17に伝えられる。ここで、モータ電力変換装置10の装置側入力電力をPsinとし、交流モータ14の入力電力をPin、出力電力をPoutとするとモータ効率ηmは式(1)より(Pout/Pin)×100(%)となる。次にモータ損失Plossは式(3)よりPin−Poutとなる。この時、電力の流れは電源側から負荷側に向かい、電源側が上流、負荷側が下流となる。
図5は回生時の電力の流れとモータの入出力電力、モータ損失を説明する図である。モータ効率ηgは式(2)より(Pin/Pout)×100(%)である。モータ損失Plossは式(3)で示されるが、回生時は図2のc)に示すように、Pin<0、Pout<0であり、絶対値で示すと|Pin|<|Pout|であるから、Ploss=Pin−Pout=|Pout|−|Pin|となる。符号付き演算処理では力行、回生にかかわらずPin−Poutを演算すればよい。この時、電力の流れは負荷側から電源側に向かい、負荷側が上流、電源側が下流となる。
図6は、本実施例におけるモータ電力変換装置を永久磁石式モータに適用した全体構成を説明する図である。モータ電力変換装置10は、ACサーボアンプやDCBLコントローラ、インバータ、ベクトル制御インバータを含む。主回路は電源回生機能付順変換器23、逆変換器28、U相、W相電流検出器CTu32、CTw33で構成される。なお、逆変換器28は多相インバータ29を構成し、図では相数3の場合を示す。永久磁石式モータ14は、位置・速度・磁極位置検出用のエンコーダ15をモータ軸に備える。ここで、永久磁石式モータがリニアモータの場合は、エンコーダ15の代わりに固定部にリニアセンサスケール、移動部にリニアセンサヘッドを移動上に相対して接近させて設置し、位置・速度を検出する。またマグネットの磁極位置検出信号が必要な場合は、磁極位置検出センサを別途取り付ける。以下、エンコーダには、記載がなくてもリニアモータの場合のリニアセンサを含むものとする。
なお、モータ電力変換装置10が、DCBLコントローラ、インバータの場合には、エンコーダ15は必須構成では無い。センサレスDCBLモータや汎用モータでもベクトル制御で速度制御ができるためである。なお、磁極位置検出はモータの回転子に取り付けられている永久磁石の磁極の位置を検出するためのものである。
エンコーダ付モータの場合、モータ軸に取り付けられたエンコーダ15の出力は位置速度磁極位置演算器34に送られ、一つはモータの回転速度Nf出力へ、他の一つは磁極位置信号θが、dq/3相変換回路38、3相/dq変換回路40へ出力される。回転速度Nfは減算回路7で外部の演算装置(上位装置)からの速度指令Nから減算され、その差ε(=N−Nf)を出力し、速度制御器(ASR)35で増幅され、トルク電流指令Iqを出力する。
永久磁石式モータ14の電流は、U相電流検出器CTu32とW相電流検出器CTw33で検出され、電流フィードバックIuf、Iwf信号となって3相/dq変換回路40に入力される。3相/dq変換回路40では3相Iuf、Iwf信号からd、q軸直交で表されるIdf、Iqf信号に変換される。
トルク電流指令Iqは、トルク電流フィードバック信号Iqfとの差を演算する減算回路7に出力され、その偏差はq軸電流制御器(ACR)37で増幅される。d軸電流指令Idは弱め界磁を行う場合等の電流指令で、減算回路7でd軸電流フィードバック信号Idfとの差をとり、その偏差をd軸電流制御器(ACR)36で増幅される。d軸、q軸電流制御器(ACR)36、37の出力はd軸、q軸電圧指令Vd、Vqとしてdq/3相変換回路38に入力し、3相電圧指令Vu、Vv、VwをPWM回路39に出力し、逆変換器28のスイッチング素子30のゲート信号として与えられ、永久磁石型モータ14が制御されるようになっている。
次に、出力電力演算回路41について説明する。モータ電流フィードバックIuf、Iwf信号は、3相/dq変換回路40で直交するIdf、Iqf信号に変換され、トルク演算回路44でモータのトルクTfがベクトル演算される。このトルク信号Tfと位置速度磁極位置演算器34から出力された回転速度Nfを入力して、出力電力演算回路41で式(4)を演算し、出力電力Poutを得る。
次に、本実施例の一部である力行回生領域検出回路22について説明する。力行回生領域検出回路22は入力電力演算回路42の出力であるPin及び、出力電力演算回路41の出力であるPoutの2入力より演算される。図3では回転速度N、トルクTによるN−T座標により第一象限から第四象限の4つの領域により、第一、第三象限を力行領域、第二、第四象限を回生領域と説明した。しかし、回転速度NとトルクTの4つの象限の境界は式(4)で回転速度NとトルクTの積である出力電力Poutが境界領域を決めているとして、出力電力Poutの正負の符号のみを監視すると以下の問題がある。
すなわち、本実施例ではモータの運転動作が、正逆転で力行回生を繰り返す反復負荷を含み、モータの効率を正確に得ることを目的としている。このため、電力の流れが電源側から負荷側に向かう力行、また、その逆である負荷側から電源側へ向かう回生の2つの状態において、効率算出の式(1)、式(2)の分数式において、分母が零になるとηm、またはηgが無限大となる特異点が発生する。モータ効率の最も高い効率は100%である。数値処理で100%を超えることがない様、制限を与える方法があるが、それでは、入力電力Pin、出力電力Poutの値が誤っていることを正さずに、効率の数値のみで処理してしまう事になる。それを避けるため、力行回生の境界条件として式(1)、式(2)の分母の値が零とならないよう注意しながら、式(1)、式(2)の分子が先に零となった時(この時点では効率は零)を境界領域の入口とする。境界領域の出口は式(1)、式(2)の分子の値が零(この時点では効率は零)から符号が反転し増加を確認した時点で、分母の符号が反転し増大していることを確認して境界領域を抜け、新たな領域への移動を完了する。この手順で境界領域の入口、出口を移動することで、効率式の分母と分子が入れ替わり、入口、出口での効率は(分子が零による効率が)零が確保される。次にこの境界領域について図8〜10で説明する。
図8は静止摩擦トルクを説明する図である。物体を互いに接触させながら相対運動をさせるときには、その接触面に運動を妨げる方向に力が働く。また一方の物体が接触面上をころがりながら移動する時も同様である。これらの力が摩擦力であり、前者がすべり摩擦といわれ、後者はころがり摩擦といわれる。また、物体が動き出す前と動き出した後では摩擦力の大きさが異なり、動き出すと摩擦力は小さくなる。動き出す前の摩擦力を静止摩擦力、動き出した後は動摩擦力といい、図8は回転速度が零付近で、モータトルクとして測定した静止摩擦トルクTf0である。これは一般的な静止摩擦トルクとして示したものである。この静止摩擦トルクがどのような影響を与えるか、図9、図10で詳細を見る。
図9は力行から回生に切替時の力行回生境界領域を説明する図である。図9の切替動作を図3の4象限領域に当てはめると、第一象限から第四象限に向かう動作、または第三象限から第二象限に向かう動作である。図9ではx軸を時間、y軸を入力電力Pin、出力電力Poutとして、モータの運転状態が力行から回生領域に切り替わる過度状態の場合を示す。最初の力行状態では入力電力Pinが大きく、出力電力Poutが小さい。目安として入力電力Pin、及び、出力電力Poutの平行線を描いてあるが、このライン上に、ここで説明するPinを破線で、Poutを実線で示す。
なお、図の下には力行、回生および、力行と回生の境界領域を示しており、図6に示す力行回生領域検出回路22から平均効率/損失演算回路1に出力される力行信号MS、回生信号GSの論理を示している。モータが力行時はMS信号がHレベル、モータが回生時はGS信号がHレベルになり、それ以外はMS信号、GS信号はLレベルになっているので、力行回生の境界領域ではMS、GS信号の両方がLレベルになる。
力行から回生領域への境界条件として式(1)の分母(Pin)の値が、目安のラインより漸減し徐々に零に向かう。しかし、分子(Pout)が先に零になる時点(図のC1、この時点で効率は零)を境界領域の入口とする。Poutが零になるとPinも急に零に向かい、Pin及びPoutは一旦、零になり電力の流れは途切れる。境界領域の出口は式(2)の分子(Pin)の値が零(図のC2、この時点で効率は零)から符号が反転し、増加を確認した時点で、分母(Pout)の符号が反転、増大しつつあることを確認して境界領域を抜ける。境界領域を向けると、Pin、Poutは急激に成長し、目安のラインに沿って新たな回生領域への移動が完了する。なお、モータ制御は回転速度N、トルクTを制御しているので、出力電力Poutが先行して動作し、入力電力Pinは出力電力Poutの動きに合わせ追従する。このように、力行から回生に切替時は、力行時の分子側の出力電力Poutが零通過で境界領域の入口になり、回生時の分子側入力電力Pinが零から立ち上がって境界領域の出口となるので、効率算出式の分母が零となる特異点は生じることはない。
図10は回生から力行に切替時の力行回生境界領域を説明する図である。図10の切替動作を図3の4象限領域に当てはめると、第四象限から第三象限に向かう動作、または第二象限から第一象限に向かう動作である。図10はx軸を時間、y軸を入力電力Pin、出力電力Poutとして、モータの運転状態が回生から力行領域に切り替わる過度状態の場合を示す。最初の回生状態では出力電力Poutの絶対値が大きく、入力電力Pinの絶対値は小さい。目安として入力電力Pin、及び、出力電力Poutの平行線を描いているが、このライン上に、ここで説明するPinを破線で、Poutを実線で示す。
なお、図の下には力行、回生および、力行と回生の境界領域を示しており、図6に示す力行回生領域検出回路22から平均効率/損失演算回路1に出力される力行信号MS、回生信号GSの論理を示している。論理については図9で説明したので省略する。
回生から力行領域への境界条件として式(2)の分母(Pout)の値が、目安のラインより漸減し徐々に零に向かう。しかし、分子(Pin)が先に零になる時点(図のC1、この時点で効率は零)を境界領域の入口とする。Pinが零になるとPoutも急に零に向かい、Pin及びPoutは一旦、零になり電力の流れは途切れる。境界領域の出口は式(1)の分子(Pout)の値が零(図のC2、この時点で効率は零)から符号が反転し、増加を確認した時点で、分母(Pin)の符号が反転、増大しつつあることを確認して境界領域を抜ける。
なお、ここで、図10の切替動作が図3の第四象限から第三象限に向かう動作、または第二象限から第一象限に向かう動作である場合、速度が正転から零を経由して逆転に移動すると、図8で示す静止摩擦トルクを乗り越える。その際、負荷トルクの変動により、入力電力Pin、出力電力Poutは外乱を受けたように変動しながらPin、Poutは急激に成長し、目安のラインに沿って新たな力行領域への移動が完了する。このように、回生から力行に切替時は、回生時の分子側の入力電力Pinが零通過で境界領域の入口になり、力行時の分子側出力電力Poutが零から立ち上がって境界領域の出口となるので、効率算出式の分母が零となる特異点は生じることはない。
以上の図9、図10より、力行回生の境界領域は、入力電力Pinと出力電力Poutの両電力が零になる点を監視し、力行から回生へ、または、回生から力行への通過時は、この2点間は効率零とする境界領域として演算すれば、特異点は発生しない。力行、回生および、力行と回生の境界領域は図6に示す力行回生領域検出回路22で検出され、力行信号MS、回生信号GSにより平均効率/損失演算回路1へ出力される。
なお、本実施例部分である平均効率/損失演算回路1については、後で図1により詳細を説明するので、ここでは計測シーケンス回路43について説明する。計測シーケンス回路43は、平均効率/損失演算回路1における、モータ平均効率及びモータ損失電力量を計測する運転期間を指示する計測開始タイミングと計測終了タイミング、及び、演算結果の出力タイミングを、外部の演算装置(上位装置)からのDI/DO信号の入力タイミングで平均効率/損失演算回路1に入力できる。
なお、この計測シーケンス回路43についてはモータ電力変換装置10の汎用I/Oのサーボ始動、停止を行うSON信号のオンに同期し計測開始、SONのオフで計測終了、また、SONオフ終了後に演算結果が出力されるようにパラメータが設定できるようになっている。本機能は、一般にサーボの機能として使用されるサーボ始動(SON信号がオン)し、サーボが位置、速度制御を開始し、現在位置を保持制御するサーボロック制御や、重力のかかる垂直軸上の現在位置を保持するホバリング動作、また、ある一定の速度指令によるP(比例)制御動作で速度が零になるまでボルトを締め続けるネジ締め作業など、これら速度零状態においてもモータ平均効率、損失電力量の測定を行うことができる。速度零状態はモータ出力電力が零でモータ効率としては損失の発生のみの状態であるが、この状態をいかに短時間できちんとネジ締めを完了し、損失を最小限に抑える等の改善の余地があるので、モータ効率測定した結果の効率零データを更新して表示し、それを外部の演算装置(上位装置)へ出力することが重要である。
以上で説明した制御ロジック回路49内の速度制御器(ASR)35、d軸及びq軸電流制御器(ACR)36、37、PWM回路39他のブロック図や、平均効率/損失演算回路1及び計測シーケンス回路43は、CPUやDSPといった演算装置と、ソフトウェアとの協働によって実現される。そのため、本実施例で説明する“回路”は、ソフトウェア処理で行う“処理部”と同じ意味であり、読み替えてもよい。
図7は、本実施例におけるモータの入力電力演算回路42の構成例を説明する模式図である。この例はモータの端子電圧から相電圧Vu、Vv、Vwを入力し、フィルタ回路50、絶縁アンプ51を経由して相電圧信号を検出する。また、モータ電流はU相、W相電流検出器CTu32、CTw33よりIuf、Iwfを検出する。具体的には、相電流Ivfは、三相電流Iuf+Ivf+Iwf=0から、Ivf=−(Iuf+Iwf)となるように構成される。制御ロジック回路49のCPUは、上記式(5)の演算をU、V、W相毎の相電圧、相電流の瞬時値積を演算することで、式(6−1)〜式(6−3)の相電圧と式(7−1)〜式(7−3)の相電流の積演算を行う。これによりCPUは、各相のU相、V相、W相の入力電力を加算することで「3相入力電力Pin」を得る。なお、Pout及びPinの演算は、上記図6、図7の例に限定するものではない。以上が、本実施例の周辺部分の全体概要である。
図1は本実施例における平均効率/損失演算回路1の構成を説明する図である。なお、図1は図6に示す平均効率/損失演算回路1の詳細図である。
先に入力信号について説明する。モータの入力電力データを示す信号をPin、モータの出力電力データを示す信号をPoutとし、それぞれ、入力電力演算回路42、出力電力演算回路41から定周期毎にデータが入力される。
また、ある一工程内の動作について、モータ平均効率及び損失量を計測する期間をS/H信号で入力する。S/H信号は立ち上がりエッジで計測を開始し、S/H信号の立下りエッジで計測をストップする。S/H信号は外部入出力DI/DO信号から計測シーケンス回路43を経由して入力される。
力行信号MS、および回生信号GSはモータが力行時はMS信号がH、回生時はGS信号がHに、MS信号とGS信号が共にLの時、力行回生の境界領域であることを示している。このMS信号およびGS信号は力行回生領域検出回路22より出力される。
リセット入力RSは、制御ロジック回路49に実装されるCPU、DSPから必要なタイミングで制御されるリセット信号である。なお、図6では本実施例周辺の全体構成を説明するブロック図のため、リセット信号は省略している。
次に出力信号について説明する。モータ平均効率データηavは、ある一工程の動作期間内のモータ平均効率のデータを、S/H信号の立下りエッジで計測をストップした後にモータ効率演算処理後、データで出力する。
モータ損失電力量PTlossはηavと同様に、ある一工程の動作期間内のモータ損失電力量データで、ηavと同じタイミングで出力する。
また、PTmin、PTgin、PTmout、PTgoutの4つの信号についても、ある一工程の動作期間内の力行、回生別のモータ入出力電力量データ出力で、PTminは入力電力Pinの力行時の総電力量、PTgin は入力電力Pinの回生時の総電力量のデータ出力である。PTmoutは出力電力Poutの力行時の総電力量、PTgoutは出力電力Poutの回生時の総電力量データ出力で、これらはS/H信号の立下りエッジで計測をストップした後にモータ入出力電力量を演算処理後にデータ出力する。
力行時の効率、および回生時の効率式は式(1)、式(2)で説明した。本実施例ではモータが力行回生を頻繁に繰り返す反復負荷使用、または、反復負荷連続使用を扱う。ここで、定周期で入力電力、及び出力電力を検出する毎にモータ効率式(1)または式(2)から割算処理演算迄を行い、計測終了後にこれらのモータ効率データ群からモータ効率平均値を算出することは演算処理に時間がかかるため好ましくない。とくに、計測開始/停止信号S/Hで入力された期間内で、リアルタイムに進行する中での割算処理演算である。また、モータ損失電力は式(3)で説明したが、モータ平均効率を算出するための過程で演算したデータを利用してモータ損失電力量が得られれば、CPU、DSPの負荷率は下げられる。
本実施例では、モータ効率演算する割算処理を計測開始/停止信号S/Hが終了した後、1回の処理でモータ平均効率を算出するよう次のように処理順序を工夫した。また、モータ損失電力量は、以下に示すモータ平均効率を算出するための過程で演算した上流側総電力量、および下流側総電力量のデータを利用することとした。
モータ平均効率については、入力電力、及び出力電力を検出し、力行回生信号により、力行時は入力電力Pinと回生時は出力電力Poutを上流側電力に分別し、また、力行時の出力電力Poutと回生時の入力電力Pinを下流側電力に分別する。上流側電力と下流側電力に分別した後、負の極性は絶対値処理を施す。その後、それぞれを積算して上流側総電力量、及び下流側総電力量を求め、この動作期間内のモータ平均効率ηavは、下流側総電力量を上流側総電力量で、1回の除算で算出する。
また、モータ損失電力はすでに上流側総電力量、および下流側総電力量が求められているので、上流側総電力量から下流側総電力量を差し引いて算出する。
上記の内容を数式で表すと、モータ平均効率ηavは式(10)、モータ損失電力量PTlossは式(13)となる。
ηav=(A/B)×100(%) …(10)
ここで、A:下流側電力量(Wh)
B:上流側電力量(Wh)
ここで、下流側電力量A、および上流側電力量Bは式(11)式(12)で与えられる。
A=∫(力行時の出力電力)dt+∫(|回生時の入力電力|)dt(Wh)…(11)
B=∫(力行時の入力電力)dt+∫(|回生時の出力電力|)dt(Wh)…(12)
PTloss=B−A(Wh) …(13)
以下、図1に沿ってその動作を説明する。
図1において、モータの入力電力Pin、出力電力Pout、および、力行信号MS、回生信号GSは同期切替回路2に入力される。力行時、力行信号MSが“H”となり、入力と出力が平行するようPinとPXinの2aスイッチ9が導通し、PoutとPXoutが導通する。この時、力行状態であるから、上流側は電源側になるためPXin側が上流側信号となり、下流側は負荷側になるのでPXoutが下流側信号となる。力行信号MSが“L”の時は2aスイッチ9は開放となり、入力電力Pin、出力電力Poutは零データとして扱われる。
一方、回生時、回生信号GSが“H”となり、入力と出力がクロスするようPoutとPXinの2aスイッチ9が導通し、PinとPXoutが導通する。この時、回生状態であるから上流側は負荷側になるためPXin側が上流側信号となり、下流側が電源側になるのでPXoutが下流側信号となる。回生信号GSが“L”の時は2aスイッチ9は開放となり、入力電力Pin、出力電力Poutは零データとして扱われる。
力行回生境界領域では、力行信号MSと回生信号GSが共に“L”となり、2組の2aスイッチ9は開放となり、入力電力Pin、出力電力Poutは零データとして扱われる。
このように力行MS、回生GS信号により、力行時は入力電力Pin、回生時は出力電力Poutが上流側電力へ、力行時の出力電力Pout、回生時の入力電力Pinが下流側電力に分別され、同期切替回路2の出力側の信号名PXinが常に上流側信号、PXoutが常に下流側信号となるよう分別される。
この同期切替回路2の出力PXin、PXoutはそれぞれ絶対値回路4に入力され、負の値は正の値に絶対値処理され、正の値は正の値のまま出力され、上流側信号PWin、下流側信号PWoutとして出力される。
次に上流側信号PWin、下流側信号PWoutは積算回路5に入力される。積算回路5は、計測開始/停止信号S/Hが“H”になるとそれぞれPWin、PWoutが定周期毎に入力され、積算演算が開始される。積算演算はS/Hが“L”になるまで積算演算が継続され、“L”になると積算演算は停止し、積算されたデータは保持され総積算電力量が得られる。
なお、計測開始/停止信号S/Hが“L”になるとインバータゲート回路3の立ち上がりエッジで、それぞれの積算回路5の出力のレジスタ8にデータが転送される。このレジスタ8の出力は上流側信号はPdin、下流側信号はPdoutとして、除算回路6に入力され、下流側信号Pdoutを上流側信号Pdinで式(10)による除算演算され、モータ平均効率ηavが出力される。
一方、レジスタ8の出力Pdinは上流側信号(式(13)のB)、Pdout(式(13)のA)は下流側信号で減算回路7で式(13)を演算され、モータ損失電力量PTlossが出力される。
なお、平均効率/損失演算回路1に入力された入力電力Pinは、正出力回路47と負出力回路48に入力され、その出力はそれぞれ積算回路5で積算され、入力電力Pinの+側の出力である力行側入力電力量PTmin、−側の出力である回生側入力電力量PTginが出力される。同様に出力電力Poutは、正出力回路47と負出力回路48に入力され、その出力はそれぞれ積算回路5で積算され、出力電力Poutの+側の出力である力行側出力電力量PTmout、−側の出力である回生側出力電力量PTgoutが出力される。また、平均効率/損失演算回路1には計測時間タイマ45により、計測開始/停止信号S/HがHレベルの期間に計測された運転時間が記録されるようになっており、各種出力データηav、PTloss、PTmin、PTgin、PTmout、PTgoutと共に運転時間データも出力される。
上記で説明したPTmin、PTgin、PTmout、PTgoutは、力行、回生の2つに分離し、更にそれぞれを入力電力量、出力電力量の2つに分離して4種類の信号に分離している。この理由は、ある一工程の動作期間内のモータの平均効率ηav、モータ損失電力量PTlossだけでは、モータの負荷の状態、例えば摩擦負荷や重力負荷、慣性負荷や風水力負荷等の負荷の傾向がわからない。また、負荷は重負荷か軽負荷か、力行運転や回生運転の頻度は低いのか、高いのかが分からない。これらを4種類の信号で、どの信号が大きくどの信号が小さいのか、その数値より負荷の傾向を知り、省エネルギ運転をしているのか、無駄が多い運転なのかを推定するためである。
なお、この4種類の信号から図1の上部に示すレジスタ8の出力の上流側信号Pdin、及びレジスタ8の出力の下流側信号Pdoutに相当する信号を式(14)、式(15)の演算で求めることができる。ここでPTgout及びPTginは負の値である。
Pdin =PTmin +(PTgoutの絶対値)=PTmin −PTgout(wh) …(14)
ここで、PTmin:力行時の入力電力量(wh)
PTgout:回生時の出力電力量(wh)
Pdout=PTmout+(PTgin の絶対値)=PTmout−PTgin(wh) …(15)
ここで、PTmout:力行時の出力電力量(wh)
PTgin:回生時の入力電力量(wh)
なお、上式で算出したPdinは式(10)のBに相当し、Pduotは式(10)のAの相当するため、モータ平均効率ηav、及びモータ損失電力量PTlossは、4種類の信号PTmin、PTgin、PTmout、PTgoutから外部の演算装置に取り込み、式(14)、式(15)を求め、更に式(10)及び式(13)を演算することで、図1の上図に示した内容を実現してもよい。また、外部の演算装置(上位装置)に演算させる例として、図18、図19に示す。
図18は、本実施例における平均効率/損失演算回路の他の構成を説明する図である。図18においては、図1の平均効率/損失演算回路1の構成のうち、積算回路5以降の処理を外部の演算装置(上位装置)100に演算させるように構成し、残りの処理をモータ電力変換装置内の平均効率/損失演算回路1−1として構成する。また、図19は、本実施例におけるモータ電力変換装置を永久磁石式モータに適用した他の全体構成を説明する図である。図19においては、図6の平均効率/損失演算回路1を全て外部の演算装置(上位装置)100に演算させるように構成した。これにより、モータ電力変換装置内の処理低減が可能となる。
以上で説明した平均効率/損失演算回路1内の同期切替回路2、絶対値回路4、積算回路5、除算回路6や減算回路7、正負出力回路47、48およびスイッチ9は、CPUやDSPといった演算装置とソフトウェアとの協働によって実現されるものである。
図11は図1の動作を説明するためのタイムチャートである。図11において、a)はモータ平均効率/損失演算の計測開始/停止信号S/Hのレベルを示す。計測開始/停止信号S/Hが“H”の期間中のモータ運転動作の平均効率/損失量を計測することを示す。b)はモータ回転速度Nが正負の1サイクルの台形運転パターンで運転され、その時のモータトルクTの動作が示されている。
図11c)は、b)のモータ回転速度N、トルクTから式(4)より出力電力Poutを演算した値と、入力電力Pinは図7に示す入力電力演算回路42で検出した値が示されている。実線はモータの出力電力Poutで、破線は入力電力Pinである。
図11d)、e)は力行信号MS、回生信号GSで、力行回生領域検出回路22の出力信号である。図11f)は同期切替回路2の出力の上流側電力PXinの波形である。同期切替回路2の動作により、力行時は上流側がモータの入力電力であるため、PXinとPin(破線で示す)のスイッチ9をオンし、回生時は上流側が出力電力であるからPXinとPout(実線で示す)のスイッチ9をオンとしている。
図11g)は同期切替回路2の出力の下流側電力PXoutの波形である。同期切替回路2の動作により、力行時は下流側がモータの出力電力であるため、PXinとPout(実線で示す)のスイッチ9をオンし、回生時は下流側が入力電力であるからPXinとPin(破線で示す)のスイッチ9をオンとしている。
図11h)は絶対値回路出力後の上流側電力、PWinでf)の波形を絶対値処理したものである。また図11i)は絶対値回路出力後の下流側電力PWoutでg)の波形を絶対値処理したものである。
図11のh)i)信号は、この後、積算回路5により積算され上流側電力量、および下流側電力量となる。
図12は本実施例の平均効率/損失演算回路1を他の構成で実施した一例を説明する図である。図1との相違箇所は、図1の同期切替回路2と絶対値回路4の部分が、図12では同期切替整流回路21に置き換えられ、図1の絶対値回路4が図12ではクロスするスイッチ9に直列に挿入された構成になっている。これは、回生時、入力電力Pin、及び出力電力Poutの両方が負極性となるので、回生時オンしクロスする2aスイッチ9に、直列に絶対値回路4を挿入したものである。これにより、回生時のみ絶対値処理を実行する。図1の動作を説明したタイムチャート図11の流れは、図12においても変わらないので図11のタイムチャートを共用する。
なお、図12で説明した平均効率/損失演算回路1内の同期切替整流回路21、絶対値回路4、積算回路5、除算回路6や減算回路7、正負出力回路47、48およびスイッチ9は、CPUやDSPといった演算装置とソフトウェアとの協働によって実現されるものである。
図20は従来のモータ効率測定方法を示す図である。モータ製作工場での効率評価の方法は、被試験用モータ14をL形モータ取付台71に取り付け、モータ出力軸に連結器73でトルクピックアップ74を通して模擬負荷装置75に連結する。評価する被試験用モータ14を定格回転速度で運転し、被試験用のモータが定格トルクとなるよう模擬負荷装置75を調整後、温度上昇試験を行い、被試験用モータ巻線の温度上昇値が飽和した後、被試験用モータ14の入力電力を電力計から読み取り、出力電力は(定格トルク×出力軸の回転速度)に式(4)による比例係数を掛けて求め、力行時のモータ定格時の効率=(出力電力/入力電力)×100(%)で算出していた。なお、このモータ効率測定は、最終ユーザで実施するには負荷を印加する模擬負荷装置がないため不可能であった。
図21は従来のモータ効率測定点を回転速度−トルク座標上で説明する図である。評価する試験用モータ14で実施するモータ効率測定の運転条件はトルクを定格トルク(+T100)一定、回転速度を定格回転速度(+N100)一定として力行状態のみで実施する。図21はこれを回転速度−トルク座標上に示したもので運転点は図中の一点であり、速度の変化を与えることはない。
図13は本実施例におけるモータ効率測定方法を説明する構成図である。最終エンドユーザの現場で使用される負荷機械で、実際に運転される反復負荷パターンそのもので、サーボアンプやDCBLコントローラ、インバータ、ベクトル制御インバータでモータを駆動し、生産ラインを動かしながら自身のモータの効率を測定することがユーザの要求である。このため本実施例では模擬負荷を使用しないで、モータの回転子慣性モーメントを利用し、正逆運転時に加速度を変化させることでモータトルクの大小を可変させ、0〜定格トルク〜最大トルク迄、例えば0〜100%〜300%迄発生させながらモータの効率を測定する。
すなわち、モータに与える速度指令に加速度または回転加速度を与え、モータの回転子の慣性により発生する加減速トルクと、加減速を繰り返すモータ回転速度によって、モータの出力電力を演算し、モータの効率を測定する。なお、負荷に摩擦負荷等がある場合には、摩擦負荷に対応するトルクを除き、加速度を変化させることで加速度トルクを増加させることができる。パンチングマシンや表面実装機では、ヒットレート約500回/minの動作や、タクトタイムを0.18秒/チップの高速化実装が行われており、これは業界最速レベルの動作であり、トルクを発生するには十分である。図13はモータ効率測定条件をユーザ機械に制限されないように、機械から取り外してモータ単体、またはモータ出力軸に負荷円盤を取り付け、正逆運転時の加速度を変化できる構成としたものである。
先ず、交流モータ14にL形モータ取付台71を取り付け、モータ出力軸は開放してフリーの状態のままとする。しかし、回転部に慣性モーメントが更に必要な場合は、負荷円盤72をモータ出力軸に取り付ける。ここで、負荷円盤72を取り付ける理由は、モータの回転子慣性モーメントが小さい場合、モータの加速時間、及び減速時間が小さくなる。本実施例では加速、減速中にモータの入力電力Pin、出力電力Poutを検出するが、その検出周期はマイコンやDSPのソフトウェアの負荷率で決まる一定のサンプリング周期である。サンプリング周期はある一定の時間間隔のため、加速または減速時間が小さいとサンプリング回数が不足し、連続的なデータが得られなくなり分解能が落ちる。このような場合にはモータ出力軸に負荷円盤72を取り付け、合成した回転子慣性モーメントにより加速、減速時間を大きくして、サンプリング回数を増やすことで分解能を向上させている。なお、今後、マイコンやDSPの処理能力が向上すると、サンプリング時間が短縮され、サンプリング回数が増加できるので負荷円盤72がなくても分解能が向上できる。
次に、モータを駆動するモータ電力変換装置10はユーザに納入されているモータ電力変換装置10を使用すればよく、その指令装置は外部設定器70を用意すればよい。なお、この外部設定器70は必ずしも必要とするものではない。モータ電力変換装置10に内蔵されている効率/損失計測指令回路69から指令を与えることができる。
図14は図6のモータ電力変換装置の全体構成図に効率/損失計測指令回路を追加した構成図である。図6に対し図14で追加された部分は、モータ電力変換装置10の速度指令Nに内部設定できる効率/損失計測指令回路69が設けられ、外部速度指令出力と内部設定出力を切り替える切替SW68が追加されたことである。これにより、モータ電力変換装置10内の効率/損失計測指令回路69から切替SW68を通してモータ平均効率/損失電力量を測定することができる。また、切替SW68を外部速度指令側に切り替えれば、実際に使用される負荷機械で、実際に運転される反復負荷パターンそのもので、生産ラインを動かしながらモータの効率を測定することができる。
図15は正逆力行回生運転でモータ平均効率測定のタイムチャートを説明する図である。図15では、図14の外部速度指令と内部速度指令を切り替える切替SW68を、内部速度指令側にした場合を説明している。内部速度指令にするとモータ効率測定条件をユーザの機械に制限されることなく、機械からモータを取り外して、モータ単体、またはモータに負荷円盤を取り付けてモータ平均効率を測定することができる。
図15a)はモータ平均効率/損失演算の計測開始/停止信号S/Hのレベルを示す。計測開始/停止信号S/Hが“H”の期間中のモータ運転動作の平均効率/損失量を計測することを示す。また、計測開始/停止信号S/Hの反転信号をその下に示し、図1、図12のインバータゲート回路3の出力、レジスタ8、除算回路6への入力信号を示す。
図15b)はモータ回転速度Nが正負交互に繰り返される三角波形パターンで運転される動作が示されている。モータトルクは正の定格トルク+T100と、負の定格トルク−T100を交互に設定されている。そして速度指令は正の定格回転速度+N100を超えた+NAと、負の定格回転速度−N100を超えた−NAに設定されている。
最初、速度指令が+NAに設定され、実速度Nが零から加速し正の定格回転速度+N100になった時、速度指令を正転の+NAから逆転の−NAに切り替え、モータトルクを負の定格トルク−T100に切り替える。この切替操作により実速度は+N100から速度零に向かって減速し、零速度を通過後は逆転側に加速する。そして実速度が−N100に達した時、速度指令を逆転の−NAから、正転の+NAに切り替える。この切替操作でモータトルクを正の定格トルク+T100に切り替えると、実速度は−N100から逆転減速に転じ実速度は零になる。零速度を通過すると、最初の正の定格回転速度+N100に向かって加速し、このサイクルを繰り返す(図15のb)のトルクTと回転速度N参照)。図15は2サイクルで計測開始/停止のS/H信号が与えられている(図15のa)参照)ため、この期間のモータ平均効率/損失電力量が計測される。
ここで、図15で与えられるモータトルクは、正の定格トルク+T100と負の定格トルク−T100が交互に繰り返されているため、モータに与えられる実効トルクを計算すると+T100となり、トルクのみに注目すると、図21の従来のモータ効率測定方法と同一の定格トルク+T100となる。従来のモータ効率測定方法では、モータ出力軸に連結器73を通してトルクピックアップ74、そして模擬負荷装置75に連結し、被試験用のモータトルクが定格トルク+T100となるよう模擬負荷装置75を調整していた。
ただし、従来方法では回転速度は一定の定格回転速度+N100である。しかし、本実施例では零速度から正の定格回転速度+N100に直線加速し、次に負の回転速度−N100に向かって直線減速し、零速度通過後逆転で直線加速し−N100に到達する。その後、逆転減速し零速度を通過する。以後はこれを繰り返す点が異なる。本実施例の回転速度については、従来の方法より過酷な状態での効率測定と言えるが、パンチングマシンや表面実装機等の動作は、現実の運転状態であり、本来のサーボモータの運転に近いといえる。図15c)の入力電力Pin、出力電力Poutは、図15b)の回転速度NとトルクTの積に式(4)の比例定数を掛けて得られる。図15d)力行MS信号、図15e)回生GS信号および、図15f)上流側電力PWin、図15g)下流側電力PWoutは、図11と同様に処理され、図15に示すようになる。なお、上記は、モータ回転速度Nが正負交互に繰り返される三角波形パターンで運転される動作で説明したが、負のない正のみでの三角波形パターンであっても良い。
図16は図15のタイムチャートを回転速度−トルク座標上で上流、下流電力の積算を説明する図である。x軸は回転速度N、y軸はトルクTの直交座標は、第一象限と第三象限が力行領域、第二象限と第四象限が回生領域である。図16は図15のタイムチャートの動作を、N−T座標上に運転の軌跡として描かれている。初めは原点からスタートし、第一象限→第四象限→第三象限→第二象限に時計回りに二周して停止する。計測開始/停止のS/H信号はこの二周の期間“H”で、モータ効率/損失を計測する。回転速度Nが零から+定格回転速度の間を、ここでは一例として30区間に分割して第一象限はP100からP130までのポイントでモータの入力電力Pinと出力電力Poutを測定する。なお、P1のPはポイント、1は第一象限を意味している。
回転速度−トルク座標上の運転軌跡は、トルクは正の定格トルク+T100一定加速するので、回転速度Nは零から瞬時、垂直に上昇し+N100迄増大した後、ポイント番号P100、P101、・・・・P129、P130へ、水平に右へ移動する。P130を超えると次は減速動作に移るため、瞬時に第四象限のP400へ垂直下へ移動し、その後P401、・・・・P429、P430とトルクは負の定格トルク−T100一定で、回転速度は+N100から減少し、座標上を水平に右から左に移動する。ポイントP430はP300と同一点で回転速度は零になり回転方向が正転から逆転に移る。ここから第三象限に入り、P301、P302、・・・・P329、P330に更に左に移動し、回転速度は負の定格回転速度に達する。ここでトルクは+T100に変化するので垂直方向真上に向かい、P200へ移動する。その後P201、・・・・P228、P229、P230(P100と同一点)と水平に左から右に移動し回転速度は零に戻り、トルクは+T100一定のまま再度水平に左から右に移動し、残りを一周する。
4つの象限の内側には上流信号と下流側信号が何かを記載している。第一象限と第三象限は力行領域で同じため、上流信号はPin、下流信号はPoutである。また、第二象限と第四象限は回生領域で同じため、上流信号はPout、下流信号はPinである。上流信号は上流信号どおしで積算するので図中に実線で楕円で囲んで示している。第一→第四→第三→第二象限で、上流信号はPin→Pout→Pin→Poutと交互に積算する。一方、下流側信号は図中に破線で楕円で囲み、上流信号とは逆の信号を交互に積算する。
ここで、ポイント一つ毎に力行領域であれば式(1)でモータ効率ηmを算出し、第一象限のP101からP130迄、30データの効率を演算し、また、第四象限で回生領域であれば式(2)でモータ効率ηgを算出し、P400〜P429迄、30データの効率を演算し、同様に第三象限でも30データの効率を演算し、第二象限でも30データの効率を演算し、更にもう一周分同様のことを繰り返し、合計240データの効率の平均値を求めると、計測開始/停止期間内のモータ平均効率が得られることになる。しかし、この方法は毎回割算が含まれ、CPUやDSPの演算処理時間がかかる。このため、本実施例ではモータの入力電力、出力電力を、上流側電力と下流側電力に分別した後、それぞれ積算(処理上は加算)して絶対値処理した後、それぞれを合計した電力量とし、最後に下流側電力量/上流側電力量の除算を1回演算することでモータ平均効率を算出していることである。
図15に戻り、正負の力行回生の定格トルクで、回転速度0〜正負の回転速度の計測期間2周期分のモータ効率データ240相当分の平均効率が正確に得ることができる。なお、回転速度零のP100(P230と同一点)、P430(P300と同一点)および、トルク零を超えるP130からP400への垂直下の移動、P330からP200への垂直上への移動の一周期4か所(2周期8か所)については、図9、図10で説明した力行回生境界領域であるため、効率の分母、分子共零として扱うので特異点が生じることはない。
以上の説明において、x軸に回転速度、y軸にトルクの座標上において、力行、回生の正負の定格トルクで、回転速度0〜正負の回転速度の領域を、第一象限から第四象限の四つの象限としているが、必ずしも四つの象限は必要でない。力行、回生状態は第一象限と第四象限の二つの象限の組み合わせで発生、または、第三象限と第二象限の二つの象限の組み合わせで発生することができる。従ってモータの平均効率、モータ損失電力量の算出は力行、回生の正負の定格トルクと回転速度零〜正の定格回転速間または、力行、回生の正負の定格トルクと回転速度零〜負の定格回転速間の領域で測定することができる。更には、力行、回生の正負の定格トルクと、ある任意の正の回転速度と正の定格回転速度間、または、力行、回生の正負の定格トルクと、ある任意の負の回転速度と負の定格回転速度間の領域で測定することができる。
図17は慣性モーメント(モータ+負荷)の低減と入出力電力量との関係を説明する図である。図17では一例として、高速往復走行機械用駆動モータにおける(モータ+負荷)の慣性モーメントを低減した場合、どのように計測されるかを見る。図17において、x軸には(モータ+負荷)慣性モーメント、y軸に入力電力量PTin、出力電力量PToutが割り付けられている。入力電力量PTinおよび出力電力量PToutは図1、図12の平均効率/損失演算回路1の出力信号から、PTin=PTmin+(PTginの絶対値)、PTout=PTmout+(PTgoutの絶対値)として算出される。通常駆動している(モータ+負荷)の慣性モーメントをJとし、この時、高速往復走行した結果、出力電力量PTout0、入力電力量PTin0が得られる。
次にこれを改良して慣性モーメントをJ、更にJ2に低減し、高速往復走行した結果、Jでは出力電力量PTout1、入力電力量PTin1、そしてJでは出力電力量PTout2、入力電力量PTin2が得られる。ここで、高速動作するモータのトルクは、慣性モーメントを低減するとモータの加減速トルクはそれに比例して低減する。トルクが低減するとモータ出力電力(動力)も低減することが知られている。同様にモータ入力電力(消費電力)も低減する。このため、図に示すように慣性モーメントを通常(初期値)JからJ、更にJに低減すると、出力電力量は黒丸で、入力電力量は白丸で示すように推移していることがわかる。この結果、電力量の低減量は太枠矢印のように大きな値となり、省エネルギ効果は大きなものとなる。
以上の説明によれば、本実施例では、高速で正逆転し、力行、回生状態が繰り返される反復負荷連続使用で運転されるモータにおいて、省エネルギのため最適な加工条件になっているか、または、モータ効率が低いのかを、実際に使用されている現場の機械で、実際に運転される反復負荷パターン、例えば、ヒットレートやタクトタイムを通常よりアップしたり、ダウンしたり、また、移動するワークを通常より軽量化したりして生産ラインを動かしながら、モータの効率、損失電力量をモータ電力変換装置で正確に測定することができる。
なお、従来のモータ効率の測定方法では、慣性モーメントを低減してもその結果はデータに変化は現れない。しかし、本実施例では正負のトルクを交互に繰り返し回転速度を零〜正負の定格回転速度、または、最高回転速度まで加減速する方法であるため、慣性モーメントを低減するとモータの加減速トルクはそれに比例して低減する。その結果が本実施例ではデータとして出力され、表示することができる。
従来のモータ効率や入出力電力量の測定方法は、一定の定格トルクと定格(最高)回転速度でモータ効率測定するので、これを静特性による効率測定方法とすると、正負の定格トルクで回転速度零〜定格速度を加減速させて効率を測定する方法は、動特性による効率測定方法とも呼べる。
また、実際の生産ラインの負荷機械で実際の運転指令により運転して、上記が計測できる。また、モータを機械から取り外してモータ単体、またはモータに負荷円盤を取り付け、モータ電力変換装置の内部指令からユーザの機械に制限されず、上記を計測するためのモータ平均効率/損失電力量の測定専用の指令が選択できる。
以上のように、本実施例は、モータ電力変換装置であって、モータに流れる電力の流れを、電源から負荷側に流れる方向を力行、負荷から電源側に流れる方向を回生としたとき、モータの一工程内の動作を、力行時はモータの入力電力検出値を上流側電力、モータの出力電力検出値を下流側電力とし、回生時は出力電力検出値を上流側電力、入力電力検出値を下流側電力とする同期切替回路と、上流側電力及び下流側電力を絶対値処理する絶対値回路と、絶対値処理した上流側電力と下流側電力をそれぞれ積算しそれぞれの積算値を上流側電力量及び下流側電力量として出力する積算回路と、下流側電力量を上流側電力量で除算してモータ平均効率を求める除算回路と、上流側電力量から下流側電力量を差し引いてモータ損失電力量を求める減算回路と、を有する構成とした。
これにより、モータの入力電力または出力電力を、上流側電力、下流側電力に分別し演算式に基づきモータの平均効率、損失電力量、入出力電力量が算出できる。
これらは、実際の生産ラインの負荷機械で、実際の運転指令より運転して、モータの平均効率、損失電力量、入出力電力量が算出でき、また、モータを機械から取り外してモータ単体、またはモータに負荷円盤を取り付け、動特性によるモータの平均効率、損失電力量、入出力電力量がモータ電力変換装置の内部設定に切り替えて簡単に運転できる。従ってモータの効率が悪いのか、モータ損失電力量または、入出力電力量が大きいのかを明確に認識することができるようになる。これによって、モータ効率を改善することや、モータ損失電力量や、入出力電力量を改善することが容易になるという効果が得られる。また、モータが力行、回生状態を頻繁に繰り返す運転動作におけるモータ平均効率とモータ損失電力量を正確に算出することが可能なモータ電力変換装置を提供できる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本説明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。
1:平均効率/損失演算回路、2:同期切替回路、3:インバータゲート回路、4:絶対値回路、5:積算回路、6:除算回路、7:減算回路、8:レジスタ、9:スイッチ、10:モータ電力変換装置、11:交流電源、12:漏電遮断器、13:電磁接触器、14:交流モータ(永久磁石式モータ、試験用モータ)、15:エンコーダ、16:モータ出力軸、17:各種機械、18:エンコーダケーブル、19:モータ動力ケーブル、20:電源動力ケーブル、21:同期切替整流回路、22:力行回生領域検出回路、23:電源回生機能付順変換器、24:全波整流用コンバータ、25:電源回生コンバータ、26:回生用交流リアクトル、27:平滑コンデンサ、28:逆変換器、29:多相インバータ、30:スイッチング素子、31:フライホイルダイオード、32:U相電流検出器CTu、33:W相電流検出器CTw、34:位置速度磁極位置演算器、35:速度制御器(ASR)、36:d軸電流制御器(ACR)、37:q軸電流制御器(ACR)、38:dq/3相変換回路、39:PWM回路、40:3相/dq変換回路、41:出力電力演算回路、42:入力電力演算回路、43:計測シーケンス回路、44:トルク演算回路、45:計測時間タイマ、47:正出力回路、48:負出力回路、49:制御ロジック回路、50:フィルタ回路、51:絶縁アンプ、52:掛算演算器、53:反転増幅器、54:加算器、55:3入力加算演算器、68:切替SW、69:効率/損失計測指令回路、70:外部設定器、72:負荷円盤、100:外部の演算装置(上位装置)

Claims (8)

  1. モータに流れる電力の流れを、電源から負荷側に流れる方向を力行、負荷から電源側に流れる方向を回生としたとき、前記モータの一工程内の動作を、力行時は前記モータの入力電力検出値を上流側電力、前記モータの出力電力検出値を下流側電力とし、回生時は前記出力電力検出値を上流側電力、前記入力電力検出値を下流側電力とする同期切替回路と、
    前記上流側電力及び前記下流側電力を絶対値処理する絶対値回路と、
    前記絶対値処理した上流側電力と下流側電力をそれぞれ積算しそれぞれの積算値を上流側電力量及び下流側電力量として出力する積算回路と、
    前記下流側電力量を前記上流側電力量で除算してモータ平均効率を求める除算回路と、
    前記上流側電力量から前記下流側電力量を差し引いてモータ損失電力量を求める減算回路と、を有することを特徴とするモータ電力変換装置。
  2. 請求項1に記載のモータ電力変換装置において、
    前記絶対値回路は、前記絶対値処理を前記回生時のみ実施することを特徴とするモータ電力変換装置。
  3. 請求項1または2に記載のモータ電力変換装置において、
    前記同期切替回路への入力である前記力行時を示す力行信号と前記回生時を示す回生信号を出力する力行回生領域検出回路を有し、
    前記力行回生領域検出回路は前記力行信号と前記回生信号の切替時の境界領域を設け、前記モータの前記力行から前記回生への切替時は、前記モータの出力電力が零となった時点を前記境界領域の入り口とし、前記モータの入力電力が零を検出した時点を前記境界領域の出口とし、前記回生から前記力行への切替時は、前記モータの入力電力が零となった時点を前記境界領域の入り口とし、前記モータの出力電力が零を検出した時点を前記境界領域の出口とし、前記境界領域内は前記同期切替回路において前記モータの入力電力及び出力電力を零とすることを特徴とするモータ電力変換装置。
  4. 請求項1または2に記載のモータ電力変換装置において、
    前記モータの出力電力を演算する出力電力演算回路を有し、
    該出力電力演算回路は、前記モータの出力軸を開放または前記モータの出力軸に負荷円盤を取り付けた状態で、前記モータに与える速度指令に加速度または回転加速度を与え、前記モータの回転子または前記モータの回転子と前記負荷円盤の慣性により発生する加減速トルクと、加減速を繰り返すモータ回転速度によって、前記モータの出力電力を演算し、
    該モータの出力電力を用いて前記除算回路により前記モータ平均効率を計測し、
    該モータの出力電力を用いて前記減算回路により前記モータ損失電力量を計測することを特徴とするモータ電力変換装置。
  5. 請求項1または2に記載のモータ電力変換装置において、
    モータ単体またはモータ出力軸に負荷円盤を取り付け、モータトルクを正と負の定格トルクに制限し、正負何れかの2速度指令を持ち、前記正負何れかの2速度指令に向かう途中の速度を検出した時、逆回転側の前記正負何れかの速度指令に切り替え、逆回転側の途中の速度を検出した時、正回転側の前記正負何れかの速度指令に交互に切り替える計測指令回路と、
    実際に使用される負荷機械で運転される反復負荷パターンの運転指令を入力し、前記計測指令回路からの速度指令とを切り替える切替回路を備えることを特徴とするモータ電力変換装置。
  6. 請求項5に記載のモータ電力変換装置において、
    前記正負何れかの2速度指令に向かう途中の検出速度を任意の回転速度と正負の定格回転速度とし、
    前記モータ平均効率と前記モータ損失電力量は、前記モータが定格トルクで、前記回転速度が零を含む任意の回転速度から正負の定格回転速度の範囲を包含する値であることを特徴とするモータ電力変換装置。
  7. モータへの電力を変換するモータ電力変換装置と、該モータ電力変換装置への指令を出力する上位装置からなるモータ電力変換システムであって、
    前記モータ電力変換装置は、前記モータの出力電力を演算する出力電力演算処理部と、前記モータの入力電力を演算する入力電力演算処理部と、平均効率/損失演算処理部を有し、
    該平均効率/損失演算処理部は、
    前記モータに流れる電力の流れを、電源から負荷側に流れる方向を力行、負荷から電源側に流れる方向を回生としたとき、前記モータの一工程内の動作を、力行時は前記モータの入力電力を上流側電力、前記モータの出力電力を下流側電力とし、回生時は前記出力電力を上流側電力、前記入力電力を下流側電力とする同期切替処理部と、
    前記上流側電力及び前記下流側電力を絶対値処理する絶対値処理部を有し、
    前記上位装置は、
    前記絶対値処理した上流側電力と下流側電力をそれぞれ積算しそれぞれの積算値を上流側電力量及び下流側電力量として出力する積算処理部と、
    前記下流側電力量を前記上流側電力量で除算してモータ平均効率を求める除算処理部と、
    前記上流側電力量から前記下流側電力量を差し引いてモータ損失電力量を求める減算処理部と、を有することを特徴とするモータ電力変換システム。
  8. モータへの電力を変換するモータ電力変換装置と、該モータ電力変換装置への指令を出力する上位装置からなるモータ電力変換システムであって、
    前記モータ電力変換装置は、前記モータの出力電力を演算する出力電力演算処理部と、前記モータの入力電力を演算する入力電力演算処理部を有し、
    前記上位装置は平均効率/損失演算処理部を有し、
    該平均効率/損失演算処理部は、前記モータに流れる電力の流れを、電源から負荷側に流れる方向を力行、負荷から電源側に流れる方向を回生としたとき、前記モータの一工程内の動作を、力行時は前記モータの入力電力を上流側電力、前記モータの出力電力を下流側電力とし、回生時は前記出力電力を上流側電力、前記入力電力を下流側電力とする同期切替処理部と、
    前記上流側電力及び前記下流側電力を絶対値処理する絶対値処理部と、
    前記絶対値処理した上流側電力と下流側電力をそれぞれ積算しそれぞれの積算値を上流側電力量及び下流側電力量として出力する積算処理部と、
    前記下流側電力量を前記上流側電力量で除算してモータ平均効率を求める除算処理部と、
    前記上流側電力量から前記下流側電力量を差し引いてモータ損失電力量を求める減算処理部と、を有することを特徴とするモータ電力変換システム。
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