JP2014074002A - フラボン系スクアリリウム化合物、樹脂組成物、画像形成材料、静電潜像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents
フラボン系スクアリリウム化合物、樹脂組成物、画像形成材料、静電潜像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】可視領域の光吸収が小さく、800nm帯の近赤外光によって発熱する化合物を提供する。
【解決手段】下記式(I)で表される構造を有するフラボン系スクアリリウム化合物。式(I)中、R10は、水素原子、メチル基、又はエチル基を表す。R11、R12、R21及びR22は、各々独立に、炭素数6以下のアルキル基又は炭素数6以下のアルコキシ基を表し、少なくとも1つは炭素数6以下のアルキル基若しくはアルコキシ基を表す。n11及びn12は、各々独立に、0以上4以下の整数を表し、n21及びn22は、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、隣接する基同士で環を構成してもよい。
【選択図】なし
【解決手段】下記式(I)で表される構造を有するフラボン系スクアリリウム化合物。式(I)中、R10は、水素原子、メチル基、又はエチル基を表す。R11、R12、R21及びR22は、各々独立に、炭素数6以下のアルキル基又は炭素数6以下のアルコキシ基を表し、少なくとも1つは炭素数6以下のアルキル基若しくはアルコキシ基を表す。n11及びn12は、各々独立に、0以上4以下の整数を表し、n21及びn22は、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、隣接する基同士で環を構成してもよい。
【選択図】なし
Description
本発明は、フラボン系スクアリリウム化合物、樹脂組成物、画像形成材料、静電潜像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
従来、近赤外線吸収材料として種々の化合物が知られており、その製造方法や、それを含む組成物が提案されている。
例えば、特許文献1には、750〜1100nmに分光吸収極大波長を有し、かつ650nmにおける吸光度が、該分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である赤外線吸収材料を含有することを特徴とする不可視パターン形成用赤外線吸収インキが開示されている。
特許文献2には、置換アセチレン類化合物を用いることを特徴とする、特定の構造を有するカルコゲノピリリウム化合物の製造方法が開示されている。
また、特許文献3、4には、それぞれ特定の構造を有するペリミジン系スクアリリウム化合物が開示されている。
例えば、特許文献1には、750〜1100nmに分光吸収極大波長を有し、かつ650nmにおける吸光度が、該分光吸収極大波長における吸光度の5%以下である赤外線吸収材料を含有することを特徴とする不可視パターン形成用赤外線吸収インキが開示されている。
特許文献2には、置換アセチレン類化合物を用いることを特徴とする、特定の構造を有するカルコゲノピリリウム化合物の製造方法が開示されている。
また、特許文献3、4には、それぞれ特定の構造を有するペリミジン系スクアリリウム化合物が開示されている。
本発明は、可視領域の光吸収が小さく、800nm帯の近赤外光によって効率的に発熱する化合物を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、下記式(I)で表される構造を有するフラボン系スクアリリウム化合物。
(式(I)中、R10は、各々独立に、ハロゲン原子、水素原子、置換若しくは未置換の炭素数1又は2のアルキル基、又は、置換若しくは未置換の炭素数1又は2のアルコキシ基を表す。R11、R12、R21及びR22は、各々独立に、ハロゲン原子、炭素数6以下の置換若しくは未置換のアルキル基、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルケニル基、又は、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルコキシ基を表す。n11及びn12は、各々独立に、0以上4以下の整数を表し、n21及びn22は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。n11が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR11は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n12が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR12は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n21が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR21は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n22が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR22は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。)
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のフラボン系スクアリリウム化合物と、樹脂とを含有する樹脂組成物。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載のフラボン系スクアリリウム化合物と、樹脂とを含有する画像形成材料。
請求項4に係る発明は、さらに、着色剤を含有する請求項3に記載の画像形成材料。
請求項5に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を含有する静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
請求項6に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を含む静電荷像現像用トナーを収納し、画像形成装置に脱着されるトナーカートリッジ。
請求項7に係る発明は、請求項5に記載の静電荷像現像剤を収納すると共に、静電潜像保持体の表面に形成された静電潜像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。
請求項8に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を用いて記録媒体上に未定着の画像を形成する画像形成手段と、
前記記録媒体上に形成された画像に対し、波長800nm以上900nm未満の光を照射して前記画像を定着させる光定着手段と、
を備えた画像形成装置。
請求項9に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を用いて記録媒体上に未定着の画像を形成する工程と、
前記記録媒体上に形成された画像に対し、波長800nm以上900nm未満の光を照射して前記画像を定着させる工程と、
を含む画像形成方法。
(式(I)中、R10は、各々独立に、ハロゲン原子、水素原子、置換若しくは未置換の炭素数1又は2のアルキル基、又は、置換若しくは未置換の炭素数1又は2のアルコキシ基を表す。R11、R12、R21及びR22は、各々独立に、ハロゲン原子、炭素数6以下の置換若しくは未置換のアルキル基、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルケニル基、又は、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルコキシ基を表す。n11及びn12は、各々独立に、0以上4以下の整数を表し、n21及びn22は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。n11が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR11は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n12が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR12は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n21が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR21は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n22が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR22は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。)
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のフラボン系スクアリリウム化合物と、樹脂とを含有する樹脂組成物。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載のフラボン系スクアリリウム化合物と、樹脂とを含有する画像形成材料。
請求項4に係る発明は、さらに、着色剤を含有する請求項3に記載の画像形成材料。
請求項5に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を含有する静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
請求項6に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を含む静電荷像現像用トナーを収納し、画像形成装置に脱着されるトナーカートリッジ。
請求項7に係る発明は、請求項5に記載の静電荷像現像剤を収納すると共に、静電潜像保持体の表面に形成された静電潜像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。
請求項8に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を用いて記録媒体上に未定着の画像を形成する画像形成手段と、
前記記録媒体上に形成された画像に対し、波長800nm以上900nm未満の光を照射して前記画像を定着させる光定着手段と、
を備えた画像形成装置。
請求項9に係る発明は、請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を用いて記録媒体上に未定着の画像を形成する工程と、
前記記録媒体上に形成された画像に対し、波長800nm以上900nm未満の光を照射して前記画像を定着させる工程と、
を含む画像形成方法。
請求項1に係る発明によれば、前記式(I)で表される構造以外のフラボン系スクアリリウム化合物に比べ、可視領域の光吸収が小さく、800nm帯の近赤外光によって効率的に発熱するフラボン系スクアリリウム化合物が提供される。
請求項2に係る発明によれば、前記式(I)で表される構造以外のフラボン系スクアリリウム化合物を含有する樹脂組成物に比べ、可視領域の光吸収が小さく、800nm帯の近赤外光によって効率的に発熱する樹脂組成物が提供される。
請求項3に係る発明によれば、前記式(I)で表される構造以外のフラボン系スクアリリウム化合物を含有する樹脂組成物に比べ、可視領域の光吸収が小さく、800nm帯の近赤外光によって効率的に発熱する樹脂組成物が提供される。
請求項4に係る発明によれば、前記式(I)で表される構造以外のフラボン系スクアリリウム化合物を含有する画像形成材料に比べ、画像の色濁りが抑制され、着色剤に応じた色味に優れる画像形成材料が提供される。
請求項5、6、7、8、9に係る発明によれば、画像の色濁りが抑制され、800nm帯の近赤外光によって効率良く画像が定着される静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法が提供される。
請求項2に係る発明によれば、前記式(I)で表される構造以外のフラボン系スクアリリウム化合物を含有する樹脂組成物に比べ、可視領域の光吸収が小さく、800nm帯の近赤外光によって効率的に発熱する樹脂組成物が提供される。
請求項3に係る発明によれば、前記式(I)で表される構造以外のフラボン系スクアリリウム化合物を含有する樹脂組成物に比べ、可視領域の光吸収が小さく、800nm帯の近赤外光によって効率的に発熱する樹脂組成物が提供される。
請求項4に係る発明によれば、前記式(I)で表される構造以外のフラボン系スクアリリウム化合物を含有する画像形成材料に比べ、画像の色濁りが抑制され、着色剤に応じた色味に優れる画像形成材料が提供される。
請求項5、6、7、8、9に係る発明によれば、画像の色濁りが抑制され、800nm帯の近赤外光によって効率良く画像が定着される静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<フラボン系スクアリリウム化合物>
本実施形態に係るフラボン系スクアリリウム化合物は、下記式(I)で表される化合物である。
本実施形態に係るフラボン系スクアリリウム化合物は、下記式(I)で表される化合物である。
式(I)中、R10は、各々独立に、ハロゲン原子、水素原子、置換若しくは未置換の炭素数1又は2のアルキル基、又は、置換若しくは未置換の炭素数1又は2のアルコキシ基を表す。R11、R12、R21及びR22は、各々独立に、ハロゲン原子、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルキル基、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルケニル基、又は、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルコキシ基を表す。n11及びn12は、各々独立に、0以上4以下の整数を表し、n21及びn22は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。n11が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR11は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n12が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR12は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n21が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR21は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n22が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR22は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
式(I)で表される化合物は、テトラヒドロフラン溶液中の最大吸収波長が800nm帯にあり、波長800nm以上900nm未満の光の吸収性に優れる一方、可視領域の光の吸収性が小さい。そのため、式(I)で表される化合物は、800nm帯の光照射によって発熱する近赤外線吸収材料として有用である。
このように、式(I)で表される化合物が800nm帯の近赤外線領域の光を効率的に吸収するのは、当該化合物が共鳴構造を有し、π共役系の空間的な広がりが比較的大きいことが、エネルギーの安定化に寄与するためと考えられる。
また、式(I)で表される化合物は、樹脂に対する分散性にも優れるため、樹脂組成物に含まれる近赤外線吸収材料として有用である。
式(I)で表される化合物は、例えば、テトラヒドロフラン、クロロホルム等の溶媒への溶解性に優れる。このことから、式(I)で表される化合物は、テトラヒドロフラン、クロロホルム等の溶媒への溶解性に優れる樹脂となじみがよいと考えられ、樹脂への分散性に優れると考えられる。
テトラヒドロフランへの溶解性に優れる樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアルキルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂などが挙げられる。
テトラヒドロフランへの溶解性に優れる樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアルキルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂などが挙げられる。
他方、式(I)におけるR11、R12、R21及びR22の少なくとも1つが、炭素数7以上のアルキル基又はアルコキシ基であるフラボン系スクアリリウム化合物は、グラム吸光係数が低下する傾向にある。そのため、当該フラボン系スクアリリウム化合物を含む樹脂組成物は、本実施形態に係る樹脂組成物に比べて、フラボン系スクアリリウム化合物の質量濃度が同じである場合においては波長800nm以上900nm未満の光の吸収効率に劣る。
一般式(I)におけるR10、R11、R12、R21及びR22として表されるハロゲン原子としては、例えば、F、Cl等が挙げられる。
一般式(I)におけるR11、R12、R21及びR22として表される未置換のアルキル基は、炭素数6以下であり、炭素数1以上4以下が望ましく、炭素数1以上3以下が更に望ましい。未置換のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環式、又はこれらから選択される2種類以上の組み合わせであってもよい。未置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の直鎖状のアルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基等の分岐状のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の環式のアルキル基等が挙げられる。
一般式(I)におけるR11、R12、R21及びR22として表される未置換のアルケニル基は、炭素数6以下であり、炭素数2以上6以下が望ましく、炭素数2以上4以下がより望ましく、炭素数2又は3が更に望ましい。未置換のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、4−ペンテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、5−ヘキセニル基等が挙げられる。
一般式(I)におけるR11、R12、R21及びR22として表される未置換のアルコキシ基は、炭素数6以下であり、炭素数1以上4以下が望ましく、炭素数1以上3以下が更に望ましい。未置換のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
アルキル基、アルケニル基及びアルコキシ基を置換しうる置換基としては、例えば、ハロゲン原子が挙げられる。
一般式(I)中のn11及びn12は各々独立に、0以上4以下の整数を表し、1以上3以下の整数が望ましく、1又は2がより望ましい。
n11が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR11は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環(例えば、環状アルキル、環状アルケニル、芳香環(例えば、ベンゼン環))を形成してもよい。
n12が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR12は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環(例えば、環状アルキル、環状アルケニル、芳香環(例えば、ベンゼン環))を形成してもよい。
n11が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR11は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環(例えば、環状アルキル、環状アルケニル、芳香環(例えば、ベンゼン環))を形成してもよい。
n12が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR12は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環(例えば、環状アルキル、環状アルケニル、芳香環(例えば、ベンゼン環))を形成してもよい。
一般式(I)中のn21及びn22は各々独立に、0以上5以下の整数を表し、1以上4以下の整数が望ましく、1以上3以下がより望ましい。
n21が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR21は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環(例えば、環状アルキル、環状アルケニル、芳香環(例えば、ベンゼン環))を形成してもよい。
n22が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR22は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環(例えば、環状アルキル、環状アルケニル、芳香環(例えば、ベンゼン環))を形成してもよい。
n21が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR21は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環(例えば、環状アルキル、環状アルケニル、芳香環(例えば、ベンゼン環))を形成してもよい。
n22が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR22は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環(例えば、環状アルキル、環状アルケニル、芳香環(例えば、ベンゼン環))を形成してもよい。
また、R11、R12、R21及びR22は、式(I)で表される化合物の合成の容易性および分子の安定性の観点から、R11とR12とが同一で、R21とR22とが同一である対称構造であることが望ましい。
式(I)で表されるフラボン系スクアリリウム化合物においてR11とR12とが同一であり、かつ、R21とR22とが同一である構造は、以下の式(I−0)によって表される。
式(I)で表されるフラボン系スクアリリウム化合物においてR11とR12とが同一であり、かつ、R21とR22とが同一である構造は、以下の式(I−0)によって表される。
式(I−0)中、R1乃至R9は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルキル基、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルケニル基、又は置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルコキシ基を表す。R10は、各々独立に、ハロゲン原子、水素原子、メチル基、又はエチル基を表す。R1乃至R4は、隣接する基同士で結合して環を形成してもよく、R5乃至R9は、隣接する基同士で結合して環を形成してもよい。
式(I)又は式(I−0)で表される化合物としては、例えば、以下の式(I)−1及び(I)−2で表される化合物が挙げられる。
式(I)で表されるフラボン系スクアリリウム化合物の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、式(I)−1で表される化合物は、下記の反応スキームに従って2段階で比較的簡便に合成される。
なお、式(I)−2で表される化合物など、式(I)で表される他の化合物も、下記の反応スキームにおける化合物(A)を変更して、下記の反応スキームに準じて簡便に合成される。
なお、式(I)−2で表される化合物など、式(I)で表される他の化合物も、下記の反応スキームにおける化合物(A)を変更して、下記の反応スキームに準じて簡便に合成される。
上記スキームに示した方法は、二段階で式(I)−1で表される化合物を合成する方法である。
以下に各段階の反応の具体例を説明する。
以下に各段階の反応の具体例を説明する。
(第1段階)
フラボン(A)をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、室温にて窒素雰囲気下にて臭化メチルマグネシウムを滴下し、加熱還流下3時間攪拌して反応させる。反応混合物を10%過塩素酸水溶液に少しずつ加え、析出した結晶を濾取して、水で洗浄し、中間体(B)が得られる。
フラボン(A)をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、室温にて窒素雰囲気下にて臭化メチルマグネシウムを滴下し、加熱還流下3時間攪拌して反応させる。反応混合物を10%過塩素酸水溶液に少しずつ加え、析出した結晶を濾取して、水で洗浄し、中間体(B)が得られる。
第1段階の反応に用いる溶媒としては、例えば、THFの他、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類が挙げられる。また、第1段階の反応でケトンをアルキル化するアルキル化剤としては、例えば、臭化メチルマグネシウム(CH3MgBr)の他、ヨウ化メチルマグネシウム(CH3MgI)、メチルリチウム(CH3Li)、臭化エチルマグネシウム(C2H5MgBr)等が挙げられる。さらに、得られた反応混合物をイオン化するイオン性化合物としては、例えば、過塩素酸の他、テトラフルオロホウ酸、トリフルオロメタンスルホン酸、臭化アンモニウム等が挙げられる。
第1段階の反応の好ましい反応温度および反応時間は20〜70℃、1〜3時間程度である
第1段階の反応で得た中間体(B)を含む液を精製することなく第2段階に進んでもよく、精製を行ってから第2段階に進んでもよい。精製法としては、減圧下におけるものを含む蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等が挙げられる。
(第2段階)
中間体(B)とスクアリン酸を、トルエン、1−ブタノール、ピリジンを加えて攪拌しながら加熱還流させる。反応混合物を放冷後、ろ過により取り出し、精製して化合物(C)、すなわち、例示化合物(I)−1の結晶が得られる。
中間体(B)とスクアリン酸を、トルエン、1−ブタノール、ピリジンを加えて攪拌しながら加熱還流させる。反応混合物を放冷後、ろ過により取り出し、精製して化合物(C)、すなわち、例示化合物(I)−1の結晶が得られる。
第2段階の反応に用いるスクアリン酸(3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン)は、中間体(B)に対して0.4倍モル以上0.6倍モル以下で用いるのが望ましい。
第2段階の反応に用いる溶媒としては、例えばアルコール類が挙げられ、望ましくは1−プロパノール、1−ブタノール、1−オクタノール等の炭素原子を3個以上有する1級アルコールである。
アルコール類に他の溶媒を混合する場合、混合する溶媒としては、例えば、トルエン、キシレンが挙げられる。混合される限りにおいて混合比は制限されないが、望ましくはアルコールに対して体積で0.5倍以上2倍以下である。
アルコール類に他の溶媒を混合する場合、混合する溶媒としては、例えば、トルエン、キシレンが挙げられる。混合される限りにおいて混合比は制限されないが、望ましくはアルコールに対して体積で0.5倍以上2倍以下である。
第2段階の反応の好ましい反応温度および反応時間は反応溶媒にも依存するが、一般的に60〜120℃、1〜5時間程度である。例えば、トルエンと1−ブタノールとの混合溶媒を利用する場合、反応温度が105℃で反応時間が2〜3時間のほうが好ましい。
第2段階の反応は、反応の進行を助ける目的で、反応により発生する水を溶媒とともに留去しながら行ってもよく、少量の塩基性化合物を加えて行ってもよい。塩基性化合物としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジン、キノリンが挙げられる。
化合物(C)、すなわち、(I)−1で表される例示化合物を精製・単離する方法としては、例えば、再結晶、カラムクロマトグラフィー、昇華精製などが挙げられ、中でも再結晶により単離を行うことが望ましい。
化合物(C)、すなわち、(I)−1で表される例示化合物を精製・単離する方法としては、例えば、再結晶、カラムクロマトグラフィー、昇華精製などが挙げられ、中でも再結晶により単離を行うことが望ましい。
なお、本実施形態に係る式(I)又は式(I−0)で表される化合物としては、(I)−1、(I)−2以外に以下の(I)−3乃至(I)−24で表される構造が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<樹脂組成物>
本実施形態に係る樹脂組成物は、式(I)で表されるフラボン系スクアリリウム化合物と、樹脂と、を含有する。本実施形態に係る樹脂組成物は、目的に応じて、その他の成分を含んでもよい。
式(I)で表されるフラボン系スクアリリウム化合物は、可視領域における光吸収が小さく、波長800nm以上900nm未満の光に対しては高い吸収性を示すとともに、分散性に優れるため、本実施形態に係る樹脂組成物は、近赤外線吸収材料である式(I)で表されるフラボン系スクアリリウム化合物の含有量が少なくても、近赤外の光(例えば、波長800nm以上900nm未満の光)を効率的に吸収し、当該近赤外線吸収材料による色濁りが抑制される。
本実施形態に係る樹脂組成物は、式(I)で表されるフラボン系スクアリリウム化合物と、樹脂と、を含有する。本実施形態に係る樹脂組成物は、目的に応じて、その他の成分を含んでもよい。
式(I)で表されるフラボン系スクアリリウム化合物は、可視領域における光吸収が小さく、波長800nm以上900nm未満の光に対しては高い吸収性を示すとともに、分散性に優れるため、本実施形態に係る樹脂組成物は、近赤外線吸収材料である式(I)で表されるフラボン系スクアリリウム化合物の含有量が少なくても、近赤外の光(例えば、波長800nm以上900nm未満の光)を効率的に吸収し、当該近赤外線吸収材料による色濁りが抑制される。
(樹脂)
本実施形態に係る樹脂組成物に含まれる樹脂は、その種類を特に問わず、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などの中から樹脂組成物の用途に合わせて選択すればよい。樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本実施形態に係る樹脂組成物に含まれる樹脂は、その種類を特に問わず、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などの中から樹脂組成物の用途に合わせて選択すればよい。樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本実施形態に係る樹脂組成物は、その用途は特に限定されないが、具体的には、例えば、後述する画像形成材料の他に、赤外光の吸収により発熱する発熱体用の塗料や、可視光を透過させ赤外光を遮断する赤外線フィルター用のフィルター膜形成用組成物が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、目的に応じてその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、公知の各種の添加物が挙げられ、例えば、可塑剤、分散剤、粘度調整剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、有機溶剤、顔料などが挙げられる。
(樹脂組成物の製造方法)
本実施形態に係る樹脂組成物の製造方法は、特に制限されない。
例えば、式(I)で表される化合物と樹脂とその他の成分とを溶剤に溶解あるいは分散させる方法;樹脂を粒子状となるように溶液中に分散し、式(I)で表される化合物とその他の材料とを加え、共に凝集させる方法;樹脂の原料のモノマーを、式(I)で表される化合物とその他の材料とが共存する溶液中で重合させる方法;樹脂が熱可塑性樹脂であれば、式(I)で表される化合物と樹脂とその他の材料とを共に溶融混練し、成形あるいは粉砕する方法;等が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂組成物の製造方法は、特に制限されない。
例えば、式(I)で表される化合物と樹脂とその他の成分とを溶剤に溶解あるいは分散させる方法;樹脂を粒子状となるように溶液中に分散し、式(I)で表される化合物とその他の材料とを加え、共に凝集させる方法;樹脂の原料のモノマーを、式(I)で表される化合物とその他の材料とが共存する溶液中で重合させる方法;樹脂が熱可塑性樹脂であれば、式(I)で表される化合物と樹脂とその他の材料とを共に溶融混練し、成形あるいは粉砕する方法;等が挙げられる。
<画像形成材料>
以下、本実施形態に係る樹脂組成物の一例である本実施形態に係る画像形成材料について説明する。
本実施形態に係る画像形成材料は、式(I)で表される化合物と、樹脂とを含有する。式(I)で表される化合物は、800nm帯に最大吸収波長を有し、波長800nm以上900nm未満の近赤外光を効率的に吸収して発熱する。本実施形態に係る画像形成材料が熱可塑性樹脂を含む場合は、発熱により樹脂が軟化又は溶融し、その後再固化し、記録媒体上に画像形成材料の画像が定着する。
以下、本実施形態に係る樹脂組成物の一例である本実施形態に係る画像形成材料について説明する。
本実施形態に係る画像形成材料は、式(I)で表される化合物と、樹脂とを含有する。式(I)で表される化合物は、800nm帯に最大吸収波長を有し、波長800nm以上900nm未満の近赤外光を効率的に吸収して発熱する。本実施形態に係る画像形成材料が熱可塑性樹脂を含む場合は、発熱により樹脂が軟化又は溶融し、その後再固化し、記録媒体上に画像形成材料の画像が定着する。
式(I)で表されるフラボン系スクアリリウム化合物は樹脂に対する分散性に優れるため、本実施形態に係る画像形成材料は、近赤外線吸収材料の分散性に優れる。
そして、式(I)で表される化合物は、テトラヒドロフラン溶液中の最大吸収波長が800nm帯にあり、波長800nm以上900nm未満の近赤外光の吸収性に優れる。
そして、式(I)で表される化合物は、テトラヒドロフラン溶液中の最大吸収波長が800nm帯にあり、波長800nm以上900nm未満の近赤外光の吸収性に優れる。
一方、式(I)で表されるフラボン系スクアリリウム化合物は、400nm以上750nm以下の可視光の波長領域における吸光度が極めて低いため、本実施形態に係る画像形成材料は、式(I)で表される化合物による色味を呈し難い。そのため、本実施形態に係る画像形成材料がさらに着色剤を含有する場合、着色剤による色味が保たれ、近赤外線吸収材料による色濁りが抑制される画像形成材料が提供される。
本実施形態に係る画像形成材料が光定着トナーである場合、式(I)で表される化合物を比較的少量含有することで、波長800nm以上900nm未満の光を効率的に吸収し、記録媒体への定着性に優れる光定着トナーが提供される。
また、本実施形態に係る画像形成材料がさらに着色剤を含有する光定着トナーである場合、顔料による色味が保たれ、色濁りが抑制される光定着トナーが提供される。
また、本実施形態に係る画像形成材料がさらに着色剤を含有する光定着トナーである場合、顔料による色味が保たれ、色濁りが抑制される光定着トナーが提供される。
本実施形態に係る画像形成材料が不可視トナーである場合、式(I)で表される化合物を比較的少量含有することで波長800nm以上900nm未満の光を効率的に吸収し、情報読み取り性に優れる不可視トナーが提供される。
また、本実施形態に係る画像形成材料が不可視トナーである場合、光の照射によって記録媒体に定着される不可視性に優れる不可視トナーが提供される。
なお、本明細書において「不可視性」とは、ヒトの目視により認識されにくいことを意味し、まったく認識されないことが理想的である。
また、本実施形態に係る画像形成材料が不可視トナーである場合、光の照射によって記録媒体に定着される不可視性に優れる不可視トナーが提供される。
なお、本明細書において「不可視性」とは、ヒトの目視により認識されにくいことを意味し、まったく認識されないことが理想的である。
本実施形態に係る画像形成材料は、式(I)で表される化合物の含有量が、画像形成材料の全質量を基準として、0.05質量%以上10質量%以下であることが望ましく、0.5質量%以上5質量%以下がより望ましい。式(I)で表される化合物は、熱可塑性樹脂に対する分散性に優れるので、画像形成材料における含有量が少なくても波長800nm以上900nm未満の光を効率的に吸収する。
本実施形態に係る画像形成材料は、式(I)で表される化合物の含有量が低いほど、不可視性により優れる画像形成材料となり、顔料などの着色剤を含有する場合には着色剤による色味がより保たれた画像形成材料となる。
本実施形態に係る画像形成材料は、式(I)で表される化合物の含有量が低いほど、不可視性により優れる画像形成材料となり、顔料などの着色剤を含有する場合には着色剤による色味がより保たれた画像形成材料となる。
(樹脂)
本実施形態に係る画像形成材料は、式(I)で表される化合物とともに熱可塑性樹脂を含有し、少ない光エネルギーで十分な定着効果が得られる。
本実施形態に係る画像形成材料は、式(I)で表される化合物とともに熱可塑性樹脂を含有し、少ない光エネルギーで十分な定着効果が得られる。
画像形成材料に含まれる熱可塑性樹脂としては、例えば、天然由来の高分子からなる熱可塑性樹脂や、合成高分子からなる熱可塑性樹脂が挙げられる。具体的には例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリアルキルメタクリレート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、式(I)で表される化合物の分散性の観点から、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニル樹脂、ポリアルキルメタクリレート樹脂、アクリル樹脂が望ましい。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、式(I)で表される化合物の分散性の観点から、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニル樹脂、ポリアルキルメタクリレート樹脂、アクリル樹脂が望ましい。
熱可塑性樹脂は、その重量平均分子量が1000以上100000以下の範囲であることが望ましく、5000以上50000以下の範囲であることがより望ましい。重量平均分子量が1000以上であると、オフセットや融着などの問題が起こりにくく、重量平均分子量が100000以下であると、定着に必要な熱量が大き過ぎず、光の照射によって効率的に定着される。
熱可塑性樹脂は、ガラス転移温度が50℃以上150℃以下の範囲であることが望ましい。ガラス転移温度が上記の範囲であれば、ガラス転移温度が上記範囲外である場合と比較して、適切な熱量で熱可塑性樹脂が軟化し又は溶融し、その後再固化し、画像形成材料が記録媒体に定着する。熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、55℃以上70℃以下の範囲がより望ましい。
(着色剤)
本実施形態に係る画像形成材料は、目的とする画像を形成するために必要な色味を画像形成材料に付与するために、着色剤を含有していてもよい。着色剤としては、特に制限はなく、公知の種々の着色剤(顔料又は染料)を使用してよい。着色剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本実施形態に係る画像形成材料は、目的とする画像を形成するために必要な色味を画像形成材料に付与するために、着色剤を含有していてもよい。着色剤としては、特に制限はなく、公知の種々の着色剤(顔料又は染料)を使用してよい。着色剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
(その他の成分)
本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナー(光定着トナー、不可視トナー等)である場合、必要に応じて、帯電制御剤、オフセット防止剤等をさらに含有していてもよい。
帯電制御剤には、正帯電用のものと負帯電用のものがある。正帯電用としては、例えば、第4級アンモニウム系化合物が挙げられる。負帯電用としては、例えば、アルキルサリチル酸の金属錯体、極性基を含有したレジンタイプの帯電制御剤が挙げられる。
オフセット防止剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンが挙げられる。
本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナー(光定着トナー、不可視トナー等)である場合、必要に応じて、帯電制御剤、オフセット防止剤等をさらに含有していてもよい。
帯電制御剤には、正帯電用のものと負帯電用のものがある。正帯電用としては、例えば、第4級アンモニウム系化合物が挙げられる。負帯電用としては、例えば、アルキルサリチル酸の金属錯体、極性基を含有したレジンタイプの帯電制御剤が挙げられる。
オフセット防止剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンが挙げられる。
本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナーである場合、流動性、粉体保存性の向上、摩擦帯電制御、転写性能、クリーニング性能向上等のために、無機粉粒子あるいは有機粒子を外添剤としてトナー表面に添加してもよい。
無機粉粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウム等が挙げられる。これらの無機粉粒子には、例えば、必要に応じて、公知の表面処理を施してもよい。
有機粒子としては、例えば、フッ化ビニリデン、メチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート等を構成成分とする乳化重合体またはソープフリー重合体が挙げられる。
無機粉粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウム等が挙げられる。これらの無機粉粒子には、例えば、必要に応じて、公知の表面処理を施してもよい。
有機粒子としては、例えば、フッ化ビニリデン、メチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート等を構成成分とする乳化重合体またはソープフリー重合体が挙げられる。
(画像形成材料の製造方法)
本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナーである場合、当該画像形成材料は、従来の電子写真用トナーの製造方法によって製造される。例えば、式(I)で表される化合物と熱可塑性樹脂とその他の材料を共に溶融混練し、粉砕する方法(混練粉砕法);熱可塑性樹脂の原料のモノマーを、式(I)で表される化合物とその他の材料とが共存する溶液中で重合させ、これらを凝集させる方法;熱可塑性樹脂の原料のモノマーを重合させた後、式(I)で表される化合物とその他の材料とを加え、これらを凝集させる方法;熱可塑性樹脂を粒子状となるように溶液中に分散し、式(I)で表される化合物とその他の材料と共に凝集させる方法;等が挙げられる。
本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナーである場合、当該画像形成材料は、従来の電子写真用トナーの製造方法によって製造される。例えば、式(I)で表される化合物と熱可塑性樹脂とその他の材料を共に溶融混練し、粉砕する方法(混練粉砕法);熱可塑性樹脂の原料のモノマーを、式(I)で表される化合物とその他の材料とが共存する溶液中で重合させ、これらを凝集させる方法;熱可塑性樹脂の原料のモノマーを重合させた後、式(I)で表される化合物とその他の材料とを加え、これらを凝集させる方法;熱可塑性樹脂を粒子状となるように溶液中に分散し、式(I)で表される化合物とその他の材料と共に凝集させる方法;等が挙げられる。
次に、電子写真用トナー以外の画像形成材料について説明する。
本実施形態に係る画像形成材料としては、電子写真用トナー以外の画像形成材料も挙げられる。このような画像形成材料として、例えば、近赤外線吸収インクが挙げられる。前記近赤外線吸収インクとしては、例えば、インクジェットプリンター用インク;活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はシルク印刷用のインク;等が挙げられる。
本実施形態に係る画像形成材料としては、電子写真用トナー以外の画像形成材料も挙げられる。このような画像形成材料として、例えば、近赤外線吸収インクが挙げられる。前記近赤外線吸収インクとしては、例えば、インクジェットプリンター用インク;活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はシルク印刷用のインク;等が挙げられる。
本実施形態に係る近赤外線吸収インクがインクジェットプリンター用インクである場合、水を含有する水性インクの態様でもよい。この場合、インクの乾燥防止及び浸透性を向上させるために、水溶性の有機溶剤を更に含有していてもよい。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、純水等が挙げられる。有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;N−アルキルピロリドン類;酢酸エチル、酢酸アミル等のエステル類;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール類;メタノール、ブタノール、フェノールのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物等のグリコールエーテル類が挙げられる。有機溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
有機溶剤は、吸湿性、保湿性、式(I)で表される化合物の溶解性、浸透性、インクの粘度、氷点等を考慮して選択される。インクジェットプリンター用インク中の有機溶剤の含有割合は、1質量%以上60質量%以下であることが望ましい。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、純水等が挙げられる。有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;N−アルキルピロリドン類;酢酸エチル、酢酸アミル等のエステル類;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール類;メタノール、ブタノール、フェノールのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物等のグリコールエーテル類が挙げられる。有機溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
有機溶剤は、吸湿性、保湿性、式(I)で表される化合物の溶解性、浸透性、インクの粘度、氷点等を考慮して選択される。インクジェットプリンター用インク中の有機溶剤の含有割合は、1質量%以上60質量%以下であることが望ましい。
本実施形態に係る近赤外線吸収インクがインクジェットプリンター用インクである場合、インクジェットプリンターのシステムに要求される諸条件を満たすために、インクの成分として従来知られている添加物を含有していてもよい。添加物としては、例えば、pH調整剤、比抵抗調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、金属封鎖剤が挙げられる。pH調整剤としては、例えば、アルコールアミン類、アンモニウム塩類、金属水酸化物が挙げられる。比抵抗調整剤としては、例えば、有機塩類、無機塩類が挙げられる。金属封鎖剤としては、例えば、キレート剤が挙げられる。
本実施形態に係る近赤外線吸収インクがインクジェットプリンター用インクである場合、ノズル部の閉塞やインク吐出方向の変化等が生じない程度に、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂等の水溶性樹脂を含有していてもよい。
本実施形態に係る近赤外線吸収インクが活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はシルク印刷用のインクである場合、当該インクはポリマーや有機溶剤を含有する油性インクの態様でもよい。
ポリマーとしては、例えば、蛋白質、ゴム、セルロース類、シエラック、コパル、でん粉、ロジン等の天然樹脂;ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等の熱可塑性樹脂;レゾール型フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
有機溶剤としては、前記インクジェットプリンター用インクの説明において例示された有機溶剤が挙げられる。
ポリマーとしては、例えば、蛋白質、ゴム、セルロース類、シエラック、コパル、でん粉、ロジン等の天然樹脂;ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等の熱可塑性樹脂;レゾール型フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
有機溶剤としては、前記インクジェットプリンター用インクの説明において例示された有機溶剤が挙げられる。
本実施形態に係る近赤外線吸収インクが活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はシルク印刷用のインクである場合、要求される諸条件を満たすために、インクの成分として従来知られている添加物を含有していてもよい。添加物としては、例えば、印刷皮膜の柔軟性や強度を向上させるための可塑剤、乾燥防止剤、粘度調整剤、分散剤、粘度調整などのための溶剤が挙げられる。
<画像形成方法>
本実施形態に係る画像形成方法は、本実施形態に係る画像形成材料を用いて記録媒体上に画像を形成する工程と、前記記録媒体上に形成された画像に対し、波長800nm以上900nm未満の光を照射して前記画像を定着させる工程と、を含んで構成される。
本実施形態に係る画像形成方法は、本実施形態に係る画像形成材料を用いて記録媒体上に画像を形成する工程と、前記記録媒体上に形成された画像に対し、波長800nm以上900nm未満の光を照射して前記画像を定着させる工程と、を含んで構成される。
本実施形態に係る画像形成材料に含まれる式(I)で表される化合物は、波長800nm以上900nm未満の光の吸収性に優れることから、本実施形態に係る画像形成方法は、記録媒体上に形成された画像形成材料の画像に対し、800nm帯の光を照射することで効率よく記録媒体に画像を定着させる。
照射光の光源としては、半導体レーザー、固体レーザー、液体レーザー、ガスレーザー等が挙げられる。
本実施形態に係る画像形成材料は、そこに含まれる式(I)で表される化合物の最大吸収波長を含む領域の波長光の吸収性に優れ、中でも800nm帯の光の吸収性に優れる。したがって、本実施形態に係る画像形成方法によれば、上記の半導体レーザーと組み合せて、記録媒体に画像形成材料をより効率的に定着させる画像形成方法が提供される。
本実施形態に係る画像形成材料は、そこに含まれる式(I)で表される化合物の最大吸収波長を含む領域の波長光の吸収性に優れ、中でも800nm帯の光の吸収性に優れる。したがって、本実施形態に係る画像形成方法によれば、上記の半導体レーザーと組み合せて、記録媒体に画像形成材料をより効率的に定着させる画像形成方法が提供される。
本実施形態に係る画像形成方法は、より少ない光エネルギーで効率よく画像形成材料を記録媒体に定着させる観点から、照射する光の波長は、画像形成材料に含まれる式(I)で表される化合物の最大吸収波長±20nmの範囲内であることが望ましい。
記録媒体としては、紙、プラスチック板、布、金属板等が挙げられる。記録媒体の材質や特性は、定着時の熱に耐え得る範囲が望ましい。
記録媒体に画像形成材料を付与する方法としては、例えば、電子写真方式、インクジェット方式、活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、シルク印刷等が挙げられる。記録媒体上で画像形成材料を光の照射によって効率的に加熱する観点からは、記録媒体に画像形成材料以外の液体(水等)が付与されないことが望ましく、したがって記録媒体に画像形成材料を付与する方法としては、電子写真方式が望ましい。
本実施形態に係る画像形成方法としては、例えば、記録媒体に画像形成材料を付与し、記録媒体の画像形成材料が付与された面に、出力1J/cm2のレーザー光を3ミリ秒照射することで画像定着を行う方法が挙げられる。
<画像形成装置>
以下、本実施形態の画像形成装置の一例として、光定着方式を採用した画像形成装置の一例を、図面を参照しながら説明する。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
本実施形態に係る画像形成装置は、画像形成材料を用いて記録媒体上に未定着の画像を形成する画像形成手段と、前記記録媒体上に形成された画像に対し、波長800nm以上900nm未満の光を照射して前記画像を定着させる光定着手段と、を備えて構成される。
以下、本実施形態の画像形成装置の一例として、光定着方式を採用した画像形成装置の一例を、図面を参照しながら説明する。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
本実施形態に係る画像形成装置は、画像形成材料を用いて記録媒体上に未定着の画像を形成する画像形成手段と、前記記録媒体上に形成された画像に対し、波長800nm以上900nm未満の光を照射して前記画像を定着させる光定着手段と、を備えて構成される。
図1は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4色のトナーにより画像形成を行う。
図1に示す画像形成装置は、記録媒体の搬送方向上流側から下流側に向かって、並列して4つの画像形成ユニット312K、312Y、312M、312Cを備え、それらの下流側に光定着方式の光定着器326を備える。
図1に示す画像形成装置は、紙送りローラ328を備え、紙送りローラ328によって記録媒体Pを搬送する。記録媒体Pの搬送速度(プロセス速度)は、1000mm/sec以上が望ましく、1200mm/sec以上がより望ましい。
図1に示す画像形成装置では、ロール状態から引き出された記録媒体P上に、画像形成ユニット312K、312Y、312M、312Cにより電子写真方式でトナー像が順次転写される。
このように記録媒体P上に形成されたトナー像に光定着器326により波長800nm以上900nm未満の光(レーザー光)が照射される。これによりトナー画像が記録媒体Pに光定着される。
このように記録媒体P上に形成されたトナー像に光定着器326により波長800nm以上900nm未満の光(レーザー光)が照射される。これによりトナー画像が記録媒体Pに光定着される。
ブラック用の画像形成ユニット312Kは、公知の電子写真方式の画像形成ユニットであり、感光体314K、帯電器316K、露光手段318K、現像器320K、クリーナ322K、及び転写器324Kを備える。イエロー用、マゼンタ用、シアン用の画像形成ユニット312Y、312M、312Cについても同様である。
白黒プリント用として用いる場合には、画像形成ユニット312Kのみを設けてもよい。
白黒プリント用として用いる場合には、画像形成ユニット312Kのみを設けてもよい。
光定着器326の光源には波長800nm以上900nm未満の光を照射するものであれば特に制限はなく、ハロゲンランプ、水銀ランプ、赤外線レーザー等の公知の光源を採用してよい。
光定着器用326の光源としては、キセノンなどの希ガスを封入したフラッシュランプが、短時間に高出力の光を放出し得る点で望ましい。
フラッシュランプを用いる場合、単位面積当りの照射エネルギーは、1.0J/cm2以上7.0J/cm2以下が望ましく、2J/cm2以上5J/cm2以下がより望ましい。ここで、単位面積当りの照射エネルギーは、トナーに対し複数回光を照射する場合、各回の照射エネルギーの総和である。
フラッシュランプを用いる場合、単位面積当りの照射エネルギーは、1.0J/cm2以上7.0J/cm2以下が望ましく、2J/cm2以上5J/cm2以下がより望ましい。ここで、単位面積当りの照射エネルギーは、トナーに対し複数回光を照射する場合、各回の照射エネルギーの総和である。
光定着の方式としては、複数のフラッシュランプを、時間差を設けて発光させるディレイ方式が望ましい。ディレイ方式は、複数のフラッシュランプを並べ、各々のランプを0.01msec乃至100msecずつ遅らせて発光させ、同じ箇所を複数回照らす方式である。ディレイ方式はトナー像に光エネルギーを分割して供給するので、定着条件を温和にし、耐ボイド性と定着性との両立が実現されやすい。
フラッシュランプの本数は1本以上20本以下が望ましく、2本以上10本以下がより望ましい。1本以上20本以下のフラッシュランプ間の時間差は0.1msec以上20msec以下が望ましく、1msec以上3msec以下がより望ましい。フラッシュランプ1本の1回の発光による照射エネルギーは、0.1J/cm2以上1J/cm2以下が望ましく、0.4J/cm2以上0.8J/cm2以下がより望ましい。
<プロセスカートリッジ>
本実施形態のプロセスカートリッジは、本実施形態の画像形成材料を含有するトナーを含む現像剤を収納し、像保持体表面に形成された静電荷像を前記現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、画像形成装置に着脱される構成を有する。
なお、本実施形態のプロセスカートリッジは、前記現像手段のほかに、像保持体、帯電手段、及びクリーニング手段からなる群から選択される少なくとも1種を備えてもよい。
本実施形態のプロセスカートリッジは、本実施形態の画像形成材料を含有するトナーを含む現像剤を収納し、像保持体表面に形成された静電荷像を前記現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、画像形成装置に着脱される構成を有する。
なお、本実施形態のプロセスカートリッジは、前記現像手段のほかに、像保持体、帯電手段、及びクリーニング手段からなる群から選択される少なくとも1種を備えてもよい。
<トナーカートリッジ>
本実施形態のトナーカートリッジは、本実施形態の画像形成材料を含有する静電荷像現像用トナーを収納し、画像形成装置に着脱される構成を有する。画像形成装置に装着されたトナーカートリッジ内に収納されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジの交換がなされる。
本実施形態のトナーカートリッジは、本実施形態の画像形成材料を含有する静電荷像現像用トナーを収納し、画像形成装置に着脱される構成を有する。画像形成装置に装着されたトナーカートリッジ内に収納されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジの交換がなされる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
<実施例1>
(式(I)−1で表される化合物の合成)
式(I)−1で表される化合物を、以下の合成スキームに従って合成した。なお、中間生成物の構造は、NMRスペクトルや質量スペクトル等により確認した。
(式(I)−1で表される化合物の合成)
式(I)−1で表される化合物を、以下の合成スキームに従って合成した。なお、中間生成物の構造は、NMRスペクトルや質量スペクトル等により確認した。
(第1段階)
フラボン(A)2.22gをTHF25mlに溶解し、室温にて窒素雰囲気下にて臭化メチルマグネシウムのTHF溶液(12%,1M)50mlを滴下し、加熱還流下3時間攪拌して反応させた。反応混合物を10%過塩素酸水溶液150mlに少しずつ加えた。析出した結晶を濾取して、水で洗浄し、中間体(B)を3.0g得た。
本段階の収率は、93.5%であった。
フラボン(A)2.22gをTHF25mlに溶解し、室温にて窒素雰囲気下にて臭化メチルマグネシウムのTHF溶液(12%,1M)50mlを滴下し、加熱還流下3時間攪拌して反応させた。反応混合物を10%過塩素酸水溶液150mlに少しずつ加えた。析出した結晶を濾取して、水で洗浄し、中間体(B)を3.0g得た。
本段階の収率は、93.5%であった。
(第2段階)
中間体(B)641mgとスクアリン酸114mgをトルエン9mlと1−ブタノール6mlとの混合溶媒に分散し、ピリジン158mgを加えて3時間加熱還流させた。反応中にできた水を共沸蒸留により除去した。反応混合物を放冷後濾過して、イソプロパノール、酢酸エチルおよびアセトンで洗浄し、乾燥後例示化合物(C)を311mg得た。
本段階の収率は、60%であった。
中間体(B)641mgとスクアリン酸114mgをトルエン9mlと1−ブタノール6mlとの混合溶媒に分散し、ピリジン158mgを加えて3時間加熱還流させた。反応中にできた水を共沸蒸留により除去した。反応混合物を放冷後濾過して、イソプロパノール、酢酸エチルおよびアセトンで洗浄し、乾燥後例示化合物(C)を311mg得た。
本段階の収率は、60%であった。
総合収率は、56%であった。
(化合物の同定)
上記で得た暗青色の固体を、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)、1H−NMRペクトル、質量スペクトル、可視近赤外吸収スペクトルにより同定した。その結果、前述の暗青色の固体が式(I)−1で表される分子構造を有することを確認できた。同定データを以下に示し、モル吸光係数(ε)を図2に示す。
上記で得た暗青色の固体を、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)、1H−NMRペクトル、質量スペクトル、可視近赤外吸収スペクトルにより同定した。その結果、前述の暗青色の固体が式(I)−1で表される分子構造を有することを確認できた。同定データを以下に示し、モル吸光係数(ε)を図2に示す。
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法):
νmax =3035(=C−H),1725,1596,1566(C=C ring),1467,1377,1124(C−O−),1030,907,851,769cm−1
νmax =3035(=C−H),1725,1596,1566(C=C ring),1467,1377,1124(C−O−),1030,907,851,769cm−1
1H−NMRスペクトル(CDCl3):
7.9(br s,2H),7.8〜7.0(m,18H,Harom),6.7(br s,2H)
7.9(br s,2H),7.8〜7.0(m,18H,Harom),6.7(br s,2H)
質量スペクトル(FD):
m/z = 518(M+,100%)
m/z = 518(M+,100%)
モル吸光係数(ε)スペクトル(図2):
最大吸収波長(λmax)=832nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.6×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長(λmax)=832nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.6×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
<実施例2>
実施例1と同様にして、ただし、フラボン(A)の代わりにα−ナフトフラボンを使用して、式(I)−2で表される化合物を合成した。
実施例1と同様にして、ただし、フラボン(A)の代わりにα−ナフトフラボンを使用して、式(I)−2で表される化合物を合成した。
合成した化合物が(I)−2で表される化合物であることは、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)、1H−NMRペクトル、質量スペクトル、可視近赤外吸収スペクトルにより同定した。以下に、分子量、最大吸収波長及び最大吸収波長におけるモル吸光係数の測定結果を示す。
分子量:618.6
最大吸収波長(λmax)=841nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.5×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
分子量:618.6
最大吸収波長(λmax)=841nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.5×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
<実施例3>
実施例1と同様にして、ただし、フラボン(A)の代わりに6−イソプロピルフラボンを使用して、式(I)−5で表される化合物を合成した。
実施例1と同様にして、ただし、フラボン(A)の代わりに6−イソプロピルフラボンを使用して、式(I)−5で表される化合物を合成した。
合成した化合物が(I)−5で表される化合物であることは、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)、1H−NMRペクトル、質量スペクトル、可視近赤外吸収スペクトルにより同定した。以下に、分子量、最大吸収波長及び最大吸収波長におけるモル吸光係数の測定結果を示す。
分子量:602.7
最大吸収波長(λmax)=840nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=2.1×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
分子量:602.7
最大吸収波長(λmax)=840nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=2.1×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
<実施例4>
実施例1と同様にして、ただし、フラボン(A)の代わりに6−tert−ブチルフラボンを使用して、式(I)−6で表される化合物を合成した。
実施例1と同様にして、ただし、フラボン(A)の代わりに6−tert−ブチルフラボンを使用して、式(I)−6で表される化合物を合成した。
合成した化合物が(I)−6で表される化合物であることは、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)、1H−NMRペクトル、質量スペクトル、可視近赤外吸収スペクトルにより同定した。以下に、分子量、最大吸収波長及び最大吸収波長におけるモル吸光係数の測定結果を示す。
分子量:630.7
最大吸収波長(λmax)=838nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=2.2×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
分子量:630.7
最大吸収波長(λmax)=838nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=2.2×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
<実施例5>
実施例1と同様にして、ただし、臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化エチルマグネシウムを使用して、式(I)−20で表される化合物を合成した。
実施例1と同様にして、ただし、臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化エチルマグネシウムを使用して、式(I)−20で表される化合物を合成した。
合成した化合物が(I)−20で表される化合物であることは、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)、1H−NMRペクトル、質量スペクトル、可視近赤外吸収スペクトルにより同定した。以下に、分子量、最大吸収波長及び最大吸収波長におけるモル吸光係数の測定結果を示す。
分子量:546.6
最大吸収波長(λmax)=879nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.4×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
分子量:546.6
最大吸収波長(λmax)=879nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.4×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
<比較例1>
特開2001−011070号公報における実施例3の方法によって、下記式(II−1)で表されるチオピラン系スクアリリウム化合物を合成した。以下、この化合物を「式(II−1)で表される化合物」とも称する。
特開2001−011070号公報における実施例3の方法によって、下記式(II−1)で表されるチオピラン系スクアリリウム化合物を合成した。以下、この化合物を「式(II−1)で表される化合物」とも称する。
合成した化合物が式(II−1)で表される化合物であることは、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)、1H−NMRペクトル、質量スペクトル、可視近赤外吸収スペクトルにより同定した。以下に、分子量、最大吸収波長及び最大吸収波長におけるモル吸光係数の測定結果を示す。
分子量:602.8
最大吸収波長(λmax)=901nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=2.07×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
分子量:602.8
最大吸収波長(λmax)=901nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=2.07×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
<比較例2>
実施例1と同様にして、ただし、臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化ブチルマグネシウムを使用して、式(II)−2で表される化合物を合成した。
実施例1と同様にして、ただし、臭化メチルマグネシウムの代わりに臭化ブチルマグネシウムを使用して、式(II)−2で表される化合物を合成した。
合成した化合物が式(II−2)で表される化合物であることは、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)、1H−NMRペクトル、質量スペクトル、可視近赤外吸収スペクトルにより同定した。以下に、分子量、最大吸収波長及び最大吸収波長におけるモル吸光係数の測定結果を示す。
分子量: 602.7
最大吸収波長(λmax)=880nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.4×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
分子量: 602.7
最大吸収波長(λmax)=880nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.4×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
<比較例3>
実施例1と同様にして、ただし、フラボン(A)の代わりに6−n−ヘプチルフラボンを使用して、式(II)−3で表される化合物を合成した。
実施例1と同様にして、ただし、フラボン(A)の代わりに6−n−ヘプチルフラボンを使用して、式(II)−3で表される化合物を合成した。
合成した化合物が式(II−3)で表される化合物であることは、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)、1H−NMRペクトル、質量スペクトル、可視近赤外吸収スペクトルにより同定した。以下に、分子量、最大吸収波長及び最大吸収波長におけるモル吸光係数の測定結果を示す。
分子量: 714.9
最大吸収波長(λmax)=841nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.8×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
分子量: 714.9
最大吸収波長(λmax)=841nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.8×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
<比較例4>
実施例1と同様にして、ただし、フラボン(A)の代わりに6−n−ヘプチルオキシフラボンを使用して、式(II)−4で表される化合物を合成した。
実施例1と同様にして、ただし、フラボン(A)の代わりに6−n−ヘプチルオキシフラボンを使用して、式(II)−4で表される化合物を合成した。
合成した化合物が式(II−4)で表される化合物であることは、赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)、1H−NMRペクトル、質量スペクトル、可視近赤外吸収スペクトルにより同定した。以下に、分子量、最大吸収波長及び最大吸収波長におけるモル吸光係数の測定結果を示す。
分子量:746.9
最大吸収波長(λmax)=844nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.6×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
分子量:746.9
最大吸収波長(λmax)=844nm(テトラヒドロフラン溶液中)
最大吸収波長におけるモル吸光係数(εmax)=1.6×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
<実施例11>
(擬似トナー分散液の作製)
式(I)−1で表される化合物0.61mgとトナー用樹脂(ポリスチレンアクリル酸n−ブチル)204mgをテトラヒドロフラン20.0mlに溶解し、得た溶液からマイクロピペットを用いて450μlを吸い上げ、予め炭酸カリウム20mgを含有し、340rpmで撹拌されていた蒸留水50mlに一気に注入し、再沈を行った。1分後、色素が樹脂中に分散したスラリーを得た。このスラリー(擬似トナー分散液)の体積平均粒径は96nmであった。
(擬似トナー分散液の作製)
式(I)−1で表される化合物0.61mgとトナー用樹脂(ポリスチレンアクリル酸n−ブチル)204mgをテトラヒドロフラン20.0mlに溶解し、得た溶液からマイクロピペットを用いて450μlを吸い上げ、予め炭酸カリウム20mgを含有し、340rpmで撹拌されていた蒸留水50mlに一気に注入し、再沈を行った。1分後、色素が樹脂中に分散したスラリーを得た。このスラリー(擬似トナー分散液)の体積平均粒径は96nmであった。
(擬似トナー分散液の紙への塗布)
内径36mmのガラス濾過器を用い、前記擬似トナー分散液を孔径が50nmのMF−ミリポアメンブレンフィルター(紙、メルク株式会社製、型番VMWP)で濾過し、空気乾燥及び熱圧着(120℃)して、トナー載り量=4.5g/m2、単位面積当たりの式(I)−1で表される化合物の量=0.0135g/m2(0.3質量%に相当)の擬似トナーパッチを作製した。
内径36mmのガラス濾過器を用い、前記擬似トナー分散液を孔径が50nmのMF−ミリポアメンブレンフィルター(紙、メルク株式会社製、型番VMWP)で濾過し、空気乾燥及び熱圧着(120℃)して、トナー載り量=4.5g/m2、単位面積当たりの式(I)−1で表される化合物の量=0.0135g/m2(0.3質量%に相当)の擬似トナーパッチを作製した。
(評価)
[反射スペクトル]
上記で得た擬似トナーパッチについて、日立製作所製の分光光度計U−4100にて反射スペクトルを測定した。その反射スペクトルを図3に示す。この擬似トナーパッチは 840nmに最大吸収があり、約72%の赤外吸収を実現した。
また、840nmにおける初期反射率(%)を表1に示す。初期反射率(%)は、小さいほど光の吸収性に優れることを示す。
[反射スペクトル]
上記で得た擬似トナーパッチについて、日立製作所製の分光光度計U−4100にて反射スペクトルを測定した。その反射スペクトルを図3に示す。この擬似トナーパッチは 840nmに最大吸収があり、約72%の赤外吸収を実現した。
また、840nmにおける初期反射率(%)を表1に示す。初期反射率(%)は、小さいほど光の吸収性に優れることを示す。
[色差]
色差(ΔE)とは、CIE1976L*a*b*表色系において色差と呼ばれるものである。記録媒体(例えば紙)との色差(ΔE)は、反射分光濃度計(エックスライト株式会社製、x−rite939)を用いた測定で得られるL、a、bから以下の式で算出される。
色差(ΔE)とは、CIE1976L*a*b*表色系において色差と呼ばれるものである。記録媒体(例えば紙)との色差(ΔE)は、反射分光濃度計(エックスライト株式会社製、x−rite939)を用いた測定で得られるL、a、bから以下の式で算出される。
ここで、L1、a1、b1は、画像形成材料の塗布前における記録媒体表面のL値、a値及びb値である。L2、a2、b2は、画像形成材料を塗布して記録媒体表面に画像を形成した時の画像部におけるL値、a値及びb値である。
実施例11の擬似トナーパッチについて、得られた色差(ΔE)を表1に示す。
色差(ΔE)は、その値が小さいほど視認されにくいこと、即ち、不可視性に優れることを意味する。
実施例11の擬似トナーパッチについて、得られた色差(ΔE)を表1に示す。
色差(ΔE)は、その値が小さいほど視認されにくいこと、即ち、不可視性に優れることを意味する。
<実施例12>
実施例11と同様にして、ただし式(I)−1で表される化合物の代わりに式(I)−5で表される化合物を使用して、擬似トナー分散液の作製、擬似トナー分散液の紙への塗布、及び評価を行った。この擬似トナーパッチは847nmに最大吸収があり、約76%の赤外吸収を実現した。
また、840nmにおける初期反射率(%)及び色差(ΔE)を表1に示す。
実施例11と同様にして、ただし式(I)−1で表される化合物の代わりに式(I)−5で表される化合物を使用して、擬似トナー分散液の作製、擬似トナー分散液の紙への塗布、及び評価を行った。この擬似トナーパッチは847nmに最大吸収があり、約76%の赤外吸収を実現した。
また、840nmにおける初期反射率(%)及び色差(ΔE)を表1に示す。
<実施例13>
実施例11と同様にして、ただし式(I)−1で表される化合物の代わりに式(I)−6で表される化合物を使用して、擬似トナー分散液の作製、擬似トナー分散液の紙への塗布、及び評価を行った。この擬似トナーパッチは846nmに最大吸収があり、約76%の赤外吸収を実現した。
また、840nmにおける初期反射率(%)及び色差(ΔE)を表1に示す。
実施例11と同様にして、ただし式(I)−1で表される化合物の代わりに式(I)−6で表される化合物を使用して、擬似トナー分散液の作製、擬似トナー分散液の紙への塗布、及び評価を行った。この擬似トナーパッチは846nmに最大吸収があり、約76%の赤外吸収を実現した。
また、840nmにおける初期反射率(%)及び色差(ΔE)を表1に示す。
<比較例11>
実施例11と同様にして、ただし式(I)−1で表される化合物の代わりに式(II−1)で表される化合物を使用して、擬似トナー分散液の作製、擬似トナー分散液の紙への塗布、及び評価を行った。この擬似トナーパッチは906nmに最大吸収があり、約75%の赤外吸収であった。
また、840nmにおける初期反射率(%)及び色差(ΔE)を表1に示す。
実施例11と同様にして、ただし式(I)−1で表される化合物の代わりに式(II−1)で表される化合物を使用して、擬似トナー分散液の作製、擬似トナー分散液の紙への塗布、及び評価を行った。この擬似トナーパッチは906nmに最大吸収があり、約75%の赤外吸収であった。
また、840nmにおける初期反射率(%)及び色差(ΔE)を表1に示す。
<比較例12>
実施例11と同様にして、ただし式(I)−1で表される化合物の代わりに式(II−2)で表される化合物を使用して、擬似トナー分散液の作製、擬似トナー分散液の紙への塗布、及び評価を行った。この擬似トナーパッチは887nmに最大吸収があり、約62%の赤外吸収であった。
また、840nmにおける初期反射率(%)及び色差(ΔE)を表1に示す。
実施例11と同様にして、ただし式(I)−1で表される化合物の代わりに式(II−2)で表される化合物を使用して、擬似トナー分散液の作製、擬似トナー分散液の紙への塗布、及び評価を行った。この擬似トナーパッチは887nmに最大吸収があり、約62%の赤外吸収であった。
また、840nmにおける初期反射率(%)及び色差(ΔE)を表1に示す。
<比較例13>
実施例11と同様にして、ただし式(I)−1で表される化合物の代わりに式(II−3)で表される化合物を使用して、擬似トナー分散液の作製、擬似トナー分散液の紙への塗布、及び評価を行った。この擬似トナーパッチは848nmに最大吸収があり、約65%の赤外吸収であった。
また、840nmにおける初期反射率(%)及び色差(ΔE)を表1に示す。
実施例11と同様にして、ただし式(I)−1で表される化合物の代わりに式(II−3)で表される化合物を使用して、擬似トナー分散液の作製、擬似トナー分散液の紙への塗布、及び評価を行った。この擬似トナーパッチは848nmに最大吸収があり、約65%の赤外吸収であった。
また、840nmにおける初期反射率(%)及び色差(ΔE)を表1に示す。
表1及び図3に示す結果から、式(I)で表される化合物と樹脂とを含む分散液を用いた実施例11乃至13は、比較例11乃至13と比較して、不可視性を維持したまま、800nm帯における光の吸収性に優れることがわかる。
312Y,312M,312C,312K 画像形成ユニット
314Y,314M,314C,314K 感光体
316Y,316M,316C,316K 帯電器
318Y,318M,318C,318K 露光手段
320Y,320M,320C,320K 現像器
322Y,322M,322C,322K クリーナ
324Y,324M,324C,324K 転写器
326 光定着器
328 紙送りローラ
P 記録媒体
314Y,314M,314C,314K 感光体
316Y,316M,316C,316K 帯電器
318Y,318M,318C,318K 露光手段
320Y,320M,320C,320K 現像器
322Y,322M,322C,322K クリーナ
324Y,324M,324C,324K 転写器
326 光定着器
328 紙送りローラ
P 記録媒体
Claims (9)
- 下記式(I)で表される構造を有するフラボン系スクアリリウム化合物。
(式(I)中、R10は、各々独立に、ハロゲン原子、水素原子、置換若しくは未置換の炭素数1又は2のアルキル基、又は、置換若しくは未置換の炭素数1又は2のアルコキシ基を表す。R11、R12、R21及びR22は、各々独立に、ハロゲン原子、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルキル基、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルケニル基、又は、置換若しくは未置換の炭素数6以下のアルコキシ基を表す。n11及びn12は、各々独立に、0以上4以下の整数を表し、n21及びn22は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。n11が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR11は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n12が2以上4以下の整数を表す場合、複数のR12は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n21が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR21は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n22が2以上5以下の整数を表す場合、複数のR22は、各々独立に、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。) - 請求項1に記載のフラボン系スクアリリウム化合物と、樹脂とを含有する樹脂組成物。
- 請求項1に記載のフラボン系スクアリリウム化合物と、樹脂とを含有する画像形成材料。
- さらに、着色剤を含有する請求項3に記載の画像形成材料。
- 請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を含有する静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
- 請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を含む静電荷像現像用トナーを収納し、画像形成装置に脱着されるトナーカートリッジ。
- 請求項5に記載の静電荷像現像剤を収納すると共に、静電潜像保持体の表面に形成された静電潜像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。
- 請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を用いて記録媒体上に未定着の画像を形成する画像形成手段と、
前記記録媒体上に形成された画像に対し、波長800nm以上900nm未満の光を照射して前記画像を定着させる光定着手段と、
を備えた画像形成装置。 - 請求項3又は請求項4に記載の画像形成材料を用いて記録媒体上に未定着の画像を形成する工程と、
前記記録媒体上に形成された画像に対し、波長800nm以上900nm未満の光を照射して前記画像を定着させる工程と、
を含む画像形成方法。
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JP (1) | JP2014074002A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014077888A (ja) * | 2012-10-10 | 2014-05-01 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、画像形成方法、及び、クロコニウム化合物 |
JP2019078816A (ja) * | 2017-10-20 | 2019-05-23 | Agc株式会社 | 光学フィルタおよび撮像装置 |
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2012
- 2012-10-05 JP JP2012223658A patent/JP2014074002A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014077888A (ja) * | 2012-10-10 | 2014-05-01 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、画像形成方法、及び、クロコニウム化合物 |
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