JP6689399B2 - 部品搭載装置 - Google Patents

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Description

本明細書で開示される技術は、部品搭載装置に関する。
従来から、プリント基板上に電子部品を搭載する部品搭載装置が知られている。部品搭載装置は、上下方向に移動可能なノズルシャフトを有する搭載ヘッドを備えている。ノズルシャフトの先端には、吸着ノズルが取り付けられており、負圧により電子部品を保持する構造になっている。
下記特許文献1には、吸着ノズルのフランジ部の上面に識別マークを印字し、これを上方から画像認識することで、吸着ノズルを識別できるようになっている。
特開2010−92955号公報
しかしながら、フランジ部の上面に印字された識別マークは、吸着ノズルを、シャフト本体から取り外した状態でないと、認識することが出来ない。
本明細書で開示される技術は、上記の課題に鑑みて創作されたものであって、吸着ノズルをシャフト本体に組み付けたままでも、情報の認識を可能とすることを目的とする。
本明細書で開示される部品搭載装置は、プリント基板に電子部品を搭載する部品搭載装置であって、対象物の側面を撮影するサイドビューカメラと、ノズルシャフトを有する搭載ヘッドと、前記搭載ヘッドを基台上にて平面方向に移動させる駆動装置と、を含み、前記ノズルシャフトは、前記搭載ヘッドに対して上下方向に移動可能に支持されたシャフト本体と、前記シャフト本体の先端に取り付けられ前記電子部品を吸着保持する吸着ノズルと、を含み、前記吸着ノズルを識別する識別マークが、前記吸着ノズルの側面に設けられている。
本構成では、吸着ノズルの側面に識別マークを設けているので、吸着ノズルをシャフト本体に取り付けままでも、サイドビューカメラで識別マークを撮影することが出来る。
本明細書で開示される部品搭載装置の一実施態様として、前記サイドビューカメラは、前記搭載ヘッドに配置され、前記吸着ノズルの前記識別マークを撮影する。この構成では、搭載ヘッドの移動中に、サイドビューカメラで識別マークを撮影することができる。
本明細書で開示される部品搭載装置の一実施態様として、前記ノズルシャフトは、前記搭載ヘッドに対して、前記サイドビューカメラにより前記吸着ノズルに保持された電子部品が撮影可能な第1の位置と、前記サイドビューカメラにより前記吸着ノズルの側面に付された識別マークが撮影可能な第2の位置とに上下移動する。この構成では、ノズルシャフトの上下位置の調整により、1台のサイドビューカメラで、電子部品と識別マークの双方が撮影できる。
本明細書で開示される部品搭載装置の一実施態様として、前記搭載ヘッドは、前記ノズルシャフトを周方向に複数本配置した回転体と、前記回転体を回転可能に支持する支持部材と、を備えたロータリー式の搭載ヘッドであり、前記サイドビューカメラは、前記支持部材に取り付けられている。この構成では、回転体の回転により、サイドビューカメラに対する各ノズルシャフトの周方向の位置を調整することが出来る。
本明細書で開示される部品搭載装置の一実施態様として、前記識別マークは、二次元コードである。この構成では、比較的多くの情報の書き込みが可能である。
本明細書で開示される技術によれば、吸着ノズルをシャフト本体に組み付けたままでも、情報の認識が可能である。
実施形態1に適用された部品搭載装置の平面図 ヘッドユニットの斜視図 ヘッドユニットの一部を拡大した斜視図 回転体の構造を示す斜視図 図4のB部を拡大した図 ヘッドユニットの要部断面図 図6の一部(下半分)を拡大した図 吸着ノズルの拡大図 部品搭載装置の電気的構成を示すブロック図 ヘッドユニットを図2のA方向から見た図 カメラユニットの斜視図 カメラユニットの光路図 電子部品の撮影動作を示す図 電子部品の撮影動作を示す図 二次元コードの撮影動作を示す図 各撮影対象について、シャフト本体の位置、照明、点灯のパターンをまとめた図表 吸着ノズルの種類の確認処理の流れを示すフローチャート図 記憶部の記憶内容を示す図 管理装置の記憶内容を示す図 実施形態2に適用された部品搭載装置の平面図 二次元コードの撮影動作を示す図 吸着ノズルの他の形態を示す図 二次元コードとカメラユニットの位置関係を示す図
<実施形態1>
1.部品搭載装置の全体構成
図1は部品搭載装置1の平面図である。部品搭載装置1は、基台10と、プリント基板B1を搬送するための搬送コンベア20と、ヘッドユニット50と、ヘッドユニット50を平面方向(XY軸方向)に移動させる駆動装置30と、部品供給部40等とを備えている。尚、ヘッドユニット50が本発明の「搭載ヘッド」の一例である。
基台10は、平面視長方形状をなすとともに上面が平坦とされる。また、基台10における搬送コンベア20の下方には、プリント基板B1上に電子部品E1を実装する際にそのプリント基板B1をバックアップするバックアップ装置(図略)が設けられている。以下の説明では、プリント基板B1の搬送方向(図1の左右方向)をX軸方向とし、基台10の短辺方向(図1の上下方向)をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とする。
搬送コンベア20は、Y軸方向における基台10の略中央位置に配置され、プリント基板B1をX軸方向に沿って搬送する。搬送コンベア20は、搬送方向であるX方向に循環駆動する一対のコンベアベルト22を備えている。プリント基板B1は、搬送方向の一方側(図1で示す右側)からコンベアベルト22に沿って基台10上の作業位置(図1の二点鎖線で囲まれる位置)に搬入される。そして、作業位置で停止して電子部品E1の実装作業がされた後、コンベアベルト22に沿って他方側(図1で示す左側)に搬出される。
部品供給部40は、搬送コンベア20の両側(図1の上下両側)においてX軸方向に並んで2箇所ずつ、計4箇所に配されている。これらの部品供給部40には、複数のフィーダ42が横並び状に整列して取り付けられている。各フィーダ42は、複数の電子部品E1が収容された部品供給テープが巻回されたリール、及びリールから部品供給テープを引き出す電動式の送出装置を備えており、電子部品E1を一つずつ供給するようになっている。
駆動装置30は、一対の支持フレーム32と、ヘッド駆動機構とから構成される。一対の支持フレーム32は、X軸方向における基台10の両側に位置しており、Y軸方向に延びている。支持フレーム32には、ヘッド駆動機構を構成するX軸サーボ機構及びY軸サーボ機構が設けられている。ヘッドユニット50は、X軸サーボ機構及びY軸サーボ機構によって、基台10上の可動領域内でX軸方向及びY軸方向に移動可能とされている。
Y軸サーボ機構は、一対のY軸ガイドレール33Yと、ヘッド支持体36と、Y軸ボールねじ34Yと、Y軸サーボモータ35Yとを有している。ヘッド支持体36は、一対のY軸ガイドレール33Yにより、Y軸方向にスライド可能に支持されている。また、ヘッド支持体36には、Y軸ボールねじ34Yと螺合するボールナット(図略)が固定されている。
Y軸サーボモータ35Yが駆動すると、Y軸ボールねじ34Yに沿ってボールナットが進退し、その結果、ヘッド支持体36及び後述するヘッドユニット50がY軸ガイドレール33Yに沿ってY軸方向に移動する。
X軸サーボ機構は、ヘッド支持体36に対して取り付けられたX軸ガイドレール(不図示)と、X軸ボールねじ34Xと、X軸サーボモータ35Xとを有している。X軸ガイドレールには、その軸方向に沿ってヘッドユニット50が移動自在に取り付けられている。また、ヘッドユニット50には、X軸ボールねじ34Xと螺合するボールナット(図略)が取り付けられている。
X軸サーボモータ35Xが駆動すると、X軸ボールねじ34Xに沿ってボールナットが進退し、その結果、ボールナットに固定されたヘッドユニット50が、ヘッド支持体36上をX軸ガイドレールに沿ってX軸方向に移動する。
(ヘッドユニットの構成)
ヘッドユニット50は、フィーダ42によって供給される電子部品E1を吸着して、プリント基板B1上に搭載する機能を果たす。ヘッドユニット50は、図2〜図4に示すように、ユニット本体60と、ベースパネル52と、外環部材58と、カバー53、54とを有している。ベースパネル52は上下方向に長い形状をなす。外環部材58は、円環状であり、ベースパネル52に対して固定されている。ベースパネル52と外環部材58は、ユニット本体60を支持する機能を果たしており、本発明の「支持部材」に相当する。
ユニット本体60は、ロータリー式であり、図2〜4、図6に示すように、Z軸方向に沿った軸状をなす軸部62と、回転体64と、18本のノズルシャフト100と、N軸駆動装置45と、を含む。
図6に示すように、軸部62は二重構造となっており、外側軸部62Bと、外側軸部62Bの内側に位置する内側軸部62Aと、を含む。内側軸部62Aは、ベースパネル52に対して、当該軸部62Aの軸線周りに回転可能に支持されている。
回転体64は、軸部62より大径な略円柱状をなす。回転体64は、内側軸部62Aの下部に固定されている。回転体64は、外環部材58の内周側に位置しており、外環部材58に対して相対回転可能な状態で支持されている。尚、図4は、回転体64を図示するため、外環部材58は省略した図となっている。
また、回転体64には、周方向に等間隔で貫通孔65が18個形成されている。各貫通孔65には、これを貫通して、後述するノズルシャフト100が取り付けられている。
軸部62の上部寄りの位置には、N軸被駆動ギヤ62Nと、R軸被駆動ギヤ62Rが上下に配置されている(図4参照)。N軸被駆動ギヤ62Nは内側軸部62Aと結合し、R軸被駆動ギヤ62Rは、外側軸部62Bと結合している。
N軸駆動装置45は、N軸サーボモータ35Nと、N軸サーボモータ35Nの出力軸に設けられたN軸駆動ギヤ(不図示)と、を有している。N軸駆動ギヤはN軸被駆動ギヤ62Nと噛み合わされている。そのため、N軸サーボモータ35Nを駆動すると、モータ35Nの動力が、N軸駆動ギヤ及びN軸被駆動ギヤ62Nを介して内側軸部62Aに伝わる。そのため、内側軸部62Aと共に回転体64が回転し、回転体64に支持された18本のノズルシャフト100が回転体64と一体的に回転する構造になっている。
また、外側軸部62Bは、軸方向の両端部を、ベアリングを介して内側軸部62Aと回転体64に対してそれぞれ軸受けしており、内側軸部62Aや回転体64に対して相対的に回転可能となっている。
ノズルシャフト100は、図7に示すように、シャフト本体110と、吸着ノズル120とを備えている。シャフト本体110は、Z軸方向に沿った軸状であり、筒状のシャフトホルダ57を介して、回転体64に形成された各貫通孔65に取り付けられている。
吸着ノズル120は、シャフト本体110のうち、回転体64から下方に突出する下端部に着脱可能に取り付けられている。
吸着ノズル120には、負圧又は正圧が供給されるようになっている。各吸着ノズル120は、負圧によってその先端部に電子部品E1を吸着して保持するとともに、正圧によってその先端部に保持した電子部品E1を解放する。
シャフト本体110の上部外周面には、コイルばね130が取り付けられている。コイルばね130は、シャフト本体110を上向きに付勢する機能を果たしている。
また、吸着ノズル120は、図8に示すように、シャフト本体110の下端部に着脱可能に連結される筒型の連結部123を有している。そして、連結部123の周側面には、識別マークである二次元コード125(125A、125Bの総称)が付されている。具体的には、レーザにより、125A、125Bの2組の二次元コードが印字されている。これら二次元コード125A、125Bは、例えば、QRコード(登録商標)やデータマトリクスであり、吸着ノズル120の個体を識別するID情報や吸着ノズル120の種類に関する情報がコード化されて書き込まれている。尚、種類とは、ノズル孔の大きさや、ノズル孔の形状の種類を指す。
次に、各ノズルシャフト100をその軸線L周りに回転駆動するためのR軸駆動装置70について説明する。
R軸駆動装置70は、図2、図3に示すように、ヘッドユニット50のZ軸方向における略中央部に配置されており、R軸サーボモータ35Rと、R軸サーボモータ35Rの出力軸に設けられ、R軸被駆動ギヤ62Rと噛み合わされたR軸駆動ギヤ72Rと、共通ギヤ55を有している。
共通ギヤ55は、図5、図7に示すように、外側軸部62Bの下部に設けられている。共通ギヤ55は、各シャフトホルダ57のギヤ57Rと噛み合わされている。R軸サーボモータ35Rを駆動すると、モータ35Rの動力が、R軸駆動ギヤ72R及びR軸被駆動ギヤ62Rを介して、外側軸部62B、共通ギヤ55に伝わり、外側軸部62Bと共通ギヤ55が回転する。
共通ギヤ55が回転すると、ギヤ57Rとの噛み合いにより、各シャフトホルダ57が回転する。そして、各シャフトホルダ57と各シャフト本体110は、ボールスプライン結合していることから、共通ギヤ55の回転に伴って、18本のノズルシャフト100がその軸線L周りにおいて同方向及び同角度に一斉に回転する。
また、ヘッドユニット50は、各ノズルシャフト100を、回転体64に対してZ軸方向(上下方向)に昇降させるための2つのZ軸駆動装置80を備えている。
Z軸駆動装置80は、図6に示すように、ノズルシャフト100の上方において、回転体64の軸部62を挟んでヘッドユニット50の左右両側(X軸方向両側)に対称配置されており、18本のノズルシャフト100のうち図6の左右両側(X軸方向両側)に位置するノズルシャフト100を上下方向であるZ軸方向に昇降させる。
Z軸駆動装置80は、Z軸リニアモータ35Zと、Z軸可動部84とを有している。Z軸リニアモータ35Zは、固定子(コイル)と、Z軸方向に移動可能な可動子(マグネット)を有している。Z軸可動部84は、可動子に固定されており、Z軸リニアモータ35Zの駆動により、Z軸方向(上下方向)に移動する。
Z軸可動部84の下端部には、図6に示すように、カムフォロア86が取り付けられている。Z軸リニアモータ35Zの駆動により、Z軸可動部84が図6に示す初期位置から下降すると、カムフォロア86がシャフト本体110の上端部に当接し、ノズルシャフト100の全体がコイルばね130の弾性力に抗って下降する。
また、カムカムフォロア86がシャフト本体110の上端部に当接した状態から、Z軸可動部84を上昇させると、コイルばね130の弾性力復帰力によって、ノズルシャフト100の全体が上昇する。
尚、Z軸可動部84が図6に示す初期位置にある状態では、カムフォロア86はシャフト本体110の上方にあって、シャフト本体110から離れて位置する。そのため、回転体64を回転した時に、各ノズルフャフト110とカムフォロア86が干渉しないようになっている。
このような構成とすることで、X軸サーボモータ35X、Y軸サーボモータ35Y、N軸サーボモータ35N、R軸サーボモータ35R、Z軸リニアモータ35Zを所定のタイミングで作動させることにより、フィーダ42を通じて供給される電子部品E1をヘッドユニット50により取り出して、プリント基板P上に装着する処理を実行することが出来る。
すなわち、フィーダ42から電子部品E1を取り出す場合、X軸サーボモータ35X、Y軸サーボモータ35Yを駆動して、ヘッドユニット50をフィーダ上方に移動させる。ヘッドユニット50がフィーダ上方に移動したら、Z軸リニアモータ35Zを駆動して、昇降操作位置にある1本目のノズルシャフト100を図6に示す上昇端位置S1から下降させる。尚、昇降操作位置とは、Z軸駆動装置80による昇降操作が可能な位置であり、図6の左側又は右側の位置である。
そして、ノズルシャフト100の先端に設けられた吸着ノズル120がフィーダ42による供給される電子部品E1の上面の高さに下降するタイミングに合わせて、負圧を供給することで、フィーダ42から電子部品E1を取り出すことができる。そして、部品の取り出し後は、Z軸リニアモータ35Zを駆動して、1本目のノズルシャフト100を図6に示す上昇端位置S1まで上昇させる。
次に、N軸サーボモータ35Nを駆動して回転体64を回転し、2本目のノズルシャフト100を、昇降操作位置まで移動する。あとは1本目と同様に、Z軸リニアモータ35Zを駆動して2本目のノズルシャフト100を図6に示す上昇端位置S1から下降させる。そして、吸着ノズル120がフィーダ42による供給される電子部品E1の上面の高さに下降するタイミングに合わせて、負圧を供給することで、フィーダ42から電子部品E1を取り出すことができる(吸着処理)。
このような動作を、18本のノズルシャフト100についてそれぞれ行うことで、1つのヘッドユニット50で、フィーダ42から18個の電子部品E1を取り出すことが出来る。
次に取り出した電子部品E1をプリント基板B1に搭載する場合、X軸サーボモータ35X、Y軸サーボモータ35Yを駆動して、ヘッドユニット50をフィーダ上方からプリント基板B1上に移動させる。また、ヘッドユニット50の移動中、カメラユニット150による電子部品E1の撮影が行われる(後述)。
そして、ヘッドユニット50がプリント基板上方に移動したら、Z軸リニアモータ35Zを駆動して、昇降操作位置する1本目のノズルシャフト100を、図6に示す上昇端位置S1から下降させる。また、下降中、必要に応じてR軸サーボモータ35Rを駆動して、ノズルシャフト100を、軸線Lを中心に回転させ、電子部品E1の傾きを補正する。
そして、吸着ノズル120に保持された電子部品E1が、プリント基板B1の高さに下降するタイミングに合わせて、負圧を正圧に切り換えることで、電子部品E1をプリント基板B1に搭載できる。そして、電子部品E1の搭載後は、Z軸リニアモータ35Zを駆動して、1本目のシャフト本体110を図6に示す上昇端位置S1まで上昇させる。
次に、N軸サーボモータ35Nを駆動して回転体64を回転し、2本目のノズルシャフト100を、昇降操作位置まで移動する。あとは1本目と同様に、Z軸リニアモータ35Zを駆動して2本目のノズルシャフト100を図6に示す上昇端位置S1から下降させる。そして、吸着ノズル120に保持された電子部品E1が、プリント基板B1の高さに下降するタイミングに合わせて、負圧を正圧に切り換えることで、電子部品E1をプリント基板B1に搭載できる(搭載処理)。
このような動作を、18本のシャフト本体110についてそれぞれ行うことで、フィーダ42から取り出した18個の電子部品を、プリント基板B1上に搭載することが出来る。
尚、上記では、2つのZ軸駆動装置80のうち一方だけを利用し、プリント基板B1に対して電子部品E1を1つずつ搭載する例を説明した。この他にも、2つのZ軸駆動装置80の双方を利用して、2本のシャフト本体110を同時に昇降させて、プリント基板B1に対して2つの電子部品E1を同時に搭載するようにしてもよい。また、2つのZ軸駆動装置80を交互に使用することも可能である。
次に、部品搭載装置1の電気的構成について、図9を参照して説明する。部品搭載装置1の本体は、コントローラ200によってその全体が制御統括されている。コントローラ200は、CPU等により構成される演算制御部211を備えている。演算制御部211には、モータ制御部212と、記憶部213と、画像処理部214と、入出力部215と、フィーダ通信部216、外部通信部217、表示部218と、操作部219と、がそれぞれ接続されている。
モータ制御部212は、電子部品の搭載プログラムに従って、X軸サーボモータ35X、Y軸サーボモータ35Y、N軸サーボモータ35N、R軸サーボモータ35R、Z軸リニアモータ35Zを制御する。また、モータ制御部212は、搭載プログラムに従って、搬送コンベア20を駆動させる。
記憶部213は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等から構成されている。記憶部213には、電子部品E1の搭載プログラムと、電子部品E1の搭載に必要な各種データが記憶されている。
画像処理部214には、カメラユニット150から出力される画像がそれぞれ取り込まれるようになっており、取り込まれた画像の解析が行われるようになっている。
入出力部215には、カバースイッチ230が接続されている。カバースイッチ230は、安全カバーの開閉を検出するためのスイッチである。
フィーダ通信部216は、部品供給部40に取り付けられた各フィーダ42と接続されており、各フィーダ42を統括して制御する。
外部通信部217は、プリント基板B1を生産する生産ラインを管理する管理装置250と接続されており、コントローラ200は外部通信部217を介して、管理装置250と通信可能である。
表示部218は、表示画面を有する液晶表示装置等から構成され、部品搭載装置1の状態等を表示画面上に表示する。操作部219はキーボード等であり、部品搭載装置1に対して各種設定や条件などを入力操作できる。
2.カメラユニットの構成
図2に示すように、ヘッドユニット50は、カメラユニット150を有している。カメラユニット150は、撮影対象を水平方向から撮影するサイドビューカメラであり、回転体64を回転可能に支持する外環部材58に対して固定されている。
図10は図2をA方向から見た斜視図、図11はカメラユニットの斜視図である。図12はカメラユニットの光路図である。
カメラユニット150は、図11、12に示すように、カメラ本体153と、導光ユニット160と、光源180a、180bと、を備える。
カメラ本体153は、レンズ155と撮像部157とを備え、レンズ155を下方に向けた状態で、導光ユニット160の上部(センターフレームの上部)に配置されている。
導光ユニット160は、光をカメラ本体153に導くものであり、センターフレーム163と、一対のサイドフレーム165a、165bとを有している。
センターフレーム163は、図10において回転体64の後方に位置しており、その内部には、三角形状のセンタープリズム171が配置されている。
一対のサイドフレーム165a、165bは、図10において、回転体64のX方向両側に位置しており、センターフレーム163と内部が繋がっている。
サイドフレーム165aの内部には、第1サイドプリズム173a、第2サイドプリズム175aが配置されており、また、サイドフレーム165bの内部には、第1サイドプリズム173b、第2サイドプリズム175bが配置されている。
また、一対のサイドフレーム165a、165bの内面(回転体との対向面)には、入光窓166a、166bがそれぞれ設けられている。
光源180a、180bは、入光窓166a、166bのY方向両側に配置されている。光源180a、180bは、3色のLEDから構成されており、赤、青、緑のいずれかの光を選択的に発光する。
そして、カメラユニット150による撮影光の光路は、図12に示す通りであり、入光窓166aから入射する撮影光Laは、第1サイドプリズム173a、第2サイドプリズム175a、センタープリズム171にて順に反射して、カメラ本体153の撮像部157に入光する。
また、入光窓166bから入射する撮影光Lbは、第1サイドプリズム173b、第2サイドプリズム175b、センタープリズム171にて順に反射して、カメラ本体153の撮像部157に入光する構成になっている。
また、図10に示すように、回転体64の下部中央には、拡散板190が取り付けられている。拡散板190は、筒状をしており、円周状に配置された吸着ノズル120の内側に位置している。
本実施形態では、上記したカメラユニット150を利用して、吸着ノズル120に吸着された電子部品E1と、吸着ノズル120の側面に付された二次元コード125A、125Bの双方を撮影することが出来る。以下、2つの撮影対象の撮影方法について説明を行う。
(電子部品E1の撮影方法)
電子部品E1は透過照明を用いて撮影する。具体的に説明すると、例えば、図13にて右端に位置する吸着ノズル120bに保持された電子部品E1を撮影する場合、図13に示す左側の光源180aを点灯する。
光源180aを点灯すると、その光は、拡散板190で拡散する。そして、拡散した光の一部が、吸着ノズル120bに保持された電子部品E1を透過する。電子部品E1を透過した光は、図13にて右側に位置するサイドフレーム165bの入光窓166bから入射する。
そして、入射した光は、第1サイドプリズム173b、第2サイドプリズム175b、センタープリズム171で反射して、カメラ本体153の撮像部157に入光する。そのため、電子部品E1の透過画像を得ることが出来る。
また、図14にて左端に位置する吸着ノズル120aに保持された電子部品E1を撮影する場合、図14に示す右側の光源180bを点灯する。光源180bを点灯すると、拡散板190で拡散した光の一部が、吸着ノズル120aに保持された電子部品E1を透過する。電子部品E1を透過した光は、図14にて左側に位置するサイドフレーム165aの入光窓166aから入射し、その光は、第1サイドプリズム173a、第2サイドプリズム175a、センタープリズム171で反射して、カメラ本体153の撮像部157に入光する。そのため、電子部品E1の透過画像を得ることが出来る。
また、各入光窓166a、166bには、カラーフィルタ(図略)が設けられていることから、各光源180a、180bの発光色として特定色を選択することで、左右の吸着ノズル120に吸着保持された電子部品E1を同時に撮影することが出来るようになっている。
例えば、図13に示す左側に位置するサイドフレーム165aの入光窓166aのカラーフィルタが「赤色」を透過し、図13に示す右側に位置するサイドフレーム165bの入光窓166bのカラーフィルタが「緑色」を透過する場合、サイドフレーム165b側の光源180bを「赤色」で発光し、サイドフレーム165a側の光源180aを「緑色」で発光させればよい(図16参照)。
また、図13に示す「H」は、入光窓166a、166bのZ軸方向の範囲を示している。入光窓166a、166bのZ軸方向の位置は、ノズルシャフト100が図6に示す上昇端位置S1にあるときの吸着ノズル120の先端と対応しており、上昇端位置S1にて、入光窓166a、166bと吸着ノズル120の先端がZ軸方向で重なる関係となっている。
そのため、ノズルシャフト100が上昇端位置S1にある状態で、吸着ノズル120に吸着保持された電子部品E1を撮影することができる。尚、図13、14はノズルシャフト100が上昇端位置S1にある時の吸着ノズルの高さを示している。
このように、電子部品E1の撮影は、ノズルシャフト100を上昇端位置S1に停止させた状態で行うことが出来、撮影にあたり、各ノズルシャフト100の位置をZ軸方向で調整する必要がない。そのため、N軸サーボモータ35Nを駆動して、回転体64を回転させることで、18本の吸着ノズル120に吸着保持された各電子部品E1を、連続して撮影することが出来る。
尚、本実施形態では、フィーダ上方からプリント基板の上方に、ヘッドユニット50を移動する期間中に、カメラユニット150による電子部品E1の撮影を行っており、カメラユニット150で撮影した画像から各吸着ノズル120に対する電子部品E1の吸着状態を検出している。
(二次元コードの撮影方法)
二次元コード125は反射照明を用いて撮影する。具体的に説明すると、ノズルシャフト100の二次元コード125を撮影する場合、まず、Z軸リニアモータ35Zを駆動して、ノズルシャフト100を上昇端位置S1から、二次元コード125が撮影可能となる読み取り位置S2まで下降させる。
尚、図6中、左側のノズルシャフト100は上昇端位置S1で停止した状態、右側のノズルシャフト100は読み取り位置S2で停止した状態を示している。上昇端位置S1が本発明の「第1の位置」に相当し、読み取り位置S2が本発明の「第2の位置」に相当する。
図15に示すように、読み取り位置S2では、入光窓166a、166bのZ軸方向の範囲Hに二次元コート125が概ね重なる関係となり、入光窓166a、166bの正面に二次元コード125が位置する。そして、例えば、図15にて左端に位置するノズルシャフト100の先端に取り付けられた吸着ノズル120aの二次元コード125を撮影する場合、図15に示す左側の光源180aを点灯する。
光源180aを点灯すると、その光は、二次元コード125の表面で反射する。そして、二次元コード125の表面で反射した光の一部が、図15にて左側に位置するサイドフレーム165aの入光窓166aから入射する。
入射した光は、第1サイドプリズム173a、第2サイドプリズム175a、センタープリズム171で反射して、カメラ本体153の撮像部157に入光する。そのため、図15にて左端に位置するノズルシャフト100の先端に取り付けられた吸着ノズル120aの二次元コード125の画像を得ることが出来る。
また、図15にて右端に位置するノズルシャフト100の先端に取り付けられた吸着ノズル120bの二次元コード125を撮影する場合、図15に示す右側の光源180bを点灯する。光源180bを点灯すると、その光は、二次元コード125の表面で反射する。そして、二次元コード125の表面で反射した光の一部が、図15にて右側に位置するサイドフレーム165bの入光窓166bから入射する。
入射した光は、第1サイドプリズム173b、第2サイドプリズム175b、センタープリズム171で反射して、カメラ本体153の撮像部157に入光する。そのため、図15にて右端に位置するシャフト本体110の二次元コード125の画像を得ることが出来る。
尚、図8に示すように、本実施形態では、吸着ノズル120の側面に対して、2枚の二次元コード125a、125bを周方向に付している。2枚の二次元コード125a、125bを1回で同時撮影できない場合は、R軸サーボモータ35Rを駆動してシャフト本体110の回転方向の位置を調整することにより、各二次元コード125a、125bを、カメラユニット150で個々に撮影してもよい。
また、先に説明したように、各入光窓166a、166bには、カラーフィルタ(図略)が設けられていることから、各光源180a、180bの発光色として特定色を選択することで、左右の吸着ノズル120a、120bの二次元コード125を同時に撮影することが出来るようになっている。
例えば、図15に示す左側に位置するサイドフレーム165aの入光窓166aのカラーフィルタが「赤色」を透過し、図15に示す右側に位置するサイドフレーム165bの入光窓166bのカラーフィルタが「緑色」を透過する場合、サイドフレーム165a側の光源180aを「赤色」で発光し、サイドフレーム165b側の光源180bを「緑色」で発光させればよい(図16参照)。
また、先にも説明したように、カメラユニット150による二次元コード125の撮影は、ノズルシャフト100を、図6に示す上昇端位置S1から読み取り位置S2まで下降させる必要がある。そのため、1回の撮影で、最大2本しか吸着ノズル120の二次元コード125を読み取ることができず、回転体64に搭載された全18本のシャフト本体110の二次元コード125を読み取るには、撮影を9回行う必要がある。すなわち、1回の撮影を行う都度、N軸サーボモータ35Nを駆動して、回転体64を20度ずつ回転させることにより、昇降操作が可能な昇降操作位置まで、次のノズルシャフト100を移動させて、撮影を行う必要がある。
また、二次元コード125には、先に説明したように、吸着ノズル120のIDと種類の情報が書き込まれている。そのため、本実施形態では、安全カバー(図略)の開放時など、ノズル交換が行われる可能性があるタイミングで、二次元コード125の情報を読み取って、吸着ノズル120の種類を確認している。
尚、安全カバーは、ヘッドユニット50の作業領域を覆う大きさのカバーであり、プリント基板B1の生産中など部品搭載装置1の稼働中は、この安全カバーを閉じることで、ヘッドユニット50の作業領域内に作業者の手が入ることを防止できる。
安全カバーは、部品搭載装置1が稼働を停止している時に、開放することができる。そして、安全カバーを開けると、ヘッドユニット50の作業領域にアクセス可能となり、ヘッドユニット50等のメンテナンスを行うことが出来る。本実施形態では、安全カバーの開閉を検出するカバースイッチ230を設けており、コントローラ200はカバースイッチ230の出力に基づいて、安全カバーの開閉を検出することが出来る。
以下、図17を参照して、吸着ノズル120の種類を確認する確認処理の流れを説明する。処理がスタートすると、コントローラ200の演算制御部211は、カバースイッチ230の出力をモニタし、安全カバーの開閉が行われたか、検出する(S10)。
具体的には、安全カバーは通常は閉じているため、安全カバーが開けられたかどうかを検出する。
そして、安全カバーの開閉(閉⇒開)を検出すると、その後、コントローラ200の演算制御部211は、18本のノズルシャフト100の先端に取り付けられた吸着ノズル120の二次元コード125をカメラユニット150で読み取る処理を行う(S20)。
尚、二次元コード125の読み取りは、安全カバーの開放直後に行うことも可能であるが、回転体64を回転させる必要があるため、安全カバーの閉止後に行うことが好ましい。
そして、二次元コード125の読み取りが完了すると、コントローラ200の演算制御部211は、読み取った二次元コード125から各ノズルシャフト100の先端に取り付けられている吸着ノズル120のIDと種類をそれぞれ識別する。一方、記憶部213には、回転体64に装着された18本のノズルシャフト100について、プリント基板の生産に使用する吸着ノズル120の種類のデータがそれぞれ記憶されている。
そして、演算制御部211は、記憶部213に記憶されている吸着ノズル120の正しい種類のデータと識別した種類のデータを照合して、ノズルシャフト100に取り付けてられている吸着ノズル120の種類に誤りがないか、確認する。種類の確認は、全18本のノズルシャフト100について個々に行われる。
そして、全18本のノズルシャフト100とも、吸着ノズル120の種類に誤りがない場合、正常と判断し、コントローラ200の演算制御部211は、安全カバーが閉じられることを条件に、ヘッドユニット50による電子部品E1の吸着及び搭載を許可する(S40)。
そのため、以降は、種類の正しい吸着ノズル120を利用して、電子部品E1の吸着処理及び搭載処理が行われることになる。尚、電子部品E1の吸着処理及び搭載処理は、先に説明したように、ノズルシャフト100を初期位置S1から下降させて行うが、読み取り位置S2との関係では、読み取り位置S2よりも更に下降した状態で、フィーダ42から電子部品E1を取り出し、又取り出した電子部品E1をプリント基板B1に対して搭載している。
また、電子部品E1の吸着処理及び搭載処理では、吸着ノズル120のID情報に基づく、補正処理が行われる。すなわち、吸着ノズル120は、個体差があることから、同じ種類であっても、先端位置にばらつきがある。本実施形態では、各吸着ノズル120について、先端位置の誤差量を予め計測してZ軸方向の補正値Kを算出している。そして、算出した補正値Kを吸着ノズル120のID情報と対応させて、記憶部213に記憶している(図18参照)。
そして、電子部品E1の吸着処理及び搭載処理において、コントローラ200の演算制御部211は、各ノズルシャフト100の下降量(上昇端位置S1を基準とした下降量)を、補正値Kに基づいて補正する。これにより、電子部品E1を吸着及び搭載する際の、吸着ノズル120のZ軸方向の先端位置の誤差を抑えることが可能となり、電子部品E1の緻密な吸着処理並びに緻密な搭載処理が可能となる。
一方、全18本のノズルシャフト100のうち1本でも、吸着ノズル120の種類に誤りがある場合、異常と判断し、コントローラ200の演算制御部211は、表示部218にエラー表示を行い、ヘッドユニット50による電子部品E1の搭載を禁止する(S50)。
このようにすることで、電子部品E1の搭載に、誤った種類の吸着ノズル120が使用されることを抑制できる。尚、図17に示す確認処理は、安全カバーが開閉される都度、実行される。そのため、安全カバーが開閉される都度、吸着ノズル120の種類を確認することが出来る。
また、図19に示すように、管理装置250には、各吸着ノズル120について、ID情報と、吸着ノズル120の種類の情報と、前回のメンテナンス時期の情報が、対応付けて記憶されている。
そのため、コントローラ200は、管理装置250にアクセスすることで、各吸着ノズル120について、前回のメンテナンス時期を把握することが可能である。
そして、コントローラ200は、メンテナンス時期が近くなると、表示部218に対して吸着ノズル120のメンテナンスを促す表示を行う。具体的には、何番のノズルシャフト100に取り付けられている吸着ノズル120がメンテナンス対象であるか、また、その吸着ノズル120をいつまでにメンテナンスすべきか、表示する。
このようにすることで、吸着ノズル120のメンテナンスを最適なタイミングで行うことが可能となり、吸着ノズル120がメンテナンスされないまま、使用され続けることを未然に防止することが出来る。これにより、例えば、吸着ノズル120が目詰まりを起こして、電子部品の吸着不良が発生することを抑制できる。
3.効果説明
本構成では、二次元コード125を吸着ノズル120の側面に設けている。そのため、吸着ノズル120をシャフト本体110に取り付けたままでも、サイドビューカメラ(具体的にはカメラユニット150)を使用することで、二次元コード125を読むことが出来る。そのため、例えば、吸着ノズル120のフランジ部の上面に識別マークを印字した場合など、吸着ノズル120をノズル本体110から取り外さないと、マークの認識が出来ない場合に比べて、吸着ノズル120のIDを撮影して読み取る処理を短時間で行うことが可能となる。
本構成では、カメラユニット150をヘッドユニット50に搭載している。そのため、ヘッドユニット50の移動中でも、二次元コード125の撮影が可能である。また、カメラユニット150は、ノズルシャフト100の位置をZ軸方向にて調整することで、電子部品E1の撮影と二次元コード125の撮影の双方を行うことが出来る。そのため、これらを別々のカメラで撮影する構成に比べて、カメラの台数を削減できる。
また、ヘッドユニット50はいわゆるロータリー式のヘッドであり、カメラユニット150は、回転体64を回転可能に支持する外環部材58に対して固定されている。この構成では、回転体64の回転により、カメラユニット150に対する各ノズルシャフト100の周方向の位置を調整することが出来る。そのため、各吸着ノズル120の二次元コード125を撮影するため、カメラユニット150側を移動する必要がない。
<実施形態2>
実施形態2の部品装着装置2は、実施形態1の部品搭載装置1に対してノズル交換装置300が追加されている。具体的に説明すると、ノズル交換装置300は、図20に示すように、部品搭載装置2の基台10上に配置されている。ノズル交換装置300はヘッドユニット50の可動領域内に位置しており、複数の収納部310を有する本体と、シャッター(図略)を備えている。収納部310には、新品の吸着ノズル120が収容されている。そして、ノズル交換時には、まず、ノズル交換装置300の上方にヘッドユニット50を移動し、取り外す吸着ノズル120を装着したノズルシャフト100を、空いている収納部310の上方に位置させる。その後、ノズルシャフト100を初期位置S1から所定の高さ下降させる。これにより、吸着ノズル120のうち下側約半分が、収納部310に収まる状態となる。あとは、シャッタを作動して、収納部310から吸着ノズル120が抜けないようにロックした後、下降したノズルシャフト100を上昇することで、ノズルシャフト100のシャフト本体110から吸着ノズル120を取り外すことが出来る。
一方、新しい吸着ノズル120を取り付ける場合、まず、ノズル交換装置300の上方にヘッドユニット50を移動し、取り付け対象の吸着ノズル120を収容する収納部310の上方にノズルシャフト100のシャフト本体110を位置させる。その後、シャフト本体110を初期位置S1から下降させる。図21に示す高さまで下降させると、収納部310に収容された吸着ノズル120に対してシャフト先端が嵌合し、吸着ノズル120はシャフト本体110の先端に固定される。その後、ノズルシャフト100を上昇させることで、収納部310から吸着ノズル120を取りだすことが出来る。
そして、図21に示すように、二次元コード125は、吸着ノズル120が収納部310に収められた状態において、カメラユニット150の正面(具体的には、サイドフレーム165aの受光窓166aの正面)に位置している。そのため、吸着ノズル120に対してシャフト本体110が嵌合した状態から、照明180aを点灯することで、シャフト本体110に対して新たに取り付けた吸着ノズル120の二次元コード125を撮影することが出来る。
このように、実施形態2では、読み取り位置S2で、収納部310に収容された吸着ノズル120に対して、シャフト本体110が嵌合する関係になっている。そのため、交換する吸着ノズル120に対して、シャフト本体110が嵌合する位置で二次元コード125の撮影が可能であり、吸着ノズル120の二次元コード125をノズル交換時に撮影することが出来る。以上のことから、交換する毎にすべての吸着ノズル120の二次元コード125の撮影が可能であり、交換完了時には、交換したすべての吸着ノズル120の種類とIDを取得することが出来る。すなわち、ノズル交換直後に二次元コード125を知ることが出来、交換した吸着ノズル120を使用する前に、吸着ノズル120の種類及びIDを知ることができる。また、ノズル交換のため、吸着ノズル120を昇降させる動作中に撮影を行うことから、ノズル交換とは別に、二次元コード125の撮影を単独で再度する必要がなくなるという利点がある。
ただし、安全カバーを開けた後は、実施形態1にて説明したように、吸着ノズル120の二次元コード125を撮影し、吸着ノズル120の種類とIDを取得することが好ましい。また、それ以外にも、安全カバーを開けてから閉めた後、最初の電子部品E1を吸着するため、吸着ノズル120を初期位置S1から下降させるときに、二次元コード125を撮影するようにしてもよい。このようにすることで、取得したIDや種類のデータを、部品装着のために活用することが出来る。また、安全カバーの開閉後の最初の部品吸着時に行なうのみでなく、電子部品E1の吸着あるいは装着のため、吸着ノズル120を昇降させるときに、二次元コード125の撮影を常に行ってもよい。
また、上記では、図21に示すように、交換する吸着ノズル120に対してシャフト本体110が嵌合する位置で、二次元コード125をカメラユニット150で撮影する例を説明した。これに以外にも、吸着ノズル120に嵌合してからシャフト本体110をある程度上昇した時に、吸着ノズル120の二次元コード125がカメラユニット150の正面(具体的には受光窓166a、116bの正面)に位置するようにして、嵌合後の上昇中に、二次元コード125をカメラユニット150で撮影するようにしてもよい。
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記既述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
(1)上記の実施形態では、ロータリー型のヘッドユニット50を例示したが、複数のノズルシャフト100を直線状に配置したインライン型のヘッドユニットであってもよい。
(2)上記の実施形態では、吸着ノズル120の二次元コード125を、ヘッドユニット50に搭載したカメラユニット150で撮影する例を示した。吸着ノズル120の二次元コード125は、サイドビューカメラで読み取るものであればよく、例えば、基台10上に設けられた支柱にサイドビューカメラを固定しておき、そのカメラで、二次元コード125を撮影してもよい。尚、サイドビューカメラとは、視点から水平方向への視野を持ち、対象物の側面を撮影するカメラである。
(3)上記の実施形態では、吸着ノズル120の識別マークとして、二次元コード125を例示した。識別マークは、必ずしも二次元コード125に限定されるものではなく文字や図形等であってもよい。また、識別マークは、吸着ノズル120について、個体の識別か種類の識別の少なくともいずれかが識別できるものであればよい。
(4)上記の実施形態では、吸着ノズル120の側面に対して、2つの二次元コード125a、125bを周方向に並べて印字した例を示した。二次元コード125の数は、2つに限定されるものではなく、3以上でもよい。また1つでもよい。
(5)上記の実施形態では、吸着ノズル120の側面に対して、2つの二次元コード125a、125bを周方向に並べて印字した例を示した。二次元コード125の並び、周方向に限定されるものではなく、例えば、図22に示すように、2つの二次元コード125c、125dをZ軸方向に並べて印字する構成であってもよい。
また、2つの二次元コード125c、125dをZ軸方向に並べて印字した場合、ノズルシャフト100のZ軸方向の位置を、各二次元コード125c、125dごとに調整して、撮影するようにしてもよい。
(6)上記の実施形態では、安全カバーの開閉を検出した場合に、二次元コード125を読み取って吸着ノズルの種類を確認するようにしたが、例えば、部品搭載装置1が非常停止した時に、二次元コード125を読み取って吸着ノズルの種類を確認するようにしてもよい。
(7)上記の実施形態では、吸着ノズル120の個体を識別し、各個体の先端位置のばらつきに応じて、ノズルシャフト100の下降量を補正する例を説明した。この他にも、吸着ノズル120の個体を識別し、各個体のノズル孔の偏心のばらつきに応じて、電子部品の搭載位置を補正するようにしてもよい。
また、吸着ノズル120の先端部121の形状は部品形状に合わせて長方形が一般的であり、通常部品(長方形の電子部品)E1を吸着する場合、図23に示すように、部品の向きと一致するように、吸着ノズル120の吸着角度位置は決められている。上記実施形態では、吸着ノズル120の先端から上方にずらした位置に二次元コード125を配置した例を示したが、吸着ノズル120で通常部品を吸着する時に、二次元コード125を、カメラユニット150で撮影できない回転位置(軸線Lを中心とする周方向の位置)に配置してもよい。例えば、図23に示すように、吸着ノズル120の裏面側(回転体64の中心側であり、図23では上側)に配置してもよい。この場合、ノズルシャフト100を軸線L周りに回転させて、裏面に位置する二次元コード125を、カメラユニット150のサイドフレーム165aの正面(図23では下側)に移動させることで、カメラユニット150による撮影を行うことができる。このように、電子部品の吸着時や装着時は、二次元コード125を裏面に向けておくことで、二次元コード125の表面にゴミ等の汚れが付着し難くなる。
また、ノズル交換時は、二次元コード125がカメラユニット150の正面に位置するように、吸着ノズル120を、ノズル交換装置300の収納部310に対して収納しておくことで、撮影時にノズルシャフト100を回転する手間を省くことが可能であり、二次元コード125を効率的に撮影することが出来る。また、吸着ノズル120の先端画像を画像処理するときに、二次元コード125が映っていると認識処理が行い難い場合は、吸着ノズル120のうち、先端画像と同時に撮影されないような位置に二次元コード125を配置するようにしてもよい。また、二次元コード125の配置場所が制約されるような場合も同様であり、制約がない位置に二次元コード125を配置してもよい。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1...部品搭載装置
10...基台
30...駆動装置
50...ヘッドユニット(本発明の「搭載ヘッド」の一例)
52...ベースパネル(本発明の「支持部材」の一例)
58...外環部材(本発明の「支持部材」の一例)
64...回転体
100...ノズルシャフト
110...シャフト本体
120...吸着ノズル
125...二次元コード
150...カメラユニット(本発明の「サイドビューカメラ」の一例)
200...コントローラ
B1...プリント基板
E1...電子部品

Claims (3)

  1. プリント基板に電子部品を搭載する部品搭載装置であって、
    対象物の側面を撮影するサイドビューカメラと、
    ノズルシャフトを有する搭載ヘッドと、
    前記搭載ヘッドを基台上にて平面方向に移動させる駆動装置と、を含み、
    前記ノズルシャフトは、
    前記搭載ヘッドに対して上下方向に移動可能に支持されたシャフト本体と、
    前記シャフト本体の先端に取り付けられ前記電子部品を吸着保持する吸着ノズルと、を含み、
    前記吸着ノズルを識別する識別マークが、前記吸着ノズルの側面に設けられており、
    前記サイドビューカメラは、前記搭載ヘッドに配置され、前記吸着ノズルの前記識別マークを撮影し、
    前記ノズルシャフトは、前記搭載ヘッドに対して、
    前記サイドビューカメラにより前記吸着ノズルに保持された前記電子部品が撮影可能となる第1の位置と、
    前記サイドビューカメラにより前記吸着ノズルの側面に付された前記識別マークが撮影可能となる第2の位置とに上下移動する、部品搭載装置。
  2. 請求項1に記載の部品搭載装置であって、
    前記搭載ヘッドは、
    前記ノズルシャフトを周方向に複数本配置した回転体と、
    前記回転体を回転可能に支持する支持部材と、を備えたロータリー式の搭載ヘッドであり、
    前記サイドビューカメラは、前記支持部材に取り付けられている、部品搭載装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の部品搭載装置であって、
    前記識別マークは、二次元コードである、部品搭載装置。
JP2018549655A 2016-11-08 2016-11-08 部品搭載装置 Active JP6689399B2 (ja)

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