JP5698394B2 - 平面アンテナ - Google Patents
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Description
しかしながら、放射素子数を増大させると、必然的に各放射素子に給電するための給電回路が複雑になるばかりか、開口面を広げるほど、末端までの線路長が長くなるため、伝送損失の増加を免れることができない。
例えば、図26に示す従来の6素子コーナレフレクタアンテナの場合は、水平面内を扇形ビームにし、縦方向に放射素子を積み重ねて励振し、狭ビーム化することで利得の増大を図っている。この場合に、放射素子の数とその間隔は、アンテナに要求される利得と指向性の仕様によって決定されるが、放射素子を半波長ダイポールアンテナとした場合、図29に示すように、放射素子の間隔を、1.3λo(λoは、使用周波数foの自由空間波長)以上離すと、サイドローブレベルが増大し、利得が減少する。なお、図29において、Aが利得を、Bが1stサイドローブレベルを示す。
これらを解決するものとして、方形パッチ導体による周期構造体を用いて、1素子励振で高利得を実現したアンテナ装置が、下記特許文献1に記載されている。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、周期構造体と少数の励振素子で、狭ビーム・高利得が得られる平面アンテナを提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
(1)反射面と、前記反射面上に配置され、複数の導電体パターンが一列またはマトリクス状に配置された周期構造体と、前記反射面と前記周期構造体との間に配置される、少なくとも2個の励振素子とを有し、前記周期構造体の各導電体パターンは、平面形状が、矩形を除く四角形であり、λoを使用周波数foの自由空間波長とするとき、前記少なくとも2個の励振素子の各々の励振素子の間隔は、1.3λo以上である。ここで、前記反射面と前記周期構造体との間隔は、0.45λo以上である。なお、前記反射面と、前記周期構造体との間の空間に比誘電率εrの誘電体層を設けた場合は、前記反射面と、前記周期構造体との間隔は0.45λo/√(εr)以上である。
(2)(1)において、前記少なくとも2個の励振素子には、それぞれ位相が異なる励振電力が供給される。
(4)(3)において、前記少なくとも4個の励振素子を上下方向又は左右方向に複数のグループに分け、各グループ毎にそれぞれ位相が異なる励振電力が供給される。
(5)(1)ないし(4)の何れかにおいて、前記反射面はEBG(Electromagnetic Band Gap)板である。
(6)(1)ないし(5)の何れかにおいて、前記導電体パターンは、励振素子の電界面に直交する方向に長い帯状のパターンである。
本発明によれば、周期構造板と少数の励振素子で、狭ビーム・高利得が得られる平面アンテナを提供することが可能となる。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施例は、本発明の特許請求の範囲の解釈を限定するためのものではない。
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1の平面アンテナの構成を示す斜視図であり、図2は、本発明の実施例1の平面アンテナの断面図である。
図1、図2に示すように、本実施例の平面アンテナは、反射板1と、反射板1上に配置される2個の励振素子(本実施例では、ダイポールアンテナ素子)と、2個の励振素子(21,22)上に配置される周期構造体3とを有する。反射板1は、金属板からなり、両側に形成された側面と、中心部に向かって深くなるように傾斜する底面とで構成される。
本実施例では、21と、22の2個の励振素子の間隔(図1のSd)は、1.3λo(λoは、使用周波数foの自由空間波長)以上とされる。また、反射板1の底面の中心部と、2個の励振素子(21,22)との間隔(図2のHd)は、入力インピーダンスが適切な値になる位置に設定すればよい。
また、周期構造体3は、反射板1の側面に直交するように配置され、19×2のマトリクス状に配置された複数の導電体パターン5で構成される。ここで、19×2のマトリクス状に配置された複数の導電体パターン5は、例えば、合成樹脂上に印刷された複数の導電体パターンで構成される。
また、反射板1の底面の中心部と、周期構造体3との間隔(He)は、0.45λo以上とされる。反射板1の底面と、周期構造体3との間の空間に誘電体層を設けた場合は、Heは誘電体の比誘電率εrの平方根√(εr)で除した値、0.45λo/√(εr)以上とされる。
本実施例において、励振素子(21,22)で励振・放射された電波は、反射板1の反射面と、周期構造体3との間で反射を繰り返すが、反射板1の反射面と、周期構造体3との間隔が、約(n/2)λo(nは整数)の場合、間隙から放射された電波は同相で放射される。
周期構造体3は、核となる導電体パターン5のインダクタンスと、隣接する導電体パターン5との間でキャパシタンスを形成するため、固有のインピーダンス面を作り出す。そして、周期構造体3の導電体パターン5の大きさと間隔を適切に選ぶことにより適切なインピーダンス面を実現し、大きな利得を得ることができる。
従って、核となる導電体パターン5のパターンが小さい場合には、隣接する導電体パターン5との間隔を狭め、核となる導電体パターン5のパターンが大きい場合には、隣接する導電体パターン5との間隔を広げる必要がある。
21と22の2個の励振素子の間隔(Sd)は、1.3波長以上であるが、開口面の大きさを考慮しながらさらに広げることができる。21と22の2個の励振素子の間隔(Sd)が、1.3λoの場合、開口中心部の電力が開口周辺部より強くなり、開口の電力分布がテーパー分布となるため、指向性は低サイドローブ化する傾向があるが、より利得を上げる場合には、さらに間隔を広げることが望ましい。
(1)反射板1の幅(図2のW)が、50mm
(2)反射板1の底面の中心部から側面までの高さ(図2のHr)が、5mm、反射板1の側面の高さ(図2のHe−Hr)が、30mm
(3)反射板1の底面の中心部と周期構造体3との間隔(図2のHe)が、35mm
(4)周期構造体3の導電体パターン5の大きさが、15mm×15mm
(5)周期構造体3の導電体パターン5同士の間隙は、縦横ともに4mm
(6)反射板1の底面の中心部と励振素子(21,22)との間隔(図2のHd)が、15mm
(7)反射板1の全長は、380mm
(8)中心周波数は5.6GHz
図4及び図5は、本発明の実施例1において、上記パラメータの条件の他、図1の2個の励振素子21と22の間隔が、100mm(Sd≒1.87λo)の場合の指向特性の例であり、図4は、電界面内(図1に示すX−Z面)の指向特性の一例を示すグラフであり、図5は、磁界面内(図1に示すY−Z面)の指向特性の一例を示すグラフである。図4、図5に示すグラフにおいて、中心は、−25dBi、外側の円は、20dBiである。
図6及び図7は、本発明の実施例1において、上記パラメータの他、図1の2個の励振素子21と22の間隔が、200mm(Sd≒3.73λo)の場合の指向特性の例であり、図6は、電界面内(図1に示すX−Z面)の指向特性のグラフであり、図7は、磁界面内(図1に示すY−Z面)の指向特性を示すグラフである。図6、図7に示すグラフにおいて、中心は、−25dBi、外側の円は、20dBiである。
図24は、図23に示す従来技術による平面アンテナの電界面内(図24に示すX−Z面)の指向特性の一例を示すグラフであり、図25は、図23に示す従来技術による平面アンテナの磁界面内(図23に示すY−Z面)の指向特性の一例を示すグラフである。図24、図25に示すグラフにおいて、中心は、−25dBi、外側の円は、20dBiである。
図4、図6に示す指向特性のグラフと、図24に示す指向特性のグラフから分かるように、図4、図6に示す本実施例の平面アンテナは、図23に示す従来技術による平面アンテナよりも、狭ビーム化されていることが分かる。
図26は、従来の6素子コーナレフレクタアンテナを示す斜視図である。図26において、10はコーナレフレクタ、121〜126は、放射素子(図26では、ダイポールアンテナ素子)である。コーナレフレクタの全長は実施例1の反射板1の全長と同じで380mmである。
図27は、従来の6素子コーナレフレクタアンテナの電界面内(図26に示すX−Z面)の指向特性の一例を示すグラフであり、図28は、従来の6素子コーナレフレクタアンテナの磁界面内(図26に示すY−Z面)の指向特性の一例を示すグラフである。
図27、図28は、周波数が5.6GHzの時の指向性を示すグラフである。図27、図28に示すグラフにおいて、中心は、−25dBi、外側の円は、20dBiである。
図4、図6に示す指向特性のグラフと、図27に示す指向特性のグラフから分かるように、図1、図2に示す本実施例の平面アンテナは、図26に示す従来の6素子コーナレフレクタアンテナと総体的にほぼ同等の特性となっていることが分かる。
図1及び図2において、2個の励振素子(本実施例では、ダイポールアンテナ素子)(21,22)に供給する励振電力の位相を、例えば、単一の差動型移相器を用いて、異ならせることにより、電波の放射方向(所謂、チルト角)を調整することができる。なお、励振素子の数を3個にして、それぞれに供給する励振電力の位相を異ならせることによっても電波の放射方向(所謂、チルト角)を調整することができる。
本実施例2の構成は、前述の実施例1と同じであるが、励振素子への給電位相が同一ではない点が実施例1と異なる。パラメータは実施例1のものと同じである。
図8は、本発明の実施例2において、図1の21と22の2個の励振素子の間隔が、100mm(Sd≒1.87λo)で、励振素子21と、励振素子22とに、それぞれ60°位相が異なる励振電力を供給したときの電界面内(図1に示すX−Z面)の指向特性を示すグラフである。
図9は、本発明の実施例2において、図1の21と22の2個の励振素子の間隔が、200mm(Sd≒3.73λo)で、励振素子21と、励振素子22とに、それぞれ60°位相が異なる励振電力を供給したときの電界面内(図1に示すX−Z面)の指向特性を示すグラフである。図8、図9に示すグラフにおいて、中心は、−25dBi、外側の円は、20dBiである。
例えば、図26に示す従来の6素子コーナレフレクタアンテナにおいて、サイドローブの顕著な劣化を招くことなしにビームチルトを実現するには、各放射素子(121〜126)の励振位相を順番に変えてやる必要があるため、電気長の異なる給電線路を放射素子(121〜126)の数だけ用意し、さらにそれらを分岐させるための分岐端子も用意したり、チルト角可変の場合は、最低3個の差動型移相器とそれに付随する給電線路や分岐端子を用意したりする必要がある。
それに対し、本実施例では、2つの励振素子(21,22)の間に励振位相差を持たせるだけでよいので、電気長の異なる2本の給電線路と分岐端子1個を用意するだけ、あるいはチルト角可変の場合は、可変移相器1個と給電線路2本と分岐端子1個を用意するだけでよく、ビームチルトの実現は極めて容易である。
図10において、Aは、図23に示す従来技術による平面アンテナの利得特性を、Bは、本発明の実施例1において、図1の21と22の2個の励振素子の間隔が、100mmの時の利得特性を、Cは、本発明の実施例1において、図1の21と22の2個の励振素子の間隔が、200mmの時の利得特性を、Dは、本発明の実施例2において、図1の21と22の2個の励振素子の間隔が、100mmの時の利得特性を、Eは、本発明の実施例2において、図1の21と22の2個の励振素子の間隔が、200mmの時の利得特性を示す。
この図10のグラフから、実施例1及び実施例2の平面アンテナは、実施例2の励振素子の間隔が100mmの場合を除いて、周波数が5.6GHz付近で、18dBi以上の利得が得られ、実施例1では励振素子(21,22)の間隔を広げることにより、5GHz以上で利得が大きくなっているのが分かる。実施例2では、励振素子(21,22)の間隔を広げることにより、全体的に利得が大きくなっているのが分かる。
開口面積が同一であるにもかかわらず、従来技術による平面アンテナの特性Aが、5.6GHz付近の一点の周波数において18dBi弱の利得を実現しているのみなのに対し、本実施例1の特性Bでは0.1GHzの帯域に渡って18dBi以上、特性Cでは0.22GHzの帯域に渡って18dBi以上、本実施例2の特性Eでは0.18GHzの帯域にわたって18dBi以上の利得を実現しており、本実施例の平面アンテナが従来技術による平面アンテナよりも格段に広い周波数帯域において、より高い利得を実現していることが分かる。
中心周波数よりも高い周波数域においては、利得の周波数特性の傾斜はA、B、C、Dにおいて大差はないが、中心周波数よりも低い周波数域における利得特性を比較した場合、従来技術による平面アンテナによる特性Aは比較的急勾配で下降しているのに対し、本実施例1及び2における特性B、C、D及びEが格段に緩やかな勾配で下降していることからも、本発明の平面アンテナの広帯域性は明らかである。
また、前述の実施例1および本実施例2の平面アンテナにおいて、周期構造体3を構成する導電体パターン5の形状は正方形に限らず、円形でも、三角形でも、長方形でも、多角形でもよく、さらに板状でなくループ状であってもよい。
さらに、前述の実施例1および本実施例2の平面アンテナにおいて、励振素子(21,22)の電界は反射板1の長手方向を向いているが、励振素子(21,22)の電界を反射板1の幅方向を向かせて偏波面を変えてもよい。
図3は、本発明の実施例3の平面アンテナの構成を示す斜視図である。導電体パターン6として、励振素子(21,22)の電界に直角の方向に長い帯状のパターンを使用している点が、図1に示す実施例1と異なっている。すなわち、図1において2個ずつ並んでいる導電体パターン5の間隙を導電体で埋めて、1個ずつの帯状の導電体パターン(図3の6)とし、それを並列に励振素子(21,22)の電界方向に並べている。
このような構成の場合、得られる放射指向性や利得は、図1の実施例1の場合と実質的に同じとなる。
図11は、本実施例3の平面アンテナの電界面内(図3に示すX−Z面)の指向特性の一例を示すグラフ、図12は、実施例3の平面アンテナの磁界面内(図3に示すY−Z面)の指向特性の一例を示すグラフである。いずれも、中心は−25dBi、外側の円は20dBiである。
すなわち、本実施例1の平面アンテナにおいて、アンテナの偏波が直線偏波であって偏波面が固定されている場合には、個々の導電体パターンを電界面に垂直な方向に長い帯で構成することができ、設計や製作が簡易になる。
図13は、本発明の実施例4の平面アンテナの構成を示す斜視図であり、図14は、本発明の実施例4の平面アンテナの励振素子の配置を示す斜視図である。
図13、図14に示すように、本実施例の平面アンテナは、平面状の反射板1と、反射板1上に配置される4個の励振素子(本実施例では、ダイポールアンテナ素子)(21〜24)と、4個の励振素子(21〜24)上に配置される周期構造体3とを有する。
本実施例の平面アンテナは、4個の励振素子(21〜24)が、それぞれ1.3λo以上の間隔をおいてマトリクス状に配置されている点と、それに合わせて、周期構造体3が、8×8のマトリクス状に配置された複数の導電体パターン5で構成される点で、前述の実施例1の平面アンテナと相違する。
本実施例においても、21〜24の4個の励振素子の間隔(Sd)は、1.3λo以上とされる。また、反射板1と、4個の励振素子(21〜24)との間隔は、入力インピーダンスが適切な値になる位置に設定すればよい。
また、周期構造体3は、反射板1と平行に配置され、8×8のマトリクス状に配置された導電体パターン5で構成される。ここで、8×8のマトリクス状に配置された導電体パターン5は、例えば、合成樹脂上に印刷された導電体パターンで構成される。
また、反射板1と、周期構造体3との間隔は、0.45λo以上である。反射板1と、周期構造体3との間の空間に誘電体層を設けた場合は、反射板1と、周期構造体3との間隔は、誘電体の比誘電率εrの平方根√(εr)で除した値、0.45λo/√(εr)以上である。
なお、図13及び図14に示した本実施例においては、導電体パターンは8×8のマトリックス状に配置されているが、この数値に限定されるものではなく、要求される指向特性によってマトリックスの数値を増減することができ、要求される指向特性によっては、行と列に配置される導電体パターンの数を異ならせてもよく、金属パターンの間隔を行と列とで異なる値とすることもできる。
図16において、Aがパッチ寸法が20mm×20mmの場合、Bがパッチ寸法が15mm×15mmの場合、Cがパッチ寸法が10mm×10mmの場合である。図16より、図16のAに示す、パッチ寸法が20mm×20mmの場合に、比較的高い利得が得られ、パッチ間隙に対する自由度も大きいことが分かる。なお、励振素子間隔(図14のSd)は、縦横ともに80mm、反射板1と周期構造体3との間隔は32mmとした。最高利得となる周波数は5.0GHz〜5.4GHzの範囲にあった。
図15は、本発明の実施例4の平面アンテナの一例に対応する従来技術の平面アンテナの励振素子2の配置を示す斜視図である。
図17は、周期構造体3の構成を8×8とし、反射板1の寸法を150mm×150mm、反射板1と周期構造体3との間隔を32mm、導電体パターン(パッチ)5の寸法を15mm×15mm、導電体パターン(パッチ)5の間隙を3mmとした場合で、励振素子数が2×2、励振素子間隔(図14のSd)が82mmの場合(図17のA)と、図15に示す従来技術の平面アンテナである励振素子が1素子の場合(図17のB)と、周期構造体3がなくて、放射素子数が2×2、放射素子間隔が82mmの場合(図17のC)の利得の周波数特性のグラフである。
図17において、周期構造体3のある方が広帯域にわたって利得が高く、さらに励振素子数が1の従来技術による平面アンテナよりも、2×2の本実施例の方が2dB以上高い利得を実現しており、−1dB帯域幅も0.4GHz弱に対して0.5GHz以上であり、本実施例が優れていることが分かる。
図19、図20は、中心周波数が5.3GHzで、21〜24の4個の励振素子の間隔が、それぞれ82mm(図14のSd≒1.45λo)の時の相対指向性を示すグラフである。
図21は、本発明の実施例4の平面アンテナの一例に対応する従来技術(図15に示す励振素子2が1個の場合)の平面アンテナの電界面内(図15に示すX−Z面)の相対指向特性の一例を示すグラフであり、図22は本発明の実施例4の平面アンテナの一例に対応する従来技術(図15に示す励振素子2が1個の場合)の平面アンテナの磁界面内(図15に示すY−Z面)の相対指向特性の一例を示すグラフである。図21、図22は、中心周波数が5.3GHzの時の相対指向性を示すグラフである。
図19〜図22の各グラフを比較すると、本実施例の平面アンテナが、従来技術による平面アンテナよりも狭ビーム化されていることが分かる。
なお、図19、図20、図21、図22は、以下のパラメータのときの指向特性を示すグラフである。
(1)反射板1と周期構造体3との間隔が、32mm
(2)周期構造体3の導電体パターン5の大きさが、15mm×15mm
(3)周期構造体3の導電体パターン5同士の間隙が、縦横ともに3mm
(4)反射板1と励振素子(21〜24)との間隔が、10mm
なお、本実施例の平面アンテナにおいては、反射板1として、金属板を使用したが、任意の導電体の板、格子、メッシュ、穴あき板等、電気的に反射するものであれば何でも良い。反射板1として、EBG(Electromagnetic Band Gap)板を使用してもよく、この場合には励振素子(21〜24)と反射板1との間隔を狭くできるのでアンテナを薄くすることができ、さらにフロントバック特性も改善される。
また、本実施例の平面アンテナにおいても、周期構造体3を構成する導電体パターン5の形状は正方形に限らず、円形でも、三角形でも、長方形でも、多角形でもよく、さらに板状でなくループ状であってもよい。
図18は、本発明の実施例5の平面アンテナの構成を示す斜視図である。導電体パターン6が、励振素子(21〜24)の電界と直交する方向に長い帯状のパターンで構成されている点が、図13に示す前述の実施例4と異なる。得られる特性は、実施例4の平面アンテナと実質的な差異はない。設計や製作が簡易になるのは実施例3と同様である。
以上説明したように、本発明の各実施例の平面アンテナによれば、少数の励振素子で、広い周波数帯域にわたって狭ビーム・高利得を得ることができる。
なお、前述の各実施例において、励振素子は、ダイポールアンテナ素子に限定されるものではなく、パッチ素子等も使用可能であり、実施例1、実施例2及び実施例4においては、円偏波放射素子も使用可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
2,21〜26 励振素子(ダイポールアンテナ素子)
3 周期構造体
5,6 導電体パターン
10 コーナレフレクタ
121〜126 放射素子
Claims (6)
- 反射面と、
前記反射面上に配置され、複数の導電体パターンが一列またはマトリクス状に配置された周期構造体と、
前記反射面と前記周期構造体との間に配置される、少なくとも2個の励振素子とを有し、
前記周期構造体の各導電体パターンは、平面形状が、矩形を除く四角形であり、
λoを使用周波数foの自由空間波長とするとき、前記少なくとも2個の励振素子の各々の励振素子の間隔は、1.3λo以上であることを特徴とする平面アンテナ。 - 前記少なくとも2個の励振素子には、それぞれ位相の異なる励振電力が供給されることを特徴とする請求項1に記載の平面アンテナ。
- 反射面と、
前記反射面上に配置され、複数の導電体パターンが一列またはマトリクス状に配置された周期構造体と、
前記反射面と前記周期構造体との間に、マトリクス状に配置される少なくとも4個の励振素子とを有し、
前記周期構造体の各導電体パターンは、平面形状が、矩形を除く四角形であり、
λoを使用周波数foの自由空間波長とするとき、前記少なくとも4個の励振素子の各々の励振素子の間隔は、1.3λo以上であることを特徴とする平面アンテナ。 - 前記少なくとも4個の励振素子を上下方向又は左右方向に複数のグループに分け、各グループ毎に位相の異なる励振電力が供給されることを特徴とする請求項3に記載の平面アンテナ。
- 前記反射面の少なくとも底面がEBG板で構成された請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の平面アンテナ。
- 前記導電体パターンは、励振素子の電界面に直交する方向に長い帯状のパターンであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の平面アンテナ。
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