JP2014217191A - 同期電動機の駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
三相同期電動機における三相のインダクタンスのアンバランスにより発生する中性点電位の変動を検出して、位相推定に用いる位相推定手段において、このインダクタンスの各電動機の個体差を調整し、零速度近傍の極低速域から安定駆動できる同期電動機の駆動システムを提供する。
【解決手段】
本発明の三相同期電動機の駆動システムは、中性点電位に基づく第1の位相推定手段と速度誘起電圧に基づく第2の位相推定手段の2つの位相推定手段を持ち、2つの位相推定手段の位相差を高速域で記憶し、記憶した位相差を用いて低速域の第1の位相推定手段の出力を補正する位相補正手段を設けている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばファン、ポンプ、圧縮機、スピンドルモータなどの回転速度制御や、搬送機や工作機械における位置決め装置、ならびに電動アシストなどのようにトルクを制御する用途に利用する同期電動機を駆動制御する電動機駆動装置、その電動機駆動装置を備えた一体型電動機システム、油圧ポンプシステムおよび圧縮機駆動システムに関する。
産業、家電、自動車等の様々な分野において、小型・高効率の三相同期電動機が幅広く用いられている。しかし、三相同期電動機を駆動させるには、電動機の回転子の位相情報が必要であり、そのための位置センサが必要であった。
近年では、この位置センサを排除し、三相同期電動機の回転数制御やトルク制御を行う位置センサレス制御が広く普及している。位置センサレス制御の実用化によって、位置センサにかかる費用(位置センサ自体のコスト、位置センサの配線にかかるコストなど)の削減、装置の小型化が実現できる。また、位置センサが不要となることで、劣悪な環境下での使用が可能となる等のメリットがある。現在、三相同期電動機の位置センサレス制御は、三相同期電動機の回転子が回転することによって発生する速度誘起電圧を直接検出し、その検出情報から回転子位相を推定演算する三相同期電動機の駆動を行う方法や、対象となる電動機の数式モデルから、回転子位相を推定演算する位相推定技術などが採用されている。
これらの位置センサレス制御にも大きな課題がある。それは低速域での位相推定方法である。現在実用化されている多くの位置センサレス制御は、三相同期電動機の発生する速度誘起電圧に基づくものである。したがって、停止時や低速域では、速度誘起電圧が小さくなってしまい、位相推定が難しくなる。この課題に対しては種々の解決策が提案されている。
特許文献1に記載された発明は、三相固定子巻線の接続点の電位である「中性点電位」を検出して、位相情報を得るものである。この中性点電位を、インバータから三相同期電動機へ印加するパルス電圧に同期して検出することで、三相のインダクタンスのアンバランスによる起電圧を検出でき、回転子位相に依存した電位変化を得ることができる。そのため、電動機への印加電圧として、通常の正弦波変調時のパルス幅変調によって、位相情報が得られるという特徴がある。
図1は、三相同期電動機の中性点電位を検出して位置センサレス駆動する、従来の同期電動機の駆動システムの一例を示す図である。制御部2は、第1の位相推定手段6の出力θdcに基づいて、三相同期電動機4を制御するためのパルス幅変調信号を出力する。パルス幅変調信号はインバータ3に入力され、インバータ3はそのパルス幅変調信号に基づいて三相同期電動機4を駆動する。
三相同期電動機4から引き出された三相同期電動機4の中性点Vnから中性点電位検出部5から中性点電位Vn0を検出し、第1の位相推定手段6から回転子位相θ1を出力する。
特開2010−74898号公報
三相同期電動機を大量生産する場合など、各電動機には、一般に三相のインダクタンスの大きさに個体差が存在する。加えて、特許文献1の手法は、三相同期電動機の磁石磁束の影響を受けてわずかに変化する三相のインダクタンスのアンバランスを位相推定に用いる特徴がある。そのインダクタンスに個体差が生じることで、真値に対し位相推定誤差が発生する。この位相推定の誤差によって、コギングトルクの割合の大きい低速域で、モータトルクが不足しコギングトルクを下回ると、電動機の未回転や挙動不安定が発生する。
この課題に対して、インダクタンスの個体差は各電動機に対して個別に調整すれば解決が可能であるものの、工場で大量生産するにあたり個々の電動機に対して三相のインダクタンスの個体差の調整を行うのは困難である。
本発明の目的は、同期電動機の個体差を調整し、低速域から安定駆動できる同期電動機の駆動システムを提供することにある。
本発明は、三相同期電動機の固定子巻線の中性点電位を検出する中性点電位検出部と、中性点電位検出部の出力から三相同期電動機の回転子位相を出力する第1の位相推定手段と、第1の位相推定手段の出力に基づき前記電力変換器を制御する制御部と、を備えた三相同期電動機の制御装置において、第1の位相推定手段の出力を入力とし、第1の位相推定手段の出力を補正して、制御部へ入力する位相補正手段を備え、位相補正手段は、三相同期電動機の三相の電流検出値から回転子位相を出力する第2の位相推定手段と、第1の位相推定手段の出力を第2の位相推定手段の出力で補正する修正手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、同期電動機の個体差を調整し、低速域から安定駆動できる同期電動機の駆動システムを提供することができる。
従来の中性点電位に基づく同期電動機の駆動システムの例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に関わる三相同期電動機の駆動システムの構成を表すブロック図である。 第1の位相推定手段6で用いられる中性点電圧と第2の位相推定手段11で用いられる速度誘起電圧の挙動を示した図である。 速度誘起電圧に基づく第2の位相推定手段11を示したブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に関わる学習手段12を示したブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に関わる修正手段13を示したブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に関わる切替手段14aを示したブロック図である。 本発明の第1の実施の形態において三相の電流検出器の代わりにシャント抵抗35を流れる直流電流I0を用いた場合のブロック図である。 中性点電位に基づく第1の位相推定手段6を示したブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に関わる切替手段14bの構成を表すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に関わる三相同期電動機の駆動システムの構成を表すブロック図である。 本発明の第10の実施の形態に関わる一体型電動機システム71を示す図である。 一般的なポンプシステムの構成を示す図である。 本発明の第5の実施の形態に関わるポンプシステムの構成を示す図である。 本発明の第6の実施の形態に関わる圧縮機システムを示す図である。
以下に本発明の実施の形態を図より説明する。
(第1の実施の形態)
図2から図9を用いて、本発明に係る同期電動機の駆動システムにおける第1の実施の形態について説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に関わる三相同期電動機の駆動システムの構成を表すブロック図である。
この三相同期電動機の駆動システムは、三相同期電動機4の駆動を目的とするものである。大別すると、この三相同期電動機の駆動システムは位相補正手段1、制御部2、インバータ3、駆動対象である三相同期電動機4、中性点電位検出部5および第1の位相推定手段6を含んで構成される。
位相補正手段1の構成を簡潔に説明する。位相補正手段1は、第2の位相推定手段11、学習手段12、修正手段13および切替手段14から構成される。位相補正手段1は、第1の位相推定手段6の出力の回転子位相θ1と電流検出器34で検出された三相の電流Iu、Iv、Iwより第2の位相推定手段11の出力の回転子位相θ2を求め、第1の位相推定手段6の出力である回転子位相θ1を補正しθdcとして制御部2への入力とする。
次に、本発明の主な特徴は、第1の位相推定手段6の出力θ1と第2の位相推定手段11の出力θ2の2つの位相推定手段を用いること、高速域で推定したθ1とθ2の位相差を低速域で活用することの2つである。
これら2つの特徴を図3で説明する。図3(a)に低速域の中性点電圧と速度誘起電圧の回転子位相による変動のイメージを示す。図3(b)に高速域の中性点電圧と速度誘起電圧の回転子位相による変動のイメージを示す。図3(a)と(b)より、三相同期電動機4の中性点Vnは低速域か高速域かにもかかわらず大きさはほとんど変化せず一定であるため、低速域か高速域かに関わらず回転子位相の検出が可能である。それに対して、三相同期電動機4の速度誘起電圧は速度に比例して発生するため、低速域では速度誘起電圧が小さく回転子位相の推定が難しい。
そこで、第1の位相推定手段6の出力θ1と第2の位相推定手段11の出力θ2の位相差を学習手段12により高速域で学習し、その学習手段12の出力でもって修正手段13により回転子位相θlowに補正する。以下、位相補正手段1の詳細を説明する。
第2の位相推定手段11は、電流検出器34で検出された電流Iu、Iv、Iwから回転子位相θ2を推定する。この手法は公知の技術であるが、そのうちの1つを例にとり紹介する。この手法は数(1)の速度誘起電圧ω1Keの項に着目して位相推定を行っている。R1:モータの抵抗、Ld:d軸インダクタンス、Lq:q軸インダクタンスである。
図4に第2の位相推定手段11の詳細を示す。第2の位相推定手段11は、電流変換手段111、比例手段112、積分手段113、軸誤差推定手段114、零出力手段115および加算手段116a、116bより構成される。
電流変換手段111は、検出された三相の電流Iu、Iv、Iwと積分手段113の出力θdcよりd軸電流Idcとq軸電流Iqcを出力する。
比例手段112は、加算手段116aの出力に比例するようΔω1を出力する。
積分手段113は加算手段116bの出力ω1より数(2)の演算を行い、位相推定値θdcを演算する。sはラプラス演算子である。
軸誤差推定手段114は、d軸の電流検出値Idc、q軸の電流検出値Iqc、速度推定値ω1およびモータ定数R1、Lqを用いて、位相差推定値Δθcを数(3)に従い演算する。
零出力手段115は零を出力し、加算手段116aの入力とする。
加算手段116aは、軸誤差推定手段114の出力Δθdcと零出力手段115の出力を加算し、比例手段112の入力Δω1とする。
加算手段116bは、速度指令ω1*と比例手段112の出力Δω1を加算し、積分手段113の入力ω1とする。
図5に学習手段12の詳細を示す。第1の位相推定手段6の出力θ1と第2の位相推定手段11の出力θ2から加算手段122より位相差Δθ12を算出する。次に、記憶手段121より、高速域でのΔθ12を記憶し、位相差Δθとする。
図6に示した修正手段13では、学習手段12の出力Δθと第1の位相推定手段6の出力θ1から加算手段131を用いて第1の位相推定手段6の出力θ1をθlowに補正する。
図7に切替手段14の詳細を切替手段14aとして示す。切替手段14aでは、選択手段141を用いて、切替手段14の出力の回転子位相θdcとして、修正手段13の出力θlowと第2の位相推定手段11の出力θhighのいずれか一方を選択する。切替手段14aは速度に応じて出力を選択し、低速域では修正手段13の出力θlowを選択し、低速域以外の速度域では第2の位相推定手段11の出力θhighを選択する。
制御部2は位相補正手段1の出力θdcからパルス幅変調信号を発生するように動作する。
インバータ3は制御部2の出力のパルス幅変調信号から三相同期電動機4に電圧を与える。インバータ3は直流電源31、インバータ主回路32、パルス幅変調信号出力手段33および電流検出器34から構成される。
直流電源31は、インバータ3に電流を供給する直流電源である。
インバータ主回路32は、6個のスイッチング素子Sup〜Swnで構成されるインバータ回路である。
パルス幅変調信号出力手段33は制御部2の出力のパルス幅変調信号をインバータ32に入力するドライバである。
電流検出器34は、三相同期電動機4を流れる三相の電流Iu、Iv、Iwを検出する電流検出器である。三相同期電動機4の電流検出は、電流検出器34のようにインバータ32から三相同期電動機4に供給される三相の電流を直接検出することが望ましいが、図8のようにシャント抵抗35を流れる直流電流I0を検出により三相電流を再現した電流Iu、Iv、Iwを用いてもよい。電流再現手段15で使用されている直流電流I0から三相の電流Iu、Iv、Iwを再現する方法に関しては公知の技術があるので省略する。
中性点電位検出部5は制御部2の出力のパルス幅変調信号に応じて中性点電位Vn0を検出する。この際の、三相同期電動機5の中性点Vnから中性点電位Vn0を検出する手法については公知の技術があり、また本発明の主要な部分ではないので省略する。
図9に示す第1の位相推定手段6は中性点電位検出部5の出力の中性点電位Vn0から回転子位相θ1を推定する。この際の、検出された中性点電位Vn0から回転子位相θ1を推定する手法については公知の技術があるが、そのうちの1つを紹介する。第1の位相推定手段6は、サンプル/ホールド部61および位相推定部62から構成される。
サンプル/ホールド部61は、中性点電位検出部5のアナログ信号出力を標本化量子化(サンプリング)するためのA−D変換器である。サンプル/ホールド回路61は、このVn0を制御部2の出力のパルス幅変調信号に同期してサンプリングする。サンプル/ホールド部61は、このサンプリングされた結果(Vn0h)を位相推定部62に対してデジタル信号として出力する。
位相推定部62は、サンプル/ホールド回路61によってサンプリングされた中性点電位に基づき、三相同期電動機4の回転子位相の推定値θdcを演算する。この推定結果は、第1の位相推定手段6の出力θ1として出力される。
このような構成とすることで、三相同期電動機の製作誤差による三相のインダクタンスの個体差によって生じる位相推定誤差を防ぎ、低速域でも良好な位置センサレス駆動を実現できる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、切替手段14に修正手段13の出力θlowと第2の位相推定手段11の出力θhighの2つの入力を速度によって切り替える切替手段14aを用いていた。これによって、低速域以外の速度域は速度誘起電圧に基づく第2の位相推定手段11の出力θhighを選択することができ、推定精度の向上を図っていた。
図10に、切替手段14bの詳細を示す。切替手段14bは第1の信号発生部142、第2の信号発生部143、乗算手段144a、144bおよび加算手段145から構成される。
第1の信号発生部142は速度に応じて0から1の信号を出力する。定格速度20%以下の低速域は0、定格速度80%以上の高速域を1として、低速域と高速域を直線で補間し出力する。
第2の信号発生部143は速度に応じて0から1の信号を出力する。そして、定格速度20%以下の低速域は1、定格速度80%以上の高速域で0として、低速域と高速域を直線で補間し出力する。
乗算手段144aは第2の位相推定手段11の出力θ2と第1の信号発生部142の出力を乗算し加算手段145の入力とする。
乗算手段144bは修正手段13の出力θlowと第2の信号発生部143の出力を乗算し加算手段145の入力とする。
加算手段145は乗算手段144aの出力と乗算手段144bの出力を入力とし、2つの和をθdcとして制御部2の入力とする。
微分手段146は加算手段145の出力θdcを入力とし、これを微分したものを第1の信号発生部142、第2の信号発生部143の入力とする。
以上のような構成とすることで、修正手段13の出力θlowと第2の位相推定手段11の出力θhighの2つの入力の切替ショックを低減し、良好な駆動を実現できる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
第1、第2の実施の形態では、修正手段13の出力θlowと第2の位相推定手段11の出力θhighの2つを入力として回転子位相を出力する切替手段14aもしくは14bを備えていた。第3の実施の形態では、切替手段14a、14bを無くし、第1の実施の形態であった速度による切替ショックを低減する。
図11に第3の実施の形態を示す。位相補正手段1は、第2の位相推定手段11、学習手段12および修正手段13で構成される。第2の位相推定手段11、学習手段12および修正手段13は、第1の実施の形態と同じなため、説明を省略する。修正手段13の出力θdcをそのまま制御部2の入力とすることで、切替手段14を用いない構成としてもよい。そうすることで、構成をより簡易なものとすることができ、システムの構成をコンパクトなものとできる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図12は、本実施の形態に関わる同期電動機の駆動システムの実態図である。図12の同期電動機の駆動システム71は、内部に三相同期電動機4、位相補正手段1、制御部2、インバータ3、中性点電位検出部5および第1の位相推定手段6をパッケージ化している。このようにすべてを一体化することで、インバータ3と三相同期電動機4間の配線を短くすることができる。図12に示すように、一体化された駆動システムから外部への配線は、インバータ3への電源線と、回転数指令や動作状態を戻すなどの通信線のみとなる。
本形態では、三相同期電動機4の中性点Vnを引き出す必要があるが、このように三相同期電動機と駆動回路部分を一体化することで、中性点電位の配線は容易となる。また、位置センサレスを実現できるために、本実施による方法を用いることで、小型化を実現できる。
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
図13は、一般的なポンプ駆動システムであり、自動車内部のトランスミッション油圧や、ブレーキ油圧などに用いられるものである。図13において、部品番号71は、図2における同期電動機駆動システムであり、三相同期電動機4にオイルポンプ81が取り付けられている。オイルポンプ81によって、油圧回路80の油圧を制御する。油圧回路80は、油を貯蔵するタンク82、油圧を設定値以下に保つリリーフバルブ83、油圧回路を切り替えるソレノイドバルブ84、油圧アクチュエータとして動作するシリンダ85で構成される。
オイルポンプ81は、同期電動機駆動システム71によって油圧を生成し、油圧アクチュエータであるシリンダ85を駆動する。油圧回路では、ソレノイドバルブ83により回路が切り替わることで、オイルポンプ81の負荷が変化し、同期電動機の駆動システム71に負荷外乱が発生する。油圧回路では、定常状態の圧力に対し、数倍以上の負荷が加わることもあり、電動機は停止してしまうことがある。しかし、本実施形態による同期電動機の駆動システムでは、停止状態であっても回転子位相を推定可能であるため、何ら問題が生じない。これまでの位置センサレス制御では、中高速域以上でしか適用できなかったため、リリーフバルブ83によって電動機の多大な負荷となる油圧を逃がすことが必須であったが、本実施形態によれば、図14のように、リリーフバルブ83を排除することも可能である。すなわち、電動機への過大負荷を避けるための機械的な保護装置であるリリーフバルブなしで、油圧のコントロールが可能となる。
(第6の実施の形態)
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。
図15は、ルームエアコンやパッケージエアコンの空調システムであり、その室外機90を示したものである。空調システムの室外機90は、これまで説明した同期電動機の駆動システム(部品番号1〜6)を含み、圧縮機91やファンなどの部品から構成されている。この中で、圧縮機の動力源が三相同期電動機であり、圧縮機内部に組み込まれている。
空調システムでは、年々効率の向上が進んでおり、定常状態においては、極低速で駆動して省エネを達成する必要がある。しかし、従来の位置センサレス駆動では、中高速域に限られているため、極低速での駆動は困難であった。本実施形態による同期電動機の駆動システムを用いることで、零速度からの正弦波駆動が実現可能であるため、空調機の高効率化(省エネ化)を実現できる。
以上、本発明の実施の形態を具体的に説明したが、本発明は、実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは云うまでもない。
一例を挙げる。本実施例では三相同期電動機4の三相巻線接続点(中性点)Vnを検出することを前提としている。上述の説明では、2つある位相推定手段のうち、一方は、中性点に基づく位相推定手段であれば良く、もう一方は、第2の位相推定手段11を例に示したが、これ以外の手段を用いても良い。
1…位相補正手段、2…制御部、3…インバータ、4…三相同期電動機、5…中性点電位検出部、6…第1の位相推定手段、11…第2の位相推定手段、12…学習手段、13…修正手段、14…切替手段、14a…切替手段、14b…切替手段、15…電流再現手段、31…直流電流、32…インバータ主回路、33…パルス幅変調信号出力手段、34…電流検出器、35…シャント抵抗、61…サンプル/ホールド部、71…駆動システム、80…油圧回路、81…オイルポンプ、82…タンク、83…リリーフバルブ、84…ソレノイドバルブ、85…シリンダ、90…室外機、91…圧縮機、111…電流変換手段112…比例手段、113…積分手段、114…軸誤差推定手段、115…零出力手段、116a…加算手段、116b…加算手段、141…選択手段、142…第1の信号発生部、143…第2の信号発生部、144a…乗算手段、144b…乗算手段、145…加算手段

Claims (13)

  1. 三相同期電動機の固定子巻線の中性点電位を検出する中性点電位検出部と、
    中性点電位検出部の出力から前記三相同期電動機の回転子位相を出力する第1の位相推定手段と、
    前記第1の位相推定手段の出力に基づき前記電力変換器を制御する制御部と、
    を備えた三相同期電動機の制御装置において、
    前記制御装置は、前記第1の位相推定手段の出力を入力とし、前記第1の位相推定手段の出力を補正して、制御部へ入力する位相補正手段を備え、
    前記位相補正手段は、
    前記三相同期電動機の三相の電流検出値から回転子位相を出力する第2の位相推定手段と、
    前記第1の位相推定手段の出力を前記第2の位相推定手段の出力で補正する修正手段を有することを特徴とする制御装置。
  2. 所定の速度よりも大きい速度域における前記第1の位相推定手段から出力される位相と前記第2の位相推定手段から出力される位相の位相差を記憶し、前記所定の速度よりも低い速度域で前記第1の位相推定手段から出力される位相を前記位相差に基づいて補正し、前記制御部の入力とすることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  3. 前記所定の速度よりも大きい速度域では前記第2の位相推定手段の出力を選択し、前記所定の速度より小さな速度域では前記修正手段の出力を選択する切替手段とを備え、
    前記制御部の入力に前記切替手段の出力を用いることを特徴とする請求項2記載の制御装置。
  4. 前記所定の速度よりも大きい速度域は、定格速度80%以上の速度域とすることを特徴とする請求項2記載の制御装置。
  5. 前記所定の速度よりも低い低速域は定格速度20%以下の速度域とすることを特徴とする請求項2記載の制御装置。
  6. 前記切替手段は、
    前記回転子位相から微分し回転子速度を求める微分手段と、
    該微分手段の出力が前記切替手段の低速域で1に設定し前記微分手段の出力が前記学習手段の高速域で0に設定し前記切替手段の低速域と前記学習手段の高速域の間を直線でつないだ第1の信号発生部と、
    該微分手段の出力が前記切替手段の低速域で0に設定し前記微分手段の出力が前記学習手段の高速域で1に設定し前記切替手段の低速域と前記学習手段の高速域の間を直線でつないだ第2の信号発生部との2つの信号発生部と、
    前記第1の信号発生部の出力と前記修正手段の出力を乗ずる第1の乗算手段と、
    前記第2の信号発生部の出力と前記第2の位相推定手段の出力を乗ずる第2の乗算手段と、
    前記第1の乗算手段の出力と前記第2の乗算手段の出力の和を求める加算手段とを備えることを特徴とする請求項3記載の制御装置。
  7. 直流から交流に変換する電力変換器と、
    前記電力変換器に接続された三相動機電動機と、
    前記三相動機電機を制御する請求項1に記載の制御装置とを有する三相動機電機駆動システム。
  8. 請求項7に記載の同期電動機の駆動システムと、前記駆動システムによって駆動制御される前記三相同期電動機の回転子および固定子とを、共通の筐体内に収納した、一体型電動機システム。
  9. 請求項7に記載の同期電動機の駆動システムと、
    前記駆動システムによって駆動制御される三相同期電動機と、
    前記三相同期電動機により駆動される液体用ポンプと、を備えたポンプシステム。
  10. 請求項7に記載の同期電動機の駆動システムと、
    前記駆動システムによって駆動制御される三相同期電動機と、
    前記三相同期電動機により駆動される圧縮機と、を備えた圧縮機システム。
  11. 三相同期電動機の固定子巻線の中性点電位を検出する中性点電位検出ステップと、
    中性点電位検出部の出力から前記三相同期電動機の回転子位相を出力する第1の位相推定ステップと、
    第1の位相推定ステップの出力に基づき前記電力変換器を制御する
    三相同期電動機の制御方法において、
    前記第1の位相推定ステップの出力を入力とし、前記第1の位相推定ステップの出力を補正する位相補正ステップを備え、
    前記位相補正ステップは、
    前記三相同期電動機の三相の電流検出値から回転子位相を出力する第2の位相推定ステップと、
    前記第1の位相推定手段の出力を前記第2の位相推定手段の出力で補正する修正ステップを有することを特徴とする制御方法。
  12. 所定の速度よりも大きい速度域における前記第1の位相推定ステップから出力される位相と前記第2の位相推定ステップから出力される位相の位相差を記憶し、前記所定の速度よりも低い速度域で前記第1の位相推定ステップから出力される位相を前記位相差に基づいて補正する請求項11記載の制御方法。
  13. 前記所定の速度よりも大きい速度域では前記第2の位相推定ステップの出力を選択し、前記所定の速度より小さな速度域では前記修正手段の出力を選択する切替ステップを有することを特徴とする請求項12記載の制御方法。
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