JP6688168B2 - 光学素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光の位相、強度及び偏光の少なくとも1つを変調するための光学素子に関する。
近年、光の位相、強度及び偏光の少なくとも1つを変調するための光学素子として、メタサーフェスが注目されている(例えば、特許文献1参照)。メタサーフェスにおいては、例えば、複数の微小金属構造体が、変調対象とする光の波長よりも小さいピッチで二次元状に配列されている。
米国特許第8848273号明細書
しかしながら、上述したようなメタサーフェスは、複数の微小金属構造体という静的な構造体によって構成されているため、予め定められた一定の変調を実現するに留まっている。
そこで、本発明は、光の位相、強度及び偏光の少なくとも1つを動的に変調することができる光学素子を提供することを目的とする。
本発明の光学素子は、基板と、基板に二次元状に配列され、電子流路を形成するためのn型半導体層及びp型半導体層の少なくとも1つを有する複数のアンテナ構造体と、複数のアンテナ構造体のそれぞれにおいて空乏層を拡大又は縮小させて電子流路の形状を変化させるための電極と、を備える。
この光学素子では、二次元状に配列された複数のアンテナ構造体のそれぞれにおいて電極に電圧が印加されることで、空乏層が拡大又は縮小させられて電子流路の形状が変化させられる。よって、この光学素子によれば、光の位相、強度及び偏光の少なくとも1つを動的に変調することができる。
本発明の光学素子では、複数のアンテナ構造体は、基板上に二次元状に配列されていてもよいし、基板内に二次元状に配列されていてもよい。
本発明の光学素子では、電極は、逆電圧が印加された際に空乏層が拡大するように、n型半導体層又はp型半導体層と接合されていてもよい。この構成によれば、複数のアンテナ構造体のそれぞれにおいて、電子流路の形状を好適に変化させることができる。
本発明の光学素子では、電極は、逆電圧が印加された際に空乏層が拡大するように、絶縁層を介してn型半導体層上又はp型半導体層上に配置されていてもよい。この構成によれば、複数のアンテナ構造体のそれぞれにおいて、電子流路の形状を好適に変化させることができる。
本発明の光学素子では、複数のアンテナ構造体のそれぞれは、PN接合を成すn型半導体層及びp型半導体層を有し、電極は、順電圧が印加された際に空乏層が縮小するように、n型半導体層又はp型半導体層と接合されていてもよい。この構成によれば、複数のアンテナ構造体のそれぞれにおいて、電子流路の形状を好適に変化させることができる。
本発明の光学素子では、複数のアンテナ構造体のそれぞれには、複数の電極が設けられていてもよい。この構成によれば、二次元状に配列された複数のアンテナ構造体のそれぞれにおいて複数の電極に選択的に電圧を印加することで、電子流路の形状を適宜に変化させることができる。
本発明の光学素子では、複数のアンテナ構造体のそれぞれは、基板の厚さ方向から見た場合に環状又はC字状の形状を呈し、複数の電極のそれぞれは、互いに異なる位置に配置されていてもよい。この構成によれば、複数のアンテナ構造体のそれぞれを、例えば互いに異なる方向に開いたC型アンテナとして、機能させることができる。
本発明の光学素子では、複数のアンテナ構造体のそれぞれは、基板の厚さ方向から見た場合に放射状に配列された複数のアームを有し、複数の電極のそれぞれは、複数のアームのそれぞれに配置されていてもよい。この構成によれば、複数のアンテナ構造体のそれぞれを、例えば互いに異なる方向に互いに異なる角度で開いたV型アンテナとして、機能させることができる。
本発明の光学素子では、複数のアンテナ構造体のそれぞれは、基板の厚さ方向から見た場合に多角形の形状を呈し、複数の電極のそれぞれは、少なくとも多角形における複数の角部のそれぞれに配置されていてもよい。この構成によれば、複数のアンテナ構造体のそれぞれを、例えば上述したようなC型アンテナ乃至V型アンテナとして、機能させることができる。
本発明の光学素子では、複数のアンテナ構造体のそれぞれは、基板の厚さ方向に沿って延在する側面を有し、電極は、側面に配置されていてもよい。この構成によれば、例えば基板の厚さ方向に沿って光を透過させる場合に、複数のアンテナ構造体のそれぞれにおいて複数の電極が光の散乱源となるのを抑制することができる。
本発明の光学素子は、制御端子及び一対の電流端子を有し、一対の電流端子の一方に電極が電気的に接続されたスイッチング素子と、一対の電流端子の他方に電気的に接続された第1配線と、制御端子に電気的に接続された第2配線と、を更に備えてもよい。この構成によれば、第1配線を介してスイッチング素子に電圧信号を送ると共に、第2配線を介してスイッチング素子に制御信号を送り、電極に対する電圧の印加のON/OFFを切り替えることができる。
本発明の光学素子は、一対の電流端子の一方とグランド電位とに電気的に接続されたコンデンサを更に備えてもよい。この構成によれば、電極に印加される電圧を保持することができる。
本発明によれば、光の位相、強度及び偏光の少なくとも1つを動的に変調することができる光学素子を提供することが可能となる。
第1実施形態の光学素子の斜視図である。 第1実施形態の光学素子のアンテナ構造体の断面図である。 (a)第1実施形態の光学素子のアンテナ構造体において一方の分割電極に逆電圧が印加された際の空乏層の状態を示す断面図である。(b)第1実施形態の光学素子のアンテナ構造体において一方の分割電極に逆電圧が印加された際の電子流路の形状を示す平面図である。 (a)第1実施形態の光学素子のアンテナ構造体において他方の分割電極に逆電圧が印加された際の空乏層の状態を示す断面図である。(b)第1実施形態の光学素子のアンテナ構造体において他方の分割電極に逆電圧が印加された際の電子流路の形状を示す平面図である。 (a)第1実施形態の光学素子のアンテナ構造体において一方の分割電極及び他方の分割電極に逆電圧が印加された際の空乏層の状態を示す断面図である。(b)第1実施形態の光学素子のアンテナ構造体において一方の分割電極及び他方の分割電極に逆電圧が印加された際の電子流路の形状を示す平面図である。 n型GaAsの電子密度とプラズマ周波数との関係を示す図である。 第1実施形態の光学素子の第1変形例の平面図である。 (a)第1実施形態の光学素子の第2変形例の断面図である。(b)第2変形例のアンテナ構造体において一方の分割電極に逆電圧が印加された際の空乏層の状態を示す断面図である。 (a)第1実施形態の光学素子の第3変形例の断面図である。(b)第3変形例のアンテナ構造体において一方の分割電極に逆電圧が印加された際の空乏層の状態を示す断面図である。 (a)第1実施形態の光学素子の第4変形例の断面図である。(b)第4変形例のアンテナ構造体において一方の分割電極に逆電圧が印加された際の空乏層の状態を示す断面図である。 第1実施形態の光学素子の第5変形例のアンテナ構造体の平面図である。 第1実施形態の光学素子の第6変形例の断面図である。 第2実施形態の光学素子の断面図である。 (a)第2実施形態の光学素子のアンテナ構造体において一方の分割電極を除く複数の分割電極に順電圧が印加された際の空乏層の状態を示す断面図である。(b)第2実施形態の光学素子のアンテナ構造体において一方の分割電極を除く複数の分割電極に順電圧が印加された際の電子流路の形状を示す平面図である。 (a)第2実施形態の光学素子のアンテナ構造体において他方の分割電極を除く複数の分割電極に順電圧が印加された際の空乏層の状態を示す断面図である。(b)第2実施形態の光学素子のアンテナ構造体において他方の分割電極を除く複数の分割電極に順電圧が印加された際の電子流路の形状を示す平面図である。 第3実施形態の光学素子の平面図である。 第3実施形態の光学素子の断面図である。 (a)第3実施形態の光学素子のアンテナ構造体において一の組合せの分割電極に逆電圧が印加された際の電子流路の形状を示す平面図である。(b)第3実施形態の光学素子のアンテナ構造体において他の組合せの分割電極に逆電圧が印加された際の電子流路の形状を示す平面図である。 第4実施形態の光学素子の平面図である。 第4実施形態の光学素子の断面図である。 (a)第4実施形態の光学素子のアンテナ構造体において一の組合せの分割電極に逆電圧が印加された際の電子流路の形状を示す平面図である。(b)第4実施形態の光学素子のアンテナ構造体において他の組合せの分割電極に逆電圧が印加された際の電子流路の形状を示す平面図である。 (a)第1実施形態の光学素子の第7変形例の断面図である。(b)第7変形例のアンテナ構造体において一方の分割電極に逆電圧が印加された際の空乏層の状態を示す断面図である。 第1実施形態の光学素子の第8変形例の平面図である。 第1実施形態の光学素子の第9変形例の断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1に示されるように、第1実施形態の光学素子1Aは、基板2と、複数のアンテナ構造体3と、複数の分割電極(電極)4と、を備えている。光学素子1Aは、光の位相、強度及び偏光の少なくとも1つを変調するためのメタサーフェスとして機能する。
基板2は、例えばGaAs等の半導体材料からなる。基板2は、例えば矩形板状を呈している。基板2は、その厚さ方向おいて互いに対向する表面2a及び裏面2bを有している。
複数のアンテナ構造体3は、基板2の表面2aに二次元状(光学素子1Aでは、マトリックス状)に配列されている。各アンテナ構造体3は、例えばn型GaAs等のn型半導体材料からなるn型半導体層31を有している。各アンテナ構造体3は、基板2の厚さ方向から見た場合に円環状の形状を呈している。各アンテナ構造体3のサイズ、及び隣り合うアンテナ構造体3間の距離は、変調対象とする光の波長よりも小さい。
複数の分割電極4は、各アンテナ構造体3において、互いに異なる位置に配置されている。光学素子1Aでは、一対の分割電極4が、基板2の厚さ方向から見た場合にアンテナ構造体3の中心を挟んで互いに対向する位置に配置されている。各分割電極4は、例えば金属材料からなる。
図2に示されるように、一対の分割電極4のそれぞれは、アンテナ構造体3における基板2側とは反対側の表面3aに形成されており、n型半導体層31と接合されている。より具体的には、各分割電極4は、逆電圧(n型半導体層31との接合面に対して正の電圧)が印加された際に、n型半導体層31における当該分割電極4との接合部分に空乏層が出現して拡大するように(換言すれば、ショットキー接合を成すように)、n型半導体層31と接合されている。なお、図2では、配線5a,5bが省略されている(図3〜5,8〜22でも同様)。
図1に示されるように、各アンテナ構造体3に設けられた一方の分割電極4は、配線5aを介してゲート電極6aと電気的に接続されている。各アンテナ構造体3に設けられた他方の分割電極4は、配線5bを介してゲート電極6bと電気的に接続されている。各ゲート電極6a,6bは、外部電源と電気的に接続されている。外部電源は、各ゲート電極6a,6bとオーミック電極7との間に電圧を印加する。各アンテナ構造体3、各配線5a,5b及び各ゲート電極6a,6bは、SiO、Si、Si等からなる絶縁膜を介して基板2の表面2aに形成されている。オーミック電極7は、基板2とオーミック接合を成すように、基板2の表面2aに形成されている。各配線5a,5b、各ゲート電極6a,6b及びオーミック電極7は、例えば金属材料からなる。
以上のように構成された光学素子1Aでは、図3の(a)に示されるように、一方の分割電極4(図3における右側の分割電極4)に逆電圧が印加され、他方の分割電極4(図3における左側の分割電極4)に電圧が印加されないと、n型半導体層31における一方の分割電極4との接合部分のみに空乏層Dが出現して拡大する。これにより、図3の(b)に示されるように、n型半導体層31のうち一方の分割電極4との接合部分を除く部分が電子流路F(光の散乱を生じさせ得る電子充填領域)となる。したがって、この場合のアンテナ構造体3は、一方の側(図3における右側)に開いたC型アンテナとして機能する。
また、図4の(a)に示されるように、他方の分割電極4(図4における左側の分割電極4)に逆電圧が印加され、一方の分割電極4(図4における右側の分割電極4)に電圧が印加されないと、n型半導体層31における他方の分割電極4との接合部分のみに空乏層Dが出現して拡大する。これにより、図4の(b)に示されるように、n型半導体層31のうち他方の分割電極4との接合部分を除く部分が電子流路Fとなる。したがって、この場合のアンテナ構造体3は、他方の側(図4における左側)に開いたC型アンテナとして機能する。
また、図5の(a)に示されるように、一方の分割電極4(図5における右側の分割電極4)及び他方の分割電極4(図5における左側の分割電極4)に逆電圧が印加されると、n型半導体層31における一方の分割電極4との接合部分及び他方の分割電極4との接合部分のみに空乏層Dが出現して拡大する。これにより、図5の(b)に示されるように、n型半導体層31のうち一方の分割電極4との接合部分及び他方の分割電極4との接合部分を除く部分が電子流路Fとなる。
以上説明したように、第1実施形態の光学素子1Aでは、二次元状に配列された複数のアンテナ構造体3のそれぞれにおいて、複数の分割電極4に選択的に電圧が印加されることで、空乏層Dが拡大させられて電子流路Fの形状が変化させられる。よって、光学素子1Aによれば、光の位相、強度及び偏光の少なくとも1つを動的に変調することができる。
より具体的には、各分割電極4が、逆電圧が印加された際に空乏層Dが拡大するように、n型半導体層31と接合されている。この構成によれば、各アンテナ構造体3において、電子流路Fの形状を好適に変化させることができる。
また、各アンテナ構造体3が、基板2の厚さ方向から見た場合に円環状の形状を呈しており、各分割電極4が、互いに異なる位置に配置されている。この構成によれば、各アンテナ構造体3を、例えば互いに異なる方向に開いたC型アンテナとして、機能させることができる。
ここで、アンテナ構造体3に用いられる材料について説明する。図6は、n型GaAsの電子密度とプラズマ周波数との関係を示す図(ただし、縦軸は波長)である。図6に示されるように、アンテナ構造体3に材料としてn型GaAsを用いる場合には、電子密度を1.3×1018/cm程度以上に高くすれば、変調対象とする光の光源として、例えば波長7.75μmのレーザ光を出力するQCL(量子カスケードレーザ)を用いることができる。更に、電子密度を9.3×1020/cm程度以上に高くすれば、変調対象とする光の光源として、例えば波長0.94μmのレーザ光を出力するPCSEL(フォトニック結晶レーザ)を用いることができる。また、アンテナ構造体3に材料として、GZO(ガリウムが添加されたZnO)、AZO(Alが添加されたZnO)又はITO(Snが添加されたIn)を用いる場合には、変調対象とする光の光源として、例えば波長7.75μmのレーザ光を出力するQCLを用いることができる。図6に示される例では、GZOは、ガリウムが4重量%添加されたZnOであり、AZOは、Alが2重量%添加されたZnOであり、ITOは、Snが10重量%添加されたInである。なお、外部電界の周波数よりも高い(図6では下側の)プラズマ周波数を有する材料において、内部電子が振動させられて(追従して)光の散乱が生じる。
次に、アンテナ構造体3に材料としてn型GaAsを用いる場合の光学素子1Aの製造方法の一例について説明する。
まず、GaAsからなる基板2を用意する。続いて、n型半導体層31のうち各分割電極4に対応する部分に電位差を生じさせるために、基板2の表面2aのうちオーミック電極7に対応する部分を除く部分に、プラズマCVD法によって絶縁膜を形成する。続いて、スピンコーティング法によって、基板2の表面2aに電子線レジストを形成する。続いて、電子線レジストに対する電子線描画及び現像によって、複数のアンテナ構造体3に対応するパターンを形成する。ここで、アンテナ構造体3の直径は1μmであり、アンテナ構造体3の幅は0.2μmであり、隣り合うアンテナ構造体3間の距離は2μmである。続いて、分子線エピキタシー法によって、n型GaAsを堆積させて、n型GaAsからなる複数のアンテナ構造体3を形成する。ここで、アンテナ構造体3の厚さは50nmである。続いて、基板2の表面2aから電子線レジストを除去する。
続いて、スピンコーティング法によって、基板2の表面2aに電子線レジストを再度形成する。続いて、複数の分割電極4、複数の配線5a,5b、一対のゲート電極6a,6b、及びオーミック電極7に対応するパターンを形成する。続いて、電子線蒸着によって、Tiを蒸着し、更にAuを堆積させて、複数の分割電極4、複数の配線5a,5b、一対のゲート電極6a,6b、及びオーミック電極7を形成する。ここで、密着層であるTi層の厚さは5nmであり、Au層の厚さは50〜150nmである。最後に、基板2の表面2aから電子線レジストを除去し、光学素子1Aを得る。
次に、第1実施形態の光学素子1Aの変形例について説明する。まず、1つのアンテナ構造体3に3つ以上の分割電極4が配置されていてもよい。また、光学素子1Aは、図7に示されるように、制御端子及び一対の電流端子を有するスイッチング素子10と、スイッチング素子10に電圧信号を送る電圧供給ライン(第1配線)8と、スイッチング素子10に制御信号を送るスイッチライン(第2配線)9と、を更に備えてもよい。その場合、一対の電流端子の一方には分割電極4が電気的に接続され、一対の電流端子の他方には電圧供給ライン8が電気的に接続され、制御端子にはスイッチライン9が電気的に接続される。一例として、スイッチング素子10はトランジスタである。その場合、制御端子はゲート電極であり、一対の電流端子はドレイン電極及びソース電極である。この構成は、複数のアンテナ構造体3に対して分割電極4ごとに適用することが可能である。この構成によれば、電圧供給ライン8を介してスイッチング素子10に電圧信号を送ると共に、スイッチライン9を介してスイッチング素子10に制御信号を送り、分割電極4に対する電圧の印加のON/OFFを切り替えることができる。つまり、この構成によれば、アンテナ構造体3ごとに所望の分割電極4にスイッチング素子10を介して電圧を印加することができる。また、光学素子1Aは、図23に示されるように、スイッチング素子10における一対の電流端子の一方とグランド電位とに電気的に接続されたコンデンサ11を更に備えてもよい。この構成によれば、分割電極4に印加される電圧を保持することができる。
また、各アンテナ構造体3が、n型半導体層31に替えてp型半導体層を有していてもよい。その場合、分割電極4に逆電圧(p型半導体層との接合面に対して負の電圧)が印加されると、p型半導体層のうち当該分割電極4との接合部分のみに空乏層Dが出現して拡大する。
また、図8の(a)及び図9の(a)に示されるように、分割電極4は、アンテナ構造体3の側面3bに配置されていてもよい。この場合にも、分割電極4に逆電圧が印加されると、図8の(b)及び図9の(b)に示されるように、n型半導体層31における分割電極4との接合部分に空乏層Dが出現して拡大するため、電子流路Fの形状を好適に変化させることができる。
図8及び図9に示されるように、分割電極4が、基板2の厚さ方向に沿って延在する側面3bに配置されていると、例えば基板2の厚さ方向に沿って光を透過させる場合に、各アンテナ構造体3において複数の分割電極4が光の散乱源となるのを抑制することができる。特に、分割電極4と基板2との間に絶縁層12が配置されていると、各アンテナ構造体3において複数の分割電極4が光の散乱源となるのをより確実に抑制することができる。更に、図9に示されるように、エッチング等によって側面3bを傾斜させておくと、蒸着等による分割電極4の形成を容易に且つ確実に実施することができる。なお、図9に示される側面3bは、基板2の厚さ方向に垂直な方向にも延在しているが、基板2の厚さ方向に平行な方向にも延在している。このような側面3bも、基板2の厚さ方向に沿って延在する側面に含まれる。
また、図10の(a)及び(b)に示されるように、分割電極4は、逆電圧が印加された際に空乏層Dが拡大するように、絶縁層12を介してn型半導体層31上に配置されていてもよい。この構成(いわゆるMIS構造)によっても、各アンテナ構造体3において、電子流路Fの形状を好適に変化させることができる。なお、この場合にも、各アンテナ構造体3が、n型半導体層31に替えてp型半導体層を有していてもよい。つまり、分割電極4は、逆電圧が印加された際に空乏層Dが拡大するように、絶縁層12を介してp型半導体層上に配置されていてもよい。
また、図11に示されるように、複数の分割電極4は、円環状の形状を呈するアンテナ構造体3の一部の部分(本変形例では、1/4の部分)に配置されていてもよい。この場合にも、1つ若しくは複数(全てを含む)の分割電極4に選択的に電圧を印加することで、電子流路Fの形状を適宜に変化させることができる。なお、複数の分割電極4は、円環状の形状を呈するアンテナ構造体3の全ての部分に配置されていてもよい。
また、図12に示されるように、アンテナ構造体3の表面3aにミラー13が配置されていてもよい。この場合、変調対象とする光を基板2の裏面2b側から入射させることで、変調された光を反射光として取り出すことができる。また、図24に示されるように、基板2の表面2aとアンテナ構造体3との間にミラー13が配置されていてもよい。この場合、変調対象とする光を基板2の表面2a側から入射させることで、変調された光を反射光として取り出すことができる。
また、各アンテナ構造体3は、基板2の厚さ方向から見た場合に円環状以外の環状又はC字状の形状を呈していてもよい。円環状以外の環状の形状として、多角形、楕円等を例示することができる。
[第2実施形態]
図13に示されるように、第2実施形態の光学素子1Bは、アンテナ構造体3の層構造及び複数の分割電極4の配置において、第1実施形態の光学素子1Aと主に相違している。光学素子1Bにおいて、各アンテナ構造体3は、n型半導体層31と、p型半導体層32と、を有している。n型半導体層31は、基板2の表面2aに形成されている。p型半導体層32は、n型半導体層31上に形成されている。n型半導体層31及びp型半導体層32は、PN接合を成し、n型半導体層31及びp型半導体層32の接合部分には、空乏層Dが形成されている。
各アンテナ構造体3には、複数の分割電極4が環状に配列されている。各分割電極4は、アンテナ構造体3の表面3aに形成されており、p型半導体層32と接合されている。より具体的には、各分割電極4は、順電圧(p型半導体層32との接合面に対して正の電圧)が印加された際に、n型半導体層31及びp型半導体層32の接合部分のうち当該分割電極4の直下に位置する部分で空乏層Dが縮小するように、p型半導体層32と接合されている。なお、隣り合う分割電極4間の隙間は、隣り合う分割電極4間における電気的な絶縁が維持され得る幅に狭められている。
以上のように構成された光学素子1Bでは、図14の(a)に示されるように、一方の分割電極4(図14における右側の分割電極4)を除く複数の分割電極4に順電圧が印加されると、n型半導体層31及びp型半導体層32の接合部分のうち順電圧が印加された複数の分割電極4の直下に位置する部分で空乏層Dが縮小して消滅する。これにより、図14の(b)に示されるように、n型半導体層31及びp型半導体層32の接合部分のうち一方の分割電極4の直下に位置する部分(すなわち、空乏層Dが形成されている部分)を除く部分が電子流路F(光の散乱を生じさせ得る電子充填領域)となる。したがって、この場合のアンテナ構造体3は、一方の側(図14における右側)に開いたC型アンテナとして機能する。
また、図15の(a)に示されるように、他方の分割電極4(図15における左側の分割電極4)を除く複数の分割電極4に順電圧が印加されると、n型半導体層31及びp型半導体層32の接合部分のうち順電圧が印加された複数の分割電極4の直下に位置する部分で空乏層Dが縮小して消滅する。これにより、図15の(b)に示されるように、n型半導体層31及びp型半導体層32の接合部分のうち他方の分割電極4の直下に位置する部分(すなわち、空乏層Dが形成されている部分)を除く部分が電子流路Fとなる。したがって、この場合のアンテナ構造体3は、他方の側(図15における左側)に開いたC型アンテナとして機能する。
以上説明したように、第2実施形態の光学素子1Bでは、二次元状に配列された複数のアンテナ構造体3のそれぞれにおいて、複数の分割電極4に選択的に電圧が印加されることで、空乏層Dが縮小させられて電子流路Fの形状が変化させられる。よって、光学素子1Bによれば、光の位相、強度及び偏光の少なくとも1つを動的に変調することができる。
より具体的には、各アンテナ構造体3が、PN接合を成すn型半導体層31及びp型半導体層32を有し、各分割電極4が、順電圧が印加された際に空乏層Dが縮小するように、p型半導体層32と接合されている。この構成によれば、各アンテナ構造体3において、電子流路Fの形状を好適に変化させることができる。
また、各アンテナ構造体3が、基板2の厚さ方向から見た場合に円環状の形状を呈しており、各分割電極4が、互いに異なる位置に配置されている。この構成によれば、各アンテナ構造体3を、例えば互いに異なる方向に開いたC型アンテナとして、機能させることができる。
なお、第2実施形態の光学素子1Bも、第1実施形態の光学素子1Aと同様に、電圧供給ライン8を介してスイッチング素子10に電圧信号を送ると共に、スイッチライン9を介してスイッチング素子10に制御信号を送り、分割電極4に対する電圧の印加のON/OFFを切り替えることができるように、構成されていてもよい(図7及び図23参照)。また、p型半導体層32が基板2の表面2aに形成されており、n型半導体層31がp型半導体層32上に形成されていてもよい。その場合、分割電極4に順電圧(n型半導体層31との接合面に対して負の電圧)が印加されると、p型半導体層32及びn型半導体層31の接合部分のうち当該分割電極4の直下に位置する部分で空乏層Dが縮小して消滅する。また、アンテナ構造体3の表面3aにミラー13が配置されていてもよい(図12参照)。また、基板2の表面2aとアンテナ構造体3との間にミラー13が配置されていてもよい(図24参照)。また、各アンテナ構造体3は、基板2の厚さ方向から見た場合に円環状以外の環状又はC字状の形状を呈していてもよい。
[第3実施形態]
図16に示されるように、第3実施形態の光学素子1Cは、アンテナ構造体3の形状に及び複数の分割電極4の配置おいて、第1実施形態の光学素子1Aと主に相違している。光学素子1Cにおいて、各アンテナ構造体3は、基板2の厚さ方向から見た場合に放射状に配列された複数のアーム33を有している。より具体的には、複数のアーム33は、基端部33aにおいて互いに接続されており、例えば45度間隔で放射状に配列されている。各アンテナ構造体3において、各分割電極4は、アーム33ごとにアンテナ構造体3の表面3aに形成されており、図17に示されるように、n型半導体層31と接合されている。より具体的には、各分割電極4は、逆電圧が印加された際に、n型半導体層31における当該分割電極4との接合部分に空乏層が出現して拡大するように(換言すれば、ショットキー接合を成すように)、n型半導体層31と接合されている。
以上のように構成された光学素子1Cでは、図18の(a)及び(b)に示されるように、適宜に選択された一対の分割電極4(図18の(a)及び(b)において実線で示された分割電極4)を除く複数の分割電極4(図18の(a)及び(b)において二点鎖線で示された分割電極4)に逆電圧が印加されると、n型半導体層31のうち適宜に選択された一対の分割電極4を除く複数の分割電極4との接合部分のみに空乏層Dが出現して拡大する。これにより、n型半導体層31のうち適宜に選択された一対の分割電極4との接合部分が電子流路F(光の散乱を生じさせ得る電子充填領域)となる。したがって、図18の(a)に示されるアンテナ構造体3は、図18の(a)における上側から45度の方向に90度の角度で開いたC型アンテナとして機能し、図18の(b)に示されるアンテナ構造体3は、図18の(b)における上側から135度の方向に45度の角度で開いたC型アンテナとして機能する。
以上説明したように、第3実施形態の光学素子1Cでは、二次元状に配列された複数のアンテナ構造体3のそれぞれにおいて、複数の分割電極4に選択的に電圧が印加されることで、空乏層Dが拡大させられて電子流路Fの形状が変化させられる。よって、光学素子1Cによれば、光の位相、強度及び偏光の少なくとも1つを動的に変調することができる。
より具体的には、各分割電極4が、逆電圧が印加された際に空乏層Dが拡大するように、n型半導体層31と接合されている。この構成によれば、各アンテナ構造体3において、電子流路Fの形状を好適に変化させることができる。
また、各アンテナ構造体3が、基板2の厚さ方向から見た場合に放射状に配列された複数のアーム33を有しており、各分割電極4が、各アーム33に配置されている。この構成によれば、各アンテナ構造体3を、例えば互いに異なる方向に互いに異なる角度で開いたV型アンテナとして、機能させることができる。
なお、第3実施形態の光学素子1Cにおいては、1つのアーム33に複数の分割電極4が配置されていてもよい。この構成によれば、V型アンテナが開く方向及び角度に加え、V型アンテナの各アームの長さを変更することができる。また、第3実施形態の光学素子1Cも、第1実施形態の光学素子1Aと同様に、電圧供給ライン8を介してスイッチング素子10に電圧信号を送ると共に、スイッチライン9を介してスイッチング素子10に制御信号を送り、分割電極4に対する電圧の印加のON/OFFを切り替えることができるように、構成されていてもよい(図7及び図23参照)。また、各アンテナ構造体3が、n型半導体層31に替えてp型半導体層を有していてもよい。その場合、分割電極4に逆電圧が印加されると、p型半導体層のうち当該分割電極4との接合部分のみに空乏層Dが出現して拡大する。また、アンテナ構造体3の側面3bに分割電極4が配置されていてもよい(図8及び図9参照)。また、アンテナ構造体3の表面3aにミラー13が配置されていてもよい(図12参照)。また、基板2の表面2aとアンテナ構造体3との間にミラー13が配置されていてもよい(図24参照)。また、各アンテナ構造体3は、基板2の厚さ方向から見た場合に円環状以外の環状又はC字状の形状を呈していてもよい。
また、第3実施形態の光学素子1Cにおいても、第2実施形態の光学素子1Bと同様に、各アンテナ構造体3が、PN接合を成すn型半導体層31及びp型半導体層32を有しており、各分割電極4が、n型半導体層31又はp型半導体層32と接合されていてもよい。この場合、適宜に選択された一対の分割電極4(図18の(a)及び(b)において実線で示された分割電極4)のみに順電圧が印加されると、n型半導体層31及びp型半導体層32の接合部分のうち一対の分割電極4の直下に位置する部分のみで空乏層Dが縮小して消滅する。これにより、n型半導体層31及びp型半導体層32の接合部分のうち一対の分割電極4の直下に位置する部分を電子流路Fとして機能させることができる。
[第4実施形態]
図19に示されるように、第4実施形態の光学素子1Dは、アンテナ構造体3の形状において、第1実施形態の光学素子1Aと主に相違している。光学素子1Dにおいて、各アンテナ構造体3は、基板2の厚さ方向から見た場合に正方形の形状を呈している。各アンテナ構造体3において、各分割電極4は、基板2の厚さ方向から見た場合に、当該正方形を8分する同形の直角二等辺三角形の形状を呈しており、当該正方形における複数の角部34のそれぞれに配置されている。各アンテナ構造体3において、各分割電極4は、アンテナ構造体3の表面3aに形成されており、図20に示されるように、n型半導体層31と接合されている。より具体的には、各分割電極4は、逆電圧が印加された際に、n型半導体層31における当該分割電極4との接合部分に空乏層が出現して拡大するように(換言すれば、ショットキー接合を成すように)、n型半導体層31と接合されている。なお、隣り合う分割電極4間の隙間は、隣り合う分割電極4間における電気的な絶縁が維持され得る幅に狭められている。
以上のように構成された光学素子1Dでは、図21の(a)及び(b)に示されるように、適宜に選択された一対の分割電極4(図21の(a)及び(b)において二点鎖線で示された分割電極4)のみに逆電圧が印加されると、n型半導体層31のうち適宜に選択された一対の分割電極4との接合部分のみに空乏層Dが出現して拡大する。これにより、n型半導体層31のうち適宜に選択された一対の分割電極4を除く複数の分割電極4(図21の(a)及び(b)において実線で示された分割電極4)との接合部分が電子流路F(光の散乱を生じさせ得る電子充填領域)となる。したがって、図21の(a)に示されるアンテナ構造体3は、図21の(a)における右側に開いたC型アンテナ乃至V型アンテナとして機能し、図21の(b)に示されるアンテナ構造体3は、図21の(b)における下側に開いたC型アンテナ乃至V型アンテナとして機能する。
以上説明したように、第4実施形態の光学素子1Dでは、二次元状に配列された複数のアンテナ構造体3のそれぞれにおいて、複数の分割電極4に選択的に電圧が印加されることで、空乏層Dが拡大させられて電子流路Fの形状が変化させられる。よって、光学素子1Dによれば、光の位相、強度及び偏光の少なくとも1つを動的に変調することができる。
より具体的には、各分割電極4が、逆電圧が印加された際に空乏層Dが拡大するように、n型半導体層31と接合されている。この構成によれば、各アンテナ構造体3において、電子流路Fの形状を好適に変化させることができる。
また、各アンテナ構造体3が、基板2の厚さ方向から見た場合に正方形の形状を呈しており、各分割電極4が、当該正方形における複数の角部34のそれぞれに配置されている。この構成によれば、各アンテナ構造体3を、例えば上述したようなC型アンテナ乃至V型アンテナとして、機能させることができる。
なお、第4実施形態の光学素子1Dも、第1実施形態の光学素子1Aと同様に、電圧供給ライン8を介してスイッチング素子10に電圧信号を送ると共に、スイッチライン9を介してスイッチング素子10に制御信号を送り、分割電極4に対する電圧の印加のON/OFFを切り替えることができるように、構成されていてもよい(図7及び図23参照)。また、各アンテナ構造体3が、n型半導体層31に替えてp型半導体層を有していてもよい。その場合、分割電極4に逆電圧が印加されると、p型半導体層のうち当該分割電極4との接合部分のみに空乏層Dが出現して拡大する。また、アンテナ構造体3の表面3aにミラー13が配置されていてもよい(図12参照)。また、基板2の表面2aとアンテナ構造体3との間にミラー13が配置されていてもよい(図24参照)。また、各アンテナ構造体3は、基板2の厚さ方向から見た場合に正方形以外の多角形の形状を呈していてもよい。正方形以外の多角形の形状として、長方形、五角形、六角形等を例示することができる。このとき、各分割電極4は、少なくとも当該正方形における各角部34に配置されていればよい。
また、第4実施形態の光学素子1Dにおいても、第2実施形態の光学素子1Bと同様に、各アンテナ構造体3が、PN接合を成すn型半導体層31及びp型半導体層32を有しており、各分割電極4が、n型半導体層31又はp型半導体層32と接合されていてもよい。この場合、適宜に選択された一対の分割電極4を除く複数の分割電極4(図21の(a)及び(b)において実線で示された分割電極4)のみに順電圧が印加されると、n型半導体層31及びp型半導体層32の接合部分のうち一対の分割電極4を除く複数の分割電極4の直下に位置する部分のみで空乏層Dが縮小して消滅する。これにより、n型半導体層31及びp型半導体層32の接合部分のうち一対の分割電極4を除く複数の分割電極4の直下に位置する部分を電子流路Fとして機能させることができる。
以上、本発明の第1、第2、第3及び第4実施形態について説明したが、本発明は、上述した第1、第2、第3及び第4実施形態に限定されるものではない。例えば、n型半導体層31の材料としては、n型GaAs、GZO、AZO、ITO等のn型半導体材料を用いることができる。また、基板2の材料としては、半導体材料の他、絶縁材料等を用いることもできる。また、分割電極4の材料としては、金属材料の他、ITO等の透明電極材料を用いることができる。また、第1、第2、第3及び第4実施形態の光学素子1のそれぞれを透過型PCSEL上にスタックすることで、自発光型位相制御素子として構成してもよい。また、第1、第2、第3及び第4実施形態の光学素子1のそれぞれは、低次モードの散乱光に限定されず、高次モードの散乱光にも利用され得る。
また、図22の(a)に示されるように、電子線リソグラフィー法によってパターン部をn型半導体層31で形成し、その後、絶縁層12を基板2の表面2aに形成し、その後、n型半導体層31上に分割電極4を形成してもよい。この場合にも、図22の(b)に示されるように、各アンテナ構造体3において、複数の分割電極4に選択的に電圧が印加されることで、空乏層Dが拡大させられて電子流路Fの形状が変化させられる。
また、上述した全ての実施形態及び全ての変形例において、例えば不純物のドープによってn型半導体層31及びp型半導体層32の少なくとも1つを基板2内に形成することで、複数のアンテナ構造体3を構成してもよい。つまり、複数のアンテナ構造体3は、基板2内に二次元状に配列されていてもよい。
また、1つのアンテナ構造体3に対して1つの分割電極4が設けられていてもよい。その場合にも、各アンテナ構造体3において分割電極4に電圧が印加されることで、空乏層Dが拡大又は縮小させられて電子流路Fの形状が変化させられる。
1A,1B,1C,1D…光学素子、2…基板、2a…表面、3…アンテナ構造体、3b…側面、4…分割電極(電極)、8…電圧供給ライン(第1配線)、9…スイッチライン(第2配線)、10…スイッチング素子、11…コンデンサ、31…n型半導体層、32…p型半導体層、33…アーム、34…角部、D…空乏層、F…電子流路。

Claims (13)

  1. 基板と、
    前記基板に二次元状に配列され、アンテナとして機能する電子流路形成されるn型半導体層を有する複数のアンテナ構造体と、
    複数の前記アンテナ構造体のそれぞれに設けられた電極と、を備え
    前記電子流路が形成される前記n型半導体層は、複数の前記アンテナ構造体のそれぞれごとに分離されており、
    前記電極は、電圧が印加された際に前記n型半導体層において空乏層が拡大又は縮小することで前記電子流路の形状が変化するように、複数の前記アンテナ構造体のそれぞれに設けられている、光学素子。
  2. 複数の前記アンテナ構造体は、前記基板上に二次元状に配列されている、請求項1記載の光学素子。
  3. 複数の前記アンテナ構造体は、前記基板内に二次元状に配列されている、請求項1記載の光学素子。
  4. 前記電極は、逆電圧が印加された際に前記n型半導体層において前記空乏層が拡大することで前記電子流路の形状が変化するように、前記n型半導体層と接合されている、請求項1〜3のいずれか一項記載の光学素子。
  5. 前記電極は、逆電圧が印加された際に前記n型半導体層において前記空乏層が拡大することで前記電子流路の形状が変化するように、絶縁層を介して前記n型半導体層上に配置されている、請求項1〜3のいずれか一項記載の光学素子。
  6. 複数の前記アンテナ構造体のそれぞれは、前記n型半導体層とPN接合を成すp型半導体層を更に有し、
    前記電極は、順電圧が印加された際に前記n型半導体層において前記空乏層が縮小することで前記電子流路の形状が変化するように、前記n型半導体層又は前記p型半導体層と接合されている、請求項1〜3のいずれか一項記載の光学素子。
  7. 複数の前記アンテナ構造体のそれぞれには、複数の前記電極が設けられている、請求項1〜6のいずれか一項記載の光学素子。
  8. 複数の前記アンテナ構造体のそれぞれは、前記基板の厚さ方向から見た場合に環状又はC字状の形状を呈し、
    複数の前記電極のそれぞれは、互いに異なる位置に配置されている、請求項7記載の光学素子。
  9. 複数の前記アンテナ構造体のそれぞれは、前記基板の厚さ方向から見た場合に放射状に配列された複数のアームを有し、
    複数の前記電極のそれぞれは、複数の前記アームのそれぞれに配置されている、請求項7記載の光学素子。
  10. 複数の前記アンテナ構造体のそれぞれは、前記基板の厚さ方向から見た場合に多角形の形状を呈し、
    複数の前記電極のそれぞれは、少なくとも前記多角形における複数の角部のそれぞれに配置されている、請求項7記載の光学素子。
  11. 複数の前記アンテナ構造体のそれぞれは、前記基板の厚さ方向に沿って延在する側面を有し、
    前記電極は、前記側面に配置されている、請求項1〜10のいずれか一項記載の光学素子。
  12. 制御端子及び一対の電流端子を有し、一対の前記電流端子の一方に前記電極が電気的に接続されたスイッチング素子と、
    一対の前記電流端子の他方に電気的に接続された第1配線と、
    前記制御端子に電気的に接続された第2配線と、を更に備える、請求項1〜11のいずれか一項記載の光学素子。
  13. 一対の前記電流端子の前記一方とグランド電位とに電気的に接続されたコンデンサを更に備える、請求項12記載の光学素子。
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