JP2554280B2 - 有機金属錯塩化合物 - Google Patents

有機金属錯塩化合物

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、特に電子写真、静電記録等の静電潜像を現
象するのに使用されるトナー用の荷電調整剤として有用
な有機金属錯塩に関する。
従来の技術 静電潜像現象用トナーにおいては、結着用樹脂のみで
は、摩擦帯電性を制御することが困難であり、その改良
を目的として染料、顔料等を添加することが、広く行わ
れている。今日、この分野で実用化されている染料、顔
料類は、トナーに正荷電を付与するニグロシン系染料及
び負荷電を付与する有機金属錯体染料等である。
発明が解決しようとする課題 電子写真、静電記録媒体の多機能化、高速化が進んだ
のに伴い、より優れた耐久安定性、環境安定性、解像力
及びコントラスト性を持ち、かぶりの小さいトナーを調
製する為の荷電調整剤の開発が求められている。即ち、
本発明の目的は、温度、湿度等の環境に影響されず、長
期の使用に耐え、画像の解像力と再現性に優れ、さらに
高濃度であり、かぶりのない画像を与えるトナーを調製
する為の荷電調整剤を提供するにある。
課題を解決するための手段 前記問題点を改良すべく鋭意研究を行った結果、本発
明に至った。即ち、本発明は式(1) 〔式(1)中、R1およびR2は、水素原子、ニトロ基、メ
チル基、クロル原子、スルホン酸アミド基又はメチルス
ルホン基より選ばれた原子又は基を、Rはメチル基、エ
チル基又はフエニルメチル基を、Mはクロム、コバルト
又は鉄原子をXは水素、ナトリウム、カリウム、アンモ
ニウム又は有機アミン塩をそれぞれ表す〕 で表される有機金属錯塩化合物を提供する。
式(1)の化合物はこれに荷電調整剤として使用した
場合、前記問題点を完全に解決することができるもので
あり新規な構造の有機金属塩錯体化合物である。
分子中にスルホン基を含まず、クロム、コバルト又は
鉄を結合金属とする、2;1型金属錯体化合物は、例えば
特開昭58−185653、特開昭61−101558、特開昭63−2811
70等に示されているが、それらはいずれもカップラーと
して、ベータナフトール又はベータナフトール誘導体を
使用したものである。一方アルファナフトールをカップ
ラーとして錯体化合物についてはその具体例を見出すこ
とが出来ない。これは、例えばDyes and Pigment 9(19
88)153−163頁「Die Beeinflusscmg des O/P−Verhl
tnisses bei Azo kupplungen mit 1−Naphthol in Nich
twbrigen Medien」に記載があるように、水中でのカ
ップリング反応においては主に1−ナフトールの4−位
が優先し、2−位へのカップリング反応がおこりにくい
ことによると考えられる。
式(1)においてMがコバルトの場合、本発明の化合
物は鮮明な青色〜緑色の色調を示し、2;1型コバルト錯
体で可視部の長波長帯に吸収を持つという特異性のある
化合物である。そのような化合物は耐光性が優れており
ポリアミド、ポリイミド等の染色用の色素としても十分
用途を持つものである。
本発明の金属錯体化合物(1)は次の式 〔式(2)中、R1,R2は前記の通りである。〕 で表される化合物を水中で常法によりジアゾ化し、得ら
れたジアゾ化物と次の式 〔式(3)中、Rは前記の通りである。〕 で表されるカップリング成分とを水中或は水とDMF,アセ
トン等の有機溶媒と混合液中でカップリングすることに
より次の式(3) 〔式(3)中、R1,R2およびRは前記の通りである。〕 で表されるモノアゾ化合物を合成し、次にこのモノアゾ
化合物を水中或は水と有機溶媒との混合液中で、金属付
与剤と必要に応じ酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の存
在下pH値3〜9で、温度60〜100℃で反応させることに
より得ることができる。
式(2)で表される化合物の具体例としては、5−ニ
トロ−2−アミノフェノール、4−ニトロ−2−アミノ
フェノール、4,6−ジニトロ−2−アミノフェノール、
4−クロロ−2−アミノフェノール、4−メチル−6−
ニトロ−2−アミノフェノール、4−メチル−4−アミ
ノフェノール、5−メチル−2−アミノフェノール、2
−アミノフェノール、4−スルファモイル−2−アミノ
フェノール、4−メチルスルホニル−2−アミノフェノ
ール等を挙げることができる。
また前記式(3)で表されるカップリング成分の具体
例としては、4−メトキシ−1−ナフトール、4−エト
キシ−1−ナフトール、4−フエニルメトキシ−1−ナ
フトール等を挙げることができる。(尚、4−エトキシ
−1−ナフトールはD.R.P.に記載のある、ヒドロ−α−
ナフトキノンとエタノールとの反応により合成すること
ができる。) 式(I)の生成に使用する金属付与剤の例としては通
常良く知られている硫酸クロム(III)、サリチル酸ク
ロム、塩化クロム(III)、塩化コバルト(II)、硫酸
コバルト(II)、ギ酸クロム(III)、塩化鉄(III)、
鉄ミョウバン等を挙げることができる。
このようにして得られた式(I)の有機金属錯体の水
或は水と有機溶媒中の溶液或は分散液に、アンモニア、
或は有機アミンを反応させ、アンモニア或は有機アミン
塩とすることもできる。ここでアミンとしては、例えば
メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、エタノ
ールアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチ
ルヘキシルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−
イソプロポキシプロピルアミン等を挙げることができ
る。
本発明式(1)で表される金属錯体化合物は、熱及び
貯蔵安定性が高く、帯電性に優れており、かさ比重が小
さく表面積が大きいのでトナー用荷電調節剤として好適
である。
また(1)の化合物は一般に変異原性試験において陰
性を示し、更に衝撃及び熱に対しても安定であり、分解
したり燃焼することはない。(1)を含むトナーは、負
極性に帯電し、低湿下においても、鮮明で、かつ安定な
画像を与える。
本発明の式(1)の金属錯体を含むトナーを製造する
にあたっては、着色材として公知のカーボンブラック、
フタロシアニンブルー、鉄黒等が使用でき、又結着樹脂
としては、公知のアクリル酸エステル類、オレフィン
類、スチレン類等の単重合体が使用できる。これらの結
着樹脂は金属錯体1部に対し通常10〜10000部使用され
る。さらに二成分現象剤として用いる場合は、キャリア
粉、例えば公知の鉄粉、フェライト、ガラスビーズ等と
混合して使用できる。
また本発明の金属錯体化合物は耐光性、耐熱性、耐水
性に優れ、かつ鮮明度が高いので、各種の樹脂の着色
剤、塗料としても使用することができる。
実施例 以下実施例にしたがって本発明を説明するが部とは重
量部を表す。
実施例1. 4,6−ジニトロ−2−アミノフェノール4.0部を10部の
アセトンに溶かし、35%塩酸5部と亜硫酸ナトリウム1.
5部を含む氷中80部中に注ぎ、3時間攪拌を行いジアゾ
化を完結せしめ、黄色結晶を含む反応液を得た。このジ
アゾニウム塩を含む反応液に、4−メトキシ−1−ナフ
トール3.5部をアセトン15部に溶解した溶液を注入し、1
0%炭酸ナトリウム水溶液を注加し、pHを9〜10とし、
0〜5℃で5時間攪拌して、カップリングを完結させ、
式(4) で表される粉見が濃紺色でアセトン中、緑青色を呈する
モノアゾ化合物7.2部を含む反応液を得た。
次いでこの反応液に酢酸ナトリウム3水和物8.0部と
塩化コバルト6水和物2.8部とを加え85〜90℃に昇温
し、3時間反応させ7.8部の結晶を得た。この結晶は外
観が黒色であり、その構造は式(5) で表され、アセトン溶液でλmax610nmを示す液色は暗緑
色であった。
また同様にしてえた式(4)の化合物を含む反応液に
鉄ミョウバンFe(SO4(NH4)・12H2O5.0部を加えpH
を5〜7に調整しつつ温度80℃で7時間攪拌し式(6) で表される化合物7.6部をえた。
更に同様にしてえた式(4)の化合物を含む反応液に
DMF50部、硫酸クロム(III)2.2部及び酢酸ナトリウム1
0部を加え昇温し、90℃で5時間反応させ式(7) の化合物8.1部を得た。(7)のアセトン中のλmaxは62
4nmと678nmであり、液色は暗緑であった。
実施例2. 2−アミノ−5−ニトロフェノール3.1部を水60部中
に48%苛性ソーダで加熱溶解し、氷を加え液温を10℃と
し、亜硝酸ソーダ1.5部及び35%塩酸8部でジアゾ化を
行った。4−メトキシ−1−ナフトール3.5部を48%苛
性ソーダで水50部中に溶解した水溶液を氷で10℃とし、
前記ジアゾニウム化合物を含む反応液の中に注ぎ込ん
だ。温度15℃以下に保ちつつ、10%苛性ソーダ水溶液で
pHを11.5〜12に調整しつつ一晩攪拌し、式(8) で表される外観が黒紺色の化合物を含む反応液を得た。
次にこの反応液に酢酸ナトリウム6.0部と塩化コバルトC
oCl2・6H2O 2.8部を加え、pHを6〜7に保ちつつ温度を
80℃とし、この温度で10時間攪拌した。生成物を過
し、乾燥粉砕すると暗青色粉体6.9部を得た。これは式
(9) で表される金属錯塩であり、アセトン中で鮮明な青色を
呈しそのλmaxは635nmであった。同様にしてえた式
(8)の化合物を含む反応液に酢酸ナトリウム7部、塩
化クロムCrCl3・6H2O 3.2部を加え昇温し90〜95℃で6
時間反応させた。別、乾燥、乾燥し黒色の粉体7.0部
を得た。その構造は式(10) で表され、アセトンに青色に溶解しλmaxは625nmであっ
た。
また同様にしてえた式(8)の化合物を含む反応液と
水中で塩化第二鉄とpHを6〜7に保ちつつ80℃で5時間
反応させると式(11) で表されるアセトン中、褐色に溶解する錯塩化合物7.8
部を得た。
実施例3. 2−アミノ−4−メチルフェノール2.5部を通常の方
法でジアゾ化し、えられた反応液に4−フエニルメトキ
シ−1−ナフトール5.0部のアセトン溶液を注加し、苛
性ソーダでpHを11〜12に維持し、一晩攪拌した。式(1
2) で表される化合物が得られ、その外観は黒青色でアセト
ンには赤色に溶解した。
同様にして得た式(12)の化合物を含む反応液に実施
例1で述べた方法で無機金属塩類を反応せしめ、次に示
す式(13)、式(14)及び式(15) の錯塩化合物を得た。そのアセトン中の液色はそれぞれ
紫色、褐色、赤青色であった。
実施例4. 実施例2において式(9)の金属錯体の合成法と同様
な方法で生成した式(16) の化合物の10部を水180部とDMF20部の混合液に溶解し、
液温30℃に保ち、この中に3−ブトキシプロピルアミン
2.5部を加え、生成物を反応液より晶出させ、式(17)
で表される化合物を得た。
実施例5. 実施例1,2,3の方法に従って合成した金属錯体化合物
を以下に示す。
応用例1. 上記混合物を170℃で混練(hot melt kneading)し、
微粉砕し、分級により15μmの粒径のものを採取した。
また別に下記構造 の金属錯体を荷電調整剤とする比較用のトナーを調製し
た。それぞれのトナー1部とキャリアとしての鉄粉9部
を混合し、両トナーの帯電量をブローオフテスト(Blow
−off test)によって比較し次の結果を得た。
帯電量μC/g 式(7)を荷電調整剤とするトナー −21.75 式(43) 〃 −11.00 また式(7)を荷電調整剤とするトナーについては複
写により、高品質の画像が得られ、繰返しテストによっ
ても画像は安定でありかぶりは認められなかった。
式(7)の化合物は有機溶媒に溶け鮮明な青色を呈す
る。ポリアミド、ポリエステル等の樹脂の着色剤として
使用すると、耐光性、耐水性に富み鮮明な青色に着色で
きた。
応用例2. ポリエステル樹脂 94部 カーボンブラック 4部 式(17)の化合物 2部 応用例1と同様な方法により粒径15μm以下のトナー
を得、帯電量の測定と連続複写テストを行った。また同
時に式(44) の金属錯体化合物より同様な方法で得たトナーについて
も比較テストを行った。
その結果、式(44)より得たトナーは、低温、低湿度
(10℃、10%RH)の環境条件下では画像の濃度の低下が
認められ、かぶり現象が生じたが(17)より得たトナー
にこのような品質劣化は生じなかった。また各々の帯電
量は次の通りであった。
帯電量μC/g 式(17)を荷電調整剤とするトナー −17.85 式(44) 〃 − 9.31 発明の効果 本発明の有機金属錯塩化合物を使用することにより、
高い再現性と解像力に優れたトナーを調製することがで
きる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 〔式(1)中、R1およびR2は、水素原子、ニトロ基、メ
    チル基、クロル原子、スルホン酸アミド基又はメチルス
    ルホン基より選ばれた原子又は基を、Rはメチル基、エ
    チル基又はフエニルメチル基を、Mはクロム、コバルト
    又は鉄原子を、Xは水素、ナトリウム、カリウム、アン
    モニウム又は有機アミン塩をそれぞれ表す〕 で表される金属錯塩化合物
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