JP6689010B2 - 薬剤投与装置および薬剤投与装置の製造方法 - Google Patents

薬剤投与装置および薬剤投与装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、薬剤の投与に用いられるマイクロニードル等の薬剤投与装置および薬剤投与装置の製造方法に関する。
薬剤を皮膚から体内に投与する薬剤投与装置として、マイクロニードルが知られている。マイクロニードルは、針形状を有する複数の突起部を基体の表面に有している。マイクロニードルを用いた薬剤の投与方法では、基体が皮膚に押し付けられることによって突起部が皮膚を穿孔し、突起部によって形成された孔から、薬剤が体内に送り込まれる(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−341089号公報
薬剤を備えるマイクロニードルは、例えば、突起部の先端付近の表面に液状の薬剤が塗布され、その薬剤が乾燥されることによって形成される。しかし、この構成の場合、突起部に一定量以上の薬剤が塗布されると、薬剤が突起部先端に丸く集まった状態で固まって、突起部の穿刺性能が低下するため、塗布可能な薬剤の量は大きく制限される。その結果、マイクロニードルを用いて投与可能な薬剤の量も大きく制限される。
こうした実情に鑑みて、本発明は、保持可能な薬剤の量の増大が可能な薬剤投与装置および薬剤投与装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する薬剤投与装置は、第1面を有する基体と、前記第1面から突き出た突起部であって周面を有する前記突起部と、固形物である薬剤と、を備え、前記第1面と交差する1つの方向が第1方向であり、前記第1面に沿った1つの方向が第2方向であり、前記突起部には、収容部が形成されており、前記収容部は、前記第1方向に沿って前記基体に向かって窪む空間を区画し、前記突起部における前記周面の一部に開口するように、前記第2方向に沿って延びており、前記薬剤は、前記収容部に収容されている。
上記構成によれば、薬剤が突起部の内部に向かって窪む収容部に収容されているため、薬剤が突起部の表面に付されている構成と比較して、薬剤投与装置の保持可能な薬剤の量を増大させることができる。
上記構成において、前記薬剤は、凍結乾燥された薬剤であることが好ましい。
上記構成によれば、薬剤投与装置が凍結乾燥された薬剤を備えているため、薬剤投与装置の長期保存が可能である。
上記構成において、前記収容部は、前記突起部を前記第2方向に沿って貫通していることが好ましい。
上記構成によれば、薬剤が収容部に入りやすくなるため、薬剤の充填が容易になる。
上記構成において、前記収容部は底部を有する溝であって、前記溝の前記底部は、前記第1方向において前記基体から離れた位置に位置していることが好ましい。
上記構成によれば、溝の底部が基体まで達している構成と比較して、応力の集中しやすい突起部の基部にて突起部の機械的強度が高められる。また、突起部のなかで皮膚のより深い位置に刺さる部分に薬剤が集中して配置されるため、溝に収容された薬剤が投与対象の体内に送り込まれやすくなる。
上記構成において、前記突起部は、尖った形状の先端部であって頂点を備える前記先端部を有し、前記第1面に対向する向きから見て、前記頂点は、前記突起部の縁部に位置することが好ましい。
上記構成によれば、突起部が尖った先端部を有することによって皮膚への突起部の刺さりやすさが高められるとともに、こうした突起部の先端が突起部の縁部に配置されることによって、先端を避けた領域に配置される収容部の大きさや形状や位置の自由度が高められる。
上記構成において、前記薬剤投与装置は、複数の前記突起部を有し、複数の前記突起部の各々における前記第2方向が同一の方向であることが好ましい。
上記構成によれば、収容部の形成されている方向が複数の突起部の各々において同じであるため、機械加工やレーザー加工などの各種の加工技術を用いて、複数の突起部に対して収容部を一度に形成すること、あるいは、複数の突起部に対して、突起部ごとの収容部の形成を連続して行うことが可能である。したがって、薬剤投与装置の生産効率が高められる。
上記課題を解決する薬剤投与装置の製造方法は、第1面を有する基体と、前記第1面から突き出た突起部であって周面を有するとともに収容部が形成された前記突起部とを備える本体部を作製する第1工程と、前記収容部に液状の薬剤を充填する第2工程と、前記収容部に充填された前記薬剤を乾燥する第3工程と、を含み、前記第1面と交差する1つの方向が第1方向であり、前記第1面に沿った1つの方向が第2方向であり、前記収容部は、前記第1方向に沿って前記基体に向かって窪む空間を区画し、前記突起部における前記周面の一部に開口するように、前記第2方向に沿って延びている。
上記方法によれば、上記薬剤投与装置を製造することができる。こうした薬剤投与装置によれば、上述のように、保持可能な薬剤の量を増大させることができる。
上記方法において、前記第3工程では、前記薬剤を凍結乾燥することが好ましい。
上記方法によれば、薬剤が凍結乾燥されるため、薬剤投与装置の長期保存が可能である。
本発明によれば、薬剤投与装置の保持可能な薬剤の量の増大が可能である。
一実施形態の薬剤投与装置の一例であるマイクロニードルの斜視構造を示す斜視図である。 一実施形態のマイクロニードルの断面構造を示す断面図である。 一実施形態のマイクロニードルであって、複数の突起部を有するマイクロニードルの斜視構造を示す斜視図である。 一実施形態のマイクロニードルの製造工程を示す図であって、作製された本体部を示す図である。 一実施形態のマイクロニードルの製造工程を示す図であって、薬剤の充填工程の一例を示す図である。 一実施形態のマイクロニードルの製造工程を示す図であって、薬剤の充填工程の一例を示す図である。 一実施形態のマイクロニードルの製造工程を示す図であって、凍結乾燥工程を経たマイクロニードルを示す図である。 変形例のマイクロニードルの断面構造を示す断面図である。 変形例のマイクロニードルの断面構造を示す断面図である。 変形例のマイクロニードルの斜視構造を示す斜視図である。 変形例のマイクロニードルの斜視構造を示す斜視図である。 変形例のマイクロニードルの斜視構造を示す斜視図である。 変形例のマイクロニードルの斜視構造を示す斜視図である。 変形例のマイクロニードルの側面構造を示す側面図である。 変形例のマイクロニードルの斜視構造を示す斜視図である。 変形例のマイクロニードルの斜視構造を示す斜視図である。 変形例のマイクロニードルの斜視構造を示す斜視図である。 変形例のマイクロニードルの斜視構造を示す斜視図である。 (a)は、実施例のマイクロニードルにおける本体部の撮影画像を示す図であり、(b)は、(a)の撮影画像における本体部を模式化して示す模式図である。 (a)は、実施例のマイクロニードルにおける薬剤の充填前の突起部の撮影画像を示す図であり、(b)は、実施例のマイクロニードルにおける薬剤の充填後の突起部の撮影画像を示す図である。 (a)〜(c)は、実施例のマイクロニードルを用いて実施した薬剤の拡散過程の観察画像を示す図である。 (a)は、比較例のマイクロニードルにおける本体部の撮影画像を示す図であり、(b)は、(a)の撮影画像における本体部を模式化して示す模式図である。 (a)は、比較例のマイクロニードルにおける薬剤の充填前の突起部の撮影画像を示す図であり、(b)は、比較例のマイクロニードルにおける薬剤の充填後の突起部の撮影画像を示す図である。
図1〜図7を参照して、薬剤投与装置および薬剤投与装置の製造方法の一実施形態として、薬剤投与装置をマイクロニードルに具体化した実施形態について説明する。
[マイクロニードルの構成]
図1〜図3を参照して、マイクロニードルの構成について説明する。
図1に示されるように、マイクロニードル10は、板状の基体11と、基体11から突き出た突起部12と、収容部の一例である溝13に収容された凍結乾燥薬剤14とを備えている。基体11は、突起部12の形成された面である第1面S1と、第1面S1とは反対側の面である第2面S2とを有し、第1面S1は突起部12の基端を支持している。
図1に示される例では、突起部12と凍結乾燥薬剤14とからなる構造体は、四角柱をその延びる方向に対して斜めに切断した形状を有している。そして、突起部12は、第1面S1内に区画された矩形状の底面から垂直に延びる周面である側面S3と、底面に対して傾斜した上面S4とを有している。上面S4に含まれる辺は、いずれも、底面に対して傾斜しており、突起部12の第1面S1からの長さは、上面S4における紙面奥側の頂点にて最も大きくなっている。
突起部12には、溝13が形成されている。溝13は、第1面S1に直交する方向に沿って延びるとともに、突起部12の底面を構成する2組の向かい合う辺のうちの1組に沿った方向に延びて、第1面S1に沿った方向に突起部12を貫通している。すなわち、溝13は、上面S4に開口するとともに、上面S4を横断するように延びている。本実施形態では、第1面S1に直交する方向が、第1方向の一例であり、第1面S1に沿った方向のなかで、上記突起部12の底面を構成する2組の向かい合う辺のうちの1組に沿った方向が、第2方向の一例である。
換言すれば、溝13は、第1方向に沿って基体11に向かって窪む空間を区画し、この空間が第2方向に沿って連続して延びることによって、溝13は、側面S3の一部に開口している。より具体的には、溝13は、突起部12の上面S4と側面S3のうちの2箇所とに開口している。そして、これらの開口部は繋がっている。
溝13には、凍結乾燥された薬剤である凍結乾燥薬剤14が収容されている。こうした構成では、第1面S1に対向する向きから見て、凍結乾燥薬剤14がマイクロニードル10の表面に露出するとともに、第1面S1に平行な向きから見ても、凍結乾燥薬剤14がマイクロニードル10の表面に露出している。
図2に示されるように、溝13の底部は、突起部12の内部であって第1面S1に直交する方向において基体11から離れた位置に位置している。
突起部12の長さLtは、第1面S1に直交する方向における基体11の第1面S1から突起部12の先端までの長さである。突起部12の長さLtは、突起部12による穿孔の目的や投与される薬剤の種類等に応じて決定されればよい。例えば、突起部12の長さLtを、突起部12が人体の皮膚に刺されたときに突起部12の先端が皮膚の最外層である角質層を貫通し、かつ、神経層へ到達しない長さに設定するとき、突起部12の長さLtは、100μm以上2mm以下の範囲内であることが好ましい。また、第1面S1に沿った方向であって、溝13の延びる方向に沿った方向から見た突起部12の最大の幅Dt、すなわち、第2方向に沿って見た突起部12の最大の幅Dtは、10μmから600μm程度であることが好ましい。
溝13の大きさは、突起部12の機械的強度を過度に低下させない範囲で、目的とする薬剤の投与量に応じて決定されればよい。例えば、第2方向に沿って見た溝13の幅Dmは、突起部12の幅Dtの1/5から1/2程度とされる。幅Dmが幅Dtの1/5よりも小さいと、突起部12について十分な機械的強度が得られるものの、薬剤を溝13に充填することが難しくなり、また、溝13に充填できる薬剤の量が少なくなる。一方、幅Dmが幅Dtの1/2よりも大きいと、溝13に多くの薬剤を充填することができるものの、突起部12の機械的強度を確保し難くなる。なお、幅Dmが変化する場合には、幅Dmの最大値が幅Dtの1/5以上であり、幅Dmの最小値が幅Dtの1/2以下であることが好ましい。
また、第1面S1に直交する方向における第1面S1から溝13の底部までの長さLmは、突起部12の長さLtの1/3程度以上とされることが好ましい。長さLmが長さLtの1/3以上であると、溝13に収容された凍結乾燥薬剤14の体内への供給が円滑に進む。さらに、上記長さLmは、上記長さLtの4/5程度以下とされることが好ましい。長さLmが長さLtの4/5以下であると、溝13内に充填された液状の薬剤が凍結乾燥によって凝集するときに、十分な大きさの凝集体が形成されるため、溝13の内部に凍結乾燥後の薬剤が保持されやすい。
突起部12は、尖った形状の先端部を有し、先端部の頂点である先端は、突起部12の底面の中心を通って突起部12の延びる方向に延びる直線Aの線上に位置せず、第1面S1に対向する向きから見て、突起部12の先端は、突起部12の縁部に位置する。
図3に示されるように、突起部12の数は、1以上であれば特に限定されず、複数であってもよい。図3では、突起部12に形成された溝13の形状を理解しやすくするため、最も手前に位置する突起部12を、溝13に凍結乾燥薬剤14が収容されていない状態で示している。
マイクロニードル10が複数の突起部12を有する場合、複数の突起部12の各々は、基体11の表面に規則的に並んでいてもよいし、不規則に並んでいてもよい。例えば、複数の突起部12は、格子状や同心円状に配列される。
また、マイクロニードル10が複数の突起部12を有する場合、複数の突起部12の各々に形成された溝13の延びる方向、すなわち、溝13の開口する方向が揃っていることが好ましい。具体的には、各突起部12に形成された溝13は、いずれも、第1面S1に直交する方向に開口するとともに、第1面S1に沿った方向のなかで、同一の方向に開口する。要は、複数の突起部12において、第2方向が同一の方向であることが好ましい。これにより、凍結乾燥される前の液状の薬剤に対する突起部12のぬれ性の制御が簡便になるため、液状の薬剤を溝13に注入しやすいように上記ぬれ性を制御することができる。その結果、溝13内における、目標量に対する凍結乾燥薬剤14の充填量の精度が高められる。
マイクロニードル10の使用の際には、突起部12が皮膚に向けられた状態で基体11が皮膚に押し付けられ、これにより、突起部12が皮膚を穿孔する。その結果、凍結乾燥薬剤14が皮膚周辺の水分に溶け、液状化した薬剤が溝13から出て投与対象の体内に送り込まれる。
こうした構成によれば、凍結乾燥薬剤14が溝13に収容されているため、薬剤が突起部12の表面に付されている構成と比較して、マイクロニードル10の保持可能な薬剤の量を増大させることができる。
また、従来、水への溶解性を有する高分子等の材料から構成され、突起部に薬剤を含有するマイクロニードルが知られている。こうしたマイクロニードルの利用時には、突起部が投与対象の皮膚に刺さった状態で溶解することによって、薬剤が投与対象の体内に送り込まれる。こうした構成のマイクロニードルにて、投与される薬剤の増大を試みた場合、突起部の構成成分における薬剤の割合が高くなり、高分子等の機械的強度を高める成分の割合が低くなるため、突起部の機械的強度が低くなる。その結果、突起部の穿刺性能が低下する。また、こうした構成のマイクロニードルは、湿気により変形しやすく、その結果、保存により突起部の穿刺性能が低下しやすい。
これに対し、本実施形態では、突起部12は薬剤を含んでおらず、機械的強度の高い材料から形成可能であるため、突起部12の穿刺性能の低下を抑えつつ、薬剤の量の増大が可能である。
また、従来、液状の薬剤を備えるマイクロニードルが知られており、こうしたマイクロニードルの使用に際して、液状の薬剤は、例えば、突起部に設けられた貫通孔を通じて投与されたり、突起部による穿孔に合わせて外部から供給されたりする。しかしながら、マイクロニードルが液状の薬剤を備えて、これらが共に保管される構成では、当該液状の薬剤は長期保存に適さないため、マイクロニードルの使用期限を近い時期に設定せざるを得ない。
これに対し、本実施形態では、マイクロニードル10の保持する薬剤が凍結乾燥されているため、薬剤を含めたマイクロニードル10の長期保存が可能となる。
[マイクロニードルの製造方法]
図4〜図7を参照して、上述したマイクロニードル10の製造方法について説明する。
図4に示されるように、まず、基体11と突起部12とからなる本体部15が形成される。
本体部15は、生体適合性を有する材料から形成されることが好ましく、こうした材料のなかで薬剤の凍結乾燥工程に耐え得る材料が本体部15の形成材料として用いられる。このような材料としては、例えば、シリコン、あるいは、ステンレス鋼、チタン、マンガン等の金属、あるいは、医療用シリコーン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカーボネート、環状オレフィンコポリマー等の樹脂等が挙げられる。また、本体部15の形成材料として、水溶性高分子が用いられてもよい。
本体部15は、各種の公知技術を用いて製造することが可能である。例えば、本体部15は、本体部15を構成する材料に応じて、ダイシングやドリル加工等の機械加工や、レーザー加工や、射出成形等の成形技術や、エッチング等によって形成される。また、こうした方法によって本体部15の原版を作製し、さらに、めっき法や樹脂を用いた型取り法によって原版の凹凸を反転させた凹版を作製し、作製された凹版を用いて本体部15を複製してもよい。
また、本体部15は、機械加工によって作製された金型を用いた転写成形によって形成されてもよい。より具体的には、本体部15の形成材料として樹脂材料を用い、金型を利用した射出成形、圧縮成形、ブロー成形等によって、本体部15が形成されてもよい。
本実施形態の本体部15では、溝13が第1面S1に直交する方向と第1面S1に沿った方向とに連なって開口しているため、突起部12に、第1面S1に直交する方向のみに開口する貫通孔や非貫通孔等の収容部が形成されている構成と比較して、収容部の形成が容易であり、収容部を形成することの可能な加工技術の範囲も広がる。特に、複数の突起部12の各々に形成された溝13の開口する方向が揃っている構成であれば、ダイシングによって、一列に並ぶ複数の突起部12に、刃の向きを変えることなく、溝13を連続して形成することができる。また、こうした構成では、突起部12の外形の形成と溝13の形成とで加工法を変える必要もない。したがって、本体部15の生産効率が高められる。
図5に示されるように、続いて、本体部15の突起部12に形成された溝13に、液状の薬剤が充填される。薬剤の充填方法としては、例えば、図5に示されるように、貯留された薬剤の液面に突起部12の先端部を浸けて、毛細管現象によって薬剤を溝13内に這い上がらせる方法が用いられる。あるいは、図6に示されるように、溝13に向けて液滴状の薬剤が滴下されることにより、薬剤が溝13に充填されてもよい。
薬剤の種類は、皮膚内に投与されることにより機能する薬剤であって、凍結乾燥が可能な薬剤であれば特に限定されず、薬剤は、ワクチン等の薬理活性物質であってもよいし、美容効果を有する化粧品組成物であってもよい。
ここで、本実施形態の本体部15では、溝13が、第1面S1に直交する方向と第1面S1に沿った方向とに連なって開口している。そのため、突起部12に、第1面S1に直交する方向のみに開口する貫通孔や非貫通孔等の収容部が形成されている構成と比較して、第1面S1と直交する方向以外からも薬剤は収容部に入ることができ、また、薬剤が収容部に入ったことによって収容部から押し出される空気は薬剤の入った方向とは異なる方向から抜けられる。したがって、薬剤が収容部に入りやすい。
また、本実施形態の構成では、収容部への薬剤の入り口を広く確保しやすい。突起部12は非常に微小であるため、収容部が第1面S1に直交する方向のみに開口する構成では、薬剤が有する表面張力の影響が大きくなって、薬剤が収容部に入りにくい。これに対し、本実施形態では、収容部への薬剤の入り口が広く確保されることによって収容部の入り口での本体部15と薬剤との接触面積が拡大され、その結果、薬剤に対する本体部15のぬれ性が向上して、薬剤が収容部に入りやすくなる。
また、毛細管現象の利用によって薬剤が充填される場合、本実施形態の構成では、毛細管現象による薬剤の這い上がりは、突起部12を構成する材料や、溝13の内側面における加工跡の周期性や表面粗さ等の溝13の表面形状や、薬剤の粘度や表面張力等の液物性や、溝13の幅Dmによって制御される。このうち、特に、溝13の表面形状と溝13の幅Dmとの設計は適宜変更することが可能であるため、これらを、突起部12を構成する材料や薬剤の液物性に合わせて、毛細管現象が生じるように調節することができる。したがって、突起部12を構成する材料や薬剤の種類として、多様な材料や薬剤が利用可能であるため、汎用性が高い。
一方、液滴状の薬剤の滴下によって薬剤が充填される場合、本実施形態の構成では、第1面S1に直交する方向のみに開口する収容部が形成されている構成と比較して、液滴が突起部12の上面S4にて収容部に引っ掛かりやすく、液滴が上面S4を滑り落ちることが抑えられる。こうした観点からも、薬剤の充填が容易になる。
図7に示されるように、溝13に充填された薬剤が凍結乾燥されることにより、凍結乾燥薬剤14が溝13に収容されたマイクロニードル10が得られる。凍結乾燥方法としては、公知の方法が用いられればよく、凍結乾燥工程では、マイナス数十度の環境下で薬剤が凍結された後、真空状態で、凍結された薬剤から水分が昇華される。
以上説明したように、本実施形態の薬剤投与装置としてのマイクロニードル10によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)薬剤が収容部としての溝13に収容されているため、薬剤が突起部12の表面に付されている構成と比較して、マイクロニードル10の保持可能な薬剤の量を増大させることができる。また、マイクロニードル10が凍結乾燥された薬剤を備えているため、薬剤を含めたマイクロニードル10の長期保存が可能となる。
そして、こうしたマイクロニードル10は、基体11と突起部12とを備える本体部15を作製する工程と、収容部に液状の薬剤を充填する工程と、収容部に充填された薬剤を凍結乾燥する工程とを含む製造方法によって製造することができる。
(2)凍結乾燥薬剤14の収容される収容部としての溝13は、第1面S1に直交する方向に沿って基体11に向かって窪む空間を区画し、突起部12の側面S3の一部に開口するように、第1面S1に沿った1つの方向に沿って延びている。そのため、収容部が第1面S1に直交する方向のみに開口する構成と比較して、凍結乾燥前の液状の薬剤が収容部に入りやすい。したがって、薬剤の充填が容易になるとともに、目標量に対する薬剤の充填量の精度が高められる。
また、本実施形態の収容部の上記構成によれば、収容部が第1面S1に直交する方向のみに開口する構成と比較して、収容部の容積を大きく確保しやすいため、薬剤の収容量を増大させやすい。さらに、薬剤の突起部12の表面への露出量が拡大するため、凍結乾燥の効率が高められるとともに、薬剤が均一に凍結乾燥しやすい。また、薬剤の突起部12の表面への露出量が拡大するため、薬剤の投与に際し、凍結乾燥薬剤14が水分に溶けて体内に拡散される効率も高められる。これにより、凍結乾燥薬剤14を予め生理食塩水等で溶解させなくても、マイクロニードル10を投与対象に刺すだけで薬剤を投与することが可能となる。
(3)溝13の底部が、突起部12の内部であって基体11から離れた位置に位置しているため、溝13の底部が基体11まで達している構成と比較して、応力の集中しやすい突起部12の基部にて突起部12の機械的強度が高められる。また、突起部12のなかで皮膚のより深い位置に刺さる部分に凍結乾燥薬剤14が集中して配置されるため、溝13に収容された凍結乾燥薬剤14が体内に確実に送り込まれやすくなる。
(4)溝13が、第1面S1に沿った方向に突起部12を貫通しているため、収容部の容積や突起部12の周面での収容部の開口面積をより大きく確保しやすい。したがって、上述の(2)の効果が高められる。また、溝13の形成が容易となる。
(5)突起部12は、尖った形状の先端部を有し、第1面S1に対向する向きから見て、先端部の頂点である先端が突起部12の縁部に位置する。したがって、第1面S1に対向する向きから見て、突起部12の先端を避けた領域における溝13の配置の自由度が高められる。すなわち、尖った先端部によって皮膚への突起部12の刺さりやすさが高められるとともに、こうした突起部12の先端が突起部12の縁部に配置されることによって、溝13の大きさや形状や位置の自由度も高められる。
また、上記構成では、突起部12の先端から基端への傾斜角は、突起部12の先端の周囲で一定ではない。したがって、液滴状の薬剤の滴下によって薬剤が溝13に充填される場合に、円錐のように傾斜角が一定の構成と比較して、液滴が突起部12の周面を滑り落ちにくくなる。その結果、溝13への薬剤の充填が容易となる。
(6)複数の突起部12において、複数の突起部12の各々に形成された溝13の開口する方向が揃っているため、溝13の形成が容易である。具体的には、機械加工やレーザー加工などの各種の加工技術を用いて、複数の突起部12に対して溝13を一度に形成すること、あるいは、複数の突起部12に対して、突起部12ごとの溝13の形成を連続して行うことが可能である。したがって、本体部15の生産効率が高められる。
[変形例]
図8〜図18を参照して、上述したマイクロニードルの形状の変形例について説明する。なお、以下では、上記実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
図8に示されるマイクロニードル20は、上記実施形態のマイクロニードル10の溝13に代えて、溝23を有している。図8に示される溝23のように、溝の底部は、突起部12の底面内に位置していてもよい。すなわち、溝23は、突起部12を貫通する一方で、基体11の内部には入り込んでいない。こうした構成によれば、上記実施形態のマイクロニードル10と比較して、突起部12の機械的強度は劣るものの、凍結乾燥薬剤14の収容可能な空間を大きく確保することができるため、凍結乾燥薬剤14の収容量を増大させることができる。
図9に示されるマイクロニードル30には、上記実施形態のマイクロニードル10の溝13に代えて、収容部として貫通路33が形成されている。貫通路33は、基体11と突起部12とを突起部12の延びる方向に貫通しており、貫通路33における孔の深さ以外の構成は、上記実施形態の溝13と同様である。
この場合、マイクロニードル30の使用の際には、突起部12が皮膚に刺さった状態で、基体11の第2面S2に開口する貫通路33の開口部から、貫通路33に水を含む液体が注がれることが好ましい。これによれば、注入された液体に凍結乾燥薬剤14が溶けて、液状化した薬剤が、突起部12の上面S4に開口する貫通路33の開口部から出て投与対象の体内に送り込まれる。
こうした構成によっても、凍結乾燥薬剤14の収容可能な空間を大きく確保することができる。また、マイクロニードル30の使用の際に、凍結乾燥薬剤14に積極的に水分を供給することができるため、薬剤の投与効率の向上が可能である。
図10に示されるマイクロニードル40は、上記実施形態のマイクロニードル10の溝13に代えて、溝43を有している。図10に示される溝43のように、収容部は、第1面S1に沿った方向に沿って突起部12を貫通していなくてもよい。こうした構成においても、溝43は、第1面S1に直交する方向に沿って基体11に向かって窪む空間を区画し、この空間が第1面S1に沿った1つの方向に沿って連続して延びることによって、溝43は突起部12の側面S3の一部に開口している。より具体的には、溝43は、突起部12の上面S4と側面S3のうちの1箇所とに開口している。そして、これらの開口部は繋がっている。
図11に示されるマイクロニードル50は、上記実施形態のマイクロニードル10の溝13に代えて、溝53を有している。図11に例示されるように、収容部は、第1面S1に直交する方向に沿って基体11に向かって窪む空間を区画し、第1面S1に沿った1つの方向に沿って延びて、突起部12の側面S3の一部に開口していれば、さらに異なる方向に延びて突起部12の側面S3のうちの3箇所以上に開口していてもよい。図11に示される例では、溝53は、第1面S1に直交する方向に延びるとともに、突起部12の底面を構成する2組の向かい合う辺のそれぞれの組に沿った方向に延びている。この場合、上記2組の向かい合う辺のうちの任意の1組に沿った方向が第2方向である。そして、溝53は、突起部12の上面S4と側面S3のうちの4箇所とに開口し、これらの開口部はすべて繋がっている。第1面S1と対向する方向から見て、溝53の外形は、十字状を有している。
なお、溝の形成の容易さと突起部12の機械的強度とを高める観点では、溝は、上記実施形態のように、突起部12の上面S4と側面S3のうちの2箇所とに開口し、第1面S1に沿った1つの方向のみに突起部12を貫通していることが好ましい。
図12に示されるマイクロニードル60は、上記実施形態のマイクロニードル10の突起部12に代えて、突起部62を有している。突起部62と凍結乾燥薬剤14とからなる構造体は、円柱をその延びる方向に対して斜めに切断した形状を有している。この場合、突起部62は、第1面S1内に区画された円形状の底面から垂直に延びる周面である側面S5と、底面に対して傾斜した上面S6とを有している。そして、溝13は、第1面S1に直交する方向に沿って基体11に向かって窪む空間を区画し、この空間が第1面S1に沿った1つの方向に沿って連続して延びることによって、溝13は突起部62の側面S5の一部に開口している。より具体的には、溝13は、突起部62の上面S6と側面S5のうちの2箇所とに開口している。
こうした構成においても、突起部62は、尖った形状の先端部を有し、第1面S1に対向する向きから見て、突起部62の先端は、突起部62の縁部に位置する。
図13に示されるマイクロニードル70は、上記実施形態のマイクロニードル10の突起部12に代えて、突起部72を有している。図13に示される突起部72のように、突起部は尖った形状の先端部を有し、第1面S1に対向する向きから見て、突起部の先端は、突起部の中心に位置していてもよい。図13に示される例では、突起部72は円錐形状を有し、溝13は、第1面S1に対向する向きから見て、突起部72の中心からずれた位置に配置されている。こうした構成においても、溝13は、第1面S1に直交する方向に沿って基体11に向かって窪む空間を区画し、この空間が第1面S1に沿った1つの方向に沿って連続して延びることによって、溝13は突起部72の周面S7の一部に開口している。また、こうした構成に代えて、溝13は、第1面S1に対向する向きから見て、突起部72の中心に配置され、突起部72が先端部の先端として頂点を有さなくてもよい。
さらには、突起部は、これまで挙げた例に限らず、四角錐形状を有してもよいし、円柱形状や角柱形状のように、先端部が尖っていない形状を有していてもよい。また、突起部は、例えば、円柱に円錐が積層された形状のように、2以上の立体が結合した形状であってもよい。要は、突起部は皮膚を刺すことが可能な形状であって、突起部に形成された収容部に凍結乾燥された薬剤が収容されていれば、上記(1)の効果は得られる。
例えば、図14に示されるマイクロニードル80の有する突起部82のように、突起部は、曲面である上面S8を有していてもよい。こうした突起部82の上面S8は、例えば、曲面状に加工されたダイシングブレードを用いて、ダイシングによって形成される。
また、収容部の形状も、これまで挙げた例に限らず、収容部は、突起部の延びる方向に対して斜めに延びていてもよい。すなわち、第1方向は、第1面S1に直交する方向に限らず、第1面と交差する1つの方向であればよい。要は、収容部は、基体11から離れる向きに第1面S1と交差する方向に延びて、その延びる方向の先端と第1面S1から延びる周面とに開口していれば、上記(2)の効果は得られる。そして、こうした構成を有する収容部であれば、収容部は、例えば、第1面S1と平行な面において収容部としての溝の占める領域の大きさが、溝の底部に近づくにつれて大きくなる、あるいは、小さくなる形状を有していてもよい。また、収容部の壁面は平面でなくてもよい。
具体的には、図15に示されるマイクロニードル90の有する溝93のように、第1面S1と平行な面において溝の占める領域の大きさは、溝の底部に近づくにつれて小さくなってもよい。図15に示される例では、第1面S1に直交する方向、すなわち、第1方向に沿って、基体11に近づくにつれて、溝93の幅Dmは小さくなり、溝93の底部は、第1面S1に沿った溝93の延びる方向、すなわち、第2方向に沿って延びる線形状を有している。
また、図16に示されるマイクロニードル100の有する溝103のように、溝の底面は曲面であってもよい。この場合、底面のなかで最も窪んでいる部分、すなわち、底面のなかで最も基体11に近い部分が溝の底部である。
また、溝の幅Dmは、第1面S1に沿った溝の延びる方向、すなわち、第2方向に沿って変化してもよい。例えば、図17に示されるマイクロニードル110の有する溝113のように、溝の幅Dmは、第2方向に沿って、溝の一方の端部から他方の端部に向けて、徐々に大きくなってもよい。あるいは、図18に示されるマイクロニードル120の有する溝123のように、溝の幅Dmは、第2方向に沿って、溝の一方の端部と他方の端部との中間部で大きくなっていてもよい。また、図18に示される溝123のように、溝の内側面は曲面であってもよい。
また、薬剤投与装置の具体例は、マイクロニードルに限られず、突起部における凍結乾燥薬剤の収容されている部分が皮膚に刺される構成であれば、突起部の長さLtは、数十mm以上であってもよい。この場合、薬剤投与装置の使用の際には、例えば、突起部における凍結乾燥薬剤の収容されている部分が皮膚内に留まる程度に、突起部における皮膚に刺さる長さを調節するスペーサーが用いられる。こうした構成においては、液状の薬剤を収容部に充填する際に、薬剤が基体11に付着して、薬剤が不要に消費されることが抑えられる。
また、収容部に収容されている薬剤は、凍結乾燥された状態の薬剤に限らず、乾燥された状態の薬剤であればよい。すなわち、薬剤投与装置の備える薬剤は、固形物であればよい。凍結乾燥に代わる乾燥方法としては、例えば、常温乾燥や真空乾燥や加熱乾燥等が挙げられる。こうした構成によっても、薬剤投与装置の保持可能な薬剤の量を増大させることはできる。
[実施例]
上述した薬剤投与装置およびその製造方法について、具体的な実施例および比較例を用いて説明する。
(実施例)
[本体部の作製]
本体部の形成材料としてシリコンを用い、ダイシングによって、先の図1に示される形状の突起部が、基体上に5列×5列の格子状に25本配置された本体部を作製した。突起部の長さLtは1.2mmであり、突起部の幅Dtは300μmであり、基体の第1面から溝の底部までの長さLmは400μmであり、溝の幅Dmは100μmであった。作製された本体部を、顕微鏡を用いて撮影した画像を図19(a)に示す。なお、図19(b)は、この撮影画像における本体部を模式化して表す模式図である。
[薬剤の調整]
薬剤として、卵白アルブミン(OVA)(SIGMA社製,GradeVI,A−2512−5G):30mg、スクロース:3000mg、Evans blue(EB)(東京化成工業社製):30mgを、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)3mLに溶解させた抗原溶液を用いた。上記処方の抗原溶液の全体量は約5mLになった。したがって、抗原溶液中における抗原としてのOVAの濃度は、約6mg/mLである。
[薬剤の充填]
ピペッターを用いて、突起部を覆うように抗原溶液の液滴を本体部に載せ、直後にピペッターで液滴を吸引した。その結果、突起部の周りの抗原溶液は回収されて、溝の中に抗原溶液が残った。また、基体付近の余分な抗原溶液は、針付きシリンジを用いて吸引した。これにより、溝に薬剤が充填された。
上述の形状を有する本体部において、1つのマイクロニードルが有する25個の突起部の各々に形成された溝の容積の合計は、0.3μL程度であると推定される。したがって、1つのマイクロニードルに充填されたOVAの量は、上記OVA濃度に基づいて、1.8μg程度と推定される。
[薬剤の凍結乾燥]
抗原溶液を充填した本体部を、−80℃のフリーザー内で凍結した。その後、ドライアイス入りコンテナを用いて、抗原溶液が充填された本体部を凍結状態で運搬し、本体部を凍結乾燥機(東京理化器械社製,FREEZE DRYER FD−1)に入れて、即座に凍結乾燥を開始した。凍結乾燥は、半日程度、継続した。これにより、薬剤が凍結乾燥されて、実施例のマイクロニードルが得られた。図20(a)は、溝に薬剤が充填される前の突起部を撮影した画像を示し、図20(b)は、溝に薬剤が充填され、薬剤が凍結乾燥された後の突起部を撮影した画像を示す。
実施例のマイクロニードルを、平板状の寒天に刺し、薬剤の拡散の過程を観察することによって、実施例のマイクロニードルによって薬剤の投与が可能であることを擬似的に確認した。図21は、寒天に突起部を穿刺してから20分が経過した時点における薬剤の拡散状態の観察結果を示す。図21(a)は、試験中のサンプルの全体を含む画像を示し、図21(b)は、寒天におけるマイクロニードルの穿刺部分を拡大した画像を示し、図21(c)は、寒天におけるマイクロニードルの穿刺部分の断面の画像を示す。
(比較例)
[本体部の作製]
突起部に、溝に代えて、基体の第1面に直交する方向のみに開口する貫通孔が形成されている以外は実施例と同様の構成を有する本体部を作製した。貫通孔の形成はレーザー加工によって行った。突起部の長さLtは1.2mmであり、突起部の幅Dtは300μmであり、貫通孔の径は、約150μmであった。作製された本体部を、顕微鏡を用いて撮影した画像を図22(a)に示す。なお、図22(b)は、この撮影画像における本体部を模式化して表す模式図である。
[薬剤の充填]
実施例と同様に調整した抗原溶液を、針付きシリンジを用いて、専用ホルダーに装着した本体部の貫通孔に注入した。抗原溶液の注入後の突起部を実体顕微鏡によって確認したところ、抗原溶液の充填されていない突起部、あるいは、抗原溶液が貫通孔の一部にのみ入った突起部が多数認められた。そこで、基板の第2面に開口した孔を通じて貫通孔内を吸引しつつ、抗原溶液を貫通孔に充填した。これにより、貫通孔をほぼ満たすように、抗原溶液が貫通孔に充填された。基体付近の余分な抗原溶液は、ピペッターおよび針付きシリンジによる吸引や、ペーパーによるふき取りによって取り除いた。
[薬剤の凍結乾燥]
実施例と同様の条件で薬剤の凍結乾燥を行い、比較例のマイクロニードルを得た。図23(a)は、溝に薬剤が充填される前の突起部を撮影した画像を示し、図23(b)は、溝に薬剤が充填され、薬剤が凍結乾燥された後の突起部を撮影した画像を示す。
<機能試験>
実施例および比較例のマイクロニードルによる薬剤投与機能の試験を行った。
[試験方法]
試験例1〜4として、上記比較例のマイクロニードルを用いて薬剤投与を行い、試験例5〜8として、上記実施例のマイクロニードルを用いて薬剤投与を行った。
薬剤の投与対象として、32週齢のオスのWistarラットを用いた。ラットに麻酔をかけて、バリカンで背部皮膚を除毛し、薬剤の投与部位をさらにシェーバーで除毛した。指でラットの皮膚を摘んでひだをつくり、予め絆創膏に貼り付けたマイクロニードルを指とラットの皮膚との間に強く挟み込んで、マイクロニードルをラットの皮膚に刺した。テーピング用テープでラットの体を巻くようにして、マイクロニードルを固定した。この状態で半日放置した後マイクロニードルを取り除いたところ、ラットの皮膚が青色に染色されており、凍結乾燥された抗原溶液が溶解してラットの皮膚内に投与されたことが確認された。投与日から4週間経過後、ラットの採血を行って、OVAに対する免疫グロブリンGの抗体価を計測した。
試験例9〜12として、上記実施例のマイクロニードルの凍結乾燥工程と同様の条件で凍結乾燥させたのち、再溶解させた抗原溶液を、針付きシリンジで、32週齢のオスのWistarラットに投与した。投与日から4週間経過後、ラットの採血を行って、抗体価を計測した。
試験例13〜16として、凍結乾燥させていない抗原溶液を、針付きシリンジで、32週齢のオスのWistarラットに投与した。投与日から4週間経過後、ラットの採血を行って、抗体価を計測した。
試験例9〜12で用いた凍結乾燥再溶解液と、試験例13〜16で用いた未凍結乾燥溶液との抗原溶液は、OVAをPBSで希釈後、全体量に対する濃度が1%となるようにEBを加えた溶液を用い、ラット1個体へのOVAの投与量が試験例1〜8と同等になるようにした。
なお、試験例9,10,13,14は皮内投与であり、試験例11,12,15,16は皮下投与である。
[試験結果]
上述の試験結果を表1に示す。
表1に示されるように、マイクロニードルによる凍結乾燥された薬剤の投与によって、シリンジによる凍結乾燥された薬剤や凍結乾燥されていない薬剤の投与と、同等の効能が得られることが示された。また、凍結乾燥前の薬剤の充填に関しては、比較例よりも実施例のマイクロニードルの方が容易であることが確認された。また、薬剤の保持量が増大された実施例のマイクロニードルによって、良好な穿刺性能が得られることが確認された。
10,20,30,40,50,60,70,80,90,100,110,120…マイクロニードル、11…基体、12,62,72,82…突起部、13,23,43,53,93,103,113,123…溝、33…貫通路、14…凍結乾燥薬剤、15…本体部、S1…第1面、S2…第2面、S3,S5…側面、S4,S6,S8…上面、S7…周面。

Claims (6)

  1. 第1面を有する基体と、
    前記第1面から突き出た突起部であって周面、および、尖った形状の先端部を有する前記突起部と、
    固形物である薬剤と、を備え、
    前記第1面と交差する1つの方向が第1方向であり、
    前記第1面に沿った1つの方向が第2方向であり、
    前記突起部には、収容部が形成されており、
    前記収容部は、前記第1方向に沿って前記基体に向かって窪む空間を区画し、前記突起部における前記周面の一部に開口するように、前記第2方向に沿って延びており、
    前記薬剤は、前記収容部に収容され
    前記突起部は、
    前記周面を構成する複数の側面であって前記第1方向に延びる稜線で繋がれた複数の前記側面と、
    前記第1面に対して傾斜した1つの上面であって前記先端部の頂点である先端が縁部に位置する前記上面と、を備え、
    前記収容部は、
    前記上面内において前記先端から離れて位置し、かつ、
    前記突起部を前記第2方向に沿って貫通して、前記周面のなかで前記稜線から離れた位置に開口している
    薬剤投与装置。
  2. 前記薬剤は、凍結乾燥された薬剤である
    請求項1に記載の薬剤投与装置。
  3. 前記収容部は底部を有する溝であって、
    前記溝の前記底部は、前記第1方向において前記基体から離れた位置に位置している
    請求項1または2に記載の薬剤投与装置。
  4. 前記薬剤投与装置は、複数の前記突起部を有し、
    複数の前記突起部の各々における前記第2方向が同一の方向である
    請求項1〜のいずれか一項に記載の薬剤投与装置。
  5. 第1面を有する基体と、前記第1面から突き出た突起部であって周面および尖った形状の先端部を有するとともに収容部が形成された前記突起部とを備える本体部を作製する第1工程と、
    前記収容部に液状の薬剤を充填する第2工程と、
    前記収容部に充填された前記薬剤を乾燥する第3工程と、を含み、
    前記第1面と交差する1つの方向が第1方向であり、
    前記第1面に沿った1つの方向が第2方向であり、
    前記突起部は、
    前記周面を構成する複数の側面であって前記第1方向に延びる稜線で繋がれた複数の前記側面と、
    前記第1面に対して傾斜した1つの上面であって前記先端部の頂点である先端が縁部に位置する前記上面と、を備え、
    前記収容部は、
    前記第1方向に沿って前記基体に向かって窪む空間を区画しており、
    前記上面内において前記先端から離れて位置し、かつ、
    前記突起部を前記第2方向に沿って貫通して、前記周面のなかで前記稜線から離れた位置に開口している
    薬剤投与装置の製造方法。
  6. 前記第3工程では、前記薬剤を凍結乾燥する
    請求項に記載の薬剤投与装置の製造方法。
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