JP6686292B2 - アミノ酸含有組成物 - Google Patents

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Description

本発明は苦味を有するアミノ酸に一定量のペクチン及びグルコン酸又はその塩を含む苦味及び異風味が改善された組成物、その製造方法ならびに苦味又は異風味の抑制方法に関する。
アミノ酸は、それぞれの種類により、甘味、うま味など特徴的な味を有しているが、独特の苦味を有しているものが多く、特に必須アミノ酸のほとんどは、独特の苦味を有している。また必須アミノ酸は、体内で合成することができず、食物から摂取する必要があるが、アミノ酸を効率的に摂取するためには、アミノ酸を直接摂取するのがよいことが知られている。しかし、独特の苦味のために、そのまま摂取することは困難である。特に、分岐鎖アミノ酸(イソロイシン、ロイシン、バリン)やメチオニン、フェニルアラニン、トリプトファンは、独特の苦味が非常に強い。
一般的な苦味物質の苦味低減方法及びそのための組成物としては、苦味のある物質にゲル化剤を添加し、ゼリー状の形態にすることで苦味を低減させる方法及び食品組成物は知られている(特許文献1)。
例えばアミノ酸の苦味を低減させる方法としては、当該アミノ酸に増粘剤とポリ−γ−グルタミン酸を添加する方法(特許文献2)、異味・異風味を有するアミノ酸に甘味料及び/又はフレーバーを含有することによりアミノ酸の呈味性を改善する方法が知られている(特許文献3)。
一方アミノ酸にペクチンを特定の比で含有させて調味液に増粘効果を付与すること(特許文献4)、高分子多糖類を添加しゼリー化による味覚抑制をすること(特許文献5)、またペクチンまたは又はカルボキシルメチルセルロースを添加し、特定のpHに調整することにより酸性豆乳飲料の大豆特有の苦味や渋みを抑制できることが知られている(特許文献6)。
特開平4−346937号公報 特開2009−118743号公報 特開2003−235512号公報 特開昭和62−003756号公報 特開2012−217353号公報 特開2004−261139号公報
本発明は、アミノ酸の苦味が改善され摂取しやすく、異風味が低減され他のマスキングのためのフレーバー等を削減できるアミノ酸含有組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究した結果、ペクチン及びグルコン酸又はその塩を共存させることにより、苦味を有するアミノ酸の苦味及びアミノ酸特有の異風味を低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1]苦味を有するアミノ酸、ペクチン及びグルコン酸又はその塩を含有し、アミノ酸と、ペクチン及びグルコン酸又はその塩の合計量の重量比が1:0.04〜0.25である組成物。
[2]アミノ酸、ペクチン、グルコン酸又はその塩の重量比が、1:0.02〜0.1:0.02〜0.1である[1]に記載の組成物。
[3]苦味を有するアミノ酸が、組成物中に2〜95重量%含まれる[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]苦味を有するアミノ酸が、ロイシン、イソロイシン、バリン、トレオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、システイン、メチオニン、プロリン及びアルギニンからなる群から選ばれる少なくとも1種である[1]〜[3]のいずれか1項に記載の組成物。
[5]グルコン酸又はその塩がグルコン酸ナトリウム又はグルコン酸カルシウムである[1]〜[4]のいずれか1項に記載の組成物。
[6]苦味を有するアミノ酸1重量部に対して、ペクチン及びグルコン酸又はその塩の合計0.04〜0.25重量部を添加する工程を含むアミノ酸含有組成物の製造方法。
[7]苦味を有するアミノ酸1重量部に対して、ペクチン0.02〜0.1重量部及びグルコン酸又はその塩0.02〜0.1重量部を添加する工程を含む[6]に記載の製造方法。
[8]苦味を有するアミノ酸1重量部に対して、ペクチン及びグルコン酸又はその塩の合計0.04〜0.25重量部を添加する工程を含むアミノ酸の苦味又は異風味の抑制方法。
[9]苦味を有するアミノ酸1重量部に対して、ペクチン0.02〜0.1重量部及びグルコン酸又はその塩0.02〜0.1重量部を添加する工程を含む[8]に記載の方法。
[10]苦味を有するアミノ酸1重量部に対して、砂糖、黒砂糖、きび砂糖及びカラメルからなる群から選択される少なくとも1種を0.5重量部以上添加する工程を含む[8]又は[9]に記載の方法。
本発明によれば、ペクチン及びグルコン酸又はその塩を共存させることにより、苦味を有するアミノ酸の苦味や異風味を低減させることができるため、飲みやすい医薬品及び飲食品を提供することができる。
また本発明によれば、アミノ酸の苦味や異風味を低減できるので、風味改善のための甘味料等の添加剤を最小限に抑えることができ、飲食品等に自然な風味づけができコストダウンが可能になる。
本発明において苦味を有するアミノ酸(以下本発明におけるアミノ酸と略するときもある)は、ロイシン、イソロイシン、バリン、トレオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、システイン、メチオニン、プロリン及びアルギニンなどの遊離アミノ酸、ならびにそれらの塩が挙げられる。好ましくは、ロイシン、イソロイシン、バリン、トレオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、プロリンであり、より好ましくはロイシン、イソロイシン、バリン、トレオニン、トリプトファン、フェニルアラニンであり、更に好ましくはロイシン、イソロイシン、バリンである。上記アミノ酸は単独でも組み合わせてもよく、組み合わせる場合にはその配合比も目的に応じて適宜調整することができる。
本発明におけるアミノ酸は、L−体、D−体及びDL−体のいずれであってもよいが、L−体が好ましい。
本発明におけるアミノ酸の塩としては、酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が挙げられる。
酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、α−ケトグルタル酸塩、グルコン酸塩、カプリル酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩等が挙げられる。
アンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム等との塩が挙げられる。
有機アミン付加塩としては、モルホリン、ピペリジン等との塩が挙げられる。
アミノ酸付加塩としては、グリシン、フェニルアラニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
本発明におけるアミノ酸の塩は、水和物(含水塩)であってもよく、かかる水和物としては、例えば1〜6水和物等が挙げられる。
本発明におけるアミノ酸は、蛋白質加水分解法、化学合成法、酵素法又は発酵法など、いずれの製造方法で製造されたものでもよいし、市販品を用いることもできる。
また、本発明におけるアミノ酸は、当該アミノ酸を含む配列を有する天然蛋白質を酵素的に加水分解することによっても得ることができる。
本発明においてペクチンは、植物の細胞壁や中葉に含まれる複合多糖類で、ガラクツロン酸が α-1,4-結合したポリガラクツロン酸が主成分であり、ガラクツロン酸のカルボキシル基がメチルエステル化されたものである。また本願のペクチンは、ペクチン酸又はその塩であってもよい。
また本発明におけるペクチンのDE値は、通常5〜75であり、5〜72が好ましく、6〜72がより好ましい。DEとはDextrose Equivalent(デキストロース当量)の略であり、デキストロース(ブドウ糖)の還元力を100とした場合の相対的な尺度である。DEが0に近いほどデンプンに近い特性、100に近づくほどデンプンの加水分解が進み平均分子量が小さくなり、ブドウ糖に似た特性となる。
本発明において、グルコン酸は化学式C12の化合物であり、(2R,3S,4R,5R)-2,3,4,5,6-ペンタヒドロキシヘキサン酸で表され、医薬品添加物辞典2005などに収載されている。グルコン酸の塩としては、例えば、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸カルシウム、グルコン酸マグネシウム、グルコン酸亜鉛、グルコン酸銅などが挙げられ、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸カルシウム、グルコン酸マグネシウムが好ましく、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カルシウムがより好ましい。
本発明の組成物は、苦味を有するアミノ酸、ペクチン及びグルコン酸又はその塩を含む組成物(以下本発明の組成物と総称することもある)である。
苦味を有するアミノ酸、ペクチン及びグルコン酸又はその塩(以下グルコン酸と略することもある)を含有し、当該アミノ酸の含有量と、ペクチン及びグルコン酸の含有量の合計が、重量比で、1:0.04〜0.25であり、1:0.06〜0.25が好ましく、1:0.066〜0.2がより好ましい。
また本発明の組成物は、当該アミノ酸、ペクチン及びグルコン酸の重量比が、1:0.02〜0.1:0.02〜0.1であり、1:0.03〜0.1:0.03〜0.1が好ましく、1:0.033〜0.1:0.033〜0.1がより好ましい。上記範囲内であれば、当該アミノ酸の苦味や異風味を低減することができ、特にアミノ酸高含有組成物において他のマスキング剤等の配合量を低減しても、または殆ど配合しなくとも、苦味や異風味を感じることのない組成物を作ることができる。
またペクチンとグルコン酸の重量比は、通常1:0.2〜1.5であり、1:0.4〜1.5が好ましく、1:0.4〜1.2がより好ましい。
アミノ酸の苦味とは、人間が食べ物を通じて味わう感覚である味覚「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」「うま味」のうちの一つである。
またアミノ酸の異風味とは個々のアミノ酸が持つ固有の強い風味又は呈味である。
苦味や異風味の評価は、十分に訓練された専門パネルの官能評価により行われる。
苦味を有するアミノ酸の本発明の組成物中の含有量は、通常2重量%以上、3重量%以上が好ましく、4重量%以上がより好ましい。また通常95重量%以下であり、90重量%以下が好ましく、80重量%以下がより好ましい。
組成物中のペクチンやグルコン酸の含有量は、含有するアミノ酸の量に対する上記比率に応じて適宜決められるが、例えば、ペクチンの本発明の組成物中の含有量は、通常0.02重量%以上、0.03重量%以上が好ましく、0.033重量%以上がより好ましい。また通常0.3重量%以下であり、0.2重量%以下が好ましく、0.1重量%以下がより好ましい。グルコン酸の本発明の組成物中の含有量は、通常0.02重量%以上、0.03重量%以上が好ましく、0.033重量%以上がより好ましい。また通常0.3重量%以下であり、0.2重量%以下が好ましく、0.1重量%以下がより好ましい。
また本発明の組成物において苦味を有するアミノ酸の苦味やアミノ酸の異風味を抑制するために、さらに他の添加物を添加してもよい。例えば砂糖、黒糖、きび砂糖、カラメル等のサトウキビ関連物質;高甘味度甘味料、チョコレート、柑橘系果汁、デキストリン、シクロデキストリン、糖アルコール、トレハロース、レシチン、リゾレシチン、香料などを添加することができる。上記は1種又はそれ以上を組み合わせて添加することもできる。
砂糖、黒砂糖及びカラメルは、サトウキビの絞り汁を煮詰め、必要に応じて精製された砂糖であり、医薬品添加物事典2005などに収載されている。きび砂糖は黒砂糖を精製した砂糖である。いずれも自体公知の方法で製造することができ、また市販品を使用することができる。
また高甘味度甘味料としては、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、ネオテーム、アドバンテーム、ステビア、ソーマチン、モナチン、モネリン及びサッカリンなどが挙げられる。
本発明の組成物にサトウキビ関連物質を添加する場合には、本発明におけるアミノ酸1重量部に対して、サトウキビ関連物質は0.5重量部以上、好ましくは1重量部以上、より好ましくは2重量部以上を添加する。また、サトウキビ関連物質の添加量は、アミノ酸1重量部に対して、10重量部以下であり、好ましくは5重量部以下である。
本発明の組成物に高甘味度甘味料を添加する場合には、本発明におけるアミノ酸1重量部に対して、高甘味度甘味料は、0.00001〜0.1重量部、好ましくは0.00001〜0.2重量部、より好ましくは0.00001〜0.3重量部を添加する。
本発明の組成物にチョコレートを添加する場合には、本発明におけるアミノ酸1重量部に対して、チョコレートは、0.5重量部以上、好ましくは1重量部以上、より好ましくは2重量部以上を添加する。また、チョコレートの添加量は、アミノ酸1重量部に対して、10重量部以下であり、好ましくは5重量部以下である。
本発明の組成物に柑橘系果汁を添加する場合には、本発明におけるアミノ酸1重量部に対して、柑橘系果汁は、0.2重量部以上、好ましくは0.5重量部以上、より好ましくは1重量部以上を添加する。また、柑橘系果汁の添加量は、アミノ酸1重量部に対して、10重量部以下であり、好ましくは5重量部以下である。
本発明の組成物はその形態に格別の制限はないが経口的に摂取する形態が望ましい。例えば散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、シロップ剤、ゲル剤、マイクロカプセル剤、ドリンク剤、乳剤、あるいは懸濁液剤等の経口投与剤などとすることができ、クリーム、練り歯磨き等の形態としても使用しうる。また投与時又は喫食事に水等を加えてなる液状組成物も本発明に含まれる。好ましい形態としては、散剤、顆粒剤、錠剤、ゲル剤、ドリンク剤、乳剤、あるいは懸濁液剤が挙げられる。
また本発明においては、アミノ酸、ペクチン及びグルコン酸を同時に製剤化して得られる単一の製剤であっても、アミノ酸、ペクチン及びグルコン酸を別々に製剤化して得られる2〜3種の製剤を組み合わせたものであってもよい。例えばアミノ酸、ペクチン及びグルコン酸をアミノ酸、ペクチン及びグルコン酸を別々に製剤化し服用前に調製する用事調製用のキットの形態も本発明に包含される。
経口的に投与する場合には、本発明の組成物は、必要に応じて、担体、賦形剤、結合剤、膨化剤、潤滑剤、甘味剤、香味剤、防腐剤、乳化剤、被覆剤等を含有することができ、これらとともに一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態で用いることができる。これらの組成物におけるアミノ酸の量は指示された範囲の適当な用量が得られるようにすればよい。
本発明の組成物において、含有することができる具体的な成分としては、例えばトラガント、アラビアゴム、コーンスターチ及びゼラチン、高分子ポリビニルピロリドン等のような結合剤;微晶性セルロース、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース及びその誘導体のような賦形剤;コーンスターチ、前ゼラチン化デンプン、アルギン酸、デキストリンのような膨化剤;ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤;微粒二酸化ケイ素、メチルセルロースのような流動性改善剤;グリセリン脂肪酸エステル、タルク、ポリエチレングリコール6000等のような滑沢剤;カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、ゼラチン等の増粘剤;ショ糖、乳糖及びアスパルテームのような甘味剤;ペパーミント、ワニラ香料及びチェリー又はオレンジのような香味剤;モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンモノステアリン酸エステル等の乳化剤;クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等のpH調整剤;アスパルテーム、カンゾウエキス、サッカリン等の嬌味剤;エリソルビン酸、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル等の抗酸化剤;安息香酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル等の防腐剤、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、カルミン、食用青色1号、食用黄色4号、食用赤色2号等の着色剤、精製水、生理食塩水、アルコール等の溶媒等が挙げられる。
本発明の組成物は、自体公知の方法により製造できる。例えば、上記のアミノ酸、特定の量のペクチン及びグルコン酸を一般に製剤において用いられる配合方法により配合した後、必要に応じて、造粒、粉砕、乾燥することにより製造できる。また水等の水性溶媒を加えて液体組成物を製造することもできる。造粒方法としては、例えば、押し出し造粒法、流動層造粒法、転動造粒法、混合攪拌造粒法等が挙げられる。乾燥方法は、温風流動乾燥、振動乾燥、棚段式乾燥、各種真空乾燥など適宜用いることができる。また得られた組成物を、公知の加圧成形手段を用いることにより錠剤を製造することができる。
本発明の組成物は、苦味を有するアミノ酸を高含有しても苦味やアミノ酸の異風味を感じにくいため、当該アミノ酸を含む医薬品、医薬部外品、飲食品や飼料などに適する。
本発明の組成物を飲食品として使用する場合には、通常の飲食品以外にも本発明のアミノ酸の特定の機能に着目して摂取される健康食品の他、保健機能食品制度に規定される特定保健用食品や栄養機能食品も含み、さらにダイエタリーサプリメントも包含される。例えば高齢者の健康寿命に配慮(ロコモケア)したアミノ酸含有食品、スポーツや美容等の機能効果を目的として食品などに使用することができる。
また本発明の組成物を添加した飲食品は、アミノ酸の苦味が抑制されているので、組み合わせる食品素材の風味を損なうことなく、また果汁、フレーバー等により自由に風味を付けることができる。
苦味を有するアミノ酸を含有する組成物(苦味を有するアミノ酸含有組成物と略称する)の製造方法であって、アミノ酸1重量部に対して、特定の量のペクチン及びグルコン酸又はその塩を添加する工程を含む方法も本発明の別の態様である。
当該方法においては、アミノ酸1重量部に対して、ペクチン及びグルコン酸の合計量を通常0.04〜0.25重量部、好ましくは0.06〜0.25重量部、より好ましくは0.066〜0.2重量部添加する工程を含む。
また、当該方法において、アミノ酸1重量部に対してペクチン及びグルコン酸をそれぞれ、通常0.02〜0.1重量部及び0.02〜0.1重量部、好ましくは0.03〜0.1重量部及び0.03〜0.1重量部、より好ましくは0.033〜0.1重量部及び0.033〜0.1重量部添加する工程を含む。
苦味を有するアミノ酸含有組成物は、上記本発明の組成物の製造の方法に記載の通り、ペクチン及びグルコン酸を添加する工程以外の工程は、通常用いられる原料を使用して自体公知の方法により行なうことができる。アミノ酸、ペクチン及びグルコン酸を混合する工程は、通常製薬学的に各成分を均一に混合できる方法であれば、装置、手段とも制限されない。ペクチン又はグルコン酸は、製造する過程のどの段階で添加されてもよく、ペクチン及びグルコン酸をアミノ酸に添加するタイミングは、同時であっても別々であってもよく、またいずれを先に添加してもよい。
各組成の定義や含有量は既述に準ずる。
上記苦味を有するアミノ酸含有組成物の製造方法において、さらにアミノ酸1重量部に対して、砂糖、黒砂糖、きび砂糖及びカラメルからなる群から選択される少なくとも1種を特定の量を添加する工程を含んでもよい。
当該方法において、アミノ酸1重量部に対して砂糖、黒砂糖、きび砂糖及びカラメルからなる群から選択される少なくとも1種を通常0.5重量部以上、好ましくは1重量部以上、より好ましくは2重量部以上添加する工程を含む。組み合わせて添加する場合は、砂糖等は上記の範囲内である限り同量であっても、異なる量であってもよい。
アミノ酸、砂糖、黒砂糖、きび砂糖及びカラメルの定義や含有量等は既述に準ずる。
苦味を有するアミノ酸の苦味又は異風味の抑制方法であって、アミノ酸1重量部に対して、特定の量のペクチン及びグルコン酸又はその塩を添加する工程を含む方法も本発明の別の態様である。
当該方法においては、アミノ酸1重量部に対して、ペクチン及びグルコン酸の合計量を通常0.04〜0.25重量部、好ましくは0.06〜0.25重量部、より好ましくは0.066〜0.2重量部添加する工程を含む。
また、当該方法において、アミノ酸1重量部に対してペクチン及びグルコン酸をそれぞれ、通常0.02〜0.1重量部及び0.02〜0.1重量部、好ましくは0.03〜0.1重量部及び0.03〜0.1重量部、より好ましくは0.033〜0.1重量部及び0.033〜0.1重量部添加する工程を含む。
各組成の定義や添加量やアミノ酸の含有量等は既述に準ずる。
また上記苦味を有するアミノ酸の苦味又は異風味抑制方法において、アミノ酸1重量部に対して、砂糖、黒砂糖、きび砂糖及びカラメルからなる群から選択される少なくとも1種の特定の量を添加する工程を含んでもよい。
当該方法においては、アミノ酸1重量部に対して砂糖、黒砂糖、きび砂糖及びカラメルからなる群から選択される少なくとも1種を通常0.5重量部以上、好ましくは1重量部以上、より好ましくは2重量部以上添加する工程を含む。組み合わせて添加する場合は、砂糖等は上記の範囲内である限り同量であっても、異なる量であってもよい。
アミノ酸、砂糖、黒砂糖、きび砂糖及びカラメルの定義や含有量等は既述に準ずる。
以下、本発明について実施例で更に説明するが、本発明の技術範囲はこれらの例によって制限されるものではない。また本実施例における官能評価は、特に断りのない限り、食品業務に10年以上従事している充分に訓練された専門パネルを用いて実施した。なお本明細書中においては、特に断りのない限り、%は重量%を表す。
表1に示す配合になるように各アミノ酸を秤量し混合して得られたアミノ酸混合物(Amix)を用いて官能評価を行った。
Figure 0006686292
評価は、アミノ酸由来苦味(先中)、アミノ酸由来苦味(後)及びアミノ酸由来異風味の3項目について行い、表2に示すように−を5点、±を4点、+を3点、++を2点、+++を1点とした3項目の平均値にて総合評価した。総合評価は5が最高評価を示す。
なお、実施例においてアミノ酸由来苦味(先中)とは、摂取してから約10秒程度までに感じる苦味を指し、アミノ酸由来苦味(後)とは、15秒以降に感じる苦味を指す。
Figure 0006686292
試験例1
Amixと苦味や異風味のマスキング素材を表3に示す配合で調製したもの0.5gを摂取した3人の専門パネルによる官能評価を表2に基づき行った。
その結果を表3に示した。
Figure 0006686292
Amixは苦味及び異風味が強い(比較例11)ことやマスキング素材単体では苦味や異風味の低減効果が十分でないことが確認された。
試験例2
Amixに対してHMペクチン(三唱(株)製GENU pectin type YM−150−LJ;DE値72)及びグルコン酸ナトリウムを表4に示す比率で配合したもの0.5gを試験例1と同じ方法で、表2及び表4に基づき評価した。
その結果を表5に示した。
Figure 0006686292
Figure 0006686292
HMペクチン及びグルコン酸ナトリウム単独添加では苦味及び異風味を十分低減することができなかったが、両者を加えることにより苦味及び異風味が低減された。
試験例3
Amixに対してHMペクチン及びグルコン酸ナトリウムを表6に示す比率で配合したもの0.5gを試験例2と同じ方法で評価した。
その結果を表6に示した。
Figure 0006686292
グルコン酸ナトリウムの配合比の増加に伴い苦味及び異風味が減少した。
試験例4
Amixに同量の砂糖を加えたものにHMペクチン及びグルコン酸ナトリウムを表7に示す比率で配合したものを試験例2と同じ方法で評価した。
その結果を表7に示した。
Figure 0006686292
砂糖、HMペクチン及びグルコン酸ナトリウムを加えることにより、さらに苦味及び異風味が低減された。
試験例5
Amixに表8に記載の砂糖、キビ砂糖又はアスパルテームを加えたものにHMペクチン又はLMペクチン(三唱(株)製GENU pectin type LM−5CSJ ;代表的DE値6〜12)、及びグルコン酸ナトリウム又はグルコン酸カルシウムを表8に示す比率で配合したものを試験例2と同じ方法で評価した。
その結果を表8に示した。
Figure 0006686292
きび砂糖及びアスパルテームの添加によっても、同様に苦味及び異風味が低減された。また、HMペクチンに変えてLMペクチン、グルコン酸ナトリウムに変えてグルコン酸カルシウムを添加した場合でも苦味及び異風味の低減効果が認められた。
実施例25及び26の配合に従い、常法により、しるこ及びあんこを得た。その味を試験例2と同じ方法で評価した。
Figure 0006686292
得られたしるこ及びあんこは苦味も異風味も感じない、本来の風味を有するものであった。
本発明によれば、苦味や異風味が低減されることから、食材の風味を損なうことなく自由に風味を付けられ高濃度のアミノ酸を含む医薬品や飲食品を製造することができる。また苦味や異風味を抑制するための添加剤等の配合を抑制することができるので原料コストを削減することができる。

Claims (6)

  1. 苦味を有するアミノ酸、ペクチン及びグルコン酸又はその塩を含有し、アミノ酸、ペクチングルコン酸又はその塩の重量比が1:0.02〜0.1:0.02〜0.1である組成物であって、苦味を有するアミノ酸が、組成物中に2〜95重量%含まれる組成物
  2. 苦味を有するアミノ酸が、ロイシン、イソロイシン、バリン、トレオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、システイン、メチオニン、プロリン及びアルギニンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の組成物。
  3. グルコン酸又はその塩がグルコン酸ナトリウム又はグルコン酸カルシウムである請求項2又は3に記載の組成物。
  4. 苦味を有するアミノ酸1重量部に対して、ペクチン0.02〜0.1重量部及びグルコン酸又はその塩0.02〜0.1重量部を添加する工程を含む、当該アミノ酸2〜95重量%含有組成物の製造方法。
  5. 苦味を有するアミノ酸1重量部に対して、ペクチン0.02〜0.1重量部及びグルコン酸又はその塩0.02〜0.1重量部を添加する工程を含むアミノ酸の苦味又は異風味の抑制方法。
  6. 苦味を有するアミノ酸1重量部に対して、砂糖、黒砂糖、きび砂糖及びカラメルからなる群から選択される少なくとも1種0.5重量部以上を添加する工程を含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
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