JP6690287B2 - 画像形成材料 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の近赤外線吸収色素を用いた画像形成材料に関する。
近年、通常の視覚条件では視認性がない不可視的な情報を文書等や、株券、債券、小切手、商品券、宝くじ、定期券等の証券類に記録し、その情報を光学的に読み取る技術が注目されている。こうした技術は、セキュリティー管理等において非常に有用であり、文書等の付加価値の向上や、証券等の偽造防止措置の強化に効果的である。
不可視性情報の記録としては、人間の目では視認できない750nm以上1000nm以下の近赤外線領域に吸収を有する色素を用いた画像形成材料を使用する方法がある。これらの不可視性情報は、人間の目では視認できなくても、シリコンによる受光素子(CCD、CMOS等)等で検出することが可能である。
750nm以上1000nm以下の近赤外領域に吸収を有する代表的な色素としては、フタロシアニン系色素、シアニン系色素、ジイモニウム系色素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素などが知られている。
フタロシアニン系色素として、アミノ基を有するフタロシアニン化合物(例えば、特許文献1〜5参照)、アリールオキシ基を有するフタロシアニン化合物(例えば、特許文献6参照)、含フッ素フタロシアニン化合物(例えば、特許文献7、8参照)等が知られている。しかし、可視光領域(400nm〜700nm)にフタロシアニン特有の吸収帯が存在するため、可視光の透明性が不十分である。また、耐熱性や耐光性も、必ずしも満足できるものではない。
一方、シアニン系色素、ジイモニウム系色素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素などは、近赤外線吸収能に優れ、かつ可視光の透明性も比較的良好な材料であり、種々のものが知られている(例えば、特許文献9〜13参照)。さらに、これら色素は、高い溶解性、樹脂相溶性をも有している。しかしながら、色素としての安定性が著しく低く、耐熱性や耐光性を満足できていない。
特開2004−18561号公報 特開2001−106689号公報 特開2000−63691号公報 特開平06−025548公報 特開2000−026748公報 特開2013−241563号公報 特開平05−078364公報 特開平06−107663公報 特開2008−088426号公報 特開2009−108267号公報 特開平05−247437号公報 特開平10−036695号公報 特開2001−294785号公報
本発明が解決しようとする課題は、高い不可視性を有する、すなわち可視域(400nm〜700nm)に吸収が少なく、近赤外線吸収能に優れ、高耐久性である近赤外線吸収色素を含んでなる画像形成材料を提供することである。
本発明者らは、前記諸問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表される近赤外線吸収色素[A]を含有する画像形成材料に関する。
一般式(1)
(一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、スルホ基、SO 、−SONR、−COOR、−CONR10、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を表す。また、R〜Rのうち少なくとも1つは水素原子以外の置換基を表す。
〜X10は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、スルホ基、−SONR1112、−COOR13、−CONR1415、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を表す。X〜X10は、置換基同士が結合して環を形成してもよい。
は、無機または有機のカチオンを表し、R〜R15はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基を表す。)
また、本発明は、電子写真用トナー、インクジェットプリンター用インク、又は活版、オフセット、フレキソ、グラビア若しくはシルク印刷用のインクである前記画像形成材料に関する。
本発明により、可視域(400nm〜700nm)に吸収が少なく近赤外線吸収能に優れ、かつ耐久性に優れた近赤外線吸収色素を含んでなる画像形成材料を提供することができる。
以下、本発明を詳細について説明する。
<近赤外線吸収色素[A]>
本発明の一般式(1)で示される近赤外線吸収色素[A]について詳しく説明する。
一般式(1)
(R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、スルホ基、SO 、−SONR、−COOR、−CONR10、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を表す。また、R〜Rのうち少なくとも1つは水素原子以外の置換基を表す。
〜X10は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、スルホ基、−SONR1112、−COOR13、−CONR1415、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を表す。X〜X10は、置換基同士が結合して環を形成してもよい。
は、無機または有機のカチオンを表し、R〜R15はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基を表す。)
〜Rにおいて「置換基を有してもよいアルキル基」としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、2−エチルヘキシル基、ステアリル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、2−メトキシエチル基、2−クロロエチル基、2−ニトロエチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基等を挙げることができ、これらの中でもメチル基、エチル基、n−プロピル基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜Rにおいて「置換基を有してもよいアリール基」としては、フェニル基、ナフチル基、4−メチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、4−ブロモフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−ジエチルアミノフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−シアノフェニル基等を挙げることができ、これらの中でもフェニル基、4−メチルフェニル基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜Rにおいて「置換基を有してもアルコキシ基」としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ステアリルオキシ基等を挙げることができ、これらの中でもメトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメトキシ基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜Rにおいて「置換基を有してもよいアリールオキシ基」としては、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、3,5−クロロフェニルオキシ基、4−クロロ−2−メチルフェニルオキシ基、4−tert− ブチルフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、4−ジエチルアミノフェニルオキシ基、4−ニトロフェニルオキシ基等を挙げることができ、これらの中でもフェノキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜RにおいてMの「無機または有機のカチオン」としては、公知のものが制限なく採用でき、具体的には、金属原子、アンモニウム化合物、ピリジニウム化合物、イミダゾリウム化合物、ホスホニウム化合物、スルホニウム化合物等を挙げることができる。これらの中でも3価の金属原子、アンモニウム化合物が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜Rにおいて「ハロゲン原子」としては、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素が挙げられる。
〜Rは、少なくとも一つが、スルホ基、SO またはハロゲン原子であることが好ましく、その中でもスルホ基、SO であることがより好ましい。
〜R15において「置換基を有してもよいアルキル基」としては、R〜Rと同様の意義である。
〜X10において「置換基を有してもよいアルキル基」としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、2−エチルヘキシル基、ステアリル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、2−メトキシエチル基、2−クロロエチル基、2−ニトロエチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基等を挙げることができ、これらの中でもメチル基、エチル基、n−プロピル基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましく、特にメチル基が好ましい。
〜X10において「置換基を有してもよいアルケニル基」としては、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソプロペニル基、イソブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基等を挙げることができ、これらの中でもビニル基、アリル基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「置換基を有してもよいアリール基」としては、フェニル基、ナフチル基、4−メチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、4−ブロモフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−ジエチルアミノフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−シアノフェニル基等を挙げることができ、これらの中でもフェニル基、4−メチルフェニル基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「置換基を有してもよいアラルキル基」としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等を挙げることができ、これらの中でもベンジル基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「置換基を有してもアルコキシ基」としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ステアリルオキシ基等を挙げることができ、これらの中でもメトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメトキシ基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「置換基を有してもよいアリールオキシ基」としては、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、3,5−クロロフェニルオキシ基、4−クロロ−2−メチルフェニルオキシ基、4−tert− ブチルフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、4−ジエチルアミノフェニルオキシ基、4−ニトロフェニルオキシ基等を挙げることができ、これらの中でもフェノキシ基、ナフチルオキシ基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「置換アミノ基」としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ステアリルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ基、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基、4−tert−ブチルフェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、N−フェニル−N−エチルアミノ基等を挙げることができ、これらの中でもジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基が、耐久性付与および合成難易度の観点で好ましい。
〜X10において「ハロゲン原子」としては、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素が挙げられる。
〜X10は、置換基同士が結合して環を形成してもよく、例として以下の構造が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
〜X10は、無置換のアルキル基を含むことが好ましく、X、X、XおよびXの少なくとも一つが無置換のアルキル基であることがより好ましく、XおよびXが無置換のアルキル基であることが特に好ましい。無置換のアルキル基としては炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
本発明の画像形成材料において、近赤外線吸収色素[A]は微粒子分散状態で使用することが望ましい。微粒子分散状態で用いることで、化合物の耐久性が向上するメリットがある。本発明で用いる近赤外線吸収色素[A]は、分散時の平均一次粒子径1〜500nmのものが好ましく、10〜200nmのものがより好ましく、10〜100nmのものが特に好ましい。微粒子の平均一次粒子径が1nm以上であれば、粒子の表面エネルギーが小さくなるため凝集しにくくなり、微粒子分散が容易になると共に、分散状態を安定に保つのが容易になるため好ましい。また、微粒子の平均一次粒子径が200nm以下であれば、粒子散乱の影響が少なくなり、吸収スペクトルがシャープになるため好ましい。
(近赤外線吸収色素[A]の製造方法)
近赤外線吸収色素[A]の製造方法としては、下記一般式(2)に示した1,8−ジアミノナフタレン類と、下記一般式(3)に示したシクロヘキサノン類とを、触媒とともに溶媒中で加熱還流して縮合させた後、下記式(4)に示した3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオンを加えてさらに加熱還流させて縮合し、一般式(1)で示されるスクアリリウム色素を得る製造方法が考えられる。また、R〜Rのうち少なくとも1つがSO である場合は、スルホ基で置換された色素のスルホ基の水素イオンと、目的のカチオンを有する化合物とのカウンター交換により、SO で置換された色素を得る製造方法が考えられ、カウンター交換は公知の方法で行うことができるが、本発明に使用される近赤外線吸収色素[A]はこれらの製造方法によって限定されるものではない。
本発明の画像形成材料における近赤外線吸収色素[A]は、必要に応じて調節することができるが、画像形成材料中に0.05〜20質量%含有させることが好ましく、0.1〜15質量%含有させることがより好ましい。
本発明の画像形成材料における、近赤外線吸収色素[A]は1種または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
<用途>
本発明の画像形成材料の用途は特に制限されないが、電子写真用トナー、インクジェットプリンター用インク、あるいは、活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はシルク印刷用のインクなどの用途に使用可能である。
本発明の画像形成材料が電子写真用トナーである場合、当該画像形成材料は、1成分現像剤として単独で用いても、あるいはキャリアと組み合わせた2成分現像剤として用いてもよい。キャリアとしては、公知のキャリアを用いることができる。例えば、芯材上に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアを挙げることができる。この樹脂被覆層には導電粉等が分散されていてもよい。
また、本発明の画像形成材料が電子写真用トナーである場合、当該画像形成材料は結着樹脂を含有することができる。使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の単独重合体あるいは共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等も結着樹脂として使用可能である。
また、本発明の画像形成材料が電子写真用トナーである場合、当該画像形成材料は、必要に応じて帯電制御剤、オフセット防止剤等を更に含有することができる。帯電制御剤としては正帯電用のものと負帯電用のものがあり、正帯電用には、第4級アンモニウム系化合物がある。また、負帯電用には、アルキルサリチル酸の金属錯体、極性基を含有したレジンタイプの帯電制御剤等が挙げられる。オフセット防止剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等が用いられる。
また、本発明の画像形成材料が電子写真用トナーである場合、流動性、粉体保存性の向上、摩擦帯電制御、転写性能、クリーニング性能向上等のために、無機粉粒子あるいは有機粒子を外添剤としてトナー表面に添加してもよい。無機粉粒子としては、公知のもの、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウム等を挙げることができる。また目的に応じて無機粉粒子に公知の表面処理を施してもよい。また、有機粒子としては、フッ化ビニリデン、メチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート等を構成成分とする乳化重合体、あるいはソープフリー重合体等を挙げることができる。
本発明の画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、当該画像形成材料は、水を含有する水性インクとしての態様をとることができる。また、本実施形態に係る画像形成材料は、インクの乾燥防止及び浸透性を向上させるために、水溶性の有機溶剤を更に含有することができる。水としては、イオン交換水、限外濾過水、純水等が挙げられる。また、有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、N−アルキルピロリドン類、酢酸エチル、酢酸アミル等のエステル類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール類、メタノール、ブタノール、フェノールのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物等のグリコールエーテル類等が挙げられる。使用される有機溶媒は1種類でも2種類以上でもよい。有機溶媒は、吸湿性、保湿性、近赤外線吸収色素[A]の溶解度、浸透性、インクの粘度、氷点等を考慮して適宜選択される。インクジェットプリンター用インク中の有機溶媒の含有率は1重量%以上60重量%以下であることが好ましい。
また、本発明の画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、インクジェットプリンターのシステムに要求される諸条件を満たすために、本実施形態に係る画像形成材料は、インクの成分として従来知られている添加物を含有することができる。このような添加物としては、pH調整剤、比抵抗調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防カビ剤、金属封鎖剤等が挙げられる。pH調整剤としては、アルコールアミン類、アンモニウム塩類、金属水酸化物等が挙げられる。また、比抵抗調整剤としては、有機塩類、無機塩類が挙げられる。金属封鎖剤としては、キレート剤等が挙げられる。
また、本発明の画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、噴封ノズル部の閉塞やインク吐出方向の変化等が生じない程度に、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂等の水溶性樹脂を含有することもできる。
本発明の画像形成材料が活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はシルク印刷用のインクである場合、当該画像形成材料はポリマーや有機溶剤を含有する油性インクの態様をとることができる。ポリマーとしては、一般的には、蛋白質、ゴム、セルロース類、シエラック、コパル、でん粉、ロジン等の天然樹脂;ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等の熱可塑性樹脂;レゾール型フェノール樹脂尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。また、有機溶媒としては、上記インクジェットプリンター用インクの説明において例示された有機溶媒が挙げられる。
また、本発明の画像形成材料が活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はシルク印刷用のインクである場合、当該画像形成材料は印刷皮膜の柔軟性や強度を向上させるための可塑剤、粘度調整、乾燥性向上のための溶剤、乾燥剤、粘度調整剤、分散剤、各種反応剤等の添加剤を更に含有することができる。
一般式(1)で表される近赤外線吸収色素[A]は、400nm以上750nm以下の可視光波長領域における吸光度が十分に低く、かつ、750nm以上1000nm以下の近赤外光波長領域における吸光度が十分に高いものである。一般式(1)で表される近赤外線吸収色素[A]は、耐光性に優れるものである。したがって、近赤外線吸収色素[A]を含有する本発明の画像形成材料は、情報の不可視性と不可視情報の読み取りやすさを両立することができ、更には不可視情報が記録された記録媒体における長期安定性を達成することが可能である。
本実施形態に係る画像形成材料は、下記式(I)及び(II)で表される条件を満たすことが好ましい。下記式(I)及び(II)で表される条件を満たすことで、画像形成材料の色味によらず、情報の不可視性と不可視情報の読み取りやすさとを両立することが可能となり、さらに、不可視情報が記録された記録媒体における長期信頼性を実現することが可能となる。
0≦ΔE≦15 (I)
(100−R)≧75 (II)
[式(I)中、ΔEは下記式(III):

(式(III)中、L、a、bはそれぞれ画像形成前における記録媒体表面のL値、a値、およびb値を示し、L、a、bはそれぞれ前記画像形成材料を用いて付着量4g/mの定着画像を記録媒体表面に形成した時の画像部におけるL値、a値、およびb値を示す。)
で表されるCIE1976L*a*b*表色系における色差を示し、式(II)中、R(単位:%)は前記画像部における波長850nmの赤外線反射率を示す。]
、a、b、L、a、bは反射分光濃度計を用いて得ることができる。本発明におけるL、a、b、L、a、bは、反射分光濃度計としてエックスライト株式会社製、x−rite939を用いて測定されたものである。
本発明の画像形成材料を用いて記録された不可視情報は、例えば750nm以上1000nm以下のいずれかの波長で発光する半導体レーザーまたは発光ダイオードを光学読み取り用の光源として用い、近赤外光に高い分光感度を有する汎用の受光素子を使用することにより、非常に簡易にかつ高感度に読み出すことが可能である。受光素子としては、例えばシリコンによる受光素子(CCD等)が挙げられる。
以下に、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、製造例、実施例及び比較例中、「部」及び「%」とは「質量部」及び「質量%」をそれぞれ意味する。
(近赤外線吸収色素[A]の同定方法)
本発明に用いたスクアリリウム色素の同定には、元素分析およびMALDI TOF−MSスペクトルを用いた。元素分析は、パーキン・エルマー社製 2400 CHN Elemant Analyzerを用いた。MALDI TOF−MSスペクトルは、ブルカー・ダルトニクス社製MALDI質量分析装置autoflexIIIを用い、得られたマススペクトラムの分子イオンピークと、計算によって得られる質量数との一致をもって、得られた化合物の同定を行った。
[製造例1]
(近赤外線吸収色素[A−1]の製造)
トルエン400部に、1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部、シクロヘキサノン25.1部、p−トルエンスルホン酸一水和物0.087部を混合し、窒素ガスの雰囲気中で加熱攪拌し、3時間還流させた。反応中に生成した水は共沸蒸留により系中から除去した。反応終了後、トルエンを蒸留して得られた暗茶色固体をアセトンで抽出し、アセトンとエタノールの混合溶媒から再結晶することにより精製した。得られた茶色固体を、トルエン240部とn−ブタノール160部の混合溶媒に溶解させ、3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン13.8部を加えて、窒素ガスの雰囲気中で加熱撹拌し、8時間還流反応させた。反応中に生成した水は共沸蒸留により系中から除去した。反応終了後、溶媒を蒸留し、得られた反応混合物を攪拌しながら、ヘキサン200部を加えた。得られた黒茶色沈殿物を濾別した後、順次ヘキサン、エタノールおよびアセトンで洗浄を行い、減圧下で乾燥させ、近赤外線吸収色素[A−1]64.4部(収率:91%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−1]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−1]
[製造例2]
(近赤外線吸収色素[A−2]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−トリフルオロメチルナフタレン57.2部および2,6−ジメチルシクロヘキサノン32.2部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−2]84.3部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−2]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−2]
[製造例3]
(近赤外線吸収色素[A−3]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−3−フェニルナフタレン59.2部および3,5−ジメチルシクロヘキサノン32.2部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−3]88.9部(収率:96%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−3]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−3]
[製造例4]
(近赤外線吸収色素[A−4]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−3−p−トリルナフタレン62.8部および4−メチルシクロヘキサノン28.6部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−4]85.2部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−4]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−4]

[製造例5]
(近赤外線吸収色素[A−5]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−3−メトキシナフタレン47.6部および3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン35.8部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−5]79.7部(収率:94%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−5]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−5]
[製造例6]
(近赤外線吸収色素[A−6]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−2−トリフルオロメトキシナフタレン61.2部および3,5−ジエチルシクロヘキサノン39.4部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−6]92.2部(収率:90%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−6]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−6]
[製造例7]
(近赤外線吸収色素[A−7]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−2−フェノキシナフタレン63.3部および5−イソプロピル−2−メチルシクロヘキサノン39.4部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−7]95.0部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−7]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−7]
[製造例8]
(近赤外線吸収色素[A−8]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−3−p−トリルオキシナフタレン66.8部および2−シクロヘキシルシクロヘキサノン46.0部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−8]104.0部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−8]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−8]
[製造例9]
(近赤外線吸収色素[A−9]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部の代わりに、4,5−ジアミノナフタレン−1−スルホン酸60.2部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−9]80.7部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−9]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−9]
[製造例10]
(近赤外線吸収色素[A−10]の製造)
近赤外線吸収色素[A−9]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、2,6−ジメチルシクロヘキサノン32.2部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−9]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−10]87.0部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−10]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−10]
[製造例11]
(近赤外線吸収色素[A−11]の製造)
近赤外線吸収色素[A−9]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、3,5−ジメチルシクロヘキサノン32.2部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−9]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−11]87.0部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−11]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−11]
[製造例12]
(近赤外線吸収色素[A−12]の製造)
近赤外線吸収色素[A−9]の製造で使用したシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4−メチルシクロヘキサノン28.6部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−9]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−12]83.8部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−12]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−12]
[製造例13]
(近赤外線吸収色素[A−13]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4,5−ジアミノ−N−エチルナフタレン−1−スルホアミド67.1部および2−ノルボルナノン28.1部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−13]90.5部(収率:94%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−13]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−13]
[製造例14]
(近赤外線吸収色素[A−14]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4,5−ジアミノ−1−ナフトエ酸51.1部およびスピロ[5.5]ウンデカン−1−オン42.5部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−14]86.0部(収率:91%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−14]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−14]
[製造例15]
(近赤外線吸収色素[A−15]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4,5−ジアミノ−1−ナフトエ酸メチル54.7部および3−メチル−3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン−1(2H)−オン41.9部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−15]89.7部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−15]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−15]
[製造例16]
(近赤外線吸収色素[A−16]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、4,5−ジアミノ−N−エチルナフトアミド58.0部および3−(2−クロロエチル)シクロヘキサノン41.0部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−16]90.8部(収率:91%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−16]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−16]
[製造例17]
(近赤外線吸収色素[A−17]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−3−ニトロフタレン51.4部および3,5−ジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサノン59.8部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−17]103.5部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−17]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−17]
[製造例18]
(近赤外線吸収色素[A−18]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および3,5−ジメチルシクロヘキサノン32.2部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−18]75.9部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−18]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−18]
[製造例19]
(近赤外線吸収色素[A−19]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および2−フェニルシクロヘキサノン44.5部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−19]90.4部(収率:96%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−19]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−19]
[製造例20]
(近赤外線吸収色素[A−20]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および4−p−トリルシクロヘキサノン48.1部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−20]92.7部(収率:95%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−20]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−20]
[製造例21]
(近赤外線吸収色素[A−21]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および4−ベンジルシクロヘキサノン48.1部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−21]88.8部(収率:91%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−21]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−21]
[製造例22]
(近赤外線吸収色素[A−22]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および4−エトキシシクロヘキサノン36.3部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−22]80.3部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−22]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−22]
[製造例23]
(近赤外線吸収色素[A−23]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および2,6−ジ(トリフルオロメトキシ)シクロヘキサノン68.0部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−23]109.5部(収率:94%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−23]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−23]
[製造例24]
(近赤外線吸収色素[A−24]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および4−フェノキシシクロヘキサノン48.6部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−24]91.2部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−24]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−24]
[製造例25]
(近赤外線吸収色素[A−25]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および3−オキソ−シクロヘキサンスルホン酸ナトリウム塩51.1部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−25]88.5部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−25]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−25]
[製造例26]
(近赤外線吸収色素[A−26]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部およびN−エチル−3−オキソシクロヘキサン−1−スルホアミド52.4部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−26]92.5部(収率:91%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−26]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−26]
[製造例27]
(近赤外線吸収色素[A−27]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および4−オキソシクロヘキサンカルボン酸36.3部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−27]79.5部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−27]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−27]
[製造例28]
(近赤外線吸収色素[A−28]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および2−オキソシクロヘキサンカルボン酸エチル43.5部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−28]88.5部(収率:95%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−28]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−28]
[製造例29]
(近赤外線吸収色素[A−29]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および4−オキソ−N−プロピルシクロヘキサンカルボキシアミド46.8部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−29]89.6部(収率:93%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−29]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−29]
[製造例30]
(近赤外線吸収色素[A−30]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および4−アミノシクロヘキサノン28.9部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−30]73.0部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−30]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−30]
[製造例31]
(近赤外線吸収色素[A−31]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサノン36.1部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−31]81.0部(収率:94%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−31]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−31]
[製造例32]
(近赤外線吸収色素[A−32]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および4−オキソシクロヘキサンカルボニトリル31.4部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−32]77.7部(収率:95%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−32]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−32]
[製造例33]
(近赤外線吸収色素[A−33]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4−クロロナフタレン48.7部および4−ニトロシクロヘキサノン36.6部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−33]78.8部(収率:91%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−33]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−33]
[製造例34]
(近赤外線吸収色素[A−34]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4,5−ジクロロナフタレン57.4部および3,5−ジフルオロシクロヘキサノン34.3部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−34]88.1部(収率:95%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−34]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−34]
[製造例35]
(近赤外線吸収色素[A−35]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−4,5−ジブロモナフタレン79.9部および2−クロロシクロヘキサノン33.9部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−35]102.6部(収率:90%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−35]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−35]
[製造例36]
(近赤外線吸収色素[A−36]の製造)
近赤外線吸収色素[A−1]の製造で使用した1,8−ジアミノ−3−メチルナフタレン43.5部およびシクロヘキサノン25.1部の代わりに、1,8−ジアミノ−2−ナフトニトリル46.3部および3,3−ジブロモシクロヘキサノン65.4部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−1]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−36]102.8部(収率:92%)を得た。TOF−MSによる質量分析および元素分析の結果、近赤外線吸収色素[A−36]であることを同定した。
近赤外線吸収色素[A−36]

以上、製造例1〜36で合成した近赤外線吸収色素において、質量分析および元素分析を行った結果を表1および表2に示す。

[製造例37]
(近赤外線吸収色素[A−37]の製造)
近赤外線吸収色素[A−11]20.0部を、水300部に加えて撹拌し再分散した後、26%アンモニア水を用いてpH9.0に調整して溶解させた。この溶液中に、8%ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液179.7部を徐々に添加した。滴下した箇所から析出物が次々に現れ、添加と共に徐々にpHが低下した。添加終了後にはブリードは見られなかった。スラリーから析出物を濾別した後、水洗して、80℃で乾燥し、近赤外線吸収色素[A−37]31.5部(収率:99%)を得た。
[製造例38]
(近赤外線吸収色素[A−38]の製造)
近赤外線吸収色素[A−37]の製造で使用した8%ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液179.7部の代わりに、8%テトラブチルアンモニウムブロミド水溶液219.5部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−37]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−38]32.2部(収率:99%)を得た。
[製造例39]
(近赤外線吸収色素[A−39]の製造)
近赤外線吸収色素[A−37]の製造で使用した8%ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液179.7部の代わりに、8%1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨージド水溶液181.2部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−37]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−39]26.6部(収率:98%)を得た。
[製造例40]
(近赤外線吸収色素[A−40]の製造)
近赤外線吸収色素[A−37]の製造で使用した8%ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液179.7部の代わりに、8%1−ブチルピリジニウムクロリド水溶液116.9部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−37]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−40]26.7部(収率:99%)を得た。
[製造例41]
(近赤外線吸収色素[A−41]の製造)
近赤外線吸収色素[A−37]の製造で使用した8%ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液179.7部の代わりに、8%エチルトリフェニルホスホニウムブロミド水溶液252.8部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−37]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−41]34.7部(収率:99%)を得た。
[製造例42]
(近赤外線吸収色素[A−42]の製造)
近赤外線吸収色素[A−37]の製造で使用した8%ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液179.7部の代わりに、8%トリメチルスルホニウムブロミド水溶液107.0部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−37]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−42]23.5部(収率:98%)を得た。
[製造例43]
(近赤外線吸収色素[A−43]の製造)
近赤外線吸収色素[A−37]の製造で使用した8%ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液179.7部の代わりに、8%硫酸アルミニウム水溶液71.5部を使用した以外は、近赤外線吸収色素[A−37]の製造と同様の操作を行い、近赤外線吸収色素[A−43]20.2部(収率:99%)を得た。
[製造例44]
(近赤外線吸収色素[B−1]の製造)
特許第3590694号を参考にして下記の近赤外線吸収色素[B−1]を合成した。
近赤外線吸収色素[B−1]
<画像形成材料の製造>
以下に、本発明で用いられる画像形成材料として、トナーおよびインクジェット用インキの製造法を上げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1〜43、比較例1]
(トナー)
製造例1〜43で製造した、各近赤外線吸収色素[A−1〜43]を用い、下記の方法により凝集法トナーを得た(実施例1〜43)。また、製造例44で製造した、近赤外線吸収色素[B−1]を用い、実施例1〜43と同様にして凝集法トナーを得た(比較例1)。
(1)分散液の調製
各近赤外線吸収色素20部のそれぞれに、イオン交換水80部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオペレックスG−15、花王社製)3部を添加し、アイガーミルで3時間分散処理して、各色素の分散液を得た。
(2)ポリマー乳化液の調製
反応器に、エステルワックスエマルジョン330部((SELOSOL R−586、中京油脂社製)固形分として)、イオン交換水13000部を入れ、90℃に昇温し、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオペレックスG−15、花王社製)3部、スチレン2500部、n−ブチルアクリレート650部、メタクリル酸170部、8%過酸化水素水溶液330部、8%アスコルビン酸水溶液330部を添加した。90℃で7時間反応を継続してポリマー乳化液を得た。
(3)トナーの製造
上記ポリマー乳化液150部に、分散液9.5部を注入し混合撹拌した。この中に、0.5%の硫酸アルミニウム溶液40部を撹拌しながら注入した。60℃に昇温し、2時間撹拌を継続し、ろ過、洗浄、乾燥し、本発明のトナーを得た。
[実施例44〜86、比較例2]
(インクジェット用インキ)
製造例1〜43で製造した、各近赤外線吸収色素[A−1〜43]を用い、下記の方法によりインクジェット用インキを得た(実施例44〜86)。また、製造例44で製造した、近赤外線吸収色素[B−1]を用い、実施例44〜86と同様にしてインクジェット用インキを得た(比較例2)。
(1)分散液の調製
各近赤外線吸収色素20部のそれぞれに、イオン交換水200部、特殊芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩(デモールSN−B、花王社製)2部を添加し、アイガーミルで3時間分散処理して、各色素の分散液を得た。
(2)インキの製造
上記各分散液40.3部に、グリセリン10部、トリエチレングリコール10部、トリエチレングリコールモノブチルエーテル10部、トリエタノールアミン0.2部、アセチレングリコール系界面活性剤(オルフィンE1010、日信化学社製)1部を混合し、35℃で1時間撹拌した。その後、1.0μmのフィルタで濾過して、本発明のインクジェット用インキを得た。なお、残りは超純水(比抵抗値18MΩ・cm以上)を添加し、全量が100部となるように調製した。
<画像形成材料の評価>
[実施例1〜43、比較例1]
(トナーの評価)
実施例1〜43および比較例1で得られたトナーのそれぞれ50部に、疎水性シリカ0.3部を外添、混合し、電子写真プリンターでベタ画像を上質紙に印刷して画像を得た。得られた画像について、以下の方法で評価を行った。結果を表3に示す。
[実施例44〜86、比較例2]
(インクジェット用インキの評価)
実施例44〜86および比較例2で得られたインクジェット用インキを、インクジェットプリンターPM−A700(商品名、EPSON社製)用のブラックインク用のインクカートリッジに詰めてフォト光沢紙(EPSON社製PM写真紙<光沢>(KA420PSK、EPSON)(商品名)にカラー設定「黒」にてベタ画像を印刷して画像を得た。得られた画像について、以下の方法で評価を行った。結果を表4に示す。
〈不可視性および近赤外線吸収能〉
得られたベタ画像について、反射分光濃度計(エックスライト株式会社製、x−rite939)を用いて測定を行い、式(I)中のΔEおよび式(II)中のRを求めた。なお、◎は非常に良好なレベル、○は良好なレベル、×は実用には適さないレベルである。評価基準は下記の通りである。
〈不可視性〉
◎ :0≦ΔE≦5
○ :5<ΔE≦15
× :ΔE>15
〈近赤外線吸収能〉
◎ :80≦(100−R)≦100
○ :75≦(100−R)<80
× :0≦(100−R)<75
〈耐光性〉
上記の不可視性と近赤外線吸収能を評価する際に作製した場合と同様にして得られた試験片を、耐光性試験機(TOYOSEIKI社製「SUNTEST CPS+」)に入れ、24時間放置した。耐光性試験前後の画像について、反射分光濃度計(エックスライト株式会社製、x−rite939)を用いて測定を行い、式(II)中のRを求めた。光照射前のそれに対する残存率を求め、耐光性を、下記基準で評価した。なお、残存率の算出は、以下の式を用いて算出した。
残存率%=〈照射後の(100−R)〉÷〈照射前の(100−R)〉×100
◎ :残存率 が、95%以上
○ :残存率 が、90%以上、95%未満
× :残存率 が、90%未満
本発明の近赤外線吸収色素を含む画像形成材料は、非常に高い不可視性と近赤外線吸収能を有していること示された。とくに、ナフタレン環に、スルホ基、クロロ基及びスルホ基の塩(SO )から選ばれるいずれか一つの置換基を有し、シクロ環のXとXがメチル基で置換された近赤外線吸収色素(A−11、A−18、A−37〜A−43)を含む画像形成材料が良好な結果であった。
また、スルホ基の塩(SO )のカチオンとしては、アンモニウム化合物と3価の金属原子が耐久性付与の観点でより好ましく、近赤外線吸収色素(A−38:アンモニウム化合物、A−43:3価の金属原子)を含む画像形成材料が極めて良好な結果であった。
本発明の近赤外線吸収色素ではない近赤外線吸収色素[B−1]を含む画像形成材料は、不可視性と耐光性が悪化していた。
本発明の近赤外線吸収色素を含む画像形成材料は、非常に高い不可視性と近赤外線吸収能を有していること示された。とくに、ナフタレン環に、スルホ基、クロロ基及びスルホ基の塩(SO )から選ばれるいずれか一つの置換基を有し、シクロ環のXとXがメチル基で置換された近赤外線吸収色素(A−11、A−18、A−37〜A−43)を含む画像形成材料が良好な結果であった。
また、スルホ基の塩(SO )のカチオンとしては、アンモニウム化合物と3価の金属原子が耐久性付与の観点でより好ましく、近赤外線吸収色素(A−38:アンモニウム化合物、A−43:3価の金属原子)を含む画像形成材料が極めて良好な結果であった。
本発明の近赤外線吸収色素ではない近赤外線吸収色素[B−1]を含む画像形成材料は、不可視性と耐光性が悪化していた。
このようにして作製された画像形成材料は、可視域(400nm〜700nm)に吸収が少なく近赤外線吸収能に優れているため、非常に分光特性に優れていると言える。更には耐光性にも優れたものであり、そのため、不可視性情報を記録するための画像形成材料として優れた性能を有していると言える。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で表される近赤外線吸収色素[A]を含有する画像形成材料。
    一般式(1)

    (一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、スルホ基、SO 、−SONR、−COOR、−CONR10、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を表す。また、R〜Rのうち少なくとも1つは水素原子以外の置換基を表す。
    〜X10は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、スルホ基、−SONR1112、−COOR13、−CONR1415、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子を表す。X〜X10は、置換基同士が結合して環を形成してもよい。
    は、無機または有機のカチオンを表し、R〜R15はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基を表す。)
  2. 電子写真用トナー、インクジェットプリンター用インク、又は活版、オフセット、フレキソ、グラビア若しくはシルク印刷用のインクである請求項1に記載の画像形成材料。
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