JP6688860B2 - 基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体 - Google Patents

基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本開示は、基板処理装置、基板処理方法及び記憶媒体に関する。
特許文献1には、金属を含むコーティング材の層を基板上に形成する基板処理方法が開示されている。
特開2016−29498号公報
金属を含むコーティング材の層(以下、「金属含有被膜」という。)は、基板処理における様々な場面にて活用可能である。例えば、金属含有被膜をレジスト膜として用いることにより、露光処理に対する感度向上が期待される。また、金属含有膜を所謂ハードマスクとして用いることにより、エッチング耐性の向上が期待される。しかしながら、金属含有被膜の利用に際しては、基板自体及び当該基板に接する機器の金属汚染を抑制する必要がある。
本開示は、金属含有被膜の利用に伴う金属汚染を抑制することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る基板処理装置は、基板の周縁部に、第一保護膜を形成する第一保護処理部と、基板の表面に、金属を含有する被膜を形成する成膜部と、被膜が形成された基板の周縁部の洗浄処理を行う第一洗浄処理部と、制御部と、を備え、制御部は、基板の周縁部に第一保護膜を形成するように第一保護処理部を制御することと、第一保護膜が形成された基板の表面に被膜を形成するように成膜部を制御することと、被膜が形成された基板の周縁部に、被膜を除去するための第一薬液を供給するように第一洗浄処理部を制御することと、基板の周縁部に第一薬液が供給された後に、当該周縁部に、金属成分を除去するための第二薬液を供給するように第一洗浄処理部を制御することと、基板の周縁部に第二薬液が供給された後に、当該周縁部に、第一保護膜を除去するための第三薬液を供給するように第一洗浄処理部を制御することと、を実行するように構成されている。
この基板処理装置によれば、基板の周縁部に第一保護膜を形成した状態で、基板の表面に被膜を形成することにより、基板の周縁部への金属成分の付着が防止される。被膜の周縁部分を除去した後には、第一保護膜を除去することで、第一保護膜に残留していた金属成分も共に除去されるので、基板の周縁部における金属成分の残留を十分に抑制できることが期待される。
しかしながら、本願発明者等は、第一保護膜を除去した後においても、基板の周縁部に金属成分が残留し得ることを見出した。このような現象が生じる要因としては、第一保護膜の表面に残留した金属成分の一部が、第一保護膜を除去する過程で基板の周縁部に付着することが考えられる。第一保護膜の除去後にも残留する金属成分への対応策として、第一保護膜を除去した後に、基板の周縁部を更に洗浄することが考えられるが、金属成分に対し高い洗浄性を示す薬液に晒されることで、基板が浸食されるおそれがある。
これに対し、本基板処理装置によれば、金属成分を除去するための第二薬液の供給が、第一保護膜を除去するための第三薬液の供給に先立って実行される。第二薬液の供給により、第一保護膜に残留した金属成分の多くが除去される。この際に、基板の周縁部は第一保護膜により保護されるので、第二薬液による基板の浸食は抑制される。第三薬液の供給に先立って第二薬液が供給されることにより、第一保護膜に残留した金属成分が大幅に削減された状態で第一保護膜が除去されることとなる。このため、第一保護膜を除去した後に、基板の周縁部に残留する金属成分も大幅に削減される。従って、金属含有被膜の利用に伴う金属汚染を抑制することができる。
第二薬液は、第一薬液及び第三薬液に比較して強い酸性を有してもよい。この場合、第一保護膜の除去に先立って、より多くの金属成分を除去することができる。
制御部は、基板の周縁部に第二薬液が供給された後、当該周縁部に第三薬液が供給される前に、当該周縁部に第一薬液を供給するように第一洗浄処理部を制御することを更に実行するように構成されていてもよい。この場合、第一薬液の供給により、第二薬液の残留成分を除去することで、第一保護膜の除去後に基板の周縁部に残留する物質を更に削減することができる。
被膜を加熱する熱処理部を更に備えてもよく、制御部は、被膜が形成された基板の周縁部に第一薬液が供給された後、当該周縁部に第三薬液が供給される前に、当該基板の被膜を加熱するように熱処理部を制御することを更に実行するように構成されていてもよい。この場合、被膜の加熱により被膜の強度が向上する。加熱による被膜の強度向上に先立って、基板の周縁部に第一薬液を供給することで、当該周縁部の除去を容易に行うことができる。第三薬液の供給に先立って、加熱により被膜の強度を向上させることで、第三薬液の供給中における被膜からの金属成分の溶出をより確実に抑制できる。従って、基板の周縁部に残留する金属成分をより確実に削減できる。
制御部は、被膜が形成された基板の周縁部に第一薬液が供給された後、当該周縁部に第二薬液が供給される前に、当該基板の被膜を加熱するように熱処理部を制御することを実行するように構成されていてもよい。この場合、第二薬液の供給に先立って、加熱により被膜の強度を向上させることで、第二薬液の供給中における被膜からの金属成分の溶出をより確実に抑制できる。従って、基板の周縁部に残留する金属成分をより確実に削減できる。
制御部は、基板の周縁部に第三薬液が供給された後に、当該基板の被膜を加熱するように熱処理部を制御することを更に実行するように構成されていてもよい。この場合、被膜を加熱する工程に先立って、被膜の不要部分を除去する工程をまとめて実行することで、基板処理の効率化を図ることができる。
基板の周縁部に、第二保護膜を形成する第二保護処理部と、被膜の現像処理を行う現像処理部と、被膜の現像処理が行われた基板の周縁部の洗浄処理を行う第二洗浄処理部と、を更に備えてもよく、制御部は、基板の周縁部に第三薬液が供給された後に、当該周縁部に第二保護膜を形成するように第二保護処理部を制御することと、第二保護膜が形成された基板の被膜に現像処理を行うように現像処理部を制御することと、被膜の現像処理が行われた基板の周縁部に、金属成分を除去するための第四薬液を供給するように第二洗浄処理部を制御することと、基板の周縁部に第四薬液が供給された後に、当該周縁部に、第二保護膜を除去するための第五薬液を供給するように第二洗浄処理部を制御することと、を更に実行するように構成されていてもよい。この場合、被膜の形成段階における第一保護膜の形成、第二薬液による金属成分の除去、及び第三薬液による第一保護膜の除去と同様の手順を、被膜の現像処理段階においても実行することで、基板の周縁部に残留する金属成分をより確実に削減できる。
被膜の現像処理を行う現像処理部と、被膜の現像処理が行われた基板の周縁部の洗浄処理を行う第二洗浄処理部と、を更に備え、制御部は、基板の周縁部に第二薬液が供給された後、基板の周縁部に第三薬液が供給される前に、当該基板の被膜の現像処理を行うように現像処理部を制御することと、被膜の現像処理が行われた基板の周縁部に第三薬液が供給される前に、当該周縁部に、金属成分を除去するための第四薬液を供給するように第二洗浄処理部を制御することと、を更に実行するように構成されていてもよい。この場合、被膜の形成段階と、被膜の現像処理段階とで、第一保護膜を共用することで、基板処理の効率化を図ることができる。
本開示の他の側面に係る基板処理方法は、基板の周縁部に第一保護膜を形成することと、第一保護膜が形成された基板の表面に、金属を含有する被膜を形成することと、被膜が形成された基板の周縁部に、被膜を除去するための第一薬液を供給することと、基板の周縁部に第一薬液が供給された後に、当該周縁部に、金属成分を除去するための第二薬液を供給することと、基板の周縁部に第二薬液が供給された後に、当該周縁部に、第一保護膜を除去するための第三薬液を供給することと、を含む。
第二薬液は、第一薬液及び第三薬液に比較して強い酸性を有してもよい。
基板の周縁部に第二薬液が供給された後、当該周縁部に第三薬液が供給される前に、当該周縁部に第一薬液を供給することを更に含んでもよい。
被膜が形成された基板の周縁部に第一薬液が供給された後、当該周縁部に第三薬液が供給される前に、当該基板の被膜を加熱することを更に含んでもよい。
被膜が形成された基板の周縁部に第一薬液が供給された後、当該周縁部に第二薬液が供給される前に、当該基板の被膜を加熱してもよい。
基板の周縁部に第三薬液が供給された後に、当該基板の被膜を加熱してもよい。
基板の周縁部に第三薬液が供給された後に、当該周縁部に第二保護膜を形成することと、第二保護膜が形成された基板の被膜に現像処理を行うことと、被膜の現像処理が行われた基板の周縁部に、金属成分を除去するための第四薬液を供給することと、基板の周縁部に第四薬液が供給された後に、当該周縁部に、第二保護膜を除去するための第五薬液を供給することと、を更に含んでもよい。
基板の周縁部に第二薬液が供給された後、基板の周縁部に第三薬液が供給される前に、当該基板の被膜の現像処理を行うことと、被膜の現像処理が行われた基板の周縁部に第三薬液が供給される前に、当該周縁部に、金属成分を除去するための第四薬液を供給することと、を更に含んでもよい。
本開示の他の側面に係る記憶媒体は、上記基板処理方法を装置に実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
本開示によれば、金属含有被膜の利用に伴う金属汚染を抑制することができる。
基板処理システムの概略構成を示す斜視図である。 中のII−II線で示す断面図である。 保護膜形成用の液処理ユニットの模式図である。 成膜・洗浄用の液処理ユニットの模式図である。 保護膜除去用の液処理ユニットの模式図である。 現像・洗浄用の液処理ユニットの模式図である。 保護膜形成用の液処理ユニットの模式図である。 制御部の機能的な構成を示すブロック図である。 制御部のハードウェア構成を示すブロック図である。 基板処理手順を示すフローチャートである。 保護膜形成手順を示すフローチャートである。 保護膜形成中の液処理ユニットを示す模式図である。 保護膜形成後のウェハ周縁部を示す模式図である。 成膜・洗浄手順を示すフローチャートである。 成膜・洗浄中の液処理ユニットを示す模式図である。 成膜・洗浄中のウェハ周縁部を示す模式図である。 保護膜除去手順を示すフローチャートである。 保護膜除去中の液処理ユニットを示す模式図である。 保護膜除去後のウェハ周縁部を示す模式図である。 保護膜形成手順を示すフローチャートである。 保護膜形成中の液処理ユニットを示す模式図である。 保護膜形成後のウェハ周縁部を示す模式図である。 現像・洗浄・保護膜除去手順を示すフローチャートである。 現像・洗浄・保護膜除去中の液処理ユニットを示す模式図である。 現像・洗浄・保護膜除去中のウェハ周縁部を示す模式図である。 保護膜形成手順の変形例を示す模式図である。 金属成分の残留量の比較結果を示すグラフである。
以下、実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
〔基板処理システム〕
図1に示す基板処理システム1は、基板に対し、感光性被膜の形成、当該感光性被膜の露光、及び当該感光性被膜の現像を施すシステムである。処理対象の基板は、例えば半導体のウェハWである。感光性被膜は、例えばレジスト膜である。基板処理システム1は、塗布・現像装置2と露光装置3とを備える。露光装置3は、ウェハW(基板)上に形成されたレジスト膜(感光性被膜)の露光処理を行う。具体的には、液浸露光等の方法によりレジスト膜の露光対象部分にエネルギー線を照射する。塗布・現像装置2は、露光装置3による露光処理の前に、ウェハW(基板)の表面にレジスト膜を形成する処理を行い、露光処理後にレジスト膜の現像処理を行う。
〔基板処理装置〕
以下、基板処理装置の一例として、塗布・現像装置2の構成を説明する。図2に示すように、塗布・現像装置2は、ウェハWの周縁部に、第一保護膜を形成する第一保護処理部U01と、ウェハWの表面に、金属を含有するレジスト膜を形成する成膜部U02と、レジスト膜が形成されたウェハWの周縁部の洗浄処理を行う第一洗浄処理部U03と、レジスト膜を加熱する熱処理部U04と、レジスト膜の現像処理を行う現像処理部U05と、ウェハWの周縁部に、第二保護膜を形成する第二保護処理部U07と、レジスト膜の現像処理が行われたウェハWの周縁部の洗浄処理を行う第二洗浄処理部U06と、これらを制御する制御部U08とを有する。
より具体的に、塗布・現像装置2は、キャリアブロック4と、処理ブロック5と、インタフェースブロック6と、コントローラ900とを備える。
(キャリアブロック)
キャリアブロック4は、塗布・現像装置2内へのウェハWの導入及び塗布・現像装置2内からのウェハWの導出を行う。例えばキャリアブロック4は、ウェハW用の複数のキャリアCを支持可能であり、受け渡しアームA1を内蔵している。キャリアCは、例えば円形の複数枚のウェハWを収容する。受け渡しアームA1は、キャリアCからウェハWを取り出して処理ブロック5に渡し、処理ブロック5からウェハWを受け取ってキャリアC内に戻す。
(処理ブロック)
処理ブロック5は、上下に並ぶ複数の処理モジュール11,12,13,14と、昇降アームA7とを有する。昇降アームA7は、処理モジュール11,12,13,14の間でウェハWを昇降させる。
処理モジュール11は、液処理ユニットU11と、熱処理ユニットU12と、検査ユニットU13と、これらのユニットにウェハWを搬送する搬送アームA3とを有する。
図3に示すように、液処理ユニットU11は、保護処理部100を有する。保護処理部100は、上述した第一保護処理部U01として機能し、第一保護膜を形成するための薬液(以下、「保護液」という。)をウェハWの周縁部Wcに供給する。第一保護膜の具体例としては、フェノール系樹脂、ナフタレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、又はベンゼン系樹脂等の有機膜が挙げられる。なお、これらの膜は、後述のとおり薬液の塗布及び加熱を経て形成されるものであるが、以下においては、便宜上加熱前後の膜の両方を「第一保護膜」という。
保護処理部100は、回転保持部110と、液供給部120と、ノズル位置調節部130とを有する。
回転保持部110 は、水平に配置されたウェハWを真空吸着等により保持し、電動モータ等を動力源として鉛直な軸線まわりに回転させる。
液供給部120は、回転保持部110により保持されたウェハWの周縁部Wcに保護液を供給する。保護液は、例えばフェノール系樹脂、ナフタレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、又はベンゼン系樹脂等の原料となる有機成分を含む。
液供給部120は、例えばノズル121,122と、供給源123と、バルブ124,125とを有する。ノズル121,122は、ウェハWの周縁部Wcに保護液を吐出する。ノズル121は、ウェハWの周縁部Wcの上方に配置され、下方(例えばウェハWの外周側の斜め下方)に開口している。ノズル122は、ウェハWの周縁部Wcの下方に配置され、上方(例えばウェハWの外周側の斜め上方)に開口している。供給源123は、供給用の保護液を収容し、ノズル121,122に圧送する。バルブ124,125は、供給源123からノズル121,122への保護液の流路をそれぞれ開閉する。バルブ124は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源123及びノズル121を接続する管路に設けられている。バルブ125は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源123及びノズル122を接続する管路に設けられている。
ノズル位置調節部130は、ノズル121の位置を調節する。より具体的に、ノズル位置調節部130は、電動モータ等を動力源として、ウェハWの上方を横切るラインに沿ってノズル121を移動させる。
図2に戻り、熱処理ユニットU12は、電熱線等の熱源により第一保護膜を加熱する処理を含む熱処理を実行する。検査ユニットU13は、第一保護膜の形成状態が正常であるか否かを判定するための情報を取得する。例えば検査ユニットU13は、撮像装置により、第一保護膜の少なくとも一部の画像情報を取得する。
処理モジュール12は、液処理ユニットU21と、熱処理ユニットU22と、これらのユニットにウェハWを搬送する搬送アームA3とを有する。
図4に示すように、液処理ユニットU21は、成膜部200と、洗浄処理部300とを有する。
成膜部200は、上述した成膜部U02として機能し、金属を含有する無機レジスト膜を形成するための薬液(以下、「レジスト液」という。)をウェハWの周縁部Wcに供給する。なお、レジスト膜は、後述のとおり薬液の塗布及び加熱を経て形成されるものであるが、以下においては、便宜上加熱前後の膜の両方を「レジスト膜」という。
成膜部200は、回転保持部210と、液供給部220と、ノズル位置調節部230とを有する。
回転保持部210 は、水平に配置されたウェハWを真空吸着等により保持し、電動モータ等を動力源として鉛直な軸線まわりに回転させる。
液供給部220は、回転保持部210により保持されたウェハWの表面Waにレジスト液を供給する。液供給部220は、例えばノズル221と、供給源222と、バルブ223とを有する。ノズル221は、ウェハWの表面Waにレジスト液を吐出する。ノズル221は、ウェハWの上方に配置され、下方(例えば鉛直下方)に開口している。供給源222は、供給用のレジスト液を収容し、ノズル221に圧送する。バルブ223は、供給源222からノズル221へのレジスト液の流路を開閉する。バルブ223は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源222及びノズル221を接続する管路に設けられている。
ノズル位置調節部230は、ノズル221の位置を調節する。より具体的に、ノズル位置調節部230は、電動モータ等を動力源として、ウェハWの上方を横切るラインに沿ってノズル221を移動させる。
洗浄処理部300は、上述した第一洗浄処理部U03の一部として機能する。洗浄処理部300は、液供給部310と、液供給部320とを有する。
液供給部310は、回転保持部210により保持されたウェハWの周縁部Wcに、レジスト膜を除去するための第一洗浄液を供給する。第一洗浄液は、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等の有機溶剤である。
液供給部310は、例えばノズル311,312と、供給源313と、バルブ314,315とを有する。ノズル311,312は、ウェハWの周縁部Wcに第一洗浄液を吐出する。ノズル311は、ウェハWの周縁部Wcの上方に配置され、下方(例えばウェハWの外周側の斜め下方)に開口している。ノズル312は、ウェハWの周縁部Wcの下方に配置され、上方(例えばウェハWの外周側の斜め上方)に開口している。供給源313は、供給用の第一洗浄液を収容し、ノズル311,312に圧送する。バルブ314,315は、供給源313からノズル311,312への第一洗浄液の流路をそれぞれ開閉する。バルブ314は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源313及びノズル311を接続する管路に設けられている。バルブ315は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源313及びノズル312を接続する管路に設けられている。
液供給部320は、回転保持部210により保持されたウェハWの周縁部Wcに、金属成分を除去するための第二洗浄液(第薬液)を供給する。第二洗浄液は、第一洗浄液に比較して強い酸性を有する。第二洗浄液の具体例としては、有機溶剤に酸性成分を混ぜ合わせた薬液が挙げられる。酸性成分の具体例としては、酢酸、クエン酸、塩酸又は硫酸等が挙げられる。
液供給部320は、例えばノズル321,322と、供給源323と、バルブ324,325とを有する。ノズル321,322は、ウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液を吐出する。ノズル321は、ウェハWの周縁部Wcの上方に配置され、下方(例えばウェハWの外周側の斜め下方)に開口している。ノズル322は、ウェハWの周縁部Wcの下方に配置され、上方(例えばウェハWの外周側の斜め上方)に開口している。供給源323は、供給用の第二洗浄液を収容し、ノズル321,322に圧送する。バルブ324,325は、供給源323からノズル321,322への第二洗浄液の流路をそれぞれ開閉する。バルブ324は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源323及びノズル321を接続する管路に設けられている。バルブ325は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源323及びノズル322を接続する管路に設けられている。
ノズル位置調節部330は、ノズル311,321の位置を調節する。より具体的に、ノズル位置調節部330は、電動モータ等を動力源として、ウェハWの上方を横切るラインに沿ってノズル311,321を移動させる。
上述のとおり、回転保持部210は、液供給部310がウェハWの周縁部Wcに第一洗浄液を供給する際、及び液供給部320がウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液を供給する際にも用いられる。すなわち回転保持部210は、洗浄処理部300の回転保持部を兼ねる。
図2に戻り、熱処理ユニットU22は、上述した熱処理部U04として機能し、電熱線等の熱源によりレジスト膜を加熱する処理を含む熱処理を実行する。
処理モジュール13は、液処理ユニットU31と、液処理ユニットU31にウェハWを搬送する搬送アームA3とを有する。
図5に示すように、液処理ユニットU31は、洗浄処理部400を有する。洗浄処理部400は、上述した第一洗浄処理部U03の一部として機能し、第一保護膜を除去するための第三洗浄液(第薬液)をウェハWの周縁部Wcに供給する。第三洗浄液は、第二洗浄液に比較して弱い酸性を有する(第二洗浄液は第三洗浄液に比較して強い酸性を有する。)。第三洗浄液の具体例としては、シクロヘキサノン、アニソール、ガンマブチロラクトン等の有機溶剤が挙げられる。
洗浄処理部400は、回転保持部410と、液供給部420と、ノズル位置調節部430とを有する。
回転保持部410 は、水平に配置されたウェハWを真空吸着等により保持し、電動モータ等を動力源として鉛直な軸線まわりに回転させる。
液供給部420は、回転保持部410により保持されたウェハWの周縁部Wcに第三洗浄液を供給する。液供給部420は、例えばノズル421,422と、供給源423と、バルブ424,425とを有する。ノズル421,422は、ウェハWの周縁部Wcに第三洗浄液を吐出する。ノズル421は、ウェハWの周縁部Wcの上方に配置され、下方(例えばウェハWの外周側の斜め下方)に開口している。ノズル422は、ウェハWの周縁部Wcの下方に配置され、上方(例えばウェハWの外周側の斜め上方)に開口している。供給源423は、供給用の第三洗浄液を収容し、ノズル421,422に圧送する。バルブ424,425は、供給源423からノズル421,422への第三洗浄液の流路をそれぞれ開閉する。バルブ424は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源423及びノズル421を接続する管路に設けられている。バルブ425は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源423及びノズル422を接続する管路に設けられている。
ノズル位置調節部430は、ノズル421の位置を調節する。より具体的に、ノズル位置調節部430は、電動モータ等を動力源として、ウェハWの上方を横切るラインに沿ってノズル421を移動させる。
図2に戻り、処理モジュール14は、レジスト膜の露光処理の後、後述の第二保護膜が形成されたウェハWに対する処理を行う。処理モジュール14は、熱処理ユニットU41と、検査ユニットU42と、液処理ユニットU43と、これらのユニットにウェハWを搬送する搬送アームA3とを有する。
熱処理ユニットU41は、電熱線等の熱源により、レジスト膜及び第二保護膜とを加熱する処理を含む熱処理を実行する。検査ユニットU42は、第二保護膜の形成状態が正常であるか否かを判定するための情報を取得する。例えば検査ユニットU42は、撮像装置により、第二保護膜の少なくとも一部の画像情報を取得する。
図6に示すように、液処理ユニットU43は、現像処理部500と、洗浄処理部600とを有する。現像処理部500は、上述した現像処理部U05として機能し、レジスト膜の現像処理を行う。現像処理部500は、回転保持部510と、液供給部520,530と、ノズル位置調節部540とを有する。
回転保持部510 は、水平に配置されたウェハWを真空吸着等により保持し、電動モータ等を動力源として鉛直な軸線まわりに回転させる。
液供給部520は、回転保持部510により保持されたウェハWの表面Waに現像処理用の薬液(以下、「現像液」という。)を供給する。液供給部520は、例えばノズル521と、供給源522と、バルブ523とを有する。ノズル521は、ウェハWの表面Waに現像液を吐出する。ノズル521は、ウェハWの上方に配置され、下方(例えば鉛直下方)に開口している。供給源522は、供給用の現像液を収容し、ノズル521に圧送する。バルブ523は、供給源522からノズル521への現像液の流路を開閉する。バルブ523は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源522及びノズル521を接続する管路に設けられている。
液供給部530は、回転保持部510により保持されたウェハWの表面Waに、現像液を洗い流すための液体(以下、「リンス液」という。)を供給する。液供給部530は、例えばノズル531と、供給源532と、バルブ533とを有する。ノズル531は、ウェハWの表面Waにリンス液を吐出する。ノズル531は、ウェハWの上方に配置され、下方(例えば鉛直下方)に開口している。供給源532は、供給用のリンス液を収容し、ノズル531に圧送する。バルブ533は、供給源532からノズル531へのリンス液の流路を開閉する。バルブ533は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源532及びノズル531を接続する管路に設けられている。
ノズル位置調節部540は、ノズル521,531の位置を調節する。より具体的に、ノズル位置調節部540は、電動モータ等を動力源として、ウェハWの上方を横切るラインに沿ってノズル521,531を移動させる。
洗浄処理部600は、上述した第二洗浄処理部U06として機能する。洗浄処理部600は、液供給部610と、液供給部620とを有する。
液供給部610は、回転保持部510により保持されたウェハWの周縁部Wcに、金属成分を除去するための第四洗浄液(第薬液)を供給する。第四洗浄液の具体例としては、有機溶剤に酸性成分を混ぜ合わせた薬液が挙げられる。酸性成分の具体例としては、酢酸、クエン酸、塩酸又は硫酸等が挙げられる。
液供給部610は、例えばノズル611,612と、供給源613と、バルブ614,615とを有する。ノズル611,612は、ウェハWの周縁部Wcに第四洗浄液を吐出する。ノズル611は、ウェハWの周縁部Wcの上方に配置され、下方(例えばウェハWの外周側の斜め下方)に開口している。ノズル612は、ウェハWの周縁部Wcの下方に配置され、上方(例えばウェハWの外周側の斜め上方)に開口している。供給源613は、供給用の第四洗浄液を収容し、ノズル611,612に圧送する。バルブ614,615は、供給源613からノズル611,612への第四洗浄液の流路をそれぞれ開閉する。バルブ614は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源613及びノズル611を接続する管路に設けられている。バルブ615は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源613及びノズル612を接続する管路に設けられている。
液供給部620は、回転保持部510により保持されたウェハWの表面Waに、第二保護膜を除去するための第五洗浄液(第薬液)を供給する。第五洗浄液は、第四洗浄液に比較して弱い酸性を有する(第四洗浄液は第五洗浄液に比較して強い酸性を有する。)。第五洗浄液の具体例としては、シクロヘキサノン、アニソール、ガンマブチロラクトン等の有機溶剤が挙げられる。
液供給部620は、例えばノズル621,622と、供給源623と、バルブ624,625とを有する。ノズル621,622は、ウェハWの周縁部Wcに第五洗浄液を吐出する。ノズル621は、ウェハWの周縁部Wcの上方に配置され、下方(例えばウェハWの外周側の斜め下方)に開口している。ノズル622は、ウェハWの周縁部Wcの下方に配置され、上方(例えばウェハWの外周側の斜め上方)に開口している。供給源623は、供給用の第五洗浄液を収容し、ノズル621,622に圧送する。バルブ624,625は、供給源623からノズル621,622への第五洗浄液の流路をそれぞれ開閉する。バルブ624は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源623及びノズル621を接続する管路に設けられている。バルブ625は、例えばエアオペレーションバルブであり、供給源623及びノズル622を接続する管路に設けられている。
ノズル位置調節部630は、ノズル611,621の位置を調節する。より具体的に、ノズル位置調節部630は、電動モータ等を動力源として、ウェハWの上方を横切るラインに沿ってノズル611,621を移動させる。
上述のとおり、回転保持部510は、液供給部610がウェハWの周縁部Wcに第四洗浄液を供給する際、及び液供給部620がウェハWの周縁部Wcに第五洗浄液を供給する際にも用いられる。すなわち回転保持部510は、洗浄処理部600の回転保持部を兼ねる。
(インタフェースブロック)
図2に戻り、インタフェースブロック6は、処理ブロック5と露光装置3との間でウェハWの受け渡しを行う。例えばインタフェースブロック6は、裏面洗浄ユニットU51と、裏面検査ユニットU52と、液処理ユニットU53と、受け渡しアームA8とを有する。受け渡しアームA8は、裏面洗浄ユニットU51、裏面検査ユニットU52及び液処理ユニットU53を経由しつつ、処理ブロック5と露光装置3との間でウェハWの受け渡しを行う。
裏面洗浄ユニットU51は、ウェハWの裏面Wbを洗浄する。裏面検査ユニットU52は、ウェハWの裏面Wbに異物の付着等がないかを判定するための情報を取得する。例えば裏面検査ユニットU52は、撮像装置により、裏面Wbの少なくとも一部の画像情報を取得する。
図7に示すように、裏面検査ユニットU52は、保護処理部700を有する。保護処理部700は、上述した第二保護処理部U07として機能し、第二保護膜を形成するための薬液(以下、「保護液」という。)をウェハWの周縁部Wcに供給する。第二保護膜の具体例としては、フェノール系樹脂、ナフタレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、又はベンゼン系樹脂等の有機膜が挙げられる。なお、これらの膜は、薬液の塗布及び加熱をへて形成されるものであるが、以下においては、便宜上加熱前後の膜の両方を「第二保護膜」という。
保護処理部700は、上述した保護処理部100と同様に構成されている。すなわち保護処理部700は、回転保持部110と同様の回転保持部710と、液供給部120と同様の液供給部720と、ノズル位置調節部130と同様のノズル位置調節部730とを有する。液供給部720は、ノズル121,122と同様のノズル721,722と、供給源123と同様の供給源723と、バルブ124,125と同様のバルブ724,725とを有する。
(コントローラ)
図2に戻り、コントローラ900は、キャリアブロック4、処理ブロック5及びインタフェースブロック6を制御し、上述した制御部U08として機能する。
コントローラ900は、ウェハWの周縁部Wcに第一保護膜を形成するように第一保護処理部U01を制御することと、第一保護膜が形成されたウェハWの表面Waにレジスト膜を形成するように成膜部U02を制御することと、レジスト膜が形成されたウェハWの周縁部Wcに、第一洗浄液を供給するように第一洗浄処理部U03を制御することと、ウェハWの周縁部Wcに第一洗浄液が供給された後に、当該周縁部Wcに、第二洗浄液を供給するように第一洗浄処理部U03を制御することと、ウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液が供給された後に、当該周縁部Wcに、第三洗浄液を供給するように第一洗浄処理部U03を制御することと、を実行するように構成されている。
コントローラ900は、ウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液が供給された後、当該周縁部Wcに第三洗浄液が供給される前に、当該周縁部Wcに第一洗浄液を供給するように第一洗浄処理部U03を制御することを更に実行するように構成されていてもよく、ウェハWの周縁部Wcに第一洗浄液が供給された後、当該周縁部Wcに第三洗浄液が供給される前に、当該ウェハWのレジスト膜を加熱するように熱処理部U04を制御することを更に実行するように構成されていてもよい。
コントローラ900は、ウェハWの周縁部Wcに第三洗浄液が供給された後に、当該周縁部Wcに第二保護膜を形成するように第二保護処理部U07を制御することと、第二保護膜が形成されたウェハWのレジスト膜に現像処理を行うように現像処理部U05を制御することと、レジスト膜の現像処理が行われたウェハWの周縁部Wcに、第四洗浄液を供給するように第二洗浄処理部U06を制御することと、ウェハWの周縁部Wcに第四洗浄液が供給された後に、当該周縁部Wcに、第五洗浄液を供給するように第二洗浄処理部U06を制御することと、を更に実行するように構成されていてもよい。
以下、コントローラ900の具体的な構成を例示する。図8に示すように、コントローラ900は、機能上の構成(以下、「機能モジュール」という。)として、搬送制御部911と、第一保護制御部912と、成膜制御部913と、周縁除去制御部914と、洗浄制御部915と、洗浄制御部916と、加熱制御部917と、保護膜除去制御部918と、出入制御部919と、第二保護制御部920と、加熱制御部921と、現像制御部922と、洗浄制御部923と、保護膜除去制御部924とを有する。
搬送制御部911は、ウェハWを搬送するように受け渡しアームA1及び搬送アームA3を制御する。
第一保護制御部912は、ウェハWの周縁部Wcに第一保護膜を形成するように保護処理部100、熱処理ユニットU12、及び検査ユニットU13を制御する。
成膜制御部913は、第一保護膜が形成されたウェハWの表面Waにレジスト膜を形成するように成膜部200を制御する。
周縁除去制御部914は、レジスト膜が形成されたウェハWの周縁部Wcに、第一洗浄液を供給するように洗浄処理部300を制御する。
洗浄制御部915は、ウェハWの周縁部Wcに第一洗浄液が供給された後に、当該周縁部Wcに、第二洗浄液を供給するように洗浄処理部300を制御する。
洗浄制御部916は、ウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液が供給された後に、当該周縁部Wcに第一洗浄液を供給するように洗浄処理部300を制御する。
加熱制御部917は、ウェハWの周縁部Wcに第一洗浄液が供給された後に、当該ウェハWのレジスト膜を加熱するように熱処理ユニットU22を制御する。
保護膜除去制御部918は、熱処理ユニットU22によりウェハWのレジスト膜が加熱された後に、当該ウェハWの周縁部Wcに、第三洗浄液を供給するように洗浄処理部400を制御する。
出入制御部919は、ウェハWの周縁部Wcに第三洗浄液が供給された後に、当該ウェハWを露光装置3に送り出し、露光処理後のウェハWを露光装置3から受け入れるように受け渡しアームA8を制御する。
第二保護制御部920は、受け渡しアームA8により露光装置3から受け入れられたウェハWの周縁部Wcに第二保護膜を形成するように保護処理部700を制御する。
加熱制御部921は、第二保護膜が形成されたウェハWのレジスト膜を加熱するように熱処理ユニットU41を制御する。
現像制御部922は、検査ユニットU42によりウェハWのレジスト膜が加熱された後に、当該レジスト膜に現像処理を行うように現像処理部500を制御する。
洗浄制御部923は、レジスト膜の現像処理が行われたウェハWの周縁部Wcに、第四洗浄液を供給するように洗浄処理部600を制御する。
保護膜除去制御部924は、ウェハWの周縁部Wcに第四洗浄液が供給された後に、当該周縁部Wcに、第五洗浄液を供給するように洗浄処理部600を制御する。
コントローラ900は、一つ又は複数の制御用コンピュータにより構成される。例えばコントローラ900は、図9に示す回路930を有する。回路930は、一つ又は複数のプロセッサ931と、メモリ932と、ストレージ933と、入出力ポート934とを有する。
ストレージ933は、後述の基板処理方法を塗布・現像装置2に実行させるためのプログラムを記録した記憶媒体である。例えばストレージ933は、上記各機能モジュールを構成するためのプログラムを記録している。ストレージ933は、コンピュータ読み取り可能であればどのようなものであってもよい。具体例として、ハードディスク、不揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク及び光ディスク等が挙げられる。メモリ932は、ストレージ933からロードしたプログラム及びプロセッサ931の演算結果等を一時的に記憶する。プロセッサ931は、メモリ932と協働してプログラムを実行することで、各機能モジュールを構成する。
入出力ポート934は、プロセッサ931からの指令に応じ、キャリアブロック4、処理ブロック5及びインタフェースブロック6の各構成要素との間で電気信号の入出力を行う。
なお、コントローラ900のハードウェア構成は、必ずしもプログラムにより各機能モジュールを構成するものに限られない。例えばコントローラ900の上記機能モジュールの少なくとも一部は、専用の論理回路又はこれを集積したASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成されていてもよい。
〔基板処理方法〕
続いて、基板処理方法の一例として、コントローラ900による制御手順を説明する。
(概要)
図10に示すように、コントローラ900は、まずステップS01を実行する。ステップS01は、ウェハWの周縁部Wcに第一保護膜を形成するように液処理ユニットU11、熱処理ユニットU12、及び検査ユニットU13を制御することを含む。より具体的な処理内容については後述する。
次に、コントローラ900はステップS02を実行する。ステップS02は、第一保護膜が形成されたウェハWの表面Waにレジスト膜を形成するように液処理ユニットU21の成膜部200を制御することと、当該ウェハWの周縁部Wcに、第一洗浄液を供給するように液処理ユニットU21の洗浄処理部300を制御することと、当該ウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液を供給するように液処理ユニットU21の洗浄処理部300を制御することと、当該ウェハWの周縁部Wcに再度第一洗浄液を供給するように液処理ユニットU21の洗浄処理部300を制御することとを含む。より具体的な処理内容については後述する。
次に、コントローラ900はステップS03を実行する。ステップS03は、ウェハWの周縁部Wcに、第三洗浄液を供給するように液処理ユニットU31を制御することを含む。より具体的な処理内容については後述する。
次に、コントローラ900はステップS04を実行する。ステップS04では、出入制御部919が、液処理ユニットU31から搬出されたウェハWを裏面洗浄ユニットU51に搬入するように受け渡しアームA8を制御し、当該ウェハWの裏面Wbを洗浄するように裏面洗浄ユニットU51を制御する。
次に、コントローラ900はステップS05を実行する。ステップS05では、出入制御部919が、ウェハWを裏面洗浄ユニットU51から搬出して裏面検査ユニットU52に搬入するように受け渡しアームA8を制御し、当該ウェハWの裏面Wbの画像情報を取得するように裏面検査ユニットU52を制御し、裏面検査ユニットU52により取得された画像情報に基づいて、裏面Wbに異物の付着がないかを判定する。
次に、コントローラ900はステップS06を実行する。ステップS06では、出入制御部919が、ウェハWを裏面検査ユニットU52から搬出して露光装置3に送り出すように受け渡しアームA8を制御する。
次に、コントローラ900はステップS07を実行する。ステップS07では、出入制御部919が、露光装置3によりレジスト膜の露光処理が施されたウェハWを受け入れるように受け渡しアームA8を制御する。
次に、コントローラ900はステップS08を実行する。ステップS08は、受け渡しアームA8により露光装置3から受け入れられたウェハWの周縁部Wcに第二保護膜を形成するように液処理ユニットU53を制御することを含む。より具体的な処理内容については後述する。
次に、コントローラ900はステップS09を実行する。ステップS09は、第二保護膜が形成されたウェハWのレジスト膜を加熱するように熱処理ユニットU41を制御することと、当該ウェハWのレジスト膜に現像処理を行うように液処理ユニットU43の現像処理部500を制御することと、当該ウェハWの周縁部Wcに、第四洗浄液を供給するように液処理ユニットU43の洗浄処理部600を制御することと、当該ウェハWの周縁部Wcに、第五洗浄液を供給するように液処理ユニットU43の洗浄処理部600を制御することとを含む。より具体的な処理内容については後述する。以上でコントローラ900による制御手順が完了する。
(保護膜形成手順)
続いて、上記ステップS01の具体的な処理内容を説明する。図11に示すように、コントローラ900は、まずステップS11を実行する。ステップS11では、搬送制御部911が、キャリアCからウェハWを搬出して処理モジュール11に搬送するように受け渡しアームA1を制御し、当該ウェハWを液処理ユニットU11に搬入するように処理モジュール11の搬送アームA3を制御し、当該ウェハWを保持するように回転保持部110を制御する。
次に、コントローラ900はステップS12を実行する。ステップS12では、第一保護制御部912が、ウェハWの回転を開始するように回転保持部110を制御する。
次に、コントローラ900はステップS13を実行する。ステップS13では、第一保護制御部912が、回転保持部110により保持されたウェハWの周縁部Wcの上方にノズル121を配置するようにノズル位置調節部130を制御し、その後、バルブ124,125を開いてノズル121,122からの保護液PL1の吐出を開始するように液供給部120を制御する(図12参照)。これにより、回転中のウェハWの周縁部Wcに上下から保護液PL1が供給され、当該周縁部Wcに保護液PL1の液膜が形成される。その後、第一保護制御部912は、バルブ124,125を閉じてノズル121,122からの保護液PL1の吐出を停止するように液供給部120を制御する。
次に、コントローラ900はステップS14を実行する。ステップS14では、第一保護制御部912が、回転保持部110によるウェハWの回転を継続させて周縁部Wcにおける保護液PL1の乾燥(溶剤の揮発)を待機する。これにより、ウェハWの周縁部Wcに第一保護膜PF1が形成される(図13参照)。
次に、コントローラ900はステップS15を実行する。ステップS15では、第一保護制御部912が、ウェハWの回転を停止させるように回転保持部110を制御する。
次に、コントローラ900はステップS16を実行する。ステップS16では、搬送制御部911が、液処理ユニットU11からウェハWを搬出して熱処理ユニットU12に搬入するように搬送アームA3を制御する。
次に、コントローラ900はステップS17を実行する。ステップS17では、第一保護制御部912が、ウェハWを加熱するように熱処理ユニットU12を制御する。ウェハWの加熱に伴い、当該ウェハWの周縁部Wcに形成された第一保護膜PF1が加熱される。これにより、第一保護膜PF1における架橋反応等が促進され、第一保護膜PF1の強度が向上する。
次に、コントローラ900はステップS18を実行する。ステップS18では、搬送制御部911が、熱処理ユニットU12からウェハWを搬出して検査ユニットU13に搬入するように搬送アームA3を制御する。
次に、コントローラ900はステップS19を実行する。ステップS19では、第一保護制御部912が、ウェハWの周縁部Wcに形成された第一保護膜PF1の画像情報を取得するように検査ユニットU13を制御し、検査ユニットU13により取得された画像情報に基づいて、第一保護膜PF1の形成状態が正常であるか否かを判定する。検査ユニットU13により、第一保護膜PF1の画像情報が取得された後には、搬送制御部911が、検査ユニットU13からウェハWを搬出するように搬送アームA3を制御する。以上で上記ステップS01が完了する。
(成膜・洗浄手順)
続いて、上記ステップS02の具体的な処理内容を説明する。図14に示すように、コントローラ900は、まずステップS21を実行する。ステップS21では、搬送制御部911が、処理モジュール11の搬送アームA3により検査ユニットU13から搬出されたウェハWを処理モジュール12に上昇又は下降させるように昇降アームA7を制御し、当該ウェハWを液処理ユニットU21に搬入するように処理モジュール12の搬送アームA3を制御し、当該ウェハWを保持するように回転保持部210を制御する。
次に、コントローラ900はステップS22を実行する。ステップS22では、成膜制御部913が、ウェハWの回転を開始するように回転保持部210を制御する。
次に、コントローラ900はステップS23を実行する。ステップS23では、成膜制御部913が、回転保持部210により保持されたウェハWの回転中心の上方にノズル221を配置するようにノズル位置調節部230を制御し、その後、バルブ223を開いてノズル221からのレジスト液FL1の吐出を開始するように液供給部220を制御する(図15の(a)参照)。これにより、回転中のウェハWの表面Waにレジスト液FL1の液膜が形成される。その後、成膜制御部913は、バルブ223を閉じてノズル221からのレジスト液FL1の吐出を停止するように液供給部220を制御する。
次に、コントローラ900はステップS24を実行する。ステップS24では、成膜制御部913が、回転保持部210によるウェハWの回転を継続させてレジスト液FL1の乾燥(溶剤の揮発)を待機する。これにより、ウェハWの表面Waにレジスト膜MF1が形成される(図16の(a)参照。)。
次に、コントローラ900はステップS25を実行する。ステップS25では、周縁除去制御部914が、回転保持部210により保持されたウェハWの周縁部Wcの上方にノズル311を配置するようにノズル位置調節部330を制御し、その後、バルブ314,315を開いてノズル311,312からの第一洗浄液CS1の吐出を開始するように液供給部310を制御する(図15の(b)参照)。これにより、回転中のウェハWの周縁部Wcに上下から第一洗浄液CS1が供給され、当該周縁部Wcにおいてレジスト膜MF1が除去される。その後、周縁除去制御部914は、バルブ314,315を閉じてノズル311,312からの第一洗浄液CS1の吐出を停止するように液供給部310を制御する。第一洗浄液CS1の吐出が停止された後、第一保護膜PF1に金属成分Mが残留する場合がある(図6の(b)参照)。第一保護膜PF1の表層には、第一保護膜PF1の成分と金属成分Mとが結合したインターミキシング層が形成される場合もある。
次に、コントローラ900はステップS26を実行する。ステップS26では、洗浄制御部915が、回転保持部210により保持されたウェハWの周縁部Wcの上方にノズル321を配置するようにノズル位置調節部330を制御し、その後、バルブ324,325を開いてノズル321,322からの第二洗浄液CS2の吐出を開始するように液供給部320を制御する(図15の(c)参照)。これにより、回転中のウェハWの周縁部Wcに上下から第二洗浄液CS2が供給され、第一保護膜PF1に付着していた金属成分Mが除去される(図6の(c)参照)。その後、洗浄制御部915は、バルブ324,325を閉じてノズル321,322からの第二洗浄液CS2の吐出を停止するように液供給部320を制御する。
次に、コントローラ900はステップS27を実行する。ステップS27では、洗浄制御部916が、回転保持部210により保持されたウェハWの周縁部Wcの上方にノズル311を再配置するようにノズル位置調節部330を制御し、その後、バルブ314,315を開いてノズル311,312からの第一洗浄液CS1の吐出を開始するように液供給部310を制御する(図15の(d)参照)。これにより、回転中のウェハWの周縁部Wcに上下から第一洗浄液CS1が供給され、当該周縁部Wcに残留している第二洗浄液CS2の成分が除去される。その後、洗浄制御部916は、バルブ314,315を閉じてノズル311,312からの第一洗浄液CS1の吐出を停止するように液供給部310を制御する。
次に、コントローラ900はステップS28を実行する。ステップS28では、洗浄制御部916が、回転保持部210によるウェハWの回転を継続させて第一洗浄液CS1の飛散及び揮発を待機する。
次に、コントローラ900はステップS29を実行する。ステップS29では、洗浄制御部916が、ウェハWの回転を停止させるように回転保持部210を制御する。
次に、コントローラ900はステップS30を実行する。ステップS30では、搬送制御部911が、液処理ユニットU21からウェハWを搬出して熱処理ユニットU22に搬入するように搬送アームA3を制御する。
次に、コントローラ900はステップS31を実行する。ステップS31では、加熱制御部917が、ウェハWを加熱するように熱処理ユニットU22を制御する。ウェハWの加熱に伴い、当該ウェハWの表面Waに形成されたレジスト膜MF1が加熱される。これにより、レジスト膜MF1における架橋反応等が促進され、レジスト膜MF1の強度が向上する。その後、搬送制御部911が、熱処理ユニットU22からウェハWを搬出するように搬送アームA3を制御する。
(保護膜除去手順)
続いて、上記ステップS03の具体的な処理内容を説明する。図17に示すように、コントローラ900は、まずステップS41を実行する。ステップS41では、搬送制御部911が、処理モジュール12の搬送アームA3により熱処理ユニットU22から搬出されたウェハWを処理モジュール13に上昇又は下降させるように昇降アームA7を制御し、当該ウェハWを液処理ユニットU31に搬入するように処理モジュール13の搬送アームA3を制御し、当該ウェハWを保持するように回転保持部410を制御する。
次に、コントローラ900はステップS42を実行する。ステップS42では、保護膜除去制御部918が、ウェハWの回転を開始するように回転保持部410を制御する。
次に、コントローラ900はステップS43を実行する。ステップS43では、保護膜除去制御部918が、回転保持部410により保持されたウェハWの周縁部Wcの上方にノズル421を配置するようにノズル位置調節部430を制御し、その後、バルブ424,425を開いてノズル421,422からの第三洗浄液CS3の吐出を開始するように液供給部420を制御する(図18参照)。これにより、回転中のウェハWの周縁部Wcに上下から第三洗浄液CS3が供給され、第一保護膜PF1が除去される(図19参照)。その後、保護膜除去制御部918は、バルブ424,425を閉じてノズル421,422からの第三洗浄液CS3の吐出を停止するように液供給部420を制御する。
次に、コントローラ900はステップS44を実行する。ステップS44では、保護膜除去制御部918が、回転保持部410によるウェハWの回転を継続させて第三洗浄液CS3の飛散及び揮発を待機する。
次に、コントローラ900はステップS45を実行する。ステップS45では、保護膜除去制御部918が、ウェハWの回転を停止させるように回転保持部410を制御する。その後、搬送制御部911が、液処理ユニットU31からウェハWを搬出するように搬送アームA3を制御する。
(保護膜形成手順)
続いて、上記ステップS08の具体的な処理内容を説明する。図20に示すように、コントローラ900は、まずステップS51を実行する。ステップS51では、出入制御部919が、露光装置3から受け入れたウェハWを液処理ユニットU53に搬入するように受け渡しアームA8を制御する。
次に、コントローラ900はステップS52を実行する。ステップS52では、第二保護制御部920が、ウェハWの回転を開始するように回転保持部710を制御する。
次に、コントローラ900はステップS53を実行する。ステップS53では、第二保護制御部920が、回転保持部710により保持されたウェハWの周縁部Wcの上方にノズル721を配置するようにノズル位置調節部730を制御し、その後、バルブ724,725を開いてノズル721,722からの保護液PL2の吐出を開始するように液供給部720を制御する(図21参照)。これにより、回転中のウェハWの周縁部Wcに上下から保護液PL2が供給され、当該周縁部Wcに保護液PL2の液膜が形成される。その後、第二保護制御部920は、バルブ724,725を閉じてノズル721,722からの保護液PL2の吐出を停止するように液供給部720を制御する。
次に、コントローラ900はステップS54を実行する。ステップS54では、第二保護制御部920が、回転保持部710によるウェハWの回転を継続させて周縁部Wcにおける保護液PL2の乾燥(溶剤の揮発)を待機する。これにより、ウェハWの周縁部Wcに第二保護膜PF2が形成される(図22参照)。
次に、コントローラ900はステップS55を実行する。ステップS55では、第二保護制御部920が、ウェハWの回転を停止させるように回転保持部710を制御する。その後、出入制御部919が、ウェハWを液処理ユニットU53から搬出して処理モジュール14に搬送するように受け渡しアームA8を制御する。
(現像・洗浄手順)
続いて、上記ステップS09の具体的な処理内容を説明する。図23に示すように、コントローラ900は、まずステップS61を実行する。ステップS61では、搬送制御部911が、受け渡しアームA8により処理モジュール14に搬送されたウェハWを熱処理ユニットU41に搬入するように処理モジュール14の搬送アームA3を制御する。
次に、コントローラ900はステップS62を実行する。ステップS62では、加熱制御部921が、ウェハWを加熱するように熱処理ユニットU41を制御する。この加熱は、所謂ポストエクスポージャベーク(PEB)である。ウェハWの加熱に伴い、当該ウェハWのレジスト膜MF1及び第二保護膜PF2が加熱される。これにより、レジスト膜MF1の露光箇所において現像液への溶解性を変化させる反応(例えば酸触媒反応)が進行する。第二保護膜PF2においては架橋反応等が促進され、第二保護膜PF2の強度が向上する。
次に、コントローラ900はステップS63を実行する。ステップS63では、搬送制御部911が、熱処理ユニットU41からウェハWを搬出して検査ユニットU42に搬入するように搬送アームA3を制御する。
次に、コントローラ900はステップS64を実行する。ステップS64では、現像制御部922が、ウェハWの周縁部Wcに形成された第二保護膜PF2の画像情報を取得するように検査ユニットU42を制御し、検査ユニットU42により取得された画像情報に基づいて、第二保護膜PF2の形成状態が正常であるか否かを判定する。
次に、コントローラ900はステップS65を実行する。ステップS65では、搬送制御部911が、検査ユニットU42からウェハWを搬出して液処理ユニットU43に搬入するように搬送アームA3を制御し、当該ウェハWを保持するように回転保持部510を制御する。
次に、コントローラ900はステップS66を実行する。ステップS66では、現像制御部922が、ウェハWの回転を開始するように回転保持部510を制御する。
次に、コントローラ900はステップS67を実行する。ステップS67では、現像制御部922が、回転保持部510により保持されたウェハWの回転中心の上方にノズル521を配置するようにノズル位置調節部540を制御し、その後、バルブ523を開いてノズル521からの現像液DL1の吐出を開始するように液供給部520を制御する(図24の(a)参照)。これにより、レジスト膜MF1に現像液DL1が供給され、レジスト膜MF1のうち露光処理が施された部分及びその他の部分のいずれか一方が現像液DL1に溶解する。その後、現像制御部922は、バルブ523を閉じてノズル521からの現像液DL1の吐出を停止するように液供給部520を制御する。
次に、コントローラ900はステップS68を実行する。ステップS68では、現像制御部922が、回転保持部510により保持されたウェハWの回転中心の上方にノズル531を配置するようにノズル位置調節部540を制御し、その後、バルブ533を開いてノズル531からのリンス液RL1の吐出を開始するように液供給部530を制御する(図24の(b)参照)。これにより、レジスト膜MF1にリンス液RL1が供給され、現像液DL1及びレジスト膜MF1の溶解成分が洗い流される。その後、現像制御部922は、バルブ533を閉じてノズル531からのリンス液RL1の吐出を停止するように液供給部530を制御する。
リンス液RL1の吐出が停止された後、第二保護膜PF2に金属成分Mが残留する場合がある(図25の(a)参照)。第二保護膜PF2の表層には、第二保護膜PF2の成分と金属成分Mとが結合したインターミキシング層が形成される場合もある。
次に、コントローラ900はステップS69を実行する。ステップS69では、洗浄制御部923が、回転保持部510により保持されたウェハWの周縁部Wcの上方にノズル611を配置するようにノズル位置調節部630を制御し、その後、バルブ614,615を開いてノズル611,612からの第四洗浄液CS4の吐出を開始するように液供給部610を制御する(図24の(c)参照)。これにより、回転中のウェハWの周縁部Wcに上下から第四洗浄液CS4が供給され、第二保護膜PF2に付着していた金属成分Mが除去される(図25の(b)参照)。その後、洗浄制御部923は、バルブ614,615を閉じてノズル611,612からの第四洗浄液CS4の吐出を停止するように液供給部610を制御する。
次に、コントローラ900はステップS70を実行する。ステップS70では、保護膜除去制御部924が、回転保持部510により保持されたウェハWの周縁部Wcの上方にノズル621を配置するようにノズル位置調節部630を制御し、その後、バルブ624,625を開いてノズル621,622からの第五洗浄液CS5の吐出を開始するように液供給部620を制御する(図24の(d)参照)。これにより、回転中のウェハWの周縁部Wcに上下から第五洗浄液CS5が供給され、保護液PL2が除去される(図25の(c)参照)。その後、保護膜除去制御部924は、バルブ624,625を閉じてノズル621,622からの第五洗浄液CS5の吐出を停止するように液供給部620を制御する。
次に、コントローラ900はステップS71を実行する。ステップS71では、保護膜除去制御部924が、回転保持部510によるウェハWの回転を継続させて第五洗浄液CS5の飛散及び揮発を待機する。
次に、コントローラ900はステップS72を実行する。ステップS72では、保護膜除去制御部924が、ウェハWの回転を停止させるように回転保持部510を制御する。
次に、コントローラ900はステップS73を実行する。ステップS73では、搬送制御部911が、液処理ユニットU43からウェハWを搬出するように搬送アームA3を制御し、当該ウェハWをキャリアCに搬入するように受け渡しアームA1を制御する。
〔本実施形態の効果〕
以上に説明したように、塗布・現像装置2は、ウェハWの周縁部Wcに、第一保護膜PF1を形成する第一保護処理部U01と、ウェハWの表面Waに、金属を含有するレジスト膜MF1を形成する成膜部U02と、レジスト膜MF1が形成されたウェハWの周縁部Wcの洗浄処理を行う第一洗浄処理部U03と、制御部U08と、を備える。制御部U08は、ウェハWの周縁部Wcに第一保護膜PF1を形成するように第一保護処理部U01を制御することと、第一保護膜PF1が形成されたウェハWの表面Waにレジスト膜MF1を形成するように成膜部U02を制御することと、レジスト膜MF1が形成されたウェハWの周縁部Wcに、レジスト膜MF1を除去するための第一洗浄液CS1を供給するように第一洗浄処理部U03を制御することと、ウェハWの周縁部Wcに第一洗浄液CS1が供給された後に、当該周縁部Wcに、金属成分を除去するための第二洗浄液CS2を供給するように第一洗浄処理部U03を制御することと、ウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液CS2が供給された後に、当該周縁部Wcに、第一保護膜PF1を除去するための第三洗浄液CS3を供給するように第一洗浄処理部U03を制御することと、を実行するように構成されている。
塗布・現像装置2によれば、ウェハWの周縁部Wcに第一保護膜PF1を形成した状態で、ウェハWの表面Waにレジスト膜MF1を形成することにより、ウェハWの周縁部Wcへの金属成分の付着が防止される。レジスト膜MF1の周縁部分を除去した後には、第一保護膜PF1を除去することで、第一保護膜PF1に残留していた金属成分も共に除去されるので、ウェハWの周縁部Wcにおける金属成分の残留を十分に抑制できることが期待される。
しかしながら、本願発明者等は、第一保護膜PF1を除去した後においても、ウェハWの周縁部Wcに金属成分が残留し得ることを見出した。このような現象が生じる要因としては、第一保護膜PF1の表面に残留した金属成分の一部が、第一保護膜PF1を除去する過程で基板の周縁部に付着することが考えられる。第一保護膜PF1の除去後にも残留する金属成分への対応策として、第一保護膜PF1を除去した後に、ウェハWの周縁部Wcを更に洗浄することが考えられるが、金属成分に対し高い洗浄性を示す薬液に晒されることで、ウェハWが浸食されるおそれがある。
これに対し、塗布・現像装置2によれば、金属成分を除去するための第二洗浄液CS2の供給が、第一保護膜PF1を除去するための第三洗浄液CS3の供給に先立って実行される。第二洗浄液CS2の供給により、第一保護膜PF1に残留した金属成分の多くが除去される。この際に、ウェハWの周縁部Wcは第一保護膜PF1により保護されるので、第二洗浄液CS2によるウェハWの浸食は抑制される。第三洗浄液CS3の供給に先立って第二洗浄液CS2が供給されることにより、第一保護膜PF1に残留した金属成分が大幅に削減された状態で第一保護膜PF1が除去されることとなる。このため、第一保護膜PF1を除去した後に、ウェハWの周縁部Wcに残留する金属成分も大幅に削減される。従って、金属を含有するレジスト膜MF1の利用に伴う金属汚染を抑制することができる。
第二洗浄液CS2は、第一洗浄液CS1及び第三洗浄液CS3に比較して強い酸性を有してもよい。この場合、第一保護膜PF1の除去に先立って、より多くの金属成分を除去することができる。
コントローラ900は、ウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液CS2が供給された後、当該周縁部Wcに第三洗浄液CS3が供給される前に、当該周縁部Wcに第一洗浄液CS1を供給するように第一洗浄処理部U03を制御することを更に実行するように構成されていてもよい。この場合、第一洗浄液CS1の供給により、第二洗浄液CS2の残留成分を除去することで、第一保護膜PF1の除去後にウェハWの周縁部Wcに残留する物質を更に削減することができる。
塗布・現像装置2は、レジスト膜MF1を加熱する熱処理部U04を更に備えてもよい。コントローラ900は、レジスト膜MF1が形成されたウェハWの周縁部Wcに第一洗浄液CS1が供給された後、当該周縁部Wcに第三洗浄液CS3が供給される前に、当該ウェハWのレジスト膜MF1を加熱するように熱処理部U04を制御することを更に実行するように構成されていてもよい。この場合、レジスト膜MF1の加熱によりレジスト膜MF1の強度が向上する。加熱によるレジスト膜MF1の強度向上に先立って、ウェハWの周縁部Wcに第一洗浄液CS1を供給することで、当該周縁部の除去を容易に行うことができる。第三洗浄液CS3の供給に先立って、加熱によりレジスト膜MF1の強度を向上させることで、第三洗浄液CS3の供給中におけるレジスト膜MF1からの金属成分の溶出をより確実に抑制できる。従って、ウェハWの周縁部Wcに残留する金属成分をより確実に削減できる。
塗布・現像装置2は、ウェハWの周縁部Wcに、第二保護膜PF2を形成する第二保護処理部U07と、レジスト膜MF1の現像処理を行う現像処理部U05と、レジスト膜MF1の現像処理が行われたウェハWの周縁部Wcの洗浄処理を行う第二洗浄処理部U06と、を更に備えてもよい。コントローラ900は、ウェハWの周縁部Wcに第三洗浄液CS3が供給された後に、当該周縁部Wcに第二保護膜PF2を形成するように第二保護処理部U07を制御することと、第二保護膜PF2が形成されたウェハWのレジスト膜MF1に現像処理を行うように現像処理部U05を制御することと、レジスト膜MF1の現像処理が行われたウェハWの周縁部Wcに、金属成分を除去するための第四洗浄液CS4を供給するように第二洗浄処理部U06を制御することと、ウェハWの周縁部Wcに第四洗浄液CS4が供給された後に、当該周縁部Wcに、第二保護膜PF2を除去するための第五洗浄液CS5を供給するように第二洗浄処理部U06を制御することと、を更に実行するように構成されていてもよい。この場合、レジスト膜MF1の形成段階における第一保護膜PF1の形成、第二洗浄液CS2による金属成分の除去、及び第三洗浄液CS3による第一保護膜PF1の除去と同様の手順を、レジスト膜MF1の現像処理段階においても実行することで、ウェハWの周縁部Wcに残留する金属成分をより確実に削減できる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
保護処理部100の構成は、ウェハWの周縁部Wcに上下から保護液PL1を供給する構成に限定されない。例えば保護処理部100は、ノズル121からは保護液PL1を供給し、ノズル122からは保護液PL1とは別の有機溶剤OS1を供給するように構成されていてもよい。図26の(a)及び(b)に示すように、制御部U08は、ノズル122から有機溶剤OS1を供給するように液供給部120を制御した後に、ノズル121から保護液PL1を供給するように液供給部120を制御してもよい。この場合、周縁部Wcの下側に塗布された有機溶剤OS1が呼び水として作用し、上方から供給された保護液PL1が周縁部Wcの下側にも導かれる(図26の(c)及び(d)参照)。これにより、ノズル121,122の両方から保護液PL1を供給することなく、周縁部Wcの上下を第一保護膜PF1により保護することができる。保護処理部700の構成及び制御手順についても同様の変形が可能である。
制御部U08は、レジスト膜MF1が形成されたウェハWの周縁部Wcに第一洗浄液CS1が供給された後、当該周縁部Wcに第二洗浄液CS2が供給される前に、当該ウェハWのレジスト膜MF1を加熱するように熱処理部U04を制御することを実行するように構成されていてもよい。この場合、第二洗浄液CS2を供給するための液供給部320は、液処理ユニットU31の洗浄処理部400に設けられていてもよい。洗浄処理部400は、ノズル位置調節部430によりノズル321を移動させるように構成されていてもよいし、ノズル位置調節部430とは別にノズル321用のノズル位置調節部を有していてもよい。
レジスト膜MF1が形成されたウェハWの周縁部Wcに第一洗浄液CS1が供給された後、当該周縁部Wcに第二洗浄液CS2が供給される前に、当該ウェハWのレジスト膜MF1を加熱する構成によれば、第二洗浄液CS2の供給に先立って、加熱によりレジスト膜MF1の強度を向上させることで、第二洗浄液CS2の供給中におけるレジスト膜MF1からの金属成分の溶出をより確実に抑制できる。従って、ウェハWの周縁部Wcに残留する金属成分をより確実に削減できる。
制御部U08は、ウェハWの周縁部Wcに第三洗浄液CS3が供給された後に、当該ウェハWのレジスト膜MF1を加熱するように熱処理部U04を制御することを実行するように構成されていてもよい。この場合、第三洗浄液CS3を供給するための液供給部420は、液処理ユニットU21の洗浄処理部300に設けられていてもよい。これを前提として、塗布・現像装置2は液処理ユニットU31を有しなくてもよい。洗浄処理部300は、ノズル位置調節部330によりノズル421を移動させるように構成されていてもよいし、ノズル位置調節部330とは別にノズル421用のノズル位置調節部を有していてもよい。
ウェハWの周縁部Wcに第三洗浄液CS3が供給された後に、当該ウェハWのレジスト膜MF1を加熱する構成によれば、レジスト膜MF1を加熱する工程に先立って、レジスト膜MF1の不要部分を除去する工程をまとめて実行することで、基板処理の効率化を図ることができる。
制御部U08は、ウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液CS2が供給された後、ウェハWの周縁部Wcに第三洗浄液CS3が供給される前に、当該ウェハWのレジスト膜MF1の現像処理を行うように現像処理部U05を制御することと、レジスト膜MF1の現像処理が行われたウェハWの周縁部Wcに第三洗浄液CS3が供給される前に、当該周縁部Wcに、金属成分を除去するための第四洗浄液CS4を供給するように第二洗浄処理部U06を制御することと、を実行するように構成されていてもよい。この場合、現像処理部500には、液供給部620に代えて液供給部420が設けられていてもよい。これを前提として、塗布・現像装置2は液処理ユニットU31及び液処理ユニットU53を有しなくてもよい。
ウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液CS2が供給された後、ウェハWの周縁部Wcに第三洗浄液CS3が供給される前に、当該ウェハWのレジスト膜MF1の現像処理を行い、レジスト膜MF1の現像処理が行われたウェハWの周縁部Wcに第三洗浄液CS3が供給される前に、当該周縁部Wcに第四洗浄液CS4を供給する構成によれば、レジスト膜MF1の形成段階と、レジスト膜MF1の現像処理段階とで、第一保護膜PF1を共用することで、基板処理の効率化を図ることができる。
第二洗浄液CS2によりレジスト膜MF1の周縁部を除去可能である場合、制御部U08は、レジスト膜MF1が形成されたウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液CS2が供給される前に、第一洗浄液CS1を供給するように第一洗浄処理部U03を制御することを実行しないように構成されていてもよい。この場合、洗浄処理部300は第一洗浄液CS1を供給するための液供給部310を有しなくてもよい。
このような構成によれば、基板処理の更なる効率化が可能である。なお、レジスト膜MF1が形成されたウェハWの周縁部Wcに第二洗浄液CS2が供給される前に、第一洗浄液CS1を供給しない構成は、末尾に付記として示すように一般化される。
レジスト膜MF1の形成段階における第一保護膜PF1の形成、第二洗浄液CS2による金属成分の除去、及び第三洗浄液CS3による第一保護膜PF1の除去は、レジスト膜MF1の他の被膜を形成にも適用可能である。レジスト膜MF1の他の被膜としては、例えば、金属を含有するハードマスク(メタルハードマスク)等が挙げられる。処理対象の基板は半導体ウェハに限られず、例えばガラス基板、マスク基板、FPD(Flat Panel Display)等であってもよい。
(付記1)
基板の周縁部に、第一保護膜を形成する第一保護処理部と、
前記基板の表面に、金属を含有する被膜を形成する成膜部と、
前記被膜が形成された前記基板の周縁部の洗浄処理を行う第一洗浄処理部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記基板の周縁部に前記第一保護膜を形成するように前記第一保護処理部を制御することと、
前記第一保護膜が形成された前記基板の表面に前記被膜を形成するように前記成膜部を制御することと、
前記被膜が形成された前記基板の周縁部に、金属成分を除去するための第一薬液を供給するように前記第一洗浄処理部を制御することと、
前記基板の周縁部に前記第二薬液が供給された後に、当該周縁部に、前記第一保護膜を除去するための第三薬液を供給するように前記第一洗浄処理部を制御することと、を実行するように構成されている、基板処理装置。
(付記2)
前記第一薬液は、前記第二薬液に比較して強い酸性を有する、付記1記載の基板処理装置。
(付記3)
前記制御部は、
前記基板の周縁部に前記第一薬液が供給された後、当該周縁部に前記第二薬液が供給される前に、当該周縁部に、前記第一薬液の残留成分を除去するための第三薬液を供給するように前記第一洗浄処理部を制御することを更に実行するように構成されている、付記1又は2記載の基板処理装置。
(付記4)
前記被膜を加熱する熱処理部を更に備え、
前記制御部は、
前記被膜が形成された前記基板の周縁部に前記第一薬液が供給された後、当該周縁部に前記第二薬液が供給される前に、当該基板の前記被膜を加熱するように前記熱処理部を制御することを更に実行するように構成されている、付記1〜3のいずれか一項記載の基板処理装置。
(付記5)
前記被膜を加熱する熱処理部を更に備え、
前記制御部は、
前記基板の周縁部に前記第二薬液が供給された後に、当該基板の前記被膜を加熱するように前記熱処理部を制御することを更に実行するように構成されている、付記1〜3のいずれか一項記載の基板処理装置。
(付記6)
前記基板の周縁部に、第二保護膜を形成する第二保護処理部と、
前記被膜の現像処理を行う現像処理部と、
前記被膜の現像処理が行われた前記基板の周縁部の洗浄処理を行う第二洗浄処理部と、を更に備え、
前記制御部は、
前記基板の周縁部に前記第二薬液が供給された後に、当該周縁部に前記第二保護膜を形成するように前記第二保護処理部を制御することと、
前記第二保護膜が形成された前記基板の前記被膜に現像処理を行うように前記現像処理部を制御することと、
前記被膜の現像処理が行われた前記基板の周縁部に、金属成分を除去するための第三薬液を供給するように前記第二洗浄処理部を制御することと、
前記基板の周縁部に前記第三薬液が供給された後に、当該周縁部に、前記第二保護膜を除去するための第四薬液を供給するように前記第二洗浄処理部を制御することと、を更に実行するように構成されている、付記1〜5のいずれか一項記載の基板処理装置。
(付記7)
前記被膜の現像処理を行う現像処理部と、
前記被膜の現像処理が行われた前記基板の周縁部の洗浄処理を行う第二洗浄処理部と、を更に備え、
前記制御部は、
前記基板の周縁部に前記第一薬液が供給された後、前記基板の周縁部に前記第二薬液が供給される前に、当該基板の前記被膜の現像処理を行うように前記現像処理部を制御することと、
前記被膜の現像処理が行われた前記基板の周縁部に前記第二薬液が供給される前に、当該周縁部に、金属成分を除去するための第三薬液を供給するように前記第二洗浄処理部を制御することと、を更に実行するように構成されている、付記1〜5のいずれか一項記載の基板処理装置。
以下、実施例について説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
〔試料作成〕
(実施例1)
以下の手順でウェハWにレジスト膜MF1を形成したものを実施例1の試料とした。まず、上述したステップS11〜S19を実行することで、ウェハWの周縁部Wcに第一保護膜PF1を形成した。ステップS17においては、設定温度350℃にて第一保護膜PF1を加熱した。次に、上述したステップS21〜S31を実行することで、ウェハWの表面Waにレジスト膜MF1の形成、レジスト膜MF1の周縁部の除去、周縁部Wcの洗浄及びレジスト膜MF1の加熱を行った。次に、上述したステップS41〜S45を実行することで、第一保護膜PF1を除去した。
(比較例1)
以下の手順でウェハWにレジスト膜MF1を形成したものを比較例1の試料とした。まず、上述したステップS11〜S19を実行することで、ウェハWの周縁部Wcに第一保護膜PF1を形成した。ステップS17においては、設定温度250℃にて第一保護膜PF1を加熱した。次に、上述したステップS21〜S31のうち、ステップS26,S27を省略した手順を実行することで、ウェハWの表面Waにレジスト膜MF1の形成、レジスト膜MF1の周縁部の除去を行った。次に、上述したステップS41〜S45を実行することで、第一保護膜PF1を除去した。
(比較例2)
ステップS17における設定温度を250℃から350℃に変更した他は、比較例1と同じ手順でウェハWにレジスト膜MF1を形成し、比較例2の試料とした。
(比較例3)
比較例2と同様の手順でウェハWにレジスト膜MF1を形成した後に、当該ウェハWにステップS26,S27を行ったものを比較例3の試料とした。すなわち、比較例3の試料は、第一保護膜PF1の除去後に、第二洗浄液CS2及び第一洗浄液CS1により周縁部Wcを洗浄したものである。
〔金属成分の残留量の評価〕
水平型基板検査装置にてウェハWの周縁部Wcの最表面を酸で接液し、接液により得られた液を全量回収し測定試液とした。この測定試液を誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)により測定した。測定で得られた質量を原子数に変換し、接液した面積で除することで単位面積当たりの原子数に換算した。
〔金属成分の残留量の評価結果〕
図27に示すように、比較例1においては、1平方センチメートル当たりに残留している金属原子の数が、2.7×1012個であった。これに対し、比較例2においては、1平方センチメートル当たりに残留している金属原子の数が4.7×1010個であり、比較例1に対して約57分の1に削減されていた。この結果から、レジスト膜MF1の形成前に第一保護膜PF1を形成し、その後第一保護膜PF1を除去することにより、周縁部Wcに残留する金属成分を大幅に削減できることが確認された。
比較例3においては、1平方センチメートル当たりに残留している金属原子の数が7.1×10個であり、比較例2に対して約7分の1に削減されていた。この結果から、第一保護膜PF1の加熱温度を高め、第一保護膜PF1の強度を高めることにより、周縁部Wcに残留する金属成分を大幅に削減できることが確認された。
比較例4においては、1平方センチメートル当たりに残留している金属原子の数が5.1×10個であり、比較例3に対して金属成分の大幅な削減効果は得られなかった。実施例1においては、1平方センチメートル当たりに残留している金属原子の数が1.5×10個であり、比較例3に対して約5分の1に削減されていた。これらの結果から、第一保護膜PF1の除去後に第二洗浄液CS2による洗浄を行うのに比較して、第一保護膜PF1の除去前に第二洗浄液CS2による洗浄を行う方が、金属成分を大幅に削減できることが確認された。
2…塗布・現像装置(基板処理装置)、U01…第一保護処理部、U02…成膜部、U03…第一洗浄処理部、U04…熱処理部、U05…現像処理部、U07…第二保護処理部、U06…第二洗浄処理部、U08…制御部、W…ウェハ(基板)、Wa…表面、Wc…周縁部。

Claims (5)

  1. 基板の周縁部に、第一保護膜を形成する第一保護処理部と、
    前記基板の表面に、金属を含有する被膜を形成する成膜部と、
    前記被膜が形成された前記基板の周縁部の洗浄処理を行う第一洗浄処理部と、
    前記基板の周縁部に、第二保護膜を形成する第二保護処理部と、
    前記被膜の現像処理を行う現像処理部と、
    前記被膜の現像処理が行われた前記基板の周縁部の洗浄処理を行う第二洗浄処理部と、 制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記基板の周縁部に前記第一保護膜を形成するように前記第一保護処理部を制御することと、
    前記第一保護膜が形成された前記基板の表面に前記被膜を形成するように前記成膜部を制御することと、
    前記被膜が形成された前記基板の周縁部に、前記被膜の周縁部を除去し、前記第一保護膜に残留した金属成分を除去するための第一薬液を供給するように前記第一洗浄処理部を制御することと、
    前記基板の周縁部に前記第一薬液が供給された後に、当該周縁部に、前記第一保護膜を除去するための第二薬液を供給するように前記第一洗浄処理部を制御することと、
    前記基板の周縁部に前記第二薬液が供給された後に、当該周縁部に前記第二保護膜を形成するように前記第二保護処理部を制御することと、
    前記第二保護膜が形成された前記基板の前記被膜に現像処理を行うように前記現像処理部を制御することと、
    前記被膜の現像処理が行われた前記基板の周縁部に、金属成分を除去するための第薬液を供給するように前記第二洗浄処理部を制御することと、
    前記基板の周縁部に前記第薬液が供給された後に、当該周縁部に、前記第二保護膜を除去するための第薬液を供給するように前記第二洗浄処理部を制御することと、を実行するように構成されている、基板処理装置。
  2. 基板の周縁部に、第一保護膜を形成する第一保護処理部と、
    前記基板の表面に、金属を含有する被膜を形成する成膜部と、
    前記被膜が形成された前記基板の周縁部の洗浄処理を行う第一洗浄処理部と、
    前記被膜の現像処理を行う現像処理部と、
    前記被膜の現像処理が行われた前記基板の周縁部の洗浄処理を行う第二洗浄処理部と、 制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記基板の周縁部に前記第一保護膜を形成するように前記第一保護処理部を制御することと、
    前記第一保護膜が形成された前記基板の表面に前記被膜を形成するように前記成膜部を制御することと、
    前記被膜が形成された前記基板の周縁部に、前記被膜の周縁部を除去し、前記第一保護膜に残留した金属成分を除去するための第一薬液を供給するように前記第一洗浄処理部を制御することと、
    前記基板の周縁部に前記第一薬液が供給された後に、当該周縁部に、前記第一保護膜を除去するための第二薬液を供給するように前記第一洗浄処理部を制御することと、
    前記基板の周縁部に前記第一薬液が供給された後、前記基板の周縁部に前記第二薬液が供給される前に、当該基板の前記被膜の現像処理を行うように前記現像処理部を制御することと、
    前記被膜の現像処理が行われた前記基板の周縁部に前記第二薬液が供給される前に、当該周縁部に、金属成分を除去するための第薬液を供給するように前記第二洗浄処理部を制御することと、を実行するように構成されている、基板処理装置。
  3. 基板の周縁部に第一保護膜を形成することと、
    前記第一保護膜が形成された前記基板の表面に、金属を含有する被膜を形成することと、
    前記被膜が形成された前記基板の周縁部に、前記被膜の周縁部を除去し、前記第一保護膜に残留した金属成分を除去するための第一薬液を供給することと、
    前記基板の周縁部に前記第一薬液が供給された後に、当該周縁部に、前記第一保護膜を除去するための第二薬液を供給することと、
    前記基板の周縁部に前記第二薬液が供給された後に、当該周縁部に第二保護膜を形成することと、
    前記第二保護膜が形成された前記基板の前記被膜に現像処理を行うことと、
    前記被膜の現像処理が行われた前記基板の周縁部に、金属成分を除去するための第薬液を供給することと、
    前記基板の周縁部に前記第薬液が供給された後に、当該周縁部に、前記第二保護膜を除去するための第薬液を供給することと、を実行するように構成されている、基板処理方法。
  4. 基板の周縁部に第一保護膜を形成することと、
    前記第一保護膜が形成された前記基板の表面に、金属を含有する被膜を形成することと、
    前記被膜が形成された前記基板の周縁部に、前記被膜の周縁部を除去し、前記第一保護膜に残留した金属成分を除去するための第一薬液を供給することと、
    前記基板の周縁部に前記第一薬液が供給された後に、当該周縁部に、前記第一保護膜を除去するための第二薬液を供給することと、
    前記基板の周縁部に前記第一薬液が供給された後、前記基板の周縁部に前記第二薬液が供給される前に、当該基板の前記被膜の現像処理を行うことと、
    前記被膜の現像処理が行われた前記基板の周縁部に前記第二薬液が供給される前に、当該周縁部に、金属成分を除去するための第薬液を供給することと、を更に実行するように構成されている、基板処理方法。
  5. 請求項3又は4記載の基板処理方法を装置に実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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