JP5526765B2 - 画像形成材料及び色素含有組成物、並びにそれらの製造方法 - Google Patents
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そして、その750nm以上1000nm以下の近赤外領域に吸収を有する画像形成材料としては、例えば、ナフタロシアニン色素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素などを用いた画像形成材料が挙げられる(例えば、下記特許文献1から7を参照)。
すなわち、請求項1に係る発明は、
下記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の異性体のうち少なくとも1種を含有し、
吸収スペクトルにおいて吸収波長が768nm以上798nm以下である範囲に吸収ピークを有する前記ペリミジン系スクアリリウム色素の含有量が、前記ペリミジン系スクアリリウム色素の異性体全体に対して1モル%未満である、画像形成材料である。
1−ヘキサノールを含む溶媒を用いて下記式(2)で表されるペリミジン中間体と下記式(3)で表されるスクアリン酸とを反応させて得られた前記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する画像形成材料である。
電子写真用トナー、インクジェットプリンター用インク、又は活版、オフセット、フレキソ、グラビア若しくはシルク印刷用のインクである、請求項1又は請求項2に記載の画像形成材料である。
1−ヘキサノールを含む溶媒を用い、前記式(2)で表されるペリミジン中間体と前記式(3)で表されるスクアリン酸とを反応させて、前記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素を合成する合成工程を有する、画像形成材料の製造方法である。
前記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の異性体のうち少なくとも1種を含有し、
吸収スペクトルにおいて吸収波長が768nm以上798nm以下である範囲に吸収ピークを有する前記ペリミジン系スクアリリウム色素の含有量が、前記ペリミジン系スクアリリウム色素の異性体全体に対して1モル%未満である、色素含有組成物である。
1−ヘキサノールを含む溶媒を用いて前記式(2)で表されるペリミジン中間体と前記式(3)で表されるスクアリン酸とを反応させて得られた前記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する色素含有組成物である。
1−ヘキサノールを含む溶媒を用い、前記式(2)で表されるペリミジン中間体と前記式(3)で表されるスクアリン酸とを反応させて、前記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素を合成する合成工程を有する、色素含有組成物の製造方法である。
[画像形成材料]
本実施形態に係る画像形成材料は、下記式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素(以下、「ペリミジン系スクアリリウム色素」と称する場合がある)を含有する。
すなわち、ペリミジン系スクアリリウム色素には複数の異性体が存在し、それらの異性体のうち、上記特定波長に吸収ピークを有する異性体の含有量が1モル%未満である。
その複数のピークは、具体的には、保持時間が12±1分に現れるピーク(以下、「ピークA」と称する場合がある)、保持時間が42±1分に現れるピーク(以下、「ピークB」と称する場合がある)、保持時間が46±2分に現れるピーク(以下、「ピークC」と称する場合がある)、保持時間が50±2分に現れるピーク(以下、「ピークD」と称する場合がある)、及び保持時間が57±2分に現れるピーク(以下、「ピークE」と称する場合がある)によって構成されている。なお、上記保持時間は、小数点第1位を四捨五入して得られた値である。
そして上記複数のピークのうち、ピークAを示すペリミジン系スクアリリウム色素の吸収スペクトルを図2に示す。図2に示すように、ピークAを示すペリミジン系スクアリリウム色素は、788nm付近(すなわち上記特定波長)に吸収ピークを有する。そして、ピークBからピークEを示すペリミジン系スクアリリウム色素はいずれも、上記特定波長には吸収ピークを有さず、吸収波長800nm以上において吸収ピークを有する。
そして本実施形態の画像形成材料では、上記のように特定波長吸収ペリミジン系スクアリリウム色素の含有量が上記範囲であることにより、視認されにくい画像(すなわち、不可視性の優れた画像)が形成される。
ペリミジン系スクアリリウム色素は400nm以上750nm以下の可視光波長領域における吸光度が低く、かつ、750nm以上1000nm以下の近赤外光波長領域における吸光度が高いという性質を有する。そのため、ペリミジン系スクアリリウム色素を含む画像形成材料を用いて不可視情報を形成すると、情報の不可視性と不可視情報の読み取りやすさとが両立される。
なお、本明細書において、「不可視」とは、可視光において、目視により認識されにくい(即ち、理想的には不可視である)ことを意味する。
まず、ペリミジン系スクアリリウム色素をTHFに溶解させ、1×10−4mol/L以下のTHF溶液を調整する。なお溶媒のTHFとしては、例えばHPLC用THFが用いられる。また上記THF溶液の調整においては、ペリミジン系スクアリリウム色素が溶解するように、例えばTHF溶液に超音波を30分照射してもよい。
HPLC用カラムとしてはオクタデシルシリルカラム(ODSカラム)が用いられ、具体的には、例えば製造元:株式会社ケムコ、商品名:CHEMCOSORB、品番:5−ODS−H、内径:4.6mm、長さ:150mmのものが挙げられる。ここで、オクタデシルシリルカラムとは、オクタデシルシリル基で表面が修飾された化学結合型多孔性球状シリカゲルが固定相として充填されているカラムである。
また測定条件としては、例えば、カラム温度:45℃、測定サンプルの注入量:10μl、測定サンプルの流量:1ml/min、検出波長:254nm、移動相:アセトニトリルと水との混合溶液(体積比は、アセトニトリル:水=8:2)の条件が挙げられる。
本実施形態の画像形成材料は、後述するようにペリミジン系スクアリリウム色素以外の成分を更に含有してもよいが、画像形成材料全体に対するペリミジン系スクアリリウム色素の含有量が0.05重量%以上3重量%以下であることが好ましく、0.1重量%以上2重量%以下がより好ましい。
帯電制御剤としては正帯電用のものと負帯電用のものがあり、正帯電用の帯電制御剤としては、例えば、第4級アンモニウム系化合物が挙げられる。また、負帯電用の帯電制御剤としては、例えば、アルキルサリチル酸の金属錯体、極性基を含有したレジンタイプの帯電制御剤等が挙げられる。オフセット防止剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等が挙げられる。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、純水等が挙げられる。
有機溶媒は、吸湿性、保湿性、ペリミジン系スクアリリウム色素の溶解度、浸透性、インクの粘度、氷点等を考慮して選択される。インクジェットプリンター用インク中の有機溶媒の含有率としては、例えば、1重量%以上60重量%以下の範囲が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、アルコールアミン類、アンモニウム塩類、金属水酸化物等が挙げられる。また、比抵抗調製剤としては、例えば、有機塩類、無機塩類が挙げられる。金属封鎖剤としては、例えば、キレート剤等が挙げられる。
ポリマーとしては、例えば、蛋白質、ゴム、セルロース類、シエラック、コパル、でん粉、ロジン等の天然樹脂;ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等の熱可塑性樹脂;レゾール型フェノール樹脂尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
また、有機溶媒としては、例えば、上記インクジェットプリンター用インクの説明において例示された有機溶媒が挙げられる。
以下、上記本実施形態に係る画像形成材料の製造方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成材料の製造方法は、25℃における誘電率(以下、単に「誘電率」と称する場合がある)が16(単位:Fm−1)以下であるアルコールを含む溶媒を用い、前記式(2)で表されるペリミジン中間体と前記式(3)で表されるスクアリン酸とを反応させて、前記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素を合成する合成工程を有する。
なお、本実施形態では、誘電率が16(単位:Fm −1 )以下であるアルコールとして1−ヘキサノールを用いる製造方法を適用する。
本実施形態においては、上記工程を経て画像形成材料を製造することにより、視認されにくい画像が形成される画像形成材料が得られる。その理由は定かではないが、以下のように推測される。
また、上記アルコールの誘電率は、16(単位:Fm−1)以下であってもよく、15(単位:Fm−1)以下であることが好ましく、14(単位:Fm−1)以下であることがより好ましい。
上記低極性化合物又は無極性化合物としては、例えば、トルエン、ベンゼン、エチルベンゼン、キシレン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、オクタン、ノナン等が挙げられ、1種でもよく、2種以上用いられてもよい。
また上記低極性化合物又は無極性化合物の上記誘電率は、3(単位:Fm−1)以下であってもよく、2(単位:Fm−1)以下であってもよい。
以下、本実施形態における画像形成材料に用いられるペリミジン系スクアリリウム色素の合成方法について説明する。
ペリミジン系スクアリリウム色素は、例えば以下の反応スキームに従って得られる。
前記(A−2)工程に使用する溶媒としては、例えば上記誘電率が上記範囲のアルコールを含む溶媒が挙げられる。
以上のようにして、ペリミジン系スクアリリウム色素が合成される。
上記洗浄に用いる溶媒の誘電率としては、4(単位:Fm−1)以上9(単位:Fm−1)以下であってもよく、5(単位:Fm−1)以上8(単位:Fm−1)以下であってもよい。
本実施形態に係る画像形成材料は、下記式(6)及び(7)で表される条件を満たすことが好ましい。下記式(6)及び(7)で表される条件を満たすことで、画像形成材料の色味によらず、情報の不可視性と不可視情報の読み取りやすさとが両立され、不可視情報が記録された記録媒体における長期信頼性が実現される。
式(6):0≦ΔE≦11
式(7):(100−R)≧85
ただし、上記式(6)中、ΔEは下記式(8)で表されるCIE1976L*a*b*表色系における色差を示し、式(7)中、R(単位:%)は前記画像部における波長850nmの赤外線反射率を示す。
上記L1、a1、b1、L2、a2、b2は反射分光濃度計を用いて得られる。本実施形態においては、反射分光濃度計として、例えばエックスライト株式会社製、x−rite939を用いて測定される。
上述した特定波長吸収ペリミジン系スクアリリウム色素の含有量が1モル%未満であるペリミジン系スクアリリウム色素は、上記画像形成材料に限られず、例えば、赤外光の吸収により発熱する発熱体や赤外線フィルター等に用いる色素含有組成物に適用しても、優れた耐光性が得られる。
<ペリミジン系スクアリリウム色素の調製:二段階合成>
1,8−ジアミノナフタレン4.843g(98%,30.0mmol)、3,5−ジメチルシクロヘキサノン3.886g(98%,30.2mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物10mg(0.053mmol)とトルエン45mlの混合液を窒素ガスの雰囲気中に攪拌しながら加熱し、5時間還流させた。反応中にできた水を共沸蒸留により除去した。反応終了後、トルエンを蒸留して得られた暗茶色固体はアセトンで抽出し、アセトンとエタノールの混合溶媒から再結晶することにより精製し、乾燥してから、茶色固体7.48g(収率93.6%)を得た。得られた茶色固体の1H−NMRスペクトル(CDCl3)による分析結果を以下に示す。
δ=7.25、7.23、7.22、7.20、7.17、7.15(m,4H,Harom);6.54(d×d,J1=23.05Hz,J2=7.19Hz,2H,Harom);4.62(br s,2H,2×NH);2.11(d,J=12.68Hz,2H,CH2);1.75、1.71、1.70、1.69、1.67、1.66(m,3H,2×CH、CH2);1.03(t,J=12.68Hz,2H,CH2);0.89(d,J=6.34Hz,6H,2×CH3);0.63(d,J=11.71Hz,1H,CH2)
νmax=3487、3429、3336(NH),3053(=C−H),2947(CH3),2914、2902(CH2),2864(CH3),2360,1618、1599、1558、1541(C=C ring),1450、1421、1363(CH3、CH2),1315、1223、1201(C−N),1163、1119(C−O−),941,924,822,783,715cm−1
δ=10.52(m,2H,NH);7.80、7.78(d,2H,Harom);7.35、7.33(m,2H,Harom);7.25(m,2H,NH);6.82、6.80、6.78(m,4H,Harom);6.74、6.72、6.52、6.50(m,2H,Harom);2.17(m,5H,CH2);1.91(m,3H,CH2);1.71(m,2H,CH、CH2);1.15、1.12(m,4H,CH2);0.92、0.91(m,12H,4×CH3);0.66(m,2H,CH2)
m/z=610(M+,100%),611(M++1,47.5%)
C:78.6%(実測値)、78.66%(計算値)
H:6.96%(実測値)、6.93%(計算値)
N:9.02%(実測値)、9.17%(計算値)
O:5.42%(実測値)、5.24%(計算値)
λmax=811nm(テトラヒドロフラン溶液中)
εmax=1.76×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)
得られた色素化合物Aを蒸留水(溶媒)中に分散させた分散液(試料濃度0.165質量%)40.4μlと、ポリスチレンアクリル酸n−ブチルを蒸留水(溶媒)中に分散させた分散液(試料濃度40質量%)15μlと、蒸留水5gと、を混合した混合液を、ウルトラタラックスで分散化処理して、混合スラリーとした。得られた混合スラリーにPAC凝集剤(ポリ塩化アルミニウム)を加えて顔料ラテックス複合体の分散液を調整し、220nmフィルターでろ過して画像形成材料1(顔料ラテックス複合体)を得た。なお、画像形成材料1はトナーと同様な色特性を示す複合体である。
得られた画像形成材料1のHPLC測定を以下のようにして行った。
まず、画像形成材料1から以下のようにして色素化合物Aを分離した。具体的には、5gの画像形成材料1を1Lのアセトンに加えて超音波を30分照射し、室温(25℃)に戻るまで静置する。この溶液を、220nmフィルターを用いてろ過し、色素化合物Aを得た。
得られた色素化合物A6.1mgを100mlのメスフラスコに入れ、HPLC用THFを加えて超音波を30分照射して溶解させ、100mlのTHF溶液を調整した。この溶液を用いて、上記装置及び上記条件により色素化合物AのHPLC測定を行った。その結果、上記ピークAが検出されず、上記ピークBからピークEが検出された。すなわちピークAのピーク面積は全体の0%であった。
<ペリミジン系スクアリリウム色素の調製>
1−ヘキサノール14.7g(18ml)とトルエン23.4g(27ml)の混合液を用いる代わりに、1−ヘキサノール6.5g(8ml)とトルエン34.7g(40ml)の混合液を用いた以外は、色素化合物Aと同様にして、色素化合物Bを得た。
色素化合物Aの代わりに色素化合物Bを用いた以外は、画像形成材料1と同様にして画像形成材料2を得た。
得られた画像形成材料2についてのHPLC測定を、画像形成材料1と同様にして行った。
その結果、上記ピークAが検出されず、上記ピークBからピークEが検出された。すなわちピークAのピーク面積は全体の0%であった。
<洗浄工程>
上記色素化合物Aを以下のようにして洗浄した。
具体的には、色素化合物A5gに対してTHFを75ml加え、超音波を30分照射し、溶液が室温に戻ったら不溶物を吸引ろ過により、ろ別した。
上記洗浄工程を、7回繰り返して行い、色素化合物Cを得た。
色素化合物Aの代わりに色素化合物Cを用いた以外は、画像形成材料1と同様にして画像形成材料3を得た。
得られた画像形成材料3についてのHPLC測定を、画像形成材料1と同様にして行った。
その結果、上記ピークA及びピークDは現れず、ピークB、ピークC、及びピークEのみが検出された。すなわち、ピークA及びピークDのピーク面積は、全体の0%である。
<ペリミジン系スクアリリウム色素の調製>
1−ヘキサノール14.7g(18ml)とトルエン23.4g(27ml)の混合液を用いる代わりに、1−ブタノール12.1g(15ml)とトルエン26.0g(30ml)の混合液を用いた以外は、色素化合物Aと同様にして、色素化合物Dを得た。
色素化合物Aの代わりに色素化合物Dを用いた以外は、画像形成材料1と同様にして画像形成材料4を得た。
得られた画像形成材料4についてのHPLC測定を、画像形成材料1と同様にして行った。
その結果、上記ピークAからピークEが検出され、ピークAのピーク面積の割合は、ピークAからピークEのピーク面積の合計の1.1%であった。
<ペリミジン系スクアリリウム色素の調製>
1−ヘキサノール14.7g(18ml)とトルエン23.4g(27ml)の混合液を用いる代わりに、1−ブタノール14.6g(18ml)とトルエン23.4g(27ml)の混合液を用いた以外は、色素化合物Aと同様にして、色素化合物Eを得た。
色素化合物Aの代わりに色素化合物Eを用いた以外は、画像形成材料1と同様にして画像形成材料5を得た。
得られた画像形成材料5についてのHPLC測定を、画像形成材料1と同様にして行った。
その結果、上記ピークAからピークEが検出され、ピークAのピーク面積の割合は、ピークAからピークEのピーク面積の合計の1.6%であった。
<ペリミジン系スクアリリウム色素の調製>
1−ヘキサノール14.7g(18ml)とトルエン23.4g(27ml)の混合液を用いる代わりに、1−ブタノール18.2g(22.5ml)とトルエン19.5g(22.5ml)の混合液を用いた以外は、色素化合物Aと同様にして、色素化合物Fを得た。
色素化合物Aの代わりに色素化合物Fを用いた以外は、画像形成材料1と同様にして画像形成材料6を得た。
得られた画像形成材料6についてのHPLC測定を、画像形成材料1と同様にして行った。
その結果、上記ピークAからピークEが検出され、ピークAのピーク面積の割合は、ピークAからピークEのピーク面積の合計の3.0%であった。
<ペリミジン系スクアリリウム色素の調製>
1−ヘキサノール14.7g(18ml)とトルエン23.4g(27ml)の混合液を用いる代わりに、1−ブタノール24.3g(30ml)とトルエン13.0g(15ml)の混合液を用いた以外は、色素化合物Aと同様にして、色素化合物Gを得た。
色素化合物Aの代わりに色素化合物Gを用いた以外は、画像形成材料1と同様にして画像形成材料7を得た。
得られた画像形成材料7についてのHPLC測定を、画像形成材料1と同様にして行った。
その結果、上記ピークAからピークEが検出され、ピークAのピーク面積の割合は、ピークAからピークEのピーク面積の合計の5.6%であった。
<ペリミジン系スクアリリウム色素の調製>
1−ヘキサノール14.7g(18ml)とトルエン23.4g(27ml)の混合液を用いる代わりに、1−ブタノール24.3g(30ml)を用いた以外は、色素化合物Aと同様にして、色素化合物Hを得た。
色素化合物Aの代わりに色素化合物Hを用いた以外は、画像形成材料1と同様にして画像形成材料8を得た。
得られた画像形成材料8についてのHPLC測定を、画像形成材料1と同様にして行った。
その結果、上記ピークAからピークEが検出され、ピークAのピーク面積の割合は、ピークAからピークEのピーク面積の合計の3.9%であった。
得られたフィルター上の画像形成材料を、120℃で熱圧着を行い、単位面積あたりの顔料量が0.045g/m2の評価用画像を作製した。
得られた評価用画像について、反射分光濃度計(エックスライト株式会社製、x−rite939)を用いて測定し、上記式(8)で表されるCIE1976L*a*b*表色系における色差(ΔE)及び画像部における波長850nmの赤外線反射率(R)を求めた。結果を表1に示す。
Claims (7)
- 下記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の異性体のうち少なくとも1種を含有し、
吸収スペクトルにおいて吸収波長が768nm以上798nm以下である範囲に吸収ピークを有する前記ペリミジン系スクアリリウム色素の含有量が、前記ペリミジン系スクアリリウム色素の異性体全体に対して1モル%未満である、画像形成材料。
- 1−ヘキサノールを含む溶媒を用いて下記式(2)で表されるペリミジン中間体と下記式(3)で表されるスクアリン酸とを反応させて得られた下記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する画像形成材料。
- 電子写真用トナー、インクジェットプリンター用インク、又は活版、オフセット、フレキソ、グラビア若しくはシルク印刷用のインクである、請求項1又は請求項2に記載の画像形成材料。
- 1−ヘキサノールを含む溶媒を用い、下記式(2)で表されるペリミジン中間体と下記式(3)で表されるスクアリン酸とを反応させて、下記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素を合成する合成工程を有する、画像形成材料の製造方法。
- 下記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の異性体のうち少なくとも1種を含有し、
吸収スペクトルにおいて吸収波長が768nm以上798nm以下である範囲に吸収ピークを有する前記ペリミジン系スクアリリウム色素の含有量が、前記ペリミジン系スクアリリウム色素の異性体全体に対して1モル%未満である、色素含有組成物。
- 1−ヘキサノールを含む溶媒を用いて下記式(2)で表されるペリミジン中間体と下記式(3)で表されるスクアリン酸とを反応させて得られた下記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する色素含有組成物。
- 1−ヘキサノールを含む溶媒を用い、下記式(2)で表されるペリミジン中間体と下記式(3)で表されるスクアリン酸とを反応させて、下記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素を合成する合成工程を有する、色素含有組成物の製造方法。
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