JP2003302783A - 電子写真用トナー用近赤外線吸収剤及び該近赤外線吸収剤を含有する電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー用近赤外線吸収剤及び該近赤外線吸収剤を含有する電子写真用トナー

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JP2003302783A
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toner
infrared absorber
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Yasuyuki Kitayama
靖之 北山
Shigeo Yamamura
重夫 山村
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フラッシュ定着方式において、特に定着性が良
好で、経済的に安価な電子写真用トナー用近赤外線吸収
剤及びこれを含有する電子写真用トナーを提供する。 【解決手段】下記一般式(1)で表される電子写真用ト
ナー用近赤外線吸収剤及び該近赤外線吸収剤を含有する
電子写真用トナー。 【化1】 (式中、R1〜R8は各々独立に、置換もしくは未置換の
アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はアリール
基を、nは1又は2の整数をそれぞれ表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法におい
て、静電潜像を現像するために用いられる電子写真用ト
ナー用近赤外線吸収剤及び該近赤外線吸収剤を含有する
電子写真用トナーに関し、さらに詳しくは、フラッシュ
定着方式において、特に定着性が良好で、良好な帯電量
分布を有し帯電安定性があり、且つ経済的に安価な電子
写真用トナー用近赤外線吸収剤及び電子写真用トナーに
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式における被印刷物への画像
定着方式としては、従来主としてヒートロール方式が使
用されている。しかしながら、この方式は、トナーによ
り画像形成された紙等の被印刷物を加熱ロール間に通し
て、トナーを被印刷物に熱圧着させるものであるため、
定着部で目詰まりを起こしたり、画像が押しつぶされる
ため解像度が低下する、被印刷物の種類が限られる等の
問題を有するものである。
【0003】フラッシュ定着方式は、非接触定着法の一
種であって、それ自体は特開昭61−132959、特
許第3022110号等により公知であり、上記したよ
うなヒートロール方式における問題はなく優れた定着方
式であるが、従来のカラートナーに含まれる着色剤は可
視領域の吸収はあるものの、このようなフラッシュ定着
に使用される放電管の近赤外線領域の光に対しては吸収
が殆どなく、熱エネルギーへの変換効率が悪く、充分な
定着が得られない。また、黒色トナーに含まれる着色剤
であるカーボンブラック等の黒色色材は近赤外線領域に
も吸収能を有してはいるが、熱エネルギーへの変換効率
は充分とは言えず、様々な問題点を有している。
【0004】このような問題を解決する方法として、シ
アニン系色素、フタロシアニン系色素、アミニウム系色
素等の波長800〜1100nmに光吸収ピークを有す
る赤外線吸収剤をトナー中に分散配合することが提案さ
れている。
【0005】このようなトナーにおいては、赤外線吸収
剤が樹脂中に分散した状態であるため、赤外線吸収剤の
発熱作用によって樹脂を十分に溶解させるためには、必
然的に添加量が多くなり、効率的でないのみならず経済
的に不利なものとなる。さらに添加量が多くなること
で、トナーの色調への影響、帯電性への影響等の問題が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な状況
に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、定着性
が良好であり、カラートナーの色調への影響が少なく、
良好な帯電量分布を有し帯電安定性があり、たとえ添加
量が多くなっても他の赤外線吸収剤の欠点であった経済
的に安価に合成できる電子写真トナー用近赤外吸収剤及
び該近赤外吸収剤を含有する電子写真トナーを提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記した
ような課題を解決すべく鋭意努力した結果、特定のジイ
モニウム及びアミニウム化合物により前記したような課
題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。即
ち、本発明は、
【0008】(1)下記一般式(1)
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1〜R8は各々独立に置換もしく
は未置換の、アルキル基、シクロアルキル基、アリル
基、アリール基を、又、nは1又は2の整数をそれぞれ
表す。)で表される電子写真用トナー用近赤外線吸収
剤、(2)(1)記載の電子写真用トナー用近赤外線吸
収剤を含有することを特徴とする電子写真用トナー、
(3) フラッシュ定着電子写真用であることを特徴と
する(2)記載の電子写真用トナー、に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真用トナー用近赤
外線吸収剤は、前記一般式(1)で表される近赤外線吸
収剤である。
【0012】R1〜R8におけるアルキル基は、それぞれ
同じであっても異なっていても良い。このようなアルキ
ル基の炭素数は、1から20であることが好ましく、1
から12であることが更に好ましく、1から8であるこ
とが更に好ましい。
【0013】R1〜R8におけるアルキル基としては、例
えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基等が挙げられる。アルキル部分は直鎖状でもある
いは分岐鎖状のいずれでもよい。また置換基を有してい
てもよい。結合しうる置換基としては、例えばハロゲン
原子(例、F、Cl、Br)、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基(例、メトキシ基、エトキシ基、イソブトキシ基な
ど)、アルコキシアルコキシ基(例、メトキシエトキシ
基など)、アリール基(例、フェニル基、ナフチル基な
ど)、アリールオキシ基(例、フェノキシ基など)、ア
シルオキシ基(例、アセチルオキシ基、ブチリルオキシ
基、ヘキシリルオキシ基、ベンゾイルオキシ基など)、
アルキル置換アミノ基(例、メチルアミノ基、ジメチル
アミノ基など)、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル
基、スルホ基等が挙げられる。
【0014】R1〜R8におけるシクロアルキル基として
は、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基などが
挙げられる。R1〜R8におけるアリール基としては、例
えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。このよ
うなアリール基は、置換基を有していてもよい。置換基
の具体例としては炭素数1から8のアルキル基(例、メ
チル基、エチル基、ブチル基など)、炭素数1から6の
アルコキシ基(例、メトキシ基、エトキシ基など)、ア
リールオキシ基(例、フェノキシ基、p−クロロフェノ
キシ基など)、ハロゲン原子(例、F、Cl、Br)、
アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基など)、アミノ基、アルキル置換
アミノ基(例、メチルアミノ基など)、アミド基(例、
アセトアミド基など)、スルホンアミド基(例、メタン
スルホンアミド基など)、シアノ基、ニトロ基、カルボ
キシル基、スルホ基などが挙げられる。このようなアリ
ール基の炭素数は6から12であることが好ましい。
【0015】R1〜R8の置換基で特に好ましいものは無
置換のアルキル基、シアノ置換アルキル基、アルコキシ
置換アルキル基、アリル基であり、それぞれ同じであっ
ても異なっていても良い。無置換のアルキル基として
は、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ter
−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等の
(C1〜C8)アルキル基などが挙げられる。シアノ置
換アルキル基としては、例えばシアノメチル基、2−シ
アノエチル基、3−シアノプロピル基、2−シアノプロ
ピル基、4−シアノブチル基、3−シアノブチル基、2
−シアノブチル基、5−シアノペンチル基、4−シアノ
ペンチル基、3−シアノペンチル基、2−シアノペンチ
ル基等のシアノ置換(C1〜C6)アルキル基などが挙
げられる。アルコキシ置換アルキル基としては、例えば
メトキシエチル基、エトキシエチル基、3−メトキシプ
ロピル基、3−エトキシプロピル基、4−メトキシブチ
ル基、4−エトキシブチル基、5−エトキシペンチル
基、5−メトキシペンチル基等のアルコキシ置換(C1
〜C6)アルキル基などが挙げられる。
【0016】次に、本発明の一般式(1)で示される電
子写真用トナー用近赤外線吸収剤の具体例を表1及び2
に示す。表1〜2中、Phはフェニル基を、cyは環状
を表し、R1〜R8が全てn−ブチル基である場合には
「4(n−C49,n−C49)」と、またR1〜R8
うち、例えば1つがn−ブチル基で残りがメトキシエチ
ル基である場合には「3(C24OCH3,C24OC
3)(C24OCH3,n−C49)」等と簡略して表
記する。
【0017】 表1 No. (R1,R2) (R3,R4) (R5,R6) (R7,R8) n 1 4(n-C4H9, n-C4H9) 1 2 4(n-C3H7, n-C3H7) 1 3 4(i-C5H11, i-C5H11) 1 4 4(i-C4H9, i-C4H9) 1 5 4(C3H6CN, C3H6CN) 1 6 4(C2H4OCH3, C2H4OCH3) 1 7 4(CH2CH=CH2,CH2CH=CH2) 1 8 4(cy-C6H11,cy-C6H11) 1 9 4(CH2Ph,CH2Ph) 1 10 4(Ph, Ph) 1 11 4(C2H4OC2H4OC2H5,C2H4OC2H4OC2H5) 1 12 4(n-C4H9,C3H6CN) 1 13 3(C3H6CN,C3H6CN) (C3H6CN,n-C4H9) 1 14 3(C3H6CN,C3H6CN) (C3H6CN, C2H4OCH3) 1 15 3(n-C4H9, n-C4H9) (n-C4H9, C3H6CN) 1
【0018】 表2 No. (R1,R2) (R3,R4) (R5,R6) (R7,R8) n 16 4(n-C4H9, n-C4H9) 2 17 4(n-C3H7, n-C3H7) 2 18 4(i-C5H11, i-C5H11) 2 19 4(i-C4H9, i-C4H9) 2 20 4(C3H6CN, C3H6CN) 2 21 4(C2H4OCH3, C2H4OCH3) 2 22 4(CH2CH=CH2,CH2CH=CH2) 2 23 4(cy-C6H11,cy-C6H11) 2 24 4(CH2Ph,CH2Ph) 2 25 4(Ph, Ph) 2 26 4(C2H4OC2H4OC2H5, C2H4OC2H4OC2H5) 2 27 4(n-C4H9,C3H6CN) 2 28 3(C3H6CN,C3H6CN) (C3H6CN,n-C4H9) 2 29 3(C3H6CN,C3H6CN) (C3H6CN, C2H4OCH3) 2 30 3(n-C4H9, n-C4H9) (n-C4H9, C3H6CN) 2
【0019】本発明の一般式(1)の電子写真用トナー
用近赤外線吸収剤は下記式(2)
【0020】
【化3】
【0021】を酸化剤により酸化することによって得ら
れるが、一般に酸化剤としては銀化合物が用いられる。
本発明の電子写真用トナー用近赤外線吸収剤において
は、銀化合物として硝酸銀を用いることができ、比較的
安価に製造できるという利点がある。又原料である一般
式(2)で表される化合物は、例えば特公昭43−25
225号公報に記載された方法で得ることができる。本
発明の電子写真用トナー用近赤外線吸収剤は近赤外領
域、特に750〜1100nmに幅広い吸収を持ってい
るので、フラッシュ光を効率よく熱に変換することがで
き、定着性も高い。
【0022】本発明の電子写真用トナーは、前記式
(1)の近赤外線吸収剤を必須の成分として、通常、バ
インダー樹脂、及び着色剤から構成される。
【0023】前記式(1)の近赤外線吸収剤の含有量
は、電子写真用トナーのフラッシュ定着強度等によって
異なるが、下記するバインダー樹脂に対して、0.01
〜50重量%が好ましい。更に、定着強度をコントロー
ルするため、その他の近赤外線吸収色素、例えば、アン
トラキノン系色素、シアニン系色素、スクアリリウム系
色素、アミニウム系色素、ジイモニウム系色素、ニッケ
ルジチオール系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロ
シアニン系色素等を添加してもよい。
【0024】バインダー樹脂としては、特に限定される
ものではないが、電子写真用トナー用に一般に使用され
ている高分子樹脂が使用可能であり、使用しうるバイン
ダー樹脂の具体例としては、例えば、ポリスチレン、ス
チレンとアクリレートまたはメタクリレートとの共重合
体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹
脂、フェノール系樹脂、炭化水素系樹脂、石油系樹脂等
が挙げられ、これらは単独あるいは混合して使用しても
よい。
【0025】着色剤としては、特に限定されるものでは
なく、電子写真用トナーに一般に使用されている顔料や
染料等が使用可能であり、使用しうる着色剤の具体例と
しては、例えば、黒色トナーの場合はカーボンブラッ
ク、ニグロシン染料等が、またカラートナーの場合は、
キノフタロン系色素、アゾ系色素、アゾメチン系色素、
アントラキノン系色素、ベンジジン系色素、キナクリド
ン系色素、ローダミン系色素、キノイミン系色素、キサ
ンテン系色素、フタロシアニン系色素、トリフェニルメ
タン系色素等の所望の色調の発色が得られるものがそれ
ぞれ挙げられる。これらの使用量は、バインダー樹脂1
00重量部に対して、0.1〜50重量部が好ましい。
【0026】更に、本発明の電子写真用トナーには、必
要に応じて、電荷制御剤、流動性改質剤、熱特性、物理
特性等を調整する目的で各種可塑剤、離型剤、紫外線吸
収剤等を添加することもできる。
【0027】電荷制御剤としては、例えば、正帯電制御
剤では、四級アンモニウム塩、グアナミン誘導体、アミ
ン変性スチレン−アクリル樹脂、ベンゾチアゾール誘導
体等が挙げられ、負帯電制御剤では、アルキルサリチル
酸の金属錯体、多環体サリチル酸金属塩、ジカルボン酸
の金属錯体等が挙げられ、これらにより電荷を調整する
ことができる。その添加量は、バインダー樹脂の帯電
性、着色剤の含有量、その他添加剤等の帯電性等の条件
を考慮した上で決定するが、バインダー樹脂、近赤外線
吸収剤及び着色剤等で構成される着色トナー1重量部に
対して、0.01〜5重量部が好ましい。
【0028】また、流動性改質剤としては、例えば、コ
ロイダルシリカが挙げられ、その添加量は着色トナー1
重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましい。ま
た、ポリオレフィン系ワックス及び天然ワックスを併用
することもできる。
【0029】本発明の電子写真用トナーの製造方法は、
前記式(1)の本発明の近赤外線吸収剤を必須成分とし
て含有する以外は公知の方法で行うことができる。例え
ば、本発明の前記式(1)の近赤外線吸収剤、バインダ
ー樹脂及び着色剤、更に必要に応じて添加される各種添
加剤を、加圧用ニーダ、ロールミル、押し出し機等によ
り溶融混練、均一分散させ、粉砕機、ジェットミル等に
より微粉砕し、分級機により分級して所望のトナーを得
ることができる。
【0030】このようにして製造された本発明の電子写
真用トナーは、公知の熱ロール、圧力定着、溶剤定着、
光定着等のいずれの定着方法でも用いることができる
が、光定着、特にフラッシュ定着法で用いた場合に効果
が大きい。本発明の電子写真用トナーは、キャリアと混
合され2成分系トナーとして用いることもできる。キャ
リアとしては、フェライト粉末や樹脂中に微粉末磁性体
を分散させたもの、キャリア表面を樹脂により被覆した
樹脂コートキャリア等が挙げられる。本発明の電子写真
用トナーとキャリアとの混合比は通常電子写真用トナ
ー:キャリア 2〜10:98〜90である。又フラッ
シュ定着法における光源としてはキセノンフラッシュ光
が好ましい。
【0031】本発明の電子写真用トナー用近赤外線吸収
剤は、赤外領域に広い吸収帯を有しているので効率よく
十分な定着能力と良好な帯電量分布をもつ。また従来の
近赤外線吸収剤に比べて、安価である。このような利点
から本発明の電子写真用トナーは、電子写真記録方式に
おける、特にフラッシュ定着方式に好適に用いることが
できる。又本発明の電子写真用トナー用近赤外線吸収剤
を含有する現像剤の経時安定性が優れている。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明が、これらの実施例に限定されるもの
ではない。尚、実施例中、部は特に特定しない限り重量
部を表す。
【0033】実施例1 近赤外線吸収剤No.1(表1)の合成例 DMF10部中にN,N,N',N'−テトラキス[ジ
{p−ジ(n−ブチル)アミノフェニル}アミノフェニ
ル]−p−フェニレンジアミン1部を加え、60℃に加
熱溶解した後、DMF10部中に溶解した硝酸銀0.1
8部を加え、30分反応する。冷却後析出した銀を濾別
する。この反応液に水10部をゆっくりと滴下し、滴下
後15分撹拌する。生成した緑色結晶をろ過し、50部
の水で洗浄し、得られたケーキを乾燥し、No.1の近
赤外線吸収剤0.9部を得た。λmax 952nm
(アセトン) 吸光係数 21,200
【0034】電子写真用トナーの作製方法 バインダー樹脂(スチレン−アクリル酸共重合体;三洋
化成製、「ハイマーTB−1000F」(商品名))9
5部、前記で得たNo.1の近赤外線吸収剤2部、着色
剤(C.I. Pigment Blue 15:1)
5部をボールミルで粗粉砕し、次いでジェットミル粉砕
機にて微粉砕した。更に分級して1〜20μmを選択
し、その10部に対しキャリア鉄粉(日本鉄粉製、「E
FV250/400」(商品名))90部を均一に混合
して青色現像剤とした。
【0035】青色現像剤を市販複写機にセットし、未定
着画像を記録した後、キセノンフラッシュランプを用い
て、フラッシュ定着させた。これにより得られた記録画
像はスコッチメンディングテープ(住友3M製)を用
い、テープ剥離後の記録画像の残存状況を調べたとこ
ろ、良好な定着強度であった。
【0036】実施例2 近赤外線吸収剤No.16(表2)の合成例 実施例1の近赤外線吸収剤No.1の合成例において、
加える硝酸銀の量を0.36部に変えた以外は実施例1
におけるのと同様に反応を行い近赤外線吸収剤No.1
6 0.95部を得た。 λmax 1094nm(ジクロロメタン) 吸光係数 94,700
【0037】現像剤の作製方法 実施例1の青色現像剤の作製方法において、近赤外線吸
収剤No.1を近赤外線吸収剤No.16に変えた以外
は、実施例1におけるのと同様に青色現像剤を作製し
た。このように作製した青色現像剤について実施例1と
同様な方法により、剥離試験を行ったところ、定着強度
は良好であった。
【0038】比較例 赤外線吸収剤として4−テトラキス(アニリノ)−3,
5,6−ドデカフルオロ塩化スズフタロシアニンを用い
た以外は、実施例1及び2と同様に青色現像剤を作製
し、定着性の評価を行った。その結果、剥離試験による
定着強度は悪く、定着不十分であった。
【0039】実施例3 電子写真用トナーの作製方法 バインダー樹脂(スチレン−アクリル酸共重合体;三洋
化成製、「ハイマーTB−1000F」(商品名))1
00部、低分子量ポリエチレン3部、近赤外線吸収剤N
o.1 2部、着色剤(C.I.Disperse Y
ellow 164)1.2部、荷電制御剤(オリエン
ト化学製、「ボントロンE−84」)1.5部の混合物
を130〜140℃に調製されたニーダーにて溶融混合
処理(10分)した後冷却、固化せしめた。次いで粗粉
砕機により粗粉砕した後、ジェットミル粉砕機にて微粉
砕を行い、更に気流式分級機にて分級し粒径5〜20μ
mの電子写真用トナーを得た。
【0040】得られた電子写真用トナーを約200メッ
シュの鉄粉キャリヤーと3:97(トナー:鉄粉キャリ
アー)の重量比で混合し現像剤Aを得た。次にブローオ
フ帯電量測定装置によりこの現像剤Aの初期比帯電量を
測定したところ−18.2μC/gであった。
【0041】更にこの現像液Aを用いて市販複写機にセ
ットし、未定着画像を記録した後、キセノンフラッシュ
ランプを用いて、フラッシュ定着させたところ諧調性に
優れ、着色剤本来の色相を阻害することのない鮮明な黄
色の画像が得られた。また現像剤Aを用いて経時安定性
試験(帯電量経時安定性試験、帯電量耐湿安定性試験)
を実施したところ下記表3の結果を得た。
【0042】 表3 ○帯電量経時安定性試験(単位、−μC/g) 時間(h) 0.25 0.5 1 2 4 6 現像剤A 15.7 16.6 18.1 18.4 19.9 20.1 ○帯電量耐湿安定性試験(単位、−μC/g) 初期帯電量 耐湿試験後の帯電量 減衰率(%) 18.2 18.0 1.1
【0043】以上の結果のごとく現像剤Aの経時安定性
が極めて優れていた。尚、経時安定性試験は次の方法に
よった。 ○帯電量経時安定性試験 現像剤(トナーと鉄粉キャリアーとの混合物)をポリ容
器中に計量し、120rpmのボールミルにて6時間接
触帯電させ、その際の時間ごとの現像剤の帯電量をブロ
ーオフ法により測定する。 ○帯電量耐湿安定性試験 上記帯電量経時安定性試験と同様にポリ容器中に現像剤
を計量し、容器をオープンにして35℃、90%RHの
条件下に2日間放置し、120rpmボールミルにて1
5分接触帯電後、現像剤の帯電量をブローオフ法により
測定する。
【0044】
【発明の効果】本発明の電子写真用トナー用近赤外線吸
収剤は、赤外領域に広い吸収帯を有しているので効率よ
く十分な定着能力と良好な帯電量分布をもつ。また従来
のジイモニウム、アミニウム化合物の陰イオンを硝酸イ
オンに変更したことによって、経済的に安価に合成する
ことができる。このような利点から本発明の電子写真用
トナーは、電子写真記録方式における、特にフラッシュ
定着方式に好適に用いることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1〜R8は各々独立に置換もしくは未置換の、
    アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はアリール
    基を、nは1又は2の整数をそれぞれ表す。)で表され
    る電子写真用トナー用近赤外線吸収剤
  2. 【請求項2】請求項1記載の電子写真用トナー用近赤外
    線吸収剤を含有することを特徴とする電子写真用トナー
  3. 【請求項3】フラッシュ定着電子写真用である請求項2
    記載の電子写真用トナー
JP2002106096A 2002-04-09 2002-04-09 電子写真用トナー用近赤外線吸収剤及び該近赤外線吸収剤を含有する電子写真用トナー Pending JP2003302783A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009180875A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真用カラートナー

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